JP2020025844A - 中敷き及びこれを備えた靴 - Google Patents

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Abstract

【課題】 足指先の力を靴底に安定して伝達させることができるとともに、足指や足裏の筋肉アップを図ることができる中敷きを提供すること。
【解決手段】 靴の内底に収容可能な中敷き本体4と、前記中敷き本体4の足指側前部に取付けられた前坪14と、前記前坪14における前記中敷き本体4と反対側端部に設けられ、前記前坪14に対して足指側から踵側まで前後方向に長く延伸する甲側支え部材16と、を備え、
前記甲側支え部材は、前記前坪と接する部分の中心から足指側先端部までの長さをSLとし、前記前坪と接する部分の中心から踵側端部までの長さをKLとしたときに、SL≦KLの関係となることを特徴とする中敷きとした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、足指先の力を靴底に安定して伝達させることができる中敷き及びこれを備えた靴に関する。
足指先の力を靴底に安定して伝達させるための中敷きとして、中敷き本体と、この中敷き本体に着脱自在に装着される趾股ブリッジとを備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この趾股ブリッジは、足裏ベース部と、甲被カバー部と、足裏ベース部及び甲被カバー部を接続する趾股ブリッジ部とを備えており、また中敷き本体の前端部にはスリット部が設けられており、この趾股ブリッジの趾股ブリッジ部が中敷き本体のスリット部に挿嵌される。
この中敷きにおいては、足指の第1趾と第2趾との間に趾股ブリッジの趾股ブリッジ部が位置し、かかる第1趾及び第2趾により趾股ブリッジ部が挟まれるようになるために、足指先の瞬発的力を靴の爪先底部にロスなく伝達することができ、運動能力の向上を図ることができる。
特許第5806427号公報
しかしながら、従来の中敷きでは、趾股ブリッジが中敷き本体のスリット部に着脱自在に挿嵌される構成である故に、下り坂やでこぼこ道を歩行する場合などで趾股ブリッジに大きな力が加わると、中敷き本体に対して趾股ブリッジが相対的に移動しやすく、足指先の力を趾股ブリッジ及び中敷き本体を介して靴の爪先底部に確実に伝達することができない。特に、中敷きを靴の内底に収容した状態においては、この趾股ブリッジの足裏ベース部が靴の内底に接触保持され、その甲被カバー部が靴の甲被部内面に接触保持されるので、趾股による趾股ブリッジの保持を充分確実に行うことが難しいという問題がある。
また、この趾股ブリッジでは、第1趾と第2趾との間の趾股に趾股ブリッジ部が位置するが、この趾股ブリッジ部が壁状に設けられているので、第1趾及び第2趾により趾股ブリッジ部をつかむことが難く、従って、第1趾を含む足の指先に力が入り難いという問題がある。
さらに、従来の中敷きを靴に収容した状態で履くときに、趾股ブリッジの位置が不安定となるために履きにくく、歩行中も趾股ブリッジを趾股に確実に保持することが困難であるという問題がある。
本発明は、上記問題点を解決して、足指先の力を靴底に安定して伝達させることができるとともに、足指の筋力アップを図ることができ、靴に収容した状態で履きやすい中敷き及びこれを備えた靴を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため本発明は、靴の内底に収容可能な中敷き本体と、前記中敷き本体の足指側前部に設け取付けられた前坪と、前記前坪における前記中敷き本体と反対側端部に設け設けられ、前記前坪に対して足指側から踵側まで前後方向に長く延伸する甲側支え部材と、を備え、
前記甲側支え部材は、前記前坪と接する部分の中心から足指側先端部までの長さをSLとし、前記前坪と接する部分の中心から踵側端部までの長さをKLとしたときに、SL≦KLの関係となることを特徴とする中敷きを提供するものである。
この構成により、足指先の力を靴底に安定して伝達させることができるとともに、足指の筋力アップを図ることができ、靴に収容した状態で履きやすくすることができる。
すなわち、甲側支え部材が前坪に対して足指側から踵側まで前後方向に長く延伸することにより、特に、前坪よりも踵側の部分において靴の甲被部内面に接触して摩擦により移動することを防ぐことができ、また、甲側支え部材の足指側にも延伸させることで足指側先端部が靴の先端方向の内面に当接しやすくすることができ、中敷きと靴の一体性を向上させることができる。
また、前記甲側支え部材は、前記前坪と接する部分の中心から足指側先端部までの長さをSLとし、前記前坪と接する部分の中心から踵側端部までの長さをKLとしたときに、SL≦KLの関係となる構成としたことにより、前坪と接する部分から踵側端部までの領域を大きくとることになり、確実に靴の甲被部内面に接触して摩擦により移動することを防ぐことができる。さらに、前坪が中敷き本体に着脱自在に取付けられた構造であるため、個人の足の長さによって前坪の位置調整が可能であるとともに、甲側支え部材の交換が容易である。また、前坪と甲側支え部材とを着脱自在に取付けることが好ましい。これにより、前坪に対sる足指側又は踵側への長さを調整することができる。
そして、靴の内底に中敷きを収容した状態で靴を履くと、足指の第1趾と第2趾との間の趾股に前坪が位置し、歩くときにこの前坪が趾股に作用し、これにより、歩くときの体重移動が踵から第1趾に向けて直線状に移動するようになり、その結果、足指先の力を靴底に安定して伝えて歩行、走行などを安定させることができる。また、この歩行、走行状態においては、前坪が第1趾と第2趾との間の趾股に作用し、足指に力を入れるときには第1趾及び第2趾がかかる前坪をつかむようになり、そのために、足の指先に力が入って踏ん張りがきくようになる。これによっても歩行、走行などが安定するようになり、また足指の筋力アップを図ることができ、足指にとって優れた中敷き及び靴を提供することができる。さらに、足の指先に力が入って歩行、走行することにより姿勢が安定して腰痛や膝痛などを予防することができる。
前記前坪は柱状部材を少なくとも有している構成としてもよい。
