JP2020020587A - 試料支持体、試料のイオン化方法、及び質量分析方法 - Google Patents

試料支持体、試料のイオン化方法、及び質量分析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の破損が抑制された試料支持体、試料のイオン化方法、及び質量分析方法を提供する。【解決手段】試料支持体1は、試料Sのイオン化用の試料支持体である。試料支持体1は、基板2と、導電層3と、補強材4と、を備えている。基板2には、第1表面2a、及び第1表面2aとは反対側の第2表面2bに開口する複数の貫通孔2cが形成されている。導電層3は、第1表面2aにおいて貫通孔2cを塞がないように設けられている。補強材4は、複数の貫通孔2cのうちの一部の貫通孔2cの内部に配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、試料支持体、試料のイオン化方法、及び質量分析方法に関する。
従来、生体試料等の試料の質量分析において、試料をイオン化するための試料支持体が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような試料支持体は、第1表面、及び、第1表面とは反対側の第2表面に開口する複数の貫通孔が形成された基板を備えている。第2表面が試料に対向するように試料上に試料支持体を配置した場合に、毛細管現象を利用して、基板の第2表面側から貫通孔を介して第1表面側に向けて試料を上昇させることができる。そして、第1表面側に例えばレーザ光などのエネルギー線を照射すると、第1表面側に移動した試料がイオン化される。
特許第6093492号公報
上述したような試料支持体では、基板の第2表面側から第1表面側への貫通孔を介した毛細管現象による試料の移動を促進させるために、基板を薄くすることが求められる場合がある。しかしながら、基板は、薄くなると例えば撓みやすくなり、強度が低下する。その結果、容易に基板が破損してしまうおそれがある。
そこで、本発明の一側面は、基板の破損が抑制された試料支持体、試料のイオン化方法、及び質量分析方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る試料支持体は、試料のイオン化用の試料支持体であって、第1表面、及び第1表面とは反対側の第2表面に開口する複数の貫通孔が形成された基板と、第1表面において貫通孔を塞がないように設けられた導電層と、複数の貫通孔のうちの一部の貫通孔の内部に配置された補強材と、を備える。
この試料支持体では、基板には、第1表面、及び第1表面とは反対側の第2表面に開口する複数の貫通孔が形成されている。このため、例えば生体試料等の試料上に、基板の第2表面が試料に対向するように試料支持体を配置した場合に、毛細管現象を利用して、第2表面側から貫通孔を介して第1表面側に向けて試料(試料の成分)を移動させることができる。さらに、例えばレーザ光等のエネルギー線を第1表面に対して照射した場合に、第1表面側に移動した試料の成分に導電層を介してエネルギーが伝達されることにより、試料の成分をイオン化することができる。しかも、複数の貫通孔のうちの一部の貫通孔の内部には補強材が配置されている。このため、基板が補強材により補強される。これにより、基板が撓みにくくなる。よって、この試料支持体によれば、基板の強度を適切に確保することができ、基板の破損を抑制することができる。
貫通孔の幅は、1nm〜700nmであり、基板の厚さは、1μm〜50μmであってもよい。この場合、上述した毛細管現象による試料の成分の移動を適切に実現することができる。
補強材の材料は、樹脂であってもよい。この場合、補強材を容易に形成することができる。
補強材の材料は、金属であってもよい。この場合、試料の成分がイオン化されるときに、有機ガスの発生が抑制されるため、イオン化された試料の成分の検出結果におけるノイズが低減される。
基板は、複数の貫通孔を含む補強領域と、複数の貫通孔を含む測定領域と、を有し、補強領域における複数の貫通孔の内部には、補強材が配置されており、測定領域における複数の貫通孔の内部には、補強材が配置されていなくてもよい。この場合、補強領域における複数の貫通孔の内部に補強材が配置されているため、基板がより一層撓みにくくなる。よって、基板の強度をより一層確保することができ、基板の破損をより一層抑制することができる。
補強領域は、基板の厚み方向から見た場合に、基板の一端から一端と対向する他端にかけて連続する領域を少なくとも含んでもよい。この場合、基板が更に撓みにくくなる。よって、基板の強度をより確実に確保することができ、基板の破損をより確実に抑制することができる。
補強領域は、基板の厚み方向から見た場合に、複数の測定領域のそれぞれを囲んでいてもよい。この場合、複数の測定領域のそれぞれにおいて、複数の試料の成分のイオン化をそれぞれ行うことができる。
本発明の他の側面に係る試料支持体は、試料のイオン化用の試料支持体であって、導電性を有し、第1表面、及び第1表面とは反対側の第2表面に開口する複数の貫通孔が形成された基板と、複数の貫通孔のうちの一部の貫通孔の内部に配置された補強材と、を備える。
この試料支持体によれば、導電層を省略することができると共に、上述した導電層を備える試料支持体と同様の効果を得ることができる。
