JP2020010633A - 取付部品が取り付けられた竿体を有する釣竿 - Google Patents

取付部品が取り付けられた竿体を有する釣竿 Download PDF

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Abstract

【課題】繊維強化樹脂からなる竿体に対して取付部品を強固に固定するとともに繊維強化樹脂層による竿体の曲げへの影響を抑制することが出来る竿体の提供。【解決手段】釣竿は、中心軸Aに沿って前後方向に伸びる竿体と、前記中心軸A周りの周方向における第1位置において前記竿体の外周面に取り付けられる取付部10aを有する取付部品と、前記取付部10aを覆うように前記竿体の周囲に設けられた繊維強化樹脂層20と、を備える。前記繊維強化樹脂層20は、前記中心軸A周りの周方向の全長に亘って前記竿体を覆う第1部分21と、前記軸方向において前記第1部分21の後端から前記軸方向の後方へ延伸し、前記周方向において前記第1位置21から時計回り方向に180°未満だけ延伸するとともに反時計回りに180°未満延伸するように構成されている第2部分22と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、取付部品が取り付けられた竿体を有する釣竿に関する。
竿体に釣糸ガイドやリールシート等の取付部品が取り付けられた釣竿が知られている。従来、取付部品は、糸や樹脂シートにより竿体に取りつけられている。
樹脂シートにより竿体に取りつけられた取付部品を有する釣竿は、例えば、実開平2−26474号公報(特許文献1)、国際公開第2018/042856号公報(特許文献2)、及び国際公開第2018/061345号公報(特許文献3)に開示されている。これらの特許文献に記載されている樹脂シートは、熱硬化性樹脂を含むマトリクス樹脂に強化繊維を含浸させたプリプレグシートである。取り付け時には、取付部品の取付部及び竿体にプリプレグシートを巻き付け、この竿体に巻き付けられたプリプレグシートのマトリクス樹脂を硬化させることによって取付部品が竿体に固定される。このように、取付部品は、プリプレグシートを硬化させて形成される繊維強化樹脂層により、取付部を介して竿体に取り付けられる。
取付部品を取り付けるための繊維強化樹脂層の上には、装飾性や耐候性の向上のために樹脂材料から成るコーティング層が設けられる。釣竿の使用時には、釣糸ガイドやリールシートに対して竿体から応力が作用し、コーティング層のうち応力が集中する部位が破壊されることがある。
特許文献1に記載されている取付構造においては、台形に裁断されたプリプレグシートを釣糸ガイドの足と竿体に巻き付け、この竿体に巻き付けられたプリプレグシートを硬化させることで、釣糸ガイドが竿体に固定される。特許文献1には、この台形形状をのプリプレグシートを硬化することで得られる繊維強化樹脂層は、竿体の外周において滑らかな曲面を有するように形成されるため、応力集中による破損を防止できることが記載されている。
実開平2−026474号公報 国際公開第2018/042856号公報 国際公開第2018/061345号公報
台形形状のプリプレグシートから生成された曲線形状の繊維強化樹脂層は、取付部品である釣糸ガイドの足の先端において竿体の径方向における厚さが薄くなるので、足の先端付近で十分な固定力を有していない。釣竿の使用時に竿体が撓むと釣糸ガイドの足の先端が当該竿体の表面から浮き上がろうとするため、特許文献1に記載の取付構造では、足の先端付近でコーティング層が破壊されるおそれがある。
他方、長方形形状のプリプレグシートから形成される繊維強化樹脂層は、軸方向の任意の位置において径方向における厚さがほぼ均一となるように形成されるため、竿体の曲げに対する影響が大きい。竿体は、所望の曲げプロファイルが実現されるように、その材料、径、厚さ等のパラメータが緻密に設計されている。この所期の曲げプロファイルからの乖離を抑制するために、釣糸ガイドの取付構造においては、竿体の曲げへの影響を抑制するための改善が求められる。
本発明の目的の一つは、繊維強化樹脂層により竿体に対して取付部品を強固に固定するとともに当該繊維強化樹脂層による竿体の曲げへの影響を抑制することである。本発明のこれら以外の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
一実施形態による釣竿は、中心軸に沿って前後方向に伸びる竿体と、前記中心軸周りの周方向における第1位置において前記竿体の外周面に取り付けられる取付部を有する取付部品と、前記取付部を覆うように前記竿体の周囲に設けられた繊維強化樹脂層と、を備える。前記繊維強化樹脂層は、前記中心軸周りの周方向の全長に亘って前記竿体を覆う第1部分と、前記軸方向において前記第1部分の後端から前記軸方向の後方へ延伸し、前記周方向において前記第1位置から時計回り方向に180°未満だけ延伸するとともに反時計回りに180°未満延伸するように構成されている第2部分と、を有する。
一実施形態において、前記第1部分は、その前記軸方向における長さLaが前記取付部の前記軸方向における長さLdとLd/2≦Laの関係を満たすように構成される。
一実施形態において、前記第2部分は、側面視において、その後端が、前記第1位置から時計回りに90°回転した第2位置と前記第1位置との間の区間において後方に向かって凸形状となるとともに、前記第2位置と前記第1位置から時計回りに180°回転した第3位置との間区間において前方に凸形状となるように構成される。
一実施形態において、前記繊維強化樹脂層は、前記竿体に巻回されたプリプレグシートを硬化することで形成される。
一実施形態において、前記繊維強化樹脂層は、前記竿体に巻回された第1プリプレグシート、及び、前記第1プリプレグシートの外側に巻回された第2プリプレグシートを硬化することで形成される。
