JP2022007172A - 車両用窓ガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイバーシティアンテナを簡素な構成で実現すること。【解決手段】ガラス板と、前記ガラス板に対向する誘電体と、前記ガラス板と前記誘電体との間にある平面状導体と、前記平面状導体の外周縁の近傍にあり、前記平面状導体に電気的に接続される第1給電点と、前記外周縁の近傍にあり、前記第1給電点から離れた位置で前記平面状導体に電気的に接続される第2給電点と、を有し、前記第1給電点及び前記第2給電点は、いずれも、第1周波数帯の電波の受信信号を出力し、前記第1給電点から前記第2給電点まで前記外周縁に沿った2つの異なる長さをそれぞれL1,L2とし、前記第1周波数帯の中心周波数における空気中の電波の波長をλ1Cとし、mを正の整数とするとき、L1>L2、L1-L2=ΔL、(λ1C/2)×(2×m-1)-0.30×λ1C≦ΔL≦(λ1C/2)×(2×m-1)+0.30×λ1C、を満足する、車両用窓ガラス。【選択図】図2

Description

本開示は、車両用窓ガラスに関する。
車両用窓ガラスにおいて、熱線反射効果を得るための透明導電性被覆を用いる場合がある。この透明導電性被覆の周縁にあるアンテナスロットに結合するアンテナ給電素子を、透明導電性被覆の両側に配置することによって、ダイバーシティアンテナを実現する技術が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特表2013-540406号公報 特表2013-544045号公報
しかしながら、透明導電性被覆のような平面状導体を利用してダイバーシティアンテナを実現する場合、従来の技術では、アンテナスロットと2つのアンテナ給電素子を必要とするので、ダイバーシティアンテナを簡素な構成で実現することが難しい。
本開示は、平面状導体を利用してダイバーシティアンテナを簡素な構成で実現可能な車両用窓ガラスを提供する。
本開示は、
ガラス板と、
前記ガラス板に対向する側の第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有する誘電体と、
前記ガラス板と前記第1面との間にある平面状導体と、
前記平面状導体の外周縁の近傍にあり、前記平面状導体に電気的に接続される第1給電点と、
前記外周縁の近傍にあり、前記第1給電点から離れた位置で前記平面状導体に電気的に接続される第2給電点と、を有し、
前記第1給電点及び前記第2給電点は、いずれも、第1周波数帯の電波の受信信号を出力し、
前記第1給電点から前記第2給電点まで前記外周縁に沿った2つの異なる長さをそれぞれL,Lとし、前記第1周波数帯の中心周波数における空気中の電波の波長をλ1Cとし、mを正の整数とするとき、
>L
-L=ΔL、
(λ1C/2)×(2×m-1)-0.30×λ1C≦ΔL≦(λ1C/2)×(2×m-1)+0.30×λ1C
を満足する、車両用窓ガラスを提供する。
本開示によれば、平面状導体を利用してダイバーシティアンテナを簡素な構成で実現可能な車両用窓ガラスを提供できる。
第1実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を示す分解斜視図である。 第1実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を平面視で示す図である。 共振条件とアイソレーション条件を説明するための図である。 車両用窓ガラスの給電構造の第1構成例を示す断面図である。 車両用窓ガラスの給電構造の第2構成例を示す断面図である。 第2実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を平面視で示す図である。 第3実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を平面視で示す図である。 直接結合で給電する場合のFM放送波の帯域のS21の測定結果の一例を示す図である。 直接結合で給電する場合のDAB Band IIIの帯域のS21の測定結果の一例を示す図である。 分割スリットなしの平面状導電膜に容量結合で給電する場合のFM放送波の帯域のS21の測定結果の一例を示す図である。 分割スリットなしの平面状導電膜に容量結合で給電する場合のDAB Band IIIの帯域のS21の測定結果の一例を示す図である。 分割スリットありの平面状導電膜に容量結合で給電する場合のFM放送波の帯域のS21の測定結果の一例を示す図である。 分割スリットありの平面状導電膜に容量結合で給電する場合のDAB Band IIIの帯域のS21の測定結果の一例を示す図である。 第1給電点と第2給電点との間のアイソレーションが高い場合の、実放送波の受信電圧の一例を示す図である。 第1給電点と第2給電点との間のアイソレーションが低い場合の、実放送波の受信電圧の一例を示す図である。 FM放送波とDAB Band IIIを含む周波数帯においてS21のシミュレーション結果の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本開示に係る実施形態について説明する。なお、理解の容易のため、図面における各部の縮尺は、実際とは異なる場合がある。平行、直角、直交、水平、垂直、上下、左右などの方向には、実施形態の効果を損なわない程度のずれが許容される。角部の形状は、直角に限られず、弓状に丸みを帯びてもよい。X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は、それぞれ、X軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向を表す。X軸方向とY軸方向とZ軸方向は、互いに直交する。XY平面、YZ平面、ZX平面は、それぞれ、X軸方向及びY軸方向に平行な仮想平面、Y軸方向及びZ軸方向に平行な仮想平面、Z軸方向及びX軸方向に平行な仮想平面を表す。
