JP2020023001A - 旋削用工具、歯車加工装置及び歯車加工方法 - Google Patents

旋削用工具、歯車加工装置及び歯車加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020023001A
JP2020023001A JP2018147391A JP2018147391A JP2020023001A JP 2020023001 A JP2020023001 A JP 2020023001A JP 2018147391 A JP2018147391 A JP 2018147391A JP 2018147391 A JP2018147391 A JP 2018147391A JP 2020023001 A JP2020023001 A JP 2020023001A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool
turning
workpiece
gear
cutting edge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018147391A
Other languages
English (en)
Inventor
弘治 外山
Hiroharu Toyama
弘治 外山
悠生 今野
Yuki Konno
悠生 今野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2018147391A priority Critical patent/JP2020023001A/ja
Publication of JP2020023001A publication Critical patent/JP2020023001A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gear Processing (AREA)
  • Turning (AREA)
  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Abstract

【課題】旋削用工具を主軸に装着しても、旋削加工時において旋削用工具が工作物の回転の影響を受けて周方向に回転せず、精度のよい切削加工面が得られる旋削用工具、歯車加工装置及び歯車加工方法を提供する。【解決手段】旋削用工具90によれば、工作機械1の回転主軸40に着脱可能に設けられる工具本体91と、工具本体91に設けられ、旋削位置である先端Gが回転主軸40の軸線C2と同軸上に設けられる旋削用切れ刃92とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、旋削用工具、歯車加工装置及び歯車加工方法に関する。
従来、マシニングセンタ等において、本来、工具ホルダを介して回転工具が装着される回転主軸に、工具ホルダを介して回転しない旋削用工具を装着し、旋削用工具によって、回転する工作物の外周面又は内周面を旋削する技術がある(例えば、特許文献1−4参照)。この場合、旋盤における刃物台とは異なり、旋削用工具は、回転主軸側が有するドライブキー、及び工具ホルダ側が有しドライブキーと係合するキー溝以外、軸線周りにおける周方向への変位(回転)を機械的に規制する手段を有さない。そこで、回転主軸のモータを制御によってサーボロックし、工具の軸線周りにおける回転を規制し工具位置を所望の位置に保持している。
実公昭63−31847号公報 特開2005−111587号公報 特開昭61−8251号公報 特開2015−196210号公報
しかしながら、特許文献1−4に記載されている技術では、回転主軸の軸線と旋削用工具の刃先位置とが、径方向に所定量だけずれて配置されている。このため旋削用工具の刃先が軸線周りにおける周方向に回転する工作物の、例えば外周面に接触すると、接触した位置から回転主軸の軸線までの距離rと、外周面から旋削用工具の刃先が受ける切削抵抗Fとの大きさに応じて(F×r)の回転モーメントMが生じる。このモーメントMが生じると旋削用工具が、ドライブキーとキー溝とのガタ分だけ回転方向に変位してしまう虞がある。特に、工具交換装置による工具交換後には、ガタ(位置ずれ)量が大きくなることもある。これにより、切削された工作物の加工面の精度も悪化してしまう虞がある。
本発明は、旋削用工具を主軸に装着しても、旋削加工時において旋削用工具が工作物の回転の影響を受けて周方向に回転せず、精度のよい切削加工面が得られる旋削用工具、歯車加工装置及び歯車加工方法を提供することを目的とする。
