JP2020022151A - 車両用窓ガラス及び車両用窓ガラス装置 - Google Patents

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聡史 船津
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Abstract

【課題】VHF帯のアンテナ利得を確保でき、見栄えの向上と視界の確保を両立でき、防曇等の効果を併せ持つ車両用窓ガラスの提供。【解決手段】遮光膜が可視光の透過領域の外側に設けられるガラス板と、前記ガラス板に対向する側の第1の面と、前記第1の面とは反対側の第2の面とを有する誘電体と、前記ガラス板と前記第1の面との間に設けられる平面状導体と、前記平面状導体に接続される正極と、前記平面状導体に接続される負極と、前記第2の面の側に設けられる給電電極と、前記第2の面の側に設けられる接地電極とを備え、前記平面状導体は、前記正極と前記負極との間に電圧を印加することによって発熱し、前記給電電極及び前記接地電極は、前記平面状導体が少なくともVHF帯の電波を受信するように、前記平面状導体に前記誘電体を介して対向し、平面視で、前記正極、前記負極、前記給電電極及び前記接地電極は、前記遮光膜と重複する、車両用窓ガラス。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用窓ガラス及び車両用窓ガラス装置に関する。
自動車用窓ガラスには、例えば、AM放送、FM放送、DAB(Digital Audio Broadcast)、リモートキーレスエントリー、デジタルテレビ放送、4G通信など、異なる周波数帯にわたって多種用途のアンテナを配置することが求められる。しかしながら、自動車用窓ガラスのスペースは限られているため、アンテナの構造が複雑になったり、アンテナの見栄えが悪くなったりする場合がある。一方、自動車用窓ガラス(特に、リアガラス)では、透明又は半透明の導電膜を加熱して、窓ガラスの防氷や防曇を行う技術がある。窓ガラスの防曇等のために導電膜を用いる場合、複数本の並走する電熱線を用いる場合に比べて、視認性や見栄えが向上する利点がある。このような導電膜と多種用途のアンテナとを併設した車両用窓ガラスが知られている(例えば、特許文献1参照)。
米国特許第9837699号明細書
しかしながら、特許文献1の技術では、アンテナ線条が車両用窓ガラスの両端部に配置されているものの、アンテナ線条の一部が視界を確保すべき領域に突き出ている箇所があり、見栄えが良くないという問題が残っている。また、アンテナ線条が隠れるように黒色コートの面積を広げると、見栄えは良くなるが黒色コート内側の視界は狭まるというトレードオフの問題がある。
そこで、本開示の技術は、少なくともVHF(Very High Frequency)帯のアンテナ利得を確保でき、見栄えの向上と視界の確保を両立でき、さらには、防曇等の効果を併せ持つ車両用窓ガラス及び車両用窓ガラス装置を提供する。
本開示の技術は、
可視光を透過する透過領域を有し、可視光を遮光する遮光膜が前記透過領域の外側に設けられるガラス板と、
前記ガラス板に対向する側の第1の面と、前記第1の面とは反対側の第2の面とを有する誘電体と、
前記ガラス板と前記第1の面との間に設けられる平面状導体と、
前記平面状導体に接続される正極と、
前記平面状導体に接続される負極と、
前記第2の面の側に設けられる少なくとも一つの給電電極と、
前記第2の面の側に設けられる少なくとも一つの接地電極とを備え、
前記平面状導体は、前記正極と前記負極との間に電圧を印加することによって発熱し、
前記給電電極及び前記接地電極は、前記平面状導体が少なくともVHF帯の電波を受信するように、前記平面状導体に前記誘電体を介して対向し、
平面視において、前記正極、前記負極、前記給電電極及び前記接地電極は、前記遮光膜と重複する、
車両用窓ガラス及び車両用窓ガラス装置を提供する。
本開示の技術によれば、少なくともVHF帯のアンテナ利得を確保でき、見栄えの向上と視界の確保を両立でき、さらには、防曇等の効果も併せ持つ車両用窓ガラス及び車両用窓ガラス装置を提供できる。
第1の実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を示す分解斜視図である。 第1の実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を平面視で示す図である。 第1の実施形態における車両用窓ガラスの第1の変形例を平面視で示す図である。 第1の実施形態における車両用窓ガラスの第2の変形例を平面視で示す図である。 第1の実施形態における車両用ガラスの第3の変形例を平面視で示す拡大図である。 第1の実施形態における車両用ガラスの第4の変形例を平面視で示す拡大図である。 第1の実施形態における車両用ガラスの第4の変形例の断面を示す拡大図である。 第1の実施形態における車両用ガラスの第5の変形例を平面視で示す拡大図である。 第1の実施形態における車両用ガラスの第5の変形例の断面を示す拡大図である。 第1の実施形態における車両用ガラスの第6の変形例の平面視を示す拡大図である。 第2の実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を示す分解斜視図である。 第2の実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を平面視で示す図である。 第2の実施形態における車両用窓ガラスの変形例を平面視で示す図である。 給電電極の他の構成例を示す図である。 本実施形態における車両用窓ガラスの第1の構成例を示す断面図である。 本実施形態における車両用窓ガラスの第2の構成例を示す断面図である。 本実施形態における車両用窓ガラスの第3の構成例を示す断面図である。 本実施形態における車両用窓ガラスの第4の構成例を示す断面図である。 本実施形態における車両用窓ガラスの第5の構成例を示す断面図である。 本実施形態における車両用窓ガラスの第6の構成例を示す断面図である。 平面状導体からアンプまでの等価回路の一例を示す図である。 結合ロスが1dBとなる、アンプの入力容量と結合容量との関係を測定したシミュレーション結果の一例を示す図である。 結合ロスが0.5dBとなる、アンプの入力容量と結合容量との関係を測定したシミュレーション結果の一例を示す図である。 給電電極の面積とアンテナ利得との関係を例示する図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。なお、各形態において、平行、直角、直交、水平、垂直、上下、左右などの方向には、本発明の効果を損なわない程度のずれが許容される。また、角部の形状は、直角に限られず、弓状に丸みを帯びてもよい。また、本発明が適用可能な車両用窓ガラスとして、車両の後部に取り付けられるリアガラスが好適である。しかしながら、本発明が適用可能な車両用窓ガラスは、例えば、車両の前部に取り付けられるフロントガラス、車両の側部に取り付けられるサイドガラス、車両の天井部に取り付けられるルーフガラスなどでもよい。
また、各形態において、X軸に平行な方向(X軸方向)、Y軸に平行な方向(Y軸方向)、Z軸に平行な方向(Z軸方向)は、それぞれ、ガラス板の左右方向(横方向)、ガラス板の上下方向(縦方向)、ガラス板の表面に直角な方向(法線方向とも称する)を表す。X軸方向とY軸方向とZ軸方向は、互いに直交する。
図1は、第1の実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を示す分解斜視図である。図1において、Z軸方向の正側は、車外側を表し、Z軸方向の負側は、車内側を表す。窓ガラス101は、車外側に配置されるガラス板10と、車内側に配置されるガラス板20とが、中間膜40を介して貼り合わされる合わせガラスの構造を有する。図1は、窓ガラス101の構成要素を、ガラス板10又はガラス板20の表面の法線方向に分離して示している。
窓ガラス101は、車外側に配置されるガラス板10と、車内側に配置されるガラス板20と、合わせガラスの内部に配置される平面状導体50とを備える。
ガラス板10及びガラス板20は、透明な板状の誘電体である。ガラス板10及びガラス板20のいずれか一方又は両方は、半透明でもよい。ガラス板10は、第1のガラス板の一例であり、ガラス板20は、第2のガラス板の一例である。
ガラス板10は、板面11と、Z軸方向において板面11とは反対側の板面12とを有する。板面11は、車内側の表面を表し、板面12は、車外側の表面を表す。特に、板面12は、合わせガラスの車外側の外面に相当する。ガラス板10は、可視光を透過する透過領域14を有する。透過領域14の外側には、可視光を遮光する遮光膜13が設けられている。遮光膜13については後述する。
ガラス板20は、ガラス板10の板面11に対向する側の板面21と、Z軸方向において板面21とは反対側の板面22とを有する。板面21は、車外側の表面を表し、板面22は、車内側の表面を表す。特に、板面22は、合わせガラスの車内側の外面に相当する。板面21は、第1の面の一例であり、板面22は、第2の面の一例である。
中間膜40は、ガラス板10とガラス板20との間に介在する透明又は半透明な誘電体である。ガラス板10とガラス板20とは、中間膜40によって接合される。中間膜40は、例えば、熱可塑性のポリビニルブチラールが挙げられる。なお、中間膜40の比誘電率は、2.8以上3.5以下が好ましい。
