JP2020010231A - 電子機器、その制御方法、およびそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動部が可動部を駆動した場合において通信経路の数が増えるほどデータの伝送が失敗する可能性を低減する電子機器、その制御方法及びそのプログラムを提供する。【解決手段】撮像装置において、可動部を駆動する駆動手段と、可動部に配置される第一の結合部と第二の結合部とを含む複数の結合部と対向することで、所定の結合方式により複数の結合部からデータを受信する受信手段と、所定の無線通信規格を用いて可動部と無線通信する無線通信手段と、制御手段とを有する。制御手段は、駆動手段により可動部を駆動する間、第一の結合部から受信するデータと第二の結合部から受信するデータのすべての要素が同一となるように、駆動手段により可動部を駆動しない間、可動部が有する第一の結合部から受信するデータと、第二の結合部から受信するデータとの少なくとも一部の要素が、互いに異なるように無線通信手段を介して可動部を制御する。【選択図】図6
Description
本発明は、可動部を駆動することが可能な電子機器に関する。
従来、撮像素子を有する可動部を支持部材を有する駆動部で支持し、駆動部が可動部へ動力を伝えて可動部を駆動する装置が知られている。特許文献1には、撮像部を有する球状の移動体を可動部として採用し、支持した移動体を振動体を用いて駆動する駆動制御部を駆動部として採用した電子機器が開示されている。
この装置において、駆動部による可動部の可動範囲をより大きくするために、可動部と駆動部との間のデータ通信は無線通信を用いることが望ましい。さらに近年では画像データの解像度が高くなり、画像データの容量が増大していることから、通信速度をより速くすることが求められている。
そこで、データを複数の通信経路に分割して伝送することで、実効的な無線通信の通信速度をより速くすることができる。しかし、駆動部が可動部を駆動した場合、駆動部と可動部の間の各通信経路の無線通信が途切れてしまい、データの伝送が失敗する可能性があった。
そこで、本発明は上記課題を解決するために、駆動部が可動部を駆動させる場合において複数の通信経路を用いたデータの伝送が失敗してしまう可能性を低減することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の電子機器は、可動部を駆動する駆動手段と、前記可動部に配置される第一の結合部と第二の結合部とを含む複数の結合部と対向することで、所定の結合方式により前記複数の結合部からデータを受信する受信手段と、所定の無線通信規格を用いて前記可動部と無線通信する無線通信手段と、制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記駆動手段により前記可動部を駆動する間、前記可動部が有する前記第一の結合部から受信するデータと前記第二の結合部から受信するデータのすべての要素が同一となるよう、前記無線通信手段を介して前記可動部を制御し、前記制御手段は、前記駆動手段により前記可動部を駆動しない間、前記可動部が有する前記第一の結合部から受信するデータと前記第二の結合部から受信するデータとの少なくとも一部の要素が互いに異なるよう、前記無線通信手段を介して前記可動部を制御することを特徴とする。
本発明によれば、駆動部が可動部を駆動させる場合においてデータの伝送が失敗してしまう可能性を低減することができる。
以下に、本発明の実施形態の一例を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
[実施の形態]
図1は、第1の実施形態における可動部100と駆動部200とで構成される撮像装置1の一例を示すブロック図である。可動部100および駆動部200は電子機器の一例である。
図1は、第1の実施形態における可動部100と駆動部200とで構成される撮像装置1の一例を示すブロック図である。可動部100および駆動部200は電子機器の一例である。
撮像装置1はレンズ102および撮像部103等を有する可動部100と、可動部100を支持する支持部および可動部100を駆動制御する駆動体等を有する駆動部200とで構成される。また可動部100は球体であり駆動部200の支持部へ着脱可能な構造である。なお図1において可動部100の外面は球面形状(以下、球面SRという)であるが、球面SRは外面のうち、後述の駆動体11〜13によって駆動される部分のみでよい。
まず可動部100の構成について説明する。
制御部101はコンピュータとしての機能を有し、可動部無線通信部108から入力された信号や、後述のコンピュータプログラムに従って可動部100の各部を制御する。なお、制御部101が可動部100の各部を制御する代わりに、複数のハードウェアが処理を分担することで、可動部100を制御してもよい。
撮像部103は、レンズ102を経て導入された光(映像)を電気的な映像信号に変換するための撮像素子などで構成される。撮像素子としては、一般的に、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサやCCD(Charge Coupled Device)センサなどが用いられる。撮像部103は可動部100内の制御部101に制御されることにより、レンズ102で結像された被写体光を撮像素子により電気信号に変換し、ノイズ低減処理などを行いデジタルデータを画像データとして出力する。本実施形態では、当該画像データを撮像し出力するための一連の処理を「撮影」という。
画像データ記録部104は撮像部103から出力される画像データを記録し、記録した時系列の順番で画像データを可動部データ処理部105に出力する。
可動部データ処理部105は、制御部101からの指示に基づいて、撮像部103から出力された画像データを駆動部データ処理部208へ送信するためのデータフォーマットに変換する。また可動部データ処理部105は、可動部結合器109a,b,c,dへの画像データの出力と可動部結合器109a,b,c,dのON/OFFを切り替える制御をする。
無線受電部106は駆動部200の無線送電部207から電力を受信し、受信した電力を可動部100の各要素に供給することができる。
レンズ制御部107は、モータドライバを制御するIC(Integrated Circuit)等を含み、ズームユニット、絞り・シャッタユニット、および、フォーカスユニット等を駆動しレンズ102を制御する。レンズ制御部107は、駆動部200から受信したレンズ102の制御に係る信号に基づいてレンズ102を制御する。
可動部無線通信部108は、無線接続するためのインタフェースである。可動部無線通信部108は、例えば無線接続のためのアンテナと無線信号を処理するための変復調回路や通信コントローラから構成される。可動部無線通信部108は、後述する駆動部無線通信部214と無線接続する。例えば、制御部101は、可動部無線通信部108を用いて、レンズ102の制御、可動部データ処理部105での可動部結合器109の制御、または画像データの解像度を切り替える制御等に関する無線通信を行う。可動部無線通信部108は、変調した無線信号をアンテナから出力し、アンテナで受信した無線信号を復調することによりIEEE802.15の無線通信規格(いわゆるBluetooth(登録商標))に準拠して、駆動部無線通信部214と無線通信する。本実施形態においてBluetooth通信は、Bluetoothのバージョン4.0以降に規定されているBluetooth Low Energy(以下、BLEと略す)という仕様を採用する。BLEによる無線通信は通信速度が遅く、画像データ等の容量の大きいデータを伝送する用途には適さない。なお、通信方式はBluetoothに限定されるものではなく、例えば赤外通信方式やIEEE802.11の規格に従った、いわゆる無線LAN通信方式等も含む。
