JP2020033442A - 湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物及び被着体の接着方法 - Google Patents

湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物及び被着体の接着方法 Download PDF

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知佳 倉持
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聡一郎 小宮
淳一 亀井
Junichi Kamei
淳一 亀井
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Abstract

【課題】高いアスペクト比を有し、かつ、接着性に優れる接着剤層を形成することができる湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物、及び、該接着剤組成物を用いた被着体の接着方法を提供すること。【解決手段】湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物は、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、ヒュームドシリカとを含み、ヒュームドシリカの含有量が、ウレタンプレポリマー100質量部に対して1.5〜8質量部である。【選択図】なし

Description

本発明は、湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物及び被着体の接着方法に関する。
ホットメルト接着剤は、無溶剤型の接着剤であるため、環境及び人体への負荷が少なく、短時間接着が可能であるため、生産性向上に適した接着剤である。ホットメルト接着剤は、熱可塑性樹脂を主成分としたもの及び反応性樹脂を主成分としたものの2つに大別できる。反応性樹脂としては、主にイソシアネート基を末端に有するウレタンプレポリマーが利用されている。
ウレタンプレポリマーを主成分とする反応性ホットメルト接着剤は、塗布後、接着剤自体の冷却固化により、短時間である程度の接着強度を発現する。その後、ウレタンプレポリマーの末端イソシアネート基が空気中又は被着体表面の水分と反応することにより高分子量化し、架橋を生じることにより耐熱性を発現する。このような接着剤を「湿気硬化型ホットメルト接着剤」という。ウレタンプレポリマーを主成分とする反応性ホットメルト接着剤は、加熱時でも良好な接着強さを示す。また、初期及び硬化後の接着強度を向上させるために、ウレタンプレポリマーと熱可塑性樹脂と粘着付与剤とを含む反応性ホットメルト接着剤組成物も知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平06−122860号公報 特開昭64−054089号公報 特開昭52−037936号公報
近年、ウェアラブル端末の小型化に伴い、パーツ同士の接着部分の面積が狭くなる傾向があり、形状が複雑なパーツも増えてきている。このようなパーツを接着する際には、パーツ同士が接触しない高さの接着剤層を介してパーツの特定部分を接着することで、耐衝撃性に優れる接着体を作製することが求められる。そのため、湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤には、アスペクト比の高い接着剤層を接着部分に形成することが必要とされる。また、接着体の耐衝撃性を向上するためには、接着性に優れる接着剤層を形成することが必要とされる。
本発明は、高いアスペクト比を有し、かつ、接着性に優れる接着剤層を形成することができる湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物、及び、該接着剤組成物を用いた被着体の接着方法を提供することを目的とする。
本発明は、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、ヒュームドシリカとを含み、ヒュームドシリカの含有量が、ウレタンプレポリマー100質量部に対して1.5〜8質量部である、湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を提供する。
ヒュームドシリカの平均一次粒子径は、5〜100nmであってもよい。ヒュームドシリカは、疎水性であってもよい。
湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物の120℃における溶融粘度は、1〜15Pa・sであってもよい。
本発明はまた、上記湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を溶融させ、第1の被着体に塗布して接着剤層を形成する工程と、接着剤層を介して第1の被着体を第2の被着体と接着する工程と、を備える被着体の接着方法を提供することができる。
本発明によれば、高いアスペクト比を有し、かつ、接着性に優れる接着剤層を形成することができる湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物、及び、該接着剤組成物を用いた被着体の接着方法を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
[湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物]
本実施形態の湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物(以下、単に「接着剤組成物」という場合もある。)は、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、ヒュームドシリカとを含み、ヒュームドシリカの含有量が、ウレタンプレポリマー100質量部に対して1.5〜8質量部であることを特徴としている。なお、一般的に、湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物とは、空気中の水分又は被着体表面の水分と反応することにより高分子量化し、接着性等を発現するものである。
(イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー)
本実施形態に係るイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(以下、単に「ウレタンプレポリマー」という場合もある。)は、ポリオールに由来する構造単位及びポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖と、重合鎖の末端にイソシアネート基とを有している。すなわち、本実施形態に係るウレタンプレポリマーは、ポリオールと、ポリイソシアネートとの反応物であり、末端にイソシアネート基を有している。本実施形態に係る接着剤組成物は、このようなウレタンプレポリマーを含むことで、湿気硬化後に優れた接着性を発揮することができる。
ポリオールとしては、水酸基を2個以上有する化合物であれば、特に制限なく用いることができる。ポリオールは、接着性をより向上させる観点から、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールを含有してもよい。この場合、ウレタンプレポリマーは、ポリエステルポリオールに由来する構造単位と、ポリエーテルポリオールに由来する構造単位と、ポリイソシアネートに由来する構造単位とを含むことができる。
ポリエステルポリオールに由来する構造単位を有することで、接着剤組成物の固化時間及び粘度の調整をすることができる。ポリエステルポリオールとしては、多価アルコールとポリカルボン酸との重縮合反応によって生成する化合物を用いることができる。ポリエステルポリオールは、例えば、2〜15個の炭素原子及び2又は3個の水酸基を有する多価アルコールと、2〜14個の炭素原子(カルボキシル基中の炭素原子を含む)を有し、2〜6個のカルボキシル基を有するポリカルボン酸との重縮合物であってもよい。
ポリエステルポリオールとしては、ジオールとジカルボン酸とから生成する直鎖ポリエステルジオールであってもよく、トリオールとジカルボン酸とから生成する分岐ポリエステルトリオールであってもよい。また、分岐ポリエステルトリオールは、ジオールとトリカルボン酸との反応によって得ることもできる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ブタンジオールの各異性体、ペンタンジオールの各異性体、ヘキサンジオールの各異性体、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチルプロパンジオール、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族又は脂環族ジオール;4,4’−ジヒドロキシジフェニルプロパン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ピロカテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン等の芳香族ジオールが挙げられる。多価アルコールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、脂肪族ジオールが好ましく、2〜6個の炭素原子を有する脂肪族ジオールがより好ましい。
ポリカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸等の芳香族ポリカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、アコニット酸、1,2,3−プロパントリカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサジエン−1,2−ジカルボン酸等の脂肪族又は脂環族ポリカルボン酸が挙げられる。ポリカルボン酸は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上述したポリカルボン酸に代えて、カルボン酸無水物、カルボキシル基の一部がエステル化された化合物等のポリカルボン酸誘導体を用いることもできる。ポリカルボン酸誘導体として、例えば、ドデシルマレイン酸及びオクタデセニルマレイン酸が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、結晶性ポリエステルポリオール、非晶性ポリエステルポリオールが挙げられる。結晶性及び非晶性の判断は25℃での状態で判断する。本明細書において、25℃で結晶であるポリエステルポリオールを結晶性ポリエステルポリオールとし、25℃で非結晶であるポリエステルポリオールを非晶性ポリエステルポリオールとする。
結晶性ポリエステルポリオールの数平均分子量(Mn)は、防水性及び接着性を向上する観点から、500〜10000の範囲が好ましく、800〜9000の範囲がより好ましく、1000〜8000の範囲が更に好ましい。なお、本明細書において、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定され、標準ポリスチレン換算した値である。GPCの測定は、以下の条件で行うことができる。
カラム:「Gelpack GLA130−S」、「Gelpack GLA150−S」及び「Gelpack GLA160−S」(日立化成株式会社製、HPLC用充填カラム)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/分
カラム温度:40℃
検出器:RI
非晶性ポリエステルポリオールとしては、分子量3000以下の非晶性ポリエステルポリオール及び分子量5000以上の非晶性ポリエステルポリオールが挙げられる。分子量3000以下の非晶性ポリエステルポリオールのMnは、接着剤組成物の接着性を向上する観点から、500〜3000の範囲が好ましく、1000〜3000の範囲がより好ましい。分子量5000以上の非晶性ポリエステルポリオールのMnは、耐衝撃性を向上する観点から、5000〜9000の範囲が好ましく、7000〜8000の範囲がより好ましい。
ポリエステルポリオールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ポリエステルポリオールの含有量は、接着性を更に向上する観点から、ポリオールの総量100質量部を基準として70〜90質量部であることが好ましく、75〜85質量部であることがより好ましい。
ポリエーテルポリオールに由来する構造単位を有することで、接着剤組成物の塗布後の適度な溶融粘度及びオープンタイムを調節可能となり、優れた作業性、接着性、防水性及び柔軟性を付与することができる。ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール及びエチレンオキサイド変性ポリプロピレングリコールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールのMnは、初期接着性、接着性、及び塗布後の適度なオープンタイムの観点から、500〜5000の範囲が好ましく、700〜4500の範囲がより好ましく、1000〜4000の範囲が更に好ましい。ポリエーテルポリオールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリエーテルポリオールの含有量は、接着剤組成物を低粘度に調整し易い観点及び被着体への接着性を向上する観点から、ポリオールの総量100質量部を基準として10〜30質量部であることが好ましく、15〜25質量部であることがより好ましい。
ポリオールは、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオール以外のポリオールを含有してもよい。
ポリイソシアネートとしては、イソシアネート基を2個以上有する化合物であれば、特に制限なく用いることができる。ポリイソシアネートとして、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート;ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環族イソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネートが挙げられる。ポリイソシアネートは、反応性及び接着性の観点から、芳香族ジイソシアネートを含有することが好ましく、ジフェニルメタンジイソシアネートを含有することがより好ましい。ポリイソシアネートは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ウレタンプレポリマーは、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させることで合成することができる。
本実施形態に係るウレタンプレポリマーは、ポリオールに由来する構造単位及びポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖の末端にイソシアネート基を有している。このようなウレタンプレポリマーを合成する場合、ポリイソシアネートとポリオールとの混合割合は、ポリイソシアネートのイソシアネート基(NCO)当量/ポリオールの水酸基(OH)当量の比であるNCO/OHが1.5〜3.0であることが好ましく、1.8〜2.5であることがより好ましい。NCO/OHの比が1.5以上であると、得られるウレタンプレポリマーの粘度が高くなることを抑え、作業性を向上し易くなる。NCO/OHの比が3.0以下であると、接着剤組成物の湿気硬化反応の際に発泡が生じ難くなり、接着性の低下を抑制し易くなる傾向がある。
(ヒュームドシリカ)
本実施形態に係る接着剤組成物は、ヒュームドシリカを含むことで、高いアスペクト比を有する接着剤層を被着体の接着部分に形成することができる。ヒュームドシリカは、接着剤組成物中での分散性を向上する観点から、疎水性のヒュームドシリカであることが好ましい。疎水性のヒュームドシリカは、アルキルシラン化合物によって、表面処理されたシリカであってもよい。
接着剤組成物の吐出安定性の観点から、ヒュームドシリカの平均一次粒子径は、5〜100nmが好ましく、5〜50nm又は5〜30nmであってもよい。ヒュームドシリカの平均一次粒子径は、粒度分布計により測定することができる。
接着剤組成物の吐出安定性の観点から、ヒュームドシリカの比表面積は、50〜380m/gが好ましく、60〜350m/g又は80〜300m/gであってもよい。ヒュームドシリカの比表面積は、BET法により測定することができる。
ヒュームドシリカの含有量は、より高いアスペクトを有する接着剤層を形成する観点から、ウレタンプレポリマー100質量部に対して1.6質量部以上であることが好ましく、2.0質量部以上であることがより好ましく、2.5質量部以上であることが更に好ましい。ヒュームドシリカの含有量は、接着剤組成物が溶融した時の粘度を調整する観点から、7.0質量部以下であることが好ましく、6.0質量部以下であることがより好ましく、5.0質量部以下であることが更に好ましい。
市販のヒュームドシリカとしては、例えば、エボニックジャパン株式会社製の商品名「AEROSIL R202」、「AEROSIL RX200」及び「AEROSIL R976S」が挙げられる。ヒュームドシリカは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(他の成分)
本実施形態に係る接着剤組成物は、ウレタンプレポリマーの硬化を促進し、より高い接着性を発揮する観点から、触媒を更に含んでもよい。触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチルチオンオクテート、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルベンジルアミン及びトリオクチルアミンが挙げられる。
