JP2020021918A - 有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器 Download PDF

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JP2020021918A JP2018147161A JP2018147161A JP2020021918A JP 2020021918 A JP2020021918 A JP 2020021918A JP 2018147161 A JP2018147161 A JP 2018147161A JP 2018147161 A JP2018147161 A JP 2018147161A JP 2020021918 A JP2020021918 A JP 2020021918A
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裕基 中野
Hironori Nakano
裕基 中野
太郎 八巻
Taro Yamaki
太郎 八巻
聡美 田崎
Satomi Tazaki
聡美 田崎
増田 哲也
Tetsuya Masuda
哲也 増田
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Abstract

【課題】高い発光効率を維持しつつ、駆動電圧が低減された有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器を提供する。【解決手段】陰極と、陽極と、前記陰極と前記陽極との間に配置された発光層とを有し、前記発光層が、下記式(1)で表される化合物と、下記式(11)で表される化合物とを含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。(Ar101及びAr102のうちの少なくとも1つは式(12)で表される1価の基)【選択図】なし

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という。)に電圧を印加すると、陽極から正孔が、また陰極から電子が、それぞれ発光層に注入される。そして、発光層において、注入された正孔と電子とが再結合し、励起子が形成される。
有機EL素子は、陽極と陰極の間に、発光層を含む。また、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層等の有機層を含む積層構造を有する場合もある。
有機EL素子用材料として、特許文献1では、特定の芳香族アミン誘導体が開示されている。
国際公開第2013/077405号
本発明の目的は、高い発光効率を維持しつつ、駆動電圧が低減された有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器を提供することである。
本発明の一態様によれば、以下の有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
陰極と、
陽極と、
前記陰極と前記陽極との間に配置された発光層と、
を有し、
前記発光層が、
下記式(1)で表される化合物と、
下記式(11)で表される化合物と、
を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
[式(1)において、R〜R10の少なくとも1つは下記式(2)で表される1価の基である。
下記式(2)で表される1価の基ではないR〜R10は、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
隣接するR〜R10の2つ以上は、互いに結合して環を形成しない。
901〜R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。R901〜R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901〜R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
(式(2)において、Ar及びArのうち少なくとも1つは、下記式(3)で表される1価の基である。
下記式(3)で表される1価の基ではないAr又はArは、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
、L及びLは、それぞれ独立に、単結合、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
Ar、Ar、L、L及びLがそれぞれ2以上存在する場合、2以上のAr、Ar、L、L及びLのそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)
(式(3)において、R11は、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
12〜R17のうちの隣接する2つ以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR12〜R17は、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。
は酸素原子又は硫黄原子である。)]
[式(11)において、R101〜R108は、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
101〜R104のうちの隣接する2つ以上、及びR105〜R108のうちの隣接する2つ以上は、互いに結合して環を形成しない。
901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。
101及びL102は、それぞれ独立に、
単結合、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
Ar101及びAr102のうちの少なくとも1つは、下記式(12)で表される1価の基である。
下記式(12)で表される1価の基ではないAr101及びAr102は、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
Ar101及びAr102の両方が下記式(12)で表される1価の基である場合、下記式(12)で表される1価の基であるAr101及びAr102は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
(式(12)中、
131及びR132は、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基である。
131及びR132は、互いに結合して環を形成しない。
111〜R118のうちの隣接する2つの1組以上が、互いに結合して下記式(20)で表される不飽和の環を形成するか、あるいは下記式(20)で表される不飽和の環を形成しない。
式(20)中、***は、R111〜R118のうちの隣接する2つとの結合位置である。
111〜R118のうちの隣接する2つの1組以上が、互いに結合して前記式(20)で表される不飽和の環を形成する場合、前記式(20)で表される不飽和の環を形成しないR111〜R118、及びR121〜R124のうちの1つはL101又はL102と結合する単結合である。
前記式(20)で表される不飽和の環が2つ以上形成される場合、複数存在するR121〜R124は、互いに同一でも、異なっていてもよい。
111〜R118のうちの隣接する2つの1組以上が、互いに結合して前記式(20)で表される不飽和の環を形成しない場合、R111〜R118のうちの1つはL101又はL102と結合する単結合である。
前記式(20)で表される不飽和の環を形成する場合、及び前記式(20)で表される不飽和の環を形成しない場合において、前記式(20)で表される不飽和の環を形成せず、かつL101又はL102と結合する単結合ではないR111〜R118のうちの隣接する2つの1組以上は、互いに結合して、前記式(20)で表される不飽和の環以外の、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記式(20)で表される不飽和の環を形成せず、前記式(20)で表される不飽和の環以外の置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成せず、かつL101又はL102と結合する単結合ではないR111〜R118、及びL101又はL102と結合する単結合ではないR121〜R124は、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。)]
本発明の他の態様によれば、上記有機エレクトロルミネッセンス素子を備える電子機器が提供される。
本発明によれば、高い発光効率を維持しつつ、駆動電圧が低減された有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器が提供できる。
本発明の有機EL素子の一実施形態の概略構成を示す図である。
[定義]
本明細書において、水素原子とは、中性子数が異なる同位体、即ち、軽水素(protium)、重水素(deuterium)、三重水素(tritium)を包含する。
本明細書において、環形成炭素数とは、原子が環状に結合した構造の化合物(例えば、単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子のうちの炭素原子の数を表す。当該環が置換基によって置換される場合、置換基に含まれる炭素は環形成炭素数には含まない。以下で記される「環形成炭素数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ベンゼン環は環形成炭素数が6であり、ナフタレン環は環形成炭素数が10であり、ピリジン環は環形成炭素数5であり、フラン環は環形成炭素数4である。また例えば、9,9−ジフェニルフルオレニル基の環形成炭素数は13であり、9,9’−スピロビフルオレニル基の環形成炭素数は25である。
また、ベンゼン環やナフタレン環に置換基として例えばアルキル基が置換している場合、当該アルキル基の炭素数は、環形成炭素数の数に含めない。
本明細書において、環形成原子数とは、原子が環状に結合した構造(例えば単環、縮合環、環集合)の化合物(例えば単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子の数を表す。環を構成しない原子(例えば環を構成する原子の結合手を終端する水素原子)や、当該環が置換基によって置換される場合の置換基に含まれる原子は環形成原子数には含まない。以下で記される「環形成原子数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ピリジン環の環形成原子数は6であり、キナゾリン環の環形成原子数は10であり、フラン環の環形成原子数は5である。ピリジン環やキナゾリン環の炭素原子にそれぞれ結合している水素原子や置換基を構成する原子については、環形成原子数の数に含めない。
本明細書において、「置換もしくは無置換の炭素数XX〜YYのZZ基」という表現における「炭素数XX〜YY」は、ZZ基が無置換である場合の炭素数を表すものであり、置換されている場合の置換基の炭素数は含めない。ここで、「YY」は「XX」よりも大きく、「XX」と「YY」はそれぞれ1以上の整数を意味する。
本明細書において、「置換もしくは無置換の原子数XX〜YYのZZ基」という表現における「原子数XX〜YY」は、ZZ基が無置換である場合の原子数を表すものであり、置換されている場合の置換基の原子数は含めない。ここで、「YY」は「XX」よりも大きく、「XX」と「YY」はそれぞれ1以上の整数を意味する。
「置換もしくは無置換のZZ基」という場合における「無置換」とはZZ基が置換基で置換されておらず、水素原子が結合していることを意味する。あるいは、「置換もしくは無置換のZZ基」という場合における「置換」とはZZ基における1つ以上の水素原子が、置換基と置き換わっていることを意味する。「AA基で置換されたBB基」という場合における「置換」も同様に、BB基における1つ以上の水素原子が、AA基と置き換わっていることを意味する。
以下、本明細書に記載の置換基について説明する。
本明細書に記載の「無置換のアリール基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、6〜50であり、好ましくは6〜30、より好ましくは6〜18である。
本明細書に記載の「無置換の複素環基」の環形成原子数は、本明細書に別途記載のない限り、5〜50であり、好ましくは5〜30、より好ましくは5〜18である。
本明細書に記載の「無置換のアルキル基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1〜50であり、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜6である。
本明細書に記載の「無置換のアルケニル基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、2〜50であり、好ましくは2〜20、より好ましくは2〜6である。
本明細書に記載の「無置換のアルキニル基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、2〜50であり、好ましくは2〜20、より好ましくは2〜6である。
本明細書に記載の「無置換のシクロアルキル基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、3〜50であり、好ましくは3〜20、より好ましくは3〜6である。
本明細書に記載の「無置換のアリーレン基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、6〜50であり、好ましくは6〜30、より好ましくは6〜18である。
本明細書に記載の「無置換の2価の複素環基」の環形成原子数は、本明細書に別途記載のない限り、5〜50であり、好ましくは5〜30、より好ましくは5〜18である。
本明細書に記載の「無置換のアルキレン基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1〜50であり、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜6である。
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアリール基」の具体例(具体例群G1)としては、以下の無置換のアリール基及び置換のアリール基等が挙げられる。(ここで、無置換のアリール基とは「置換もしくは無置換のアリール基」が「無置換のアリール基」である場合を指し、置換のアリール基とは「置換もしくは無置換のアリール基」が「置換のアリール基」である場合を指す。)以下、単に「アリール基」という場合は、「無置換のアリール基」と「置換のアリール基」の両方を含む。