本発明の一側面に係る試料のイオン化方法は、試料、及び、上記導電層を備える試料支持体を用意する第1工程と、第2表面が試料に対向するように、試料上に試料支持体を配置する第2工程と、試料支持体を試料から剥離する第3工程と、導電層に電圧を印加しつつ第1表面に対してエネルギー線を照射することにより、複数の貫通孔のうち補強材が配置されていない貫通孔を介して第1表面側に移動した試料の成分をイオン化する第4工程と、を含む。
上記試料のイオン化方法では、基板には、第1表面、及び第1表面とは反対側の第2表面に開口する複数の貫通孔が形成されている。試料上に、基板の第2表面が試料に対向するように試料支持体が配置されると、試料(試料の成分)が、毛細管現象によって第2表面側から貫通孔を介して第1表面側に向けて移動する。さらに、試料支持体が試料から剥離された後、導電層に電圧が印加されつつ第1表面に対してエネルギー線が照射されると、第1表面側に移動した試料の成分にエネルギーが伝達される。これにより、試料の成分がイオン化される。また、この試料のイオン化方法では、複数の貫通孔のうちの一部の貫通孔の内部には補強材が配置されている。このため、基板が補強材により補強される。これにより、基板が撓みにくくなるため、第3工程において試料支持体が試料から剥離されるときの基板の破損が抑制される。よって、この試料のイオン化方法によれば、強度が適切に確保された基板を用いることにより、基板の破損を抑制しつつ試料の成分をイオン化することができる。
本発明の他の側面に係る試料のイオン化方法は、試料、及び、上記導電性を有する基板を備える試料支持体を用意する第1工程と、第2表面が試料に対向するように、試料上に試料支持体を配置する第2工程と、試料支持体を試料から剥離する第3工程と、基板に電圧を印加しつつ第1表面に対してエネルギー線を照射することにより、複数の貫通孔のうち補強材が配置されていない貫通孔を介して第1表面側に移動した試料の成分をイオン化する第4工程と、を含む。
この試料のイオン化方法によれば、導電層が省略された試料支持体を用いる場合において、上述したように導電層を備える試料支持体を用いる場合と同様の効果を得ることができる。
第3工程においては、試料支持体は、基板に付着した成分が乾燥する前に試料から剥離されてもよい。この場合、試料支持体と試料とが固着してしまう前に、試料支持体をよりスムーズに試料から剥離することができる。
本発明の一側面に係る質量分析方法は、上記試料のイオン化方法の各工程と、第4工程においてイオン化された成分を検出する第5工程と、を含む。
上記質量分析方法によれば、適切に強度が確保された基板を用いることにより、基板の破損を抑制しつつ試料の質量分析を行うことができる。
本発明の一側面によれば、基板の破損が抑制された試料支持体、試料のイオン化方法、及び質量分析方法を提供することができる。
一実施形態に係る試料支持体の平面図である。 図1に示されるII−II線に沿っての試料支持体の断面図である。 図1に示される基板の厚み方向から見た当該基板における測定領域の拡大像を示す図である。 図1に示される基板の厚み方向から見た当該基板の拡大図である。 一実施形態に係る試料支持体の製造方法の手順を示す図である。 一実施形態に係る質量分析方法の手順を示す図である。 一実施形態に係る質量分析方法の手順を示す図である。 変形例に係る試料支持体を示す図である。 変形例に係る試料支持体を示す図である。 変形例に係る試料支持体を示す図である。 第1の変形例に係る試料支持体の製造方法の手順を示す図である。 第2の変形例に係る試料支持体の製造方法の手順を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面に示される各部材(又は部位)の寸法又は寸法の比率は、説明をわかり易くするために、実際の寸法又は寸法の比率とは異なることがある。
[試料支持体の構成]
図1は、一実施形態の試料支持体1の平面図を示している。図1及び図2に示されるように、試料支持体1は、基板2と、導電層3と、補強材4と、を備えている。試料支持体1は、試料のイオン化用の試料支持体である。試料支持体1は、例えば質量分析を行う際に、測定対象の試料の成分をイオン化するために用いられる。
基板2は、第1表面2a、及び第1表面2aとは反対側の第2表面2bを有している。基板2には、複数の貫通孔2cが一様に(均一な分布で)形成されている。各貫通孔2cは、試料支持体1(すなわち、基板2)の厚み方向(以下、単に「厚み方向」という。)に延びており、第1表面2a及び第2表面2bに開口している。厚み方向は、第1表面2a及び第2表面2bに垂直な方向である。基板2は、例えば、絶縁性材料によって長方形板状に形成されている。厚み方向から見た場合における基板2の一辺の長さは、例えば数cm程度であり、基板2の厚さは、例えば1μm〜50μm程度である。本実施形態では、基板2の厚さは、5μm程度である。
導電層3は、基板2の第1表面2aに設けられている。導電層3は、第1表面2aにおける貫通孔2cの周縁部に設けられている。すなわち、導電層3は、基板2の第1表面2aのうち貫通孔2cが形成されていない部分を覆っている。つまり、導電層3は、貫通孔2cを塞がないように設けられている。
導電層3は、導電性材料によって形成されている。ただし、導電層3の材料としては、以下に述べる理由により、試料との親和性(反応性)が低く且つ導電性が高い金属が用いられることが好ましい。
