JP2020014437A - 農作業機 - Google Patents
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Abstract
Description
この接続部に対する可撓性ホースの嵌合箇所では、農作業機が凹凸の多い圃場を走行する際の頻繁な機体振動や、エンジン自体の振動等が作用する。このため、特に可撓ホースの内圧が高められる傾向にあるインタークーラ用の可撓性ホース等が、前述の振動の影響を受けることと相俟って、長い期間の使用のうちにエンジンとの接続部から外れてしまう虞があった。
したがって、エンジンの接続部に対する規制部の位置変化を、エンジンに支持された支持部で規制することによって、接続部に連結された可撓性ホースの抜け止めを効果的に行うことができる。
したがって、三つ以上のステーを用いて安定した姿勢でエンジンに連結された単一のフレーム体によって、複数箇所で可撓性ホースを支持することができる。
尚、本実施形態での説明における前後方向及び左右方向は、特段の説明がない限り、次のように記載している。つまり、本発明を適用した普通型コンバインの作業走行時における前進側の進行方向(図1における矢印F参照)が「前」、後進側への進行方向(図1における矢印B参照)が「後」、その前後方向での前向き姿勢を基準としての右側に相当する方向(図2における矢印R参照)が「右」、同様に左側に相当する方向(図2における矢印L参照)が「左」である。
図1、図2に示されるように、農作業機の一例である普通型コンバインの走行機体には、左右一対のクローラ式の走行装置1と、走行装置1で支持される枠状に組まれた機体フレーム10と、が備えられている。機体フレーム10の前端部には、刈刃11a及び掻き込みリール11bを備えて植立穀稈を刈り取る刈取部11が昇降可能に設けられている。刈取部11の後方には、走行機体の前部における右横一側部に位置させて運転部2が設けられている。
図1、図2に示されるように、運転部2には、運転者が着座可能な運転座席20、運転座席20に着座した運転者の足が位置するフロアパネル21、運転座席20の前方に離間して立設される操縦塔22、運転座席20の横側方に位置するサイドパネル23、各種操作入力を行う複数の操作レバー24、運転座席20の上方に位置する庇部材25等が備えられている。
運転部2の下方には、エンジン3を覆ってエンジンルームERを形成し、かつ、運転座席20を下側から支持するエンジンボンネット26が備えられている。フロアパネル21は、機体フレーム10に立設される箱状の支持フレーム27に支持されている。
ラジエータ31は、エンジン3のウォータジャケット(図示せず)との間で冷却用ホース31a,31bを介して冷却水の循環が可能であるように連結されている。
タービン部34に備えたタービンホイール(図示せず)と、コンプレッサー部35に備えたコンプレッサーホイール(図示せず)は、タービンホイールの回転がコンプレッサーホイールに伝達されるように同軸上で一体回転可能に設けられている。
インタークーラ32は、ターボチャージャー33におけるコンプレッサー部35の圧縮空気吐出口35a(接続口に相当する)と、エンジン3のインテークマニホールド3b(接続口に相当する)と、のそれぞれに、可撓性ホース36を介して連結されている。
エンジン3の接続口に対する可撓性ホース36の抜け出しを規制する規制具4に関して、第一の実施形態を説明する。
図3乃至図4に示すように、規制具4は、コンプレッサー部35の圧縮空気吐出口35aに嵌合連結された可撓性ホース36に対して装着された第一規制具4Aと、インテークマニホールド3bに嵌合連結された可撓性ホース36に対して装着された第二規制具4Bと、を備えている。
サドルバンド42の両側のリブ42b部分には、締め付けボルト44を挿通させるための貫通孔42cが形成されている。当て板43の両端部には、リブ42b部分の貫通孔42cと合致する位置に貫通孔43aが形成され、締め付けボルト44を挿通可能に構成されている。
この規制部40が、可撓性ホース36をコンプレッサー部35の圧縮空気吐出口35aに嵌合させた状態で、可撓性ホース36を圧縮空気吐出口35aの外周側から挟み込んで保持する部材を構成している。
取付部41Aには、複数個の取付ボルト41Cを挿通可能な貫通孔41aと、その上下長手方向に沿う側端縁に、補強用の縦リブ41bが形成されている。また、取付部41Aの上部近くには、吊り上げ用の係止孔41cが形成されている。つまり、支持部41の取付部41Aは、エンジン3を吊り上げ操作する場合にワイヤーロープ等を挿通させて、エンジン3を吊り上げ操作する際に用いることができるところの、吊り上げ用の係止部材を兼ねるものである。
連結ねじ孔41dの背部には溶接ナット(図示せず)が固定されており、締め付けボルト44と螺合するように設けられている。
したがって、連結片部41Bの上側にサドルバンド42及び当て板43を重ね、締め付けボルト44を挿通して締め込むことにより、連結片部41Bの上側にサドルバンド42及び当て板43を連結固定することができる。
第二規制具4Bの支持部41は、エンジン3のインテークマニホールド3bの近くに備えた取り付け対象箇所に対して、取付ボルト48でボルト連結させるための貫通孔46aが形成された支持脚部材46を備えている。支持脚部材46には、止め輪部材45を連結するための連結用ボルト47を螺合可能な溶接ナット(図示せず)を背面側に備えた連結ねじ孔46b、及び補強用の縦リブ46cが形成されている。
