JP2020031588A - 作業車両 - Google Patents
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Abstract
Description
作業車両であって、
前記作業車両に接続された作業機と通信可能に構成された車両コントローラと、
制御対象の状態を検知する検出部と、
前記制御対象の状態に変化を与える駆動部と、
前記検出部により検出された現在状態が目標状態に近づくように、予め定められた感度を用いて前記駆動部を制御する駆動部制御部と、を備え、
前記車両コントローラは、接続されている作業機が開閉可能な開閉機構を有する作業機である場合に、前記作業機の種類、前記作業機の幅、重量、又は開閉状態の少なくとも1つに基づいて前記感度を設定するように、構成されている。
車両コントローラ7は、昇降駆動部2jを制御することで作業車両1(車体2)に対して作業機3を昇降させる昇降制御部70を有する。昇降制御部70は、作業車両1(車体2)と作業機3を接続するリフトアームの角度を検出するリフト角センサ20の検出値、又は、作業機3の後方に設けられ土や泥に接触して開閉するリアカバーの開度を検出するリアカバーセンサ21の検出値に基づいて、昇降駆動部2jの油圧シリンダを制御する。
例えば、オートロータリー制御と呼ばれる制御では、下降スイッチ62への操作により、昇降駆動部2jの油圧シリンダを下降させ、リフト角センサ20の出力が所定角度まで下がったとしきに、リアカバーセンサ21の出力が耕耘深さを設定する深さダイヤルの値(目標値)に近づくように、予め定めた感度を用いて昇降駆動部2jを制御する。感度値が高ければ、リアカバーセンサ21の検出に敏感に反応し、感度値が低ければ、リアカバーセンサ21の検出に鈍感に反応する。感度は、作業機3の種類、作業機3の幅、重量、又は開閉状態の少なくとも1つに基づいて設定される。
例えば、車両コントローラ7は、作業機3との通信の結果、作業機3が代掻きハローである場合には、吊り下げ制御と呼ばれる制御を有効にする。作業機3が代掻きハローでないロータリー耕耘機の場合には、吊り下げ制御を無効にする。吊り下げ制御は、リアカバーセンサ21が閉じた状態でも深さダイヤルで設定したリフト下げ高さよりも下がらないようにする。代掻き作業では、車両停止時にハローを下げると、水を含む泥にハローが沈み込むがリアカバーが閉じた状態になってしまう。リアカバーが閉じた状態になれば、ハローが更に下降しようとするため、規定した高さよりも下がらないようにする。また、代掻き作業においては、深さを設定するダイヤルに関係なく、一般耕耘作業に比べて下限値を高く設定している。
耕耘作業では、泥ではなく土を対象にするため、作業機3が更に下降する悪影響がないため、吊り下げ制御は無効にする。
例えば、車両コントローラ7は、作業機3との通信の結果、作業機3が代掻きハローである場合には、発進時上昇規制制御と呼ばれる制御を無効にする。作業機3が代掻きハローでないロータリー耕耘機の場合には、発進時上昇規制制御を有効にする。耕耘作業において車両停止時から発進しつつ耕耘作業を開始すると、最初に耕耘した土が進行方向に残り、これらの土によりリアカバーが開き、作業機3が上昇してしまう。そこで、発進時上昇規制制御では、車両停止時から発進開始した際に、発進開始後一定時間は作業機3の上昇を規制する制御である。泥を対象とする代掻き作業の場合には、泥に沈んだ状態を保持することにより、深く耕耘してしまうおそれがあるため、発進時上昇規制制御を無効化する。
リフト角センサ20と、リアカバーセンサ21とに基づいてタイヤの沈下量を推定する沈下量推定部を設けてもよい。また、タイヤの沈下量をパラメータの一つとして昇降駆動部2jを制御するように構成してもよい。沈下量推定部を設けない場合には、圃場で一定値の沈下量を入力するようにしてもよいし、圃場のマップデータに場所ごとに沈下量を設定し、現在位置とマップデータに関連付けられた沈下量をパラメータの一つとして昇降駆動部2jを制御するように構成してもよい。
