JP2020002673A - 内装下地材用防音合板 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた防音性能の内装下地材用防音合板を提供する。【解決手段】ポリマー主剤100重量部に対して、少なくとも1種の飽和脂肪酸金属塩1〜50重量部を含む制振用塗料組成物が、合成繊維の不織布に含浸されて成る制振材(10)を、表単板(11a)の表面、裏単板(11b)の裏面又は/及び任意な単板同士の隣り合う相互間へ介在する状態に貼り合わせ一体化した。【選択図】図7

Description

本発明は住宅の内装下地材(構造用)としてふさわしく有効な防音合板に関する。
戸建て住宅や集合住宅の内装下地材、殊更壁・天井下地材としては、石膏ボードが一般的であるが、これはビス強度に対抗できる保持力を有さないため、例えばカーテンレールやエヤコン、トイレットペーパーホルダー、その他の振動や音の発生源となる諸部材を取り付ける壁下地材として好ましくない。
また、上記発生源から発生する振動や音が壁下地材を透過して隣室へ伝播したり、天井下地材や床下地材を透過して階下へ伝播したりすることを防ぐためには、上記石膏ボードの施工後に、別個な遮音シートを追加施工しなければならず、その現場作業上甚だ煩わしく、多大の時間と労力を要する。
他方、遮音性能と放射線遮断性能を有する鉛が貼り合わされた鉛複合板も市場にあるが、これは非常に重く、壁下地材としての施工上その鉛の面が室外を向く状態に貼り付けなければならない制約を受けるほか、安全性の問題もある。
この点、ガラス転移点が−30℃以下のバインダーに、かさ比重が4以上の無機物質粉末(鉛又は鉛合金を除く)を充填した接着剤で、合板用単板を接着した制振遮音合板が、特許文献1に記載されている。
また、積層した基材(木質合板)(2)と、表面化粧材(3)との間に遮音シート(4)を介在し、表面化粧材(3)の表裏に貫通するように形成した目地溝(5)の溝底(5a)に、上記遮音シート(4)を露出させた天井材(1)が、特許文献2に開示されている。
更に、複数の木質単板をその繊維が交叉されて積み重ねて接着一体化して成る合板の少なくとも1つの積み重ね間へ、平均粒径1.0〜2.0mmの加硫粒状ゴムを自己融着性ゴムプラスチックでバインドして成る制振シートを介在、自己融着させたことを特徴とする制振床下地材が、特許文献3に開示されている。
特開平3−155901号公報 特開2003−82806号公報 特開平3−81451号公報
ところが、特許文献1に記載の制振遮音合板では、その隣り合う単板同士を貼り付ける接着剤が、嵩比重4以上のバイライト、硫酸バリウム、酸化鉄,酸化亜鉛、その他の粉末状無機フィラーを含むため、振動エネルギーを摩擦熱により減衰させるという効果があるとしても、その効果を発揮させるためには高配合量が必要となり、面密度を大きくするようになっていることとも相俟って、制振遮音合板の重量がいたずらに増加するほか、切断加工や表面切削加工などを容易に行えない問題もある。
他方、特許文献2に記載の天井材では、その積層基材(木質合板)(2)の表面に別個な遮音シート(4)を貼り付けているが、その遮音シート(4)は金属等の高比重物質を混入させた樹脂製のシート材であるとして、やはり面密度を上げることにより、遮音効果を得るようになっているため、天井材としての重量が増すばかりでなく、遮音シート(4)の表面へ更に板状表面化粧材(3)の貼り付けと、その遮音シート(4)が露出することになる目地溝(5)の貫通加工とを要する点で、生産性に劣り、クロス仕上げ用の天井材として使用できない問題もある。
また、特許文献3に記載の制振床下地材では、合板の内部(中間)に主制振材となる加硫粒状ゴムが介在しているため、その床下地材としての重量がいたずらに増加するばかりでなく、同時切削などの加工が極めて困難となる問題もあり、このことは制振シートが加硫粒状ゴムのみならず、ブチルゴムと低密度ポリエチレンも加えられた構成である場合に、ますます顕著となる。
本発明はこのような問題点の改良に役立つ内装下地材用(構造用)防音合板の提供を目的としており、その目的を達成するために、請求項1ではポリマー主剤100重量部に対して、少なくとも1種の飽和脂肪酸金属塩1〜50重量部を含む制振用塗料組成物が、合成繊維の不織布に含浸されて成る制振材を、表単板の表面、裏単板の裏面又は/及び任意な単板同士の隣り合う相互間へ介在する状態に貼り合わせ一体化したことを特徴とする。
また、請求項2では芯単板の代りとなる制振材を、その両添え芯単板の隣り合う相互間へ介在する状態に貼り合わせ一体化したことを特徴とする。
請求項3では芯単板とその両添え芯単板との隣り合う相互間へ、各々制振材を介在する状態に貼り合わせ一体化したことを特徴とする。
請求項4では繊維方向が長手方向と平行な平行単板同士の隣り合う相互間へ、制振材を介在する状態に貼り合わせ一体化したことを特徴とする。
請求項5では繊維方向が長手方向と直交する直交単板同士の隣り合う相互間へ、制振材を介在する状態に貼り合わせ一体化したことを特徴とする。
請求項6では繊維方向が長手方向と平行な平行単板と、同じく長手方向と直交する直交単板との隣り合う相互間へ、制振材を介在する状態に貼り合わせ一体化したことを特徴とする。
請求項7ではすべての単板を針葉樹単板として、制振材も含む防音合板の全体厚みを3〜28mmに設定したことを特徴とする。
請求項8では制振材における制振用塗料組成物の飽和脂肪酸金属塩が飽和脂肪酸のアルカリ土類金属塩であることを特徴とする。
請求項9では制振材における制振用塗料組成物のポリマー主剤がスチレン−アクリル共重合樹脂エマルジョンであり、同じく塗料組成物の飽和脂肪酸金属塩がステアリン酸カルシウムであって、
その前者の100重量部と後者の5重量部とが混合されていることを特徴とする。
更に、請求項10では制振材における不織布の密度を10〜1,000g/m2、同じく不織布の厚みを0.1〜2.0mm、その不織布に対する制振用塗料組成物の含浸量を10〜4,500g/m3に各々設定したことを特徴とする。
請求項1の上記構成によれば、その規定の特殊な制振用塗料組成物が合成繊維の不織布に含浸されて成る制振材の働きに基き、内装下地材用(構造用)の防音合板として優れた防音性能を発揮し得る効果がある。
しかも、その制振用塗料組成物の含浸される基体となっている不織布は、多孔性を有するため、上記制振材を合板の表面(表単板)、裏面(裏単板)又は/及び内部(中間)へ介在する状態に貼り合わせ一体化しても、その防音合板の重量がいたずらに増加したり、切断加工などが困難になったりするおそれはない。
また、上記制振材の貼り合わせ状態にある防音合板は、ビス強度に対抗できる保持力と防音性能を兼備した汎用的な製品として、工場生産されるものであるため、従来技術のような現場において石膏ボードの施工後、特別に遮音シートを追加施工する必要がなく、天井下地材や壁下地材、床下地材などの内装下地材として便利良く使用できる効果もある。
その場合、請求項2の構成を採用するならば、図11に例示するような内部の中央位置に制振材が介在する仕様の内装下地材用(構造用)防音合板を得られ、その表裏(上下)両面が従来の合板と同じ平滑面として、クロス仕上げすることもできるのである。