(1.旋削用工具)
本発明に係る旋削用工具は、工作機械の回転主軸に着脱可能に設けられる工具本体と、前記工具本体に設けられ、旋削位置である先端が前記回転主軸の軸線と同軸上に設けられる旋削用切れ刃とを備える。
このように、旋削用工具は、回転主軸への装着状態において、旋削用切れ刃の先端が、回転主軸の軸線と同軸上に設けられている。このため、旋削用工具を工作機械の回転主軸に装着し、旋削用切れ刃を、回転する工作物の旋削加工面に接触させ加工する際には、旋削用切れ刃の先端が加工面に接触した先端位置から回転主軸の軸線までの距離が0となる。これにより、旋削用工具の刃先が工作物の外周面から接線方向に受ける切削抵抗によって、回転主軸の軸線と直交する方向への力は生じるが回転モーメントは生じない。従って、旋削用工具の旋削用切れ刃に変位は生じにくく、工作物には精度のよい旋削加工面が得られる。
(2.歯車加工装置)
本発明に係る歯車加工装置は、前記回転主軸と、前記工作物を支持する回転テーブルと、上記記載の前記旋削用工具であって、前記回転主軸に着脱可能に設けられ、前記回転主軸の回転を停止した状態で前記回転テーブルを回転させ、前記工作物を旋削する前記旋削用工具と、前記回転主軸に着脱可能に設けられ、前記旋削用工具により旋削された前記工作物と同期回転させながら、前記工作物の回転軸線方向に沿って前記工作物に対して相対移動させ、前記工作物に歯車を創成する歯切り工具とを備える。
このように、精度よく形成された旋削加工面に歯車が形成されるので、歯車の寸法精度も向上させることができる。また、旋削する際における工作物の支持と、歯車を創成する際における工作物の支持とをそれぞれ加工の度に着脱して行なうのではなく、工作物を装着したまま連続して行なうことが出来るので、軸合わせの観点から精度の良い歯車が創成できる。
(3.歯車加工方法)
本発明に係る歯車加工方法は、前記工作機械の前記回転主軸に上記で記載の前記旋削用工具を装着し、且つ、前記回転主軸の回転を停止させた状態で前記回転テーブルを回転させ、前記旋削用工具により前記工作物の旋削加工を行う旋削工程と、前記回転主軸に装着される工具を前記旋削用工具から歯切り工具に交換する工具交換工程と、前記歯切り工具が装着された前記回転主軸を回転させた状態で前記回転テーブルを回転させ、前記旋削工程にて旋削された前記工作物の歯切り加工を前記歯切り工具によって行なう歯切り工程とを備える。これにより、上述した歯車加工装置により得られる効果と同様の効果が得られる。
歯車加工装置を示す図である。 第一実施形態の旋削用工具の側面図である。 図2の旋削用工具のP視図である。 第一実施形態の歯切り工具が工作物を加工している模式図である。 第一実施形態における歯車加工方法のフローチャートである。 変形例2における位置調整機構を説明する図である。 図6AのVIB-VIB矢視断面図である。
<1.第一実施形態>
(1−1.歯車加工装置の構成)
歯車加工装置1(工作機械に相当する)の構成について、図1を参照して説明する。歯車加工装置1の一例として、5軸のマシニングセンタを例に挙げる。つまり、当該歯車加工装置1は、駆動軸として、相互に直交する3つの直進軸(X,Y,Z軸)及び2つの回転軸(A軸,B軸)を有する。
図1に示すように、歯車加工装置1は、ベッド10、コラム20、サドル30、回転主軸40、スライドテーブル50、チルトテーブル60、工作物Wを支持する回転テーブル70、工作物保持部80、旋削用工具90、歯切り工具94、及び各種作動がプログラムに従って作動するよう制御する制御装置100を備える。なお、図略であるが、ベッド10と並んで既知の工具交換装置が設けられる。
ベッド10は、床上に配置される。このベッド10の上面には、コラム20がX軸方向(水平方向)に移動可能に設けられる。さらに、コラム20の側面には、サドル30がY軸方向(鉛直方向)に移動可能に設けられる。回転主軸40は、サドル30内に収容された主軸モータ(図示せず)により回転可能に設けられる。主軸モータは、回転主軸40を所望の回転数で回転させる機能を有する。また、主軸モータは、所望の回転方向位置で回転を停止させるとともに、停止した位置で回転主軸40を保持するサーボロック機能を有する。サーボロック機能については公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。
また、ベッド10の上面には、スライドテーブル50がZ軸方向(水平方向)に移動可能に設けられる。スライドテーブル50の上面には、チルトテーブル60を支持するチルトテーブル支持部63が設けられる。チルトテーブル支持部63には、チルトテーブル60が水平方向のA軸回りで揺動可能に設けられる。また、チルトテーブル60には、回転テーブル70がA軸に直角なB軸回りで回転可能に設けられる。
