JP2020008037A - ダンパ装置 - Google Patents

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Masataka Aikawa
将隆 相川
裕貴 松尾
Yuki Matsuo
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【課題】粘性流体によって回転振動を減衰するダンパ装置において、特に、外周側へ粘性流体が飛散するのを抑えるとともに、この抑えるための部材によって慣性量を増やす。【解決手段】この装置は、入力側回転部材2と、出力プレート3と、複数のトーションスプリング41と、イナーシャプレート6と、を備えている。入力側回転部材2は、内部に粘性流体が充填される環状チャンバ23を有する。出力プレート3は、一部がチャンバ23内に配置されるとともに入力側回転部材2と相対回転可能である。トーションスプリング41は、環状チャンバ23内に円周方向に並べて配置され、入力側回転部材2と出力プレート3とを回転方向に弾性的に連結する。イナーシャプレート6は、出力プレート3に固定され、入力側回転部材2の外周面の少なくとも一部を覆う筒状部6cを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、ダンパ装置に関する。
車両の駆動系には、エンジンからの動力を伝達するとともに、入力された回転変動を減衰するためのダンパ装置が設けられている。この種のダンパ装置としては、特許文献1に示されるようなフライホイールが提案されている。
特許文献1のフライホイールは、エンジンの動力が入力される第1質量部材と、第1質量部材に対して回転可能に配置された第2質量部材と、を有している。第1質量部材と第2質量部材とは、複数の弾性手段によって回転方向に弾性的に連結されている。
このフライホイールでは、第1質量部材に環状のチャンバが構成されており、この環状のチャンバに弾性手段が収容されている。また、チャンバ内には粘性流体が充填されている。そして、第1質量部材と第2質量部材とが相対回転する際の粘性流体の抵抗によって、回転振動が減衰される。
特表平9−510535号公報
特許文献1に示すようなフライホイールでは、振動を効果的に減衰するためには、入力側部材の慣性量に対して出力側部材の慣性量を大きくするのが好ましい。
一方、特許文献1のフライホイールでは、チャンバ内に粘性流体が充填されているので、このチャンバ内から粘性流体が漏れた場合の対策が必要である。そこで、特許文献1では、内周側に設けられた孔及び溝によって粘性流体を集め、排出するようにしている。しかし、溝に溜めきれなかった粘性流体が遠心力によって外部に飛散する場合がある。
本発明の課題は、トルク変動による振動を粘性流体によって減衰するダンパ装置において、出力側部材の慣性量を増加して振動減衰性能を向上させるとともに、粘性流体の外部への飛散を抑えるようにすることにある。
(1)本発明に係るダンパ装置は、駆動源からのトルクを出力側の部材に伝達するとともに、トルク変動を減衰する装置である。このダンパ装置は、入力側回転部材と、出力側回転部材と、複数の弾性部材と、イナーシャ部材と、を備えている。入力側回転部材は、内部に粘性流体が充填される環状のチャンバを有し、駆動源からのトルクが入力される。出力側回転部材は、一部がチャンバ内に配置されるとともに出力側の部材に連結可能であり、入力側回転部材と相対回転可能である。複数の弾性部材は、チャンバ内に円周方向に並べて配置され、入力側回転部材と出力側回転部材とを回転方向に弾性的に連結する。イナーシャ部材は、入力側回転部材の外周面の少なくとも一部を覆ってチャンバから流出した粘性流体を溜めることが可能な筒状部を有し、出力側回転部材に固定されている。
この装置では、入力側回転部材に入力されたトルクは、弾性部材を介して出力側回転部材に伝達される。出力側回転部材にはイナーシャ部材が固定されているので、入力側回転部材に対する出力側回転部材の慣性量の割合が大きくなる。したがって、振動の減衰効果が向上する。
また、装置の作動時において、チャンバから粘性流体が漏れ出ることがある。このチャンバから漏れ出た粘性流体は、遠心力により外周側に移動する。外周側に移動した粘性流体は、イナーシャ部材の筒状部によって捉えられ、粘性流体が外周側に飛散するのを抑えることができる。
このように、イナーシャ部材は、出力側部材の慣性量を増加して振動の減衰効果を向上するだけではなく、その効果と併せて、粘性流体の外周側への飛散を抑える効果も有している。
