JP2020007783A - レール締結装置 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、枕木上にはレールの基部(フランジ部)に当接して押さえ込むことでレールを締結する線ばねクリップを装着するためのショルダーと呼ばれる部材が設けられており、レールブレスはショルダーに係止された線ばねクリップによって押さえ込むようにして枕木上に固定される。
しかも、レールの長さは10数メートルもあるため、レールの傾倒にはかなり大きな力が必要となり、数人がかりで作業する必要がある。
本発明の他の目的は、鉄道軌道における建築限界を越えることのない設置が可能であるとともに、レールブレスの強度を低下させることがない分岐器用レール締結装置を提供することにある。
トングレールが摺動可能な摺動部と、前記摺動部よりも低い位置に形成され基本レールが載置されるレール載置部と、前記レール載置部を挟んで前記摺動部と反対側の所定位置に設けられたばね保持部と、を有する床板と、
前記レール載置部に載置された基本レールの側面に接触した状態で前記床板に装着されるレールブレスと、
前記ばね保持部に係合され前記レールブレスを介して前記基本レールの下部フランジを前記床板へ向かって押圧するばね部材と、を備えたレール締結装置において、
前記床板の前記ばね保持部よりも外側の所定位置には前記レール載置部と平行もしくは所定角度をなすガイド溝が形成され、
前記レールブレスは、前記ばね保持部との干渉を回避するための凹部を有し、先端に前記基本レールの顎部から腹部および下部フランジの一部かけての形状と対応する形状を有する押圧部を有し、下面後端には下方へ向けて突出し前記ガイド溝に係合可能な突出部が設けられ、前記押圧部と前記突出部との間に設けられた一対の側壁のうち少なくとも一方の側壁には、下部が解放され前記床板上に載置された状態で前記ばね保持部の側面視した形状よりも大きな形状をなす開口が形成されているように構成した。
かかる構成によれば、レールブレスに設けた開口の後端側の内側アール(内側曲面)は曲率が側壁の上面と後面の交差部は曲面(外側曲面)の曲率よりも小さくなるように形成されているため、レールブレスの曲げ応力に対する強度を高めることができる。
かかる構成によれば、レールブレスの側壁の断面積を大きくすることができ、それによって強度を高めることができるようになる。また、レールブレスの側壁の上面はレールの頭頂面よりも低いため、鉄道軌道における建築限界を越えることがない設置が可能であるとともに、レールブレスの側壁の上面はレールの顎部よりも高いので、開口を設けたとしてもレールブレスの強度を低下させることない。
前記ガイド溝および該ガイド溝に係合する前記レールブレスの前記突出部は、前記開口から遠い側ほどレールから離れ前記レール載置部と所定の角度をなすように形成する。
これにより、ガイド溝およびガイド溝に係合するレールブレスの突出部は、開口から遠い側ほどレールから離れるように、レール載置部に対して傾斜することとなるため、レールブレスを移動させる際にクサビとして機能して、高い寸法精度が要求されていないレールに対して遊びを持たせるようにレールブレスの寸法を設計したとしても、先端の押圧部をレールの側面に押し付けることができる。また、レールブレスの一対の側壁のうち一方の側壁にのみ開口を設けておくようにすれば、開口のない方の側壁をハンマーで叩き易くなる。
このような構成によれば、レールブレスを床板に装着した後にばね部材を取り付けることができるため、ばね部材を取り付ける前にレールブレスを床板に装着する作業手順とすることで、ばね部材との干渉を考える必要がなくなり、それによってレールブレスの側壁に形成する開口の大きさを小さくすることができる。また、レールからの振動等によってばね部材が外れたとしても、レールと平行な方向ではなく遠ざかる方向へ移動するため、外れたばね部材が走行する列車に衝突するのを回避することができる。
また、床板11は、例えばSS400などの剛性の高い金属を加工して形成され、平坦な摺動面を有しトングレールを横方向へ摺動可能に支持する摺動部11Bが設けられている。
図4には、本実施形態の分岐器用レール締結装置を構成するレールブレス14の側面図が示されている。
さらに、レールブレス14の下面後端には、下方へ向かって突出する突出部14aが形成されており、突出部14aは、前述したように、床板11の上面に形成されているガイド溝11Dに係合できるように構成されている。
さらに、レールブレス14の右上角部の外側にアール(湾曲部)C3が形成され、外側アールC3の曲率よりも内側アールC2の曲率の方が小さくなるように設定されている。内側アールC2にかかる応力集中を回避して、変形や断裂を防止するためである。
レール締結装置10によって基本レールを締結する作業は、ファーストクリップ13がショルダー部11Cに装着されていない状態で開始する。なお、床板11はファーストクリップ12によって枕木20上に固定され、レール載置部11Aに基本レールが載置されているものとする。
続いてレールブレス14の開口14cがない方の側壁をハンマー等の工具で叩いて、図5(B)に示すように、レールブレス14を基本レールと平行な方向へ移動させる。
また、上記実施形態では、線ばねとしてファーストクリップを用いたレール締結装置に適用したものについて説明したが、線ばねとしてパンドール等の他の形状のクリップ(線ばね)あるいは板ばねを用いたレール締結装置に適用することも可能である。
