JP2020019774A - ネビボロールの合成方法及びその中間化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ネビボロールの合成方法及びその中間化合物に関する。【解決手段】ネビボロールを、不斉エポキシ化、触媒及び塩基の存在下でハロゲン化スルホニルによるスルホン化、アミンのアルキル化、クロスカップリング反応等の一連の工程により合成する。【効果】ネビボロールの重要な薬理学的価値の観点から、高効率で、低コストで、かつ産業化の要件を満たす、ネビボロール及びその光学異性体を調製する方法を開発することは、非常に経済的かつ社会的な利益になる。【選択図】なし

Description

本発明は、医薬品を合成する方法及びその中間化合物に関する。具体的には、本発明は、ネビボロールを合成する方法、その中間化合物、及びその中間化合物を調製する方法に関する。
ネビボロール塩酸塩、化学名(+/-)-ジ[2-(6-フルオロ-ジヒドロベンゾピラン-2-イル)-2-ヒドロキシエチル]アミン(式I)塩酸塩は、Johnson & Johnsonによって開発された第三世代の高選択的β受容体遮断薬であり、また血管拡張効果も有する。ネビボロール塩酸塩は、軽度から中度の、高血圧、狭心症、及びうっ血性心不全の治療に主に使用される。臨床的に使用されるネビボロール塩酸塩は、右旋性異性体(式Ia)及び左旋性異性体(式Ib)の等量混合物、すなわちそのラセミ体(式I)である。β受容体に対する遮断薬としてのネビボロール塩酸塩の効果は主に右旋性異性体によるが、他の効果は右旋性異性体と左旋性異性体の両方の存在による。
ネビボロールの相対配置は以下の通りであり、
Figure 2020019774
ここで、I(S*R*R*R*)はラセミ体を表し、これは以下に示すような等モル量のD-ネビボロールIa(SRRR)及びそのエナンチオマーL-ネビボロールIb(RSSS)からなるラセミ混合物である。
Figure 2020019774
ネビボロールの左旋性異性体と右旋性異性体の両方が、重要な生物学的活性を有し、左旋性異性体は内皮細胞依存性血管拡張効果を有し、右旋性異性体は強力なβ1受容体遮断効果を有する。左旋性異性体及び右旋性異性体の混合物は現在臨床で使用されており、これによって2つの異性体の活性は相乗的になり、上記のβ受容体遮断効果に加えて、ネビボロールが、NOの放出を促進し血管拡張をもたらすことによってβ1受容体を選択的に拮抗するという特有の利点を有することを確実にする。ネビボロールはβ2受容体に影響を与えず、気管支平滑筋及び血管平滑筋を収縮させない。したがって、ネビボロールの重要な薬理学的価値の観点から、高効率で、低コストで、かつ産業化の要件を満たす、ネビボロール及びその光学異性体を調製する方法を開発することは、非常に経済的かつ社会的な利益になる。
ネビボロールの分子構造は下記に示すように4個のキラル炭素原子を含み、ここで異性体S*R*R*R*は臨床で使用されるネビボロールであり、これは等モル量の絶対配置SRRRを有するD-異性体及び絶対配置RSSSを有するそのエナンチオマーL-異性体を含むラセミ混合物として表される。
Figure 2020019774
ネビボロールは特定の対称性を有することが構造的に特徴づけられる。分子の左部分及び右部分のそれぞれが、異なる配置の(6-フルオロ-ベンゾピラニル)エタン-2-オールの構造単位を有する。左部分(A部分)において、ヒドロキシル基、及びピラン環中の酸素はシス(cis)型であり、右部分(B部分)において、これらはトランス(trans)型であり、この2つの部分の単位が窒素原子によって連結している。
先行技術文献において、ネビボロールの合成は、その分子の対称性に主に基づいており、A部分及びB部分がそれぞれ合成され、次いでベンジルアミンで結合されている。分離、精製、脱保護後、ネビボロールが得られる。
具体的に、ネビボロールを調製する既存の方法は主に以下を含む。
(1)原材料としてラセミ中間体を使用し、ネビボロール分子内で相対配置を有する左部分及び右部分のフラグメントをそれぞれ構成し、次いで、クロスカップリング反応を行い、所望の生成物を調製する。
この方法のキーポイントは、いかにして高ジアステレオマー純度で所望の配置の2つのフラグメントA及びBを調製するかということであり、そうでなければカップリング反応の後に、上記の10種類の異性体を含む混合物が得られるであろう。
Figure 2020019774
所望の配置を有する2つのフラグメントA及びBをカップリングすることによって得られる中間化合物は、2組のジアステレオ異性体を含み、再結晶化によって単離し、所望の配置を有する中間体を得る必要がある。
Figure 2020019774
Janssenの欧州特許第145067号では、クロマンアルデヒド及びトリメチルスルホキソニウムヨージドを水素化ナトリウム存在下で反応させ、1対の非等量のジアステレオ異性体、すなわちエポキシド中間体MA(S*R*)及びMB(R*R*)を得ることを特徴とする以下の合成方法が開示されている。以下のように、エポキシド中間体MA(S*R*)及びMB(R*R*)をクロマトグラフィーによって分離すると、その後、ネビボロールを合成するための重要な中間体となり、続いて、ベンジルアミドとのクロスカップリング反応によってSRRR/RSSS及びSRSS/RSRRの混合物を得ることができ、
Figure 2020019774
次いで、以下のように、これらを、分別結晶化を繰り返すことによって分離し、水素化分解によって脱保護すると、S*R*R*R*-ネビボロールが得られる。
Figure 2020019774
上述の調製方法は、現在産業上広く使用されているが、この方法の主な問題は、重要な中間体をカラムクロマトグラフィーによって分離する必要があることであり、したがって、これは大規模生産で使用するには高コストである。さらに、不安定なクロマンアルデヒドからエポキシドを調製するための反応条件は厳しく、収率は低く、使用される試薬は高価である。
(2)国際公開第WO2007/009143号(中国特許第101243062号)のシアン化物誘導体方法
その方法は、ラセミクロマンアルデヒドを亜硫酸水素ナトリウム及びシアン化ナトリウムと反応させ、ニトリルアルコール中間体を得て、次いでそれをカラムクロマトグラフィーによって分離し、1対のシス-及びトランス-ニトリルアルコールジアステレオマーを得ることによって行われる。
Figure 2020019774
シス-ニトリルアルコール中間体をアセチル化し、次いで触媒水素化を行い、対応するアルデヒドに変換し、次いでこれを加水分解すると、対応するアルドール中間体が得られる。
次いで、トランス-ニトリルアルコール中間体を対応するアルコールアミンに触媒水素化し、これと塩化ベンゾイルとを反応させると、アミドが得られ、続いて、還元すると、ベンジルアミン中間体が得られ、最終的に、これをアルドール中間体と縮合させると、粗ネビボロールとして1対のジアステレオ異性体(4種の異性体)が得られる。次いで、粗ネビボロールを、塩酸との塩に変換する。エタノールからの再結晶化を繰り返し、別の対の異性体を除去した後に、ネビボロールラセミ体が得られる。
Figure 2020019774
この方法の問題は前述の方法の問題と類似しており、すなわち、反応条件が厳しく、かつ重要な中間体の分離にカラムクロマトグラフィーが必要であり、したがって、この方法を大規模な産業生産に適用することは困難である。
(3)D-ネビボロール及びL-ネビボロールをそれぞれ合成し、D-異性体及びL-異性体を等量で混合すると、ネビボロールラセミ体が得られる。ネビボロールの光学異性体を合成する方法は、以下を主に含む。
欧州特許第0334429号及び米国特許第6,545,040号では、クロマンカルボン酸を対応するS-クロマンカルボン酸及びR-クロマンカルボン酸に分割し、以下の手順を使用し、L-ネビボロールを合成することが開示されている。
Figure 2020019774
上記方法は、未だにJanssenの欧州特許第145067号による方法である。キラル分離によって得られる光学的に純粋なクロマンカルボン酸を使用するが、水素化ナトリウム存在下でトリメチルスルホキソニウムヨージドを使用してエポキシド中間体を形成する後続の工程では、非等量の2つのジアステレオ異性体が未だに生成され、したがって、2つの光学的に純粋なエポキシド中間体を得るためにクロマトグラフィー分離が同様に必要とされる。
文献(Tetrahedron、56、6339〜6344頁、2000年及びChinese Journal of Organic Chemistry 28、511〜514頁、2008年)では、重要な中間体として1-(6-フルオロ-ベンゾピラニル)エタン-1,2-ジオールを使用した合成が報告されており、ここではSharpless不斉エポキシ化反応が利用されている。合成経路は以下の通りである。
Figure 2020019774
しかし、これらの方法は合成経路が長く、中間体が油状物であり、分離及び精製にカラムクロマトグラフィーが必要であり、かつ試薬が高価であり、したがって、この方法を産業生産に適用することは困難である。
さらに、以下の多段階反応はまた、中間体1-[6-フルオロ-(2S)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1R)-1,2-ジオールを1-[6-フルオロ-(2R)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1R)-1,2-ジオールに変換し、所望の配置のSRRR-ネビボロールを得ることを必要とする。
Figure 2020019774
中国特許第1834093A号及び中国特許第1978442号では、D-グリセルアルデヒドアセトニドを5-フルオロ-2-ヒドロキシアセトフェノンとKabbe縮合を用いて反応させ、次いでカラムクロマトグラフィーによって分離し、2つのクロマンジオール異性体(S,R)及び(R,R)を得る、原材料としてグリセルアルデヒドアセトニドを使用した合成が開示されている。
Figure 2020019774
光学活性右旋性SRRR-ネビボロールは、2つのクロマンジオール(S,R)及び(R,R)異性体をp-トルエンスルホニルクロリドでそれぞれ選択的にスルホニル化し、続いてアミノ化することによって得ることができる。
欧州特許第145067号 国際公開第WO2007/009143号 欧州特許第0334429号 米国特許第6,545,040号 中国特許第1834093A号 中国特許第1978442号
Tetrahedron、56、6339〜6344頁、2000年 Chinese Journal of Organic Chemistry 28、511〜514頁、2008年
要約すると、これまでの先行技術文献によれば、ネビボロール合成には依然として多くの技術的欠点があることを見出すことができる。例えば、Janssenの方法は、合成経路が短いが2つのジアステレオマーエポキシド中間体を分取HPLCによって分離する必要があり、一方、他の方法は、多数の合成工程と異性体を分離する問題とを抱えていることが多い。したがって、産業化の要件と合致した、高効率で低コストな新規のネビボロール及びその光学異性体を調製するための方法の開発が必要とされる。
本発明全体にわたって、以下の用語は以下に示すような意味を有する。
「アルキル」という用語は、単独で使用されていても、他の基と組み合わせて使用されていても、炭素原子及び水素原子からなる、直鎖又は分岐の一価の飽和炭化水素基を表す。「C1〜6アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐のアルキル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、及びn-ヘキシルを表す。
「アルキレン」という用語は、単独で使用されていても、他の基と組み合わせて使用されていても、炭素原子及び水素原子からなる、直鎖又は分岐の二価の飽和炭化水素基を表す。「C1〜6アルキレン」は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐のアルキレン、例えば、メチレン、エチレンなどを表す。
「アルコキシ」という用語は、単独で使用されていても、他の基と組み合わせて使用されていても、RA-O-基を表し、ここでRAは上記で定義されたようなアルキルを表す。「C1〜6アルコキシ」はRA-O-基を表し、ここでRAは上記で定義されたようなC1〜6アルキルを表す。
「ハロ」又は「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を表す。
「ハロアルキル」は、1つ以上のハロゲンで置換されている、上記で定義されたようなアルキル、例えばトリフルオロメチルを表す。
「ニトロ」は-NO2を表す。
「アリール」は、炭素原子を含む、単環式又は縮合二環式芳香環を表す。「C5〜10アリール」は、5〜10個の炭素原子を有するアリールを表す。例えば、C5〜10アリールは、フェニル又はナフチルであり得る。
「置換アリール」は、上記で定義されたような、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、又はニトロで置換されているアリールを表す。
「アラルキル」は、上記で定義されたようなアリールで置換されている、上記で定義されたようなアルキルを表す。
「置換アラルキル」は、上記で定義されたような、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、又はニトロで置換されているアラルキルを表す。
「アラルコキシ」は、上記で定義されたようなアリールで置換されている、上記で定義されたようなアルコキシを表す。
「置換アラルコキシ」は、上記で定義されたような、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、又はニトロで置換されているアラルコキシを表す。
ある態様において、本発明は、式III
Figure 2020019774
[式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、アリル、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]を調製する方法であって、
以下の工程:
Figure 2020019774
工程a):式XIVの化合物[式中、Rは上述のようなヒドロキシを保護する基であり、Xはハロゲンである]と3-(トリ置換シリル)-プロパ-2-イン-1-リチウムとを反応させ、式XVの化合物[式中、各R1、R2、及びR3は、独立に、アルキル又はアリール、例えば、メチル、tert-ブチル、又はフェニルから選択される]を得る工程と、
工程b):式XVの化合物のアルキニル末端のシリル保護基を除去し、式XVIの化合物[式中、Rは上記のように定義される]を得る工程と、
工程c):式XVIの化合物とパラホルムアルデヒドとを塩基又は有機金属試薬の存在下で反応させ、式IIIの化合物[式中、Rは上記のように定義される]を得る工程と、
任意選択で、工程d):工程c)によって得られた式IIIの化合物に、非極性有機溶媒、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、石油エーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、若しくはtert-ブチルメチルエーテル、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物を添加し、低温、例えば、0℃〜-20℃で撹拌し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として式IIIの化合物を得る工程と
を含む方法を提供する。
好ましい実施形態において、工程a)の反応は、有機非プロトン性溶媒、例えば、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、又はトルエン中で行われ、反応温度は-100℃〜60℃である。
別の好ましい実施形態において、工程b)の反応は、塩基、酸、又はフッ素含有塩の存在下で、好ましくは塩基存在下で行われ、前記塩基はアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物又は炭酸塩、例えば、NaOH、KOH、Na2CO3、K2CO3から選択され、反応で使用される溶媒はプロトン性溶媒、例えば、水、メタノール、エタノール、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物から選択され、かつ反応温度は-100℃〜80℃である。
別の好ましい実施形態において、工程c)の塩基は金属水素化物又は有機塩基、例えば、NaNH2又はKNH2から選択され、有機金属試薬はBuLi、t-BuLi、s-BuLi、LDA、又はGrignard試薬、例えば、MeMgX、EtMgX、BuMgX、i-PrMgX[式中、XはBr、I、又はClである]から選択され、反応で使用される溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、かつ反応温度は-100℃〜100℃である。
別の好ましい実施形態において、工程d)の有機溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、n-ヘプタン、n-ヘキサン、石油エーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である。
更に好ましい実施形態において、工程a)の反応は、有機非プロトン性溶媒、例えば、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、又はトルエン中で行われ、
工程b)の反応は、塩基、酸、又はフッ素含有塩の存在下で、好ましくは塩基存在下で行われ、前記塩基はアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物又は炭酸塩、例えば、NaOH、KOH、Na2CO3、K2CO3から選択され、反応で使用される溶媒はプロトン性溶媒、例えば、水、メタノール、エタノール、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物から選択され、かつ
工程c)の塩基は、金属水素化物又は有機塩基、例えば、NaNH2又はKNH2から選択され、有機金属試薬はBuLi、t-BuLi、s-BuLi、LDA、又はGrignard試薬、例えば、MeMgX、EtMgX、BuMgX、i-PrMgX[式中、XはBr、I、又はClである]から選択され、反応で使用される溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である。
式IIIの化合物を調製する上記の方法において、工程a)〜工程c)又はd)のうちのいずれか1つの反応生成物は、上述の後続の工程を行い、式IIIの化合物を調製するための出発材料として使用できることは、当業者であれば理解するであろう。例えば、式(XV)の化合物は、上述の工程b)〜c)若しくはd)を行い、式IIIの化合物を調製するための出発材料として使用することができ、又は式(XVI)の化合物は、上述の工程c)若しくはd)を行い、式IIIの化合物を調製するための出発材料として使用することができる。
別の態様において、本発明は式IIIの化合物
Figure 2020019774
[式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、アリル、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]を提供する。
別の態様において、本発明は式Iのネビボロールラセミ体
Figure 2020019774
[式中、I(S*R*R*R*)はラセミ体を表し、これは以下の配置
Figure 2020019774
を有する等モル量のD-ネビボロールIa(SRRR)及びそのエナンチオマーL-ネビボロールIb(RSSS)からなるラセミ混合物である]
を調製する方法であって、
以下の工程:
1)式IIIの化合物を金属複合水素化物で還元し、トランス配置の式IV1の化合物を得る工程と、
任意選択で、以下の工程:得られた式IV1の化合物に、非極性有機溶媒、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、石油エーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、若しくはtert-ブチルメチルエーテル、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物を添加し、低温、例えば、0℃〜-20℃で撹拌し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として式IV1の化合物を得る工程
Figure 2020019774
[式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
と、
2)式IIIの化合物を選択的触媒水素化によって還元し、シス配置の式IV2の化合物を得る工程と、
任意選択で、以下の工程:得られた式IV2の化合物に、非極性有機溶媒、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、石油エーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、若しくはtert-ブチルメチルエーテル、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物を添加し、低温、例えば、0℃〜-20℃で撹拌し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として式IV2の化合物を得る工程
Figure 2020019774
[式中、Rは上記1)のように定義される]
と、
3)トランス配置の式IV1の化合物及びシス配置の式IV2の化合物をエポキシ化試薬の存在下でエポキシ化し、エポキシド中間体V及びVIをそれぞれ得る工程
[式中、Rは上記のように定義される]
Figure 2020019774
ここで、化合物Vはラセミ体であり、これは等モル量の式Vaの化合物及びエナンチオマーVb
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物であり、その相対配置はV(2R*,3R*)として表され、
Figure 2020019774
ここで、化合物VIはラセミ体であり、これは等モル量の式VIaの化合物及びエナンチオマーVIb
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物であり、その相対配置はVI(2R*,3S*)として表される、
と、
4)式Vの化合物及び式VIの化合物を脱保護し、続いて環化反応を行い、式VII(S*/R*)及び式VIII(R*/R*)の中間化合物をそれぞれ得る工程
[式中、Rは上記のように定義される]
Figure 2020019774
ここで、VII(S*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式VIIa(S/R)の化合物及びエナンチオマーVIIb(R/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物であり、
Figure 2020019774
ここで、VIII(R*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式VIIIa(R/R)の化合物及びエナンチオマーVIIIb(S/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物である、
と、
5)式VII及び式VIIIの化合物を、触媒及び塩基の存在下で、式M-SO2Xのハロゲン化スルホニル(式中、Mはアルキル又は置換若しくは非置換アリールであり、Xはハロゲンである)でスルホニル化し、化合物IX(S*/R*)及びX(R*/R*)をそれぞれ得る工程
