JP2020031948A - 棒状外用剤組成物製品及びその製造方法 - Google Patents

棒状外用剤組成物製品及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】使用感及び耐衝撃性に優れた棒状外用剤組成物製品を提供すること。【解決手段】棒状外用剤組成物2の下端域2aの収容空間を有する有底筒状の中皿10、該中皿の昇降機構20、及び該中皿を収容する外筒30を具備する棒状外用剤組成物容器3と、下端域2aが収容空間S内に収容されている棒状外用剤組成物2とを備えた棒状外用剤組成物製品1であって、収容空間S内における棒状外用剤組成物2の下端2dと中皿10の底部12との間に、気体が封入されている密閉空間Mを有し、棒状外用剤組成物2の上端側から棒状外用剤組成物2の縦方向Xに加わる圧力の変化に伴い、密閉空間Mの縦方向Xに沿う高さTが増減変化するようになされている。【選択図】図1

Description

本発明は、棒状外用剤組成物製品及びその製造方法に関する。
口紅を初めとする各種の棒状外用剤組成物は、一般に中皿と呼ばれる有底筒状の保持部に保持され、該保持部を昇降機構により昇降可能な棒状外用剤組成物容器に収容されて使用されることが多い(特許文献1,2参照)。
また棒状外用剤組成物については、口唇等の被塗布部に塗布する際の使用感を向上させるために、棒状外用剤組成物の処方面からの研究が広く行われており、一般に、使用感を向上させるには、硬度を比較的柔ら目にすることが良いと考えられている。しかし、使用感を向上させるために、棒状外用剤組成物の硬度を低下させると、棒状外用剤組成物容器に棒状外用剤組成物を収容した状態の棒状外用剤組成物製品を誤って地面や床に落下させた際に、棒状外用剤組成物にクラックが入る等の損傷が生じやすくなり、耐衝撃性が不十分となり易い。他方、落下時に損傷しないようにするために、棒状外用剤組成物の硬度を上げると使用感が低下する。
このように、従来技術においては、使用感の向上と耐衝撃性とを両立させることが容易ではなかった。
特開2006−204415号公報 特開2017−718号公報
したがって本発明の課題は、従来技術が有する欠点を解消し得る棒状外用剤組成物製品及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、棒状外用剤組成物の下端域の収容空間を有する有底筒状の中皿、該中皿の昇降機構、及び該中皿を収容する外筒を具備する棒状外用剤組成物容器と、下端域が前記収容空間内に収容されている棒状外用剤組成物とを備えた棒状外用剤組成物製品であって、前記収容空間内における前記棒状外用剤組成物の下端と前記中皿の底部との間に、気体が封入されている密閉空間を有し、前記棒状外用剤組成物の上端側から該棒状外用剤組成物の縦方向に加わる圧力の変化に伴い、前記密閉空間の前記縦方向に沿う高さが増減するようになされている、棒状外用剤組成物製品を提供するものである。
また本発明は、前記の棒状外用剤組成物製品の製造方法であって、前記中皿として、前記収容空間の内外を連通する排気孔を備えた中皿を用いて、前記密閉空間を形成する密閉空間の形成工程を備えており、前記密閉空間の形成工程が、所定形状に成形された棒状外用剤組成物の下端域を、前記中皿の収容空間に、該棒状外用剤組成物の下端が前記中皿の底部に達しない位置まで挿入する挿入工程、及び前記棒状外用剤組成物の下端が前記中皿の底部に達していない状態において前記排気孔を閉鎖する閉鎖工程を含む、棒状外用剤組成物製品の製造方法を提供するものである。
本発明の棒状外用剤組成物製品は、棒状外用剤組成物を口唇等の被塗布部に押し当てて使用する際の使用感に優れており、また耐衝撃性にも優れている。
本発明の棒状外用剤組成物製品の製造方法によれば、使用感及び耐衝撃性に優れる棒状外用剤組成物製品を効率よく製造することができる。
図1は、本発明の第1実施形態の棒状外用剤組成物製品の非加圧状態を示す縦断面図である。 図2は、本発明の第1実施形態の棒状外用剤組成物製品の分解斜視図である。 図3は、第1実施形態の棒状外用剤組成物製品に用い得る閉鎖部材の好ましい一例を示す斜視図である。 図4(a)ないし図4(c)は、第1実施形態の棒状外用剤組成物製品の好ましい製造工程を示す断面図であり、図4(d)は、棒状外用剤組成物製品の完成後に中皿を再度繰り出した状態を示す断面図である。 図5(a)ないし図5(c)は、本発明の第2実施形態の棒状外用剤組成物製品及びその製造方法の一例を示す縦断面図であり、図5(d)は、棒状外用剤組成物製品の完成後に中皿を再度繰り出した状態を示す断面図である。 図6(a)は、第2実施形態に用いた閉鎖部材の平面図、図6(b)は、同じ閉鎖部材の正面図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1及び図2には、本発明の第1実施形態に係る棒状外用剤組成物製品1が示されている。棒状外用剤組成物製品1は、棒状外用剤組成物容器3と棒状外用剤組成物2とを備える。
