JP2017214422A - サラシノールの製造に有用な化合物およびそれらの製造法、サラシノールの製造法、ジオール基の保護方法および脱保護方法、並びにジオール基の保護剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】サラシノールの製造に有用な新規化合物およびそれらの製造法、サラシノールの製造法、ジオール基の保護方法および脱保護方法、並びにジオール基の保護剤を提供する。【解決手段】一般式(7a)(式中、R4baは、p−トルオイル基である。)で表される化合物は、サラシノールの製造に有用な化合物である。【選択図】なし
Description
本発明は、サラシノールの製造に有用な化合物およびそれらの製造法に関する。さらに、本発明は、サラシノールの製造法、ジオール基の保護方法および脱保護方法、並びにジオール基の保護剤に関する。
インドの伝統医学ではサラシア属(Salacia)に属するツル性樹木であるサラシア・レティキュラータ(Salacia reticulata)が糖尿病の治療に用いられている。サラシノールは、サラシア・レティキュラータなどのサラシア属植物に含まれる成分であり、強いα−グルコシダーゼ阻害活性を有する(非特許文献1)。サラシノールは、たとえば、サラシア属植物の抽出物より得られる(特許文献1)。しかし、サラシア属植物は供給量が少なく、容易に入手することが難しい。そのため、サラシノールおよびその類縁体の合成による製造法が種々検討されている(特許文献2、3および4)。
特許文献2には、ベンジリデン基で保護された環状硫酸エステルにベンジル基で保護されたチオアラビニトール誘導体を反応させる製造法が記載されている。
特許文献3には、ベンジリデン基で保護された環状硫酸エステルにベンジル基で保護されたチオアラビニトール誘導体を反応させる製造法が記載されている。
特許文献4は、イソプロピリデン基で保護された環状硫酸エステルにチオ−D−アラビニトールを反応させる製造法が記載されている。
特許文献3には、ベンジリデン基で保護された環状硫酸エステルにベンジル基で保護されたチオアラビニトール誘導体を反応させる製造法が記載されている。
特許文献4は、イソプロピリデン基で保護された環状硫酸エステルにチオ−D−アラビニトールを反応させる製造法が記載されている。
アミノ基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基などの官能基を有する化合物を用いて有機合成を行う場合、その官能基が反応に影響を及ぼすことを防ぐために、通常、官能基を保護することが行われる。また、官能基が2以上ある場合、目的の官能基のみを選択的に反応させるため、他の官能基を保護することが行われる。
保護基は、対象とする官能基を安定に保護するだけでなく、必要に応じて、容易に除去されることが必要である。そのため、特定の官能基に結合した保護基のみを、適当な条件で脱保護することは、有機合成において重要である。
たとえば、アミノ基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基の保護基として、種々の保護基が開発されている(非特許文献2)。また、1,2−ジオール基または1,3−ジオール基(以下、「ジオール基」と称することもある。)の保護基として、環状アセタール、環状ケタールおよび環状オルトエステルなどが知られている。
ジオール基の保護基として、アルコキシカルボニルエチリデン基が知られている(非特許文献3)。
一方、p−トルエンスルホン酸の存在下、2−(ヒドロキシメチル)ヘプタノールにエトキシメチレンマロン酸ジエチルを反応させ、2−(5−ペンチル−1,3−ジオキサン−2−イル)マロン酸ジエチルを製造する方法が知られている(特許文献5)。
保護基は、対象とする官能基を安定に保護するだけでなく、必要に応じて、容易に除去されることが必要である。そのため、特定の官能基に結合した保護基のみを、適当な条件で脱保護することは、有機合成において重要である。
たとえば、アミノ基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基の保護基として、種々の保護基が開発されている(非特許文献2)。また、1,2−ジオール基または1,3−ジオール基(以下、「ジオール基」と称することもある。)の保護基として、環状アセタール、環状ケタールおよび環状オルトエステルなどが知られている。
ジオール基の保護基として、アルコキシカルボニルエチリデン基が知られている(非特許文献3)。
一方、p−トルエンスルホン酸の存在下、2−(ヒドロキシメチル)ヘプタノールにエトキシメチレンマロン酸ジエチルを反応させ、2−(5−ペンチル−1,3−ジオキサン−2−イル)マロン酸ジエチルを製造する方法が知られている(特許文献5)。
Tetrahedron Letters, Vol.38, No.48. pp.8367−8370(1997)
Protective Groups in Organic Synthesis,第4版,John Wiley & Sons,INC(2007)
Organic Letters,Vol.2, No.18. pp.2809−2811(2000)
特許文献2に記載の方法は、(1)収率が低い、(2)脱保護反応に水素添加反応を使用するため煩雑な操作が必要である、などの欠点を有する。この方法は、満足できるものではない。
特許文献3に記載の方法は、(1)反応溶媒として、人体に対して有害であり、環境負荷が大きいヘキサフルオロイソプロパノールを使用する、などの欠点を有する。この方法は、満足できるものではない。
特許文献4に記載の方法は、(1)収率が低い、(2)反応時間が長い、などの欠点を有する。この方法は、満足できるものではない。
また、非特許文献3にも記載の通り、たとえば、塩基の存在下、アルコキシカルボニルエチリデン基によってジオール基を保護することができる。しかし、脱保護反応は、(1)過剰の塩基が必要である、(2)加熱が必要である、などの欠点を有する。また、ヒドロキシ基の保護基に比べ、ジオール基の保護基の種類は少ない。
さらに、特許文献5において、得られた2−(5−ペンチル−1,3−ジオキサン−2−イル)マロン酸ジエチルは、引き続き、還元され、他の化合物に誘導される。この方法の目的は、ジオール基の保護ではない。
特許文献3に記載の方法は、(1)反応溶媒として、人体に対して有害であり、環境負荷が大きいヘキサフルオロイソプロパノールを使用する、などの欠点を有する。この方法は、満足できるものではない。
特許文献4に記載の方法は、(1)収率が低い、(2)反応時間が長い、などの欠点を有する。この方法は、満足できるものではない。
また、非特許文献3にも記載の通り、たとえば、塩基の存在下、アルコキシカルボニルエチリデン基によってジオール基を保護することができる。しかし、脱保護反応は、(1)過剰の塩基が必要である、(2)加熱が必要である、などの欠点を有する。また、ヒドロキシ基の保護基に比べ、ジオール基の保護基の種類は少ない。
さらに、特許文献5において、得られた2−(5−ペンチル−1,3−ジオキサン−2−イル)マロン酸ジエチルは、引き続き、還元され、他の化合物に誘導される。この方法の目的は、ジオール基の保護ではない。
従来のサラシノールの製造法は、(1)収率が低い、(2)煩雑な操作が必要である、(3)人体に対して有害であり、環境負荷が大きい溶媒を使用する、(4)反応時間が長い、などの問題点を有する。そのため、サラシノールのさらに優れた工業的製造法が強く求められている。さらに、ジオール基の保護方法および脱保護方法が強く求められている。
本発明の課題は、サラシノールの製造に有用な新規化合物およびサラシノールの新規な製造法を提供することである。
また、本発明の課題は、サラシノールの製造などに有用な、ジオール基の保護方法、保護剤および脱保護方法を提供することである。
また、本発明の課題は、サラシノールの製造などに有用な、ジオール基の保護方法、保護剤および脱保護方法を提供することである。
このような状況下において、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、一般式(1)で表される化合物および一般式(7a)で表される化合物が、サラシノールの製造のための有用な中間体であることを見出した。さらに本発明者らは、一般式(1a)で表される化合物および一般式(7a)で表される化合物から、サラシノールを工業的に製造することができることを見出した。さらに本発明者らは、サラシノールの製造などに有用な、ジオール基の保護方法および脱保護方法を見出し、本発明を完成させた。
本発明は、下記を提供する。
[1] 一般式(1)
(式中、R1aおよびR1bは、同一または異なって、水素原子またはカルボキシ保護基であり;R2は、ヒドロキシ基であり、且つ、R3は、ヒドロキシ基であるか;R2は、一般式(2)
(式中、R4a、R4bおよびR4cは、同一または異なって、水素原子またはヒドロキシ保護基であり;*は、結合位置である。)で表される基であり、且つ、R3は、式(3)
(式中、*は、前記と同様な意味を有する。)で表される基であるか;または、R2およびR3は、一緒になって、一般式(4)
(式中、X1は、一般式(5)
(式中、R5は、置換されてもよいアリール基であり;*は、前記と同様な意味を有する。)で表される基または式(6)
(式中、*は、前記と同様な意味を有する。)で表される基であり;*は、前記と同様な意味を有する。)で表される基である。)で表される化合物。
[1] 一般式(1)
[2] R1aおよびR1bが、同一または異なって、カルボキシ保護基である、[1]に記載の化合物。
[3] R2およびR3が、ヒドロキシ基である、[1]または[2]に記載の化合物。
[4] R2が、一般式(2)
(式中、R4a、R4b、R4cおよび*は、前記と同様な意味を有する。)で表される基であり;R3が、式(3)
(式中、*は、前記と同様な意味を有する。)で表される基である、[1]または[2]に記載の化合物。
[6] R5が、置換されてもよいフェニル基である[1]、[2]または[5]に記載の化合物。
[7] 化合物が、ジメチル 2−((4aS,8aR)−6−フェニルテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3]ジオキシン−2−イル)マロナート、ジメチル 2−((4R,5S)−5−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキサン−2−イル)マロナート、ジメチル 2−((4aR,8aS)−2,2−ジオキシドテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3,2]ジオキサチイン−6−イル)マロナート、(4S,5S)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート、(4S,5S)−4−(((1S,2R,3S,4S)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−2−((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル)−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート、(4S,5S)−4−(((1S,2R,3S,4S)−3,4−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル)−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート、ジエチル 2−((4aS,8aR)−6−フェニルテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3]ジオキシン−2−イル)マロナート、ジエチル 2−((4R,5S)−5−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキサン−2−イル)マロナート、ジエチル 2−((4aR,8aS)−2,2−ジオキシドテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3,2]ジオキサチイン−6−イル)マロナートおよび(4S,5S)−2−(1,3−ジエトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファートから選択される化合物である、[1]に記載の化合物。
[8] 一般式(1a)
(式中、R1aおよびR1bは、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物を、一般式(7)
(式中、R4a、R4bおよびR4cは、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物と反応させ、一般式(1b)
(式中、R1a、R1b、R4a、R4bおよびR4cは、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物を得た後、一般式(1b)で表される化合物を脱保護反応させることを特徴とする、サラシノールの製造法。
[9] R1aおよびR1bが、カルボキシ保護基であり;R4a、R4bおよびR4cが、水素原子である、[8]に記載の製造法。
[10] 一般式(8)
(式中、R5は、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物を、一般式(9)
(式中、R6は、置換されてもよいC1-6アルキル基であり;R1aおよびR1bは、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物と反応させ、一般式(1c)
(式中、R1a、R1bおよびR5は、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物を得た後、一般式(1c)で表される化合物を、脱保護反応させ、一般式(1d)
(式中、R1aおよびR1bは、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物を得た後、一般式(1d)で表される化合物を、硫黄含有化合物と反応させ、必要に応じて酸化反応させ、一般式(1a)
(式中、R1aおよびR1bは、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物を得た後、一般式(1a)で表される化合物を、一般式(7)
(式中、R4a、R4bおよびR4cは、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物と反応させ、一般式(1b)
(式中、R1a、R1b、R4a、R4bおよびR4cは、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物を得た後、一般式(1b)で表される化合物を脱保護反応させることを特徴とする、サラシノールの製造法。
[11] R5が、置換されてもよいフェニル基である、[10]に記載の製造法。
[12] R1aおよびR1bが、カルボキシ保護基であり;R4a、R4bおよびR4cが、水素原子である、[10]または[11]に記載の製造法。
[14] 一般式(10)
(式中、R7は、置換されてもよいC1-3アルキル基である。)で表される化合物を、一般式(11)
(式中、L1は、脱離基であり;R4baは、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物と反応させ、一般式(12)
(式中、R4baおよびR7は、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物を得た後、一般式(12)で表される化合物を、酸と反応させた後、還元反応させ、一般式(7a)
(式中、R4baは、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物を得た後、一般式(7a)で表される化合物を、脱保護反応させることを特徴とする、式(7b)
で表される化合物の製造法。
[15] 一般式(15)
(式中、R7は、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物を、一般式(14)
(式中、R8は、置換されてもよいC1-3アルキルスルホニル基または置換されてもよいアリールスルホニル基であり;L2は、脱離基である。)で表される化合物と反応させ、一般式(15)
(式中、R7およびR8は、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物を得た後、一般式(15)で表される化合物を、一般式(16)
(式中、R9は、置換されてもよいアシル基である。)で表される化合物と反応させ、一般式(17)
(式中、R7、R8およびR9は、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物を得た後、一般式(17)で表される化合物を、塩基と反応させ、一般式(18)
(式中、R7およびR8は、前記と同様な意味を有する。)で表される化合物を得た後、一般式(18)で表される化合物を、脱保護反応させ、一般式(10)
(式中、R7は、上記と同様な意味を有する。)で表される化合物を得た後、一般式(10)で表される化合物を、一般式(11)
(式中、R4baおよびL1は、上記と同様な意味を有する。)で表される化合物と反応させ、一般式(12)
(式中、R4baおよびR7は、上記と同様な意味を有する。)で表される化合物を得た後、一般式(12)で表される化合物を、酸と反応させた後、還元反応させ、一般式(7a)
(式中、R4baは、上記と同様な意味を有する。)で表される化合物を得た後、一般式(7a)で表される化合物を、脱保護反応させることを特徴とする、式(7b)
で表される化合物の製造法。
[16] 1,2−ジオール基または1,3−ジオール基に、塩基の存在下、一般式(19)
(式中、R1a、R1bおよび*は、上記と同様な意味を有する。)で表される基を反応させることを特徴とする、1,2−ジオール基または1,3−ジオール基の保護方法。
[17] 一般式(20)
(式中、Y1は、置換されてもよいC2-3アルキレン基である。)で表される化合物の、1,2−ジオール基または1,3−ジオール基に、塩基の存在下、一般式(9)
(式中、R1a、R1bおよびR6は、上記と同様な意味を有する。)で表される化合物を反応させ、一般式(21)
(式中、R1a、R1bおよびY1は、上記と同様な意味を有する。)で表される化合物を製造することを特徴とする、1,2−ジオール基または1,3−ジオール基の保護方法。
[19] 一般式(19)
(式中、R1a、R1bおよび*は、上記と同様な意味を有する。)で表される基によって保護された、1,2−ジオール基または1,3−ジオール基に、塩基を反応させることを特徴とする、保護された1,2−ジオール基または1,3−ジオール基の脱保護方法。
本発明の化合物は、サラシノールを製造するための中間体として有用である。本発明の製造法は、サラシノールの製造法として有用である。さらに本発明のジオール基の保護基は、新規な保護基であり、本発明の保護剤および方法は、ジオール基の保護基、保護方法および脱保護方法として有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、特にことわらない限り、%は、質量百分率を意味する。
本発明において、特にことわらない限り、各用語は、次の意味を有する。
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味する。
C1-3アルキル基とは、メチル、エチル、プロピルまたはイソプロピル基を意味する。
C1-6アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチルおよびヘキシル基などの直鎖状または分岐状のC1-6アルキル基を意味する。
C2-6アルケニル基とは、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、1,3−ブタジエニル、ペンテニルおよびヘキセニル基などの直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル基を意味する。
本発明において、特にことわらない限り、%は、質量百分率を意味する。
本発明において、特にことわらない限り、各用語は、次の意味を有する。
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味する。
C1-3アルキル基とは、メチル、エチル、プロピルまたはイソプロピル基を意味する。
C1-6アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチルおよびヘキシル基などの直鎖状または分岐状のC1-6アルキル基を意味する。
C2-6アルケニル基とは、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、1,3−ブタジエニル、ペンテニルおよびヘキセニル基などの直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルケニル基を意味する。
C2-3アルキレン基とは、エチレンまたはプロプレン基を意味する。
アリール基とは、フェニルまたはナフチル基などを意味する。
アルC1-6アルキル基とは、ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、フェネチルおよびナフチルメチル基などのアルC1-6アルキル基を意味する。
アリール基とは、フェニルまたはナフチル基などを意味する。
アルC1-6アルキル基とは、ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、フェネチルおよびナフチルメチル基などのアルC1-6アルキル基を意味する。
