JP2020018916A - ジッパーテープ、ジッパーテープ付袋体、および、ジッパーテープ付袋体の製造方法 - Google Patents

ジッパーテープ、ジッパーテープ付袋体、および、ジッパーテープ付袋体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エネルギー線を利用して良好に接着できるジッパーテープを備えたジッパーテープ付袋体を提供する。【解決手段】雄部212を一体に設けた帯状の雄側基体部211Aと、雌部222を一体に設けた雌側基体部221Aとに、雄部212または雌部222が設けられた側と反対側の面に、吸光層23と、接合層24とを積層形成する。吸光層23は、波長吸収域が800nm以上1200nm以下のレーザー光を吸光する吸光材料を含有する。接合層24は、融点が60℃以上120℃以下の低融点樹脂であるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを含有する。ジッパーテープ20を基材フィルム11に接合する際、レーザー光の照射により、吸光層23が加熱して接合層24が溶融する。溶融した接合層24を基材フィルム11に圧着して接合する。基材フィルム11が熱劣化することなく接合できる。【選択図】図2

Description

本発明は、ジッパーテープ、ジッパーテープ付袋体、および、ジッパーテープ付袋体の製造方法に関する。
従来、ジッパーテープ付袋体を製造する方法として、ジッパーテープをレーザー照射によりフィルムに接着する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の方法は、折りたたまれたシートの間に互いにかみ合うファスナーを配置させ、シートを介してファスナーとシートとの接合部分にレーザービームを集束するように照射させ、互いに接合させる構成が採られている。
米国特許第5279693号明細書
しかしながら、特許文献1に記載のような従来の方法では、レーザーの照射によりシートの熱劣化が生じ、シートのバリア性が低下したり、シートの熱収縮によりシワや弛みが発生したりするなどの不都合を生じるおそれがある。
本発明は、エネルギー線を利用して良好に接着可能なジッパーテープ、ジッパーテープ付袋体、および、ジッパーテープ付袋体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のジッパーテープは、対をなす雄部材および雌部材を備えたジッパーテープであって、少なくとも一部に、波長吸収域が800nm以上1200nm以下の吸光材料が含有されたことを特徴とする。
この発明では、少なくとも一部に、波長吸収域が800nm以上1200nm以下のエネルギー線を吸光する吸光材料を含有するので、吸光材料が効率よくエネルギー線を吸収し、吸光部材が含有された部分もしくは吸光部材が含有された部分に隣接する樹脂を含有する部分のみを溶融することが可能となる。このことにより、ジッパーテープを取り付けるフィルムなどの熱劣化が生じることを抑制でき、良好に接着できる。
ここで、本発明でエネルギー線とは、照射できるものであれば、特に制限はなく、例えば不可視光領域の波長のレーザー光を好適に使用でき、例えば、紫外領域の波長、赤外領域の波長などを適宜、選択して使用できる。
そして、本発明では、前記吸光材料は、フタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、アミニウム系化合物、イモニウム系化合物、スクオリウム系化合物、ポリメチン系化合物、アントラキノン系化合物、アゾ系化合物のうちの少なくともいずれか1種の有機系化合物と、カーボンブラック、金属の単体、塩、錯体、窒化物、酸化物、水酸化物のうちの少なくともいずれか1種の無機系化合物とのうち、少なくともいずれか一方であることが好ましい。
また、本発明では、前記雄部材は、少なくとも2層以上の積層構造であって、雄側帯状基部および前記雄側帯状基部の一面に設けられた雄部を備え、前記雌部材は、少なくとも2層以上の積層構造であって、雌側帯状基部および前記雌側帯状基部の一面に設けられ前記雄部と係合可能な雌部を備え、前記雄側帯状基部および前記雌側帯状基部の少なくともいずれか一方には、前記吸光材料が含有された吸光層が、少なくとも前記雄部および前記雌部が設けられる一面の表面層以外の少なくとも1層に設けられたことが好ましい。
この発明では、雄側帯状基部および前記雌側帯状基部における雄部および雌部が設けられる一面の表面層以外の少なくとも1層、すなわちジッパーテープを取り付ける際に接合部分となる側に吸光層が臨むので、エネルギー線の照射により接合部分となる側のみを溶融させることが可能となり、他の部位を損傷することなく、効率よくジッパーテープを取り付けることができる。
さらに、本発明では、前記雄部材は、少なくとも3層以上の積層構造であって、雄側帯状基部および前記雄側帯状基部の一面に設けられた雄部を備え、前記雌部材は、少なくとも3層以上の積層構造であって、雌側帯状基部および前記雌側帯状基部の一面に設けられ前記雄部と係合可能な雌部を備え、前記雄側帯状基部および前記雌側帯状基部の少なくともいずれか一方は、前記雄部および前記雌部が設けられる一面と反対側の面に臨んで設けられ、融点が60℃以上120℃以下の樹脂を含有する接合層と、前記接合層に隣接して、前記吸光材料が含有された吸光層とを備えたことが好ましい。
この発明では、雄側帯状基部および前記雌側帯状基部における雄部および雌部が設けられる一面と反対側の面、すなわちジッパーテープを取り付ける際に接合部分となる側に所定の融点の樹脂を含有する接合層を設けている。そして、接合層に隣接する吸光層の吸光材料が、照射されるエネルギー線を吸光して温度が上昇することで接合層を溶融させる。このことにより、エネルギー線の照射により接合部分となる側のみを溶融させることが可能となり、他の部位を損傷することなく、効率よくジッパーテープを取り付けることができる。さらに、接合層自体に吸光材料を含まない構成とすることで、被取付部位との接合性が吸光材料により損なわれることも防止できる。