一実施形態において、前記第1プリプレグシートは、前記周方向において、前記第1位置から時計回り方向に90°延伸するとともに反時計回りに90°延伸するように構成されている。
一実施形態において、前記繊維強化樹脂層は、前記第1プリプレグシートが硬化された第1繊維強化樹脂層と前記第2プリプレグシートが硬化された第2繊維強化樹脂層とを有する。
一実施形態において、前記繊維強化樹脂層は、前記軸方向に対して90°よりも小さい配向角度を為す強化繊維を含む。
一実施形態において、前記取付部品は、釣糸ガイドである。
一実施形態において、前記取付部品は、リールシートである。
本発明の一実施形態によれば、繊維強化樹脂層により竿体に対して取付部品を強固に固定できるとともに、当該繊維強化樹脂層による竿体の曲げへの影響を抑制することができる。
本発明の一実施形態による釣竿を示す図である。 図1に示す釣竿の釣糸ガイド付近を拡大して概略的に示す斜視図である。 図1に示す釣竿の釣糸ガイド付近を拡大して概略的に示す右側面図である。 図1に示す釣竿の釣糸ガイド付近を拡大して概略的に示す平面図である。 図2に示されている釣竿をI−I線に沿って切断した断面を示す断面図である。 本発明の別の実施形態による釣竿の釣糸ガイド付近を拡大して概略的に示す斜視図である。 図6に示す釣竿の釣糸ガイド付近を拡大して概略的に示す右側面図である。 図6に示す釣竿の釣糸ガイド付近を拡大して概略的に示す平面図である。 図6に示されている釣竿をII−II線に沿って切断した断面を示す断面図である。
以下、適宜図面を参照し、本発明の様々な実施形態を説明する。なお、各図面において共通する構成要素に対しては同一の参照符号が付されている。各図面は、説明の便宜上、必ずしも正確な縮尺で記載されているとは限らない点に留意されたい。
図1は、本発明に係る釣竿の一実施形態を示す図である。図示のように、本発明の一実施形態による釣竿1は、中心軸に沿って延伸する細長い竿体2と、竿体2にリールシート9を介して取り付けられたリールRと、竿体2に取り付けられた釣糸ガイド10と、を備える。図示の実施形態においては、リールシート9及び釣糸ガイド10の各々が、竿体の外周面に取り付けられる取付部品に該当する。
竿体2は、例えば、元竿3、中竿5、及び穂先竿7等を連結することによって構成されている。これらの各竿体は、例えば、並継ぎ式に継合される。元竿3、中竿5、及び穂先竿7は、振出方式、逆並継方式、インロー方式、又はこれら以外の公知の任意の継合方式により継合され得る。竿体2は、単一の竿体から構成されていても良い。
元竿3、中竿5、及び穂先竿7は、例えば、繊維強化樹脂製の管状体で構成されている。この繊維強化樹脂製の管状体は、強化繊維にマトリクス樹脂を含浸させた繊維強化樹脂プリプレグ(プリプレグシート)を芯金に巻回し、このプリプレグシートを加熱して硬化させることにより作成される。このプリプレグシートに含まれる強化繊維として、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、及びこれら以外の任意の公知の強化繊維を用いることができる。当該プリプレグシートに含まれるマトリクス樹脂として、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。プリプレグシートが硬化された後には、芯金が脱芯される。また、管状体の外表面は、適宜研磨される。各竿体は、中実状に構成されてもよい。
図示の実施形態において、元竿3、中竿5及び穂先竿7には、リールシート9に装着されるリールRから繰り出される釣糸を案内する複数の釣糸ガイド10(釣糸ガイド10A〜10D)が設けられている。より具体的には、元竿3には1つの釣糸ガイド10Aが設けられ、中竿5には3つの釣糸ガイド10Bが設けられ、穂先竿7には3つの釣糸ガイド10Cが設けられている。穂先竿7の先端には、トップガイド10Dが設けられている。竿体2には、任意の数の釣糸ガイド10が取り付けられる。図示の例では、トップガイド10Dも含めて8個の釣糸ガイドが竿体2に取り付けられているが、竿体2に取り付けられる釣糸ガイドの数は9個以上であってもよいし、7個以下であってもよい。
図示の実施形態において、リールシート9は、元竿3の外周面に取り付けられている。リールシート9は、リールRを取り付け可能な任意のリールシートである。
次に、図2から図5をさらに参照して、中竿5への釣糸ガイド10Bの取付構造及びその取り付け方法について説明する。図2は、釣糸ガイド10Bの中竿5への取付方法を説明するための斜視図であり、図3は、釣竿1の釣糸ガイド10B付近を拡大して概略的に示す右側面図であり、図4は、釣竿1の釣糸ガイド10B付近を拡大して概略的に示す平面図であり、図5は、釣竿1を図2のI−I線に沿って切断した断面を模式的に示す断面図である。釣竿1(中竿5)及び釣糸ガイド10Bの前後方向に言及する際には、図2の前後方向を基準とする。つまり、中竿5の穂先側が前方とされ、基端側が後方とされる。釣竿1(中竿5)及び釣糸ガイド10Bの上下方向及び左右方向に言及する際には、図5の上下方向及び左右方向を基準とする。
これらの図に示されているように、釣糸ガイド10Bは、中竿5の中心軸Aの方向(軸方向)に、その先端12まで延びる足10aを有しており、この足10aを介して中竿5の外周面に取り付けられている。図示の実施形態において、足10aは、中心軸Aに沿う軸方向において長さLdを有するように構成されている。先端12は、足10aの後ろ側の端であるため、本明細書において足10aの先端12を後端12と呼ぶことがある。釣糸ガイド10Bの足10aは、取付部品の取付部の例である。