C1-6アルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシおよびヘキシルオキシ基などの直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルコキシ基を意味する。
C1-6アルコキシC1-6アルキル基とは、メトキシメチルおよび1−エトキシエチル基などのC1-6アルコキシC1-6アルキル基を意味する。
C1-6アルコキシC1-6アルキル基とは、メトキシメチルおよび1−エトキシエチル基などのC1-6アルコキシC1-6アルキル基を意味する。
C2-6アルカノイル基とは、アセチル、プロピオニル、バレリル、イソバレリルおよびピバロイル基などの直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルカノイル基を意味する。
アロイル基とは、ベンゾイルまたはナフトイル基などを意味する。
アシル基とは、ホルミル基、C2-6アルカノイル基またはアロイル基などを意味する。
アロイル基とは、ベンゾイルまたはナフトイル基などを意味する。
アシル基とは、ホルミル基、C2-6アルカノイル基またはアロイル基などを意味する。
C1-6アルコキシカルボニル基とは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルおよび1,1−ジメチルプロポキシカルボニル基などの直鎖状または分岐鎖状のC2-6アルキルオキシカルボニル基を意味する。
アリールオキシカルボニル基とは、フェニルオキシカルボニルまたはナフチルオキシカルボニル基などを意味する。
アリールオキシカルボニル基とは、フェニルオキシカルボニルまたはナフチルオキシカルボニル基などを意味する。
C1-6アルキルアミノ基とは、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、sec−ブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、ペンチルアミノおよびヘキシルアミノ基などの直鎖状または分岐鎖状のC1-6アルキルアミノ基を意味する。
ジ(C1-6アルキル)アミノ基とは、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジ(tert−ブチル)アミノ、ジペンチルアミノ、ジヘキシルアミノ、(エチル)(メチル)アミノおよび(メチル)(プロピル)アミノ基などの直鎖状または分岐鎖状のジ(C1-6アルキル)アミノ基を意味する。
ジ(C1-6アルキル)アミノ基とは、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジ(tert−ブチル)アミノ、ジペンチルアミノ、ジヘキシルアミノ、(エチル)(メチル)アミノおよび(メチル)(プロピル)アミノ基などの直鎖状または分岐鎖状のジ(C1-6アルキル)アミノ基を意味する。
C1-6アルキルチオ基とは、メチルチオ、エチルチオおよびプロピルチオ基などのC1-6アルキルチオ基を意味する。
C1-3アルキルスルホニル基とは、メチルスルホニルおよびエチルスルホニル基などのC1-3アルキルスルホニル基を意味する。
C1-6アルキルスルホニル基とは、メチルスルホニル、エチルスルホニルおよびプロピルスルホニル基などのC1-6アルキルスルホニル基を意味する。
アリールスルホニル基とは、ベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニルまたはナフタレンスルホニル基などを意味する。
C1-6アルキルスルホニルオキシ基とは、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシおよびプロピルスルホニルオキシ基などのC1-6アルキルスルホニルオキシ基を意味する。
アリールスルホニルオキシ基とは、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシまたはナフタレンスルホニルオキシ基などを意味する。
C1-3アルキルスルホニル基とは、メチルスルホニルおよびエチルスルホニル基などのC1-3アルキルスルホニル基を意味する。
C1-6アルキルスルホニル基とは、メチルスルホニル、エチルスルホニルおよびプロピルスルホニル基などのC1-6アルキルスルホニル基を意味する。
アリールスルホニル基とは、ベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニルまたはナフタレンスルホニル基などを意味する。
C1-6アルキルスルホニルオキシ基とは、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシおよびプロピルスルホニルオキシ基などのC1-6アルキルスルホニルオキシ基を意味する。
アリールスルホニルオキシ基とは、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシまたはナフタレンスルホニルオキシ基などを意味する。
単環の含窒素複素環式基とは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、ピペリジル、テトラヒドロピリジル、ピリジル、ホモピペリジニル、オクタヒドロアゾシル、ピラゾリル、ピペラジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ホモピペラジニル、トリアゾリルおよびテトラゾリル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子のみを含む単環の含窒素複素環式基を意味する。
単環の含酸素複素環式基とは、テトラヒドロフラニル、フラニル、テトラヒドロピラニルまたはピラニル基などを意味する。
単環の含硫黄複素環式基とは、チエニル基などを意味する。
単環の含窒素・酸素複素環式基とは、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オイサジアゾリルおよびモルホリニル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子および酸素原子のみを含む単環の含窒素・酸素複素環式基を意味する。
単環の含窒素・硫黄複素環式基とは、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、チオモルホリニル、1−オキシドチオモルホリニルおよび1,1−ジオキシドチオモルホリニル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子および硫黄原子のみを含む単環の含窒素・硫黄複素環式基を意味する。
単環の複素環式基とは、単環の含窒素複素環式基、単環の含酸素複素環式基、単環の含硫黄複素環式基、単環の含窒素・酸素複素環式基または単環の含窒素・硫黄複素環式基などを意味する。
単環の含酸素複素環式基とは、テトラヒドロフラニル、フラニル、テトラヒドロピラニルまたはピラニル基などを意味する。
単環の含硫黄複素環式基とは、チエニル基などを意味する。
単環の含窒素・酸素複素環式基とは、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オイサジアゾリルおよびモルホリニル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子および酸素原子のみを含む単環の含窒素・酸素複素環式基を意味する。
単環の含窒素・硫黄複素環式基とは、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、チオモルホリニル、1−オキシドチオモルホリニルおよび1,1−ジオキシドチオモルホリニル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子および硫黄原子のみを含む単環の含窒素・硫黄複素環式基を意味する。
単環の複素環式基とは、単環の含窒素複素環式基、単環の含酸素複素環式基、単環の含硫黄複素環式基、単環の含窒素・酸素複素環式基または単環の含窒素・硫黄複素環式基などを意味する。
二環式の含窒素複素環式基とは、インドリニル、インドリル、イソインドリニル、イソインドリル、ベンズイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、キノリル、テトラヒドロキノリニル、キノリル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、キノリジニル、シンノリニル、フラタジニル、キナゾリニル、ジヒドロキノキサリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニルおよびキヌクリジニル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子のみを含む二環式複素環式基を意味する。
二環式の含酸素複素環式基とは、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、1,3−ベンゾジオキサニルおよび1,4−ベンゾジオキサニル基などの該環を形成する異項原子として酸素原子のみを含む二環式の含酸素複素環式基を意味する。
二環式の含硫黄複素環式基とは、2,3−ジヒドロベンゾチエニルおよびベンゾチエニル基などの該環を形成する異項原子として硫黄原子のみを含む二環式の含硫黄複素環式基を意味する。
二環式の含窒素・酸素複素環式基とは、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾモルホリニル、ジヒドロピラノピリジル、ジヒドロジオキシノピリジルおよびジヒドロピリドオキサジニル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子および酸素原子のみを含む二環式の含窒素・酸素複素環式基を意味する。
二環式の含窒素・硫黄複素環式基とは、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリルおよびベンゾチアジアゾリル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子および硫黄原子のみを含む二環式の含窒素・硫黄複素環式基を意味する。
二環式の複素環式基とは、二環式の含窒素複素環式基、二環式の含酸素複素環式基、二環式の含硫黄複素環式基、二環式の含窒素・酸素複素環式基または二環式の含窒素・硫黄複素環式基などを意味する。
複素環式基とは、単環の複素環式基または二環式の複素環式基を意味する。
二環式の含酸素複素環式基とは、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、1,3−ベンゾジオキサニルおよび1,4−ベンゾジオキサニル基などの該環を形成する異項原子として酸素原子のみを含む二環式の含酸素複素環式基を意味する。
二環式の含硫黄複素環式基とは、2,3−ジヒドロベンゾチエニルおよびベンゾチエニル基などの該環を形成する異項原子として硫黄原子のみを含む二環式の含硫黄複素環式基を意味する。
二環式の含窒素・酸素複素環式基とは、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾモルホリニル、ジヒドロピラノピリジル、ジヒドロジオキシノピリジルおよびジヒドロピリドオキサジニル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子および酸素原子のみを含む二環式の含窒素・酸素複素環式基を意味する。
二環式の含窒素・硫黄複素環式基とは、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリルおよびベンゾチアジアゾリル基などの該環を形成する異項原子として窒素原子および硫黄原子のみを含む二環式の含窒素・硫黄複素環式基を意味する。
二環式の複素環式基とは、二環式の含窒素複素環式基、二環式の含酸素複素環式基、二環式の含硫黄複素環式基、二環式の含窒素・酸素複素環式基または二環式の含窒素・硫黄複素環式基などを意味する。
複素環式基とは、単環の複素環式基または二環式の複素環式基を意味する。
C3-8シクロアルキル環とは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンまたはシクロオクタン環を意味する。
C5-8シクロアルキル環とは、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンまたはシクロオクタン環を意味する。
C5-8シクロアルキル環とは、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンまたはシクロオクタン環を意味する。
非芳香族含窒素複素環とは、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、ピペラジンおよびホモピペラジン環などの該環を形成する異項原子として窒素原子のみを含む非芳香族含窒素複素環を意味する。
非芳香族含酸素複素環とは、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキサンおよび1,4−ジオキサン環などの該環を形成する異項原子として酸素原子のみを含む非芳香族含酸素複素環を意味する。
非芳香族含硫黄複素環とは、テトラヒドロチオフェン環などを意味する。
非芳香族含窒素・酸素複素環とは、モルホリンおよびオキサゼパン環などの該環を形成する異項原子として窒素原子および硫黄原子のみを含む非芳香族含窒素・酸素複素環を意味する。
非芳香族含窒素・硫黄複素環とは、チオモルホリン環などを意味する。
非芳香族複素環とは、非芳香族含窒素複素環、非芳香族含酸素複素環、非芳香族含硫黄複素環、非芳香族含窒素・酸素複素環または非芳香族含窒素・硫黄複素環を意味する。
非芳香族含酸素複素環とは、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキサンおよび1,4−ジオキサン環などの該環を形成する異項原子として酸素原子のみを含む非芳香族含酸素複素環を意味する。
非芳香族含硫黄複素環とは、テトラヒドロチオフェン環などを意味する。
非芳香族含窒素・酸素複素環とは、モルホリンおよびオキサゼパン環などの該環を形成する異項原子として窒素原子および硫黄原子のみを含む非芳香族含窒素・酸素複素環を意味する。
非芳香族含窒素・硫黄複素環とは、チオモルホリン環などを意味する。
非芳香族複素環とは、非芳香族含窒素複素環、非芳香族含酸素複素環、非芳香族含硫黄複素環、非芳香族含窒素・酸素複素環または非芳香族含窒素・硫黄複素環を意味する。
シリル基とは、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、トリブチルシリル、tert−ブチルジメチルシリルまたはtert−ブチルジフェニルシリル基などを意味する。
脱離基とは、ハロゲン原子、C1-6アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基を意味する。これらの基は、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
ヒドロキシ保護基としては、通常のヒドロキシ基の保護基として使用し得るすべての基を含み、たとえば、W.グリーン(W.Greene)ら、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、16〜366頁、2007年、ジョン・ウィリイ・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons, INC.)に記載されている基が挙げられる。
具体例としては、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、アルC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アシル基、C1-6アルコキシカルボニル基、C1-6アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基またはシリル基などが挙げられる。これらの基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
具体例としては、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、アルC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アシル基、C1-6アルコキシカルボニル基、C1-6アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基またはシリル基などが挙げられる。これらの基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
アミノ保護基としては、通常のアミノ基の保護基として使用し得るすべての基を含み、たとえば、W.グリーン(W.Greene)ら、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、696〜926頁、2007年、ジョン・ウィリイ・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons, INC.)に記載されている基が挙げられる。
具体例としては、アルC1-6アルキル基、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、C1-6アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、C1-6アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはシリル基などがあげあれる。これらの基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
具体例としては、アルC1-6アルキル基、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、C1-6アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、C1-6アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはシリル基などがあげあれる。これらの基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
カルボキシ保護基としては、通常のカルボキシ基の保護基として使用し得るすべての基を含み、たとえば、W.グリーン(W.Greene)ら、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、533〜646頁、2007年、ジョン・ウィリイ・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons, INC.)に記載されている基が挙げられる。
具体例としては、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、アリール基、アルC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基またはシリル基などが挙げられる。これらの基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
具体例としては、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、アリール基、アルC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基またはシリル基などが挙げられる。これらの基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
本明細書において、各置換基群は、次の意味を有する。
置換基群A:ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、保護されてもよいアミノ基、保護されてもよいヒドロキシ基、保護されてもよいカルボキシ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキルチオ基。
置換基群A:ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、保護されてもよいアミノ基、保護されてもよいヒドロキシ基、保護されてもよいカルボキシ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキルチオ基。
置換基群B:ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で置換されてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよいアリール基、ハロゲン原子で置換されてもよいC1-6アルコキシ基。
脂肪族炭化水素類としては、ペンタン、ヘキサンまたはシクロヘキサンなどが挙げられる。
ハロゲン化炭化水素類としては、塩化メチレン、クロロホルムまたは1,2−ジクロロエタンなどが挙げられる。
アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノールまたは2−メチル−2−プロパノールなどが挙げられる。
エーテル類としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジエチルエーテルなどが挙げられる。
エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピルまたは酢酸ブチルなどが挙げられる。
ケトン類としては、アセトン、2−ブタノンまたは4−メチル−2−ペンタノンなどが挙げられる。
ニトリル類としては、アセトニトリルなどが挙げられる。
