JP2020019735A - 入浴剤作製セットおよび入浴剤作製方法 - Google Patents

入浴剤作製セットおよび入浴剤作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】入浴剤を作製する楽しさおよび面白さに加えて作製時の状態変化による楽しさおよび面白さを使用者に供与できる入浴剤作製セットおよび入浴剤作製方法を提供する。【解決手段】入浴剤作製セットは、液体(12)をゲル化してゲル状物(14)を得るためのゲル化剤を含む第1剤(13)と、前記ゲル状物(14)を液化して液状入浴剤(16)を得るためのゲル分解剤を含む第2剤(15)とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、入浴剤を作製するための入浴剤セットおよび入浴剤作製方法に関する。
後記特許文献1には、炭酸ナトリウムを主剤とする第1剤とクエン酸等を主剤とする第2剤とが水溶性仕切りを介して分離状態で収容された容器を温水に投入することによって、水溶性仕切りが温水に溶けて第1剤と第2剤とが混合され、当該混合によって発砲反応を生じさせるようにした発泡性粉末浴剤が開示されている。
前記の発泡性粉末浴剤は、既に出来上がったものを温水に投入して発砲を生じさせることを主眼としたものであるため、それ以外の楽しさおよび面白さを使用者に供与することは難しい。
登録実用新案第3036443号公報
本発明が解決しようとする課題は、入浴剤を作製する楽しさおよび面白さに加えて、作製時の状態変化による楽しさおよび面白さを使用者に供与できる入浴剤作製セットおよび入浴剤作製方法を提供することにある。
本発明に係る入浴剤作製セットは、液体をゲル化してゲル状物を得るためのゲル化剤を含む第1剤と、前記ゲル状物を液化して液状入浴剤を得るためのゲル分解剤を含む第2剤とを備える。一方、本発明に係る入浴剤作製方法は、液体に前掲の第1剤を混合してゲル状物を得る第1ステップと、前記ゲル状物に前掲の第2剤を混合して液状入浴剤を得る第2ステップとを備える。
本発明に係る入浴剤作製セットおよび入浴剤作製方法によれば、入浴剤を作製する楽しさおよび面白さに加えて、作製時の状態変化による楽しさおよび面白さを使用者に供与することができる。
図1(A)は第1剤の成分比例を示す図、図1(B)は第2剤の成分比例を示す図である。 図2(A)〜図2(F)は液状入浴剤の作製方法例を示す図である。
本発明に係る入浴剤作製セットは、主として、液体をゲル化してゲル状物を得るためのゲル化剤を含む第1剤と、ゲル状物を液化して液状入浴剤を得るためのゲル分解剤を含む第2剤とを備えており、本発明に係る入浴剤作製方法は、対象液体に第1剤を混合してゲル状物を得る第1ステップと、ゲル状物に第2剤を混合して液状入浴剤を得る第2ステップとを備えている。
入浴剤(液状入浴剤)の作製タイミングは概して入浴前または入浴時であるため、対象液体は、通常、常温の水道水または温められた水道水(浴槽内の水または温水を含む)となるが、第1剤によってゲル化が可能な水を主成分とするもの(対象液体)であれば特段の制限はない。また、第1剤と第2剤は粉状と粒状と液状のいずれでもよいが、子供が入浴剤(液状入浴剤)を作製することも考慮すると、作製時に扱い易い粉状または粒状が好ましい。さらに、入浴剤(液状入浴剤)の作製に2回の混合作業を要するため、対象液体への第1剤の混合とゲル状物への第2剤の混合に用いられる容器を、入浴剤作製セットに含めておくことが好ましい。ちなみに、容器の具体例については後記の作製方法例において説明する。
《第1剤の成分》
第1剤は、好ましくはゲル化剤と保湿剤と第1着色剤とを含んでいるが、第1剤の色付けが不要の場合には第1剤から第1着色剤を除外することも可能である。
ゲル化剤は、対象液体のゲル化が可能であれば特段の制限はないが、好ましくはポリアクリル酸ナトリウム、アガロース、ゼラチン、セルロース、カルボキシビニルポリマー、デンプン、グリコーゲン、ペクチン、カラギーナン、キサンタンガムから選択された少なくとも1種、より好ましくはポリアクリル酸ナトリウムを用いることができる。
保湿剤は、ゲル状物の保湿の他に第1剤の質量やゲル化剤との質量バランス等を補うものであり、好ましくはスクロース、グルコース、マルトース、ソルビトール、デキストリン、キシリトール、グルタミン酸ナトリウムから選択された少なくとも1種、より好ましくはスクロースを用いることができる。
