JP2020020536A - 熱回収装置及び電着塗装システム - Google Patents

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Abstract

【課題】廃熱利用による加熱対象への加熱量の細かい調整を可能にする。【解決手段】本発明の熱回収装置70は、乾燥室25の排気ダクト29の2位置間を連絡する排気バイパスダクト30を通過する空気の熱が、温水巡回パイプ44を巡回する温水槽40の温水に熱交換器48を介して付与される。その排気バイパスダクト30に流れる空気の配分がバルブ29S,30Sにて変更可能になっている。また、温水巡回パイプ44のうち熱交換器48より下流側には、ヒートシンク46を有する温水バイパスパイプ49が備えられ、その温水バイパスパイプ49に流れる温水の配分もバルブ44S,49Sにて変更可能になっている。これにより、廃熱利用によって加熱される温水に対する加熱量と放熱量との両方を調整することができ、細い調整が可能になる。【選択図】図1

Description

本開示は、工場の設備内で発生する廃熱を利用する熱回収装置及びそのような熱回収システムを備える電着塗装システムに関する。
従来、この種の熱回収装置として、乾燥室から排出される空気の熱を利用するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5830563号公報(段落[0076])
ところで、上述した従来の熱回収装置では、廃熱利用による加熱対象への加熱量の細かい調整が困難であるという問題があり、その解決が求められている。
上記課題を解決するためになされた請求項1の発明は、第1ヒータにて加熱される温水を貯留する温水槽と、第2ヒータにて内部を加熱される乾燥室とを有する設備に適合するように設けられ、前記乾燥室から大気へと排出される空気の熱で前記温水槽の温水を加熱する熱回収装置において、前記乾燥室から大気へと排出される空気が通過する排気ダクトと、前記排気ダクトの2位置間を連絡する排気バイパスダクトと、前記温水槽の温水が巡回する温水巡回パイプと、前記温水巡回パイプの途中部分に設けられ、前記排気バイパスダクトの空気の熱を前記温水巡回パイプの温水に吸熱させる熱交換器と、前記温水巡回パイプのうち前記熱交換器より下流側の2位置間を連絡するか、又は、前記温水巡回パイプのうち前記熱交換器より下流側の1位置と前記温水槽との間を連絡する温水バイパスパイプと、前記温水バイパスパイプに設けられたヒートシンクと、前記排気ダクトから前記排気バイパスダクトに流れる空気の配分を変更するための第1の配分変更用バルブと、前記温水巡回パイプから前記温水バイパスパイプに流れる水の配分を変更するための第2の配分変更用バルブと、を備える熱回収装置である。
請求項2の発明は、前記ヒートシンクに向けて送風する冷却ファンを備える請求項1に記載の熱回収装置である。
請求項3の発明は、前記温水槽の温度を検出する温度センサと、前記温度センサの検出結果が、予め設定された設定温度になるように前記第1ヒータによる加熱量を制御する制御部と、を備える請求項1又は2に記載の熱回収装置である。
請求項4の発明は、請求項3に記載の熱回収装置と、電着塗装用の液体を貯留した電着槽と、電着塗装の前処理用の液体を貯留する複数の液体槽と、前記複数の液体槽の液体が巡回する複数の液体巡回パイプと、前記温水槽の温水が巡回する複数の加熱用温水巡回パイプと、前記複数の液体巡回パイプと前記複数の加熱用温水巡回パイプとの間で熱交換を行うための複数の熱交換器と、前記ワークを前記液体槽、前記電着槽、前記乾燥室へと搬送するワーク搬送装置と、を備える電着塗装システムである。
請求項5の発明は、前記制御部は、前記ワーク搬送装置及び前記第2ヒータが停止状態から始動される前に、前記第1ヒータを始動して前記温水槽の温水を予め設定された基準温度になるまで加熱する請求項4に記載の電着塗装システムである。
[請求項1の発明]
請求項1の熱回収装置では、乾燥室の空気が排出される排気ダクトの2位置間を連絡する排気バイパスダクトが設けられている。そして、排気バイパスダクトを通過する空気の熱が、温水巡回パイプを巡回する温水槽の温水に熱交換器を介して付与され、廃熱利用が図られる。ここで、排気ダクトから排気バイパスダクトに流れる空気の配分が第1の配分変更用バルブにて変更可能になっている。また、温水巡回パイプのうち熱交換器より下流側には、ヒートシンクを有する温水バイパスパイプが備えられ、温水巡回パイプから温水バイパスパイプに流れる温水の配分も第2の配分変更用バルブにて変更可能になっている。これらにより、廃熱利用によって加熱される温水に対する加熱量と放熱量との両方を調整することができ、廃熱利用による熱量を従来より細かく調整することができる。
[請求項2の発明]
