JP2020021760A - シールド構造 - Google Patents

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伸也 松浦
Shinya Matsuura
伸也 松浦
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Abstract

【課題】高周波におけるシールド性能の低下を防ぐことができるシールド構造を提供する。【解決手段】シールド構造は、第一収容部11を有する第一シールドケース1と、第一シールドケース1と略同一の高さであって、第一シールドケース1に対して隙間を有して隣接配置され、第二収容部21を有する第二シールドケース2と、第一シールドケース1と第二シールドケース2との隙間を覆う導電性の導電性封止部材3と、を備える。導電性封止部材3は、アース接続されたものである。【選択図】図1

Description

本開示は、シールド構造に関する。
従来、自動車等に搭載される各種電装品の制御部に高周波の電気信号を伝送するため、高周波対応のシールド電線が用いられ、このシールド電線の電気的な接続にはシールド機能をなすシールドシェル等のシールド部を有してなるシールドコネクタが用いられる。例えば、特許文献1には、光コネクタのシールドコネクタが提案されている。
特開2011−048034号公報
しかし、特許文献1に記載のような従来技術では、板材を折り曲げることにより、シールドシェルが箱状に成型されている。よって、シールドシェルには隙間が発生するため、高周波におけるシールド性能の低下要因となっている。また、上記隙間は直角構造であるため、導電性のテープ等で封止してもテープが変形する。その結果、隙間の発生は避けることができない状況である。
本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、高周波におけるシールド性能の低下を防ぐことができるようにするものである。
本開示の一側面であるシールド構造は、第一収容部を有する第一シールドケースと、前記第一シールドケースと略同一の高さであって、前記第一シールドケースに対して隙間を有して隣接配置され、第二収容部を有する第二シールドケースと、前記第一シールドケースと前記第二シールドケースとの隙間を覆う導電性の導電性封止部材と、を備えるものである。
また、本開示の一側面であるシールド構造において、第一収容部を有する第一シールドケースと、前記第一シールドケースと略同一の高さであって、一部内面が、前記第一シールドケースの一部表面と重なり合うように配置され、第二収容部を有する第二シールドケースと、前記第一シールドケースと前記第二シールドケースとで重なり合う領域に形成される隙間を覆う導電性の導電性封止部材と、を備える、ことが好ましい。
また、本開示の一側面であるシールド構造において、前記第一シールドケース及び前記第二シールドケースのそれぞれにおいて、前記導電性封止部材により覆われる箇所は、外形が同一形状である、ことが好ましい。
また、本開示の一側面であるシールド構造において、前記導電性封止部材は、アース接続されるものである、ことが好ましい。
また、本開示の一側面であるシールド構造において、前記第一シールドケースは、シールド対象部品の大きさに応じて、前記第一収容部の大きさの異なるものが複数用意され、前記第二シールドケースは、前記シールド対象部品の大きさに応じて、前記第二収容部の大きさの異なるものが複数用意され、前記第一シールドケース及び前記第二シールドケースの少なくとも一方は、前記シールド対象部品に大きさに応じて選択されるものである、ことが好ましい。
本開示の一側面によれば、高周波におけるシールド性能の低下を防ぐことができる。
本開示を適用した実施形態1に係るシールド構造の一例を示す図である。 本開示を適用した実施形態2に係るシールド構造の一例を示す図である。 本開示を適用した実施形態3に係るシールド構造の一例を示す図である。
以下、図面に基づいて本開示の実施形態を説明するが、本開示は以下の実施形態に限られるものではない。
実施形態1.
