JP2020006334A - フランジ付きフィルタ枠 - Google Patents

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Asataro Nishikawa
浅太郎 西川
祥二 広田
Shoji Hirota
祥二 広田
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Abstract

【課題】フランジ付きフィルタ枠のフランジの形状を工夫して溝型鋼で作られたフィルタ枠の保形性(変形防止機能)を高めることを課題としている。【解決手段】横枠Hf1,Hf2と、縦枠Vf1,Vf2を備えたフィルタ枠2と、そのフィルタ枠の前面に固定されるフランジ3を備え、フィルタ枠2は、溝型鋼を曲げ加工した枠又は横枠と縦枠が溝型鋼で分割枠として形成されて分割枠の各々が機械的に締結された枠として構成され、そのフィルタ枠2で濾材を保持し、前記フランジを利用して全体を通気口に取り付けるように構成されたフランジ付きフィルタ枠を、前記フランジ3が、フィルタ枠2の少なくとも片方の横枠と、少なくとも片方の縦枠の前面に添う領域が一体に形成されたものを備え、そのフランジ3によってフィルタ枠2の横枠と縦枠が連結されたものにした。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、配電盤、工作機械、電子機器をはじめとした各種機器の通気口に取り付けられて濾材を保持するフランジ付きフィルタ枠に関する。
空気のろ過や異物、虫などの侵入防止を目的として通気口に設置される既知のフィルタ装置として、下記特許文献1に示されるもの、即ち、正面視方形のフィルタ枠と嵌め込み枠を組み合わせ、その2者間に濾材を挟み込んで保持するようにしたものがある。
前記フィルタ枠は、溝型鋼(チャンネル鋼)で形成されたものなどが用いられている。溝型鋼製のフィルタ枠には、図12に示すように、溝型鋼Cを曲げ加工して作られたものと、図13〜図15に示すように、上下の横枠Hf1,Hf2及び左右の縦枠Vf1,Vf2とをなす独立した4個の分割枠をリベットなどで締結して正面視方形の枠に組み立てたものがある。
溝型鋼Cの曲げ加工は、図12に示すように、溝型鋼Cのウェブの両端のフランジ(以下で述べるフランジとの混同を避けるためにこの発明ではこれを両側壁Owと言う)に、ノッチ(切欠き)nを対応させて設け、ノッチ形成部においてウェブを曲げる方法でなされている。
溝型鋼製のフィルタ枠の中には、そのフィルタ枠を通気口(吸気口や排気口など)に取り付けるためのフランジをフィルタ枠の前面にその全周に渡って取り付けたものがある。この発明で言うフランジ付きフィルタ枠がそれである。
そのフランジ付きフィルタ枠の従来品は、図16、図17に示すように、フランジを4つの分割部材3−1〜3−4で構成し、その4つの分割部材3−1〜3−4をフィルタ枠2の2箇所の横枠Hf1,Hf2と2箇所の縦枠Vf1,Vf2の各々の前面にリベットで固定するなどして別々に取り付けている。
特開2018−38997号公報
図12のフィルタ枠2は、溝型鋼の対面壁にノッチnを付けたことで、両側壁Owの曲げ加工の妨げになる部分がコーナ部において切り離され、縦枠と横枠は、溝形鋼の厚みの限られたウェブ(枠の周壁)のみを介して繋がった状態になっている。
このため、横に押す力を外部から受けるとフィルタ枠は形が崩れ易く、正面視形状が菱形や鋭角コーナと鈍角コーナを有する菱形以外の平行四辺形になる可能性が高い。
上下の横枠Hf1,Hf2と左右の縦枠Vf1,Vf2を個々に分割し、それぞれの分割枠をリベットなどで締結した図13〜図15のようなフィルタ枠2を用いているものについても同じことが言える。
従来のフランジ付きフィルタ枠は、取り付け用のフランジがフィルタ枠2の4辺(2個の横枠と2個の縦枠)に個別にあてがわれる分割部材3−1〜3−4で構成されているため、フランジによるフィルタ枠2の形崩れ防止の効果が期待できず、保形性の確保に関して問題を抱えたものになっていた。
この発明は、フランジ付きフィルタ枠のフランジの形状を工夫して溝型鋼で作られたフィルタ枠の保形性(変形防止機能)を高めることを課題としている。
上記の課題を解決するため、この発明においては、対をなす上下の横枠と対をなす左右の縦枠を備えた正面視方形のフィルタ枠と、そのフィルタ枠の前面に固定されるフランジを備え、
前記フィルタ枠は、溝型鋼を曲げ加工した枠又は前記上下の横枠と前記左右の縦枠が溝型鋼で分割枠として形成されて分割枠の各々が機械的に締結された枠として構成され、そのフィルタ枠で濾材を保持し、前記フランジを利用して全体を通気口に取り付けるように構成されたフランジ付きフィルタ枠を以下の通りに構成した。