棒状外用剤組成物容器3は、棒状外用剤組成物2の下端域2aの収容空間Sを有する有底筒状の中皿10、中皿10の昇降機構20、及び中皿10を収容する外筒30を具備する。図1には、棒状外用剤組成物製品1が、棒状外用剤組成物容器3と棒状外用剤組成物2とから構成されている状態が示されているが、棒状外用剤組成物製品1は、これらの構成要素に加えて、図1に二点鎖線で示すキャップ4を備えていてもよい。
棒状外用剤組成物容器3の中皿10は、環状の周壁部11及び底部12を有する有底筒状の形状をした部材である。環状の周壁部11の横断面形状は、例えば円形とすることができるが、円形に限られない。中皿10においては、環状の周壁部11と底部12とで、上方に向けて開口した空間Sが画成されている。この空間Sが、棒状外用剤組成物2の下端域2aの収容が可能な収容空間Sとなっている。棒状外用剤組成物製品1の横断面視において、収容空間Sと棒状外用剤組成物2の下端域2aとは概ね相補形状を有している。本実施形態において、中皿10の周壁部11の横断面形状及び収容空間Sに挿入される棒状外用剤組成物2の下端域2aの横断面形状は、いずれも円形であるが、これに代えて、横断面が円形や楕円形であっても良く、あるいは横断面が三角形、四角形、五角形及び六角形等の多角形等の他の形状であっても良い。
中皿10の凹状の収容空間Sには、図1に示すように、棒状外用剤組成物2の下端域2aが収容されており、収容空間S内における棒状外用剤組成物2の下端2dと中皿10の底部12との間に、気体が封入された密閉空間Mが形成されている。密閉空間Mは、単に棒状外用剤組成物2の下端2dと中皿10の底部12との間に形成された空間ではなく、内部に気体が密閉された状態で存在する空間であり、そのため、棒状外用剤組成物2の上端2u側から棒状外用剤組成物2の縦方向Xに加わる圧力の変化に伴い、密閉空間Mの該縦方向Xに沿う高さTが増減するようになされている。本発明において、縦方向Xとは、図1に示すように、棒状外用剤組成物2の長手方向に沿う方向であるが、通常、棒状外用剤組成物2の長手方向と棒状外用剤組成物製品1の長手方向は一致するため、棒状外用剤組成物製品1における、棒状外用剤組成物2の長手方向に沿う方向も縦方向Xと称する。
図1には、棒状外用剤組成物2に、棒状外用剤組成物2の上端2u側から棒状外用剤組成物2の縦方向Xに押圧力を加えていない棒状外用剤組成物製品1の非加圧状態が示されている。
第1実施形態の棒状外用剤組成物製品1においては、収容空間S内に気体が封入されている密閉空間Mを有するため、棒状外用剤組成物2の上端2u側から棒状外用剤組成物2の縦方向Xに圧力が加わると、棒状外用剤組成物2の下端2dの位置が、非加圧状態の位置である基準位置Pから、底部12に近づく方向D1に下降し、それに伴い密閉空間M内の気体が圧縮される。そして、棒状外用剤組成物2に加わる圧力が減少すると、圧縮されていた気体の反発力により、棒状外用剤組成物2の下端2dの位置が、底部12から離れる方向D2に上昇し、基準位置Pに近づく。そして、再び非加圧状態となったときには、棒状外用剤組成物2の下端2dの位置が、基準位置P又はそれに近い位置に戻り、理想的には、基準位置Pに戻る。
第1実施形態の棒状外用剤組成物製品1によれば、密閉空間Mの存在によって、棒状外用剤組成物2の上端2u側に加わる圧力により棒状外用剤組成物2が縦方向Xに増減変位するため、口唇等の被塗布部に棒状外用剤組成物2の上端2u側を接触させて使用する際に、クッション感のある優れた使用感が得られる。優れた使用感を得る観点から、一般消費者が、棒状外用剤組成物容器3部分を手に持ち、棒状外用剤組成物2の外用剤組成物を、口唇等の被塗布部に当てて塗布する際に加わる押圧力によっても、棒状外用剤組成物2が0.5mm以上変位するようにすることが好ましい。また、棒状外用剤組成物2の外周面と収容空間Sの内周面との間に生じる摩擦力を低下させることにより、棒状外用剤組成物2の上端2u側に加わる微小な圧力の変動によっても、棒状外用剤組成物2が変位するようにすることも好ましく、その場合、棒状外用剤組成物製品1に手で加えられる圧力の変化に対して口唇等の被塗布部からの加わる圧力の変動を低減させることができ、外用剤組成物を均一に塗布することも容易となる。
更に、棒状外用剤組成物製品1を誤って落下させた場合、特に棒状外用剤組成物製品1を直立状態で落下させたときに、密閉空間M内の気体がエアクッションのように機能し、棒状外用剤組成物2に加わる衝撃を緩和する。そのため、棒状外用剤組成物製品1は、耐衝撃性、特に直立状態で落下させたときの耐衝撃性にも優れている。直立状態の落下とは、棒状外用剤組成物2の上端2u側を鉛直方向の上方、中皿10の底部12側を地面や床側に向けた状態の落下である。
棒状外用剤組成物2の外周面と収容空間Sの内周面との間の摩擦力の調整は、収容空間Sの内径と、収容空間Sに収容する棒状外用剤組成物2の下端域2aの外径との差の調整、棒状外用剤組成物2の処方の調整、棒状外用剤組成物2と収容空間Sの内面との間への低粘度油等の潤滑剤の供給、例えば棒状外用剤組成物2の外面及び収容空間Sの内面の何れか一方又は双方に対する潤滑剤の塗布、収容空間Sの内面を摩擦抵抗の少ない材質とする等の任意の方法を採用することができる。