これにより、しっかりとした前坪とすることができる。また、好ましくは、柱状部材にねじ又は圧入部材により中敷き本体を取付ける構成としてもよい。これにより、前坪の着脱が容易になる。
前記前坪は、前記柱状部材を被う弾性スリーブを備えた構成としてもよい。
この構成により、前坪の中心部においては柱状部材により充分な剛性及び強度を確保しながら、足指の第1趾及び第2趾並びにこれらの間の趾股には弾性スリーブが接触するようになり、このように構成しても足に優しいが趾股には刺激が強い中敷きとすることができる。
前記中敷き本体の足指側前部には前坪位置調整部が設けられ、前記前坪の取付け位置が前記前坪位置調整部により位置調整可能とされた構成してもよい。
この構成により、前坪を前坪位置調整部により位置調整自在に取り付けることができ、踵から第1趾及び第2趾のつけ根までの長さに応じて前坪の位置を調整して中敷き本体に取り付けることができる。要するに、足の踵から足指の第1趾と第2趾のつけ根までの長さを個人の足に合わせて調整しておけば、足指の第1趾と第2趾のつけ根から靴の先端までの長さは多少長くてもしっかりと足を保持することができるため、前後方向に多少長めの靴でも形状重視で靴を選択することができる。また、足指と靴の先端までの間に余裕ができることにより、足指を動かすことが可能となり血行障害を防止することができる。前坪位置調整部は、挿通スリット又は挿通開口(孔)で構成することができる。
前記前坪位置調整部によって前記前坪の取付け位置は、前記中敷き本体の足指側前部における前記前坪の後端部から踵側端部までの長さMLが、足の踵後端部から足指の第1趾と第2趾とのつけ根までの長さALと略同一になるように位置調整可能である構成としてもよい。
この構成により、個人の足にあった寸法の中敷きとすることができ、靴に収納して履いて下り坂を歩いても中敷きの前坪に趾股が固定されて、足指先が靴の先端内面に当接して痛くなることもなく足に優しい中敷きとすることができる。
当該中敷きを収容した前記靴を履くときに手指で把持可能な把持部を前記甲側支え部材の踵側端部に有している構成としてもよい。
この構成により、当該中敷きを収容した靴を履くときに、当該把持部を手指で把持し引っ張りながら履くことで、靴ベラがなくても腰を屈めることなく楽に履くことができるとともに、前坪の位置が靴先端側にずれることを避けることができる。また、歩行中に前坪の位置がずれても当該把持部を手指で把持し引っ張ることで前坪の位置を第1祉と第2祉との間の趾股に戻すことができる。
前記靴の前記内底に収容した状態において、前記把持部のうち踵側端部に靴の履き口から外部に露出する露出部を有する構成としてもよい。
この構成により、当該中敷きを収容した靴を履くときに、当該露出部を手指で楽に把持して楽に引っ張ることができ、靴ベラがなくても腰を屈めることなく楽に履けるとともに、前坪の位置が靴先端側にずれることも避けることができる。
前記露出部の外面又は内面に、彩色、キャラクター又はブランド名が描かれている構成としてもよい。
この構成により、デザイン性に優れた露出部とすることができ、当該中敷きを収容した靴を履くことに喜びを提供することができる。
前記甲側支え部材の前記前坪と接する部分から踵側端部までの領域において、少なくとも前記甲側支え部材の外面に、前記靴の甲被部への保持を強化する保持強化部が設けられ、前記靴の前記内底に収容した状態において、前記保持強化部の外面が前記靴の前記甲被部に接触するように構成されている構成としてもよい。
この構成により、当該中敷きを靴の内底に収容した状態で、甲側支え部材の踵側の領域における保持強化部と靴の甲被部内面とが接触保持されることにより、甲側支え部材の靴の先端側への移動を確実に抑えることができ、前坪を中敷き本体と甲側支え部材との間の所定部位に確実に保持することができる。保持強化部は、面ファスナー等により構成することができる。
前記中敷き本体の足指側前部における足指を支える部分よりも先端方向の領域に、前記中敷き本体の厚さを薄くする薄肉部を設けた構成としてもよい。
この構成により、山道や階段を登るときに足指が中敷き本体に接する部分が薄くなることによって、足指が踏ん張りやすくなり、踵側の負担が少なくなり腰痛や膝痛を予防することができるともに、足指の筋力アップをすることができる。
前記中敷き本体において、前記薄肉部に相当する領域が切断されている構成としてもよい。
この構成により、簡単な構成で足指が踏ん張りやすくなり、踵側の負担が少なくなり腰痛や膝痛を予防することができるともに、足指の筋力アップをすることができる。
前記前坪とは別に調整部を前記中敷き本体及び前記甲側支え部材の間に取付けた構成としてもよい。
この構成により、左右から体を押されたときにも足の親指や足の裏に力が入り踏ん張ることができる。また、その位置を調整することにより、各人毎の外反母趾を矯正することができる。
靴本体の内底に上記のいずれかの中敷きを収容した構成としてもよい。
この構成により、足指先の力を靴底に安定して伝達させることができるとともに、足指の筋力アップを図ることができる。
前記中敷きを前記靴の内底に収容した当該靴を履いたときに、足指先が前記靴の足指側先端部内面に当接しないように、前記前坪位置調整部により調整された位置に前記前坪が前記中敷き本体に取付けられている構成としてもよい。
この構成により、当該靴を履いたときに、足指先が靴の足指側先端部内面に当接しないように前坪の位置を調整することで、足指先端にストレスがかからず圧迫されなくなり、足指先の損傷や疲労を回避できる。また、これにより足指先の筋力を向上させることができる。
本発明の中敷き及びこれを備えた靴により、足指先の力を靴底に安定して伝達させることができるとともに、足指の筋力アップを図ることができ、靴に収容した状態で履きやすい中敷き及びこれを備えた靴を提供することができる。