また、請求項3の構成を採用するならば、図7(ハ)に例示するような内部(中間)に制振材が2層貼りされた仕様の内装下地材用(構造用)防音合板を得られ、その中2層貼り仕様でも重量のいたずらに増加することはなく、著しく優れた防音性能を発揮させることができる。
合板における任意な単板同士の隣り合う相互間へ、制振材を介在する状態に貼り合わせる構成として、請求項4〜6の何れを採用してもほぼ同等の防音性能を得られる。
更に、請求項7の構成を採用するならば、針葉樹単板の欠点と言われる空隙や凹みなどを、振動音や衝撃音などの吸収用に働かせることができ、全体厚みの比較的薄い天井下地材用から厚い床下地材用や、その中間の厚みを有する壁下地材用として広く使える効果がある。
請求項8、9や特に請求項10の構成を採用するならば、十分なエネルギー減衰性を得られ、延いては優れた防音性能を達成できる効果がある。
本発明の第1実施形態に係る3層防音合板の断面図であって、(イ)はその制振材の表貼り仕様、(ロ)は制振材の裏貼り仕様、(ハ)は制振材の中貼り仕様を各々示している。 図1(イ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 図1(ハ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る4層防音合板の断面図であって、(イ)はその制振材の表貼り仕様、(ロ)は制振材の裏貼り仕様、(ハ)は制振材の中貼り仕様を各々示している。 図4(イ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 図4(ハ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る5層防音合板の断面図であって、(イ)はその制振材の表貼り仕様、(ロ)は制振材の裏貼り仕様、(ハ)は制振材の中2層貼り仕様、(ニ)は制振材の中1層・裏貼り仕様を各々示している。す説明図である。 図7(イ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 図7(ハ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 図7(ニ)の防音合板の製造工程を示す説明図である。 本発明の第4実施形態に係る6層防音合板の断面図である。 図11の防音合板製造工程を示す断面図である。 本発明の第5実施形態を示す8層防音合板の断面図であって、(イ)はその制振材の裏貼り仕様,(ロ)は制振材の中1層・裏貼り仕様を各々示している。 図13(ロ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 防音性能測定装置の説明図である。
以下、図面に基いて本発明に係る内装下地材用(構造用)防音合板(A)の各種実施形態を説明する。先ず、図1はその第1実施形態に係る内装下地材として使用し得る合計3層(3プライ)の防音合板(A1)を示しており、図1 (イ)の防音合板(A1)は後述する特殊な制振材(10)をその合板表面へ貼り合わせ一体化した表貼り仕様、図1(ロ)の防音合板(A1)は同じく制振材(10)を合板裏面へ貼り合わせ一体化した裏貼り仕様、図1(ハ)の防音合板(A1)はやはり制振材(10)を合板の内部(中間)へ介在する状態に貼り合わせ一体化した中貼り仕様であって、何れも天井下地材用(天井下地構造用)としてふさわしい一定の全体厚み(T1)(例えば1.5〜4.0mmの厚みを備えた単板と制振材との合計3〜9mm)を有している。
つまり、図1(イ)の防音合板(A1)ではその繊維方向が長手方向に沿って延在する平行単板である表単板(11a)の表面に、後述の制振材(10)が貼り合わせ一体化されており、図1(ロ)の防音合板(A1)ではその繊維方向が同じく長手方向に沿って延在する平行単板である裏単板(11b)の裏面に、やはり制振材(10)が貼り合わせ一体化されていて、その何れも制振材(10)を表側(上側)や裏側(下側)から目視できるようになっているに比し、図1(ハ)の防音合板(A1)ではその繊維方向が幅方向に沿って延在する(長手方向とほぼ直交する)直交単板である芯単板(12)と、上記平行単板である表単板(11a)との隣り合う相互間に、制振材(10)が介在する状態として貼り合わせ一体化されており、その制振材(10)を表裏(上下)両側から目視することはできない。
尚、制振材(10)を目視することができない中貼り仕様の防音合板(A1)としては、その制振材(10)が上記直交単板の芯単板(12)と、平行単板の裏単板(11b)との隣り合う相互間へ、介在する状態に貼り合わせ一体化されることもあり得る。
何れにしても、上記制振材(10)はポリマー主剤100重量部に対して、少なくとも1種の飽和脂肪酸金属塩1〜50重量部を含む制振用塗料組成物を、その多孔性の基体となる不織布に含浸させた後、乾燥したシート状の軽量品である。
ここに、制振材(10)の制振用塗料組成物に用いるポリマー主剤には、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、エチレン―酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリイソプレン、アクリロニトリル―ブタジエンゴム、スチレン―ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ポリスチレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド等を挙げることができ、これらのポリマーから選ばれる1種類又は2種類以上の混合物として用いることができる。好ましくは1種類又は2種類以上の(メタ)アクリル共重合体、より好ましくは1種類又は2種類以上のスチレン−(メタ)アクリル共重合体である。スチレン−(メタ)アクリル共重合体のアクリルモノマーとしては、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを挙げることができるが、好ましくはブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートである。
また、上記制振材(10)の制振用塗料組成物に用いる飽和脂肪酸金属塩の飽和脂肪酸としては、炭素数6〜22の脂肪酸の塩を挙げることができ、直鎖状又は分岐状であっても良く、水酸基、カルボニル基又はフェニル基で置換されていても良い。具体例を挙げると、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸を用いることができる。好ましくは、ラウリン酸、ステアリン酸、より好ましくはステアリン酸である。これらの脂肪酸を1種類又は2種類以上混合して用いる。