例えば、タンパク質等の試料と親和性が高いCu(銅)等の金属によって導電層3が形成されていると、後述する試料のイオン化の過程において、試料分子にCu原子が付着した状態で試料がイオン化され、Cu原子が付着した分だけ、後述する質量分析法において検出結果がずれるおそれがある。したがって、導電層3の材料としては、試料との親和性が低い金属が用いられることが好ましい。
一方、導電性の高い金属ほど一定の電圧を容易に且つ安定して印加し易くなる。そのため、導電性が高い金属によって導電層3が形成されていると、基板2の第1表面2aに均一に電圧を印加することが可能となる。また、導電性の高い金属ほど熱伝導性も高い傾向にある。そのため、導電性が高い金属によって導電層3が形成されていると、基板2に照射されたレーザ光等のエネルギー線のエネルギーを、導電層3を介して試料に効率的に伝えることが可能となる。したがって、導電層3の材料としては、導電性の高い金属が用いられることが好ましい。
以上の観点から、導電層3の材料としては、例えば、Au(金)、Pt(白金)等が用いられることが好ましい。導電層3は、例えば、メッキ法、原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition)、蒸着法、スパッタ法等によって、厚さ1nm〜350nm程度に形成される。本実施形態では、導電層3の厚さは、10nm程度である。なお、導電層3の材料としては、例えば、Cr(クロム)、Ni(ニッケル)、Ti(チタン)等が用いられてもよい。
図3は、厚み方向から見た場合における基板2の拡大像を示す図である。図3において、黒色の部分は貫通孔2cであり、白色の部分は貫通孔2c間の隔壁部である。図3に示されるように、基板2には、略一定の幅を有する複数の貫通孔2cが一様に形成されている。厚み方向から見た場合における貫通孔2cの形状は、例えば略円形である。貫通孔2cの幅は、例えば1nm〜700nm程度である。本実施形態では、貫通孔2cの幅は、200nm程度である。貫通孔2cの幅とは、厚み方向から見た場合における貫通孔2cの形状が略円形である場合には、貫通孔2cの直径を意味し、当該形状が略円形以外である場合には、貫通孔2cに収まる仮想的な最大円柱の直径(有効径)を意味する。各貫通孔2c間のピッチは、例えば1nm〜1000nm程度である。各貫通孔2c間のピッチとは、厚み方向から見た場合における貫通孔2cの形状が略円形である場合には、当該各円の中心間距離を意味し、当該形状が略円形以外である場合には、貫通孔2cに収まる仮想的な最大円柱の中心軸間距離を意味する。基板2の貫通孔2c間の隔壁部の幅は、例えば300nm程度である。
貫通孔2cの開口率(厚み方向から見た場合に第1表面2aに対して全ての貫通孔2cが占める割合)は、実用上は10〜80%であり、特に50〜60%であることが好ましい。複数の貫通孔2cの大きさは互いに不揃いであってもよいし、部分的に複数の貫通孔2c同士が互いに連結していてもよい。
基板2は、例えば、Al(アルミニウム)を陽極酸化することにより形成されたアルミナポーラス皮膜である。具体的には、Al基板に対して陽極酸化処理を施し、酸化された表面部分をAl基板から剥離することにより、基板2を得ることができる。なお、基板2は、Ta(タンタル)、Nb(ニオブ)、Ti(チタン)、Hf(ハフニウム)、Zr(ジルコニウム)、Zn(亜鉛)、W(タングステン)、Bi(ビスマス)、Sb(アンチモン)等のAl以外のバルブ金属を陽極酸化することにより形成されてもよいし、Si(シリコン)を陽極酸化することにより形成されてもよい。
図4は、厚み方向から見た場合における試料支持体1の拡大図である。図1及び図4に示されるように、基板2は、補強領域2dと、測定領域2eと、を有している。基板2には、メッシュ状(本実施形態では一例としてハニカム形状)の補強領域2d、及び略一定の幅を有する複数の測定領域2eが一様に形成されている。補強領域2d及び測定領域2eは、それぞれ複数の貫通孔2cを含んでいる(図2参照)。厚み方向から見た場合に、複数の測定領域2eは、それぞれ補強領域2dに囲まれている。つまり、複数の測定領域2eのそれぞれは、補強領域2dによって互いに分離されている。厚み方向から見た場合における測定領域2eの形状は、例えば略六角形である。
測定領域2eの幅w1は、例えば1μm〜1000μm程度である。本実施形態では、測定領域2eの幅w1は、440μm〜470μm程度である。測定領域2eの幅w1とは、測定領域2eに収まる仮想的な最大円柱の直径(有効径)を意味する。すなわち、図4の例のように厚み方向から見た場合における測定領域2eの形状が略六角形である場合には、測定領域2eの幅w1は、当該六角形の互いに対向する二つの辺部の間の距離を意味する。各測定領域2e間のピッチpは、例えば1μm〜1100μm程度である。本実施形態では、測定領域2e間のピッチpは、455μm〜530μm程度である。各測定領域2e間のピッチpとは、測定領域2eに収まる仮想的な最大円柱の中心軸間距離を意味する。補強領域2dの幅w2は、例えば30μm〜60μm程度である。