また、本発明では、前記雄部および前記雌部の少なくともいずれか一方は、800nm以上1200nm以下の波長に吸収を示さない樹脂により形成されたことが好ましい。
この発明では、800nm以上1200nm以下の波長に吸収を示さない樹脂により雄部および雌部を形成することで、エネルギー線が雄部および雌部に照射されても、雄部および雌部が溶融して変形してしまう不都合を防止できる。
そして、本発明では、前記吸光材料が含有される部分は、融点が60℃以上120℃以下の樹脂が含有されていることが好ましい。
この発明では、吸光材料が含有される部分に所定の融点の樹脂を含有することで、エネルギー線の照射により吸光材料が吸光して生じる熱エネルギーを、樹脂の溶融に直接的に作用でき、エネルギー線の照射エネルギーを効率よくジッパーテープの取付に利用できる。
また、本発明では、前記樹脂は、メタロセン触媒により生成されたメタロセン系オレフィンを主成分とすることが好ましい。
この発明では、メタロセン触媒により生成されたメタロセン系オレフィンを主成分とする樹脂を用いることで、分子量分布を狭くでき、かつ低融点化も図れるため、低いエネルギーで効率良く接合できる。
本発明のジッパーテープ付袋体は、フィルムが重ね合わされた袋本体と、この袋本体の内面に取り付けられた本発明のジッパーテープと、を具備したことを特徴とする。
この発明では、ジッパーテープの吸光部材が含有された部分のみを溶融することができ、フィルムがエネルギー線により熱劣化することを抑制でき、歩留まりが悪化することを防止できる。
本発明のジッパーテープ付袋体の製造方法は、本発明のジッパーテープをフィルムに取り付けてジッパーテープ付袋体を製造する製造方法であって、前記ジッパーテープに800nm以上1200nm以下のエネルギー線を照射する照射工程と、前記照射工程で溶融された前記ジッパーテープの前記エネルギー線が照射された部分に前記フィルムを圧着させる接合工程と、を実施することを特徴とする。
この発明では、所定のエネルギー線を吸光する吸光材料を含有した本発明のジッパーテープにエネルギー線を照射して接合部分を溶融させた後、溶融した接合部分をフィルムに圧着させるので、フィルムがエネルギー線により熱劣化することを防止でき、歩留まりが悪化することを防止できる。さらに、エネルギー線の照射エネルギーを効率よくジッパーテープの溶融に利用でき、効率よくジッパーテープを取り付けできる。
本発明の第一実施形態におけるジッパーテープ付袋体を示す正面図。 図1中II-II断面図。 前記ジッパーテープ付袋体の製造装置を示す概念図。 前記ジッパーテープ付袋体を製造する接合工程を示す説明図。 前記ジッパーテープ付袋体を製造する工程を示す説明図で、(A)はジッパーテープを基材フィルムに取り付けた状態を示す平面図、(B)はつぶしを形成した状態を示す平面図、(C)はサイドシール部を形成した状態を示す平面図、(D)はトップシール部を形成した状態を示す平面図、(E)はジッパーテープ付袋体を示す平面図。 前記ジッパーテープ付袋体の製袋状況を確認した形態の断面図。 本発明の第二実施形態におけるジッパーテープ付袋体を示す正面図。 前記ジッパーテープ付袋体を示す断面図。 前記ジッパーテープ付袋体の製造装置を示す斜視図。 前記ジッパーテープ付袋体の製造装置の一部を示す斜視図。 前記ジッパーテープ付袋体の製造装置の一部を示す側面図。 本発明の他の実施形態におけるジッパーテープを示す断面図。 本発明のさらに他の実施形態におけるジッパーテープを示す断面図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第一実施形態]
第一実施形態では、ジッパーテープ付袋体として、食品、薬品、医療品、雑貨などの各種物品を包装するための包装袋を例示する。
図1は、第一実施形態におけるジッパーテープ付袋体を示す正面図である。図2は、ジッパーテープ付袋体の図1中のII-IIの位置における断面図である。
(ジッパーテープ付袋体の構成)
図1,2に示すように、第一実施形態のジッパーテープ付袋体1は、袋本体10と、この袋本体10の内面に取り付けられたジッパーテープ20とを備えている。
袋本体10は、包材となるフィルムである基材フィルム11を二枚重ね合わせて、三方をシールして袋としたものである。この袋本体10は、周縁に一対のサイドシール部12およびトップシール部13が形成され、シールしていない一方(一辺)は、内部に被包装物を入れる投入口10Aが形成されている。そして、袋本体10の開口部14の内面にジッパーテープ20が取り付けられている。また、ジッパーテープ20の長手方向の両端におけるサイドシール部12の位置では、ジッパーテープ20が押し潰された潰し部16が形成されている。
なお、この袋本体10は、図示しない被包装物が袋本体10の投入口10Aから収納された後は、袋本体10の底辺をシールすることにより、密封状態とされる。
基材フィルム11は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、ドライラミネート法や押出しラミネートで貼り合わされたラミネートフィルムとしてポリエチレンテレフタレート(PET)/LLDPE、PET/CPP、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)/CPP、ナイロン/直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、金属または無機蒸着PET/LLDPEなどを挙げることができる。また、基材フィルム11としては、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)で形成された外面側の外層に、未延伸ポリプロピレン(CPP)で形成されたシーラント層が積層された積層構造の他、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)などからなるシーラントと、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン(ポリアミド)、金属または無機蒸着PETなどの基材とを、ドライラミネート法や押出ラミネート法で貼り合わされたラミネートフィルムを用いることができる。