更に、金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、バリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、亜鉛塩等の第12族金属塩、アルミニウム塩等の第13族金属塩、ニッケル塩、鉄塩、マンガン塩、コバルト塩、チタン塩、ジルコニウム塩等の遷移金属塩、スズ塩、鉛塩等の第14族塩、及びランタン塩、セリウム塩等のランタノイド金属塩を挙げることができる。好ましくは、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、第13族金属塩、より好ましくはアルカリ土類金属塩である。
好ましい飽和脂肪酸金属塩は、ステアリン酸の金属塩であり、具体例としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリン酸バリウム、12−ヒドロキシステアリン酸アルミニウム、12−ヒドロキシステアリン酸リチウム、12−ヒドロキシステアリン酸ナトリウム等を挙げることができる。好ましくは、ステアリン酸のアルカリ金属塩、より好ましくはステアリン酸カルシウムである。尚、これらのステアリン酸の金属塩を2種類以上混合して用いても良い。
上記制振用塗料組成物に用いる飽和脂肪酸金属塩は、ポリマー主剤と混合されて、分散相を形成し、振動や衝撃等のエネルギーを減衰する働き(以下、エネルギー減衰性という)を有するものと考えられる。飽和脂肪酸金属塩の量は、ポリマー主剤100重量部に対して、好ましくは1〜50重量部、より好ましくは2〜20重量部である。飽和脂肪酸金属塩の量が1重量部より少ない場合、十分なエネルギー減衰性を得られず、また50重量部より多い場合、範囲を超える分だけの十分なエネルギー減衰性を得られないからである。
上記制振材(10)の制振用塗料組成物には、上記成分のほかに、難燃剤、分散剤、湿潤剤、凍結防止剤、腐食防止剤、酸化防止剤、消泡剤、増粘剤、着色剤、有機発泡剤、及びマイカ、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ガラス繊維、珪藻土等の無機フィラー等を必要に応じて適宜加えることができ、好ましくはその多孔性の基体である不織布の厚みに変化があっても、その全体的な均一に含浸させ得る粘度に調整される。
また、上記制振材(10)の制振用塗料組成物は、上記の構成成分を所定割合で配合し、必要に応じ水や溶剤を添加して、攪拌機等で混合することにより容易に得られる。尚、ポリマー主剤には水性樹脂エマルションを用いることが好ましい。飽和脂肪酸金属塩と容易に混合することができるからである。水性樹脂エマルションは、乳化重合等の公知の重合方法を用いて調製することができる。
更に、上記制振材(10)に用いる多孔性基体としての不織布には、アラミド繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリオレフィン繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ガラス繊維、レーヨン繊維、その他の合成繊維から選ばれる1種類又は2種類以上の混合物から構成されるものを用いることができる。好ましくは、アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維、PET繊維、レーヨン繊維、より好ましくはPET繊維、レーヨン繊維である。
多孔性基体である不織布の密度としては特に限定されないが、好ましくは10〜1000g/m2、更に好ましくは50〜800g/m2である。その密度が10g/m2より小さいと、空隙が多過ぎて、十分なエネルギー減衰性を得られない。また、1000g/m2より大きいと、密度が高過ぎて、上記制振用塗料組成物を不織布へ十分に含浸させることができなくなり、十分なエネルギー減衰性を得られないからである。
また、上記不織布の厚みとしては内装下地材の厚みに制約がある関係上、好ましくは0.1〜2.0mmである。その不織布が厚い程、上記制振用塗料組成物を均一に含浸させやすく、エネルギー減衰性の向上を得られるが、2.0mmを越えると、合板としての強度低下を招くことになる。
逆に、不織布が薄い程、その制振材(10)を合板の表面又は/及び裏面や、内部(中間)へ介在する複数層として貼り合わせやすくなるが、0.1mm未満であると、取り扱い困難となる。そのため、壁下地材、天井下地材又は床下地材として使われる用途や、その防音合板(A)の層数(プライ数)などを考慮して、上記数値範囲(0.1〜2.0mm)内での好適な数値を選定すれば良い。
上記制振材(10)を製造するには、合成繊維の不織布を多孔性基体として、これに上記制振用塗料組成物を含浸させた後、その不織布をマングル等のローラーで圧縮することにより、シート状に仕上げれば良い。その塗料組成物を含浸させるためには、吹付け法や浸漬法等を用いることができる。
上記制振材(10)は、多孔性基体としての不織布に上記制振用塗料組成物を含浸させたものであり、その含浸量は10〜4500g/m3、好ましくは50〜4000g/m3、より好ましくは100〜3000g/m3である。含浸量が10g/m3より小さいと、十分なエネルギー減衰性を得られない。また、含浸量が4500g/m3より大きいと、含浸量に比し十分なエネルギー減衰性を得られないからである。ここで、含浸量とは含浸前の多孔性基体(不織布)の単位体積(m3)当たりの含浸後の重量増加量である。尚、含浸後の重量増加量は、含浸後の多孔性基体(不織布)を乾燥した後の重量から含浸前の多孔性基体(不織布)の重量を差し引いて算出する。
以上を要するに、本発明の内装下地材用(構造用)防音合板(A)に使う制振材(10)としては、ポリマー主剤であるスチレン−アクリル共重合樹脂エマルジョン(TT−504、高圧ガス工業株式会社製)の100重量部に対して、飽和脂肪酸金属塩であるステアリン酸カルシウムを5重量部配合し、更に粘着付与剤、分散剤、凍結防止剤、防腐剤、消泡剤、着色剤、増粘剤などを所定量添加し混合して成る制振用塗料組成物を、その多孔性基体となるPET繊維の不織布(密度:300g/m2、厚さ:1.5mm、市販品)に含浸させた後、乾燥したシート状の製品を採用することが、最も好ましい。
これによれば、同様なシート状の無機フィラーと比較してもはるかに軽質であって、切断加工やその他の取り扱いなどを行いやすいほか、振動や衝撃などエネルギーの優れた減衰性能を得られる。特に、高周波数帯域(1KHz 〜4KHz )での顕著な衝撃音低減効果を発揮するため、壁下地材用や天井下地材用、床下地材用防音合板(A)の構成材料として最適である。
その場合、上記制振用塗料組成物の粘度を低く調製することによって、不織布の厚みが薄くても、その不織布へ全体的な均一に含浸させることができる。尚、乾燥後の重量から算出した上記制振用塗料組成物の含浸量としては、2830g/m3程度であれば良い。