回転テーブル70上には、加工対象としての筒状の工作物Wを保持する工作物保持部80が設けられる。回転テーブル70は、チルトテーブル60の下面に設けられるB軸モータ(図略)の作動によって、回転駆動力が付与され回転される。
(1−2.旋削用工具90の詳細構成)
図2に示すように、旋削用工具90は、歯車加工装置1(工作機械)の回転主軸40に着脱可能に設けられる工具本体91と、旋削用切れ刃92とを備える。旋削用工具90は、回転主軸40の回転を停止した状態で回転テーブル70を回転させ、工作物Wを旋削する。
工具本体91は、工具ホルダ91aと、切れ刃支持部91bとを備える。工具ホルダ91aは、回転主軸40に着脱可能に装着され、且つ、歯車加工装置1の公知の工具交換装置(図略)により、他の工具と交換される際に把持される溝部91a1を備える。回転主軸40に装着されているときには、工具ホルダ91a側が有するキー溝(図略)と、回転主軸40側が有するドライブキー(図略)とが軸線方向で係合し、相互の相対回転を規制する。
図2に示すように、切れ刃支持部91bは、工具ホルダ91aに設けられる。このとき、工具ホルダ91aと切れ刃支持部91bとは、別体でも良いし、一体で形成されていてもよい。切れ刃支持部91bは、軸状に形成され、且つ、中心軸線C1が回転主軸40の軸線C2に対して平行且つオフセットされた位置に設けられる。なお、このとき、切れ刃支持部91bの中心軸線C1は、どのように設定しても良いが、例えば、回転主軸40の軸線C2と直交する面で切れ刃支持部91bを切断したときの切断面における図心(平面上での重心に相当)と一致するよう設定すればよい。
旋削用切れ刃92は、例えば公知である旋削用のスローアウェイチップと同様の形状及び機能を有して形成された部材である。図2に示すように、旋削用切れ刃92は、切れ刃支持部91bの先端(図2においては左側端部)、即ち工具本体91の先端に設けられ、切れ刃支持部91bの中心軸線C1を基準とする径方向外方に突出している。そして、図2、図3に示すように、旋削用切れ刃92は、工作物Wの外周面Waを旋削する旋削位置である先端Gが回転主軸40の軸線C2と同軸上に設けられる。
図1,図4に示す歯切り工具94は、工具交換装置(図略)の工具収容部(図略)に収容されている。そして、歯切り工具94は、上述した旋削用工具90によって工作物保持部80が保持する工作物Wの例えば外周面Waが旋削された後、工具交換装置が作動され、旋削用工具90と交換されて回転主軸40に着脱可能に装着される。
図4に示すように、歯切り工具94は、工具ホルダ95と工具本体96とを備える。このとき、工具ホルダ95は、先端側にて工具本体96を保持する。工具本体96は、外周面に複数の刃を有する円筒状工具である。また、工具ホルダ95の基端側は、回転主軸40に固定されている。従って、工具ホルダ95は、回転主軸40が回転することにより、歯切り工具94の中心軸回りに回転可能となる。
本実施形態において、歯切り工具94は、スカイビング加工に用いる工具である。スカイビング加工とは、図4に示すように、加工対象である筒状の工作物Wと歯切り工具94とを、工作物Wの回転軸線C3と歯切り工具94の中心軸(つまり、回転主軸の軸線C2)とが交差角を有する状態(立体交差の状態)とし、工作物W及び歯切り工具94をそれぞれ同期回転させながら、歯切り工具94を工作物Wの回転軸線C3方向に沿って工作物Wに対し相対移動させることで、工作物Wに歯車を創成する加工方法である。
(1−3.作用)
次に、図5のフローチャートに基づき、歯車の加工方法について説明する。なお、説明においては、説明の都合上、歯車加工装置1(工作機械)は、工作物Wの外周面にのみ旋削加工し、その後、旋削加工した外周面にのみ歯車を創成するものとして説明する。ただし、これはあくまで一例であり、工作物Wの内周面のみ旋削加工し、旋削加工した内周面にのみ歯車を創成してもよい。さらには、工作物Wの内周面および外周面とも旋削加工し、内周面および外周面ともに歯車を創成してもよい。
(1−3−1.旋削工程S1)
歯車の加工方法では、旋削工程S1と、工具交換工程S2と、歯切り工程S3とを備える。まず、旋削工程S1では、図1に示すように、歯車加工装置1(工作機械)の回転主軸40に、旋削用工具90を装着する。前述したように、このとき、旋削用工具90が備える旋削用切れ刃92の先端Gは、回転主軸40の軸線C2と同軸上に配置されている(図2、図3参照)。また、このとき、工作物Wは、工作物保持部80に保持されている。