ジッパーテープ20は、図2にその断面構成を示すように、対をなす雄部材21および雌部材22を備え、これら雄部材21と雌部材22とが、離隔または係合することにより、袋本体10の開口部14の開封または再封が行われることとなる。
雄部材21は、基材フィルム11に接合される接合部分である長手帯状の雄側帯状基部211と、雄側帯状基部211の一面で幅方向の略中央の位置に長手方向に沿って設けられ断面が略やじり形状の雄部212とを備えている。
雌部材22は、基材フィルム11に接合される接合部分である長手帯状の雌側帯状基部221と、雌側帯状基部221の一面で幅方向の略中央の位置に長手方向に沿って設けられ雄部212と係合する雌部222とを備えている。雄部212および雌部222により、係合部Sが構成される。
雄側帯状基部211は、雄部212に連続して一体的に形成される帯状の雄側基体部211Aと、雄側基体部211Aにおける雄部212が設けられた側と反対側の面に積層形成された吸光層23と、吸光層23に積層形成された接合層24とを備えた積層構造に形成されている。
雌側帯状基部221は、雌部222に連続して一体的に形成される帯状の雌側基体部221Aと、雌側基体部221Aにおける雌部222が設けられた側と反対側の面に積層形成された吸光層23と、吸光層23に積層形成された接合層24とを備えた積層構造に形成されている。
ここで、雄部212および雄側基体部211Aと、雌部222および雌側基体部221Aとしては、エネルギー線としてのレーザー光X(図3参照)が照射されてもレーザー光Xを透過して溶融しにくい組成、すなわち少なくとも波長吸収域が800nm以上1200nm以下にない組成にて形成されていることが好ましい。具体的には、例えば、各種のポリエチレン、各種のポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、二軸延伸ナイロンフィルム(ONy)、エチレン−ビニルアルコール共重合体などの樹脂を用いることができる。
特に、汎用のジッパーテープに主に使用されている点で、各種のポリエチレン、各種のポリプロピレンが好ましい。
また、吸光層23は、波長吸収域が800nm以上1200nm以下の吸光材料が樹脂組成物に含有されて形成されている。
そして、吸光材料としては、波長吸収域が800nm以上1200nm以下のレーザー光Xを吸収する有機系化合物および無機系化合物のうちの少なくともいずれか一方である。
有機系化合物としては、フタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、アミニウム系化合物、イモニウム系化合物、スクオリウム系化合物、ポリメチン系化合物、アントラキノ
ン系化合物、アゾ系化合物の群から選ばれる少なくともいずれか一種を用いることができる。
無機系化合物としては、金属の単体、金属塩、金属錯体、金属窒化物、金属酸化物、金属水酸化物の群から選ばれる少なくともいずれか一種を用いることができる。
特に、光をほぼ全吸収するカーボンブラックを用いることが好ましい。
また、吸光材料を含有する樹脂組成物としては、各種のポリエチレン、各種のポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、二軸延伸ナイロンフィルム(ONy)、エチレン−ビニルアルコール共重合体などの樹脂を用いることができる。
特に、汎用のジッパーテープに主に使用されている点で、各種のポリエチレン、各種のポリプロピレンが好ましい。
接合層24は、波長吸収域が800nm以上1200nm以下のレーザー光Xを透光可能な各種樹脂材料にて形成されている。この接合層24は、この接合層24を透過したレーザー光Xにより吸光層23が発熱することで溶融し、基材フィルム11に接合する。
接合層24に用いられる樹脂材料としては、例えば、融点が60℃以上120℃以下の低融点樹脂、具体的にはメタロセン触媒により生成されたメタロセン系オレフィンが好適に用いられる。より詳細には、例えば、密度が920kg/m以下、メルトフローレート(MFR)が5g/10分以下のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを、接合層24全体に対して50質量%以上含有することが好ましく、より好ましくは50質量%以上99質量%以下含有し、70質量%以上99質量%以下とすることが特に好ましい。密度が920kg/mを越える、あるいはMFRが5g/10分を越える直鎖状低密度ポリエチレンを50質量%以上含有した場合にあっては、基材フィルム11との接着性が悪く、当該基材フィルム11と接合しても手で簡単に剥離できる程度の接着強度となってしまう。特に、基材フィルム11がポリプロピレン系樹脂で構成された場合、良好に接合できないおそれがある。
かかるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンの密度は、850kg/m以上910kg/m以下とすることが好ましく、特に、860kg/m以上905kg/m以下とすることが好ましい。また、MFRは、1g/10分以上5g/10分以下とすることが好ましい。
なお、密度はJIS K7121に準拠して、MFRはJIS K7210に準拠して(190℃、21.18N荷重)測定するようにすればよい。
