JP2020029623A - 化成処理液および化成処理鋼板 - Google Patents
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Abstract
【課題】Zn系めっき鋼板との密着性が高い化成処理皮膜を形成することができ、かつ、化成処理皮膜を形成する際の乾燥温度が高い場合において化成処理皮膜にクラックが発生することを抑制する。【解決手段】本発明の一態様の化成処理液は、Al:0.1〜22.0質量%を含む亜鉛めっき層を有する亜鉛系めっき鋼板の表面に化成処理皮膜を形成するための化成処理液であって、水溶性の4族金属酸素酸塩、リン酸化合物、1族金属、モリブデン酸塩、およびバナジウム塩を含み、4族金属に対するリンのモル比は、0.5〜4であり、4族金属に対する1族金属のモル比は、0.02〜0.8であり、リンに対する1族金属のモル比は、0.01以上である。【選択図】図1
Description
本発明は、Zn系めっき鋼板用の化成処理液、および化成処理鋼板に関する。
Zn系めっき鋼板は、自動車、建材、家電製品などの幅広い用途で使用されている。通常、めっき鋼板の表面には、塗油せずに耐食性を付与するため、クロムフリーの化成処理が施されている。クロムフリーの化成処理は、有機系処理と無機系処理とに大別される。有機系処理は、有機樹脂を含む厚い皮膜を形成するのに対し、無機系処理は、スポット溶接性を得るために薄い皮膜(膜厚:1μm以下)を形成する。有機系処理は、無機系処理に比べて、比較的高い耐食性を付与できる。また、無機系処理でも、化成処理原板としてAl、Mg含有Zn系めっき鋼板を用いることで、有機系処理と同程度の高い耐食性を示すめっき鋼板とすることができる。
従来、無機系処理に用いられる化成処理液として、防錆剤の違いにより、チタン系やジルコニウム系、モリブデン系、これらを複合化させた系などが開発されている。また、耐食性を高めるために、シランカップリン剤やシランなどをさらに添加した系も開発されている。
特許文献1〜3には、Zn系めっき鋼板の表面に、4族金属酸素酸塩などを含むクロムフリーの化成処理液を用いて化成処理皮膜を形成した化成処理鋼板が開示されている。特許文献1には、Alを含有するZn系めっき鋼板の表面に、4族金属酸素酸塩、モリブデン酸塩、およびバナジウム塩を複合化させたクロムフリーの化成処理液によって化成処理皮膜が形成され、耐食性および耐黒変性に優れた化成処理鋼板が開示されている。また、特許文献2には、4族金属酸素酸塩、およびシランカップリング剤を含有し、さらに各種金属元素を含む化成処理液によって化成処理皮膜が形成された化成処理鋼板が開示されている。また、特許文献3には、4族金属酸素酸塩、シラン、カルシウムを含むシリカ、およびバナジン酸化物を含むクロムフリーの化成処理液によって化成処理皮膜が形成された化成処理鋼板が開示されている。
しかしながら、上述のような特許文献1〜3に開示された技術では、皮膜の付着量が少ない(皮膜の厚みが薄い)場合は、腐食原因物質がZn系めっき層に到達しやすくなり、耐食性が低下してしまう。そのため、Zn系めっき鋼板の表面にバリア性が高く、難溶性の酸化物皮膜の付着量を多く(皮膜の厚みを厚く)する必要がある。しかしながら、4族金属酸素酸塩などを含むクロムフリーの化成処理皮膜は、元来、Zn系めっき層との皮膜密着性が乏しい。そのため、ロールフォーミングなどの加工を行うと皮膜剥離が顕著に発生し、ロールに堆積した皮膜の清掃が必要となる。その結果、ロールフォーミングでの生産性が低下するという問題があった。
また、上述のような特許文献1、3に開示された技術では、Zn系めっき鋼板表面に塗布した化成処理液を乾燥する際に乾燥温度が高い場合、化成処理皮膜にクラックが発生してしまう。その結果、化成処理鋼板の耐食性が低下してしまう。そのため、乾燥オーブンの炉温を厳格に管理する必要があり、化成処理鋼板の生産性が低下する問題があった。
本発明の一態様は、Zn系めっき鋼板との密着性が高い化成処理皮膜を形成することができ、かつ、化成処理皮膜を形成する際の乾燥温度が高い場合において化成処理皮膜にクラックが発生することを抑制することができる化成処理液を実現することを目的とする。また、本発明の一態様は、Zn系めっき鋼板と化成処理皮膜との密着性が高く、かつ、耐食性の高い化成処理鋼板を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る化成処理液は、Al:0.1〜22.0質量%を含む亜鉛めっき層を有する亜鉛系めっき鋼板の表面に化成処理皮膜を形成するための化成処理液であって、水溶性の4族金属酸素酸塩、リン酸化合物、1族金属、モリブデン酸塩、およびバナジウム塩を含み、前記化成処理液中の4族金属に対するリンのモル比は、0.5〜4であり、前記化成処理液中の4族金属に対する1族金属のモル比は、0.02〜0.8であり、前記化成処理液中のリンに対する1族金属のモル比は、0.01以上である。