測定領域2eの開口率(厚み方向から見た場合に第1表面2aに対して全ての測定領域2eが占める割合)は、80%以上である。複数の測定領域2eの大きさは互いに不揃いであってもよいし、部分的に複数の測定領域2e同士が互いに連結していてもよい。
補強材4は、複数の貫通孔2cのうちの一部の貫通孔2cの内部に配置されている。具体的には、補強材4は、補強領域2dにおける複数の貫通孔2cの内部に配置されている。つまり、補強材4は、厚み方向から見た場合に、互いに分離された複数の測定領域2eのそれぞれを囲むように、貫通孔2cに配置されている。複数の測定領域2eにおける複数の貫通孔2cの内部には、補強材4が配置されていない。補強材4は、補強領域2dにおいて、基板2の第1表面2a及び第2表面2bに亘って、複数の貫通孔2cの内部に配置されている。つまり、補強材4は、補強領域2dにおける複数の貫通孔2cの内部に充填されている。補強材4の材料は、例えば樹脂等である。補強材4の材料は、例えばフォトレジストである。本実施形態では一例として、補強材4の材料は、UV硬化樹脂である。
[試料支持体の製造方法]
次に、試料支持体1の製造方法について説明する。まず、図5の(a)に示されるように、基板2がプリンタ20に設置される。プリンタ20には、補強領域2dと同じ形状を呈する領域41aに補強材料41(UV硬化樹脂)が設けられている。基板2は、例えば第1表面2aが補強材料41に対向するように配置される。このとき、基板2の補強領域2dと領域41aに設けられた補強材料41とは、互いに対向している。続いて、図5の(b)に示されるように、プリンタ20によって、補強領域2dにおける第1表面2aに対して補強材料41が照射される。補強材料41は、補強領域2dにおいて、第1表面2aから貫通孔2cの内部に配置される。
続いて、図5の(c)に示されるように、基板2に対してUV光L1が照射される。UV光L1は、第1表面2aの全体に対して照射される。基板2にUV光L1が照射されると、図5の(d)に示されるように、貫通孔2cの内部に配置された補強材料41が硬化して補強材4となる。続いて、第1表面2aに導電層3が設けられる。以上により、試料支持体1が得られる。
[試料のイオン化方法]
次に、図6及び図7を参照して、試料支持体1を用いた試料のイオン化方法について説明する。ここでは一例として、レーザ光(エネルギー線)を用いたレーザ脱離イオン化方法(質量分析装置10による質量分析方法の一部)について説明する。図7においては、試料支持体1における貫通孔2c、導電層3及び補強材4の図示が省略されている。
まず、図6の(a)に示されるように、試料S、及び、上述した試料支持体1が用意される(第1工程)。試料Sは、切断されており、その断面Saが露出している。ここで、試料Sは、例えば生体試料(含水試料)である。試料Sは、例えばイチゴ等の果物である。試料Sの成分S1(図6の(b)参照)の移動をスムーズにするために、成分S1の粘性を低くするための溶液(例えばアセトニトリル混合液、アセトン等)が、試料Sに添加されてもよい。試料支持体1は、イオン化法及び質量分析方法を実施する者によって製造されることで用意されてもよいし、試料支持体1の製造者又は販売者等から取得されることで用意されてもよい。
続いて、図6の(b)に示されるように、第2表面2bが試料Sの断面Saに対向するように,試料S上に試料支持体1が配置される(第2工程)。試料支持体1は、第2表面2bが断面Saに接触するように、試料S上に配置される。試料Sの成分S1は、毛細管現象によって、基板2の第2表面2b側から貫通孔2cを介して基板2の第1表面2a側に向けて移動する。具体的には、試料Sの成分S1は、測定領域2eにおいて、第2表面2b側から貫通孔2cを介して第1表面2a側に向けて移動する。より具体的には、試料Sの成分S1は、複数の貫通孔2cのうち補強材4が配置されていない貫通孔2cを介して第1表面2a側に移動する。基板2の第1表面2a側に移動した成分S1は、表面張力によって第1表面2a側に留まる。続いて、試料支持体1が試料Sから剥離される(第3工程)。試料支持体1は、基板2に付着した成分S1が乾燥する前に試料Sから剥離される。
続いて、図7に示されるように、試料支持体1が、スライドガラス(載置部)6の載置面6aに載置される。スライドガラス6は、ITO(Indium Tin Oxide)膜等の透明導電膜が形成されたガラス基板であり、透明導電膜の表面が載置面6aとなっている。なお、スライドガラス6に限定されず、導電性を確保し得る部材(例えば、ステンレス等の金属材料等からなる基板等)を載置部として用いることができる。
続いて、スライドガラス6に対して試料支持体1が固定される。試料支持体1は、導電性を有するテープ7(例えば、カーボンテープ等)によって、スライドガラス6に対して固定される。テープ7は、試料支持体1の一部であってもよいし、試料支持体1とは別に用意されてもよい。テープ7が試料支持体1の一部である場合(すなわち、試料支持体1がテープ7を備える場合)には、例えば、テープ7は、予め、基板2の周縁部において第1表面2a側に固定されていてもよい。より具体的には、テープ7は、基板2の周縁部において導電層3上に固定されていてもよい。