本実施形態では、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は、それぞれ、ガラス板の左右方向(横方向)、ガラス板の上下方向(縦方向)、ガラス板の表面に直角な方向(法線方向とも称する)を表す。X軸方向とY軸方向とZ軸方向は、互いに直交する。
本実施形態における車両用窓ガラスの例として、車両の後部に取り付けられるリアガラス、車両の前部に取り付けられるフロントガラス、車両の側部に取り付けられるサイドガラス、車両の天井部に取り付けられるルーフガラスなどがある。車両用窓ガラスは、これらの例に限られない。
図1は、第1実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を示す分解斜視図である。図1に示す窓ガラス101が車両に取り付けられた状態において、Z軸方向の正側は、車外側を表し、Z軸方向の負側は、車内側を表す。窓ガラス101は、車外側に配置されるガラス板10と、車内側に配置されるガラス板20とが、中間膜40を介して貼り合わされる合わせガラスの構造を有する。図1は、窓ガラス101の構成要素を、ガラス板10又はガラス板20の表面の法線方向に分離して示している。
窓ガラス101は、車外側に配置されるガラス板10と、車内側に配置されるガラス板20と、合わせガラスの内部に配置される平面状導体50とを備える。
ガラス板10及びガラス板20は、透明な板状の誘電体である。ガラス板10及びガラス板20のいずれか一方又は両方は、半透明でもよい。ガラス板10は、第1ガラス板の一例であり、ガラス板20は、第2ガラス板の一例である。なお、図1において、ガラス板20の位置に配置される板状体は、ガラス板に限らず、透明樹脂基板などの誘電体でもよい。
ガラス板10は、板面11と、Z軸方向において板面11とは反対側の板面12とを有する。板面11は、車内側の表面を表し、板面12は、車外側の表面を表す。特に、板面12は、合わせガラスの車外側の外面に相当する。ガラス板10は、可視光を透過する透過領域14を有する。透過領域14の外側には、可視光を遮光する遮光膜13が設けられてもよい。
ガラス板20は、ガラス板10の板面11に対向する側の板面21と、Z軸方向において板面21とは反対側の板面22とを有する。板面21は、車外側の表面を表し、板面22は、車内側の表面を表す。特に、板面22は、合わせガラスの車内側の外面に相当する。板面21は、第1面の一例であり、板面22は、第2面の一例である。
中間膜40は、ガラス板10とガラス板20との間に介在する透明又は半透明な誘電体である。ガラス板10とガラス板20とは、中間膜40によって接合される。中間膜40は、例えば、熱可塑性のポリビニルブチラール(PVB)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等が挙げられる。なお、中間膜40の比誘電率は、2.4以上3.5以下が好ましい。中間膜40は、ガラス板10と平面状導体50との間に配置されてもよいし、平面状導体50とガラス板20との間に配置されてもよい。
図1は、平面状導体50が、ガラス板10とガラス板20との間に配置される形態を示す。図1に示す実施形態では、平面状導体50は、ガラス板10の板面11とガラス板20の板面21との間に設けられており、分離されていない一つの導体面により形成されている。
平面状導体50は、導電性を有する導体膜55と、導体膜55に接続される一対のバスバー51,52とを有する。バスバー51は、第1バスバーの一例であり、バスバー52は、第2バスバーの一例である。平面状導体50(特に、導体膜55)は、バスバー51とバスバー52との間に電圧を印加することによって発熱する。平面状導体50が発熱することによって、窓ガラス101の防氷や防曇などを実現できる。
バスバー51は、平面状導体50の左縁部に位置する帯状電極であり、バスバー52は、平面状導体50の右縁部に位置する帯状電極である。一対のバスバー51,52は、板面11と板面21との間に配置されている。一対のバスバー51,52は、導体膜55よりも低いシート抵抗(表面抵抗率又は面抵抗率とも呼ばれる)を有する。一対のバスバー51,52には、例えば、銅、銀などの金属箔や薄膜が使用される。なお、一対のバスバー51,52は、平面状導体50の上縁部と下縁部に配置されてもよい。
窓ガラス101は、バスバー51にフラットワイヤ53を介して接続される正極37と、バスバー52にフラットワイヤ54を介して接続される負極38とを有する。例えば、正極37は、車内側から見て板面22の左縁部に設けられ、Y軸方向を長手方向とする矩形状のエレメントであり、負極38は、車内側から見て板面22の右縁部に設けられ、Y軸方向を長手方向とする矩形状のエレメントである。しかし、正極37及び負極38の形状は、円形や他の多角形などの他の形状でもよい。