アミド類としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドまたはN−メチルピロリドンなどが挙げられる。
スルホキシド類としては、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
芳香族炭化水素類としては、ベンゼン、トルエンまたはキシレンなどが挙げられる。
尿素類としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられる。
ハロゲン化炭化水素類としては、塩化メチレン、クロロホルムまたは1,2−ジクロロエタンなどが挙げられる。
アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノールまたは2−メチル−2−プロパノールなどが挙げられる。
エーテル類としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルまたはジエチレングリコールジエチルエーテルなどが挙げられる。
エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピルまたは酢酸ブチルなどが挙げられる。
ケトン類としては、アセトン、2−ブタノンまたは4−メチル−2−ペンタノンなどが挙げられる。
ニトリル類としては、アセトニトリルなどが挙げられる。
アミド類としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドまたはN−メチルピロリドンなどが挙げられる。
スルホキシド類としては、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
芳香族炭化水素類としては、ベンゼン、トルエンまたはキシレンなどが挙げられる。
尿素類としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられる。
無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、リン酸、硫酸、ホウ酸またはフッ化水素酸などを意味する。
有機酸としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸またはカンファースルホン酸などを意味する。
酸とは、無機酸または有機酸を意味する。
無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸三カリウム、tert−ブトキシカリウム、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシドまたは水素化ナトリウムなどを意味する。
有機塩基としては、プロピルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、2,6−ルチジン、4−ジメチルアミノピリジン、水酸化テトラエチルアンモニウム、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン、グアニジン、N−メチルイミダゾール、モルホリンまたはN−メチルモルホリンなどが挙げられる。
塩基とは、無機塩基または有機塩基を意味する。
有機酸としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸またはカンファースルホン酸などを意味する。
酸とは、無機酸または有機酸を意味する。
無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸三カリウム、tert−ブトキシカリウム、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシドまたは水素化ナトリウムなどを意味する。
有機塩基としては、プロピルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、2,6−ルチジン、4−ジメチルアミノピリジン、水酸化テトラエチルアンモニウム、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン、グアニジン、N−メチルイミダゾール、モルホリンまたはN−メチルモルホリンなどが挙げられる。
塩基とは、無機塩基または有機塩基を意味する。
R5のアリール基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
R6のC1-6アルキル基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
R7のC1-3アルキル基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
R6のC1-6アルキル基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
R7のC1-3アルキル基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
R8のC1-3アルキルスルホニル基およびアリールスルホニル基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
R9のアシル基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
R9のアシル基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
Y1のC2-3アルキレン基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
一般式(1)で表される化合物において、好ましい化合物としては、以下の化合物が挙げられる。
R1aおよびR1bが、カルボキシ保護基である化合物が好ましい。
R1aおよびR1bのカルボキシ保護基としては、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアルC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいシリル基が好ましく、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基がより好ましく、C1-6アルキル基がさらに好ましく、C1-3アルキル基が特に好ましくい。
R1aおよびR1bのカルボキシ保護基としては、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアルC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいシリル基が好ましく、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基がより好ましく、C1-6アルキル基がさらに好ましく、C1-3アルキル基が特に好ましくい。
R2およびR3が、ヒドロキシ基である化合物が好ましい。
R2が、一般式(2)
(式中、R4a、R4b、R4cおよび*は、上記と同様な意味を有する。)で表される基であり、R3が式(3)
(式中、*は、上記と同様な意味を有する。)で表される基である化合物が好ましい。
R4a、R4bおよびR4cが、水素原子、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアルC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアシル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシカルボニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキルスルホニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリールスルホニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいシリル基である化合物が好ましく、水素原子、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアルC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアシル基である化合物がより好ましく、水素原子またはアシル基である化合物がさらに好ましく、水素原子である化合物が特に好ましい。
R4a、R4bおよびR4cが、水素原子、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアルC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアシル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシカルボニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキルスルホニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリールスルホニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいシリル基である化合物が好ましく、水素原子、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアルC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアシル基である化合物がより好ましく、水素原子またはアシル基である化合物がさらに好ましく、水素原子である化合物が特に好ましい。
R5が、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基である化合物が好ましく、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいフェニル基である化合物がより好ましく、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいフェニル基である化合物がさらに好ましい。
本発明の製造法において、好ましい製造法としては以下の製造法が挙げられる。
R1aおよびR1bが、カルボキシ保護基である化合物を用いる製造法が好ましい。
R1aおよびR1bのカルボキシ保護基としては、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアルC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいシリル基が好ましく、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基がより好ましく、C1-6アルキル基がさらに好ましく、C1-3アルキル基が特に好ましくい。
R1aおよびR1bが、カルボキシ保護基である化合物を用いる製造法が好ましい。
R1aおよびR1bのカルボキシ保護基としては、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアルC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいシリル基が好ましく、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基がより好ましく、C1-6アルキル基がさらに好ましく、C1-3アルキル基が特に好ましくい。
R4a、R4bおよびR4cが、水素原子、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアルC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアシル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシカルボニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキルスルホニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリールスルホニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいシリル基である化合物を用いる製造法が好ましく、水素原子、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアルC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアシル基である化合物を用いる製造法がより好ましく、水素原子またはアシル基である化合物を用いる製造法がさらに好ましく、水素原子である化合物を用いる製造法が特に好ましい。
R5が、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基である化合物を用いる製造法が好ましく、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいフェニル基である化合物を用いる製造法がより好ましく、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいフェニル基である化合物を用いる製造法がさらに好ましい。
R6が、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基である化合物を用いる製造法が好ましく、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基である化合物を用いる製造法がより好ましく、C1-6アルキル基である化合物を用いる製造法がより好ましく、C1-3アルキル基である化合物を用いる製造法がさらに好ましい。
R7が、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-3アルキル基である化合物を用いる製造法が好ましく、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-3アルキル基である化合物を用いる製造法がより好ましく、C1-3アルキル基である化合物を用いる製造法がさらに好ましい。
R8が、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-3アルキルスルホニル基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリールスルホニル基である化合物を用いる製造法が好ましく、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-3アルキルスルホニル基または置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリールスルホニル基である化合物を用いる製造法がより好ましく、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリールスルホニル基である化合物を用いる製造法さらに好ましい。
R9が、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアシル基である化合物を用いる製造法が好ましく、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC2-6アルカノイル基である化合物を用いる製造法がより好ましく、C2-6アルカノイル基である化合物を用いる製造法がさらに好ましい。
次に本発明の製造法について説明する。
(1−1)
一般式(9)で表される化合物としては、たとえば、メトキシメチレンマロン酸ジメチルが知られている。
一般式(1c)で表される化合物は、塩基の存在下、一般式(8)で表される化合物を一般式(9)で表される化合物と反応させることにより、製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類および芳香族炭化水素類が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類およびアミド類が挙げられ、エーテル類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(8)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
一般式(9)で表される化合物としては、たとえば、メトキシメチレンマロン酸ジメチルが知られている。
一般式(1c)で表される化合物は、塩基の存在下、一般式(8)で表される化合物を一般式(9)で表される化合物と反応させることにより、製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類および芳香族炭化水素類が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類およびアミド類が挙げられ、エーテル類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(8)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
この反応に使用される塩基としては、無機塩基が挙げられ、tert−ブトキシカリウム、ナトリウムエトキシドおよびナトリウムメトキシドが好ましく、tert−ブトキシカリウムがより好ましい。
塩基の使用量は、一般式(8)で表される化合物に対して0.01〜5倍モル、好ましくは、0.02〜2倍モル、より好ましくは、0.03〜1倍モルである。
塩基の使用量は、一般式(8)で表される化合物に対して0.01〜5倍モル、好ましくは、0.02〜2倍モル、より好ましくは、0.03〜1倍モルである。
一般式(9)で表される化合物の使用量は、一般式(8)で表される化合物に対して1.0〜2.0倍モル、好ましくは、1.0〜1.5倍モル、より好ましくは、1.0〜1.2倍モルである。
反応温度は、-20〜100℃であればよく、-10〜80℃が好ましく、-5〜60℃がより好ましい。
反応時間は、5分間〜50時間であればよく、5分間〜24時間が好ましく、5分間〜6時間がより好ましい。
反応時間は、5分間〜50時間であればよく、5分間〜24時間が好ましく、5分間〜6時間がより好ましい。
(1−2)
一般式(1d)で表される化合物は、一般式(1c)で表される化合物を脱保護反応させることにより、製造することができる。
脱保護反応としては、たとえば、W.グリーン(W.Greene)ら、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第299〜366頁、2007年、ジョン・ウィリイ・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons,INC.)に記載の方法などが挙げられる。
具体的には、たとえば、触媒を用いる水素添加反応および酸を用いる加水分解反応などが挙げられる。
一般式(1d)で表される化合物は、一般式(1c)で表される化合物を脱保護反応させることにより、製造することができる。
脱保護反応としては、たとえば、W.グリーン(W.Greene)ら、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第299〜366頁、2007年、ジョン・ウィリイ・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons,INC.)に記載の方法などが挙げられる。
具体的には、たとえば、触媒を用いる水素添加反応および酸を用いる加水分解反応などが挙げられる。
水素添加反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類およびアミド類が挙げられ、アルコール類およびエステル類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(1c)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類およびアミド類が挙げられ、アルコール類およびエステル類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(1c)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
この反応に使用される触媒としては、たとえば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金およびニッケル触媒が挙げられ、ラネーニッケル、パラジウム−炭素(Pd/C)、ロジウム−炭素(Rh/C)、アダムス触媒(Adams' catalyst:PtO2)およびパールマン触媒(Paarlman's catalyst: Pd(OH)2)が好ましく、パラジウム−炭素およびパールマン触媒がより好ましい。
触媒の使用量は、一般式(1c)で表される化合物に対して0.001〜10%、好ましくは、0.01〜0.2%、より好ましくは、0.05〜0.1%である。
触媒の使用量は、一般式(1c)で表される化合物に対して0.001〜10%、好ましくは、0.01〜0.2%、より好ましくは、0.05〜0.1%である。
反応温度は、-20〜100℃であればよく、-10〜80℃が好ましく、-5〜60℃がより好ましい。
反応時間は、5分間〜50時間であればよく、5分間〜24時間が好ましく、5分間〜6時間がより好ましい。
反応時間は、5分間〜50時間であればよく、5分間〜24時間が好ましく、5分間〜6時間がより好ましい。
加水分解反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類、ニトリル類および水が挙げられ、アルコール類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(1c)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