請求項2の熱回収装置では、ヒートシンクに向けて送風する冷却ファンが備えられているので、その冷却ファンのオンオフによっても温水の放熱量を調整することができる。
[請求項3の発明]
請求項3の熱回収装置では、制御部による第1ヒータの制御により、温水槽の温水が設定温度に維持される。
[請求項4の発明]
請求項4の電着塗装システムによれば、省エネが図られ、電着塗装に費用が抑えられる。
[請求項5の発明]
請求項5の電着塗装システムでは、ワーク搬送装置及び第2ヒータが停止状態から始動される前に、第1ヒータを始動して温水槽の温水を予め設定された基準温度になるまで加熱するので、ワーク搬送装置及び第2ヒータを始動してからワークへの電着塗装を開始するまので時間を短くすることができる。
第1実施形態に係る電着塗装システムの概念図 起動制御プログラムのフローチャート 切替制御プログラムのフローチャート 冷却装置の斜視図
[第1実施形態]
以下、図1〜図4に示された電着塗装システム10の第1実施形態について説明する。この電着塗装システム10が有するワーク搬送装置11は、レール12に沿って複数のリフト13が一定間隔を空けて移動する構造になっている。また、レール12は環状をなし、その一部に沿って電着塗装ライン15が設けられている。そして、自動車のボディやドア等の部品がワーク90としてリフト13に吊されて搬送される。
電着塗装ライン15は、電着塗装技術において公知な脱脂処理、洗浄処理、化成処理、電着処理、焼付処理を順次行うために、脱脂槽21、洗浄槽22、化成処理槽23、電着槽24及び乾燥室25を有する。なお、脱脂槽21、洗浄槽22及び化成処理槽23が、請求項4の「複数の液体槽」に相当する。また、脱脂槽21、洗浄槽22、化成処理槽23、電着槽24を区別しない場合には、「各槽21,22,23,24」等のように簡略して記載する。
ワーク90は、ワーク搬送装置11による搬送中に各槽21,22,23,24の各液内を浸漬された状態で通過し、前述した脱脂処理、洗浄処理、化成処理、電着処理がワーク90に施されると共に、乾燥室25を通過して塗装膜の焼き付け処理が行われる。そのために、各槽21,22,23,24には、例えば、40〜80[キロリットル]の液体が収容されている。また、電着槽24には、その内部と上方とに図示しない電極が備えられ、それら1対の電極の間に電圧が印加されている。そして、ワーク90が電着槽24に浸漬されているときに、電着槽24の上方の電極にリフト13が接触するようになっている。なお、各槽間には、各槽の液体を洗い流すためのシャワー26が設けられている。
また、電着槽24内の液体の温度は、例えば、約30℃に設定され、脱脂槽21、洗浄槽22、化成処理槽23内の液体の温度は、例えば約40℃に設定されている。また、乾燥室25内の空気の温度は200℃に設定されている。電着塗装システム10には、各槽21,22,23,24内の液体及び乾燥室25内の空気を上記設定温度に維持するために、以下の構成が備えられている。
乾燥室25には、加熱用巡回ダクト27が接続されている。加熱用巡回ダクト27は、乾燥室25の2位置の間を連絡し、途中にフィルタ27Bとヒータ27C(請求項1の「第2ヒータ」に相当する)とブロアー27Aとを有する。そして、ブロアー27Aにより乾燥室25内の空気がフィルタ27Bを通してヒータ27Cに取り込まれ、加熱されて乾燥室25に戻される。また、電着塗装システム10の制御部31は、乾燥室25に備えた温度センサ25Tの検出結果と設定温度(200℃)との偏差に基づいてヒータ27Cの出力を変更し、乾燥室25内の空気が設定温度になるようにフィードバック制御を行っている。
加熱用巡回ダクト27のうち乾燥室25への温風排出口の近傍には、吸気ダクト28が接続されると共に、乾燥室25のうち加熱用巡回ダクト27の温風排出口から離れた位置には、排気ダクト29が接続されている。また、吸気ダクト28には、ブロアー28Aとフィルタ28Bとが備えられ、排気ダクト29には、ファン29AとVOC除去装置29Dとが備えられている。そして、吸気ダクト28にて外気を取り込み、排気ダクト29にて乾燥室25内の空気の一部を、VOC成分を除去して大気に排出する。このようにして、乾燥室25内の空気の一部がフレッシュな空気に入れ替えられ、乾燥室25内のVOC濃度の上昇が抑えられている。
電着槽24には、例えばヒートポンプ62が備えられ、内部の液体を加熱及び冷却することができる。そして、制御部31が、電着槽24に備えた温度センサ24Tの検出結果と設定温度(30℃)との偏差に基づいてヒートポンプ62の出力を変更し、電着槽24内の液体が設定温度になるようにフィードバック制御している。
脱脂槽21,洗浄槽22及び化成処理槽23の液体は、それら共通して設けられた温水槽40内の温水によって加熱される。具体的には、温水槽40には、例えば、10〜50[キロリットル])が温水が貯留されている。その温水の温度は、脱脂槽21,洗浄槽22及び化成処理槽23の各液体の温度より高い、例えば、70℃に設定されている。