第1着色剤は、第1剤の色付けの範疇にあっては特段の制限はない。ただし、第1着色剤は後記の第2着色剤との組み合わせによって液状入浴剤の色系を決定するものであるため、液状入浴剤が目的の色系となるようにするには第2着色剤との組み合わせによって得られる色系に対する配慮が必要である。ちなみに、第1着色剤と後記の第2着色剤との組み合わせによって得られる色系(液状入浴剤の色系)については後記の第2着色剤において説明する。
《第1剤の成分比》
第1剤がゲル化剤と保湿剤と第1着色剤とを含む場合、当該第1剤におけるゲル化剤の好ましい比率は1〜20質量%の範囲内、保湿剤の好ましい比率は80〜99質量%の範囲内、第1着色剤の好ましい比率は0.005〜0.1質量%の範囲内である。先に述べたように、第1剤の色付けが不要の場合には第1剤から第1着色剤を除外することも可能である。図1(A)の第1剤の成分比例を示すものであり、例A1〜A4は第1剤がゲル化剤と保湿剤と第1着色剤とを含む場合に該当し、例A5およびA6は第1剤が第1着色剤を含まない場合に該当する。
第1剤の成分比について補足すると、第1剤におけるゲル化剤の比率が1質量%未満であると所期のゲル化が期待できず、20質量%超過であるとゲル状物の粘度が高くなって第2剤の混合に支障を生じ得る。ちなみに、第1剤における保湿剤の比率は、先に述べた第1剤の質量やゲル化剤との質量バランス等を補うものであるため、ゲル化剤の比率に準じた範囲内となる。また、第1剤における第1着色剤の比率が0.005質量%未満であると液状入浴剤を混ぜた後の浴槽内の水または温水(150〜200リットルを想定)に所期の色濃度が確保できず、0.1質量%超過であると逆に液状入浴剤を混ぜた後の浴槽内の水または温水の色濃度が高くなって入浴に不向きとなる。
《第2剤の成分》
第2剤は、好ましくはゲル分解剤と第2着色剤と芳香剤とを含んでいるが、第2剤の色付けが不要の場合には第2剤から第2着色剤を除外することも可能であるし、液状入浴剤の香り付けが不要の場合には第2剤から芳香剤を除外することも可能である。
ゲル分解剤は、陽イオンの遊離等によってゲル状物の液化が可能であれば特段の制限はないが、好ましくは塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、炭酸水素ナトリウムから選択された少なくとも1種、より好ましくは塩化ナトリウムを用いることができる。
第2着色剤は、第2剤の色付けの範疇にあっては特段の制限はない。ただし、第2着色剤は前記の第1着色剤との組み合わせによって液状入浴剤の色系を決定するものであるため、液状入浴剤が目的色系となるようにするには、第1着色剤との組み合わせによって得られる色系に対する配慮が必要である。
ここで、前記の第1着色剤と第2着色剤との組み合わせによって得られる色系(液状入浴剤の色系)の例について説明する。第1着色剤と第2着色剤には好ましくは青色系と赤色系と黄色系のいずれかを用いることができ、第1着色剤の色系と第2着色剤の色系は異なる。具体的には、第1着色剤が青色系(例えば青色1号)で第2着色剤が赤色系(例えば赤色106号)の場合、液状入浴剤は紫色系となる。また、第1着色剤が赤色系(例えば赤色227号)で第2着色剤が黄色系(例えば黄色4号)の場合、液状入浴剤は橙色系となる。さらに、第1着色剤が黄色系(例えば黄色4号)で第2着色剤が青色系(例えば青色1号)の場合、液状入浴剤は緑色系となる。
なお、液状入浴剤の色系は、第1着色剤の色系と第2着色剤の色系を変えることによって、紫色系、橙色系および緑色系以外の他の色系とすることも可能である。
芳香剤は、液状入浴剤の香り付けの範疇にあっては特段の制限はない。ただし、前記の第1着色剤と前記の第2着色剤との組み合わせによって得られる色系(液状入浴剤の色系)と液状入浴剤の香りを対応させるときには、芳香剤として当該色系に対する配慮が必要である。