一方、接合層24を構成する他の樹脂としては、前記した必須の構成材料である特定のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンとの相溶性、または混合性が良好であり、かつ、基材フィルム11と良好な接着性を維持できるものであることが好ましく、例えば、密度が920kg/m以下、メルトフローレート(MFR)が5.0g/10分を越えるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン、MFR(190℃、21.18N荷重)が好ましくは0.5g/10分以上20g/10分以下のプロピレンと炭素数が4〜8のα−オレフィン共重合体、チーグラー系直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−極性ビニル共重合体などの樹脂を使用することができ、これらの一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用することができる。
ここで、共押出成形によりジッパーテープ20を製造する場合、接合層24にメルトフローレート(MFR)が5g/10分以下のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンのみを用いると、金型内で接合層24の樹脂が雄部212、雌部222に流れ込んでしまい、特に雌部222の各フック部の先端が閉じやすくなってしまったりするので、再開閉可能な所定の形状に押し出すことが困難となるおそれがある。接合層24を構成するMFRが5g/10分以下のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンに、流動性の高い、MFRが5g/10分を越えるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンや、プロピレンと炭素数4〜8のα−オレフィン共重合体を用いることにより、かかる雌部222などの形状崩れを防止することができる。
また、これらの樹脂の接合層24に対する含有量は、1質量%以上50質量%以下とすることが好ましく、5質量%以上40質量%以下とすることが特に好ましい。含有量が1質量%より小さいと、係合部Sの形状崩れを防止するといった効果を発揮することができない場合があり、含有量が50質量%より大きいと、低温シール性が損なわれる場合があるとともに、基材フィルム11との良好な接合性、特に基材フィルム11をポリプロピレン系樹脂とした場合における接合性が悪くなる場合があるため好ましくない。
なお、これらの樹脂のうち、MFRが0.5g/10分以上20g/10分以下のプロピレンと炭素数が4〜8のα−オレフィン共重合体としてプロピレンとブテン−1との共重合体を使用すれば、前記した効果に加えて、接合層24と吸光層23との層間の接着強度が優れたものとなるため好ましい。ここで、当該共重合体のMFRは、1g/10分以上10g/10分以下であることがより好ましく、2g/10分以上8g/10分以下であることが特に好ましい。
また、前記したように、接合層24を構成する樹脂として特定のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン50質量%以上99質量%以下と、密度が920kg/m以下、MFRが5.0g/10分を越えるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンおよびプロピレンのうち一方と炭素数が4〜8のα−オレフィン共重合体を1質量%以上50質量%以下で使用し、吸光層23を構成する樹脂としてランダムポリプロピレンを使用すれば、共押出成形によりジッパーテープ20を製造した場合に接合層24と、吸光層23との流動性が均一となり、押出速度も略等しくすることができるため、吸光層23を構成するランダムポリプロピレンに余計なずり応力がかかることもなく、係合部Sにおける形状の崩れの発生をより一層好適に防止することができる。
そして、吸光層23として使用されるランダムポリプロピレン(RPP)は、エチレン成分を2.0質量%以上8.0質量%以下で含有することが好ましく、3.0質量%以上6.0質量%以下で含有することが特に好ましい。ランダムポリプロピレンに対して含有されるエチレン成分が2.0質量%より小さいと、係合部Sの再開閉性が悪くなる場合があり、一方、エチレン成分が8.0質量%より大きいと、接合層24に主に利用されるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを使用した場合、吸光層23のランダムポリプロピレンのエチレン量が多くなると、接合層24と同じ組成が増えていくこととなる。このことにより、融点も下がるので、接合層24との融点差が小さくなり、ジッパーテープ20の接合が煩雑となるおそれがある。
また、このランダムポリプロピレン(RPP)のメルトフローレート(MFR)は、3g/10分以上10g/10分以下であることが好ましく、5g/10分以上9g/10分以下であることが特に好ましい。ランダムポリプロピレンのMFRが3g/10分より小さいと、吸光層23と、雄側基体部211Aおよび雄部212、または、雌側基体部221Aおよび雌部222とを連続して一体的に形成される係合部Sの押出成形性が悪くなる場合があり、一方、MFRが10g/10分より大きいと、雌部222の各フック部の先端が閉じやすくなったり、雄部212が倒れやすくなったりするので、再開閉可能な所定の形状に押し出すことが困難になる場合がある。
そして、吸光層23および雄側基体部211Aまたは雌側基体部221Aは、接合層24と共押出成形法により一体化して得ることができる。ジッパーテープ20をこのような共押出法により成形すれば、ジッパーテープ20を連続的に安定して製造することができる。
なお、ジッパーテープ付袋体1の開封位置は、雄部212および雌部222にて構成される係合部Sの位置よりも開口側であればよく、基材フィルム11にノッチを入れたり、雄部212または雌部222近傍に開封テープを設けたりすることで、開けやすくすることもできる。
