JP2020004894A - 半導体素子の冷却構造及び電子デバイスの冷却構造 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、上記特許文献1に開示された半導体冷却装置のように、発熱体である半導体チップと冷却流路との間に絶縁基板等の多数の層が介在する構成では、発熱密度の高い電子デバイスの冷却に対応しきれない虞があるという問題がある。
少なくとも一方の面に電極が設けられた半導体素子の冷却構造であって、
前記電極の内部に形成され冷媒が通過可能な冷媒流路を備えている。
前記電極は、
銅、グラファイト又は銅タングステンを含むとともに、
前記半導体素子における前記一方の面と前記他方の面とに夫々設けられていてもよい。
各々の前記冷媒流路には、前記電極と同一材料からなり、前記冷媒の流れに沿って前記冷媒流路内で前記一方の面又は他方の面の法線方向に延在する少なくとも一の仕切り板が形成されていてもよい。
前記冷媒は導電性液体を含み、
前記電極には前記冷媒と前記電極とを絶縁する絶縁性コーティングが形成されていてもよい。
前記冷媒は代替フロン系冷媒を含んでもよい。
前記冷媒は二酸化炭素を含んでもよい。
発熱体を含む電子デバイスの冷却構造であって、
前記発熱体に隣接する隣接素子の内部に形成され、前記発熱体の延在方向の一方から他方に向けて冷媒が通過可能な冷媒流路を備え、
前記冷媒流路の流路断面積は、上流側が下流側より大きく形成されている。
発熱体を含む電子デバイスの冷却構造であって、
少なくとも前記発熱体と前記発熱体に隣接する隣接素子とを収容する耐圧容器を備え、
前記耐圧容器は、
冷媒の入口と、
前記冷媒の出口と、を含み、
前記隣接素子の内部には、前記冷媒が通過可能な冷媒流路が形成されている。
発熱体を含む電子デバイスの冷却構造であって、
少なくとも前記発熱体と前記発熱体に隣接する隣接素子とを収容する耐圧容器を備え、
前記耐圧容器は、
冷媒の入口と、
前記冷媒の出口と、を含み、
前記耐圧容器の内壁と前記発熱体との間に前記冷媒が通過可能な隙間が形成されている。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
まず、本開示の第1実施形態に係る半導体素子の冷却構造の構成例について説明する。
図1は本開示の一実施形態に係る半導体素子の冷却構造の構成例を示す概略図であり、(a)は各電極内に単一の冷媒流路が形成された状態を示す図、(b)は各電極内の冷媒流路に仕切り板が形成された状態を示す図である。
図1(a)に非限定的に例示するように、本開示の少なくとも一実施形態に係る冷却構造は、少なくとも一方の面に電極12が設けられた半導体もしくは半導体チップ6Aの冷却構造であって、電極12の内部に冷媒40が通過可能な冷媒流路13が形成されている。
電極12は、上記半導体もしくは半導体チップ6Aに隣接して設けられている。この電極12は、半導体もしくは半導体チップ6Aの一方の面(例えば上面又は下面)に設けられていてもよい。
冷媒流路13は、冷媒40の入口14と出口15とを含み、内部を気体又は液体の冷媒40が通過するように構成される。
この冷媒流路13には、例えばポンプ等の輸送手段によって冷媒40が流入され、出口15から流出した冷媒40が電極12の外部で冷却されるように構成され得る。
なお、このような電極12内部の冷媒流路13は、例えば、エッチングや3Dプリンタを用いて形成してもよい。
このように、電極12が銅、グラファイト又は銅タングステンを含むことにより、例えば、冷媒流路13をモールド樹脂等で形成した場合に比べて冷却部の熱伝導率を大幅に向上させることができる。
そして、上記電極12は、半導体もしくは半導体チップ6Aにおける一方の面と他方の面(つまり複数の面)との夫々に設けられていてもよい。このように、半導体もしくは半導体チップ6Aの一方の面と他方の面とのそれぞれに、内部に冷媒流路13を有する電極12を設けることにより、半導体もしくは半導体チップ6Aの冷却効率を向上させることができる。
この仕切り板16は、電極12内部の冷媒流路13内において所謂放熱フィンとして機能するものであり、半導体もしくは半導体チップ6Aの表面に垂直に形成されていてもよく、上記半導体もしくは半導体チップ6Aの表面に沿って複数本並んで配置されていてもよい。
なお、仕切り板16は、冷媒流路13の内部を完全に分断し得るように(つまり厚さ方向の全域に亘って)設けられていてもよいし、少なくとも半導体もしくは半導体チップ6Aに近接する側に設けられていてもよい。
図2に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態において、冷媒40は導電性液体44を含み、電極12には冷媒40と電極12とを絶縁する絶縁性コーティング18が形成されていてもよい。