図1は、平面状導体50が、ガラス板10とガラス板20との間に配置される形態を示す。図1の実施形態では、平面状導体50は、ガラス板10の板面11とガラス板20の板面21との間に設けられている。窓ガラス101は、平面状導体50に接続される正極57と、平面状導体50に接続される負極58とを備える。平面状導体50は、正極57と負極58との間に電圧を印加することによって発熱する。平面状導体50が発熱することによって、窓ガラス101の防氷や防曇などを実現できる。
正極57は、平面状導体50の左縁部に接続される電極であり、負極58は、平面状導体50の右縁部に接続される電極である。正極57及び負極58は、図1に示すように板面11と板面21との間に配置されてもよいし、図2に示すように板面22側に配置されてもよい。例えば、車内側から見て正極57が板面22の左縁部に設けられる電極である場合、フラットワイヤ53の一端が平面状導体50の左縁部に接続され、フラットワイヤ53の他端が正極57に接続される。同様に、例えば、車内側から見て負極58が板面22の右縁部に設けられる電極である場合、フラットワイヤ54の一端が平面状導体50の右縁部に接続され、フラットワイヤ54の他端が負極58に接続される。
図1の実施形態では、平面状導体50は、分離されていない一つの導体面により形成される。また、図1に示されるように、平面状導体50は、導電膜55と、導電膜55に接続される一対のバスバー51,52とを有してもよい。導電膜55は、中間膜40とガラス板20との間に配置される透明又は半透明な導体であり、例えば、Ag膜などの金属膜、ITO(酸化インジウム・スズ)膜などの金属酸化膜、または導電性微粒子を含む樹脂膜や、複数種類の膜を積層したものが挙げられる。導電膜55は、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂フィルムに蒸着処理等でコーティングされたものでもよい。
導電膜55は、一対のバスバー51,52の間に挟まれており、窓ガラス101を加熱するヒータとして機能する。導電膜55は、直流電圧が一対のバスバー51,52間に印加されることにより窓ガラス101を加熱させて、窓ガラス101の融雪、融氷、防曇などを行う。例えば、車内側から見て平面状導体50の左縁部に設けられる一方のバスバー51は、フラットワイヤ53を介して直流電源の正極側に接続され、車内側から見て平面状導体50の右縁部に設けられる他方のバスバー52は、フラットワイヤ54を介して直流電源の負極側に接続される。
窓ガラス101は、合わせガラスの車内側の外面に配置される給電電極33及び接地電極37を備える。給電電極33は、第1の給電電極の一例であり、例えば、板面22の側に設けられる導体パターンである。接地電極37は、第1の接地電極の一例であり、例えば、板面22の側に設けられる導体パターンである。図1は、給電電極33と接地電極37が、いずれも、車内側から見て板面22の左縁部に設けられ、矩形状に形成された矩形エレメントである形態を示す。しかし、給電電極33と接地電極37の形状は、円形や他の多角形などの他の形状でもよい。
給電電極33と接地電極37は、平面状導体50が少なくともVHF帯の電波を受信するように、平面状導体50にガラス板20を介して対向する。つまり、平面状導体50の少なくとも一部が少なくともVHF帯の電波を受信する放射導体として機能するように、給電電極33と接地電極37は、ガラス板20を介して平面状導体50と対向する。給電電極33と接地電極37は、ガラス板20を介して平面状導体50と対向しているので、容量結合を介して給電される逆Fアンテナが構成されている。つまり、少なくともVHF帯の電波を受信する逆Fアンテナが構成されるように、給電電極33と接地電極37は、平面状導体50にガラス板20を介して対向しているので、少なくともVHF帯のアンテナ利得を確保することが容易になる。
VHF帯は、30MHz以上300MHz以下の周波数帯を表す。VHF帯の電波として、例えば、FM放送波、DABのBand IIIの電波などが挙げられる。したがって、給電電極33と接地電極37は、平面状導体50が少なくともFM放送波を受信するように、平面状導体50にガラス板20を介して対向してもよい。あるいは、給電電極33と接地電極37は、平面状導体50が少なくともDABのBand IIIの電波を受信するように、平面状導体50にガラス板20を介して対向してもよい。
なお、FM放送波は、その利得が偏波に関わらず、−15dB以上であれば適切な受信感度が得られるので好ましく、−12dB以上がより好ましい。また、DABのBand IIIの電波は、その利得が偏波に関わらず、−10dB以上であれば適切な受信感度が得られるので好ましく、−7dB以上がより好ましい。
給電電極33は、少なくともUHF(Ultra high Frequency)帯の電波を受信するように形成されてもよい。つまり、給電電極33が少なくともUHF帯の電波を受信する放射導体として機能するように、給電電極33は形成されてもよい。給電電極33がこのように形成されることにより、VHF帯とUHF帯の共用のアンテナを構成できる。
UHF帯は、300MHz以上3GHz以下の周波数帯を表す。UHF帯の電波として、地上デジタルテレビ放送波、DABのL-Bandの電波などが挙げられる。したがって、給電電極33は、少なくとも地上デジタルテレビ放送波を受信するように形成されてもよいし、少なくともDABのL-Bandの電波を受信するように形成されてもよい。
なお、地上デジタル放送波(DTV)は、その利得が偏波に関わらず、−10dB以上であれば適切な受信感度が得られるので好ましく、−7dB以上がより好ましい。
図1では、給電電極33の少なくとも一部は、ガラス板20を挟んで、バスバー51と導電膜55との少なくとも一方と対向している。給電電極33には、アンプ60の第1の入力部が接続されている。接地電極37の少なくとも一部は、ガラス板20を挟んで、バスバー51と導電膜55との少なくとも一方と対向している。接地電極37は、グランドに接続される。したがって、平面状導体50で電波を受信して得られる信号は、平面状導体50と給電電極33との間の容量結合を介してアンプ60の第1の入力部に入力され、給電電極33で電波を受信して得られる信号も、アンプ60の第1の入力部に入力される。第1の入力部に入力された信号は、バンドパスフィルタを介して、アンプ60から出力される。
窓ガラス101は、合わせガラスの車内側の外面に配置される給電電極35及び接地電極38を更に備えてもよい。給電電極35は、第1の給電電極の一例であり、例えば、板面22の側に設けられる導体パターンである。接地電極38は、第1の接地電極の一例であり、例えば、板面22の側に設けられる導体パターンである。図1は、給電電極35と接地電極38が、いずれも、板面22の車内側から見て右縁部に設けられ、矩形状に形成された矩形エレメントである形態を示す。しかし、給電電極35と接地電極38の形状は、円形や他の多角形などの他の形状でもよい。
給電電極35と接地電極38を、上述の給電電極33と接地電極37と同様の構成にすることで、ダイバーシティアンテナを構成できる。給電電極35と接地電極38の構成についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。
図1では、給電電極35の少なくとも一部は、ガラス板20を挟んで、バスバー52と導電膜55との少なくとも一方と対向している。給電電極35には、アンプ61の入力部が接続されている。接地電極38の少なくとも一部は、ガラス板20を挟んで、バスバー52と導電膜55との少なくとも一方と対向している。接地電極38は、グランドに接続される。したがって、平面状導体50で電波を受信して得られる信号は、平面状導体50と給電電極35との間の容量結合を介してアンプ61の入力部に入力され、給電電極35で電波を受信して得られる信号も、アンプ61の入力部に入力される。
窓ガラス101は、合わせガラスの車内側の外面に配置される給電電極32を更に備えてもよい。給電電極32は、第2の給電電極の一例であり、例えば、板面22の側に設けられる導体パターンである。図1は、給電電極32が、車内側から見て板面22の上縁部に設けられ、矩形状に形成された矩形エレメントである形態を示す。しかし、給電電極32の形状は、円形や他の多角形などの他の形状でもよい。
給電電極32は、平面状導体50が少なくともMF(Medium Frequency)帯の電波を受信するように、平面状導体50にガラス板20を介して対向する。つまり、平面状導体50の少なくとも一部が少なくともMF帯の電波を受信する放射導体として機能するように、給電電極32は、平面状導体50にガラス板20を介して対向する。
あるいは、給電電極32は、平面状導体50が少なくともMF帯とHF(High Frequency)帯の電波を受信するように、平面状導体50にガラス板20を介して対向してもよい。つまり、平面状導体50の少なくとも一部が少なくともMF帯とHF帯の電波を受信する放射導体として機能するように、給電電極32は、平面状導体50にガラス板20を介して対向する。
このような給電電極32が設けられることにより、MF帯(又は、MF帯とHF帯)の電波も受信可能な共用のアンテナを構成できる。MF帯は、300kHz以上3MHz以下の周波数帯を表す。MF帯の電波として、AM放送波などが挙げられる。HF帯は、3MHz以上30MHz以下の周波数帯を表し、SW(Short Wave)帯とも称される。したがって、給電電極32及び平面状導体50は、少なくともAM放送波を受信するように形成されてもよい。なお、AM放送波は、15dBμV以上であれば適切な受信感度が得られるので好ましく、18dBμV以上がより好ましい。
