JP2020032828A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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【課題】自車の置かれた状況に応じて、フィードバック制御ゲインを適切に設定できる車両用操舵装置を提供する。【解決手段】車両の目標走行軌跡に沿って自動走行させるように操舵制御する車両用操舵装置であって、少なくとも前記目標走行軌跡の曲率および前記車両の前記目標走行軌跡からの横偏差に基づいて目標操舵角を演算する演算部を備え、前記演算部は、所定の状況では、前記目標操舵角の演算に使用されるフィードバック制御ゲインを前記所定の状況ではない場合に比べて大きくして前記目標操舵角を演算する。【選択図】図2

Description

本発明は、目標走行軌跡に沿うように車両を自動走行させる車両用操舵装置に関する。
近年、衛星から得られた高精度な自車位置情報および高精度地図情報を用いて車両の目標走行軌跡を演算し、目標走行軌跡に沿って自動走行させるように操舵制御する車両用操舵装置が自動運転技術の1つとして開発が進められている。一般的に、このような車両用操舵装置は、目標操舵角を演算する際のフィードバック制御ゲインを大きくすると目標走行軌跡への追従精度は高くなるが、状況変化に対してハンドル操作が敏感になり、操舵方向の変更回数が増え、車両の挙動が不安定となる。そのため特許文献1では、直線道路の走行時には、直線ではない道路の走行時よりもフィードバック制御ゲインを小さくすることで、操舵方向の変更回数を減らして、車両の挙動を安定させる技術が開示されている。
特開2017−144769号公報
上記のように、従来の車両用操舵装置では直線道路においては、フィードバック制御ゲインを小さくして、車両の挙動を安定させている。しかしながら、この方法では、直線道路の走行中に高い走行軌跡追従精度が必要な状況となった場合、例えば、隣接する走行車線を他車両が並走している場合、フィードバック制御ゲインが小さいため、走行軌跡追従精度が不足し、並走する他車両に接近し過ぎるような状況が発生する可能性があった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、自車の置かれた状況に応じて、フィードバック制御ゲインを適切に設定できる車両用操舵装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車両用操舵装置は、車両の目標走行軌跡に沿って自動走行させるように操舵制御する車両用操舵装置であって、少なくとも前記目標走行軌跡の曲率および前記車両の前記目標走行軌跡からの横偏差に基づいて目標操舵角を演算する演算部を備え、前記演算部は、所定の状況では、前記目標操舵角の演算に使用されるフィードバック制御ゲインを前記所定の状況ではない場合に比べて大きくして前記目標操舵角を演算する。
本発明に係る車両用操舵装置によれば、高い走行軌跡追従精度が必要な所定の状況においてはフィードバック制御ゲインを大きくし、走行軌跡追従精度を確保することができる。一方、所定の状況ではない場合は、車両挙動が安定した走行を行うことができる。
本発明に係る車両用操舵装置を適用可能な自動運転車両の全体構成を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態1の車両用操舵装置の構成を示すブロック図である。 道路地図データと目標走行軌跡との関係を模式的に示す図である。 本発明に係る実施の形態1の車両用操舵装置の動作を示すフローチャートである。 走行車線の変更を模式的に示す図である。 本発明に係る実施の形態2の車両用操舵装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態2の車両用操舵装置の動作を示すフローチャートである。 本発明に係る実施の形態2の変形例1の車両用操舵装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態2の変形例1の車両用操舵装置の動作を示すフローチャートである。 本発明に係る実施の形態2の変形例2の車両用操舵装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態2の変形例2の車両用操舵装置の動作を示すフローチャートである。 本発明に係る実施の形態2の変形例3の車両用操舵装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態2の変形例3の車両用操舵装置の動作を示すフローチャートである。 本発明に係る車両用操舵装置を適用可能な自動運転車両の全体構成を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態3の車両用操舵装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態3の車両用操舵装置の動作を示すフローチャートである。 本発明に係る車両用操舵装置を適用可能な自動運転車両の全体構成を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態4の車両用操舵装置の構成を示すブロック図である。 道路地図データと目標走行軌跡との関係を模式的に示す図である。 本発明に係る実施の形態1〜4の車両用操舵装置を実現するハードウェア構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態1〜4の車両用操舵装置を実現するハードウェア構成を示す図である。
<実施の形態1>
以下、本発明に係る実施の形態1について、図に基づいて説明する。図1は本発明に係る実施の形態1の車両用操舵装置100を適用可能な車両の一例として、自動走行可能な自動運転車両1の全体構成を示すブロック図である。