本発明の実施例1における中敷きを説明する斜視図。 図1の中敷きを示す正面図。 図1の中敷きを示す平面図。 図1の中敷きを示す底面図。 図1の中敷きを示す右側面図 図5におけるVI−VI線による断面図。 図1の中敷きを靴に収容した状態を示す断面図。 前坪の変形形態を示す断面図。 本発明の実施例2における薄肉部を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は中敷き本体の足側を薄くして薄肉部を形成した側面図、(c)は中敷き本体の靴側を薄くして薄肉部を形成した側面図。 本発明の実施例3における調整部を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は一部省略した側面図。 本発明の実施例1における足の長さ測定を説明する図であり、(a)は右足の足の裏を示し、(b)は右足の足の裏を示す。
図1〜図8、図11を参照して、本発明に従う中敷きの実施例1について説明する。
図1〜図5において、図示の中敷き2は、靴102の底部104の内面(即ち、内底106)(図7参照)の形状に対応した中敷き本体4を備え、この中敷き本体4の足指側前部6は平らに形成され、その踵側後部8における幅方向中央部10が平らに形成され、その幅方向両側部12が上側に湾曲して延び、かかる両側部12の内側面が外方に向けて上方に傾斜して延びている。従って、この中敷き本体4においては、足108の裏面が中敷き本体4の平らな部分(即ち、足指側前部6及び踵側後部8の幅方向中央部10)に位置し、中敷き本体4の幅方向両側部12が足108の踵側を両側から包むようになることで靴102に収容可能であるとともに足に対応した形状とされている。
なお、実施例1においては、踵側後部8を備えた構成としたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、足指側前部6のみを有した足指側先端からの長さを短くした中敷き本体4としてもよい。
中敷き本体4は、例えば柔軟性を有する合成樹脂材料などから形成することができ、その表面を織布などで被うようにしてもよい。また、中敷き本体4として、全体が略平らなものを用いるようにしてもよい。
この中敷き2においては、中敷き本体4の足指側前部6に前坪14が取付けられ、この前坪14の上端部に甲側支え部材16が取付けられている。前坪14の長さは任意であるが、当該中敷きを靴に収容して履いたときに足指を圧迫せず、靴の甲被部112の内面に当接可能な高さとすることが望ましい。図6をも参照して、前坪14は、柔軟性を有する中空スリーブとしての円筒状中空スリーブ18と、この円筒状中空スリーブ18を挿通して配設された一対の芯索20,22とを備え、円筒状中空スリーブ18は、例えば合成樹脂材料から形成することができ、一対の芯索20,22は、例えば布を紐状にしたものなどを用いることができる。尚、一対の芯索20,22を一つにまとめたものを用いるようにしてもよく、またこの円筒状中空スリーブ18を省略するようにしてもよい。
なお、図1、図2には前坪14が中敷き本体4に直立するように記載されているが、必ずしも直立していなくてもよく、前坪4が踵側又は足指側に傾斜して中敷き本体4に取付けられていてもよい。
実施例1では、円筒状中空スリーブ18の一端(下端、すなわち中敷き本体4側の端部)は、中敷き本体4の足指側前部6の表面に当接するように配設され、その他端(上端、すなわち甲側支え部材16側の端部)は、甲側支え部材16の内面に当接するように配設され、一対の芯索20,22の一端側を円筒状中空スリーブ18の一端側を通して中敷き本体4に取付けるとともに、それらの他端側を円筒状中空スリーブ18の他端側を通して甲側支え部材16に取付けることにより、中敷き本体4と甲側支え部材16との間に支持される。
実施例1では、一対の芯索20,22の一端側は、例えば、中敷き本体4に形成された前坪位置調整部としての挿通スリット24を通してその裏側に突出させ、図4に破線で示すように、それらの一端部を拡げて中敷き本体4の外面に接着剤などで固着することにより、この中敷き本体4に取付けられる。また、一対の芯索20,22の他端側は、図示していないが、例えば、それらの他端部を拡げて甲側支え部材16の内面に接着剤などで固定することにより、この甲側支え部材16に取付けられる。この挿通スリット24は、中敷き本体4の足指側と踵側とを結ぶ方向に延びており、従って、前坪14はかかる方向に位置調整することができる。
実施例1では、中敷き本体4に設けた前坪位置調整部としての挿通スリット24を通して一対の芯索20,22が取り付けられているので、一対の芯索20,22を固定する前の状態では、これら芯索20,22を挿通スリット24に沿って中敷き本体4の前後方向(図7の左右方向)に移動させることができ、このように移動させることにより、中敷き本体4に対する前坪14の取付位置を調整することができる。
例えば、階段を降りるときや山道を下るときには、通常、足指先が靴の足指側先端部内面に圧迫されてストレスを受けることがある。これにより、足指先が損傷したり体全体の疲労感につながることがある。そのため、当該靴を履いたときに、足指先が靴の足指側先端部内面に当接しない位置に挿通スリット24を利用して前坪14の位置を設定することができる。
前坪14の位置を設定する具体的な方法を説明する。人は左右の足でその長さが異なっている。したがって、各人の左右の長さを測定して前坪14の位置を設定する。図11(a)は右足の足の裏を示し、(b)は左足の足の裏を示している。踵の後端部から足指の第1祉と第2祉とのつけ根までの長さALを測定する。この長さALは右足の場合はRALとし、左足の場合はLALとする。
そして、図3に示す中敷き本体4の踵側端部から中敷き本体4の足指側前部6における前坪14の後端部までの長さMLをML=RALとなるように、挿通スリット24を利用して右足用の前坪14の位置を設定し、また、ML=LALとなるように、挿通スリット24を利用して左足用の前坪14の位置を設定する。
なお、右足での長さRAL又は左足での長さLALのいずれかの値、又は平均値などを用いて共通の長さALとして、右足用も左足用もML=ALとなるように、前坪14の位置を設定してもよい。この場合、中敷き本体4の足指側前部6における前坪14の後端部から踵側端部までの長さMLは、足の踵後端部から足指の第1趾と第2趾とのつけ根までの長さALと略同一となる。