車両コントローラ7は、ローリング駆動部2kを制御することで作業車両1(車体2)に対して作業機3をローリングさせるローリング制御部71を有する。ローリング制御部71は、作業車両1(車体2)の傾斜角速度を検出する傾斜角速度センサ22及び作業車両1に対する作業機3の相対的な傾斜角を検出する作業機傾斜センサ23の検出結果に基づき、ローリング駆動部2kの油圧シリンダを制御する。水平制御と呼ばれる制御では、傾斜角速度センサ22の出力値と作業機傾斜センサ23の出力値を比較演算し、地面に対して作業機3が水平になるように、予め定めた感度を用いてローリング駆動部2kを制御する。感度値が高ければ、傾斜角速度センサ22及び作業機傾斜センサ23の検出に敏感に反応し、感度値が低ければ、傾斜角速度センサ22及び作業機傾斜センサ23の検出に鈍感に反応する。感度は、作業機3の種類、作業機3の幅、重量、又は開閉状態の少なくとも1つに基づいて設定される。特に作業機3の幅、重量、開閉状態(片開き、全開状態、全閉状態)は、作業機3の重量バランスに影響を与えるため、パラメータの一つとして考慮することが好ましい。
車両コントローラ7は、測位観測システム12により作業車両1の位置を特定可能である。また、畦の位置を含む圃場情報を参照して、作業車両1が畦に沿って走行する場合には、ローリング制御部71は、作業機3の畦に近い側を遠い側よりも下方になるように傾斜させる制御を行うことが好ましい。このように作業機3を傾斜させれば、畦に土が寄ることを防止可能となる。圃場情報は、作業車両1が記憶してもよいし、通信ネットワークを介して外部から取得してもよい。
車両コントローラ7は、走行制御部72を有する。走行制御部72は、走行駆動部2hを制御する。例えば、車両コントローラ7は、作業機3との通信の結果、作業機3が代掻きハローである場合には、旋回時前輪速度増加制御と呼ばれる制御を無効にする。旋回時前輪速度増加制御は、ハンドルが一定角度以上回された場合に、前輪の速度を後輪よりも早くすることで、旋回半径を小さくし、小旋回を可能とする制御である。ハンドルを元に戻せば、前輪の速度はもとに戻る。さらに、エンジン2bの最高回転数を代掻き用の最大回転数に設定する。代掻き用の最大回転数は、通常の耕耘作業時の最大回転数よりも低い。これにより、代掻き作業時に圃場を荒らすおそれを低減可能となる。作業機3が代掻きハローでないロータリー耕耘機の場合には、旋回時前輪速度増加制御を有効にする。
例えば、車両コントローラ7は、作業機3との通信の結果、作業機3が代掻きハローである場合には、自動ブレーキ機能と呼ばれる制御を無効にする。自動ブレーキ機能は、旋回時に内側となるタイヤにブレーキを掛けることで、旋回半径を小さくし、小旋回を可能とする制御である。旋回が終わるとブレーキが自動で解除される。さらに、エンジン2bの最高回転数を代掻き用の最大回転数に設定する。代掻き用の最大回転数は、通常の耕耘作業時の最大回転数よりも低い。これにより、代掻き作業時に圃場を荒らすおそれを低減可能となる。作業機3が代掻きハローでないロータリー耕耘機の場合には、自動ブレーキ機能を有効にする。
作業車両1に接続された作業機3と通信可能に構成された車両コントローラ7と、
制御対象の状態を検知する検出部(リフト角センサ20、リアカバーセンサ21、傾斜角速度センサ22、又は、作業機傾斜センサ23)と、
制御対象の状態に変化を与える駆動部(昇降駆動部2j、ローリング駆動部2k)と、
検出部(リフト角センサ20、リアカバーセンサ21、傾斜角速度センサ22、又は、作業機傾斜センサ23)により検出された現在状態が目標状態に近づくように、予め定められた感度を用いて駆動部(昇降駆動部2j、ローリング駆動部2k)を制御する駆動部制御部(昇降制御部70、ローリング制御部71)と、を有する。
車両コントローラ7は、接続されている作業機3が開閉可能な開閉機構を有する作業機3である場合に、作業機3の種類、作業機3の幅、重量、又は開閉状態の少なくとも1つに基づいて感度を設定するように、構成されている。
作業機3との通信の結果、作業機3が代掻きハローでないと判定した場合(ST10:NO)には、吊り下げ制御を無効にする(ST16)と共に、発進時上昇規制制御を有効にする(ST16)、ように構成されている。
検出部は、作業車両1の傾斜角速度を検出する傾斜角速度センサ22、及び、作業車両1に対する作業機3の相対的な傾斜角を検出する作業機傾斜センサ23であり、
駆動制御部は、傾斜角速度センサ22及び作業機傾斜センサ23の検出値に基づいてローリング駆動部2kを制御するローリング制御部71である。