また、本発明の一態様に係る化成処理液において、前記4族金属の量が35g/L以下である。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る化成処理鋼板は、Al:0.1〜22.0質量%を含む亜鉛めっき層を有する亜鉛系めっき鋼板と、当該亜鉛系めっき鋼板の表面に形成された化成処理皮膜とを有する化成処理鋼板であって、前記化成処理皮膜は、4族金属酸素酸塩、リン酸化合物、1族金属、モリブデン酸塩、およびバナジウム塩を含み、4族金属100質量部に対して、17〜136質量部のリンを含み、4族金属100質量部に対して、0.5〜21質量部の1族金属を含み、リン100質量部に対して、0.7質量部以上の1族金属を含む。
また、本発明の一態様に係る化成処理鋼板において、前記4族金属酸素酸塩は、Zr酸素酸塩である。
本発明の一態様によれば、Zn系めっき鋼板との密着性が高い化成処理皮膜を形成することができ、かつ、化成処理皮膜を形成する際の乾燥温度が高い場合において化成処理皮膜にクラックが発生することを抑制することができる化成処理液を実現することができる。また、本発明の一態様によれば、Zn系めっき鋼板と化成処理皮膜との密着性が高く、かつ、耐食性の高い化成処理鋼板を実現することができる。
〔実施形態1〕
以下、本発明の化成処理液および化成処理鋼板の一実施形態について、詳細に説明する。本実施形態の化成処理鋼板は、化成処理が行われる原板としてのZn(亜鉛)系めっき鋼板と、後述する化成処理液を用いてZn系めっき鋼板の表面に形成された化成処理皮膜とを有する。なお、本明細書中の「A〜B」は「A以上、B以下」を意味する。
以下、本発明の化成処理液および化成処理鋼板の一実施形態について、詳細に説明する。本実施形態の化成処理鋼板は、化成処理が行われる原板としてのZn(亜鉛)系めっき鋼板と、後述する化成処理液を用いてZn系めっき鋼板の表面に形成された化成処理皮膜とを有する。なお、本明細書中の「A〜B」は「A以上、B以下」を意味する。
(Zn系めっき鋼板)
化成処理が行われる原板は、耐食性および意匠性に優れるZn系めっき鋼板が使用される。本実施形態における「Zn系めっき鋼板」とは、Al:0.1〜22.0質量%、Zn:50質量%以上を含むZn系めっき層を有するめっき鋼板を意味する。
化成処理が行われる原板は、耐食性および意匠性に優れるZn系めっき鋼板が使用される。本実施形態における「Zn系めっき鋼板」とは、Al:0.1〜22.0質量%、Zn:50質量%以上を含むZn系めっき層を有するめっき鋼板を意味する。
Zn系めっき鋼板の基材鋼板の種類は、特に限定されず、例えば、普通鋼、低合金鋼、ステンレス鋼などを用いることができる。
(化成処理皮膜)
化成処理皮膜は、後述する化成処理液を用いてZnめっき鋼板の表面に形成される膜である。化成処理皮膜は、Zn系めっき鋼板の耐食性および耐黒変性を向上させるための膜である。本明細書における「耐食性」とは、平坦部耐食性および加工部耐食性の少なくとも一方を含む。「加工部耐食性」とは、化成処理鋼板における、化成処理鋼板を変形させる加工(例えば、曲げ加工)を施した部分(加工部)の耐食性である。「平坦部耐食性」とは、化成処理鋼板における、上記加工部以外の部分の耐食性である。
化成処理皮膜は、後述する化成処理液を用いてZnめっき鋼板の表面に形成される膜である。化成処理皮膜は、Zn系めっき鋼板の耐食性および耐黒変性を向上させるための膜である。本明細書における「耐食性」とは、平坦部耐食性および加工部耐食性の少なくとも一方を含む。「加工部耐食性」とは、化成処理鋼板における、化成処理鋼板を変形させる加工(例えば、曲げ加工)を施した部分(加工部)の耐食性である。「平坦部耐食性」とは、化成処理鋼板における、上記加工部以外の部分の耐食性である。
(化成処理液)
本実施形態における化成処理液は、Zn系めっき鋼板の表面に塗布され、乾燥されることにより、Znめっき鋼板の表面に化成処理皮膜を形成させるための液体である。本実施形態における化成処理液は、水溶性の4族金属酸素酸塩、リン酸化合物、1族金属、モリブデン酸塩、およびバナジウム塩を含む。