上記絶縁性コーティング18は、例えば、ダイヤモンド又はセラミックを適用してもよい。
なお、冷媒流路13の入口14には冷媒40流入用にヘッダ14Aを設けてもよい(図2参照)。
図3(a)に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、冷媒40がフロンあるいは代替フロン系冷媒42を含んでもよい。例えば図3(a)では、代替フロン系冷媒42としてアンモニア42A(NH3)を適用した例を示している。
このように、冷媒40がフロンあるいは代替フロン系冷媒42を含む場合、フロンあるいは代替フロン系冷媒42は概して導電性が低いから、冷媒40を介した半導体もしくは半導体チップ6A又は電極12からの漏電を適切に防止することができる。
このように、一般に導電性が低く漏電を抑制可能である二酸化炭素42Bを含む冷媒40を用いることにより、半導体もしくは半導体チップ6Aの電気的又は電子的な特性を確保しつつ冷却効率の向上を図ることができる冷却構造を低コストに実現することができる。
続いて本開示の第2実施形態に係る電子デバイスの冷却構造について説明する。第2実施形態における冷却部の寸法は電子デバイスなどの発熱体と同寸法である必要は無い。
図4は第2実施形態に係る電子デバイスの冷却構造の構成例を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は冷媒温度、被冷却面温度及び熱伝達率の関係を示す図である。図5は本開示の第2実施形態に係る電子デバイスの冷却構造の比較例を示す概略図である。
図4(a)、図4(b)及び図4(c)に非限定的に例示するように、本開示の少なくとも一実施形態に係る電子デバイスの冷却構造は、発熱体6を含む電子デバイス5の冷却構造である。この冷却構造は、上記発熱体6に隣接する隣接素子10の内部に形成され発熱体6の延在方向の一方から他方に向けて冷媒が通過可能な冷媒流路13を備えている。
電子デバイス5は、例えば半導体素子であってもよい。
発熱体6は、電子デバイス5を構成する要素のうち熱を発生する種々の要素であってよく、例えば半導体もしくは半導体チップ6Aであってもよい。
上記隣接素子10は、例えば電極12であってもよい。
そして、冷媒流路13の流路断面積は、上流側(即ち入口14側)が下流側(即ち出口15側)より大きく形成されている(例えば図4(a)参照)。
また、冷媒流路13の断面積が上流側より下流側が小さくなるように構成されるから、出口15側に向かうにつれて冷媒40の流速が速くなる。
ここで、冷媒40による被冷却体(例えば半導体もしくは半導体チップ6Aなどの発熱体6)の冷却量(熱流束)は、下記の式(1)で表される。
q=αΔT=α(Tc−Tw) ・・・(1)
ここで、αは熱伝達率[W/m2K]であって流速等の関数として表され(α=f(V))、ΔTは冷媒温度(Tc)と被冷却面温度(Tw)との温度差[℃]である。
上記式(1)に示すように、一般に、熱伝達率は流速が速いほどその値が大きくなるから、冷媒40の温度が高くなりがちな出口15側に向かって冷媒40の流速が速くなるように冷媒流路13を構成することで、例えば、図5に比較例として示す構成に比べて、入口14側と出口15側との冷却量の均一化を図ることができ、発熱体6の被冷却面温度の均一化を図ることができる。また、冷却効率の向上により、例えば、同じ発熱量の発熱体6を冷却するための冷却構造をより小型化することができるほか、発熱密度がより高い発熱体6を含む電子デバイス5を高効率に冷却することができるものである。
幾つかの実施形態では、例えば図6(a)に非限定的に例示するように、各々の冷媒流路13には、電極12と同一材料からなり、冷媒40の流れに沿って冷媒流路13内で一方の面又は他方の面の法線方向に延在する少なくとも一の仕切り板16(放熱フィン)が形成されていてもよい。
上記仕切り板16は、冷媒流路13の入口14から出口15に向かってその厚さが厚くなるように形成されていてもよい(例えば図6(a)参照)。
ここで、フィン(仕切り板16)による伝熱面積の拡大はその厚さが厚い方が、また熱伝達率が低い方が大きくなる。フィン設置時のフィン間流速、フィンによる伝熱面積拡大効果(フィン効率)を考慮して被冷却面温度が等しくなるようにその厚さを設定する。
Q’=[2α(Tc−Tw)ΦHf+α(Tc−Tw)p]L ・・・(2)
ここで、α=f(V):熱伝達率(流速などの関数)[W/m2K]、Φ:フィン効率[−]、Hf:フィン高さ[m]、p:フィン間隙間[m]、L:単位長さ[m]である。
