JP2020029404A - 腸溶性組成物及びその製造方法 - Google Patents

腸溶性組成物及びその製造方法 Download PDF

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秀希 青木
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滋 奥村
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孝之 照喜名
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Abstract

【課題】ハイドロキシアパタイトを有効成分とする組成物において、胃内におけるハイドロキシアパタイトの分解を抑制した組成物及びその製造方法の提供。【解決手段】ハイドロキシアパタイトを有効成分として含む腸溶性組成物。好ましくは、骨粉を更に含む、腸溶性組成物。好ましくは、腸溶性カプセルにハイドロキシアパタイトを含む層が充填されたカプセル剤、腸溶性基剤を含む腸溶性錠剤、又は腸溶性被覆層でハイドロキシアパタイトを含む層が被覆された腸溶性食品である腸溶性組成物。【選択図】なし

Description

この発明は腸溶性組成物及びその製造方法に関する。より詳しく説明すると,この発明は,ハイドロキシアパタイトを含む腸溶性組成物などに関する。
ハイドロキシアパタイトは,化学式Ca10(PO(OH)で表される無機物の弱アルカリ性のリン酸カルシウム化合物である。組成は,骨や歯のミネラルに酷似する。ハイドロキシアパタイトには,合成ハイドロキシアパタイトと天然ハイドロキシアパタイトがある。合成ハイドロキシアパタイトは,原料の固相反応による乾式法および溶液反応による湿式法などの化学反応を利用して人工的に合成されたものである。一方,天然ハイドロキシアパタイトは,動物の骨や歯を構成する生体ハイドロキシアパタイトと天然鉱物として産出する鉱物ハイドロキシアパタイトがある(非特許文献1)。
これらのハイドロキシアパタイトは,すべて上記した化学式通りの組成をもつものではなく,カルシウムには微量ないろいろな陽イオンが,リン酸基には炭酸イオンが,水酸基にはフッ素や塩素が置換している。このようにハイドロキシアパタイトは,化学的に活性な物質でいろいろなイオンと置換し,化学量論的な純粋なものはない。
ハイドロキシアパタイトの形体は,粉末体,顆粒体,多孔体,緻密体,コーティング体などある。粉末体には,粒径1μm以上の粒子と0.1μm以下のナノ粒子がある。粒子の大きさにより表面電位などが異なり,ナノ粒子は骨伝導性に優れることが報告されている(非特許文献1)。
ハイドロキシアパタイトは,優れた骨適合性,生体適合性,蛋白吸着性,イオン交換性を有する。その結果,人工骨,骨セメント,薬剤担体,インプラント体などの医療機器の素材として利用されている。ナノハイドロキシアパタイトは,単体でガン,白血病細胞の増殖抑制や骨形成に有効であることも報告されている(非特許文献2)。また,医薬部外品の歯磨き剤や化粧品およびカルシウム補給食品(サプリメント)などにも配合されている。工業材料としては蛍光体,リン肥料,吸着体,触媒やイオン交換体などにも古くから利用されている。
近年,ハイドロキシアパタイト粉体をカルシウムサプリメントとして,アメリカなどでは広く市販されている。しかし,ハイドロキシアパタイトは酸に溶けやすいので,経口で使用するサプリメントでは胃酸で溶解され,胃酸を中和し,カルシウムイオンとリン酸イオンに分解され,固体としてのハイドロキシアパタイトの特性は消失する欠点があった。
Hideki Aoki: Medical Applications of Hydroxyapatite, Ishiyaku EuroAmerica, Inc.1994, p.1-12, p.37-78, p.114-120, p.205-224. 青木秀希,大柿真毅,他:HAp-solの扁平上皮癌細胞Ca9の増殖に及ぼす影響,医用器材研究所報告,27:39-44,1993年。
本発明は,ハイドロキシアパタイトを有効成分とした,腸溶性組成物やその製造方法を提供することを目的とする。