この反応に使用される酸としては、無機酸および有機酸が挙げられ、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸およびp−トルエンスルホン酸が好ましい。
酸の使用量は、一般式(1c)で表される化合物に対して、0.001〜2倍モル、好ましくは、0.005〜1.5倍モル、より好ましくは、0.01〜1倍モルである。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類、ニトリル類および水が挙げられ、アルコール類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(1c)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
この反応に使用される酸としては、無機酸および有機酸が挙げられ、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸およびp−トルエンスルホン酸が好ましい。
酸の使用量は、一般式(1c)で表される化合物に対して、0.001〜2倍モル、好ましくは、0.005〜1.5倍モル、より好ましくは、0.01〜1倍モルである。
反応温度は、-20〜100℃であればよく、-10〜80℃が好ましく、-5〜60℃がより好ましい。
反応時間は、5分間〜50時間であればよく、5分間〜24時間が好ましく、5分間〜6時間がより好ましい。
反応時間は、5分間〜50時間であればよく、5分間〜24時間が好ましく、5分間〜6時間がより好ましい。
一般式(6)
(式中、R5は、上記と同様な意味を有する。)で表される化合物の1,3−ジオール基を一般式(19)
(式中、R1a、R1bおよび*は、上記と同様な意味を有する。)で表される基で保護する方法は、一般式(A)
(式中、R5および*は、上記と同様な意味を有する。)で表される1,3−ジオール基の保護基を分解することなく、一般式(1c)
(式中、R1a、R1bおよびR5は、上記と同様な意味を有する。)で表される化合物を製造することができる。
さらに、一般式(19)で表されるジオール基の保護基は、一般式(A)で表されるジオール基の保護基を脱保護する工程(たとえば、触媒を用いる水素添加反応および酸の存在下の加水分解反応)において、安定である。
ジオール基の保護基として、一般式(19)で表される基を用いることにより、分子内に2以上のジオール基が存在する場合においても、選択的にジオール基の保護および脱保護が可能になった。
さらに、一般式(19)で表されるジオール基の保護基は、一般式(A)で表されるジオール基の保護基を脱保護する工程(たとえば、触媒を用いる水素添加反応および酸の存在下の加水分解反応)において、安定である。
ジオール基の保護基として、一般式(19)で表される基を用いることにより、分子内に2以上のジオール基が存在する場合においても、選択的にジオール基の保護および脱保護が可能になった。
(1−3)
一般式(1a)で表される化合物は、一般式(1d)で表される化合物を、塩基の存在下、硫黄含有化合物と反応させ、必要に応じて酸化反応させることにより、製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、ニトリル類および芳香族炭化水素類が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類および芳香族炭化水素類が挙げられ、ハロゲン化炭化水素類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(1c)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
一般式(1a)で表される化合物は、一般式(1d)で表される化合物を、塩基の存在下、硫黄含有化合物と反応させ、必要に応じて酸化反応させることにより、製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、ニトリル類および芳香族炭化水素類が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類および芳香族炭化水素類が挙げられ、ハロゲン化炭化水素類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(1c)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
この反応に使用される塩基としては、有機塩基が挙げられ、トリエチルアミンおよびジイソプロピルアミンが好ましい。
塩基の使用量は、一般式(1d)で表される化合物に対して0.8〜5倍モル、好ましくは、1〜3倍モル、より好ましくは、1.2〜2倍モルである。
塩基の使用量は、一般式(1d)で表される化合物に対して0.8〜5倍モル、好ましくは、1〜3倍モル、より好ましくは、1.2〜2倍モルである。
この反応に使用される硫黄含有化合物としては、たとえば、二塩化硫黄、塩化チオニル、塩化スルフリルおよび三酸化硫黄が挙げられ、塩化チオニルが好ましい。
硫黄含有化合物の使用量は、一般式(1d)で表される化合物に対して0.8〜5倍モル、好ましくは、0.9〜3倍モル、より好ましくは、1〜2倍モルである。
硫黄含有化合物の使用量は、一般式(1d)で表される化合物に対して0.8〜5倍モル、好ましくは、0.9〜3倍モル、より好ましくは、1〜2倍モルである。
反応温度は、-20〜100℃であればよく、-15〜70℃が好ましく、-10〜40℃がより好ましい。
反応時間は、5分間〜50時間であればよく、5分間〜24時間が好ましく、5分間〜6時間がより好ましい。
反応時間は、5分間〜50時間であればよく、5分間〜24時間が好ましく、5分間〜6時間がより好ましい。
硫黄含有化合物として、二塩化硫黄および塩化チオニルを用いる場合、酸化反応させることが好ましい。
酸化反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、ニトリル類および芳香族炭化水素類が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類および芳香族炭化水素類が挙げられ、ハロゲン化炭化水素類およびニトリル類がより好ましい。
酸化反応に用いられる酸化剤としては、特に限定されないが、過マンガン酸カリウム、四酸化ルテニウムおよび塩化ルテニウム(III)−過ヨウ素酸ナトリウムなどが好ましい。
酸化剤の使用量は、一般式(1d)で表される化合物に対して0.005〜0.2倍モル、好ましくは、0.01〜0.1倍モル、より好ましくは、0.02〜0.05倍モルである。
酸化反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、ニトリル類および芳香族炭化水素類が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類および芳香族炭化水素類が挙げられ、ハロゲン化炭化水素類およびニトリル類がより好ましい。
酸化反応に用いられる酸化剤としては、特に限定されないが、過マンガン酸カリウム、四酸化ルテニウムおよび塩化ルテニウム(III)−過ヨウ素酸ナトリウムなどが好ましい。
酸化剤の使用量は、一般式(1d)で表される化合物に対して0.005〜0.2倍モル、好ましくは、0.01〜0.1倍モル、より好ましくは、0.02〜0.05倍モルである。
反応温度は、-20〜100℃であればよく、-10〜80℃が好ましく、-5〜60℃がより好ましい。
反応時間は、5分間〜50時間であればよく、5分間〜24時間が好ましく、5分間〜6時間がより好ましい。
反応時間は、5分間〜50時間であればよく、5分間〜24時間が好ましく、5分間〜6時間がより好ましい。
(1−4)
一般式(7)で表される化合物として、たとえば、(2R,4S)−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロチオフェン−3,4−ジオールが知られている。
一般式(1b)で表される化合物は、塩基の存在下、一般式(1a)で表される化合物を一般式(7)で表される化合物と反応させることにより、製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類およびスルホキシド類が挙げられ、ケトン類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(1a)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
一般式(7)で表される化合物として、たとえば、(2R,4S)−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロチオフェン−3,4−ジオールが知られている。
一般式(1b)で表される化合物は、塩基の存在下、一般式(1a)で表される化合物を一般式(7)で表される化合物と反応させることにより、製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類およびスルホキシド類が挙げられ、ケトン類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(1a)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
この反応に使用される塩基としては、無機塩基および有機塩基が挙げられ、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、ピリジン、2,6−ルチジンおよび4−ジメチルアミノピリジンが好ましく、2,6−ルチジンがより好ましい。
塩基の使用量は、一般式(1a)で表される化合物に対して0.01〜5倍モル、好ましくは、0.02〜2倍モル、より好ましくは、0.03〜1倍モルである。
塩基の使用量は、一般式(1a)で表される化合物に対して0.01〜5倍モル、好ましくは、0.02〜2倍モル、より好ましくは、0.03〜1倍モルである。
一般式(7)で表される化合物の使用量は、一般式(1a)で表される化合物に対して0.5〜2倍モル、好ましくは、0.7〜1.2倍モル、より好ましくは、0.8〜1.1倍モルである。
反応温度は、0〜150℃であればよく、10〜100℃が好ましく、25〜80℃がより好ましい。
反応時間は、5分間〜72時間であればよく、30分間〜50時間が好ましく、1時間〜24時間がより好ましい。
反応時間は、5分間〜72時間であればよく、30分間〜50時間が好ましく、1時間〜24時間がより好ましい。
一般式(1b)で表される化合物には、異性体(トランス体(1b−1)およびシス体(1b−2))が存在する。
本発明者らは、一般式(1b−2)で表される化合物を加熱することにより、一般式(1b−1)で表される化合物に変換されることを見出した。そのため、これらの異性体は、単離して次の反応に用いてもよいが、単離せずにそのまま次の反応に用いることが好ましい。
(1−5)
サラシノールは、塩基の存在下、一般式(1b)で表される化合物を脱保護反応させることにより、製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類および水が挙げられ、アルコール類、エーテル類、エステル類および水がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(1b)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
サラシノールは、塩基の存在下、一般式(1b)で表される化合物を脱保護反応させることにより、製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類および水が挙げられ、アルコール類、エーテル類、エステル類および水がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(1b)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
この反応に使用される塩基としては、無機塩基または有機塩基が挙げられ、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、プロピルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、2,6−ルチジン、4−ジメチルアミノピリジン、水酸化テトラエチルアンモニウム、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン、グアニジンおよびモルホリンが好ましく、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、プロピルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンおよびモルホリンがより好ましい。
塩基の使用量は、一般式(1b)で表される化合物に対して0.1〜5倍モル、好ましくは、0.5〜2倍モル、より好ましくは、0.8〜1.5倍モルである。
塩基の使用量は、一般式(1b)で表される化合物に対して0.1〜5倍モル、好ましくは、0.5〜2倍モル、より好ましくは、0.8〜1.5倍モルである。
反応温度は、0〜150℃であればよく、10〜100℃が好ましく、25〜80℃がより好ましい。
反応時間は、5分間〜72時間であればよく、30分間〜50時間が好ましく、1時間〜24時間がより好ましい。
反応時間は、5分間〜72時間であればよく、30分間〜50時間が好ましく、1時間〜24時間がより好ましい。
一般式(19)
(式中、R1a、R1bおよび*は、上記と同様な意味を有する。)で表されるジオール基の保護基は、塩基により、容易に脱保護される。一方、ジオール基の保護基として汎用されるメチレン基、イロプロピリデン基(アセトニド)およびベンジリデン基などは、塩基により脱保護されにくい。
ジオール基の保護基として、一般式(19)で表される基を用いることにより、分子内に2以上のジオール基が存在する場合においても、選択的にジオール基の保護および脱保護が可能になった。
ジオール基の保護基として、一般式(19)で表される基を用いることにより、分子内に2以上のジオール基が存在する場合においても、選択的にジオール基の保護および脱保護が可能になった。
一般式(1b−2)で表される化合物を用いて反応を行った場合、サラシノールの異性体が生成する場合がある。
このような場合は、サラシノールの異性体は、単離せずに、そのまま加熱処理を行ってサラシノールに変換することが好ましい。
(2−1)
一般式(13)で表される化合物としては、たとえば、(2R,3S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)−5−メトキシテトラヒドロフラン−3,4−ジオールが知られている。また、一般式(13)で表される化合物は、系内で調製してもよい。
一般式(14)で表される化合物としては、たとえば、p−トルエンスルホニルクロリドが知られている。
一般式(15)で表される化合物は、一般式(13)で表される化合物を、塩基の存在下で、一般式(14)で表される化合物と反応させることにより製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類およびアミド類が挙げられ、ニトリル類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(13)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
一般式(13)で表される化合物としては、たとえば、(2R,3S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)−5−メトキシテトラヒドロフラン−3,4−ジオールが知られている。また、一般式(13)で表される化合物は、系内で調製してもよい。
一般式(14)で表される化合物としては、たとえば、p−トルエンスルホニルクロリドが知られている。
一般式(15)で表される化合物は、一般式(13)で表される化合物を、塩基の存在下で、一般式(14)で表される化合物と反応させることにより製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類およびアミド類が挙げられ、ニトリル類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(13)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
この反応に使用される塩基としては、有機塩基が挙げられ、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンおよびN−メチルイミダゾールが好ましい。
塩基の使用量は、一般式(13)で表される化合物に対して2.7〜10倍モル、好ましくは、2.8〜6倍モル、より好ましくは、2.9〜4倍モルである。
塩基の使用量は、一般式(13)で表される化合物に対して2.7〜10倍モル、好ましくは、2.8〜6倍モル、より好ましくは、2.9〜4倍モルである。
一般式(14)で表される化合物の使用量は、一般式(13)で表される化合物に対して2.7〜10倍モル、好ましくは、3〜6倍モル、より好ましくは、3〜4倍モルである。
反応温度は、-10〜60℃であればよく、0〜50℃が好ましく、10〜40℃がより好ましい。
反応時間は、30分間〜24時間であればよく、1時間〜12時間が好ましく、1.5時間〜8時間がより好ましい。
反応時間は、30分間〜24時間であればよく、1時間〜12時間が好ましく、1.5時間〜8時間がより好ましい。
(2−2)
一般式(16)で表される化合物としては、たとえば、チオ酢酸S−カリウムが知られている。
一般式(17)で表される化合物は、一般式(15)で表される化合物を、一般式(16)で表される化合物と反応させることにより製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類およびアミド類が挙げられ、アミド類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(15)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
一般式(16)で表される化合物としては、たとえば、チオ酢酸S−カリウムが知られている。
一般式(17)で表される化合物は、一般式(15)で表される化合物を、一般式(16)で表される化合物と反応させることにより製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類およびアミド類が挙げられ、アミド類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(15)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
一般式(16)で表される化合物の使用量は、一般式(15)で表される化合物に対して0.8〜5倍モル、好ましくは、0.9〜4倍モル、より好ましくは、1〜3倍モルである。
反応温度は、10〜200℃であればよく、20〜150℃が好ましく、30〜100℃がより好ましい。
反応時間は、30分間〜24時間であればよく、1時間〜18時間が好ましく、1.5時間〜12時間がより好ましい。
反応時間は、30分間〜24時間であればよく、1時間〜18時間が好ましく、1.5時間〜12時間がより好ましい。
(2−3)
一般式(18)で表される化合物は、一般式(17)で表される化合物を塩基と反応させることにより製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類およびスルホキシド類が挙げられ、アルコール類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(17)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
一般式(18)で表される化合物は、一般式(17)で表される化合物を塩基と反応させることにより製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類およびスルホキシド類が挙げられ、アルコール類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(17)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
この反応に使用される塩基としては、無機塩基および有機塩基が挙げられ、炭酸カリウム、tert−ブトキシカリウム、トリエチルアミンおよびピリジンが好ましい。
塩基の使用量は、一般式(17)で表される化合物に対して0.9〜5倍モル、好ましくは、0.95〜3倍モル、より好ましくは、1〜2倍モルである。
塩基の使用量は、一般式(17)で表される化合物に対して0.9〜5倍モル、好ましくは、0.95〜3倍モル、より好ましくは、1〜2倍モルである。
反応温度は、10〜200℃であればよく、20〜150℃が好ましく、30〜100℃がより好ましい。
反応時間は、30分間〜12時間であればよく、1時間〜8時間が好ましく、1.5時間〜4時間がより好ましい。
一般式[18]で表される化合物は、単離して次の反応に用いてもよいが、単離せずにそのまま次の反応に用いることが好ましい。
反応時間は、30分間〜12時間であればよく、1時間〜8時間が好ましく、1.5時間〜4時間がより好ましい。
一般式[18]で表される化合物は、単離して次の反応に用いてもよいが、単離せずにそのまま次の反応に用いることが好ましい。
(2−4)