作業機3との通信の結果、作業機3が代掻きハローでないと判定した場合には、旋回時前輪速度増加制御を有効にし(ST16)、自動ブレーキ機能を有効にし(ST16)、エンジンの最大回転数を前記代掻き用の第1最大値よりも大きな第2最大値にする、ように構成されている。
2b エンジン
2j 昇降駆動部(駆動部)
2k ローリング駆動部(駆動部)
20 リフト角センサ(検出部)
21 リアカバーセンサ(検出部)
22 傾斜角速度センサ(検出部)
23 作業機傾斜センサ(検出部)
3 作業機
7 車両コントローラ
70 昇降制御部(駆動制御部)
71 ローリング制御部(駆動制御部)
Claims (7)
- 作業車両であって、
前記作業車両に接続された作業機と通信可能に構成された車両コントローラと、
制御対象の状態を検知する検出部と、
前記制御対象の状態に変化を与える駆動部と、
前記検出部により検出された現在状態が目標状態に近づくように、予め定められた感度を用いて前記駆動部を制御する駆動部制御部と、を備え、
前記車両コントローラは、接続されている作業機が開閉可能な開閉機構を有する作業機である場合に、前記作業機の種類、前記作業機の幅、重量、又は開閉状態の少なくとも1つに基づいて前記感度を設定するように、構成されている、作業車両。 - 前記駆動部は、前記作業機を昇降させる昇降駆動部であり、
前記検出部は、前記作業車両と前記作業機を接続するリフトアームの角度を検出するリフト角センサ、又は、前記作業機の後方に設けられ土や泥に接触して開閉するリアカバーの開度を検出するリアカバーセンサの少なくともいずれかであり、
前記駆動制御部は、前記リフト角センサの検出値又は前記リアカバーセンサの検出値に基づいて前記昇降駆動部を制御する昇降制御部である、請求項1に記載の作業車両。 - 前記昇降制御部は、タイヤの沈下量をパラメータの一つとして、前記昇降駆動部の制御により耕耘深さを制御するように、構成されている、請求項2に記載の作業車両。
- 前記昇降制御部は、前記リアカバーの開度に応じて前記作業機を昇降させる制御を実行し、
前記作業機との通信の結果、前記作業機が代掻きハローであると判定した場合には、前記リアカバーの開度に拘わらず、前記作業機が目標深さよりも下がらないように作業機の下降を規制する吊り下げ制御を有効すると共に、車両停止時から発進開始後の一定時間、前記作業機の上昇を規制する発進時上昇規制制御を無効し、
前記作業機との通信の結果、前記作業機が代掻きハローでないと判定した場合には、前記吊り下げ制御を無効にすると共に、前記発進時上昇規制制御を有効にする、ように構成されている、請求項2又は3に記載の作業車両。 - 前記駆動部は、前記作業機を前記作業車両に対して前後方向を中心としてローリングさせるローリング駆動部であり、
前記検出部は、前記作業車両の傾斜角速度を検出する傾斜角速度センサ、及び、前記作業車両に対する前記作業機の相対的な傾斜角を検出する作業機傾斜センサであり、
前記駆動制御部は、前記傾斜角速度センサ及び前記作業機傾斜センサの検出値に基づいて前記ローリング駆動部を制御するローリング制御部である、請求項1に記載の作業車両。 - 前記作業車両の位置を特定可能な測位観測システムを備え、
前記ローリング制御部は、畦の位置を含む圃場情報を参照して、前記作業車両が畦に沿って走行する場合には、前記作業機の畦に近い側を遠い側よりも下方になるように傾斜させる制御を実行する、請求項5に記載の作業車両。 - 前記車両コントローラは、
前記作業機との通信の結果、前記作業機が代掻きハローであると判定した場合には、旋回を指示するハンドルが一定角度以上回された場合に、前輪の速度を後輪よりも早くし、前記ハンドルが元に戻ったときに、前輪の速度はもとに戻す旋回時前輪速度増加制御を無効にすると共に、旋回時に内側となるタイヤにブレーキを掛け、旋回が終了すれば、前記ブレーキを解除する自動ブレーキ機能を無効にし、更に、エンジンの最大回転数を第1最大値に設定し、
前記作業機との通信の結果、前記作業機が代掻きハローでないと判定した場合には、前記旋回時前輪速度増加制御を有効にし、前記自動ブレーキ機能を有効にし、エンジンの最大回転数を前記第1最大値よりも高い第2最大値にする、ように構成されている、請求項1〜6のいずれかに記載の作業車両。
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