(2)好ましくは、イナーシャ部材は円板状の本体部を有している。また、筒状部は、本体部の外周部から軸方向に延びるとともに、先端側が基端側に比較して径方向内方に傾斜しており、筒状部の先端部と基端部との間の内周面には溜まり部が形成されている。
ここでは、筒状部の先端側が基端側に比較して径方向内方に傾斜しているので、先端部と基端部との間の内周面に、粘性流体が溜まりやすくなる。
(3)好ましくは、溜まり部は、内周面からさらに径方向外方に窪む環状凹部をさらに有している。この場合は、環状凹部にさらに粘性流体が溜まりやすくなり、外部への飛散がさらに抑えられる。
(4)好ましくは、入力側回転部材は、それぞれ円板状の第1プレート及び第2プレートを有している。第1プレートは、円板状の本体部、及び本体部の外周から軸方向に延びる入力側筒状部、を有する。第2プレートは、第1プレートと軸方向に対向して配置され、外周部が第1プレートの入力側筒状部の先端部に固定されている。そして、イナーシャ部材の筒状部は、第1プレートの入力側筒状部の先端側の一部と、第2プレートの外周面と、を覆っている。
ここで、チャンバから漏れ出た粘性流体は、第2プレートの側面に沿って外周側に移動する。したがって、粘性流体は、第1プレートと第2プレートの接合部に集中しやすい。そこで、イナーシャ部材の筒状部は、第1プレートと第2プレートの接合部を覆うように形成されている。この場合は、粘性流体を、筒状部によって効果的に溜めることができる。
(5)好ましくは、イナーシャ部材の溜まり部は、第1プレートと第2プレートとの接合部と径方向に対向するように形成されている。
この場合も、前記同様に、粘性流体を、筒状部に設けられた溜まり部によって効果的に溜めることができる。
(6)好ましくは、イナーシャ部材の本体部は、内周部が第2回転体の内周部に固定されている。そして、筒状部は本体部の外周部を折り曲げ加工して形成されている。
以上のような本発明では、粘性流体によって振動を減衰するダンパ装置において、イナーシャ部材を設けることによって、出力側部材の慣性量が増加し、振動減衰性能が向上する。また、イナーシャ部材の筒状部によって、粘性流体が外部に飛散するのを抑えることができる。
本発明の一実施形態によるダンパ装置の断面図。 ダンパ装置の一部の平面断面図。 図1の装置の正面部分図。 端部用スプリングシートの正面図及び側面図。 中間用スプリングシートの正面図及び側面図。 本発明のイナーシャ部材の別の例を示す図。
[全体構成]
図1は、ダンパ装置1の断面構成を示し、図2はその一部の平面断面図である。また、図3は、ダンパ装置1の正面部分図である。図3の一部は、内部を明確にするために一部の部材を取り外して示している。
ダンパ装置1は、エンジンで発生した動力をトランスミッション側に伝達するための装置である。ダンパ装置1は、入力側回転部材2と、出力プレート3(出力側回転部材の一例)と、ダンパ機構4と、出力ハブ5と、イナーシャプレート6と、を備えている。
[入力側回転部材2]
入力側回転部材2は、エンジンで発生した動力が入力される部材である。入力側回転部材2は、エンジン側の部材(図示せず)に支持され、連結される。入力側回転部材2は、第1プレート21と、第2プレート22と、を有している。
第1プレート21は、円板状の第1プレート本体21aと、2つの第1側方部21bと、第1プレート本体21a及び第1側方部21bの外周部から軸方向に延びる筒状部21c(入力側筒状部の一例)と、を有している。
第1プレート本体21aの外周部21dは、第1側方部21bの回転方向の端部であり、図2に示すように、端部用スプリングシート44(後述する)と回転方向に係合可能である。すなわち、外周部21dは係合部21dとして機能する。
第1側方部21bは、第1プレート本体21aよりもエンジン側に迫り出した部分であり、例えばプレス加工により成形されている。2つの第1側方部21bは、円周方向に等ピッチで配置されている。第1側方部21bは、4つのスプリング(後述する)に対応する範囲に形成されている。
第2プレート22は、筒状部21cの先端部分に固定された環状の部材であり、円板状の第2プレート本体22aと、2つの第2側方部22bと、を有している。
第2プレート本体22aの外周部22dは、第2側方部22bの回転方向の端部であり、図2に示すように、端部用スプリングシート44(後述する)と回転方向に係合可能である。すなわち、外周部22dは係合部22dとして機能する。
以上のように、第1プレート本体21aの外周部21d及び第2プレート本体22aの外周部22dは、端部用スプリングシート44の円周方向の端部に係合可能である。