上述した一又は二以上の効果がより確実に奏されるようにする観点から、密閉空間Mの縦方向Xに沿う高さT(図1参照)は、好ましくは1mm以上、より好ましくは3mm以上であり、また好ましくは45mm以下、より好ましくは30mm以下であり、また好ましくは1mm以上45mm以下、より好ましくは3mm以上30mm以下である。
また上述した一又は二以上の効果がより確実に奏されるようにする観点、及び気圧の低下や気温の上昇に対して棒状外用剤組成物2が収容空間Sから抜け落ちないようにする観点等から、密閉空間Mの縦方向Xに沿う高さT(図1参照)は、収容空間Sの同縦方向Xの高さT1(図1参照)に対して、好ましくは2%以上、より好ましくは6%以上であり、また好ましくは90%以下、より好ましくは60%以下であり、また好ましくは2%以上90%以下、より好ましくは6%以上60%以下である。
また上述した一又は二以上の効果がより確実に奏されるようにする観点から、棒状外用剤組成物2は、収容空間S内に位置する部分の縦方向Xの高さT2(図1参照)が、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上であり、また好ましくは45mm以下、より好ましくは30mm以下であり、また好ましくは3mm以上45mm以下、より好ましくは5mm以上30mm以下である。
同様の観点から、棒状外用剤組成物2は、縦方向Xの全高T3(図1参照)に対する、収容空間S内に位置する部分の縦方向Xの高さT2の割合が、好ましくは3%以上、より好ましくは5%以上であり、また好ましくは60%以下、より好ましくは50%以下であり、また好ましくは3%以上60%以下、より好ましくは5%以上50%以下である。
上述した密閉空間Mの前記高さT(図1参照)、及び棒状外用剤組成物2の収容空間S内に位置する部分の前記高さT2は、棒状外用剤組成物製品1を、非加圧状態且つ縦方向Xを鉛直方向と平行な直立状態として、温度25℃、相対湿度50%、気圧1005〜1019hPaの環境下に6〜24時間放置した直後の測定値とする。
また上述した一又は二以上の効果がより確実に奏されるようにする観点から、棒状外用剤組成物は、150gfの荷重付加時の変位量が、好ましくは1mm以上、より好ましくは2mm以上であり、また好ましくは20mm以下、より好ましくは15mm以下であり、また好ましくは1mm以上20mm以下、より好ましくは2mm以上15mm以下である。150gの荷重は、口紅の塗布時に加わる棒状外用剤組成物に加わる押圧力を想定した荷重である。
〔150gの荷重付加時の変位量の測定方法〕
図1に示す棒状外用剤組成物2のように、棒状外用剤組成物2の上端2u側が傾斜面となっている場合には、傾斜面の傾斜下端又はその近傍において、棒状外用剤組成物2を、その縦方向Xと直交する平面で切断して、傾斜面を除去する。また棒状外用剤組成物製品1における棒状外用剤組成物2を、予想される変位量以上の長さが、外筒30の最上点30bから繰り出した状態にする。
そして、電子天秤に対して、その状態の棒状外用剤組成物2を、その縦方向Xに加わる荷重が150gとなるように押し付けて、加圧した。そして、その加圧の前後における、棒状外用剤組成物2の最上点と外筒30の最上点30bとの間の縦方向Xに沿う長さの差を、150gの荷重付加時の変位量(mm)とした。
第1実施形態の棒状外用剤組成物製品1について更に説明すると、棒状外用剤組成物製品1に用いた棒状外用剤組成物容器3における中皿10の底部12には、該中皿10の昇降機構20が連設されている。昇降機構20は、昇降基部21を有している。昇降基部21は筒状の形状をしており、その外周面に、周方向に沿って延びる複数の環状段差部を有している。複数の環状段差部は昇降基部21の上下方向に沿って距離を隔てて形成されている。複数の環状段差部のうち、最も下側に位置する第1段差部21aは、昇降機構20が、後述する本体基部40内に収容されたときに、図1に示すとおり、該本体基部40の内周壁に突設された係合用突起部42と係合するようになっている。第1段差部21aよりも上下方向の上方の位置には第2段差部21bが形成されている。第2段差部21bは、図1に示すとおり、後述する外筒30内に昇降機構20が収容された状態において、該外筒30の下端域に形成された係合用環状突起部31と係合するようになっている。第2段差部21bよりも上下方向の上方の位置には第3段差部21cが形成されている。第3段差部21cには、図2に示すとおり、Oリング24が取り付けられている。Oリング24は、外筒30内に昇降機構20が収容された状態において、該外筒30と昇降機構20との間にがたつき等が生じないようにするために用いられる。
