JP2020021780A - 静電チャック - Google Patents

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Abstract

【課題】吸着電源をオフした後に残留する吸着力を小さくすることができる静電チャックを提供すること。【解決手段】静電チャック1は、絶縁性を有する絶縁基板2と、絶縁基板2の表面3に沿って絶縁基板2に埋設された静電吸着電極4と、表面3に設けられた複数の凸部5とを備えている。静電吸着電極4は、絶縁基板2の厚み方向において凸部5に重なる領域から離間している。絶縁基板2における表面3から静電吸着電極4までの絶縁基板2の厚み方向における距離Tが、2×10-3(m)以下である。凸部5に最も近い静電吸着電極4の端部Aから静電吸着電極4の端部Aに最も近い凸部5の下端部Bに向って延びる第1ベクトルABと、絶縁基板2の厚み方向に沿って第1ベクトルABを静電吸着電極4が配置される平面に投影することにより形成される第2ベクトルACとのなす角度θは、45°以下である。【選択図】図3

Description

本発明は、静電チャックに関する。
減圧環境下で行われる半導体製造工程では、ウエハステージとして静電チャックが使用される。近年、半導体製造工程の処理の増大に伴い、静電チャックからのウエハの離脱時間の短縮が求められている。この対策として、静電チャックの絶縁層の体積抵抗率を小さくすることの他、静電チャックの表面に凸部を設けてウエハとの接触面積を小さくして吸着力の全圧を小さくし残留する吸着力を小さくするなどの対策が講じられた技術が提案されている(特許文献1)。
特許第4407793号公報
しかし、特許文献1の技術は、誘電体の内部に静電吸着電極が埋設されており、使用時に静電吸着電極とウエハ間に流れる微小な電流によって、ウエハと静電チャック表面との接触界面に分極が生じて微小電極が流れる。このため、静電チャックとウエハ間に、いわゆるジョンセン・ラ―ベック効果が発現し、静電吸着電極に給電するための吸着電源をオフにしても吸着力が一定時間過渡的に残留するため、残留する吸着力を小さくするさらなる改善が求められる。
本発明は、以上の点に鑑み、吸着電源をオフした後に残留する吸着力を小さくすることができる静電チャックを提供することを目的とする。
[1]上記目的を達成するため、本発明の静電チャックは、
絶縁性を有する絶縁基板と、
前記絶縁基板の表面に沿って前記絶縁基板に埋設された静電吸着電極と、
前記表面に設けられた複数の凸部と、
を備えた静電チャックであって、
前記静電吸着電極は、前記絶縁基板の厚み方向において前記凸部に重なる領域から離間しており、
前記絶縁基板における前記表面から前記静電吸着電極までの前記絶縁基板の厚み方向における距離Tが、2×10-3(m)以下であり、
前記凸部に最も近い前記静電吸着電極の端部から前記静電吸着電極の端部に最も近い前記凸部の下端部に向って延びる第1ベクトルと、前記絶縁基板の厚み方向に沿って前記第1ベクトルを前記静電吸着電極が配置される平面に投影することにより形成される第2ベクトルとのなす角度θが、45°以下であることを特徴とする。
かかる構成によれば、絶縁基板における表面から静電吸着電極までの絶縁基板の厚み方向における距離(厚さ)Tが2×10-3(m)以下である。さらに、凸部に最も近い静電吸着電極の端部から静電吸着電極の端部に最も近い凸部の下端部に向って延びる第1ベクトルと、絶縁基板の厚み方向に沿って第1ベクトルを静電吸着電極が配置される平面に投影することにより形成される第2ベクトルとのなす角度θを、45°以下である。
このため、静電吸着電極は、絶縁基板の厚み方向において凸部に重なる領域から離間し、凸部に最も近い静電吸着電極の端部から静電吸着電極の端部に最も近い凸部までの距離が大きくなる。凸部に最も近い静電吸着電極の端部から静電吸着電極の端部に最も近い凸部までの距離が大きくなるので、静電チャックの絶縁基板(誘電体)における静電吸着電極の端部から凸部の頂面までの電気抵抗R2が大きくなる。静電チャックの絶縁基板(誘電体)における電気抵抗R2によって、静電吸着電極から凸部を介してウエハに流れる電流密度(電気力線)が小さくなる。