第2側方部22bは、第2プレート本体22aよりもトランスミッション側に迫り出した部分であり、例えばプレス加工により成形されている。2つの第2側方部22bは、円周方向に等ピッチで配置されている。第2側方部22bは、4つのスプリングに対応する範囲に形成されている。
以上のように、第1プレート21と第2プレート22とを軸方向に間隔をあけて対向して配置することにより、両プレート21,22の間に環状のチャンバ23が形成されている。この環状のチャンバ23には、例えばグリス等の粘性流体が充填される。また、入力側回転部材2の外周部において第2側方部22bを第1側方部21bと対向して配置することによって、スプリングを配置するための比較的広い空間を形成することができる。
[出力プレート3及び出力ハブ5]
出力プレート3は、入力側回転部材2に対して回転可能に配置されている。出力プレート3は、内周部が出力ハブ5の外周部にリベット25により連結されている。出力ハブ5の内周部にはスプライン孔5aが形成されており、このスプライン孔5aにトランスミッション側の部材(図示せず)が連結される。
出力プレート3は、図3に示すように、環状の部材であり、本体部3aと、本体部3aの外周からさらに外周側に突出する2つの係合部3bと、を有している。2つの係合部3bは対向する位置に配置されている。
出力プレート3は、入力側回転部材2の第1プレート21と第2プレート22との軸方向間に配置されている。すなわち、出力プレート3の外周部は、環状チャンバ23の内部に配置されている。係合部3bは、後述するように、スプリングシートを介してスプリングの円周方向の端部に係合している。したがって、入力側回転部材2に伝達された動力は、複数のスプリングを介して係合部3b、すなわち出力プレート3に伝達され、出力ハブ5を介してトランスミッション側に出力される。
[ダンパ機構4]
ダンパ機構4は、入力側回転部材2と出力プレート3とを、回転方向に弾性的に連結する機構である。ダンパ機構4は、各係合部21d,22d,3bの間に配置された2組のトーションスプリング(弾性部材の一例)41と、4つの端部用スプリングシート44と、6つの中間用スプリングシート45と、を有している。
1組のトーションスプリング41は、円周方向の端部に配置された2つのスプリング41aと、この2つのスプリング41aの間に配置された2つのスプリング41bと、を有している。これらの4つのスプリング41a,41bは、入力側回転部材2と出力プレート3との間で直列に作用する。
端部用スプリングシート44は、本装置1に動力が伝達されていない中立状態で、入力側回転部材2の係合部21d,22dと、回転方向に当接している。また、端部用スプリングシート44は、出力プレート3の係合部3bと当接可能である。
4つの端部用スプリングシート44は、すべて同形状である。図3及び図4に示すように、端部用スプリングシート44は、軸方向の両側の一部に開口を有する筒状に形成されている。端部用スプリングシート44は、筒状部44aと底部44bとを、有している。筒状部44aには、円周方向の端部に配置されたスプリング41aの端部が挿入される。また、底部44bには、スプリング41aの端部の先端が当接する。
このような構成により、端部用スプリングシート44は、スプリング41aの端部を、半径方向及び軸方向に支持している。
端部用スプリングシート44の外周部において、軸方向の両角部には、円周方向に貫通する連通溝441,442が形成されている。具体的には、端部用スプリングシート44の外周面44cと側面44dとが交差する2つの角部に、連通溝441,442が形成されている。すなわち、連通溝441,442は、外周側及び一方の軸方向側に開いている。そして、連通溝441,442は、端部用スプリングシート44の回転方向の一方側から他方側に貫通している。
なお、連通溝441,442の断面形状については限定されない。連通溝441,442は、矩形状、円弧状等の様々な断面形状で形成することができる。
6つの中間用スプリングシート45は、すべて同形状である。中間用スプリングシート45は、隣接するスプリング41a,41bの間に配置されている。
中間用スプリングシート45は、図3及び図5に示すように、軸方向の両側の一部に開口を有する筒状に形成されている。中間用スプリングシート45は、2つの筒状部45aと、各筒状部45aに形成された底部45bと、を有している。3つの中間用スプリングシート45の筒状部45aには、スプリング41a,41bの端部が挿入され、この筒状部45aの底部45bには、スプリング41a,41bの先端部が当接する。
このような構成により、中間用スプリングシート45は、スプリング41a,41bの両端部を、半径方向及び軸方向に支持している。