車内側から見てバスバー51が板面21の左縁部に設けられている場合、フラットワイヤ53の一端53aがバスバー51に接続され、フラットワイヤ53の他端53bが正極37に接続される。同様に、車内側から見てバスバー52が板面21の右縁部に設けられている場合、フラットワイヤ54の一端54aがバスバー52に接続され、フラットワイヤ54の他端54bが負極38に接続される。
正極37と負極38との間に電圧を印加することによって、バスバー51とバスバー52との間に電圧が印加されるので、平面状導体50は発熱し、窓ガラス101の防氷や防曇などを実現できる。正極37と負極38は板面22側に露出しているので、一対のバスバー51,52が一対のガラス板10,20の間に挟まれて露出していなくても、一対のバスバー51,52にフラットワイヤ53,54を介して電圧を印加できる。
導体膜55は、中間膜40とガラス板20との間に又はガラス板10と中間膜40との間に配置される透明又は半透明な導体である。導体膜55の具体例として、Ag(銀)膜などの金属膜、ITO(酸化インジウム・スズ)膜などの金属酸化膜、または導電性微粒子を含む樹脂膜、複数種類の膜を積層した積層体などが挙げられる。導体膜55は、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂フィルムに蒸着処理等でコーティングされたものでもよい。
導体膜55は、ガラス板10の平面視において、一対のバスバー51,52の間に挟まれており、窓ガラス101を加熱するヒータとして機能する導電膜である。導体膜55は、直流電圧が一対のバスバー51,52間に印加されることにより窓ガラス101を加熱させて、窓ガラス101の防氷、防曇などを行う。例えば、車内側から見て平面状導体50の左縁部に設けられる一方のバスバー51は、フラットワイヤ53を介して直流電源の正極側に接続され、車内側から見て平面状導体50の右縁部に設けられる他方のバスバー52は、フラットワイヤ54を介して直流電源の負極側に接続される。なお、窓ガラス101は、高周波的に直流電源回路と分離するため、フラットワイヤ53と直流電源の正極との接続部およびフラットワイヤ54と直流電源の負極との接続部に、チョークコイルを挿入することが望ましい。
平面状導体50は、非加熱性であって、一対のバスバー51,52を有しないものでもよい。この場合、平面状導体50は、例えば、窓ガラス101の外部から到来する熱線を反射又は吸収する導体として機能する。
平面状導体50は、外周縁56を有する。この例では、外周縁56の形状は、Y軸方向で互いに対向する第1長辺56aと第2長辺56b、及び、X軸方向で互いに対向する第1短辺56cと第2短辺56dを含む略長方形である。外周縁56の形状は、略長方形に限られず、台形を含む他の形状でもよい。例えば、外周縁56の一部は、平面状導体50の内側に凹んでいてもよいし、平面状導体50の外側に突き出ていてもよい。外周縁56の一部は、直線状でも湾曲状でもよい。外周縁56の一部が、平面状導体50の内側に凹む構成としては、窓ガラス101のXY平面において凹部となる領域に、ハイマウントストップランプ等の点灯装置などが配置される構成が挙げられる。
図2は、第1実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を平面視で示す図である。窓ガラス101は、平面状導体50の外周縁56の近傍にある第1給電点33と、外周縁56の近傍にあり、第1給電点33から離れた第2給電点35と、を有する。第1給電点33は、平面状導体50に電気的に接続され、第2給電点35は、第1給電点33から離れた位置で平面状導体50に電気的に接続される。
第1給電点33及び第2給電点35は、いずれも、第1周波数帯の電波の受信信号を出力する。第1周波数帯は、例えば、周波数が30MHz~300MHzのVHF(Very High Frequency)帯に含まれる帯域であり、より具体的には、FM放送波の帯域(例えば、76MHz~108MHz)またはDAB Band IIIの帯域(例えば、170MHz~240MHz)が挙げられる。
第1給電点33は、第1給電線34の一端が接続され、第1給電線34を介して不図示の受信装置に接続される。第2給電点35は、第2給電線36の一端が接続され、第2給電線36を介して不図示の受信装置に接続される。第1給電点33から出力される受信信号を増幅するアンプが第1給電点33と受信装置との間に挿入されてもよく、当該アンプは、第1給電点33に直接接続されても、第1給電線34を介して接続されてもよい。第2給電点35から出力される受信信号を増幅するアンプが第2給電点35と受信装置との間に挿入されてもよく、当該アンプは、第2給電点35に直接接続されても、第2給電線36を介して接続されてもよい。
ガラス板10は、可視光を遮光する遮光膜13(図1参照)を備えてもよい。遮光膜13は、ガラス板10の外周縁部に設けられる。遮光膜13は、平面視において、例えば、一対のバスバー51,52、正極37、負極38、第1給電点33及び第2給電点35のうちの一部又は全部と、ガラス板10の厚さ方向で重複する。重複には、全体的に重複する形態に限られず、部分的に重複する形態が含まれてもよい。遮光膜13の具体例として、黒色セラミックス膜等のセラミックスが挙げられる。一対のバスバー51,52、正極37、負極38、第1給電点33及び第2給電点35は、ガラス板10の平面視で遮光膜13と重複する部分が存在する場合、窓ガラス101を車外側から見ると、その重複する部分が視認しにくくなる。よって、窓ガラス101や車両のデザイン性などの見栄えが向上するとともに、視界を確保できる。