(ジッパーテープ付袋体の製造装置)
次に、シッパーテープ付袋体の製造装置について説明する。
図3は、ジッパーテープ付袋体の製造装置を示す概念図である。図4は、ジッパーテープ付袋体を製造する接合工程を示す説明図である。
図3に示すように、製造装置30は、繰出ロール31、32、33と、四台のレーザー照射装置34と、対をなす圧着ローラ35と、潰し形成装置36と、サイドシール形成装置37と、トップシール形成装置38と、などを備えている。
ここで、レーザー照射装置34としては、ジッパーテープ20の吸光層23で吸光され、接合層24を溶融可能ないずれのものを利用できる。例えば、ダイオードレーザーやYAGレーザーなどの固体レーザー、色素レーザーなどの液体レーザー、COレーザーなどのガスレーザーを利用できる。特に、連続的にレーザー光Xを照射して接合層24を溶融可能な構成が好ましい。
そして、レーザー照射装置34は、四台のうちの二台が雄側帯状基部211の長手方向の両側にそれぞれレーザー光Xを照射し、残りの二台が雌側帯状基部221の長手方向の両側にそれぞれレーザー光Xを照射するようになっている。
また、レーザー照射装置34は、レーザー光Xを接合層24の平面に入射角θが0°より大きく90°以下、好ましくは接合層24の平面に対して交差する入射角θが45°以上85°以下となるように配置されている。特に、45°より小さい入射角θになるとレーザー光Xの照射エネルギーを吸光層23に効率よく供給できなくなるおそれがある。また、85°より大きくなると、レーザー照射装置34と製造装置30の他の構成との干渉により、レーザー光Xの照射後から圧着ローラ35にて接合層24を基材フィルム11に圧着させるまでに時間を要し、溶融した接合層24が冷却固化し始めて十分な接合が得られなくなるおそれがあるためである。
すなわち、レーザー光Xを照射して接合層24を溶融してから、接合層24が冷却固化する前に、速やかに基材フィルム11に圧着するように、レーザー照射装置34を配置する必要がある。
また、圧着ローラ35の間には、図4に示すように、係合するジッパーテープ20の雄部212および雌部222との厚さ寸法分の一対のスペーサー39が、係合する雄部212および雌部222の幅寸法分程度の隙間を介して配置されている。
すなわち、圧着ローラ35にて二枚の基材フィルム11間に介在するジッパーテープ20を押圧する際、基材フィルム11が雄側帯状基部211や雌側帯状基部221と十分に圧着するようになっている。
なお、圧着する構成としては、圧着ローラ35の他、例えば無端ベルトにて圧着したり、押圧バーにて押し付けたりする各種構成を適用できる。
(ジッパーテープ付袋体の製造方法)
次に、ジッパーテープ付袋体の製造方法について説明する。
図5は、ジッパーテープ付袋体を製造する工程を示す説明図で、(A)はジッパーテープを基材フィルムに取り付けた状態を示す平面図、(B)はつぶしを形成した状態を示す平面図、(C)はサイドシール部を形成した状態を示す平面図、(D)はトップシール部を形成した状態を示す平面図、(E)はジッパーテープ付袋体を示す平面図である。
まず、図3に示す製造装置30の繰出ロール31、32は、基材フィルム11が予め巻装され、基材フィルム11を互いに対向する状態に送り出す。
また、繰出ロール33は、予め雄部材21および雌部材22が係合されたジッパーテープ20が巻装され、二枚の基材フィルム11間に送り出す。
そして、ジッパーテープ20が圧着ローラ35間に挟み込まれる直前に、レーザー照射装置34により、ジッパーテープ20の接合層24の長手方向の両側にそれぞれ同時にレーザー光Xを照射する。このレーザー光Xの照射により、接合層24を透過し吸光層23に到達したレーザー光Xは、吸光層23を発熱させ、この熱により接合層24を幅方向で略均一に溶融させる照射工程が実施される。
この照射工程により接合層24が溶融された後、直ちに、圧着ローラ35により基材フィルム11間にジッパーテープ20を挟み込むようにして、溶融する接合層24を基材フィルム11に圧着させる接合工程を実施する。なお、圧着ローラ35にて基材フィルム11に圧着されている状態で、接合層24は次第に冷却固化され、基材フィルム11に強固に接合される。この接合工程により、図5(A)に示すように、ジッパーテープ20は基材フィルム11間に取り付けられる。
この後、図5(B)に示すように、潰し形成装置56により、基材フィルム11に取り付けられたジッパーテープ20を、所定間隔で加熱して潰して潰し部16を形成する。
そして、図5(C)に示すように、サイドシール形成装置37により、潰し部16の位置毎に、基材フィルム11の繰出方向となる長手方向に対して垂直な方向に、サイドシール部12となるサイド区画部17を形成する。
この後、図5(D)に示すように、トップシール形成装置58により、トップシール部13となるトップ区画部19を形成する。
そして、基材フィルム11をサイド区画部17の中心線に沿って切断することにより、図5(E)に示すように、投入口10Aを開口するジッパーテープ付袋体1が得られる。
(第一実施形態の効果)
上述したように、上記第一実施形態では、波長吸収域が800nm以上1200nm以下のレーザー光Xを吸光する吸光材料を含有する吸光層23を設けている。
このため、吸光材料が効率よくレーザー光Xを吸収して加熱させ、吸光層23に隣接する低融点樹脂を含有する接合層24のみを接合させることができる。したがって、ジッパーテープ20を取り付ける基材フィルム11などの熱劣化が生じることを抑制でき、製造するジッパーテープ付袋体1の歩留まりが悪化することを防止できる。さらに、ジッパーテープ20のみにレーザー光Xを照射することにより、レーザー光Xのエネルギーを接合層24の溶融に効率よく利用でき、エネルギー効率を向上できる。また、デジタル信号のレーザー光Xにより接合層24のみ溶融させるので、接合層24の溶融および基材フィルム11との接合が速やかに実施でき、製袋速度を速くすることが可能となり、製袋効率を向上できる。