温水槽40には、脱脂槽21,洗浄槽22及び化成処理槽23の加熱用に3つの温水巡回パイプ41が接続されている。それら温水巡回パイプ41は、途中にポンプ41Aを備え、温水槽40内の温水を取り込んで温水槽40に帰還させる構造(即ち、温水槽40の温水が巡回する構造)をなしている。
これに対し、脱脂槽21,洗浄槽22及び化成処理槽23には、温水巡回パイプ41と同様に、ポンプ51Aを途中に備える吸熱用の液体巡回パイプ51がそれぞれ設けられている。そして、脱脂槽21,洗浄槽22及び化成処理槽23の各液体巡回パイプ51の途中部分と各温水巡回パイプ41の途中部分とが共通の熱交換器45に接続されている。
熱交換器45には、温水巡回パイプ41の温水が通過する流路45Aと液体巡回パイプ51の液体が通過する流路45Bとが隔絶された状態で隣接配置されている。これにより、液体巡回パイプ51内の液体と温水巡回パイプ41内の温水との間で熱交換が行われ、脱脂槽21,洗浄槽22及び化成処理槽23内の液体が温水槽40の温水によって加熱される。
また、脱脂槽21,洗浄槽22、化成処理槽23には、それぞれ温度センサ21T,22T,23Tが備えられている。そして、制御部31は、それら温度センサ21T,22T,23Tの検出結果に基づいて、脱脂槽21,洗浄槽22及び化成処理槽23内の液体が40℃になるようにポンプ41A,51Aをオンオフ制御する。具体的には、制御部31は、脱脂槽21内の液体が40℃未満である場合には、脱脂槽21に係るポンプ41A,51Aをオンし、40℃以上になったらそれらポンプ41A,51Aをオフするオンオフ制御を行う。制御部31は、洗浄槽22、化成処理槽23に関しても同様にポンプ41A,51Aをオンオフ制御する。
温水槽40にも温度センサ40Tが備えられている。また、温水槽40内の温水は、ヒートポンプ61(請求項1の「第1ヒータ」に相当する)と、乾燥室25から排出される空気の熱を利用する熱回収装置70とによって加熱される。熱回収装置70には、温水槽40内の温水が巡回する吸熱用の温水巡回パイプ44と、乾燥室25からの空気が通過する排気バイパスダクト30とが備えられている。その吸熱用の温水巡回パイプ44は、前述の加熱用の温水巡回パイプ41と同様に、途中にポンプ44Aを有している。一方、排気バイパスダクト30は、前述の排気ダクト29の2位置間を連絡してなる。そして、排気バイパスダクト30と温水巡回パイプ44の途中部分が共通の熱交換器48に接続されている。熱交換器48は、温水巡回パイプ44の温水が通過する流路48Aと排気バイパスダクト30の空気が通過する流路48Bとが隔絶された状態で隣接配置されている。これにより、温水巡回パイプ44内の温水と排気バイパスダクト30内を空気との間で熱交換が行われ、乾燥室25からの廃熱によって温水槽40の温水が加熱される。
熱回収装置70には、温水巡回パイプ44のうち熱交換器48より下流側の2位置の間を連絡する温水バイパスパイプ45が設けられている。また、温水バイパスパイプ45の途中にはヒートシンク46が設けられ、そのヒートシンク46に冷却ファン47が対向配置されている。
詳細には、温水バイパスパイプ45の一部は、図4に示した空冷装置80の中継パイプ83等を含んで構成されている。その空冷装置80は、前面全体が開口した箱形ケース85を備える。また、箱形ケース85の後面には円形窓85Aが形成され、冷却ファン47が円形窓85A内で回転するように取り付けられている。そして、冷却ファン47が回転することで、箱形ケース85の前面全体から空気が取り込まれて円形窓85Aから排出される。なお、箱形ケース85の前面全体は、フィルタ86で覆われている。
箱形ケース85の一側部には、中継タンク81が備えられている。中継タンク81は、箱形ケース85の一側面全体に重なる縦長の直方体状をなし、内部を仕切壁81Cによって前側中継室81Aと後側中継室81Bとに2分割されている。そして、例えば、水平面内でU字状に屈曲した複数の中継パイプ83が、それらの一端と他端とを前側中継室81Aと後側中継室81Bとに接続された状態で箱形ケース85内に上下に並べて収容されている。また、前側中継室81A及び後側中継室81Bからそれぞれ接続パイプ82A,82Bが延び、それらが温水巡回パイプ44の2位置に接続されている。そして、これら接続パイプ82A,82Bと中継タンク81と複数の中継パイプ83とから前述の温水バイパスパイプ45が構成されている。また、箱形ケース85内には、複数のアルミ板84が間隔を空けて並べられかつ複数の中継パイプ83に当接した状態に取り付けられて前記ヒートシンク46が構成されている。