本実施形態における化成処理液は、Zn系めっき鋼板の表面に塗布され、乾燥されることにより、Znめっき鋼板の表面に化成処理皮膜を形成させるための液体である。本実施形態における化成処理液は、水溶性の4族金属酸素酸塩、リン酸化合物、1族金属、モリブデン酸塩、およびバナジウム塩を含む。
<4族金属酸素酸塩>
4族金属酸素酸塩は、緻密な化成処理皮膜を形成するための成分であり、化成処理鋼板の耐食性を向上させる。後述するモリブデン酸塩およびバナジウム塩のみを含む化成処理液では、緻密な化成処理皮膜を形成することは困難であるが、さらに4族金属酸素酸塩を添加することにより、MoおよびVなどを架橋して、バリア性の高い化成処理皮膜を形成することができる。
4族金属酸素酸塩は、緻密な化成処理皮膜を形成するための成分であり、化成処理鋼板の耐食性を向上させる。後述するモリブデン酸塩およびバナジウム塩のみを含む化成処理液では、緻密な化成処理皮膜を形成することは困難であるが、さらに4族金属酸素酸塩を添加することにより、MoおよびVなどを架橋して、バリア性の高い化成処理皮膜を形成することができる。
4族金属は、特に限定されるものではなく、Ti、Zr、またはHfを用いることができる。酸素酸塩とは、酸素を含む無機酸の塩である。本実施形態の4族金属酸素酸塩は、例えば、水素酸塩、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などであり、特に、耐食性の観点から4族金属酸素酸塩のアンモニウム塩であることが好ましく、炭酸ジルコニウムアンモニウムが特に好ましい。
本実施形態の化成処理液では、4族金属の濃度が35g/L以下であることが好ましい。化成処理液中の4族金属の濃度が35g/Lよりも高い場合、化成処理液を保存している間に、4族金属同士が結合し化成処理液がゲル状化してしまう。そのため、化成処理皮膜を良好に形成することができなくなる。すなわち、本実施形態の化成処理液は、4族金属の濃度が35g/L以下であることにより、長期保管性が高いものとなっている。
<リン酸化合物>
リン酸化合物は、4族金属酸素酸塩と結合することで、緻密な化成処理皮膜を形成するための成分であり、化成処理鋼板の耐食性を向上させる。リン酸化合物の種類は、特に限定されるものではなく、無機のリン酸塩または有機のリン酸塩を用いることができる。
リン酸化合物は、4族金属酸素酸塩と結合することで、緻密な化成処理皮膜を形成するための成分であり、化成処理鋼板の耐食性を向上させる。リン酸化合物の種類は、特に限定されるものではなく、無機のリン酸塩または有機のリン酸塩を用いることができる。
無機のリン酸塩として、例えば、リン酸アルカリ金属塩(例えば、二リン酸ナトリウム、二リン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム)、リン酸アルカリ土類金属塩(二リン酸カルシウムなど)、リン酸アンモニウム(例えば、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸三アンモニウムなど)などを用いることができる。有機のリン酸塩として、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレン−ホスホン酸)などを用いることができる。
<1族金属>
1族金属は、化成処理皮膜中の水酸基を増加させるための成分である。化成処理皮膜中の水酸基が増加すると、化成処理皮膜とZn系めっき鋼板との間に結合が生じやすくなる。その結果、化成処理皮膜とZn系めっき鋼板との密着性を向上させることができる。
1族金属は、化成処理皮膜中の水酸基を増加させるための成分である。化成処理皮膜中の水酸基が増加すると、化成処理皮膜とZn系めっき鋼板との間に結合が生じやすくなる。その結果、化成処理皮膜とZn系めっき鋼板との密着性を向上させることができる。
また、化成処理皮膜中の水酸基が増加すると、化成処理液を乾燥させる際に、化成処理皮膜中から水分が除去されることを抑制される。これにより、化成処理皮膜を形成するときに、化成処理皮膜にクラックが発生することを抑制することができる。その結果、製造される化成処理鋼板の耐食性を向上させることができる。
また、1族金属は、化成処理液の長期保存性(処理液安定性)を向上させる機能を有する。これは、1族金属が化成処理液中に含まれることによって化成処理液中の水酸基の量が多くなることにより、4族金属およびリンが結合することを抑制できるためである。すなわち、1族金属を化成処理液に含めることにより、化成処理液がゲル状になることを抑制する、すなわち、化成処理液の長期保管性を向上させることができる。
