しかし、上記特許文献1及び特許文献2の構成は、回路基板を固定するために、ベース部に係合爪や、部品保持ケースに係合突部などを形成する必要があって、構造が複雑になるとともに、大電流を分流すること等によるサブ基板の追加に柔軟に対応することができなかった。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、複数枚の基板を収容可能であって、構造が簡素で、コンパクトな電気モジュールを提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の電気モジュールが提供される。即ち、この電気モジュールは、端子固定部と、第1端子と、回路基板と、を備える。前記第1端子は、前記端子固定部を貫通する。前記回路基板には、電気部品が実装される。前記第1端子は、中途部と、外部接続部と、基板接続部と、を備える。前記中途部は、前記端子固定部に固定される。前記外部接続部は、前記端子固定部から突出する。前記基板接続部は、前記端子固定部から前記外部接続部と反対側に突出する。前記回路基板が前記基板接続部に直接接続されることで当該回路基板が前記第1端子に固定される。
これにより、第1端子を介して回路基板を支持することができ、構成が簡素になる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記第1端子は、板状に形成される。前記回路基板の厚み方向は、板状の前記第1端子の厚み方向と垂直である。
これにより、複数の回路基板を第1端子に取り付けることが容易になる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記第1端子は、細長い板状に形成される。前記基板接続部には、幅方向外側に突出する凸部が形成されている。前記回路基板は、前記凸部に取り付けられる。
これにより、回路基板を容易に固定することができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この電気モジュールは、前記第1端子を2つ備える。それぞれの前記第1端子は細長く形成される。2つの前記第1端子は、間隔をあけて互いに平行に並べて配置されている。
これにより、2つの第1端子を介して回路基板を安定して支持することができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この電気モジュールは、前記回路基板としての第1回路基板及び第2回路基板を備える。前記第1端子は、細長い板状に形成される。前記第1回路基板は、前記基板接続部の幅方向一側に配置される。前記第2回路基板は、前記基板接続部の幅方向他側に配置される。
これにより、2つの回路基板を互いに離して支持できるとともに、電気回路の電流を2つの回路基板に分流することができ、発熱の低減を図ることができる。また、1つの回路基板の代わりに、相対的に小さい2つの回路基板を用いることで、大電流に対応可能な電気モジュールをコンパクトに構成することができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、2つの前記回路基板は、厚み方向に並べて配置される。前記第1回路基板において、前記第2回路基板から遠い側の面に発熱部品が実装される。前記第2回路基板において、前記第1回路基板から遠い側の面に発熱部品が実装される。
これにより、発熱部品から発生する熱を容易に逃がすことができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記第1端子は、細長い板状に形成される。前記基板接続部は、前記外部接続部より大きい幅を有する。
これにより、回路基板と接続する基板接続部を放熱のために活用することができ、その放熱効果を向上することができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記基板接続部は、細長い板状に形成される。前記基板接続部の形状は、当該基板接続部の幅を2等分する線に関して線対称となっている。
これにより、第1端子の幅方向両側に、回路基板を対称に取り付けることができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記基板接続部は、細長い板状に形成される。前記基板接続部には、第1凸部と、第2凸部と、が形成される。前記第1凸部は、幅方向一方の外側に突出する。前記第2凸部は、前記第1凸部と反対の向きに突出する。前記第1凸部及び前記第2凸部は、前記基板接続部の長手方向で互いに異なる位置に設けられている。
これにより、第1凸部に取り付けられる回路基板と、第2凸部に取り付けられる回路基板と、のそれぞれに形成される取付孔の位置が異なるので、回路基板の取付けの誤りを回避することができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることができる。即ち、前記回路基板には、前記基板接続部と接続するための接続孔が形成されている。前記回路基板のうち前記端子固定部に近い側の端部を第1端部とし、前記端子固定部から遠い側の端部を第2端部としたときに、前記接続孔は、前記第1端部と前記第2端部の中間よりも前記第1端部に近い位置に形成されている。