釣糸ガイド10Bは、足10aが中心軸A周りの周方向における第1位置に配置されるように、中竿5の外周面に取り付けられる。例えば、釣糸ガイド10Bは、足10aの周方向における中央の部位であるセンター部11gが周方向における第1位置に配置されるように、竿体5の外周面に取り付けられる。釣糸ガイド10Bが第1位置において中竿5に取り付けられるため、本明細書においては、上記の「第1位置」を釣糸ガイド10Bの「取付位置」ということがある。一実施形態において、中竿5に対する釣糸ガイド10Bの取付位置(第1位置)は、中心軸Aの真上の位置である。
本明細書においては、中心軸A周りの周方向において第1位置から時計回りに90°回転した位置を第2位置と呼び、第1位置から時計回り(又は反時計回り)に180°回転した位置を第3位置と呼び、第1位置から反時計回りに90°回転した位置を第4位置と呼ぶことがある。言い換えると、中心軸A周りの周方向において、後方から前方を見たときに、第1位置を基準として90°、180°、及び270°時計回りに回転した位置をそれぞれ、第2位置、第3位置、及び第4位置と呼ぶことがある。
釣糸ガイド10Bの足10aは、断面視において、上面11aと、上面11aと対向する底面11bと、この上面11aと底面11bとを接続する側面11c,11dと、を有する。釣糸ガイド10Bは、足10aの底面11bが中竿5の外周面と接するように、中竿5に取り付けられる。足10aの底面11bは、その全部または一部が中竿5の外周面と接する。図示の実施形態においては、底面11bの曲率が中竿5の外周面の曲率とほぼ一致しているため、底面11bのほぼ全部が中竿5の外周面に接している。底面11bの曲率が中竿5の外周面の曲率と異なる場合には、底面11bの一部が中竿5の外周面に接する。足10aの底面11bが中竿5の外周面と接するため、足10aと中竿5との間には、例えば実開平2−026474号公報に記載されているような充填部材は設けられない。ただし、底面11bの曲率が中竿5の外周面の曲率と異なる場合には、後述するプリプレグシートからの樹脂フローにより、底面11bと中竿5の外周面との間に樹脂が介在することもある。
足10aは、その上面11aと側面11cとが接続される部位、及び、その上面11aと側面11cとが接続される部位においてそれぞれ切り欠かれている。図示の実施形態では、足10aの上面11aの左右端にはそれぞれ、切欠面11e及び切欠面11fが形成されている。切欠面11eは、上面11aと側面11cとを連結する面である。切欠面11fは、上面11aと側面11dとを連結する面である。上面11aは、その左端E1において切欠面11eと接続され、その右端E2において切欠面11fと接続される。図3に示されているように、上面11aの左端E1は、中心軸A周りの周方向における上面11aの一方の端に位置し、上面11aの右端E2は、当該周方向における上面11aの他方の端に位置する。上面11aの左端E1は、第1エッジの例であり、上面11aの右端E2は、第2エッジの例である。側面11cは、その上端E3において切欠面11eと接続され、側面11dは、その上端E4において切欠面11eと接続されている。
一態様において、切欠面11e及び切欠面11fの少なくとも一方は、上面11aの一部であってもよい。つまり、切欠面11e及び切欠面11fを含む領域を上面11aと呼んでもよい。この場合、側面11cの上端E3が上面11aの左端(第1エッジ)と一致し、側面11dの上端E4が上面11aの右端(第2エッジ)と一致する。
釣糸ガイド10Bの足10aの外側には、繊維強化樹脂層20と、コーティング層40と、が設けられている。本明細書における「外側」及び「内側」という用語は、文脈上別の意味に解されるべき場合を除き、中竿5の径方向における「外側」及び「内側」をそれぞれ意味する。
繊維強化樹脂層20は、足10aを中心軸Aに沿う軸方向の全長において覆うように、中竿5の周囲に設けられる。一実施形態において、繊維強化樹脂層20の巻回数は、釣糸ガイド10Bの確実な固定のために1プライ以上とされ、また、軽量化のために2プライ未満とされる。
一実施形態において、繊維強化樹脂層20は、その一端20aが、図5に示されているように、中心軸Aの周りの周方向において、釣糸ガイド10Bの取付位置から反時計回りに90°以上180°未満の位置にあるように設けられる。図示の実施形態においては、繊維強化樹脂層20の一端20aは、釣糸ガイド10Bの取付位置から(すなわち、センター部11gから)周方向に反時計回りに90°+θ1a(0≦θ1a<90°)の位置にある。
一実施形態において、繊維強化樹脂層20は、その他端20bが、中心軸Aの周りの周方向において、釣糸ガイド10Bの取付位置(センター部11g)に対して、一端20aとは反対側にある。一実施形態において、繊維強化樹脂層20の他端20bは、釣糸ガイド10Bの取付位置から時計回りに90°以上180°未満の位置にある。図示の実施形態においては、繊維強化樹脂層20の他端20bは、取付位置から周方向に時計回りに90°+θ1b(0≦θ1b<90°)の位置にある。θ1bは、θ1aと同じ角度であってもよいし異なる角度であってもよい。図示の実施形態では、θ1a=θ1bとされているため、繊維強化樹脂層20の他端20bは、中心軸Aの周りの周方向において、釣糸ガイド10Bの取付位置(センター部11g)に対して、一端20aと対称な位置にある。このように繊維強化樹脂層20の一端20aと他端20bとを、中心軸Aの周りの周方向において、釣糸ガイド10Bの取付位置に対して対称な位置に配置することにより、中竿5の重心が中心軸Aに対して左右いずれかに偏ることを防止できる。
上記のように、繊維強化樹脂層20の一端20aの位置を釣糸ガイド10Bの取付位置から反時計回りに90°+θ1aの位置とし、他端20bの位置を取付位置から時計回りに90°+θ1bの位置とすることにより、繊維強化樹脂層20の巻回数を、1.5プライ以上で2.0プライ未満とすることができる。
