JP2007111866A - 染出抑制材及び積層材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 良好な通気性を有し、気体の透過を阻むことなく、接着剤の透過を抑制することができる染出抑制材及びそれを使用する積層材を提供する。
【解決手段】 積層材10は、第1のシート材として、表面に塗布された液状接着剤からなる接着層12を有する多孔質体からなる芯材11と、第2のシート材として、該芯材11の表面である下面を被覆する被覆材としての裏皮材17とを有している。これら芯材11と裏皮材17との間には、染出抑制材16が介在されている。該染出抑制材16は、通気抵抗が5〜100kPa・s/mである。
【選択図】 図1
【解決手段】 積層材10は、第1のシート材として、表面に塗布された液状接着剤からなる接着層12を有する多孔質体からなる芯材11と、第2のシート材として、該芯材11の表面である下面を被覆する被覆材としての裏皮材17とを有している。これら芯材11と裏皮材17との間には、染出抑制材16が介在されている。該染出抑制材16は、通気抵抗が5〜100kPa・s/mである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、自動車の内装材等の材料として使用される染出抑制材及び該染出抑制材を使用して得られる積層材に関するものである。
一般に、この種の積層材として、例えば、半硬質ポリウレタン製の芯材の表面に液状接着剤を塗布して補強繊維を接着するとともに、各補強繊維の表面に熱融着シートを介してそれぞれ被覆材を貼着したものが提供されている。また、該積層材は、各部材を積層し、加熱プレスすることによって製造される。該液状接着剤としては、芯材と他の部材との接着を好適なものとするべく、接着性の良好な多価イソシアネートが多く使用されている。この液状接着剤は、加熱プレス時に気化してガス状となる。そこで、該熱融着シートには、補強繊維と被覆材とを接着するとともに、液状接着剤が被覆材の表面に染み出さないようにするため、加熱プレス時の温度で溶融しないシートの表面に、該温度で溶融するシートを積層して複層構造としたものが使用される。
ところが、上記従来の積層材において、芯材の両面に熱融着シートを介在させた場合、該両面において、ガス状となった液状接着剤が芯材と熱融着シートとの間に閉じこめられてしまい、気泡等といった成形不良が生じてしまうという問題があった。なお、ガス状となった液状接着剤を逃がすには、何れか一方の面の熱融着シートを省略する、あるいは該熱融着シートを加熱プレス時の温度で溶融するシートのみから構成する等の方法があるが、この場合には、液状接着剤が被覆材の表面に染み出すという問題の解決が難しくなる。
本発明は上記従来の課題を解決するための手段として、表面に接着剤が塗布された第1のシート材と、該第1のシート材の表面に積層される第2のシート材との間に介在され、通気抵抗が5〜100kPa・s/mである染出抑制材を提供するものである。また、該染出抑制材は、捲縮パルプを抄造することによって製造された紙を材料とすることが望ましい。また、該捲縮パルプに合成樹脂を含浸させる、あるいは該紙にホットメルト接着剤を塗布することが望ましい。
更に本発明では上記染出抑制材を有する積層材であって、第1のシート材として、表面に液状接着剤が塗布された多孔質体からなる芯材と、第2のシート材として、該芯材の表面を被覆する被覆材とを有する積層材が提供される。また、該芯材の表面には、全面的または部分的に補強繊維が接着され、該補強繊維と該被覆材との間に該染出抑制材が介在されることが望ましい。また、該液状接着剤は多価イソシアネートであることが望ましい。
更に本発明では上記染出抑制材を有する積層材であって、第1のシート材として、表面に液状接着剤が塗布された多孔質体からなる芯材と、第2のシート材として、該芯材の表面を被覆する被覆材とを有する積層材が提供される。また、該芯材の表面には、全面的または部分的に補強繊維が接着され、該補強繊維と該被覆材との間に該染出抑制材が介在されることが望ましい。また、該液状接着剤は多価イソシアネートであることが望ましい。
〔作用〕
通気抵抗が5〜100kPa・s/mの染出抑制材は、気体の透過を阻むことなく、接着剤の透過を抑制するため、第1のシート材の表面に積層される第2のシート材への接着剤の染み出しが抑制される。また、捲縮パルプを抄造することによって製造された紙を材料とした染出抑制材は、接着剤を好適に吸収保持するため、接着剤の染み出しが良好に抑制される。また、捲縮パルプに合成樹脂を含浸させた、あるいは紙にホットメルト接着剤を塗布した染出抑制材は、耐久性が向上されるとともに、第2のシート材と好適に接着される。
通気抵抗が5〜100kPa・s/mの染出抑制材は、気体の透過を阻むことなく、接着剤の透過を抑制するため、第1のシート材の表面に積層される第2のシート材への接着剤の染み出しが抑制される。また、捲縮パルプを抄造することによって製造された紙を材料とした染出抑制材は、接着剤を好適に吸収保持するため、接着剤の染み出しが良好に抑制される。また、捲縮パルプに合成樹脂を含浸させた、あるいは紙にホットメルト接着剤を塗布した染出抑制材は、耐久性が向上されるとともに、第2のシート材と好適に接着される。