旋削工程S1の処理が開始されると、制御装置100によって、各軸モータが制御され、コラム20、サドル30、スライドテーブル50、及びチルトテーブル60が移動される。これにより、工作物Wと旋削用工具90とが図2、図3に示す状態に配置される。
なお、このとき、本実施形態においては、旋削用切れ刃92の先端Gが、工作物Wの最上点と接することが可能なように、回転主軸40の回転方向における位置合わせを行なう。その後、制御装置100が、主軸モータ(図示せず)を制御してサーボロック状態とし、回転方向(周方向)における位置決め(固定)を行なう。その後、制御装置100の制御により、回転主軸40の回転を停止させた状態で回転テーブル70を回転させるとともに、各軸モータを制御して、旋削用工具90による工作物Wの外周面Waの旋削加工を開始する。
図3に示すように、上記状態においては、工作物Wの外周面Waと接触する旋削用切れ刃92の先端Gは、外周面Waから外周面Waの接線方向に切削抵抗Fを受ける。このとき、従来技術のように、先端Gの位置が回転主軸40の軸線C2上ではなく、例えば図3における点Hであったとすると、旋削用工具90(旋削用切れ刃92)は、軸線C2と点Hとの間の距離rに、切削抵抗F´を乗じた(r×F´)だけ回転方向に回転モーメントM1を受けることになる。
このとき、回転モーメントM1の大きさが所定値以上であると、旋削用工具90(旋削用切れ刃92)が、上述した工具ホルダ91aが有するキー溝(図略)と、回転主軸40が有するドライブキー(図略)と間のガタ分だけ回転方向に変位する虞がある。また、モーメントM1の大きさが、主軸モータによるサーボロック時における保持力よりも大きい場合、旋削用工具90が、回転モーメントM1が生じる方向に回転し初期位置に対して変位してしまう虞もある。これにより、旋削用工具90により旋削される工作物Wの外周面Wa(加工面)の加工精度が悪化してしまう虞がある。
しかしながら、本発明では、工作物Wの外周面Waと接触する旋削用切れ刃92の先端Gの位置が回転主軸40の軸線C2上にあるよう設定されている。このため、先端Gが、たとえ外周面Waの接線方向に切削抵抗Fを受けたとしても、図3に示すように、回転主軸40を軸線C2周りに回転させるモーメントMは発生しない。従って、回転主軸40、即ち、旋削用工具90(旋削用切れ刃92)は、軸線C2周りに回転しない。これにより、旋削用工具90により旋削される工作物Wの外周面Wa(加工面)において、良好な加工精度が得られる。
(1−3−2.工具交換工程S2)
旋削用工具90(旋削用切れ刃92)によって、工作物Wの外周面Waの旋削が終了すると、次に、工具交換工程S2では、工具交換装置が作動し、回転主軸40に装着される旋削用工具90を、工具収容部(図略)に収容される歯切り工具94に交換する。なお、前述したように、工具交換装置の構造及び作動については公知であるので、詳細な説明については省略する。
(1−3−3.歯切り工程S3)
次に、歯切り工程S3の処理を行なう。歯切り工程S3では、まず、制御装置100の制御により、各軸モータが制御され、コラム20、サドル30、スライドテーブル50、及びチルトテーブル60が作動され、工作物Wと歯切り工具94とが図4に示す状態に配置される。そして、制御装置100の制御により、歯切り工具94が装着された回転主軸40を回転させた状態で回転テーブル70を回転させ、旋削工程S1にて旋削された工作物Wの外周面Waに歯切り加工を行ない、歯車を創成する。なお、工作物Wは、工程S1−S3に亘って、一度も着脱されることなく工作物保持部80に支持される。これにより、工作物Wの外周面Wa、及び歯車は同一基準で加工ができるので歯車の寸法精度は良好な物となる。
また、特に歯切り工具94の回転軸線と工作物Wの回転軸線とが垂直ではなく、歯切り工具94と工作物Wとの回転を同期させながら、高速に回転して加工する方法(ギヤスカイビング加工)では、高効率に加工可能となるが、前の加工工程の工作物Wの加工精度(外形加工精度など)によって、歯形精度が低下することがあるが、歯切り工程S3では、歯形精度を高精度に保つことが可能になる。
(1−4.第一実施形態による効果)
上記第一実施形態によれば、旋削用工具90は、歯車加工装置1(工作機械)の回転主軸40に着脱可能に設けられる工具本体91と、工具本体91に設けられ旋削位置である先端Gが回転主軸40の軸線C2と同軸上に設けられる旋削用切れ刃92とを備える。