この場合、第1端子を短く形成することができ、製造コストを低減することができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることもできる。即ち、前記回路基板には、前記基板接続部と接続するための接続孔が形成されている。前記回路基板のうち前記端子固定部に近い側の端部を第1端部とし、前記端子固定部から遠い側の端部を第2端部としたときに、前記接続孔は、前記第1端部と前記第2端部の中間よりも前記第2端部に近い位置に形成されている。
この場合、第1端子を長くすることができ、第1端子による放熱効果を向上することができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記基板接続部は、細長い板状に形成される。前記基板接続部の長手方向の端部には、端縁から長手方向に沿ってスリットが形成される。前記回路基板は、その厚み方向が前記基板接続部の厚み方向と垂直になるように、前記スリットに挿入されて前記基板接続部に取り付けられる。
これにより、回路基板を好適に支持することができるとともに、スリットを基板接続部の幅方向に並べて複数形成することによって、複数の回路基板を支持する構成を容易に実現することができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この電気モジュールは、複数の回路基板と、接続部材と、を備える。複数の前記回路基板は、厚み方向に並べて配置される。前記接続部材は、互いに隣接する2つの前記回路基板の間に設けられる。前記接続部材は、前記回路基板と前記第1端子が接続される箇所とは異なる位置で、互いに隣接する2つの前記回路基板を互いに連結する。
これにより、例えば電気信号をやり取りするために、2つの回路基板を電気的に接続することができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この電気モジュールは、前記端子固定部を貫通する第2端子を備える。前記第2端子は、前記端子固定部を貫通する部分において前記端子固定部に固定される。
これにより、端子固定部を介して第1端子だけでなく第2端子を固定することができるので、構造の簡素化を図ることができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この電気モジュールは、細長い板状に形成された第3端子を備える。前記第3端子は、前記端子固定部における前記基板接続部側の面と対面する対面部を有する。前記対面部における前記第3端子の厚み方向は、前記端子固定部を前記第1端子が貫通する方向と平行となっている。
これにより、第3端子を端子固定部によって保護することができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この電気モジュールは、複数の前記回路基板を備える。前記電気モジュールは、第2端子と、第3端子と、を備える。前記第2端子は、複数の前記回路基板のうち何れか1つの前記回路基板に接続される。前記第3端子は、前記第2端子が接続された前記回路基板に接続される。
これにより、第2端子によって実現される機能と、第3端子によって実現される機能と、を1つの回路基板に集約することができる。従って、他の回路基板を省略する場合でも、構成の大幅な変更を伴わずに電気モジュールの機能を実現することができる。
前記の電気モジュールにおいては、前記回路基板において、前記端子固定部に近い側の端面は、前記端子固定部の前記基板接続部側の面と接していることが好ましい。
これにより、外部接続部を端子固定部から引き抜く方向の外力が第1端子に加わっても、回路基板が端子固定部に当たることで抗することができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この電気モジュールは、前記回路基板を収容する中空状の筐体を備える。前記筐体には開放部が形成される。前記端子固定部は、前記開放部を閉鎖する。
これにより、端子固定部と筐体とにより回路基板を収容する空間を形成することができ、回路基板を保護することができる。
前記の電気モジュールにおいては、前記基板接続部及び前記回路基板を覆うように形成された樹脂モールド部を備えることが好ましい。
これにより、回路基板を好適に保護することができる。
前記の電気モジュールにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記第1端子は、細長い板状に形成される。前記基板接続部は、その厚み方向で見たときに曲がった形状となっている。前記回路基板は、前記基板接続部のうち前記外部接続部と垂直になっている部分に接続されている。
これにより、外部接続部の長手方向においてモジュールの長さを短くすることができる。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るヒューズモジュール100の構成を示す斜視図である。図2は、ヒューズモジュール100の構成を示す側面図である。図3は、ヒューズモジュール100の構成を示す分解斜視図である。
図1に示す本実施形態のヒューズモジュール(電気モジュール)100は、例えば自動車のエンジンルーム(又はモータ室)に配置される。このヒューズモジュール100は、半導体素子を含む電子回路を用いて過電流/過熱保護機能を実現した半導体スイッチモジュールである。