図1に示すとおり、昇降基部21はこれを横断面視したときに、その中央域が空間21sになっている。この空間21sは昇降基部21の上下方向に沿って延びており、上部において開口している。この空間21sを画成する内周壁には雌ネジ21dが設けられている。空間21s内には、第1昇降部22が挿入される。第1昇降部22は略円筒形をした部材であり、その外面に雄ネジ22aが設けられている。この雄ネジ22aは、上述した昇降基部21の雌ネジ21dと螺合するようになっている。したがって第1昇降部22を昇降基部21の空間21s内に挿入するときには、第1昇降部22をその軸周りに回転させて、雄ネジ22aと雌ネジ21dとの螺合を進行させる。螺合の進行によって第1昇降部22は降下する。第1昇降部22の回転方向を反転させることで、第1昇降部22は上昇する。第1昇降部22の降下は、該第1昇降部22の上端に設けられているフランジ部22cが、昇降基部21の上端近傍の段差部に当接することで規制されるようになっている。
図1に示すとおり、略円筒形をしている第1昇降部22には、その内部に形成された空間を画成する内周壁に、雌ネジ22bが設けられている。第1昇降部22の内部の空間内には、第2昇降部23が挿入される。第2昇降部23は略円柱形をした部材であり、その外面に雄ネジ23aが設けられている。この雄ネジ23aは、上述した第1昇降部22の雌ネジ22bと螺合するようになっている。第2昇降部23を第1昇降部22の空間内に挿入するときには、第2昇降部23をその軸周りに回転させて、雄ネジ23aと雌ネジ22bとの螺合を進行させる。螺合の進行によって第2昇降部23は降下する。第2昇降部23の回転方向を反転させることで、第2昇降部23は上昇する。
第1実施形態における中皿10は、収容空間Sの内外を連通する排気孔5を備えている。本実施形態における排気孔5は、収容空間S内に上述した密閉空間Mが形成されている棒状外用剤組成物製品1の完成状態においては、閉鎖部材50で閉鎖されている。
より具体的には、排気孔5は、中皿10の底部12の上面に開口する上端開口部5a及び第2昇降部23の下端の中央域に開口する下端開口部5bを有している。
排気孔5は、排気孔5が、閉鎖部材50により閉鎖されていない状態(以下、排気孔の非閉鎖状態ともいう)においては、棒状外用剤組成物2の下端域2aが収容される収容空間Sの内外を連通し、棒状外用剤組成物2の下端域2aを中皿10の収容空間Sに挿入する際に、収容空間S内の空気を収容空間S外に排出する空気抜き用の孔として機能する。他方、棒状外用剤組成物製品1の完成状態においては、閉鎖部材50で閉鎖されており、収容空間S内の空気が、排気孔5を介して外部に排出することや、外部の空気が、排気孔5を介して、収容空間S内に流入することが阻止され、収容空間S内における棒状外用剤組成物2の下端2dと中皿10の底部12との間に、気体が封入された密閉空間Mが形成されている。
棒状外用剤組成物容器3は外筒30を備えている。外筒30は薄肉の円筒形をした部材であり、その内部に、上述した中皿10及び昇降機構20を収容可能になっている。外筒30の下端縁は、該外筒30の軸線と直交する平面上に位置している。これとは対照的に外筒の上端縁30aは、斜円柱の底面の周形状をしている。したがって上端縁30aは、最上点30bと最下点30cとを有している。外筒30の下端域には、該外筒30の周方向に沿って延びる係合用環状突起部31が形成されている。係合用環状突起部31は、外筒30の内部の空間へ向けて突出している。係合用環状突起部31は、上述したとおり、昇降機構20の昇降基部21における第2段差部21bと係合するようになっている。外筒30の周壁部11の内面には、縦方向Xに延びる図示しない縦溝が周方向に間隔を開けて複数形成されており、中皿10は、その外周面に形成された図示しない縦リブ又は凸部が、該縦溝内を縦方向Xに沿って移動する。そのため、中皿10は、昇降機構20により外筒30内を縦方向Xに移動可能である一方、外筒30を片手に持って、本体基部40を他方の手で回転させる際に、中皿10は外筒30と共に回転しない。
棒状外用剤組成物容器3は本体基部40を備えている。本体基部40はその外形が、稜線が丸みを帯びた略角柱状をしている。本体基部40は、これを横断面視したときに、その中央域が空間41になっている。この空間41は本体基部40の上下方向に沿って延びており、上部において開口している。空間41内には、外筒30及び昇降機構20、並びに棒状外用剤組成物の下端域2aが収容される。本体基部40の空間41を画成する内周壁には、その下端域に係合用突起部42が突設されている。この係合用突起部42は、上述したとおり、昇降機構20の昇降基部21における第1段差部21aと係合するようになっている。本体基部40は、本実施形態においては稜線が丸みを帯びた略角柱状であるが、これに代えて横断面が円形や楕円形であっても良く、あるいは横断面が三角形、四角形、五角形及び六角形等の多角形等の他の形状であっても良い。
