JP2020023821A - 昇降扉 - Google Patents

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【課題】の駆動部による扉本体の昇降が不能となった場合でも、扉本体を昇降させることにより開閉することのできる、昇降扉を提供する。【解決手段】昇降扉10は、開口部Waが形成された壁体Wにおいて上下方向に沿って設けられる一対のガイドレール11・11と、ガイドレール11・11の間で、ガイドレールに沿って昇降可能に設けられる扉本体20と、を備え、扉本体20が昇降することにより開口部Waを開閉し、扉本体20には動滑車である扉滑車30が固定され、壁体Wにおける開口部Waの上側には一対の定滑車40・50が固定され、扉滑車30、及び、一対の定滑車40・50にはロープrが巻回され、ロープrの一端部は電動モータMと連結され、ロープrの他端部は手動ハンドルHと連結され、扉本体20は、電動モータM、及び/又は、手動ハンドルHを駆動させることにより昇降可能とされる。【選択図】図1

Description

本発明は昇降扉に関し、詳細には昇降扉を駆動させる技術に関するものである。
従来、開口部が形成された壁体に沿って扉本体を昇降させることにより、開口部を開閉可能とする昇降扉が知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載の昇降扉においては、扉本体を駆動手段である電動モータに連結し、このモータを駆動させることにより昇降扉を開閉する構成としている。
特開平10−266700号公報
上記の特許文献の如く、電動モータを用いて扉本体を昇降させる構成では、停電等の理由で電動モータが使用不能となった場合に備えて、非常用の駆動源を備えることがある。例えば、電動モータの出力軸に手動ハンドルを連結可能とし、この手動ハンドルを回動させることにより扉本体を昇降させる構成が採用される場合がある。しかし、この構成において、電動モータの出力軸が破損等の理由で回動不能となった場合は、非常用の手動ハンドルを用いても昇降扉を駆動させることができなくなる。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、一の駆動部による扉本体の昇降が不能となった場合でも、扉本体を昇降させることにより開閉することのできる、昇降扉を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下に構成する昇降扉を提供する。
(1)
開口部が形成された壁体に昇降可能に設けられる扉本体を備え、前記扉本体が昇降することにより前記開口部を開閉する、昇降扉であって、前記扉本体には動滑車が固定され、前記壁体における前記開口部の上側には一対の定滑車が固定され、前記動滑車、及び、前記一対の定滑車にはロープが巻回され、前記ロープの一端部は第一の駆動部と連結され、前記ロープの他端部は第二の駆動部と連結され、前記扉本体は、前記第一の駆動部、及び/又は、前記第二の駆動部を駆動させることにより昇降可能とされる、昇降扉。
(2)
前記第一の駆動部が原動機であり、前記第二の駆動部が手動ハンドルである、(1)に記載の昇降扉。
(3)
前記扉本体には前記動滑車が複数個固定される、(1)又は(2)に記載の昇降扉。
(4)
前記壁体には前記定滑車が前記動滑車の個数よりも一個多く固定され、前記定滑車と前記動滑車には前記ロープが交互に巻回される、(3)に記載の昇降扉。
以上における本発明に係る昇降扉は、以下に示す効果を奏する。
(1)の構成によれば、第一の駆動部による扉本体の昇降が不能となった場合でも、第二の駆動部で扉本体を昇降させることにより昇降扉を開閉することが可能となる。
(2)の構成によれば、停電等によって電動モータでの昇降扉の駆動が不能となった場合でも、手動ハンドルで扉本体を昇降させることにより昇降扉を開閉することが可能となる。
(3)の構成によれば、一個の動滑車が破損等した場合でもロープによって扉本体を支持することができる。