本実施形態に係る接着剤組成物は、接着剤層のゴム弾性を高め、耐衝撃性を向上する観点から、熱可塑性ポリマーを更に含んでもよい。熱可塑性ポリマーとしては、例えば、ポリウレタン、エチレン系共重合体、プロピレン系共重合体、塩化ビニル系共重合体、アクリル共重合体及びスチレン−共役ジエンブロック共重合体が挙げられる。
本実施形態に係る接着剤組成物は、接着剤層により強固な接着性を付与する観点から、粘着付与樹脂を更に含んでもよい。粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水添テルペン樹脂、石油樹脂、水添石油樹脂、クマロン樹脂、ケトン樹脂、スチレン樹脂、変性スチレン樹脂、キシレン樹脂及びエポキシ樹脂が挙げられる。
本実施形態に係る接着剤組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、顔料、紫外線吸収剤、界面活性剤、難燃剤、充填剤等を適量配合してもよい。
[湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物の製造方法]
本実施形態に係る接着剤組成物は、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて、ポリオールに由来する構造単位及びポリイソシアネートに由来する構造単位を含む重合鎖と、重合鎖の末端にイソシアネート基とを有するウレタンプレポリマーを得る工程を備える方法により製造することができる。
本実施形態に係る接着剤組成物は、ポリオール、ポリイソシアネート及びヒュームドシリカを混合して、ウレタンプレポリマーを合成しながら作製してもよい。また、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて、ウレタンプレポリマーを得てから、ヒュームドシリカと混合することにより、接着剤組成物を作製してもよい。
本実施形態に係る接着剤組成物の製造方法は、ヒュームドシリカの存在下、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させてイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得る工程を含んでいてもよく、また、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させてイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得る工程と、ウレタンプレポリマーとヒュームドシリカとを混合する工程とを含んでいてもよい。ポリオールとポリイソシアネートとの反応温度は、例えば、85〜120℃であってもよい。ウレタンプレポリマーとヒュームドシリカとを混合する温度は、例えば、85〜120℃であってもよい。
本実施形態に係る接着剤組成物のオープンタイムは、30〜300秒であることが好ましく、45〜280秒であることがより好ましく、60〜240秒であることが更に好ましい。オープンタイムが30秒以上であると接着後すぐに接着力が発現し、300秒以下であると貼合わせ可能時間が長くとれるというメリットがある。
塗布性を向上する観点から、接着剤組成物の回転粘度計を用いて測定される120℃における粘度は、1〜15Pa・sであることが好ましく、2〜13Pa・s下であることがより好ましく、3〜10Pa・sであることが更に好ましい。
[被着体の接着方法]
本実施形態に係る接着剤組成物を用いて、各種基材を接着することができる。本実施形態に係る接着方法は、湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を溶融させ、第1の被着体に塗布して接着剤層を形成する工程と、接着剤層を介して第1の被着体を第2の被着体と接着する工程と、を備えていてもよい。
接着剤組成物の塗布方法は、特に限定されないが、例えば、接着剤組成物をエア式ディスペンサーから吐出しながら行うことができる。この場合、本実施形態に係る接着剤組成物を用いた接着方法は、上記接着剤組成物をエア式ディスペンサーから吐出して、第1の被着体の接着部分に接着剤層を形成する工程と、接着剤層を介して第1の被着体を第2の被着体と接着する工程と、を有することができる。作業性の観点から、吐出前の接着剤組成物は、80〜130℃に加温されているとよい。
本実施形態に係る接着剤組成物は、接着幅が狭いパーツの接着に好適に適用することができる。上記接着剤組成物を用いて、例えば、接着幅が0.3〜0.7mmである接着部分に対して、高いアスペクト比(高さ/幅)を有する接着剤層を形成することができる。接着剤層の高さは、接着幅の70%以上、80%以上、又は90%以上であってもよい。本実施形態に係る接着剤組成物は、エア式ディスペンサーから吐出された後の形状維持性が高いため、アスペクト比の高い接着剤層を形成することができる。接着剤組成物を用いる際の製品形態は特に限定されないが、例えば、接着剤組成物をシリンジ等の容器に入れて供給してもよい。
本実施形態に係る接着剤組成物から形成される接着剤層を介して各種の被着体を接着させることができる。被着体としては、例えば、金属被着体(SUS、アルミニウム等)、非金属被着体(ポリカーボネート、ガラス、ポリアミド等)が挙げられる。本実施形態に係る接着剤組成物は、特に非金属被着体に対して優れた接着性を示す。
本実施形態に係る接着剤組成物は、特に極小部分でのパーツ同士の接着が可能な優れた塗布性を有し、高いアスペクト比を有し、接着性に優れる接着剤層を被着体の接着部分に形成することができる。また、本実施形態に係る接着剤組成物は、無溶剤型の接着剤であることから、環境及び人体への負荷が少なく、短時間接着が可能であると共に、一液型の接着剤であることから、取り扱いが容易である。
以下、本発明を実施例でより詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、部は質量部である。
(ポリオール)