図1では、給電電極32の少なくとも一部は、車内側から見てガラス板20を挟んで、導電膜55の上縁部の少なくとも一部と対向している。給電電極32には、アンプ60の第2の入力部が接続されている。したがって、平面状導体50で電波を受信して得られる信号は、平面状導体50と給電電極32との間の容量結合を介してアンプ60の第2の入力部に入力される。
窓ガラス101は、合わせガラスの車内側の外面に配置される給電電極39を更に備えてもよい。給電電極39は、例えば、板面22の側に設けられ、且つ、給電電極32よりも外側に位置する導体パターンである。図1は、給電電極39が、車内側から見て板面22の上縁部に設けられ、矩形状に形成された矩形エレメントである形態を示す。しかし、給電電極32の形状は、円形や他の多角形などの他の形状でもよい。
給電電極39は、少なくともUHF帯の電波を受信するように形成されてもよい。つまり、給電電極39は、それ自体が少なくともUHF帯の電波を受信する放射導体として機能するように形成されてもよい。給電電極33,35,39を使用する3チャネル分のUHFアンテナを構成できる。
図1では、給電電極39の少なくとも一部は、ガラス板20を挟んで、導電膜55と対向してもよいし対向してなくてもよい。給電電極39で電波を受信して得られる信号は、アンプ62の入力部に入力される。
ガラス板10は、可視光を遮光する遮光膜13を備えている。遮光膜13は、ガラス板10の外周縁部に設けられている。遮光膜13は、一対のバスバー51,52、正極57、負極58、給電電極32,33,35,39及び接地電極37,38と、ガラス板10の厚さ方向で重複する。遮光膜13の具体例として、黒色セラミックス膜等のセラミックスが挙げられる。一対のバスバー51,52、正極57、負極58、給電電極32,33,35,39及び接地電極37,38は、ガラス板10の平面視で遮光膜13と重複する部分が存在する場合、窓ガラス101を車外側から見ると、その重複する部分が視認しにくくなる。よって、窓ガラス101や車両のデザイン性が向上する。
このように、窓ガラス101の平面視において、一対のバスバー51,52、正極57、負極58、給電電極32,33,35,39及び接地電極37,38は、遮光膜13と重複するので、見栄えの向上と視界の確保を両立できる。
例えば、給電電極32,33,35,39及び接地電極37,38のうち少なくとも一つは、導電性金属を含有するペースト(例えば、銀ペースト等)を、ガラス板20の板面22にプリントして焼き付けることによって形成されてもよく、金属板(金属箔)で形成されてもよい。
ところで、給電電極33又は給電電極35の面積(以下、面積Aとも称する)は、VHF帯のアンテナ利得が向上する点で、420mm以上8000mm以下が好ましい。面積Aが420mm未満であると、アンテナ利得が最大値に対して6dB程度低下してしまう。面積Aが8000mmを超えると、給電電極33が正極57又は接地電極37と干渉したり、給電電極35が負極58又は接地電極38と干渉したりしてしまう。また、面積Aが8000mmを超えると、給電電極33(又は、給電電極35)が大きくなりすぎるので、給電電極33の一部(又は、給電電極35の一部)が遮光膜13の内縁13aからはみ出てしまい、見栄えの向上と視界の確保の両立が難しくなる。
面積Aは、VHF帯のアンテナ利得を向上させる観点から、500mm以上がより好ましく、1000mm以上がより一層好ましい。また、面積Aは、見栄えの向上と視界の確保の両立を容易にする点で、2500mm以下がより好ましく、2000mm以下がより一層好ましい。
図2は、第1の実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を平面視で示す図であり、とくに、該車両用窓ガラスを車両に取り付けた状態で車内側から見た図である。つまり、図2において、車両用窓ガラスを車両に取り付けた状態でY軸方向の正の方向は、地表から離れる方向に相当する。給電電極33は、矩形エレメント33aと、直線エレメント33bと、曲折エレメント33cとを有し、Y軸方向が長手方向となるように形成される。直線エレメント33bは、第1のエレメントの一例である。曲折エレメント33cは、第2のエレメントの一例である。
例えば、矩形エレメント33aは、一対の長辺と一対の短辺とを有する長方形に形成された長方形エレメントである。直線エレメント33bは、矩形エレメント33aの一辺である下辺から延伸し、その下辺の幅よりも細い幅を有する線条エレメントである。矩形エレメント33aの下辺は、一対の短辺のうちの一方の辺である。直線エレメント33bの長さを調整することで、VHF帯(特に、DABのBand IIIの周波数帯)のアンテナ利得の向上を図ることができる。曲折エレメント33cは、矩形エレメント33aに電気的に接続され、矩形エレメント33aの短辺の幅よりも細い幅を有する線条エレメントである。曲折エレメント33cは、直線エレメント33bの端部を除く位置から、直線エレメント33bの延伸方向に対して直角な方向に延伸し、折れ曲がってから更に下方に延伸し、開放端を有する。曲折エレメント33cの長さを調整することで、地上デジタルテレビ放送やDABのL-Band等のUHF帯のアンテナ利得の向上を図ることができる。
なお、給電電極33は、曲折エレメント33cがない形態でもよく、直線エレメント33b及び曲折エレメント33cがない形態でもよい。
給電電極35は、矩形エレメント35aと、直線エレメント35bと、曲折エレメント35cとを有し、Y軸方向が長手方向となるように形成される。直線エレメント35bは、第1のエレメントの一例である。曲折エレメント35cは、第2のエレメントの一例である。給電電極35も、給電電極33と同様の形状を有するので、その詳細説明は上述の説明を援用することで省略する。
給電電極33と接地電極37は、窓ガラス101を車両に取り付けた状態において車内側から見ると、透過領域14の一つの辺である左辺に沿ってその左辺の外側に位置している。給電電極35と接地電極38は、窓ガラス101を車両に取り付けた状態において車内側から見ると、透過領域14の一つの辺である右辺に沿ってその右辺の外側に位置している。これらの電極は、このような位置に配置されることにより、平面視で遮光膜13と重複して隠れるので、見栄えが向上する。窓ガラス101を車両に取り付けた状態において車内側から見た透過領域14の左辺は、第1の辺の一例であり、窓ガラス101を車両に取り付けた状態において車内側から見た透過領域14の右辺は、第2の辺の一例である。
給電電極32は、窓ガラス101を車両に取り付けた状態において、透過領域14の上辺の外側に位置し、かつ、横長に形成される。本実施形態では、給電電極32は、ガラス板20の左縁の側から右縁の側に向けてガラス板20のY軸方向の上縁に沿って延びていて、X軸方向が長手方向となるように形成される。なお「上縁に沿って延在する」とは、ガラス板20の上縁に接する形態でも、上縁から離れた形態でもよい。
給電電極39は、矩形エレメント39aと、直線エレメント39bとを有し、X軸方向が長手方向となるように形成される。直線エレメント39bは、矩形エレメント39aからX軸方向の両側に延びる線条エレメントである。直線エレメント39bは、無くてもよい。
また、遮光膜13の内縁13aは、平面状導体50の外縁50aよりも内側にある。これにより、外縁50aは、平面視で遮光膜13と重複するので、平面状導体50がある部分とない部分の境目が遮光膜13により隠れ、見栄えが向上する。
窓ガラス装置1010は、窓ガラス101と、正極57に接続される正極側コイル81と、負極58に接続される負極側コイル83とを備える。コイル81,83は、少なくともVHF帯の信号を遮断する。これにより、VHF帯の高周波信号が直流電源80及びグランド側に漏洩することを抑制できる。ここで、コイル81,83は、VHF帯の信号のうち少なくともFM放送波の周波数帯の信号を遮断すればよく、FM放送波及びDABのBand IIIの周波数帯の両方の周波数帯を遮断すればより好ましい。
正極側コイル81の正極57とは反対側は、キャパシタ82を介してグランドに接続されてもよいし、負極側コイル83の負極58とは反対側は、キャパシタ84を介してグランドに接続されてもよい。キャパシタ82,84によって、配線のインピーダンスを調整できる。
窓ガラス装置1010は、正極57と負極58に接続されるチョークコイル86を更に備える。チョークコイル86は、少なくともMF帯の信号を遮断する。チョークコイル86は、1次側コイルと2次側コイルを有するトランス構造を有する。正極57は、1次側コイルを介して、直流電源80の正極側に接続され、負極58は、2次側コイルを介して、直流電源80の負極側に接続される。チョークコイル86の挿入により、AM放送波等のMF帯の電波を平面状導体50で受信して得られる受信信号が直流電源80及びグランド側に漏洩することを抑制できる。
窓ガラス装置1010は、給電電極32に接続されるコイル85を更に備えてもよい。コイル85は、少なくともVHF帯の信号を遮断するコイル85aと、少なくともUHF帯の信号を遮断するコイル85bとが直列に接続された構成を有するインダクタであることが好ましい。
図2Aは、第1の実施形態における車両用窓ガラス装置の第1の変形例である。図2Aに示す車両用窓ガラス装置1010aは、例えば、導電膜55の右上の端部に導電膜を備えない切り欠き部50bを有し、平面視において切り欠き部50bの少なくとも一部と重なるように給電電極39を備える。切り欠き部50bは、平面状導体50が4つの辺によって囲まれる略四角形状の外縁50aのうち、平面状導体50の内側に局所的に凹となる外縁によってできる凹部を有し、該凹部によって形成される領域を指す。