可動部結合器109a,b,c,dは可動部100と駆動部200を無線接続する結合部である。可動部結合器109は、容量結合および磁界結合の少なくとも一方の結合方式を用いて、後述する駆動部結合器215a,bと対向し画像データを送信する。例えば、容量結合はコンデンサ、磁界結合はRFIC、電磁界結合はTransmission Line Coupler、を用いた通信技術がある。ここで電磁界結合とは、容量結合および磁界結合の両方を用いた結合である。なお、可動部結合器109を用いた通信は可動部無線通信部108を用いた通信よりも通信速度が速く、また画像データ等の容量の大きいデータを伝送する用途に適する。
次に、駆動部200の構成について説明する。
中央制御部201はコンピュータ機能を有し、入力された信号や後述のコンピュータプログラムに従って駆動部200の各部を制御する。また、中央制御部201は後述する駆動部無線通信部214を用いて、可動部100の一部の制御に関する指示を可動部100へ送信することができる。なお、中央制御部201が駆動部200の各部を制御する代わりに、複数のハードウェアが処理を分担することで、駆動部200を制御してもよい。
操作部202は、撮像装置1に対する指示をユーザから受け付けるためのユーザインタフェースである。操作部202は、例えばユーザが撮像装置1の電源のON/OFFを指示するための電源ボタンや、撮影を指示するためのレリーズスイッチ、画像データの再生を指示するための再生ボタン等を含むことができる。
記録部203は、電気的に消去・記録可能な不揮発性のメモリであり、中央制御部201で実行される後述のコンピュータプログラム等が格納される。また、撮影により得られた映像情報などの種々のデータを記録することができる。
表示部204は画像処理部210から出力された信号に基づいて表示処理を行う。表示部204は例えばCRTやLCDを用いる。他にも、SED(Surf容量e―conduction Electron―emitter Display)やEL(Electro Luminescence)等を用いることができる。なお、表示部204は必ずしも撮像装置1に内蔵されていなくてもよく、撮像装置1に外部接続される構成であってもよい。
入出力端子部205は、外部装置との間で通信信号や映像信号等を入出力するためのインタフェースである。
電源部206は、撮像装置1の各要素に電源を供給することができる。
無線送電部207は可動部100の無線受電部106へ電力を送信するための無線電力送信部である。
駆動部データ処理部208は、駆動部結合器215a,bのON/OFFを切り替える処理、および駆動部結合器215において受信したデータのデータフォーマットを変換する処理を行う。
画像処理部210は、駆動部データ処理部208から出力されたデータを用途に応じて加工する処理等を行う。画像データの加工には、画像データを切り出す処理および画像データを回転する処理による電子的な防振処理も含まれる。
駆動制御部211は、後述する駆動体11〜13を制御し、可動部100を駆動する。
位置検出部212は光源とCMOS等の画像センサで構成される。位置検出部212は、光源から出射された光の反射を画像センサで検出することで駆動される可動部100の現在の位置を検出する。
位置補正部213は、位置検出部212で検出した可動部100の位置を補正する。
駆動部無線通信部214は、無線接続するためのインタフェースである。駆動部無線通信部214は、例えば無線通信のためのアンテナと無線信号を処理するための変復調回路や通信コントローラから構成される。駆動部無線通信部214は、可動部無線通信部108と双方向通信によって無線通信する。例えば駆動部無線通信部214は、レンズ102の制御、可動部データ処理部105での可動部結合器109の制御、または画像データの解像度を切り替える制御等に関する無線通信を行う。駆動部無線通信部214は、変調した無線信号をアンテナから出力し、アンテナで受信した無線信号を復調することによりIEEE802.15の無線通信規格(いわゆるBluetooth)に従って、可動部無線通信部108と無線通信する。本実施形態においてBluetooth通信は、BLEを採用する。なお、通信方式はBluetoothに限定されるものではなく、例えば赤外通信方式やIEEE802.11の規格に従った、いわゆる無線LAN通信方式等も含む。
駆動部結合器215a,bは可動部100と駆動部200を無線接続する結合部である。駆動部結合器215は、容量結合および磁界結合の少なくとも一方の結合方式を用いて、可動部結合器109a,b,c,dと対向し可動部100の撮像部の画像データを受信する。例えば、容量結合はコンデンサ、磁界結合はRFIC、電磁界結合はTransmission Line Coupler、を用いた通信技術がある。なお、駆動部結合器215を用いた通信は駆動部無線通信部214を用いた通信よりも通信速度が速い。
なお、本実施形態では可動部結合器109を4つ、駆動部結合器215を2つの場合を例に挙げて説明するが、可動部結合器109が複数あればよく、駆動部結合器215は1つでもよい。
図2は本実施形態における撮像装置1の外観の斜視図の一例である。図1と同じ部材には同じ番号を付す。
可動部100は球体であり、球の中心を球心Cとする。可動部100は、駆動部200に設けられた複数の駆動体11〜13と、駆動部200に連結されたアーム220の先端に設けられた受圧部220aとで支持されている。
駆動体11〜13は中央制御部201によって制御され、可動部100を駆動する。駆動体11〜13は、例えば超音波モータやローラのように接触して可動部100を駆動する部材やソレノイドアクチュエータやリニアモータのように非接触で可動部100を駆動する部材等がある。
アーム220に設けられている受圧部220aは、駆動部200から可動部100が外れないようにするための部材である。このような構成により、撮像装置1は、レンズ102を有する可動部100を駆動し、可動部100を様々な方向に向けて撮影することができる。また受圧部220aは、摩擦係数が小さい部材であることが望ましい。受圧部220aは例えば、低い摩擦係数で摺動性に優れる樹脂(例えばポリアセタール等)や転動部材等で構成されている。これにより、駆動体11〜13から可動部100に与えた動力が減衰することを抑えられる。また、より確実に支持するために受圧部220aと可動部100との間に接触箇所を複数設けてもよい。
図3は可動部100の位置を表すために用いる球面座標系の一例を示す図である。球面座標系とは、一つの動径座標と二つの角度座標で表される極座標系である。