釣竿1の使用時には、釣糸から釣糸ガイド10Bに対して、当該釣糸ガイド10Bを竿体の中心軸A周りに揺動させる方向の力が作用する。この力により、足10aの底面11bの左端及び右端が中竿5の外周面から浮き上がろうとする。繊維強化樹脂層20の一端20aの位置を釣糸ガイド10Bの取付位置から反時計回りに90°+θ1aの位置とし、他端20bの位置を当該取付位置から時計回りに90°+θ1bの位置とすることにより、釣糸からの力により足10aが浮き上がろうとするときに、繊維強化樹脂層20の一端20a付近の部位及び他端20b付近の部位がフックとなって、足10aの左端及び右端の浮き上がりを抑制することができる。
図3及び図4に明瞭に示されているように、繊維強化樹脂層20は、中心軸A周りの周方向の全長に亘って中竿5を覆う第1部分21と、この第1部分21の後端から軸方向Aの後方へ延伸する第2部分22と、を有する。第2部分22は、中心軸A周りの周方向において釣糸ガイド10Bの取付位置から時計回り方向に180°未満だけ延伸するとともに反時計回りに180°未満延伸するように構成される。つまり、第2部分22は、周方向において中竿5の一部分のみを覆うように構成されている。
一実施形態において、繊維強化樹脂層20の第1部分21は、中心軸Aに沿う軸方向において、長さLaを有するように構成される。一実施形態において、第1部分22は、その軸方向における長さLaが足10aの当該軸方向における長さLdと、Ld/2≦Laの関係を満たすように構成される。
一実施形態において、繊維強化樹脂層20の第2部分22は、第1部分21の後端に接続されている基端部22aと、当該基端部22aの後端から後方に延伸する先端部22bと、を有する。一実施形態において、第2部分22は、湾曲する後端面23を有するように構成される。第2部分22の後端面23は、基端部22aの後端面23aと、先端部22bの後端面23bと、を有する。
一実施形態において、基端部22aは、中心軸A周りの周方向において釣糸ガイド10Bの取付位置(第1位置)から時計回り方向に180°未満だけ延伸するとともに反時計回りに180°未満だけ延伸するように構成される。言い換えると、基端部22aは、中心軸A周りの周方向において、第1位置から第3位置に時計回り方向に向かって当該第1位置と当該第3位置との間の所定の位置まで延伸しており、第1位置から第3位置に反時計回り方向に向かって当該第1位置と当該第3位置との間の所定の位置まで延伸している。基端部22aの周方向における長さは、軸方向の位置に応じて変わる。例えば、図3の右側面図に最も明瞭に示されているように、基端部22aは、中心軸Aに沿う軸方向において第1部分21に近接した位置(基端部22aの前端)においては第3位置の近くまで延伸している一方、第1部分21から離隔した位置(基端部22aの後端)においては第2位置をやや越えた位置まで延伸している。左側面から視た場合には、基端部22aは、第1部分21から離隔した位置(基端部22aの後端)においては第4位置をやや越えた位置まで延伸している。一実施形態において、基端部22aは、図3に示されているように、側面視において、その後端面23aが前方に凸の湾曲面となるように構成される。後端面23aは、周方向において第2位置から第3位置まで延伸している。よって、後端面23は、周方向における第2位置と第3位置との間で前方に凸の形状を有する。
一実施形態において、先端部22bは、中心軸A周りの周方向において第1位置から時計回り方向に90°未満だけ延伸するとともに反時計回りにも90°未満だけ延伸するように構成される。言い換えると、先端部22bは、中心軸A周りの周方向において、第1位置から第2位置に時計回り方向に向かって当該第1位置と当該第2位置との間の所定の位置まで延伸しており、第1位置から第2位置に反時計回り方向に向かって当該第1位置と当該第2位置との間の所定の位置まで延伸している。先端部22bの周方向における長さは、軸方向の位置に応じて変わる。例えば、図3の右側面図に最も明瞭に示されているように、先端部22bは、中心軸Aに沿う軸方向において基端部22aに近接した位置(先端部22bの前端)においては第2位置の近くまで延伸している一方、基端部22aから離隔した位置(先端部22bの後端)においては周方向にはわずかな長さだけ延伸している。左側面から視た場合には、先端部22bは、基端部22aに近接した位置(先端部22bの前端)において第4位置の近くまで延伸している一方、基端部22aから離隔した位置(先端部22bの後端)においては周方向にはわずかな長さだけ延伸している。。一実施形態において、先端部22bは、図3に示されているように、側面視において、その後端面23bが後方に凸の湾曲面となるように構成される。後端面23bは、周方向において第1位置から第2位置まで延伸している。よって、後端面23は、周方向における第1位置と第2位置との間で後方に凸の形状を有する。
一実施形態において、足10aの先端12と基端部22aの後端との間の長さLeは、d/2<a≦Ld+Leを満たすように定められる。一実施形態において、長さLeは、0mm≦Le≦6mmの範囲内の任意の値を取ることができる。別の一実施形態において、長さLeは、1mm≦Le≦4mmの範囲内の任意の値を取ることができる。Leが0mmの範囲を含んでいるのは、基端部22aが省略可能であることを意味する。つまり、一実施形態においては、基端部22aを省略することができる。この場合、先端部22bが基端部22aを介さずに第1部分21に接続される。
一実施形態において、足10aの先端12と先端部22bの後端(つまり、繊維強化樹脂層20の後端)との間の長さLcは、1mm≦Lc≦7mmの範囲内の任意の値を取ることができる。一実施形態において、長さLcは、2mm≦Lc≦5mmの範囲内の任意の値を取ることができる。繊維強化樹脂層20の中心軸Aに沿う軸方向における長さLbは、Lb=Lc+Ldの関係を満たす。