ヒューズモジュール100は、図1及び図2に示すように、筐体1と、回路基板2と、端子固定部3と、電源端子(第1端子)4と、制御端子(第2端子)5と、チェック用端子(第3端子)6と、基板間コネクタ(接続部材)7と、を備える。
筐体1は、一側の端部が開放され、反対側の端部が閉鎖された角筒状に形成されている。言い換えれば、筐体1は、直方体の6つの面のうち1つを省略して開放させた中空の箱状に形成される。筐体1は、例えば、非導電性の合成樹脂を射出成形することにより形成される。筐体1の内部には、回路基板2等を収容する収容空間が形成されている。
筐体1には、図1及び図3に示すように、引掛孔11と、切欠き部12と、が形成されている。
引掛孔11は、筐体1において互いに対面する1対の壁部のそれぞれにおいて、開放部に近い側の端部に長方形状に形成されている。引掛孔11が形成される壁部が対面する方向は、1対の電源端子4が並べられる方向(1対の電源端子4が対面する方向)と平行である。なお、電源端子4の配置の詳細については後述する。それぞれの引掛孔11には、後述の端子固定部3に形成された引掛突部34を引っ掛けて固定することができる。
切欠き部12は、筐体1において引掛孔11が形成されている壁部と垂直な壁部において、筐体1の開放部に近い側の端部に形成されている。切欠き部12は長方形状に形成されており、この切欠き部12を介して、後述のチェック用端子6を露出させることができる。
回路基板2は、様々な電気部品が実装されたプリント基板から構成されている。回路基板2は、両面基板(多層基板)から構成されている。この電気部品は、例えば、大電流用のスイッチング素子として使用されるFET(発熱部品)20を含む。FETは、Field Effect Transistorの略称である。電気部品は回路基板2の両面に配置することができるが、FET20は、回路基板2の厚み方向一側の面だけに実装されている。以下の説明では、回路基板2においてFET20が実装されている面をFET実装面と呼ぶことがある。
端子固定部3は、一定の厚みを有するブロック状に形成されている。端子固定部3は、例えば、非導電性の合成樹脂を射出成形することにより形成される。端子固定部3は、筐体1の開放部を閉鎖する。
端子固定部3は、図3に示すように、蓋部31と、差込部32と、突起部33と、引掛突部34と、を備える。
蓋部31は、図3に示すように、筐体1の開放部の形状に対応して、矩形の板状に形成されている。蓋部31は、筐体1の開放部における内壁の輪郭より大きく形成されている。
差込部32は、筐体1の開放部の形状に対応して、矩形のブロック状に形成されている。差込部32は、板状に形成された蓋部31の厚み方向一側の面から突出するように、蓋部31と一体的に形成されている。差込部32は、筐体1の開放部における内壁の輪郭とほぼ同じ形状を有している。端子固定部3が筐体1の開放部を閉鎖するとき、当該差込部32は、筐体1の内部に挿入される。
突起部33は、筐体1に形成された切欠き部12に対応する位置に設けられている。突起部33は、蓋部31の厚み方向と垂直な向きで、蓋部31及び差込部32から外側に突出している。端子固定部3が筐体1に取り付けられるとき、突起部33は、筐体1に形成されている切欠き部12の開放側を閉鎖する。詳細は後述するが、突起部33で一部閉鎖された切欠き部12を通過するように、チェック用端子6が引き出される。なお、この突起部33は省略しても良い。
突起部33の近傍において、差込部32には凹み部35が形成されている。凹み部35には、チェック用端子6の一部が収容される。なお、凹み部35は省略しても良い。
引掛突部34は、筐体1に形成された引掛孔11に対応するように1対で設けられている。ただし、図3等には、引掛突部34は1つしか示されていない。それぞれの引掛突部34は、差込部32から外側へ突出するように形成されている。それぞれの引掛突部34は、差込部32から突出する突出量が、蓋部31に近づくに従って増大するように形成されている。これにより、端子固定部3を筐体1に差し込むときに、筐体1に形成された引掛孔11に引掛突部34を容易に引っ掛けることができる。
端子固定部3には、電源端子4と、制御端子5と、がそれぞれ圧入により固定される。これにより、電源端子4及び制御端子5は、端子固定部3と一体になって、端子固定部3より支持される。
電源端子4は、回路基板2と、図略の外部電気回路と、を電気的に接続するために用いられる。
電源端子4は、図1に示すように、ヒューズモジュール100に2つ備えられている。2つのうち一方は、入力用の端子であり、他方は、出力用の端子である。それぞれの電源端子4は、導電性を有する金属板から構成され、厚み方向と垂直な2つの方向(長さ方向、幅方向)のそれぞれにおける寸法が異なる形状に形成されている。それぞれの電源端子4の長さ方向の寸法は、幅方向の寸法よりも大きくなっている。即ち、それぞれの電源端子4は、ある程度の幅を有する細長い板状に形成されている。電源端子4は、その長手方向中途部が端子固定部3を貫通するように配置される。2つの電源端子4は、図1及び図3に示すように、所定の間隔をあけて平行に並べて配置されている。それぞれの電源端子4の厚み方向は、2つの電源端子4が対面する方向と一致している。