具体的には、図6に示すように、吸光層23および接合層24を一つの吸光接合層25として構成したものでも、接合できることを確認できた。すなわち、カーボンブラックを、融点95℃、MFR4.0g/10分のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンに1:99の割合で混合して厚さ25μmの吸光接合層25を形成した。そして、波長1.07μmのファイバーレーザーにより、ジッパーテープ20のライン速度60m/分(ピッチ100mm=600ショット)で接合できることを確認できた。
そして、上記第一実施形態では、波長吸収域が800nm以上1200nm以下のレーザー光Xを吸光する吸光材料を用いるので、吸光材料が効率よくレーザー光Xを吸収し、吸光層23に隣接する低融点樹脂を含有する接合層24のみを溶融することができる。
このため、ジッパーテープ20を取り付ける基材フィルム11などの熱劣化が生じることを抑制でき、良好に接着できる。
特に、接合層24として、融点が60℃以上120℃以下の低融点樹脂、具体的には、メタロセン触媒により生成されたメタロセン系オレフィン、特にメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレンを用いている。
このため、レーザー光Xの照射により吸光層23の吸光材料が吸光して生じる熱エネルギーを、隣接する接合層24の低融点樹脂の溶融に直接的に作用でき、レーザー光Xの照射エネルギーを効率よくジッパーテープ20の取付に利用できる。
また、上記第一実施形態では、吸光層23に接合層24を積層して、レーザー光Xの照射により加熱した吸光層23が隣接する接合層24を溶融させるので、接合層24全体を均一に溶融でき、良好に基材フィルム11に接合できる。さらに、溶融して基材フィルム11に接合する接合層24には吸光材料が含まれていないので、基材フィルム11との接合性が吸光材料に損なわれることも防止でき、良好な接合性が得られる。
さらに、上記第一実施形態では、雄部212および雄側基体部211Aと、雌部222および雌側基体部221Aと、吸光層23としては、800nm以上1200nm以下の波長に吸収を示さない樹脂を用いて形成している。
このため、レーザー光Xの照射により溶融して変形してしまう不都合を防止できる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について図面を参照して説明する。
第二実施形態では、1枚の基材フィルム11を用いて製袋されたものである。なお、第一実施形態と同一もしくは同等の構成については、同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
図7は、第二実施形態におけるジッパーテープ付袋体を示す正面図である。図8は、ジッパーテープ付袋体のジッパーテープ近傍を示す断面図である。
(ジッパーテープ付袋体の構成)
図7,8に示すように、ジッパーテープ付袋体40は、袋本体41の内面に、ジッパーテープ20が取り付けられている。
袋本体41は、基材フィルム11の一方の基材端部11Aが他方の基材端部11Aに重ね合わされたシール部15を有している。また、基材フィルム11の両側端部には、互いの基材フィルム11がヒートシールされたサイドシール部12が設けられている。このサイドシール部12には、ジッパーテープ20の長手方向の両端部がヒートシールされている。
袋本体41には、シール部15およびサイドシール部12により収納空間10Bが形成されている。この収納空間10Bには、粉体などの固体や液体を収納可能である。
また、袋本体41の底部には、ガゼット18が形成されている。
(ジッパーテープ付袋体の製造装置)
次に、ジッパーテープ付袋体の製造装置について説明する。
図9は、ジッパーテープ付袋体の製造装置を示す斜視図である。図10は、ジッパーテープ付袋体の製造装置におけるジッパーテープを基材フィルムに接合する接合装置を示す斜視図である。図11は、図10の接合装置を示す側面図である。なお、図9,10は、都合上、雄部材21および雌部材22のうちの一方のみ記載し他方を省略する。
図9に示すように、製造装置50は、接合装置51と、製袋装置52とを備えている。
接合装置51は、咬合していない一対の雄部材21および雌部材22をそれぞれ供給するテープ巻取ロール511(一方のみ図示)と、基材フィルム11を供給する図示しないフィルム巻取ロールと、図示省略の駆動源によって回転される回転ドラム512と、供給される雄部材21および雌部材22を回転ドラム512の周面にそれぞれ導入する導入ローラ513と、レーザー照射装置514と、圧着ローラ515と、などを備えている。
回転ドラム512の周面には、周方向に沿って凹溝状に形成され雄部材21および雌部材22がそれぞれ挿入される導入溝512A(一方のみ図示)が設けられている。なお、導入溝512Aは、設けなくてもよい。
導入溝512Aは、導入ローラ513により挿入された雄部材21または雌部材22の接合層24の表面が回転ドラム512の周面と略同一面上に位置する深さに形成されている。
レーザー照射装置514は、図11に示すように、レーザー光Xを接合層24の表面の垂線に対して斜めに交差するように照射する。具体的には、回転ドラム512の周面の接線方向に対して入射角θが0°より大きく90°以下、好ましくは入射角θが45°以上85°以下となるように配置されている。特に、45°より小さい入射角θになるとレーザー光Xの照射エネルギーを吸光層23に効率よく供給できなくなるおそれがあり、85°より大きくなると、レーザー照射装置514と製造装置50の他の構成との干渉により、レーザー光Xの照射後から圧着ローラ515にて接合層24を基材フィルム11に圧着させるまでに時間を要し、溶融した接合層24が冷却固化し始めて十分な接合が得られなくなるおそれがあるためである。