図3において、第一の角度はz軸と動径がなす角度で、第二の角度はz軸に垂直な平面にあるx軸とこの平面への動径の射影がなす角度である。一般的に、動径座標は記号rを、第一の角度座標はθを、第二の角度座標はφを用いて表す。ここで、動径座標rは0より大きい実数、第一の角度の範囲は0°≦θ≦180°、第二の角度の範囲は0°≦φ<360°である。
以下の説明において、駆動部200に対する可動部100の基準となる座標を(r0、θ0、φ0)とする。例えば、可動部100の球心Cを原点とし、撮像部103がY軸の正の方向と重なっていた場合を可動部100の基準となる座標とする。この場合、駆動部200が可動部100の撮像部103をZ軸の正の方向と重なるよう駆動した場合の可動部100の位置を表す座標は(r0、θ+90°、φ0)となる。
図4および図5を用いて可動部100から駆動部200へデータを伝送する方法の一例を説明する。
図4は、可動部100および駆動部200の断面図の一例を示す。本実施形態において、少なくとも1つの可動部100の結合器と駆動部200の結合器は、無線接続するために互いの面する結合器の少なくとも一部が駆動部200の結合器の面に対する垂直方向から見て投影的に重なっている。以後、結合器が重なるとは、前述のように互いの面する結合器の少なくとも一部が片方の結合器の面に対する垂直方向から見て投影的に重なっている、という意味で用いる。結合器が無線接続が可能な結合度で重なっている場合、電磁界結合を用いた通信は、結合器間に生じる容量結合および誘導結合を用いて信号を伝送することにより実現する。ここで、結合度とは結合の強さを表す単位である。結合度は例えば伝送したデータの減衰度や受信したデータの信号の所定の基準に対する強度等である。
図5は、画像データを伝送する際のデータフォーマットである。
本実施形態では、可動部100はITU−R Recommendation BT.656(以下、ITU656という)という規格を用いて、画像データを伝送する。ITU656に従った画像データの伝送においては、画像データの前にSAV(Start of Active Video)と呼ばれる信号を付加し更に、画像データの後にEAV(End of Active Video)と呼ばれる信号を付加する。また、本実施形態において便宜上、画像データの各画素を走査した順番に1,2,3,・・・と記載する。なお、可動部データ処理部105は、必ずしも図5に記載の画素の順番に画像データを伝送する必要はなく、任意の画素の順番で画像データを伝送してよい。
まず、可動部100が静止状態にある場合において、可動部100が撮像部103で撮影した画像データを駆動部200へ伝送する処理の一例について説明する。
図4(a)は、可動部100が静止状態にある場合における可動部結合器109と駆動部結合器215の位置関係の一例を示す。図4(a)において、可動部結合器109aと駆動部結合器215aとが重なっている。更に図4(a)において可動部結合器109bと駆動部結合器215bとが重なっている。可動部100が静止した状態にある場合、可動部結合器109および駆動部結合器215は、容量の大きい画像データを速く伝送することができる程度に充分に結合が強い位置で重なっている。例えば、図4(a)に示すようにそれぞれの結合器の中心位置が投影的に合った状態で重なっている状態である。可動部100が静止した状態において、可動部100は駆動部200のそれぞれの結合器に対して、図5(a)に図示したデータフォーマットである画像データを図5(b)に図示したデータフォーマットに変換して伝送する。
図5(a)に、可動部100が静止している場合において、撮像部103が可動部データ処理部105へ画像データを出力するためのデータフォーマットを示す。本実施形態では、画像データは撮像部103から可動部データ処理部105へ4チャネルに分割して出力される。チャネルとは通信経路のことである。また、本実施形態において、この4チャネルを便宜上第一チャネル、第二チャネル、第三チャネル、第四チャネルという。
図5(b)に、可動部100が静止している場合において、可動部データ処理部105がデータフォーマットの変換処理を行った後の画像データのデータフォーマットを示す。可動部データ処理部105は制御部101からの指示に基づいて、駆動部200へ伝送する画像データを2レーン構成のデータフォーマットに変換する。2レーン構成とは、伝送するデータの少なくとも一部の要素が重複しないデータ群であり、2チャネルに分割されている構成のことである。本実施形態では図4(a)に示すように、可動部100は可動部結合器109を用いて、第一チャネルおよび第三チャネルに出力された画像データを駆動部結合器215aへ送信する。また、可動部100は可動部結合器109bを用いて、第二チャネルおよび第四チャネルに出力された画像データを駆動部結合器215bへ送信する。また駆動部200は駆動部結合器215を用いて受信したデータ群を、元の一つのデータになるように合成する。可動部100は、可動部結合器109a〜dから駆動部結合器215a、bへそれぞれ異なるチャネルのデータを送信することによって画像データをより早く伝送することができる。
ここで、撮影した画像データの容量が大きい場合、可動部100が駆動されている間、画像データはデータフォーマットの変換において容量を減らすことが望ましい。可動部100が駆動されている場合、可動部結合器109と駆動部結合器215間の結合の強さが下がり、データの通信速度が遅くなるからである。
次に可動部100が駆動されている場合において、可動部100が駆動部200へ画像データを伝送する処理の一例について説明する。
図4(b)は、可動部100が駆動されている場合における、可動部結合器109と駆動部結合器215の位置関係の一例を示す。図4(b)において、可動部結合器109aの一部と駆動部結合器215aの一部とが重なり、可動部結合器109cの一部と駆動部結合器215bの一部とが重なっている。更に図4(b)において、可動部結合器109bは駆動部結合器215a,bのどちらとも重なっている。この場合、可動部結合器109および駆動部結合器215は互いの中心位置が大きくずれて重なった状態であり、結合器間における結合が弱くなった結果、可動部100は画像データの伝送に失敗する可能性がある。そのため可動部100が駆動されている場合においては、可動部100は駆動部200の複数の結合器に対して同一のデータを送信することで、可動部100は駆動部200へデータをより確実に伝送できるようにする。本実施形態では可動部結合器a〜cから同一のデータを送信する。また、駆動部200の結合器が3つ以上ある場合は、可動部100は少なくとも2以上の駆動部200の結合器へ同一のデータを送信する。
図5(c)に、可動部100が駆動されている場合において、撮像部103が可動部データ処理部105へ画像データを伝送するためのデータフォーマットを示す。
駆動部200によって可動部100が駆動されている場合、撮像部103は可動部無線通信部108を用いて受信した中央制御部201の指示に基づいて、画像データの解像度を下げる。例えば画像データが4K解像度であった場合、可動部無線通信部108を用いて受信した中央制御部201の指示に基づいて、撮像部103は画像データの解像度をFHD(Full High Definition)にする。ここで可動部100が駆動されている場合における具体的な画像データの解像度は中央制御部201が判断する。また、ユーザが操作部202等を用いて画像データの解像度の下限を設定していた場合は、中央制御部201は画像データがその解像度以上になるように判断する。