「置換のアリール基」は「無置換のアリール基」が置換基を有する場合であり、下記の「無置換のアリール基」が置換基を有する基や、置換のアリール基の例等が挙げられる。尚、ここに列挙した「無置換のアリール基」の例や「置換のアリール基」の例は一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換のアリール基」には、「無置換のアリール基」が置換基を有する基等がさらに置換基を有する基や、「置換のアリール基」がさらに置換基を有する基も含まれる。
無置換のアリール基:
フェニル基、
p−ビフェニル基、
m−ビフェニル基、
o−ビフェニル基、
p−ターフェニル−4−イル基、
p−ターフェニル−3−イル基、
p−ターフェニル−2−イル基、
m−ターフェニル−4−イル基、
m−ターフェニル−3−イル基、
m−ターフェニル−2−イル基、
o−ターフェニル−4−イル基、
o−ターフェニル−3−イル基、
o−ターフェニル−2−イル基、
1−ナフチル基、
2−ナフチル基、
アントリル基、
ベンゾアントリル基、
フェナントリル基、
ベンゾフェナントリル基、
フェナレニル基、
ピレニル基、
クリセニル基、
ベンゾクリセニル基、
トリフェニレニル基、
ベンゾトリフェニレニル基、
テトラセニル基、
ペンタセニル基、
フルオレニル基、
9,9’−スピロビフルオレニル基、
ベンゾフルオレニル基、
ジベンゾフルオレニル基、
フルオランテニル基、
ベンゾフルオランテニル基、
ペリレニル基
置換のアリール基:
o−トリル基、
m−トリル基、
p−トリル基、
パラ−キシリル基、
メタ−キシリル基、
オルト−キシリル基、
パラ−イソプロピルフェニル基、
メタ−イソプロピルフェニル基、
オルト−イソプロピルフェニル基、
パラ−t−ブチルフェニル基、
メタ−t−ブチルフェニル基、
オルト−t−ブチルフェニル基、
3,4,5−トリメチルフェニル基、
9,9−ジメチルフルオレニル基、
9,9−ジフェニルフルオレニル基
9,9−ジ(4−メチルフェニル)フルオレニル基、
9,9−ジ(4−イソプロピルフェニル)フルオレニル基、
9,9−ジ(4−tブチルフェニル)フルオレニル基、
シアノフェニル基、
トリフェニルシリルフェニル基、
トリメチルシリルフェニル基、
フェニルナフチル基、
ナフチルフェニル基
本明細書に記載の「複素環基」は、環形成原子にヘテロ原子を少なくとも1つ含む環状の基である。ヘテロ原子の具体例としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、及びホウ素原子が挙げられる。
本明細書に記載の「複素環基」は、単環の基であっても縮合環の基であってもよい。
本明細書に記載の「複素環基」は、芳香族複素環基であっても脂肪族複素環基であってもよい。
本明細書に記載の「置換もしくは無置換の複素環基」の具体例(具体例群G2)としては、以下の無置換の複素環基及び置換の複素環基等が挙げられる。(ここで、無置換の複素環基とは「置換もしくは無置換の複素環基」が「無置換の複素環基」である場合を指し、置換の複素環基とは「置換もしくは無置換の複素環基」が「置換の複素環基」である場合を指す。)以下、単に「複素環基」という場合は、「無置換の複素環基」と「置換の複素環基」の両方を含む。
「置換の複素環基」は「無置換の複素環基」が置換基を有する場合であり、下記の「無置換の複素環基」が置換基を有する基や、置換の複素環基の例等が挙げられる。尚、ここに列挙した「無置換の複素環基」の例や「置換の複素環基」の例は一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換の複素環基」には、「無置換の複素環基」が置換基を有する基等がさらに置換基を有する基や、「置換の複素環基」がさらに置換基を有する基も含まれる。
窒素原子を含む無置換の複素環基:
ピロリル基、
イミダゾリル基、
ピラゾリル基、
トリアゾリル基、
テトラゾリル基、
オキサゾリル基、
イソオキサゾリル基、
オキサジアゾリル基、
チアゾリル基、
イソチアゾリル基、
チアジアゾリル基、
ピリジル基、
ピリダジニル基、
ピリミジニル基、
ピラジニル基、
トリアジニル基、
インドリル基、
イソインドリル基、
インドリジニル基、
キノリジニル基、
キノリル基、
イソキノリル基、
シンノリル基、
フタラジニル基、
キナゾリニル基、
キノキサリニル基、
ベンゾイミダゾリル基、
インダゾリル基、
フェナントロリニル基、
フェナントリジニル基、
アクリジニル基、
フェナジニル基、
カルバゾリル基、
ベンゾカルバゾリル基、
モルホリノ基、
フェノキサジニル基、
フェノチアジニル基、
アザカルバゾリル基、
ジアザカルバゾリル基
酸素原子を含む無置換の複素環基:
フリル基、
オキサゾリル基、
イソオキサゾリル基、
オキサジアゾリル基、
キサンテニル基、
ベンゾフラニル基、
イソベンゾフラニル基、
ジベンゾフラニル基、
ナフトベンゾフラニル基、
ベンゾオキサゾリル基、
ベンゾイソキサゾリル基、
フェノキサジニル基、
モルホリノ基、
ジナフトフラニル基、
アザジベンゾフラニル基、
ジアザジベンゾフラニル基、
アザナフトベンゾフラニル基、
ジアザナフトベンゾフラニル基
硫黄原子を含む無置換の複素環基:
チエニル基、
チアゾリル基、
イソチアゾリル基、
チアジアゾリル基、
ベンゾチオフェニル基、
イソベンゾチオフェニル基、
ジベンゾチオフェニル基、
ナフトベンゾチオフェニル基、
ベンゾチアゾリル基、
ベンゾイソチアゾリル基、
フェノチアジニル基、
ジナフトチオフェニル基、
アザジベンゾチオフェニル基、
ジアザジベンゾチオフェニル基、
アザナフトベンゾチオフェニル基、
ジアザナフトベンゾチオフェニル基
窒素原子を含む置換の複素環基:
(9−フェニル)カルバゾリル基、
(9−ビフェニリル)カルバゾリル基、
(9−フェニル)フェニルカルバゾリル基、
(9−ナフチル)カルバゾリル基、
ジフェニルカルバゾール−9−イル基、
フェニルカルバゾール−9−イル基、
メチルベンゾイミダゾリル基、
エチルベンゾイミダゾリル基、
フェニルトリアジニル基、
ビフェニリルトリアジニル基、
ジフェニルトリアジニル基、
フェニルキナゾリニル基、
ビフェニリルキナゾリニル基
酸素原子を含む置換の複素環基:
フェニルジベンゾフラニル基、
メチルジベンゾフラニル基、
t−ブチルジベンゾフラニル基、
スピロ[9H−キサンテン−9,9’−[9H]フルオレン]の1価の残基
硫黄原子を含む置換の複素環基:
フェニルジベンゾチオフェニル基、
メチルジベンゾチオフェニル基、
t−ブチルジベンゾチオフェニル基、
スピロ[9H−チオキサンテン−9,9’−[9H]フルオレン]の1価の残基
窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子のうち少なくとも1つを含む下記無置換の複素環から形成される1価の基、及び下記無置換の複素環から形成される1価の基が置換基を有する基:
式(XY−1)〜(XY−18)において、X及びYは、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、NH、CHである。ただし、X及びYのうち少なくとも1つは酸素原子、硫黄原子、又はNHである。
上記式(XY−1)〜(XY−18)で表される複素環は、任意の位置で結合手を有して1価の複素環基となる。
上記式(XY−1)〜(XY−18)で表される無置換の複素環から形成される1価の基が置換基を有するとは、これらの式中の骨格の炭素原子に結合した水素原子が置換基に置き換わっている場合、あるいは、XやYがNHもしくはCHであり、これらNHもしくはCHにおける水素原子が、置換基と置き換わっている状態を指す。
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアルキル基」の具体例(具体例群G3)としては、以下の無置換のアルキル基及び置換のアルキル基が挙げられる。(ここで、無置換のアルキル基とは「置換もしくは無置換のアルキル基」が「無置換のアルキル基」である場合を指し、置換のアルキル基とは「置換もしくは無置換のアルキル基」が「置換のアルキル基」である場合を指す。)以下、単に「アルキル基」という場合は、「無置換のアルキル基」と「置換のアルキル基」の両方を含む。
「置換のアルキル基」は「無置換のアルキル基」が置換基を有する場合であり、下記の「無置換のアルキル基」が置換基を有する基や、置換のアルキル基の例等が挙げられる。尚、ここに列挙した「無置換のアルキル基」の例や「置換のアルキル基」の例は一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換のアルキル基」には、「無置換のアルキル基」が置換基を有する基等がさらに置換基を有する基や、「置換のアルキル基」がさらに置換基を有する基も含まれる。
無置換のアルキル基:
メチル基、
エチル基、
n−プロピル基、
イソプロピル基、
n−ブチル基、
イソブチル基、
s−ブチル基、
t−ブチル基
置換のアルキル基:
ヘプタフルオロプロピル基(異性体を含む)、
ペンタフルオロエチル基、
2,2,2−トリフルオロエチル基、
トリフルオロメチル基
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアルケニル基」の具体例(具体例群G4)としては、以下の無置換のアルケニル基及び置換のアルケニル基等が挙げられる。(ここで、無置換のアルケニル基とは「置換もしくは無置換のアルケニル基」が「無置換のアルケニル基」である場合を指し、「置換のアルケニル基」とは「置換もしくは無置換のアルケニル基」が「置換のアルケニル基」である場合を指す。)以下、単に「アルケニル基」という場合は、「無置換のアルケニル基」と「置換のアルケニル基」の両方を含む。
「置換のアルケニル基」は「無置換のアルケニル基」が置換基を有する場合であり、下記の「無置換のアルケニル基」が置換基を有する基や、置換のアルケニル基の例等が挙げられる。尚、ここに列挙した「無置換のアルケニル基」の例や「置換のアルケニル基」の例は一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換のアルケニル基」には、「無置換のアルケニル基」が置換基を有する基等がさらに置換基を有する基や、「置換のアルケニル基」がさらに置換基を有する基も含まれる。
無置換のアルケニル基及び置換のアルケニル基:
ビニル基、
アリル基、
1−ブテニル基、
2−ブテニル基、
3−ブテニル基、
1,3−ブタンジエニル基、
1−メチルビニル基、
1−メチルアリル基、
1,1−ジメチルアリル基、
2−メチルアリル基、
1,2−ジメチルアリル基
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアルキニル基」の具体例(具体例群G5)としては、以下の無置換のアルキニル基等が挙げられる。(ここで、無置換のアルキニル基とは、「置換もしくは無置換のアルキニル基」が「無置換のアルキニル基」である場合を指す。)以下、単に「アルキニル基」という場合は、「無置換のアルキニル基」と「置換のアルキニル基」の両方を含む。
「置換のアルキニル基」は「無置換のアルキニル基」が置換基を有する場合であり、下記の「無置換のアルキニル基」が置換基を有する基等が挙げられる。
無置換のアルキニル基:
エチニル基
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のシクロアルキル基」の具体例(具体例群G6)としては、以下の無置換のシクロアルキル基及び置換のシクロアルキル基等が挙げられる。(ここで、無置換のシクロアルキル基とは「置換もしくは無置換のシクロアルキル基」が「無置換のシクロアルキル基」である場合を指し、置換のシクロアルキル基とは「置換もしくは無置換のシクロアルキル基」が「置換のシクロアルキル基」である場合を指す。)以下、単に「シクロアルキル基」という場合は、「無置換のシクロアルキル基」と「置換のシクロアルキル基」の両方を含む。
「置換のシクロアルキル基」は「無置換のシクロアルキル基」が置換基を有する場合であり、下記の「無置換のシクロアルキル基」が置換基を有する基や、置換のシクロアルキル基の例等が挙げられる。尚、ここに列挙した「無置換のシクロアルキル基」の例や「置換のシクロアルキル基」の例は一例に過ぎず、本明細書に記載の「置換のシクロアルキル基」には、「無置換のシクロアルキル基」が置換基を有する基等がさらに置換基を有する基や、「置換のシクロアルキル基」がさらに置換基を有する基も含まれる。
無置換の脂肪族環基:
シクロプロピル基、
シクロブチル基、
シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、
1−アダマンチル基、
2−アダマンチル基、
1−ノルボルニル基、
2−ノルボルニル基
置換のシクロアルキル基:
4−メチルシクロヘキシル基
本明細書に記載の−Si(R901)(R902)(R903)で表される基の具体例(具体例群G7)としては、
−Si(G1)(G1)(G1)
−Si(G1)(G2)(G2)
−Si(G1)(G1)(G2)
−Si(G2)(G2)(G2)
−Si(G5)(G5)(G5)
−Si(G6)(G6)(G6)
が挙げられる。
ここで、
G1は具体例群G1に記載の「アリール基」である。
G2は具体例群G2に記載の「複素環基」である。
G3は具体例群G3に記載の「アルキル基」である。
G6は具体例群G6に記載の「シクロアルキル基」である。
本明細書に記載の−O−(R904)で表される基の具体例(具体例群G8)としては、
−O(G1)
−O(G2)
−O(G3)
−O(G6)
が挙げられる。
ここで、
G1は具体例群G1に記載の「アリール基」である。
G2は具体例群G2に記載の「複素環基」である。
G3は具体例群G3に記載の「アルキル基」である。
G6は具体例群G6に記載の「シクロアルキル基」である。
本明細書に記載の−S−(R905)で表される基の具体例(具体例群G9)としては、
−S(G1)
−S(G2)
−S(G3)
−S(G6)
が挙げられる。
ここで、
G1は具体例群G1に記載の「アリール基」である。
G2は具体例群G2に記載の「複素環基」である。
G3は具体例群G3に記載の「アルキル基」である。
G6は具体例群G6に記載の「シクロアルキル基」である。
本明細書に記載の−N(R906)(R907)で表される基の具体例(具体例群G10)としては、
−N(G1)(G1)
−N(G2)(G2)
−N(G1)(G2)
−N(G3)(G3)
−N(G6)(G6)
が挙げられる。
ここで、
G1は具体例群G1に記載の「アリール基」である。
G2は具体例群G2に記載の「複素環基」である。
G3は具体例群G3に記載の「アルキル基」である。
G6は具体例群G6に記載の「シクロアルキル基」である。
本明細書に記載の「ハロゲン原子」の具体例(具体例群G11)としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
本明細書に記載の「アルコキシ基」の具体例としては、−O(G3)で表される基であり、ここで、G3は具体例群G3に記載の「アルキル基」である。「無置換のアルコキシ基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1〜50であり、好ましくは1〜30、より好ましくは1〜18である。
本明細書に記載の「アルキルチオ基」の具体例としては、−S(G3)で表される基であり、ここで、G3は具体例群G3に記載の「アルキル基」である。「無置換のアルキルチオ基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、1〜50であり、好ましくは1〜30、より好ましくは1〜18である。