なお、レーザー照射装置514は、例えば4台配置し、接合層24の長手方向における両側部分にそれぞれレーザー光Xを照射するようにしてもよい。このことにより、接合層24全体を均一に溶融させることが容易にできるとともに、接合層24を溶融させる時間をより短縮でき、ジッパーテープ20をより短時間で基材フィルム11に接合させることができる。
一対の圧着ローラ515は、回転ドラム512の周面に基材フィルム11を導入させ、回転ドラム512の回転に伴って連続走行させ、回転ドラム512の周面に圧着させる。これら圧着ローラ515により、雄部材21および雌部材22の溶融された接合層24と導入された基材フィルム11とが圧着されて接合される。
なお、一対の圧着ローラ515は、例えば、導入する基材フィルム11を回転ドラム512の周面に直接圧着させるように配置してもよい。
製袋装置52は、図9に示すように、一対の爪潰バー521と、ジッパーテープ20が接合された基材フィルム11が巻かれる円筒フォーマ522と、この円筒フォーマ522の側部に配設された送りベルト523と、基材フィルム11の両基材端部11Aを接合してシール部15を形成するシールバー524と、サイドシール部12を形成するサイドシールバー525と、ガゼット18を形成する三角板526とを備える。
一対の爪潰バー521は、雄部材21および雌部材22を挟んで対向配置されている。そして、所定の間隔ごとに、各爪潰バー521が雄部材21および雌部材22を押潰して溶融扁平化する。溶融扁平化された図示しない爪潰部は、ジッパーテープ付袋体40のサイドシール部12に対応する位置に形成される。
円筒フォーマ522は、中空に形成され、内部空間を通して、ジッパーテープ付袋体40に収納物を充填する。
(ジッパーテープ付袋体の製造方法)
次に、ジッパーテープ付袋体の製造方法について説明する。
この製造方法では、接合装置51により、雄部材21および雌部材22にそれぞれレーザー光Xを照射して溶融させる照射工程、および、接合層24が溶融された雄部材21および雌部材22に基材フィルム11を圧着して接合させる接合工程と、製袋装置52により、雄部材21および雌部材22が取り付けられた基材フィルム11を使って製袋する製袋工程と、を実施する。
テープ巻取ロール511からそれぞれ引き出された雄部材21および雌部材22は、接合装置51の導入ローラ513により回転ドラム512の周面に保持、すなわち回転ドラム512の導入溝512A内を通りながら、回転ドラム512の回転により連続走行される。なお、回転ドラム512は連続回転に限らず、間欠回転としてもよい。
そして、基材フィルム11が供給される位置の前に、レーザー照射装置514により、雄部材21および雌部材22の接合層24にレーザー光Xを照射し、接合層24を幅方向で略均一に溶融させる照射工程が実施される。
この照射工程により接合層24が溶融された後、直ちに、圧着ローラ515により基材フィルム11を回転ドラム512の周面に導入して雄部材21および雌部材22に圧着させて接合させる接合工程が実施される。
このようにして、雄部材21および雌部材22が接合された基材フィルム11は、製袋装置52に送られ、爪潰バー521により、雄部材21および雌部材22に爪潰部が形成される。
この後、基材フィルム11は、円筒フォーマ522に巻かれつつ、送りベルト523によって下方に送られる。ここで、爪潰部とサイドシール部12とが一致するように送られる。そして、シールバー524によりシール部15が形成されつつ、三角板526により、底に対応する部分にガゼット18を形成する。
また、サイドシールバー525により一方のサイドシール部12が形成される。そして、円筒フォーマ522の内部空間を通して収納物の充填を行った後、再びサイドシールバー525により他方のサイドシール部12を形成する。そして、ジッパーテープ付袋体40の切り離しを行う。
(第二実施形態の効果)
上述した第二実施形態のような製袋方法でも、第一実施形態と同様の効果を奏する。
また、第二実施形態では、回転ドラム512を用いるため、製造装置50の他の部位との干渉が生じることなくレーザー光Xを雄部材21および雌部材22の接合層24に照射でき、製造装置50の製造が容易にできる。
[変形例]
なお、本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した材質、層構成などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した名称での記載は、本発明に含まれるものである。
例えば、第一実施形態において、雄側帯状基部211および雌側帯状基部221の包装を積層構造としたが、いずれか一方のみを積層構造としたものとしてもよい。
そして、積層構造としては、例えば図12に示すように、雄側帯状基部211および雌側帯状基部221における基材フィルム11と接合させる幅方向の両側部分のみに形成してもよい。さらには、雄側帯状基部211および雌側帯状基部221が長手方向で波形状に蛇行する形状で形成したり、複数のドット状に形成したりしてもよい。
また、積層構造として、例えば図13に示すように、接合層24を設けず、吸光接合層25のように、吸光層23を所定の融点(60℃以上120℃以下)の樹脂が含有されたものとし、この吸光層23のみを積層させた構成としてもよい。
さらには、雄側帯状基部211および雌側帯状基部221の一方を、吸光層23および接合層24が設けられた積層構造で、他方を所定の融点の樹脂が含有された吸光層23のみが設けられた積層構造として、異なる積層構造となるようにしてもよい。
また、吸光層23および接合層24を設けず、雄側帯状基部211および雌側帯状基部221に、波長吸収域が800nm以上1200nm以下の吸光材料を含有させてもよい。この構成では、特に係合部Sには吸光材料が含有されない構成とすることが好ましい。すなわち、係合部Sにレーザー光Xが照射されて係合部Sが変形してしまうなどの不都合を確実に防止するためである。