撮像部103において撮影した画像データの解像度が下げられた場合、画像データのデータフォーマットは図5(c)に示すように、元のデータから一部のデータが減らされたデータとなる。このデータを減らす方法としては、図5(c)に示すように一定の間隔で所定のデータ量(本実施形態においては1画素ごとに3画素)を減らす方法を用いる。
図5(d)に、可動部100が駆動されている場合において、可動部データ処理部105がデータフォーマットの変換処理を行った後の画像データのデータフォーマットを示す。可動部データ処理部105は、制御部101からの指示に基づいて、駆動部200へ伝送する画像データを1レーン構成に変換する。1レーン構成とは、複数チャネル(本実施形態では2チャネル)を用いて同一のデータを伝送するための構成のことである。同一のデータとは、データを構成している要素がすべて共通しているデータを指す。本実施形態では図5(c)に示した第一チャネルから第四チャネルに出力された画像データを一つのデータにする。例えば、図5(d)に示すように各画素の番号や順番が同じデータだけではなく、各画素の順番は異なるが適切な処理を行うことで同一の画像データが形成できるようなデータも含む。可動部結合器109は駆動部結合器215a、bへ同一のデータを送信することにより、可動部100が駆動されている場合においても可動部100および駆動部200間のデータの伝送が失敗しづらくなる。
ここで、容量の大きいデータ(例えば4K解像度である画像データ)であっても効率的にデータを伝送するために、駆動部200へ伝送するデータフォーマットは2チャネル以上にすることが望ましい。なお、本実施形態において駆動部結合器215が2つの場合を説明したが、駆動部結合器215が3つ以上ある場合、駆動部結合器215の総数を上限としたチャネル数およびレーン数にすることができる。ただし、可動部結合器109は駆動部結合器215よりも数が多いものとする。チャネル数およびレーン数を増やすことで、通信速度をより向上させることができる。
また、可動部100から駆動部200へ画像データを伝送する場合において、中央制御部201が画像データの伝送に用いる可動部結合器109a,b,c,dおよび、駆動部結合器215a,bを判断する制御について説明する。データを伝送する制御において、可動部結合器109a,b,c,dおよび駆動部結合器215a,bの配置と可動部100の座標の関係を定めた表(不図示。以下、配置テーブルという)を用いる。配置テーブルは、可動部100の座標(r0、θ0、φ0)を基準として、可動部結合器109a,b,c,dおよび駆動部結合器215a,bの配置と可動部100の座標の関係を定めている。
可動部100が静止している場合、中央制御部201は位置検出部212を用いて可動部100の座標(以下、現在座標という)を計算する。中央制御部201は、現在座標と配置テーブルを用いて、画像データの伝送に用いる可動部結合器109および駆動部結合器215を判断する。
可動部100が駆動されている場合、中央制御部201が画像データの伝送に用いる可動部結合器109および駆動部結合器215を判断する処理について説明する。
まずは中央制御部201が可動部100を駆動するか否かを判断する処理について説明する。中央制御部201は、可動部100の撮像部103で撮影した画像データに映る被写体の移動を検出し、被写体の移動情報を計算する。被写体の移動情報とは、ある基準を定めた被写体の移動に関する情報である。ある基準を定めた被写体とは、例えばフォーカスの合った部分の被写体のことである。被写体の移動情報は、例えば画像データのフォーカスの合った部分に写る人や動物の速度や加速度、移動する方向、画像データにおける位置等である。中央制御部201は被写体の移動情報から被写体を追尾するために駆動部200が可動部100を駆動する終点となる座標(以下、目標座標という)を計算する。中央制御部201は、被写体の移動情報、現在座標および目標座標の少なくともいずれか一つを用いて、可動部100を駆動する必要があるか否かを判断する。可動部100を駆動する必要がある場合には、例えば現在座標と目標座標の差が所定の値以上になった場合や被写体の速度や加速度が所定の閾値より大きくなった場合、被写体の画像データにおける位置が端になった場合等がある。
駆動の必要があると判断した中央制御部201は、目標座標、現在座標および配置テーブルを用いて、可動部100を駆動している間に用いる結合器の順番や切り替える時間等を判断する。例えば図4(a)から図4(b)のように駆動する場合、図4(c)に示すように中央制御部201は駆動部結合器215aと結合する結合器を可動部結合器109aのみ、可動部結合器109aおよびb、可動部結合器109bの順番にすると判断する。更に、中央制御部201は、0〜T1間は可動部結合器109aのみ、T1〜T2間は可動部結合器109aおよびb、T2〜T3間は可動部結合器109bを用いると判断する。ここで時刻0は駆動部200が可動部100の駆動を開始した時刻である。可動部100の制御部101は、この順番や時間等に基づいて可動部結合器109を切り替える。また、中央制御部201は、被写体の移動情報や駆動部200が可動部100を駆動する速度や方向等を用いて、可動部結合器109を切り替える順番や時間等を求める。可動部100はこの順番や時間等を用いて可動部結合器109を切り替えることで、被写体を追尾して撮影することが可能になる。例えば、可動部100は可動部結合器109を切り替える順番や時間等を用いて可動部結合器109を切り替えることで、被写体を映像の中央に映し続けるように追尾することが可能になる。
以上、中央制御部201が画像データの伝送に用いる可動部結合器109a,b,c,dおよび、駆動部結合器215a,bを判断する制御について説明した。
図6のシーケンス図を用いて、駆動部200が可動部100の結合器を切り替える手順を説明する。本手順は、可動部100および駆動部200の電源がオンになった場合に開始する。
ステップS601において、可動部100は結合器を介して駆動部200へ画像データを伝送する。例えば、可動部100は撮影した映像を毎秒30枚の画像データとして駆動部200へ伝送する。
ステップS602において、駆動部200は可動部100の目標座標と現在座標を計算する。
ステップS603において、駆動部200はステップS602において計算した可動部100の目標座標と現在座標から、被写体を追尾するために必要な移動量を計算する。移動量が閾値より大きくなった場合、駆動部200はステップS604の処理を行う。
以上、駆動部200が可動部100を駆動するか否かを判断する動作について説明した。以降では、駆動部200が可動部100を駆動する場合において、駆動部200が可動部結合器を切り替える手順について説明する。
ステップS604において、駆動部200は可動部100へ駆動する必要があることをBLEを介して通知する。