ポリエステルポリオールとして、ポリエステルポリオールa(アジピン酸及び1,6−ヘキサンジオールを反応させることで得られた結晶性ポリエステルポリオール、水酸基数:2、Mn:5000)、ポリエステルポリオールb(アジピン酸及びエチレングリコールを反応させることで得られた結晶性ポリエステルポリオール、水酸基数:2、Mn:2000)、ポリエステルポリオールc(セバシン酸及び1,6−ヘキサンジオールを反応させることで得られた結晶性ポリエステルポリオール、水酸基数:2、Mn:5000)、ポリエステルポリオールd(イソフタル酸及びネオペンチルグリコールを反応させることで得られた非晶性ポリエステルポリオール、水酸基数:2、Mn:2000)を準備した。
ポリエーテルポリオールとして、ポリプロピレングリコール(水酸基数:2、Mn:2000)を準備した。
(ポリイソシアネート)
ポリイソシアネートとして、ジフェニルメタンジイソシアネート(イソシアネート基数:2)を準備した。
(ヒュームドシリカ)
ヒュームドシリカとして、エボニックジャパン株式会社製の商品名「AEROSIL R202」(平均一次粒子径:14nm、比表面積:150m/g)、「AEROSIL RX200」(平均一次粒子径:12nm、比表面積:200m/g)及び「AEROSIL R976S」(平均一次粒子径:7nm、比表面積:300m/g)を準備した。
(実施例1〜6、比較例2〜3)
予め真空乾燥機により脱水処理した、ポリオール100質量部(ポリエステルポリオールa:10部、ポリエステルポリオールb:40部、ポリエステルポリオールc:10部、ポリエステルポリオールd:20部、ポリプロピレングリコール:20部)と、表1又は表2に示す質量部のヒュームドシリカとを均一に混合した後、ジフェニルメタンジイソシアネート25質量部を更に加えて均一に混合した。次いで、得られた混合物を110℃で1時間反応させ、更に110℃で1時間減圧脱泡攪拌し、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、ヒュームドシリカとを含む接着剤組成物を得た。
(比較例1)
ヒュームドシリカを配合しなかった以外は実施例と同様に操作して、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含む接着剤組成物を得た。
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られた接着剤組成物の各特性を以下のようにして評価した。結果を表1及び2に示す。
(粘度)
TVB−25H形粘度計(東機産業株式会社製)で、4号ローターを使用して、ローター回転数50rpm、120℃における接着剤組成物(試料量:15g)の溶融粘度を測定した。
(アスペクト比)
接着剤組成物を入れたシリンジをエア式ディスペンサー「SHOTMASTER 200DS」(武蔵エンジニアリング株式会社製)に取り付けて100℃に加温した。次いで、温度23℃、湿度50%の環境下で、「SHOTMASTER 200DS」の100℃に加温したノズルから、0.20MPaの加圧下、塗布速度30mm/分で接着剤組成物を吐出して、塗布幅が0.3〜0.5mmになるように接着剤層をポリカーボネート板(厚さ2mm)上に形成した試験片を作製した。試験片を温度23℃、湿度50%の環境下で1日間静置した後、マイクロスコープVHX−1000(株式会社キーエンス製)を用いて接着剤層の幅及び高さを測定し、アスペクト比(高さ/幅)を算出した。なお、比較例3の接着剤組成物は、粘度が高すぎて、エア式ディスペンサーから吐出することができなかった。
(接着性)
接着剤組成物を100℃に溶融し、温度23℃、湿度50%の環境下で、縦25mm×横75mm×厚さ2mmのポリカーボネート(PC)板上に、縦1mm×横25mm×厚さ100μmの接着剤層を形成した後、接着剤層の上に、縦25mm×横75mm×厚さ2mmのPC板を圧着して試験片を作製した。試験片を温度23℃、湿度50%の環境下で1日間静置した後、せん断試験(引張速度:10mm/分)を行い、接着強度(MPa)を測定した。アルミニウム(AL)板及びポリアミド(PA)板についても、同様の試験を行い、接着強度(MPa)を測定した。
(機械的特性)
接着剤組成物を100℃に溶融し、厚さ100μmのフィルムを形成した後、温度23℃、湿度50%の恒温恒湿槽に2日間静置した。フィルムを1号ダンベルで打ち抜いて試験片を作製した後、オートグラフAGS−X(株式会社島津製作所製)を用いて、試験片の引張弾性率(MPa)及び破断強度(MPa)をJIS K−6251に準拠して測定した。
Figure 2020033442
表1より、実施例で得られた接着剤組成物は、アスペクト比の高い接着剤層を形成できることが確認できた。
Figure 2020033442
表2より、実施例で得られた接着剤組成物は、アスペクト比の高い接着剤層を形成することができ、形成された接着剤層は、接着性及び機械的特性に優れることが確認できた。

Claims (5)

  1. イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、ヒュームドシリカとを含み、
    前記ヒュームドシリカの含有量が、前記ウレタンプレポリマー100質量部に対して1.5〜8質量部である、湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物。
  2. 前記ヒュームドシリカの平均一次粒子径が、5〜100nmである、請求項1に記載の湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物。
  3. 前記ヒュームドシリカが、疎水性である、請求項1又は2に記載の湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物。
  4. 120℃における溶融粘度が、1〜15Pa・sである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を溶融させ、第1の被着体に塗布して接着剤層を形成する工程と、
    前記接着剤層を介して前記第1の被着体を第2の被着体と接着する工程と、
    を備える、被着体の接着方法。
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