なお、実施例1においては、前坪位置調整部としての挿通スリット24を利用して前坪14の位置を設定するようにしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、挿通スリット24を中敷き本体4に設けず、上述の長さRAL、LAL,又はALの位置に、前坪位置調整部として挿通開口を設けて前坪14を取付けてもよい。
つまり、実施例1では、前坪14の円筒状中空スリーブ18の一端(下端)を中敷き本体4の表面に当接させているが、このような構成に代えて、中敷き本体4の足指側前部6に挿通開口を設け(この場合、スリット24は省略される)、この挿通開口内に円筒状中空スリーブ18の一端部を位置付けて接着剤などにより取付けるとともに、この挿通開口内の円筒状中空スリーブ18の一端側を通して一対の芯索20,22の一端側を中敷き本体4の裏面側に突出させて上述したように取付けるようにしてもよい。
また、実施例1では、前坪14の円筒状中空スリーブ18の他端(上端)を甲側支え部材16の内面に当接させているが、このような構成に代えて、前坪14の下端部側と同様に、甲側支え部材16に挿通開口を設け、この挿通開口内に円筒状中空スリーブ18の他端部を位置付けて接着剤などにより取付けるとともに、その挿通開口内の円筒状中空スリーブ18の他端側を通して一対の芯索20,22の他端側を甲側支え部材16の外面側に突出させて上述したように取付けるようにしてもよい。
また、前坪位置調整部として複数の挿通開口を中敷き本体4に設けて、前坪14の取付け位置を調整可能にしてもよい。
さらに、挿通スリット24、又は複数の挿通開口により、前坪14以外に前坪と同様の構造有した別の部材を取付けてもよい。これにより、足指の第1祉と第2祉とで複数の前坪14を掴む力が増し、踏ん張り力が向上する。また、前記別の部材は複数であってもよい。
なお、実施例1においては、円筒状中空スリーブ18を円筒状にしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、三角柱等の多角柱としてもよい。これにより、趾股に中空スリーブをよりしっかりと保持できる。また、必ずしも中空スリーブは必要ではなく、中空スリーブを有さない構成としてもよい。
また、甲側支え部材16は、例えば合成樹脂材料から形成することができ、前坪14に対して足指側から踵側への前後方向と直交する幅方向の中心線上に前坪14が設けられ、当該中心線に対して幅方向に対称形状であり、足指側先端部の幅W(図3参照)は、足指の第1趾及び第2趾の幅よりも大きくなるように構成され、踵側端部に向かうにしたがって幅は狭くなり踵側端部での幅W’は、Wよりも狭く(すなわち、W>W’)されている。これは、後述する把持部Hを手指で引っ張ったときの引っ張り易さや履いた後の調整など、履くとき又は履いた後の利便性を考慮したためである。
しかしながら、この実施形態にとらわれず、甲側支え部材16の幅は変形が可能である。例えば、W=W´として同じ幅が足指側から踵側まで同じとしてもよいし、W<W´として踵側端部に向かうにしたがって幅は広くなるようにしてもよい。また、足指側から踵側への前後方向と直交する幅方向の中心線に対して幅方向に対称形状でなくてもよく、一方側に広がる形状としてもよい。
また、甲側支え部材16は、前坪14に対して足指側から踵側まで前後方向に長く延伸し、その前後方向において、前坪14と接する部分の中心から足指側先端部までの長さをSLとし、前坪14と接する部分の中心から踵側端部までの長さをKLとしたときに、SL≦KLの関係となるように構成されている。踵側に長く延伸していることにより、前坪と接する部分から踵側端部までの領域を大きくすることになり、確実に靴の甲被部内面に接触して摩擦により移動することを防ぐことができる。また、後述するように把持部Hや露出部Rを設けることができ、当該中敷き2を収容した靴を履くときなどに利便性を提供することができる。また、好ましくは、足指側にも長く延伸させることにより、靴102の内底106に収容した状態では、図7に示すように、甲側支え部材16の先端部が靴102の先端部110の内面に当接しやすくなり、甲側支え部材16の靴102の先端側への移動を確実に抑えることができる。
ここで、甲側支え部材16が、足指側から踵側まで前後方向に長く延伸しているとは、甲側支え部材16が単に前坪14を支えるための長さだけを有しているのではなく、少なくとも前坪14から踵側に長く延伸して、靴102の甲被部内面に当接して前坪14の倒れを防ぐに十分な長さに延びていることをいう。また、好ましくは、前坪から足指側にも長く延伸させる。これにより甲側支え部材16の足指側先端部が靴102の内面に当接して前坪14の倒れを防ぐことができる。
実施例1において、甲側支え部材16の踵側端部には、図1〜図3に示すように、把持部H(図1、図3における斜線部)を備えている。把持部Hは、甲側支え部材16の踵側端部の外面(足に当接する面と反対面)、内面(足に当接する面)、及び側面の部分をいう。更に把持部Hのうち、より踵側端部には露出部Rを備えている。露出部Rは、把持部Hの外面、内面、及び側面のうち当該靴102を履いたときに靴102の履き口から外部に露出する外面、内面、及び側面の部分をいう。当該中敷き2を収容した靴102を履くときに、把持部H、好ましくは、露出部Rを手指で把持して引っ張ることにより、中敷き2が前方にずれることないため、靴ベラを用いなくても腰を屈めることなく容易に履くことができる。これにより、履くときの利便性を向上させるとともに、露出部Rの外面に赤や青色の着色やキャラクター、又はブランド名を描くことにより靴102のデザイン性を向上させることができる。また、露出部Rの内面に着色やキャラクター、又はブランド名等の装飾を施すとともに、露出部Rを靴102の甲被部上に折り曲げることにより露出部Rの内面を外側に向けて履いてもよい。
また、図2及び図3に示すように、この甲側支え部材16は柔軟な略平板形状を有している。その厚さは足指側先端部が厚くされ、踵側端部に向かうにつれ薄く構成されている。つまり、甲側支え部材16の足指側先端部が比較的厚くされていることにより、硬く当該部分が靴102の先端内面に当接したときに、前坪14が前方に倒れることを防ぐことができる。また、甲側支え部材16の踵側端部に向かうにつれその厚さが薄く構成されていることにより、軟らかく履くときに手指で把持部Hを把持しやすくなっている。なお、この甲側支え部材16の厚さを足指側から踵側に向かうにつれて薄く形成するために、甲側支え部材16を2枚以上の部材をつなぎわせて構成してもよい。つまり、足指側に厚い部材を配し、踵側に薄い部材を配してつなぎ合わせてもよい。