上記第1実施形態に係る防音合板(A1)のうち、その図1(イ)に示した表貼り仕様の防音合板(A1)を製造するに当っては、図2の製造工程から明白なように、その3層(3プライ)合板(3P)の表面(平行単板である表単板)(11a)へ、図外の接着剤塗布ロールとドクターロールを用いて、反応性(PUR)ホットメルト接着剤(13)を30〜110g/m2、好ましくは70g/m2塗布し、その上側(表側)から上記シート状の制振材(10)を積層させて、図外の鉄製プレスロールにより20kg/cm の圧力 (冷圧) で2回プレスした後、図外の平面プレス(一対のプレス盤)により、10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で10分間挟み付けプレスするのである。
そうすれば、図1(イ)のような防音合板(A1)における制振材(10)の表貼り仕様製品として完成する。尚、図1(ロ)に示した裏貼り仕様の防音合板(A1)は、その3層(3プライ)合板(3P)の表裏(上下)を反転させて、図2の上記製造工程を実行することにより、その合板(3P)の裏面(平行単板である裏単板)(11b)に制振材(10)が貼り合わせ一体化された完成品として、同じ製造装置により容易に製造することができる。
その場合、図1(イ)(ロ)の防音合板(A1)ではその3層(3プライ)合板(3P)の表面又は裏面から、壁下地材用や天井下地材用としてはクロス仕上げ上好ましくない制振材(10)の不織布が露出することになるが、これを上記表単板(11a)又は裏単板(11b)へ貼り合わせる接着剤は、水分を含まない反応性(PUR)ホットメルト接着剤(13)であるため、その合板(3P)への貼り合わせ時に接着剤(13)の水分が合板(3P)の表面又は裏面から不織布へ浸透せず、また硬化させるための加熱も不要となる利点がある。
他方、図1(ハ)に示した中貼り仕様の防音合板(A1)を製造するに当っては、図3の製造工程から明白なように、先ずその3層(3プライ)合板(3P)の直交単板である芯単板(12)へ、やはり図外の接着剤塗布ロールとドクターロールを使って、合板用の接着剤である熱硬化性のフェノール樹脂系接着剤(14)を約210g/m2塗布し、その上側(表側)から上記制振材(10)を積層させる。
次いで、その芯単板(直交単板)(12)と制振材(10)との積層物(2M)を、図外の平面プレス(上下一対のプレス盤)により、10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で50分間挟み付けプレスする。
その後、上記積層物(2M)の表裏(上下)両面へ上下一対のロールコーター(スプレッダーロール)(図示省略)によって、その片面づつに上記フェノール樹脂系接着剤(14a)(14b)を約210g/m2塗布し、接着剤が全然塗布されていない表単板(平行単板)(11a)と裏単板(平行単板)(11b)との2枚を、更に上記積層物(2M)の対応的な表側(上側)と裏側(下側)へ、同時に積層させるのである。
そして、最後に図外の平面プレス(上下一対のプレス盤)により、10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で50分間挟み付けプレスし、引続き平面プレス(ホットプレス)を用いて、130℃の加熱温度と10kgf /cm2 の圧力(熱圧)で5分間挟み付けプレスし、そのフェノール樹脂系接着剤(14)(14a)(14b)に含まれた水分を飛ばして、固化させる。
そうすれば、図1(ハ)のような防音合板(A1)における制振材(10)の中貼り仕様製品として完成することになる。尚、制振材(10)が上記直交単板である芯単板(12)と、平行単板である裏単板(11b)との隣り合う相互間に介在する中貼り仕様の防音合板(A1)については、図示省略してあるが、その芯単板(12)と制振材(10)との上記積層物(2M)を表裏(上下)反転させて、図3の上記製造工程を実行することにより、やはり同じ製造装置を用いて容易に製造することができる。
次に、図4は本発明の第2実施形態に係る内装下地材として使用し得る合計4層(4プライ)の防音合板(A2)を示しており、図4(イ)の防音合板(A2)は上記した制振材(10)をその合板表面へ貼り合わせ一体化した表貼り仕様、図4(ロ)の防音合板(A2)は同じく制振材(10)を合板裏面へ貼り合わせ一体化した裏貼り仕様、図4(ハ)の防音合板(A2)は上記制振材(10)を合板の内部(中間部)へ介在する状態に貼り合わせた中貼り仕様であって、何れも壁下地材用(壁下地構造用)としてふさわしい一定の全体厚み(T2)(例えば9〜12mm)を有している。
つまり、図4(イ)の防音合板(A2)では上記第1実施形態として図1(イ)に示した合計3層の防音合板(A1)と同じく、その繊維方向が長手方向に沿って延在する表単板(平行単板)(11a)の表面に、シート状の上記制振材(10)が貼り合わせ一体化されており、図4(ロ)の防音合板(A2)では図1(ロ)に示した上記合計3層の防音合板(A1)と同じく、その繊維方向がやはり長手方向に沿って延在する裏単板(平行単板)(11b)の裏面に、上記制振材(10)が貼り合わせ一体化されている。そのため、その何れも制振材(10)を表側(上側)や裏側(下側)から目視することができる。
このような図4(イ)(ロ)の防音合板(A2)に比して、図4(ハ)の防音合板(A2)ではその繊維方向が幅方向に沿って延在する(長手方向とほぼ直交する)2枚1組から成る芯単板(直交単板)(12a)(12b)同士の隣り合う相互間に、上記制振材(10)が介在する状態として貼り合わせ一体化されており、そのためその制振材(10)を表裏(上下)両側から目視することはできない。
尚、上記第2実施形態に係る合計4層(4プライ)の防音合板(A2)は偶数枚の単板から成るが、その2枚1組の芯単板(12a)(12b)を1層としてカウントすることにより、奇数枚の単板から成る合板であると言える。
上記第2実施形態に係る防音合板(A2)のうち、その図4(イ)に示した表貼り仕様の防音合板(A2)を製造するに当っては、図5の製造工程から明白なように、その4層(4プライ)合板(4P)の表面(平行単板である表単板)(11a)へ、図外の接着剤塗布ロールとドクターロールを用いて、反応性(PUR)ホットメルト接着剤(13)を30〜110g/m2、好ましくは70g/m2塗布し、その上側(表側)からシート状の上記制振材(10)を積層させて、図外の鉄製プレスロールにより20kg/cmの圧力(冷圧)で2回プレスした後、図外の平面プレス(コールドプレス)により、10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で10分間挟み付けプレスする。
そうすれば、図4(イ)のような防音合板(A2)における制振材(10)の表貼り仕様製品が完成する。尚、図4(ロ)に示した裏貼り仕様の防音合板(A2)は、その4層(4プライ)合板(4P)の表裏(上下)を反転させて、図5の上記製造工程を実行することにより、その合板(4P)の裏面(平行単板である裏単板)(11b)に制振材(10)が貼り合わせ一体化された完成品として、同じ製造装置により容易に製造することができる。
他方、図4(ハ)に示した中貼り仕様の防音合板(A2)を製造するに当っては、図6の製造工程から明白なように、上記芯単板(直交単板)(12a)(12b)における一方(下側)の芯単板(直交単板)(12b)の表面へ、図外の接着剤塗布ロールとドクターロールを用いて、フェノール樹脂系接着剤(14)を約210g/m2塗布し、その上側(表側)から制振材(10)を積層させる。