Figure 2020019774
ここで、IX(S*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式IXa(S/R)の化合物及びエナンチオマーIXb(R/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物であり、
Figure 2020019774
ここで、X(R*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式Xa(R/R)の化合物及びエナンチオマーXb(S/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物である、
と、
6)式IX又はXの化合物とベンジルアミンとを反応させ、アミンのアルキル化を行い、対応する化合物XI又はXIIを得る工程
Figure 2020019774
ここで、XI(S*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式XIa(S/R)の化合物及びエナンチオマーXIb(R/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物であり、
Figure 2020019774
ここで、XII(R*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式XIIa(R/R)の化合物及びエナンチオマーXIIb(S/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物である、
と、
7)塩基条件下で、中間化合物IX(S*/R*)及びXII(R*/R*)、又は中間化合物X(R*/R*)及びXI(S*/R*)のクロスカップリング反応を行い、化合物XIII(S*R*R*R*)及びXIII'(S*R*S*S*)を得る工程
[式中、R"の定義は上記のMの定義と同様である]
Figure 2020019774
ここで、XIII(S*R*R*R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式XIIIa(SRRR)の化合物及びエナンチオマーXIIIb(RSSS)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物であり、
XIII'(S*R*S*S*)はラセミ体であり、これは等モル量の式XIII'a(SRSS)の化合物及びエナンチオマーXIII'b(RSRR)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物である、
と、
8)式XIII及び式XIII'の化合物の混合物の塩を形成し、再結晶化によって精製し、異性体XIII'(S*R*S*S*)を除去し、中間化合物XIII(S*R*R*R*)を得る工程と、
9)中間化合物XIII(S*R*R*R*)を脱保護し、式Iのネビボロールラセミ体を得る工程
Figure 2020019774
ここで、I(S*R*R*R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式Ia(SRRR)の化合物及びエナンチオマーIb(RSSS)からなるラセミ混合物である、

を含む方法を提供する。
ある実施形態において、工程1)において、還元剤として使用される金属複合水素化物はLiAlH4又は二水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムであり、反応で使用される溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、かつ反応温度は-100℃〜60℃である。
ある実施形態において、工程2)において、選択的触媒水素化で使用される触媒は、Lindlar触媒又はP-2ホウ化ニッケル/エチレンジアミン触媒から選択される。
ある実施形態において、工程3)において、トランス配置の式IV1の化合物又はシス配置の式IV2の化合物のエポキシ化は当技術分野で通常使用されるエポキシ化方法を使用することによって行うことができ、例えば、反応で使用することができるエポキシ化試薬は、有機ペルオキシ酸、例えばMCPBA、トリフルオロ過酢酸、ジメチルジオキシラン(DMDO)、過酸化水素と酢酸との混合物、及びVO(acac)2とtert-ブチルヒドロペルオキシドとの混合物、並びに触媒量のメチルレニウムトリオキシド(MTO)存在下のピリジン-H2O2系から選択され、反応における溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、かつ反応温度は-50℃〜50℃である。
ある実施形態において、工程4)において、脱保護は、ヒドロキシを保護する基を除去するための、有機化学分野における従来の方法によって、例えば、触媒存在下で水素化分解し、ベンジル保護基を除去することによって行うことができ、かつ環化は塩基存在下で行い、水素化分解で使用される触媒はPd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、環化で使用される塩基は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物若しくは炭酸塩、アルコキシド、又は有機塩基、例えば、NaOH、KOH、K2CO3、NaOMe、DBUから選択され、又は脱保護及び環化は、塩基条件下で触媒としてPd/Cを使用して水素化分解し、ベンジル保護基の除去と環化とを同時に行い、環化生成物を直接得ることによって行われる。
ある実施形態において、工程5)において、スルホニル化で使用されるハロゲン化スルホニルは、アリールスルホニルクロリド若しくは置換アリールスルホニルクロリド又はアルキルスルホニルクロリド、例えば、p-トルエンスルホニルクロリド、フェニルスルホニルクロリド、p-ハロフェニルスルホニルクロリド、p-ニトロフェニルスルホニルクロリド、o-ニトロフェニルスルホニルクロリド、又はメチルスルホニルクロリドとすることができ、反応において触媒を使用しないか又は適切な量のアシル化触媒を使用し、かつ触媒はジアルキルスズオキシド、DMAP、例えば、ジブチルスズオキシド及び2,2-ジブチル-1,3,2-ジオキサスタンノランとすることができ、反応で使用される塩基は従来の有機塩基、例えばピリジン、有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンとすることができ、反応における溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、かつ反応温度は-50℃〜50℃である。
ある実施形態において、工程6)において、アミンのアルキル化は、ベンジルアミンの、対応するスルホネートとの反応によって行われ、使用されるベンジルアミンと対応するスルホネート基質とのモル比は1/1〜10/1であり、反応における溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、かつ反応温度は-25℃〜150℃である。
ある実施形態において、工程7)において、クロスカップリング反応で使用される塩基は無機塩基、例えば、K2CO3、Na2CO3、又は有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミンから選択することができ、反応における溶媒は有機プロトン性溶媒、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール、又は有機極性非プロトン性溶媒、例えばアセトン、ブタノン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物であり、かつ反応温度は-25℃〜150℃である。
ある実施形態において、工程9)において、脱保護反応で使用される触媒はPd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、反応における溶媒はアルコール若しくはエステル若しくはエーテル、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物、例えばメタノール又はエタノールである。
好ましい実施形態において、工程1)において、還元剤として使用される金属複合水素化物はLiAlH4又は二水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムであり、反応で使用される溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
工程2)において、選択的触媒水素化で使用される触媒は、Lindlar触媒又はP-2ホウ化ニッケル/エチレンジアミン触媒から選択され、
工程3)において、トランス配置の式IV1の化合物又はシス配置の式IV2の化合物のエポキシ化は当技術分野で通常使用されるエポキシ化方法を使用することによって行うことができ、例えば、反応で使用することができるエポキシ化試薬は、有機ペルオキシ酸、例えばMCPBA、トリフルオロ過酢酸、ジメチルジオキシラン(DMDO)、過酸化水素と酢酸との混合物、及びVO(acac)2とtert-ブチルヒドロペルオキシドとの混合物、並びに触媒量のメチルレニウムトリオキシド(MTO)存在下のピリジン-H2O2系から選択され、かつ反応における溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
工程4)において、脱保護は、ヒドロキシを保護する基を除去するための、有機化学分野における従来の方法によって、例えば、触媒存在下で水素化分解し、ベンジル保護基を除去することによって行うことができ、かつ環化は塩基存在下で行い、水素化分解で使用される触媒はPd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、環化で使用される塩基は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物若しくは炭酸塩、アルコキシド、又は有機塩基、例えば、NaOH、KOH、K2CO3、NaOMe、DBUから選択され、又は脱保護及び環化は、塩基条件下で触媒としてPd/Cを使用して水素化分解し、ベンジル保護基の除去と環化とを同時に行い、環化生成物を直接得ることによって行われ、
工程5)において、スルホニル化で使用されるハロゲン化スルホニルは、アリールスルホニルクロリド若しくは置換アリールスルホニルクロリド又はアルキルスルホニルクロリド、例えば、p-トルエンスルホニルクロリド、フェニルスルホニルクロリド、p-ハロフェニルスルホニルクロリド、p-ニトロフェニルスルホニルクロリド、又はo-ニトロフェニルスルホニルクロリド、又はメチルスルホニルクロリドとすることができ、反応において触媒を使用しないか又は適切な量のアシル化触媒を使用し、かつ触媒はジアルキルスズオキシド、DMAP、例えば、ジブチルスズオキシド及び2,2-ジブチル-1,3,2-ジオキサスタンノランとすることができ、反応で使用される塩基は従来の有機塩基、例えばピリジン、有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンとすることができ、反応における溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、アセトニトリル、酢酸エチル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
工程6)において、アミンのアルキル化は、ベンジルアミンの、対応するスルホネートとの反応によって行われ、反応における溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
工程7)において、クロスカップリング反応で使用される塩基は無機塩基、例えば、K2CO3、Na2CO3、又は有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミンから選択することができ、反応における溶媒は有機プロトン性溶媒、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール、又は有機極性非プロトン性溶媒、例えばアセトン、ブタノン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物であり、かつ
工程9)において、脱保護反応で使用される触媒はPd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、反応における溶媒はアルコール、エステル、若しくはエーテル、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物、例えばメタノール又はエタノールである。
式Iの化合物を調製する上記の方法において、工程1)〜工程9)のうちのいずれか1つの反応生成物は、上述の後続の工程を行い、式Iの化合物を調製するための出発材料として使用できることは、当業者であれば理解するであろう。例えば、式IV1及び式IV2の化合物は、上述の工程2)〜9)を行い、式Iのネビボロールラセミ体を得るための出発材料として使用することができ、又は式IX及び式XIIの化合物は、上述の工程7)〜9)を行い、式Iのネビボロールラセミ体を得るための出発材料として使用することができる。
別の態様において、本発明は式IV1
Figure 2020019774
[式中、Rは、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
を調製する方法であって、
以下の工程:
式IIIの化合物を金属複合水素化物で還元し、式IV1の化合物を得る工程と、任意選択で、以下の工程:得られた式IV1の化合物に、非極性有機溶媒、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、石油エーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、若しくはtert-ブチルメチルエーテル、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物を添加し、低温、例えば、0℃〜-20℃で撹拌し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として式IV1の化合物を得る工程
Figure 2020019774
[式中、Rは上記のように定義される]

を含む方法を提供する。
好ましい実施形態において、上記の方法において、還元剤として使用される金属複合水素化物はLiAlH4又は二水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムであり、反応で使用される溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である。
別の態様において、本発明は式IV2
Figure 2020019774
[式中、Rは、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
を調製する方法であって、
以下の工程:
式IIIの化合物を選択的触媒水素化によって還元し、シス配置の式IV2の化合物を得る工程と、任意選択で、以下の工程:得られた式IV2の化合物に、非極性有機溶媒、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、石油エーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、若しくはtert-ブチルメチルエーテル、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物を添加し、低温、例えば、0℃〜-20℃で撹拌し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として式IV2の化合物を得る工程
Figure 2020019774
[式中、Rは上記のように定義される]

を含む方法を提供する。
好ましい実施形態において、上記の方法において、選択的触媒水素化で使用される触媒は、Lindlar触媒又はP-2ホウ化ニッケル/エチレンジアミン触媒から選択される。
別の態様において、本発明は式VII(S*/R*)の化合物
Figure 2020019774
[式中、VII(S*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式VIIa(S/R)の化合物及びエナンチオマーVIIb(R/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物である]
を調製する方法であって、
以下の工程:
3)トランス配置の式IV1の化合物
Figure 2020019774
[式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルであるが、例として以下の式に示されるRは、ベンジル(Bn)によって表される]
をエポキシ化試薬の存在下でエポキシ化し、エポキシド中間体Vを得る工程
Figure 2020019774
ここで、化合物Vはラセミ体であり、これは等モル量の式Vaの化合物及びエナンチオマーVb
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物であり、その相対配置はV(2R*,3R*)として表される、
と、
4)式V(2R*,3R*)の化合物を脱保護し、続いて環化反応を行い、式VII(S*/R*)の中間化合物を得る工程
[式中、Rは上記のように定義されるが、例として以下の式に示されるRは、ベンジル(Bn)によって表される]
Figure 2020019774
ここで、VII(S*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式VIIa(S/R)の化合物及びエナンチオマーVIIb(R/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物である、

を含む方法を提供する。
好ましい実施形態において、工程3)及び4)の反応条件、溶媒などは上述の通りである。
別の態様において、本発明は式VIII(R*/R*)の化合物
Figure 2020019774
[式中、VIII(R*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式VIIIa(R/R)の化合物及びエナンチオマーVIIIb(S/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物である]
を調製する方法であって、
以下の工程:
3)シス配置の式IV2の化合物
Figure 2020019774
[式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルであるが、例として以下の式に示されるRは、ベンジル(Bn)によって表される]
をエポキシ化試薬の存在下でエポキシ化し、エポキシド中間体VIを得る工程
Figure 2020019774
ここで、化合物VIはラセミ体であり、これは等モル量の式VIaの化合物及びエナンチオマーVIb
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物であり、その相対配置はVI(2R*,3S*)として表される、
と、
4)式VI(2R*,3S*)の化合物を脱保護し、続いて環化反応を行い、式VIII(R*/R*)の中間化合物を得る工程
[式中、Rは上記のように定義されるが、例として以下の式に示されるRは、ベンジル(Bn)によって表される]
Figure 2020019774
ここで、VIII(R*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式VIIIa(R/R)の化合物及びエナンチオマーVIIIb(S/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物である、

を含む方法を提供する。
好ましい実施形態において、工程3)及び4)の反応条件、溶媒などは上述の通りである。
別の態様において、本発明は式Iのネビボロールラセミ体
Figure 2020019774
[式中、I(S*R*R*R*)はラセミ体を表し、これは以下の配置
Figure 2020019774
を有する等モル量のD-ネビボロールIa(SRRR)及びそのエナンチオマーL-ネビボロールIb(RSSS)からなるラセミ混合物である]
を調製する方法であって、
以下の工程a)〜c)又はd)及び工程1)〜9):
Figure 2020019774
工程a):式XIVの化合物と3-(トリ置換シリル)-プロパ-2-イン-1-リチウムとを反応させ、式XVの化合物を得る工程[式中、各R1、R2、及びR3は、独立に、アルキル又はアリール、例えば、メチル、tert-ブチル、又はフェニルから選択され、Rは、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは、非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルであり、Xはハロゲンである]と、
工程b):式XVの化合物のアルキニル末端のシリル保護基を除去し、式XVIの化合物を得る工程[式中、Rは上記のように定義される]と、
工程c):式XVIの化合物とパラホルムアルデヒドとを塩基又は有機金属試薬の存在下で反応させ、式IIIの化合物を得る工程[式中、Rは上記のように定義される]と、
任意選択で、工程d):工程c)によって得られた式IIIの化合物に、非極性有機溶媒、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、石油エーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、若しくはtert-ブチルメチルエーテル、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物を添加し、低温、例えば、0℃〜-20℃で撹拌し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として式IIIの化合物を得る工程と、
工程1):式IIIの化合物を金属複合水素化物で還元し、トランス配置の式IV1の化合物を得る工程と、任意選択で、以下の工程:得られた式IV1の化合物に、非極性有機溶媒、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、石油エーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、若しくはtert-ブチルメチルエーテル、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物を添加し、低温、例えば、0℃〜-20℃で撹拌し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として式IV1の化合物を得る工程
Figure 2020019774
[式中、Rは上記のように定義される]
と、
工程2):式IIIの化合物を選択的触媒水素化によって還元し、シス配置の式IV2の化合物を得る工程と、任意選択で、以下の工程:得られた式IV2の化合物に、非極性有機溶媒、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、石油エーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、若しくはtert-ブチルメチルエーテル、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物を添加し、低温、例えば、0℃〜-20℃で撹拌し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として式IV2の化合物を得る工程