この明細書に開示される実施態様の一つは,腸溶性組成物に関する。この腸溶性組成物は,ハイドロキシアパタイトを有効成分として含む。
この腸溶性組成物は,骨粉を更に含むことが好ましい。
この腸溶性組成物は,骨由来のハイドロキシアパタイト(豚骨,牛骨,鶏骨,又は魚骨由来のハイドロキシアパタイト)を含むことが好ましいが,魚骨由来のハイドロキシアパタイトを含むことが好ましい。
この腸溶性組成物は,ハイドロキシアパタイトの結晶子径が,100nm以下であることが好ましい。
この腸溶性組成物は,糖類を更に含むことが好ましい。
この腸溶性組成物は,腸溶性カプセルにハイドロキシアパタイトを含む層が充填されたカプセル剤であってもよい。この腸溶性組成物は,腸溶性基剤を含む腸溶性錠剤であってもよい。この腸溶性組成物は,腸溶性被覆層でハイドロキシアパタイトを含む層が被覆された腸溶性食品であってもよい。
この腸溶性組成物は,歯周病の治療剤又は予防剤,骨粗鬆症の治療剤又は予防剤,癌の治療剤又は予防剤,白血病の治療剤又は予防剤,又は炎症性疾患の治療剤又は予防剤であってもよい。
この明細書に開示される実施態様の一つは, 腸溶性組成物の製造方法に関する。この方法は,まず,骨由来の天然ハイドロキシアパタイト源を700℃以下で焼成し,有機物が除去された天然ハイドロキシアパタイトを得る。
天然ハイドロキシアパタイトを得た後は,腸溶性組成物取得工程により各種組成物を得る。
つまり,天然ハイドロキシアパタイトを得た後に,
(1)腸溶性カプセルに天然ハイドロキシアパタイトを含む組成物を充填し,カプセル剤を得てもよい。
天然ハイドロキシアパタイトを得た後に,
(2)天然ハイドロキシアパタイトを,腸溶性基剤を含む原料と混合し混合物を得る工程と,前記混合物を打錠する工程により腸溶性錠剤を得てもよい。
天然ハイドロキシアパタイトを得た後に,
(3)ハイドロキシアパタイトを含む成分層を形成する工程と,成分層を腸溶性被覆層で被覆し腸溶性食品を得てもよい。
本発明によれば,腸溶性を有するハイドロキシアパタイト含有組成物を提供できる。
本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
この明細書に開示される実施態様の一つは,腸溶性組成物に関する。この腸溶性組成物は,ハイドロキシアパタイトを含む。この腸溶性組成物は,歯周病の治療剤又は予防剤,骨粗鬆症の治療剤又は予防剤,癌の治療剤又は予防剤,白血病の治療剤又は予防剤,又は炎症性疾患の治療剤又は予防剤などの医薬であるか,これらの機能を有する食品用組成物(歯周病の治療又は予防作用を有する食品用組成物,骨粗鬆症の治療又は予防作用を有する食品用組成物,癌の治療又は予防作用を有する食品用組成物,白血病の治療又は予防作用を有する食品用組成物,又は炎症の治療又は予防作用を有する食品用組成物)であってもよく,これらの用途のついての機能を発揮できる有効成分としてハイドロキシアパタイトを有することが好ましいい。これらの機能を発揮するためには,腸溶性組成物が有効量のハイドロキシアパタイトを含むことが好ましい。腸溶性組成物は,経口投与された場合に,胃ではなく主に腸において溶解及び吸収される組成物を意味する。組成物には,医薬組成物や食品組成物が含まれる。ハイドロキシアパタイトが腸溶性組成物に包まれるので,胃酸によりハイドロキシアパタイトが溶解されることはなくなり,小腸などの中性溶液に近い環境で腸溶基剤が溶解し,ハイドロキシアパタイト微粒子が排出される。この環境でハイドロキシアパタイトの微粒子の一部は,直接腸管から吸収される。また体内の細菌や活性物質を吸着し,腸内細菌などを活性化すると同時にカルシウムおよびリン酸をイオンや固体ナノ粒子として吸収させることができる。腸溶性組成物の形状や大きさは任意である。腸溶性組成物が固体の場合,用途に応じて適切な大きさや形状とすればよい。例えば,経口投与剤の場合は,市販されている薬剤の大きさや形状を考慮して設計すればよい。