表面に液状接着剤が塗布された芯材と、被覆材との間に、上記染出抑制材が介在された積層材は、該染出抑制材が加熱等によって気化した液状接着剤を透過させ、かつ液状のまま透過することを抑制するため、気泡等といった成形不良が発生しづらく、被覆材への接着剤の染み出しが抑制される。また、補強繊維が接着される場合、補強繊維と被覆材との間に染出抑制材が介在されることにより、該補強繊維に含浸された液状接着剤の被覆材への染み出しが抑制される。また、該液状接着剤が多価イソシアネートの場合、染出抑制材が気化した多価イソシアネートを好適に逃がしつつ、該多価イソシアネートを好適に吸収保持することにより、接着剤の染み出しが良好に抑制されつつ、芯材の表面に積層された各部材が好適に接着される。
〔効果〕
本発明の染出抑制材は、良好な通気性を有し、気体の透過を阻むことなく、接着剤の透過を抑制するため、接着剤の染み出しを抑制することができる。また、本発明の積層材は、該染出抑制材を使用することにより、気泡等といった成形不良の発生が抑制されつつ、被覆材への接着剤の染み出しが抑制されるため、意匠性に優れる。
本発明の染出抑制材は、良好な通気性を有し、気体の透過を阻むことなく、接着剤の透過を抑制するため、接着剤の染み出しを抑制することができる。また、本発明の積層材は、該染出抑制材を使用することにより、気泡等といった成形不良の発生が抑制されつつ、被覆材への接着剤の染み出しが抑制されるため、意匠性に優れる。
以下、本発明を具体化した一実施形態について説明する。
図1に示されるように、本実施形態の積層材10は、多孔質体からなる芯材11を有している。該積層材10の表面のうち、図中で上側の面を上面とし、図中で下側の面を下面として、該芯材11の上下両面には、液状接着剤が塗布されることによって、それぞれ接着層12が設けられている。また、該芯材11の上下両面には、それぞれ接着層12を介して補強繊維13が貼着されている。そして、該芯材11の上面において、補強繊維13の表面には、熱融着シート14が積層されるとともに、該熱融着シート14を介して、被覆材としての表皮材15が貼着されている。一方、該芯材11の下面において、補強繊維13の表面には、染出抑制材16が積層されるとともに、該染出抑制材16を介して、被覆材としての裏皮材17が貼着されている。
図1に示されるように、本実施形態の積層材10は、多孔質体からなる芯材11を有している。該積層材10の表面のうち、図中で上側の面を上面とし、図中で下側の面を下面として、該芯材11の上下両面には、液状接着剤が塗布されることによって、それぞれ接着層12が設けられている。また、該芯材11の上下両面には、それぞれ接着層12を介して補強繊維13が貼着されている。そして、該芯材11の上面において、補強繊維13の表面には、熱融着シート14が積層されるとともに、該熱融着シート14を介して、被覆材としての表皮材15が貼着されている。一方、該芯材11の下面において、補強繊維13の表面には、染出抑制材16が積層されるとともに、該染出抑制材16を介して、被覆材としての裏皮材17が貼着されている。
上記のように、本実施形態の積層材10は、芯材11、接着層12、補強繊維13、熱融着シート14、表皮材15、染出抑制材16及び裏皮材17によって構成されている。なお、積層材10は、本実施形態の構成に限らず、芯材11の上面に設けられた接着層12、補強繊維13、熱融着シート14及び表皮材15を省略し、芯材11、接着層12、補強繊維13、染出抑制材16及び裏皮材17によって構成してもよい。また、芯材11の上下両面及び/又は片面において補強繊維13を省略したり、芯材11の上面において熱融着シート14に代えて染出抑制材16を設けたり等してもよい。また、補強繊維13は、必ずしも芯材11の上下各面で全面的に設ける必要はなく、上下各面でそれぞれ部分的に設けてもよい。
〔芯材〕
上記芯材11は、積層材10の基体として設けられたものである。該積層材10が、例えば自動車の内装材等として使用される場合、多孔質体である芯材11は、吸音効果を発揮する。また、多孔質体である芯材11は、その表面の孔に液状接着剤を染みこませることにより、該表面に接着層12を良好に担持する。
上記芯材11は、積層材10の基体として設けられたものである。該積層材10が、例えば自動車の内装材等として使用される場合、多孔質体である芯材11は、吸音効果を発揮する。また、多孔質体である芯材11は、その表面の孔に液状接着剤を染みこませることにより、該表面に接着層12を良好に担持する。
