JP7359326B1 - 位置検出装置の据付調整具及び据付方法 - Google Patents
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Abstract
Description
1.エレベーターの構造
まず、図1を用いて位置検出装置が適用されるエレベーターの構造の一例を説明する。図1は、位置検出装置が適用されるエレベーターの構造の一例を示す模式図である。なお、図1は、昇降路内をエレベーターの乗りかごの移動方向から見た断面を示している。
図2は、位置検出装置の検出センサ及び被検出体を移動方向から見た模式図である。この図に示すように、検出センサ7は、被検出体8の側に向かって開口した断面U型のU字溝72を備える。U字溝72の溝内部は、一対の内側面74と内底面76とによって構成される。
3-1.据付調整具の基本的構造
図3は、本実施の形態に係る据付調整具の構成の平面図である。また、図4は、本実施の形態に係る据付調整具の構成の側面図である。図3及び図4に示すように、据付調整具10は、本体を構成する弾性体12と、取っ手部30と、を備えている。弾性体12は、平面視が台形の四角柱形状を呈している。典型的には、弾性体12の柱表面は、一対の台形形状の底面13と、台形の上底を構成する基準面14と、基準面14の反対側において台形の下底を構成する反対面16と、基準面14及び反対面16と共通の辺を有する一対の側面18と、により構成されている。反対面16と一対の側面18との共通の辺には、丸みを帯びた角R面20がそれぞれ形成されている。以下の説明では、平面視における基準面14の延在方向を弾性体12の「幅方向」と称し、平面視における基準面14に垂直な方向を弾性体12の「厚さ方向」と称し、底面13に垂直な方向を弾性体12の「高さ方向」と称する。
図6は、据付調整具の特徴的構造を説明するための平面図である。本実施の形態の据付調整具10は、弾性率の異なる2つの部材によって弾性体12が構成されている。具体的には、挟持溝22の底面部24と弾性体12の基準面14との間に位置する第一領域R1は、第一弾性部材121によって構成されている。第一弾性部材121は、例えば硬度70のクロロプレンゴムである。また、弾性体12において第一領域R1を挟んだ両側に隣接する第二領域R2は、第一弾性部材121よりも弾性率の小さい第二弾性部材122によって構成されている。第二弾性部材122は、例えば硬度50のポリブタジエンゴムである。第一弾性部材121と第二弾性部材122は、例えば熱溶着又はリベット等の機械的接着により接合される。なお、図6に示す例では、弾性体12の全領域から第一領域R1を除いた領域を第二領域R2としているが、第二領域R2は、第一領域R1を挟んだ幅方向の両側に隣接する一部領域でもよい。
次に、据付調整具10を用いた位置検出装置6の据付方法を、作業手順に沿って説明する。
図8は、据付調整具10を用いた位置検出装置6の据付け作業手順のうち、挿入ステップを説明するための図である。挿入ステップでは、先ず、被検出体8の端部が据付調整具10の挟持溝22の底面部24に接触する位置まで被検出体8を挿し込む。次に、被検出体8を挟持溝22に挟んだ状態で、弾性体12の基準面14が検出センサ7のU字溝72の内底面76に接触する位置まで据付調整具10を挿入する。これにより、据付調整具10は、弾性体12の弾性力によって被検出体8を挟持しつつU字溝72に保持される。
第一設置ステップでは、据付調整具10が保持された検出センサ7を乗りかご2における規定の位置に設置する。
移動ステップでは、検出センサ7に検出させる位置に乗りかご2を移動する。ここでの位置は、例えば階床に対応した乗りかご2の着床位置として予め定められた位置である。
図9は、据付調整具10を用いた位置検出装置6の据付け作業手順のうち、第二設置ステップを説明するための図である。第二設置ステップでは、被検出体8を昇降路1内に固定する。ここでは、据付調整具10に挟持されている被検出体8の位置に合わせて、支持体9の基端側を昇降路1のガイドレール40にボルト等の締結部材42を用いて固定する。そして、支持体9の先端側を被検出体8にボルト等の締結部材44を用いて固定する。