この腸溶性組成物は,ハイドロキシアパタイトを有効成分として含む。ハイドロキシアパタイトを有効成分として含むとは,医薬組成物,医薬,治療剤,及び予防剤においては,各種目的疾患に対する効果を奏する成分として有効量のハイドロキシアパタイトを含むことを意味する。ハイドロキシアパタイトは,アモルファスでも結晶ハイドロキシアパタイトであってもよい。ハイドロキシアパタイトは,純粋なハイドロキシアパタイトであってもよいし,置換基等が含まれるハイドロキシアパタイトであってもよい。ハイドロキシアパタイトは,組成物中1重量%以上99重量%以下含まれればよく1重量%以上95重量%以下でもよい。
この腸溶性組成物は,ハイドロキシアパタイトの結晶子径が,100nm以下であることが好ましい。ハイドロキシアパタイトとして,化学的活性なナノサイズの超微結晶を用いることが好ましい。生体活性物質を吸着させるため,腸管から直接吸収させるため,さらに腸内細菌を活性化させるため表面積が大きい活性ナノハイドロキシアパタイトが好ましい。また,ナノハイドロキシアパタイト単体で骨誘導性やガン細胞増殖抑制作用や,中性脂肪を選択的に吸着することが期待される。このため,ハイドロキシアパタイト(特に結晶ハイドロキシアパタイト)の結晶子径が,100nm以下のものであることが好ましい。ハイドロキシアパタイトの結晶子径は,例えば日本工業規格 JIS H 7803に従って測定すればよい。ハイドロキシアパタイトの結晶子径(ピーク値)の例は,1nm以上100nm以下であり,5nm以上100nm以下でもよいし,10nm以上80nm以下でもよい。ノハイドロキシアパタイトは,合成ナノハイドロキシアパタイトでもいいが,微量のミネラル(重金属)を含み,食品として位置づけられているナノサイズの豚骨,牛骨,鶏骨や魚骨由来の生体ハイドロキシアパタイトが好ましい。生体ハイドロキシアパタイトの結晶サイズや特性は高温度で焼成しなければ変化しない。天然ハイドロキシアパタイトを利用すれば,安全で効率よくナノハイドロキシアパタイトの特性を腸内で発揮できる。また,生体ハイドロキシアパタイトは,骨由来のハイドロキシアパタイト(豚骨,牛骨,鶏骨,又は魚骨由来のハイドロキシアパタイト)を含むことが好ましいが,魚骨由来のハイドロキシアパタイトを含むことがより好ましい。
この腸溶性組成物は,骨粉を更に含むことが好ましい。骨粉は,焼成処理し,天然由来のハイドロキシアパタイトを得ることができるので,天然ハイドロキシアパタイト源として機能する。
この腸溶性組成物は,糖類を更に含むことが好ましい。糖類の例は,グルコース,ラクトース,デキストリン,ソルビトール,トレハロース,麦芽糖及びデンプンである。これらの中では,グルコース,ラクトース,デキストリン,及びソルビトールが好ましい。腸溶性組成物を製造する際に,ハイドロキシアパタイトとグルコース,ラクトース,デキストリン,ソルビトールなどの糖類と水で混合する。この際に公知の賦形剤が含まれてもよい。そして,懸濁液をスプレ―ドライヤーで乾燥して粉末とする。すると,イドロキシアパタイトの凝集を防止できるだけでなく,糖類の溶解を利用してハイドロキシアパタイトの分散性の向上が認められた。酸性および中性の溶液中での溶解性や分散性でも優れた効果が認められた。糖類の量は任意であり,組成物中1重量%以上60重量%以下でもよく,5重量%以上40重量%以下でもよい。
この腸溶性組成物は,腸溶性カプセルにハイドロキシアパタイトを含む層が充填されたカプセル剤であってもよい。腸溶性カプセルは公知なので,公知のカプセルにハイドロキシアパタイトを含む原料を充填することで,ハイドロキシアパタイトを含む層が充填されたカプセル剤を得ることができる。このカプセル剤は,腸溶性カプセルが,口腔内,食道,及び胃において多く溶解せず,腸において溶解するので,カプセルの内容物であるハイドロキシアパタイト含有原料が腸内で溶解し,吸収されることとなる。
この腸溶性組成物は,腸溶性基剤を含む腸溶性錠剤であってもよい。腸溶性基剤の例は,HMPC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース),CMEC(カルボキシメチルセルロース),MAC(メタクリル酸コポリマーLD),HPMCF(ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート)である。