(4)の構成によれば、第一・第二の駆動部において昇降扉を開閉させるために必要な駆動力を小さくすることができる。
第一実施形態に係る昇降扉を示す正面図。 第一実施形態に係る昇降扉を示す斜視図。 図1におけるX−X線断面図。 第二実施形態に係る昇降扉を示す正面図。 第三実施形態に係る昇降扉を示す正面図。
以下では図1から図3を用いて本発明の第一実施形態に係る昇降扉10について説明する。本実施形態に係る昇降扉10は、開口部Waが形成された壁体Wにおいて扉本体20を昇降させることにより開口部Waを開閉可能に構成されている。
扉本体20は金属製部材を組み合わせて構成された前後方向に厚みのある板状部材である。扉本体20は、扉本体20の両側に立設された一対のガイドレール11・11の間で、ガイドレール11・11に沿って上下方向にスライド可能に設けられる。ガイドレール11・11は壁体Wにおける開口部Waの両側方に上下方向に沿って設けられる。上側部材12は両端部がガイドレール11・11の上端部にそれぞれ連結され、壁体Wに固定される。本実施形態においては、二本のガイドレール11・11と上側部材12とで、昇降扉10における枠体を構成している。
図2及び図3に示す如く、ガイドレール11・11は互いに対向する側の面に溝形状が形成される。この溝形状の内部には扉本体20から延出されるガイドローラ26・26・・・が挿入される。また、上側部材12の中央部分には上側部材12を上下方向に貫通する貫通孔12aが開口されている。貫通孔12aにはロープrが挿通される。
扉本体20は、側枠部材21・21、連結枠部材22・22、内部枠部材23、前側パネル24、及び、後側パネル25を組み合わせて構成される。側枠部材21・21は扉本体20の両側部に配置される。側枠部材21・21の上下端部は連結枠部材22・22で連結される。上側の連結枠部材22における中央部分には連結枠部材22を上下方向に貫通する貫通孔22aが開口されている。貫通孔22aにはロープrが挿通される。
内部枠部材23は側枠部材21・21の上下方向中央部を連結する。側枠部材21・21、連結枠部材22・22、及び、内部枠部材23の前面及び後面には、それぞれ前側パネル24及び後側パネル25が固定される。
側枠部材21・21からは左右両側の外側方に、各二個のガイドローラ26・26・・・が延出して設けられている。扉本体20がガイドレール11・11に沿ってスライドした際には、ガイドローラ26・26・・・がガイドレール11・11の溝形状に沿って回転する。
内部枠部材23の上面における中央部分には、動滑車である扉滑車30が固定される。扉滑車30は、固定部材31に対して索輪32が回動軸33を介して回動自在に組付けられて構成される。固定部材31が内部枠部材23に固定されることにより、扉滑車30は扉本体20に固定される。扉滑車30にはロープrが巻回される。
壁体Wにおける開口部Waの上側には一対の定滑車である第一定滑車40及び第二定滑車50が固定される。詳細には、第一定滑車40及び第二定滑車50は上側部材12の貫通孔12aを挟んで固定される。第一定滑車40は、固定部材41に対して索輪42が回動軸43を介して回動自在に組付けられて構成される。第二定滑車50は、固定部材51に対して索輪52が回動軸53を介して回動自在に組付けられて構成される。第一定滑車40及び第二定滑車50には、ロープrのうち扉滑車30を挟んだ両端部がそれぞれ巻回される。
図1に示す如く、ロープrは第一定滑車40よりも一端側(図1における右側)で第一固定プーリP1に巻回され、さらに一端部がモータ側プーリPmに連結される。モータ側プーリPmは床面Gに配置された第一の駆動部である原動機に接続されている。本実施形態においては、原動機として電動モータMが採用されている。原動機としては、電動モータMの他に、油圧モータ等の流体を用いたものや、蒸気タービン、ガスタービン等の熱機関を用いたものなど、人力以外で駆動させる構成を採用することが可能である。