幾つかの実施形態では、例えば図7(a)に非限定的に例示するように、半導体もしくは半導体チップ6Aなどの発熱体6に発熱密度分布がある場合、高発熱密度領域の被冷却面温度を低下させるとともに温度分布発生を防止することを目的に、当該部における冷媒流路13の幅(流路断面積)を狭め、当該部のフィン厚さを厚くしてもよい(1つの領域に限定しない)。
このように構成すれば、流路が狭いために高発熱密度領域の流速が速く、仕切り板16(フィン)が厚いことでそのフィン効率が高くなるような冷媒流路13および仕切り板16(フィン)の設計を行うことにより、高発熱密度領域を含む被冷却面の温度分布発生を防止することができる(フィンのみでなく冷媒流路13の流路壁厚さを変更してもよい)。
図8(a)〜8(c)に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、冷媒流路13の流路断面積を入口14から出口15に向かって厚さ方向に適切に狭く形成してもよい。なお冷却部の寸法は、半導体素子6Aなどの発熱体6と同寸法に限定しない。
冷媒40による被冷却体(例えば半導体もしくは半導体チップ6Aなどの発熱体6)の冷却量(熱流束)は、上記式(1)で説明した内容と同様である。
図9に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、冷却能力向上を目的として冷媒流路13の流路内に仕切り板16(フィン)を設置してもよい。当該フィンは冷媒流路13の入口14から出口15に向かってその厚さを厚く形成してもよい。
なお、フィン(仕切り板16)による伝熱面積の拡大については上記式(2)を用いて説明した内容と同様である。
図10に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、半導体もしくは半導体チップ6Aなどの発熱体6に発熱密度分布がある場合、高発熱密度領域の被冷却面温度を低下させるとともに温度分布発生を防止することを目的に、当該部における冷媒流路13の幅(流路断面積)を狭め、当該部のフィン厚さを厚くしてもよい(1つの領域に限定しない)。
このように構成すれば、流路が狭いために高発熱密度領域の流速が速く、仕切り板16(フィン)が厚いことでそのフィン効率が高くなるような冷媒流路13および仕切り板16(フィン)の設計を行うことにより、高発熱密度領域を含む被冷却面の温度分布発生を防止することができる(フィンのみでなく冷媒流路13の流路壁厚さを変更してもよい(例えば図10(a)参照)。
図11に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、高さ方向のみならず面方向においても冷媒流路13の流路断面積を入口14から出口15に向かって適切に狭く形成してもよい。この場合、隣接する冷媒流路13における冷媒40の流れ方向は逆となる(例えば図11(a)参照)。
このように構成すれば、高さに制限などがあり高さ変更のみで被冷却面の均温化が困難な場合に、均温化のために有効な手段となる。
図12に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、冷媒40を被冷却体の両端側から供給し、中央部で排出するように構成してもよい(例えば図12(a)及び図12(b)参照)。
このように構成すれば、例えば冷媒流路13の勾配を大きく確保することで速度及び熱伝達率の変化を大きくすることができる(例えば図12(c)参照)。
なお、第2実施形態における冷媒40はフロンあるいは代替フロン系冷媒42等の絶縁性冷媒を含んでもよい。代替フロン系冷媒42としてはアンモニア42A(NH3)を適用してもよい。
このように、冷媒40がフロンあるいは代替フロン系冷媒42を含む場合、フロンあるいは代替フロン系冷媒42は概して導電性が低いから、冷媒40を介した半導体もしくは半導体チップ6A又は電極12からの漏電を適切に防止することができる。
また、冷媒40は二酸化炭素42Bを含んでもよい。上記二酸化炭素42Bは気体(例えば炭酸ガス)であってもよいし液体(例えば液化炭酸ガス)であってもよい。このような構成例では冷媒40の温度・圧力には規定はなく、例えば超臨界状態の二酸化炭素なども対象に含まれ得る。
このように、一般に導電性が低く漏電を抑制可能である二酸化炭素42Bを含む冷媒40を用いることにより、半導体もしくは半導体チップ6Aの電気的又は電子的な特性を確保しつつ冷却効率の向上を図ることができる冷却構造を低コストに実現することができる。
続いて本開示の第3実施形態に係る半導体もしくは半導体チップ等の電子デバイスの冷却構造について説明する。