このように、釣糸ガイド10Bは、繊維強化樹脂層20により、足10aを介して中竿5の外周面に取り付けられている。図5においては、各部材の見やすさのために、繊維強化樹脂層20と中竿5の外表面との間に隙間があるように各部材が描かれているが、実際には、繊維強化樹脂層20は中竿5の外表面に密着している。
コーティング層40は、繊維強化樹脂層20の外側に、当該繊維強化樹脂層20を覆うように設けられた樹脂製のコーティング膜である。コーティング層40は、図示のように、繊維強化樹脂層20の全体を覆うように設けられてもよい。図3〜図5においては、説明の便宜上、コーティング層40の図示を省略している。
コーティング層40は、例えば、エポキシ、ウレタン、アクリル、又はUV硬化性樹脂(例えば、ウレタンアクリレート、アクリル樹脂アクリレート、エポキシアクリレート)等の様々な樹脂材料から形成される。コーティング層40の材料は、本明細書で例示したものに限られず、様々な樹脂をその材料として用いることができる。コーティング層40は、透明であってもよく着色されていてもよい。コーティング層40は、図2に示されているように、中心軸Aに沿う軸方向の長さが周方向の位置によらずに一定となるように構成されてもよい。コーティング層40は、その後端面が、繊維強化樹脂層20の後端面に沿って湾曲するように構成されてもよい。
図5に示されているように、足10aの側面11cと、中竿5の外周面と、繊維強化樹脂層20の内周面と、により、ギャップG1が画定される。また、足10aの側面11dと、中竿5の外周面と、繊維強化樹脂層20の内周面と、により、ギャップG2が画定される。後述するプリプレグシート20sが加熱される際に、当該プリプレグシート20sに含まれるマトリクス樹脂が流動してギャップG1及びギャップG2に流れ込む。よって、ギャップG1及びギャップG2の少なくとも一部は、プリプレグシート20sに含まれるマトリクス樹脂に由来する樹脂20cにより充填されている。
続いて、釣糸ガイドB10を中竿5へ取り付ける方法の一例を説明する。釣糸ガイドB10を中竿5へ取り付ける際には、まず、竿体5、釣糸ガイド10B、及びプリプレグシート20sを準備する。
竿体5は、上述したように、芯金に巻回されたプリプレグシートを加熱して硬化させることにより作成される。
釣糸ガイド10Bとしては、任意の固定ガイドを用いることができる。釣糸ガイド10Bは、図示されているシングルフットタイプのものでもよいし、ダブルフットタイプのものでもよい。
プリプレグシート20sは、強化繊維にマトリクス樹脂を含浸させたプリプレグシートである。プリプレグシート20sに含まれる強化繊維は、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、又は液晶ポリエステル繊維である。マトリクス樹脂は、例えば、熱硬化性樹脂である。熱硬化性樹脂は、加熱すると化学反応により不可逆的に硬化する樹脂をいう。プリプレグシート20s用のマトリクス樹脂として用いることが可能な熱硬化性樹脂としては、例えば、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂及びウレタン樹脂がある。プリプレグシート20sの厚さは、例えば、20μm〜300μmである。プリプレグシート20sとして、適切な市販品を用いることができる。
プリプレグシート20sに含まれるマトリクス樹脂の樹脂含有率は、プリプレグシート20s中の強化繊維の質量とマトリクス樹脂の質量の合計を100wt%としたときに、例えば、20wt%〜50wt%とされる。
プリプレグシート20sに含まれる強化繊維は、竿体2の中心軸Aに沿った軸方向に対して所定の角度をなす方向に引き揃えられていてもよい。例えば、プリプレグシート20sに含まれる強化繊維は、竿体2の中心軸Aに沿った軸方向に対して45°傾けて引き揃えられてもよい。プリプレグシート20sに含まれる強化繊維は、平織状に編成されていてもよい。1シート20sに含まれる強化繊維は、不織布であってもよい。
プリプレグシート20sに含まれるマトリクス樹脂は、熱硬化性樹脂を主成分として含む組成物である。この樹脂組成物には、公知の添加剤を含んでよい。当該樹脂組成物が熱硬化性樹脂と添加剤とを含む場合、当該樹脂組成物の全質量を100%としたときに、この全質量に占める熱硬化性樹脂の質量の割合は、例えば、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、又は90%以上とされる。
竿体5へ釣糸ガイド10Bへ取り付けるためには、図2に示されているように、中竿5の外周面に釣糸ガイド10Bの足10aを載置する。次いで、当該中竿5の外周面にプリプレグシート20sの一端を載置し、この足10aと中竿5の外周面を囲むようにプリプレグシート20sを所定プライ数分巻回する。一実施形態においては、プリプレグシート20sは、図3に示されているように、釣糸ガイド10Bの取付位置(センター部11g)から反時計回りに90°+θ1aの位置から巻き始められ、当該取付位置から時計回りに90°+θ1bの位置で巻き終えられる。この巻き始め及び巻き終わりの位置は適宜調整される。プリプレグシート20sの巻回数は、本明細書で明記されたものに限られない。プリプレグシート20sは、任意のプライ数だけ巻回される。例えば、プリプレグシート20sは、2プライ以上巻回されてもよい。
プリプレグシート20sは、第1位置に巻かれる部位に軸方向後方へのテンションを加えながら巻回される。この軸方向後方へのテンションにより、プリプレグシート20sは、周方向の第1位置付近において後方へ突出するように変形する。このプリプレグシート20sの後方に突出するように変形した部位が、硬化処理後に繊維強化樹脂層20の第2部分22となる。