U字状の連結部45bは、上端側が開放された細長い切り欠き状の形状であるため、この切り欠き状の部分に位置する連結用ボルト47の相対位置を変更することで、つまり、支持脚部材46に対する止め輪部材45の位置を上下に位置変更することで、エンジン3に対する環状部45aの位置を微調節することが可能である。
U字状の連結部45bの下端は、連結用ボルト47との当接によって止め輪部材45の上限位置を規制し得る。つまり、U字状の連結部45bの下端が連結用ボルト47と当接することで、エンジン3から離れる側への環状部45aの移動限界となる。
規制具4に関する第二の実施形態について説明する。
規制具4の構造以外の構成は、第一の実施形態と同様である。
この規制具4は、可撓性ホース36の抜け出し方向への動きを規制する規制部40として、可撓性ホース36の外周の半周以上の範囲に巻き付くループ状(湾曲形状)に形成された3個の規制部40を備えている。
支持部41は、エンジン3に連結された三つ以上のステー(後述する第一ステー51の縦柱部分51b、51b、及び第二ステー52)を備えるフレーム体50によって構成され、このフレーム体50に複数の規制部40が支持されている。
第一ステー51は、水平部分51aの両端部に縦柱部分51b、51b(二つのステーに相当する)を備え、その下端にエンジン3の取付箇所に対する取付ブラケット51c,51cが一体に固定されている。
取付板45cには、連結用ボルト47を挿入可能な貫通孔45dが形成されている。したがって、各取付板45cは、箱形の接続ブラケット53に形成された、背部に溶接ナット(図示せず)を備える連結孔53a、あるいは、第一ステー51の角部に溶接固定されている取付板54に形成された、背部に溶接ナット54aを備える連結孔53aに対して、貫通孔45dに挿入された連結用ボルト47を介して連結固定される。
止め輪部材45は、左側の可撓性ホース36の直管部のうち、上方に向かう第二直管部36bと、水平方向に向かう第三直管部36cとに外嵌している。
右側の可撓性ホース36に対しては、その右側の可撓性ホース36の水平方向に沿う直管部に止め輪部材45が外嵌している。
そして、上下方向に沿う直管部に外嵌した止め輪部材45が、可撓性ホース36の水平方向の動きを規制し、可撓性ホース36自体の揺れによる振動を抑制している。
また、一つのフレーム体50に複数の可撓性ホース36の動きを規制する止め輪部材45が装着されていることで、可撓性ホース36同士の間での相対的な位置規制を確実に行うことができる。
(1)実施の形態では、可撓性ホース36が、エンジン3からインタークーラ32への圧縮空気の導入用、及びインタークーラ32からエンジン3の冷却された圧縮空気の供給用の配管であるものを例示したが、必ずしもこれに限定されるものではない。
例えば、エンジン3周りの、他の補機や関連装置に対する、ガス、蒸気、水、油等、各種流体の給排用配管部分に適用してもよい。
この場合、第二の実施形態で示す規制具4の第二ステー52の取付ブラケット52Bの上部に、第一の実施形態に示す第一規制具4Aの連結片部41Bや、サドルバンド42、及び当て板43等を取り付けて、可撓性ホース36を接続部の外周に対して締め付ける部材を構成してもよい。
つまり、規制具4として、一つのフレーム体50を用いた場合にも、可撓性ホース36の上下方向の動きを規制して、可撓性ホース36がエンジン3から離間する側の移動を規制しているものと、接続部に嵌合する可撓性ホース36を接続部の外周に対して締め付ける部材と、を併用して抜け止めを行う構造であってもよい。
例えば、一本の可撓性ホース36の抜け止めを行う構造のものであっても良いし、三本以上の可撓性ホース36の抜け止めを行う構造のものであっても良い。
また、サドルバンド42以外の適宜の締め付け機能を有した締め付け部材を採用しても良い。
3 エンジン
3a,3b 接続部
4 規制具
10 機体フレーム
36 可撓性ホース
36a、36b、36c、36d、36e 直管部
40 規制部
4A 締め付ける部材
41 支持部
42 サドルバンド
42a 湾曲接触面
42b リブ
43 当て板
50 フレーム体
Claims (5)
- 走行機体上にエンジンが搭載され、
前記エンジンに備えた接続部に嵌合する可撓性ホースが接続され、
前記接続部からの前記可撓性ホースの抜け出しを規制する規制具が備えられ、
前記規制具に、前記可撓性ホースの外周部に当接して前記可撓性ホースの抜け出し方向への動きを規制する規制部と、前記規制部を前記エンジンに支持させる支持部と、が備えられている農作業機。 - 前記規制部は、前記可撓性ホースの外周の半周以上の範囲に巻き付く湾曲形状に形成され、
前記支持部は、前記エンジンに連結された三つ以上のステーが連結されたフレーム体によって構成され、このフレーム体に複数の前記規制部が支持されている請求項1記載の農作業機。 - 前記規制部に、前記可撓性ホースを前記接続部の外周に対して締め付ける部材が備えられている請求項1又は2記載の農作業機。
- 前記規制部が、前記可撓性ホースの外周部を抱き込む湾曲接触面、及び前記湾曲接触面の両端部に連なる扁平状のリブを備えたサドルバンドと、前記湾曲接触面の開放側に位置して前記サドルバンドとの間に前記可撓性ホースを挟持する平板状の当て板と、を備えている請求項3記載の農作業機。
- 前記可撓性ホースが、複数の直管部と、複数の屈曲管部とを備えたものであり、
複数の前記規制部が互いに異なる位置の直管部に設けられている請求項1〜4のいずれか一項記載の農作業機。
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