芯材11に使用される多孔質体としては、例えば、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維等の合成繊維、パルプ、木綿、ヤシ繊維、麻繊維、竹繊維、ケナフ繊維等の天然繊維、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、石綿繊維等の無機繊維、あるいはこれらの繊維を使用した繊維製品のスクラップを解繊して得られた再生繊維の1種または2種以上の繊維からなる編織物、不織布、フェルト、およびそれらの積層物等の繊維集合体、連続起泡を有するポリウレタン発泡体(軟質ポリウレタン発泡体、硬質ポリウレタン発泡体を含む)、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン発泡体、ポリ塩化ビニル発泡体、ポリスチレン発泡体、メラミン樹脂、尿素樹脂等のアミノ系樹脂発泡体、エポキシ樹脂発泡体、1価フェノール、多価フェノール等のフェノール系化合物からなるフェノール系樹脂発泡体等の連続起泡構造プラスチック発泡体、プラスチックビーズの焼結体等の公知の発泡体(多孔質体)が使用される。
上記多孔質体には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、フッ素樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体等の熱可塑性樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、フェノール樹脂、レゾルシン樹脂、アルキルレゾルシン樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型ポリエステル等の熱硬化性樹脂等の1種または2種以上の混合物を含浸させてもよい。
また、上記熱硬化性樹脂を含浸させた多孔質体を、乾燥してBステージにプレキュアーしたものを芯材11として使用してもよい。
また、上記熱硬化性樹脂を含浸させた多孔質体を、乾燥してBステージにプレキュアーしたものを芯材11として使用してもよい。
〔液状接着剤〕
上記接着層12は、補強繊維13、あるいは熱融着シート14及び/又は染出抑制材16を芯材11に好適に接着するために設けられたものである。
上記接着層12は、補強繊維13、あるいは熱融着シート14及び/又は染出抑制材16を芯材11に好適に接着するために設けられたものである。
接着層12を構成する液状接着剤としては、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物、あるいはトリレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジフェニルジイソシナート、2−クロロ−1,4−フェニルジイソシアネート、1−クロロ−2,4−フェニレンジイソシナート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,2’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、ω−キシリレンジイソシアネート、ω’−キシリレンジイソシアネート等の多価イソシアネート、およびこれらの化合物とポリエチレンアジペート、ポリテトラヒドロフラン、1,4−ブタンジオール、1,4−シスブテンジオール、1,5−ジヒドロキシエトキシナフタリン、1,4−ブチンジオール、ポリエステル、ポリ(オキシプロピレン)ポリオール、ポリ(オキシエチレン−プロピレン)ポリオール、アクリルポリオール、ヒマシ油ダイマー、トール油ダイマー等の多価アルコールのアダクト等の多価イソシアネート、ウレタンプレポリマー等の合成樹脂液が使用される。
これらのうち、液状接着剤としては、入手が容易である、扱いやすい、接着力が良好である、コストが安い等の観点から、上記多価イソシアネートからなる合成樹脂液が最も望ましい。なお、上記多価イソシアネートは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらのうち、液状接着剤としては、入手が容易である、扱いやすい、接着力が良好である、コストが安い等の観点から、上記多価イソシアネートからなる合成樹脂液が最も望ましい。なお、上記多価イソシアネートは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
なお上記液状接着剤は単独で使用してもよいが、必要に応じて、例えば、水や、塩酸、硼酸、蓚酸、蟻酸、酢酸、乳酸等の無機または有機酸、あるいは蓚酸ジメチルエステル等の有機酸のエステル類、マレイン酸無水物、フタル酸無水物等の酸無水物、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウム、イミドスルホン酸アンモニウム等のアンモニウム塩類、モノクロル酢酸およびそのナトリウム塩、α,α’ジクロロヒドリン等の有機ハロゲン化物、トリエタノールアミン塩酸塩、塩酸アニリン等のアミン類の塩酸塩、サリチル酸尿素アダクト、ステアリン酸尿素アダクト、ヘプタン酸尿素アダクト等の尿素アダクト、N−メチルタウリン等の酸性硬化剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、石灰等のアルカリ土類金属の酸化物、炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属の弱酸塩類、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ヘキサメチレンテトラミン、ピリジン等のアミン類等のアルカリ性硬化剤等の硬化剤等を併用してもよい。