中間用スプリングシート45の外周部において、軸方向の両角部には、円周方向に貫通する連通溝451,452が形成されている。具体的には、中間用スプリングシート45の外周面45cと側面45dとが交差する2つの角部に、連通溝451,452が形成されている。すなわち、連通溝451,452は、外周側及び一方の軸方向側に開いている。そして、連通溝451,452は、中間用スプリングシート45の回転方向の一方側から他方側に貫通している。
なお、端部用スプリングシート44と同様に、連通溝451,452の断面形状については限定されない。連通溝451,452は、矩形状、円弧状等の様々な断面形状で形成することができる。
また、端部用スプリングシート44の連通溝441,442と、中間用スプリングシート45の連通溝451,452とは、径方向において同じ位置に形成されている。すなわち、これらの連通溝441,442,451,452は、同じ円周上に配置されている。
なお、環状チャンバ23に充填された粘性流体が、チャンバ外部に流出しないように、図1に示すように、第1プレート21及び第2プレート22と出力プレート3との間には、シール部材50が設けられている。
[イナーシャプレート6]
イナーシャプレート6は、中央に孔6aを有する円板状の部材であり、入力側回転部材2のトランスミッション側に(図1の右側)に配置されている。イナーシャプレート6は、円板状の本体部6bと、筒状部6cと、を有している。このイナーシャプレート6によって、出力側の部材の慣性量が増加している。
本体部6bは、第2プレート22の側面と所定の隙間をあけて、第2プレート22の側面に沿うような形状である。本体部6bの内周端部は出力ハブ5の外周部にリベット25により固定されている。
筒状部6cは、本体部6bの外周部をエンジン側(図1の左側)に折り曲げて形成され、軸方向に延びている。筒状部6cは、第2プレート22の外周面と、第1プレート21の外周面において第2プレート22側のほぼ半分程度を覆うように、エンジン側に延びている。すなわち、筒状部6cは第1プレート21と第2プレート22の接合部と径方向に対向し、この接合部を覆うように形成されている。また、筒状部6cの先端側(エンジン側)は、基端側に比較して径方向内方に傾斜している。このため、筒状部6cの先端部と基端部との間の内周面は、チャンバ23から漏れて、遠心力によって外方に飛散する粘性流体を溜める溜まり部6dとして機能する。
[動作]
入力側回転部材2に動力が入力されていない中立状態では、トーションスプリング41は圧縮されておらず、入力側回転部材2と出力プレート3との間に相対回転(捩れ)はない。
入力側回転部材2に動力が入力されると、動力の大きさに応じてトーションスプリング41が圧縮され、入力側回転部材2と出力プレート3との間に相対回転が発生する。また、この状態で、入力側回転部材2からトーションスプリング41を介して出力プレート3に動力が伝達される。また、トルク変動に応じて、トーションスプリング41が伸縮を繰り返す。
以上のようなダンパ作動時においては、端部用スプリングシート44及び中間用スプリングシート45が環状チャンバ23内で摺動し、摺動抵抗が発生する。また、各スプリングシート44,45の一方側から他方側に粘性流体が流通することにより、粘性抵抗が発生する。これらの抵抗によってヒステリシストルクが発生し、トルク変動が抑えられ、振動が減衰する。
また、ダンパ作動時において、図2に示すように、第1及び第2プレート21,22と出力プレート3の係合部3bとの隙間Gに粘性流体が流れ込む。ここで、仮に端部用スプリングシート44に連通溝441,442が設けられていないとすると、隙間Gに流れ込んだ粘性流体は、端部用スプリングシートが隔壁となってその場に溜まり、ダンパの作動領域全域において意図しない粘性抵抗によるヒステリシストルクが発生する。
しかし、この実施形態では、端部用スプリングシート44には連通溝441,442が形成されているので、この連通溝441,442を通して、隙間Gに流れ込んだ粘性流体はスムーズに流出する。
特に、環状チャンバ23内の粘性流体は外周部に力を受けている。したがって、端部用スプリングシート44及び中間用スプリングシート45の外周部に形成された連通溝441、442,451,452を介して、粘性流体は円周状に均一に分布しやすくなる。このため、予定されていた粘性流体によるヒステリシストルクを超えた大きいヒステリシストルクが発生するのを抑えることができる。
また、以上のダンパ作動時において、ダンパ機構4の出力側にはイナーシャプレート6が設けられているので、入力側の部材の慣性量に対する出力側の部材の慣性量の割合が大きくなる。このため、トルク変動による振動をより効果的に減衰させることができる。