続いて、スライドガラス6と試料支持体1とが互いに固定された状態で、スライドガラス6及び試料支持体1が、質量分析装置10の支持部12(例えば、ステージ)上に載置される。続いて、試料支持体1に付着した試料Sの成分S1が乾燥した状態において、質量分析装置10の電圧印加部14によって、スライドガラス6の載置面6a及びテープ7を介して試料支持体1の導電層3(図2参照)に電圧が印加される(第4工程)。続いて、質量分析装置10のレーザ光照射部13によって、基板2の第1表面2aに対してレーザ光Lが照射される(第4工程)。ここでは、レーザ光照射部13は、第1表面2aに対してレーザ光Lを走査する。第1表面2aに対するレーザ光Lの走査は、支持部12及びレーザ光照射部13の少なくとも1つが動作させられることにより、実施可能である。また、測定領域2eの幅は、レーザ光Lのスポット径よりも大きい。
このように、導電層3に電圧が印加されつつ基板2の第1表面2aに対してレーザ光Lが照射されることにより、基板2の第1表面2a側に移動した成分S1がイオン化され、試料イオンS2(イオン化された成分S1)が放出される。具体的には、レーザ光Lのエネルギーを吸収した導電層3から、基板2の第1表面2a側に移動した成分S1にエネルギーが伝達され、エネルギーを獲得した成分S1が気化すると共に電荷を獲得して、試料イオンS2となる。以上の各工程が、試料支持体1を用いた試料Sのイオン化方法(ここでは一例として、質量分析方法の一部としてのレーザ脱離イオン化法)に相当する。
放出された試料イオンS2は、試料支持体1とイオン検出部15との間に設けられたグランド電極(図示省略)に向かって加速しながら移動する。つまり、試料イオンS2は、電圧が印加された導電層3とグランド電極との間に生じた電位差によって、グランド電極に向かって加速しながら移動する。そして、質量分析装置10のイオン検出部15によって試料イオンS2が検出される(第5工程)。ここでは、イオン検出部15は、レーザ光Lの走査位置に対応するように、試料イオンS2を検出する。これにより、試料Sを構成する分子の二次元分布を画像化することができる。なお、ここでの質量分析装置10は、飛行時間型質量分析法(TOF−MS:Time-of-Flight Mass Spectrometry)を利用する質量分析装置である。以上の各工程が、試料支持体1を用いた質量分析方法に相当する。
以上説明したように、試料支持体1では、基板2には、第1表面2a、及び第1表面2aとは反対側の第2表面2bに開口する複数の貫通孔2cが形成されている。このため、例えば生体試料等の試料上に、基板2の第2表面2bが試料に対向するように試料支持体1を配置した場合に、毛細管現象を利用して、第2表面2b側から貫通孔2cを介して第1表面2a側に向けて試料の成分を移動させることができる。さらに、レーザ光Lを第1表面2aに対して照射した場合に、第1表面2a側に移動した試料の成分に導電層3を介してエネルギーが伝達されることにより、試料の成分をイオン化することができる。しかも、複数の貫通孔2cのうちの一部の貫通孔2cの内部には補強材4が配置されている。このため、基板2が補強材4により補強される。これにより、基板2が撓みにくくなる。よって、試料支持体1によれば、基板2の強度を適切に確保することができ、基板2の破損を抑制することができる。
例えば、試料支持体1を持ち運ぶとき、又は、試料支持体1を試料上に配置したときに、基板2の撓みが低減される。これにより、基板2の破損が抑制される。また、例えば、試料支持体1を粘着力のある試料(例えば、切断されたイチゴの断面)上に配置した後剥離するときに、当該粘着力による基板2の破損が抑制される。
試料をイオン化する手法として、例えば、表面支援レーザ脱離イオン化法(SALDI:Surface-Assisted Laser Desorption/Ionization)が知られている(例えば、特許第5129628号公報を参照)。SALDIは、表面に微細な凹凸構造を有する基板に試料を滴下し、これにレーザ光を照射することにより、試料をイオン化する手法である。このようなSALDIで用いられる基板に形成された複数の凹部は、基板を貫通していない。このため、基板の強度が不足している場合には、基板における凹部とは反対側の部分(凹部が形成されていない部分)を厚くすることによって、基板の強度を容易に向上させることができる。
これに対して、試料支持体1は、毛細管現象を利用して、第2表面2b側から貫通孔2cを介して第1表面2a側に向けて試料の成分を移動させている。従って、毛細管現象を適切に実現するためには、基板2の厚さを厚くすることが困難である場合がある。このような場合に、補強材4による基板2の補強は、特に有効である。
貫通孔2cの幅は、1nm〜700nmであり、基板2の厚さは、1μm〜50μmである。これにより、上述した毛細管現象による試料Sの成分S1の移動を適切に実現することができる。
補強材4の材料は、樹脂である。これにより、補強材4を容易に形成することができる。
基板2は、複数の貫通孔2cを含む補強領域2dと、複数の貫通孔2cを含む測定領域2eと、を有している。補強領域2dにおける複数の貫通孔2cの内部には、補強材4が配置されており、測定領域2eにおける複数の貫通孔2cの内部には、補強材4が配置されていない。補強領域2dにおける複数の貫通孔2cの内部に補強材4が配置されているため、基板2がより一層撓みにくくなる。よって、基板2の強度をより一層確保することができ、基板2の破損をより一層抑制することができる。