上記液状接着剤は、通常、上記芯材11に公知の塗布方法によって塗布される。例えば、スプレーガン、ロールコーター、カーテンフローコーター等の塗工機によって塗布される。また場合によっては、上記補強繊維13に該液状接着剤を上記のスプレーガン、ロールコーター、カーテンフローコーター等の塗工機によって塗布してもよい。
なお本発明で使用される液状接着剤は、極性を有する液状接着剤である。該液状接着剤の極性は、接着剤自体の極性、および該接着剤を溶解する溶剤の極性に由来するものである。
〔補強繊維〕
上記補強繊維13は、積層材10に要求される強度、剛性に応じて、芯材11の片面又は両面において、全面的又は部分的に接着されるものである。
上記補強繊維13は、積層材10に要求される強度、剛性に応じて、芯材11の片面又は両面において、全面的又は部分的に接着されるものである。
該補強繊維13としては、例えば、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維等の合成繊維、パルプ、木綿、ヤシ繊維、麻繊維、竹繊維、ケナフ繊維等の天然繊維、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、石綿繊維等の無機繊維、あるいはこれらの繊維を使用した繊維製品のスクラップを解繊して得られた再生繊維の1種または2種以上の繊維からなる編織物または不織布等が使用される。
また更に上記繊維からなる編織物または不織布等に、補強性を向上させる目的で、あるいは成形性を付与する目的で、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、フッ素樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体等の熱可塑性樹脂やウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型ポリエステル等の熱硬化性合成樹脂等の1種または2種以上の混合物を含浸あるいは片面または両面に塗布したもの、あるいはフェノール樹脂、レゾルシン樹脂、アルキルレゾルシン樹脂、エポキシ樹脂等を含浸または片面または両面に塗布し乾燥させBステージにプレキュアーさせたものを補強繊維13として使用してもよい。
また更に上記繊維からなる編織物または不織布等に、補強性を向上させる目的で、あるいは成形性を付与する目的で、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、フッ素樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体等の熱可塑性樹脂やウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型ポリエステル等の熱硬化性合成樹脂等の1種または2種以上の混合物を含浸あるいは片面または両面に塗布したもの、あるいはフェノール樹脂、レゾルシン樹脂、アルキルレゾルシン樹脂、エポキシ樹脂等を含浸または片面または両面に塗布し乾燥させBステージにプレキュアーさせたものを補強繊維13として使用してもよい。
〔熱融着シート〕
上記熱融着シート14は、補強繊維13と表皮材15とを接着するために設けられたものである。また、本実施形態で使用される該熱融着シート14は、該表皮材15の接着に加え、上記液状接着剤の該表皮材15への滲出を抑制するためのものでもある。すなわち、該熱融着シート14は、液状接着剤の滲出を抑制するための接着剤阻止層14aと、表皮材15及び/又は補強繊維13と接着するための接着許可層14bとを有している。本実施形態の熱融着シート14は、接着剤阻止層14aの上下両面に接着許可層14bを設け、表皮材15及び補強繊維13の双方と接着されるように構成されている。なお、補強繊維13に染みこんだ上記液状接着剤によって、補強繊維13と熱融着シート14とを接着することも可能であるため、必要に応じて接着剤阻止層14aの下面に設けられた接着許可層14bを省略してもよい。
上記熱融着シート14は、補強繊維13と表皮材15とを接着するために設けられたものである。また、本実施形態で使用される該熱融着シート14は、該表皮材15の接着に加え、上記液状接着剤の該表皮材15への滲出を抑制するためのものでもある。すなわち、該熱融着シート14は、液状接着剤の滲出を抑制するための接着剤阻止層14aと、表皮材15及び/又は補強繊維13と接着するための接着許可層14bとを有している。本実施形態の熱融着シート14は、接着剤阻止層14aの上下両面に接着許可層14bを設け、表皮材15及び補強繊維13の双方と接着されるように構成されている。なお、補強繊維13に染みこんだ上記液状接着剤によって、補強繊維13と熱融着シート14とを接着することも可能であるため、必要に応じて接着剤阻止層14aの下面に設けられた接着許可層14bを省略してもよい。