Figure 2020019774
[式中、Rは上記のように定義される]
と、
工程3):トランス配置の式IV1の化合物及びシス配置の式IV2の化合物をエポキシ化試薬の存在下でエポキシ化し、エポキシド中間体V及びVIをそれぞれ得る工程
[式中、Rは上記のように定義される]
Figure 2020019774
ここで、化合物Vはラセミ体であり、これは等モル量の式Vaの化合物及びエナンチオマーVb
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物であり、その相対配置はV(2R*,3R*)として表され、
Figure 2020019774
ここで、化合物VIはラセミ体であり、これは等モル量の式VIaの化合物及びエナンチオマーVIb
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物であり、その相対配置はVI(2R*,3S*)として表される
と、
工程4):式Vの化合物及び式VIの化合物を脱保護し、続いて環化反応を行い、式VII(S*/R*)及び式VIII(R*/R*)の中間化合物をそれぞれ得る工程
[式中、Rは上記のように定義される]
Figure 2020019774
ここで、VII(S*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式VIIa(S/R)の化合物及びエナンチオマーVIIb(R/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物であり、
Figure 2020019774
ここで、VIII(R*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式VIIIa(R/R)の化合物及びエナンチオマーVIIIb(S/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物である、
と、
工程5):式VII及び式VIIIの化合物を、触媒及び塩基の存在下で、式M-SO2Xのハロゲン化スルホニル(式中、Mはアルキル又は置換若しくは非置換アリールであり、Xはハロゲンである)でスルホニル化し、化合物IX(S*/R*)及びX(R*/R*)をそれぞれ得る工程
Figure 2020019774
ここで、IX(S*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式IXa(S/R)の化合物及びエナンチオマーIXb(R/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物であり、
Figure 2020019774
ここで、X(R*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式Xa(R/R)の化合物及びエナンチオマーXb(S/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物である、
と、
工程6):式IX又はXの化合物とベンジルアミンとを反応させ、アミンのアルキル化を行い、対応する化合物XI又はXIIを得る工程
Figure 2020019774
ここで、XI(S*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式XIa(S/R)の化合物及びエナンチオマーXIb(R/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物であり、
Figure 2020019774
ここで、XII(R*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式XIIa(R/R)の化合物及びエナンチオマーXIIb(S/S)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物である、
と、
工程7):塩基条件下で、中間化合物IX(S*/R*)及びXII(R*/R*)、又は中間化合物X(R*/R*)及びXI(S*/R*)のクロスカップリング反応を行い、化合物XIII(S*R*R*R*)及びXIII'(S*R*S*S*)を得る工程
[式中、R"の定義は上記のMの定義と同様である]
Figure 2020019774
Figure 2020019774
ここで、XIII(S*R*R*R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式XIIIa(SRRR)の化合物及びエナンチオマーXIIIb(RSSS)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物であり、
XIII'(S*R*S*S*)はラセミ体であり、これは等モル量の式XIII'a(SRSS)の化合物及びエナンチオマーXIII'b(RSRR)
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物である、
と、
工程8):式XIII及び式XIII'の化合物の混合物の塩を形成し、再結晶化によって精製し、異性体XIII'(S*R*S*S*)を除去し、中間化合物XIII(S*R*R*R*)を得る工程と、
工程9):中間化合物XIIIを脱保護し、式Iのネビボロールラセミ体を得る工程
Figure 2020019774
ここで、I(S*R*R*R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式Ia(SRRR)の化合物及びエナンチオマーIb(RSSS)からなるラセミ混合物である、

を含む方法を提供する。
式Iの化合物を調製するこの方法に関しては、工程a)〜c)及び工程1)〜9)で使用される反応条件、溶媒、試薬は上述の通りである。
更に好ましい実施形態において、工程a)において、反応は有機非プロトン性溶媒、例えば、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、又はトルエン中で行われ、
工程b)において、反応は、塩基、酸、又はフッ素含有塩の存在下で、好ましくは塩基存在下で行われ、前記塩基はアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物又は炭酸塩、例えば、NaOH、KOH、Na2CO3、K2CO3から選択され、反応で使用される溶媒はプロトン性溶媒、例えば、水、メタノール、エタノール、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物から選択され、
工程c)において、塩基は金属水素化物又は有機塩基、例えば、NaNH2又はKNH2から選択され、有機金属試薬はBuLi、t-BuLi、s-BuLi、LDA、又はGrignard試薬、例えば、MeMgX、EtMgX、BuMgX、i-PrMgX[式中、XはBr、I、又はClである]から選択され、反応で使用される溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
工程1)において、還元剤として使用される金属複合水素化物はLiAlH4又は二水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムであり、反応で使用される溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
工程2)において、選択的触媒水素化で使用される触媒は、Lindlar触媒又はP-2ホウ化ニッケル/エチレンジアミン触媒から選択され、
工程3)において、トランス配置の式IV1の化合物又はシス配置の式IV2の化合物のエポキシ化は当技術分野で通常使用されるエポキシ化方法を使用することによって行うことができ、例えば、反応で使用することができるエポキシ化試薬は、有機ペルオキシ酸、例えばMCPBA、トリフルオロ過酢酸、ジメチルジオキシラン(DMDO)、過酸化水素と酢酸との混合物、及びVO(acac)2とtert-ブチルヒドロペルオキシドとの混合物、並びに触媒量のメチルレニウムトリオキシド(MTO)存在下のピリジン-H2O2系から選択され、かつ反応における溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
工程4)において、脱保護は、ヒドロキシを保護する基を除去するための、有機化学分野における従来の方法によって、例えば、触媒存在下で水素化分解し、ベンジル保護基を除去することによって行うことができ、かつ環化は塩基存在下で行い、水素化分解で使用される触媒はPd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、環化で使用される塩基は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物若しくは炭酸塩、アルコキシド、又は有機塩基、例えば、NaOH、KOH、K2CO3、NaOMe、DBUから選択され、又は脱保護及び環化は、塩基条件下で触媒としてPd/Cを使用して水素化分解し、ベンジル保護基の除去と環化とを同時に行い、環化生成物を直接得ることによって行われ、
工程5)において、スルホニル化で使用されるハロゲン化スルホニルは、アリールスルホニルクロリド若しくは置換アリールスルホニルクロリド又はアルキルスルホニルクロリド、例えば、p-トルエンスルホニルクロリド、フェニルスルホニルクロリド、p-ハロフェニルスルホニルクロリド、p-ニトロフェニルスルホニルクロリド、o-ニトロフェニルスルホニルクロリド、又はメチルスルホニルクロリドとすることができ、反応において触媒を使用しないか又は適切な量のアシル化触媒を使用し、かつ触媒はジアルキルスズオキシド、DMAP、例えば、ジブチルスズオキシド及び2,2-ジブチル-1,3,2-ジオキサスタンノランとすることができ、反応で使用される塩基は従来の有機塩基、例えばピリジン、有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンとすることができ、反応における溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
工程6)において、アミンのアルキル化は、ベンジルアミンの、対応するスルホネートとの反応によって行われ、反応における溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
工程7)において、クロスカップリング反応で使用される塩基は無機塩基、例えば、K2CO3、Na2CO3、又は有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミンから選択することができ、反応における溶媒は有機プロトン性溶媒、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール、又は有機極性非プロトン性溶媒、例えばアセトン、ブタノン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物であり、かつ
工程9)において、脱保護反応で使用される触媒はPd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、反応における溶媒はアルコール、エステル、若しくはエーテル、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物、例えばメタノール又はエタノールである。
式Iの化合物を調製する上記の方法において、工程a)〜工程9)のうちのいずれか1つの反応生成物は、上述の後続の工程を行い、式Iの化合物を調製するための出発材料として使用できることは、当業者であれば理解するであろう。例えば、式XVの化合物は、上述の工程b)〜9)を行い、式Iのネビボロールラセミ体を得るための出発材料として使用することができ、又は式XVIの化合物は、上述の工程c)〜9)を行い、式Iのネビボロールラセミ体を得るための出発材料として使用することができる。
別の態様において、本発明はD-ネビボロール(式Ia)
Figure 2020019774
を調製する方法であって、
以下の工程:
3')式IV1の化合物及び式IV2の化合物の不斉エポキシ化を行い、中間化合物Va及びVIaをそれぞれ得る工程
[式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
Figure 2020019774
と、
4')中間化合物Va及びVIaを脱保護し、続いて環化し、中間化合物VIIa及びVIIIaをそれぞれ得る工程
[式中、Rは上記のように定義される]
Figure 2020019774
と、
5')中間化合物VIIa及びVIIIaを、触媒及び塩基の存在下で、式M-SO2Xのハロゲン化スルホニル(式中、Mはアルキル又は置換若しくは非置換アリールであり、Xはハロゲンである)でスルホン化し、中間化合物IXa及びXaを得る工程
Figure 2020019774
と、
6')中間化合物IXa又は中間化合物Xaとベンジルアミンとを反応させ、アミンのアルキル化を行い、対応する化合物XIa又はXIIaを得る工程
Figure 2020019774
と、
7')塩基条件下で、中間化合物IXa及びXIIa、又は中間化合物Xa及びXIaのクロスカップリング反応を行い、中間化合物XIIIaを得る工程
[式中、Ar'の定義は上記のMの定義と同様である]
Figure 2020019774
と、
任意選択で、中間化合物XIIIaをその塩酸塩に変換する工程と、
8')中間化合物XIIIaを脱保護し、D-ネビボロール(式Ia)を得る工程
Figure 2020019774
又は中間化合物XIIIaの塩酸塩を塩基で中和することによって遊離型の中間化合物XIIIaに変換し、続いて脱保護し、D-ネビボロール(式Ia)を得る工程と
を含む方法を提供する。
別の態様において、本発明はL-ネビボロール(式Ib)
Figure 2020019774
を調製する方法であって、
以下の工程:
3")式IV1の化合物及び式IV2の化合物の不斉エポキシ化を行い、中間化合物Vb及びVIbをそれぞれ得る工程
[式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
Figure 2020019774
と、
4")中間化合物Vb及びVIbを脱保護し、続いて環化し、中間化合物VIIb及びVIIIbを得る工程
[式中、Rは上記のように定義される]
Figure 2020019774
と、
5")中間化合物VIIb及びVIIIbを、触媒及び塩基の存在下で、式M-SO2Xのハロゲン化スルホニル(式中、Mはアルキル又は置換若しくは非置換アリールであり、Xはハロゲンである)でスルホン化し、中間化合物IXb及びXbを得る工程
Figure 2020019774
と、
6")中間化合物IXb又は中間化合物Xbとベンジルアミンとを反応させ、アミンのアルキル化を行い、中間化合物XIb又はXIIbを得る工程
Figure 2020019774
と、
7")塩基条件下で、中間化合物IXb及びXIIb、又は中間化合物Xb及びXIbのクロスカップリング反応を行い、中間化合物XIIIbを得る工程
[式中、Ar'の定義は上記のMの定義と同様である]
Figure 2020019774
と、
任意選択で、中間化合物XIIIbをその塩酸塩に変換する工程と、
8")中間化合物XIIIbを脱保護し、L-ネビボロール(式Ib)を得る工程
Figure 2020019774
又は中間化合物XIIIbの塩酸塩を塩基で中和することによって遊離型の中間化合物XIIIbに変換し、続いて脱保護し、L-ネビボロール(式Ib)を得る工程と
を含む方法を提供する。
式Iaの化合物を調製する実施形態において、工程3')において、Sharpless不斉エポキシ化を使用し、かつ反応で使用されるキラル触媒はD-(-)-酒石酸ジエチル又はD-(-)-酒石酸ジイソプロピルであり、反応における試薬はチタンテトライソプロポキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド、又はクメンヒドロペルオキシドであり、反応における溶媒は二塩化メチレンであり、3A又は4Aのモレキュラーシーブを反応系に添加し、かつ反応温度は-45℃〜50℃である。
式Ibの化合物を調製する実施形態において、工程3")において、Sharpless不斉エポキシ化を使用し、かつ反応で使用されるキラル触媒はL-(+)-酒石酸ジエチル又はL-(+)-酒石酸ジイソプロピルであり、反応における試薬はチタンテトライソプロポキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド、又はクメンヒドロペルオキシドであり、反応における溶媒は二塩化メチレンであり、3A又は4Aのモレキュラーシーブを反応系に添加し、かつ反応温度は-45℃〜50℃である。
式Ia又はIbの化合物を調製する方法において、工程4')又は工程4")において、脱保護は、ヒドロキシを保護する基を除去するための、有機化学分野における従来の方法によって、例えば、触媒存在下で水素化分解し、ベンジル保護基を除去することによって行うことができ、かつ環化は塩基存在下で行い、水素化分解で使用される触媒はPd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、環化で使用される塩基は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物若しくは炭酸塩、アルコキシド、又は有機複素環塩基、例えば、NaOH、KOH、K2CO3、NaOMe、DBUから選択され、又は脱保護及び環化は、塩基条件下で触媒としてPd/Cを使用して水素化分解し、ベンジル保護基の除去と環化とを同時に行い、環化生成物を直接得ることによって行われる。
式Ia又はIbの化合物を調製する方法において、工程5')又は工程5")において、スルホニル化で使用されるハロゲン化スルホニルは、アリールスルホニルクロリド若しくは置換アリールスルホニルクロリド又はアルキルスルホニルクロリド、例えば、p-トルエンスルホニルクロリド、フェニルスルホニルクロリド、p-ハロフェニルスルホニルクロリド、p-ニトロフェニルスルホニルクロリド、o-ニトロフェニルスルホニルクロリド、又はメチルスルホニルクロリドとすることができ、反応において触媒を使用しないか又はアシル化触媒を使用し、かつ使用される触媒はジアルキルスズオキシド、DMAP、例えば、ジブチルスズオキシド及び2,2-ジブチル-1,3,2-ジオキサスタンノランとすることができ、反応で使用される塩基は従来の有機塩基、例えばピリジン、有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンとすることができ、反応における溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、かつ反応温度は-5〜50℃である。
式Ia又はIbの化合物を調製する方法において、工程6')又は工程6")において、アミンのアルキル化は、ベンジルアミンの、対応するスルホネートとの反応によって行われ、反応における溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、かつ反応温度は-25℃〜150℃である。
式Ia又はIbの化合物を調製する方法において、工程7')又は工程7")において、クロスカップリング反応で使用される塩基は無機塩基、例えば、K2CO3、Na2CO3、又は有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミンから選択することができ、反応における溶媒は有機プロトン性溶媒、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール、又は有機極性非プロトン性溶媒、例えばアセトン、ブタノン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物であり、かつ反応温度は-25℃〜150℃である。
式Ia又はIbの化合物を調製する方法において、工程8')又は工程8")において、脱保護反応で使用される触媒はPd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、反応における溶媒はアルコール、エステル、若しくはエーテル、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物、例えばメタノール又はエタノールである。
ある実施形態において、中間化合物XIIIa又は中間化合物XIIIbをこれらの塩酸塩に変換する工程は、塩酸、例えば1N塩酸を中間化合物に添加し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として塩酸塩を得ることによって行われる。
式Ia又は式Ibの化合物を調製する好ましい実施形態において、工程4')又は工程4")において、脱保護は、ヒドロキシを保護する基を除去するための、有機化学分野における従来の方法によって、例えば、触媒存在下で水素化分解し、ベンジル保護基を除去することによって行うことができ、かつ環化は塩基存在下で行い、水素化分解で使用される触媒はPd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、環化で使用される塩基は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物若しくは炭酸塩、アルコキシド、又は有機複素環塩基、例えば、NaOH、KOH、K2CO3、NaOMe、DBUから選択され、又は脱保護及び環化は、塩基条件下で触媒としてPd/Cを使用して水素化分解し、ベンジル保護基の除去と環化とを同時に行い、環化生成物を直接得ることによって行われ、
工程5')又は工程5")において、スルホニル化で使用されるハロゲン化スルホニルは、アリールスルホニルクロリド若しくは置換アリールスルホニルクロリド又はアルキルスルホニルクロリド、例えば、p-トルエンスルホニルクロリド、フェニルスルホニルクロリド、p-ハロフェニルスルホニルクロリド、p-ニトロフェニルスルホニルクロリド、o-ニトロフェニルスルホニルクロリド、又はメチルスルホニルクロリドとすることができ、かつ反応において使用される触媒はジアルキルスズオキシド、DMAP、例えば、ジブチルスズオキシド及び2,2-ジブチル-1,3,2-ジオキサスタンノランとすることができ、反応で使用される塩基は従来の有機塩基、例えばピリジン、有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンとすることができ、反応における溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
工程6')又は工程6")において、アミンのアルキル化は、ベンジルアミンの、対応するスルホネートとの反応によって行われ、反応における溶媒は有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
工程7')又は工程7")において、クロスカップリング反応で使用される塩基は無機塩基、例えば、K2CO3、Na2CO3、又は有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミンから選択することができ、反応における溶媒は有機プロトン性溶媒、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール、又は有機極性非プロトン性溶媒、例えばアセトン、ブタノン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