この腸溶性組成物は,腸溶性被覆層でハイドロキシアパタイトを含む層が被覆された腸溶性食品であってもよい。ハイドロキシアパタイトを含む層は,腸溶性被覆層で被覆されたハイドロキシアパタイトを含む原料部分である。腸溶性被覆層の例は,セルロースアセテートフタレート(CAP(商品名;Aquateric FMC社製)),ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HP−55(商品名;信越化学工業社製)),ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート,メタクリル酸共重合体(例えば,メタクリル酸コポリマーLD(オイドラギット(Eudragit)L30D−55(商品名;エボニック社製)),コリコートMAE30DP(商品名;BASF社製),ポリキッドPA30(商品名;三洋化成社製)など),カルボキシメチルエチルセルロース,セラックなどの水系腸溶性高分子基剤;メタクリレート共重合体(例えば,アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー(オイドラギットNE30D(商品名;エボニック社製)),アンモニオアルキルメタクリレートコポリマー分散液,タイプA(オイドラギットRL30D(商品名;エボニック社製)),アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS(オイドラギットRS30D(商品名;エボニック社製))など)などの徐放性基剤;エタノール可溶性水溶性高分子(例えば,HPCなどのセルロース誘導体,ポリビニルピロリドンなど),エタノール不溶性水溶性高分子(例えば,HPMC,メチルセルロース,カルメロースナトリウムなどのセルロース誘導体,ポリアクリル酸ナトリウム,ポリビニルアルコール,アルギン酸ナトリウム,グアーガムなど)などの水溶性高分子が用いられる。これらは一種または二種以上混合して使用してもよい。
この腸溶性組成物は,歯周病の治療剤又は予防剤,骨粗鬆症の治療剤又は予防剤,癌の治療剤又は予防剤,白血病の治療剤又は予防剤,又は炎症性疾患の治療剤又は予防剤であってもよい。
これらの剤は,ハイドロキシアパタイトを有効成分として有効量含む。ハイドロキシアパタイトの投与量は,症状の程度,年齢,性別,体重,投与形態・疾患の具体的な種類等に応じて適宜選ぶことができるが,通常成人として1日あたり,1〜1000mg,好ましくは1〜500mg,さらに好ましくは1〜200mgを1日1〜数回に分けて投与する。腸溶性組成物は,通常経口投与される。また,次に,腸溶性組成物の製造方法について説明する。
この明細書に開示される実施態様の一つは, 腸溶性組成物の製造方法に関する。この方法は,まず,骨由来の天然ハイドロキシアパタイト源を700℃以下で焼成し,有機物が除去された天然ハイドロキシアパタイトを得る。天然ハイドロキシアパタイトは,タンパク質などの有機物を有し,そのままでは細菌が増殖しやすく,腐敗しやすい。この有機物を除去するために焼成することが望ましい。ただし,タンパク質を完全除去するためには1000℃付近まで高温度で加熱しなければならない。ハイドロキシアパタイトは800℃以上で加熱すると分解と結晶成長が起こり,骨を構成するナノハイドロキシアパタイトが変性し,ナノハイドロキシアパタイトの特性は失われる。このような観点から焼成環境は十分な酸素や空気が補給される700℃以下が好ましい。
特に,ハイドロキシアパタイトを有効成分とする歯周病,ガンや骨粗鬆症の予防および治療を目的とした腸溶性製剤あるいは腸溶性食品の場合,ハイドロキシアパタイトの原料として,タラ,マグロやカツオなどの魚骨を利用することが好ましい。これらを洗浄,乾燥し,電気炉やガス炉で十分な酸素を送りながら700℃以下で焼成することが好ましい。800℃を超えると骨中のナノハイドロキシアパタイトは分解と結晶成長が急激に起こり,ナノハイドロキシアパタイトが変性し,凝集して体内での分散性が低下する。
天然ハイドロキシアパタイトを得た後は,腸溶性組成物取得工程により各種組成物を得る。
つまり,天然ハイドロキシアパタイトを得た後に,腸溶性カプセルに天然ハイドロキシアパタイトを含む組成物を充填し,カプセル剤を得てもよい。