図3に示す閉鎖部材50は、第1実施形態の棒状外用剤組成物製品1に好ましく用いられる閉鎖部材50の一例である。図3に示す閉鎖部材50は、収容空間Sの内外を連通する排気孔5内に挿入されるが、排気孔5の内周面との間に隙間を有し、排気孔5に挿入されても排気孔5を介した空気の流通が維持される非閉鎖挿入部51と、第2昇降部23の下端部に係合して、排気孔5の下端開口部5bを気密に閉鎖する台座部52とを備えている。閉鎖部材50の台座部52は、非閉鎖挿入部51の下端部に連設された閉鎖挿入部53、閉鎖挿入部53の周囲に形成された環状の外嵌部54、及び閉鎖挿入部53と外嵌部54との間を連結する連結部55を有し、外嵌部54に、第2昇降部23の下端部の外周部に形成された環状係合凸部59と係合する環状係合凸部57を備えている。閉鎖挿入部53は、排気孔5の横断面と略同一の断面積を有し、排気孔5に挿入される排気孔5を介した空気の流通を遮断する。閉鎖部材50は、排気孔5に閉鎖挿入部53が挿入されること、及び連結部55が排気孔5の下端開口部5bの周縁部に密着することの何れか一方、好ましくは両方により排気孔5を気密に閉鎖する。
閉鎖部材50としては、図3に示す形態ものに代えて、排気孔5を閉鎖し得る多様な形状及び構成のものを採用することができ、例えば、特許文献2の図3、図5〜図8、図10、図15、図16の各図に示す栓部材や、特許文献1の図6及び図8の各図に示す閉鎖部材等を用いることもできる。
次に、本発明の棒状外用剤組成物製品の製造方法の第1実施態様について、上述した第1実施形態の棒状外用剤組成物製品1を製造する場合を例にして説明する。
本実施態様の製造方法においては、棒状外用剤組成物2の下端域2aの収容空間Sを有する有底筒状の中皿10として、図2及び図4(a)に示すように、収容空間Sの内外を連通する排気孔5を備えた中皿10を用いるとともに、その中皿10を用いて密閉空間Mを形成する密閉空間の形成工程を備える。
より具体的には、図4(a)に示すように、本体基部40内に、中皿10、中皿10の昇降機構20、及び外筒30を組み付ける。その組み付けに際しては、第1昇降部22及び第2昇降部23を回転させて、中皿10を図4(a)に示す程度に繰り出された状態とするとともに、閉鎖部材50を、第1昇降部22に形成された排気孔5にその一部が挿入された状態として仮固定しておき、その状態で、本体基部40内に組み付ける。閉鎖部材50の一部を排気孔5に仮固定するには、第2昇降部23の下降により容易に接着状態が解除される接着剤を用いたり、閉鎖部材50の非閉鎖挿入部51の先端部の周囲に、第2昇降部23の下降に支障がない程度に排気孔5の内面に当接する突起を形成する方法等、任意の方法を用いることができる。また、閉鎖部材50の一部を排気孔5に仮固定する方法に代えて、本体基部40の底部40bに、閉鎖部材50を起立した状態に仮固定しておき、第2昇降部23を繰り下げたときに、排気孔5内に閉鎖部材50の全部又は一部が挿入されるようにすることもできる。更に、閉鎖部材50の長さを、閉鎖部材50の非閉鎖挿入部51の先端部が、第1昇降部22に形成された排気孔5にその一部が挿入される程度に調整することで、閉鎖部材50を他部材に仮固定することなく、設置する方法を用いることもできる。
本実施態様の製造方法における密閉空間の形成工程は、挿入工程と閉鎖工程とを有する。まず、挿入工程においては、図4(b)に示すように、予め所定形状に形成された棒状外用剤組成物2の下端域2aを、繰り出された状態の中皿10の収容空間Sに、棒状外用剤組成物2の下端2dが中皿10の底部12に達しない位置まで挿入する。尚、棒状外用剤組成物2の下端2dを中皿10の底部12に到達させてから、棒状外用剤組成物2の下端2dを中皿10の底部12に達しない位置まで棒状外用剤組成物2を引き抜くことでも、同様の状態を得ることができる。非閉鎖挿入部51のみを排気孔5に挿入した状態においては、非閉鎖挿入部51の周囲に存する隙間を介した空気の流通が維持される。そのため非閉鎖挿入部51の一部を排気孔5に挿入した状態で、棒状外用剤組成物2の下端域2aを収容空間Sに挿入した場合であっても、その挿入の際には、挿入の進行に伴い収容空間S内の空気が排気孔5を介して収容空間S外に排出される。そのため、棒状外用剤組成物2の挿入が容易である。斯かる効果は、棒状外用剤組成物2の下端域2aを、その周囲を中皿10の内面に接触させつつ、収容空間Sに挿入する場合に特に有利である。
そして、閉鎖工程においては、図4(c)に示すように、棒状外用剤組成物2の下端2dが中皿10の底部12に達しない状態のまま、外筒30を把持した状態で本体基部40を軸周りに回転させる。これにより、排気孔5を有する第2昇降部23が繰り下げられ、非閉鎖挿入部51の排気孔5内への挿入が進行する。そして、更に繰り下げ操作を続けると、閉鎖部材50の台座部52が、第2昇降部23の下端に嵌合して、排気孔5を気密に閉鎖する。図4(d)に示すとおり、閉鎖部材50が、第2昇降部23の下端した状態においては、排気孔5を介した空気の流通が遮断される。排気孔5を介した空気の流通が遮断されると、排気孔5を介して収容空間S外の空気が収容空間S内に流入することが阻止されるとともに、排気孔5を介して収容空間S内の空気が収容空間S外に流出することも阻止される。