一般式(10)で表される化合物は、一般式(18)で表される化合物を脱保護反応させることにより製造することができる。
脱保護反応としては、たとえば、W.グリーン(W.Greene)ら、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第272〜279頁、2007年、ジョン・ウィリイ・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons,INC.)に記載の方法などが挙げられる。
具体的には、たとえば、塩基を用いる加水分解反応などが挙げられる。
一般式(10)で表される化合物は、一般式(18)で表される化合物を脱保護反応させることにより製造することができる。
脱保護反応としては、たとえば、W.グリーン(W.Greene)ら、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第272〜279頁、2007年、ジョン・ウィリイ・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons,INC.)に記載の方法などが挙げられる。
具体的には、たとえば、塩基を用いる加水分解反応などが挙げられる。
加水分解反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類および水が挙げられ、アルコール類および水の混合溶媒がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(18)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類および水が挙げられ、アルコール類および水の混合溶媒がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(18)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
加水分解反応に使用される塩基としては、無機塩基が挙げられ、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが好ましい。
塩基の使用量は、一般式(18)で表される化合物に対して1〜20倍モル、好ましくは、1〜15倍モル、より好ましくは、1〜10倍モルである。
塩基の使用量は、一般式(18)で表される化合物に対して1〜20倍モル、好ましくは、1〜15倍モル、より好ましくは、1〜10倍モルである。
反応温度は、10〜200℃であればよく、20〜150℃が好ましく、30〜100℃がより好ましい。
反応時間は、10分間〜12時間であればよく、20分間〜8時間が好ましく、30分間〜4時間がより好ましい。
反応時間は、10分間〜12時間であればよく、20分間〜8時間が好ましく、30分間〜4時間がより好ましい。
(2−5)
一般式(11)で表される化合物としては、たとえば、p−トルオイルクロリドが知られている。
一般式(12)で表される化合物は、一般式(10)で表される化合物を、塩基の存在下、一般式(11)で表される化合物と反応させることにより製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類および芳香族炭化水素類が挙げられ、エステル類および芳香族炭化水素類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(10)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
一般式(11)で表される化合物としては、たとえば、p−トルオイルクロリドが知られている。
一般式(12)で表される化合物は、一般式(10)で表される化合物を、塩基の存在下、一般式(11)で表される化合物と反応させることにより製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類および芳香族炭化水素類が挙げられ、エステル類および芳香族炭化水素類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(10)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
この反応に使用される塩基としては、無機塩基および有機塩基が挙げられ、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、トリエチルアミンおよびピリジンが好ましい。
塩基の使用量は、一般式(10)で表される化合物に対して1〜10倍モル、好ましくは、1〜5倍モル、より好ましくは、1〜3倍モルである。
塩基の使用量は、一般式(10)で表される化合物に対して1〜10倍モル、好ましくは、1〜5倍モル、より好ましくは、1〜3倍モルである。
一般式(11)で表される化合物の使用量は、一般式(10)で表される化合物に対して0.9〜5倍モル、好ましくは、0.95〜3倍モル、より好ましくは、1〜2倍モルである。
反応温度は、-10〜60℃であればよく、0〜50℃が好ましく、10〜40℃がより好ましい。
反応時間は、30分間〜12時間であればよく、1時間〜8時間が好ましく、1.5時間〜4時間がより好ましい。
反応時間は、30分間〜12時間であればよく、1時間〜8時間が好ましく、1.5時間〜4時間がより好ましい。
(2−6)
一般式(7a)で表される化合物は、一般式(12)で表される化合物を、酸と反応させた後、還元反応させることにより製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類および水が挙げられ、エーテル類および水の混合溶媒がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(12)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
一般式(7a)で表される化合物は、一般式(12)で表される化合物を、酸と反応させた後、還元反応させることにより製造することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類および水が挙げられ、エーテル類および水の混合溶媒がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(12)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
この反応に使用される酸としては、無機酸および有機酸が挙げられ、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸およびカンファースルホン酸が好ましい。
酸の使用量は、一般式(12)で表される化合物に対して1〜5倍モル、好ましくは、1〜3倍モル、より好ましくは、1〜2倍モルである。
酸の使用量は、一般式(12)で表される化合物に対して1〜5倍モル、好ましくは、1〜3倍モル、より好ましくは、1〜2倍モルである。
この反応に使用される還元剤としては、たとえば、水素化アルミニウムリチウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウムおよび水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化錯化合物;ボラン;ナトリウムならびにナトリウムアマルガムが挙げられる。また、銅または白金を陰極に用いた電解還元;ラネーニッケル、酸化白金またはパラジウム黒を用いる接触還元ならびに「亜鉛−酸」を用いる還元などを用いることもできる。
好ましい還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウムが挙げられる。水素化ホウ素ナトリウムの固体または水素化ホウ素ナトリウムの溶液を使用することができる。
還元剤の使用量は、一般式(12)で表される化合物に対して1〜5倍モル、好ましくは、1〜4倍モル、より好ましくは、1〜3倍モルである。
好ましい還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウムが挙げられる。水素化ホウ素ナトリウムの固体または水素化ホウ素ナトリウムの溶液を使用することができる。
還元剤の使用量は、一般式(12)で表される化合物に対して1〜5倍モル、好ましくは、1〜4倍モル、より好ましくは、1〜3倍モルである。
酸との反応の温度は、0〜150℃であればよく、10〜100℃が好ましく、20〜80℃がより好ましい。
酸との反応の時間は、10分間〜12時間であればよく、20分間〜8時間が好ましく、30分間〜4時間がより好ましい。
酸との反応の時間は、10分間〜12時間であればよく、20分間〜8時間が好ましく、30分間〜4時間がより好ましい。
還元反応の温度は、-10〜60℃であればよく、0〜50℃が好ましく、10〜40℃がより好ましい。
還元反応の時間は、10分間〜12時間であればよく、20分間〜8時間が好ましく、30分間〜4時間がより好ましい。
還元反応の時間は、10分間〜12時間であればよく、20分間〜8時間が好ましく、30分間〜4時間がより好ましい。
(2−7)
式(7b)で表される化合物は、一般式(7a)で表される化合物を脱保護反応させることにより製造することができる。
脱保護反応としては、たとえば、W.グリーン(W.Greene)ら、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第255〜265頁、2007年、ジョン・ウィリイ・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons,INC.)に記載の方法などが挙げられる。
具体的には、たとえば、塩基を用いる加水分解反応が挙げられる。
式(7b)で表される化合物は、一般式(7a)で表される化合物を脱保護反応させることにより製造することができる。
脱保護反応としては、たとえば、W.グリーン(W.Greene)ら、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)第4版、第255〜265頁、2007年、ジョン・ウィリイ・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons,INC.)に記載の方法などが挙げられる。
具体的には、たとえば、塩基を用いる加水分解反応が挙げられる。
加水分解反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類および水が挙げられ、アルコール類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(7a)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類および水が挙げられ、アルコール類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(7a)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
加水分解反応に使用される塩基としては、無機塩基および有機塩基が挙げられ、水酸化ナトリウム、炭酸カリウムおよびナトリウムメトキシドが好ましい。
塩基の使用量は、一般式(7a)で表される化合物に対して0.001〜3倍モル、好ましくは、0.005〜1倍モル、より好ましくは、0.01〜0.5倍モルである。
塩基の使用量は、一般式(7a)で表される化合物に対して0.001〜3倍モル、好ましくは、0.005〜1倍モル、より好ましくは、0.01〜0.5倍モルである。
反応温度は、-10〜80℃であればよく、0〜60℃が好ましく、10〜40℃がより好ましい。
反応時間は、10分間〜24時間であればよく、20分間〜12時間が好ましく、30分間〜8時間がより好ましい。
反応時間は、10分間〜24時間であればよく、20分間〜12時間が好ましく、30分間〜8時間がより好ましい。
1,2−ジオール基または1,3−ジオール基に、塩基の存在下、一般式(19)で表される基を反応させることにより、ジオール基を保護することができる。
具体的には、一般式(20)で表される化合物に、塩基の存在下、一般式(9)で表される化合物を反応させ、一般式(21)で表される化合物を製造することにより、ジオール基を保護することができる。即ち、一般式(9)で表される化合物は、1,2−ジオール基または1,3−ジオール基の保護剤として有用である。
(式中、R1a、R1b、R6およびY1は、上記と同様な意味を有する。)
具体的には、一般式(20)で表される化合物に、塩基の存在下、一般式(9)で表される化合物を反応させ、一般式(21)で表される化合物を製造することにより、ジオール基を保護することができる。即ち、一般式(9)で表される化合物は、1,2−ジオール基または1,3−ジオール基の保護剤として有用である。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類および芳香族炭化水素類が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類およびアミド類が挙げられ、エーテル類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(20)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
好ましい溶媒としては、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類およびアミド類が挙げられ、エーテル類がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(20)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
この反応に使用される一般式(20)で表される化合物としては、分子内にジオール基を有していれば、特に限定されない。
具体的には、一般式(20)で表される化合物は、たとえば、一般式(20a)
(式中、mは、0または1であり;RA、RBおよびRCは、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、保護されるアミノ基、保護されるヒドロキシ基、保護されるカルボキシ基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシ基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアシル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキルアミノ基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキルチオ基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキルスルホニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリールスルホニル基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい複素環式基であり;または、RAおよびRBは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC3-8シクロアルキル環または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい非芳香族複素環を形成してもよい。)で表すことができる。
具体的には、一般式(20)で表される化合物は、たとえば、一般式(20a)
RA、RBおよびRCが、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、保護されるアミノ基、保護されるヒドロキシ基、保護されるカルボキシ基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい複素環式基である化合物が好ましい。
RAおよびRBが、それらが結合する炭素原子と一緒になって、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC5-8シクロアルキル環または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい非芳香族複素環である化合物が好ましい。
RAおよびRBが、それらが結合する炭素原子と一緒になって、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC5-8シクロアルキル環または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい非芳香族複素環である化合物が好ましい。
一般式(9)で表される化合物としては、以下の化合物が好ましい。
R1aおよびR1bが、カルボキシ保護基である化合物が好ましい。
R1aおよびR1bのカルボキシ保護基としては、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアルC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいシリル基が好ましく、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基がより好ましく、C1-6アルキル基がさらに好ましく、C1-3アルキル基が特に好ましくい。
R1aおよびR1bが、カルボキシ保護基である化合物が好ましい。
R1aおよびR1bのカルボキシ保護基としては、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC2-6アルケニル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアルC1-6アルキル基、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルコキシC1-6アルキル基または置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいシリル基が好ましく、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基がより好ましく、C1-6アルキル基がさらに好ましく、C1-3アルキル基が特に好ましくい。
R6のC1-6アルキル基は、置換基群Aから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい。
R6が、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基である化合物が好ましく、C1-6アルキル基である化合物がより好ましく、C1-3アルキル基である化合物がさらに好ましい。
一般式(9)で表される化合物の使用量は、一般式(20)で表される化合物に対して、1.0〜2.0倍モル、好ましくは、1.0〜1.5倍モル、より好ましくは、1.0〜1.2倍モルである。
R6が、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいC1-6アルキル基である化合物が好ましく、C1-6アルキル基である化合物がより好ましく、C1-3アルキル基である化合物がさらに好ましい。
一般式(9)で表される化合物の使用量は、一般式(20)で表される化合物に対して、1.0〜2.0倍モル、好ましくは、1.0〜1.5倍モル、より好ましくは、1.0〜1.2倍モルである。
この反応に使用される塩基としては、無機塩基が挙げられ、tert−ブトキシカリウム、ナトリウムエトキシドおよびナトリウムメトキシドが好ましく、tert−ブトキシカリウムがより好ましい。
塩基の使用量は、一般式(20)で表される化合物に対して、0.01〜5倍モル、好ましくは、0.02〜2倍モル、より好ましくは、0.03〜1倍モルである。
塩基の使用量は、一般式(20)で表される化合物に対して、0.01〜5倍モル、好ましくは、0.02〜2倍モル、より好ましくは、0.03〜1倍モルである。
反応温度は、-20〜100℃であればよく、-10〜80℃が好ましく、-5〜60℃がより好ましい。
反応時間は、5分間〜50時間であればよく、5分間〜24時間が好ましく、5分間〜6時間がより好ましい。
反応時間は、5分間〜50時間であればよく、5分間〜24時間が好ましく、5分間〜6時間がより好ましい。
一般式(19)で表される基によって保護された、1,2−ジオール基または1,3−ジオール基に、塩基を反応させることにより、保護されたジオール基を脱保護することができる。
具体的には、一般式(21)で表される化合物に、塩基を反応させ、一般式(20)で表される化合物を製造することにより、保護されたジオール基を脱保護することができる。
(式中、R1a、R1bおよびY1は、上記と同様な意味を有する。)
具体的には、一般式(21)で表される化合物に、塩基を反応させ、一般式(20)で表される化合物を製造することにより、保護されたジオール基を脱保護することができる。
この反応に使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、たとえば、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、芳香族炭化水素類、尿素類および水が挙げられ、これらの溶媒は混合して使用してもよい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類および水が挙げられ、アルコール類、エーテル類、エステル類および水がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(21)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