天然ハイドロキシアパタイトを得た後に,天然ハイドロキシアパタイトを,腸溶性基剤を含む原料と混合し混合物を得る工程と,混合物を打錠する工程により腸溶性錠剤を得てもよい。腸溶性基剤を含む原料と混合し混合物を得る工程では,ハイドロキシアパタイト及び腸溶性基剤の他,担体(デンプン,水など)や,糖類,香料,酸化防止剤,賦形剤といった副素材と混合し,混合物を得ればよい。混合物を打錠する工程は,混合物を打錠機に設置して,杵と臼で打錠し,錠剤(タブレット)を得ればよい。この際,混合物の水分量や,打錠速度や圧力を,適宜調整すればよい。
天然ハイドロキシアパタイトを得た後に,ハイドロキシアパタイトを含む成分層を形成する工程と,成分層を腸溶性被覆層で被覆し腸溶性食品を得てもよい。ハイドロキシアパタイトを含む成分層を形成する工程では,ハイドロキシアパタイトを,担体(デンプン,水など)や,糖類,香料,酸化防止剤といった食品添加物と,混合し成分層の原料を作成すればよい。原料をある程度の塊とした後に,被覆層用の液を塗布するなどして,塊を腸溶性被覆層で被覆すればよい。
具体的に説明すると,焼成魚骨由来のナノハイドロキシアパタイトに糖類,麦芽糖,ステアリン酸カルシウムなどに腸溶性基剤を添加して錠剤化する。錠剤化は例えば公知の打錠機を用いてタブレット状の錠剤を得ればよい。錠剤化してから腸溶性基剤をコーティングすることでもいいが,コーティングがはがれると腸溶性の効果が減少する欠点がある。あるいは,ナノハイドロキシアパタイトに賦形剤を添加して腸溶性カプセルに充填してカプセル製剤およびカプセル食品を製造してもよい。実際に,ネズミを使った動物実験では骨量や骨強度が増大し,従来のカルシウム製剤や食品と比べて優位に効果があることが認められた。
[製造例1]
ハイドロキシアパタイト(HA)の合成
25℃及び37℃の水1リットル中に1モルの水酸化カルシウムを投入し,懸濁液を調製した。同様に25℃及び37℃の0.6モルのリン酸を含む1Lの水溶液を調製し,水酸化カルシウム懸濁液中に滴下してpHを9〜12の範囲で反応させてハイドロキシアパタイトゲルを合成した。 得られたゲルをX線回折法(XRD:X-ray diffraction)により分析すると,典型的なアパタイト結晶のパターンが観察された。すなわち,得られた懸濁液に含まれる粒子の基本構造はアパタイトであることが確認された。
また,得られた懸濁液をフーリエ変換赤外分光法(FTIR:Fourier Transform Infrared Spectroscopy)により分析すると,水酸基及び炭酸基に吸収ピークが現れ,合成された物質が炭酸基を含むアパタイトであることを確認した。X線回折幅の半価値から結晶子の大きさを計算すると,5〜100nmであった。反応溶液のpHが高いほど結晶子が小さくなる傾向にあった。反応温度による結晶子の大きさには顕著な差異は認められなかった。
[製造例2]
スプレードライヤー処理
製造例1で合成したハイドロキシアパタイト懸濁液2リットルをスプレードライヤーで乾燥させると10〜20μmの均一な流動性のいい球状ハイドロキシアパタイト粒子が得られた。
天然アパタイトの製造と特性
[製造例3]
乾燥したタラ骨粉末を空気中で400〜1200℃まで加熱した。加熱により離脱した水やタンパク質による減量は約30重量%であった。加熱前と加熱後粉体のX線回折図形は,いずれもアパタイト構造であった。フーリエ変換赤外分光法により分析すると,水酸基及び炭酸基に吸収ピークが現れ,骨由来のアパタイト物質が炭酸基を含むハイドロキシアパタイトであることを確認した。これを合成ハイドロキシアパタイトに対して,天然ハイドロキアパタイトとする。700℃以下では結晶性が低く結晶子の大きさを計算すると50nm以下のナノサイズのアパタイトであった。大きな変性が認められないことを確認した。800℃を超えるとアパタイトの一部が分解して生成するβTCP(βリン酸3カルシウム)の出現が認められ,変性が確認された。またアパタイトの結晶性は増大し,化学的に安定化することが推定された。これよりタラ骨による天然ハイドロキシアパタイトはカルシウム不足ハイドロキシアパタイトと推定された。さらにフーリエ変換赤外分光法により分析すると水酸基と炭酸基を含むアパタイト構造をもつことが分かり,天然アパタイトはカルシウム不足炭酸含有ハイドロキシアパタイトであると断定された。