図2Aに示すように、切り欠き部50bには矩形エレメント39aを有し、矩形エレメント39aからX軸方向が長手方向となる直線エレメント39bを有する構成例が挙げられる。給電電極39は、このように(右上端にある)切り欠き部50bの少なくとも一部に配置することで、導電膜55との容量結合を弱めることができる。さらに、図2Aに示すように、給電電極35と接続するアンプ61と、給電電極39と接続するアンプ62と、を近くに配置できる。さらに、アンプ61とアンプ62を1つの筐体63中に統合できるなど、回路配置の複雑化を抑制する効果を奏する。なお、切り欠き部50bは、導電膜55の右上端に備える態様に限らず、左上端でもよく、任意な位置に備えてもよい。
また、図2Bは、第1の実施形態における車両用窓ガラス装置の第2の変形例である。図2Bに示す車両用窓ガラス装置1011は、車外側に配置されるガラス板10と車内側に配置されるガラス板20の間に備えられる導電膜55を有し、平面視において、導電膜55の左右両側に、各々、車両の金属ボディ(フランジ)と対向する部分を有する。なお、図2Bにおいて、破線70は、金属ボディの境界(端部)を示す。そして、導電膜55は、車両の金属ボディ部分と対向する左右両側の領域として、各々、第1の側部領域71、第2の側部領域72を備える。なお、車両用窓ガラス装置1011は、第1の側部領域71および第2の側部領域72のうち少なくとも一方のみを有してもよく、以下の変形例においても同様である。また、第1の側部領域71、第2の側部領域72のうち少なくとも一方または両方は、単に「側部領域」とも言う。
第2の変形例では、図2Bの平面視において、第1の側部領域71と対向する金属ボディの領域が、接地電極37に相当し、第2の側部領域72と対向する金属ボディの領域が、接地電極38に相当する。つまり、本実施形態における車両用窓ガラス装置1011は、接地電極が車両の金属ボディである場合も含む。なお、第1の側部領域71および第2の側部領域72と、金属ボディとの間は、空気でもよく、少なくとも一部が、所定の誘電率を有する樹脂等の材料、例えば、ウレタン樹脂等の接着剤によって固定されてもよく、樹脂と空気の両方が含まれてもよい。第1の側部領域71および第2の側部領域72と、金属ボディとは、容量結合を介してグランドに接続される。
第2の変形例のように、接地電極37,38として金属ボディを用いる場合、導電膜55における、第1の側部領域71と金属ボディ間との結合容量、および、第2の側部領域72と金属ボディ間との結合容量(以下「結合容量C」という。)は、3pF以上あればよい。このように、結合容量Cが3pF以上であれば、所定の周波数の信号に対して、導電膜55とグランドに相当する金属ボディへの接続の安定性が確保しやすい。結合容量Cは、4pF以上が好ましく、5pF以上がより好ましい。また、結合容量Cは、とくに上限はないが、金属ボディと各側部領域とが重なる面積の上限との関係から130pF以下であればよい。
また、第1の側部領域71および第2の側部領域72の面積は、グランドに相当する金属ボディへの接続の安定性が確保できればよく、例えば、各々700mm以上あれば好ましく、800mm以上あればより好ましい。また、第1の側部領域71および第2の側部領域72は、各々の面積にとくに上限はないが、必要以上に大きくなると、平面視において金属ボディの境界よりも外側の領域の面積を確保できない場合があるので、20000mm以下であればよい。なお、図2Bに示す車両用窓ガラス装置1011は、接地電極として金属ボディを用いたが、金属ボディに加え、図2に示す車両用窓ガラス装置1010で説明した、接地電極37,38を併用してもよい。
図2Cは、第1の実施形態における車両用窓ガラス装置の第3の変形例の平面視による拡大図であり、とくに、第1の側部領域71を含む拡大図である。第3の変形例は、上述の第2の変形例と同様の構成及び効果についての説明は、上述の第2の変形例の説明を援用することで省略する。図2Cに示す車両用窓ガラス装置1012は、車外側に配置されるガラス板10と車内側に配置されるガラス板20の間に備えられる導電膜55を有するとともに、金属ボディと対向する部分である、第1の側部領域71を有する。第3の変形例において、導電膜55は、金属ボディの境界(破線70)と平面視で交差する第1のつなぎ部73を介して接続される、島状の第1の側部領域71を有する。ここで「島状」とは、平面視において、第1のつなぎ部73のうち、金属ボディの境界を交差する部分の幅に対して、金属ボディ側にある第1の側部領域71の幅の最大値が、大きい場合、第1の側部領域71は島状(領域)と定義できる。第1の側部領域71は、第3の変形例の場合、平面視で、ガラス板20の縁20aと破線70との間に位置する。第3の変形例の場合、接地電極として機能する第1の側部領域71の面積を制御できるため、結合容量Cが3pF以上となるようにグランドに相当する金属ボディへの接続の安定性を確保しやすい。さらに、第3の変形例は、車両用窓ガラス装置を車両へ組み付ける時に結線を必要としないため、ガラスの組み付け工数を削減できる。
なお、図2Cでは図示しないが、第3の変形例では、第2の側部領域72についても、同じ態様とできる。つまり、第3の変形例において、導電膜55は、金属ボディの境界と平面視で交差する(不図示の)第2のつなぎ部を介して接続される、(不図示の)島状の第2の側部領域72を有してもよい。なお、第1のつなぎ部73、第2のつなぎ部のうち少なくとも一方または両方は、単に「つなぎ部」とも言う。
図2Dは、第1の実施形態における車両用窓ガラス装置の第4の変形例の平面視による拡大図であり、とくに、第1の側部領域71を含む拡大図である。第4の変形例は、上述の第2の変形例と同様の構成及び効果についての説明は、上述の第2の変形例の説明を援用することで省略する。図2Dに示す車両用窓ガラス装置1013は、車外側に配置されるガラス板10と車内側に配置されるガラス板20の間に備えられる導電膜55を有するとともに、金属ボディと対向する部分である、第1の側部領域71を有する。
図2Eは、図2Dにおける一点鎖線A−A'の断面図であり、第1の実施形態における車両用窓ガラス装置の第4の変形例の積層構造の一例を示した図である。図2Eに示す車両用窓ガラス装置1013は、ガラス板10とガラス板20との間に、中間膜40、導電膜55を有するが、この形態に限らない。例えば、車両用窓ガラス装置1013は、ガラス板10とガラス板20との間に、2つの中間膜を有し、導電膜55が該2つの中間膜の間に位置する積層構造でもよい。
第4の変形例において、導電膜55は、金属ボディの境界(破線70)と平面視で交差する第1のつなぎ部73を介して接続される、島状の第1の側部領域71を有する。そして、第1の側部領域71は、ガラス板20のうち金属ボディと対向する主面(板面22)に配置される。第4の変形例の場合、第1のつなぎ部73は、ガラス板20の側面(縁20a)に沿って、少なくともガラス板20のうち金属ボディと対向する主面(板面22)まで延びている部分を有する。第1のつなぎ部73は、さらに、ガラス板20のうち金属ボディと対向する主面(板面22)に沿って折り返される部分である第1の折り返し部73aを有する構造でもよい。
また、第4の変形例において、導電膜55は、例えば、樹脂フィルムに金属膜を蒸着処理されたフィルム状の膜により、第1のつなぎ部73および第1の側部領域71を含め一体化した(連続的な)膜で形成されてもよいが、所定の導電性が確保できれば、このような態様に限定されない。例えば、導電膜55のうち第1の側部領域71が、他と異なる導電性材料で形成されてもよく、導電膜55のうち第1のつなぎ部73および第1の側部領域71が、他と異なる導電性材料で形成されてもよい。なお、第1の側部領域71と、金属ボディとの間は、第2の変形例で説明した材料(空気も含む)を使用でき、これらは、容量結合を介してグランドに接続される。第4の変形例の場合、接地電極として機能する第1の側部領域71の面積を制御できるため、結合容量Cが3pF以上となるようにグランドに相当する金属ボディへの接続の安定性を確保しやすい。
なお、図2D、図2Eでは図示しないが、第4の変形例では、第2の側部領域72についても、同じ態様としてもよい。つまり、第4の変形例において、導電膜55は、金属ボディの境界と平面視で交差する(不図示の)第2の折り返し部を有する第2のつなぎ部を介して接続され、ガラス板20のうち金属ボディと対向する主面に配置される、(不図示の)島状の第2の側部領域72を有してもよい。なお、第1の折り返し部73a、第2の折り返し部のうち少なくとも一方または両方は、単に「折り返し部」とも言う。
図2Fは、第1の実施形態における車両用窓ガラス装置の第5の変形例の平面視による拡大図であり、とくに、第1の側部領域71を含む拡大図である。第5の変形例は、上述の第2の変形例と同様の構成及び効果についての説明は、上述の第2の変形例の説明を援用することで省略する。図2Fに示す車両用窓ガラス装置1014は、車外側に配置されるガラス板10と車内側に配置されるガラス板20の間に備えられる導電膜55を有するとともに、金属ボディと対向する部分である、第1の側部領域71を有する。
また、第1の側部領域71は、第1のつなぎ部77を介して第1の容量結合部75と電気的に接続されており、第1の側部領域71、第1のつなぎ部77及び第1の容量結合部75は、いずれも車内側に配置されるガラス板20の車内側に配置される。なお、第1の実施形態における車両用窓ガラス装置の第5の変形例は、遮光膜13の端部(内縁13a)が、第1の容量結合部75よりも内側に位置する。そのため、平面視において、遮光膜13と、第1の容量結合部75とが重なり、さらに、遮光膜13と、第1のつなぎ部77の少なくとも一部とが重なるので、これらが視認されにくくなる。