工程8')又は工程8")において、脱保護反応で使用される触媒はPd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、反応における溶媒はアルコール、エステル、若しくはエーテル、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物、例えばメタノール又はエタノールである。
ある実施形態において、中間化合物XIIIa又は中間化合物XIIIbをこれらの塩酸塩に変換する工程は、塩酸、例えば1N塩酸を中間化合物に添加し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として塩酸塩を得ることによって行われる。
式Ia又は式Ibの化合物を調製する上記の方法において、上記の工程のうちのいずれか1つの反応生成物は、上述の後続の工程を行い、式Ia又は式Ibの化合物を調製するための出発材料として使用できることは、当業者であれば理解するであろう。例えば、式IXa及び式XIIaの化合物は、上述の工程7')〜8')を行い、式IaのD-ネビボロールを得るための出発材料として使用することができ、又は式IXb及び式XIIbの化合物は、上述の工程7")〜8")を行い、式IbのL-ネビボロールを得るための出発材料として使用することができる。
別の実施形態において、本発明はまた、任意の割合のD-ネビボロール(式Ia)及びL-ネビボロール(式Ib)の混合物
Figure 2020019774
であって、
D-ネビボロール(式Ia)及びL-ネビボロール(式Ib)は上記の方法に従ってそれぞれ調製される混合物を提供する。
別の態様において、本発明はまた、任意の割合のD-ネビボロール(式Ia)及びL-ネビボロール(式Ib)の混合物を調製する方法であって、
(1)上記の工程3')〜8')及び工程3")〜8")に記載の方法に従って、D-ネビボロール(式Ia)及びL-ネビボロール(式Ib)をそれぞれ調製し、これらを任意の割合で混合する工程、又は(2)上記の工程3')〜7')及び工程3")〜7")に記載の方法に従って、中間化合物XIIIaの塩酸塩及び中間化合物XIIIbの塩酸塩をそれぞれ調製し、これらを任意の割合で混合し、塩基で中和し、工程8')に記載の方法に従って得られた混合物を脱保護する工程、又は
(3)上記の工程3')〜7')及び工程3")〜7")に記載の方法に従って、中間化合物XIIIaの塩酸塩及び中間化合物XIIIbの塩酸塩をそれぞれ調製し、これらを塩基でそれぞれ中和し、遊離中間化合物XIIIa及び遊離中間化合物XIIIbを得て、2つの遊離中間化合物を任意の割合で混合し、工程8')に記載の方法に従って得られた混合物を脱保護する工程
を含む方法を提供する。
別の態様において、本発明は式IV1'の化合物
Figure 2020019774
[式中、Raは水素であり、又はRaは、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
を提供する。
別の態様において、本発明は式IV2'の化合物
Figure 2020019774
[式中、Rbは水素であり、又はRbは、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
を提供する。
別の態様において、本発明は式V'(2R*,3R*)の化合物
Figure 2020019774
[式中、Rcは水素であり、又はRcは、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルであり、
ここで、化合物V'はラセミ体であり、その相対配置はV'(2R*,3R*)で表され、これは等モル量のVa'(2R,3R)及びエナンチオマーVb'(2S,3S)、例えばRcがベンジルである以下の式を有する化合物
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物である]
を提供する。
別の態様において、本発明は式VI'(2R*,3S*)の化合物
Figure 2020019774
[式中、Rdは水素であり、又はRdは、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルであり、
ここで、化合物VI'はラセミ体であり、その相対配置はVI'(2R*,3S*)で表され、これは等モル量のVIa'(2R,3S)及びエナンチオマーVIb'(2S,3R)、例えばRdがベンジルである以下の式を有する化合物
Figure 2020019774
からなるラセミ混合物である]
を提供する。
別の態様において、本発明は式XI'の化合物
Figure 2020019774
[式中、R'は置換又は非置換アラルキル、C1〜6アルコキシカルボニル又はC5〜10アラルコキシカルボニル、例えば、置換又は非置換ベンジル、tert-ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルである]
を提供する。
別の態様において、本発明は式XII'の化合物
Figure 2020019774
[式中、R'は置換又は非置換アラルキル、C1〜6アルコキシカルボニル又はC5〜10アラルコキシカルボニル、例えば、置換又は非置換ベンジル、tert-ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルである]
を提供する。
別の態様において、本発明は式XVI'の化合物
Figure 2020019774
[式中、Reは水素であり、又はReはヒドロキシを保護する基であり、前記ヒドロキシを保護する基は、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、ベンゾイル、フェニル環が置換基(複数可)を有するベンゾイル、又はシリル保護基から選択され、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、若しくは-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
を提供する。
ある実施形態において、本発明はまた、ネビボロールの合成における使用のための、以下の、
1-ベンジルオキシ-2-ブロモメチル-4-フルオロベンゼン、
4-[(2-ベンジルオキシ-5-フルオロフェニル)-ブチン-1-イル]トリメチルシラン、
1-(ベンジルオキシ)-2-(ブチン-3-イル)-4-フルオロベンゼン、
5-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェニル]ペンタ-2-イン-1-オール、
trans-5-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェニル]ペンタ-2-エン-1-オール、
(2R*,3R*)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン、
1-[6-フルオロ-(2S*)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1R*)-1,2-エチレングリコール、
cis-5-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェニル]ペンタ-2-エン-1-オール、
(2R*,3S*)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン、
1-[6-フルオロ-(2R*)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1R*)-1,2-エチレングリコール、
(S*,R*)-(+/-)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
(R*,R*)-(+/-)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
(S*,R*)-(+/-)-α-[(ベンジルアミノ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
(R*,R*)-(+/-)-α-[(ベンジルアミノ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
(2R,3R)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン、
(2S,3S)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン、
(2R,3S)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン、
(2S,3R)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン、
1-[6-フルオロ-(2S)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1R)-1,2-エチレングリコール、
1-[6-フルオロ-(2R)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1S)-1,2-エチレングリコール、
1-[6-フルオロ-(2R)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1R)-1,2-エチレングリコール、
1-[6-フルオロ-(2S)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1S)-1,2-エチレングリコール、
(S,R)-(+)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
(R,R)-(-)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
(R,S)-(-)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
(S,S)-(+)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
(S,R)-[(ベンジルアミノ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、又は
(R,S)-[(ベンジルアミノ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノールから選択される特定の化合物を提供する。
本発明の方法は、以下の実施例によって更に例示される。以下の実施例は、本発明の理解を更に助けるために提供するものであって、いかなる様式においても本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。
本発明で使用される略語は以下の意味を有する。
略語:
Boc tert-ブチルオキシカルボニル
DEAD アゾジカルボン酸ジエチル
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMF ジメチルホルムアミド
DMA ジメチルアセトアミド
EtOAc 酢酸エチル
TBAF フッ化テトラブチルアンモニウム
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
t-Bu(Me)2Si tert-ブチルジメチルシリル
TBS tert-ブチルジメチルシリル
TBSCl tert-ブチルジメチルクロロシラン
[実施例1]
1-ベンジルオキシ-2-ブロモメチル-4-フルオロベンゼン(化合物XIV、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
この実施例で使用される出発材料である2-ベンジルオキシ-5-フルオロベンゼン-メタノールは、公知の化合物2-ヒドロキシ-5-フルオロベンゼンメタノール(Medicinal Chemistry Letters、2010年、1巻、7号、321〜325頁、References, Bioorganic & Medicinal Chemistry、2006年、14巻、6号、2022〜2031頁)から調製することができる。
2-ベンジルオキシ-5-フルオロベンゼン-メタノール5.14g(22mmol)を無水ジエチルエーテル180mL中に溶解し、そこに、無水ジエチルエーテル20mL中のPBr3(2.3mL、24.4mmol)の溶液を0℃で滴加した。温度を室温に加温し、反応を2時間行った。TLCにより反応が完了したことが示された。
ワークアップ(後処理):水50mLを添加した。異なる層が出現した後に、有機層を取り出した。水層をDCM(50mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水、及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。得られた有機相を、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、粗生成物6gを得た。得られた粗生成物を、PE/Et2Oから再結晶し、結晶物として所望の生成物5.9gを得た。全収率は91.2%である。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.33〜7.47 (m, 5H), 7.06〜7.09 (dd, J = 7.6, 2.8 Hz, 1H), 6.91〜6.96 (m, 1H), 6.82〜6.86 (dd, J=8.8, 4.4Hz, 1H), 5.11 (s, 2H), 4.53 (s, 2H)
[実施例2]
4-[(2-ベンジルオキシ-5-フルオロフェニル)-ブチン-1-イル]トリメチルシラン(化合物XV、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
トリメチルシリルプロピン2.4mL(16.1mmol)を無水THF 40mLに添加した。混合物を-23℃に冷却し、そこに2.5Mのn-BuLi 7.7mL(19.3mmol)を滴加した。添加後、溶液を、反応溶液が橙赤色になるまで、この温度で2時間撹拌した。次いで、温度を-100℃未満に低下させた。無水THF 5mL中の化合物XIV(式中、Rはベンジルである)3.5g(11.9mmol)の溶液を添加した。その後、反応を1時間行った。TLCにより反応が完了したことが示された。
後処理:反応を、10%の飽和塩化アンモニウム溶液で完了させた。異なる層が出現した後に、水層をジエチルエーテル(100mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(PE/Et2O=100:1)後、純粋な生成物3.79gを得た。収率は97.6%である。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.38〜7.42 (m,5H), 6.93〜6.96(dd, J = 8.8, 2.4 Hz, 1H), 6.78〜6.85(m,2H), 5.05(s, 2H), 2.86〜2.90(t,J=7.2Hz,2H), 2.50〜2.53 ( t,J=7.2Hz,2H), 1.96(s, 1H), 0.15(s, 9H)
[実施例3]
1-(ベンジルオキシ)-2-(ブチン-3-イル)-4-フルオロベンゼン(化合物XVI、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
化合物XV(式中、Rはベンジルである)1.15g(3.52mmol)をMeOH20ml中に溶解し、そこに、K2CO30.5g(3.6mmol)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をEtOAcで抽出し、水及び飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を蒸発乾固させた後、無色の油状物0.87gを得た。ショートシリカゲルカラムでのろ過及びPL/EtOAc(100/2)での溶出後、無色の油状物0.85gを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.33〜7.42 (m,5H), 6.93〜6.96 (dd, J = 9.6, 2.8 Hz, 1H), 6.81〜6.86 (m,2H), 5.05 (s, 2H), 2.86〜2.90 (t,J=7.2Hz,2H), 2.47〜2.51 ( t,J=7.2Hz,2H), 1.96 (s, 1H)
[実施例4]
5-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェニル]ペンタ-2-イン-1-オール(化合物III、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
化合物XVI(式中、Rはベンジルである)1.49g(5.6mmol)をTHF 20ml中に溶解し、-100℃に冷却し、そこに、2.4MのBuLi 2.9ml(6.9mmol)を滴加した。添加終了後、混合物を-100℃で30分間撹拌し、0℃に加温し、そこに、(CH2O)n0.6g(20mmol)を添加した。添加終了後、反応混合物を0℃〜室温で2.5時間撹拌した。飽和NH4Cl溶液を添加し、反応を完了させた。有機相を分離し、水層をEt2Oで2回抽出した。抽出溶液を合わせ、水で洗浄し、飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。混合物をろ過し、得られたろ液を蒸発乾固させた。ショートシリカゲルカラム上で石油エーテル/EtOAc(4/1)で溶出することによって精製後、無色の油状物1.51gを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.33〜7.42 (m,5H), 6.93〜6.96 (dd, J = 9.6, 2.8 Hz, 1H), 6.81〜 6.86 (m,2H), 5.05 (s, 2H), 2.86〜 2.90 (t,J=7.2Hz,2H), 2.47〜2.51 (t,J=7.2Hz,2H), 1.96 (s, 1H)
HR-MS (ESI) C18H18O2F (M+H)+の計算値: 285.1285, 実測値285.1290。
[実施例4']
5-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェニル]ペンタ-2-イン-1-オール(化合物III、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
化合物XVI(式中、Rはベンジルである)1.49g(5.6mmol)をTHF 20ml中に溶解し、-100℃に冷却し、そこに、2.4MのBuLi 2.9ml(6.9mmol)を添加した。添加終了後、溶液を-100℃で30分間撹拌し、次いで、0℃に加温し、そこに、(CH2O)n0.6g(20mmol)を添加した。添加終了後、反応混合物を0℃〜室温で2.5時間撹拌した。飽和NH4Cl溶液を添加し、反応を完了させた。有機相を分離し、水層をEt2Oで2回抽出した。抽出溶液を合わせ、水で洗浄し、飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。混合物をろ過し、得られたろ液を蒸発乾固させ、油状物を得た。n-ヘキサン10mlを油状物に添加した。得られた混合物を撹拌し、-20℃に冷却した。結晶が沈殿した。ろ過後、純度98%の白色の固形物1.2gを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.33〜7.42 (m,5H), 6.93〜6.96 (dd, J = 9.6, 2.8 Hz, 1H), 6.81〜 6.86 (m,2H), 5.05 (s, 2H), 2.86〜 2.90 (t,J=7.2Hz,2H), 2.47〜2.51 ( t,J=7.2Hz,2H), 1.96 (s, 1H)
HR-MS (ESI) C18H18O2F (M+H)+の計算値: 285.1285, 実測値285.1290。
[実施例5]
トランス-5-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェニル]ペンタ-2-エン-1-オール(化合物IV-1、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
化合物III(式中、Rはベンジルである)1.05g(3.6mmol)をTHF 25ml中に溶解し、氷浴中で冷却し、そこに、3.4MのRed-Al 2.1ml(7.1mmol)を添加した。添加終了後、反応混合物を室温で一晩撹拌した(TLCにより、PL/EtOA=4/1の条件下では、生成物のRf値は出発材料と同じであることが示された)。翌日に、飽和酒石酸カリウムナトリウム溶液(約20ml)を慎重に滴加し、反応を完了させた。有機相を分離し、水層をEtOAc20ml×2で抽出した。抽出溶液を合わせ、1NのHClで洗浄し、水で洗浄し、飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。混合物をろ過し、得られたろ液を蒸発乾固させ、生成物(淡黄色の油状物)1.0gを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.32〜7.42 (m, 5H), 6.85〜6.87 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.81〜6.83 (m, 2H), 5.61〜5.74 (m, 2H), 5.04 (s, 2H), 4.05〜4.07 (d, J=5.6Hz, 2H), 2.71〜2.75 (t,J=7.6Hz,2H), 2.33〜 2.38 (q, 2H), 1.39 (s, 2H)。
HR-MS (ESI) C18H20O2F (M+H)+の計算値: 287.1448, 実測値287.1441。
[実施例5']
トランス-5-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェニル]ペンタ-2-エン-1-オール(化合物IV-1、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
化合物III(式中、Rはベンジルである)1.05g(3.6mmol)をTHF 25ml中に溶解し、氷浴中で冷却し、そこに、3.4MのRed-Al 2.1ml(7.1mmol)を添加した。添加終了後、反応混合物を室温で一晩撹拌した(TLCにより、PL/EtOA=4/1の条件下では、生成物のRf値は出発材料と同じであることが示された)。翌日に、飽和酒石酸カリウムナトリウム溶液(約20ml)を慎重に滴加し、反応を完了させた。有機相を分離し、水層をEtOAc20ml×2で抽出した。抽出溶液を合わせ、1NのHClで洗浄し、水で洗浄し、飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。混合物をろ過し、得られたろ液を蒸発乾固させ、油状物を得た。油状物に、n-ヘキサン8mlを添加した。得られた混合物を撹拌し、-20℃に冷却した。結晶が沈殿した。ろ過後、純度99%のオフホワイト色の固形物0.7gを得た。融点:18〜20℃。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.32〜7.42 (m, 5H), 6.85〜6.87 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.81〜6.83 (m, 2H), 5.61〜5.74 (m, 2H), 5.04 (s, 2H), 4.05〜4.07 (d, J=5.6Hz, 2H), 2.71〜2.75 (t,J=7.6Hz, 2H), 2.33〜 2.38 (q, 2H), 1.39 (s, 2H).
HR-MS (ESI) C18H20O2F (M+H)+ の計算値: 287.1448, 実測値287.1441.