好ましい溶媒としては、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニトリル類および水が挙げられ、アルコール類、エーテル類、エステル類および水がより好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、一般式(21)で表される化合物に対して、1〜50倍量(v/w)であればよく、1〜15倍量(v/w)が好ましい。
この反応に使用される塩基としては、無機塩基または有機塩基が挙げられ、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、プロピルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、2,6−ルチジン、4−ジメチルアミノピリジン、水酸化テトラエチルアンモニウム、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン、グアニジンおよびモルホリンが好ましく、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、プロピルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンおよびモルホリンがより好ましい。
塩基の使用量は、一般式(21)で表される化合物に対して0.1〜5倍モル、好ましくは、0.5〜2倍モル、より好ましくは、0.8〜1.5倍モルである。
塩基の使用量は、一般式(21)で表される化合物に対して0.1〜5倍モル、好ましくは、0.5〜2倍モル、より好ましくは、0.8〜1.5倍モルである。
反応温度は、0〜150℃であればよく、10〜100℃が好ましく、25〜80℃がより好ましい。
反応時間は、5分間〜72時間であればよく、30分間〜50時間が好ましく、1時間〜24時間がより好ましい。
反応時間は、5分間〜72時間であればよく、30分間〜50時間が好ましく、1時間〜24時間がより好ましい。
一般式(19)
(式中、R1a、R1bおよび*は、上記と同様な意味を有する。)で表されるジオール基の保護基は、塩基により、容易に脱保護される。一方、一般式(19)で表されるジオール基の保護基は、ジオール基の保護基として汎用されるベンジリデン基などを脱保護する工程(たとえば、触媒を用いる水素添加反応および酸の存在下の加水分解反応など)において、脱保護されない。
ジオール基の保護基として、一般式(19)で表される基を用いることにより、分子内に2以上のジオール基が存在する場合においても、選択的にジオール基の保護および脱保護が可能になった。
ジオール基の保護基として、一般式(19)で表される基を用いることにより、分子内に2以上のジオール基が存在する場合においても、選択的にジオール基の保護および脱保護が可能になった。
上記の製造法によって得られる化合物は、抽出、晶出、蒸留またはカラムクロマトグラフィーなどの通常の方法によって、単離精製することができる。また、上記の製造によって得られる化合物は、単離せずにそのまま次の反応に使用してもよい。
上記の製造法によって得られる化合物に、結晶多形、水和物または溶媒和物が存在する場合、本発明は、すべての結晶形、水和物または溶媒和物を使用することができる。
上記の製造法によって得られる化合物に、結晶多形、水和物または溶媒和物が存在する場合、本発明は、すべての結晶形、水和物または溶媒和物を使用することができる。
次に、本発明を参考例および実施例を挙げて説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
特に記載のない場合、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおける担体は、YAMAZEN社、FR-260 Hi-FlashTM Columnまたは和光純薬工業社、Wakogel C-200を使用した。
溶離液における混合比は、容量比である。たとえば、「ヘキサン/酢酸エチル=90/10〜50/50」は、90%ヘキサン/10%酢酸エチルの溶離液を最終的に50%ヘキサン/50%酢酸エチルの溶離液へ変化させたことを意味する。
溶離液における混合比は、容量比である。たとえば、「ヘキサン/酢酸エチル=90/10〜50/50」は、90%ヘキサン/10%酢酸エチルの溶離液を最終的に50%ヘキサン/50%酢酸エチルの溶離液へ変化させたことを意味する。
NMRスペクトルは、内部基準としてテトラメチルシランを用い、Bruker AV300(Bruker社)またはJNM-AL400型(JEOL社)を用いて測定し、全δ値をppmで示した。
各実施例において各略号は、以下の意味を有する。
Ac:アセチル
Bn:ベンジル
Et:エチル
Me:メチル
Ph:フェニル
PMB:4−メトキシベンジル
Tol:p−トルオイル
Ts:4−メチルベンゼンスルホニル
DMSO−D6:重ジメチルスルホキシド
pyridine−D5:重ピリジン
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
Ac:アセチル
Bn:ベンジル
Et:エチル
Me:メチル
Ph:フェニル
PMB:4−メトキシベンジル
Tol:p−トルオイル
Ts:4−メチルベンゼンスルホニル
DMSO−D6:重ジメチルスルホキシド
pyridine−D5:重ピリジン
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
参考例1
(2R,3S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロチオフェン−3,4−ジオール1.50gのN,N−ジメチルホルムアミド15mL溶液に、0℃で60%水素化ナトリウム2.00gを加え、5℃以下で1時間攪拌した後、0℃で臭化ベンジル4.50mLを加え、25℃で3時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルおよび水を加えた。有機層を分取し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5〜86/14)で精製し、無色油状物の(2R,3S,4S)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−2−((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロチオフェン2.31gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:2.90(1H,dd,J=4.8,11.4Hz),3.04(1H,dd,J=5.0,11.4Hz),3.47-3.59(2H,m),3.69(1H,t,J=7.8Hz),4.10-4.21(2H,m),4.45-4.61(6H,m),7.25-7.35(15H,m)
1H-NMR(CDCl3)δ値:2.90(1H,dd,J=4.8,11.4Hz),3.04(1H,dd,J=5.0,11.4Hz),3.47-3.59(2H,m),3.69(1H,t,J=7.8Hz),4.10-4.21(2H,m),4.45-4.61(6H,m),7.25-7.35(15H,m)
参考例2
(2R,3S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロチオフェン−3,4−ジオール1.12gのN,N−ジメチルホルムアミド10mL溶液に、0℃で60%水素化ナトリウム1.49gを加え、5℃以下で30分攪拌した後、0℃で4−メトキシベンジルクロリド3.86mLを加え、25℃で6時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルおよび水を加えた。有機層を分取し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5〜86/14)で精製し、無色油状物の(2R,3S,4S)−3,4−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)テトラヒドロチオフェン1.93gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:2.86(1H,dd,J=4.8,11.4Hz),3.03(1H,dd,J=5.2,11.4Hz),3.42-3.52(2H,m),3.64(1H,dd,J=7.2,8.1Hz),3.79-3.81(9H,m),4.03-4.16(2H,m),4.39-4.52(6H,m),6.84-6.87(6H,m),7.18-7.25(6H,m)
1H-NMR(CDCl3)δ値:2.86(1H,dd,J=4.8,11.4Hz),3.03(1H,dd,J=5.2,11.4Hz),3.42-3.52(2H,m),3.64(1H,dd,J=7.2,8.1Hz),3.79-3.81(9H,m),4.03-4.16(2H,m),4.39-4.52(6H,m),6.84-6.87(6H,m),7.18-7.25(6H,m)
実施例1
(4S,5R)−4−(ヒドロキシメチル)−2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−オール20.0gおよびメトキシメチレンマロン酸ジメチル18.2gのテトラヒドロフラン200mL溶液に、25℃でtert−ブトキシカリウム1.1gを加え、25℃で1時間攪拌した。反応混合物にトルエンを加え、テトラヒドロフランを減圧留去した後、酢酸エチルおよび水を加えた。有機層を分取し、水および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をメタノールから再結晶し、白色固体のジメチル 2−((4aS,8aR)−6−フェニルテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3]ジオキシン−2−イル)マロナート21.3gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:3.75-3.81(11H,m),4.23-4.31(2H,m),5.30(1H,d,J=7.8Hz),5.60(1H,s),7.35-7.39(3H,m),7.44-7.50(2H,m)
1H-NMR(CDCl3)δ値:3.75-3.81(11H,m),4.23-4.31(2H,m),5.30(1H,d,J=7.8Hz),5.60(1H,s),7.35-7.39(3H,m),7.44-7.50(2H,m)
実施例2
ジメチル 2−((4aS,8aR)−6−フェニルテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3]ジオキシン−2−イル)マロナート20.4gの酢酸エチル70mL溶液に、25℃で20%水酸化パラジウム/炭素1.24gを加え、水素雰囲気下(5MPa)で4時間攪拌した。不溶物を濾去した後、溶媒を減圧留去し、無色油状物のジメチル 2−((4R,5S)−5−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキサン−2−イル)マロナート15.7gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:2.40(1H,s),2.70(1H,s),3.44-3.56(2H,m),3.68(1H,d,J=7.2Hz),3.76-3.85(9H,m),4.11-4.21(1H,m),5.15(1H,d,J=7.2Hz)
1H-NMR(CDCl3)δ値:2.40(1H,s),2.70(1H,s),3.44-3.56(2H,m),3.68(1H,d,J=7.2Hz),3.76-3.85(9H,m),4.11-4.21(1H,m),5.15(1H,d,J=7.2Hz)
実施例3
ジメチル 2−((4R,5S)−5−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキサン−2−イル)マロナート53.0gの塩化メチレン800mL溶液に、-5℃以下でトリエチルアミン112mL加えた後、塩化チオニル21.8mLの塩化メチレン500mL溶液を-5℃以下で滴下した。5℃以下で20分攪拌した後、反応混合物に水を加えた。有機層を分取し、1mol/L塩酸、水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で順次洗浄し、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物の塩化メチレン265mLおよびアセトニトリル265mL混合溶液を、過ヨウ素酸ナトリウム159gおよび塩化ルテニウム(III)n水和物1.25gの水530mL溶液に、0℃で滴下し、20分攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加えた。有機層を分取し、水、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムおよびシリカゲルを加え、5分攪拌した。不溶物を濾去した後、溶媒を減圧留去し、得られた残留物をメタノールおよび水から再結晶し、白色固体のジメチル 2−((4aR,8aS)−2,2−ジオキシドテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3,2]ジオキサチイン−6−イル)マロナート42.3gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:3.70(1H,d,J=7.8Hz),3.77(3H,s),3.78(3H,s),3.82(1H,d,J=10.5Hz),4.01-4.11(1H,m),4.31(1H,dd,J=5.0,10.5Hz),4.56(1H,dd,J=5.0,10.5Hz),4.54-4.75(2H,m),5.27(1H,d,J=7.8Hz)
得られた残留物の塩化メチレン265mLおよびアセトニトリル265mL混合溶液を、過ヨウ素酸ナトリウム159gおよび塩化ルテニウム(III)n水和物1.25gの水530mL溶液に、0℃で滴下し、20分攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加えた。有機層を分取し、水、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムおよびシリカゲルを加え、5分攪拌した。不溶物を濾去した後、溶媒を減圧留去し、得られた残留物をメタノールおよび水から再結晶し、白色固体のジメチル 2−((4aR,8aS)−2,2−ジオキシドテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3,2]ジオキサチイン−6−イル)マロナート42.3gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:3.70(1H,d,J=7.8Hz),3.77(3H,s),3.78(3H,s),3.82(1H,d,J=10.5Hz),4.01-4.11(1H,m),4.31(1H,dd,J=5.0,10.5Hz),4.56(1H,dd,J=5.0,10.5Hz),4.54-4.75(2H,m),5.27(1H,d,J=7.8Hz)
実施例4
(2R,3S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロチオフェン−3,4−ジオール500mgおよびジメチル 2−((4aR,8aS)−2,2−ジオキシドテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3,2]ジオキサチイン−6−イル)マロナート1.14gのアセトン1.5mL溶液に、25℃で2,6−ルチジン31μLを加え、70℃で13時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、アセトンを加え、固形物を濾取し、白色固体の(4S,5S)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート1.20gを得た。
1H-NMRおよびHPLCを測定した結果、トランス/シス比は78/22であった。
1H-NMR(DMSO-D6)δ値:3.56-3.63(2H,m),3.62-3.73(8H,m),3.42-4.08(6H,m),4.14(1H,dd,J=5.3,10.2Hz),4.22-4.29(2H,m),4.47-4.53(1H,m),5.21(1H,d,J=7.5Hz),5.57(2H,s),6.13(2H,m)
1H-NMRおよびHPLCを測定した結果、トランス/シス比は78/22であった。
1H-NMR(DMSO-D6)δ値:3.56-3.63(2H,m),3.62-3.73(8H,m),3.42-4.08(6H,m),4.14(1H,dd,J=5.3,10.2Hz),4.22-4.29(2H,m),4.47-4.53(1H,m),5.21(1H,d,J=7.5Hz),5.57(2H,s),6.13(2H,m)
実施例5
(5−1)
(4S,5S)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート(トランス/シス=78/22)2.90gの水14.5mLおよび酢酸エチル14.5mL混合溶液に、25℃でジエチルアミン756μLを加え、25℃で50分攪拌した。水層を分取し、酢酸エチルで洗浄し、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をメタノールから再結晶し、白色固体の(2S,3S)−4−((1S,2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)−1,3−ジヒドロキシブタン−2−イル サルファート(サラシノール)1.05gを得た。
1H-NMR(pyridine-D5)δ値:4.32-4.39(3H,m),4.51-4.66(5H,m),4.75-4.82(1H,m),4.91-5.05(1H,m),5.09-5.14(2H,m),5.23-5.27(1H,m)
(4S,5S)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート(トランス/シス=78/22)2.90gの水14.5mLおよび酢酸エチル14.5mL混合溶液に、25℃でジエチルアミン756μLを加え、25℃で50分攪拌した。水層を分取し、酢酸エチルで洗浄し、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をメタノールから再結晶し、白色固体の(2S,3S)−4−((1S,2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)−1,3−ジヒドロキシブタン−2−イル サルファート(サラシノール)1.05gを得た。
1H-NMR(pyridine-D5)δ値:4.32-4.39(3H,m),4.51-4.66(5H,m),4.75-4.82(1H,m),4.91-5.05(1H,m),5.09-5.14(2H,m),5.23-5.27(1H,m)
(5−2)
(4S,5S)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート(トランス/シス=78/22)500mgの水2.5mLおよびメタノール2.5mL混合溶液に、25℃でトリエチルアミン220μLを加え、25℃で5時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加えた。水層を分取し、酢酸エチルで洗浄し、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物のHPLCを測定した結果、サラシノールの生成が確認され、反応率は97%であった。
(4S,5S)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート(トランス/シス=78/22)500mgの水2.5mLおよびメタノール2.5mL混合溶液に、25℃でトリエチルアミン220μLを加え、25℃で5時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加えた。水層を分取し、酢酸エチルで洗浄し、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物のHPLCを測定した結果、サラシノールの生成が確認され、反応率は97%であった。
(5−3)
(4S,5S)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート(トランス/シス=78/22)500mgの水2.5mLおよびトルエン2.5mL混合溶液に、25℃でプロピルアミン220μLを加え、25℃で1時間攪拌した。反応混合物にトルエンを加えた。水層を分取し、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物のHPLCを測定した結果、サラシノールの生成が確認され、反応率は96%であった。
(4S,5S)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート(トランス/シス=78/22)500mgの水2.5mLおよびトルエン2.5mL混合溶液に、25℃でプロピルアミン220μLを加え、25℃で1時間攪拌した。反応混合物にトルエンを加えた。水層を分取し、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物のHPLCを測定した結果、サラシノールの生成が確認され、反応率は96%であった。
(5−4)