凸部とウエハとの接触界面の電気抵抗R1は変わらないが、凸部を介してウエハに流れる電流密度(電気力線)が小さくなるので、凸部とウエハとの接触界面における電位差V1が小さくなる。凸部とウエハとの接触界面に形成される静電容量C1は変わらない状態で、電位差V1が小さくなるので、接触界面における電気量が小さくなる。そうするとデチャック時に残留する電気量が少なくなるので、ジョンセン・ラーベック効果による残留する吸着力を小さくし、静電チャックからのウエハの離脱時間を短縮することができる。
[2]また、本発明の静電チャックにおいて、前記凸部の高さHは、3〜15(μm)であることが好ましい。
かかる構成によれば、静電チャックに吸着される吸着物が、シリコンウエハのような半導体である場合は、絶縁基板の表面とシリコンウエハとのギャップである高さHの部分にクーロン力効果も発現する。静電吸着電極から絶縁基板の表面までの距離(厚さ)Tが非常に小さく、静電吸着電極とシリコンウエハとの間に入力される入力電圧は、絶縁基板の表面とシリコンウエハとのギャップである高さHの部分に分圧される。高さHを3(μm)より小さくすると製造することが難しい。また、高さHを15(μm)より大きくすると十分な吸着力を得るために過大な電圧が必要となる。このため、高さHを3〜15(μm)として、クーロン力効果による吸着力を支配的にすることで、静電吸着電極から凸部を介してウエハに流れる電流密度(電気力線)を小さくし、残留する静電吸着力を小さくすることができる。
[3]また、本発明の静電チャックにおいて、前記静電吸着電極と前記凸部に載置される吸着物との間に形成される平行板コンデンサの静電容量を1平方メートル当たりの静電容量に換算した値が1×10-8(F)以上であることが好ましい。かかる構成によれば、静電チャックとして十分な吸着力で吸着物を吸着することができる。
本発明の静電チャックを示す断面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1の静電チャックを示す要部拡大図である。 図1の静電チャックを示す等価回路図である。 図5Aは本発明の実施形態の静電チャックの作用図である。図5Bは比較例の静電チャックの作用図である。図5Cはさらなる比較例の静電チャックの作用図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。なお、図面は、静電チャック1を概念的(模式的)に示すものとする。
図1及び図2に示すように、静電チャック1は、絶縁性を有する絶縁基板2と、絶縁基板2の表面3に沿って絶縁基板2に埋設された静電吸着電極4と、表面3に設けられた複数の凸部5と、を備えている。凸部5の高さHは、3〜15(μm)であり、凸部5上には半導体としてのウエハ11が配置されている。静電吸着電極4には、開口部6が形成されており、静電吸着電極4は、絶縁基板2の厚み方向において凸部5に重なる領域S1から離間している。
図2及び図3に示すように、絶縁基板2における表面3から静電吸着電極4までの絶縁基板2の厚み方向における距離Tは、2×10-3(m)以下に設定されている。絶縁基板2の表面3から静電吸着電極4までの間は誘電体7である。
絶縁基板2の凸部5に最も近い静電吸着電極4の開口部6の端部Aから静電吸着電極4の開口部6の端部Aに最も近い凸部5の下端部Bに向って延びる第1ベクトルABと、絶縁基板2の厚み方向に沿って第1ベクトルABを静電吸着電極4が配置される平面に投影することにより形成される第2ベクトルACとのなす角度θは、45°以下に設定されている。なお、C点は凸部5の下端部Bを静電吸着電極4が設けられる平面に絶縁基板2の厚み方向へ投影した投影点である。
次に等価回路も用いて静電チャック1を説明する。
図4に示すように、図左の模式的に示した静電チャック1は、電源12からリード線13を介して絶縁基板2に埋設された静電吸着電極4に給電される。絶縁基板2の凸部5には吸着物としてウエハ11が載置されている。このように、静電チャック1は、平行板コンデンサのような構成となる。