次いで、その芯単板(直交単板)(12b)と制振材(10)との積層物(2M)を、図外の平面プレス(上下一対のプレス盤)によって、10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で50分間挟み付けプレスし、その後残る他方(上側)の芯単板(直交単板)(12a)の表裏(上下)両面へ、上下一対のロールコーター(スプレッダーロール)(図示省略)により、その片面づつに上記フェノール樹脂系接着剤(14a)(14b)を約210g/m2塗布すると共に、上記積層物(2M)の裏面へやはり図外の接着剤塗布ロールとドクターロールを使って、同じくフェノール樹脂系接着剤(14)を約210g/m2塗布する。
そして、接着剤が全然塗布されていない表単板(平行単板)(11a)と裏単板(平行単板)(11b)との2枚を、更に上記積層物(2M)と芯単板(直交単板)(12a)へ、表裏(上下)両側から同時に積層する状態として貼り合わせ、最後に図外の平面プレス(コールドプレス)により10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で50分間挟み付けプレスし、引続き平面プレス(ホットプレス)を用いて、130℃の加熱温度と10kgf /cm2 の圧力(熱圧)で5分間挟み付けプレスする。そうすれば、図4(ハ)のよな防音合板(A2)における制振材(10)の中貼り仕様製品として完成する。
また、図7は本発明の第3実施形態に係る内装下地材として使用できる合計5層(5プライ)の防音合板(A3)を示しており、図7(イ)の防音合板(A3)は上記した制振材(10)をその合板表面へ貼り合わせ一体化した表貼り仕様、図7(ロ)の防音合板(A3)は同じく制振材(10)を合板裏面へ貼り合わせ一体化した裏貼り仕様、図7(ハ)の防音合板(A3)は上記制振材(10)を合板の内部(中間)へ、特に2層介在する状態として貼り合わせ一体化した中2層貼り仕様、図7(ニ)の防音合板(A3)は上記制振材(10)を合板の内部(中間)と裏面へ貼り合わ一体化した中1層・裏貼り仕様であり、これらも壁下地材用(壁下地構造用)としてふさわしい一定の全体厚み(T3)(例えば9〜15mm)を備えている。
つまり、図7(イ)の防音合板(A3)ではこれも上記第1実施形態として図1(イ)に示した合計3層の防音合板(A1)と同じく、その繊維方向が長手方向に沿って延在する表単板(平行単板)(11a)の表面に、シート状の上記制振材(10)が貼り合わせ一体化されており、図7(ロ)の防音合板(A3)では図1(ロ)に示した上記合計3層の防音合板(A1)と同じく、その繊維方向がやはり長手方向に沿って延在する裏単板(平行単板)(11b)の裏面に、上記制振材(10)が貼り合わせ一体化されているため、その何れも制振材(10)が表側(上側)や裏側(下側)から露出している。
このような図7(イ)(ロ)の防音合板(A3)に比して、図7(ハ)の防音合板(A3)ではその繊維方向が長手方向に沿って延在する平行単板である芯単板(15)と、同じく繊維方向が幅方向に沿って延在する(長手方向とほぼ直交する)直交単板である両添え芯単板(16a)(16b)との隣り合う相互間に、上下一対の制振材(10)が2層介在する状態として貼り合わせ一体化された中2層貼り仕様になっている。そのため、その制振材(10)を表裏(上下)両側から目視することは不可能である。
また、図7(ニ)の防音合板(A3)ではその繊維方向が長手方向に沿って延在する平行単板である芯単板(15)と、同じく繊維方向が幅方向に沿って延在する(長手方向とほぼ直交する)直交単板である表側(上側)の添え芯単板(16a)との隣り合う相互間に、上記制振材(10)が1層だけ介在する状態に貼り合わせ一体化されているほか、上記芯単板(15)と同様な平行単板である裏単板(11b)の裏面にも制振材(10)が貼り合わせ一体化された中1層・裏貼り仕様になっており、その中1層貼りされた制振材(10)を表裏(上下)両側から目視することはできない。
上記第3実施形態に係る防音合板(A3)のうち、その図7(イ)に示した表貼り仕様の防音合板(A3)を製造するに当っては、図8の製造工程から明白なように、その5層(5プライ)合板(5P)の表面(平行単板である表単板)(11a)へ、図外の接着剤塗布ロールとドクターロールを用いて、反応性(PUR)ホットメルト接着剤(13)を30〜110g/m2、望ましくは70g/m2塗布し、その上側(表側)からシート状の上記制振材(10)を積層させて、図外の鉄製プレスロールにより20kg/cmの圧力(冷圧)で2回プレスした後、図外の平面プレス(コールドプレス)により、10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で10分間挟み付けプレスするのである。
そうすれば、図7(イ)のような防音合板(A3)における表貼り仕様製品として完成する。尚、図7(ロ)に示した裏貼り仕様の防音合板(A3)は、その5層(5プライ)合板(5P)の表裏(上下)を反転させて、図8の上記製造工程を実行することにより、その合板(5P)の裏面(平行単板である裏単板)(11b)に制振材(10)が貼り合わせ一体化された完成品として、同じ製造装置により容易に製造することができる。
また、図7(ハ)に示した中2層貼り仕様の防音合板(A3)を製造する場合には、図9の製造工程から明白なように、平行単板である芯単板(15)の表裏(上下)両面へ、上下一対のロールコーター(スプレッダーロール)(図示省略)を用いて、その片面づつに合板用のフェノール樹脂系接着剤(14a)(14b)を約210g/m2塗布する。
その後、その接着剤(14a)(14b)が塗布された芯単板(15)の表裏(上下)両面へ、シート状の上記制振材(10)を積層する状態に貼り合わせて、その積層物(3M)を図外の平面プレス(上下一対のプレス盤)により、10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で50分間挟み付けプレスする。
他方、芯単板(15)を挟む直交単板である各添え芯単板(16a)(16b)の表裏上下)両面へ、やはり上下一対のロールコーター(スプレッダーロール)(図示省略)を用いて、その片面づつに上記フェノール樹脂系接着剤(14a)(14b)を約210g/m2塗布し、接着剤が全然塗布されていない表単板(平行単板)(11a)と裏単板(平行単板)(11b)との2枚を、上記積層物(3M)並びに両添え芯単板(16a)(16b)へ全体として同時に積層させる。
そして、最後に図外の平面プレス(上下一対のプレス盤)により、10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で50分間挟み付けプレスし、引続き同じく平面プレス(ホットプレス)を用いて、130℃の加熱温度と10kgf /cm2 の圧力(熱圧)で5分間挟み付けプレスし、上記フェノール樹脂系接着剤(14a)(14b)の水分を飛ばして、固化させるのである。そうすれば、図7(ハ)のような防音合板(A3)における制振材(10)の2層が中貼りされた仕様製品を得られることになる。