該接着剤阻止層14aは、液状接着剤の表皮材15への滲出を阻止するため、上記した極性を有する液状接着剤に対して反撥性を示す材料から形成することが望ましい。また、該接着剤阻止層14aは、積層材10の製造時における加熱温度で溶融しないものが、より望ましい。
このようなシート材としては、繊維シート、フィルム等が挙げられ、またシート材の材料としては、例えば、ナイロン、アラミド等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、アクリル等のポリアクリロニトリル、ビニロン等のポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン等からなる合成樹脂又は合成繊維、また他に、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、シリコーンカーバイド繊維、岩石繊維、鉱滓繊維、金属繊維等の無機繊維等の1種または2種以上の繊維等が挙げられる。
このようなシート材としては、繊維シート、フィルム等が挙げられ、またシート材の材料としては、例えば、ナイロン、アラミド等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、アクリル等のポリアクリロニトリル、ビニロン等のポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン等からなる合成樹脂又は合成繊維、また他に、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、シリコーンカーバイド繊維、岩石繊維、鉱滓繊維、金属繊維等の無機繊維等の1種または2種以上の繊維等が挙げられる。
該接着許可層14bは、該接着剤阻止層14aと、表皮材15及び/又は補強繊維13とを接着可能であれば、何れを使用してもよい。本実施形態の積層材10は、加熱プレスによって製造されるものであるため、表皮材15へ滲出しづらい、入手が容易である、扱いやすい、接着力が好適である、コストが安い等の観点から、該接着許可層14bとして、ポリエチレンフィルム、低融点ポリアミドフィルム、低融点ポリエステルフィルム等のホットメルトフィルムを使用することが望ましい。
また、該接着許可層14bとして、ホットメルト接着剤を使用してもよい。該ホットメルト接着剤としは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体等のポリオレフィン系樹脂、または該ポリオレフィン系樹脂の変性物、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステル重合体、ポリアミド、ポリアミド共重合体、セルロース誘導体、ポリビニルエーテル、ポリウレタン、ビニルブロック共重合体、ブチラール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の単独又は二種以上の混合物が使用される。該ホットメルト接着剤を塗布する方法としては、公知の塗布方法が用いられる。例えば、粉末状(20〜400メッシュ程度)の該ホットメルト接着剤をスキャタリング法、パウダードット法、ペーストドット法等により散粉させる方法、該粉末状のホットメルト接着剤を適当な増粘剤とともに水に分散せしめたホットメルト接着剤分散液をスプレー塗布する方法、あるいは溶融させた該ホットメルト接着剤をスプレーして吹付塗布する方法等がある。
〔被覆材〕
被覆材である上記表皮材15、あるいは上記裏皮材17は、積層材10の上面、あるいは下面を保護し、装飾するために設けられたものである。従って、該表皮材15及び/又は裏皮材17への上記液状接着剤の染み出しは、該積層材10の意匠性を損ない、外観品質の低下を招く。
表皮材15、あるいは裏皮材17として使用する被覆材としては、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、アクリル、ビスコースレーヨン、アセテート、トリアセテート等のセルロースエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、サラン等のビニル誘導体、綿、羊毛、竹繊維、ケナフ繊維、ジュート等の天然繊維や合成繊維等からなる編織物や不織布、ポリ塩化ビニル合成皮革、ポリウレタン合成皮革、ポリアミド合成皮革等の合成皮革、あるいは上記編織物、不織布や合成皮革にポリウレタン発泡体シート、ポリエチレン発泡体シート、ポリプロピレン発泡体シート等を裏打ちした積層シート等が使用される。