1族金属は、上記リン酸化合物として化成処理液に添加されてもよいし、その他の化合物(例えば、水酸化物)として化成処理液に添加されてもよい。
<モリブデン酸塩>
モリブデン酸塩は、化成処理液中のVの価数を安定化させるとともに、化成処理鋼板の耐黒変性および耐食性を向上させる。モリブデン酸イオンは、アルカリ性の化成処理液中で5価のVイオンと錯体を形成することにより、Vの価数を5価に安定させていると推察される。
モリブデン酸塩は、化成処理液中のVの価数を安定化させるとともに、化成処理鋼板の耐黒変性および耐食性を向上させる。モリブデン酸イオンは、アルカリ性の化成処理液中で5価のVイオンと錯体を形成することにより、Vの価数を5価に安定させていると推察される。
モリブデン酸塩の種類は特に限定されず、例えば、モリブデン酸、モリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸アルカリ金属塩などを用いることができる。特に、耐食性の観点から、モリブデン酸またはモリブデン酸アンモニウムが好ましい。
本実施形態の化成処理液では、優れた耐食性を得るために、例えばMoの濃度が0.01〜45g/Lの範囲となる量のモリブデン酸塩を含む。
<バナジウム塩>
バナジウム塩は、化成処理鋼板の耐食性の向上に寄与するとともに、化成処理鋼板の耐黒変性の向上に寄与する。バナジウム塩の種類は特に限定されず、例えば、メタバナジン酸アンモニウム、メタバナジン酸ナトリウム、メタバナジン酸カリウム、五酸化バナジウムをアミンで溶解させたバナジン酸塩などを用いることができる。これらのバナジウム塩では、Vの価数がいずれも5価である。これらのバナジウム塩の中では、耐食性の観点から、メタバナジン酸アンモニウムまたは五酸化バナジウムをアミンで溶解させたバナジン酸塩が好ましい。
バナジウム塩は、化成処理鋼板の耐食性の向上に寄与するとともに、化成処理鋼板の耐黒変性の向上に寄与する。バナジウム塩の種類は特に限定されず、例えば、メタバナジン酸アンモニウム、メタバナジン酸ナトリウム、メタバナジン酸カリウム、五酸化バナジウムをアミンで溶解させたバナジン酸塩などを用いることができる。これらのバナジウム塩では、Vの価数がいずれも5価である。これらのバナジウム塩の中では、耐食性の観点から、メタバナジン酸アンモニウムまたは五酸化バナジウムをアミンで溶解させたバナジン酸塩が好ましい。
本実施形態の化成処理液では、例えばVの濃度が8g/L以下となる量のモリブデン酸塩を含むことが好ましい。Vの濃度が8g/Lよりも大きい場合、化成処理液の安定性が低下し、室温で1ヶ月程度保管した際に、沈殿物が形成される可能性がある。
<モル比>
次に、本実施形態の化成処理液における、4族金属酸素酸塩、リン酸化合物、および1族金属のモル比について説明する。
次に、本実施形態の化成処理液における、4族金属酸素酸塩、リン酸化合物、および1族金属のモル比について説明する。
本実施形態の化成処理液では、4族金属に対するリンのモル比が0.5〜4であり、4族金属に対する1族金属のモル比が0.02〜0.8であり、かつ、リンに対する1族金属のモル比が0.01以上である。
化成処理液中の、4族金属に対するリンのモル比が0.5よりも小さい場合、および、4族金属に対するリンのモル比が4よりも大きい場合、化成処理皮膜が塩化物イオンなどの腐食因子を透過させやすい膜となるため、化成処理鋼板の耐食性が低下してしまう。
化成処理液中の、4族金属またはリンに対する1族金属のモル比が上記の値よりも小さい場合、形成した化成処理皮膜において、1族金属に由来する水酸基の数が十分ではなくなる。そのため、4族金属およびリンを主成分とする化成処理皮膜と、Zn系めっき鋼板との間に結合が少なくなる。その結果、化成処理皮膜とZn系めっき鋼板との密着性が十分ではなくなる。
化成処理液中の、4族金属に対する1族金属のモル比が0.8よりも大きい場合、化成処理皮膜が腐食因子により分解されやすくなるため、化成処理鋼板の耐食性が低下してしまう。
また、化成処理液の長期保管性の観点からは、4族金属に対する1族金属のモル比が0.5以上であり、かつ、リンに対する1族金属のモル比が0.18以上であることが好ましい。