ここで、前記の第1着色剤と第2着色剤との組み合わせによって得られる色系(液状入浴剤の色系)に対応した香りの例について説明する。先に述べたように、第1着色剤が青色系で第2着色剤が赤色系の場合、液状入浴剤は紫色系となるため、芳香剤として当該液状入浴剤の色系(紫色系)に対応したラベンダーの香りを生じる香料を好ましく用いることができる。また、第1着色剤が赤色系で第2着色剤が黄色系の場合、液状入浴剤は橙色系となるため、芳香剤として当該液状入浴剤の色系(橙色系)に対応した檜の香りを生じる香料を好ましく用いることができる。さらに、第1着色剤が黄色系で第2着色剤が青色系の場合、液状入浴剤は緑色系となるため、芳香剤として当該液状入浴剤の色系(緑色系)に対応した森の香りを生じる香料を好ましく用いることができる。
なお、先に述べたように、液状入浴剤の色系は第1着色剤の色系と第2着色剤の色系を変えることにより紫色系、橙色系および緑色系以外の他の色系とすることも可能であるため、当該他の色系に見合う香りの芳香剤を採用することによって、液状入浴剤の香りをラベンダーの香り、檜の香りおよび森の香り以外の香りとすることも可能である。
《第2剤の成分比》
第2剤がゲル分解剤と第2着色剤と芳香剤とを含む場合、当該第2剤におけるゲル分解剤の好ましい比率は95〜100質量%の範囲内、第2着色剤の好ましい比率は0.005〜0.1質量%の範囲内、芳香剤の好ましい比率は0.3〜5質量%の範囲内である。先に述べたように、第2剤の色付けが不要の場合には第2剤から第2着色剤を除外することも可能であるし、液状入浴剤の香り付けが不要の場合には第2剤から芳香剤を除外することも可能である。図1(B)は第2剤の成分比例を示すものであって、例B1〜B4は第2剤がゲル分解剤と第2着色剤と芳香剤を含む場合に該当し、例B5およびB6は第2剤が第2着色剤を含まない場合に該当し、例B7は第2剤が第2着色剤と芳香剤を含まない場合に該当する。
第2剤の成分比について補足すると、第2剤におけるゲル分解剤の比率は当該第2剤が第2着色剤と芳香剤を含まない場合は100質量%でよいが、第2着色剤と芳香剤を含む場合にはこれらを除外した比率となる。また、第2剤における第2着色剤の比率が0.005質量%未満であると液状入浴剤を混ぜた後の浴槽内の水または温水(150〜200リットルを想定)に所期の色濃度が確保できず、0.1質量%超過であると逆に液状入浴剤を混ぜた後の浴槽内の水または温水の色濃度が高くなって入浴に不向きとなる。さらに、第2剤における芳香剤の比率が0.3質量%未満であると液状入浴剤を混ぜた後の浴槽内の水または温水(150〜200リットルを想定)に所期の香り濃度を確保できず、5質量%超過であると逆に液状入浴剤を混ぜた後の浴槽内の水または温水の香り濃度が高くなって入浴に不向きとなる。
《液状入浴剤の作製例》
液状入浴剤の作製に際しては図2(A)に示したような容器11を用意する。この容器11は、内部が視認できるように透明であることが好ましく、また、2回の混合作業時に内容物がこぼれ出ないようなフラスコ状の形態を有するものがより好ましい。さらに、容器11に対象液体の投入量を示す目印(図示省略)を設けておけば、投入量の過不足を防止することができる。ちなみに、液状入浴剤16(図2(F)を参照)が投入される浴槽内の水または温水の体積は150〜200リットルの範囲内である。
第1剤13が図1(A)に示した例A1〜A4のいずれかで第2剤15が図1(B)に示した例B1〜B4のいずれかの場合は、まず、図2(A)に示したように、容器11(透明なフラスコ状の容器)に50〜100ml(より好ましくは58ml)の対象液体12(常温の水道水または温められた水道水)を投入する。続いて、図2(B)に示したように、容器11に10gの第1剤13を投入する。続いて、図2(C)に示したように、容器11を振って対象液体12と第1剤13とを混合する。
図2(C)に示した混合に要する時間は容器11の振り方によって差異が生じるため、現実的には、対象液体12が十分にゲル化したことが目視によって確認された時点が混合終了の目安となる。例A1〜A4の第1剤13は第1着色剤を含んでいるため、対象液体12と第1剤13との混合によって得られたゲル状物14(図2(C)を参照)は、第1着色剤に相当する色系に変色する。
続いて、図2(D)に示したように、容器11に10gの第2剤15を投入する。続いて、図2(E)に示したように、容器11を振ってゲル状物14と第2剤15とを混合する。