更に、図7(ニ)に示した中1層・裏貼り仕様の防音合板(A3)を製造するに当っては、図10の製造工程から明白なように、平行単板である芯単板(15)の表面へ図外の接着剤塗布ロールとドクターロールを用いて、フェノール樹脂系接着剤(14)を約210g/m2塗布し、その上側(表側)から上記制振材(10)を積層させる。
次いで、その芯単板(平行単板)(15)と制振材(10)との積層物(2M)を、図外の平面プレスにより10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で50分間挟み付けプレスする。
その後、直交単板である上下一対の添え芯単板(16a)(16b)について、その何れも表裏(上下)両面へ上下一対のロールコーター(スプレッダーロール)(図示省略)により、その片面づつにフェノール樹脂系接着剤(14a)(14b)を約210g/m2塗布し、接着剤が全然塗布されていない表単板(平行単板)(11a)と裏単板(平行単板)(11b)との2枚を、更に上記積層物(2M)の対応的な表側(上側)と裏側(下側)へ、同時に積層させるのである。
そして、図外の平面プレス(コールドプレス)により、10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で50分間挟み付けプレスし,引続き平面プレス(ホットプレス)を用いて、130℃の加熱温度と10kgf /cm2 の圧力(熱圧)で5分間挟み付けプレスし、そのフェノール樹脂系接着剤(14)(14a)(14b)の水分を飛ばす。
このような制振材(10)の1層が中貼りされた5層(5プライ)の合板(5P)として固化したならば、最後にその合板(5P)の表裏(上下)両面をサンディングすることにより平滑化し、その裏面(平行単板である裏単板)(11b)へ図外の接着剤塗布ロールーとドクターロールを用いて、反応性(PUR)ホットメルト接着剤(13)を30〜110g/m2、好ましくは70g/m2塗布し、その上側(表側)から上記制振材(10)を積層する状態に貼り合わせて、図外の鉄製プレスロールにより20kg/cmの圧力(冷圧)で2回プレスした後、図外の平面プレス(コールドプレス)により10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で10分間挟み付けプレスするのである。
そうすれば、図7(ニ)のような防音合板(A3)における制振材(10)が1層だけ中貼りされると共に、裏貼りされた仕様製品を得られることになる。
次に、図11は本発明の第4実施形態に係る内装下地材として使用できる合計6層(6プライ)の防音合板(A4)を示しており、これではその繊維方向が長手方向に沿って延在する2枚1組から成る芯単板(平行単板)(17a)(17b)同士の隣り合う相互間に、上記制振材(10)が介在する状態の中貼り仕様になっている。その一定の全体厚み(T4)は壁下地材用(壁下地構造用)としてふさわしい9〜15mmである。
つまり、ここに第4実施形態に係る合計6層(6プライ)の防音合板(A4)は、上記第2実施形態として図4(ハ)に示した合計4層(4プライ)の防音合板(A2)と同じく、偶数枚の単板から成るが、その2枚1組の芯単板(17a)(17b)を1層としてカウントするならば、上記制振材(10)を芯単板の代りとなる中央位置の1層として、その両添え芯単板(16a)(16b)の隣り合う相互間へ介在する状態に貼り合わせた中貼り仕様製品であると換言することができる。
但し、図4(ハ)に示した合計4層(4プライ)の防音合板(A2)では、その2枚1組の芯単板(12a)(12b)が直交単板であるに比して、図11に示した合計6層(6プライ)の防音合板(A4)では、その2枚1組の芯単板(17a)(17b)が表単板(11a)並びに裏単板(11b)と同じく平行単板であり、その平行単板同士の隣り合う相互間に両添え芯単板(16a)(16b)が介在している点で、相違する。
このような第4実施形態に係る中貼り仕様の防音合板(A4)を製造する場合には、図12の製造工程から明白なように、シート状制振材(10)の表裏(上下)両面へ上下一対のロールコーター(スプレッダーロール)(図示省略)を用いて、その片面づつに反応性(PUR)ホットメルト接着剤(13a)(13b)を30〜110g/m2、好ましくは70g/m2塗布する。
その後、接着剤が全然塗布されていない3層(3プライ)合板(3P)の上下一対を、更に上記制振材(10)の表裏(上下)両面へ相前後して積層する状態に貼り合わせて、図外の鉄製プレスロールにより20kg/cmの圧力(冷圧)で2回プレスし、最後に図外の平面プレス(コールドプレス)によって、10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で10分間挟み付けプレスするのであり、そうすれば図11のような防音合板(A4)における制振材(10)の中貼り仕様製品を得られることになる。
更に、図13は本発明の第5実施形態に係る内装下地材として使用し得る合計8層(8プライ)の防音合板(A5)を示しており、図13(イ)の防音合板(A5)は上記シート状制振材(10)をその合板裏面へ貼り合わせ一体化した裏貼り仕様、図13(ロ)の防音合板(A5)は上記制振材(10)を合板の内部(中間)と裏面へ貼り合わせ一体化した中1層・裏貼り仕様であって、何れも床下地材用(床下地構造用)としてふさわしい一定の全体厚み(T5)(例えば全体的な24〜28mm)を有している。
つまり、図13(イ)の防音合板(A5)ではその繊維方向が長手方向に沿って延在する裏単板(平行単板)(11b)の裏面に、上記制振材(10)が貼り合わせ一体化されているに比して、図13(ロ)の防音合板(A5)では表単板(平行単板)(11a)から第2段目の直交単板(第1添え芯単板)(18a)と、第3段目の平行単板(第1芯単板)(19a)との隣り合う相互間に、上記制振材(10)が1層だけ介在する状態に貼り合わせ一体化されているほか、裏単板(平行単板)(11b)の裏面にも同じく制振材(10)が貼り合わせ一体化された中1層・裏貼り仕様になっている。
上記第5実施形態に係る防音合板(A5))のうち、その図13(ロ)に示した中1層・裏貼り仕様の防音合板(A5)を製造する場合には、図14の製造工程から明白なように、上記第3段目の平行単板(第1芯単板)(19a)の表面へ図外の接着剤塗布布ロールとドクターロールを用いて、フェノール樹脂系接着剤(14)を約210g/m2塗布し、その上側(表側)から上記制振材(10)を積層させる。
次いで、その平行単板(第1芯単板)(19a)と制振材(10)との積層物(2M)を、図外の平面プレス(上下一対のプレス盤)により10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で50分間挟み付けプレスする。