このようにして、気体として空気が封入された密閉空間Mを有する目的の棒状外用剤組成物製品1が得られる。
本実施態様の製造方法によれば、中皿10の排気孔5を、昇降機構20を用いて、中皿10を下降させる操作により閉鎖させることができるため、使用感に優れ、耐衝撃性に優れる棒状外用剤組成物製品1を、効率的に製造可能である。また、棒状外用剤組成物容器3が通常具備する昇降機構を利用し、その昇降機構により中皿を繰り下げることにより閉鎖部材50が排気孔5内に挿入されて、排気孔5が閉鎖状態となるようにしたため、閉鎖部材50を排気孔5内に挿入する機構を別に設ける場合に比して、棒状外用剤組成物製品の構成が複雑化しない。
更に、その昇降機構の一部を構成する第2昇降部23に貫通孔を設けて、収容空間の内外を連通する排気孔5として用いたため、棒状外用剤組成物製品の構成が一層複雑化しない。
なお、閉鎖部材50は、一部が排気孔5内に挿入されるものであっても良いが、排気孔5に挿入される部分を有しないものであっても良く、また全体が排気孔5内に挿入されるものであっても良い。
上述した棒状外用剤組成物製品1及び本実施態様の棒状外用剤組成物製品の製造方法で製造された棒状外用剤組成物製品1においては、図4(c)に示すように、閉鎖部材50により排気孔5が一旦閉鎖された後においては、図4(d)に示すように、棒状外用剤組成物2の下端域2aが収容された中皿10を再び繰り出しても、閉鎖部材50による排気孔5の閉鎖状態が維持される。これにより、消費者が中皿10を繰り出して棒状外用剤組成物2を使用している際や、消費者、流通業者等が、中皿10を繰り出した状態で、運搬したり保管している場合等においても、棒状外用剤組成物2の中皿10からの抜けが効果的に防止される。
図5には、本発明の第2実施形態に係る棒状外用剤組成物製品1A及びその製造方法が示されている。図5(c)及び図5(d)に示すように、第2実施形態に係る棒状外用剤組成物製品1Aは、第1実施形態における閉鎖部材50に代えて、その全体が排気孔5内に挿入される閉鎖部材50Aを用いている点、及び本体基部40の底部40bに、その閉鎖部材50Aを挿通可能な底部孔43を備える点が、第1実施形態に係る棒状外用剤組成物製品1と相違する。特に説明しない点は、第1実施形態と同様であり、第1実施形態の説明が適宜適用される。
図6(a)には、棒状外用剤組成物製品1Aに用いた閉鎖部材50Aの平面図が示されており、図6(b)には、閉鎖部材50Aの正面図が示されている。閉鎖部材50Aは、収容空間Sの内外を連通する前述した排気孔5内に挿入されても排気孔5を介した空気の流通が維持される非閉鎖挿入部51と、排気孔5に挿入されると排気孔5を介した空気の流通を遮断する閉鎖挿入部53と、操作端部58とを、高さ方向に沿ってこの順で備えている。これらの構造を有する閉鎖部材50Aを、非閉鎖挿入部51側から底部孔43を介して排気孔5に挿入することによって、排気孔5を閉鎖することができる。
図3及び図6(b)に示すように、閉鎖部材50,50Aにおける非閉鎖挿入部51は、いずれも、挿入方向に細長い略円柱状に形成されている。非閉鎖挿入部51は、非閉鎖挿入部51を排気孔5内に挿入した場合でも排気孔5を介した空気の流通が維持されるようにする観点から、第2昇降部23の内周壁の内径よりも小さい外径を有していることが好ましい。
閉鎖部材50Aにおける閉鎖挿入部53には、第2昇降部23の内周壁に当接して排気孔5を閉鎖可能な複数の環状リブ53aが設けられている。閉鎖部材50Aに複数の環状リブ53aが設けられていることにより、排気孔5内への固定性、及び収容空間S内に形成される密閉空間Mの密閉性を向上させることができる。環状リブ53aはそれぞれ同じ外径で形成されていてもよく、環状リブ53aの外径が、挿入方向とは逆方向、すなわち操作端部58側に向かって段階的に大きくなるように形成されていてもよい。環状リブ53aの外径は、第2昇降部23の内周壁に当接して、排気孔5の内部で固定される観点から、第2昇降部23の内周壁の内径の100%以上110%以下であることが好ましく、100%超110%以下であることがより好ましい。
第2実施形態の棒状外用剤組成物製品1Aの好ましい製造方法においては、閉鎖部材50Aを本体基部40内に配置したり、閉鎖部材50Aの一部を排気孔5に挿入したりしない以外は、図4に示した棒状外用剤組成物製品1の製造方法と同様にして、予め所定形状に成形した棒状外用剤組成物2の下端域2aを、繰り出された状態の中皿10の収容空間Sに、棒状外用剤組成物2の下端2dが中皿10の底部12に達しない図5(b)に示す位置に達するまで挿入する。そして、図5(b)及び図5(c)に示すように、本体基部40の底部孔43から排気孔5に向けて閉鎖部材50Aを挿入し、棒状外用剤組成物2の下端2dと中皿10の底部12との間に空間を残した状態で、排気孔5を閉鎖する。