本明細書に記載の「アリールオキシ基」の具体例としては、−O(G1)で表される基であり、ここで、G1は具体例群G1に記載の「アリール基」である。「無置換のアリールオキシ基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、6〜50であり、好ましくは6〜30、より好ましくは6〜18である。
本明細書に記載の「アリールチオ基」の具体例としては、−S(G1)で表される基であり、ここで、G1は具体例群G1に記載の「アリール基」である。「無置換のアリールチオ基」の環形成炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、6〜50であり、好ましくは6〜30、より好ましくは6〜18である。
本明細書に記載の「アラルキル基」の具体例としては、−(G3)−(G1)で表される基であり、ここで、G3は具体例群G3に記載の「アルキル基」であり、G1は具体例群G1に記載の「アリール基」である。従って、「アラルキル基」は、「アリール基」が置換した、「置換のアルキル基」の一態様である。「無置換のアリール基」が置換した「無置換のアルキル基」である「無置換のアラルキル基」の炭素数は、本明細書に別途記載のない限り、7〜50であり、好ましくは7〜30、より好ましくは7〜18である。
「アラルキル基」の具体例としては、例えば、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルイソプロピル基、2−フェニルイソプロピル基、フェニル−t−ブチル基、α−ナフチルメチル基、1−α−ナフチルエチル基、2−α−ナフチルエチル基、1−α−ナフチルイソプロピル基、2−α−ナフチルイソプロピル基、β−ナフチルメチル基、1−β−ナフチルエチル基、2−β−ナフチルエチル基、1−β−ナフチルイソプロピル基、2−β−ナフチルイソプロピル基等が挙げられる。
本明細書に記載の置換もしくは無置換のアリール基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくはフェニル基、p−ビフェニル基、m−ビフェニル基、o−ビフェニル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−ターフェニル−4−イル基、o−ターフェニル−3−イル基、o−ターフェニル−2−イル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、クリセニル基、トリフェニレニル基、フルオレニル基、9,9’−スピロビフルオレニル基、9,9−ジフェニルフルオレニル基等である。
本明細書に記載の置換もしくは無置換の複素環基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくはピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、ベンゾイミダゾリル基、フェナントロリニル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、アザカルバゾリル基、ジアザカルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、アザジベンゾフラニル基、ジアザジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ナフトベンゾチオフェニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザジベンゾチオフェニル基、(9−フェニル)カルバゾリル基、(9−ビフェニリル)カルバゾリル基、(9−フェニル)フェニルカルバゾリル基、ジフェニルカルバゾール−9−イル基、フェニルカルバゾール−9−イル基、フェニルトリアジニル基、ビフェニリルトリアジニル基、ジフェニルトリアジニル基、フェニルジベンゾフラニル基、フェニルジベンゾチオフェニル基等である。
上記ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基は、本明細書に別途記載のない限り、具体的には以下のいずれかの基である。
式(XY−76)〜(XY−79)中、Xは、酸素原子又は硫黄原子である。
本明細書に記載の置換もしくは無置換のアルキル基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等である。
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアリーレン基」は、別途記載のない限り、上記「アリール基」を2価にした基をいう。「置換もしくは無置換のアリーレン基」の具体例(具体例群G12)としては、具体例群G1に記載の「アリール基」を2価にした基等が挙げられる。
本明細書に記載の「置換もしくは無置換の2価の複素環基」の具体例(具体例群G13)としては、具体例群G2に記載の「複素環基」を2価にした基等が挙げられる。
本明細書に記載の「置換もしくは無置換のアルキレン基」の具体例(具体例群G14)としては、具体例群G3に記載の「アルキル基」を2価にした基等が挙げられる。
本明細書に記載の置換もしくは無置換のアリーレン基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくは以下いずれかの基である。
式(XY−20)〜(XY−29)中、R908は、置換基である。
m901は、0〜4の整数であり、m901が2以上のとき、複数存在するR908は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
式(XY−30)〜(XY−40)中、R909は、それぞれ独立に、水素原子、又は置換基である。2個のR909は、単結合を介して互いに結合して環を形成してもよい。
式(XY−41)〜(XY−46)中、R910は、置換基である。
m902は0〜6の整数である。m902が2以上のとき、複数存在するR910は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
本明細書に記載の置換もしくは無置換の2価の複素環基は、本明細書に別途記載のない限り、好ましくは以下いずれかの基である。
式(XY−50)〜(XY−60)中、R911は、水素原子、又は置換基である。
上記式(XY−65)〜(XY−75)中、Xは、酸素原子又は硫黄原子である。
本明細書において、「隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する」場合について、母骨格がアントラセン環である下記式(XY−80)で表されるアントラセン化合物の場合を例として説明する。
例えば、R921〜R930のうちの「隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して、環を形成する」場合の1組となる隣接する2つとは、R921とR922、R922とR923、R923とR924、R924とR930、R930とR925、R925とR926、R926とR927、R927とR928、R928とR929、及びR929とR921である。
上記「1組以上」とは、上記隣接する2つの2組以上が同時に環を形成してもよいことを意味する。例えば、R921とR922とが互いに結合して環Aを形成し、同時にR925とR926とが互いに結合して環Bを形成した場合は、下記式(XY−81)で表される。
「隣接する2つ以上」が環を形成する場合とは、例えば、R921とR922とが互いに結合して環Aを形成し、R922とR923とが互いに結合して環Cを形成し、R921〜R923の互いに隣接する3つでアントラセン母骨格に縮合する、R922を共有する環A及び環Cを形成した場合は、下記式(XY−82)で表される。
上記式(XY−81)及び(XY−82)において形成された環A〜Cは、飽和又は不飽和の環である。
「不飽和の環」とは、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を意味する。「飽和の環」とは、脂肪族炭化水素環又は脂肪族複素環を意味する。
例えば、上記式(XY−81)に示す、R921とR922が互いに結合して形成された環Aは、R921が結合するアントラセン骨格の炭素原子と、R922が結合するアントラセン骨格の炭素原子と、1以上の任意の元素とで形成する環を意味する。具体例としては、R921とR922で環Aを形成する場合において、R921が結合するアントラセン骨格の炭素原子と、R922が結合するアントラセン骨格の炭素原子と、4つの炭素原子とで不飽和の環を形成する場合、R921とR922とで形成する環はベンゼン環となる。また、飽和の環を形成する場合には、シクロヘキサン環となる。
ここで、「任意の元素」は、好ましくは、C元素、N元素、O元素、S元素である。任意の元素において(例えばC元素又はN元素の場合)、環を形成しない結合手は、水素原子等で終端されてもよいし、任意の置換基で置換されてもよい。C元素以外の任意の元素を含む場合、形成される環は複素環となる。
飽和又は不飽和の環を構成する「1以上の任意の元素」は、好ましくは2個以上15個以下、より好ましくは3個以上12個以下、さらに好ましくは、3個以上5個以下である。
上記の「飽和又は不飽和の環」が置換基を有する場合の置換基は、上述した通りである。
本明細書における一実施形態においては、前記「置換もしくは無置換の」という場合の置換基(以下、「任意の置換基」と呼ぶことがある。)は、
無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907
(ここで、
901〜R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。R901〜R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901〜R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、及び
無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基
からなる群から選択される基である。
一実施形態においては、前記「置換もしくは無置換の」という場合の置換基は、
炭素数1〜50のアルキル基、
環形成炭素数6〜50のアリール基、及び
環形成原子数5〜50の1価の複素環基
からなる群から選択される基である。
一実施形態においては、前記「置換もしくは無置換の」という場合の置換基は、
炭素数1〜18のアルキル基、
環形成炭素数6〜18のアリール基、及び
環形成原子数5〜18の1価の複素環基
からなる群から選択される基である。
上記任意の置換基の各基の具体例は、上述した通りである。
本明細書において、特にことわらない限り、隣接する任意の置換基同士で、飽和又は不飽和の環(好ましくは、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和の、5員環又は6員環、より好ましくは、ベンゼン環)を形成してもよい。
本明細書において、特にことわらない限り、任意の置換基は、さらに置換基を有してもよい。任意の置換基がさらに有する置換基としては、上記任意の置換基と同様のものが挙げられる。
[有機エレクトロルミネッセンス素子]
本発明の第1の態様の有機エレクトロルミネッセンス素子は、
陰極と、
陽極と、
前記陰極と前記陽極との間に配置された発光層と、
を有し、
前記発光層が、
下記式(1)で表される化合物と、
下記式(11)で表される化合物と、
を含有することを特徴とする。
上記式(1)及び(11)中の各置換基については後述する。
本発明者らは、前記式(1)で表される、立体障害基を有するジアミノピレン化合物(ドーパント材料)と、前記式(11)で表されるアントラセン化合物(ホスト材料)とを組み合わせて発光層に用いることにより、得られる有機EL素子の高い発光効率特性を維持したまま、駆動電圧をさらに低減することができることを見出した。
特に、前記式(11)で表されるアントラセン化合物が、フルオレニル基を有する場合に、高い発光効率を維持しつつ、駆動電圧のさらなる低減が可能になることを見出し、本発明を完成させた。
次に、式(1)で表される化合物について説明する。
[式(1)において、R〜R10の少なくとも1つは下記式(2)で表される1価の基である。
下記式(2)で表される1価の基ではないR〜R10は、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
隣接するR〜R10の2つ以上は、互いに結合して環を形成しない。
901〜R907は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。R901〜R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901〜R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
(式(2)において、Ar及びArのうち少なくとも1つは、下記式(3)で表される1価の基である。
下記式(3)で表される1価の基ではないAr又はArは、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
、L及びLは、それぞれ独立に、単結合、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
Ar、Ar、L、L及びLがそれぞれ2以上存在する場合、2以上のAr、Ar、L、L及びLのそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)
(式(3)において、R11は、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
12〜R17のうちの隣接する2つ以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR12〜R17は、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。
は酸素原子又は硫黄原子である。)]
上記式(1)で表される化合物を発光層に用いることにより、発光効率が高い有機EL素子を得ることができる。
式(3)におけるXは、酸素原子であることが好ましい。
式(2)におけるLは、単結合であることが好ましい。
式(2)におけるArが前記式(3)で表される基であり、前記式(2)におけるArが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基であることが好ましい。
式(2)におけるL及びLは、単結合であることが好ましい。
式(1)におけるR〜R10のうちの2つは、前記式(2)で表される1価の基であることが好ましい。
式(3)におけるR12〜R17のうちの隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないことが好ましい。
式(1)で表される化合物は、下記式(4A)で表される化合物であることが好ましい。