図1に示されるように自動運転車両1は、前輪の2つのタイヤ2を操作するハンドル3にEPS(Electric Power Steering)システムを構成する操舵装置4が取り付けられており、車両用操舵装置100からの制御信号に基づいて、操舵装置4がハンドル3を自動操舵する構成を有している。なお、操舵装置4はEPSモータおよびそのコントローラ等を有している。
車両用操舵装置100は、ADAS−ECU(Advanced Driving Assistance Systems-Electronic Control Unit)とも呼称され、地図情報記憶装置20に記憶された道路地図データなどの高精度地図情報と、自車位置方位検出装置10で検出された高精度な自車位置および自車方位に基づいて目標走行軌跡を演算し、目標走行軌跡に沿うようにハンドル3の自動操舵などを行う。
自車位置方位検出装置10は、アンテナ7で受信したGNSS(Global Navigation Satellite System)、GPS(Global Positioning System)衛星、準天頂衛星などの人工衛星8からの衛星測位情報を利用して自車の位置(緯度、経度)および自車方位(位置の時間変化から演算)を検出し、検出した自車位置および自車方位を車両用操舵装置100に与える。
地図情報記憶装置20に記憶された道路地図データは、走行車線の位置(緯度、経度)、道路種別、規制速度、走行車線幅、トンネル、橋、通行料金収受地点の位置(緯度、経度)などの種々のデータを含み、実用化が近いダイナミックマップなどが該当する。
また、自動運転車両1には、乗員が車線変更を希望する際に使用する車線変更指示スイッチ30が設けられ、車線変更指示スイッチ30のオン、オフの情報が車両用操舵装置100に与えられる。
図2は、車両用操舵装置100の構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように車両用操舵装置100は、目標走行軌跡演算部40および目標操舵角演算部50を有している。
目標走行軌跡演算部40は、自車位置方位検出装置10、地図情報記憶装置20および車線変更指示スイッチ30からの情報を受けて、自車の目標走行軌跡を演算し、自車の基準座標系上での目標走行軌跡の曲率(R)と、自車の目標走行軌跡の横位置偏差(Ye)を出力する。
より具体的には、目標走行軌跡演算部40は、現在の自車位置(緯度、経度)をXY軸の中心とし、X方向を自車方位に設定し、自車位置から近い道路地図データを地図情報記憶装置20から読み出し、読み出した道路地図データに基づいて目標走行軌跡を近似曲線として算出する。
図3は、道路地図データと目標走行軌跡との関係を模式的に示す図である。図3に示されるように、道路地図データは、複数のノードデータで表され、目標走行軌跡演算部40は、読み出したノードデータのうち、自動運転車両1の現在位置に近いノードデータの前後を結ぶことで、自車の所定前方距離、例えば前方20mまでの破線で示される近似曲線を算出し、目標走行軌跡とする。なお、前後のノードデータを結ぶ方法としては最小自乗法などを用いることができる。
目標操舵角演算部50は、目標走行軌跡演算部40から出力される目標走行軌跡の曲率(R)と、自車位置の目標走行軌跡からの横偏差(Ye)に基づいて自車の目標操舵角を演算して出力する。このとき、車線変更指示スイッチ30の情報がオンであるかオフであるかによって、目標操舵角の演算に使用するフィードバック制御ゲインを変更する。これについては、後にさらに説明する。
目標操舵角演算部50から出力された目標操舵角は、操舵装置4に与えられてハンドル3を自動操舵する。
自車位置方位検出装置10および地図情報記憶装置20からの情報を用いて目標走行軌跡を演算することで、精度の高い目標走行軌跡を得ることができる。
次に、実施の形態1における車両用操舵装置100の動作について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図4のフローチャートの動作は、車両走行中に繰り返し実行されるものである。
まず、目標走行軌跡演算部40は、自車位置方位検出装置10から自車位置と自車方位を取得する(ステップS1)。
次に、目標走行軌跡演算部40は、取得した自車位置と自車方位に基づいて地図情報記憶装置20から自車周辺の道路地図情報を取得する(ステップS2)。
次に、目標走行軌跡演算部40および目標操舵角演算部50は、車線変更指示スイッチ30のオン、オフの情報を取得する(ステップS3)。
次に、目標走行軌跡演算部40は、自車の所定前方距離、例えば前方20mまでの目標走行軌跡を演算する(ステップS4)。ここで、車線変更指示スイッチ30がオフ状態で、車線変更指示がない場合は、図3を用いて説明したように、現在走行車線を維持して走行するように目標走行軌跡を演算する。一方、車線変更指示スイッチ30がオン状態で車線変更指示がある場合は、目標走行軌跡演算部40は、これまでの走行車線から別の車線に変更するように、新たな目標走行軌跡を演算する。図5は、現在走行車線から右隣の車線に車線変更する場合を模式的に示す図である。
この新たな目標走行軌跡は、例えば、道路地図データの複数のノードデータのうち、自動運転車両1の現在位置に近いノードデータを基点として、変更先車線に至るまでの最短ルートを採るように、ノードデータの前後を結ぶことで算出する。この場合、急激な進路変更とならないように、車速およびヨーレート(旋回方向への回転角の変化速度)等を考慮して算出する。なお、車速およびヨーレートは、自動運転車両1に搭載された、図示されない車速センサおよびヨーレートセンサにより検出される。
また、ステップS4では、自車基準座標系上での目標走行軌跡の曲率(R)と、自車と目標走行軌跡の横位置偏差(Ye)を演算して出力する。