ステップS605において、駆動部200は画像データの解像度を下げる指示および画像データを1レーン構成にする指示を、BLEを介して可動部100へ通知する。例えば、画像データの解像度を下げる指示は、画像データの解像度をFHDに変換する指示等を含む指示である。
ステップS606において、可動部100はステップS605において受信した通知に従って画像データの解像度を下げ、画像データのレーン構成を1レーン構成にする。
ステップS607において、駆動部200は1レーン構成の画像データを受信できる状態に切り替える。ステップS606およびステップS607の処理は並行して行われる。
ステップS608において、可動部100は画像データの解像度を下げ、画像データのレーン構成を1レーン構成にしたことを駆動部200へBLEを介して通知する。
ステップS609において、駆動部200は被写体の移動情報や目標座標、現在座標、配置テーブル、ステップS603で計算した移動量等を用いて、可動部結合器109を切り替えるための情報を計算する。例えば、可動部結合器109を切り替えるための情報は、可動部結合器109を切り替える順番や時間等がある。ここで、駆動部200は、ステップS605の処理を行った後、ステップS608で通知を受信する前に本ステップの処理を開始してもよい。駆動部200はステップS609の処理をより早く開始することで可動部100を駆動するまでの時間を短縮することが可能になり、被写体の追尾をより早く行うことができる。
ステップS610において、駆動部200はステップS609において計算した可動部結合器109を切り替える順番や時間等の結合器を切り替えるための情報を可動部100へBLEを介して通知する。
ステップS611において、可動部100は可動部結合器109を切り替える順番や時間等の結合器を切り替えるための情報を読み込み、ステップS612の処理を行う。
ステップS612において、可動部100は駆動部200へ結合器を切り替えるため情報の読み込みが完了したことを駆動部200へBLEを介して通知する。
ステップS613において、駆動部200は可動部100へ駆動を開始することをBLEを介して通知する。この通知を受信した可動部100はステップS614の処理を行い、この通知を送信した駆動部200はステップS615の処理を行う。
ステップS614において、可動部100は、ステップS610において受信した結合器を切り替えるための情報を用いて、画像データを駆動部200へ結合器を介して送信する処理や可動部100の結合器を切り替える処理等を行う。
ステップS615において、駆動部200は可動部100を駆動する処理や画像データを受信する処理等を行う。駆動部200は可動部100を駆動する処理が終了した場合、ステップS615の処理を行う。なお、ステップS614およびステップS615は並行して行われる。
ステップS616において、駆動部200は可動部100へ駆動を完了したことをBLEを介して通知する。
ステップS617において、駆動部200は画像データの解像度を上げる指示および画像データを2レーン構成にする指示を、可動部100へBLEを介して通知する。画像データの解像度を上げる指示は、例えば、駆動部200が駆動を開始する前の画像データの解像度を示す指示である。また、本実施形態において、画像データの解像度を上げる指示および画像データを2レーン構成にする指示を駆動部200は同時に通知するが、それぞれ分けて通知してもよい。
ステップS618において、可動部100はステップS616で受信した駆動部200の指示に基づいて画像データの解像度を上げ、画像データを2レーン構成にする。
ステップS619において、駆動部200は2レーン構成である画像データを受信できる状態に切り替える。ステップS618およびステップS619の処理は並行して行われる。
ステップS620において、可動部100は画像データの解像度を上げ、画像データを2レーン構成にしたことを駆動部200にBLEを介して通知する。
以上、図6を用いて駆動部200が可動部100を駆動する場合における、可動部100および駆動部200の手順を説明した。
図7は、駆動部200が可動部100を駆動する処理の一例について説明したフローチャートである。本手順は、可動部100および駆動部200の電源がオンになった場合に開始する。
ステップS701において、中央制御部201は、駆動部無線通信部214を用いて、可動部100から画像データを受信する。本ステップは、図6のステップS601に対応する。
ステップS702において、中央制御部201は、被写体の移動情報を計算し、被写体の移動情報から目標座標を計算する。また、中央制御部201は位置検出部212を用いて可動部100の現在座標を計算する。本ステップは、図6のステップS602に対応する。
ステップS703において、中央制御部201は、被写体の追尾情報、現在座標および目標座標の少なくともいずれか一つを用いて、可動部100を駆動するか否か判断する。例えば、中央制御部201は、目標座標と現在座標のから被写体を追尾して撮影するために必要な移動量を計算し、移動量があらかじめ設定される閾値以下であるか否かを判断する。移動量が閾値以下と判断した場合、ステップS701の処理を行い、移動量が閾値より大きくなるまで処理を繰り返す。移動量が閾値より大きいと判断した場合、ステップS704の処理を行う。なお、ユーザは表示部204を用いてこの閾値を変更できる。閾値を大きくした場合、中央制御部201は被写体の小さな動きに対しては可動部100を駆動しないため、ユーザはより長い時間、解像度の大きい映像を撮影できる。閾値を小さくした場合、中央制御部201は被写体の小さな動きに対しても可動部100を駆動するため、ユーザはより確実に被写体を映像に収めることができる。本ステップは、図6のステップS603に対応する。
ステップS704において、中央制御部201は、駆動する必要があることを示す通知を、駆動部無線通信部214を用いて可動部100へ送信する。本ステップは、図6のステップS604に対応する。
ステップS705において、中央制御部201は、画像データの解像度を下げる指示および画像データを1レーン構成にする指示を、駆動部無線通信部214を用いて可動部100へ送信する。例えば、画像データの解像度を下げる指示は、画像データの解像度をFHDに変換する指示等がある。また、本実施形態において、画像データの解像度を下げる指示および画像データを1レーン構成にする指示を、中央制御部201は同時に送信するが、それぞれ分けて送信してもよい。本ステップは、図6のステップS605に対応する。
ステップS706において、中央制御部201は駆動部結合器215を用いた無線通信において、1レーン構成の画像データを受信する状態に切り替える。例えば、中央制御部201は、ステップS705の処理以降に2レーン構成の画像データを受信した後、次の画像データを受信する前に1レーン構成の画像データを受信する状態に切り替える。本ステップは、図6のステップS607に対応する。
ステップS707において、中央制御部201は、画像データの解像度を下げる処理および画像データを1レーン構成にする処理が完了したことを示す通知を可動部100から受信する。本ステップは、図6のステップS608に対応する。