[製造例4]
糖との複合体のスプレードライ
製造例1および製造例3で製造した合成ハイドロキシアパタイトおよび700℃焼成天然ハイドロキシアパタイトの各100gを各1リットルの精製水に懸濁した。これらの懸濁液にグルコース,ラクトースまたはデキストリンの各100gを投入し,回転円盤方式のスプレードライヤーで乾燥させた。その結果,得られたアパタイトと糖との複合体粉末の大きさはグルコースが約10μmで,ラクトースおよびデキストリンは約20μmであった。グルコースの場合,融点が低くスプレードライの過程でグルコースが融解しやすいことが分かった。
[製造例5]
分散性の検討
製造例4で得られたハイドロキシアパタイトと糖との複合体各1gを50ミリリットルの水中に投入すると,糖の溶解と同時にアパタイト粒子もよく分散し,沈殿速度が遅いことを確認した。糖を含む複合体は,ハイドロキシアパタイト単体に比べてアパタイトの凝集を防ぎ分散性をよくする効果が確認された。
錠剤の製造
製造例1と製造例3で得られた合成ハイドロキシアパタイトと700℃焼成天然ハイドロキシアパタイト粉末および未焼成のタラ骨粉末の各100g,還元麦芽糖の60g,デキストリン30g,結晶性セルロース70gを混合し,錠剤の原料を調製した。これを打錠して一粒250mgの錠剤を製造した。また,錠剤の外側を腸溶性のHMPC,CMECやHMPCFでコーティングしたものを製造した。
カプセル剤の製造
製造例1と製造例3で得られた合成ハイドロキシアパタイトと700℃焼成天然ハイドロキシアパタイト粉末および未焼成のタラ骨粉末の各100g,還元麦芽糖の60g,デキストリン30g,結晶性セルロース70gを混合し,錠剤の原料を調製した。これを通常のカプセルとHMPC,CMECやHMPCFなどの腸溶性カプセルに充填してカプセル剤を製造した。
崩壊性試験(1)腸溶性
実施例1で製造した錠剤の各1個を日本薬局方の酸性水溶液の一液(pH1)と中性水溶液の二液の20ミリリットルに投入し,経時的に肉眼観察した。その結果,腸溶基材でコーティングした錠剤は一液には2時間,崩壊がみられなかった。一方,コーティングなしでは一液投入後20分ほどで崩壊がみられた。
実施例2で製造したカプセル剤の各1個を薬局方の耐酸性水溶液の一液と中性水溶液の二液の20ミリリットルに投入し,経時的に肉眼観察した。その結果,通常のカプセルに充填したカプセル剤は一液に投入すると1時間以内に崩壊した。一方,腸溶性カプセルに投入したカプセル剤は一液に投入しても2時間以上大きな崩壊がみられなかった。
ネズミの実験
実施例1で製造した合成ハイドロキシアパタイトおよび天然アパタイトの錠剤を粉砕してカルシウム無添加の餌に加えて飼料をつくった。生後4週のラット10匹に摂取させて3か月間飼育した。通常の餌を3か月間摂取させて飼育したネズミをコントロールとした。3か月間飼育後,動物用CTX線装置(ALOKA Latheta LCT-20)で大腿骨の骨密度をしたところ,本発明の合成ハイドロキシアパタイトおよび天然アパタイト添加した錠剤を投与したネズミの骨密度は,コントロールに比べて優位な差異はみとめられなかったが,骨量は5〜10%上昇した。
ガン・白血病の予防と治療
腹水腫瘍リンパ性白血病細胞P388に罹患したマウスの腹腔内に,実施例1で製造した合成ハイドロキシアパタイトおよび天然アパタイトの粉末を培養液で懸濁し濃度は5〜20mg/kgを投入した。投入1週間後の腫瘍の大きさ,白血病細胞の増殖,および細胞周期の変化を調べた。その結果,腫瘍の大きさは,投入量5mg/kgで約50%,10mg/kgで65%,18mg/kgで76%縮小していた。
インプラント周囲炎
実施例1で製造した天然アパタイトの錠剤(1錠中100mg含有)を,2本のインプラントに周囲炎を起こしている成人男子に,あらかじめインプラント周囲粘膜における口腔内診査,歯肉炎指数(GI:gingival index)やデンタルX線撮影を行った後,朝晩2錠ずつ1か月間服用させた。その結果,3か月後にX線透過像から2本のインプラント周囲の歯槽骨量の増大や歯肉炎指数などの減少が認められ,インプラント周囲炎に改善がみられた。