即ち、前記フランジとして、前記フィルタ枠の少なくとも片方の横枠と少なくとも片方の縦枠の前面に添う領域が一体に形成されたものを備え、そのフランジによって前記フィルタ枠の横枠と縦枠が連結されたものにした。
前記フランジは、以下の4つの形態が考えられる。
1)第1の分割フランジと第2の分割フランジとで構成され、前記第1の分割フランジは、前記フィルタ枠の左右の縦枠と上下の横枠の中の3つの枠の前面に添う門型フランジとして構成され、前記第2の分割フランジは、前記フィルタ枠の他のひとつの枠の前面に添うストレートフランジとして構成されているもの。
2)前記フランジが、前記1)の形態の門型の第1の分割フランジのみで構成され、前記1)の形態の第2の分割フランジが無いもの。
3)前記フランジが、第1の分割フランジと第2の分割フランジとで構成され、前記第1の分割フランジと第2の分割フランジの双方が、前記フィルタ枠の片方の縦枠と片方の横枠の前面に添うL字状のフランジとして構成されているもの。
この発明のフランジ付きフィルタ枠は、溝型鋼で形成されたフィルタ枠の前面に取り付けるフランジとして、フィルタ枠の少なくとも片方の横枠と少なくとも片方の縦枠の前面に添う領域が一体に形成されたものを備え、そのフランジを介して前記フィルタ枠の横枠と縦枠が互いに連結されている。
このために、フランジによるフィルタ枠の補強効果が生じ、フィルタ枠に加わる横向きの力が縦枠と横枠を連結したフランジにより受け止められる。
これにより、フィルタ枠の形崩れが防止され、枠の保形と濾材の保持安定性が向上する。
フィルタ枠の形崩れ防止の効果は、門型に構成されたフランジを採用したものが特に優れる。
この発明のフランジ付きフィルタ枠の第1形態を示す正面図である。 図1のフランジ付きフィルタ枠の側面図である。 この発明のフランジ付きフィルタ枠の第2形態を示す正面図である。 図3のフランジ付きフィルタ枠の側面図である。 この発明のフランジ付きフィルタ枠の第3形態を示す正面図である。 図5のフランジ付きフィルタ枠の側面図である。 この発明のフランジ付きフィルタ枠の第4形態を示す正面図である。 図7のフランジ付きフィルタ枠の側面図である。 この発明のフランジ付きフィルタ枠の第5形態を示す正面図である。 図9のフランジ付きフィルタ枠の側面図である。 この発明のフランジ付きフィルタ枠を有するフィルタ装置の使用の一例を示す分解斜視図である。 溝型鋼で形成されたフィルタ枠の一例を示す正面図である。 溝型鋼で形成されたフィルタ枠の他の例を示す斜視図である。 溝型鋼で形成されたフィルタ枠のさらに他の例を示す斜視図である。 溝型鋼で形成されたフィルタ枠のさらに他の例を示す斜視図である。 従来のフランジ付きフィルタ枠を示す正面図である。 図16のフランジ付きフィルタ枠の側面図である。
添付図面の図1〜図10に基づいて、この発明のフランジ付きフィルタ枠の実施の形態を説明する。
図1、図2は、フランジ付きフィルタ枠の第1形態を、図3、図4は、第2形態を、図5、図6は、第3形態を、図7、図8は、第4形態を、図9、図10は、第5形態をそれぞれ示している。
図1、図2に示した第1形態のフランジ付きフィルタ枠1は、溝型鋼で形成された正面視方形のフィルタ枠2と、そのフィルタ枠2の前面に固定したフランジ3とからなる。
フィルタ枠2は、溝型鋼を曲げ加工して作られたもの、独立した4つの分割枠を正面視方形となるように組み合わせ、隣り合う分割枠の端部を、リベットなどを用いて締結したもののどちらかである。
溝型鋼を曲げ加工して作られたフィルタ枠2は、3辺{左右の縦枠Vf1、Vf2と、上下どちらかの横枠(図はHf1)}を一連の鋼材で形成した第1の分割枠と、他の一辺(図のそれは横枠Hf2)となるストレートな第2の分割枠とで構成し、第2の分割枠を第1の分割枠に着脱自在に取り付けたものと、4辺(縦枠Vf1、Vf2と横枠Hf1、Hf2)が一連の鋼材で形成されたものの2形態が考えられる。
前記第2の分割枠を有するものは、その第2の分割枠を第1の分割枠から外して第1の分割枠が備える内向き開口の溝2a(図2参照)に、濾材(図示せず)と、その濾材を定位置に保持するスクリーンなどの濾材保持部材(これも図示せず)を挿入することができ、濾材の交換がし易い。
濾材や濾材保持部材は、フィルタ枠2で保持できるものであればよく、必ずしも内向き開口の溝2aに組み込む必要はない。フィルタ枠2の後部側に別部材を用いて取り付けることも可能である。
フランジ3は、フィルタ枠2の3辺、即ち、フィルタ枠2の左右の縦枠Vf1、Vf2と横枠Hf1の前面に添わせて固定する門型の第1の分割フランジ3aと、フィルタ枠2の横枠Hf2の前面に添わせて固定するストレートな第2の分割フランジ3bの2者からなる。