図2及び図3に示すように、それぞれの電源端子4は、その幅を2等分する中心線に関して対称に形成される。2つの電源端子4の構成は互いに同一であるため、以下では、代表して1つの電源端子4を説明する。
電源端子4は、外部接続部41と、中途部42と、基板接続部43と、を備える。外部接続部41、中途部42、及び基板接続部43は、互いに一体的に構成されている。
外部接続部41は、図2に示すように一定の幅の板状に形成され、筐体1の収容空間外に配置されている。外部接続部41は、端子固定部3から突出している。外部接続部41を、外部電気回路に接続された図示しないソケットに挿抜することで、ヒューズモジュール100を外部電気回路に対して容易に接続したり取り外したりすることができる。
中途部42は、電源端子4の長手方向中途部に位置し、端子固定部3によって保持されている。中途部42は、端子固定部3に差し込まれている部分であり、外部接続部41と基板接続部43とを互いに接続している。
中途部42には、爪部44が形成されている。爪部44は、電源端子4の幅方向両側に突出するように一体的に形成されている。これにより、外部接続部41を端子固定部3側へ押し込む方向の外力が電源端子4に加わっても、爪部44が端子固定部3に当たることで抗することができる。
基板接続部43は、端子固定部3から、外部接続部41と反対側に突出している。基板接続部43は、回路基板2とともに、筐体1の内部空間に収容されている。
基板接続部43には、幅方向両側に突出する2対の端子部(凸部)45が形成されている。この端子部45により、図2に示すように、基板接続部43が有する幅は外部接続部41の幅よりも大きくなっている。板状の基板接続部43は、図2及び図3に示すように、端子部45を介して、回路基板2に対して垂直となるように当該回路基板2に取り付けられている。
なお、以下の説明においては、2対(4つ)の端子部45のうち、電源端子4の幅方向一側(図3の上側)に突出する2つの端子部45を第1端子部(第1凸部)45aと呼び、反対側(図3の下側)に突出する2つの端子部45を第2端子部(第2凸部)45bと呼ぶことがある。第1端子部45aと第2端子部45bは、互いに異なる回路基板2に接続される。
2つの第1端子部45aは、電源端子4の長手方向に並べて配置される。同様に、2つの第2端子部45bは、電源端子4の長手方向に並べて配置される。第1端子部45aと第2端子部45bは、基板接続部43の長手方向で同じ位置からそれぞれ幅方向に突出している。第1端子部45a及び第2端子部45bは、回路基板2に形成された取付孔(接続孔)21にそれぞれ挿入される。
1つの電源端子4(基板接続部43)が有する4つの端子部45は、それぞれ取付孔21に挿入された状態で、半田付け等によって回路基板2に接続される。これにより、2つの回路基板2と電源端子4とが機械的に固定されるとともに、2つの回路基板2が電源端子4に電気的に接続される。
1つの回路基板2に着目すれば、当該回路基板2は、間隔をあけて平行に配置された2つの電源端子4に対して、1つの電源端子4につき2箇所の計4箇所で固定される。なお、残りの回路基板2についても同様である。従って、2つの回路基板2を安定して固定することができる。言い換えれば、本実施形態の電源端子4は、回路基板2の保持部として機能し、回路基板2を安定して支持することができる。
本実施形態の取付孔21は、回路基板2において、端子固定部3に近い側に配置されている。即ち、電源端子4の長手方向での回路基板2の両端部のうち、端子固定部3に近い側の端部を第1端部とし、端子固定部3から遠い側の端部を第2端部としたときに、取付孔21は、第1端部と第2端部との中間よりも第1端部に近い位置に配置されている。これにより、電源端子4の基板接続部43をコンパクトに構成することができ、材料費等の製造コストを低減することができる。
回路基板2は、電源端子4に半田付けで接続された状態で、その端子固定部3側の端面(前記第1端部の端面)が、端子固定部3の基板接続部43側を向く面と接した状態となっている。これにより、電源端子4が端子固定部3から外側へ抜けるのを阻止することができるとともに、電源端子4のガタツキを防止することができる。
端子部45は、基板接続部43の幅方向両側のそれぞれに形成されている。従って、図2に示すように、間隔をあけて配置された2つの回路基板2の間に基板接続部43を配置して、電源端子4を両側の回路基板2に固定することができる。即ち、基板接続部43の幅方向両側のそれぞれに、回路基板2を1つずつ取り付けることができる。
以下の説明では、2つの回路基板2のうち、第1端子部45aに固定されている回路基板2を第1回路基板2aと呼び、第2端子部45bに固定されている回路基板2を第2回路基板2bと呼ぶことがある。
第1回路基板2aのプリント基板と第2回路基板2bのプリント基板は、実質的に同一の大きさ(同一の形状)とし、厚み方向で対応するように配置されることが好ましい。また、第2回路基板2bに実装されるFET20の数は、第1回路基板2aに実装されるFET20の数と同じであることが好ましい。これにより、第1回路基板2a及び第2回路基板2bに実装されるFET20におおよそ均等に電流が流れるため、定格電流の大きさを確保しつつ、比較的にコンパクトな構成を実現することができる。また、FET20の数を2つの回路基板2に均等に分配して配置することで、発熱の偏りを回避することができる。更に、回路基板2の間に適宜の隙間を形成することで、発熱する部品を互いに物理的に離して実装することが容易になり、放熱効果を向上することができる。