(式(4A)において、R〜Rは、前記式(1)で定義した通りである。Ar、Ar、L、L及びLは、前記式(2)で定義した通りである。
Ar及びArは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基又は前記式(3)で表される基である。
ただし、Ar及びArのうち少なくとも1つが前記式(3)で表される基である。)
式(1)で表される化合物は、下記式(4B)で表される化合物であることが好ましい。
(式(4B)において、R〜Rは、前記式(1)で定義した通りである。Ar、Ar、L及びLは、前記式(2)で定義した通りである。
Ar及びArは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基又は前記式(3)で表される基である。
ただし、Ar及びArのうち少なくとも1つが前記式(3)で表される基である。)
式(1)で表される化合物は、下記式(4)で表される化合物であることが好ましい。
(式(4)において、R〜Rは、前記式(1)で定義した通りである。Ar及びArは、前記式(2)で定義した通りである。
Ar及びArは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基又は前記式(3)で表される基である。
ただし、Ar及びArのうち少なくとも1つ(両方でもよい。)が前記式(3)で表される基である。)
式(1)におけるR〜Rが、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基であり、
式(2)におけるAr、並びに式(4A)、(4B)及び(4)におけるArが、それぞれ独立に、前記式(3)で表される基であり、
式(2)におけるAr、並びに式(4A)、(4B)及び(4)におけるArが、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基であり、
式(3)におけるR11が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基であり、
式(3)におけるR12〜R17は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基であることが好ましい。
式(1)におけるR〜Rが、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基であり、
式(2)におけるAr、並びに式(4A)、(4B)及び(4)におけるArが、それぞれ独立に、前記式(3)で表される基であり、
式(2)におけるAr、並びに式(4A)、(4B)及び(4)におけるArが、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基であり、
式(3)におけるR11が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基であり、
式(3)におけるR12〜R17は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基であることが好ましい。
式(2)におけるAr、並びに式(4A)、(4B)及び(4)におけるArは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニル基、又は置換もしくは無置換のナフチル基であることが好ましい。
Ar及びArが置換基を有する場合の置換基としては、炭素数1〜18(好ましくは1〜8)のアルキル基が好ましく、当該アルキル基が1又は2以上置換してもよい。置換基を有する場合のAr及びArとしては、例えばメチルフェニル基、ジメチルフェニル基、メチルビフェニル基等が挙げられる。
式(3)におけるR11は、置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基であることが好ましい。R11は、置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基であることがより好ましい。
一実施形態においては、前記式(1)におけるR〜Rが水素原子である。
一実施形態においては、前記式(1)におけるR〜Rのうちの少なくとも1つが置換もしくは無置換の炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアルキル基であり、前記置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基ではないR〜Rが水素原子である。
一実施形態においては、前記式(1)におけるR〜Rのうちの少なくとも2つが置換もしくは無置換の炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアルキル基であり、前記置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基ではないR〜Rが水素原子である。
例えば、式(1)におけるR〜RのうちR及びRが無置換の炭素数1〜8のアルキル基であり、R、R〜R、R及びRが水素原子である。
例えば、式(1)におけるR〜RのうちR及びRが無置換の炭素数1〜4のアルキル基であり、R、R〜R、R及びRが水素原子である。
式(1)におけるR〜Rは、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜18(好ましくは1〜8)のアルキル基であることが好ましい。R〜Rのうち、R及びRが置換もしくは無置換の炭素数1〜18(好ましくは1〜8)のアルキル基であり、R、R〜R、R及びRが水素原子であってもよい。式(1)におけるR〜Rは、水素原子であることが好ましい。
式(3)におけるR12〜R17は、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜18(好ましくは1〜8)のアルキル基であることが好ましい。R12〜R17のうち、R17が置換もしくは無置換の炭素数1〜18(好ましくは1〜8)のアルキル基であり、R12〜R16が水素原子であってもよい。
式(1)で表される化合物は、下記式(5A)〜(5D)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。
(式(5A)中、R21〜R28は、それぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
31は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
41〜R45は、それぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
51は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
61〜R65は、それぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。)
(式(5B)中、R21〜R28は、それぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
31は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
41〜R49は、それぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
51は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
61〜R69は、それぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。)
(式(5C)中、R21〜R28は、それぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
31は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
41〜R49は、それぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
51は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
61〜R69は、それぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。)
(式(5D)中、R21〜R28は、それぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
31は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
41〜R49は、それぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
51は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。
61〜R69は、それぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基である。)
21〜R28、R31、R41〜R49、R51及びR61〜R69のアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜18であり、より好ましくは1〜8である。
上記式(1)、(2)、(3)、(4A)、(4B)、(4)及び(5A)〜(5D)における各置換基、及び「置換もしくは無置換の」という場合の置換基の詳細は、本明細書の[定義]の欄に記載の通りである。
後述する合成例の反応に倣い、目的物に合わせた既知の代替反応や原料を用いることで、式(1)で表される化合物を合成することができる。
以下に、式(1)で表される化合物の具体例を記載するが、これらは例示に過ぎず、式(1)で表される化合物は下記具体例に限定されるものではない。
本発明の一態様の有機EL素子は、陰極と、陽極と、陰極と陽極との間に配置された発光層と、を有し、発光層が、上記式(1)で表される化合物を含有する。
上記式(1)で表される化合物を発光層に用いることにより、発光効率の高い有機EL素子を得ることができる。
本発明の一態様の有機EL素子は、発光層がさらに下記式(11)で表される化合物を含む。上記式(1)で表される化合物と下記式(11)で表される化合物を発光層に用いることにより、発光効率が高く、駆動電圧が低減された有機EL素子が得られる。
[式(11)において、R101〜R108は、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
101〜R104のうちの隣接する2つ以上、及びR105〜R108のうちの隣接する2つ以上は、互いに結合して環を形成しない。
901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。
101及びL102は、それぞれ独立に、
単結合、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
Ar101及びAr102のうちの少なくとも1つは、下記式(12)で表される1価の基である。
下記式(12)で表される1価の基ではないAr101及びAr102は、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
Ar101及びAr102の両方が下記式(12)で表される1価の基である場合、下記式(12)で表される1価の基であるAr101及びAr102は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
(式(12)中、
131及びR132は、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基である。
131及びR132は、互いに結合して環を形成しない。
111〜R118のうちの隣接する2つの1組以上が、互いに結合して下記式(20)で表される不飽和の環を形成するか、あるいは下記式(20)で表される不飽和の環を形成しない。
式(20)中、***は、R111〜R118のうちの隣接する2つとの結合位置である。
111〜R118のうちの隣接する2つの1組以上が、互いに結合して前記式(20)で表される不飽和の環を形成する場合、前記式(20)で表される不飽和の環を形成しないR111〜R118、及びR121〜R124のうちの1つはL101又はL102と結合する単結合である。
前記式(20)で表される不飽和の環が2つ以上形成される場合、複数存在するR121〜R124は、互いに同一でも、異なっていてもよい。
111〜R118のうちの隣接する2つの1組以上が、互いに結合して前記式(20)で表される不飽和の環を形成しない場合、R111〜R118のうちの1つはL101又はL102と結合する単結合である。
前記式(20)で表される不飽和の環を形成する場合、及び前記式(20)で表される不飽和の環を形成しない場合において、前記式(20)で表される不飽和の環を形成せず、かつL101又はL102と結合する単結合ではないR111〜R118のうちの隣接する2つの1組以上は、互いに結合して、前記式(20)で表される不飽和の環以外の、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
前記式(20)で表される不飽和の環を形成せず、前記式(20)で表される不飽和の環以外の置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成せず、かつL101又はL102と結合する単結合ではないR111〜R118、及びL101又はL102と結合する単結合ではないR121〜R124は、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。)]
一実施形態においては、前記式(12)で表される1価の基は、R112又はR113が、前記式(11)中のL101又はL102と結合する単結合であることが好ましい。
一実施形態においては、、前記式(11)における−L101−Ar101及び−L102−Ar102は、置換もしくは無置換のジベンゾフラン環から誘導される基、及び置換もしくは無置換のジベンゾチオフェン環から誘導される基の一方又は両方を含まない。これは、L101、L102、Ar101及びAr102のいずれも、置換もしくは無置換のジベンゾフラン環から誘導される基、及び置換もしくは無置換のジベンゾチオフェン環から誘導される基とならないことを意味し、さらにL101、L102、Ar101及びAr102の任意の置換基が、置換もしくは無置換のジベンゾフラン環から誘導される基、及び置換もしくは無置換のジベンゾチオフェン環から誘導される基とならないことを意味する。
一実施形態においては、前記式(12)で表される1価の基ではないAr101及びAr102は、