また、ロープrは第二定滑車50よりも他端側(図1における左側)で第二固定プーリP2に巻回され、さらに他端部がハンドル側プーリPhに連結される。ハンドル側プーリPhは床面Gに配置された第二の駆動部である手動ハンドルHに接続されている。手動ハンドルHは通常時(電動モータMを主な駆動源として使用する時)には回動しないようにロックされている。
上記の如く構成された昇降扉10において、第一の駆動部である電動モータMが扉本体20を昇降駆動する。具体的には、電動モータMがモータ側プーリPmを駆動してロープrを矢印R1の方向に巻き上げると、扉本体20は矢印Uに示す如く上方に引き上げられる。逆に、電動モータMがロープrを矢印R2の方向に繰出すと、扉本体20は自重により下方に降下する。このように、本実施形態に係る昇降扉10においては、電動モータMを駆動させて扉本体20を昇降させることにより、扉本体20がガイドレール11・11の間に形成された開口部Waを開閉可能としている。
また、昇降扉10においては、第二の駆動部である手動ハンドルHによっても扉本体20を昇降駆動することを可能としている。具体的には、使用者が手動ハンドルHのロックを解除し、手動ハンドルHを回動し、ハンドル側プーリPhを駆動する。これによりロープrは矢印R3の方向に巻き上げられ、扉本体20は矢印Uに示す如く上方に引き上げられる。逆に、使用者が手動ハンドルHを逆向きに回動させることにより、ロープrを矢印R4の方向に繰出すと、扉本体20は自重により下方に降下する。このように、本実施形態に係る昇降扉10においては、使用者が手動ハンドルHを回動させて扉本体20を昇降させることによっても、扉本体20がガイドレール11・11の間に形成された開口部Waを開閉可能としている。
本実施形態に係る昇降扉10によれば上記の如く、第一の駆動部である電動モータM、及び/又は、第二の駆動部である手動ハンドルHを駆動させることにより、扉本体20を昇降可能としている。これにより、何らかの理由により電動モータMによる扉本体20の昇降が不能となった場合でも、手動ハンドルHで扉本体20を昇降させることにより、昇降扉10を開閉することが可能となる。
また、本実施形態に係る昇降扉10によれば、第一の駆動部として電動モータMを採用し、第二の駆動部として手動ハンドルHを採用している。これにより、通常時には電動モータMを用いて電力により昇降扉10を開閉可能としている。そして、停電等によって電動モータMでの昇降扉10の駆動が不能となった場合でも、手動ハンドルHで扉本体を昇降させることにより昇降扉10を開閉することが可能となる。
次に、図4を用いて本発明の第二実施形態に係る昇降扉110について説明する。以下の実施形態における説明では、前記第一実施形態に係る昇降扉10と同じ構成については同符号を付して詳細な説明を省略し、異なる構成を中心に説明する。
本実施形態に係る昇降扉110は、第一実施形態に係る昇降扉10と比較して、動滑車である扉滑車が二個固定されている点が異なる。具体的には図4に示す如く、扉本体120における内部枠部材23の上面には、動滑車である右側扉滑車30R、及び、左側扉滑車30Lが固定される。
右側扉滑車30Rは、固定部材31Rに対して索輪32Rが回動軸33Rを介して回動自在に組付けられて構成される。また、左側扉滑車30Lは、固定部材31Lに対して索輪32Lが回動軸33Lを介して回動自在に組付けられて構成される。そして、右側扉滑車30R及び左側扉滑車30Lにはロープrが巻回される。
本実施形態に係る昇降扉110においても、第一の駆動部である電動モータM、及び/又は、第二の駆動部である手動ハンドルHを駆動させることにより、扉本体120を昇降可能としている。これにより、何らかの理由により電動モータMによる扉本体120の昇降が不能となった場合でも、手動ハンドルHで扉本体120を昇降させることにより、昇降扉110を開閉することが可能となる。
また、本実施形態に係る昇降扉110によれば、上記の如く右側扉滑車30R及び左側扉滑車30Lの二個の動滑車を備えることにより、右側扉滑車30R及び左側扉滑車30Lのうち何れか一個の動滑車が破損等した場合でも、ロープrによって扉本体120を支持することが可能となる。