底部孔43から閉鎖部材50Aを挿入する方法は特に限定されない。例えば、棒状外用剤組成物容器3を一方の手で把持し、他方の手で閉鎖部材50Aを人手やピンセットなどの器具を用いて押し込むことによって、閉鎖部材50Aを排気孔5に挿入することができる。操作端部58は、単に、閉鎖部材50Aを押し込む際に加圧する部分であっても良いし、閉鎖部材50Aを、電動又は手動の押し込み装置が備える棒状の押し込み具の先端に嵌合する嵌合孔を有するもの等であっても良い。
図5(d)に示すとおり、閉鎖部材50Aにおける、閉鎖挿入部53を含む全体又は非閉鎖挿入部51から閉鎖挿入部53までの部分が排気孔5に挿入された状態においては、閉鎖部材50Aにより排気孔5を介した空気の流通が遮断される。排気孔5を介した空気の流通が遮断されると、排気孔5を介して収容空間S外の空気が収容空間S内に流入することが阻止されるとともに、排気孔5を介して収容空間S内の空気が収容空間S外に流出することも阻止される。
このようにして、気体としての空気が内部に封入された密閉空間Mを有する棒状外用剤組成物製品1Aが得られる。
本発明の棒状外用剤組成物製品の第2実施形態及び図5に示す本発明の棒状外用剤組成物製品の製造方法の第2実施態様においては、このように、本体基部40に設けた底部孔43を介して排気孔5に閉鎖部材50Aを挿入することができるため、中皿10を昇降させる任意の段階で、排気孔5を閉鎖する閉鎖工程を行うことができる。例えば、閉鎖部材50Aの排気孔5への導入は、図5(c)に示すように、中皿10を最も下降させた位置において行ってよいし、中皿10を最も上昇させた位置において行っても良く、それらの間の所望の位置において行っても良い。
以上の各実施形態において用いられる棒状外用剤組成物2としては、例えば口紅、リップクリーム、リップグロス、スティックアイシャドウ、アイブロー、アイライナー、スティックファンデーションなど、棒状の形状を有する外用剤組成物であれば、その種類に特に制限はない。棒状外用剤組成物2は、口紅等の棒状化粧料であることが好ましい。また棒状外用剤組成物は、型を用いた成形方法等により、予め棒状の形状に成形されたものを中皿に挿入したものであることが好ましいが、それに制限されるものではない。
棒状外用剤組成物2の処方は、この種の外用剤組成物に用いられている処方と同様とすることができる。棒状外用剤組成物2は一般にワックス類、ペースト類及びオイル類を主成分として含んでおり、更に着色顔料、パール顔料等の着色剤、体質顔料等の粉体、ポリマー、増粘剤、ゲル化剤、防腐剤、保湿剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を含んでいる。ワックス類としては、植物ワックス、動物ワックス、石油ワックス及び鉱物ワックス等の天然ワックス又は合成ワックスのいずれでもよく、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ヒマワリ種子ロウ、水素添加ホホバ油、ミツロウ、モクロウ、硬化ひまし油、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エチレンプロピレンオリゴマー、シリコーンワックス等を適宜配合したものを用いることができる。一方オイル類としては、トリグリセライド、ジグリセライド、モノエステル、ジエステル等のエステル油、その他ポリイソブテン、スクワラン等の分岐炭化水素油、シリコーン油、フッ素油、高級アルコール、ポリグリセリンエステル、コレステロールエステル、フィトステロールエステル、イソドデカン等の揮発性炭化水素油、揮発性シリコーン等を用いることができる。これらワックス類及びオイル類はそれぞれ一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
中皿10や昇降機構を構成する各部材、例えば、上述した昇降基部21、第1昇降部22及び第2昇降部23等は、合成樹脂製であることが好ましいが、それに制限されるものではなく、金属製、セラミック製、それらと合成樹脂との複合材等であっても良い。合成樹脂の一例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、AS、ポリカーボネート(PC)、ポリアセタール(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリケトン(POK)等が挙げられる。
閉鎖部材の形成材料としては、閉鎖部材が挿入される排気孔5を形成している第2昇降部23等の部材の材料よりも軟質の材料により形成されることが好ましく、例えば、シリコーンゴム、天然ゴム、ニトリルゴム(NBR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)等のゴムや、ポリエチレン、プロピレン等のポリオレフィン樹脂、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、AS、ポリカーボネート(PC)、ポリアセタール(POM)等の合成樹脂が挙げられる。特に、密閉性及び挿入性の観点から、ポリエチレンが好ましく、低密度ポリエチレンがより好ましい。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は上記の各実施形態に制限されず、適宜変更可能である。