図2(E)に示した混合に要する時間も容器11の振り方によって差異が生じるため、現実的には、ゲル状物14が十分に液化したことが目視によって確認された時点が混合終了の目安となる。例B1〜B4の第2剤15は第2着色剤を含んでいるため、ゲル状物14と第2剤15との混合によって得られた液状入浴剤16(図2(E)を参照)は、前記第1着色剤と第2着色剤との組み合わせによって得られる色系に変色する。
例えば、第1着色剤が青色系で第2着色剤が赤色系の場合、液状入浴剤16は紫色系となる。また、第1着色剤が赤色系で第2着色剤が黄色系の場合、液状入浴剤16は橙色系となる。さらに、第1着色剤が黄色系で第2着色剤が青色系の場合、液状入浴剤16は緑色系となる。
また、例B1〜B4の第2剤15は液状入浴剤16の色系に対応した芳香剤を含んでいるため、例えば、液状入浴剤16が紫色系の場合、当該液状入浴剤16は紫色系に対応したラベンダーの香りを生じるものとなる。また、液状入浴剤16が橙色系の場合、当該液状入浴剤16は橙色系に対応した檜の香りを生じるものとなる。さらに、液状入浴剤16が緑色系の場合、当該液状入浴剤16は緑色系に対応した森の香りを生じるものとなる。
液状入浴剤16が作製された後は、図2(F)に示したように、容器11を傾けて当該液状入浴剤16を浴槽内の水または温水に投入し、手または攪拌器具によって当該水または温水を攪拌する。ここで作製された液状入浴剤16は色系と当該色系に対応した香りを有するものであるため、攪拌後の浴槽内の水または温水は液状入浴剤16に相当する色系に変わったものとなり、かつ、液状入浴剤16の色系に対応する香りを生じるものになる。
すなわち、前記の作製例によれば、混合作業によって液状入浴剤17を作製する楽しさおよび面白さに加えて、作製時の状態変化(対象液体がゲル化する変化とゲル状物が液化する変化)による楽しさおよび面白さと、作製時の色系変化(ゲル状物14とは異なる液状入浴剤17の色系変化)による楽しさおよび面白さと、液状入浴剤17の色系と香りとの対応に係る楽しさおよび面白さを使用者に供与することができる。
一方、第1剤13が図1(A)に示した例A5およびA6のいずれかで第2剤15が図1(B)に示した例B5およびB6のいずれかの場合には、前記と同様に、まず、図2(A)に示したように、容器11(透明なフラスコ状の容器)に100mlの対象液体12(常温の水道水または温められた水道水)を投入する。続いて、図2(B)に示したように、容器11に10gの第1剤13を投入する。続いて、図2(C)に示したように、容器11を振って対象液体12と第1剤13とを混合する。
図2(C)に示した混合に要する時間は容器11の振り方によって差異が生じるため、現実的には、対象液体12が十分にゲル化したことが目視によって確認された時点が混合終了の目安となる。例A5およびA6の第1剤13は第1着色剤を含んでいないため、対象液体12と第1剤13との混合によって得られたゲル状物14(図2(C)を参照)は変色しない。
続いて、図2(D)に示したように、容器11に10gの第2剤15を投入する。続いて、図2(E)に示したように、容器11を振ってゲル状物14と第2剤15とを混合する。
図2(E)に示した混合に要する時間も容器11の振り方によって差異が生じるため、現実的には、ゲル状物14が十分に液化したことが目視によって確認された時点が混合終了の目安となる。例B5およびB6の第2剤15は第2着色剤を含んでいないため、ゲル状物14と第2剤15との混合によって得られた液状入浴剤16(図2(E)を参照)は変色しないが、例B5およびB6の第2剤15は芳香剤を含んでいるため、ゲル状物14と第2剤15との混合によって得られた液状入浴剤16(図2(E)を参照)は当該芳香剤に相当する香りを生じるものになる。
液状入浴剤16が作製された後は、図2(F)に示したように、容器11を傾けて当該液状入浴剤16を浴槽内の水または温水に投入し、手または攪拌器具によって当該水または温水を攪拌する。ここで作製された液状入浴剤16は香りを有するものの色系を有するものではないため、攪拌後の浴槽内の水または温水は異なる色系に変わらないものの液状入浴剤16に相当する香りを生じるものになる。
すなわち、前記の作製例によれば、混合作業によって入浴剤を作製する楽しさおよび面白さに加えて、作製時の状態変化(対象液体がゲル化する変化とゲル状物が液化する変化)による楽しさおよび面白さと、液状入浴剤17の香り付けに係る楽しさおよび面白さを使用者に供与することができる。