図10は、据付調整具10を用いた位置検出装置6の据付け作業手順のうち、取り外しステップを説明するための図である。取り外しステップでは、取っ手部30を把持して、検出センサ7のU字溝72に挿入された据付調整具10を取り外す。
本実施の形態の据付調整具10は、以下のように変形した態様を採用してもよい。
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、本開示は上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
昇降路又は乗りかごに設置され、前記乗りかごの移動方向に沿ったU字溝が形成された検出センサと、前記乗りかごの移動によって前記検出センサの前記U字溝の間を通過するように配置された板状の被検出体と、を有し、前記被検出体が前記検出センサの前記U字溝と対向したときに前記乗りかごの位置を検出する位置検出装置の据付け作業に利用される位置検出装置の据付調整具であって、
前記据付調整具は、
基準面が前記U字溝の内底面に接触し、前記基準面と共通の辺を有する一対の側面のそれぞれが前記U字溝の内側面に接触するように前記U字溝に挿入される弾性体と、
前記弾性体の前記基準面の反対面に形成され、前記弾性体が前記U字溝に挿入された状態において、前記被検出体を挟持するための挟持溝と、を備え、
前記弾性体は、前記挟持溝の底面部と前記弾性体の前記基準面とによって挟まれた第一領域の弾性率が、前記第一領域を挟んだ両側に隣接する第二領域の弾性率よりも大きいことを特徴とする位置検出装置の据付調整具。
(付記2)
前記第二領域は、前記弾性体の全領域から前記第一領域を除いた領域である付記1に記載の位置検出装置の据付調整具。
(付記3)
前記弾性体は、前記乗りかごの移動方向から見た断面において、前記反対面を下底とし前記基準面を上底とした台形形状を有することを特徴とする付記1又は付記2に記載の位置検出装置の据付調整具。
(付記4)
前記挟持溝は、前記底面部の溝幅が前記反対面に開口した開口部の溝幅よりも狭くなるように構成されていることを特徴とする付記1から付記3の何れか1項に記載の位置検出装置の据付調整具。
(付記5)
前記据付調整具は、
前記弾性体から前記乗りかごの移動方向に向かって延びる取っ手部を更に備えることを特徴とする付記1から付記4の何れか1項に記載の位置検出装置の据付調整具。
(付記6)
前記弾性体の前記一対の側面の間の最大幅寸法は、前記検出センサの前記U字溝の幅寸法よりも大きいことを特徴とする付記1から付記5の何れか1項に記載の位置検出装置の据付調整具。
(付記7)
前記弾性体が前記U字溝に挿入された状態において、前記挟持溝の最小溝幅は、前記被検出体の板厚よりも小さいことを特徴とする付記1から付記6の何れか1項に記載の位置検出装置の据付調整具。
(付記8)
付記1から付記7の何れか1項に記載の据付調整具を用いて前記位置検出装置の据付け作業を行う位置検出装置の据付方法であって、
前記被検出体を前記据付調整具の前記挟持溝に挟んだ状態で前記弾性体を前記検出センサの前記U字溝に挿入する挿入ステップと、
前記検出センサを前記乗りかご及び前記昇降路の一方に設置する第一設置ステップと、
前記検出センサに検出させる位置に前記乗りかごを移動させる移動ステップと、
前記被検出体を前記乗りかご及び前記昇降路の他方に固定する第二設置ステップと、
前記据付調整具を取り外す取り外しステップと、
を備える位置検出装置の据付方法。
(付記9)
前記第一設置ステップは、前記検出センサを前記乗りかごに設置し、
前記第二設置ステップは、
前記被検出体の位置に合わせて支持体を昇降路に固定し、
前記被検出体と前記支持体とを固定する
付記8に記載の位置検出装置の据付方法。
(付記10)
前記挿入ステップは、
前記弾性体の前記一対の側面のそれぞれが前記U字溝の内側面に接触し、前記基準面が前記U字溝の内底面に接触するように、前記弾性体を前記U字溝に挿入する付記8又は付記9に記載の位置検出装置の据付方法。
(付記11)
前記据付調整具は、
前記弾性体から前記乗りかごの移動方向に向かって延びる取っ手部を更に備え、
前記取り外しステップは、前記取っ手部を把持して前記据付調整具を取り外す付記8から付記10の何れか1項に記載の位置検出装置の据付方法。
Claims (11)