本実施形態の化成処理液は、例えば、4族金属の濃度が5〜35g/L、リンの濃度が0.8〜60g/L、1族金属の濃度が0.2g/L以上である。また、本実施形態の化成処理液は、上述の物質以外に、アミン、シランカップリング剤などを含んでいてもよい。アミンは、Vの価数を5価に維持した状態で、バナジウムを含む塩を化成処理液中に溶解させるとともに、モリブデン酸塩から5価または6価のMoの複合酸素酸塩を形成させる。アミンは、分子量が80以下の低沸点アミンであることが好ましい。アミンとして、例えば、エタノールアミン、1−アミノ−2−プロパノール、エチレンジアミンなどを用いることができる。
(化成処理鋼板)
本実施形態の化成処理鋼板は、上述の化成処理液をZn系めっき鋼板の表面に塗布し、乾燥することによって化成処理皮膜が形成されることにより製造される。
本実施形態の化成処理鋼板は、上述の化成処理液をZn系めっき鋼板の表面に塗布し、乾燥することによって化成処理皮膜が形成されることにより製造される。
化成処理液の塗布方法は、特に限定されるものではなく、ロールコート法、スピンコート法、スプレー法などの手法を用いることができる。Zn系めっき鋼板の表面への化成処理皮膜の付着量は、50〜1000mg/m2の範囲であることが好ましい。付着量が50mg/m2未満の場合、化成処理皮膜の厚みが薄くなるため、十分な耐食性を得ることができない。また、付着量が1000mg/m2よりも多い場合、化成処理皮膜の厚みが厚くなり過ぎてしまい、耐食性が過剰となってしまう。スポット溶接性を考慮した場合、Zn系めっき鋼板の表面への化成処理皮膜の付着量は、50〜500mg/m2の範囲であることがより好ましい。
化成処理液の乾燥温度は、常温でもよいが、生産性の観点からは30℃以上であることが好ましい。
上記の方法により製造された化成処理鋼板は、(1)4族金属酸素酸塩、リン酸化合物、および1族金属を含み、(2)化成処理皮膜が、4族金属酸素酸塩、リン酸化合物、1族金属、モリブデン酸塩、およびバナジウム塩を含み、(3)化成処理皮膜が4族金属100質量部に対して、17〜136質量部のリンを含み、(4)化成処理皮膜が、4族金属100質量部に対して、0.5〜21質量部の1族金属を含み、かつ、(5)化成処理皮膜がリン100質量部に対して、0.7質量部以上の1族金属を含む。
本実施形態の化成処理鋼板は、上記の構成を有することにより、化成処理皮膜中に所定量以上の1族元素を含む。その結果、化成処理皮膜中に所定量以上の水酸基が存在するため、化成処理皮膜とZn系めっき鋼板との間に結合が生じやすくなる。その結果、本実施形態の化成処理鋼板は、Zn系めっき鋼板と化成処理皮膜との密着性が高くなっている。
また、本実施形態の化成処理鋼板は、上記の構成を有することにより、化成処理皮膜中に所定量以上の水酸基を含む。その結果、製造時に、化成処理皮膜にクラックが発生することを抑制することができるので、本実施形態の化成処理鋼板は、耐食性が高いものとなる。
化成処理皮膜中に含まれるMoの量は、4族金属(例えば、Zr)100質量部に対して、1〜60質量部であることが好ましい。Moの量が4族金属100質量部に対して1質量部よりも少ない場合、耐黒変性が十分ではない。また、Moの量が4族金属100質量部に対して60質量部よりも大きい場合、Zn系めっき層と未反応のモリブデン酸塩の量が過剰となり、加工部耐食性が低下するおそれがある。
化成処理皮膜中に含まれるVの量は、4族金属(例えば、Zr)100質量部に対して、2〜20質量部であることが好ましい。Vの量が4族金属100質量部に対して2質量部よりも少ない場合、耐食性および耐黒変性が十分ではない。また、Vの量が4族金属100質量部に対して20質量部よりも大きい場合、Zn系めっき層と未反応の5価のVの量が過剰となり、耐食性が低下するおそれがある。
〔実施形態2〕
本発明の化成処理液の他の実施形態について、以下に説明する。なお、本実施形態で説明する事項以外の事項については、実施形態1で説明した事項と同様であるため、説明を省略する。
本発明の化成処理液の他の実施形態について、以下に説明する。なお、本実施形態で説明する事項以外の事項については、実施形態1で説明した事項と同様であるため、説明を省略する。
化成処理鋼板の耐食性を向上させるためには、化成処理液に含まれるリンの量、すなわち、リン酸塩の量を増やすことが考えられる。しかしながら、従来の化成処理液では、リン酸化合物として、無機のリン酸塩または有機のリン酸塩の一方のみを含んでおり、このような場合、リン酸塩の量を増やしてしまうと、化成処理液を保存している間に、リン同士が結合してゲル状になってしまい、処理液の安定性が低下してしまうという問題があった。