[実施例6]
(2R*,3R*)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン(化合物V、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
化合物IV-1(式中、Rはベンジルである)1.06g(4mmol)をDMC20ml中に溶解し、75%のMCPBA(4.4mmol)1.01gを撹拌しながら添加した。添加終了後、反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応溶液をDMCで希釈し、連続的に、5%のNaOHで2回洗浄し、水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。ろ過後、ろ液を蒸発乾固させ、淡黄色の油状物(90%)1.08gを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.32〜7.41 (m, 5H), 6.88〜6.90 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.83〜6.85 (m, 2H), 5.04 (s, 2H), 3.80〜3.83 (d, J=12.5Hz, 1H), 3.51〜3.57 (m, 1H), 2.97〜2.99 (t, J=5.6Hz, 1H), 2.75〜2.85 (m, 3H), 1.84〜1.91 (m, 2H)。
[実施例7]
1-[6-フルオロ-(2S*)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1R*)-1,2-エチレングリコール(化合物VII)の調製
第1の方法
Figure 2020019774
化合物V(式中、Rはベンジルである)1.08gをEtOAc20ml中に溶解し、そこに、10%のPd/C0.2gを添加した。反応混合物に、常圧下、室温で一晩、水素化を行った。ろ過後、ろ液を蒸発乾固させ、油状物0.85gを得た。油状物をDMC20ml中に溶解し、氷浴中で冷却し、そこに、10%のNaOH-NaCl10ml溶液を添加した。得られた溶液を氷浴中で30分間撹拌した。反応混合物を室温に加温し、室温で3時間撹拌した。有機相を分離し、水層をDMC10mlで抽出した。抽出溶液を合わせ、水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。ショートシリカゲルカラム上でPL/EtOAc(1/1)で溶出することによって精製後、白色の固形物(95%)0.71gを得た。
第2の方法
Figure 2020019774
化合物V(式中、Rはベンジルである)1.5gに、無水エタノール25ml、10%のPd/C200mg、及び無水Na2CO3100mgを添加した。反応混合物に、常圧下、水素が吸収されなくなるまで(約1.5時間)、水素化を行い、次いで、60℃で加熱しながら2.5時間撹拌した。混合物をろ過し、得られたろ液を蒸発乾固させ、白色の固形物0.95gを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 6.70〜 6.80 (m, 3H), 3.99〜4.02 (dd, J = 10.4,3.6 Hz, 1H), 3.82〜3.89 (m, 3H), 2.75〜2.85 (m, 2H), 2.11〜2.16 (m, 1H), 1.82〜1.90 (m, 1H)
HR-MS (EI) C11H13O3F (M)+ の計算値: 計算値212.0849, 実測値212.0851
[実施例8]
シス-5-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェニル]ペンタ-2-エン-1-オール(化合物IV-2、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
250mlの丸底フラスコにNi(OAc)2・4H2O(420mg、1.7mmol)を入れ、排気して真空にし、アルゴンを導入した。脱気された95%のエタノール20mlを添加した。水素化ホウ素ナトリウム(100mg、2.6mmol)を反応混合物に、アルゴン下で撹拌しながら添加した。反応混合物を15分間撹拌すると、反応混合物は黒色になった。次いで、エチレンジアミン(0.5ml、7.5mmol)を添加した。反応混合物を5分間撹拌し、脱気されたNaOH溶液(2M、60μL、0.1mmol)を添加した。化合物III(式中、Rはベンジルである)(3.2g、11.3mmol)を95%のエタノール10ml中に溶解し、得られた溶液を反応混合物に滴加した。その後、反応で使用したアルゴンを水素と置換し、反応を室温で18時間行った。TLCにより反応が完了したことが示された。
後処理:反応で使用した水素をアルゴンと置換した。水素を除去後、反応混合物をセライトでろ過した。ろ塊を、酢酸エチル100ml及び水(3×20ml)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。混合物をろ過し、得られたろ液を蒸発乾固させ、生成物3.15gを得た。収率は97%である。
1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 7.34〜7.43 (m, 5H), 6.80〜6.86 (m, 3H), 5.53〜5.62 (m, 2H), 5.04(s, 2H), 3.97〜4.00 (d, J=12Hz,2H), 2.63〜2.68 (t,J=8Hz, 2H), 2.35〜2.40(q, 2H), 1.27(bs,1H)。
HR-MS (ESI) C18H20O2F (M+H)+ の計算値: 287.1448, 実測値287.1441。
[実施例8']
シス-5-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェニル]ペンタ-2-エン-1-オール(化合物IV-2、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
250mlの丸底フラスコにNi(OAc)2・4H2O(420mg、1.7mmol)を入れ、排気して真空にし、アルゴンを導入した。脱気された95%のエタノール20mlを添加した。水素化ホウ素ナトリウム(100mg、2.6mmol)を反応混合物に、アルゴン下で撹拌しながら添加した。反応混合物を15分間撹拌すると、反応混合物は黒色になった。次いで、エチレンジアミン(0.5ml、7.5mmol)を添加した。反応混合物を5分間撹拌し、脱気されたNaOH溶液(2M、60μL、0.1mmol)を添加した。化合物III(式中、Rはベンジルである)(3.2g、11.3mmol)を95%のエタノール10ml中に溶解し、得られた溶液を反応混合物に滴加した。その後、反応で使用されたアルゴンを水素と置換し、反応を室温で18時間行った。TLCにより反応が完了したことが示された。
後処理:反応で使用した水素をアルゴンと置換した。水素を除去後、反応混合物をセライトでろ過した。ろ塊を、酢酸エチル100ml及び水(3×20ml)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。混合物をろ過し、得られたろ液を蒸発乾固させ、油状物を得た。油状物に、n-ヘキサン30mlを添加した。得られた混合物を撹拌し、-20℃に冷却した。結晶が沈殿した。ろ過後、純度99%のオフホワイト色の固形物2.7gを得た。融点:32〜34℃。
1HNMR (400MHz, CDCl3) δ 7.34〜7.43 (m, 5H), 6.80〜6.86 (m, 3H), 5.53〜5.62 (m, 2H), 5.04 (s, 2H), 3.97〜4.00 (d, J=12Hz,2H), 2.63〜2.68 (t,J=8Hz, 2H), 2.35〜2.40 (q, 2H), 1.27 (bs,1H)。
HR-MS (ESI) C18H20O2F (M+H)+ の計算値: 287.1448, 実測値287.1441。
[実施例9]
(2R*,3S*)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン(化合物VI、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
実施例6と同様の方法に従って、化合物IV-2(式中、Rはベンジルである)を出発材料として使用し、化合物VIを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.34〜7.41 (m, 5H), 6.88〜6.90 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.84〜6.86 (m, 2H), 5.03 (s, 2H), 3.48〜3.56 (m, 2H), 3.03〜3.09 (m, 2H), 2.71〜2.87 (m, 2H), 1.89〜1.96 (m, 1H), 1.75〜1.83 (m, 1H)。
[実施例10]
1-[6-フルオロ-(2R*)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1R*)-1,2-エチレングリコール(化合物VIII)の調製
Figure 2020019774
実施例7の2つの方法と同様の方法に従って、化合物VI(式中、Rはベンジルである)を出発材料として使用し、化合物VIIIを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 6.73〜 6.81 (m, 3H), 4.04〜4.07 (m, 1H),3.81〜 3.85 (m, 2H), 3.76〜3.76 (m, 1H) 2.84〜2.86 (m, 1H), 2.74〜2.79 (m, 1H), 1.78〜2.02 (m, 2H), 2.04(bs,2H)
HR-MS (EI) C11H13O3F (M)+ の計算値: 計算値212.0849, 実測値212.0844
[実施例11]
(S*,R*)-(+/-)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール(化合物IX)の調製
Figure 2020019774
化合物VII4.24g(20mmol)をトルエン100ml中に懸濁し、そこに、ジブチルスズオキシド(Bu2SnO)0.5g(2mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、ジイソプロピルエチルアミン(3.95ml、24mmol)及びp-メチルフェニルスルホニルクロリド(TsCl)3.99g(21mmol)を混合物に添加した。反応混合物を、室温で一晩撹拌した。翌日に、反応混合物を2NのHClで洗浄し、水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。ショートシリカゲルカラム上でPL/EtOAc(3/1)で溶出することによって精製後、白色の固形物(94%)6.89gを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.80〜7.82 (d, J=7.6Hz, 2H), 7.34〜7.35 (d, J=7.6Hz, 2H), 6.7 (s, 2H), 6.58〜6.61 (m, 1H), 4.36〜4.39 (d, J=10.4Hz, 1H), 4.21〜4.23 (m, 1H), 3.91 (s, 2H), 2.75〜2.8 (m, 2H), 2.45 (s, 3H), 2.16〜2.19 (m, 1H), 1.75〜1.79 (m, 1H)
HR-MS (ESI) C18H19O5FNaS(M+Na)+ の計算値: 計算値389.0829, 実測値389.0822
[実施例12]
(R*,R*)-(+/-)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール(化合物X)の調製
Figure 2020019774
化合物VIII4.24g(20mmol)をトルエン100ml中に懸濁し、そこに、ジブチルスズオキシド(Bu2SnO)0.5g(2mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、ジイソプロピルエチルアミン(3.95ml、24mmol)及びp-メチルフェニルスルホニルクロリド(TsCl)3.99g(21mmol)を混合物に添加した。反応混合物を、室温で一晩撹拌した。反応混合物を2NのHClで洗浄し、水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。ショートシリカゲルカラム上でPL/EtOAc(3/1)で溶出することによって精製後、無色のシロップ状物として生成物(98%)7.07gを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.80〜7.82 (d, J=8.0Hz, 2H), 7.33〜7.35 (d, J=8.0Hz,2H), 6.73〜6.79 (m, 2H), 6.64〜6.67 (m, 1H), 4.21〜4.22 (d, J=5.6Hz, 2H), 4.0〜4.02 (m, 1H), 3.91〜3.95 (m, 1H), 2.72〜2.87 (m, 2H), 2.44 (s, 3H), 1.93〜1.95 (m, 2H)
HR-MS (ESI) C18H19O5FNaS(M+Na)+ の計算値: 計算値389.0829, 実測値389.0823
[実施例13]
(S*,R*)-(+/-)-α-[(ベンジルアミノ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール(化合物XI)の調製
Figure 2020019774
化合物IX 1.83g(5mmol)をTHF 20ml中に溶解し、そこに、ベンジルアミン2.72mlを添加した。反応混合物を16時間加熱還流し(TLCにより、出発材料のスポットが消失したことが示された)、減圧下で蒸発乾固させた。10%のNa2CO3を残渣へ添加し、得られた溶液をEtOAcで3回抽出した。抽出溶液を合わせ、10%のNa2CO3で洗浄し、水で洗浄し、飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で蒸発させ、EtOAcを除去した。シクロヘキサン20mlを残渣に添加すると、白色の結晶が沈殿した。ろ過後、白色の固形物1.25gを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.28〜7.36 (m, 5H), 6.6〜6.8 (m, 3H), 3.85〜3.89 (m, 3H), 3.74〜3.81 (m, 1H), 2.98〜3.02 (dd, J=4,12Hz, 1H), 2.73〜2.86 (m, 3H), 2.12〜2.15 (m, 1H), 1.76〜1.86 (m, 1H)
HR-MS (ESI) C18H21O2FN (M+H)+ の計算値: 計算値302.1550, 実測値302.1546
[実施例14]
(R*,R*)-(+/-)-α-[(ベンジルアミノ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール(化合物XII)の調製
Figure 2020019774
化合物X 1.95g(5.3mmol)をTHF 20ml中に溶解し、そこに、ベンジルアミン2.72mlを添加した。反応混合物を16時間加熱還流し(TLCにより、出発材料のスポットが消失したことが示された)、減圧下で蒸発乾固させた。10%のNa2CO3を残渣に添加し、得られた溶液をEtOAcで3回抽出した。抽出溶液を合わせ、10%のNa2CO3で洗浄し、水で洗浄し、飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で蒸発させ、EtOAcを除去した。シクロヘキサン20mlを残渣に添加すると、白色の結晶0.91gが沈殿した。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.28〜7.38 (m, 5H), 6.7〜6.8 (m, 3H), 3.86〜3.95 (m, 4H), 2.91〜2.92 (d, J=5.6Hz, 2H), 2.75〜2.84 (m, 2H), 1.91〜1.94 (m, 2H)
[実施例15]
N-ベンジル-(+/-)-ネビボロール(化合物XIII)の調製
Figure 2020019774
化合物IX1.19g(3.2mmol)及び化合物XII0.94g(3.12mmol)をEtOH15ml中に溶解し、そこに、固体無水炭酸ナトリウム0.5gを添加した。反応混合物を撹拌しながら16時間加熱還流し、減圧下で蒸発乾固させた。水50mlを残渣に添加し、得られた溶液をEtOAcで2回抽出した。抽出溶液を合わせ、飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で蒸発乾固させ、シロップ状物として生成物1.59gを得た。イソプロパノール25mlを生成物に添加し、加熱し、生成物を溶解した。シュウ酸(FW=126)0.5gを添加した。得られた溶液を撹拌しながら20分間加熱し、冷却し、室温に5時間置き、ろ過し、オーブン乾燥し、白色の固形物1.59gを得た。得られた生成物をエタノールから2回再結晶すると、シュウ酸塩として化合物XIII0.69gが得られた。得られた生成物を二塩化メチレン20ml中に懸濁し、そこに、10%の炭酸ナトリウム10mlを添加した。混合物を室温で25分間撹拌し、有機相を分離し、水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で蒸発乾固させ、遊離塩基(化合物XIII)0.58gを得た。
1HNMR (500MHz, CDCl3) δ 7.27〜7.34 (m, 5H), 6.67〜6.78 (m, 6H), 3.94〜3.97 (d, J=15Hz, 1H), 3.82〜3.86 (m, 4H), 3.69〜3.71 (d, J=15Hz, 1H), 2.98〜3.01 (m, 1H), 2.90〜2.92 (m, 1H), 2.68〜2.83 (m, 7H), 2.11〜2.14 (m, 1H), 1.78〜1.86 (m, 3H)
HR-MS (ESI) C29H31O4F2N (M+H)+ の計算値: 計算値496.2293, 実測値496.2287
[実施例16]
(2R,3R)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン(化合物Va、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
無水二塩化メチレン25ml中の粉末4Aモレキュラーシーブ2gを-25℃に冷却し、そこに、D-(-)-DIPT1.85g(7.9mmol)及びTi(OPr-i)42.06g(7.2mmol)を連続的に添加した。添加終了後、混合物を-25℃で20分間撹拌し、次いで、そこに、3.2NのTBHP6.7ml(19.8mmol)(トルエン中の溶液)を滴加した。添加終了後、混合物を-25℃で20分間撹拌し、次いで、そこに、二塩化メチレン20ml中の化合物IV1(式中、Rはベンジルである)1.89g(6.6mmol)の溶液を(約15分以内で)滴加した。添加終了後、反応混合物を-25〜-22℃で6時間(出発材料のスポットが消失するまで)撹拌した。
後処理:反応混合物をFeSO4/酒石酸/H2O(FeSO42.5g+酒石酸1.0g+H2O20ml)の新しい溶液中に注ぎ入れた。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、セライトでろ過した。有機層をろ液から分離し、水層を二塩化メチレンで2回抽出した。抽出溶液を合わせ、水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発乾固させ、油状物4.0gを得た。
油状物をDCM40ml中に溶解し、そこに、飽和NaCl溶液中の30%のNaOHの溶液20mlを氷浴中で冷却しながら滴加した。添加終了後、反応混合物を室温で1時間撹拌した。有機層を分離し、水層をDCMで2回抽出した。抽出溶液を合わせ、水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。混合物をろ過し、得られたろ液を蒸発乾固させた。残渣をシリカゲルカラム上にローディングし、PL/EtOAc(3/1)で溶出し、無色の油状物1.54gを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.32〜7.41 (m, 5H), 6.88〜6.90 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.83〜6.85 (m, 2H), 5.04 (s, 2H), 3.80〜3.83 (d, J=12.5Hz, 1H), 3.51〜3.57 (m, 1H), 2.97〜2.99 (t, J=5.6Hz, 1H), 2.75〜2.85 (m, 3H), 1.84〜1.91 (m, 2H)。
HR-MS (ESI) C18H19O3FNa (M+Na)+ の計算値: 325.1210, 実測値325.1201
[α]D 20; +22.9 (CHCl3, C 1.0)
[実施例17]
(2S,3S)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン(化合物Vb、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
実施例16と同様の方法に従って、化合物IV1を出発材料として使用し、L-(+)-酒石酸ジイソプロピルをキラル誘導物質として使用し、化合物Vbを得た。
[α]D 20:-23.1(CHCl3、C1.0)
[実施例18]
(2R,3S)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン(化合物VIa、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
無水二塩化メチレン25ml中の粉末4Aモレキュラーシーブ2gを-25℃に冷却し、そこに、D-(-)-DIPT1.85g(7.9mmol)及びTi(OPr-i)42.06g(7.2mmol)を連続的に添加した。添加終了後、混合物を-25℃で20分間撹拌し、次いで、そこに、3.2NのTBHP6.7ml(19.8mmol)(トルエン中の溶液)を滴加した。添加終了後、混合物を-25℃で20分間撹拌し、次いで、そこに、二塩化メチレン20ml中の化合物IV2(式中、Rはベンジルである)1.92g(6.7mmol)の溶液を(約15分以内で)滴加した。添加終了後、反応混合物を-25〜-22℃で6時間撹拌した。反応混合物をFeSO4/酒石酸/H2O(FeSO42.5g+酒石酸1.0g+H2O20ml)の新しい溶液中に注ぎ入れた。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、セライトでろ過した。有機層をろ液から分離し、水層を二塩化メチレンで2回抽出した。抽出溶液を合わせ、水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発乾固させ、油状物を得た。
油状物をEt2O40ml中に溶解し、そこに、飽和NaCl溶液中の30%のNaOHの溶液20mlを氷浴中で冷却しながら滴加した。添加終了後、反応混合物を室温で1時間撹拌した。有機層を分離し、水層をDCMで2回抽出した。抽出溶液を合わせ、水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。混合物をろ過し、得られたろ液を蒸発乾固させた。残渣をシリカゲルカラムにローディングし、PL/EtOAc(3/1)で溶出し、無色の油状物1.63gを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.34〜7.41 (m, 5H), 6.88〜6.90 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.84〜6.86 (m, 2H), 5.03 (s, 2H), 3.48〜3.56 (m, 2H), 3.03〜3.09 (m, 2H), 2.71〜2.87 (m, 2H), 1.89〜1.96 (m, 1H), 1.75〜1.83 (m, 1H)。