フランジ3は、第2形態(図3、図4)のように、第2の分割フランジ3bの省かれたもの(門型の第1の分割フランジ3aのみ)であってもよい。
フィルタ枠2の中には、濾材やその濾材を保持するスクリーンや押え具などの保持具を枠の内向き開口の溝2aに対して出し入れ可能となすために、枠の一辺(横枠の片方又は縦枠の片方)を他の3辺から取り外せるようにしたものがある。
そのタイプのフィルタ枠2を有するフランジ付きフィルタ枠については、取り外し自在の枠にフランジを固定するとそのフランジを通気口の口部にねじ止めする手間が余分にかかるので、第2の分割フランジ3bが無い方がむしろ好ましい。
第1の分割フランジ3aは、第3形態(図5、図6)のように、フィルタ枠2の上下の横枠Hf1、Hf2と左右いずれか片方の縦枠(図のそれはVf1)に添うものにし、縦枠Vf2の前面に第2の分割フランジ3bが固定される構造のフランジにしてもよい。
第4形態(図7、図8は)は、第3形態の第2の分割フランジ3bを省いたものであって、この構造でもフランジ3によるフィルタ枠2の補強がなされる。
第5形態(図9、図10)は、フランジ3を、フィルタ枠2の片方の縦枠Vf1と上側の横枠Hf1の前面に添わせて固定するL字状の第1の分割フランジ3cと、フィルタ枠2の他方の縦枠Vf2と下側の横枠Hf2の前面に添わせて固定するL字状の第2の分割フランジ3dとで構成したものである。
L字状の分割フランジを2個組み合わせたこの第5形態も、門型の分割フランジを用いた第1〜第4形態ほどではないが、フランジによるフィルタ枠の補強効果が得られる。
図11の10は、配電盤などの機器ボックスである。この機器ボックス10に設けられた通気口11に、フランジ付きフィルタ枠1で濾材を保持したフィルタ装置20が取り付けられる。
そのフィルタ装置20は、通気口11にフランジ付きフィルタ枠1を挿入し、フランジ3をネジで機器ボックス10の外壁に固定することができる。
なお、図11の符号12は、フィルタ装置に取り付ける既知のガラリである。
1 フランジ付きフィルタ枠
2 フィルタ枠
2a 溝
Hf1,Hf2 横枠
Vf1,Vf2 縦枠
3 フランジ
3a,3c 第1の分割フランジ
3b,3d 第2の分割フランジ
−1〜3−4 分割部材
10 機器ボックス
11 通気口
12 ガラリ
C 溝型鋼
Ow 両側壁
n ノッチ
20 フィルタ装置

Claims (4)

  1. 対をなす上下の横枠(Hf1,Hf2)と対をなす左右の縦枠(Vf1,Vf2)を備えた正面視方形のフィルタ枠(2)と、そのフィルタ枠(2)の前面に固定されるフランジ(3)を備え、
    前記フィルタ枠(2)は、溝型鋼(C)を曲げ加工した枠又は前記上下の横枠(Hf1,Hf2)と前記左右の縦枠(Vf1,Vf2)が溝型鋼で分割枠として形成されて分割枠の各々が機械的に締結された枠として構成され、そのフィルタ枠(2)で濾材を保持し、前記フランジ(3)を利用して全体を通気口に取り付けるように構成されたフランジ付きフィルタ枠(1)であって、
    前記フランジ(3)として、前記フィルタ枠(2)の少なくとも片方の横枠と少なくとも片方の縦枠の前面に添う領域が一体に形成されたものを備え、そのフランジ(3)によって前記フィルタ枠(2)の横枠と縦枠が連結されたフランジ付きフィルタ枠。
  2. 前記フランジ(3)が、第1の分割フランジ(3a)と第2の分割フランジ(3b)とで構成され、前記第1の分割フランジ(3a)は、前記フィルタ枠(2)の左右の縦枠(Vf1,Vf2)と上下の横枠(Hf1,Hf2)の中の3つの枠の前面に添う門型フランジとして構成され、前記第2の分割フランジ(3b)は、前記フィルタ枠(2)の他のひとつの枠の前面に添うストレートフランジとして構成されている請求項1に記載のフランジ付きフィルタ枠。
  3. 前記フランジ(3)が、第1の分割フランジ(3a)で構成され、その第1の分割フランジ(3a)は、前記フィルタ枠(2)の左右の縦枠(Vf1,Vf2)と上下の横枠(Hf1,Hf2)の中の3つの枠の前面に添う門型フランジとして構成されている請求項1に記載のフランジ付きフィルタ枠。
  4. 前記フランジ(3)が、第1の分割フランジ(3c)と第2の分割フランジ(3d)とで構成され、前記第1の分割フランジ(3c)と第2の分割フランジ(3d)の双方が、前記フィルタ枠(2)の片方の縦枠と片方の横枠の前面に添うL字状のフランジとして構成されている請求項1に記載のフランジ付きフィルタ枠。
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