図13は本開示の第3実施形態に係る電子デバイスの冷却構造の一構成例を概略的に示す斜視図である。図14は第3実施形態に係る電子デバイスの冷却構造の他の構成例を概略的に示す側面図であり、図13におけるA−A断面を示す図である。
図13及び図14に非限定的に例示するように、本開示の少なくとも一実施形態に係る電子デバイスの冷却構造は、発熱体6を含む電子デバイス5の冷却構造であって、少なくとも発熱体6と該発熱体6に隣接する隣接素子10とを収容する耐圧容器20を備えている。
上記耐圧容器20は、冷媒40の入口24と、冷媒40の出口25と、を含む。
そして、上記隣接素子10の内部には、内部を冷媒40が通過可能な冷媒流路13が形成されている。
発熱体6は、例えば半導体あるいは半導体チップ6Aであってもよい。また、隣接素子10は、例えば電極12であってもよい。
この構成では、例えば電子デバイス5全体を耐圧容器20内に入れ、耐圧容器20内を冷媒40(冷却液)で満たしてもよい。
なお、耐圧容器20には仕切板31を設け、電極12及び半導体素子6Aを介して内部を2つの空間に分断してもよい。仕切板31は、例えばダイスに加熱した液状の材料(例えばシリカゲル、プラスチック等)を流し込み、冷やし固めることで成形してもよい。
冷媒40はポンプ111を使用して流し込んでもよい。耐圧容器20の形状は円筒を基本としてよいが、矩形等であってもよい。
図15に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、1つの耐圧容器20内に、複数の発熱体6(例えば半導体あるいは半導体チップ6A)が格納されていてもよい。
図16に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、電極12の片側(または両側)を耐圧容器20の外部に延出させる構成としてもよい。なお、半導体あるいは半導体チップ6A等の発熱体6は、例えば電極12等の隣接素子10の一部に挟み込む構造としてもよい。
このように構成すれば、配線無しで外部機器と電気的に接続することが可能となる。
図17に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、電極12の上部と下部それぞれに冷却穴を設け,半導体あるいは半導体チップ6A等の被冷却部は冷媒40の噴流によって冷却してもよい。
このように噴流で半導体あるいは半導体チップ6Aを冷却することにより、低い流速で単純な冷媒流路13と同等の熱伝達率が確保することができ、少ない流路抵抗(圧損)で冷媒40を流すことができる。
図18に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、冷媒40として二酸化炭素42Bを用いてもよい。二酸化炭素42Bは気体(例えば炭酸ガス)であってもよいし液体(例えば液化炭酸ガス等の絶縁性のある冷却液)であってもよい。このような構成例では冷媒40の温度・圧力には規定はなく、例えば超臨界状態の二酸化炭素42Bなども対象に含まれ得る。
高圧(例えば0.6MPaA以上)の液化炭酸ガス(二酸化炭素42B)は、水と比較して比誘電率が低いため(1.6μS/cm)絶縁性が高い。
自然冷媒である二酸化炭素42Bを用いることによりフロン等と比較して、同程度の絶縁性を確保しながら環境負荷が低いなどの効果を得ることができる。
図19に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、電極12等の隣接素子10に設ける冷媒流路13(第1系統)と、耐圧容器20内の流路(第2系統)とを分けて構成してもよい。
上記第1系統と第2系統とには同じ冷媒40を流してもよいし、異なる冷媒40(例えば水と絶縁油など)を流してもよい。第1系統内の冷媒40と第2系統内の冷媒40とは同圧としてもよい。
第3実施形態における冷媒40には、例えば水などの絶縁性がない媒体(導電性冷媒)を使用してもよい。絶縁性がない媒体を冷媒40として使用する場合、例えば図19(a)及び図19(b)に例示するように、冷媒流路13の入口14及び出口15に絶縁性のヘッダ14A(例えばセラミックなど)を設けたり、或いは電極12の表面に絶縁性コーティング18を施したりして電極12と冷媒40との間を絶縁してもよい。
このような構成により、冷媒40として通常用いられるフロン等と比較して熱伝達率が高い水が使用可能であり、冷却性能が高いという効果を得ることができる。また、水や油は一般的に冷媒として用いられるフロンと比較して環境への影響(有害性)が少ない。
図20に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、冷媒40を、冷却穴を通した後で耐圧容器20内に導いてもよい。