フェニル基、p−ビフェニル基、m−ビフェニル基、o−ビフェニル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−ターフェニル−4−イル基、o−ターフェニル−3−イル基、o−ターフェニル−2−イル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、クリセニル基、トリフェニレニル基、フルオレニル基、9,9’−スピロビフルオレニル基、及び9,9−ジフェニルフルオレニル基からなる群から選択される置換もしくは無置換のアリール基;又は
ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、ベンゾイミダゾリル基、フェナントロリニル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、アザカルバゾリル基、ジアザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、ジアザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザジベンゾチオフェニル基、(9−フェニル)カルバゾリル基、(9−ビフェニリル)カルバゾリル基、(9−フェニル)フェニルカルバゾリル基、ジフェニルカルバゾール−9−イル基、フェニルカルバゾール−9−イル基、フェニルトリアジニル基、ビフェニリルトリアジニル基、ジフェニルトリアジニル基、フェニルジベンゾフラニル基、及びフェニルジベンゾチオフェニル基からなる群から選択される置換もしくは無置換の1価の複素環基
であることが好ましい。
一実施形態においては、前記式(11)におけるL101及びL102は、
単結合、
フェニル基、p−ビフェニル基、m−ビフェニル基、o−ビフェニル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−ターフェニル−4−イル基、o−ターフェニル−3−イル基、o−ターフェニル−2−イル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、クリセニル基、トリフェニレニル基、フルオレニル基、9,9’−スピロビフルオレニル基、及び9,9−ジフェニルフルオレニル基からなる群から選択される置換もしくは無置換のアリール基から誘導される2価の基;又は
ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、ベンゾイミダゾリル基、フェナントロリニル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、アザカルバゾリル基、ジアザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、ジアザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザジベンゾチオフェニル基、(9−フェニル)カルバゾリル基、(9−ビフェニリル)カルバゾリル基、(9−フェニル)フェニルカルバゾリル基、ジフェニルカルバゾール−9−イル基、フェニルカルバゾール−9−イル基、フェニルトリアジニル基、ビフェニリルトリアジニル基、ジフェニルトリアジニル基、フェニルジベンゾフラニル基、及びフェニルジベンゾチオフェニル基からなる群から選択される置換もしくは無置換の1価の複素環基から誘導される2価の複素環基
であることが好ましい。
さらにL101、L102、Ar101及びAr102が、任意の置換基を有する場合、任意の置換基としては、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等の無置換のアルキル基、
フェニル基、p−ビフェニル基、m−ビフェニル基、o−ビフェニル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−ターフェニル−4−イル基、o−ターフェニル−3−イル基、o−ターフェニル−2−イル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、クリセニル基、トリフェニレニル基、フルオレニル基等の無置換のアリール基、及び
ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、ベンゾイミダゾリル基、フェナントロリニル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、アザカルバゾリル基、ジアザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、ジアザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザジベンゾチオフェニル基等の無置換の1価の複素環基
からなる群から選択される基であることが好ましい。
一実施形態においては、前記式(11)におけるAr101及びAr102のうちの1つが、前記式(12)で表される1価の基である。
一実施形態においては、前記式(11)で表される化合物が、下記式(13)で表される化合物である。
(式(13)中、R101〜R108、L101、及びL102は、前記式(11)で定義した通りである。
Ar102は、前記式(12)で表される1価の基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
131及びR132は、前記式(12)で定義した通りである。
112a〜R114aのうちの1つは、L101と結合する単結合である。
111a、L101と結合する単結合ではないR112a〜R114a、及びR115a〜R118aのうちの隣接する2つの1組以上は、互いに結合して、前記式(20)で表される不飽和の環を形成するか、あるいは前記式(20)で表される不飽和の環を形成しない。
111a、L101と結合する単結合ではなく、かつ前記式(20)で表される不飽和の環を形成しないR112a〜R114a、及び前記式(20)で表される不飽和の環を形成しないR115a〜R118aは、、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
一実施形態においては、前記式(11)で表される化合物が、下記式(14)で表される化合物である。
(式(14)中、R101〜R108、L101、L102、R111、R113〜R118、R131及びR132は、前記式(11)及び(12)で定義した通りである。
111、R113〜R118、R131、及びR132は、前記式(12)で定義した通りである。
Ar102は、前記式(12)で表される1価の基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。)
一実施形態においては、前記式(12)で表される1価の基が、下記式(12A)〜(12F)で表される1価の基から選択される。
(式(12A)〜(12F)中、R111〜R118、R131及びR132は、前記式(12)で定義した通りである。
120は、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。
m1は、0〜4の整数である。
m1が2以上のとき、複数のR120は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
m1が2以上のとき、隣接する複数のR120は互いに結合して置換若しくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換若しくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。)
一実施形態においては、前記式(11)における、Ar101及びAr102の一方が前記式(12)で表される1価の基であり、他方が置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である。
一実施形態においては、前記式(11)における、前記式(12)で表される1価の基ではないAr101又はAr102が、下記式(a1)〜(a4)で表される基から選択される。
(式(a1)〜(a4)中、*は、L101又はL102と結合する単結合である。
120は、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。
m1は、0〜4の整数である。
m2は、0〜5の整数である。
m3は、0〜7の整数である。
m1〜m3が、それぞれ2以上のとき、複数のR120は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
m1〜m3が、それぞれ2以上のとき、隣接する複数のR120は互いに結合して置換若しくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換若しくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。)
一実施形態においては、前記式(11)におけるL101及びL102が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜14のアリーレン基である。
一実施形態においては、前記式(11)におけるL101及びL102が2価の連結基である場合、前記連結基が、それぞれ独立に、下記式(b1)〜(b17)で表される基から選択される。
(式(b1)〜(b17)中、*は、Ar101又はAr102と結合する単結合である。
**は、前記式(11)におけるアントラセン骨格と結合する単結合である。
120は、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。
m4は、0〜4の整数である。
m5は、0〜6の整数である。
m4及びm5が、それぞれ2以上のとき、複数のR120は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
m4及びm5が、それぞれ2以上のとき、隣接する複数のR120は互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは飽和又は不飽和の環を形成しない。)
一実施形態においては、前記式(12)におけるR131及びR132が、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の炭素数1〜18のアリール基、又は置換若しくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基である。
一実施形態においては、前記式(12)におけるR131及びR132が、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基である。
一実施形態においては、前記式(12)におけるR131及びR132が、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のフェニル基、又は置換若しくは無置換のメチル基である。
一実施形態においては、前記式(12)におけるR131及びR132が、それぞれ独立に、無置換のフェニル基、又は無置換のメチル基である。
一実施形態においては、前記式(12)におけるR131及びR132が、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基である。
一実施形態においては、前記式(12)におけるR131及びR132が、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のメチル基である。
一実施形態においては、前記式(12)におけるR131及びR132が、それぞれ独立に、無置換のメチル基である。
一実施形態においては、前記式(11)で表される化合物が、下記式(15)で表される化合物である。
(式(15)中、R101〜R108、及びL102は、前記式(11)で定義した通りである。
Ar102は、前記式(12)で表される1価の基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
111、R113〜R118、R131及びR132は、前記式(12)で定義した通りである。)
一実施形態においては、前記式(11)で表される化合物が、下記式(15a)で表される化合物である。
(式(15a)中、R101〜R108、及びL102は、前記式(11)で定義した通りである。
Ar102は、前記式(12)で表される1価の基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
111、R112、R114〜R118、R131及びR132は、前記式(12)で定義した通りである。)
一実施形態においては、前記式(11)で表される化合物が、下記式(16)で表される化合物である。
(式(16)中、R101〜R108、及びL101は、前記式(11)で定義した通りである。
Ar102は、前記式(12)で表される1価の基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
111、R113〜R118、R131及びR132は、前記式(12)で定義した通りである。)
一実施形態においては、前記式(11)で表される化合物が、下記式(16a)で表される化合物である。
(式(16a)中、R101〜R108、及びL101は、前記式(11)で定義した通りである。
Ar102は、前記式(12)で表される1価の基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
111、R112、R114〜R118、R131及びR132は、前記式(12)で定義した通りである。)
一実施形態においては、前記式(11)で表される化合物が、下記式(17)で表される化合物である。
(式(17)中、R101〜R108、L101、及びL102は、前記式(11)で定義した通りである。
Ar102は、前記式(12)で表される1価の基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
111、R113〜R115、R118、R131、及びR132は、前記式(12)で定義した通りである。
120aは、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。
m1は、0〜4の整数である。
m1が2以上のとき、複数のR120aは互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
m1が2以上のとき、隣接する複数のR120aは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成しない。)
一実施形態においては、前記式(11)で表される化合物が、下記式(17a)で表される化合物である。
(式(17a)中、R101〜R108、L101、及びL102は、前記式(11)で定義した通りである。
Ar102は、前記式(12)で表される1価の基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
111、R112、R114〜R115、R118、R131、及びR132は、前記式(12)で定義した通りである。
120aは、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
−Si(R901)(R902)(R903)、