なお、上記ホットメルトフィルムを使用する場合、該ホットメルトフィルムを接着剤阻止層14aにラミネート加工してもよく、また、表皮材15、あるいは裏皮材17にラミネート加工してもよい。例えば、本実施形態において、裏皮材17には、その上面にホットメルトフィルムがラミネート加工されたものが使用されており、該ホットメルトフィルムにより、裏皮材17と染出抑制材16とが接着されている。
被覆材である上記表皮材15、あるいは上記裏皮材17は、積層材10の上面、あるいは下面を保護し、装飾するために設けられたものである。従って、該表皮材15及び/又は裏皮材17への上記液状接着剤の染み出しは、該積層材10の意匠性を損ない、外観品質の低下を招く。
表皮材15、あるいは裏皮材17として使用する被覆材としては、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、アクリル、ビスコースレーヨン、アセテート、トリアセテート等のセルロースエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、サラン等のビニル誘導体、綿、羊毛、竹繊維、ケナフ繊維、ジュート等の天然繊維や合成繊維等からなる編織物や不織布、ポリ塩化ビニル合成皮革、ポリウレタン合成皮革、ポリアミド合成皮革等の合成皮革、あるいは上記編織物、不織布や合成皮革にポリウレタン発泡体シート、ポリエチレン発泡体シート、ポリプロピレン発泡体シート等を裏打ちした積層シート等が使用される。
なお、上記ホットメルトフィルムを使用する場合、該ホットメルトフィルムを接着剤阻止層14aにラミネート加工してもよく、また、表皮材15、あるいは裏皮材17にラミネート加工してもよい。例えば、本実施形態において、裏皮材17には、その上面にホットメルトフィルムがラミネート加工されたものが使用されており、該ホットメルトフィルムにより、裏皮材17と染出抑制材16とが接着されている。
〔染出抑制材〕
上記染出抑制材16は、上記液状接着剤を吸収保持するとともに、積層体10の製造時において、該積層体10の内部に閉じこめられようとする空気、水蒸気、気化した液状接着剤などといったガスを逃がすために設けられたものである。従って、該染出抑制材16は、その通気抵抗が5〜100kPa・s/mとなるように形成されている。通気抵抗が5kPa・s/m未満の場合、染出抑制材16がガスを透過させやすくなるが、しかし液状接着剤も透過させやすくなるため、裏皮材17における液状接着剤の染み出しが発生してしまう。一方、通気抵抗が100kPa・s/mを超える場合、液状接着剤を吸収保持しやすくなるが、しかしガスを透過させにくくなるため、補強繊維13と染出抑制材16との間にガスが閉じこめられて、積層体10の下面に気泡等といった成形不良が形成されてしまう。
上記染出抑制材16は、上記液状接着剤を吸収保持するとともに、積層体10の製造時において、該積層体10の内部に閉じこめられようとする空気、水蒸気、気化した液状接着剤などといったガスを逃がすために設けられたものである。従って、該染出抑制材16は、その通気抵抗が5〜100kPa・s/mとなるように形成されている。通気抵抗が5kPa・s/m未満の場合、染出抑制材16がガスを透過させやすくなるが、しかし液状接着剤も透過させやすくなるため、裏皮材17における液状接着剤の染み出しが発生してしまう。一方、通気抵抗が100kPa・s/mを超える場合、液状接着剤を吸収保持しやすくなるが、しかしガスを透過させにくくなるため、補強繊維13と染出抑制材16との間にガスが閉じこめられて、積層体10の下面に気泡等といった成形不良が形成されてしまう。
ここで、通気抵抗R(Pa・s/m)とは、通気性材料の通気の程度を表す尺度をいう。この通気抵抗Rの測定は、定常流差圧測定方式により行われる。すなわち、図2に示すように、シリンダー状の通気路W内に試験片Tを配置し、一定の通気量V(図中矢印の向き)の状態で図中矢印の始点側の通気路W内の圧力P1と、図中矢印の終点P2の圧力差を測定し、次式より通気抵抗Rを求めることが出来る。
(式)R=ΔP/V
但し、ΔP(=P1−P2):圧力差(Pa)、V:単位面積当りの通気量(m3/m2・s)である。また、通気抵抗R(Pa・s/m)は通気度C(m/Pa・s)とC=1/Rの関係にある。なお、通気抵抗は、例えば、通気性試験機(製品名:KES−F8−AP1、カトーテック株式会社製、定常流差圧測定方式)によって測定することが可能である。
(式)R=ΔP/V
但し、ΔP(=P1−P2):圧力差(Pa)、V:単位面積当りの通気量(m3/m2・s)である。また、通気抵抗R(Pa・s/m)は通気度C(m/Pa・s)とC=1/Rの関係にある。なお、通気抵抗は、例えば、通気性試験機(製品名:KES−F8−AP1、カトーテック株式会社製、定常流差圧測定方式)によって測定することが可能である。