図2Gは、図2Fにおける一点鎖線B−B'の断面図であり、第1の実施形態における車両用窓ガラス装置の第5の変形例の積層構造の一例を示した図である。図2Gに示す車両用窓ガラス装置1014は、ガラス板10とガラス板20との間に、中間膜40、導電膜55を有するが、この形態に限らない。例えば、車両用窓ガラス装置1014は、ガラス板10とガラス板20との間に、2つの中間膜を有し、導電膜55が該2つの中間膜の間に位置する積層構造でもよい。
第5の変形例において、導電膜55は、第1のつなぎ部77を介して接続される、島状の第1の側部領域71を有する。第5の変形例の場合、平面視において、第1の容量結合部75は導電膜55と重なることで、ガラス板20を介して導電膜55と容量結合することで所定の周波数の信号において、これらが電気的に接続される。この場合、導電膜55と金属ボディとの間は、導電膜55と第1の容量結合部75との間の結合容量をCとし、Cと、第1の側部領域71と金属ボディとの結合容量(C)と、の合成結合容量をCとしたとき、合成結合容量Cが3pF以上となるように調整するとよい。なお、C=C・C/(C+C)で表される。
第5の変形例では、合成結合容量Cが3pF以上となるように、導電膜55と第1の容量結合部75とが重なる面積、第1の側部領域71と金属ボディとが重なる面積を決定するとよい。また、第5の変形例の場合、合成結合容量Cが3pF以上であると、導電膜55とグランドに相当する金属ボディとの接続の安定性を確保しやすい。合成結合容量Cは、4pF以上が好ましく、5pF以上がより好ましい。また、合成結合容量Cは、とくに上限はないが、導電膜55と第1の容量結合部75とが重なる面積、第1の側部領域71と金属ボディとが重なる面積の上限の関係から、130pF以下であればよい。
なお、図2F、図2Gでは図示しないが、第5の変形例では、第2の側部領域72についても、同じ態様としてもよい。つまり、第5の変形例において、ガラス板20の車内側に、第2の側部領域72、(不図示の)第2のつなぎ部および(不図示の)第2の容量結合部が電気的に接続されていてもよい。なお、第1のつなぎ部77、第2のつなぎ部のうち少なくとも一方または両方は、単に「つなぎ部」とも言い、第1の容量結合部75、第2の容量結合部のうち少なくとも一方または両方は、単に「容量結合部」とも言う。
図2Hは、第1の実施形態における車両用窓ガラス装置の第6の変形例の平面視による拡大図であり、とくに、第1の線状導体87を含む拡大図である。第6の変形例は、上述の第2の変形例と同様の構成及び効果についての説明は、上述の第2の変形例の説明を援用することで省略する。図2Hに示す車両用窓ガラス装置1015は、車外側に配置されるガラス板10と車内側に配置されるガラス板20の間に備えられる導電膜55を有するとともに、導電膜55に含まれる第1のつなぎ部89を介して電気的に接続される第1の線状導体87を備える。
図2Hにおいて、第1の線状導体87は、平面視において金属ボディとは重ならないが、金属ボディと近接するように、例えば所定の間隔で金属ボディの端部(破線70)に沿って配置される。第1の線状導体87は、平面視において、金属ボディとは斜め方向に容量結合するように、具体的には、第1の線状導体87と金属ボディとの間の結合容量Cが3pF以上となるように、その長さ、幅および配置を設定するとよい。なお、第1の線状導体87は、その少なくとも一部と金属ボディとの間隔が5mm以内であればよく、第1の線状導体87の全てと金属ボディとの間隔が5mm以内であれば好ましい。また、第1の線状導体87は、導電膜55と同じ材料でもよいが、銀、銅、アルミニウム等の材料を用いてもよい。結合容量Cは、4pF以上が好ましく、5pF以上がより好ましい。また、結合容量Cは、とくに上限はないが、第1の線状導体87が必要以上に長くならないように、130pF以下であればよい。
なお、図2Hでは図示しないが、第6の変形例では、右側部に位置する(不図示の)第2の線状導体についても、同じ態様としてもよい。つまり、第6の変形例において、導電膜55は(不図示の)第2のつなぎ部を有し、第2のつなぎ部を介して第2の線状導体が導電膜55と電気的に接続されていてもよい。なお、第1のつなぎ部89、第2のつなぎ部のうち少なくとも一方または両方は、単に「つなぎ部」とも言い、第1の線状導体87、第2の線状導体のうち少なくとも一方または両方は、単に「線状導体」とも言う。
図3は、第2の実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を示す分解斜視図である。図4は、第2の実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を平面視で示す図である。上述の実施形態と同様の構成及び効果についての説明は、上述の実施形態の説明を援用することで省略する。
窓ガラス102は、車外側に配置されるガラス板10と、車内側に配置されるガラス板20と、合わせガラスの内部に配置される平面状導体50とを備える。
図3,4の実施形態では、平面状導体50は、水平方向に延びる1つ以上の分割線59で分離されており、車両に取り付けた状態において、分割線59より上方にある上導体領域156と、分割線59より下方にある下導体領域155とを有する。上導体領域156は、第1の導体領域の一例であり、下導体領域155は、第2の導体領域の一例である。例えば、上導体領域156は、導電膜56を有し、下導体領域155は、導電膜55と、導電膜55に接続される一対のバスバー51,52とを有する。
正極57と負極58は、上導体領域156に接続されずに下導体領域155に接続される。つまり、上導体領域156には直流電圧が印加されないので、導電膜56はヒータとしては機能せず、下導体領域155には直流電圧が印加されるので、導電膜55はヒータとして機能する。
給電電極33と接地電極37は、平面状導体50が少なくともVHF帯の電波を受信するように、ガラス板20を介して平面状導体50と対向する。給電電極33は、ガラス板20を介して上導体領域156のみと対向するか、または、ガラス板20を介して上導体領域156と下導体領域155との両方と対向する。接地電極37は、ガラス板20を介して上導体領域156と対向せず、ガラス板20を介して下導体領域155と対向する。給電電極33と接地電極37は、このようにガラス板20を介して平面状導体50と対向しているので、容量結合を介して給電される逆Fアンテナが構成されている。つまり、給電電極33と接地電極37は、少なくともVHF帯の電波を受信する逆Fアンテナが構成されるように、それら自体がガラス板20を介して平面状導体50と対向しているので、少なくともVHF帯のアンテナ利得を確保することが容易になる。給電電極33は、少なくともUHF帯の電波を受信するように形成されてもよい。
窓ガラス102は、合わせガラスの車内側の外面に配置される給電電極35及び接地電極38を更に備えてもよい。給電電極35と接地電極38の詳細説明は、上述の説明を援用することで省略する。
窓ガラス102は、合わせガラスの車内側の外面に配置される給電電極32を更に備えてもよい。給電電極32は、上導体領域156が少なくともMF帯の電波を受信するように、それ自体がガラス板20を介して上導体領域156と対向する。つまり、上導体領域156の少なくとも一部が少なくともMF帯の電波を受信する放射導体として機能するように、給電電極32は、それ自体がガラス板20を介して上導体領域156と対向する。給電電極32のその他の詳細説明は、上述の説明を援用することで省略する。
図4は、第2の実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を平面視で示す図である。上導体領域156の縦方向の長さをL1、下導体領域155の縦方向の長さをL2とするとき、L1/L2は、1/15以上1/3以下が好ましい。L1/L2がこの範囲内であると、少なくともVHF帯のアンテナ利得を確保でき、見栄えの向上と視界の確保を両立でき、さらには、防曇等を効果的に発揮できる点で好ましい。L1/L2が1/15未満になると、上導体領域156が狭くなりすぎるので、MF帯のアンテナ利得が低下してしまう。L1/L2が1/3を超えると、下導体領域155が狭くなりすぎるので、窓ガラス102全体のうち防曇等を発揮できる範囲が狭くなってしまう。
また、遮光膜13の内縁13aは、上導体領域156の外縁56aのうち分割線59と接する部分を除く外縁よりも内側にあり、下導体領域155の外縁55aのうち分割線59と接する部分を除く外縁よりも内側にある。これにより、外縁56aのうち分割線59と接する部分を除く外縁と、外縁55aのうち分割線59と接する部分を除く外縁とは、平面視で遮光膜13と重複するので、平面状導体50がある部分とない部分の境目が遮光膜13により隠れ、見栄えが向上する。
図4の窓ガラス装置1020では、図2に示すチョークコイル86が無くてもよい。MF帯の電波を受信する上導体領域156は、直流電源80による直流電圧が印加される下導体領域155から分割線59で分離しているため、AM放送波等のMF帯の電波の受信信号が直流電源80及びグランド側に漏洩する経路が遮断されているからである。
窓ガラス装置1020は、給電電極32に接続されるコイル85を更に備えてもよい。コイル85は、少なくともVHF帯の信号を遮断するインダクタであることが好ましい。
また、図4Aは、第2の実施形態における車両用窓ガラス装置の変形例である。図4Aに示す車両用窓ガラス装置1021は、車外側に配置されるガラス板10と車内側に配置されるガラス板20の間に備えられる導電膜55を有し、平面視において、導電膜55の左右両側に、各々、車両の金属ボディ(フランジ)と対向する部分を有する。なお、図4Aにおいて、破線70は、金属ボディの境界(端部)を示す。そして、導電膜55は、車両の金属ボディ部分と対向する左右両側の領域として、各々、第1の側部領域71、第2の側部領域72を備える。なお、車両用窓ガラス装置1021は、第1の側部領域71および第2の側部領域72のうち少なくとも一方のみを有してもよい。