以上の工程により、足10aは、竿体5とともに、プリプレグシート20sによって覆われる。中竿5にプリプレグシート20sが巻回されると、足10aの左側にギャップG1に対応する空隙が生じ、足10aの右側にギャップG2に対応する空隙が生じる。
次に、竿体5の周囲にプリプレグシート20sが巻回されている巻回体を加熱することで、プリプレグシート20sに含まれるマトリクス樹脂が流動し、その後硬化することで繊維強化樹脂層20が形成される。この繊維強化樹脂層20によって釣糸ガイド10Bが竿体5に固定される。
巻回体は、所定時間の加熱後に加熱炉から取り出され、室温で所定時間冷却される。当該巻回体が十分に冷却された後、当該巻回体に形成された繊維強化樹脂層20を覆うように、耐候性を向上させるための又は装飾性を高めるためのコーティング層が形成されてもよい。
上記巻回体の加熱は、公知の加熱炉を用いて行うことができる。例えば、所定の温度に保たれた加熱炉に所定時間当該巻回体を入れることにより、プリプレグシート20sに含まれるマトリクス樹脂の硬化に必要な加熱が行われる。加熱炉の温度は、例えば、70〜170℃、80〜160℃、85〜150℃、又は90〜120℃とされるが、マトリクス樹脂の硬化温度に応じてこれら以外の温度で加熱を行ってもよい。巻回体の加熱炉における加熱時間は、例えば、5分〜3時間、15分〜2.5時間、又は30分〜2時間とされるが、これら以外の加熱時間だけ巻回体を加熱してもよい。巻回体の加熱時には、中竿5に巻回されているプリプレグシート20sが移動しないように、当該巻回体の周囲に緊締テープが巻回されてもよい。
上記の巻回体の加熱時には、プリプレグシート20sに含まれているマトリクス樹脂が流動し、ギャップG1及びギャップG2に流れ込む。これにより、ギャップG1及びギャップG2の少なくとも一部は、プリプレグシート20sから流れ込んだ樹脂20cにより充填される。このギャップG1及びギャップG2を充填する樹脂20cにより、釣糸ガイド10Bをより強固に中竿5に取り付けることができる。
続いて、図6から図9を参照して、本発明の別の実施形態による釣竿について説明する。図6から図9に示されている実施形態においては、繊維強化樹脂層20に代えて、第1繊維強化樹脂層120及び第2繊維強化樹脂層130により釣糸ガイド10Bを中竿5に固定している点で図2に示されている実施形態と異なっている。
図6から図9に示されている実施形態においては、釣糸ガイド10Bの足10aの外側に、第1繊維強化樹脂層120と、第2繊維強化樹脂層130と、コーティング層40と、が設けられている。
第1繊維強化樹脂層120は、足10aを中心軸Aに沿う軸方向の全長において覆うように中竿5の周囲に設けられる。第1繊維強化樹脂層120は、繊維強化樹脂層20と同様に、軸方向における長さがLbとなるように構成される
図7及び図8に明瞭に示されているように、第1繊維強化樹脂層120は、軸方向において足10aと重複する位置に延在する第1部分121と、この第1部分121の後端から軸方向Aの後方へ延伸する第2部分122と、を有する。
一実施形態において、第1繊維強化樹脂層120の第1部分121は、中心軸A周りの周方向において、第1位置(釣糸ガイド10Bの取付位置)から第2位置まで時計回り方向に延伸し、第1位置から第4位置まで反時計回り方向に延伸している。したがって、図9に示されているように、第1繊維強化樹脂層120の第1部分121の一端120aは、第1位置から反時計回りに90°の位置に配置され、他端120bは、第1位置から時計回りに90°の位置に配置される。
一実施形態において、第1繊維強化樹脂層120の第2部分122は、第1部分121の後端に接続されている基端部122aと、当該基端部122aの後端から後方に延伸する先端部122bと、を有する。基端部122aは、第1部分121と同様に、中心軸A周りの周方向において、第1位置(釣糸ガイド10Bの取付位置)から第2位置まで時計回り方向に延伸し、第1位置から第4位置まで反時計回り方向に延伸するように構成される。
先端部122bは、中心軸A周りの周方向において第1位置から時計回り方向に90°未満だけ延伸するとともに反時計回りに90°未満だけ延伸するように構成される。先端部122bの周方向における長さは、軸方向の位置に応じて変わる。例えば、図7の右側面図に最も明瞭に示されているように、先端部122bは、中心軸Aに沿う軸方向において基端部122aに近接した位置(先端部122bの前端)においては第2位置の近くまで延伸している一方、基端部122aから離隔した位置(先端部122bの後端)においては周方向にはわずかな長さだけ延伸している。左側面から視た場合には、先端部122bは、基端部122aに近接した位置(先端部22bの前端)において第4位置の近くまで延伸している一方、基端部122aから離隔した位置(先端部122bの後端)においては周方向にはわずかな長さだけ延伸している。。一実施形態において、先端部122bは、図7に示されているように、側面視において、その後端面123が後方に凸の湾曲面となるように構成される。
一実施形態において、第1繊維強化樹脂層120の中心軸Aに沿う軸方向における長さはLbとされ、足10aの先端12と先端部122bの後端との間の長さLcとされ、足10aの中心軸Aに沿う軸方向における長さはLdとされ、足10aの先端12と基端部122aの後端との間の長さはLeとされる。図6〜図9に示されているLb〜Leの長さは、図2〜図5に示されているLb〜Leの長さと同じであってもよい。