図1は、本開示を適用した実施形態1に係るシールド構造の一例を示す図である。図1(A)は、導電性封止部材3により、第一シールドケース1と、第二シールドケース2との隙間を封止する前の状態を示す。図1(B)は、導電性封止部材3により、第一シールドケース1と、第二シールドケース2との隙間を封止した後の状態を示す。シールド構造は、第一シールドケース1と、第二シールドケース2と、導電性封止部材3とを備えている。第一シールドケース1は、例えば銅若しくはアルミニウム又はこれらに銀、スズ、クロム、ニッケル、ジルコニウム、鉄若しくはケイ素等を少量加えた合金等の導電性板材を絞り加工することにより成型され、図1(A)に示すように、上面部1aと、角部1bと、側面部1cと、開放縁部1dとから構成される第一収容部11を有している。第二シールドケース2は、第一シールドケース1と同様の導電性板材を絞り加工することにより成型され、図1(A)に示すように、上面部2aと、角部2bと、側面部2cと、開放縁部2dとから構成される第二収容部21を有している。なお、第二シールドケース2は、第一シールドケース1と略同一の高さに成型されるものである。
第一シールドケース1は、上面部1aと、側面部1cとの間の角部1bがR加工されている。第一シールドケース1は、側面部1cの下縁に開放縁部1dが設けられている。よって、第一シールドケース1は、第一収容部11の内部空間が下方に開放されている。第二シールドケース2は、上面部2aと、側面部2cとの間の角部2bがR加工されている。第二シールドケース2は、側面部2cの下縁に開放縁部2dが設けられている。よって、第二シールドケース2は、第二収容部21の内部空間が下方に開放されている。したがって、第二シールドケース2は、第一シールドケース1に対して隙間を有して隣接配置されることにより、第一収容部11と、第二収容部21とで形成される内部空間が下方に開放される。これにより、基板上に実装されている電子部品を覆うようにシールド構造を配置させることができる。なお、基板上に実装されている電子部品は、シールド対象部品である。また、「隙間を有して隣接配置」とは、第一シールドケース1と第二シールドケース2とが接していても、端面同士が完全に接触しないことにより生じる微小な隙間を含む概念である。
導電性封止部材3は、基材と、基材の背面側に塗布された粘着剤とからなり、基材又は粘着剤に導電性を持たせたテープである。導電性封止部材3は、例えば基材にアルミ箔又は銅箔を使用することにより又は基材に導電性カーボンを混ぜ込むことにより、導電性を持たせたものである。導電性封止部材3は、例えば粘着材にニッケルを混ぜ込むことにより、導電性を持たせてもよい。導電性封止部材3は、図1(A)に示すように、第二シールドケース2が、第一シールドケース1に対して隙間を有して隣接配置されている状態で貼り付けられる。この結果、図1(B)に示すように、導電性封止部材3は、第一シールドケース1と第二シールドケース2との隙間を覆い、且つ第一シールドケース1と第二シールドケース2とを導通させる。よって、導電性封止部材3を介して、第一シールドケース1と、第二シールドケース2とが一体的なシールド構造となる。
なお、第一シールドケース1及び第二シールドケース2のそれぞれにおいて、導電性封止部材3により覆われる箇所は、外形が同一形状である。よって、第一シールドケース1の一部表面と、導電性封止部材3の表面と、第二シールドケース2の一部表面とが略面一になるため、導電性封止部材3が接着面の凹凸等に起因する隙間は生じない。
また、導電性封止部材3は、図1(B)に示すように、アース接続されるものである。これにより、第一シールドケース1、第二シールドケース2及び導電性封止部材3に電荷が蓄積されない構造となる。なお、開放縁部1d及び開放縁部2dの少なくとも一方がアース接続される構成であれば、導電性封止部材3をアース接続しなくてもよい。つまり、シールド構造がアース接続される構成であればよい。
また、導電性封止部材3は、第一シールドケース1及び第二シールドケース2の表面側及び裏面側の何れに貼り付けられてもよい。
以上の説明から、本実施形態においては、第二シールドケース2は、第一シールドケース1と略同一の高さで、第一シールドケース1に対して隙間を有して隣接配置されている。また、導電性封止部材3により、第一シールドケース1と第二シールドケース2との隙間が覆われる。よって、導電性封止部材3で覆われる箇所には隙間が生じることがない。したがって、高周波におけるシールド性能の低下を防ぐことができる。また、高周波の電気信号が伝送されたとしても、第一シールドケース1と第二シールドケース2との隙間がないため、第一シールドケース1と第二シールドケース2との隙間からの漏れ磁束によるノイズの発生を抑制することができる。
また、本実施形態においては、第一シールドケース1及び第二シールドケース2のそれぞれにおいて、導電性封止部材3により覆われる箇所は、外形が同一形状である。よって、導電性封止部材3により覆われる箇所は滑らかな領域となるため、導電性封止部材3には外形の凹凸等に起因する隙間が発生せず、且つ導電性封止部材3による封止も容易となる。したがって、簡便な構造で高いシールド性能を得ることができる。
また、本実施形態においては、導電性封止部材3は、アース接続される。よって、第一シールドケース1、第二シールドケース2及び導電性封止部材3は、グランドと同電位になると共に、半田付け等しなくても、第一シールドケース1及び第二シールドケース2を基板に固定することができる。したがって、高周波の電気信号に起因する高周波ノイズを容易にグランドに逃がすことができつつ、シールド対象部品をシールドするシールド構造を基板に設けることができる。
実施形態2.