遮光膜13の内縁13a(図1参照)は、例えば、平面状導体50の外周縁56の少なくとも一部よりも内側にある。これにより、外周縁56の少なくとも一部は、平面視で遮光膜13と重複するので、平面状導体50がある部分とない部分の境目が車外側から見ると遮光膜13により隠れ、見栄えが向上する。
ところで、複数のアンテナを用いるダイバーシティアンテナシステムにおいて、効果的なダイバー効果を得るためには、各アンテナ間のアイソレーションの確保が重要である。一般的なダイバーシティアンテナでは、給電点が異なる複数の独立したアンテナを空間的に互いに離すことによって、各アンテナ間の必要なアイソレーションが確保される。しかしながら、第1周波数帯の電波を受信するダイバーシティアンテナの実現に平面状導体50を利用する場合、一つの共通の平面状導体50に複数の給電点が電気的に接続されるので、複数の給電点によって干渉が発生しないように一定のアイソレーションを確保することが求められる。
第1給電線34及び第2給電線36を接続して高周波電流が平面状導体50に流れると、表皮効果などによって、電流が平面状導体50の外周縁56に沿って集中的に流れる現象が現れる。ここで、第1給電点33から第2給電点35まで外周縁56に沿った2つの異なる長さをL,Lとするとき、上記の現象を利用して、差ΔL(=L-L)が設計的に"(λ1C/2)×(2×m-1)"となるように、第1給電点33と第2給電点35を配置する(図3参照)。
ΔL=(λ1C/2)×(2×m-1)
・・・式1
ただし、Lは、Lよりも長く(L>L)、λ1Cは、第1周波数帯の中心周波数における空気中の電波の波長であり、mは、正の整数である(m=1,2,3・・・)。
式1は、L,Lの差ΔLが(λ1C/2)の奇数倍に等しいことを表す。第1給電点33から見た場合、長さLの経路で伝達する信号と長さLの経路で伝達する信号との位相差が、180°(λ1C/2の奇数倍)ずれる位置に第2給電点35を置くことで、設計上、第1給電点33からの信号が第2給電点35へ漏れ出なくなる。つまり、第1給電点33と第2給電点35との間のアイソレーションを高くする(言い換えれば、第1給電点33と第2給電点35との間の結合を低くする)ことができる。
したがって、±0.30×λ1Cの製造上の誤差などを考慮し、ΔLが、
(λ1C/2)×(2×m-1)-0.30×λ1C≦ΔL≦(λ1C/2)×(2×m-1)+0.30×λ1C
・・・式1a
を満足するように第1給電点33及び第2給電点35が位置することで、平面状導体50を利用して第1周波数帯の電波を受信するダイバーシティアンテナを簡易な構成で実現できる。例えば、第1周波数帯をFM放送波の帯域とした場合、FM放送波を平面状導体50により受信するダイバーシティアンテナを簡易な構成で実現できる。
また、第1周波数帯の電波の受信感度を向上させる点で、ΔLは、
(λ1C/2)×(2×m-1)-0.25×λ1C≦ΔL≦(λ1C/2)×(2×m-1)+0.25×λ1C
・・・式1b
を満足するのが好ましく、
(λ1C/2)×(2×m-1)-0.20×λ1C≦ΔL≦(λ1C/2)×(2×m-1)+0.20×λ1C
・・・式1c
を満足するのがより好ましい。
また、平面状導体50が高周波で共振するためには、外周縁56の全周長L(=L+L)の半分の長さが設計的には"(λ1C/4)×(2×n+1)"に近い長さが好ましい。しかし、ある程度の範囲であれば、第1給電点33と第2給電点35の少なくとも一方に誘導性又は容量性の素子を接続することによってマッチングを取ることが可能である。このマッチング補正分を、"a×(λ1C/4)"とすると、nをm以上の正の整数、aを2よりも小さい正数とするとき、全周長Lの半分の長さは、
(L+L)/2=a×(λ1C/4)+(λ1C/2)×n
・・・式2
を満足することで、第1給電点33及び第2給電点35で電流分布が最大となる(図3参照)。よって、第1周波数帯の電波を受信するダイバーシティアンテナの利得を向上させることができる。"a"は言い換えると、0<a<2の関係を満たす。
なお、式1及び式2を満足するL,Lは、連立方程式を解くと、
=a×(λ1C/4)+(λ1C/4)×(2×n+2×m-1)
・・・式3
=a×(λ1C/4)+(λ1C/4)×(2×n-2×m+1)
・・・式4
となる。第1給電点33及び第2給電点35が式3及び式4を満たすように配置されることで、両給電点間のアイソレーションが確保され両給電点での電流分布が増大するので、第1周波数帯の電波を高感度に受信するダイバーシティアンテナを簡素な構成で実現できる。また、"a"は、0.1≦a≦1.9であるとマッチングの容易さの理由で好ましく、0.3≦a≦1.7がより好ましい。
図2は、第1給電点33が第1短辺56cの近傍に位置し、第2給電点35が第2短辺56dの近傍に位置する形態を示す。しかしながら、この形態に限られない。第1給電点33及び第2給電点35は、第1長辺56aと第2長辺56bと第1短辺56cと第2短辺56dとのうち、2つの異なる辺の近傍にそれぞれ位置してもよい。例えば、第1給電点33が第1短辺56cの近傍に位置し、第2給電点35が第1長辺56aの近傍に位置してもよい。あるいは、第1給電点33が第1長辺56aの近傍に位置し、第2給電点35が第2長辺56bの近傍に位置してもよい。あるいは、第1給電点33及び第2給電点35は、いずれも第1長辺56aの近傍に位置してもよく、いずれも第2長辺56bの近傍に位置してもよい。あるいは、第1給電点33及び第2給電点35は、いずれも第1短辺56cの近傍に位置してもよく、いずれも第2短辺56dの近傍に位置してもよい。