[α]D 20; -1.5 (CHCl3, c 1.0)
[実施例19]
(2S,3R)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン(化合物VIb、式中、Rはベンジルである)の調製
Figure 2020019774
実施例16と同様の方法に従って、化合物IV2(式中、Rはベンジルである)を出発材料として使用し、L-(+)-酒石酸ジイソプロピルをキラル誘導物質として使用し、化合物VIbを得た。
[α]D 20:+1.6(CHCl3、c2.0)
[実施例20]
1-[6-フルオロ-(2S)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1R)-1,2-エチレングリコール(化合物VIIa)の調製
Figure 2020019774
化合物Va(式中、Rはベンジルである)1.09gをEtOH25ml中に溶解し、そこに、10%のPd/C0.25g及び無水炭酸ナトリウム0.075gを添加し、常圧で(約1時間)水素化を行った。水素化を停止した。反応混合物を油浴中、60℃で2時間撹拌し、ろ過し、Pd/Cを除去した。残渣をEtOHで洗浄した。ろ液を蒸発乾固させ、白色の固形物0.75gを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 6.70〜6.80 (m, 3H), 3.99〜4.02(dd, J = 10.4, 3.6 Hz, 1H), 3.82〜3.89 (m, 3H), 2.75〜2.85 (m, 2H), 2.11〜2.16 (m, 1H), 1.82〜1.90 (m, 1H)
[α]D 20; +89.6 (CH3OH, c 1.0)
[実施例21]
1-[6-フルオロ-(2R)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1S)-1,2-エチレングリコール(化合物VIIb)の調製
Figure 2020019774
実施例20と同様の方法に従って、化合物Vb(式中、Rはベンジルである)を出発材料として使用し、化合物VIIbを得た。
[α]D 20:-87.9(CH3OH、c1.0)
[実施例22]
1-[6-フルオロ-(2R)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1R)-1,2-エチレングリコール(化合物VIIIa)の調製
Figure 2020019774
化合物VIa(式中、Rはベンジルである)1.3gをEtOH25ml中に溶解し、そこに、10%のPd-C0.2g及び無水炭酸ナトリウム0.1gを添加した。水素化を常圧下、水素が吸収されなくなるまで行った。水素化を停止した。反応混合物を油浴中、60℃で2時間撹拌し、ろ過し、Pd/Cを除去した。残渣をEtOHで洗浄した。ろ液を蒸発乾固させ、白色の固形物0.88gを得た。 1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 6.73〜6.81 (m, 3H), 4.04〜4.07 (m, 1H), 3.81〜 3.85 (m, 2H), 3.76〜 3.76 (m, 1H) 2.84〜2.86 (m, 1H), 2.74〜2.79 (m, 1H), 1.78〜2.02 (m, 2H), 2.04(bs,2H)
[α]D 20; -113.1 (CH3OH, c 1.0), [α]D 20; -112.0 (CH3Cl, c 0.1)
[実施例23]
1-[6-フルオロ-(2S)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1S)-1,2-エチレングリコール(化合物VIIIb)の調製
Figure 2020019774
実施例22と同様の方法に従って、化合物VIb(式中、Rはベンジルである)を出発材料として使用し、白色の固形物として化合物VIIIbを得た。[α]D 20:+95.6(CH3Cl、c0.045)。
[実施例24]
(S,R)-(+)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール(化合物IXa)の調製
Figure 2020019774
実施例11と同様の方法に従って、化合物VIIaを出発材料として使用し、化合物IXaを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.80〜7.82 (d, J=7.6Hz, 2H), 7.34〜7.35 (d, J=7.6Hz,2H), 6.7 (s, 2H), 6.58〜6.61 (m, 1H), 4.36〜4.39 (d, J=10.4Hz, 1H), 4.21〜4.23 (m, 1H), 3.91 (s, 2H), 2.75〜2.8 (m, 2H), 2.45(s, 3H), 2.16〜2.19 (m, 1H), 1.75〜1.79 (m, 1H)
[α]D 20; +82.1 (CHCl3, c 0.56)
[実施例25]
(R,R)-(-)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール(化合物Xa)の調製
Figure 2020019774
実施例11と同様の方法に従って、化合物VIIIaを出発材料として使用し、化合物Xaを得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.80〜7.82 (d, J=8.0Hz, 2H), 7.33〜7.35 (d, J=8.0Hz,2H), 6.73〜6.79 (m, 2H), 6.64〜6.67 (m, 1H), 4.21〜4.22 (d, J=5.6Hz,2H), 4.0〜4.02 (m, 1H), 3.91〜3.95 (m, 1H), 2.72〜2.87 (m, 2H), 2.44 (s, 3H), 1.93〜1.95 (m, 2H)
HR-MS (ESI) C18H19O5FNaS(M+Na)+ の計算値: 計算値389.0829, 実測値389.0823
[α]D 20; -48.4 (CH3Cl, c 0.68)
[実施例26]
(R,S)-(-)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール(化合物IXb)の調製
Figure 2020019774
実施例11と同様の方法に従って、化合物VIIbを出発材料として使用し、化合物IXbを得た。
[α]D 20:-80.3(CHCl3、c0.85)
[実施例27]
(S,S)-(+)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール(化合物Xb)の調製
Figure 2020019774
実施例11と同様の方法に従って、化合物VIIIbを出発材料として使用し、化合物Xbを得た。
[α]D 20:+50.3(CH3Cl、c0.50)
[実施例28]
(S,R)-[(ベンジルアミノ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール(化合物XIa)の調製
Figure 2020019774
実施例13と同様の方法に従って、化合物IXaを出発材料として使用し、化合物XIaを得た。
化合物XIaは白色の固形物である。[α]D 20:+82.1(CHCl3、c0.56)
[実施例29]
(R,S)-[(ベンジルアミノ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール(化合物XIb)の調製
Figure 2020019774
実施例13と同様の方法に従って、化合物IXbを出発材料として使用し、化合物XIbを得た。
[α]D 20:-79.3(CHCl3、c0.45)
[実施例30]
N-ベンジル-D-ネビボロール(化合物XIIIa)の調製
Figure 2020019774
化合物XIa287mg(0.95mmol)及び化合物Xa350mg(0.95mmol)をエタノール5ml中に溶解し、そこに、無水Na2CO3150mgを添加した。反応混合物を撹拌しながら16時間加熱還流した。
反応混合物を減圧下で蒸発乾固させた。水10mlを残渣に添加し、得られた混合物をEtOAcで2回抽出した。抽出溶液を合わせ、飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で蒸発乾固させると、シロップ状物として生成物453mgが得られ、次いでこれをエタノール/水から再結晶し、白色の固形物(79%)373mgを得た。
[実施例30']
N-ベンジル-D-ネビボロール塩酸塩(化合物XIIIa塩酸塩)の調製
化合物XIa287mg(0.95mmol)及び化合物Xa350mg(0.95mmol)をエタノール5ml中に溶解し、そこに、無水Na2CO3150mgを添加した。反応混合物を撹拌しながら16時間加熱還流した。
反応混合物を減圧下で蒸発乾固させた。水10mlを残渣に添加し、得られた混合物をEtOAcで2回抽出した。抽出溶液を合わせ、そこに、1Nの塩酸2mlを添加した。得られた混合物を撹拌すると、結晶が沈殿した。ろ過後、純度99.5%の白色の固形物390mgを得た。
[実施例30"]
N-ベンジル-D-ネビボロール(化合物XIIIa)の調製
化合物XIIIa塩酸塩390mgを二塩化メチレン10mlに添加した。得られた混合物を撹拌し、重炭酸ナトリウム水溶液を添加することによって中和した。異なる層が現れた。有機層を乾燥し、濃縮し、純度99.7%の白色の固形物355mgを得た。
[実施例31]
N-ベンジル-L-ネビボロール(化合物XIIIb)の調製
Figure 2020019774
実施例30と同様の方法に従って、化合物XIb及びXbを出発材料として使用し、化合物XIIIbを得た。
[実施例31']
N-ベンジル-L-ネビボロール塩酸塩(化合物XIIIb塩酸塩)の調製
実施例30'と同様の方法に従って、化合物XIb及びXbを出発材料として使用し、純度99.6%の化合物XIIIb塩酸塩を得た。
[実施例31"]
N-ベンジル-L-ネビボロール(化合物XIIIb)の調製
実施例30"と同様の方法に従って、純度99.8%の化合物XIIIbを得た。
[実施例32]
DL-ネビボロール(化合物I)塩酸塩の調製
化合物I200mg(0.4mmol)をエタノール5ml中に溶解し、そこに、10%のPd-C50mgを添加した。水素化を、常圧下、室温で18時間行った。ろ過後、残渣をエタノールで洗浄した。塩化水素ガスをろ液中に導入した。次いで、溶液を減圧下で蒸発させ、エタノールを除去し、白色の固形物を得て、そこに、無水ジエチルエーテルを添加した。得られた混合物を撹拌し、ろ過し、生成物(89%)160mgを得た。
1H-NMR (500MHz, DMSO-d6) δ 8.81 (bs,2H), 6.90〜6.94 (m, 4H), 6.75〜6.76 (dd,2H), 5.99 (bs,1H), 5.80 (bs,1H), 4.11 (m, 1H), 3.98〜4.02 (m, 2H), 3.89〜3.91 (m, 1H), 3.17〜3.22 (m, 2H), 3.05〜3.07 (m, 1H), 2.74〜2.82 (m, 4H), 2.10〜2.13 (m, 1H), 1.92〜1.94 (m, 1H), 1.75〜1.80 (m, 1H), 1.67〜1.71 (m, 1H)
HR-MS (FAB+) C22H26F2NO4 S (M+1-HCl)+ の計算値: 計算値406.1829, 実測値406.1825
[実施例32']
DL-ネビボロール(化合物I)塩酸塩の調製
化合物XIIIa'100mg及び化合物XIIIb'100mgを二塩化メチレン15mlに添加した。得られた溶液を、重炭酸ナトリウム水溶液を添加することによって中和した。異なる層が現れた。有機層を濃縮乾固させた。メタノール50ml及び10%のPd-C50mgを残渣に添加した。水素化を、常圧下、室温で18時間行った。ろ過後、残渣をメタノールで洗浄した。1Nの塩酸2mlをろ液に添加した。結晶が沈殿した。混合物をろ過した。得られた固形物を洗浄し、乾燥し、純度99.9%の白色の固形物100mgを得た。
1H-NMR (500MHz, DMSO-d6) δ 8.81 (bs,2H), 6.90〜6.94 (m, 4H), 6.75〜6.76 (dd,2H), 5.99 (bs,1H), 5.80 (bs,1H), 4.11 (m, 1H), 3.98〜4.02 (m, 2H), 3.89〜3.91 (m, 1H), 3.17〜3.22 (m, 2H), 3.05〜3.07 (m, 1H), 2.74〜2.82 (m, 4H), 2.10〜2.13 (m, 1H), 1.92〜1.94 (m, 1H), 1.75〜1.80 (m, 1H), 1.67〜1.71 (m, 1H)
HR-MS (FAB+) C22H26F2NO4 S(M+1-HCl)+ の計算値: 計算値406.1829, 実測値406.1825
[実施例32"]
DL-ネビボロール(化合物I)塩酸塩の調製
実施例30"に従って得られた化合物XIIIa100mg及び実施例31"に従って得られた化合物XIIIb100mgをメタノール50mlに添加し、そこに、10%のPd-C50mgを添加した。水素化を、常圧下、室温で18時間行った。ろ過後、残渣をメタノールで洗浄した。1Nの塩酸2mlをろ液に添加した。結晶が沈殿した。混合物をろ過した。得られた固形物を洗浄し、乾燥し、純度99.9%の白色の固形物105mgを得た。
1H-NMR (500MHz, DMSO-d6) δ 8.81 (bs,2H), 6.90〜6.94 (m, 4H), 6.75〜6.76 (dd,2H), 5.99 (bs,1H), 5.80 (bs,1H), 4.11 (m, 1H), 3.98〜4.02 (m, 2H), 3.89〜3.91 (m, 1H), 3.17〜3.22 (m, 2H), 3.05〜3.07 (m, 1H), 2.74〜2.82 (m, 4H), 2.10〜2.13 (m, 1H), 1.92〜1.94 (m, 1H), 1.75〜1.80 (m, 1H), 1.67〜1.71 (m, 1H)
HR-MS (FAB+) C22H26F2NO4 S (M+1-HCl)+ の計算値: 計算値406.1829, 実測値406.1825
[実施例33a]
D-ネビボロール(化合物Ia)塩酸塩の調製
実施例32と同様の方法に従って、化合物XIIIaを出発材料として使用し、塩酸塩として化合物Iaを得た。[α]D 20:+22.0(CH3OH、C0.5)
[実施例33b]
L-ネビボロール(化合物Ib)塩酸塩の調製
実施例32と同様の方法に従って、化合物XIIIbを出発材料として使用し、塩酸塩として化合物Ibを得た。[α]D 20:-21.2(CH3OH、C0.4)。
上記の観点から、本発明によって提供される新規の方法は、高い立体選択性を有し、重要な中間体の調製によって、カラムクロマトグラフィーでの分離を回避することができ、かつ反応条件は緩和であり特別な試薬を必要としない。従来技術と比較して、本発明によるネビボロールを調製する方法は、コストが大きく抑えられ、産業生産に非常に適している。特に、式III、IV1、及びIV2の中間化合物の結晶化による精製によって、中間化合物及び生成物の品質は大きく改善され、結果として、生成物の品質が制御可能になり、収率は改善され、かつ生産コストは著しく抑えられる。さらに、式XIIIa及びXIIIbの化合物は、塩の形成及び結晶化によって精製され、これにより生成物の品質が大きく改善され、かつ最終生成物の純度を99.9%以上にすることができるようになる。
本発明のいくつかの実施形態及び特定の実施例が本明細書において提供されるが、これらの実施形態及び実施例は本発明の実例に過ぎず、その上、本発明の精神から逸脱することなく他の変形及び変更を行うことができることは当業者によって理解されるであろう。

Claims (49)

  1. D-ネビボロール(式Ia)
    Figure 2020019774
    を調製する方法であって、
    以下の工程:
    3')式IV1の化合物及び式IV2の化合物の不斉エポキシ化を行い、中間化合物Va及びVIaをそれぞれ得る工程
    [式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
    Figure 2020019774
    と、
    4')中間化合物Va及びVIaを脱保護し、続いて環化し、中間化合物VIIa及びVIIIaをそれぞれ得る工程
    [式中、Rは上記のように定義される]
    Figure 2020019774
    と、
    5')中間化合物VIIa及びVIIIaを、触媒及び塩基の存在下で、式M-SO2Xのハロゲン化スルホニル(式中、Mはアルキル又は置換若しくは非置換アリールであり、Xはハロゲンである)でスルホン化し、中間化合物IXa及びXaをそれぞれ得る工程
    Figure 2020019774
    と、
    6')中間化合物IXa又は中間化合物Xaとベンジルアミンとを反応させ、アミンのアルキル化を行い、対応する化合物XIa又はXIIaを得る工程
    Figure 2020019774
    と、
    7')塩基条件下で、中間化合物IXa及びXIIa、又は中間化合物Xa及びXIaのクロスカップリング反応を行い、中間化合物XIIIaを得る工程
    [式中、Ar'の定義は上記のMの定義と同様である]
    Figure 2020019774
    と、
    任意選択で、中間化合物XIIIaをその塩酸塩に変換する工程と、
    8')中間化合物XIIIaを脱保護し、D-ネビボロール(式Ia)を得る工程
    Figure 2020019774
    又は中間化合物XIIIaの塩酸塩を塩基で中和することによって遊離型の中間化合物XIIIaに変換し、続いて脱保護し、D-ネビボロール(式Ia)を得る工程と
    を含む方法。
  2. L-ネビボロール(式Ib)
    Figure 2020019774
    を調製する方法であって、
    以下の工程:
    3")式IV1の化合物及び式IV2の化合物の不斉エポキシ化を行い、中間化合物Vb及びVIbをそれぞれ得る工程
    [式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
    Figure 2020019774
    と、
    4")中間化合物Vb及びVIbを脱保護し、続いて環化し、中間化合物VIIb及びVIIIbをそれぞれ得る工程
    [式中、Rは上記のように定義される]
    Figure 2020019774
    と、
    5")中間化合物VIIb及びVIIIbを、触媒及び塩基の存在下で、式M-SO2Xのハロゲン化スルホニル(式中、Mはアルキル又は置換若しくは非置換アリールであり、Xはハロゲンである)でスルホン化し、中間化合物IXb及びXbをそれぞれ得る工程
    Figure 2020019774
    と、
    6")中間化合物IXb又は中間化合物Xbとベンジルアミンとを反応させ、アミンのアルキル化を行い、中間化合物XIb又はXIIbを得る工程
    Figure 2020019774
    と、
    7")塩基条件下で、中間化合物IXb及びXIIb、又は中間化合物Xb及びXIbのクロスカップリング反応を行い、中間化合物XIIIbを得る工程
    [式中、Ar'の定義は上記のMの定義と同様である]
    Figure 2020019774
    と、
    任意選択で、中間化合物XIIIbをその塩酸塩に変換する工程と、
    8")中間化合物XIIIbを脱保護し、L-ネビボロール(式Ib)を得る工程
    Figure 2020019774
    又は中間化合物XIIIbの塩酸塩を塩基で中和することによって遊離型の中間化合物XIIIbに変換し、続いて脱保護し、L-ネビボロール(式Ib)を得る工程と
    を含む方法。
  3. 工程3')において、Sharpless不斉エポキシ化を使用し、かつ反応で使用されるキラル触媒が、D-(-)-酒石酸ジエチル又はD-(-)-酒石酸ジイソプロピルであり、反応における試薬が、チタンテトライソプロポキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド、又はクメンヒドロペルオキシドであり、反応における溶媒が、二塩化メチレンであり、かつ3A又は4Aのモレキュラーシーブを反応系に添加する、請求項1に記載の方法。
  4. 工程3")において、Sharpless不斉エポキシ化を使用し、かつ反応で使用されるキラル触媒が、L-(+)-酒石酸ジエチル又はL-(+)-酒石酸ジイソプロピルであり、反応における試薬が、チタンテトライソプロポキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド、又はクメンヒドロペルオキシドであり、反応における溶媒が、二塩化メチレンであり、かつ3A又は4Aのモレキュラーシーブを反応系に添加する、請求項2に記載の方法。
  5. 工程4')又は工程4")において、脱保護が、ヒドロキシを保護する基を除去するための、有機化学分野における従来の方法によって、例えば、触媒存在下で水素化分解し、ベンジル保護基を除去することによって行うことができ、かつ環化が、塩基存在下で行われ、水素化分解で使用される触媒が、Pd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、環化で使用される塩基が、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物若しくは炭酸塩、アルコキシド、又は有機複素環塩基、例えば、NaOH、KOH、K2CO3、NaOMe、DBUから選択され、又は脱保護及び環化が、塩基条件下で触媒としてPd/Cを使用して水素化分解し、ベンジル保護基の除去と環化とを同時に行い、環化生成物を直接得ることによって行われる、請求項3又は4に記載の方法。
  6. 工程5')又は工程5")において、スルホニル化で使用されるハロゲン化スルホニルを、アリールスルホニルクロリド若しくは置換アリールスルホニルクロリド又はアルキルスルホニルクロリド、例えば、p-トルエンスルホニルクロリド、フェニルスルホニルクロリド、p-ハロフェニルスルホニルクロリド、p-ニトロフェニルスルホニルクロリド、o-ニトロフェニルスルホニルクロリド、又はメチルスルホニルクロリドとすることができ、反応において触媒を使用しないか又はアシル化触媒を使用し、かつ使用される触媒を、ジアルキルスズオキシド、DMAP、例えば、ジブチルスズオキシド及び2,2-ジブチル-1,3,2-ジオキサスタンノランとすることができ、反応で使用される塩基を、従来の有機塩基、例えばピリジン、有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンとすることができ、反応における溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である、請求項5に記載の方法。
  7. 工程6')又は工程6")において、アミンのアルキル化が、ベンジルアミンの、対応するスルホネートとの反応によって行われ、反応における溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である、請求項5又は6に記載の方法。