このように、旋削用工具90は、回転主軸40への装着状態において、旋削用切れ刃92の先端Gが、回転主軸40の軸線C2と同軸上に設けられている。このため、旋削用工具90を歯車加工装置1の回転主軸40に装着し、旋削用切れ刃92を、回転する工作物Wの旋削加工面に接触させ加工する際には、旋削用切れ刃92の先端Gが加工面に接触した先端位置から回転主軸40の軸線C2までの径方向距離が0となる。これにより、旋削用工具90の先端Gが、工作物Wの外周面Waから接線方向に受ける切削抵抗Fによって、回転主軸40の軸線C2と直交する方向への力は生じるが回転モーメントM1は生じない。従って、旋削用工具90の旋削用切れ刃92に回転方向への変位は生じにくく、工作物Wでは精度のよい旋削加工面が得られる。
また、同様の理由により、主軸モータが主軸をサーボロックする際の保持力は、回転主軸40を軸線C2周りに回転させる回転モーメントM1の大きさより大きなものとなる。従って、回転モーメントM1によって、回転主軸40、即ち、旋削用工具90(旋削用切れ刃92)が、軸線C2周りに回転する虞はない。これにより、旋削用工具90により旋削される工作物Wの外周面Wa(加工面)において、良好な加工精度が得られる。
また、上記第一実施形態によれば、工具本体91は、回転主軸40に着脱可能に装着され、且つ、歯車加工装置1(工作機械)の工具交換装置により把持される工具ホルダ91aと、工具ホルダ91aに設けられ、軸状に形成され、且つ、中心軸線C1が回転主軸40の軸線C2に対して平行且つオフセットされた位置に設けられる切れ刃支持部91bとを備える。そして、旋削用切れ刃92は、切れ刃支持部91bの先端に設けられ、切れ刃支持部91bの中心軸線C1を基準とする径方向外方に突出する。これにより、歯車加工装置1において旋削用工具90は、工作物Wに対し精度のよい旋削加工面を形成したのち、工具交換装置によって他の工具と容易に交換され、交換された他の工具によって、旋削加工面に対し新たな加工が効率的に実施できる。
また、上記第一実施形態の歯車加工装置1によれば、回転主軸40と、工作物Wを支持する回転テーブル70と、上述した旋削用工具であって、回転主軸40に着脱可能に設けられ、回転主軸40の回転を停止した状態で回転テーブル70を回転させ、工作物Wを旋削する旋削用工具90と、回転主軸40に着脱可能に設けられ、旋削用工具90により旋削された工作物Wと同期回転させながら、工作物Wの回転軸線方向に沿って工作物Wに対して相対移動させ、工作物Wに歯車を創成する歯切り工具94と備える。これにより、精度のよい工作物Wを素材として歯車を形成することができるので、容易に高精度の歯車が形成できる。
また、上記第一実施形態によれば、歯車加工方法は、歯車加工装置1(工作機械)の回転主軸40に上記旋削用工具90を装着し、且つ、回転主軸40の回転を停止させた状態で回転テーブル70を回転させ、旋削用工具90により工作物Wの旋削加工を行う旋削工程S1と、回転主軸40に装着される工具を、旋削用工具90から歯切り工具94に交換する工具交換工程S2と、歯切り工具94が装着された回転主軸40を回転させた状態で回転テーブル70を回転させ、旋削工程S1にて旋削された工作物Wに対する歯車加工を歯切り工具94によって行なう歯切り工程S3と、を備える。このような加工方法によって、上記第一実施形態で形成した工作物W、及び歯車が得られる。
(2.その他)
(2−1.変形例1)
なお、上記第一実施形態では、工具本体91と旋削用切れ刃92とは別体で形成された。しかしながら、この態様には限らない。変形例1(図略)として、工具本体91と旋削用切れ刃92とは一体で形成してもよい。これによっても、旋削用工具90を周方向に変位させない点については、十分な効果が期待できる。
(2−2.変形例2)
また、第一実施形態の変形例2として、工具本体91は、一例として図6A、図6Bに示すような位置調整機構93を備えていてもよい。位置調整機構93は、旋削用切れ刃92の先端G位置を回転主軸40の径方向において調整可能とする機構である。位置調整機構93は、切れ刃支持部91b(工具本体91)と、旋削用切れ刃92と、旋削用切れ刃92が固定された状態で工作物Wの径方向に移動可能なスライドプレート97と、径方向調整スクリュ93a,93bと、スライドプレート97の位置を固定する固定スクリュ93cとを備える。
径方向調整スクリュ93a,93bは、締め込み、又は緩めることによりスライドプレート97及び旋削用切れ刃92を工作物Wの径方向(図6A、図6B中の両側矢印参照)に移動させ径方向位置を調整する。このとき、調整時には、固定スクリュ93cを緩めた状態とする。そして、調整完了後には、固定スクリュ93cを締め込み、固定スクリュ93cの先端面をスライドプレート97の側面97aに押し付ける。これにより、スライドプレート97は、固定スクリュ93cの先端面と切れ刃支持部91bの端面91b1との間に挟持され工作物Wの径方向における所望の位置で固定される。