静電チャック1の吸着力は、静電チャック1の凸部5とウエハ11との界面で生じるジョンセン・ラーベック力f(j)と、静電吸着電極4とウエハ11との間で生じるクーロン力f(c)とからなり、吸着力=f(j)+f(c)と表わすことができる。
ジョンセン・ラーベック力f(j)は、接触する物体である凸部5とウエハ11とに電圧を印加して電流を流した際、凸部5とウエハ11との接点部分の抵抗R1によって急激な電圧降下が生じることで接触面の間に電荷が蓄積され、物体間に引力が生じる現象による力である。
クーロン力f(c)は、電荷を有する物体間である、静電吸着電極4とウエハ11とに働く力である。クーロン力f(c)の大きさは、各々の電荷の量に比例し、静電吸着電極4とウエハ11との距離の二乗に反比例する。
図4中、R1はジョンセン・ラーベック力に関する凸部5とウエハ11との接点部分の電気抵抗である。C1はジョンセン・ラーベック力に関する凸部5とウエハ11とのギャップδ部分の静電容量である。V1はジョンセン・ラーベック力に関する凸部5とウエハ11とのギャップδ部分の電位差である。
また、R2はクーロン力に関する静電吸着電極4とウエハ11との間の電気抵抗であり、C2はクーロン力に関する静電吸着電極4の真上にある絶縁体7の静電容量であり、V2はジョンセン・ラーベック力に関する静電吸着電極4と凸部5のウエハ11との接点部分との間の電位差である。全体の電圧V0は、V0=V1+V2と表わすことができる。
静電チャック1に電圧V0を印加すると、電位差V1の大きさに応じたジョンセン・ラーベック力f(j)と、電位差V0の大きさに応じたクーロン力f(c)とが生じる。
ここで、ジョンセン・ラーベック効果は、静電吸着電極4とウエハ11間に流れる微小な電流によって、ウエハ11と静電チャック1の凸部5の接触界面に分極せしめるものであるが、静電吸着電極4は絶縁基板2の厚み方向において凸部5に重なる領域S1から離間しており電気抵抗R2が大きいため、静電チャック1とウエハ11間に流れる電流が抑制され、ジョンセン・ラーベック効果が減じられる。
一方、静電吸着電極4とウエハ11間には、絶縁基板2の厚み方向における凸部5以外の領域では、絶縁層である誘電体7の厚さT及び凸部5の高さHに相当する空間有して対向しているため、静電吸着電極4とウエハ11の平行板コンデンサを形成し、静電吸着電極4の真上にある誘電体7の静電容量と誘電体7の直上の凸部5の高さHに相当する空間の静電容量との合成容量C0に電位差V0が付加されることでクーロン力が生じ、ウエハ11が静電チャック1に吸着される。
この際、電流はわずかに凸部5を介してウエハ11に流れるが、凸部5以外の大部分の領域では誘電体7及びその上の空間によって電流はほとんど流れないので、残留吸着力の原因となる電流自体がほとんど流れず、ジョンセン・ラーベック効果が極小化されて、ウエハ11の離脱性を向上させることができる。このように、本発明では、吸着電源をオフした後に残留する吸着力を小さくすることができる。
図2〜図4に示すように、静電吸着電極4は、絶縁基板2の厚み方向において凸部5に重なる領域S1から離間し、凸部5に最も近い静電吸着電極4の端部から静電吸着電極4の端部に最も近い凸部5までの距離が大きくなる。凸部5直下にまで静電吸着電極4を配置した場合の静電吸着電極4から静電吸着電極4に最も近い凸部5までの距離に比較して、凸部5に最も近い静電吸着電極4の端部から静電吸着電極4の端部に最も近い凸部5までの距離が大きくなるので、静電チャック1の絶縁基板(誘電体)2における静電吸着電極4の端部から凸部5の頂面までの電気抵抗R2が大きくなる。
静電チャック1の絶縁基板2における電気抵抗R2によって、静電吸着電極4から凸部5を介してウエハ11に流れる電流密度(電気力線)が小さくなる。凸部5とウエハ11との接触界面の電気抵抗R1は変わらないが、電気抵抗R2が大きいため、凸部5を介してウエハ11に流れる電流密度(電気力線)が小さくなり、凸部5とウエハ11との接触界面における電位差V1が小さくなる。凸部5とウエハ11との接触界面に形成される静電容量C1は変わらない状態で、電位差V1が小さくなるので、接触界面における電気量が小さくなる。そうすると吸着電源をオフにした後に残留する電気量が少なくなるので、ジョンセン・ラーベック効果による残留する吸着力を小さくし、静電チャック1からのウエハ11の離脱時間を短縮することができる。