また、上述した試料Sのイオン化方法では、基板2には、第1表面2a、及び第1表面2aとは反対側の第2表面2bに開口する複数の貫通孔2cが形成されている。試料S上に、基板2の第2表面2bが試料Sに対向するように試料支持体1が配置されると、試料Sの成分S1が、毛細管現象によって第2表面2b側から貫通孔2cを介して第1表面2a側に向けて移動する。さらに、試料支持体1が試料Sから剥離された後、導電層3に電圧が印加されつつ第1表面2aに対してレーザ光Lが照射されると、第1表面2a側に移動した試料Sの成分S1にエネルギーが伝達される。これにより、試料Sの成分S1がイオン化される。また、この試料のイオン化方法では、複数の貫通孔2cのうちの一部の貫通孔2cの内部には補強材4が配置されている。このため、基板2が補強材4により補強される。これにより、基板2が撓みにくくなるため、第3工程において、試料支持体1が試料Sから剥離されるときの基板2の破損が抑制される。よって、この試料のイオン化方法によれば、強度が適切に確保された基板2を用いることにより、基板2の破損を抑制しつつ試料Sの成分S1をイオン化することができる。
第3工程においては、試料支持体1は、基板2に付着した成分S1が乾燥する前に試料Sから剥離される。これにより、試料支持体1と試料Sとが固着してしまう前に、試料支持体1をよりスムーズに試料Sから剥離することができる。
以上説明したように、上記質量分析方法によれば、適切に強度が確保された基板2を用いることにより、基板2の破損を抑制しつつ試料Sの質量分析を行うことができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
補強材4が、貫通孔2cの内部に充填されている例を示したが、貫通孔2cの内部に充填されていなくてもよい。補強材4は、例えば、基板2の第1表面2aから貫通孔2cの途中まで延びていてもよい。つまり、補強材4は、貫通孔2cの内部の一部にのみ配置されていてもよい。
導電層3は、上記実施形態で示したように貫通孔2cの内面に設けられていなくてもよいし、貫通孔2cの内面に設けられていてもよい。
基板2は、導電性を有していてもよく、質量分析方法において基板2に電圧が印加されつつ第1表面2aに対してレーザ光Lが照射されてもよい。基板2が導電性を有する場合には、試料支持体1において、導電層3を省略することができると共に、上述した導電層3を備える試料支持体1を用いる場合と同様の効果を得ることができる。なお、レーザ光Lを基板2の第1表面2aに対して照射するとは、試料支持体1が導電層3を備えている場合には、導電層3にレーザ光Lを照射することをいい、基板2が導電性を有している場合には、基板2の第1表面2aにレーザ光Lを照射することをいう。
補強材4の材料がUV硬化樹脂である例を示したが、補強材4の材料は、熱硬化樹脂であってもよい。また、補強材4の材料は、金属であってもよい。金属は、例えばNi(ニッケル)等である。補強材4の材料が金属である場合、試料Sの成分S1がイオン化されるときに、有機ガスの発生が抑制されるため、イオン化された試料イオンS2の検出結果におけるノイズが低減される。また、このように、補強材4を様々な材料にすることができるため、各材料に応じた加工方法により、補強材4を一部の貫通孔2cの内部のみに適切に設けることができる。なお、補強材4の材料が熱硬化樹脂である場合、上述した試料支持体1の製造方法においては、基板2にUV光L1が照射されることに代えて、熱が加えられる。
厚み方向から見た場合における測定領域2eの形状が、略六角形である例を示したが、測定領域2eは、様々な形状を呈していてもよい。例えば、図8の(a)に示されるように、厚み方向から見た場合における測定領域2eの形状は、略四角形であってもよい。すなわち、補強領域2dは、格子状に設けられてもよい。また、図8の(b)に示されるように、厚み方向から見た場合における測定領域2eの形状は、一方向に延びる略長方形であってもよい。すなわち、補強領域2dは、略等間隔に配置された互いに平行に延びる複数の領域によって形成されてもよい。また、厚み方向から見た場合における測定領域2eの形状は、上記以外の形状であってもよく、例えば略円形、又は略三角形等であってもよい。
また、補強領域2dがメッシュ状を呈している例を示したが、補強領域2dは、補強材4が配置された複数の貫通孔2cを含んでいれば、様々な形状を呈していてもよい。補強領域2dは、厚み方向から見た場合に、基板2の一端から一端と対向する他端にかけて連続する領域を含んでいてもよい。具体的には、補強領域2dは、図9に示されるように、例えば、基板2の対角線に沿って延びる細長い領域であってもよい。ここでは、基板2の一端及び他端は、それぞれ基板2の対角線上において互いに対向する角部である。この場合、基板2が更に撓みにくくなる。よって、基板2の強度をより確実に確保することができ、基板2の破損をより確実に抑制することができる。なお、基板2の一端及び他端は、それぞれ基板2の互いに対向する辺部であってもよい。つまり、補強領域2dは、基板2の対角線ではなく、基板2の上記辺部に直交する方向に沿って延びる細長い領域であってもよい。