このような構成により、例えば、旋削用切れ刃92の先端が摩耗し、先端G位置が、回転主軸40の軸線C2と同軸上に一致しなくなった場合には、先端G位置を調整することで、再び、先端G位置を回転主軸40の軸線C2と同軸上に容易に再配置でき効率的である。
また、旋削用切れ刃92とは、若干、サイズの異なる別の旋削用切れ刃に付け替える必要がでてきた場合であっても、位置調整機構93により、別の旋削用切れ刃の位置を工具本体91に対して相対移動させ、先端G位置を回転主軸40の軸線C2と同軸上に配置できる。
(2−3.変形例3)
また、上記変形例2では、位置調整機構93が、旋削用切れ刃92を、切れ刃支持部91bに対し工作物Wの径方向に移動させることで旋削用切れ刃92の先端G位置を回転主軸40の径方向において調整した。しかし、この態様には限らない。変形例3(図略)として、旋削用切れ刃92が固定された切れ刃支持部91b自体を、工具ホルダ91aに対して、工作物Wの径方向に移動させ、旋削用切れ刃92の先端G位置を回転主軸40の径方向において調整してもよい。このとき、工具ホルダ91aに対して切れ刃支持部91bを径方向に移動させる手段はどのようなものでもよい。これによっても、変形例2と同様の効果が得られる。
また、上記第一実施形態、変形例1、変形例2、変形例3では、旋削用工具90を適用する工作機械は、スカイビング加工を行なう歯車加工装置1であるとして説明した。しかしながら、この態様に限らず、旋削用工具90は、例えば、多軸のマシニングセンタに適用してもよい。これによっても、上記第一実施形態、変形例1、変形例2及び変形例3と同様の効果が期待できる。
1;歯車加工装置(工作機械)、 40;回転主軸、 50;スライドテーブル、 60;チルトテーブル、 70;回転テーブル、 80;工作物保持部、 90;旋削用工具、 91,96;工具本体、 91a;工具ホルダ、 92;旋削用切れ刃、 93;位置調整機構、 94;歯切り工具、 C1;中心軸線、 C2;軸線、 C3;回転軸線、 F;切削抵抗、 G;先端、 M1;モーメント、 S1;旋削工程、 S2;工具交換工程、 S3;歯切り工程、 W;工作物。

Claims (6)

  1. 工作機械の回転主軸に着脱可能に設けられる工具本体と、
    前記工具本体に設けられ、旋削位置である先端が前記回転主軸の軸線と同軸上に設けられる旋削用切れ刃と、
    を備える、旋削用工具。
  2. 前記工具本体は、前記旋削用切れ刃の先端位置を前記回転主軸の径方向に調整可能な位置調整機構を備える、請求項1に記載の旋削用工具。
  3. 前記工具本体と前記旋削用切れ刃とは、別体で形成され、
    前記位置調整機構は、前記旋削用切れ刃が前記工具本体に対し相対移動されることにより前記先端位置を調整可能である、請求項2に記載の旋削用工具。
  4. 前記工具本体は、
    前記回転主軸に着脱可能に装着され、且つ、前記工作機械の工具交換装置により把持される工具ホルダと、
    前記工具ホルダに設けられ、軸状に形成され、且つ、中心軸線が前記回転主軸の軸線に対して平行且つオフセットされた位置に設けられる切れ刃支持部と、
    を備え、
    前記旋削用切れ刃は、前記切れ刃支持部の先端に設けられ、前記切れ刃支持部の前記中心軸線を基準とする径方向外方に突出する、請求項1−3の何れか一項に記載の旋削用工具。
  5. 前記回転主軸と、
    工作物を支持する回転テーブルと、
    請求項1−4の何れか一項に記載の前記旋削用工具であって、前記回転主軸に着脱可能に設けられ、前記回転主軸の回転を停止した状態で前記回転テーブルを回転させ、前記工作物を旋削する前記旋削用工具と、
    前記回転主軸に着脱可能に設けられ、前記旋削用工具により旋削された前記工作物と同期回転させながら、前記工作物の回転軸線方向に沿って前記工作物に対して相対移動させ、前記工作物に歯車を創成する歯切り工具と、
    を備える、歯車加工装置。
  6. 前記工作機械の前記回転主軸に請求項5に記載の前記歯車加工装置が備える前記旋削用工具を装着し、且つ、前記回転主軸の回転を停止させた状態で前記回転テーブルを回転させ、前記旋削用工具により前記工作物の旋削加工を行う旋削工程と、
    前記回転主軸に装着される工具を、前記旋削用工具から請求項5に記載の前記歯車加工装置が備える前記歯切り工具に交換する工具交換工程と、