そこで、本発明者らは、鋭意研究することにより、リン酸化合物として、無機のリン酸塩と有機のリン酸塩とをともに含ませることにより、化成処理液の保存中におけるリン同士の結合を抑制することができることを見出した。
また、本発明者らは、無機のリン酸塩は、化成処理鋼板の耐食性を向上させることができ、有機のリン酸塩は、化成処理鋼板の耐黒変性を向上させることができることを見出した。
上記の知見から、本実施形態の化成処理液は、以下の構成を有する。
Al:0.1〜22.0質量%を含む亜鉛めっき層を有する亜鉛系めっき鋼板の表面に化成処理皮膜を形成するための化成処理液であって、水溶性の4族金属酸素酸塩、リン酸化合物を含み、リン酸化合物として、無機のリン酸塩および有機のリン酸塩をともに含む。
上記の構成によれば、リン酸化合物として、無機のリン酸塩と有機のリン酸塩とをともに含ませることにより、化成処理液の保存中におけるリン同士の結合を抑制することができる。さらに、耐食性を向上させる無機のリン酸塩と、耐黒変性を向上させる有機のリン酸塩をともに含んでいるので、化成処理鋼板に対して耐食性と耐黒変性とを付与することができる。
本実施形態における無機のリン酸塩として、例えば、リン酸アルカリ金属塩(例えば、二リン酸ナトリウム、二リン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム)、リン酸アルカリ土類金属塩(二リン酸カルシウムなど)、リン酸アンモニウム(例えば、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸三アンモニウムなど)などを用いることができる。特に、化成処理液の保存中におけるリン同士の結合を抑制することができる点から、リン酸水素二アンモニウムであることが好ましい。
本実施形態における有機のリン酸塩として、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレン−ホスホン酸)などを用いることができる。特に、化成処理液の保存中におけるリン同士の結合を抑制することができる点から、ニトリロトリス(メチレン−ホスホン酸)であることが好ましい。
また、本実施形態では、無機のリン酸塩100質量部に対して、100〜1500質量部の有機のリン酸塩を混合させることが好ましい。無機のリン酸塩100質量部に対する有機のリン酸塩の質量部が100質量部未満である場合、および、無機のリン酸塩100質量部に対する有機のリン酸塩の質量部が1500質量部よりも多い場合、化成処理鋼板が変色しやすくなるため好ましくない。
本発明の実施例について以下に説明する。
図1は、本発明の実施例および比較例としての化成処理液のデータを示す表である。なお、図1に示す表では、後述する化成処理液の長期保管性の実験結果も合わせて記載している。
本実施例では、水溶性の4族金属酸素酸塩としての炭酸ジルコニウムアンモニウム、リン酸塩、1族金属含有リン酸塩、1族金属化合物、モリブデン酸塩としてのモリブデン酸アンモニウム、バナジウム塩、およびアミンを水に溶解させることにより図1に示す化成処理液1〜26を作製した。なお、図1に示すP1〜P5、PN1〜PN5、PC1、N1およびN2は、図2に示す表に記載した物質である。なお、モリブデン酸アンモニウム、バナジウム塩、およびアミンは、それぞれ、8g/L、4.5g/L、3g/Lの量を水に溶解させた。
図3は、本発明の実施例および比較例としての化成処理鋼板のデータを示す表である。なお、図3に示す表では、後述する化成処理皮膜の、Zn系めっき鋼板との密着性の実験結果、および、化成処理鋼板の耐食性試験の結果も合わせて記載している。
本実施例では、化成処理鋼板の原板として、(1)溶融Zn−6質量%Al−3質量%Mg−0.020質量%Si−0.020質量%Ti−0.0005質量%B合金めっき鋼板(図3に示す化成処理原板A)、または、(2)溶融Zn−0.18質量%Alめっき鋼板(図3に示す化成処理鋼板B)を用いて化成処理鋼板1〜34を作製した。なお、これらの原板は、板厚0.5mmの極低炭素Ti添加鋼の鋼帯を基材として、連続溶融亜鉛めっき製造ラインで作製した。図3に示すように、化成処理鋼板1〜26ではそれぞれ化成処理液1〜26を、化成処理鋼板27、30では化成処理液8を、化成処理鋼板28、31、33では化成処理液12を、化成処理鋼板29、32、34では化成処理液13をそれぞれ使用した。
化成処理鋼板1〜34は、以下のようにして作製した。まず、上記の化成処理鋼板の原板の表面を脱脂し、乾燥させた。次に、当該原板の表面に上記の化成処理液を塗布し、直後に自動排出型電気式熱風オーブンを用いて原板の温度を80℃または200℃まで上昇させ加熱乾燥させた。これにより、原板の表面に化成処理皮膜を形成させ、化成処理鋼板1〜34を作製した。