第1回路基板2aはメイン基板であり、電気部品が実装される密度が第2回路基板2bよりも高い。従って、第2回路基板2bにおいて過電流/過熱が生じる可能性は第1回路基板2aと同等、あるいは、第1回路基板2aよりも少ないとみなすことができる。本実施形態では、第1回路基板2aだけの電流及び温度を監視して第1回路基板2a及び第2回路基板2bの電流を遮断する構成としており、これによっても第2回路基板2bを実質的に保護することができる。
電源端子4の基板接続部43は、回路基板2を支持する機能、電流の経路としての機能のほか、第1回路基板2a及び第2回路基板2bから伝達される熱を放熱するためのバスバーとしても機能する。上述のとおり、基板接続部43が有する幅は外部接続部41の幅よりも大きくなっている。従って、基板接続部43の面積を大きくすることができ、放熱効果が良好である。
本実施形態のヒューズモジュール100は第1回路基板2aと第2回路基板2bを両方備えているので、電流が2つの回路基板2に分流され、それぞれの回路基板2のFET20によってヒューズ機能が実現される。ただし、必要な定格電流が小さい場合は、第2回路基板2bを省略しても良い。この場合、基板接続部43の幅方向一側だけに第1回路基板2aが取り付けられる。
逆に言えば、第1回路基板2aだけの構成に対して、第2回路基板2bを追加することで、より大きい電流を流すことができることになる。即ち、ヒューズモジュール100の全体を設計変更することなく、回路基板2を増減するだけで、異なる定格電流に対応する複数の仕様を提供することができる。
本実施形態では回路基板2が2つ設けられているが、それぞれの回路基板2におけるFET実装面は、対面して配置される相手側の回路基板2から遠い側の面となっている。これにより、熱がこもりにくくなって、FET20で発生した熱を容易に逃がすことができ、放熱効果を一層向上することができる。
制御端子5は、ヒューズモジュール100の動作を制御する制御信号の入力端子である。制御端子5は、ヒューズモジュール100に3つ設けられている。3つの制御端子5は、1対の電源端子4の間の隙間に、間隔をあけて並べて配置されている。それぞれの制御端子5は、第1回路基板2aにおいて第2回路基板2b側を向く面に実装されている。3つの制御端子5の構成は互いに同一であるため、以下では、代表して1つの制御端子5を説明する。
制御端子5は、図3に示すように、細長く形成された板状の導電部材をL字状に折り曲げて形成されている。制御端子5は、本体部51と、接続部52と、を備える。
本体部51は、回路基板2に平行な向きに(もっと言えば、電源端子4と平行な向きに)直線状に延び、端子固定部3を貫通して配置されている。本体部51の長手方向中途部が、端子固定部3に差し込まれて固定されている。
接続部52は、本体部51(回路基板2)と垂直になるように直線状に形成されている。接続部52の端部には、回路基板2に挿入するためのピンが形成されている。このピンが回路基板2に挿入された状態で半田付けが行われることで、制御端子5と回路基板2とが機械的に固定されるとともに、制御端子5が回路基板2に電気的に接続される。
チェック用端子6は、外部からヒューズモジュール100の動作を検査するための端子である。チェック用端子6は、図1及び図3に示すように、ヒューズモジュール100に2つ設けられている。それぞれのチェック用端子6は、第1回路基板2aのうち第2回路基板2bと反対側を向く面(言い換えれば、電源端子4及び制御端子5が実装される側と反対側の面)に実装されている。2つのチェック用端子6の構成は互いに同一であるため、以下では、代表して1つのチェック用端子6を説明する。
チェック用端子6は、細長く形成された板状の導電部材をクランク状に折り曲げて形成されている。チェック用端子6は、取付け部61と、中間部62と、引出部(対面部)63と、を備える。
取付け部61は、回路基板2と垂直な向きに直線状に延びている。取付け部61の端部には、回路基板2に挿入するためのピンが形成されている。チェック用端子6は、半田付けにより、取付け部61を介して回路基板2と電気的に接続される。
中間部62は、回路基板2と平行な向きに(もっと言えば、電源端子4の長手方向と平行な向きに)直線状に延びている。中間部62は、取付け部61と引出部63との間を接続する。この中間部62は、差込部32に形成された凹み部35に配置されている。
引出部63は、回路基板2と垂直な向きに直線状に延びている。引出部63は、突起部33に沿うように延びて、筐体1に形成された切欠き部12を通過した後、筐体1の外部に少し突出している。引出部63におけるチェック用端子6の厚み方向は、端子固定部3を電源端子4が貫通する方向と平行である。
上記のように形成されたチェック用端子6において、図1及び図2に示すように、引出部63の端部が、筐体1の切欠き部12から露出している。この露出した部分に検査用の電極を接触させることで、外部からヒューズモジュール100の電気信号を調べることができる。