図4Aの平面視において、第1の側部領域71と対向する金属ボディの領域が、接地電極37に相当し、第2の側部領域72と対向する金属ボディの領域が、接地電極38に相当する。つまり、本実施形態における車両用窓ガラス装置1021は、接地電極が車両の金属ボディである場合も含む。なお、第1の側部領域71および第2の側部領域72と、金属ボディとの間は、第1の実施形態の第2の変形例で説明した材料(空気も含む)を使用でき、これらは、容量結合を介してグランドに接続される。
また、第2の実施形態における車両用窓ガラス装置は、上記のような第1の実施形態の第1の変形例に基づく形態を用いる場合に限らず、上述の第1の実施形態の第2の変形例、第3の変形例、第4の変形例または第5の変形例に基づく第1の側部領域71、第2の側部領域72を用いてもよい。さらに、第2の実施形態における車両用窓ガラス装置は、第1の実施形態の第6の変形例のように、第1の線状導体87、(不図示の)第2の線状導体を用いてもよい。いずれの変形例の場合においても、接地電極として金属ボディが用いられ、導電膜55と電気的に接続される部分と、金属ボディとが、所定の周波数の信号において3pF以上の結合容量または合成結合容量で容量結合されていればよい。
第1の側部領域71および第2の側部領域72の面積は、金属ボディ(グランド)への接続の安定性が確保できればよく、第1の実施形態の変形例で説明した面積の範囲を適用できる。また、図4Aに示す車両用窓ガラス装置1021は、接地電極として金属ボディを用いたが、金属ボディに加え、図4に示す車両用窓ガラス装置1020で説明した、接地電極37、38を併用してもよい。
図5は、給電電極35の他の構成例を示す図である。給電電極35は、矩形エレメント35aと、直線エレメント35bと、直線エレメント35dとを有し、Y軸方向が長手方向となるように形成される。直線エレメント35bは、第1のエレメントの一例である。直線エレメント35dは、第2のエレメントの一例である。
直線エレメント35dは、直線エレメント35bが接続される矩形エレメント35aの短辺である下辺から、矩形エレメント35aの長辺である右辺と平行に延伸する部分を有し、直線エレメント35dの導体長は、直線エレメント35bの導体長よりも短い。直線エレメント35dの長さを調整することで、地上デジタルテレビ放送やDABのL-Band等のUHF帯のアンテナ利得の向上を図ることができる。
なお、給電電極35は、直線エレメント35dがない形態でもよく、直線エレメント35b及び直線エレメント35dがない形態でもよい。また、給電電極33も、給電電極35と同様の形状を有するので、その詳細説明は上述の説明を援用することで省略する。
図6〜11は、本実施形態における車両用窓ガラスの積層形態のバリエーションを示したものである。なお、図6〜11には、板面22側に配置されている電極として、給電電極32が代表して示されているが、上述の他の給電電極や接地電極も同様に配置されている。
図6〜8では、平面状導体50は、ガラス板10とガラス板20との間に配置されている。平面状導体50と給電電極32は、ガラス板20の厚さ方向(Z軸方向)での平面視で、ガラス板20を介して互いに重複するように配置されている。また、平面状導体50は、ガラス板10とガラス板20との間に配置される中間膜40に接触している。
図6は、平面状導体50がガラス板20の板面21に形成される形態を示す。例えば、ガラス板20の板面21に蒸着処理されることにより板面21にコーティングされた導電膜に、平面状導体50が形成される。
図7は、平面状導体50がガラス板10の板面11に形成される形態を示す。例えば、ガラス板10の板面11に蒸着処理されることにより板面11にコーティングされた導電膜に、平面状導体50が形成される。図7のように、平面状導体50と給電電極32との間には、ガラス板20だけでなく、中間膜40が存在してもよい。
図8は、平面状導体50が、中間膜41と中間膜42との間に位置する形態を示す。中間膜41は、中間膜40が有する第1の層の一例であり、中間膜42は、中間膜40が有する第2の層の一例である。例えば、ガラス板10の板面11に接する中間膜41とガラス板20の板面21に接する中間膜42との間に、平面状導体50が挟まれている。図8のように、平面状導体50と給電電極32との間には、ガラス板20だけでなく、中間膜42が存在してもよい。
また、図9〜11に示されるように、本開示に係る車両用窓ガラスは、合わせガラスに限らない。この場合、平面状導体50と給電電極32との間に存在する誘電体は、ガラス板10と同じ大きさでなくてもよく、給電電極32を少なくとも形成できる程度の大きさの誘電体基板や誘電体フィルムなどであればよい。
図9〜11では、平面状導体50は、ガラス板10と誘電体基板23との間に配置されている。平面状導体50と給電電極32は、誘電体基板23の厚さ方向(Z軸方向)での平面視で、誘電体基板23を介して互いに重複するように配置されている。誘電体基板23は、例えば、樹脂製のプリント基板(例えば、FR4に銅箔を取り付けたガラスエポキシ基板)であり、誘電体フィルムと置換された形態でもよい。
図9は、平面状導体50がガラス板10の板面11に形成される形態を示す。例えば、ガラス板10の板面11に蒸着処理されることにより板面11にコーティングされた導電膜に、平面状導体50が形成される。誘電体基板23の板面22には、給電電極32が設けられている。給電電極32が平面状導体50と対向するように、誘電体基板23は、平面状導体50に接着層43によって接着される。
図10は、平面状導体50がガラス板10の板面11に形成される形態を示す。例えば、平面状導体50が、板面11に接着層43aによって接着される。誘電体基板23の板面22には、給電電極32が設けられている。給電電極32が平面状導体50と対向するように、誘電体基板23は、平面状導体50に接着層43bによって接着される。
図11は、誘電体基板23がガラス板10の板面11に接着層43によって接着される形態を示す。例えば、誘電体基板23は、平面状導体50が形成された板面21と、平面状導体50との間に誘電体基板23の少なくとも一部の誘電体部分を挟むように給電電極32が形成された板面22とを有する。平面状導体50は、誘電体基板23の内部に埋め込まれた形態で設けられてもよい。
このように、本実施形態における車両用窓ガラスでは、平面状導体50の少なくとも一部は、誘電体(ガラス板や誘電体基板など)を挟んで給電電極32と対向している。よって、平面状導体50で受信して得られる信号は、平面状導体50と給電電極32との間の容量結合を介して給電電極32から取り出される。給電電極32から取り出される信号は、給電電極32に導通可能に接続された導電性部材を介して、アンプ60(図1等参照)の入力部に伝達される。この導電性部材の具体例として、AV線や同軸ケーブルなどの給電線が挙げられる。
給電線として同軸ケーブルが使用される場合、同軸ケーブルの芯線(内部導体)は、給電電極32に接続され、同軸ケーブルの外部導体は、車体等のグランドに接続される。また、アンプ60を給電電極32に接続されるためのコネクタが使用されてもよく、当該コネクタは、例えば、給電電極32に実装される。コネクタにアンプ60が搭載されていてもよい。同軸ケーブルは、給電電極33、35および39にも適用でき、同様に、コネクタにアンプ61および62が搭載されていてもよい。
このように、平面状導体50で受信して得られる信号は、平面状導体50と給電電極32との間の容量結合を介して給電電極32から取り出される。給電電極32には、アンプ60の入力部が直接又は間接的に接続される。アンプ60は、給電電極32から取り出される信号を増幅し、増幅した信号を、車両に搭載される不図示の信号処理回路に出力する。
ここで、平面状導体50からアンプ60までのMF帯における等価回路は、図12に示されるような回路で表すことができる。
図1,2の第1の実施形態では、図12において、平面状導体50と給電電極32との間の結合容量をC、平面状導体50のアンテナ容量をC、給電電極32に接続されるアンプ60の入力容量をCとする。また、結合容量Cを無限大にしたときの給電電極32からの出力電圧Vの値に比べてxデシベル低い値をνxdB、平面状導体50の受信電圧をνとする。このとき、Cが下記の式(1)を満たすことにより、平面状導体50と給電電極32との間の容量結合での結合ロスがxデシベル以下になる。なお、xは、3.0以下である。また、xは、2.0以下が好ましく、1.0以下がより好ましく、0.5以下がさらに好ましい。
図1,2の第1の実施形態では、Cは、平面状導体50と車体等のグランドとの間の容量を表す。Cは、アンプ60の入力部と車体等のグランドとの間の入力容量を表す。"結合容量Cを無限大にしたとき"とは、平面状導体50と給電電極32とが容量結合せずに導体により直結されたときを表す。つまり、平面状導体50と給電電極32との間の容量結合での結合ロスが零になる状態を表す。
一方、図3,4の第2の実施形態では、図12において、上導体領域156と給電電極32との間の結合容量をC、上導体領域156のアンテナ容量をC、給電電極32に接続されるアンプ60の入力容量をCとする。また、結合容量Cを無限大にしたときの給電電極32からの出力電圧Vの値に比べてxデシベル低い値をνxdB、上導体領域156の受信電圧をνとする。このとき、Cが式(1)を満たすことにより、上導体領域156と給電電極32との間の容量結合での結合ロスがxデシベル以下になる。