次に、ジョンセン・ラーベック効果が極小化してウエハ11の離脱性を向上させるための、詳細な構成を説明する。静電チャック1は、一例として次のように複数種類作製し、以下の方法で評価した。
[静電チャック1の構成]
静電チャック1の外径は、φ298mmである。静電チャック1の表面3に、φd/m、高さH=10μmの円柱状の凸部5を形成する。凸部5は、絶縁基板2の表面3全体に一辺がピッチP/mの正三角形の頂点に連続して配置する。
静電吸着電極4は双極型(半月状)とし、表面3に形成される凸部5と絶縁基板2の厚み方向に重ならないように離間させ、φD/mの円形の空間(開口部6)を形成する。
[製造方法]
円盤状の絶縁層をセラミックス焼結体で作製する。窒化アルミニウム(AlN)にモリブデンの静電吸着電極4を埋設しホットプレス焼成(1800℃、10MP、8時間焼成)する。なお、静電チャック1の厚みは15mmとする。
静電チャック1は、絶縁基板2の誘電体7の厚みTが、0.3〜3mmのものを複数作製する。静電吸着電極4は、モリブデン箔(直径φ290mm、厚さ0.1mm)の所定の位置にφDmの開口部6を形成することにより作製する。焼成後のセラミックス焼結体に加工を行い、絶縁層である誘電体7の厚みTの調整及び表面3の凸部5を加工する。
なお、製造方法は上記の方法に限定されず、例えば、絶縁層となる誘電体7を溶射により作製してもよい。この場合、アルミナ基板(φ298mm、厚さ15mm)にタングステンをプラズマ溶射し、所定形状にサンドブラスト加工でパターニングして静電吸着電極4を形成する。静電吸着電極4はタングステンとして厚さを30μmとする。その上に誘電体7としてアルミナに25wt%TiOを添加した顆粒粉をプラズマ溶射する。絶縁層としての誘電体7の厚さは500μmに形成後、加工により所定の厚さにする。
さらに別の製造方法として、アルミナ基板(直径φ290mm、厚さ15mm)にチタン及びクロムをPVDにより製膜し、所定形状にエッヂング加工でパターニングして静電吸着電極4を形成する。静電吸着電極4の厚さは、5μmとし、その上に誘電体7としてのアルミナに3wt%TiOを添加して作製した焼結体をターゲットとしてスパッタリングにより作製する。この際、絶縁層としての誘電体7の厚さを60μmに形成後、加工により所定の厚さにする。
[評価方法]
作製した静電チャック1を、真空装置内で残留吸着力の測定を行った。試験条件は、吸着物としてのウエハ11をシリコンウエハ(吸着面側に絶縁性の被膜500nmを形成したもの)とし、静電チャック1に載置する。印加電圧を±1000Vとし、印加時間を60秒とし、電圧印加が終了してから5秒経過した時にウエハを静電チャック1より離脱させ、その時に与えた外力による負荷をロードセルで計測した。負荷が10N以下の場合は、ウエハ11が離脱時に跳ね上がり離脱性良好「〇」と判定し、負荷が10Nよりも大きい場合は、ウエハ11が離脱時に跳ね上がり離脱性不良「×」と判定した。
下表は、以上の評価結果を示している。
この表1を参照すると、実施例1〜実施例12は、誘電体7の(絶縁層)厚さTが2mm以下かつ、第1ベクトルABと第2ベクトルACとのなす角度θが45°以下の場合であり、ウエハ11の離脱時の負荷が10N以下となり、比較例1〜比較例8に比べて残留吸着力が更に小さくなり離脱性良好「〇」であることが示された。
表1で示される合成容量C0は、静電吸着電極4とウエハ11との間に形成される平行板コンデンサの静電容量を1平方メートル当たりの静電容量に換算した値を示している。合成容量C0が大きいほど吸着力は大きくなり、静電チャックの機能として好ましい。良好な吸着を行うには、合成容量C0が1×10-8F以上であることが好ましく、1×10-7F以上であることがより好ましい。
上記結果は、第1ベクトルABと第2ベクトルACとのなす角度θが45°より大きくになると残留吸着力が大きくなるが、静電吸着電極4とウエハ間の電流密度が増加して、その分ジョンセン・ラーベック効果が凸部5の接触面で生じているからであると推測される。