なお、実施例1においては、甲側支え部材16の厚さは足指側先端部が厚く、踵側端部に向かうにつれ薄くなるように構成したが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、厚さが一定の甲側支え部材16としてもよいし、足指側先端部が薄く、踵側端部に向かうにつれ厚くなるように構成してもよい。
また、好ましくは、前坪14が直立した状態において、甲側支え部材16の先端部が中敷き本体4の先端部と前坪直立方向に間隔をおいて略重なるように構成するとよい。これにより、確実に甲側支え部材16の先端部を靴102の先端部110の内面に確実に当接させることができる。
中敷き2を靴102に収容した収容状態においては、甲側支え部材16の外面が靴102の甲被部112に接触し、この接触による甲被部112との間の摩擦、また甲側支え部材16の変形抑制によっても甲側支え部材16の靴102の先端側への移動を防止することができ、その結果、前坪14を中敷き本体4と甲側支え部材16との間、即ち靴102内の前部の所定部位に確実に保持することができる。
また、好ましくは、甲側支え部材16の前坪14と接する部分から踵側端部までの領域における把持部Hの外面と重ならない部分において、少なくとも前記甲側支え部材16の外面に、靴102の甲被部への保持を強化する保持強化部F(図1、図3において斜線を付した部分)を設けてもよい。これにより、さらに確実に中敷き2と靴102とを所定部位に保持することができる。
保持強化部Fは、本実施形態においては、雄型面ファスナ又は雌型面ファスナを甲側支え部材16の外面に設けることとしている。さらに好ましくは、靴102の対応する部分にも対応の雌型面ファスナ又は雄型面ファスナを設けるとよい。これによりさらに確実に中敷き2と靴102とを所定部位に保持できる。
実施例1では上述したように保持強化部Fとして雄型面ファスナ又は雌型面ファスナを甲側支え部材16の外面に設けることとしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、保持強化部Fとして接着剤を用いて両者を貼つけてもよいし、糸で縫い付けてもよい。つまり、中敷き2と靴102との位置関係がずれないように保持状態を強化できればよい。
実施例1では、中敷き本体4の足指側前部6の裏面に滑止め部材32が配設されている。この滑止め部材32の表面には、適宜の滑止め形状が施されている。この滑止め部材32は、例えばゴム、合成ゴムなどの材料から形成され、例えば接着剤などにより中敷き本体4に固定される。この滑止め部材32を設けることにより、足指先からの力が中敷き本体4及び滑止め部材32を介して靴102の内底106に確実に伝達され、歩行、走行を安定させることができる。また、このように構成することにより、一対の芯索20,22の一端部(中敷き本体4の裏面に露出する端部)が滑止め部材32により被われ、これら芯索20,22の一端部をより確実に固定することができるとともに、中敷き2の前部底面を平坦にすることができる。この滑止め部材32は、中敷き本体4の少なくとも足指側前部6の裏面に設けることにより所望の効果を達成することができるが、中敷き本体全体の裏面に設けるようにしてもよい。
更に、実施例1では、甲側支え部材16の内面に一対のカバー部材34が設けられている(図2、図5及び図6参照)。このカバー部材34は、例えば織布、不織布、革、ゴム、合成樹脂などから形成され、上述した記載から理解されるように、一対の芯索20,22の他端部(甲側支え部材16の内面に露出する端部)を被うようになり、これら芯索20,22の他端部をより確実に固定することができる。
この中敷き2は、図7に示すように、例えばウォーキングシューズ、運動シューズ、スポーツシューズなどの靴102内に収容され、その内底106の表面に載置される。この収容状態においては、図7に示すように、中敷き本体4の先端部が靴102の先端部110の下端部位内面に当接し、甲側支え部材16の足指側先端部が靴102の先端部110の上端部位内面に当接するようになり、また、保持強化部Fが靴102の甲被部内面に接触するようになる。これにより、中敷き本体4及び甲側支え部材16、換言すると前坪14の靴102の先端側への移動が確実に抑えられ、この前坪14を靴102内の前部に確実に保持することができる。また、この前坪14の下端部側においては、靴102を履いたときには、足108が中敷き本体4の上に載るので、体重が足108を介して中敷き本体4に作用し、これによっても前坪14の下端部側の移動が抑えられる。
なお、実施例1においては、甲側支え部材16の足指側先端部が靴102の先端部110の上端部位内面に当接するように構成したが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、甲側支え部材16の足指側先端部が靴102の甲被部内面に当接して前坪14の移動を抑えるように構成してもよい。
この前坪14の上端側の移動をより確実に抑えるためには、上述したように、保持強化部Fを設けるのが好ましく、これにより、中敷き2側の甲側支え部材16の移動をより確実に抑えことができるとともに、この前坪14を常に元の状態(直立した状態、又は傾斜した状態)に保つことができ、その結果、この中敷き2を収容した靴102の履き易さが改善される。好ましくは、保持強化部Fとして雄型面ファスナ又は雌型面ファスナを設け、これに対応して着脱自在に装着される雌型面ファスナ又は雄型面ファスナを靴102本体の甲被部側内面に設けてもよい。これにより、さらに確実に前坪14を靴102本体内の所定部位に確実に保持することができる。これらの雄型面ファスナ又は雌型面ファスナは、接着剤により貼付する、或いは糸(又は紐)で縫い付けることができる。