実施形態2において、実施形態1と同様の構成及び機能についての説明は省略する。図2は、本開示を適用した実施形態2に係るシールド構造の一例を示す図である。図2(A)は、導電性封止部材3により、第一シールドケース1と、第二シールドケース2との隙間を封止する前の状態を示す。図2(B)は、導電性封止部材3により、第一シールドケース1と、第二シールドケース2との隙間を封止した後の状態を示す。実施形態2では、第一シールドケース1の一部の機能及び第二シールドケース2の一部の形状が実施形態1と異なる。具体的には、第二シールドケース2は、第一シールドケース1と隣接する側に係合受部22がさらに成型されている。係合受部22は、上面部22aと、角部22bと、側面部22cと、開放縁部22dとから構成される溝が内側に設けられ、その溝は、第一シールドケース1に成型されている係合縁部12が係合するように成型されている。
係合縁部12は、上面部12aと、角部12bと、側面部12cと、開放縁部12dとから構成され、図2(A)のハッチングされた領域に成型されている。上面部12aは、外形が上面部1aより外側に延在したものである。角部12bは、外形が角部1bよりも外側に延在したものである。側面部12cは、外形が側面部1cよりも外側に延在したものである。開放縁部12dは、外形が開放縁部1dよりも外側に延在したものである。なお、上面部1aの外縁側を上面部12aとしてもよい。また、角部1bの外縁側を角部12bとしてもよい。また、側面部1cの外縁側を側面部12cとしてもよい。また、開放縁部1dの外縁側を開放縁部12dとしてもよい。
係合受部22の内側に設けられた溝と、係合縁部12の表面とが重なり合うように、第一シールドケース1及び第二シールドケース2が配置される。つまり、第二シールドケース2は、一部内面が、第一シールドケース1の一部表面と重なり合うように配置されるものである。導電性封止部材3は、図2(B)に示すように、第一シールドケース1と第二シールドケース2とで重なり合う領域に形成される隙間を覆うものである。
以上の説明から、本実施形態においては、導電性封止部材3により、第一シールドケース1と第二シールドケース2とで重なり合う領域に形成される隙間が覆われる。よって、第二シールドケース2の一部内面が、第一シールドケース1の一部表面と重なり合うように配置されるものであっても、第一シールドケース1と第二シールドケース2とで重なり合う領域に形成される隙間は封止される。したがって、高周波の電気信号が伝送されたとしても、第一シールドケース1と第二シールドケース2との隙間がないため、第一シールドケース1と第二シールドケース2との隙間からの漏れ磁束によるノイズの発生を抑制することができる。
実施形態3.