第1繊維強化樹脂層120の外側には、第2繊維強化樹脂層130が設けられる。第2繊維強化樹脂層130は、その軸方向における長さがLfとなるように構成される。第2繊維強化樹脂層130は、その前端が足10aの前端と同じ位置になるように設けられても良い。一実施形態において、第2繊維強化樹脂層130は、足10bの先端12と軸方向において重複しないように設けられる。この場合、足10bの先端12は、第1繊維強化樹脂層120によって覆われるが、第2繊維強化樹脂層130には覆われない。一実施形態において、第2繊維強化樹脂層130は、その軸方向における長さLfが足10aの当該軸方向における長さLdと、Ld/2≦Lf<Ldの関係を満たすように構成される。
一実施形態において、第2繊維強化樹脂層130の巻回数は、釣糸ガイド10Bの確実な固定のために1プライ以上とされ、また、軽量化のために2プライ未満とされる。一実施形態において、第2繊維強化樹脂層130は、その一端130aが、図9に示されているように、中心軸Aの周りの周方向において、釣糸ガイド10Bの取付位置から反時計回りに90°以上180°未満の位置にあるように設けられる。図示の実施形態においては、繊維強化樹脂層20の一端20aは、釣糸ガイド10Bの取付位置から(すなわち、センター部11gから)周方向に反時計回りに90°+θ1a(0≦θ1a<90°)の位置にある。一実施形態において、第2繊維強化樹脂層130は、その他端130bが、中心軸Aの周りの周方向において、釣糸ガイド10Bの取付位置(センター部11g)に対して一端130aとは反対側にある。一実施形態において、第2繊維強化樹脂層130の他端130bは、釣糸ガイド10Bの取付位置から時計回りに90°以上180°未満の位置にある。図示の実施形態においては、第2繊維強化樹脂層130の他端130bは、取付位置から周方向に時計回りに90°+θ1b(0≦θ1b<90°)の位置にある。θ1bは、θ1aと同じ角度であってもよいし異なる角度であってもよい。
第1繊維強化樹脂層120及び第2繊維強化樹脂層130によって、釣糸ガイドB10を中竿5へ取り付ける場合には、図6に示されているように、竿体5、釣糸ガイド10B、プリプレグシート120s及びプリプレグシート130sを準備する。プリプレグシート120s及びプリプレグシート130sは、プリプレグシート20sと同様に構成されてもよい。プリプレグシート130sは、その軸方向における長さが第1繊維強化樹脂層130の軸方向における長さLfと等しくなるように構成されている。
竿体5へ釣糸ガイド10Bへ取り付けるためには、図6に示されているように、中竿5の外周面に釣糸ガイド10Bの足10aを載置する。次いで、当該中竿5の外周面にプリプレグシート120sの一端を載置し、この足10aと中竿5の外周面を覆うようにプリプレグシート120sを中竿5の外周面に0.5プライ分巻回する。この巻き始め及び巻き終わりの位置は適宜調整される。プリプレグシート120sは、第1位置に巻かれる部位に軸方向後方へのテンションを加えながら巻回される。この軸方向後方へのテンションにより、プリプレグシート120sは、周方向の第1位置付近において後方へ突出するように変形する。このプリプレグシート120sの後方に突出するように変形した部位が、硬化処理後に第1繊維強化樹脂層120の第2部分122の先端部122bとなる。
次に、このプリプレグシート120sの外側に、プリプレグシート130sを所定プライ数分巻回する。一実施形態においては、プリプレグシート130sは、図9に示されているように、釣糸ガイド10Bの取付位置(センター部11g)から反時計回りに90°+θ1aの位置から巻き始められ、当該取付位置から時計回りに90°+θ1bの位置で巻き終えられる。この巻き始め及び巻き終わりの位置は適宜調整される。
次に、竿体5の周囲にプリプレグシート120s及びプリプレグシート130sが巻回されている巻回体を加熱することで、プリプレグシート120s及びプリプレグシート130sに含まれるマトリクス樹脂が流動し、その後硬化することで第1繊維強化樹脂層120及び第2繊維強化樹脂層130がそれぞれ形成される。この第1繊維強化樹脂層120及び第2繊維強化樹脂層130によって釣糸ガイド10Bが竿体5に固定される。
上記の一実施形態によれば、繊維強化樹脂層20は、中心軸A周りの周方向の全長に亘って中竿5を覆う第1部分21と、当該周方向において釣糸ガイド10Bの足10aが存在する第1位置から時計回り方向に180°未満だけ延伸するとともに反時計回りに180°未満延伸するように構成されている第2部分22と、を有する。つまり、周方向の全長に亘って中竿5を覆う第1部分21によって釣糸ガイド10Bを中竿5に対して強固に固定することができる一方で、第2部分22は周方向において中竿5の一部分のみを覆うように構成されている。これにより、中竿5は、軸方向において第2部分22と重複する位置において、周方向における一部分が繊維強化樹脂層20に覆われないことになる。したがって、釣糸ガイド10Bを中竿5へ取り付けるための繊維強化樹脂層による中竿5の曲げへの影響を抑制することができる。
上記の一実施形態によれば、第2部分22のうち基端部22aの後端面23aが前方に凸の湾曲面となるように構成されているため、第2部分22から露出する中竿5の外周面の面積を大きくすることができる。これにより、釣糸ガイド10Bを中竿5へ取り付けるための繊維強化樹脂層による中竿5の曲げへの影響をさらに抑制することができる。
上記の一実施形態によれば、第2部分22のうち先端部22bの後端面23bが後方に凸の湾曲面となるように構成されているため、中心軸A周りの周方向において、釣糸ガイド10Bの足10aが配置されている第1位置に近接する領域の多くを先端部22bで覆うことができる。これにより、釣糸ガイド10Bを中竿5へより強固に取り付けることができる。