−O−(R904)、
−S−(R905)、
−N(R906)(R907)、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。
m1は、0〜4の整数である。
m1が2以上のとき、複数のR120aは互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
m1が2以上のとき、隣接する複数のR120aは互いに結合して飽和又は不飽和の環を形成しない。)
一実施形態においては、前記式(11)におけるR101〜R108が、水素原子である。
一実施形態においては、前記式(12)における、L101と結合する単結合ではないR111〜R118が水素原子である。
一実施形態においては、前記式(12)における、R111とR112、R112とR113、R113とR114、R115とR116、R116とR117、及びR117とR118のうちの1組が互いに結合して置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する。
一実施形態においては、前記式(11)で表される化合物が、下記式(18)で表される化合物である。
(式(18)中、L101a及びL102aは、それぞれ独立に、単結合、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10のアリーレン基である。
Ar102aは、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10のアリール基である。
131a及びR132aは、それぞれ独立に、
水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜18のアリール基、又は
置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基である。)
一実施形態においては、前記式(11)で表される化合物が、下記式(18a)で表される化合物である。
(式(18a)中、L101a及びL102aは、それぞれ独立に、単結合、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10のアリーレン基である。
Ar102aは、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10のアリール基である。
131a及びR132aは、それぞれ独立に、
水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜18のアリール基、又は
置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基である。)
一実施形態においては、前記式(18)及び(18a)におけるR131a及びR132aが、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のフェニル基、又は置換若しくは無置換のメチル基である。
一実施形態においては、前記式(18)及び(18a)におけるR131a及びR132aが、それぞれ独立に、無置換のフェニル基、又は無置換のメチル基である。
一実施形態においては、前記式(18)及び(18a)におけるR131a及びR132aが、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基である。
一実施形態においては、前記式(18)及び(18a)におけるR131a及びR132aが、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のメチル基である。
一実施形態においては、前記式(18)及び(18a)におけるR131a及びR132aが、それぞれ独立に、無置換のメチル基である。
上記式(11)、(12)、(12A)〜(12F)、(20)、(13)〜(18)、(15a)〜(18a)、(a1)〜(a4)及び(b1)〜(b17)における各置換基、及び「置換もしくは無置換の」という場合の置換基の詳細は、本明細書の[定義]の欄に記載の通りである。
式(11)で表される化合物は、例えば、以下に示す化合物が具体例として挙げられる。
式(1)で表される化合物の発光層中の含有量は、発光層全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましい。
また、式(11)で表される化合物の発光層中の含有量は、発光層全体に対して、80質量%以上99質量%以下が好ましい。
本発明の有機EL素子の一態様は、陽極と発光層との間に正孔輸送層を有することが好ましい。
本発明の有機EL素子の一態様は、陰極と発光層との間に電子輸送層を有することが好ましい。
本発明の有機EL素子の代表的な素子構成としては、
(1)陽極/発光層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
(3)陽極/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(5)陽極/有機半導体層/発光層/陰極
(6)陽極/有機半導体層/電子障壁層/発光層/陰極
(7)陽極/有機半導体層/発光層/付着改善層/陰極
(8)陽極/正孔注入・輸送層/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(9)陽極/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(10)陽極/無機半導体層/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(11)陽極/有機半導体層/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(12)陽極/絶縁層/正孔注入・輸送層/発光層/絶縁層/陰極
(13)陽極/絶縁層/正孔注入・輸送層/発光層/電子注入・輸送層/陰極
等の構造を挙げることができる。
上記の中で(8)の構成が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではない。
また、発光層は、燐光発光層でも蛍光発光層でもよく、複数あってもよい。複数の発光層がある場合、各発光層の間に、燐光発光層で生成された励起子が蛍光発光層に拡散することを防ぐ目的で、スペース層を有していてもよい。
図1に、本発明の実施形態における有機EL素子の一例の概略構成を示す。
有機EL素子1は、透明な基板2と、陽極3と、陰極4と、陽極3と陰極4との間に配置された有機薄膜層10と、を有する。
有機薄膜層10は、上述の発光層5を有するが、発光層5と陽極3との間に正孔注入・輸送層6等、発光層5と陰極4との間に電子注入・輸送層7等を備えていてもよい。
また、発光層5の陽極3側に電子障壁層を、発光層5の陰極4側に正孔障壁層を、それぞれ設けてもよい。
これにより、電子や正孔を発光層5に閉じ込めて、発光層5における励起子の生成確率を高めることができる。
また、本明細書中で「正孔注入・輸送層」は「正孔注入層及び正孔輸送層のうちの少なくともいずれか一方」を意味し、「電子注入・輸送層」は「電子注入層及び電子輸送層のうちの少なくともいずれか一方」を意味する。
上記発光層5に含まれる、上記式(1)で表される化合物及び上記式(11)で表される化合物は、それぞれ1種単独であってもよいし、2種以上であってもよい。
基板は、発光素子の支持体として用いられる。基板としては、例えば、ガラス、石英、プラスチック等を用いることができる。また、可撓性基板を用いてもよい。可撓性基板とは、折り曲げることができる(フレキシブル)基板のことであり、例えば、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルからなるプラスチック基板等が挙げられる。
基板上に形成される陽極には、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物等を用いることが好ましい。具体的には、例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素もしくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛、酸化タングステン、及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム、グラフェン等が挙げられる。この他、金(Au)、白金(Pt)、又は金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられる。
正孔注入層は、正孔注入性の高い物質を含む層である。正孔注入性の高い物質としては、モリブデン酸化物、チタン酸化物、バナジウム酸化物、レニウム酸化物、ルテニウム酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物、銀酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物、芳香族アミン化合物、フルオレン誘導体等のラダー系化合物又は高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)等も使用できる。
正孔輸送層は、正孔輸送性の高い物質を含む層である。正孔輸送層には、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体等を使用する事ができる。ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)やポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)等の高分子化合物を用いることもできる。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。尚、正孔輸送性の高い物質を含む層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
電子輸送層は、電子輸送性の高い物質を含む層である。電子輸送層には、1)リチウム錯体、アルミニウム錯体、ベリリウム錯体、亜鉛錯体等の金属錯体、2)イミダゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、アジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントロリン誘導体等の複素芳香族化合物、3)高分子化合物を使用することができる。
電子注入層は、電子注入性の高い物質を含む層である。電子注入層には、リチウム(Li)、リチウム錯体、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF)、リチウム酸化物(LiOx)等のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属、又はそれらの化合物を用いることができる。
陰極には、仕事関数の小さい(具体的には3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物等を用いることが好ましい。このような陰極材料の具体例としては、元素周期表の第1族又は第2族に属する元素、即ちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、及びマグネシウム(Mg)等のアルカリ土類金属、及びこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)等が挙げられる。
本発明の有機EL素子の一態様において、各層の形成方法は特に限定されない。従来公知の真空蒸着法、スピンコーティング法等による形成方法を用いることができる。発光層等の各層は、真空蒸着法、分子線蒸着法(MBE法)あるいは溶媒に解かした溶液のディッピング法、スピンコーティング法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法による公知の方法で形成することができる。
本発明の有機EL素子の一態様において、各層の膜厚は特に制限されないが、一般にピンホール等の欠陥を抑制し、印加電圧を低く抑え、発光効率をよくするため、通常は数nmから1μmの範囲が好ましい。
本発明の有機EL素子は、有機ELパネルモジュール等の表示部品、テレビ、携帯電話、又はパーソナルコンピュータ等の表示装置、及び、照明、又は車両用灯具等の発光装置等の電子機器などに使用できる。
次に、合成例、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例の記載内容に何ら制限されるものではない。
後述する実施例で用いた式(1)で表される化合物は新規化合物であり、PCT/JP2017/004828に記載の方法に準拠して合成した。具体的には下記合成例に記載の通りである。
合成例1(BD−1の合成)
BD−1の合成スキームを次に示す。
(1−1)BD−1−1の合成
アルゴン雰囲気下、1−フルオロ−3−メチル−2−ニトロベンゼン 22.8g、2−ブロモフェノール 25.4g、炭酸カリウム 40.6g、ジメチルホルムアミド(DMF) 500mlの混合物を120℃で2時間撹拌した。得られた反応液を室温に冷却し、酢酸エチルで抽出を行った後、有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することでBD−1−1 40.3g(収率89%)を得た。
(1−2)BD−1−2の合成
アルゴン雰囲気下、BD−1−1 40.0g、酢酸パラジウム(Pd(OAc)) 2.91g、テトラフルオロホウ酸トリシクロヘキシルホスフィン(PCyHBF) 9.56g、炭酸セシウム 127g、ジメチルアセトアミド(DMA) 400mlの混合物を130℃で3時間撹拌した。得られた反応液を室温に冷却し、酢酸エチルで抽出を行った後、有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、BD−1−2 15.3g(収率52%)を得た。
(1−3)BD−1−3の合成
アルゴン雰囲気下、BD−1−2 7.00g、鉄粉 10.3g、塩化アンモニウム 9.89g、テトラヒドロフラン(THF) 80ml、メタノール(MeOH) 40ml、水(HO) 40mlの混合物を65℃で4時間撹拌した。得られた反応液を室温に冷却し、セライト濾過し、濾液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、ヘキサンを加え撹拌、濾過することでBD−1−3 4.48g(収率74%)を得た。
(1−4)BD−1−4の合成
アルゴン雰囲気下、BD−1−3 4.42g、ブロモベンゼン 3.20g、トリスジベンジリデンアセトンジパラジウム(Pd(dba)) 0.373g、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP) 0.508g、ナトリウム−t−ブトキシド(NaOBu) 3.92g、トルエン 100mlの混合物を16時間加熱還流した。得られた反応液を室温に冷却し、酢酸エチルで抽出を行った後、有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、BD−1−4 4.24g(収率76%)を得た。