11A レール載置部
11B 摺動部
11C ショルダー(ばね保持部)
11D ガイド溝
12 床板固定用のファーストクリップ(ばね部材)
13 レール固定用のファーストクリップ(ばね部材)
14 レールブレス
14a 突出部
14b 押圧部
14c 開口
Claims (5)
- トングレールが摺動可能な摺動部と、前記摺動部よりも低い位置に形成され基本レールが載置されるレール載置部と、前記レール載置部を挟んで前記摺動部と反対側の所定位置に設けられたばね保持部と、を有する床板と、
前記レール載置部に載置された基本レールの側面に接触した状態で前記床板に装着されるレールブレスと、
前記ばね保持部に係合され前記レールブレスを介して前記基本レールの下部フランジを前記床板へ向かって押圧するばね部材と、
を備えたレール締結装置であって、
前記床板の前記ばね保持部よりも外側の所定位置には前記レール載置部と平行もしくは所定角度をなすガイド溝が形成され、
前記レールブレスは、前記ばね保持部との干渉を回避するための凹部を有し、先端に前記基本レールの顎部から腹部および下部フランジの一部かけての形状と対応する形状を有する押圧部を有し、下面後端には下方へ向けて突出し前記ガイド溝に係合可能な突出部が設けられ、前記押圧部と前記突出部との間に設けられた一対の側壁のうち少なくとも一方の側壁には、下部が解放され前記床板上に載置された状態で前記ばね保持部の側面視した形状よりも大きな形状をなす開口が形成されていることを特徴とするレール締結装置。 - 前記開口は下向きのコの字状をなし、当該開口を形成する水平方向の辺と垂直方向の辺の交差部および前記側壁の上面と後面の交差部は曲面をなすように形成され、後端側の内側曲面は曲率が前記側壁の上面と後面の交差部の曲面の曲率よりも小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレール締結装置。
- 前記レールブレスは、前記押圧部が前記基本レールの側面に接合された状態で、前記側壁の上面が前記基本レールの頭頂面よりも低くかつレール顎部よりも高くなるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレール締結装置。
- 前記レールブレスは、前記一対の側壁のうち一方の側壁にのみ前記開口が形成され、
前記ガイド溝および該ガイド溝に係合する前記レールブレスの前記突出部は、前記開口から遠い側ほどレールから離れ前記レール載置部と所定の角度をなすように形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のレール締結装置。 - 前記ばね部材は、レールと直交する方向から挿入されることで、先端が前記レールブレスの前記押圧部の底壁上面に当接して前記基本レールの下部フランジへ向かって押さえ込むように構成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のレール締結装置。
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JP2018129593A JP7051622B2 (ja) | 2018-07-09 | 2018-07-09 | レール締結装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=69151116
Family Applications (1)
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JP2018129593A Active JP7051622B2 (ja) | 2018-07-09 | 2018-07-09 | レール締結装置 |
Country Status (1)
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Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH07247502A (ja) * | 1994-03-11 | 1995-09-26 | Daiwa Kogyo Kk | 分岐器レールの弾性締結構造 |
JPH11303001A (ja) * | 1998-04-24 | 1999-11-02 | Yamato Kogyo Co Ltd | レールの無螺釘弾性締結装置 |
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JP3866570B2 (ja) * | 2001-12-26 | 2007-01-10 | 東日本旅客鉄道株式会社 | 横圧を受けるレールの弾性締結装置 |
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2018
- 2018-07-09 JP JP2018129593A patent/JP7051622B2/ja active Active
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JP3866570B2 (ja) * | 2001-12-26 | 2007-01-10 | 東日本旅客鉄道株式会社 | 横圧を受けるレールの弾性締結装置 |
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