このようにすれば、冷媒40がすぐに電極12内に到達するので、冷たいまま発熱体6を冷却でき、冷却性能が高くなるという効果が得られる。
図21に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、冷却穴の入口14及び出口15にヘッダ14Aを設け、耐圧容器20と電極12の隙間を最小限に構成してもよい。また、ヘッダ14Aに小さな穴を設けることで、耐圧容器20内の液と同圧にしてもよい。
このようにすれば、耐圧容器20の隙間が最小限となることにより、耐圧容器を含む電子デバイス5をコンパクトに製造することが可能となる。
なお、第3実施形態における冷媒40はフロンあるいは代替フロン系冷媒42等の絶縁性冷媒を含んでもよい。代替フロン系冷媒42には例えばアンモニア42A(NH3)を適用してもよい。
このように、冷媒40がフロンあるいは代替フロン系冷媒42を含む場合、フロンあるいは代替フロン系冷媒42は概して導電性が低いから、冷媒40を介した半導体もしくは半導体チップ6A又は電極12からの漏電を適切に防止することができる。
続いて本開示の第4実施形態に係る電子デバイスの冷却構造について説明する。
図22は本開示の第4実施形態に係る半導体チップ等の電子デバイスの冷却構造の構成例を概略的に示す図であり、(a)は耐圧容器内にバッフルを設けた例を示す斜視図、(b)は同側面図である。
図22(a)及び図22(b)に非限定的に例示するように、本開示の少なくとも一実施形態に係る電子デバイスの冷却構造は、発熱体6を含む電子デバイス5の冷却構造であって、少なくとも発熱体6と該発熱体6に隣接する隣接素子10とを収容する耐圧容器20を備えている。
耐圧容器20は、冷媒40の入口24と、冷媒40の出口25と、必要に応じて耐圧容器20における入口24側と出口25側とを結ぶ方向に交差して延在し、耐圧容器20内における冷媒40の流路13Aの少なくとも一部を閉塞するように配置されたバッフル30と、を含む。なお、本実施例では冷却性能向上を目的としてバッフル30を設置しているが本バッフルは必ずしも設置が必要なものではない。すなわち、第4実施形態に係る電子デバイスの冷却構造は、第3実施形態に係る電子デバイスの冷却構造のうち、隣接素子10内の冷媒流路13を省略し、耐圧容器20内を流れる冷媒40で発熱体6を冷却する構成を基本構成としている。耐圧容器20の内壁と発熱体6との間には冷媒40が通過可能な隙間が形成されている。この耐圧容器20は、半導体チップ6Aをパッケージに収容し、該半導体チップ6Aからパッケージ外にかけてリード線が延在するように構成した製品である半導体素子のパッケージに相当する部分でもよく、例えば図22から図28に示す例に適用できるものである。
発熱体6と耐圧容器20の内壁との隙間やバッフル30と耐圧容器20の内壁との隙間は、冷却効率を考慮して各部の隙間寸法を異なるように設定してもよいし、均一化してもよい。
図23に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、1つの耐圧容器20内に、複数の発熱体6(例えば半導体チップ6A)が格納されていてもよい。
図24(a)、図24(b)及び図24(c)に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、電極12の片側(または両側)を耐圧容器20の外部に延出させる構成としてもよい。なお、半導体あるいは半導体チップ6A等の発熱体6は、例えば電極12等の隣接素子10の一部に挟み込む構造としてもよい。
このように構成すれば、配線無しで外部機器と電気的に接続することが可能となる。
図25に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、電極12の外部の上部と下部それぞれに冷却穴を設け,半導体素子6A等の被冷却部は冷媒40の噴流によって冷却してもよい。
このように噴流で半導体素子6Aを冷却することにより、低い流速で単純な冷媒流路13と同等の熱伝達率が確保することができ、少ない流路抵抗(圧損)で冷媒40を流すことができる。
図26に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、冷媒40として冷媒に二酸化炭素42B(絶縁性のある冷却液)を用いてもよい。二酸化炭素42Bは気体(例えば炭酸ガス)であってもよいし液体(例えば液化炭酸ガス)であってもよい。このような構成例では冷媒40の温度・圧力には規定はなく、例えば超臨界状態の二酸化炭素42Bなども対象に含まれ得る。