他方、第1剤13が図1(A)に示した例A5およびA6のいずれかで第2剤15が図1(B)に示した例B7場合には、前記と同様に、まず、図2(A)に示したように、容器11(透明なフラスコ状の容器)に50〜100ml(より好ましくは58ml)の対象液体12(常温の水道水または温められた水道水)を投入する。続いて、図2(B)に示したように、容器11に10gの第1剤13を投入する。続いて、図2(C)に示したように、容器11を振って対象液体12と第1剤13とを混合する。
図2(C)に示した混合に要する時間は容器11の振り方によって差異が生じるため、現実的には、対象液体12が十分にゲル化したことが目視によって確認された時点が混合終了の目安となる。例A5およびA6の第1剤13は第1着色剤を含んでいないため、対象液体12と第1剤13との混合によって得られたゲル状物14(図2(C)を参照)は変色しない。
続いて、図2(D)に示したように、容器11に10gの第2剤15を投入する。続いて、図2(E)に示したように、容器11を振ってゲル状物14と第2剤15とを混合する。
図2(E)に示した混合に要する時間も容器11の振り方によって差異が生じるため、現実的には、ゲル状物14が十分に液化したことが目視によって確認された時点が混合終了の目安となる。例B7の第2剤15は第2着色剤を含んでいないため、ゲル状物14と第2剤15との混合によって得られた液状入浴剤16(図2(E)を参照)は変色しない。また、例B7の第2剤15は芳香剤を含んでいないため、ゲル状物14と第2剤15との混合によって得られた液状入浴剤16(図2(E)を参照)は香りを生じない。
液状入浴剤16が作製された後は、図2(F)に示したように、容器11を傾けて当該液状入浴剤16を浴槽内の水または温水に投入し、手または攪拌器具によって当該水または温水を攪拌する。ここで作製された液状入浴剤16は色系と香りを有するものではないため、攪拌後の浴槽内の水または温水は異なる色系に変わらず、かつ、香りも生じない。
すなわち、前記の作製例によれば、混合作業によって入浴剤を作製する楽しさおよび面白さに加えて、作製時の状態変化(対象液体がゲル化する変化とゲル状物が液化する変化)による楽しさおよび面白さを使用者に供与することができる。
図1(A)に示した例A1〜A6と図1(B)に示した例B1〜B7は前記以外の組み合わせで用いることも可能である。例えば、第1剤13が例A1〜A4のいずれかで第2剤15が図1(B)に示した例B5およびB6のいずれかの場合は、作製された液状入浴剤16は第1剤13の第1着色剤に相当する色系と第2剤15の芳香剤に相当する香りを生じるものとなる。また、第1剤13が例A5およびA6のいずれかで第2剤15が図1(B)に示した例B1〜B4のいずれかの場合は、作製された液状入浴剤16は第2剤15の第2着色剤に相当する色系と第2剤15の芳香剤に相当する香りを生じるものとなる。
すなわち、図1(A)に示した例A1〜A6のいずれかと図1(B)に示した例B1〜B7のいずれかを組み合わせた場合でも、例A1〜A6はいずれもゲル化剤と保湿剤を有し、例B1〜B7はいずれもゲル分解剤を有していため、少なくとも、混合作業によって入浴剤を作製する楽しさおよび面白さに加えて、作製時の状態変化(対象液体がゲル化する変化とゲル状物が液化する変化)による楽しさおよび面白さを使用者に供与することが可能である。
11…容器、12…対象液体、13…第1剤、14…ゲル状物、15…第2剤、16…液状入浴剤。
本発明に係る入浴剤作製セットは、液体をゲル化してゲル状物を得るためのゲル化剤と、基剤としての保湿剤と、色付けのための第1着色剤とを含む第1剤と、前記ゲル状物を液化して液状入浴剤を得るためのゲル分解剤を含む第2剤とを備え、前記保湿剤は、スクロース、グルコース、マルトース、ソルビトール、デキストリン、キシリトール、グルタミン酸ナトリウムから選択された少なくとも1種である

Claims (24)

  1. 液体をゲル化してゲル状物を得るためのゲル化剤を含む第1剤と、
    前記ゲル状物を液化して液状入浴剤を得るためのゲル分解剤を含む第2剤とを備える、
    入浴剤作製セット。
  2. 前記第1剤の前記ゲル化剤は、ポリアクリル酸ナトリウム、アガロース、ゼラチン、セルロース、カルボキシビニルポリマー、デンプン、グリコーゲン、ペクチン、カラギーナン、キサンタンガムから選択された少なくとも1種である、