排気ダクト29、排気バイパスダクト30、温水巡回パイプ44、温水バイパスパイプ45にはバルブ29S,30S,44S,45Sが設けられている。排気ダクト29のバルブ29Sは、排気バイパスダクト30が接続された2位置の間に配置されている。同様に、温水巡回パイプ44のバルブ44Sは、温水バイパスパイプ45が接続された2位置の間に配置されている。また、排気バイパスダクト30のバルブ30Sは、熱交換器48より上流側に配置され、温水バイパスパイプ45のバルブ45Sは、ヒートシンク46より上流側に配置されている。これらバルブ29S,30S,44S,45Sは、例えば、手動により弁解度を変更して流量を調整することができるようになっている。
電着塗装システム10の制御部31は、熱回収装置70の「制御部」を兼ねている。そして、電着塗装システム10が起動されると、制御部31に備えたCPU32が図2に示した起動制御プログラムPG1と図3に示した切替制御プログラムPG2とを所定周期で繰り返して実行する。また、CPU32は、起動時に後述するフラグFLG1〜3を「0」にリセットする。(なお、フラグFLG1〜3は、単に「FLG1〜3」等と記載する。
図2に示すように、起動制御プログラムPG1が実行されると、FLG1が「1」か否かが判別され(S11)、FLG1が「1」でない場合には(S11でNO)、温度センサ40Tにて検出される温水槽40の温水の温度T1(以下、単に「温水温度T1」という)が、設定温度の70℃より低い基準温度としての例えば60℃以下であるか否かが判別される(S12)。ここで、温水温度T1が60℃以下である場合には(S12でYES)、温水槽40のヒートポンプ61が最大出力で駆動を開始されると共に(S13)、電着槽24内の液体が設定温度(30℃)になるようにヒートポンプ62によるフィードバック制御が開始され(S14)、起動制御プログラムPG1を抜ける。
一方、温水温度T1が60℃を超えた場合には(S12でNO)、脱脂槽21、洗浄槽22,化成処理槽23の各液体が設定温度である40℃になるように、前述したポンプ41A,51Aのオンオフ制御が開始される(S15)。
次いで、温水槽40のヒートポンプ61が、前述の最大出力の駆動から、温水温度T1と設定温度(70℃)との偏差に基づいたフィードバック制御に切り替えられ(S16)。次いで、乾燥室25内の空気の温度と設定温度(200℃)との偏差に基づいて乾燥室25のヒータ27C及びブロアー27Aの出力が変更されるフォードバック制御が開始される(S17)。そして、FLG1に「1」がセットされる(S18)。
次いで、FLG2が「1」であるか否かが判別される(S19)。また、前述のFLG1の判別処理(S11)で、FLG1が「1」であった場合には(S11でYES)、直ちにこのFLG2の判別処理(S19)が行われる。
FLG2が「1」であった場合には(S19でYES)、直ちにこの起動制御プログラムPG1を抜ける。一方、FLG2が「1」でない場合には(S19でNO)、温度センサ25Tにて検出される乾燥室25の空気の温度T2(以下、単に「空気温度T2」という)が200℃以上であるか否かが判別される(S20)。ここで、空気温度T2が200℃未満である場合には(S20でNO)、起動制御プログラムPG1から抜ける。
一方、空気温度T2が200℃以上である場合には(S20でYES)、吸気ダクト28及び排気ダクト29のブロアー28A,29A及び冷却ファン47が起動される(S21)。次いで、吸熱用の温水巡回パイプ44のポンプ44Aのオンオフ制御が開始される(S22)。具体的には、温水槽40の温水が70℃未満である場合にはポンプ44Aがオンし、70℃以上になったらポンプ44Aをオフするオンオフ制御が開始される。
そして、ワーク搬送装置11が起動されて(S23)、電着塗装システム10全体が稼働し、FLG2に「1」がセットされ(S24)、この起動制御プログラムPG1を抜ける。なお、電着槽24における1対の電極への電圧の印加は、ワーク90が電着槽24に到達してから開始される。
この起動制御プログラムPG1により、電着塗装システム10の各部位の立ち上りに要する時間が長い部位ほど先に起動され、電着塗装システム10の全ての部位を同時に起動した場合の無駄な待ち時間を削減することができる。
図3に示すように、切替制御プログラムPG2では、最初にFLG1,FLG2が共に「1」であるか否かが判別され(S30)、FLG1とFLG2とが共に「1」でない場合には、直ちにこの切替制御プログラムPG2から抜ける(S30でNO)。FLG1とFLG2とが共に「1」である場合には(S30でYES)、FLG3が「1」であるか否かが判別され(S31)、FLG3が「1」でない場合は(S31でNO)、前述した温水槽40のヒートポンプ61によるフィードバック制御が停止される(S32)。そして、温水温度T1が80℃以上であるか否かが判別され(S33)、温水温度T1が80℃以上である場合は(S33でYES)、第1警告処理が行わ(S34)、切替制御プログラムPG2から抜ける。