なお、比較例9は、第1ベクトルABと第2ベクトルACとのなす角度θが45°以下であるが、誘電体7の(絶縁層)厚さTが2mmより大きく、絶縁層自体の静電容量が小さく、その結果、合成容量C0が1×10-8F未満と小さいため吸着力(クーロン力)自体が小さくなり静電チャックの機能として不適とした。
次に実施例と比較例の作用効果を説明する。
図5Aは実施例1〜実施例12の一例の作用を示す図であり、第1ベクトルABと第2ベクトルACとのなす角度θが45°以下であるので、静電吸着電極4は、絶縁基板2の厚み方向において凸部5に重なる領域S1から離間している。
このため、静電吸着電極4の開口部6側の端部から、凸部5とウエハ11との接触部までの距離が大きく、抵抗が大きくなるので、凸部5における電流密度(電気力線)が小さくなり、ジョンセン・ラーベック効果による残留する吸着力をより小さくすることができる。
図5Bは比較例1〜比較例7の一例の作用を示す図であり、静電吸着電極4が凸部5に重なる領域S1から離間しているが、第1ベクトルABと第2ベクトルACとのなす角度θが45°より大きい。
このため、第1ベクトルABと第2ベクトルACとのなす角度θが45°以下である場合(実施例1〜12)と比べて、静電吸着電極4の開口部6側の端部から、凸部5とウエハ11との接触部までの距離が小さく、抵抗が小さくなる。このため、実施例1〜12と比較して、凸部5における電流密度(電気力線)が大きくなり、ジョンセン・ラーベック効果による残留する吸着力が大きくなる。
図5Cは比較例8の一例の作用を示す図であり、静電吸着電極4には開口がなく、静電吸着電極4が凸部5に重なる領域S1にも配置されている。
このため、凸部5に重なる領域S1(凸部5の直下の領域)に静電吸着電極4がない場合と比較して、凸部5における電流密度(電気力線)が大きくなり、ジョンセン・ラーベック効果による残留する吸着力が大きくなる。
なお、実施形態では、凸部5を円柱形状としたが、これに限定されず、凸部5を角柱形状としてもよい。また、実施形態では、静電吸着電極4の開口部6の形状を円形状としたが、これに限定されず、矩形状、楕円、さらには曲線、直線の少なくとも一方が連続する開口形状など、静電吸着電極4が絶縁基板2の厚み方向において凸部5に重なる領域S1から離間しており、距離Tが2×10-3(m)以下であり、第1ベクトルABと第2ベクトルACとのなす角度θが45°以下であれば、静電吸着電極4の開口部6の形状は問わない。
1 … 静電チャック
2 … 絶縁基板
3 … 表面
4 … 静電吸着電極
5 … 凸部
11… ウエハ
S1… 凸部に重なる領域
H … 凸部の高さ
T … 誘電体の厚み方向の距離
θ … 第1ベクトルと第2ベクトルとのなす角

Claims (3)

  1. 絶縁性を有する絶縁基板と、
    前記絶縁基板の表面に沿って前記絶縁基板に埋設された静電吸着電極と、
    前記表面に設けられた複数の凸部と、
    を備えた静電チャックであって、
    前記静電吸着電極は、前記絶縁基板の厚み方向において前記凸部に重なる領域から離間しており、
    前記絶縁基板における前記表面から前記静電吸着電極までの前記絶縁基板の厚み方向における距離Tが、2×10-3(m)以下であり、
    前記凸部に最も近い前記静電吸着電極の端部から前記静電吸着電極の端部に最も近い前記凸部の下端部に向って延びる第1ベクトルと、前記絶縁基板の厚み方向に沿って前記第1ベクトルを前記静電吸着電極が配置される平面に投影することにより形成される第2ベクトルとのなす角度θが、45°以下であることを特徴とする静電チャック。
  2. 請求項1に記載の静電チャックであって、
    前記凸部の高さHは、3〜15(μm)であることを特徴とする静電チャック。
  3. 請求項1又は2に記載の静電チャックであって、
    前記静電吸着電極と前記凸部に載置される吸着物との間に形成される平行板コンデンサの静電容量を1平方メートル当たりの静電容量に換算した値が1×10-8(F)以上であることを特徴とする静電チャック。
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