    請求項1に記載の入浴剤作製セット。
  3. 前記第1剤における前記ゲル化剤の比率は、1〜20質量%の範囲内である、
    請求項1または2に記載の入浴剤作製セット。
  4. 前記第1剤は、基剤としての保湿剤をさらに含む、
    請求項1〜3に記載の入浴剤作製セット。
  5. 前記第1剤の前記保湿剤は、スクロース、グルコース、マルトース、ソルビトール、デキストリン、キシリトール、グルタミン酸ナトリウムから選択された少なくとも1種である、
    請求項4に記載の入浴剤作製セット。
  6. 前記第1剤における前記保湿剤の比率は、80〜99質量%の範囲内である、
    請求項4または5に記載の入浴剤作製セット。
  7. 前記第1剤は、当該第1剤の色付けのための第1着色剤をさらに含む、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の入浴剤作製セット。
  8. 前記第1剤の前記第1着色剤は、青色系と赤色系と黄色系とのいずれかである、
    請求項7に記載の入浴剤作製セット。
  9. 前記第1剤における前記第1着色剤の比率は、0.005〜0.1質量%の範囲内である、
    請求項7または8に記載の入浴剤作製セット。
  10. 前記第2剤の前記ゲル分解剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、炭酸水素ナトリウムから選択された少なくとも1種である、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の入浴剤作製セット。
  11. 前記第2剤における前記ゲル分解剤の比率は、95〜100質量%の範囲内である、
    請求項10に記載の入浴剤作製セット。
  12. 前記第2剤は、当該第2剤の色付けのための第2着色剤をさらに含む、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の入浴剤作製セット。
  13. 前記第2剤の前記第2着色剤は、青色系と赤色系と黄色系のいずれかである、
    請求項12に記載の入浴剤作製セット。
  14. 前記第2剤における前記第2着色剤の比率は、0.005〜0.1質量%の範囲内である、
    請求項12または13に記載の入浴剤作製セット。
  15. 前記第1剤の前記第1着色剤の色系と前記第2剤の前記第2着色剤の色系は異なる、
    請求項7〜9と12〜14のいずれか1項に記載の入浴剤作製セット。
  16. 前記第1剤の前記第1着色剤が青色系、前記第2剤の前記第2着色剤が赤色系であり、前記液状入浴剤は紫色系である、
    請求項15に記載の入浴剤作製セット。
  17. 前記第1剤の前記第1着色剤が赤色系、前記第2剤の前記第2着色剤が黄色系であり、前記液状入浴剤は橙色系である、
    請求項15に記載の入浴剤作製セット。
  18. 前記第1剤の前記第1着色剤が黄色系、前記第2剤の前記第2着色剤が青色系であり、前記液状入浴剤は緑色系である、
    請求項15に記載の入浴剤作製セット。
  19. 前記第2剤は、前記液状入浴剤の香り付けのための芳香剤をさらに含む、
    請求項1〜18のいずれか1項に記載の入浴剤作製セット。
  20. 前記第2剤における前記芳香剤の比率は、0.3〜5質量%の範囲内である、
    請求項19に記載の入浴剤作製セット。
  21. 前記液体への前記第1剤の混合と前記ゲル状物への前記第2剤の混合に用いられる容器をさらに備える、
    請求項1〜20のいずれか1項に入浴剤作製セット。
  22. 前記容器は、透明なフラスコ状の形態である、
    請求項21に記載の入浴剤作製セット。
  23. 液体にゲル化剤を含む第1剤を混合してゲル状物を得る第1ステップと、
    前記ゲル状物にゲル分解剤を含む第2剤を混合して液状入浴剤を得る第2ステップとを備える、
    入浴剤作製方法。
  24. 前記第1ステップと前記第2ステップを、透明なフラスコ状の形態の容器を用いて行う、
    請求項23に記載の入浴剤作製方法。
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