(1−5)BD−1の合成
アルゴン雰囲気下、BD−1−4 4.15g、ジブロモピレン 2.60g、ビス(ジ−t−ブチル−4−ジメチルアミノフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(Pd(Cl)(Amphos)) 0.102g、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS)(1.0M THF溶液) 14.4ml、トルエン 50mlの混合物を3時間加熱還流した。得られた反応液を室温に冷却し、濾過し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、BD−1 4.49g(収率83%)を得た。
合成例2(BD−2の合成)
BD−2の合成スキームを次に示す。
(2−1)BD−2の合成
アルゴン雰囲気下、BD−1−4 2.17g、1,6−ジブロモ−3,8−ビス(1−メチルエチル)ピレン 1.70g、ビス(ジ−t−ブチル−4−ジメチルアミノフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム 0.054g、LHMDS(1.0M THF溶液) 7.56ml、トルエン 30mlの混合物を12時間加熱還流した。得られた反応液を室温に冷却し、濾過し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、BD−2 2.29g(収率73%)を得た。
合成例3(BD−3の合成)
BD−3の合成スキームを次に示す。
(3−1)BD−3−1合成
アルゴン雰囲気下、BD−1−3 5.39g、3−ヨード−4−メチル−1,1’−ビフェニル 7.30g、トリスジベンジリデンアセトンジパラジウム 0.455g、BINAP 0.618g、ナトリウム−t−ブトキシド 4.77g、トルエン 80mlの混合物を10時間加熱還流した。得られた反応液を室温に冷却し、酢酸エチルで抽出を行った後、有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、BD−3−1 7.22g(収率 70%)を得た。
(3−2)BD−3の合成
アルゴン雰囲気下、BD−3−1 3.39g、ジブロモピレン 1.60g、ビス(ジ−t−ブチル−4−ジメチルアミノフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム 0.0629g、LHMDS(1.0M THF溶液) 8.89ml、トルエン 30mlの混合物を16時間加熱還流した。得られた反応液を室温に冷却し、濾過し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、BD−3 1.75g(収率43%)を得た。
合成例4(BD−4の合成)
BD−4の合成スキームを次に示す。
(4−1)BD−4の合成
アルゴン雰囲気下、BD−3−1 3.44g、1,6−ジブロモ−3,8−ビス(1−メチルエチル)ピレン 2.00g、ビス(ジ−t−ブチル−4−ジメチルアミノフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム 0.0638g、LHMDS(1.0M THF溶液) 9.00ml、トルエン 30mlの混合物を20時間加熱還流した。得られた反応液を室温に冷却し、濾過し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、BD−4 2.05g(収率45%)を得た。
実施例1
(有機EL素子の作製)
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極(陽極)付きガラス基板(ジオマティック株式会社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。ITOの膜厚は、130nmとした。
洗浄後の透明電極付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極が形成されている側の面上に透明電極を覆うようにして化合物HI−1を蒸着し、膜厚5nmの化合物HI−1膜を形成した。このHI−1膜は、正孔注入層として機能する。
このHI−1膜の成膜に続けて化合物HT−1を蒸着し、HI−1膜上に膜厚80nmのHT−1膜を成膜した。このHT−1膜は第1の正孔輸送層として機能する。
HT−1膜の成膜に続けて化合物HT−2を蒸着し、HT−1膜上に膜厚10nmのHT−2膜を成膜した。このHT−2膜は第2の正孔輸送層として機能する。
HT−2膜上にBH−1(ホスト材料)及びBD−1(ドーパント材料)を、BD−1の割合(質量比)が4%となるように共蒸着し、膜厚25nmの発光層を成膜した。
この発光層上にET−1を蒸着し、膜厚10nmの電子輸送層を形成した。この電子輸送層上に電子注入材料であるET−2を蒸着して、膜厚15nmの電子注入層を形成した。この電子注入層上にLiFを蒸着して、膜厚1nmのLiF膜を形成した。このLiF膜上に金属Alを蒸着して、膜厚80nmの金属陰極を形成した。
以上のようにして有機EL素子を作製した。実施例11で用いた化合物を以下に示す。
(有機EL素子の評価)
得られた有機EL素子の初期特性を、室温下、DC(直流)定電流10mA/cm駆動で測定した。電圧の測定結果を表1に示す。
また、電流密度が10mA/cmとなるように有機EL素子に電圧を印加し、EL発光スペクトルを分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタ株式会社製)にて計測した。得られた分光放射輝度スペクトルから、外部量子効率EQE(%)を算出した。結果を表1に示す。
実施例2〜8、参考例1〜4、及び比較例1
発光層のホスト材料及びドーパント材料として表1に示す化合物を用いた以外、実施例1と同じ方法で有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
以下に、実施例1〜8、参考例1〜4及び比較例1で用いたホスト材料及びドーパント材料の化合物を示す。
表1の結果から、ドーパント材料としてBH−Aを用い、ホスト材料としてBD−Aを用いた比較例1では外部量子効率EQEが7.9%と低く、駆動電圧も4.21Vと高いことがわかる。また、ドーパント材料としてBD−1〜BD−4を用い、ホスト材料としてBH−Aを用いた参考例1〜4では、外部量子効率EQEが8.2〜8.3%であり、駆動電圧が4.20〜4.23Vと高かった。これに対し、ホスト材料としてBH−1又はBH−2を用い、かつドーパント材料としてBD−1〜BD−4を用いた実施例1〜8の有機EL素子は、外部量子効率EQEが8.7〜8.9%と高く、かつ駆動電圧が3.54〜3.63Vと低かったことがわかる。
上記から、前記式(1)で表される化合物をドーパント材料として用いることで発光効率に優れた有機EL素子が得られ、ホスト材料として前記式(11)で表される化合物を組み合わせて用いることで、さらに発光効率が向上し、同時に駆動電圧を低減できることがわかる。
1 有機EL素子
2 基板2
3 陽極
4 陰極
5 発光層
6 正孔注入・輸送層
7 電子注入・輸送層
10 有機薄膜層

Claims (30)

  1. 陰極と、
    陽極と、
    前記陰極と前記陽極との間に配置された発光層と、
    を有し、
    前記発光層が、
    下記式(1)で表される化合物と、
    下記式(11)で表される化合物と、
    を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
    [式(1)において、R〜R10の少なくとも1つは下記式(2)で表される1価の基である。
    下記式(2)で表される1価の基ではないR〜R10は、それぞれ独立に、
    水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
    −Si(R901)(R902)(R903)、
    −O−(R904)、
    −S−(R905)、
    −N(R906)(R907)、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    隣接するR〜R10の2つ以上は、互いに結合して環を形成しない。
    901〜R907は、それぞれ独立に、
    水素原子、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。R901〜R907が2個以上存在する場合、2個以上のR901〜R907のそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。
    (式(2)において、Ar及びArのうち少なくとも1つは、下記式(3)で表される1価の基である。
    下記式(3)で表される1価の基ではないAr又はArは、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    、L及びLは、それぞれ独立に、単結合、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
    Ar、Ar、L、L及びLがそれぞれ2以上存在する場合、2以上のAr、Ar、L、L及びLのそれぞれは同一でもよく、異なっていてもよい。)
    (式(3)において、R11は、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    12〜R17のうちの隣接する2つ以上の1組以上は、互いに結合して、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しないR12〜R17は、それぞれ独立に、
    水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
    −Si(R901)(R902)(R903)、
    −O−(R904)、
    −S−(R905)、
    −N(R906)(R907)、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。
    は酸素原子又は硫黄原子である。)]
    [式(11)において、R101〜R108は、それぞれ独立に、
    水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
    −Si(R901)(R902)(R903)、
    −O−(R904)、
    −S−(R905)、
    −N(R906)(R907)、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    101〜R104のうちの隣接する2つ以上、及びR105〜R108のうちの隣接する2つ以上は、互いに結合して環を形成しない。
    901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。
    101及びL102は、それぞれ独立に、
    単結合、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の2価の複素環基である。
    Ar101及びAr102のうちの少なくとも1つは、下記式(12)で表される1価の基である。
    下記式(12)で表される1価の基ではないAr101及びAr102は、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    Ar101及びAr102の両方が下記式(12)で表される1価の基である場合、下記式(12)で表される1価の基であるAr101及びAr102は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
    (式(12)中、
    131及びR132は、それぞれ独立に、
    水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基である。
    131及びR132は、互いに結合して環を形成しない。
    111〜R118のうちの隣接する2つの1組以上が、互いに結合して下記式(20)で表される不飽和の環を形成するか、あるいは下記式(20)で表される不飽和の環を形成しない。
    式(20)中、***は、R111〜R118のうちの隣接する2つとの結合位置である。
    111〜R118のうちの隣接する2つの1組以上が、互いに結合して前記式(20)で表される不飽和の環を形成する場合、前記式(20)で表される不飽和の環を形成しないR111〜R118、及びR121〜R124のうちの1つはL101又はL102と結合する単結合である。
    前記式(20)で表される不飽和の環が2つ以上形成される場合、複数存在するR121〜R124は、互いに同一でも、異なっていてもよい。
    111〜R118のうちの隣接する2つの1組以上が、互いに結合して前記式(20)で表される不飽和の環を形成しない場合、R111〜R118のうちの1つはL101又はL102と結合する単結合である。
    前記式(20)で表される不飽和の環を形成する場合、及び前記式(20)で表される不飽和の環を形成しない場合において、前記式(20)で表される不飽和の環を形成せず、かつL101又はL102と結合する単結合ではないR111〜R118のうちの隣接する2つの1組以上は、互いに結合して、前記式(20)で表される不飽和の環以外の、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、又は置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。
    前記式(20)で表される不飽和の環を形成せず、前記式(20)で表される不飽和の環以外の置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成せず、かつL101又はL102と結合する単結合ではないR111〜R118、及びL101又はL102と結合する単結合ではないR121〜R124は、それぞれ独立に、
    水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
    −Si(R901)(R902)(R903)、
    −O−(R904)、
    −S−(R905)、
    −N(R906)(R907)、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。)]