なお、係合部Sに吸光材料が含有されていても、レーザー光Xが照射されないようにしておけばよい。
また、溶融させる部分に用いる所定の融点の樹脂としては、60℃以上120℃以下のいずれの樹脂を用いることができ、さらにこの温度範囲以外の樹脂材料を用いてもよい。
第二実施形態において、一対の雄部材21および雌部材22をそれぞれ取り付ける構成を例示したが、例えば雄部材21および雌部材22が並列に一体に設けられ、中央に折曲のための折曲部を有したジッパーテープ部材を用いて一体のまま基材フィルム11に取り付けるなどしてもよい。
本発明は、第一実施形態および第二実施形態の他、さらに各種の製袋方法でも適用できる。
また、レーザー光Xをジッパーテープ20に垂直に照射してもよい。
そして、ジッパーテープ20の両側にそれぞれレーザー光Xを照射する場合に限らず、幅方向における中央部分や全域に照射してもよい。また、幅方向でスキャンするように照射して全体を溶融させるようにしてもよい。そして、雄部材21および雌部材22に同時にレーザー光Xを照射する他、同時でなく、例えば交互に照射したり、片側ずつ照射したりしてもよい。
1,40…ジッパーテープ付袋体
10,41…袋本体
11…フィルムである基材フィルム
20…ジッパーテープ
21…雄部材
22…雌部材
23…吸光層
24…接合層
211…雄側帯状基部
212…雄部
221…雌側帯状基部
222…雌部
X…エネルギー線であるレーザー光

Claims (9)

  1. 対をなす雄部材および雌部材を備えたジッパーテープであって、
    少なくとも一部に、波長吸収域が800nm以上1200nm以下の吸光材料が含有された
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  2. 請求項1に記載のジッパーテープにおいて、
    前記吸光材料は、フタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、アミニウム系化合物、イモニウム系化合物、スクオリウム系化合物、ポリメチン系化合物、アントラキノン系化合物、アゾ系化合物のうちの少なくともいずれか1種の有機系化合物と、カーボンブラック、金属の単体、塩、錯体、窒化物、酸化物、水酸化物のうちの少なくともいずれか1種の無機系化合物とのうち、少なくともいずれか一方である
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のジッパーテープにおいて、
    前記雄部材は、少なくとも2層以上の積層構造であって、雄側帯状基部および前記雄側帯状基部の一面に設けられた雄部を備え、
    前記雌部材は、少なくとも2層以上の積層構造であって、雌側帯状基部および前記雌側帯状基部の一面に設けられ前記雄部と係合可能な雌部を備え、
    前記雄側帯状基部および前記雌側帯状基部の少なくともいずれか一方には、前記吸光材料が含有された吸光層が、少なくとも前記雄部および前記雌部が設けられる一面の表面層以外の少なくとも1層に設けられた
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  4. 請求項1または請求項2に記載のジッパーテープにおいて、
    前記雄部材は、少なくとも3層以上の積層構造であって、雄側帯状基部および前記雄側帯状基部の一面に設けられた雄部を備え、
    前記雌部材は、少なくとも3層以上の積層構造であって、雌側帯状基部および前記雌側帯状基部の一面に設けられ前記雄部と係合可能な雌部を備え、
    前記雄側帯状基部および前記雌側帯状基部の少なくともいずれか一方は、前記雄部および前記雌部が設けられる一面と反対側の面に臨んで設けられ、融点が60℃以上120℃以下の樹脂を含有する接合層と、前記接合層に隣接して、前記吸光材料が含有された吸光層とを備えた
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  5. 請求項3または請求項4に記載のジッパーテープにおいて、
    前記雄部および前記雌部の少なくともいずれか一方は、800nm以上1200nm以下の波長に吸収を示さない樹脂により形成された
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のジッパーテープにおいて、
    前記吸光材料が含有される部分は、融点が60℃以上120℃以下の樹脂が含有されている
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  7. 請求項4または請求項6に記載のジッパーテープにおいて、
    前記樹脂は、メタロセン触媒により生成されたメタロセン系オレフィンを主成分とする
    ことを特徴とするジッパーテープ。
  8. フィルムが重ね合わされた袋本体と、
    この袋本体の内面に取り付けられた請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のジッパーテープと、
    を具備したことを特徴とするジッパーテープ付袋体。
  9. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のジッパーテープをフィルムに取り付けてジッパーテープ付袋体を製造する製造方法であって、
    前記ジッパーテープに800nm以上1200nm以下のエネルギー線を照射する照射工程と、
    前記照射工程で溶融された前記ジッパーテープの前記エネルギー線が照射された部分に前記フィルムを圧着させる接合工程と、を実施する
    ことを特徴とするジッパーテープ付袋体の製造方法。
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