    前記歯切り工具が装着された前記回転主軸を回転させた状態で前記回転テーブルを回転させ、前記旋削工程にて旋削された前記工作物の歯切り加工を前記歯切り工具によって行なう歯切り工程と、
    を備える、歯車加工方法。

JP2018147391A 2018-08-06 2018-08-06 旋削用工具、歯車加工装置及び歯車加工方法 Pending JP2020023001A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018147391A JP2020023001A (ja) 2018-08-06 2018-08-06 旋削用工具、歯車加工装置及び歯車加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018147391A JP2020023001A (ja) 2018-08-06 2018-08-06 旋削用工具、歯車加工装置及び歯車加工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020023001A true JP2020023001A (ja) 2020-02-13

Family

ID=69619220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018147391A Pending JP2020023001A (ja) 2018-08-06 2018-08-06 旋削用工具、歯車加工装置及び歯車加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020023001A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4173743A1 (de) * 2021-10-29 2023-05-03 DVS Innovation GmbH Vorrichtung und verfahren zur bearbeitung eines werkstücks

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4962785U (ja) * 1972-09-12 1974-06-01
JPS5044995U (ja) * 1973-08-23 1975-05-07
JPH04275847A (ja) * 1991-03-01 1992-10-01 Kitamura Mach Co Ltd 工作機械
JP2000126953A (ja) * 1998-10-26 2000-05-09 Tsugami Corp 複合加工工作機械
JP2000135604A (ja) * 1998-10-29 2000-05-16 Mori Seiki Co Ltd 工具ホルダを用いた加工方法
JP2006305723A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Heinz Kaiser Ag 中ぐり工具
JP2007152532A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Olympus Medical Systems Corp 加工機用工具ホルダー
JP2009255189A (ja) * 2008-04-14 2009-11-05 Sodick Co Ltd マシニングセンタの工具交換システム
JP2013166233A (ja) * 2012-01-20 2013-08-29 Toshiba Mach Co Ltd バイトホルダおよび旋削方法
JP2014024852A (ja) * 2007-09-07 2014-02-06 Dow Global Technologies Llc 脂肪族ジアルデヒドの脂肪族ジオールへの水素化

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4962785U (ja) * 1972-09-12 1974-06-01
JPS5044995U (ja) * 1973-08-23 1975-05-07
JPH04275847A (ja) * 1991-03-01 1992-10-01 Kitamura Mach Co Ltd 工作機械
JP2000126953A (ja) * 1998-10-26 2000-05-09 Tsugami Corp 複合加工工作機械
JP2000135604A (ja) * 1998-10-29 2000-05-16 Mori Seiki Co Ltd 工具ホルダを用いた加工方法