上記の一実施形態においては、図3に示されているように、繊維強化樹脂層20は、周方向においてギャップG1及びギャップG2と対向する領域において、プリプレグシート20sの2層分の厚さを有している。同様に、第2繊維強化樹脂層30は、周方向においてギャップG1及びギャップG2と対向する領域において、第2シート30sの2層分の厚さを有している。これにより、ギャップG1及びギャップG2にプリプレグシート20sからマトリクス樹脂が流れ込むことによるピンホールやボイドの発生を抑制することができる。
上記の一実施形態においては、図9に示されているように、繊維強化樹脂層120は、周方向においてギャップG1及びギャップG2と対向する領域において、プリプレグシート120sの1層分の厚さを有しており、また、繊維強化樹脂層130は、周方向においてギャップG1及びギャップG2と対向する領域において、プリプレグシート130sの2層分の厚さを有している。これにより、ギャップG1及びギャップG2にプリプレグシート120s及びプリプレグシート130sからマトリクス樹脂が流れ込むことによるピンホールやボイドの発生をさらに抑制することができる。
上記の実施形態において、接線L1は、足10aの側面11cの上端E3から中竿5の外周面に引かれた接線であってもよい。同様に、接線L2は、足10aの側面11dの上端E4から中竿5の外周面に引かれた接線であってもよい。
上記の一実施形態によれば、繊維強化樹脂層20の一端20a付近の部位(周方向において接点P1よりも反時計回りに回転した領域にある部位)及び他端20b付近の部位(周方向において接点P2よりも時計回りに回転した領域にある部位)の中竿5の外表面との密着力により、足10aの底面11bの左端及び右端の浮き上がりを抑制することができる。
本明細書で説明された各構成要素の寸法、材料、及び配置は、実施形態中で明示的に説明されたものに限定されず、この各構成要素は、本発明の範囲に含まれうる任意の寸法、材料、及び配置を有するように変形することができる。また、本明細書において明示的に説明していない構成要素を、説明した実施形態に付加することもできるし、各実施形態において説明した構成要素の一部を省略することもできる。
釣糸ガイド10以外にリールシート9も、釣糸ガイド10Bについて説明したのと同様の手法で対応する竿体へ取り付けることができる。例えば、リールシート9は、繊維強化樹脂層20及び第2繊維強化樹脂層30により元竿3に取り付けられる。
1 釣竿
2 竿体
3 元竿
5 中竿
7 穂先竿
9 リールシート
10 釣糸ガイド
20 繊維強化樹脂層
21,121 第1部分
22,122 第2部分
120 第1繊維強化樹脂層
130 第2繊維強化樹脂層
20s,120s,130s プリプレグシート
40 コーティング層

Claims (10)

  1. 中心軸に沿って前後方向に伸びる竿体と、
    前記中心軸周りの周方向における第1位置において前記竿体の外周面に取り付けられる取付部を有する取付部品と、
    前記取付部を覆うように前記竿体の周囲に設けられた繊維強化樹脂層と、
    を備え、
    前記繊維強化樹脂層は、前記中心軸周りの周方向の全長に亘って前記竿体を覆う第1部分と、前記軸方向において前記第1部分の後端から前記軸方向の後方へ延伸し、前記周方向において前記第1位置から時計回り方向に180°未満だけ延伸するとともに反時計回りに180°未満延伸するように構成されている第2部分と、を有する、
    釣竿。
  2. 前記第1部分は、その前記軸方向における長さLaが前記取付部の前記軸方向における長さLdとLd/2≦Laの関係を満たすように構成される、
    請求項1に記載の釣竿。
  3. 前記第2部分は、側面視において、その後端が、前記第1位置から時計回りに90°回転した第2位置と前記第1位置との間の区間において後方に向かって凸形状となるとともに、前記第2位置と前記第1位置から時計回りに180°回転した第3位置との間区間において前方に凸形状となるように構成される、
    請求項1又は請求項2に記載の釣竿。
  4. 前記繊維強化樹脂層は、前記竿体に巻回されたプリプレグシートを硬化することで形成される、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の釣竿。
  5. 前記繊維強化樹脂層は、前記竿体に巻回された第1プリプレグシート、及び、前記第1プリプレグシートの外側に巻回された第2プリプレグシートを硬化することで形成される、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の釣竿。
  6. 前記第1プリプレグシートは、前記周方向において、前記第1位置から時計回り方向に90°延伸するとともに反時計回りに90°延伸するように構成されている、
    請求項5に記載の釣竿。
  7. 前記繊維強化樹脂層は、前記第1プリプレグシートが硬化された第1繊維強化樹脂層と前記第2プリプレグシートが硬化された第2繊維強化樹脂層とを有する、
    請求項5又は請求項6に記載の釣竿。
  8. 前記繊維強化樹脂層は、前記軸方向に対して90°よりも小さい配向角度を為す強化繊維を含む、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の釣竿。
  9. 前記取付部品が釣糸ガイドである、
    請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の釣竿。
  10. 前記取付部品がリールシートである、
    請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の釣竿。
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