また、チャンバ23から粘性流体がシール部材50から漏れることがある。この漏れた粘性流体は、主に第2プレート22とイナーシャプレート6との隙間を通して外部に移動する。しかし、イナーシャプレート6の外周部には筒状部6cが形成されているので、この筒状部6cの内周面である溜まり部6dによって、内周側からの粘性流体を溜めることができる。このため、外周側への粘性流体の飛散を抑えることができる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(a)図6に、イナーシャプレートの筒状部の他の実施形態を示している。この例のイナーシャプレート60は、前記実施形態と同様に、円板状の本体部60bと、本体部60bの先端を折り曲げて軸方向に延びるように形成された筒状部60cと、を有している。また、筒状部60cにおいて、先端側が基端側に比較して径方向内方に位置するように傾斜している。そして、先端部と基端部との間の内周面には、外周側に窪む環状の凹部60dが形成されている。このため、内周側からの粘性流体は、この凹部60dに溜められ、外周側への飛散をより抑えることができる。
(b)イナーシャプレートの筒状部の形状は前記実施形態に限定されない。例えば、筒状部の先端部を、さらに内周側に折曲げ加工して、先端部と基端部の間の内周面に溜まった粘性流体が、さらに外周側に飛散しにくくなるようにしてもよい。
(c)イナーシャプレートの形状は前記実施形態に限定されない。例えば、より慣性量が増加するように、外周部に別の重り等を追加するようにしてもよい。
(d)前記実施形態では、入力側回転部材がエンジン側の部材に支持され、出力プレートがトランスミッション側の部材に支持された構成について説明したが、各回転部材の構成は限定されない。例えば、入力側回転部材が出力プレートに回転自在に支持されているような構成にも、本発明を同様に適用することができる。
2 入力側回転部材
21 第1プレート
22 第2プレート
23 環状チャンバ
3 出力プレート
4 ダンパ機構
41 トーションスプリング(弾性部材)
6,60 イナーシャプレート
6b,60b 本体部
6c,60c 筒状部

Claims (6)

  1. 駆動源からのトルクを出力側の部材に伝達するとともに、トルク変動を減衰するダンパ装置であって、
    内部に粘性流体が充填される環状のチャンバを有し、前記駆動源からのトルクが入力される入力側回転部材と、
    一部が前記チャンバ内に配置されるとともに前記出力側の部材に連結可能であり、前記入力側回転部材と相対回転可能な出力側回転部材と、
    前記チャンバ内に円周方向に並べて配置され、前記入力側回転部材と前記出力側回転部材とを回転方向に弾性的に連結する複数の弾性部材と、
    前記入力側回転部材の外周面の少なくとも一部を覆って前記チャンバから流出した粘性流体を溜めることが可能な筒状部を有し、前記出力側回転部材に固定されたイナーシャ部材と、
    を備えたダンパ装置。
  2. 前記イナーシャ部材は円板状の本体部を有し、
    前記筒状部は、前記本体部の外周部から軸方向に延びるとともに、先端側が基端側に比較して径方向内方に傾斜しており、前記筒状部の先端部と基端部との間の内周面には溜まり部が形成されている、請求項1に記載のダンパ装置。
  3. 前記溜まり部は、前記内周面からさらに径方向外方に窪む環状凹部をさらに有している、請求項2に記載のダンパ装置。
  4. 前記入力側回転部材は、
    円板状の本体部、及び前記本体部の外周から軸方向に延びる入力側筒状部、を有する第1プレートと、
    前記第1プレートと軸方向に対向して配置され、外周部が前記第1プレートの入力側筒状部の先端部に固定された円板状の第2プレートと、
    を有し、
    前記イナーシャ部材の筒状部は、前記第1プレートの入力側筒状部の先端側の一部と、前記第2プレートの外周面と、を覆っている、
    請求項1から3のいずれかに記載のダンパ装置。
  5. 前記イナーシャ部材の溜まり部は、前記第1プレートと前記第2プレートとの接合部と径方向に対向するように形成されている、請求項4に記載のダンパ装置。
  6. 前記イナーシャ部材の本体部は、内周部が前記出力側回転部材の内周部に固定されており、
    前記イナーシャ部材の筒状部は前記本体部の外周部を折り曲げ加工して形成されている、
    請求項2に記載のダンパ装置。
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