温水温度T1が80℃以上でない場合には(S33でNO)、警告処理を行わずに、温水温度T1が60℃以上であるか否かが判別され(S35)、温水温度T1が60℃以上である場合は(S35でYES)、直ちにこの切替制御プログラムPG2を抜ける。
一方、温水温度T1が60℃未満である場合には(S35でNO)、前述の第1警告処理と異なる第2警告処理が行われる(S36)。そして、前述した温水槽40のヒートポンプ61によるフィードバック制御が再開され(S37)、FLG3に「1」がセットされてから(S38)、この切替制御プログラムPG2を抜ける。
なお、第1警告処理は、例えば、排気バイパスダクト30に備えた第1警告灯の点灯によって行われ、第2警告処理は、例えば、排気バイパスダクト30に備えた第1警告灯とは別の第2警告灯の点灯によって行われる。また、第1及び第2の警告灯の点灯は、例えば、排気バイパスダクト30に備えたリセットボタンの操作によって解除(消灯)される。
前述のFLG3の判別処理で、FLG3が「1」である場合は、温水温度T1が70℃以上であるか否かが判別される(S39)。そして、温水温度T1が70℃以上でない場合には(S39でNO)、直ちにこの切替制御プログラムPG2を抜け、70℃以上である場合には(S39でYES)、FLG3を「0」にリセットしてから(S40)、この切替制御プログラムPG2を抜ける。
この切替制御プログラムPG2により、温水温度T1の温度変動が60℃以上に維持されている間は、ヒートポンプ61によるフィードバック制御とポンプ44Aのオンオフ制御とのうちポンプ44Aのオンオフ制御のみが行われる。そして、温水温度T1が、一度60℃未満になると70℃以上になるまで、ヒートポンプ61によるフィードバック制御とポンプ44Aのオンオフ制御との両方が行われる。
本実施形態の電着塗装システム10の構成に関する説明は以上である。次に、この電着塗装システム10の作用効果について説明する。本実施形態の電着塗装システム10では、乾燥室25内のVOC濃度を抑えるために乾燥室25内から排出される空気の熱、即ち、廃熱を利用して温水槽40の温水を加熱することができ、省エネが図られる。ここで、廃熱利用による温水の加熱量が過剰であると、温水温度T1の変化の振幅が大きくなる。即ち、温水温度T1が不安定になる。一方、廃熱利用による加熱量が過小であると、ヒートポンプ61を頻繁に駆動することにあり、省エネ効果が低下する。これらに対し、本実施形態の電着塗装システム10では、廃熱利用による加熱量が過剰及び過小な場合に警告が出力されるので、その警告が減るように、廃熱利用による加熱量を調整することができる。
具体的には、乾燥室25からの廃熱を付与するための排気バイパスダクト30を流れる空気の流量は、バルブ29S,30S(請求項1の「第1の配分変更用バルブ」に相当する)にて変更可能になっている。これにより、廃熱利用による加熱量を調整することができる。また、廃熱を受ける吸熱用の温水巡回パイプ44には、熱交換器48より下流側にヒートシンク46を有する温水バイパスパイプ45が備えられている。そして、温水バイパスパイプ45を流れる温水の流量がバルブ44S,45S(請求項1の「第2の配分変更用バルブ」に相当する)にて変更可能になっている。これにより温水の放熱量を調整することができる。また、ヒートシンク46に向けて送風する冷却ファン47が備えられているので、その冷却ファン47のオンオフによっても温水の放熱量を調整することができる。
このように、本実施形態の電着塗装システム10に備えた熱回収装置70によれば、廃熱利用によって加熱される温水に対する加熱量と放熱量との両方を調整することができ、廃熱により温水槽40の温水に付与される熱量を従来より細かく調整することができる。これにより、廃熱の利用率が高い温水の温度維持が可能になり、省エネ効果を高くすることができる。従って、本実施形態の電着塗装システム10によれば、電着塗装に費用が抑えられる。また、廃熱の熱量が不足している場合には、ヒートポンプ61を利用するので温水槽40の温水の温度が安定し、電着塗装の前処理の品質も安定する。さらに、この電着塗装システム10では、ワーク搬送装置11及び乾燥室25のヒータ27Cが停止状態から始動される前に、温水槽40のヒートポンプ61を始動して温水槽40の温水を予め設定された基準温度(60℃)になるまで加熱してから、ワーク搬送装置11等を始動するので、電着塗装システム10の全ての部位を同時に起動した場合の無駄な待ち時間を削減することができ、この点においても省エネを図ることができる。
[第2実施形態]