(4S,5S)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート(トランス/シス=78/22)500mgの水2.5mLおよびトルエン2.5mL混合溶液に、25℃でジブチルアミン212μLを加え、25℃で4時間攪拌した。反応混合物にトルエンを加えた。水層を分取し、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物のHPLCを測定した結果、サラシノールの生成が確認され、反応率は85%であった。
(4S,5S)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート(トランス/シス=78/22)500mgの水2.5mLおよびトルエン2.5mL混合溶液に、25℃でジブチルアミン212μLを加え、25℃で4時間攪拌した。反応混合物にトルエンを加えた。水層を分取し、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物のHPLCを測定した結果、サラシノールの生成が確認され、反応率は85%であった。
(5−5)
(4S,5S)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート(トランス/シス=78/22)1gの水10mL溶液を70℃で8時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた油状物の水5mLおよびメタノール5mL混合溶液に、25℃でピリジン203μLおよびアニリン287μLを加え、50℃で13時間攪拌した。反応混合物にトルエンを加えた。水層を分取し、酢酸エチルで洗浄し、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物をメタノールから再結晶し、白色固体のサラシノール485mgを得た。
(4S,5S)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート(トランス/シス=78/22)1gの水10mL溶液を70℃で8時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた油状物の水5mLおよびメタノール5mL混合溶液に、25℃でピリジン203μLおよびアニリン287μLを加え、50℃で13時間攪拌した。反応混合物にトルエンを加えた。水層を分取し、酢酸エチルで洗浄し、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物をメタノールから再結晶し、白色固体のサラシノール485mgを得た。
実施例6
(2R,3S,4S)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−2−((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロチオフェン1.24gおよびジメチル 2−((4aR,8aS)−2,2−ジオキシドテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3,2]ジオキサチイン−6−イル)マロナート1.01gのアセトン1.5mL溶液に、25℃で2,6−ルチジン31μLを加え、70℃で24時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=99/1〜95/5)で精製し、無色油状物の(4S,5S)−4−(((1S,2R,3S,4S)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−2−((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル)−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート1.32gを得た。
1H-NMR(DMSO-D6)δ値:3.56-3.66(7H,m),3.72-3.76(2H,m),3.88-4.16(7H,m),4.24-4.38(2H,m),4.51-4.64(7H,m),4.76-4.79(1H,m),5.17(1H,d,J=7.2Hz),7.33-7.37(15H,m)
1H-NMR(DMSO-D6)δ値:3.56-3.66(7H,m),3.72-3.76(2H,m),3.88-4.16(7H,m),4.24-4.38(2H,m),4.51-4.64(7H,m),4.76-4.79(1H,m),5.17(1H,d,J=7.2Hz),7.33-7.37(15H,m)
実施例7
(4S,5S)−4−(((1S,2R,3S,4S)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−2−((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル)−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート440mgのメタノール4.4mL溶液に、25℃でジエチルアミン73μLを加え、25℃で1時間攪拌した。反応混合物の溶媒を減圧留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0〜92/8)で精製し、白色固体の(2S,3S)−4−((1R,2R,3S,4S)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−2−((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)−1,3−ジヒドロキシブタン−2−イル サルファート240mgを得た。
1H-NMR(DMSO-D6)δ値:3.61-3.65(2H,m),3.74-4.05(6H,m),4.09-4.14(1H,m),4.17-4.23(1H,m),4.36-4.41(1H,m),4.50-4.80(9H,m)6.01(1H,d,J=6.0Hz),7.23-7.39(15H,m)
1H-NMR(DMSO-D6)δ値:3.61-3.65(2H,m),3.74-4.05(6H,m),4.09-4.14(1H,m),4.17-4.23(1H,m),4.36-4.41(1H,m),4.50-4.80(9H,m)6.01(1H,d,J=6.0Hz),7.23-7.39(15H,m)
実施例8
(2S,3S)−4−((1R,2R,3S,4S)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−2−((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)−1,3−ジヒドロキシブタン−2−イル サルファート240mgの酢酸1mL溶液に、25℃で20%水酸化パラジウム/炭素24mgを加え、水素雰囲気下、50℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、不溶物を濾去した。
1H-NMRおよびHPLCを測定した結果、原料の消失およびサラシノールの生成が確認された。
1H-NMRおよびHPLCを測定した結果、原料の消失およびサラシノールの生成が確認された。
実施例9
(2R,3S,4S)−3,4−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)テトラヒドロチオフェン1.00gおよびジメチル 2−((4aR,8aS)−2,2−ジオキシドテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3,2]ジオキサチイン−6−イル)マロナート671mgのアセトン1mL溶液に、25℃で2,6−ルチジン18μLを加え、70℃で13時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=90/10)で精製し、白色固体の(4S,5S)−4−(((1S,2R,3S,4S)−3,4−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル)−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート1.10gを得た。
1H-NMR(DMSO-D6)δ値:3.52-4.17(25H,m),4.21-4.28(2H,m),4.41-4.58(7H,m),4.64-4.69(1H,m),5.16(1H,d,J=7.5Hz),6.88-6.93(6H,m),7.16-7.28(6H,m)
1H-NMR(DMSO-D6)δ値:3.52-4.17(25H,m),4.21-4.28(2H,m),4.41-4.58(7H,m),4.64-4.69(1H,m),5.16(1H,d,J=7.5Hz),6.88-6.93(6H,m),7.16-7.28(6H,m)
実施例10
(4S,5S)−4−(((1S,2R,3S,4S)−3,4−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル)−2−(1,3−ジメトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート500mgのメタノール5.0mL溶液に、25℃でジエチルアミン74μLを加え、25℃で3時間攪拌した。反応混合物の溶媒を減圧留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=100/0〜94/6)で精製し、白色固体の(2S,3S)−4−((1R,2R,3S,4S)−3,4−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)−1,3−ジヒドロキシブタン−2−イル サルファート300mgを得た。
1H-NMR(DMSO-D6)δ値:3.49-3.99(17H,m),4.06-4.21(2H,m),4.28-4.31(1H,m),4.38-4.66(8H,m),4.76-4.79(1H,m),6.00(1H,d,J=6.0Hz),6.30-6.93(6H,m),7.16-7.28(6H,m)
1H-NMR(DMSO-D6)δ値:3.49-3.99(17H,m),4.06-4.21(2H,m),4.28-4.31(1H,m),4.38-4.66(8H,m),4.76-4.79(1H,m),6.00(1H,d,J=6.0Hz),6.30-6.93(6H,m),7.16-7.28(6H,m)
実施例11
(2S,3S)−4−((1R,2R,3S,4S)−3,4−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)−1,3−ジヒドロキシブタン−2−イル サルファート300mgのトリフルオロ酢酸1.2mLおよび水0.2mL混合溶液を25℃で2時間攪拌した。
1H-NMRおよびHPLCを測定した結果、原料の消失およびサラシノールの生成が確認された。
1H-NMRおよびHPLCを測定した結果、原料の消失およびサラシノールの生成が確認された。
実施例12
(4S,5R)−4−(ヒドロキシメチル)−2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−オール5.00gおよびエトキシメチレンマロン酸ジエチル5.7gのテトラヒドロフラン50mL溶液に、25℃でtert−ブトキシカリウム267mgを加え、25℃で1時間攪拌した。反応混合物にトルエンを加え、テトラヒドロフランを減圧留去した後、酢酸エチルおよび水を加えた。有機層を分取し、水および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=16/84〜33/67)で精製し、白色固体のジエチル 2−((4aS,8aR)−6−フェニルテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3]ジオキシン−2−イル)マロナート3.54gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:1.24-1.31(6H,m),3.65(1H,d,J=7.8Hz),3.65-3.82(4H,m)4.19-4.27(6H,m),5.30(1H,d,J=7.8Hz),5.61(1H,s),7.35-7.39(3H,m),7.45-7.49(2H,m)
1H-NMR(CDCl3)δ値:1.24-1.31(6H,m),3.65(1H,d,J=7.8Hz),3.65-3.82(4H,m)4.19-4.27(6H,m),5.30(1H,d,J=7.8Hz),5.61(1H,s),7.35-7.39(3H,m),7.45-7.49(2H,m)
実施例13
ジエチル 2−((4aS,8aR)−6−フェニルテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3]ジオキシン−2−イル)マロナート3.54gのメタノール18mL溶液に、25℃で0.5mol/L塩酸/メタノール溶液800μLを加え、25℃で3時間攪拌した。反応混合物にトリエチルアミン50μLを加え、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=33/67〜0/100)で精製し、無色油状物のジエチル 2−((4R,5S)−5−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキサン−2−イル)マロナート2.45gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:1.24-1.30(6H,m),2.37(1H,s),2.75(1Hs),3.44-3.56(2H,m),3.63(1H,d,J=7.5Hz),3.78-3.86(3H,m),4.16-4.26(5H,m),5.15(1H,d,J=7.5Hz)
1H-NMR(CDCl3)δ値:1.24-1.30(6H,m),2.37(1H,s),2.75(1Hs),3.44-3.56(2H,m),3.63(1H,d,J=7.5Hz),3.78-3.86(3H,m),4.16-4.26(5H,m),5.15(1H,d,J=7.5Hz)
実施例14
ジエチル 2−((4R,5S)−5−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキサン−2−イル)マロナート2.45gの塩化メチレン40mL溶液に、-5℃以下でトリエチルアミン4.44mLを加えた後、塩化チオニル913μLの塩化メチレン21mL溶液を、-5℃で滴下した。5℃以下で20分攪拌した後、反応混合物に水を加えた。有機層を分取し、1mol/L塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物の塩化メチレン10mLおよびアセトニトリル10mL混合溶液を、過ヨウ素酸ナトリウム6.64gおよび塩化ルテニウム(III)n水和物52.2mgの水25mL溶液に、0℃で滴下し、20分攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加えた。有機層を分取し、水、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムおよびシリカゲルを加え、5分攪拌した。不溶物を濾去した後、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=84/16〜60/40)で精製し、白色固体のジエチル 2−((4aR,8aS)−2,2−ジオキシドテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3,2]ジオキサチイン−6−イル)マロナート2.10gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:1.25-1.30(6H,m),3.65(1H,d,J=7.8Hz),3.80(1H,dd,J=10.5,10.5Hz),4.02-4.11(1H,m),4.18-4.35(5H,m),4.52-4.57(1H,m),4.63-4.72(2H,m),5.26(1H,d,J=7.8Hz)
得られた残留物の塩化メチレン10mLおよびアセトニトリル10mL混合溶液を、過ヨウ素酸ナトリウム6.64gおよび塩化ルテニウム(III)n水和物52.2mgの水25mL溶液に、0℃で滴下し、20分攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加えた。有機層を分取し、水、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムおよびシリカゲルを加え、5分攪拌した。不溶物を濾去した後、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=84/16〜60/40)で精製し、白色固体のジエチル 2−((4aR,8aS)−2,2−ジオキシドテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3,2]ジオキサチイン−6−イル)マロナート2.10gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:1.25-1.30(6H,m),3.65(1H,d,J=7.8Hz),3.80(1H,dd,J=10.5,10.5Hz),4.02-4.11(1H,m),4.18-4.35(5H,m),4.52-4.57(1H,m),4.63-4.72(2H,m),5.26(1H,d,J=7.8Hz)
実施例15
(2R,3S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロチオフェン−3,4−ジオール500mgおよびジエチル 2−((4aR,8aS)−2,2−ジオキシドテトラヒドロ[1,3]ジオキシノ[5,4−d][1,3,2]ジオキサチイン−6−イル)マロナート1.24gのアセトン1.5mL溶液に、25℃で2,6−ルチジン31μLを加え、70℃で13時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、アセトンを加え、固形物を濾取し、白色固体の(4S,5S)−2−(1,3−ジエトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート1.01gを得た。
1H-NMRを測定した結果、トランス/シス比は81/19であった。
1H-NMR(DMSO-D6)δ値:1.19(6H,dd,J=7.0,13.6Hz),3.54-4.21(17H,m),4.45-4.51(1H,m),5.20(1H,m),5.68-5.71(1H,m),6.12-6.14(2H,m)
1H-NMRを測定した結果、トランス/シス比は81/19であった。
1H-NMR(DMSO-D6)δ値:1.19(6H,dd,J=7.0,13.6Hz),3.54-4.21(17H,m),4.45-4.51(1H,m),5.20(1H,m),5.68-5.71(1H,m),6.12-6.14(2H,m)
実施例16
(4S,5S)−2−(1,3−ジエトキシ−1,3−ジオキソプロパン−2−イル)−4−(((2R,3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−1H−チオフェン−1−イウム−1−イル)メチル)−1,3−ジオキサン−5−イル サルファート(トランス/シス=81/19)500mgの水2.5mLおよび酢酸エチル2.5mL混合溶液に、25℃でジエチルアミン123μLを加え、25℃で9時間攪拌した。水層を分取し、酢酸エチルで洗浄し、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物の1H-NMRおよびHPLCを測定した結果、サラシノールの生成が確認され、反応率は、97%であった。
得られた残留物の1H-NMRおよびHPLCを測定した結果、サラシノールの生成が確認され、反応率は、97%であった。
実施例17
(3R,4R,5R)−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−2,3,4−トリオール120gのメタノール840mL溶液に、10℃以下で、アセチルクロリド22.0mLを滴下し、20〜30℃で2時間攪拌した。反応混合物に28%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液63mLを加え、メタノールを減圧留去し、アセトニトリル800mLおよびp−トルエンスルホニルクロリド480gを加えた。内温を25℃以下に保ちながらトリエチルアミン323mLおよびN−メチルイミダゾール25.2mLの混合物を滴下した後、30℃で2.5時間攪拌した。反応混合物に水900mLを加え、30℃で2時間攪拌し、酢酸エチルを加えた。有機層を分取し、25%塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。得られた残留物にエタノール1.9Lを加え、加熱溶解し、冷却しながら晶析させた。内温35℃でメタノール800mLを加え、25℃で2時間攪拌した。固形物を濾取し、白色固体の(3R,4S,5R)−2−メトキシ−5−(((4−メチルフェニル)スルホニルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン−3,4−ジイル ビス(4−メチルベンゼンスルホナート)47gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:7.77-7.64(6H,m),7.41-7.32(6H,m),5.04(0.26H,t,J=6.9Hz),4.79(0.74H,dd,J=1.2,6.0Hz),4.80-4.65(2H,m),4.43(0.74H,m),4.34(0.26H,m),4.25-4.19(0.26H,m),4.12-4.04(1.74H,m),3.21(0.78H,s),3.16(2.22H,s),2.48-2.45(3H,m).