図3,4の第2の実施形態では、Cは、上導体領域156と車体等のグランドとの間の容量を表す。Cは、アンプ60の入力部と車体等のグランドとの間の入力容量を表す。"結合容量Cを無限大にしたとき"とは、上導体領域156と給電電極32とが容量結合せずに導体により直結されたときを表す。つまり、上導体領域156と給電電極32との間の容量結合での結合ロスが零になる状態を表す。
各実施形態において、Cが無限大であるときが、容量結合での結合ロスがない理想的な状態である。Cが大きくなるほど、容量結合での結合ロスが小さくなるので、Cに印加される分圧電圧(アンプ60に入力される電圧)の結合ロスによる低下を抑制できる。したがって、式(1)を満たすCに設定することにより、アンプ60に入力される電圧の結合ロスによる低下を抑制できる。よって、AM放送の周波数帯の電波を受信して得られる信号を容量結合を介して取り出す場合、アンプ60に入力される電圧が確保されるので、十分な受信感度がアンプ60で得られる。
図13は、結合ロスが1dBとなる、アンプの入力容量Cと結合容量Cとの関係を測定したシミュレーション結果の一例を示す図である。図14は、結合ロスが0.5dBとなる、アンプの入力容量Cと結合容量Cとの関係を測定したシミュレーション結果の一例を示す図である。図13,14で示される曲線は、下記の式(2)で表される。なお、xは、3.0以下である。また、xは、2.0以下が好ましく、1.0以下がより好ましく、0.5以下がさらに好ましい。
図13で示される曲線は、式(2)内のνxdBが1の場合を表し、図14で示される曲線は、νxdBが0.5の場合を表す。AM放送波を受信する一般的なアンテナ素子のアンテナ容量の範囲は、20pF以上80pF以下であるので、図13,14では、Cは、最小値(=20pF)に設定した。また、一般的なアンプの入力容量の範囲は、10pF以上80pF以下である。
したがって、例えば図13に示されるように、入力容量Cが10pFのアンプ60を使用する場合、結合容量Cが54.6pF以上となるように設計することで、結合ロスを1dB以下にでき、アンプ60での受信感度が向上できる。また、例えば図14において、入力容量Cが10pFのアンプ60を使用する場合、結合容量Cが112.5pF以上となるように設計することで、結合ロスを0.5dB以下にでき、アンプ60での受信感度がより向上できる。
結合容量Cは、誘電体の厚さ方向での平面視において、平面状導体50と給電電極32とが重複する面積(以下、"重複面積A"とも称する)が大きいほど大きくなる。したがって、重複面積Aは、結合ロスを小さくする点で、大きい方が好ましい。しかし、ガラス板又は誘電体基板の広さの上限を考慮して、重複面積Aの上限値を計算すると、結合容量Cの上限は、3500pF程度となる。
図15は、給電電極33又は給電電極35の面積Aとアンテナ利得との関係を例示する図である。面積Aを変化させると、アンテナ利得は、DABのBand IIIの周波数帯に比べてFM放送の周波数帯の方が大きく変化する。図15に示されるように、FM放送波の周波数帯のアンテナ利得が向上する点で、面積Aは420mm以上が好ましい。面積Aが420mm未満であると、アンテナ利得が最大値に対して6dB程度低下してしまう。
表1は、図3,4の第2の実施形態における車両用窓ガラス(すなわち、導電膜が分割された分割コートを有する窓ガラス102)によって得られるアンテナ利得の試験結果の一例を示す図である。表2は、図1,2の第1の実施形態における車両用窓ガラス(すなわち、導電膜が分割されていない全面コートを有する窓ガラス101)によって得られるアンテナ利得の試験結果の一例を示す図である。
このとき、給電電極33、35は、Y軸方向に長辺を有する10mm×110mmの長方形状の矩形エレメント33a、35aを有する。また、給電電極33、35は、矩形エレメント33a、35aの下辺から幅0.8mmでY軸方向に110mm延伸する直線エレメント33b、35bを有する。また、給電電極33、35は、直線エレメント33b、35bのうち、矩形エレメント33a、35aの下辺から10mm離れた箇所に分岐点を有するとともに、その分岐点から幅0.8mmでL字状に延伸する曲折エレメント33c、35cを有する。L字状の曲折エレメント33c、35cは、それぞれ、X軸方向に10mm延伸する線条エレメントと、Y軸方向に50mm延伸する線条エレメントとを有する。また、給電電極39は、20mm×10mmの長方形状の矩形エレメント39aとともに、X方向の両側に40mmずつ延伸する線条エレメントを有する。さらに、給電電極32は、車両用窓ガラスの上縁部に、10mm×1020mmの矩形エレメントを備える。
なお、第2の実施形態における車両用窓ガラスの平面状導体50を、該車両用窓ガラスを車両に取り付けた際、水平方向に分割線59で2分割した。このとき、上導体領域156の縦方向の長さL1は、約130mmであり、下導体領域155の縦方向の長さL2は、約520mmであり、L1/L2は、0.25であった。
表1,2は、ECE(ヨーロッパ)とJPN(日本)で使用される周波数帯で測定されたアンテナ利得の平均値を示す。ECEで使用される周波数帯として、FM(87〜108MHz)、DAB(170〜240MHz)及びDTV Band4&5(470〜790MHz)を選定し、JPNで使用される周波数帯として、FM(76〜108MHz)を選定した。FM1,FM2は、それぞれ、給電電極33から得られるFM放送波帯の信号、給電電極35から得られるFM放送波帯の信号を表す。DAB1,DAB2は、それぞれ、給電電極33から得られるDAB帯の信号、給電電極35から得られるDAB帯の信号を表す。DTV1,DTV2,DTV3は、それぞれ、給電電極33から得られるDTV帯の信号、給電電極35から得られるDTV帯の信号、給電電極39から得られるDTV帯の信号を表す。表1,2に示す数値であれば、各周波数帯において、要求される受信感度が得られているといえる。
表3は、第1及び第2の実施形態における車両用窓ガラスによって得られるアンテナ利得の試験結果の一例を示す図である。
表3は、AM放送波に使用される周波数帯(531〜1720kHz)に含まれる複数の周波数ポイント(594kHz,693kHz,810kHz,954kHz,1134kHz,1242kHz,1422kHz)で給電電極32から測定されたアンテナ利得の平均値を示す。表3に示す数値であれば、AM放送波の周波数帯において、要求される受信感度が得られているといえる。
以上、車両用窓ガラスを実施形態により説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
10 ガラス板(第1のガラス板の一例)
13 遮光膜
14 透過領域
20 ガラス板(第2のガラス板又は誘電体の一例)
21 板面(第1の面の一例)
22 板面(第2の面の一例)
23 誘電体基板(誘電体の一例)
32 給電電極(第2の給電電極の一例)
33,35 給電電極
37,38 接地電極
39 給電電極(導体パターンの一例)
40 中間膜
41 第1の層
42 第2の層
43 接着層
50 平面状導体
50b 切り欠き部
51,52 バスバー
55,56 導電膜
57 正極
58 負極
59 分割線
60,61,62 アンプ
63 筐体
70 破線(金属ボディの境界(端部))
71 第1の側部領域
72 第2の側部領域
73,77,89 第1のつなぎ部
75 第1の容量結合部
86 チョークコイル
87 第1の線状導体
101,102 窓ガラス
155 下導体領域(第2の導体領域の一例)
156 上導体領域(第1の導体領域の一例)
1010,1010a,1011,1012,1013,1014,1015,1020,1021 窓ガラス装置(車両用窓ガラス装置の一例)

Claims (38)

  1. 可視光を透過する透過領域を有し、可視光を遮光する遮光膜が前記透過領域の外側に設けられるガラス板と、
    前記ガラス板に対向する側の第1の面と、前記第1の面とは反対側の第2の面とを有する誘電体と、
    前記ガラス板と前記第1の面との間に設けられる平面状導体と、
    前記平面状導体に接続される正極と、
    前記平面状導体に接続される負極と、
    前記第2の面の側に設けられる少なくとも1つの給電電極と、
    前記第2の面の側に設けられる少なくとも1つの接地電極とを備え、
    前記平面状導体は、前記正極と前記負極との間に電圧を印加することによって発熱し、
    前記給電電極及び前記接地電極は、前記平面状導体が少なくともVHF帯の電波を受信するように、前記平面状導体に前記誘電体を介して対向し、
    平面視において、前記正極、前記負極、前記給電電極及び前記接地電極は、前記遮光膜と重複する、
    車両用窓ガラス。
  2. 1つの前記給電電極の面積は、420mm以上8000mm以下である、請求項1に記載の車両用窓ガラス。
  3. 前記給電電極は、矩形状に形成された矩形エレメントを含む、請求項1又は2に記載の車両用窓ガラス。
  4. 前記給電電極は、前記矩形エレメントの一辺から延伸し、前記矩形エレメントの一辺の幅よりも細い幅を有する第1のエレメントを含む、請求項3に記載の車両用窓ガラス。
  5. 前記矩形エレメントは、長方形に形成された長方形エレメントであり、
    前記第1のエレメントは、前記長方形エレメントの短辺の幅よりも細い幅を有する、請求項4に記載の車両用窓ガラス。
  6. 前記給電電極は、前記長方形エレメントに電気的に接続される第2のエレメントを含み、
    前記第2のエレメントは、前記長方形エレメントの短辺の幅よりも細い幅を有する、請求項5に記載の車両用窓ガラス。