次に、目標操舵角演算部50は、目標走行軌跡演算部40から出力される目標走行軌跡の曲率(R)と、自車と目標走行軌跡の横位置偏差(Ye)に基づいて、目標操舵角を演算するが、その前に、目標操舵角演算部50は、車線変更指示があるか否かを判断する(ステップS5)。
そして、車線変更指示スイッチ30がオン状態で車線変更指示がある場合、すなわち所定の状況となった場合は、ステップS6において目標操舵角を演算する。一方、車線変更指示スイッチ30がオフ状態で車線変更指示がない場合、すなわち所定の状況ではない場合は、ステップS7において目標操舵角を演算する。目標操舵角の演算には、一般的な以下の数式(1)を用いる。
目標操舵角=Kff×目標走行軌跡の曲率+Kfb×自車と目標走行軌跡の横位置偏差・・・(1)
ここで、Kffは目標走行軌跡の曲率に乗じるフィードフォワード制御ゲインであり、車種ごとに固定した1つの値である。Kfbは、自車と目標走行軌跡の横位置偏差に乗じるフィードバック制御ゲインである。
一般的に、現在値と目標値の偏差にゲインを乗じて操作量を決める制御方式をフィードバック制御と呼び、目標値にゲインを乗じて操作量を決める制御方式をフィードフォワード制御と呼称する。
ここで、本発明に係る実施の形態では、フィードバック制御ゲインに大小2つの値を有していることが特徴であり、本実施の形態1においては、車線変更指示がある場合にはステップS6において大きい値を用いて目標操舵角を演算し、車線変更指示がない場合にはステップS7において小さい値を用いて目標操舵角を演算する。
なお、フィードバック制御ゲインの大きい値とは、フィードバック制御ゲインの小さい値の1.5〜2倍の値に設定される。
最後に、目標操舵角演算部50で算出された目標操舵角に基づいて、操舵装置4において自動操舵を実施し(ステップS8)、一連の動作を終了する。
以上説明したように、本実施の形態1の車両用操舵装置100においては、車線変更指示があった場合のみ、目標操舵角の演算においてフィードバック制御ゲインを通常時よりも大きくする。この結果、車線変更時の目標走行軌跡への追従精度を通常時よりも高くできるので、安全な車線変更が可能となる。また、車線変更時以外ではフィードバック制御ゲインを小さくすることで、車両挙動が安定した走行を行うことができる。
<実施の形態2>
以上説明した実施の形態1においては、車線変更時に目標走行軌跡のフィードバック制御ゲインを通常時よりも大きくし、目標走行軌跡への追従精度を通常時よりも高くする例を示したが、車線幅が狭い道路での走行時にも、目標走行軌跡への追従精度が不足すると、急に車線外との距離が近くなるような事態が発生する可能性がある。本発明に係る実施の形態2の車両用操舵装置101は、このような事態の発生を抑制することができる。
図6は、車両用操舵装置101の構成を示す機能ブロック図である。図6に示すように車両用操舵装置101は、走行車線幅検出部71、目標走行軌跡演算部40および目標操舵角演算部51を有している。なお、図6においては、図2を用いて説明した車両用操舵装置100と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
また、車両用操舵装置101は、図1に示した自動運転車両1に適用可能であり、本実施の形態2では、車両用操舵装置100の代わりに自動運転車両1に搭載されたものとして説明する。なお、図1に示した自動運転車両1における車線変更指示スイッチ30は、本実施の形態2の車両用操舵装置101と併用可能であり、その場合は、車線変更指示スイッチ30からのオン、オフの情報が目標走行軌跡演算部40および目標操舵角演算部51に入力される構成とすれば良い。
走行車線幅検出部71は、自車位置方位検出装置10から取得した自車位置と自車方位と、地図情報記憶装置20から取得した自車周辺の道路地図情報に基づいて、自車位置での道路の走行車線幅を検出し、検出した走行車線幅を目標操舵角演算部51に出力する。
次に、実施の形態2における車両用操舵装置101の動作について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。図7において、ステップS31およびS51以外のステップは、図4に示した実施の形態1と同じであり、重複する説明は省略する。なお、図7のフローチャートの動作は、車両走行中に繰り返し実行されるものである。
ステップS1において、目標走行軌跡演算部40が、自車位置方位検出装置10から自車位置と自車方位を取得すると共に、走行車線幅検出部71も自車位置と自車方位を取得し、ステップS2において、目標走行軌跡演算部40が、地図情報記憶装置20から自車周辺の道路地図情報を取得すると共に、走行車線幅検出部71も自車周辺の道路地図情報を取得する。道路地図情報には車線中央点の緯度および経度で規定される走行車線位置と、走行車線の幅を示すデータがセットで格納されている。走行車線幅検出部71は、緯度および経度で規定される自車位置から最も近い、すなわち緯度および経度が近い走行車線位置を道路地図情報から検索し、検索された走行車線位置とセットで格納されている走行車線幅データを取得し(ステップS31)、目標操舵角演算部51に入力する。
ステップS4において目標走行軌跡演算部40が目標走行軌跡を演算し、自車基準座標系上での目標走行軌跡の曲率(R)と、自車と目標走行軌跡の横位置偏差(Ye)を演算して出力し、目標操舵角演算部51は、目標走行軌跡演算部40から出力される目標走行軌跡の曲率(R)と、自車と目標走行軌跡の横位置偏差(Ye)に基づいて、目標操舵角を演算するが、その前に、目標操舵角演算部51は、走行車線幅がしきい値より狭いか否かを判断する(ステップS51)。
そして、走行車線幅がしきい値より狭い場合、すなわち所定の状況となった場合は、ステップS6において目標操舵角を演算する。一方、走行車線幅がしきい値以上の場合、すなわち所定の状況ではない場合は、ステップS7において目標操舵角を演算する。