その後、上記第2段目の直交単板(第1添え芯単板)(18a)と第4段目の直交単板(第2添え芯単板)(18b)、第6段目の直交単板(第3添え芯単板)(18c)については、その何れも表裏(上下)両面へ上下一対のロールコーター(スプレッダーロール)(図示省略)により、その片面づつに上記フェノール樹脂系接着剤(14a)(14b)を約210g/m2塗布すると共に、第7段目の直交単板(第4添え芯単板)(18d)については、その片面(裏面)だけに図外の接着剤塗布ロールとドクターロールを用いて、やはりフェノール樹脂系接着剤(14)を同じ約210g/m2塗布する。
そして、接着剤が全然塗布されていない表単板(平行単板)(11a)と第5段目の平行単板(第2芯単板)(19b)並びに裏単板(平行単板)(11b)を、更に上記積層物(2M)の対応的な表側(上側)と裏側(下側)から同時に積層する状態に貼り合わせて、図外の平面プレス(コールドプレス)により10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で50分間挟み付けプレスした後、平面プレス(ホットプレス)を用いて、130℃の加熱温度と10kgf /cm2 の圧力(熱圧)で約11.7分間挟み付けプレスする。
このような制振材(10)の1層が中貼りされた8層(8プライ)合板(8P)として硬化したならば、最後にその合板(8P)の表裏(上下)両面をサンディングすることにより平滑化し、その裏面(平行単板である裏単板)(11b)へ図外の接着剤塗布ロールとドクターロールを使って、反応性(PUR)ホットメルト接着剤(13)を30〜110g/m2、好ましくは70g/m2塗布し、その上側(表側)から上記制振材(10)を積層する状態に貼り合わせて、図外の鉄製プレスロールにより20kg/cmの圧力(冷圧)で2回プレスした後、図外の平面プレス(コールドプレス)により10kgf /cm2 の圧力(冷圧)で10分間挟み付けプレスするのである。
そうすれば、図13(ロ)のような防音合板(A5)における制振材(10)が1層だけ中貼りされると共に、裏貼りされた仕様製品として完成する。尚、図13(イ)に示した裏貼り仕様の防音合板(A5)を製造する工程(方法)としては、図7(イ)(ロ)の5層防音合板(A3)における図8に示した製造工程(方法)を準用することができるため、その説明を省略する。
尚、図1、4、7の上記第1〜3実施形態と図13の第5実施形態では、表面(表単板)(11a)と裏面(裏単板)(11b)との何れか一方だけに、制振材(10)が貼り合わせ一体化された仕様の防音合板(A1)(A2)(A3)(A5)を示しているが、その層数(プライ数)の多少に拘らず、表面(表単板)(11a)と裏面(裏単板)(11b)との双方に、制振材(10)が貼り合わせ一体化される防音合板(A)の仕様もあり得る。
また、図1、4、7、11、13の各種実施形態から示唆されるように、防音合板(A1)〜(A5)における層数(プライ数)の多少に拘らず、上記制振材(10)をその内部(中間)の任意な適当位置に介在する1層又は2層として、貼り合わせ一体化することができるが、更に床下地材用(床下地構造用)となる層数(プライ数)が多く,例えば全体厚みが28mmの9層防音合板(A)では、上記制振材(10)をその表面(表単板)(11a)又は/及び裏面(裏単板)(11b)と、内部(中間)の任意位置との少なくとも2層として貼り合わせ一体化しても良い。
〔実施例〕
以下、防音性能を従来例と比較するために、本発明に係る防音合板の各種実施例を挙げて、更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例だけに限定されるものではない。
実施例1(イ)の制振材が図1(イ)のように表貼りされた全体厚み:9mmの3層防音合板と、実施例1(ロ)の制振材が図1(ロ)のように裏貼りされた同じ厚み:9mmの3層防音合板とを、図2の製造法により各々製造すると共に、実施例1(ハ)の制振材が図1(ハ)のように中貼りされた同じ厚み:9mmの3層防音合板を、図3の製造法により製造した。
これらの実施例1(イ)(ロ)(ハ) と比較する従来例1は、制振材を具備しない同じ厚み:9mmの3層合板である。
そして、上記実施例1(イ)(ロ)(ハ)の3層防音合板と、従来例1の3層合板とを比較するため、これらを測定対象物(試供品)として、図15に示すようなスピーカーが存在する音源側と音響測定器が存在する受音側との間へ介挿設置し、その周波数を125Hz〜4,000Hzに変えることにより、各々透過音圧レベル(dB)を測定した。その音圧レベル(dB)の測定結果は表1に示すとおりである。
Figure 2020002673
表1の結果によれば、実施例1(イ)(ロ)(ハ)の3層防音合板では同じ厚みを有する従来例1の3層合板に比して、優れた防音性能を発揮していることが明白であり、その防音性能は特に2KHz〜4KHzの高周波数帯域において顕著となっている。
また、実施例2(イ)の制振材が図4(イ)のように表貼りされた全体厚み:12mmの4層防音合板と、実施例2(ロ)の制振材が図4(ロ)のように裏貼りされた同じ厚み:12mmの4層防音合板とを、図5の製造法によって各々製造すると共に、実施例2(ハ)の制振材が図4(ハ)のように中貼りされた同じ厚み:12mmの4層防音合板を、図6の製造法により製造した。
更に、実施例3(イ)の制振材が図7(イ)のように表貼りされた全体厚み:12mmの5層防音合板と、実施例3(ロ)の制振材が図7(ロ)のように裏貼りされた同じ厚み:12mmの5層防音合板とを、図8の製造法によって各々製造すると共に、実施例3(ハ)の制振材が図7(ハ)のように中2層貼りされた同じ厚み:12mmの5層防音合板を、図9の製造法により製造すると共に、実施例3(ニ)の制振材が図7(ニ)のように中1層・裏貼りされた同じ厚み:12mmの5層防音合板を、図10の製造法により製造した。
これらの実施例2(イ)(ロ)(ハ)並びに実施例3(イ)(ロ)(ハ)(ニ)と比較する従来例2は、制振材を具備しない同じ全体厚み:12mmの石膏ボードと4層合板並びに5層合板である。
そして、上記実施例2(イ)(ロ)(ハ)の4層防音合板並びに上記実施例3(イ)(ロ)(ハ)(ニ)の5層防音合板と、従来例の石膏ボードと4層合板並びに5層合板とを比較するため、やはりこれらを測定対象物(試供品)として、図15のように音源側と受音側との間へ介挿設置し、その周波数を125Hzから4,000Hzへ変えることにより、各々透過音圧レベル(dB)を測定した。その音圧レベル(dB)の測定結果を表2に示す。
Figure 2020002673
表2の結果によれば、実施例2(イ)(ロ)(ハ)の4層防音合板と実施例3(イ)(ロ)(ハ)(ニ)の5層防音合板との何れにあっても、同じ厚みを備えた従来例2の石膏ボードは勿論のこと、対応する4層合板や5層合板に比しても、優れた防音性能を得られていることが明白であり、その防音性能は特に2KHz〜4KHzの高周波数帯域において顕著となっている。
また、実施例5(イ)の制振材が図13(イ)のように裏貼りされた全体厚み:24mmの8層防音合板を、図8の製造法に準拠して製造すると共に、実施例5(ロ)の制振材がが図13(ロ)のように中1層・裏貼りされた同じ厚み:24mmの8層防音合板を、図14の製造法により製造した。