本実施形態は、第1実施形態の電着塗装システム10とは制御方法のみが異なる。即ち、前記第1実施形態の電着塗装システム10では、通常は、乾燥室25からの廃熱を利用した温水巡回パイプ44のポンプ44Aのオンオフ制御のみで温水槽40の温水の温度が設定温度(70℃)に維持されるように制御し、廃熱による熱量が不足している場合にのみヒートポンプ61によるフィードバック制御を行っていたが、本実施形態では、敢えて廃熱による熱量が僅かに不足するように設定し、バルブ29S,30S,44S,45Sの開度が調子され、その不足分がヒートポンプ61による加熱で補われ、温水槽40内の温度が設定温度に維持されるように制御している。このような構成であっても、熱回収装置70を備えていれば、廃熱により温水槽40の温水に付与される熱量を従来より細かく調整することができるので、廃熱の利用率が高い温水の温度維持が可能になり、省エネ効果を高くすることができる。
[他の実施形態]
(1)前記実施形態の熱回収装置70は、電着塗装システム10に含まれる乾燥室25と温水槽40との間で廃熱利用を行っていたが、電着塗装システム以外のシステムに含まれる2つの設備の間で廃熱利用を行うものや、別々のシステム又は別々の製造ラインを構成する2つの設備の間の廃熱利用を行うために利用してもよい。
(2)前記実施形態のバルブ29S,30S,44S,45Sは、流量を変更可能なバルブであったが、それらバルブは、流量調整が不可能で単に開状態と閉状態とに切り替わるものであってもよい。また、排気ダクト29及び温水巡回パイプ44のバルブ29S,44Sを廃止して、排気バイパスダクト30のバルブ30Sと温水バイパスパイプ45のバルブ45Sのみを備えた構成としてもよい。さらには、排気バイパスダクト30と排気ダクト29との共通接続部分と、温水巡回パイプ44と温水バイパスパイプ45との共通接続部分とに3方弁構造のバルブを備えた構成としてもよい。
(3)前記第1実施形態では、温水バイパスパイプ45が温水巡回パイプ44の2点間を連絡していたが、温水バイパスパイプ45の一端が温水巡回パイプ44に連絡され、温水バイパスパイプ45の他端が温水槽40に連絡されていてもよい。
10 電着塗装システム
11 ワーク搬送装置
21 脱脂槽(液体槽)
21T,22T,23T,24T,25T,40T 温度センサ
22 洗浄槽(液体槽)
23 化成処理槽(液体槽)
24 電着槽
25 乾燥室
27C ヒータ(第2ヒータ)
29 排気ダクト
29S,30S バルブ(第1の配分変更用バルブ)
29S,44S バルブ(第2の配分変更用バルブ)
30 排気バイパスダクト
31 制御部
40 温水槽
41,44 温水巡回パイプ
46 ヒートシンク
47 冷却ファン
45,48 熱交換器
61 ヒートポンプ(第1ヒータ)
70 熱回収装置
90 ワーク
PG1 起動制御プログラム
PG2 切替制御プログラム
本開示は、工場の設備内で発生する廃熱を利用する熱回収装置及びそのような熱回収装置を備える電着塗装システムに関する。
加熱用巡回ダクト27のうち乾燥室25への温風排出口の近傍には、吸気ダクト28が接続されると共に、乾燥室25のうち加熱用巡回ダクト27の温風排出口から離れた位置には、排気ダクト29が接続されている。また、吸気ダクト28には、ブロアー28Aとフィルタ28Bとが備えられ、排気ダクト29には、ファン29AとVOC除去装置29Bとが備えられている。そして、吸気ダクト28にて大気を取り込み、排気ダクト29にて乾燥室25内の空気の一部を、VOC成分を除去して大気に排出する。このようにして、乾燥室25内の空気の一部がフレッシュな空気に入れ替えられ、乾燥室25内のVOC濃度の上昇が抑えられている。
脱脂槽21,洗浄槽22及び化成処理槽23の液体は、それら共通して設けられた温水槽40内の温水によって加熱される。具体的には、温水槽40には、例えば、10〜50[キロリットル]温水が貯留されている。その温水の温度は、脱脂槽21,洗浄槽22及び化成処理槽23の各液体の温度より高い、例えば、70℃に設定されている。
温水槽40にも温度センサ40Tが備えられている。また、温水槽40内の温水は、ヒートポンプ61(請求項1の「第1ヒータ」に相当する)と、乾燥室25から排出される空気の熱を利用する熱回収装置70とによって加熱される。熱回収装置70には、温水槽40内の温水が巡回する吸熱用の温水巡回パイプ44と、乾燥室25からの空気が通過する排気バイパスダクト30とが備えられている。その吸熱用の温水巡回パイプ44は、前述の加熱用の温水巡回パイプ41と同様に、途中にポンプ44Aを有している。一方、排気バイパスダクト30は、前述の排気ダクト29の2位置間を連絡してなる。そして、排気バイパスダクト30と温水巡回パイプ44の途中部分が共通の熱交換器48に接続されている。熱交換器48は、温水巡回パイプ44の温水が通過する流路48Aと排気バイパスダクト30の空気が通過する流路48Bとが隔絶された状態で隣接配置されている。これにより、温水巡回パイプ44内の温水と排気バイパスダクト30内空気との間で熱交換が行われ、乾燥室25からの廃熱によって温水槽40の温水が加熱される。