ここで、本発明に係る実施の形態では、フィードバック制御ゲインに大小2つの値を有していることが特徴であり、本実施の形態2においては、走行車線幅がしきい値より狭い場合にはステップS6において大きい値を用いて目標操舵角を演算し、走行車線幅がしきい値以上の場合は、ステップS7において小さい値を用いて目標操舵角を演算する。
以上説明したように、本実施の形態2においては、走行車線幅が狭い場合に、目標操舵角演算においてフィードバック制御ゲインを通常時よりも大きくする。この結果、走行車線幅が狭い場合には目標走行軌跡への追従精度を通常時よりも高くすることができ、走行車線幅からはみ出さない走行を実現できる。また、走行車線幅が広い場合にはフィードバック制御ゲインを小さくして車両挙動が安定した走行を行うことができる。
<変形例1>
実施の形態2の車両用操舵装置101においては、走行車線幅検出部71を有し、走行車線幅検出部71が自車位置での道路の走行車線幅を検出し、検出した走行車線幅を目標操舵角演算部51に出力する構成を示したが、実施の形態2の変形例1として図8に示す車両用操舵装置102においては、走行車線幅検出部71の代わりにトンネル検出部72を有している。
図8は、車両用操舵装置102の構成を示す機能ブロック図である。図8に示すように車両用操舵装置102は、トンネル検出部72、目標走行軌跡演算部40および目標操舵角演算部52を有している。なお、図8においては、図2を用いて説明した車両用操舵装置100と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
また、車両用操舵装置102は、図1に示した自動運転車両1に適用可能であり、本変形例1では、車両用操舵装置100の代わりに自動運転車両1に搭載されたものとして説明する。なお、図1に示した自動運転車両1における車線変更指示スイッチ30は、本変形例1の車両用操舵装置102と併用可能であり、その場合は、車線変更指示スイッチ30からのオン、オフの情報が目標走行軌跡演算部40および目標操舵角演算部52に入力される構成とすれば良い。
トンネル検出部72は、自車位置方位検出装置10から取得した自車位置と自車方位と、地図情報記憶装置20から取得した自車周辺の道路地図情報に基づいて、自車位置がトンネル付近であるか否かを検出し、トンネル検出情報として目標操舵角演算部52に出力する。
次に、実施の形態2の変形例1における車両用操舵装置102の動作について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。図9において、ステップS32およびS52以外のステップは、図4に示した実施の形態1と同じであり、重複する説明は省略する。なお、図9のフローチャートの動作は、車両走行中に繰り返し実行されるものである。
ステップS1において、目標走行軌跡演算部40が、自車位置方位検出装置10から自車位置と自車方位を取得すると共に、トンネル検出部72も自車位置と自車方位を取得し、ステップS2において、目標走行軌跡演算部40が、地図情報記憶装置20から自車周辺の道路地図情報を取得すると共に、トンネル検出部72も自車周辺の道路地図情報を取得する。道路地図情報には車線中央点の緯度および経度で規定される走行車線位置と、トンネル位置を示すデータがセットで格納されている。トンネル検出部72は、緯度および経度で規定される自車位置から最も近い、すなわち緯度および経度が近い走行車線位置を道路地図情報から検索し、検索された走行車線位置とセットで格納されているトンネル位置のデータに基づいて、自車周辺にトンネルが存在するか否かのトンネル検出情報を取得し(ステップS32)、目標操舵角演算部52に入力する。
ステップS4において目標走行軌跡演算部40が目標走行軌跡を演算し、自車基準座標系上での目標走行軌跡の曲率(R)と、自車と目標走行軌跡の横位置偏差(Ye)を演算して出力し、目標操舵角演算部52は、目標走行軌跡演算部40から出力される目標走行軌跡の曲率(R)と、自車と目標走行軌跡の横位置偏差(Ye)に基づいて、目標操舵角を演算するが、その前に、目標操舵角演算部52は、自車がトンネル付近にいるか否かを判断する(ステップS52)。なお、自車がトンネル付近にいる場合とは、例えば、自車がトンネル内およびトンネルの前後100mに位置する場合を指すものとする。
そして、自車がトンネル付近にいる場合、すなわち所定の状況となった場合は、ステップS6において目標操舵角を演算する。一方、自車がトンネル付近にいない場合、すなわち所定の状況ではない場合は、ステップS7において目標操舵角を演算する。
ここで、本発明に係る実施の形態では、フィードバック制御ゲインに大小2つの値を有していることが特徴であり、本変形例1においては、自車がトンネル付近にいる場合にはステップS6において大きい値を用いて目標操舵角を演算し、自車がトンネル付近にいない場合はステップS7において小さい値を用いて目標操舵角を演算する。
以上説明したように、本変形例1においては、自車がトンネル付近にいる場合に、目標操舵角演算においてフィードバック制御ゲインを通常時よりも大きくする。この結果、自車がトンネル付近にいる場合には目標走行軌跡への追従精度を通常時よりも高くすることができ、トンネル付近では目標走行軌跡に追従した走行を実現できる。また、自車がトンネル付近にいない場合にはフィードバック制御ゲインを小さくして車両挙動が安定した走行を行うことができる。
<変形例2>
実施の形態2の車両用操舵装置101においては、走行車線幅検出部71を有し、走行車線幅検出部71が自車位置での道路の走行車線幅を検出し、検出した走行車線幅を目標操舵角演算部51に出力する構成を示したが、実施の形態2の変形例2として図10に示す車両用操舵装置103においては、走行車線幅検出部71の代わりに橋検出部73を有している。