本実施形態では、制御機能を実現する電子回路、及び、チェック機能を実現する電子回路が、両方とも第1回路基板2aに配置されている。主要な機能を第1回路基板2aに集約することで、第1回路基板2aだけの構成(第2回路基板2bが省略された構成)でも、ヒューズモジュール100の機能を果たすことができる。また、制御端子5及びチェック用端子6の両方が第1回路基板2aに実装されているので、回路基板2を1つとする仕様でも、複数とする仕様でも、制御及びチェックのための信号を入力/出力する構成を共通とすることができる。
基板間コネクタ7は、厚み方向で隙間をあけて配置される2つの回路基板2同士を電気的に接続する。基板間コネクタ7は、例えば、所定の間隔をあけて並べて配置された複数(本実施形態においては3つ)のピンから構成される。基板間コネクタ7は、回路基板2の適宜の位置に形成された貫通孔に挿入された状態で、半田付け等によって回路基板2に固定される。
基板間コネクタ7は、端子固定部3から離れた位置で、2つの回路基板2の間に配置されている。基板間コネクタ7は、剛性を有する金属棒からなるピンから構成されることが好ましい。これにより、基板間コネクタ7は、電源端子4から遠い側において2つの回路基板2同士を機械的に固定し、回路基板2のバタツキを効果的に防止することができる。なお、基板間コネクタ7の金属ピンは、樹脂のホルダにより保持される構成でも良い。また、基板間コネクタ7の金属ピンは剛性を有しなくても良い。
次に、本実施形態のヒューズモジュール100の製造の一例について図3を参照して簡単に説明する。
最初に、端子固定部3に電源端子4及び制御端子5をそれぞれ圧入して一体化させる。続いて、第1回路基板2aを電源端子4の第1端子部45aに取り付け、半田付けによって固定する。その後、制御端子5を第1回路基板2aに半田付けによって接続する。更に、基板間コネクタ7の端部を、第1回路基板2aに半田付けによって接続する。
次に、第2回路基板2bを電源端子4の第2端子部45bに取り付け、半田付けによって固定する。更に、基板間コネクタ7の端部を、第2回路基板2bに半田付けによって接続する。
これにより、電源端子4と第1回路基板2a及び第2回路基板2bを電気的に接続することができる。なお、チェック用端子6を回路基板2へ半田付けにより接続する作業は、第1回路基板2aを電源端子4に取り付ける前に行われても良いし、回路基板2を電源端子4に取り付けた後に行われても良い。
その後、回路基板2が筐体1により収容されるように、端子固定部3と、電源端子4と、制御端子5と、チェック用端子6と、回路基板2と、が組み付けられた状態の組立体を、筐体1に挿入する。端子固定部3の引掛突部34を筐体1の引掛孔11に引っ掛けることにより、端子固定部3を筐体1に固定することができる。以上により、ヒューズモジュール100が完成する。
なお、筐体1の内部に回路基板2を収容する代わりに、回路基板2及び基板接続部43等を覆うように樹脂モールド部を形成しても良い。これによっても、回路基板2を好適に保護することができる。FET20から発生する熱を良好に逃がすために、樹脂モールド部としては、熱伝導性が高い合成樹脂を用いることが好ましい。
また、使用する電気回路の定格電流が決まっている場合(即ち、回路基板2の数を増減する必要がない場合)、電源端子4、制御端子5及びチェック用端子6を回路基板2に実装した状態で、インサート成形により端子固定部3及び筐体1を一体に形成することもできる。
以上に説明したように、本実施形態のヒューズモジュール100は、端子固定部3と、電源端子4と、回路基板2と、を備える。電源端子4は、端子固定部3を貫通する。回路基板2には、電気部品が実装される。電源端子4は、中途部42と、外部接続部41と、基板接続部43と、を備える。中途部42は、端子固定部3に固定される。外部接続部41は、端子固定部3から突出する。基板接続部43は、端子固定部3から外部接続部41と反対側に突出する。回路基板2が基板接続部43に直接接続されることで当該回路基板2が電源端子4に固定される。
これにより、電源端子4を介して回路基板2を支持することができ、構成が簡素になる。
また、本実施形態のヒューズモジュール100において、電源端子4は、板状に形成される。回路基板2の厚み方向は、板状の電源端子4の厚み方向と垂直である。
これにより、複数の回路基板2を電源端子4に取り付けることが容易になる。
また、本実施形態のヒューズモジュール100において、電源端子4は、細長い板状に形成される。基板接続部43には、幅方向外側に突出する端子部45が形成されている。回路基板2は、端子部45に取り付けられる。
これにより、回路基板2を容易に固定することができる。
また、本実施形態のヒューズモジュール100は、電源端子4を2つ備える。それぞれの電源端子4は細長く形成される。2つの電源端子4は、間隔をあけて互いに平行に並べて配置されている。
これにより、2つの電源端子4を介して回路基板2を安定して支持することができる。
また、本実施形態のヒューズモジュール100は、回路基板2としての第1回路基板2a及び第2回路基板2bを備える。電源端子4は、細長い板状に形成される。第1回路基板2aは、基板接続部43の幅方向一側に配置される。第2回路基板2bは、基板接続部43の幅方向他側に配置される。