熱回収装置70には、温水巡回パイプ44のうち熱交換器48より下流側の2位置の間を連絡する温水バイパスパイプ49が設けられている。また、温水バイパスパイプ49の途中にはヒートシンク46が設けられ、そのヒートシンク46に冷却ファン47が対向配置されている。
詳細には、温水バイパスパイプ49の一部は、図4に示した空冷装置80の中継パイプ83等を含んで構成されている。その空冷装置80は、前面全体が開口した箱形ケース85を備える。また、箱形ケース85の後面には円形窓85Aが形成され、冷却ファン47が円形窓85A内で回転するように取り付けられている。そして、冷却ファン47が回転することで、箱形ケース85の前面全体から空気が取り込まれて円形窓85Aから排出される。なお、箱形ケース85の前面全体は、フィルタ86で覆われている。
箱形ケース85の一側部には、中継タンク81が備えられている。中継タンク81は、箱形ケース85の一側面全体に重なる縦長の直方体状をなし、内部を仕切壁81Cによって前側中継室81Aと後側中継室81Bとに2分割されている。そして、例えば、水平面内でU字状に屈曲した複数の中継パイプ83が、それらの一端と他端とを前側中継室81Aと後側中継室81Bとに接続された状態で箱形ケース85内に上下に並べて収容されている。また、前側中継室81A及び後側中継室81Bからそれぞれ接続パイプ82A,82Bが延び、それらが温水巡回パイプ44の2位置に接続されている。そして、これら接続パイプ82A,82Bと中継タンク81と複数の中継パイプ83とから前述の温水バイパスパイプ49が構成されている。また、箱形ケース85内には、複数のアルミ板84が間隔を空けて並べられかつ複数の中継パイプ83に当接した状態に取り付けられて前記ヒートシンク46が構成されている。
排気ダクト29、排気バイパスダクト30、温水巡回パイプ44、温水バイパスパイプ49には、バルブ29S,30S,44S,49Sが設けられている。排気ダクト29のバルブ29Sは、排気バイパスダクト30が接続された2位置の間に配置されている。同様に、温水巡回パイプ44のバルブ44Sは、温水バイパスパイプ49が接続された2位置の間に配置されている。また、排気バイパスダクト30のバルブ30Sは、熱交換器48より上流側に配置され、温水バイパスパイプ49のバルブ49Sは、ヒートシンク46より上流側に配置されている。これらバルブ29S,30S,44S,49Sは、例えば、手動により弁解度を変更して流量を調整することができるようになっている。
次いで、温水槽40のヒートポンプ61が、前述の最大出力の駆動から、温水温度T1と設定温度(70℃)との偏差に基づいたフィードバック制御に切り替えられ(S16)。次いで、乾燥室25内の空気の温度と設定温度(200℃)との偏差に基づいて乾燥室25のヒータ27C及びブロアー27Aの出力が変更されるフォードバック制御が開始される(S17)。そして、FLG1に「1」がセットされる(S18)。
図3に示すように、切替制御プログラムPG2では、最初にFLG1,FLG2が共に「1」であるか否かが判別され(S30)、FLG1とFLG2とが共に「1」でない場合には、直ちにこの切替制御プログラムPG2から抜ける(S30でNO)。FLG1とFLG2とが共に「1」である場合には(S30でYES)、FLG3が「1」であるか否かが判別され(S31)、FLG3が「1」でない場合は(S31でNO)、前述した温水槽40のヒートポンプ61によるフィードバック制御が停止される(S32)。そして、温水温度T1が80℃以上であるか否かが判別され(S33)、温水温度T1が80℃以上である場合は(S33でYES)、第1警告処理が行わ(S34)、切替制御プログラムPG2から抜ける。
具体的には、乾燥室25からの廃熱を付与するための排気バイパスダクト30を流れる空気の流量は、バルブ29S,30S(請求項1の「第1の配分変更用バルブ」に相当する)にて変更可能になっている。これにより、廃熱利用による加熱量を調整することができる。また、廃熱を受ける吸熱用の温水巡回パイプ44には、熱交換器48より下流側にヒートシンク46を有する温水バイパスパイプ49が備えられている。そして、温水バイパスパイプ49を流れる温水の流量がバルブ44S,49S(請求項1の「第2の配分変更用バルブ」に相当する)にて変更可能になっている。これにより温水の放熱量を調整することができる。また、ヒートシンク46に向けて送風する冷却ファン47が備えられているので、その冷却ファン47のオンオフによっても温水の放熱量を調整することができる。
[第2実施形態]