歯周病の予防と治療
上顎前歯部または臼歯部に歯周炎がみられる成人男女12名に,実施例1で製造した天然アパタイトの錠剤(1錠中天然アパタイト100mg含有)を,朝晩2錠ずつ3か月間服用させた。服用前と3か月後に,口腔内診査,歯肉炎指数(GI:gingival index)やデンタルX線撮影を行った。服用開始3か月後に5人の被験者のX線透過像から歯槽骨量の増大や歯肉炎指数などの減少が認められた。
骨粗鬆症の予防と治療
骨粗鬆症と診断された60才〜70才女性5人に実施例3で製造された合成ハイドロキシアパタイトのカプセル剤(1錠100mg含有)を,朝晩2錠ずつ半年間服用させた。服用する前後のパノラマレントゲン像を撮影し,透過像から骨量や骨密度を視診した。その結果,3人に明らかな骨量や骨密度に増大がみられた。
考察
本発明の腸溶性組成物は,胃酸によりすぐには溶解せず,胃に対してなんら影響を与えないで,小腸および大腸で溶解する。その時にハイドロキシアパタイト微粒子が分散してハイドロキシアパタイトの固体としての効果が発揮される。酸性に溶けない不溶性高分子膜によりハイドロキシアパタイト微粒子を徐々に放出し,効果を持続させることができる。ハイドロキシアパタイトおよび賦形剤を腸溶性カプセルに充填するか,腸溶性フィルムを施した(コーティングした)顆粒を原料に含む腸溶性顆粒含有カプセルとすることができる。 これら腸溶性顆粒含有カプセル剤は,最初にカプセル剤が胃で溶けて腸溶性顆粒が個々に腸へ排出されるので比較的安定した吸収が得られる。また,個々の顆粒に違った種類のフィルムをコーティングすることにより,持続性製剤としての役割も発揮する。さらに,ナノハイドロキシアパタイトはHDLコレステロールよりLDLコレステロールを優先的に吸着することも報告されている。体内のコレステロールを下げる効果も期待される。また,魚骨由来の天然ハイドロキシアパタイトを有効成分として含む剤は,各種の治療効果が合成ハイドロキシアパタイトを用いたものに比べて著しく高かった。これは,魚骨に残留する重金属などの何らかの成分がハイドロキシアパタイトと相乗効果を発揮し,ハイドロキシアパタイトの作用を著しく高めるためと推測される。
本発明は,医薬産業,及び食品産業において利用されうる。

Claims (8)

  1. ハイドロキシアパタイトを有効成分として含む腸溶性組成物。
  2. 請求項1に記載の腸溶性組成物であって,骨粉を更に含む,腸溶性組成物。
  3. 請求項1に記載の腸溶性組成物であって,前記ハイドロキシアパタイトは,魚骨由来のハイドロキシアパタイトである,腸溶性組成物。
  4. 請求項1に記載の腸溶性組成物であって,前記ハイドロキシアパタイトの結晶子径は,100nm以下である,腸溶性組成物。
  5. 請求項1に記載の腸溶性組成物であって,糖類を更に含む腸溶性組成物。
  6. 請求項1に記載の腸溶性組成物であって,腸溶性カプセルに前記ハイドロキシアパタイトを含む層が充填されたカプセル剤,腸溶性基剤を含む腸溶性錠剤,又は腸溶性被覆層で前記ハイドロキシアパタイトを含む層が被覆された腸溶性食品である腸溶性組成物。
  7. 請求項6に記載の腸溶性組成物であって,歯周病の治療剤又は予防剤,骨粗鬆症の治療剤又は予防剤,癌の治療剤又は予防剤,白血病の治療剤又は予防剤,又は炎症性疾患の治療剤又は予防剤である,腸溶性組成物。
  8. 腸溶性組成物の製造方法であって,
    骨由来の天然ハイドロキシアパタイト源を700℃以下で焼成し,天然ハイドロキシアパタイトを得る工程と,
    (1)腸溶性カプセルに前記天然ハイドロキシアパタイトを含む組成物を充填し,カプセル剤を得るか,
    (2)前記天然ハイドロキシアパタイトを,腸溶性基剤を含む原料と混合し混合物を得る工程と,前記混合物を打錠する工程により腸溶性錠剤を得るか,又は
    (3)前記ハイドロキシアパタイトを含む成分層を形成する工程と,前記成分層を腸溶性被覆層で被覆し腸溶性食品を得る,腸溶性組成物取得工程と,
    を含む方法。

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