図4は、車両用窓ガラスの給電構造の第1構成例を示す断面図であり、第2給電点35が平面状導体50に直接結合で電気的に接続される形態を示す。第1給電点33が平面状導体50に直接結合で電気的に接続される形態は、図4に示す形態と同じでよいため、第1給電点33側の給電構造についての説明は、図4に示す第2給電点35側の給電構造についての説明を援用することで、省略する。
直接結合(DC結合、又は導電性結合とも称される)とは、導電性媒体を介した物理的な接触による結合をいう。図4には、導電性媒体の一例として、フラットワイヤ31が示されている。
図4に示す窓ガラス101Aは、車両のボディ62に形成された窓枠にウレタン樹脂等の接着剤等の結合部材61により取り付けられる。窓ガラス101Aでは、第2給電点35は、ガラス板20に対して板面22側に位置し、板面11に形成された平面状導体50の外周縁56に直接結合する。フラットワイヤ31は、平面状導体50の外周縁56の第2短辺56dと、ガラス板20の板面22側に位置する第2給電点35との間を直接結合で電気的に接続する。フラットワイヤ31は、板面11と中間膜40との間から延び出し、中間膜40及びガラス板20の端面を這ってから、ガラス板20の板面22側に延伸する。第2短辺56dからフラットワイヤ31を経由して第2給電点35までの経路長は、50~160mm程度である。板面22側に位置する第2給電点35は、第2給電線36の一端に接続され、第2給電線36を介してアンプ60の入力部に接続される。
図5は、車両用窓ガラスの給電構造の第2構成例を示す断面図であり、第2給電点35が平面状導体50に容量結合で電気的に接続される形態を示す。第1給電点33が平面状導体50に容量結合で電気的に接続される形態は、図5に示す形態と同じでよいため、第1給電点33側の給電構造についての説明は、図5に示す第2給電点35側の給電構造についての説明を援用することで、省略する。
図5に示す窓ガラス101Bでは、第2給電点35は、ガラス板20に対して板面22側に位置し、板面11に形成された平面状導体50の外周縁56と容量結合する。第2給電点35は、外周縁56の第2短辺56dとの間に中間膜40及びガラス板20を挟むように位置することで、平面状導体50に容量結合する。第2給電点35と平面状導体50とは、容量結合可能な距離(例えば、2~15mm程度、より細かくは、2~3mm程度)離れている。給電電極32は、外周縁56の第2短辺56dとの間に中間膜40及びガラス板20を挟むように板面22に設けられている。給電電極32と第2給電線36の一端との接続点が、第2給電点35に相当する。ガラス板20の厚さは、例えば、0.8mm~2.5mm程度であり、中間膜40の厚さは、例えば0.76mm程度である。
なお、図面には示していないが、第1給電点33及び第2給電点35は、ガラス板10の板面11とガラス板20の板面21との間に位置し、平面状導体50に容量結合させてもよい。例えば図5において、第2給電点35が板面21に形成された内部電極の場合、第2給電点35と外周縁56との間に中間膜40が介在することで、外周縁56と第2給電点35とが容量結合する。第2給電点35は、例えば、フラットワイヤを介してアンプ60の入力部に接続される。
図6は、第2実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を平面視で示す図である。第2実施形態において、上述の実施形態と同様の構成についての説明は、上述の説明を援用することで、省略する。図6に示す窓ガラス102は、平面状導体50が、第1長辺56a又は第2長辺56bに略平行に延伸する少なくとも一本の分割スリット59により第1導体領域155と第2導体領域156とに分離されている点で異なる。
例えば、第1導体領域155は、導体膜に電圧を印加するための上述のような一対のバスバーを有するのに対し、第2導体領域156は、導体膜に電圧を印加するための上述のような一対のバスバーを有しない。第1導体領域155には一対のバスバーにより電圧が印加されるので、第1導体領域155はヒータとして機能するのに対し、第2導体領域156には一対のバスバーにより電圧が印加されないので、第2導体領域156はヒータとしては機能しない。この場合、第2導体領域156は、AM放送波の帯域を含むMF(Medium Frequency)帯の電波を受信するアンテナとして機能させることができる。
第1給電点33は、第1導体領域155の近傍に限られず、第2導体領域156の近傍にあってもよい。第2給電点35の位置についても同様である。
分割スリット59の幅WSSは、0.35×10-3×λ1C以下であると、第1周波数帯の電波の受信感度が向上する。第1周波数帯の電波の受信感度が向上する点で、幅WSSは、0.30×10-3×λ1C以下が好ましく、0.25×10-3×λ1C以下がより好ましい。なお、分割スリット59の幅WSSは、第1導体領域155と第2導体領域156とが直流的に絶縁されていればよく、例えば、2.0×10-2mm以上としてもよい。
なお、分割スリット59は、平面視で、その切れ込み幅がその切れ込み長さよりも短い切れ込みであり、分割スリット59の切れ込み幅や切れ込み長さは、長さL,Lに含めないとする。つまり、分割スリット59の幅WSSは、長さL,Lには含めない。