  7. 前記第2のエレメントは、前記第1のエレメントが接続される前記長方形エレメントの短辺から、前記長方形エレメントの長辺と平行に延伸する部分を有し、
    前記第2のエレメントの導体長は、前記第1のエレメントの導体長よりも短い、請求項6に記載の車両用窓ガラス。
  8. 前記第2のエレメントは、前記第1のエレメントの端部を除く位置から、前記第1のエレメントの延伸方向に対して直角な方向に延伸し、折れ曲がってから更に延伸し、開放端を有する、請求項6に記載の車両用窓ガラス。
  9. 前記給電電極と前記接地電極は、前記透過領域の一つの辺に沿って位置する、請求項1から8のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  10. 前記給電電極と前記接地電極は、前記透過領域の第1の辺の外側及び第2の辺の外側にそれぞれ位置する、請求項1から8のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  11. 車両に取り付けた状態において、前記第1の辺は、左辺であり、前記第2の辺は、右辺である、請求項10に記載の車両用窓ガラス。
  12. 前記ガラス板が第1のガラス板であり、前記誘電体が第2のガラス板であり、
    前記第1のガラス板と前記第2のガラス板とが中間膜を介して貼り合わされる合わせガラスの構造を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  13. 前記平面状導体は、一つの導体面により形成される、請求項1から12のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  14. 前記遮光膜の内縁は、前記平面状導体の外縁よりも内側にある、請求項13に記載の車両用窓ガラス。
  15. 前記第2の面の側に設けられる第2の給電電極を更に備え、
    前記第2の給電電極は、前記平面状導体が少なくともMF帯の電波を受信するように、前記平面状導体に前記誘電体を介して対向する、請求項13又は14に記載の車両用窓ガラス。
  16. 前記平面状導体と前記第2の給電電極との間の結合容量をC、前記平面状導体のアンテナ容量をC、前記第2の給電電極に接続されるアンプの入力容量をC、前記Cを無限大にしたときの前記第2の給電電極からの出力電圧の値に比べてxデシベル低い値をνxdB、前記平面状導体の受信電圧をνとするとき、
    前記Cは、式(1)を満たす、請求項15に記載の車両用窓ガラス。
  17. 前記平面状導体は、水平方向に延びる1つの分割線で分離されており、車両に取り付けた状態において、前記分割線より上方にある第1の導体領域と、前記分割線より下方にある第2の導体領域とを有し、
    前記正極と前記負極は、前記第1の導体領域に接続されずに前記第2の導体領域に接続され、
    前記給電電極は、前記第1の導体領域又は前記第1の導体領域と前記第2の導体領域との両方に前記誘電体を介して対向し、
    前記接地電極は、前記第1の導体領域に前記誘電体を介して対向せずに前記第2の導体領域に前記誘電体を介して対向する、請求項1から12のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  18. 前記第1の導体領域の縦方向の長さをL1、前記第2の導体領域の縦方向の長さをL2とするとき、L1/L2は、1/15以上1/3以下である、請求項17に記載の車両用窓ガラス。
  19. 前記遮光膜の内縁は、前記第1の導体領域の外縁のうち前記分割線と接する部分を除く外縁よりも内側にあり、前記第2の導体領域の外縁のうち前記分割線と接する部分を除く外縁よりも内側にある、請求項17又は18に記載の車両用窓ガラス。
  20. 前記第2の面の側に設けられる第2の給電電極を更に備え、
    前記第2の給電電極は、前記第1の導体領域が少なくともMF帯の電波を受信するように、前記第1の導体領域に前記誘電体を介して対向する、請求項17から19のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  21. 前記第1の導体領域と前記第2の給電電極との間の結合容量をC、前記第1の導体領域のアンテナ容量をC、前記第2の給電電極に接続されるアンプの入力容量をC、前記Cを無限大にしたときの前記第2の給電電極からの出力電圧の値に比べてxデシベル低い値をνxdB、前記第1の導体領域の受信電圧をνとするとき、
    前記xは、3.0以下であり、
    前記Cは、式(1)を満たす、請求項20に記載の車両用窓ガラス。
  22. 前記第2の給電電極は、車両に取り付けた状態において、前記透過領域の上辺の外側に位置し、かつ、横長に形成される、請求項15,16,20,21のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  23. 前記第2の面の側に設けられ、且つ、前記第2の給電電極よりも外側に位置する、少なくともUHF帯の電波を受信する導体パターンを更に備える、請求項15,16,20〜22のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  24. 前記第2の面の側に設けられ、且つ、前記平面状導体の内側に局所的に凹となる外縁によってできる凹部によって形成される領域の少なくとも一部に位置する、少なくともUHF帯の電波を受信する導体パターンを更に備える、請求項15,16,20〜22のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  25. 請求項15又は16に記載の車両用窓ガラスと、
    前記正極と前記負極に接続されるチョークコイルとを備え、
    前記チョークコイルは、少なくともMF帯の信号を遮断する、車両用窓ガラス装置。
  26. 前記第2の給電電極に接続されるコイルを更に備え、
    前記コイルは、少なくともVHF帯の信号を遮断する、請求項25に記載の車両用窓ガラス装置。
  27. 前記正極に接続される正極側コイルと、
    前記負極に接続される負極側コイルとを更に備え、
    前記正極側コイルと前記負極側コイルは、少なくともVHF帯の信号を遮断する、請求項25又は26に記載の車両用窓ガラス装置。
  28. 請求項15,16,20〜24のいずれか一項に記載の車両用窓ガラスと、
    前記第2の給電電極に接続されるコイルとを備え、
    前記コイルは、少なくともVHF帯の信号を遮断する、車両用窓ガラス装置。
  29. 請求項1〜24のいずれか一項に記載の車両用窓ガラスと、
    前記正極に接続される正極側コイルと、
    前記負極に接続される負極側コイルとを備え、
    前記正極側コイルと前記負極側コイルは、少なくともVHF帯の信号を遮断する、車両用窓ガラス装置。
  30. 前記正極側コイルと前記負極側コイルは、少なくともFM放送波の周波数帯の信号を遮断する、請求項27又は29に記載の車両用窓ガラス装置。
  31. 請求項1〜24のいずれか一項に記載の車両用窓ガラスを備え、
    前記平面状導体は、左右両側のうち少なくとも一方に、車両の金属ボディと対向する側部領域を有し、
    前記接地電極は、前記金属ボディを含む、車両用窓ガラス装置。
  32. 前記平面状導体は、前記金属ボディの境界と平面視で交差するつなぎ部によって前記側部領域と接続されており、
    前記側部領域は、平面視で島状である、請求項31に記載の車両用窓ガラス装置。
  33. 請求項1〜24のいずれか一項に記載の車両用窓ガラスを備え、
    前記平面状導体は、左右両側のうち少なくとも一方に、車両の金属ボディと対向する側部領域を有し、
    前記側部領域は、前記金属ボディの境界と平面視で交差するつなぎ部によって接続されており、
    前記つなぎ部は、前記金属ボディと対向する前記第2の面に沿って折り返される折り返し部を含み、
    前記接地電極は、前記金属ボディを含む、車両用窓ガラス装置。
  34. 前記側部領域と前記金属ボディとの間の結合容量Cは、3pF以上である、請求項31〜33のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス装置。
  35. 請求項1〜24のいずれか一項に記載の車両用窓ガラスを備え、
    前記平面状導体は、左右両側のうち少なくとも一方に、車両の金属ボディと対向する側部領域を有し、
    前記側部領域は、つなぎ部を介して容量結合部と電気的に接続され、
    前記容量結合部は、前記平面状導体と容量結合し、
    前記接地電極は、前記金属ボディを含む、車両用窓ガラス装置。
  36. 前記側部領域と前記金属ボディとの間の結合容量をC、前記容量結合部と前記平面状導体との間の結合容量をCとするとき、CとCとの合成結合容量Cは、C・C/(C+C)で表され、3pF以上である、請求項35に記載の車両用窓ガラス装置。
  37. 請求項1〜24のいずれか一項に記載の車両用窓ガラスを備え、
    前記平面状導体は、左右両側のうち少なくとも一方につなぎ部を有し、
    前記つなぎ部と接続され、車両の金属ボディと平面視において重ならずに近接する線状導体を有し、
    前記線状導体は、前記金属ボディと容量結合し、
    前記接地電極は、前記金属ボディを含む、車両用窓ガラス装置。
  38. 前記線状導体と前記金属ボディとの間の結合容量Cは、3pF以上である、請求項37に記載の車両用窓ガラス装置。
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