この中敷き4を収容した靴102では、足108の第1趾と第2趾の間の趾股内に前坪14が位置するように靴102を履くようになる。この靴102を履いて歩行(走行)すると、前坪14が第1趾及び第2趾の間の趾股に作用し、これにより、歩くときの体重移動が踵から第1趾に向けて直線状に移動するようになり、その結果、足指先の力を靴底に伝えて安定的に歩行(走行)することができる。また、この歩行(走行)状態においては、前坪14が第1趾と第2趾との間の趾股に作用するために、地面を蹴る際に踏ん張りがきいて足の指先に力が入り、これによっても歩行(走行)を安定させることができ、また蹴る際の踏ん張りがきくために足指や足裏の筋力増強を図ることができる。その結果、歩行姿勢の改善につながり腰痛や膝痛等を防止することができる。また、前坪14の外形が円筒状(又は三角柱等の多角柱)であるので、第1趾及び第2趾によりつかみやすく、これにより、足の指先に力が入って蹴る際により踏ん張りやすく、足指や足裏の筋力アップを図ることができる。
以上、本発明に従う中敷き及びこれを備えた靴の実施例1について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
例えば、前坪として図8に示すように構成するようにしてもよい。図8において、変形形態の前坪14Aは、柱状部材52と、この柱状部材52を被う弾性スリーブとしての例えば円筒状弾性スリーブ54とから構成され、この柱状部材52及び円筒状弾性スリーブ54が中敷き本体4Aと甲側支え部材16Aとの間に配設されている。
この変形形態では、柱状部材52の一端側に下雌ねじ孔56が設けられ、取付ねじ58の雄ねじ部60をこの下雌ねじ孔56に螺着することにより、柱状部材52の下端部が中敷き本体4Aに着脱自在に取付けられる。また、この柱状部材52の他端側の上雌ねじ孔62が設けられ、取付ねじ64の雄ねじ部66をこの上雌ねじ孔62に螺着することにより、柱状部材52の上端部が甲側支え部材16Aに着脱自在に取付けられる。
このような前坪14Aにおいては、柱状部材52が鉄、ステンレス鋼などの金属材料、硬質の剛性樹脂材料などから形成することができ、このような材料から形成することにより、柱状部材52に剛性及び強度を持たせることができる。また、円筒状弾性スリーブ54としては、柔らかい合成樹脂材料、発泡樹脂材料などから形成することができ、このように構成することによって、足に優しいが第1と第2趾との間の趾股には刺激が強い中敷きを提供することができる。
なお、別の変形形態として、取付ねじ58又は取付ねじ64のいずれか一方を長くして柱状部材52の端部まで挿通させ、柱状部材52の端部から露出した雄ねじをナットで螺着させてもよい。これにより、構成を簡易化でき組立性を向上させることができる。
さらなる別の変形形態として、前坪14Aと甲側支え部材16Aとを合成樹脂等により一体として構成してもよい。その場合は、前坪14Aの下端側を中敷き本体4に取付けるようにすればよい。少なくとも前坪14Aの一端に甲側支え部材16Aが設けられていればよい。
さらなる別の変形形態として、円筒状弾性スリーブ54を省略する構成してもよい。これにより部材を減らしコスト低減することができる。また、柱状部材52を省略し、円筒状弾性スリーブ54のみで前坪を構成してもよい。
さらなる別の変形形態として、柱状部材52の両端又はいずれかの一端に反対側が当該円筒径よりも大きな円盤を有する圧入部材を圧入することにより、中敷き本体4A又は甲側支え部材16Aと柱状部材52とを取付ける構成としてもよい。
さらに別の実施形態として、甲側支え部材16における露出部Rを設けない構成としてもよい。これにより、甲側支え部材16が靴102の履き口から外部に露出することがないので、甲被部におけるタンと呼ばれる舌のような部材を有しない靴102の場合にデザイン性を確保することができる。また、把持部Hそのものを設けない構成としてもよい。この場合は、靴102を履くときに甲側支え部材16を手指で把持して引っ張ることができないが、保持強化部Fにより中敷き2が靴102にしっかりと保持されているため、容易に履くことが可能である。
また、例えば、上述した実施形態では、ウォーキングシューズ、運動シューズ、スポーツシューズなどの靴102に適用して説明したが、本発明は、これら形態の靴に限定されず、ブーツ、雪用靴、長靴、作業シューズ、登山靴、釣り用靴などの各種形態の靴に広く適用することができる。
本発明の実施例2においては、中敷き本体の足指側前部における足指を支える部分を含む領域に、中敷き本体の厚さを薄くする薄肉部を設けた点で、実施例1と異なっている。図9を参照して実施例2について説明する。図9は、本発明の実施例2における薄肉部を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は中敷き本体の足側を薄くして薄肉部を形成した側面図、(c)は中敷き本体の靴側を薄くして薄肉部を形成した側面図である。
図9(a)に示すように、実施例2においては、中敷き本体204の足指側前部206における足指を支える部分から先端方向の領域に、中敷き本体204の厚さを薄くする薄肉部261を逆V字形状に設けている。薄肉部261は、図9(b)に示すように中敷き本体204の足が接する側の面を削り厚Dだけ削って薄肉部261Aを形成しても、図9(c)に示すように中敷き本体204の足が接する側と反対側の靴が接する側の面を削り厚Dだけ削って薄肉部261Bを形成してもよい。また、足が接する側と靴が接する側の双方を削って双方の側に薄肉部を形成してもよい。削り厚Dは任意であるが、足指の自由度ができるだけ確保でき、足指で踏ん張れる厚さであることが望ましい。
なお、実施例2においては、薄肉部261を逆V字形状に形成したが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、各指の接する部分のみに薄肉部を形成してもよいし、各指との接する部分に加えて母趾球までを含む領域に薄肉部を形成してもよい。少なくとも親指を含む各指が中敷き本体204に接する部分を含む領域に薄肉部を設ければよい。