ステップS708において、中央制御部201は、被写体の移動情報や目標座標、現在座標、配置テーブル、ステップS703で計算した移動量等を用いて、可動部結合器109を切り替えるための情報を計算する。例えば、可動部結合器109を切り替えるための情報は、可動部結合器109を切り替える順番やタイミング等がある。ここで、中央制御部201は、ステップS705の処理を行った後、ステップS707の処理を待たずにステップS708の処理を開始してもよい。中央制御部201はステップS708の処理をより早く開始することで可動部100を駆動するまでの時間を短縮することが可能になり、被写体の追尾をより早く行うことができる。本ステップは、図6のステップS609に対応する。
ステップS709において、中央制御部201は、駆動部無線通信部214を用いて、ステップS708で計算した可動部結合器109を切り替えるための情報を可動部100へ送信する。可動部結合器109を切り替えるための情報は、例えば可動部結合器109を切り替える順番やタイミング等がある。本ステップは、図6のステップS610に対応する。
ステップS710において、中央制御部201は、駆動部無線通信部214を用いて、駆動するための処理が完了したことを示す通知を可動部100から受信する。本ステップは、図6のステップS612に対応する。
ステップS711において、中央制御部201は、駆動部無線通信部214を用いて、可動部100の駆動を開始することを示す通知を送信する。本ステップは、図6のステップS613に対応する。
ステップS712において、中央制御部201は、駆動制御部211を用いて駆動体11〜13を制御し、可動部100を駆動する。本ステップは、図6のステップS615に対応する。
ステップS713において、中央制御部201は、位置検出部212を用いて現在座標を検出する。本ステップは、図6のステップS615に対応する。
ステップS714において、ステップS713において検出した現在座標と目標座標が一致した場合、中央制御部201は、ステップS715の処理を行う。ステップS713において検出した現在座標と目標座標が一致しなかった場合、中央制御部201は、ステップS712の処理を行い、現在座標と目標座標が一致するまで可動部100の駆動を継続する。なお、ここでいう一致とは現在座標と目標座標が厳密に一致するという意味ではなく、現在座標と目標座標の差が所定の値以下になるという意味である。本ステップは、図6のステップS615に対応する。
ステップS715において、中央制御部201は、可動部100の駆動が完了したと判断し、駆動体11〜13の制御を終了する。本ステップは、図6のステップS615に対応する。
ステップS716において、中央制御部201は、可動部100へ駆動が完了したことを示す通知を送信する。本ステップは、図6のステップS616に対応する。
ステップS717において、中央制御部201は、画像データの解像度を上げる指示および画像データを2レーン構成にする指示を、駆動部無線通信部214を用いて可動部100へ送信する。画像データの解像度を上げる指示は、例えば、駆動部200が駆動を開始する前の画像データの解像度を示す指示である。また、本実施形態において、画像データの解像度を上げる指示および画像データを2レーン構成にする指示を中央制御部201は同時に送信するが、それぞれ分けて送信してもよい。本ステップは、図6のステップS617に対応する。
ステップS718において、中央制御部201は駆動部結合器215を用いた無線通信において、2レーン構成の画像データを受信する状態に切り替える。例えば、中央制御部201は、ステップS717の処理以降に1レーン構成の画像データを受信した後、次の画像データを受信する前に2レーン構成の画像データを受信する状態に切り替える。本ステップは、図6のステップS619に対応する。
ステップS719において、中央制御部201は、画像データの解像度を上げる処理および画像データを2レーン構成にする処理が完了したことを示す通知を可動部100から受信し、可動部100を駆動する処理を終了する。本ステップは、図6のステップS620に対応する。
ここで、駆動部200が3以上の結合器を有している場合、ステップS712からステップS714における可動部100を駆動する処理の間、中央制御部201は、駆動部データ処理部208を用いて駆動部200の結合器の切り替え処理を行う。ただし、この切り替え処理において、中央制御部201は、複数の結合器を用いて可動部100からデータを受信できるようにする。また、駆動部200は2レーン以上のデータフォーマットを用いて画像データを受信することが可能になるため、駆動部200は可動部100を駆動していない場合は、2レーン以上の構成で画像データを受信してもよい。
以上が駆動部200の動作の一例の説明である。
図8は、可動部100が駆動部200に駆動される場合の処理の一例を示す。本手順は、可動部100および駆動部200の電源がオンになった場合に開始する。
ステップS801において、制御部101は、撮像部103で撮影した画像データを可動部結合器109を用いて駆動部200へ送信する。本ステップは、図6のステップS601に対応する。
ステップS802において、制御部101は可動部無線通信部108を用いて、駆動部200から駆動する必要があることを示す通知を受信する。この通知を受信することで、制御部101は、駆動に関する処理を受け付ける状態になる。制御部101は通知を受信しなかった場合は、ステップS801に戻り画像データを送信する。本ステップは、図6のステップS604に対応する。
ステップS803において、制御部101は可動部無線通信部108を用いて、画像データの解像度を下げる指示および画像データを1レーン構成にする指示を、駆動部200から受信する。例えば、画像データの解像度を下げる指示は、画像データの解像度をFHDに変換する指示等がある。また、本実施形態において、駆動部200が画像データの解像度を下げる指示および画像データを1レーン構成にする指示をそれぞれ分けて送信した場合は、制御部101はそれぞれの通知をこのステップS803において受信する。本ステップは、図6のステップS605に対応する。
ステップS804において、制御部101はステップS803において受信した通知に従って可動部100の各部を制御する。具体的には、制御部101は、画像データの解像度を下げる場合、撮像部103および可動部データ処理部105を制御し、画像データを1レーン構成にする場合、可動部データ処理部105を制御する。例えば、制御部101は、ステップS803の処理以降に2レーン構成の画像データを送信した後、次に撮影する画像データの解像度を下げ、かつ画像データの構成を1レーン構成にする。本ステップは、図6のステップS606に対応する。
ステップS805において、制御部101は、可動部無線通信部108を用いて、画像データの解像度を下げる処理および画像データを1レーン構成にする処理を行ったことを示す通知を駆動部200へ送信する。本ステップは、図6のステップS608に対応する。
ステップS806において、制御部101は、可動部無線通信部108を用いて、可動部結合器109を切り替えるための情報を受信する。例えば、可動部結合器109を切り替えるための情報は、可動部結合器109を切り替える順番やタイミング等がある。本ステップは、図6のステップS610に対応する。