  8. 工程7')又は工程7")において、クロスカップリング反応で使用される塩基が、無機塩基、例えば、K2CO3、Na2CO3、又は有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミンから選択することができ、反応における溶媒が、有機プロトン性溶媒、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール、又は有機極性非プロトン性溶媒、例えばアセトン、ブタノン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物である、請求項5から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 工程8')又は工程8")において、脱保護反応で使用される触媒が、Pd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、反応における溶媒が、アルコール、エステル、若しくはエーテル、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物、例えばメタノール又はエタノールである、請求項5から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 工程4')又は工程4")において、脱保護が、ヒドロキシを保護する基を除去するための、有機化学分野における従来の方法によって、例えば、触媒存在下で水素化分解し、ベンジル保護基を除去することによって行うことができ、かつ環化が、塩基存在下で行われ、水素化分解で使用される触媒が、Pd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、環化で使用される塩基が、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物若しくは炭酸塩、アルコキシド、又は有機複素環塩基、例えば、NaOH、KOH、K2CO3、NaOMe、DBUから選択され、又は脱保護及び環化が、塩基条件下で触媒としてPd/Cを使用して水素化分解し、ベンジル保護基の除去と環化とを同時に行い、環化生成物を直接得ることによって行われ、
    工程5')又は工程5")において、スルホニル化で使用されるハロゲン化スルホニルを、アリールスルホニルクロリド若しくは置換アリールスルホニルクロリド又はアルキルスルホニルクロリド、例えば、p-トルエンスルホニルクロリド、フェニルスルホニルクロリド、p-ハロフェニルスルホニルクロリド、p-ニトロフェニルスルホニルクロリド、o-ニトロフェニルスルホニルクロリド、又はメチルスルホニルクロリドとすることができ、かつ反応で使用される触媒を、ジアルキルスズオキシド、DMAP、例えば、ジブチルスズオキシド及び2,2-ジブチル-1,3,2-ジオキサスタンノランとすることができ、反応で使用される塩基を、従来の有機塩基、例えばピリジン、有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンとすることができ、反応における溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
    工程6')又は工程6")において、アミンのアルキル化が、ベンジルアミンの、対応するスルホネートとの反応によって行われ、反応における溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
    工程7')又は工程7")において、クロスカップリング反応で使用される塩基が、無機塩基、例えば、K2CO3、Na2CO3、又は有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミンから選択することができ、反応における溶媒が、有機プロトン性溶媒、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール、又は有機極性非プロトン性溶媒、例えばアセトン、ブタノン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
    工程8')又は工程8")において、脱保護反応で使用される触媒が、Pd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、反応における溶媒が、アルコール、エステル、若しくはエーテル、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物、例えばメタノール又はエタノールである、
    請求項5から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 中間化合物XIIIa又は中間化合物XIIIbをこれらの塩酸塩に変換する工程が、塩酸、例えば1N塩酸を中間化合物に添加し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として塩酸塩を得ることによって行われる、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 式IXa及び式XIIaの化合物が、工程7')〜8')を行い、式IaのD-ネビボロールを得るための出発材料として使用される、請求項5から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 式IXb及び式XIIbの化合物が、工程7")〜8")を行い、式IbのL-ネビボロールを得るための出発材料として使用される、請求項5から11のいずれか一項に記載の方法。
  14. 任意の割合のD-ネビボロール(式Ia)及びL-ネビボロール(式Ib)の混合物
    Figure 2020019774
    であって、
    D-ネビボロール(式Ia)及びL-ネビボロール(式Ib)が請求項5から13のいずれか一項に記載の方法によって調製される混合物。
  15. 請求項14に記載の任意の割合のD-ネビボロール(式Ia)及びL-ネビボロール(式Ib)の混合物を調製する方法であって、
    (1)請求項1から13のいずれか一項に記載の方法に従って、D-ネビボロール(式Ia)及びL-ネビボロール(式Ib)をそれぞれ調製し、これらを任意の割合で混合する工程、又は
    (2)請求項1から11のいずれか一項に記載の方法に従って、中間化合物XIIIaの塩酸塩及び中間化合物XIIIbの塩酸塩をそれぞれ調製し、これらを任意の割合で混合し、塩基で中和し、請求項9に記載の脱保護の工程に従って得られた混合物を脱保護する工程、又は
    (3)請求項1から11のいずれか一項に記載の方法に従って、中間化合物XIIIaの塩酸塩及び中間化合物XIIIbの塩酸塩をそれぞれ調製し、これらを塩基でそれぞれ中和し、遊離中間化合物XIIIa及び遊離中間化合物XIIIbを得て、2つの遊離中間化合物を任意の割合で混合し、請求項9に記載の脱保護の工程に従って得られた混合物を脱保護する工程
    を含む方法。
  16. 式Iのネビボロールラセミ体
    Figure 2020019774
    [式中、I(S*R*R*R*)はラセミ体を表し、これは以下の配置
    Figure 2020019774
    を有する等モル量のD-ネビボロールIa(SRRR)及びそのエナンチオマーL-ネビボロールIb(RSSS)からなるラセミ混合物である]
    を調製する方法であって、
    以下の工程:
    1)式IIIの化合物を金属複合水素化物で還元し、トランス配置の式IV1の化合物を得る工程と、任意選択で、以下の工程:得られた式IV1の化合物に、非極性有機溶媒、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、石油エーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、若しくはtert-ブチルメチルエーテル、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物を添加し、低温、例えば、0℃〜-20℃で撹拌し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として式IV1の化合物を得る工程
    Figure 2020019774
    [式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
    と、
    2)式IIIの化合物を選択的触媒水素化によって還元し、シス配置の式IV2の化合物を得る工程と、任意選択で、以下の工程:得られた式IV2の化合物に、非極性有機溶媒、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、石油エーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、若しくはtert-ブチルメチルエーテル、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物を添加し、低温、例えば、0℃〜-20℃で撹拌し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として式IV2の化合物を得る工程
    Figure 2020019774
    [式中、Rは上記1)のように定義される]
    と、
    3)トランス配置の式IV1の化合物及びシス配置の式IV2の化合物をエポキシ化試薬の存在下でエポキシ化し、エポキシド中間体V及びVIをそれぞれ得る工程
    [式中、Rは上記のように定義される]
    Figure 2020019774
    ここで、化合物Vはラセミ体であり、これは等モル量の式Vaの化合物及びエナンチオマーVb
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物であり、その相対配置はV(2R*,3R*)として表され、
    Figure 2020019774
    ここで、化合物VIはラセミ体であり、これは等モル量の式VIaの化合物及びエナンチオマーVIb
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物であり、その相対配置はVI(2R*,3S*)として表される、
    と、
    4)式Vの化合物及び式VIの化合物を脱保護し、続いて環化反応を行い、式VII(S*/R*)及び式VIII(R*/R*)の中間化合物をそれぞれ得る工程
    [式中、Rは上記のように定義される]
    Figure 2020019774
    ここで、VII(S*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式VIIa(S/R)の化合物及びエナンチオマーVIIb(R/S)
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物であり、
    Figure 2020019774
    ここで、VIII(R*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式VIIIa(R/R)の化合物及びエナンチオマーVIIIb(S/S)
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物である、
    と、
    5)式VII及び式VIIIの化合物を、触媒及び塩基の存在下で、式M-SO2Xのハロゲン化スルホニル(式中、Mはアルキル又は置換若しくは非置換アリールであり、Xはハロゲンである)でスルホニル化し、化合物IX(S*/R*)及びX(R*/R*)をそれぞれ得る工程
    Figure 2020019774
    ここで、IX(S*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式IXa(S/R)の化合物及びエナンチオマーIXb(R/S)
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物であり、
    Figure 2020019774
    ここで、X(R*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式Xa(R/R)の化合物及びエナンチオマーXb(S/S)
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物である、
    と、
    6)式IX又はXの化合物とベンジルアミンとを反応させ、アミンのアルキル化を行い、対応する化合物XI又はXIIを得る工程
    Figure 2020019774
    ここで、XI(S*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式XIa(S/R)の化合物及びエナンチオマーXIb(R/S)
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物であり、
    Figure 2020019774
    ここで、XII(R*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式XIIa(R/R)の化合物及びエナンチオマーXIIb(S/S)
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物である、
    と、
    7)塩基条件下で、中間化合物IX(S*/R*)及びXII(R*/R*)、又は中間化合物X(R*/R*)及びXI(S*/R*)のクロスカップリング反応を行い、化合物XIII(S*R*R*R*)及びXIII'(S*R*S*S*)を得る工程
    [式中、R"の定義は上記のMの定義と同様である]
    Figure 2020019774
    ここで、XIII(S*R*R*R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式XIIIa(SRRR)の化合物及びエナンチオマーXIIIb(RSSS)
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物であり、
    XIII'(S*R*S*S*)はラセミ体であり、これは等モル量の式XIII'a(SRSS)の化合物及びエナンチオマーXIII'b(RSRR)
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物である、
    と、
    8)式XIII及び式XIII'の化合物の混合物の塩を形成し、再結晶化によって精製し、異性体XIII'(S*R*S*S*)を除去し、中間化合物XIII(S*R*R*R*)を得る工程と、
    9)中間化合物XIII(S*R*R*R*)を脱保護し、式Iのネビボロールラセミ体を得る工程
    Figure 2020019774
    ここで、I(S*R*R*R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式Ia(SRRR)の化合物及びエナンチオマーIb(RSSS)からなるラセミ混合物である、

    を含む方法。
  17. 工程1)において、還元剤として使用される金属複合水素化物が、LiAlH4又は二水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムであり、反応で使用される溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である、請求項16に記載の方法。
  18. 工程2)において、選択的触媒水素化で使用される触媒が、Lindlar触媒又はP-2ホウ化ニッケル/エチレンジアミン触媒から選択される、請求項16から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 工程3)において、トランス配置の式IV1の化合物及びシス配置の式IV2の化合物のエポキシ化が、当技術分野で通常使用されるエポキシ化方法を使用することによって行うことができ、例えば、反応で使用することができるエポキシ化試薬が、有機ペルオキシ酸、例えばMCPBA、トリフルオロ過酢酸、ジメチルジオキシラン(DMDO)、過酸化水素と酢酸との混合物、及びVO(acac)2とtert-ブチルヒドロペルオキシドとの混合物、並びに触媒量のメチルレニウムトリオキシド(MTO)存在下のピリジン-H2O2系から選択され、かつ反応における溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である、請求項16から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 工程4)において、脱保護が、ヒドロキシを保護する基を除去するための、有機化学分野における従来の方法によって、例えば、触媒存在下で水素化分解し、ベンジル保護基を除去することによって行うことができ、かつ環化が、塩基存在下で行われ、水素化分解で使用される触媒が、Pd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、環化で使用される塩基が、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物若しくは炭酸塩、アルコキシド、又は有機複素環塩基、例えば、NaOH、KOH、K2CO3、NaOMe、DBUから選択され、又は脱保護及び環化が、塩基条件下で触媒としてPd/Cを使用して水素化分解し、ベンジル保護基の除去と環化とを同時に行い、環化生成物を直接得ることによって行われる、請求項16から19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 工程5)において、スルホニル化で使用されるハロゲン化スルホニルを、アリールスルホニルクロリド若しくは置換アリールスルホニルクロリド又はアルキルスルホニルクロリド、例えば、p-トルエンスルホニルクロリド、フェニルスルホニルクロリド、p-ハロフェニルスルホニルクロリド、p-ニトロフェニルスルホニルクロリド、o-ニトロフェニルスルホニルクロリド、又はメチルスルホニルクロリドとすることができ、反応において触媒を使用しないか又は適切な量のアシル化触媒を使用し、かつ使用される触媒を、ジアルキルスズオキシド、DMAP、例えば、ジブチルスズオキシド及び2,2-ジブチル-1,3,2-ジオキサスタンノランとすることができ、反応で使用される塩基を、従来の有機塩基、例えばピリジン、有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンとすることができ、反応における溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である、請求項16から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 工程6)において、アミンのアルキル化が、ベンジルアミンの、対応するスルホネートとの反応によって行われ、反応における溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である、請求項16から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 工程7)において、クロスカップリング反応で使用される塩基が、無機塩基、例えば、K2CO3、Na2CO3、又は有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミンから選択することができ、反応における溶媒が、有機プロトン性溶媒、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール、又は有機極性非プロトン性溶媒、例えばアセトン、ブタノン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物である、請求項16から22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 工程9)において、脱保護反応で使用される触媒が、Pd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、反応における溶媒が、アルコール、エステル、若しくはエーテル、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物、例えばメタノール又はエタノールである、請求項16から23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 工程1)において、還元剤として使用される金属複合水素化物が、LiAlH4又は二水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムであり、反応で使用される溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
    工程2)において、選択的触媒水素化で使用される触媒が、Lindlar触媒又はP-2ホウ化ニッケル/エチレンジアミン触媒から選択され、
    工程3)において、トランス配置の式IV1の化合物及びシス配置の式IV2の化合物のエポキシ化が、当技術分野で通常使用されるエポキシ化方法を使用することによって行うことができ、例えば、反応で使用することができるエポキシ化試薬が、有機ペルオキシ酸、例えばMCPBA、トリフルオロ過酢酸、ジメチルジオキシラン(DMDO)、過酸化水素と酢酸との混合物、及びVO(acac)2とtert-ブチルヒドロペルオキシドとの混合物、並びに触媒量のメチルレニウムトリオキシド(MTO)存在下のピリジン-H2O2系から選択され、かつ反応における溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
    工程4)において、脱保護が、ヒドロキシを保護する基を除去するための、有機化学分野における従来の方法によって、例えば、触媒存在下で水素化分解し、ベンジル保護基を除去することによって行うことができ、かつ環化が、塩基存在下で行われ、水素化分解で使用される触媒が、Pd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、環化で使用される塩基が、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物若しくは炭酸塩、アルコキシド、又は有機塩基、例えば、NaOH、KOH、K2CO3、NaOMe、DBUから選択され、又は脱保護及び環化が、塩基条件下で触媒としてPd/Cを使用して水素化分解し、ベンジル保護基の除去と環化とを同時に行い、環化生成物を直接得ることによって行われ、
    工程5)において、スルホニル化で使用されるハロゲン化スルホニルを、アリールスルホニルクロリド若しくは置換アリールスルホニルクロリド又はアルキルスルホニルクロリド、例えば、p-トルエンスルホニルクロリド、フェニルスルホニルクロリド、p-ハロフェニルスルホニルクロリド、p-ニトロフェニルスルホニルクロリド、o-ニトロフェニルスルホニルクロリド、又はメチルスルホニルクロリドとすることができ、反応において触媒を使用しないか又は適切な量のアシル化触媒を使用し、かつ触媒を、ジアルキルスズオキシド、DMAP、例えば、ジブチルスズオキシド及び2,2-ジブチル-1,3,2-ジオキサスタンノランとすることができ、反応で使用される塩基を、従来の有機塩基、例えばピリジン、有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンとすることができ、反応における溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
    工程6)において、アミンのアルキル化が、ベンジルアミンの、対応するスルホネートとの反応によって行われ、反応における溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、DMF、DMA、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