<化成処理皮膜の付着量の測定>
化成処理鋼板1〜34に対して、蛍光X線装置により化成処理皮膜のZrの付着量を測定した。その結果を図3に示す。
化成処理鋼板1〜34に対して、蛍光X線装置により化成処理皮膜のZrの付着量を測定した。その結果を図3に示す。
<化成処理皮膜の密着性試験>
化成処理鋼板1〜34に対して、形成された化成処理皮膜の原板表面への密着性試験を行った。密着性試験は、以下のように行った。まず、JIS Z2248に準拠して、先端1mmRの押金具を用いて、曲げ角度90°にて各化成処理鋼板1〜31の試験片を曲げ加工した。次に、試験片の曲げ部の外側表面に、JIS Z1522の規定に基づいて、セロハン粘着テープを貼付した後、当該セロハン粘着テープを剥がした。次に、剥がした粘着テープを走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、化成処理皮膜の量(すなわち、化成処理皮膜の剥離量)を算出し、化成処理皮膜の剥離率を算出した。図3に示す表に、密着性試験の結果を示す。本密着性試験では、化成処理皮膜の剥離率が3%以下の場合は「◎」、3%より大きく5%以下の場合は「○」、5%より大きく10%未満の場合は「△」、10%以上の場合は「×」と評価した。
化成処理鋼板1〜34に対して、形成された化成処理皮膜の原板表面への密着性試験を行った。密着性試験は、以下のように行った。まず、JIS Z2248に準拠して、先端1mmRの押金具を用いて、曲げ角度90°にて各化成処理鋼板1〜31の試験片を曲げ加工した。次に、試験片の曲げ部の外側表面に、JIS Z1522の規定に基づいて、セロハン粘着テープを貼付した後、当該セロハン粘着テープを剥がした。次に、剥がした粘着テープを走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、化成処理皮膜の量(すなわち、化成処理皮膜の剥離量)を算出し、化成処理皮膜の剥離率を算出した。図3に示す表に、密着性試験の結果を示す。本密着性試験では、化成処理皮膜の剥離率が3%以下の場合は「◎」、3%より大きく5%以下の場合は「○」、5%より大きく10%未満の場合は「△」、10%以上の場合は「×」と評価した。
<化成処理鋼板の耐食性>
化成処理鋼板1〜34に対して、耐食性試験を行った。耐食性試験は、以下のように行った。まず、化成処理鋼板の70mm×150mmの試験片の端面をシールし、JIS Z2371に準拠して塩水噴霧試験を120時間行った。次に、試験片の表面に発生した白錆を観察した。図3に示す表に、耐食性試験の結果を示す。本耐食性試験では、白錆の発生面積率が5%以下の場合は「◎」、5%より大きく10%以下の場合は「○」、10%より大きく30%未満の場合は「△」、30%以上の場合は「×」と評価した。
化成処理鋼板1〜34に対して、耐食性試験を行った。耐食性試験は、以下のように行った。まず、化成処理鋼板の70mm×150mmの試験片の端面をシールし、JIS Z2371に準拠して塩水噴霧試験を120時間行った。次に、試験片の表面に発生した白錆を観察した。図3に示す表に、耐食性試験の結果を示す。本耐食性試験では、白錆の発生面積率が5%以下の場合は「◎」、5%より大きく10%以下の場合は「○」、10%より大きく30%未満の場合は「△」、30%以上の場合は「×」と評価した。
図3に示すように、「化成処理液中のZrに対するリンのモル比が0.5〜4である(条件1)」、「化成処理液中のZrに対する1族金属のモル比が0.02〜0.8である(条件2)」、「化成処理液中のリンに対する1族金属のモル比が0.01以上である(条件3)」を全て満たす化成処理液を用いて作製された化成処理鋼板では、化成処理皮膜の密着性が高く、かつ、耐食性が高かった。これに対して、条件1〜3の少なくとも1つを満たさない化成処理液を用いて作製された化成処理鋼板では、化成処理皮膜の密着性が低い、または、耐食性が低い、または、密着性および耐食性がともに低かった。
これは、条件1〜3をすべて満たす化成処理液を用いた場合、形成される化成処理皮膜中の水酸基が多いため、化成処理皮膜と原板との間に結合が生じたためであると考えられる。これにより、化成処理皮膜が原板から剥離しにくくなり、化成処理皮膜とZn系めっき鋼板との密着性が向上したと考えられる。また、条件1〜3をすべて満たす化成処理液を用いた場合、化成処理液を乾燥させる際に、化成処理皮膜中から水分が除去されることが抑制され、化成処理皮膜を形成するときに、化成処理皮膜にクラックが発生しなかった、または、ほとんど発生しなかったためであると考えられる。