第1導体領域155の面積Sは、第2導体領域156の面積Sの2.0倍以上9.0倍以下であると、第1周波数帯の電波の受信感度が向上する。第1周波数帯の電波の受信感度が向上する点で、面積Sは、面積Sの2.5倍以上が好ましく、面積Sの3.0倍以上がより好ましい。MF帯の電波の受信感度が向上する点で、面積Sは、面積Sの8.5倍以下が好ましく、面積Sの8.0倍以下がより好ましい。
図7は、第3実施形態における車両用窓ガラスの一構成例を平面視で示す図である。第3実施形態において、上述の実施形態と同様の構成についての説明は、上述の説明を援用することで、省略する。図7に示す窓ガラス103は、外周縁56から平面状導体50の内部にあるスリット端57aまで延伸する少なくとも一つのスリット57を含む。スリット57は、平面視で、その切れ込み幅Wがその切れ込み長さLよりも短いことから、幅W及び長さLは、長さL,Lには含めない。つまり、スリット57は、平面状導体50を複数の領域に分割するスリットではない。なお、ダイバーシティアンテナを簡素な構成で実現する上で、外周縁56から平面状導体50の内部に向けて延伸するスリット57の本数は、一つのみが好ましい。
スリット57の幅Wは、3.3×10-3×λ1C以下であると、第1周波数帯の電波の受信感度の低下を抑制できる。第1周波数帯の電波の受信感度の低下を抑制する点で、幅Wは、3.2×10-3×λ1C以下が好ましく、3.1×10-3×λ1C以下がより好ましい。
例えば、第1周波数帯がFM放送波の帯域(76MHz~108MHz)の場合、中心周波数92MHzにおける空気中の電波の波長λ1Cは、約3261mmである。よって、幅Wを11mm以下に調整すると、FM放送波の受信感度の低下を抑制できる。
少なくとも一つのスリット57を設けることによって、第1給電点33及び第2給電点35は、いずれも、第1周波数帯のアイソレーションを確保するだけでなく、第1周波数帯よりも高い周波数帯である第2周波数帯のアイソレーションを向上できる。
第2周波数帯は、例えば、VHF帯に含まれる帯域であり、より具体的には、第1周波数帯がFM放送波の帯域であるとすると、DAB Band IIIの帯域(例えば、170MHz~240MHz)が挙げられる。これにより、FM放送波とDAB Band IIIの電波の両方を平面状導体50により受信するダイバーシティアンテナを簡易な構成で実現できる。
例えば、第2周波数帯の中心周波数における空気中の電波の波長をλ2Cとするとき、スリット57の幅Wは、0.34×10-3×λ2C以上であると、第2周波数帯のアイソレーションが向上する。第2周波数帯のアイソレーションが向上する点で、幅Wは、0.44×10-3×λ2C以上が好ましく、0.54×10-3×λ2C以上がより好ましい。すなわち、窓ガラス103が、第1周波数帯の電波に加え、第2周波数帯の電波を受信するとき、スリット57の幅Wが0.34×10-3×λ2C以上であると、第2周波数帯の電流は、スリット57の長さ方向に沿って流れる。
例えば、第2周波数帯がDAB Band IIIの帯域(170MHz~240MHz)の場合、中心周波数205MHzにおける空気中の電波の波長λ2Cは、約1463mmである。よって、幅Wを0.64mm以上に調整すると、DAB Band IIIの帯域のアイソレーションが向上する。
ガラス板10の波長短縮率をαとするとき、スリット57の長さLは、0.12×α×λ2C以上0.30×α×λ2C以下であると、第2周波数帯の電波の受信感度が向上する。第2周波数帯の電波の受信感度が向上する点で、長さLは、0.15×α×λ2C以上が好ましく、0.18×α×λ2C以上がより好ましい。第2周波数帯の電波の受信感度が向上する点で、長さLは、0.27×α×λ2C以下が好ましく、0.24×α×λ2C以下がより好ましい。
図8は、直接結合で給電する場合のFM放送波の帯域のS21の測定結果の一例を示す図である。図8の横軸の数値(0~1)は、差ΔL(=L-L)をFM放送波の帯域内の各周波数での波長λで除算して得られた値である。図9は、直接結合で給電する場合のDAB Band IIIの帯域のS21の測定結果の一例を示す図である。図9の横軸の数値(0~2)は、差ΔL(=L-L)をDAB Band IIIの帯域内の各周波数での波長λで除算して得られた値である。図8,9の縦軸のS21及び後述する図10~13のS21は、Sパラメータの一つであり、第1給電点33から第2給電点35への透過係数を表す。
図8,9の測定時において、窓ガラス101(図2及び図4)の各部の寸法等の条件は、
全周長L(=L+L):3315mm固定
第1給電点33:位置固定
第2給電点35:外周縁56に沿って位置移動
ガラス板10の波長短縮率:0.64
ガラス板20の波長短縮率:0.64
とした。
図8,9によれば、上記の式1で示した通り、第1給電点33と第2給電点35との間のアイソレーションが約λ/2と約(3/2)λで確保されていることが、実測においても確認できた。また、図9によれば、Band IIIの帯域においてS21の谷と谷との距離差が1(1λ)になっていることから、アイソレーションは、ガラス板10,20の波長短縮率の影響をあまり受けないという結果が得られた。
図10は、分割スリットなしの平面状導電膜に容量結合で給電する場合のFM放送波の帯域のS21の測定結果の一例を示す図である。図10の横軸の数値(0~1)は、差ΔL(=L-L)をFM放送波の帯域内の各周波数での波長λで除算して得られた値である。図11は、分割スリットなしの平面状導電膜に容量結合で給電する場合のDAB Band IIIの帯域のS21の測定結果の一例を示す図である。図11の横軸の数値(0~2)は、差ΔL(=L-L)をDAB Band IIIの帯域内の各周波数での波長λで除算して得られた値である。