高圧(例えば0.6MPaA以上)の液化炭酸ガスは、水と比較して比誘電率が低いため(1.6μS/cm)絶縁性が高い。
自然冷媒である二酸化炭素42Bを用いることによりフロン等と比較して、同程度の絶縁性を確保しながら環境負荷が低いなどの効果を得ることができる。
図27に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、冷却冷媒40に導電性液体(例えば水)を用いて冷却する構成としてもよい。この場合、短絡回避のため、導電性液体44と接する面には絶縁性コーティング18を施してもよい。
このように構成すれば、熱伝導率、比熱の大きい冷却冷媒40を使用することにより、冷却性能が高くなる。
図28に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、冷却冷媒にフロンあるいは代替フロン系冷媒42を用いて冷却する構成としてもよい。
このように、フロンあるいは代替フロン系冷媒42を使用することにより、絶縁対策が不要となる。
なお、第4実施形態における冷媒40はフロンあるいは代替フロン系冷媒42等の絶縁性冷媒を含んでもよい。代替フロン系冷媒42としては例えばアンモニア42A(NH3)を適用してもよい。
このように、冷媒40がフロンあるいは代替フロン系冷媒42を含む場合、フロンあるいは代替フロン系冷媒42は概して導電性が低いから、冷媒40を介した半導体もしくは半導体チップ6A又は電極12からの漏電を適切に防止することができる。
5 電子デバイス
6 発熱体(被冷却体)
6A 半導体あるいは半導体チップ(半導体素子、電子デバイス)
10 隣接素子
12 電極
13,13A 冷媒流路
14 入口
14A ヘッダ
15 出口
16 仕切り板(フィン)
18 絶縁性コーティング
20 耐圧容器
24 入口
25 出口
30 バッフル
31 仕切板
40 冷媒(絶縁冷媒)
42 フロン系あるいは代替フロン系冷媒
42A アンモニア
42B 二酸化炭素
44 導電性液体
44A 冷却水(水)
110 第1冷却ライン
111、121 ポンプ
112 第1熱交換器
120 第2冷却ライン
122 第2熱交換器
Claims (9)
- 少なくとも一方の面に電極が設けられた半導体素子の冷却構造であって、
前記電極の内部に形成され冷媒が通過可能な冷媒流路を備えている
ことを特徴とする冷却構造。 - 前記電極は、
銅、グラファイト又は銅タングステンを含むとともに、
前記半導体素子における前記一方の面と前記他方の面とに夫々設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の冷却構造。 - 各々の前記冷媒流路には、前記電極と同一材料からなり、前記冷媒の流れに沿って前記冷媒流路内で前記一方の面又は他方の面の法線方向に延在する少なくとも一の仕切り板が形成されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却構造。 - 前記冷媒は導電性液体を含み、
前記電極には前記冷媒と前記電極とを絶縁する絶縁性コーティングが形成されている
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の冷却構造。 - 前記冷媒は代替フロン系冷媒を含む
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の冷却構造。 - 前記冷媒は二酸化炭素を含む
ことを特徴とする請求項5に記載の冷却構造。 - 発熱体を含む電子デバイスの冷却構造であって、
前記発熱体に隣接する隣接素子の内部に形成され、前記発熱体の延在方向の一方から他方に向けて冷媒が通過可能な冷媒流路を備え、
前記冷媒流路の流路断面積は、上流側が下流側より大きく形成されている
ことを特徴とする電子デバイスの冷却構造。 - 発熱体を含む電子デバイスの冷却構造であって、
少なくとも前記発熱体と前記発熱体に隣接する隣接素子とを収容する耐圧容器を備え、
前記耐圧容器は、
冷媒の入口と、
前記冷媒の出口と、を含み、
前記隣接素子の内部には、前記冷媒が通過可能な冷媒流路が形成されている
ことを特徴とする電子デバイスの冷却構造。 - 発熱体を含む電子デバイスの冷却構造であって、
少なくとも前記発熱体と前記発熱体に隣接する隣接素子とを収容する耐圧容器を備え、
前記耐圧容器は、
冷媒の入口と、
前記冷媒の出口と、を含み、
前記耐圧容器の内壁と前記発熱体との間に前記冷媒が通過可能な隙間が形成されている
ことを特徴とする電子デバイスの冷却構造。
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