    工程7)において、クロスカップリング反応で使用される塩基が、無機塩基、例えば、K2CO3、Na2CO3、又は有機第三級アミン、例えば、トリエチルアミン若しくはジイソプロピルエチルアミンから選択することができ、反応における溶媒が、有機プロトン性溶媒、例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール、又は有機極性非プロトン性溶媒、例えばアセトン、ブタノン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物であり、
    工程9)において、脱保護反応で使用される触媒が、Pd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、反応における溶媒が、アルコール、エステル、若しくはエーテル、又はこれらの溶媒のうちのいずれか2つ以上の混合物、例えばメタノール又はエタノールである、請求項16から24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 式IV1及び式IV2の化合物が、工程2)〜9)を行い、式Iのネビボロールラセミ体を得るための出発材料として使用された、請求項16から25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 式IX及び式XIIの化合物が、工程7)〜9)を行い、式Iのネビボロールラセミ体を得るための出発材料として使用された、請求項16から25のいずれか一項に記載の方法。
  28. 式IV1'の化合物。
    Figure 2020019774
    [式中、Raは水素であり、又はRaは、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
  29. 式IV2'の化合物。
    Figure 2020019774
    [式中、Rbは水素であり、又はRbは、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
  30. 式V'(2R*,3R*)の化合物。
    Figure 2020019774
    [式中、Rcは水素であり、又はRcは、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルであり、
    ここで、化合物V'はラセミ体であり、その相対配置はV'(2R*,3R*)で表され、これは等モル量のVa'(2R,3R)及びエナンチオマーVb'(2S,3S)、例えばRcがベンジルである以下の式を有する化合物
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物である]
  31. 式VI'(2R*,3S*)の化合物。
    Figure 2020019774
    [式中、Rdは水素であり、又はRdは、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルであり、
    ここで、化合物VI'はラセミ体であり、その相対配置はVI'(2R*,3S*)で表され、これは等モル量のVIa'(2R,3S)及びエナンチオマーVIb'(2S,3R)、例えばRdがベンジルである以下の式を有する化合物
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物である]
  32. 1-ベンジルオキシ-2-ブロモメチル-4-フルオロベンゼン、
    4-[(2-ベンジルオキシ-5-フルオロフェニル)-ブチン-1-イル]トリメチルシラン、
    1-(ベンジルオキシ)-2-(ブチン-3-イル)-4-フルオロベンゼン、
    5-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェニル]ペンタ-2-イン-1-オール、
    trans-5-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェニル]ペンタ-2-エン-1-オール、
    (2R*,3R*)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン、
    1-[6-フルオロ-(2S*)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1R*)-1,2-エチレングリコール、
    cis-5-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェニル]ペンタ-2-エン-1-オール、
    (2R*,3S*)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン、
    1-[6-フルオロ-(2R*)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1R*)-1,2-エチレングリコール、
    (S*,R*)-(+/-)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
    (R*,R*)-(+/-)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
    (S*,R*)-(+/-)-α-[(ベンジルアミノ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
    (R*,R*)-(+/-)-α-[(ベンジルアミノ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
    (2R,3R)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン、
    (2S,3S)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン、
    (2R,3S)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン、
    (2S,3R)-3-[2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェネチル]-2-ヒドロキシメチル-オキサシクロプロパン、
    1-[6-フルオロ-(2S)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1R)-1,2-エチレングリコール、
    1-[6-フルオロ-(2R)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1S)-1,2-エチレングリコール、
    1-[6-フルオロ-(2R)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1R)-1,2-エチレングリコール、
    1-[6-フルオロ-(2S)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾピラン-2-イル]-(1S)-1,2-エチレングリコール、
    (S,R)-(+)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
    (R,R)-(-)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
    (R,S)-(-)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
    (S,S)-(+)-α-[(p-トリルスルホニルオキシ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、
    (S,R)-[(ベンジルアミノ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール、又は
    (R,S)-[(ベンジルアミノ)メチル]-(6-フルオロ-2-クロマニル)-メタノール
    から選択される化合物。
  33. 式IV1の化合物
    Figure 2020019774
    [式中、Rは、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
    を調製する方法であって、
    以下の工程:
    式IIIの化合物を金属水素化物で還元し、式IV1の化合物を得る工程
    Figure 2020019774
    [式中、Rは上記のように定義される]
    と、
    任意選択で、以下の工程:得られた式IV1の化合物に、非極性有機溶媒、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、石油エーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、若しくはtert-ブチルメチルエーテル、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物を添加し、低温、例えば、0℃〜-20℃で撹拌し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として式IV1の化合物を得る工程と
    を含む方法。
  34. 還元剤として使用される金属水素化物が、LiAlH4又は二水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムであり、反応で使用される溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である、請求項33に記載の方法。
  35. 式IV2の化合物
    Figure 2020019774
    [式中、Rは、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
    を調製する方法であって、
    以下の工程:
    式IIIの化合物を選択的触媒水素化によって還元し、シス配置の式IV2の化合物を得る工程
    Figure 2020019774
    [式中、Rは上記のように定義される]
    と、
    任意選択で、以下の工程:得られた式IV2の化合物に、非極性有機溶媒、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、石油エーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、若しくはtert-ブチルメチルエーテル、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物を添加し、低温、例えば、0℃〜-20℃で撹拌し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として式IV2の化合物を得る工程と
    を含む方法。
  36. 選択的触媒水素化で使用される触媒が、Lindlar触媒又はP-2ホウ化ニッケル/エチレンジアミン触媒から選択される、請求項35に記載の方法。
  37. 式VIII(R*/R*)の化合物
    Figure 2020019774
    [式中、VIII(R*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式VIIIa(R/R)の化合物及びエナンチオマーVIIIb(S/S)
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物である]
    を調製する方法であって、
    以下の工程:
    3)シス配置の式IV2の化合物
    Figure 2020019774
    [式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルであるが、例として以下の式に示されるRは、ベンジル(Bn)によって表される]
    をエポキシ化試薬の存在下でエポキシ化し、エポキシド中間体VIを得る工程
    Figure 2020019774
    ここで、化合物VIはラセミ体であり、これは等モル量の式VIaの化合物及びエナンチオマーVIb
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物であり、その相対配置はVI(2R*,3S*)として表される、
    と、
    4)式VI(2R*,3S*)の化合物を脱保護し、続いて環化反応を行い、式VIII(R*/R*)の中間化合物を得る工程
    [式中、Rは上記のように定義されるが、例として以下の式に示されるRは、ベンジル(Bn)によって表される]
    Figure 2020019774
    ここで、VIII(R*/R*)はラセミ体であり、これは等モル量の式VIIIa(R/R)の化合物及びエナンチオマーVIIIb(S/S)
    Figure 2020019774
    からなるラセミ混合物である、

    を含む方法。
  38. 工程3)において、トランス配置の式IV1の化合物又はシス配置の式IV2の化合物のエポキシ化が、当技術分野で通常使用されるエポキシ化方法を使用することによって行うことができ、例えば、反応で使用することができるエポキシ化試薬が、有機ペルオキシ酸、例えばMCPBA、トリフルオロ過酢酸、ジメチルジオキシラン(DMDO)、過酸化水素と酢酸との混合物、及びVO(acac)2とtert-ブチルヒドロペルオキシドとの混合物、並びに触媒量のメチルレニウムトリオキシド(MTO)存在下のピリジン-H2O2系から選択され、かつ反応における溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である、請求項37に記載の方法。
  39. 工程4)において、脱保護が、ヒドロキシを保護する基を除去するための、有機化学分野における従来の方法によって、例えば、触媒存在下で水素化分解し、ベンジル保護基を除去することによって行うことができ、かつ環化が、塩基存在下で行われ、水素化分解で使用される触媒が、Pd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、環化で使用される塩基が、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物若しくは炭酸塩、アルコキシド、又は有機複素環塩基、例えば、NaOH、KOH、K2CO3、NaOMe、DBUから選択され、又は脱保護及び環化が、塩基条件下で触媒としてPd/Cを使用して水素化分解し、ベンジル保護基の除去と環化とを同時に行い、環化生成物を直接得ることによって行われる、請求項37〜38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 工程3)において、トランス配置の式IV1の化合物又はシス配置の式IV2の化合物のエポキシ化が、当技術分野で通常使用されるエポキシ化方法を使用することによって行うことができ、例えば、反応で使用することができるエポキシ化試薬が、有機ペルオキシ酸、例えばMCPBA、トリフルオロ過酢酸、ジメチルジオキシラン(DMDO)、過酸化水素と酢酸との混合物、及びVO(acac)2とtert-ブチルヒドロペルオキシドとの混合物、並びに触媒量のメチルレニウムトリオキシド(MTO)存在下のピリジン-H2O2系から選択され、かつ反応における溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、二塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、かつ
    工程4)において、脱保護が、ヒドロキシを保護する基を除去するための、有機化学分野における従来の方法によって、例えば、触媒存在下で水素化分解し、ベンジル保護基を除去することによって行うことができ、かつ環化が、塩基存在下で行われ、水素化分解で使用される触媒が、Pd触媒、例えばPd/C、Pd(OH)2、Pd(OAc)2、PdCl2、Pdであり、環化で使用される塩基が、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物若しくは炭酸塩、アルコキシド、又は有機複素環塩基、例えば、NaOH、KOH、K2CO3、NaOMe、DBUから選択され、又は脱保護及び環化が、塩基条件下で触媒としてPd/Cを使用して水素化分解し、ベンジル保護基の除去と環化とを同時に行い、環化生成物を直接得ることによって行われる、請求項37〜39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 式III
    Figure 2020019774
    [式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、アリル、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]を調製する方法であって、
    以下の工程:
    Figure 2020019774
    工程a):式XIVの化合物[式中、Rは上述のようなヒドロキシを保護する基であり、Xはハロゲンである]と3-(トリ置換シリル)-プロパ-2-イン-1-リチウムとを反応させ、式XVの化合物[式中、各R1、R2、及びR3は、独立に、アルキル又はアリール、例えば、メチル、tert-ブチル、又はフェニルから選択される]を得る工程と、
    工程b):式XVの化合物のアルキニル末端のシリル保護基を除去し、式XVIの化合物[式中、Rは上記のように定義される]を得る工程と、
    工程c):式XVIの化合物とパラホルムアルデヒドとを塩基又は有機金属試薬の存在下で反応させ、式IIIの化合物[式中、Rは上記のように定義される]を得る工程と、
    任意選択で、工程d):工程c)によって得られた式IIIの化合物に、非極性有機溶媒、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、石油エーテル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、若しくはtert-ブチルメチルエーテル、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物を添加し、低温、例えば、0℃〜-20℃で撹拌し、続いて結晶化し、ろ過し、固形物として式IIIの化合物を得る工程と
    を含む方法。
  42. 工程a)において、反応が、有機非プロトン性溶媒、例えば、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、又はトルエン中で行われる、請求項41に記載の方法。
  43. 工程b)において、反応が、塩基、酸、又はフッ素含有塩の存在下で、好ましくは塩基存在下で行われ、前記塩基が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物又は炭酸塩、例えば、NaOH、KOH、Na2CO3、K2CO3から選択され、反応で使用される溶媒が、プロトン性溶媒、例えば、水、メタノール、エタノール、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物から選択される、請求項41から42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 工程c)において、塩基が、金属水素化物又は有機塩基、例えば、NaNH2又はKNH2から選択され、有機金属試薬が、BuLi、t-BuLi、s-BuLi、LDA、又はGrignard試薬、例えば、MeMgX、EtMgX、BuMgX、i-PrMgX[式中、Xは、Br、I、又はClである]から選択され、反応で使用される溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である、請求項41から43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 工程a)において、反応が、有機非プロトン性溶媒、例えば、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、又はトルエン中で行われ、
    工程b)において、反応が、塩基、酸、又はフッ素含有塩の存在下で、好ましくは塩基存在下で行われ、前記塩基が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物又は炭酸塩、例えば、NaOH、KOH、Na2CO3、K2CO3から選択され、反応で使用される溶媒が、プロトン性溶媒、例えば、水、メタノール、エタノール、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物から選択され、かつ
    工程c)において、塩基が、金属水素化物又は有機塩基、例えば、NaNH2又はKNH2から選択され、有機金属試薬が、BuLi、t-BuLi、s-BuLi、LDA、又はGrignard試薬、例えば、MeMgX、EtMgX、BuMgX、i-PrMgX[式中、Xは、Br、I、又はClである]から選択され、反応で使用される溶媒が、有機非プロトン性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、トルエン、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である、請求項41から44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 式IIIの化合物。
    Figure 2020019774
    [式中、Rは、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、アリル、又はシリル保護基から選択されるヒドロキシを保護する基、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、アリル、メトキシメチル、ベンジル、又は-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
  47. 式XI'の化合物。
    Figure 2020019774
    [式中、R'は置換又は非置換アラルキル、C1〜6アルコキシカルボニル又はC5〜10アラルコキシカルボニル、例えば、置換又は非置換ベンジル、tert-ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルである]
  48. 式XII'の化合物。
    Figure 2020019774
    [式中、R'は置換又は非置換アラルキル、C1〜6アルコキシカルボニル又はC5〜10アラルコキシカルボニル、例えば、置換又は非置換ベンジル、tert-ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルである]
  49. 式XVI'の化合物。
    Figure 2020019774
    [式中、Reは水素であり、又はReはヒドロキシを保護する基であり、前記ヒドロキシを保護する基は、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルコキシアルキル、ベンゾイル、フェニル環が置換基(複数可)を有するベンゾイル、又はシリル保護基から選択され、例えば、t-BuMe2Si、t-BuPh2Si、(i-Pr)3Si、Et3Si、メトキシメチル、ベンジル、若しくは-CH2Arであり、ここでArは非置換又は置換アリール、例えばp-メトキシフェニル又はハロゲン置換フェニルである]
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