次に、図5を用いて本発明の第三実施形態に係る昇降扉210について説明する。本実施形態に係る昇降扉210は、第二実施形態に係る昇降扉110と比較して、定滑車が三個固定されるとともに、定滑車と動滑車にロープrが交互に巻回されている点が異なる。具体的には図5に示す如く、上側部材12の中央部分に第三定滑車60が固定される。第三定滑車60は、固定部材61に対して索輪62が回動軸63を介して回動自在に組付けられて構成される。
このように、本実施形態においては三個の定滑車(第一定滑車40、第二定滑車50、及び、第三定滑車60)が二個の動滑車である扉滑車(右側扉滑車30R及び左側扉滑車30L)よりも一個多く固定されている。そして、図5に示す如く、定滑車と動滑車にはロープrが交互に巻回される。
本実施形態に係る昇降扉210においても、第一の駆動部である電動モータM、及び/又は、第二の駆動部である手動ハンドルHを駆動させることにより、扉本体220を昇降可能としている。これにより、何らかの理由により電動モータMによる扉本体220の昇降が不能となった場合でも、手動ハンドルHで扉本体220を昇降させることにより、昇降扉210を開閉することが可能となる。
また、本実施形態に係る昇降扉210によれば、定滑車を動滑車よりも一個多くしてロープrを交互に巻回することにより、ロープrに加わる張力を低減(第一実施形態及び第二実施形態に係る昇降扉10・110と比較した場合は半減)させることができる。即ち、電動モータM及び手動ハンドルHにおいて昇降扉210を開閉させるために必要な駆動力を小さくすることが可能となるのである。
10 昇降扉(第一実施形態)
11 ガイドレール 12 上側部材
12a 貫通孔 20 扉本体
21 側枠部材 22 連結枠部材
22a 貫通孔 23 内部枠部材
24 前側パネル 25 後側パネル
26 ガイドローラ 30 扉滑車(動滑車)
31 固定部材 32 索輪
33 回動軸 30L 左側扉滑車(動滑車)
31L 左側固定部材 32L 左側索輪
33L 左側回動軸 30R 右側扉滑車(動滑車)
31R 右側固定部材 32R 右側索輪
33R 右側回動軸 40 第一定滑車
41 固定部材 42 索輪
43 回動軸 50 第二定滑車
51 固定部材 52 索輪
53 回動軸 60 第三定滑車
61 固定部材 62 索輪
63 回動軸 110 昇降扉(第二実施形態)
210 昇降扉(第三実施形態)
G 床面 M 電動モータ(第一の駆動部)
H 手動ハンドル(第二の駆動部)
Pm モータ側プーリ Ph ハンドル側プーリ
P1 第一固定プーリ P2 第二固定プーリ
U 矢印 R1〜4 矢印
W 壁体 Wa 開口部
r ロープ

Claims (4)

  1. 開口部が形成された壁体に昇降可能に設けられる扉本体を備え、
    前記扉本体が昇降することにより前記開口部を開閉する、昇降扉であって、
    前記扉本体には動滑車が固定され、
    前記壁体における前記開口部の上側には一対の定滑車が固定され、
    前記動滑車、及び、前記一対の定滑車にはロープが巻回され、
    前記ロープの一端部は第一の駆動部と連結され、
    前記ロープの他端部は第二の駆動部と連結され、
    前記扉本体は、前記第一の駆動部、及び/又は、前記第二の駆動部を駆動させることにより昇降可能とされる、昇降扉。
  2. 前記第一の駆動部が原動機であり、前記第二の駆動部が手動ハンドルである、請求項1に記載の昇降扉。
  3. 前記扉本体には前記動滑車が複数個固定される、請求項1又は請求項2に記載の昇降扉。
  4. 前記壁体には前記定滑車が前記動滑車の個数よりも一個多く固定され、前記定滑車と前記動滑車には前記ロープが交互に巻回される、請求項3に記載の昇降扉。
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