JP2006305723A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Heinz Kaiser Ag 中ぐり工具
JP2007152532A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Olympus Medical Systems Corp 加工機用工具ホルダー
JP2014024852A (ja) * 2007-09-07 2014-02-06 Dow Global Technologies Llc 脂肪族ジアルデヒドの脂肪族ジオールへの水素化
JP2009255189A (ja) * 2008-04-14 2009-11-05 Sodick Co Ltd マシニングセンタの工具交換システム
JP2013166233A (ja) * 2012-01-20 2013-08-29 Toshiba Mach Co Ltd バイトホルダおよび旋削方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4173743A1 (de) * 2021-10-29 2023-05-03 DVS Innovation GmbH Vorrichtung und verfahren zur bearbeitung eines werkstücks
WO2023072694A1 (de) * 2021-10-29 2023-05-04 Dvs Innovation Gmbh Vorrichtung und verfahren zur bearbeitung eines werkstücks

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5661294B2 (ja) 工作機械内にクランプされた加工品を生成機械加工するための工作機械、装置およびギアを有する加工品を製造するための方法
US8413557B2 (en) Method and apparatus for machining roll surface
TWI361120B (en) Precision roll turning lathe
TW200824820A (en) Precision roll turning lathe
JP2004291158A (ja) ヘール加工方法及び加工装置
JP2011011332A (ja) 工作装置及びその加工方法
JP2021164988A (ja) ワークの面取り加工装置、それを備えた歯加工センタ、およびワークの面取り加工装置を用いた加工方法
JP6128640B2 (ja) 傘歯車の歯切り加工方法および装置
WO2014002228A1 (ja) 工作機械の制御装置および工作機械
JP2013240848A (ja) 工作機械
JPH01159126A (ja) スカイビング盤
JP2020023001A (ja) 旋削用工具、歯車加工装置及び歯車加工方法
WO2016013307A1 (ja) 工作機械、工具ユニット、及び加工方法
JP2018537299A (ja) ギアを作製または加工するための方法、およびそのために設計された歯切り機械
JP2002273623A (ja) まがりばかさ歯車製造装置及びまがりばかさ歯車製造方法
JP2011022898A (ja) 被削材の切削方法
JP2021010961A (ja) 歯車加工方法
JP6819099B2 (ja) 歯車加工方法
JP4656371B2 (ja) 切削加工方法
JP6471692B2 (ja) 多軸自動旋盤
JP2000141120A (ja) トロコイド工具およびトロコイド工具による加工法
JP2020114616A (ja) 歯車加工装置及び歯車加工方法
JP2019076974A (ja) 旋盤用工具ホルダ及びこの工具ホルダを備えた旋盤
JPH0627286Y2 (ja) 公転工具の公転半径調整装置
JPH01205915A (ja) Ncスカイビング盤

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20210301

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210720

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220426

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20221018