図10は、車両用操舵装置103の構成を示す機能ブロック図である。図10に示すように車両用操舵装置103は、橋検出部73、目標走行軌跡演算部40および目標操舵角演算部53を有している。なお、図10においては、図2を用いて説明した車両用操舵装置100と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
また、車両用操舵装置103は、図1に示した自動運転車両1に適用可能であり、本変形例2では、車両用操舵装置100の代わりに自動運転車両1に搭載されたものとして説明する。なお、図1に示した自動運転車両1における車線変更指示スイッチ30は、本変形例2の車両用操舵装置103と併用可能であり、その場合は、車線変更指示スイッチ30からのオン、オフの情報が目標走行軌跡演算部40および目標操舵角演算部53に入力される構成とすれば良い。
橋検出部73は、自車位置方位検出装置10から取得した自車位置と自車方位と、地図情報記憶装置20から取得した自車周辺の道路地図情報に基づいて、自車位置が橋付近であるか否かを検出し、橋検出情報として目標操舵角演算部52に出力する。
次に、実施の形態2の変形例2における車両用操舵装置103の動作について、図11に示すフローチャートを用いて説明する。図11において、ステップS32およびS52以外のステップは、図4に示した実施の形態1と同じであり、重複する説明は省略する。なお、図11のフローチャートの動作は、車両走行中に繰り返し実行されるものである。
ステップS1において、目標走行軌跡演算部40が、自車位置方位検出装置10から自車位置と自車方位を取得すると共に、橋検出部73も自車位置と自車方位を取得し、ステップS2において、目標走行軌跡演算部40が、地図情報記憶装置20から自車周辺の道路地図情報を取得すると共に、橋検出部73も自車周辺の道路地図情報を取得する。道路地図情報には車線中央点の緯度および経度で規定される走行車線位置と、橋位置を示すデータがセットで格納されている。橋検出部73は、緯度および経度で規定される自車位置から最も近い、すなわち緯度および経度が近い走行車線位置を道路地図情報から検索し、検索された走行車線位置とセットで格納されている橋位置のデータに基づいて、自車周辺に橋が存在するか否かの橋検出情報を取得し(ステップS33)、目標操舵角演算部53に入力する。
ステップS4において目標走行軌跡演算部40が目標走行軌跡を演算し、自車基準座標系上での目標走行軌跡の曲率(R)と、自車と目標走行軌跡の横位置偏差(Ye)を演算して出力し、目標操舵角演算部53は、目標走行軌跡演算部40から出力される目標走行軌跡の曲率(R)と、自車と目標走行軌跡の横位置偏差(Ye)に基づいて、目標操舵角を演算するが、その前に、目標操舵角演算部53は、自車が橋付近にいるか否かを判断する(ステップS53)。なお、自車が橋付近にいる場合とは、例えば、自車が橋の上および橋の前後100mに位置する場合を指すものとする。
そして、自車が橋付近にいる場合、すなわち所定の状況となった場合は、ステップS6において目標操舵角を演算する。一方、自車が橋付近にいない場合、すなわち所定の状況ではない場合は、ステップS7において目標操舵角を演算する。
ここで、本発明に係る実施の形態では、フィードバック制御ゲインに大小2つの値を有していることが特徴であり、本変形例2においては、自車が橋付近にいる場合にはステップS6において大きい値を用いて目標操舵角を演算し、自車が橋付近にいない場合はステップS7において小さい値を用いて目標操舵角を演算する。
以上説明したように、本変形例2においては、自車が橋付近にいる場合に、目標操舵角演算においてフィードバック制御ゲインを通常時よりも大きくする。この結果、自車が橋付近にいる場合には目標走行軌跡への追従精度を通常時よりも高くすることができ、橋付近では目標走行軌跡に追従した走行を実現できる。また、自車が橋付近にいない場合にはフィードバック制御ゲインを小さくして車両挙動が安定した走行を行うことができる。
<変形例3>
実施の形態2の車両用操舵装置101においては、走行車線幅検出部71を有し、走行車線幅検出部71が自車位置での道路の走行車線幅を検出し、検出した走行車線幅を目標操舵角演算部51に出力する構成を示したが、実施の形態2の変形例3として図12に示す車両用操舵装置104においては、走行車線幅検出部71の代わりに通行料金収受地点検出部74を有している。
図12は、車両用操舵装置104の構成を示す機能ブロック図である。図12に示すように車両用操舵装置104は、通行料金収受地点検出部74、目標走行軌跡演算部40および目標操舵角演算部54を有している。なお、図12においては、図2を用いて説明した車両用操舵装置100と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
また、車両用操舵装置104は、図1に示した自動運転車両1に適用可能であり、本変形例3では、車両用操舵装置100の代わりに自動運転車両1に搭載されたものとして説明する。なお、図1に示した自動運転車両1における車線変更指示スイッチ30は、本変形例3の車両用操舵装置104と併用可能であり、その場合は、車線変更指示スイッチ30からのオン、オフの情報が目標走行軌跡演算部40および目標操舵角演算部54に入力される構成とすれば良い。
通行料金収受地点検出部74は、自車位置方位検出装置10から取得した自車位置と自車方位と、地図情報記憶装置20から取得した自車周辺の道路地図情報に基づいて、自車位置が通行料金収受地点付近であるか否かを検出し、通行料金収受地点検出情報として目標操舵角演算部54に出力する。
次に、実施の形態2の変形例3における車両用操舵装置104の動作について、図13に示すフローチャートを用いて説明する。図13において、ステップS34およびS54以外のステップは、図4に示した実施の形態1と同じであり、重複する説明は省略する。なお、図13のフローチャートの動作は、車両走行中に繰り返し実行されるものである。