図10,11の測定時において、窓ガラス101(図2及び図5)の各部の寸法等の条件は、
全周長L(=L+L):3310mm固定
第1給電点33:位置固定
第2給電点35:外周縁56に沿って位置移動
ガラス板10の波長短縮率:0.64
ガラス板20の波長短縮率:0.64
とした。
図10,11によれば、上記の式1で示した通り、第1給電点33と第2給電点35との間のアイソレーションが約λ/2と約(3/2)λで確保されていることが、実測においても確認できた。また、図11によれば、Band IIIの帯域においてS21の谷と谷との距離差が1(1λ)になっていることから、アイソレーションは、ガラス板10,20の波長短縮率の影響をあまり受けないという結果が得られた。
図12は、分割スリットありの平面状導電膜に容量結合で給電する場合のFM放送波の帯域のS21の測定結果の一例を示す図である。図12の横軸の数値(0~1)は、差ΔL(=L-L)をFM放送波の帯域内の各周波数での波長λで除算して得られた値である。図13は、分割スリットありの平面状導電膜に容量結合で給電する場合のDAB Band IIIの帯域のS21の測定結果の一例を示す図である。図13の横軸の数値(0~2)は、差ΔL(=L-L)をDAB Band IIIの帯域内の各周波数での波長λで除算して得られた値である。
図12,13の測定時において、窓ガラス101(図6及び図5)の各部の寸法等の条件は、
全周長L(=L+L):3340mm固定
第1給電点33:位置固定
第2給電点35:外周縁56に沿って位置移動
ガラス板10の波長短縮率:0.64
ガラス板20の波長短縮率:0.64
とした。
図12,13によれば、上記の式1で示した通り、第1給電点33と第2給電点35との間のアイソレーションが約λ/2と約(3/2)λで確保されていることが、実測においても確認できた。また、図13によれば、Band IIIの帯域においてS21の谷と谷との距離差が1(1λ)になっていることから、アイソレーションは、ガラス板10,20の波長短縮率の影響をあまり受けないという結果が得られた。
図14は、第1給電点33と第2給電点35との間のアイソレーションが比較的高くなる値にΔLを調整した窓ガラスを使って、80MHzの実放送波の受信電圧を実測した結果の一例を示す図である。図15は、第1給電点33と第2給電点35との間のアイソレーションが比較的低くなる値にΔLを調整した窓ガラスを使って、80.0MHzの実放送波の受信電圧を実測した結果の一例を示す図である。
図14,15の測定時において、窓ガラス101(図2及び図4)の各部の寸法等の条件は、
全周長L(=L+L):3315mm固定
ΔL:2014mm(図14)
ΔL:0mm(図15)
とした。
図14の場合、第1給電点33と第2給電点35との間の相関係数を計算すると、0.093であった。これは、第1給電点33と第2給電点35との間のアイソレーションが比較的高いこと表す。図15の場合、第1給電点33と第2給電点35との間の相関係数を計算すると、0.481であった。これは、第1給電点33と第2給電点35との間のアイソレーションが比較的低いこと表す。
図14,15の縦軸の受信電圧は、車の位置とデータロガーの同期が取れないため、100ミリ秒当たり1サンプルで測定した値である。ANT1は、第1給電点33から得られた受信電圧、ANT2は、第2給電点35から得られた受信電圧を表す。図14,15によれば、ΔLが0mmの場合(アイソレーション:低)よりも2014mmの場合(アイソレーション:高)のほうが無相関に近く、第1給電点33と第2給電点35とで受信電圧を補完し合っている結果が得られた。
図16は、窓ガラス103(図7)のシミュレーションモデルにおいて、FM放送波とDAB Band IIIを含む周波数帯で得られたS21のシミュレーション結果の一例を示す図である。窓ガラス103(図7)のシミュレーションモデルは、十分に広い平面導体と、平面導体の内部に形成された方形状スリットとを有し、方形状のスリットに囲まれる方形状領域を平面状導体50として模擬したものとした。
図16のシミュレーション時において、窓ガラス103(図7)のシミュレーションモデルの各部の寸法等の条件は、
平面状導体50(方形状領域):縦1180mm×横980mm
全周長L(=L+L):4320mm
ΔL:1740mm
スリット57の幅W:1.0mm
スリット57の長さL:変化
ガラス板10の波長短縮率:0.64
ガラス板20の波長短縮率:0.64
とした。
図16によれば、スリット57の長さLを調整しても、FM放送波の帯域でのS21を大きく変化させずに、DAB Band IIIの帯域でのS21を調整できた。つまり、FM放送波の帯域でもDAB Band IIIの帯域でも、第1給電点33と第2給電点35との間のアイソレーションの確保が可能であることが示された。
以上、実施形態を説明したが、本開示の技術は上記の実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が可能である。
10 ガラス板
11,12 板面
13 遮光膜
14 透過領域
20 ガラス板
21 板面
22 板面
31 フラットワイヤ
32 給電電極
33 第1給電点
34 第1給電線
35 第2給電点
36 第2給電線
37 正極
38 負極
40 中間膜
50 平面状導体