1H-NMR(CDCl3)δ値:7.77-7.64(6H,m),7.41-7.32(6H,m),5.04(0.26H,t,J=6.9Hz),4.79(0.74H,dd,J=1.2,6.0Hz),4.80-4.65(2H,m),4.43(0.74H,m),4.34(0.26H,m),4.25-4.19(0.26H,m),4.12-4.04(1.74H,m),3.21(0.78H,s),3.16(2.22H,s),2.48-2.45(3H,m).
実施例18
(3R,4S,5R)−2−メトキシ−5−(((4−メチルフェニル)スルホニルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン−3,4−ジイル ビス(4−メチルベンゼンスルホナート)200gのN,N−ジメチルホルムアミド585mL溶液に窒素雰囲気下でチオ酢酸S−カリウム65.6gを加え、70℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水、25%塩化ナトリウム水溶液および酢酸エチルを加えた。有機層を分取し、7.5%炭酸水素ナトリウム水溶液、1mol/L塩酸および25%塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、活性炭3gで処理した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去し、赤褐色油状物のS−(((2S,3S,4R)−5−メトキシ−3,4−ビス((4−メチルフェニル)スルホニルオキシ)テトラヒドロフラン−2−イル)メチル) エタンチオアート161.5gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:7.79-7.69(4H,m),7.40-7.32(4H,m),5.04-4.75(3H,m),4.33-4.26(1H,m),3.24(2.13H,s),3.22(0.87H,s),3.19-2.98(2H,m),2.75-2.45(6H,m),2.31(0.87H,s),2.29(2.13H,s).
1H-NMR(CDCl3)δ値:7.79-7.69(4H,m),7.40-7.32(4H,m),5.04-4.75(3H,m),4.33-4.26(1H,m),3.24(2.13H,s),3.22(0.87H,s),3.19-2.98(2H,m),2.75-2.45(6H,m),2.31(0.87H,s),2.29(2.13H,s).
実施例19
S−(((2S,3S,4R)−5−メトキシ−3,4−ビス((4−メチルフェニル)スルホニルオキシ)テトラヒドロフラン−2−イル)メチル) エタンチオアート119gのメタノール463mL溶液に窒素雰囲気下で炭酸カリウム30.2gを加え、25℃で1時間攪拌した後、60℃で1時間攪拌した。反応混合物を15℃に冷却し、25℃以下で50%水酸化ナトリウム水溶液170gを滴下した。反応混合物を60℃で1時間攪拌した後、10℃に冷却した。不溶物を濾去し、溶媒を減圧留去した。得られた残留物にトルエンを加え、溶媒を減圧留去し、赤褐色油状物の(1S,4S,7S)−3−メトキシ−2−オキサ−5−チアビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−オール35.4gを得た。
得られた(1S,4S,7S)−3−メトキシ−2−オキサ−5−チアビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−オールに、トルエン213mL、テトラブチルアンモニウムクロリド1.82gおよび50%水酸化ナトリウム水溶液70.4gを加えた。混合物を10℃に冷却し、攪拌した後、p−トルエンスルホニルクロリド37.1gを、内温15℃以下を保ちながら滴下した。混合物を25℃に昇温し、水およびトルエンを加え、25℃で3時間攪拌した。反応混合物にトルエンおよび水を加えた。有機層を分取し、25%塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、活性炭3gで処理した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去し、橙色油状物の(1S,4S,7S)−3−メトキシ−2−オキサ−5−チアビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イル 4−メチルベンゾアート38.6gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:7.94-7.89(2H,m),7.27-7.22(2H,m),5.58(0.37H,t)5.43(0.63H,t),5.34(0.63H,d,J=2.4Hz),4.97(0.37H,s),4.74-4.71(0.37H,m),4.67-4.65(0.63H,m),3.81(0.63H,t,J=2.4Hz),3.59(0.37H,d,J=2.4Hz),3.54(1.89H,s),3.40(1.11H,s),3.09(1.26H,d,J=1.5Hz)3.02-2.91(0.74H,m),2.41(3H,s).
得られた(1S,4S,7S)−3−メトキシ−2−オキサ−5−チアビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−オールに、トルエン213mL、テトラブチルアンモニウムクロリド1.82gおよび50%水酸化ナトリウム水溶液70.4gを加えた。混合物を10℃に冷却し、攪拌した後、p−トルエンスルホニルクロリド37.1gを、内温15℃以下を保ちながら滴下した。混合物を25℃に昇温し、水およびトルエンを加え、25℃で3時間攪拌した。反応混合物にトルエンおよび水を加えた。有機層を分取し、25%塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、活性炭3gで処理した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去し、橙色油状物の(1S,4S,7S)−3−メトキシ−2−オキサ−5−チアビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イル 4−メチルベンゾアート38.6gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:7.94-7.89(2H,m),7.27-7.22(2H,m),5.58(0.37H,t)5.43(0.63H,t),5.34(0.63H,d,J=2.4Hz),4.97(0.37H,s),4.74-4.71(0.37H,m),4.67-4.65(0.63H,m),3.81(0.63H,t,J=2.4Hz),3.59(0.37H,d,J=2.4Hz),3.54(1.89H,s),3.40(1.11H,s),3.09(1.26H,d,J=1.5Hz)3.02-2.91(0.74H,m),2.41(3H,s).
実施例20
(1S,4S,7S)−3−メトキシ−2−オキサ−5−チアビシクロ[2.2.1]ヘプタン−7−イル 4−メチルベンゾアート38.6gのテトラヒドロフラン386mL溶液に2mol/L塩酸77mLを加え、50℃で1時間攪拌した。反応混合物を5℃に冷却し、炭酸水素ナトリウム15.6gを加えた後、水素化ホウ素ナトリウム10.4gを内温を20℃以下に保ちながら加えた。同温度で10分攪拌した後、25℃で1.5時間攪拌した。反応混合物を5℃に冷却し、6mol/L塩酸75mLを内温を20℃以下に保ちながら滴下した。酢酸エチルおよび水を加えた。有機層を分取し、25%塩化ナトリウム水溶液、7.5%炭酸水素ナトリウム水溶液および25%塩化ナトリウム水溶液の混合液ならびに25%塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。得られた残留物に酢酸エチル50mLを加え、加熱溶解した後、ヘキサン100mLを加えた。固形物を濾取し、白色固体の(2R,3S,4S)−4−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロチオフェン−3−イル 4−メチルベンゾアート12.2gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:7.90(2H,d,J=7.8Hz),7.25(2H,d,J=7.8Hz),5.37(1H,t,J=2.7Hz),4.55-4.47(1H,m),4.15-4.06(1H,m),4.03-3.97(1H,m),3.79-3.73(1H,m),3.69-3.66(1H,m),3.34-3.28(1H,m),3.08-3.02(1H,m),2.91(1H,br),2.42(3H,s).
1H-NMR(CDCl3)δ値:7.90(2H,d,J=7.8Hz),7.25(2H,d,J=7.8Hz),5.37(1H,t,J=2.7Hz),4.55-4.47(1H,m),4.15-4.06(1H,m),4.03-3.97(1H,m),3.79-3.73(1H,m),3.69-3.66(1H,m),3.34-3.28(1H,m),3.08-3.02(1H,m),2.91(1H,br),2.42(3H,s).
実施例21
(2R,3S,4S)−4−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロチオフェン−3−イル 4−メチルベンゾアート2.68gをメタノール15mLおよびテトラヒドロフラン10mLの混合液に溶解し、28%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液58mgを加え、室温で4時間攪拌した。溶媒を減圧留去した。得られた残留物に酢酸エチルおよび水を加えた。水層を分取し、酢酸エチルで洗浄した。有機層を水で抽出した。水層および抽出液を併せ、減圧下で水を留去し、無色油状物の(2R,3S,4S)−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロチオフェン−3,4−ジオール1.48gを得た。
1H-NMR(DMSO-D6)δ値:5.12(1H,d,J=4.5Hz),5.08(1H,d,J=4.5Hz),4.82(1H,t),3.99-3.92(1H,m),3.76-3.68(2H,m),3.39-3.31(1H,m),3.11-3.04(1H,m),2.91-2.84(1H,m),2.59-2.52(1H,m).
1H-NMR(DMSO-D6)δ値:5.12(1H,d,J=4.5Hz),5.08(1H,d,J=4.5Hz),4.82(1H,t),3.99-3.92(1H,m),3.76-3.68(2H,m),3.39-3.31(1H,m),3.11-3.04(1H,m),2.91-2.84(1H,m),2.59-2.52(1H,m).
実施例22
1−フェニルエタン−1,2−ジオール10gおよびメトキシメチレンマロン酸ジメチル10.2gのテトラヒドロフラン50mL溶液に、25℃でtert−ブトキシカリウム2.4gを加え、25℃で5.5時間攪拌した。反応混合物にトルエン40mLを加え、テトラヒドロフランを減圧留去した後、酢酸エチルおよび水を加えた。有機層を分取し、水および1mol/L塩酸および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、無色油状物のジメチル 2−(4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)マロナート6.2gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ値:
7.39-7.33(5H,m),5.90(0.5H,d,J=6.9Hz),5.73(0.5H,d,J=6.9Hz),5.11(1H,m),4.44-4.25(1H,m),3.80-3.78(6H,m),3.77-3.72(2H,m).
1H-NMR(CDCl3)δ値:
7.39-7.33(5H,m),5.90(0.5H,d,J=6.9Hz),5.73(0.5H,d,J=6.9Hz),5.11(1H,m),4.44-4.25(1H,m),3.80-3.78(6H,m),3.77-3.72(2H,m).
実施例23
(23−1)
ジメチル 2−(4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)マロナート280mgの酢酸エチル2mLおよび水2mL溶液に、25℃でジエチルアミン146mgを加え、25℃で2時間攪拌した。有機層を分取し、水、1mol/L塩酸および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物の1H-NMRを測定した結果、1−フェニルエタン−1,2−ジオールの生成が確認され、反応率は96%であった。
ジメチル 2−(4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)マロナート280mgの酢酸エチル2mLおよび水2mL溶液に、25℃でジエチルアミン146mgを加え、25℃で2時間攪拌した。有機層を分取し、水、1mol/L塩酸および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物の1H-NMRを測定した結果、1−フェニルエタン−1,2−ジオールの生成が確認され、反応率は96%であった。
(23−2)
ジメチル 2−(4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)マロナート280mgのメタノール2mL溶液に、25℃で28%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液232mgを加え、25℃で3時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルおよび水を加えた。有機層を分取し、水、1mol/L塩酸および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物の1H-NMRを測定した結果、1−フェニルエタン−1,2−ジオールの生成が確認され、反応率は100%であった。
ジメチル 2−(4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)マロナート280mgのメタノール2mL溶液に、25℃で28%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液232mgを加え、25℃で3時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルおよび水を加えた。有機層を分取し、水、1mol/L塩酸および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物の1H-NMRを測定した結果、1−フェニルエタン−1,2−ジオールの生成が確認され、反応率は100%であった。
(23−3)
ジメチル 2−(4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)マロナート280mgのメタノール2mL溶液に、25℃で炭酸カリウム166mgを加え、25℃で3時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルおよび水を加えた。有機層を分取し、水、1mol/L塩酸および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物の1H-NMRを測定した結果、1−フェニルエタン−1,2−ジオールの生成が確認され、反応率は93%であった。
ジメチル 2−(4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)マロナート280mgのメタノール2mL溶液に、25℃で炭酸カリウム166mgを加え、25℃で3時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルおよび水を加えた。有機層を分取し、水、1mol/L塩酸および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物の1H-NMRを測定した結果、1−フェニルエタン−1,2−ジオールの生成が確認され、反応率は93%であった。
(23−4)
ジメチル 2−(4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)マロナート280mgのメタノール2mL溶液に、25℃で炭酸水素ナトリウム100mgを加え、25℃で3時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルおよび水を加えた。有機層を分取し、水、1mol/L塩酸および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物の1H-NMRを測定した結果、1−フェニルエタン−1,2−ジオールの生成が確認され、反応率は92%であった。
ジメチル 2−(4−フェニル−1,3−ジオキソラン−2−イル)マロナート280mgのメタノール2mL溶液に、25℃で炭酸水素ナトリウム100mgを加え、25℃で3時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルおよび水を加えた。有機層を分取し、水、1mol/L塩酸および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物の1H-NMRを測定した結果、1−フェニルエタン−1,2−ジオールの生成が確認され、反応率は92%であった。
本発明の化合物は、生理活性物質として有用なサラシノールを製造するための中間体として有用であり、本発明の製造法は、サラシノールの製造法として有用である。
Claims (8)
- 一般式(15)
- 1,2−ジオール基または1,3−ジオール基に、塩基の存在下、一般式(19)
置換基群A:
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキルアミノ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいジ(炭素数1〜6のアルキル)アミノ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキルチオ基
置換基群B:
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよいアリール基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基 - 一般式(20)
置換基群A:
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキルアミノ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいジ(炭素数1〜6のアルキル)アミノ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキルチオ基
置換基群B:
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよいアリール基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基 - 一般式(9)
置換基群A:
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキルアミノ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいジ(炭素数1〜6のアルキル)アミノ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキルチオ基
置換基群B:
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよいアリール基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基 - 一般式(19)
置換基群A:
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキルアミノ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいジ(炭素数1〜6のアルキル)アミノ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキルチオ基
置換基群B:
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよいアリール基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基 - 一般式(21)
置換基群A:
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいアリール基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキルアミノ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよいジ(炭素数1〜6のアルキル)アミノ基、置換基群Bから選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキルチオ基
置換基群B:
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよいアリール基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基
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