ステップS1において、目標走行軌跡演算部40が、自車位置方位検出装置10から自車位置と自車方位を取得すると共に、通行料金収受地点検出部74も自車位置と自車方位を取得し、ステップS2において、目標走行軌跡演算部40が、地図情報記憶装置20から自車周辺の道路地図情報を取得すると共に、通行料金収受地点検出部74も自車周辺の道路地図情報を取得する。道路地図情報には車線中央点の緯度および経度で規定される走行車線位置と、通行料金収受地点位置を示すデータがセットで格納されている。通行料金収受地点検出部74は、緯度および経度で規定される自車位置から最も近い、すなわち緯度および経度が近い走行車線位置を道路地図情報から検索し、検索された走行車線位置とセットで格納されている通行料金収受地点位置のデータに基づいて、自車周辺に通行料金収受地点が存在するか否かの通行料金収受地点検出情報を取得し(ステップS34)、目標操舵角演算部54に入力する。
ステップS4において目標走行軌跡演算部40が目標走行軌跡を演算し、自車基準座標系上での目標走行軌跡の曲率(R)と、自車と目標走行軌跡の横位置偏差(Ye)を演算して出力し、目標操舵角演算部54は、目標走行軌跡演算部40から出力される目標走行軌跡の曲率(R)と、自車と目標走行軌跡の横位置偏差(Ye)に基づいて、目標操舵角を演算するが、その前に、目標操舵角演算部54は、自車が通行料金収受地点付近にいるか否かを判断する(ステップS54)。なお、自車が通行料金収受地点付近にいる場合とは、例えば、自車が通行料金収受地点内および通行料金収受地点の前後100mに位置する場合を指すものとする。
そして、自車が通行料金収受地点付近にいる場合、すなわち所定の状況となった場合は、ステップS6において目標操舵角を演算する。一方、自車が通行料金収受地点付近にいない場合、すなわち所定の状況ではない場合は、ステップS7において目標操舵角を演算する。
ここで、本発明に係る実施の形態では、フィードバック制御ゲインに大小2つの値を有していることが特徴であり、本変形例3においては、自車が通行料金収受地点付近にいる場合にはステップS6において大きい値を用いて目標操舵角を演算し、自車が通行料金収受地点付近にいない場合はステップS7において小さい値を用いて目標操舵角を演算する。
以上説明したように、本変形例3においては、自車が通行料金収受地点付近にいる場合に、目標操舵角演算においてフィードバック制御ゲインを通常時よりも大きくする。この結果、自車が通行料金収受地点付近にいる場合には目標走行軌跡への追従精度を通常時よりも高くすることができ、通行料金収受地点付近では目標走行軌跡に追従した走行を実現できる。また、自車が通行料金収受地点付近にいない場合にはフィードバック制御ゲインを小さくして車両挙動が安定した走行を行うことができる。
<実施の形態3>
実施の形態1においては車線変更時、実施の形態2では走行車線幅が狭い場合に目標走行軌跡のフィードバック制御ゲインを通常時よりも大きくし、目標走行軌跡への追従精度を通常時よりも高くする例を示したが、自車周辺に他車両または障害物が存在する場合に、目標走行軌跡への追従精度が不足すると、急に他車両または障害物との距離が近くなる事態が発生する可能性がある。本発明に係る実施の形態3の車両用操舵装置105は、このような事態の発生を抑制することができる。
以下、本発明に係る実施の形態3について、図に基づいて説明する。図14は本発明に係る実施の形態3の車両用操舵装置105を適用可能な車両の一例として、自動走行可能な自動運転車両1Aの全体構成を示すブロック図である。なお、図14においては、図1を用いて説明した自動運転車両1と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図14に示されるように自動運転車両1Aは、自車の直近を走行する車両、走行車線のすぐ外にある標識および設備などを検出する周辺検出センサ60を備えている。周辺検出センサ60は、例えば、ミリ波レーダ、レーザレーダおよび超音波センサなどであり、これらを単独で、または組み合わせて構成されている。周辺検出センサ60は、自車に並走する他車両の有無および走行車線に沿って存在するガードレール、壁などの障害物の有無を検出し、周辺検出情報として車両用操舵装置105に入力する。なお、図14では周辺検出センサ60は、自動運転車両1Aの左右を検出するように配置されているが、これは一例であり、配置位置、個数はこれに限定されるものではない。
図15は、車両用操舵装置105の構成を示す機能ブロック図である。図15に示すように車両用操舵装置105は、目標走行軌跡演算部40および目標操舵角演算部55を有しており、周辺検出センサ60で検出された周辺検出情報は、目標操舵角演算部55に入力される。なお、図15においては、図2を用いて説明した車両用操舵装置100と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、自動運転車両1Aには車線変更指示スイッチ30も設けられているが、これは、本実施の形態3の車両用操舵装置105と併用可能であり、その場合は、車線変更指示スイッチ30からのオン、オフの情報が目標走行軌跡演算部40および目標操舵角演算部55に入力される構成とすれば良い。
次に、実施の形態3における車両用操舵装置105の動作について、図16に示すフローチャートを用いて説明する。図16において、ステップS35およびS55以外のステップは、図4に示した実施の形態1と同じであり、重複する説明は省略する。なお、図16のフローチャートの動作は、車両走行中に繰り返し実行されるものである。
ステップS4において目標走行軌跡演算部40が目標走行軌跡を演算し、自車基準座標系上での目標走行軌跡の曲率(R)と、自車と目標走行軌跡の横位置偏差(Ye)を演算して出力し、目標操舵角演算部55は、目標走行軌跡演算部40から出力される目標走行軌跡の曲率(R)と、自車と目標走行軌跡の横位置偏差(Ye)に基づいて、目標操舵角を演算するが、その前に、目標操舵角演算部55は、周辺検出センサ60から周辺検出情報を取得する(ステップS35)。