また、化成処理液中の、Zrに対する1族金属のモル比が0.8よりも大きい0.9である化成処理液21を使用した場合、化成処理皮膜が腐食因子により分解されたため、化成処理鋼板の耐食性が低かった。
なお、条件1〜3をすべて満たす化成処理液を用いて作製された化成処理鋼板では、化成処理皮膜中の、(1)4族金属100質量部に対するリンの質量部が17〜136質量部であり、(2)4族金属100質量部に対する1族金属の質量部が0.5〜21質量部であり、かつ、リン100質量部に対する1族金属の質量部が0.7質量部以上であった。すなわち、化成処理皮膜中の、4族金属100質量部に対するリンの質量部が17〜136質量部であり、(2)4族金属100質量部に対する1族金属の質量部が0.5〜21質量部であり、かつ、リン100質量部に対する1族金属の質量部が0.7質量部以上である化成処理鋼板は、Zn系めっき鋼板と化成処理皮膜との密着性が高く、かつ、耐食性の高い鋼板であった。
<化成処理液の長期保管性試験>
次に、化成処理液1〜26に対して、長期保管性試験を行った。本試験では、化成処理液1〜26を25℃の恒温層内で1ヶ月間保存した後、化成処理液1〜26の状態を目視することにより行った。本長期保管性試験の結果を図1に示す。本長期保管性試験では、化成処理液の製造時から変化のない場合は「◎」、極微量の沈殿がみられる場合は「○」、調整時より粘度が上昇した場合、または、ゲル化した場合は「×」と評価した。
次に、化成処理液1〜26に対して、長期保管性試験を行った。本試験では、化成処理液1〜26を25℃の恒温層内で1ヶ月間保存した後、化成処理液1〜26の状態を目視することにより行った。本長期保管性試験の結果を図1に示す。本長期保管性試験では、化成処理液の製造時から変化のない場合は「◎」、極微量の沈殿がみられる場合は「○」、調整時より粘度が上昇した場合、または、ゲル化した場合は「×」と評価した。
図1に示すように、化成処理液中のZrおよびPの含有量が同等である場合(例えば、「化成処理液15〜17」、「化成処理液18〜21」、「化成処理液22〜23」)、1族金属の量が多い化成処理液の長期保管性が高かった。これは、1族金属を多く含むことにより化成処理液中の水酸基の量が多くなり、4族金属およびリンが結合することを抑制できたためであると考えられる。すなわち、化成処理液に1族金属を多く含ませることにより、化成処理液がゲル状になることを抑制できたと考えられる。
また、化成処理液13と化成処理液26を比べた場合、化成処理液中のリンおよび1族元素の量がほぼ同等であるにも関わらず、化成処理液26の長期保管性が低かった。これは、化成処理液26では、Zrの含有量が高いためであると考えられる。この結果から、化成処理液の長期保管性を向上させるためには、化成処理液の4族金属の濃度を35g/L以下とすることが有効であることがわかる。
Claims (4)
- Al:0.1〜22.0質量%を含む亜鉛めっき層を有する亜鉛系めっき鋼板の表面に化成処理皮膜を形成するための化成処理液であって、
水溶性の4族金属酸素酸塩、リン酸化合物、1族金属、モリブデン酸塩、およびバナジウム塩を含み、
前記化成処理液中の4族金属に対するリンのモル比は、0.5〜4であり、
前記化成処理液中の4族金属に対する1族金属のモル比は、0.02〜0.8であり、
前記化成処理液中のリンに対する1族金属のモル比は、0.01以上であることを特徴とする化成処理液。 - 前記4族金属の量が35g/L以下であることを特徴とする請求項1に記載の化成処理液。
- Al:0.1〜22.0質量%を含む亜鉛めっき層を有する亜鉛系めっき鋼板と、当該亜鉛系めっき鋼板の表面に形成された化成処理皮膜とを有する化成処理鋼板であって、
前記化成処理皮膜は、
4族金属酸素酸塩、リン酸化合物、1族金属、モリブデン酸塩、およびバナジウム塩を含み、
4族金属100質量部に対して、17〜136質量部のリンを含み、
4族金属100質量部に対して、0.5〜21質量部の1族金属を含み、
リン100質量部に対して、0.7質量部以上の1族金属を含むことを特徴とする化成処理鋼板。 - 前記4族金属酸素酸塩は、Zr酸素酸塩であることを特徴とする請求項3に記載の化成処理鋼板。
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