これらの実施例5(イ)(ロ)と比較する従来例3は、制振材を具備しない同じ厚み:24mmの8層合板である。
そして、上記実施例5(イ)(ロ)の8層防音合板と、従来例3の8層合板とを比較するために、これらを測定対象物(試供品)として、やはり図15のように音源側と受音側との間に介挿設置し、その周波数を125Hz〜4,000Hzへ変えることにり、各々透過音圧レベル(dB)を測定した。その音圧レベル(dB)の測定結果は表3に示すとおりである。
Figure 2020002673
表3の結果によれば、実施例5(イ)(ロ)の8層防音合板では同じ厚みを有する従来例の8層合板に比して、優れた防音性能を得られており、その防音性能は特に2KHz〜4KHzの高周波数帯域において顕著である。
更に言えば、上記実施例2(イ)(ロ)(ハ)の4層防音合板や上記実施例3(イ)(ロ)(ハ)(ニ)の5層防音合板並びに上記実施例5(イ)(ロ)の8層防音合板にあっても、その特に実施例3(ハ)の制振材を中2層貼りした仕様や実施例3(ニ)の制振材を中1層・裏貼りした仕様並びに実施例5(ロ)の制振材を中1層・裏貼りした仕様から窮知されるように、制振材を複数層として貼り合わせた仕様では、125Hz〜4,000Hzの全周波数帯域において、従来例2、3をはるかに凌ぐ優れた防音性能を発揮することが明白である。
(10)・制振材
(11a)・表単板
(11b)・裏単板
(12)(12a)(12b)(15)(17a)(17b)・芯単板
(16a)(16b)・添え芯単板
(18a)・第1添え芯単板
(18b)・第2添え芯単板
(18c)・第3添え芯単板
(18d)・第4添え芯単板
(19a)・第1芯単板
(19b)・第2芯単板
(A)(A1)(A2)(A3)(A4)(A5)・防音合板
(T1)(T2)(T3)(T4)(T5)・防音合板の厚み
(2M)(3M)・積層物
(2P)・2層合板
(3P)・3層合板
(4P)・4層合板
(5P)・5層合板
(8P)・8層合板
本発明の第1実施形態に係る3層防音合板の断面図であって、(イ)はその制振材の表貼り仕様、(ロ)は制振材の裏貼り仕様、(ハ)は制振材の中貼り仕様を各々示している。 図1(イ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 図1(ハ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る4層防音合板の断面図であって、(イ)はその制振材の表貼り仕様、(ロ)は制振材の裏貼り仕様、(ハ)は制振材の中貼り仕様を各々示している。 図4(イ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 図4(ハ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る5層防音合板の断面図であって、(イ)はその制振材の表貼り仕様、(ロ)は制振材の裏貼り仕様、(ハ)は制振材の中2層貼り仕様、(ニ)は制振材の中1層・裏貼り仕様を各々示している 図7(イ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 図7(ハ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 図7(ニ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る6層防音合板の断面図である。 図11の防音合板製造工程を示す断面図である。 本発明の第5実施形態を示す8層防音合板の断面図であって、(イ)はその制振材の裏貼り仕様,(ロ)は制振材の中1層・裏貼り仕様を各々示している。 図13(ロ)の防音合板製造工程を示す断面図である。 防音性能測定装置の説明図である。
上記第5実施形態に係る防音合板(A5)のうち、その図13(ロ)に示した中1層・裏貼り仕様の防音合板(A5)を製造する場合には、図14の製造工程から明白なように、上記第3段目の平行単板(第1芯単板)(19a)の表面へ図外の接着剤塗布布ロールとドクターロールを用いて、フェノール樹脂系接着剤(14)を約210g/m2塗布し、その上側(表側)から上記制振材(10)を積層させる。
また、実施例5(イ)の制振材が図13(イ)のように裏貼りされた全体厚み:24mmの8層防音合板を、図8の製造法に準拠して製造すると共に、実施例5(ロ)の制振材が図13(ロ)のように中1層・裏貼りされた同じ厚み:24mmの8層防音合板を、図14の製造法により製造した。

Claims (10)

  1. ポリマー主剤100重量部に対して、少なくとも1種の飽和脂肪酸金属塩1〜50重量部を含む制振用塗料組成物が、合成繊維の不織布に含浸されて成る制振材を、表単板の表面、裏単板の裏面又は/及び任意な単板同士の隣り合う相互間へ介在する状態に貼り合わせ一体化したことを特徴とする内装下地材用防音合板。
  2. 芯単板の代りとなる制振材を、その両添え芯単板の隣り合う相互間へ介在する状態に貼り合わせ一体化したことを特徴とする請求項1記載の内装下地材用防音合板。
  3. 芯単板とその両添え芯単板との隣り合う相互間へ、各々制振材を介在する状態に貼り合わせ一体化したことを特徴とする請求項1記載の内装下地材用防音合板。
  4. 繊維方向が長手方向と平行な平行単板同士の隣り合う相互間へ、制振材を介在する状態に貼り合わせ一体化したことを特徴とする請求項1記載の内装下地材用防音合板。
  5. 繊維方向が長手方向と直交する直交単板同士の隣り合う相互間へ、制振材を介在する状態に貼り合わせ一体化したことを特徴とする請求項1記載の内装下地材用防音合板。
  6. 繊維方向が長手方向と平行な平行単板と、同じく長手方向と直交する直交単板との隣り合う相互間へ、制振材を介在する状態に貼り合わせ一体化したことを特徴とする請求項1記載の内装下地材用防音合板。
  7. すべての単板を針葉樹単板として、制振材も含む防音合板の全体厚みを3〜28mmに設定したことを特徴とする請求項1記載の内装下地材用防音合板。
  8. 制振材における制振用塗料組成物の飽和脂肪酸金属塩が飽和脂肪酸のアルカリ土類金属塩であることを特徴とする請求項1記載の内装下地材用防音合板。
  9. 制振材における制振用塗料組成物のポリマー主剤がスチレン−アクリル共重合樹脂エマルジョンであり、同じく塗料組成物の飽和脂肪酸金属塩がステアリン酸カルシウムであって、
    その前者の100重量部と後者の5重量部とが混合されていることを特徴とする請求項1記載の内装下地材用防音合板。
  10. 制振材における不織布の密度を10〜1,000g/m2、同じく不織布の厚みを0.1〜2.0mm、その不織布に対する制振用塗料組成物の含浸量を10〜4,500g/m3に各々設定したことを特徴とする請求項1記載の内装下地材用防音合板。
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