そして、自車周辺に車両および障害物が存在する場合、すなわち所定の状況となった場合は、ステップS6において目標操舵角を演算する。一方、自車周辺に車両および障害物が存在しない場合、すなわち所定の状況ではない場合は、ステップS7において目標操舵角を演算する。
ここで、本発明に係る実施の形態では、フィードバック制御ゲインに大小2つの値を有していることが特徴であり、本実施の形態3においては、自車周辺に車両および障害物が存在する場合にはステップS6において大きい値を用いて目標操舵角を演算し、自車周辺に車両および障害物が存在しない場合はステップS7において小さい値を用いて目標操舵角を演算する。
以上説明したように、本実施の形態3においては、自車周辺に車両および障害物が存在する場合に、目標操舵角演算においてフィードバック制御ゲインを通常時よりも大きくする。この結果、自車周辺に車両および障害物が存在する場合には目標走行軌跡への追従精度を通常時よりも高くすることができ、目標走行軌跡に追従した走行を実現できる。また、自車周辺に車両および障害物が存在しない場合にはフィードバック制御ゲインを小さくして車両挙動が安定した走行を行うことができる。
<実施の形態4>
以上説明した本発明に係る実施の形態1〜3においては、自車位置方位検出装置10において人工衛星からの測位用情報を利用して自車の位置および自車方位を検出し、地図情報記憶装置20に記憶された道路地図データと合わせて、走行車線の位置、道路種別、規制速度、走行車線幅、トンネル、橋、通行料金収受地点の位置などを取得する構成を示したが、車両前方を撮影する前方カメラで撮影した画像データを用いて自車と道路の相対位置、相対方位、道路の形状を検出しても良い。
以下、本発明に係る実施の形態4について、図に基づいて説明する。図17は本発明に係る実施の形態4の車両用操舵装置106を適用可能な車両の一例として、自動走行可能な自動運転車両1Bの全体構成を示すブロック図である。なお、図17においては、図1を用いて説明した自動運転車両1と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図17に示されるように自動運転車両1Bは、自車の前方を撮影する前方カメラ70を備えている。前方カメラ70は単眼カメラを用いても良く、ステレオカメラを用いても良い。また、可視光カメラに限定されず、赤外線カメラを用いても良く、環境に合わせてカメラの種類を変更し、また、組み合わせて用いても良い。
前方カメラ70では、取得した画像データを用いて自車と道路の相対位置、相対方位、道路の形状を検出し、車両用操舵装置106に入力する。例えば、前方カメラ70で前方を撮像して得られる画像データに対して、2値化画像処理およびエッジ検出処理を行い、ハフ変換等により自車の左右の白線を検出することで走行車線幅を取得でき、また、自車に対する左右の白線の相対位置を求めて、自車の現在の横位置、すなわち自車の中心点と左右の白線からの距離を検出し、また、走行車線の曲率を検出することで道路が直線かカーブしているかの道路の形状を取得できる。また、前方の画像データに対してパターンマッチングを行うことで、トンネル、橋、通行料金収受地点を検出することもできる。
なお、自動運転車両1Bは、自車位置方位検出装置10および地図情報記憶装置20も備えているが、これらは車両用操舵装置106と併用可能であり、補助的に使用するようにしても良い。
図18は、車両用操舵装置106の構成を示す機能ブロック図である。図16に示すように車両用操舵装置106は、目標走行軌跡演算部41および目標操舵角演算部50を有しており、前方カメラ70で検出した自車と道路の相対位置、相対方位、道路の形状の情報は目標走行軌跡演算部41に入力される。なお、図18においては、図2を用いて説明した車両用操舵装置100と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
車両用操舵装置100と相違点は、目標走行軌跡演算部41に前方カメラ70で検出した自車と道路の相対位置、相対方位、道路の形状の情報が入力される点であり、目標走行軌跡演算部41では、これらの情報に基づいて目標走行軌跡を演算し、自車基準座標系上での目標走行軌跡の曲率(R)と、自車と目標走行軌跡の横位置偏差(Ye)を演算する。
また、車両用操舵装置106では車両用操舵装置100と同様に、車線変更指示スイッチ30の情報がオンであるかオフであるかによって、目標操舵角の演算に使用するフィードバック制御ゲインを変更するが、車線変更指示スイッチ30の情報に代えて、走行車線幅が狭い場合に目標走行軌跡のフィードバック制御ゲインを通常時よりも大きくする構成としても良いし、トンネル、橋、通行料金収受地点の付近では目標走行軌跡のフィードバック制御ゲインを通常時よりも大きくする構成としても良い。
以上説明したように、前方カメラで撮影した画像データを用いて自車と道路の相対位置、相対方位、道路の形状を検出し、これらの情報を用いて目標走行軌跡を演算することで、より、新しい情報に基づいた目標走行軌跡を得ることができる。
<目標操舵角の演算方法の他の例>
以上説明した実施の形態1〜4においては、数式(1)を用いて目標操舵角を演算するものとして説明したが、目標操舵角の演算方法はこれに限定されるものではなく、自車位置の目標走行軌跡からの横偏差に加えて、自車と目標走行軌跡との角度偏差を用いて演算しても良い。
図19は、道路地図データと目標走行軌跡との関係を模式的に示す図であり、目標走行軌跡演算部は、目標走行軌跡の曲率(R)と、自車位置の目標走行軌跡からの横偏差(Ye)に加えて、自車と目標走行軌跡との角度偏差(θe)も出力する。そして、以下の数式(2)を用いて目標操舵角を演算する。
目標操舵角=Kff×目標走行軌跡の曲率+Kfb1×自車と目標走行軌跡の横位置偏差+Kfb2×自車と目標走行軌跡の角度偏差・・・(2)