- 昇降路又は乗りかごに設置され、前記乗りかごの移動方向に沿ったU字溝が形成された検出センサと、前記乗りかごの移動によって前記検出センサの前記U字溝の間を通過するように配置された板状の被検出体と、を有し、前記被検出体が前記検出センサの前記U字溝と対向したときに前記乗りかごの位置を検出する位置検出装置の据付け作業に利用される位置検出装置の据付調整具であって、
前記据付調整具は、
基準面が前記U字溝の内底面に接触し、前記基準面と共通の辺を有する一対の側面のそれぞれが前記U字溝の内側面に接触するように前記U字溝に挿入される弾性体と、
前記弾性体の前記基準面の反対面に形成され、前記弾性体が前記U字溝に挿入された状態において、前記被検出体を挟持するための挟持溝と、を備え、
前記弾性体は、前記挟持溝の底面部と前記弾性体の前記基準面とによって挟まれた第一領域の弾性率が、前記第一領域を挟んだ両側に隣接する第二領域の弾性率よりも大きいことを特徴とする位置検出装置の据付調整具。 - 前記第二領域は、前記弾性体の全領域から前記第一領域を除いた領域である請求項1に記載の位置検出装置の据付調整具。
- 前記弾性体は、前記乗りかごの移動方向から見た断面において、前記反対面を下底とし前記基準面を上底とした台形形状を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置検出装置の据付調整具。
- 前記挟持溝は、前記底面部の溝幅が前記反対面に開口した開口部の溝幅よりも狭くなるように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置検出装置の据付調整具。
- 前記据付調整具は、
前記弾性体から前記乗りかごの移動方向に向かって延びる取っ手部を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置検出装置の据付調整具。 - 前記弾性体の前記一対の側面の間の最大幅寸法は、前記検出センサの前記U字溝の幅寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置検出装置の据付調整具。
- 前記弾性体が前記U字溝に挿入された状態において、前記挟持溝の最小溝幅は、前記被検出体の板厚よりも小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置検出装置の据付調整具。
- 請求項1に記載の据付調整具を用いて前記位置検出装置の据付け作業を行う位置検出装置の据付方法であって、
前記被検出体を前記据付調整具の前記挟持溝に挟んだ状態で前記弾性体を前記検出センサの前記U字溝に挿入する挿入ステップと、
前記検出センサを前記乗りかご及び前記昇降路の一方に設置する第一設置ステップと、
前記検出センサに検出させる位置に前記乗りかごを移動させる移動ステップと、
前記被検出体を前記乗りかご及び前記昇降路の他方に固定する第二設置ステップと、
前記据付調整具を取り外す取り外しステップと、
を備える位置検出装置の据付方法。 - 前記第一設置ステップは、前記検出センサを前記乗りかごに設置し、
前記第二設置ステップは、
前記被検出体の位置に合わせて支持体を昇降路に固定し、
前記被検出体と前記支持体とを固定する
請求項8に記載の位置検出装置の据付方法。 - 前記挿入ステップは、
前記弾性体の前記一対の側面のそれぞれが前記U字溝の内側面に接触し、前記基準面が前記U字溝の内底面に接触するように、前記弾性体を前記U字溝に挿入する請求項8又は請求項9に記載の位置検出装置の据付方法。 - 前記据付調整具は、
前記弾性体から前記乗りかごの移動方向に向かって延びる取っ手部を更に備え、
前記取り外しステップは、前記取っ手部を把持して前記据付調整具を取り外す請求項8又は請求項9に記載の位置検出装置の据付方法。
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JP2023082406A JP7359326B1 (ja) | 2023-05-18 | 2023-05-18 | 位置検出装置の据付調整具及び据付方法 |
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