また、測定領域2eの幅が1μm〜1000μm程度であり、各測定領域2e間のピッチが1μm〜1100μm程度である例を示したが、測定領域2eの幅、及び各測定領域2e間のピッチは、数mm〜数cm程度であってもよい。具体的には、補強領域2dは、一つ又は複数の細長い領域によって構成されていてもよい。すなわち、図10の(a)に示されるように、補強領域2dは、例えば、基板2の外縁に沿って延びる環状の領域、及び基板2の対角線に沿って延びる一つの領域によって構成されていてもよい。この場合、基板2には、2つの測定領域2eが形成されている。また、図10の(b)に示されるように、補強領域2dは、例えば、基板2の外縁に沿って延びる環状の領域、及び基板2の2つの対角線に沿って延びる2つの領域によって構成されていてもよい。この場合、基板2には、4つの測定領域2eが形成されている。また、図10の(c)に示されるように、補強領域2dは、基板2の外縁に沿って延びる環状の領域、基板2の1つの対角線に沿って延びる1つの領域、及び基板2の1つの辺部に沿って延びる複数(ここでは、3つ)の領域によって構成されていてもよい。この場合、基板2には、8つの測定領域2eが形成されている。また、図10の(d)に示されるように、補強領域2dは、基板2の外縁に沿って延びる環状の領域、基板2の1つの辺部に沿って延びる複数(ここでは、3つ)の領域、及び基板2の上記1つの辺部に交差する他の辺部に沿って延びる1つの領域によって構成されていてもよい。この場合、基板2には、8つの測定領域2eが形成されている。
このような場合、複数の試料Sを複数の測定領域2eに対応して配置することができる。そして、複数の測定領域2eのそれぞれにおいて、複数の試料Sの成分S1のイオン化及び質量分析をそれぞれ行うことができる。また、複数の試料Sのイオン化及び質量分析を一度に行うことができる。
試料支持体1は、フレームを備えていてもよい。この場合、フレームは、基板2の第1表面2aに設けられている。具体的には、フレームは、基板2の周縁部に固定されている。フレームは、接着層によって基板2の第1表面2aに固定されている。フレームは、厚み方向から見た場合に基板2と略同一の外形を有している。フレームには、開口が形成されている。基板2のうち開口に対応する部分は、試料Sの成分S1を第1表面2a側に移動させるための実効領域として機能する。この場合、導電層3は、基板2の第1表面2aのうちフレームの開口に対応する領域(すなわち、実効領域に対応する領域)、開口の内面、及びフレームにおける基板2とは反対側の表面に一続きに(一体的に)形成されてもよい。このようなフレームを設けることにより、試料支持体1(基板2)の強度を向上させると共に試料支持体1のハンドリング性を向上させることができる。また、温度変化等に起因する基板2の変形を効果的に抑制できる。
質量分析装置10において、レーザ光照射部13が、基板2の第1表面2aに対してレーザ光Lを一括で照射し、イオン検出部15が、当該領域の二次元情報を維持しながら、試料イオンS2を検出してもよい。つまり、質量分析装置10は、投影型質量分析装置であってもよい。
試料支持体1がスライドガラス6に載置される例を示したが、試料支持体1は、直接質量分析装置10の支持部12に載置されてもよい。
試料支持体1の用途は、レーザ光Lの照射による試料Sのイオン化に限定されない。試料支持体1は、レーザ光L以外のエネルギー線(例えば、イオンビーム、電子線等)の照射による試料Sのイオン化に用いられてもよい。
試料支持体1は、テープ7以外の手段(例えば、接着剤、固定具等を用いる手段)で、スライドガラス6に対して固定されてもよい。また、スライドガラス6の載置面6a及びテープ7を介さずに導電層3に電圧が印加されてもよい。その場合、スライドガラス6及びテープ7は、導電性を有していなくてもよい。
上述した試料のイオン化方法は、試料Sを構成する分子の質量分析だけでなく、イオンモビリティ測定等の他の測定・実験にも利用することができる。
試料Sは、乾燥試料であってもよい。この場合、試料Sの成分S1を毛細管現象によって基板2の第1表面2a側に移動させるために、試料Sには例えば溶媒(例えばアセトニトリル混合液、アセトン等)が添加されてもよい。
次に、試料支持体の製造方法の第1の変形例として、補強材4の材料がネガ型のフォトレジストの場合について説明する。まず、図11の(a)に示されるように、基板2がプリンタ20に設置される。プリンタ20には、補強材料41(ネガ型のフォトレジスト)が設けられている。基板2は、例えば第1表面2aが補強材料41に対向するように配置される。続いて、図11の(b)に示されるように、プリンタ20によって、第1表面2aに対して補強材料41が塗布される。補強材料41は、第1表面2aから貫通孔2cの内部に配置される。続いて、補強材料41が配置された基板2が加熱されることにより、補強材料41が固化する。
続いて、図11の(c)に示されるように、基板2の第1表面2aにマスク21が設けられる。マスク21は、測定領域2eにおける第1表面2aに設けられる。続いて、基板2に対してUV光L2が照射されることにより、補強領域2dにおける貫通孔2cの内部に配置された補強材料41が露光される。UV光L2は、基板2の第2表面2bとは反対側の全体に対して照射される。測定領域2eにおける第1表面2aにはマスク21が設けられているため、測定領域2eにおける貫通孔2cの内部に配置された補強材料41は、露光されない。続いて、図11の(d)に示されるように、マスク21を第1表面2aから取り外す。続いて、補強材料41が配置された基板2が現像液に浸されることによって、測定領域2eにおける貫通孔2cの内部に配置された補強材料41が除去される。一方、補強領域2dに配置された補強材料41は、露光されたことによって現像液に対する溶解性が低下しているため、除去されずに残る。このようにして残った補強材料41が、補強材4となる。続いて、第1表面2aに導電層3が設けられる。以上により、試料支持体1が得られる。