なお、実施例2においては、中敷き本体204の足が接する側の面、又は中敷き本体204の足が接する側と反対側の靴が接する側の面のいずれか、或は双方を削り厚Dだけ削って薄肉部261を形成するように構成したが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、足指側前部206における足指を支える部分から先端方向の領域の中敷き本体204を完全に切断して足指を支える部分から先端方向の領域には中敷き本体204がない構成としてもよい。
また、中敷き本体204の表面又は裏面に、足指を支える部分から先端方向の領域を切断した別の中敷き本体を接合した2枚構成として薄肉部261を設けてもよい。
このように実施例2においては、前記中敷き本体の足指側前部における足指を支える部分を含む領域に、前記中敷き本体の厚さを薄くする薄肉部を設けたことにより、山道や階段を登るときに足指が中敷き本体に接する部分が薄くなることによって、足指が踏ん張りやすくなり、踵側の負担が少なくなり腰痛や膝痛を予防することができる。また、足指の自由度が向上するため、足指の筋力アップも期待できる。
本発明の実施例3は、前坪とは別の調整部を中敷き本体に取付けた点で、実施例1、2と異なっている。実施例3について図10を参照して説明する。図10は、本発明の実施例3における調整部を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は一部省略した側面図である。
図10(a)、(b)に示すように、実施例3においては、中敷き本体304の前坪14が設けられた位置より足指先端側に調整部319を甲側支え部材316の中心線上の中敷き本体4に取付けている。これにより、外反母趾のような人の親指の開き角度を調整することができるとともに、外反母趾ではない人でも体が倒れにくくすることができる。
調整部319は、前坪14と同様の材質、形状、及び構造を有していて、その下端部を中敷き本体304に取付けられ、上端部を甲側支え部材316に取付けられている。前坪14からの位置関係は、前坪14よりも足指先端側に距離Aだけ離れて調整部319は設けられている。距離Aは各人の足の親指の大きさによって任意であるが、実施例3においては、前坪14と調整部316との距離Aは、A=25mmとしているが、各人の足指の大きさや形状により調整可能に構成してもよい。この距離Aの調整は、前述した挿通スリット24に調整部319を挿通させるか、別途挿通開口を設けることにより行うことができる。
調整部319を設けることにより、親指を外方(人差し指とは反対側)に開く角度を調整することができる。例えば、スリット24を用いて前後方向の位置を調整して、各人に合わせた最適な角度とすることにより、左右から体を押されたときにも足の親指や足の裏に力が入り踏ん張ることができる。また、その位置を左右方向にも調整することにより、各人毎の外反母趾を矯正することができる。
なお、実施例3においては、前坪14が設けられた位置より足指先端側の位置における甲側支え部材316の中心線上に調整部319を設けることとしたが、さらに、親指と人差し指の開き角度が大きくなるように、位置を調整し甲側支え部材316の中心線よりも親指方向に寄った位置に調整部319を設けてもよい。この場合は、前坪314から親指方向に斜めに新たな挿通スリット又は挿通開口を設けて、この新たな挿通スリット又は挿通開口に調整部319を挿通させることにより、位置の調整が可能となる。親指と人差し指の開き角度が大きくなるようにすることにより、さらに外反母趾を矯正することができる。
実施例3においては、調整部319は、前坪14と同様の材質、形状、及び構造を有してもよい。例えば、上述した前坪14における柔軟性を有する円筒状中空スリーブ18と、この円筒状中空スリーブ18を挿通して配設された一対の芯索20,22とを備えた構成としてもよいし、円筒状中空スリーブ18を省略し一対の芯索20,22のみの構成としてもよい。また、上述した柱状部材52と、この柱状部材52を被う円筒状弾性スリーブ54を含む調整部319としてもよい。その際に、前坪14の構成と調整部319の構成は異なってもよい。さらに、甲側支え部材316、前坪14、及び調整部319を一体に形成してもよい。また、調整部319を複数設けてもよい。
このように、実施例3においては、前記前坪が設けられた位置より足指先端側に、親指の開き角度を調整するための調整部を設けた構成により、左右から体を押されたときにも足の親指や足の裏に力が入り踏ん張ることができる。また、その位置を調整することにより、各人毎の外反母趾を矯正することができる。
本発明における中敷き及びこれを備えた靴は、履物の分野に広く用いることができる。
2 中敷き
4,4A 中敷き本体
6 足指側前部
8 踵側後部
14,14A 前坪
16,16A 甲側支え部材
18 円筒状中空スリーブ
20,22 芯索
32 滑止め部材
52 柱状部材
54 円筒状弾性スリーブ
102 靴
106 内底
108 足
112 甲被部
202 中敷き
204 中敷き本体
261 薄肉部
302 中敷き
304 中敷き本体
316 甲側支え部材
319 調整部
F 保持強化部
H 把持部
R 露出部
上記課題を解決するため本発明は、靴の内底に収容可能な中敷き本体と、
前記中敷き本体の足指側前部に一方の端部が着脱自在に取付けられ、他方の端部に甲側支え部材が設けられた前坪と、を備え、
前記甲側支え部材は、前記前坪を起点として足指側から踵側まで前後方向に長く延伸し、前記前坪と接する部分の中心から足指側先端部までの長さをSLとし、前記前坪と接する部分の中心から踵側端部までの長さをKLとしたときに、SL≦KLの関係となるとともに、
前記甲側支え部材の足指側先端部は前記中敷き本体の足指側先端部に当接しないことを特徴とする中敷きを提供するものである。
また、前記甲側支え部材は、前記前坪と接する部分の中心から足指側先端部までの長さをSLとし、前記前坪と接する部分の中心から踵側端部までの長さをKLとしたときに、SL≦KLの関係となる構成としたことにより、前坪と接する部分から踵側端部までの領域を大きくとることになり、確実に靴の甲被部内面に接触して摩擦により移動することを防ぐことができる。さらに、前坪が中敷き本体に着脱自在に取付けられた構造であるため、個人の足の長さによって前坪の位置調整が可能であるとともに、甲側支え部材の交換が容易である。また、前坪と甲側支え部材とを着脱自在に取付けることがより好ましい。これにより、前坪を起点とした足指側又は踵側への長さを調整することができるとともに、甲側支え部材や前坪及び中敷き本体を容易に交換可能とすることができる。