51,52 バスバー
53 フラットワイヤ
54 フラットワイヤ
55 導体膜
56 外周縁
56a 第1長辺
56b 第2長辺
56c 第1短辺
56d 第2短辺
57 スリット
57a スリット端
59 分割スリット
60 アンプ
61 結合部材
62 ボディ
101,101A,101B,102,103 窓ガラス
155 第1導体領域
156 第2導体領域

Claims (16)

  1. ガラス板と、
    前記ガラス板に対向する側の第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有する誘電体と、
    前記ガラス板と前記第1面との間にある平面状導体と、
    前記平面状導体の外周縁の近傍にあり、前記平面状導体に電気的に接続される第1給電点と、
    前記外周縁の近傍にあり、前記第1給電点から離れた位置で前記平面状導体に電気的に接続される第2給電点と、を有し、
    前記第1給電点及び前記第2給電点は、いずれも、第1周波数帯の電波の受信信号を出力し、
    前記第1給電点から前記第2給電点まで前記外周縁に沿った2つの異なる長さをそれぞれL,Lとし、前記第1周波数帯の中心周波数における空気中の電波の波長をλ1Cとし、mを正の整数とするとき、
    >L
    -L=ΔL、
    (λ1C/2)×(2×m-1)-0.30×λ1C≦ΔL≦(λ1C/2)×(2×m-1)+0.30×λ1C
    を満足する、車両用窓ガラス。
  2. nをm以上の正の整数、aを2よりも小さい正数とするとき、
    前記L及び前記Lは、
    (L+L)/2=a×(λ1C/4)+(λ1C/2)×n
    を満足する、請求項1に記載の車両用窓ガラス。
  3. 前記第1給電点及び前記第2給電点は、前記誘電体に対して前記第2面の側に位置し、前記平面状導体に直接結合する、請求項1又は2に記載の車両用窓ガラス。
  4. 前記第1給電点及び前記第2給電点は、前記誘電体に対して前記第2面の側に位置し、前記平面状導体に容量結合する、請求項1又は2に記載の車両用窓ガラス。
  5. 前記第1給電点及び前記第2給電点は、前記ガラス板と前記第1面との間に配置され、前記平面状導体に容量結合する、請求項1又は2に記載の車両用窓ガラス。
  6. 前記外周縁は、互いに対向する第1長辺と第2長辺、及び、互いに対向する第1短辺と第2短辺を含み、
    前記第1給電点及び前記第2給電点は、前記第1長辺と前記第2長辺と前記第1短辺と前記第2短辺とのうちの2つの異なる辺の近傍、前記第1長辺の近傍、前記第2長辺の近傍、前記第1短辺の近傍、または前記第2短辺の近傍に位置する、請求項1から5のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  7. 前記平面状導体は、前記第1長辺又は前記第2長辺に略平行に延伸する少なくとも一本の分割スリットにより第1導体領域と第2導体領域に分離されており、
    前記分割スリットの幅WSSは、0.35×10-3×λ1C以下である、請求項6に記載の車両用窓ガラス。
  8. 前記第1導体領域の面積Sは、前記第2導体領域の面積Sの2倍以上9倍以下である、請求項7に記載の車両用窓ガラス。
  9. 前記平面状導体に接続される正極と、
    前記平面状導体に接続される負極と、を備え、
    前記平面状導体は、前記正極と前記負極との間に電圧を印加することによって発熱する、請求項1から8のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  10. 前記第1周波数帯は、FM放送波の帯域またはDAB Band IIIの帯域である、請求項1から9のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  11. 前記外周縁から前記平面状導体の内部にあるスリット端まで延伸する少なくとも一つのスリットを含み、
    前記スリットの幅Wは、3.3×10-3×λ1C以下である、請求項1から10のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  12. 前記第1給電点及び前記第2給電点は、いずれも、前記第1周波数帯よりも高い第2周波数帯の電波の受信信号を出力する、請求項11に記載の車両用窓ガラス。
  13. 前記第2周波数帯の中心周波数における空気中の電波の波長をλ2Cとするとき、
    前記スリットの幅Wは、0.34×10-3×λ2C以上である、請求項12に記載の車両用窓ガラス。
  14. 前記第1周波数帯は、FM放送波の帯域であり、前記第2周波数帯は、DAB Band IIIの帯域である、請求項12又は13に記載の車両用窓ガラス。
  15. 前記第2周波数帯の中心周波数における空気中の電波の波長をλ2Cとし、前記ガラス板の波長短縮率をαとするとき、
    前記スリットの長さLは、0.12×α×λ2C以上0.30×α×λ2C以下である、請求項12から14のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  16. 前記スリットの幅Wは、0.64mm以上11mm以下である、請求項11から15のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
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