ステップS807において、制御部101は、可動部結合器109を切り替えるための情報を読み込む。本ステップは、図6のステップS611に対応する。
ステップS808において、制御部101は、可動部無線通信部108を用いて、可動部結合器109を切り替えるための情報の読み込みが完了したことを示す通知を駆動部200へ送信する。本ステップは、図6のステップS612に対応する。
ステップS809において、制御部101は、可動部無線通信部108を用いて、可動部100を駆動を開始することを示す通知を受信する。本ステップは、図6のステップS613に対応する。
ステップS810において、制御部101は、ステップS806において受信した結合器を切り替える順番や時間等に従って、駆動に関する処理を実行する。具体的には、制御部101は、駆動部200から指示されたタイミングで可動部結合器109a〜dを切り替えるよう、可動部データ処理部105を制御する。駆動部200から受信した可動部結合器109を切り替えるための情報に関する処理を完了した場合、制御部101は、ステップS811の処理を行う。本ステップは、図6のステップS614に対応する。
ステップS811において、制御部101は、駆動部200から可動部100の駆動が完了した通知を受信する。本ステップは、図6のステップS615に対応する。
ステップS812において、制御部101は、可動部無線通信部108を用いて、画像データの解像度を上げる指示および画像データを2レーン構成にする指示を受信する。画像データの解像度を上げる指示は、例えば、駆動部200が駆動を開始する前の画像データの解像度を示す指示である。本ステップは、図6のステップS616に対応する。
ステップS813において、制御部101は、画像データの解像度を上げる処理および画像データを2レーン構成にする処理を行う。具体的には、画像データの解像度を上げる場合、制御部101は撮像部103および可動部データ処理部105を制御し、画像データを2レーン構成にする場合は、可動部データ処理部105を制御する。例えば、制御部101は、ステップS812の処理以降に1レーン構成の画像データを送信した後、次に撮影する画像データの解像度を上げ、かつ画像データの構成を2レーン構成にする。また、駆動部200から具体的な解像度の指示がない場合は、制御部101は駆動部200が可動部100を駆動する前の解像度に上げる処理を行う。本ステップは、図6のステップS617に対応する。
ステップS814において、制御部101は、可動部無線通信部108を用いて、画像データの解像度を上げる処理および画像データを2レーン構成にする処理を行ったことを示す通知を駆動部200へ送信し、処理を終了する。本ステップは、図6のステップS618に対応する。
以上が可動部100の動作の一例の説明である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワークまたは記録媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
Claims (23)
- 可動部を駆動する駆動手段と、
前記可動部に配置される第一の結合部と第二の結合部とを含む複数の結合部と対向することで、所定の結合方式により前記複数の結合部からデータを受信する受信手段と、
所定の無線通信規格を用いて前記可動部と無線通信する無線通信手段と、
制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記駆動手段により前記可動部を駆動する間、前記受信手段によって前記可動部が有する前記第一の結合部から受信するデータと前記可動部が有する前記第二の結合部から受信するデータのすべての要素が同一となるよう、前記無線通信手段を介して前記可動部を制御し、
前記制御手段は、前記駆動手段により前記可動部を駆動しない間、前記受信手段によって前記可動部が有する前記第一の結合部から受信するデータと前記可動部が有する前記第二の結合部から受信するデータとの少なくとも一部の要素が互いに異なるよう、前記無線通信手段を介して前記可動部を制御する
ことを特徴とする電子機器。 - 前記制御手段は、前記駆動手段により前記可動部を駆動しない間、前記受信手段によって前記可動部が有する前記第一の結合部から受信するデータと前記可動部が有する前記第二の結合部から受信するデータとを、一つのデータになるように合成する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。 - 前記制御手段は、前記駆動手段により前記可動部を駆動する間、前記受信手段によって前記複数の結合部から受信するデータの容量を、前記駆動手段により前記可動部を駆動しない間、前記複数の結合部から受信するデータの容量よりも少なくするよう、前記無線通信手段を介して前記可動部を制御する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。 - 前記制御手段は、前記駆動手段により前記可動部を駆動する間、前記受信手段によって前記複数の結合部から受信するデータの容量を、前記駆動手段により前記可動部を駆動しない間、前記複数の結合部から受信するデータの容量よりも少なくするよう、前記無線通信手段を介して前記可動部を制御した場合、
前記制御手段は、前記駆動手段により前記可動部を駆動を完了した後に、前記受信手段によって前記複数の結合部から受信するデータの容量を、前記駆動手段により前記可動部を駆動する前の、前記複数の結合部から受信するデータの容量に戻すよう、前記無線通信手段を介して前記可動部を制御する
ことを特徴とする請求項3に記載の電子機器。 - 前記制御手段は、前記駆動手段により前記可動部を駆動する間、前記可動部を駆動する速度と方向とに基づいて、前記複数の結合部のうち前記データを通信するために用いられる結合部を切り替えるよう前記無線通信手段を介して前記可動部を制御する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電子機器。 - 更に前記可動部の位置を検出する検出手段を有し、
前記制御手段は、前記検出手段によって検出した前記可動部の位置に基づいて前記無線通信手段を介して前記可動部を制御する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記制御手段は、前記複数の結合部のうちデータを送信するために用いられる前記複数の結合部を、前記駆動手段により前記可動部を駆動する速度および方向と、前記検出手段によって検出した前記可動部の位置と、を用いて判断し、該判断に基づいて前記無線通信手段を介して前記可動部を制御する
ことを特徴とする請求項6に記載の電子機器。 - 前記判断は前記駆動手段により前記可動部を駆動する前に行う
ことを特徴とする請求項7に記載の電子機器。 - 前記可動部は撮像部を有し、
前記受信手段によって前記複数の結合部から受信するデータは前記撮像部により撮影された画像データである
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記駆動手段により前記可動部を駆動する間に前記受信手段によって前記複数の結合部から受信する画像データの解像度は、前記駆動手段により前記可動部を駆動しない間に前記複数の結合部から受信する画像データの解像度より小さい