本実施形態は、第1実施形態の電着塗装システム10とは制御方法のみが異なる。即ち、前記第1実施形態の電着塗装システム10では、通常は、乾燥室25からの廃熱を利用した温水巡回パイプ44のポンプ44Aのオンオフ制御のみで温水槽40の温水の温度が設定温度(70℃)に維持されるように制御し、廃熱による熱量が不足している場合にのみヒートポンプ61によるフィードバック制御を行っていたが、本実施形態では、敢えて廃熱による熱量が僅かに不足するように設定し、バルブ29S,30S,44S,49Sの開度が調子され、その不足分がヒートポンプ61による加熱で補われ、温水槽40内の温度が設定温度に維持されるように制御している。このような構成であっても、熱回収装置70を備えていれば、廃熱により温水槽40の温水に付与される熱量を従来より細かく調整することができるので、廃熱の利用率が高い温水の温度維持が可能になり、省エネ効果を高くすることができる。
(2)前記実施形態のバルブ29S,30S,44S,49Sは、流量を変更可能なバルブであったが、それらバルブは、流量調整が不可能で単に開状態と閉状態とに切り替わるものであってもよい。また、排気ダクト29及び温水巡回パイプ44のバルブ29S,44Sを廃止して、排気バイパスダクト30のバルブ30Sと温水バイパスパイプ49バルブ49Sのみを備えた構成としてもよい。さらには、排気バイパスダクト30と排気ダクト29との共通接続部分と、温水巡回パイプ44と温水バイパスパイプ49との共通接続部分とに3方弁構造のバルブを備えた構成としてもよい。
(3)前記第1実施形態では、温水バイパスパイプ49が温水巡回パイプ44の2点間を連絡していたが、温水バイパスパイプ49の一端が温水巡回パイプ44に連絡され、温水バイパスパイプ49の他端が温水槽40に連絡されていてもよい。
10 電着塗装システム
11 ワーク搬送装置
21 脱脂槽(液体槽)
21T,22T,23T,24T,25T,40T 温度センサ
22 洗浄槽(液体槽)
23 化成処理槽(液体槽)
24 電着槽
25 乾燥室
27C ヒータ(第2ヒータ)
29 排気ダクト
29S,30S バルブ(第1の配分変更用バルブ)
29S,44S バルブ(第2の配分変更用バルブ)
30 排気バイパスダクト
31 制御部
40 温水槽
41,44 温水巡回パイプ
46 ヒートシンク
47 冷却ファン
45,48 熱交換器
49 温水バイパスパイプ
61 ヒートポンプ(第1ヒータ)
70 熱回収装置
90 ワーク
PG1 起動制御プログラム
PG2 切替制御プログラム

Claims (5)

  1. 第1ヒータにて加熱される温水を貯留する温水槽と、第2ヒータにて内部を加熱される乾燥室とを有する設備に適合するように設けられ、前記乾燥室から大気へと排出される空気の熱で前記温水槽の温水を加熱する熱回収装置において、
    前記乾燥室から大気へと排出される空気が通過する排気ダクトと、
    前記排気ダクトの2位置間を連絡する排気バイパスダクトと、
    前記温水槽の温水が巡回する温水巡回パイプと、
    前記温水巡回パイプの途中部分に設けられ、前記排気バイパスダクトの空気の熱を前記温水巡回パイプの温水に吸熱させる熱交換器と、
    前記温水巡回パイプのうち前記熱交換器より下流側の2位置間を連絡するか、又は、前記温水巡回パイプのうち前記熱交換器より下流側の1位置と前記温水槽との間を連絡する温水バイパスパイプと、
    前記温水バイパスパイプに設けられたヒートシンクと、
    前記排気ダクトから前記排気バイパスダクトに流れる空気の配分を変更するための第1の配分変更用バルブと、
    前記温水巡回パイプから前記温水バイパスパイプに流れる水の配分を変更するための第2の配分変更用バルブと、を備える熱回収装置。
  2. 前記ヒートシンクに向けて送風する冷却ファンを備える請求項1に記載の熱回収装置。
  3. 前記温水槽の温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサの検出結果が、予め設定された設定温度になるように前記第1ヒータによる加熱量を制御する制御部と、を備える請求項1又は2に記載の熱回収装置。
  4. 請求項3に記載の熱回収装置と、
    電着塗装用の液体を貯留した電着槽と、
    電着塗装の前処理用の液体を貯留する複数の液体槽と、
    前記複数の液体槽の液体が巡回する複数の液体巡回パイプと、
    前記温水槽の温水が巡回する複数の加熱用温水巡回パイプと、
    前記複数の液体巡回パイプと前記複数の加熱用温水巡回パイプとの間で熱交換を行うための複数の熱交換器と、
    前記ワークを前記液体槽、前記電着槽、前記乾燥室へと搬送するワーク搬送装置と、
    を備える電着塗装システム。
  5. 前記制御部は、前記ワーク搬送装置及び前記第2ヒータが停止状態から始動される前に、前記第1ヒータを始動して前記温水槽の温水を予め設定された基準温度になるまで加熱する請求項4に記載の電着塗装システム。
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