  2. 前記式(3)におけるXが酸素原子である請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記式(2)におけるLが単結合である請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記式(2)におけるArが前記式(3)で表される基であり、前記式(2)におけるArが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記式(2)におけるL及びLが単結合である請求項1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記式(1)におけるR〜R10のうちの2つが前記式(2)で表される1価の基である請求項1〜5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 前記式(3)におけるR12〜R17のうちの隣接する2つ以上の1組以上が、互いに結合して置換若しくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない請求項1〜6のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 前記式(1)で表される化合物が、下記式(4A)で表される化合物である請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(4A)において、R〜Rは、前記式(1)で定義した通りである。Ar、Ar、L、L及びLは、前記式(2)で定義した通りである。
    Ar及びArは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基又は前記式(3)で表される基である。
    ただし、Ar及びArのうち少なくとも1つが前記式(3)で表される基である。)
  9. 前記式(1)で表される化合物が、下記式(4B)で表される化合物である請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(4B)において、R〜Rは、前記式(1)で定義した通りである。Ar、Ar、L及びLは、前記式(2)で定義した通りである。
    Ar及びArは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基又は前記式(3)で表される基である。
    ただし、Ar及びArのうち少なくとも1つが前記式(3)で表される基である。)
  10. 前記式(1)で表される化合物が、下記式(4)で表される化合物である請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(4)において、R〜Rは、前記式(1)で定義した通りである。Ar及びArは、前記式(2)で定義した通りである。
    Ar及びArは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基又は前記式(3)で表される基である。
    ただし、Ar及びArのうち少なくとも1つが前記式(3)で表される基である。)
  11. 前記式(1)におけるR〜Rが、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基であり、
    前記式(2)におけるAr、並びに前記式(4A)、(4B)及び(4)におけるArが、それぞれ独立に、前記式(3)で表される基であり、
    前記式(2)におけるAr、並びに前記式(4A)、(4B)及び(4)におけるArが、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基であり、
    前記式(3)におけるR11が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基であり、
    前記式(3)におけるR12〜R17が、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である請求項8〜10のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  12. 前記式(1)におけるR〜Rが、それぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基であり、
    前記式(2)におけるAr、並びに前記式(4A)、(4B)及び(4)におけるArが、それぞれ独立に、前記式(3)で表される基であり、
    前記式(2)におけるAr、並びに前記式(4A)、(4B)及び(4)におけるArが、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基であり、
    前記式(3)におけるR11が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基であり、
    前記式(3)におけるR12〜R17が、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基である請求項8〜10のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  13. 前記式(2)におけるAr、並びに前記式(4A)、(4B)及び(4)におけるArが、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニル基、又は置換もしくは無置換のナフチル基である請求項11又は12に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  14. 前記式(3)におけるR11が置換もしくは無置換の炭素数1〜8のアルキル基である請求項1〜13のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  15. 前記式(1)におけるR〜Rが水素原子である請求項1〜14のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  16. 前記式(1)におけるR〜Rのうちの少なくとも1つが置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基であり、前記置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基ではないR〜Rが水素原子である請求項1〜14に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  17. 前記式(1)におけるR〜Rのうちの少なくとも2つが置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基であり、前記置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基ではないR〜Rが水素原子である請求項1〜14に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  18. 前記式(11)におけるAr101及びAr102のうちの1つが、前記式(12)で表される1価の基である請求項1〜17のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  19. 前記式(11)で表される化合物が、下記式(13)で表される化合物である、請求項1〜17のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(13)中、R101〜R108、L101、及びL102は、前記式(11)で定義した通りである。
    Ar102は、前記式(12)で表される1価の基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    131及びR132は、前記式(12)で定義した通りである。
    112a〜R114aのうちの1つは、L101と結合する単結合である。
    111a、L101と結合する単結合ではないR112a〜R114a、及びR115a〜R118aのうちの隣接する2つの1組以上は、互いに結合して、前記式(20)で表される不飽和の環を形成するか、あるいは前記式(20)で表される不飽和の環を形成しない。
    111a、L101と結合する単結合ではなく、かつ前記式(20)で表される不飽和の環を形成しないR112a〜R114a、及び前記式(20)で表される不飽和の環を形成しないR115a〜R118aは、、それぞれ独立に、
    水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
    −Si(R901)(R902)(R903)、
    −O−(R904)、
    −S−(R905)、
    −N(R906)(R907)、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。)
  20. 前記式(11)で表される化合物が、下記式(14)で表される化合物である、請求項1〜17のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(14)中、R101〜R108、L101、L102、R111、R113〜R118、R131及びR132は、前記式(11)及び(12)で定義した通りである。
    111、R113〜R118、R131、及びR132は、前記式(12)で定義した通りである。
    Ar102は、前記式(12)で表される1価の基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。)
  21. 前記式(11)における、Ar101及びAr102の一方が前記式(12)で表される1価の基であり、他方が置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基である請求項1〜17のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  22. 前記式(11)における、前記式(12)で表される1価の基ではないAr101又はAr102が、下記式(a1)〜(a4)で表される基から選択される請求項1〜18のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(a1)〜(a4)中、*は、L101又はL102と結合する単結合である。
    120は、
    ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルケニル基、
    置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルキニル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、
    −Si(R901)(R902)(R903)、
    −O−(R904)、
    −S−(R905)、
    −N(R906)(R907)、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    901〜R907は、前記式(1)で定義した通りである。
    m1は、0〜4の整数である。
    m2は、0〜5の整数である。
    m3は、0〜7の整数である。
    m1〜m3が、それぞれ2以上のとき、複数のR120は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
    m1〜m3が、それぞれ2以上のとき、隣接する複数のR120は互いに結合して置換若しくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成するか、あるいは置換若しくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成しない。)
  23. 前記式(11)におけるL101及びL102が、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜14のアリーレン基である請求項1〜22のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  24. 前記式(12)におけるR131及びR132が、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基である請求項1〜23のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  25. 前記式(11)で表される化合物が、下記式(15)で表される化合物である請求項1〜17のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(15)中、R101〜R108、及びL102は、前記式(11)で定義した通りである。
    Ar102は、前記式(12)で表される1価の基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の1価の複素環基である。
    111、R113〜R118、R131及びR132は、前記式(12)で定義した通りである。)
  26. 前記式(11)におけるR101〜R108が、水素原子である請求項1〜25のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  27. 前記式(12)における、L101と結合する単結合ではないR111〜R118が水素原子である請求項1〜26のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  28. 前記式(12)における、R111とR112、R112とR113、R113とR114、R115とR116、R116とR117、及びR117とR118のうちの1組が互いに結合して置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の環を形成する請求項1〜18のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  29. 前記式(11)で表される化合物が、下記式(18)で表される化合物である請求項1〜18のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(18)中、L101a及びL102aは、それぞれ独立に、単結合、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10のアリーレン基である。
    Ar102aは、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10のアリール基である。
    131a及びR132aは、それぞれ独立に、
    水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜18のアリール基、又は
    置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基である。)
  30. 請求項1〜29のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備える電子機器。
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