例えば、中皿10は、底部12に排気孔5を有しないものでも良く、例えば、中皿として、中皿の周壁部の上端から所定の中間高さまで範囲の内面に棒状外用剤組成物製品の縦方向に延びる複数の凹溝を有する一方、該中間高さから中皿10の底部12までには該凹溝を有しない中皿を用い、所定形状に形成された棒状外用剤組成物2の下端域2aを、その中皿の収容空間S内に挿入する際に、収容空間S内の空気を、凹溝を介して周壁部の上端側に排出しつつ、収容空間Sの中間高さまで挿入した後、更に押し込み、棒状外用剤組成物2の下端域2aを、該中間位置より下方であって且つ棒状外用剤組成物の下端2dが中皿の底部12に達しない位置に配置しても良い。また凹溝に代えて、中皿の周壁部を厚み方向に貫通するスリットを中間高さまで形成することもできる。
また、中皿の昇降機構は、中皿の昇降機構として公知の各種の機構を用いることができ、第1昇降部及び第2昇降部の何れか一方を有しないものであっても良い。
また、上述した閉鎖部材50,50Aは、排気孔5内に挿入されても排気孔5を介した空気の流通が遮断されない非閉鎖挿入部51と排気孔5内に挿入されると排気孔5を介した空気の流通が遮断される閉鎖挿入部53とを有するものであったが、本発明において好ましく用いられる閉鎖部材は、非閉鎖挿入部51を有さずに閉鎖挿入部53のみを有するものであってもよい。また、本発明において好ましく用いられる閉鎖部材は、非閉鎖挿入部51及び閉鎖挿入部53をいずれも有しないものであっても良く、例えば、第2昇降部23の下端の外周部に外嵌合されるキャップ状の閉鎖部材であっても良い。また中皿の底部に設けた筒状又は非筒状の排出孔を、それらの近傍に位置する合成樹脂部分又は別に用意した合成樹脂を溶融物させたものを用いて塞いでも良い。また筒状又は非筒状の排出孔に熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂、接着剤等を導入し、それらの固化物や硬化物により排気孔5を塞いでも良い。
また密閉空間Mに封入する気体は、空気であることが、簡易な設備での製造、製造コストの抑制、品質のばらつき抑制等の観点から好ましいが、空気に換えて、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴン等の他の気体であっても良い。
1,1A 棒状外用剤組成物製品
2 棒状外用剤組成物
2a 下端域
2u 上端
2d 下端
3 棒状外用剤組成物容器
4 キャップ
10 中皿
S 収容空間
11 周壁部
12 底部
5 排気孔
5a 上端開口部
5b 下端開口部
20 昇降機構
21 昇降基部
22 第1昇降部
23 第2昇降部
30 外筒
31 係合用環状突起部
40 本体基部
40b 底部
43 底部孔
50,50A 閉鎖部材
51 非閉鎖挿入部
52 台座部
53 閉鎖挿入部
53a 環状リブ
54 外嵌部
55 連結部
57 環状係合凸部
58 操作端部

Claims (5)

  1. 棒状外用剤組成物の下端域の収容空間を有する有底筒状の中皿、該中皿の昇降機構、及び該中皿を収容する外筒を具備する棒状外用剤組成物容器と、下端域が前記収容空間内に収容されている棒状外用剤組成物とを備えた棒状外用剤組成物製品であって、
    前記収容空間内における前記棒状外用剤組成物の下端と前記中皿の底部との間に、気体が封入されている密閉空間を有し、
    前記棒状外用剤組成物の上端側から該棒状外用剤組成物の縦方向に加わる圧力の変化に伴い、前記密閉空間の前記縦方向に沿う高さが増減するようになされている、棒状外用剤組成物製品。
  2. 前記中皿が、閉鎖部材で閉鎖された排気孔を有する、請求項1に記載の棒状外用剤組成物製品。
  3. 前記密閉空間の前記縦方向の高さTが、前記収容空間の同縦方向の高さT1の2%以上90%以下である、請求項1又は2に記載の棒状外用剤組成物製品。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の棒状外用剤組成物製品の製造方法であって、
    前記中皿として、前記収容空間の内外を連通する排気孔を備えた中皿を用いて、前記密閉空間を形成する密閉空間の形成工程を備えており、
    前記密閉空間の形成工程が、所定形状に成形された棒状外用剤組成物の下端域を、前記中皿の収容空間に、該棒状外用剤組成物の下端が前記中皿の底部に達しない位置まで挿入する挿入工程、及び前記棒状外用剤組成物の下端が前記中皿の底部に達していない状態において前記排気孔を閉鎖する閉鎖工程を含む、棒状外用剤組成物製品の製造方法。
  5. 前記閉鎖工程においては、前記中皿の前記排気孔を、前記昇降機構を用いて該中皿を下降させる操作により閉鎖させる、請求項4に記載の棒状外用剤組成物製品の製造方法。
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