次に、試料支持体の製造方法の第2の変形例として、補強材4の材料(補強材料41)が金属(例えば、Ni)である場合について説明する。まず、図12の(a)に示されるように、基板2が用意される。続いて、図12の(b)に示されるように、基板2の第1表面2aにマスク22が設けられる。マスク22は、測定領域2eにおける第1表面2aに設けられる。続いて、補強材料41(Ni)の蒸着により、金属膜が形成される。補強材料41からなる金属膜は、補強領域2dにおける第1表面2aに形成される。
続いて、図12の(c)に示されるように、マスク22が第1表面2aから取り外される。続いて、図12の(d)に示されるように、電解めっきによって、貫通孔2cに補強材料41が配置される。具体的には、まず、補強材料41からなる金属膜が形成された基板2を電解液に浸す。続いて、補強材料41に電流を供給する。補強材料41が電解液に浸された状態で電流が供給されると、補強材料41の金属原子が電解液に溶解される。そして、溶解された補強材料41の金属原子は、補強領域2dにおける貫通孔2cの内部において、貫通孔2cの内面にめっきされる。貫通孔2cの内部に配置された補強材料41の金属原子が、補強材4として機能する。続いて、第1表面2aに導電層3が設けられる。以上により、試料支持体1が得られる。
1…試料支持体、2…基板、2a…第1表面、2b…第2表面、2c…貫通孔、2d…補強領域、2e…測定領域、3…導電層、4…補強材、L…レーザ光(エネルギー線)、S…試料、S1…成分、S2…試料イオン。

Claims (12)

  1. 試料のイオン化用の試料支持体であって、
    第1表面、及び前記第1表面とは反対側の第2表面に開口する複数の貫通孔が形成された基板と、
    前記第1表面において前記貫通孔を塞がないように設けられた導電層と、
    前記複数の貫通孔のうちの一部の貫通孔の内部に配置された補強材と、を備える、試料支持体。
  2. 前記貫通孔の幅は、1nm〜700nmであり、
    前記基板の厚さは、1μm〜50μmである、請求項1に記載の試料支持体。
  3. 前記補強材の材料は、樹脂である、請求項1又は2に記載の試料支持体。
  4. 前記補強材の材料は、金属である、請求項1又は2に記載の試料支持体。
  5. 前記基板は、複数の前記貫通孔を含む補強領域と、複数の前記貫通孔を含む測定領域と、を有し、
    前記補強領域における前記複数の貫通孔の内部には、前記補強材が配置されており、
    前記測定領域における前記複数の貫通孔の内部には、前記補強材が配置されていない、請求項1〜4の何れか一項に記載の試料支持体。
  6. 前記補強領域は、前記基板の厚み方向から見た場合に、前記基板の一端から前記一端と対向する他端にかけて連続する領域を少なくとも含む、請求項5に記載の試料支持体。
  7. 前記補強領域は、前記基板の厚み方向から見た場合に、複数の前記測定領域のそれぞれを囲んでいる、請求項5又は6に記載の試料支持体。
  8. 試料のイオン化用の試料支持体であって、
    導電性を有し、第1表面、及び前記第1表面とは反対側の第2表面に開口する複数の貫通孔が形成された基板と、
    前記複数の貫通孔のうちの一部の貫通孔の内部に配置された補強材と、を備える、試料支持体。
  9. 試料、及び、請求項1〜7の何れか一項に記載の試料支持体を用意する第1工程と、
    前記第2表面が前記試料に対向するように、前記試料上に前記試料支持体を配置する第2工程と、
    前記試料支持体を前記試料から剥離する第3工程と、
    前記導電層に電圧を印加しつつ前記第1表面に対してエネルギー線を照射することにより、前記複数の貫通孔のうち前記補強材が配置されていない前記貫通孔を介して前記第1表面側に移動した前記試料の成分をイオン化する第4工程と、を含む、試料のイオン化方法。
  10. 試料、及び、請求項8に記載の試料支持体を用意する第1工程と、
    前記第2表面が前記試料に対向するように、前記試料上に前記試料支持体を配置する第2工程と、
    前記試料支持体を前記試料から剥離する第3工程と、
    前記基板に電圧を印加しつつ前記第1表面に対してエネルギー線を照射することにより、前記複数の貫通孔のうち前記補強材が配置されていない前記貫通孔を介して前記第1表面側に移動した前記試料の成分をイオン化する第4工程と、を含む、試料のイオン化方法。
  11. 前記第3工程においては、前記試料支持体は、前記基板に付着した前記成分が乾燥する前に前記試料から剥離される、請求項9又は10に記載の試料のイオン化方法。
  12. 請求項9〜11の何れか一項に記載の試料のイオン化方法の各工程と、
    前記第4工程においてイオン化された前記成分を検出する第5工程と、を含む、質量分析方法。
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