実施形態3において、実施形態1,2と同様の構成及び機能についての説明は省略する。実施形態3では、第一シールドケース1の一部の大きさが異なる。図3は、本開示を適用した実施形態3に係るシールド構造の一例を示す図である。第一シールドケース1は、シールド対象部品の大きさに応じて、第一収容部11の大きさの異なるものが複数用意される。第二シールドケース2は、シールド対象部品の大きさに応じて、第二収容部21の大きさの異なるものが複数用意される。図3の一例では、第一シールドケース1は、シールド対象部品の大きさに応じて選択されている。例えば、第一収容部11の幅方向の寸法D1は、シールド対象部品を収容可能な大きさに対応しているものが選択されている。なお、図3の一例では、第一シールドケース1がシールド対象部品に合わせて選択されているが、第二シールドケース2がシールド対象部品に合わせて選択されてもよい。この場合、例えば、第二収容部21の幅方向の寸法D2は、シールド対象部品を収容可能な大きさに対応しているものが選択されればよい。
以上の説明から、本実施形態においては、第一シールドケース1は、シールド対象部品の大きさに応じて、第一収容部11の大きさの異なるものが複数用意され、第二シールドケース2は、シールド対象部品の大きさに応じて、第二収容部21の大きさの異なるものが複数用意され、第一シールドケース1及び第二シールドケース2の少なくとも一方が、シールド対象部品の大きさに応じて選択されるものである。よって、シールド対象部品の大きさに応じたものが選択されることで、コネクタの極数バリエーションに応じたものを採用することができる。したがって、使用可能なコネクタ形状の自由度を増加させることができる。
以上、本開示を適用したシールド構造を実施形態に基づいて説明したが、本開示はこれに限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
例えば、本実施形態においては、絞り加工により第一シールドケース1及び第二シールドケース2を成型する一例について説明したが、特にこれに限定されない。例えば、切削加工により第一シールドケース1及び第二シールドケース2を形成してもよい。
また、例えば、本実施形態においては、角部1b及び角部2bがR加工されている一例について説明したが、特にこれに限定されない。例えば、角部1b及び角部2bはC加工されていてもよい。
また、例えば、本実施形態においては、導電性封止部材3が、基材と、基材の背面側に塗布された粘着剤とからなり、基材又は粘着剤に導電性を持たせたテープである一例について説明したが、特にこれに限定されない。例えば、導電性封止部材3は、導電性エポキシ接着剤又は低温硬化型導電性接着剤等のような導電性の接着剤であってもよい。この場合、第一シールドケース1と、第二シールドケース2との隙間を導電性の接着剤で埋めればよい。
1 第一シールドケース、1a 上面部、1b 角部、1c 側面部、1d 開放縁部
11 第一収容部
12 係合縁部、12a 上面部、12b 角部、12c 側面部、12d 開放縁部
2 第二シールドケース、2a 上面部、2b 角部、2c 側面部、2d 開放縁部
21 第二収容部
22 係合受部、22a 上面部、22b 角部、22c 側面部、22d 開放縁部
3 導電性封止部材
D1,D2 寸法

Claims (5)

  1. 第一収容部を有する第一シールドケースと、
    前記第一シールドケースと略同一の高さであって、前記第一シールドケースに対して隙間を有して隣接配置され、第二収容部を有する第二シールドケースと、
    前記第一シールドケースと前記第二シールドケースとの隙間を覆う導電性の導電性封止部材と、
    を備える、
    ことを特徴とするシールド構造。
  2. 第一収容部を有する第一シールドケースと、
    前記第一シールドケースと略同一の高さであって、一部内面が、前記第一シールドケースの一部表面と重なり合うように配置され、第二収容部を有する第二シールドケースと、
    前記第一シールドケースと前記第二シールドケースとで重なり合う領域に形成される隙間を覆う導電性の導電性封止部材と、
    を備える、
    ことを特徴とするシールド構造。
  3. 前記第一シールドケース及び前記第二シールドケースのそれぞれにおいて、前記導電性封止部材により覆われる箇所は、外形が同一形状である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のシールド構造。
  4. 前記導電性封止部材は、アース接続されるものである、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のシールド構造。
  5. 前記第一シールドケースは、
    シールド対象部品の大きさに応じて、前記第一収容部の大きさの異なるものが複数用意され、
    前記第二シールドケースは、
    前記シールド対象部品の大きさに応じて、前記第二収容部の大きさの異なるものが複数用意され、
    前記第一シールドケース及び前記第二シールドケースの少なくとも一方は、前記シールド対象部品の大きさに応じて選択されるものである、
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のシールド構造。
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