ことを特徴とする請求項9に記載の電子機器。 - 前記制御手段は、前記受信手段によって前記複数の結合部から受信した複数の画像データに基づいて、前記可動部を駆動するか否かを判断する
ことを特徴とする請求項9または10に記載の電子機器。 - 前記制御手段は前記複数の画像データに写る被写体の移動する速度および方向に基づいて前記可動部を駆動する速度および方向を判断する
ことを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記被写体は、前記画像データのフォーカスが合った部分である
ことを特徴とする請求項12に記載の電子機器。 - 前記所定の結合方式とは容量結合および磁界結合の少なくとも一方の方式である
ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記所定の結合方式を用いた無線通信は、前記無線通信手段を用いた無線通信よりも通信速度が速い
ことを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記無線通信手段はIEEE802.15の無線通信規格に準拠している
ことを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の電子機器。 - 前記無線通信手段はBluetooth(登録商標)の無線通信規格に準拠している
ことを特徴とする請求項16に記載の電子機器。 - 前記無線通信手段はBluetooth Low Energyの無線通信規格に準拠している
ことを特徴とする請求項16または17に記載の電子機器。 - 前記可動部は球体である
ことを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載の電子機器。 - 駆動手段を有する駆動部から動力を得て駆動される電子機器であって、
前記駆動部の受信手段に対向する第一の結合部と第二の結合とを含む複数の結合部から所定の結合方式により前記駆動部にデータを送信する送信手段と、
所定の無線通信規格を用いて前記駆動部と無線通信する無線通信手段と、
制御手段とを有し、
前記駆動部の前記駆動手段によって駆動されている状態において、前記第一の結合部および前記第二の結合部からデータを送信する場合、前記制御手段は、前記送信手段によって前記第一の結合部から送信するデータと前記第二の結合部から送信するデータのすべての要素が同一となるよう制御し、
前記駆動部の前記駆動手段によって駆動されていない状態において、前記第一の結合部および前記第二の結合部からデータを送信する場合、前記制御手段は、前記送信手段によって前記第一の結合部から送信するデータと前記第二の結合部から送信するデータと、の少なくとも一部の要素が互いに異なるよう制御することを特徴とする電子機器。 - 可動部と、前記可動部を駆動する駆動部とからなる電子機器であって、
前記可動部に配置される第一の結合部と第二の結合部を含む複数の結合部から所定の結合方式によってデータを送信する送信手段と、
前記駆動部に配置される受信手段であって、前記送信手段の結合部に対向することで、前記送信手段からデータを受信する受信手段と、
所定の無線通信規格を用いて前記可動部と前記駆動部とを接続する無線通信手段とを有し、
前記駆動部が前記可動部を駆動する間、前記受信手段によって前記第一の結合部から受信するデータと前記第二の結合部から受信するデータのすべての要素が同一となるよう制御し、
前記駆動部が前記可動部を駆動しない間、前記受信手段によって前記第一の結合部から受信するデータと前記第二の結合部から受信するデータと、の少なくとも一部の要素が互いに異なるように制御する
ことを特徴とする電子機器。 - 可動部を駆動する駆動手段と、
前記可動部に配置される第一の結合部と第二の結合部とを含む複数の結合部と対向することで、所定の結合方式により前記複数の結合部からデータを受信する受信手段と、
所定の無線通信規格を用いて前記可動部と無線通信する無線通信手段と、
を有する電子機器の制御方法であって、
前記駆動手段により前記可動部を駆動する間、前記受信手段によって前記可動部が有する前記第一の結合部から受信するデータと前記第二の結合部から受信するデータのすべての要素が同一となるよう、前記無線通信手段を介して前記可動部を制御するステップと、
前記駆動手段により前記可動部を駆動しない間、前記受信手段によって前記可動部が有する前記第一の結合部から受信するデータと前記第二の結合部から受信するデータと、の少なくとも一部の要素が互いに異なるよう、前記無線通信手段を介して前記可動部を制御するステップと
を有する制御方法。 - コンピュータを請求項1から21のいずれか1項に記載の電子機器の各手段として機能させるための、コンピュータが読み取り可能なプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018131007A JP2020010231A (ja) | 2018-07-10 | 2018-07-10 | 電子機器、その制御方法、およびそのプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018131007A JP2020010231A (ja) | 2018-07-10 | 2018-07-10 | 電子機器、その制御方法、およびそのプログラム |
Publications (1)
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JP2020010231A true JP2020010231A (ja) | 2020-01-16 |
Family
ID=69152347
Family Applications (1)
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JP2018131007A Pending JP2020010231A (ja) | 2018-07-10 | 2018-07-10 | 電子機器、その制御方法、およびそのプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020010231A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021149753A1 (ja) | 2020-01-24 | 2021-07-29 | 三菱重工業株式会社 | 磁気ギアード回転電機、及びステータの製造方法 |
JP7377928B1 (ja) | 2022-08-26 | 2023-11-10 | ソフトバンク株式会社 | トラッキング装置、プログラム、及びトラッキング方法 |
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2018
- 2018-07-10 JP JP2018131007A patent/JP2020010231A/ja active Pending
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