また、甲側支え部材の足指側先端部は中敷き本体の足指側先端部に当接しないようにしたことで、足指先と靴内面との間に隙間を設けて、足指先が甲側支え部材の内面に当接することを防止して足指の損傷や疲労を避けることができる。
前記前坪は柱状部材を有し、当該柱状部材の一方の端部が前記中敷き本体に着脱自在に取付けられ、他方の端部が前記甲側支え部材に着脱自在に取付けられた構成としてもよい。
これにより、しっかりとした前坪とすることができる。また、好ましくは、柱状部材にねじ又は圧入部材により中敷き本体を取付ける構成としてもよい。これにより、前坪の着脱が容易になることで、前坪や中敷き本体及び甲側支え部材を容易に交換することができる。
前記中敷き本体の足指側前部には前坪位置調整部が設けられ、前記前坪は当該前坪位置調整部を通して前記中敷き本体に着脱自在に取付けられることにより前記前坪の取付け位置が調整可能とされた構成としてもよい。
前記前坪位置調整部によって前記前坪の取付け位置は、前記中敷き本体の足指側前部における前記前坪の後端部から踵側端部までの長さMLが、足の踵後端部から足指の第1趾と第2趾とのつけ根までの長さALと略同一になるように各人の右足の長さ及び左足の長さに基づいて右足用の位置及び左足用の位置がそれぞれ調整可能である構成としてもよい。
前坪位置調整部が設けられた前記中敷きを前記靴の内底に収容した当該靴を履いたときに、足指先が前記靴の足指側先端部内面に隙間を有することによって当接しないように、前記前坪位置調整部により調整された位置に前記前坪が前記中敷き本体に取付けられている構成としてもよい。

上記課題を解決するため本発明は、靴の内底に収容可能な中敷き本体と、
前記中敷き本体の足指側前部に一方の端部が着脱自在に取付けられ、他方の端部に甲側支え部材が設けられた前坪と、を備え、
前記甲側支え部材は、前記前坪を起点として足指側に延伸するとともに前記前坪を起点として踵側に長く延伸し、前記前坪と接する部分の中心から足指側先端部までの長さをSLとし、前記前坪と接する部分の中心から踵側端部までの長さをKLとしたときに、SL≦KLの関係となるとともに、靴の先端部の上端部位内面に当接可能な足指側先端部を有し、
前記甲側支え部材の前記足指側先端部は前記中敷き本体の前記足指側前部に当接しないことを特徴とする中敷きを提供するものである。

Claims (14)

  1. 靴の内底に収容可能な中敷き本体と、前記中敷き本体の足指側前部に取付けられた前坪と、前記前坪における前記中敷き本体と反対側端部に設けられ、前記前坪に対して足指側から踵側まで前後方向に長く延伸する甲側支え部材と、を備え、
    前記甲側支え部材は、前記前坪と接する部分の中心から足指側先端部までの長さをSLとし、前記前坪と接する部分の中心から踵側端部までの長さをKLとしたときに、SL≦KLの関係となることを特徴とする中敷き。
  2. 前記前坪は、柱状部材を少なくとも有していることを特徴とする請求項1に記載の中敷き。
  3. 前記前坪は、前記柱状部材を被う弾性スリーブを備えたことを特徴とする請求項2に記載の中敷き。
  4. 前記中敷き本体の足指側前部には前坪位置調整部が設けられ、前記前坪の取付け位置が前記前坪位置調整部により位置調整可能とされたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の中敷き。
  5. 前記前坪位置調整部によって前記前坪の取付け位置は、前記中敷き本体の足指側前部における前記前坪の後端部から踵側端部までの長さMLが、足の踵後端部から足指の第1趾と第2趾とのつけ根までの長さALと略同一になるように位置調整可能であることを特徴とする請求項4に記載の中敷き。
  6. 当該中敷きを収容した前記靴を履くときに手指で把持可能な把持部を前記甲側支え部材の踵側端部に有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の中敷き。
  7. 前記靴の前記内底に収容した状態において、前記把持部のうち踵側端部に靴の履き口から外部に露出する露出部を有することを特徴とする請求項6に記載の中敷き。
  8. 前記露出部の外面又は内面に、彩色、キャラクター又はブランド名が描かれていることを特徴とする請求項7に記載の中敷き。
  9. 前記甲側支え部材の前記前坪と接する部分から踵側端部までの領域において、少なくとも前記甲側支え部材の外面に、前記靴の甲被部への保持を強化する保持強化部が設けられ、前記靴の前記内底に収容した状態において、前記保持強化部の外面が前記靴の前記甲被部に接触するように構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の中敷き。
  10. 前記中敷き本体の足指側前部における足指を支える部分よりも先端方向の領域に、前記中敷き本体の厚さを薄くする薄肉部を設けたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の中敷き。
  11. 前記中敷き本体において、前記薄肉部に相当する領域が切断されていることを特徴とする請求項10に記載の中敷き。
  12. 前記前坪とは別に調整部を中敷き本体及び前記甲側支え部材の間に取付けたことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の中敷き。
  13. 靴本体の内底に請求項1〜12のいずれかに記載の中敷きが収容されたことを特徴とする靴。
  14. 前記中敷きを前記靴の内底に収容した当該靴を履いたときに、足指先が前記靴の足指側先端部内面に当接しないように、前記前坪位置調整部により調整された位置に前記前坪が前記中敷き本体に取付けられていることを特徴とする請求項13に記載の靴。
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