ここで、Kfb1は、自車と目標走行軌跡の横位置偏差に乗じるフィードバック制御ゲインであり、Kfb2は、自車と目標走行軌跡の角度偏差に乗じるフィードバック制御ゲインである。
フィードバッグ制御ゲインKfb1およびフィードバッグ制御ゲインKfb2を、実施の形態1〜4におけるフィードバッグ制御ゲインKfbと同様に、大きくまたは小さくなるように切り替えることで、目標走行軌跡への追従精度をより向上させることができる。なお、フィードバッグ制御ゲインKfb1とKfb2との大小関係は特に限定されず、また、両者の組み合わせも特に限定はない。
なお、以上説明した実施の形態1〜4に係る車両用操舵装置100〜106の各部はコンピュータを用いて構成することができ、コンピュータがプログラムを実行することで実現される。すなわち、車両用操舵装置100〜106は、例えば図20に示す処理回路110により実現される。処理回路110には、CPU、DSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサが適用され、記憶装置に格納されるプログラムを実行することで各部の機能が実現される。
なお、処理回路110には、専用のハードウェアが適用されても良い。処理回路110が専用のハードウェアである場合、処理回路110は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものなどが該当する。
また、図21には、車両用操舵装置100〜106がプロセッサを用いて構成されている場合におけるハードウェア構成を示している。この場合、車両用操舵装置100〜106の各部の機能は、ソフトウェア等(ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェア)との組み合わせにより実現される。ソフトウェア等はプログラムとして記述され、メモリ112に格納される。処理回路110として機能するプロセッサ111は、メモリ112(記憶装置)に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1,1A,1B 車両、50〜55 目標操舵角演算部。
本発明に係る車両用操舵装置は、車両の目標走行軌跡に沿って自動走行させるように操舵制御する車両用操舵装置であって、前記目標走行軌跡を演算する目標走行軌跡演算部と、少なくとも前記目標走行軌跡の曲率および前記車両の前記目標走行軌跡からの横偏差に基づいて目標操舵角を演算する演算部を備え、前記演算部は、高い走行軌跡追従精度が必要な所定の状況では、前記目標操舵角の演算に使用されるフィードバック制御ゲインを前記所定の状況ではない場合に比べて大きくして前記目標操舵角を演算し、前記目標走行軌跡演算部は、道路地図データ、衛星測位情報を用いて得られた前記車両の位置および方位に基づいて前記目標走行軌跡を演算する。

Claims (9)

  1. 車両の目標走行軌跡に沿って自動走行させるように操舵制御する車両用操舵装置であって、
    少なくとも前記目標走行軌跡の曲率および前記車両の前記目標走行軌跡からの横偏差に基づいて目標操舵角を演算する演算部を備え、
    前記演算部は、
    所定の状況では、前記目標操舵角の演算に使用されるフィードバック制御ゲインを前記所定の状況ではない場合に比べて大きくして前記目標操舵角を演算する車両用操舵装置。
  2. 前記所定の状況は、
    前記車両の車線変更が指示された状況であって、
    前記演算部は、車線変更が指示されない状況に比べ、前記フィードバック制御ゲインを大きくして前記目標操舵角を演算する、請求項1記載の車両用操舵装置。
  3. 前記所定の状況は、
    走行車線幅がしきい値より狭い状況であって、
    前記演算部は、前記走行車線幅が前記しきい値以上の状況に比べ、前記フィードバック制御ゲインを大きくして前記目標操舵角を演算する、請求項1記載の車両用操舵装置。
  4. 前記所定の状況は、
    前記車両がトンネルの前後およびトンネル内の何れかに位置する状況であって、
    前記演算部は、前記車両が前記トンネルの前後および前記トンネル内の何れにも位置しない状況に比べ、前記フィードバック制御ゲインを大きくして前記目標操舵角を演算する、請求項1記載の車両用操舵装置。
  5. 前記所定の状況は、
    前記車両が橋の前後および橋上の何れかに位置する状況であって、
    前記演算部は、前記車両が前記橋の前後および前記橋上の何れにも位置しない状況に比べ、前記フィードバック制御ゲインを大きくして前記目標操舵角を演算する、請求項1記載の車両用操舵装置。
  6. 前記所定の状況は、
    前記車両が通行料金収受地点の前後および通行料金収受地点内の何れかに位置する状況であって、
    前記演算部は、前記車両が前記通行料金収受地点の前後および前記通行料金収受地点内の何れにも位置しない状況に比べ、前記フィードバック制御ゲインを大きくして前記目標操舵角を演算する、請求項1記載の車両用操舵装置。
  7. 前記所定の状況は、
    前記車両の周辺に他車両および障害物が存在する状況であって、
    前記演算部は、前記車両の周辺に前記他車両および前記障害物が存在しない状況に比べ、前記フィードバック制御ゲインを大きくして前記目標操舵角を演算する、請求項1記載の車両用操舵装置。
  8. 前記目標走行軌跡は、
    道路地図データ、衛星測位情報を用いて得られた前記車両の位置および方位に基づいて演算される、請求項1記載の車両用操舵装置。
  9. 前記目標走行軌跡は、
    前記車両に搭載された前方カメラで撮影した画像データを用いて得られた前記車両と道路の相対位置、相対方位および前記道路の形状に基づいて演算される、請求項1記載の車両用操舵装置。
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