これにより、2つの回路基板2を互いに離して支持できるとともに、電気回路の電流を2つの回路基板2に分流することができ、発熱の低減を図ることができる。また、1つの回路基板の代わりに、相対的に小さいサイズの2枚の回路基板2を用いることで、大電流に対応可能なヒューズモジュール100をコンパクトに構成することができる。
また、本実施形態のヒューズモジュール100において、2つの回路基板2は、厚み方向に並べて配置される。第1回路基板2aにおいて、第2回路基板2bから遠い側の面にFET20が実装される。第2回路基板2bにおいて、第1回路基板2aから遠い側の面に発熱部品が実装される。
これにより、FET20から発生する熱を容易に逃がすことができる。
また、本実施形態のヒューズモジュール100において、電源端子4は、細長い板状に形成される。基板接続部43は、外部接続部41より大きい幅を有する。
これにより、回路基板2と接続する基板接続部43を放熱のために活用することができ、その放熱効果を向上することができる。
また、本実施形態のヒューズモジュール100において、基板接続部43は、細長い板状に形成される。基板接続部43の形状は、基板接続部43の幅を2等分する線に関して線対称となっている。
これにより、電源端子4の幅方向両側に、回路基板2を対称に取り付けることができる。
また、本実施形態のヒューズモジュール100において、回路基板2には、基板接続部43と接続するための取付孔21が形成されている。回路基板2のうち端子固定部3に近い側の端部を第1端部とし、端子固定部3から遠い側の端部を第2端部としたときに、取付孔21は、第1端部と第2端部の中間よりも第1端部に近い位置に形成されている。
これにより、電源端子4を短く形成することができ、製造コストを低減することができる。
また、本実施形態のヒューズモジュール100は、複数の回路基板2と、基板間コネクタ7と、を備える。複数の回路基板2は、厚み方向に並べて配置される。基板間コネクタ7は、互いに隣接する2つの回路基板2の間に設けられる。基板間コネクタ7は、回路基板2と電源端子4が接続される箇所とは異なる位置で、互いに隣接する2つの回路基板2を互いに連結する。
これにより、例えば電気信号をやり取りするために、2つの回路基板2を電気的に接続することができる。
また、本実施形態のヒューズモジュール100は、端子固定部3を貫通する制御端子5を備える。制御端子5は、端子固定部3を貫通する部分において端子固定部3に固定される。
これにより、端子固定部3を介して電源端子4だけでなく制御端子5を固定することができるので、構造の簡素化を図ることができる。
また、本実施形態のヒューズモジュール100は、細長い板状に形成されたチェック用端子6を備える。チェック用端子6は、端子固定部3における基板接続部43側の面と対面する引出部63を備える。引出部63におけるチェック用端子6の厚み方向は、端子固定部3を電源端子4が貫通する方向と平行となっている。
これにより、チェック用端子6を端子固定部3によって保護することができる。
また、本実施形態のヒューズモジュール100は、回路基板2を複数備える。ヒューズモジュール100は、制御端子5と、チェック用端子6と、を備える。制御端子5は、2つの回路基板2のうち第1回路基板2aに接続される。チェック用端子6は、制御端子5が接続された第1回路基板2aに接続される。
これにより、制御端子5によって実現される機能と、チェック用端子6によって実現される機能と、を1つの第1回路基板2aに集約することができる。従って、第2回路基板2bを省略する場合でも、構成の大幅な変更を伴わずにヒューズモジュール100の機能を実現することができる。
また、本実施形態のヒューズモジュール100において、回路基板2において端子固定部3に近い側の端面は、端子固定部3の基板接続部43側の面と接している。
これにより、外部接続部41を端子固定部3から引き抜く方向の外力が電源端子4に加わっても、回路基板2が端子固定部3に当たることで抗することができる。
また、本実施形態のヒューズモジュール100は、筐体1を備える。筐体1は、回路基板2を収容する。筐体1は、端子固定部3を嵌合する開放部が形成された直方体の箱状に形成されている。
これにより、端子固定部3と筐体1とが回路基板2を収容する空間を形成することができ、回路基板2を保護することができる。
次に、上記の実施形態に関する3つの変形例を説明する。図4は、第1変形例のヒューズモジュール100xの構成を示す側面図である。図5は、第2変形例のヒューズモジュール100yの構成を示す側面図である。図6は、第3変形例のヒューズモジュール100zの構成を示す側面図である。なお、これらの変形例の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
図4に示す第1変形例のヒューズモジュール100xにおいては、電源端子4xの基板接続部43xの形状が、その幅を2等分する線に関して非対称である。即ち、基板接続部43xの幅方向一方側に形成された第1端子部45aと、幅方向他方側に形成された第2端子部45bと、が長手方向にズレて配置されている。
第1端子部45aと第2端子部45bとが電源端子4の長手方向において異なる位置に配置されるので、それぞれの回路基板2に形成される取付孔21の位置も異なる。従って、第1回路基板2a及び第2回路基板2bを逆に取り付ける誤りを回避することができる。
図5に示す第2変形例のヒューズモジュール100yにおいて、電源端子4yの基板接続部43yは、回路基板2における端子固定部3側から遠い側の端部の近くまで延びるように、前述の第1実施形態よりも長く形成されている。端子部45は、当該基板接続部43yの端部近傍に配置されている。これに応じて、回路基板2に形成される取付孔21は、端子固定部3から遠い側に配置されている。具体的に言えば、電源端子4の長手方向での回路基板2の両端部のうち、端子固定部3に近い側の端部を第1端部とし、端子固定部3から遠い側の端部を第2端部としたときに、取付孔21は、第1端部と第2端部の中間よりも第2端部に近い位置に形成される。一方で、基板間コネクタ7は、端子固定部3に近い側に配置されている。
この構成では、電源端子4yの基板接続部43yが長くなっているので、基板接続部43yの面積を広くすることができ、放熱効果を一層向上することができる。
なお、第2変形例のヒューズモジュール100yにおいて、取付孔21は、図5に示す位置に加えて、第1端部に近い位置に更に形成されても良い。この場合、それぞれの取付孔21に対応して電源端子4yに端子部45を形成すれば良い。これにより、電源端子4が、互いに離れる両側(第1端部側及び第2端部側)において回路基板2を支持することができるので、回路基板2を一層安定して固定することができる。
図6に示す第3変形例のヒューズモジュール100zにおいて、電源端子4zの基板接続部43zは、電源端子4の厚み方向で見たときにL字状に形成されている。これに応じて、筐体1、制御端子5及びチェック用端子6等の形状は適宜変更されている。
この構成のヒューズモジュール100zは、電源端子4zの外部接続部41の長手方向におけるモジュール全体の長さを短くすることができる。
次に、第2実施形態を説明する。図7は、第2実施形態のヒューズモジュール100aの構成を示す分解斜視図である。図8は、第2実施形態の電源端子4aの構成を示す側面図である。なお、本実施形態の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
図7に示す第2実施形態のヒューズモジュール100aは、3つの回路基板2を厚み方向に並べて支持することができる。
本実施形態のヒューズモジュール100aの電源端子4aは、図8に示すような基板接続部43aを備える。基板接続部43aには、端子部45の代わりに、基板差込部(スリット)46が複数(3つ)形成されている。
基板差込部46は、基板接続部43の長手方向において、基板接続部43aの端部における端縁から、当該基板接続部43の長手方向に沿って細長く形成されている。基板差込部46は、電源端子4の幅方向に所定間隔をあけて並べて形成されている。それぞれの基板差込部46は、互いに平行に向けられている。
中途部42には、抜け防止部47が形成される。当該抜け防止部47は、爪部44より基板接続部43側に位置する。抜け防止部47は、中途部42の幅方向において、縁部から中央部に向かって凹むように形成されている。この抜け防止部47は、爪部44とともに、圧入による固定効果を高めることができる。
図7及び図8に示すように、基板差込部46は、端子固定部3まで延びて形成されている。ただし、基板差込部46の長さは、回路基板2を安定して支持できれば、適宜変更することができる。
回路基板2は、この基板差込部46に差し込まれ、当該基板差込部46を構成する幅方向両側の基板接続部43aにより挟まれる。図7に示すように、回路基板2には、当該基板差込部46に対応する部分に、やや大きめの金属露出部22が形成されている。本実施形態では、この金属露出部22と基板接続部43aとが半田付けにより接続される。
基板接続部43aに形成される基板差込部46の数を増やすことで、4つ以上の回路基板2が電源端子4に接続される構成とすることもできる。
以上に本発明の好適な実施の形態及び変形例を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
回路基板2には、FET以外の発熱部品が配置されても良い。
電源端子4の基板接続部43において、第1端子部45aが1つ又は3つ以上形成されるように変更することもできる。第2端子部45bも同様である。
電源端子4及び制御端子5は、端子固定部3に対して圧入により固定する代わりに、端子固定部3にインサート成形することで一体化させることもできる。
基板間コネクタ7のピン数は、必要に応じて適宜増減することができる。基板間コネクタ7は、金属棒からなるピンを2列に並べて配置するように構成されても良い。基板間コネクタ7は、可撓性の電線、フレキシブルフラットケーブル、又は折り曲げることができる可撓性基板等により構成されても良い。
端子固定部3が回路基板2を支持するように構成しても良い。例えば、図5に示す第2変形例のヒューズモジュール100yにおいて、鎖線で示す基板取付け溝部8を端子固定部3に形成することが考えられる。これにより、回路基板2を安定して支持することができる。
電源端子4が3つ以上備えられても良い。制御端子5の数及びチェック用端子6の数も、適宜変更することができる。
本発明は、半導体ヒューズモジュールに限定されず、例えば半導体リレーモジュール等の他の電気モジュールに適用することもできる。