染出抑制材16に使用される材料としては、合成樹脂製の多孔質フィルム、繊維シート等が挙げられ、該繊維シートとしては、例えば、綿花、麻類(亜麻、大麻、ラミー、ジュート、ケナフ、マニラ麻等)繊維、木材繊維、竹繊維、パルプからなる紙等の天然セルロール繊維、キワタ、ガマ繊維等の種子繊維、靱皮繊維、羊毛、モヘア、カシミア、ラクダ毛、アルパカ、ビキュナ、アンゴラ等の獣毛繊維、蚕糸等のタンパク繊維、石綿等の鉱物繊維、レーヨン(人絹、スフ)、ポリノジック、キュプラ、アセテート、トリアセテート等のセルロース系人造繊維等の1種または2種以上の繊維からなる編織物、不織布、フェルトおよびそれらの積層物等の繊維集合体が挙げられる。他に、繊維シートとしては、例えば、ナイロン、アラミド等のポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、アクリル等のポリアクリロニトリル繊維、ビニロン等のポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維等の合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、シリコーンカーバイド繊維、岩石繊維、鉱滓繊維、金属繊維等の無機繊維等の1種または2種以上の繊維からなる編織物、不織布、フェルトおよびそれらの積層物等の繊維集合体も挙げられる。
さらに、染出抑制材16における最も好適な材料として、上記の紙であって、捲縮パルプを抄造することによって製造された紙が挙げられる。なお、捲縮パルプには、コイル状(立体的な螺旋状)に捲縮したパルプと、つづら折り状(平面的な折れ線状)に捲縮したパルプである。また、パルプとしては、亜硫酸パルプ法、硫酸塩パルプ法、ソーダ法、中性亜硫酸塩法、硝酸法等の化学パルプ法、砕木パルプ、褐色パルプ、アスブルンド法、マソナイト法等の機械パルプ法、酸性亜硫酸塩法、中性亜硫酸塩法、クラフト法等の半化学パルプ法等現行の製造法によって製造されたパルプの如何なるものも使用出来る。
上記捲縮パルプは、水に分散されて通常3〜5質量%パルプ濃度のスラリーとされ、該スラリーを長網法、丸網法、ハチェック法等の現行の方法によって抄造して乾燥することにより、上記紙とされる。
上記スラリーには、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレンターポリマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、フッ素樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポリアミド、熱可塑性ウレタン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等の熱可塑性合成樹脂および/または成形性を阻害しない程度の量でウレタン樹脂、メラミン樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型ポリエステル樹脂、熱硬化型ポリアミド樹脂等のような熱硬化性合成樹脂等が添加されてもよい。上記樹脂は通常水分散液、エマルジョン、水溶液の形態で添加される。
更に上記スラリーには膨張黒鉛、燐酸アンモニウム、燐酸エステル、酸化アンチモン、ハロゲン化炭化水素等の難燃剤が添加されてもよい。特に望ましい難燃剤としては、膨張黒鉛および/または合成樹脂を被覆した上記燐酸系難燃剤である。
更に上記スラリーには、撥水剤、防腐剤、防カビ剤、防炎剤、耐候剤などの薬剤、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、燐酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、アルミナ、シリカ、ケイ藻土、ドロマイト、石膏、タルク、クレー、アスベスト、ケイ酸カルシウム、ベンナイト、ホワイトカーボン、カーボンブラック等の無機増量剤等が添加されてもよい。
上記のようにして捲縮パルプを使用して製造された紙には、更に上記スラリーに添加されるものと同様な熱可塑性樹脂および/または成形性を阻害しない程度の量で上記スラリーに添加されるものと同様な熱硬化性合成樹脂等が含浸または塗布されてもよい。また、捲縮パルプを使用して製造された紙には、上記と同様なホットメルト接着剤が含浸または塗布されてもよい。
上記紙には更にポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリレート系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、スチレン系樹脂、プロピオン酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル系樹脂等の熱可塑性プラスチックのシートまたは該熱可塑性プラスチックの発泡体のシートが積層されてもよい。
さらにまた、捲縮パルプを使用して製造された紙に限らず、染出抑制材16に使用可能な全ての材料において、上記スラリーに添加されるものと同様な、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、あるいは、水分散液、エマルジョン、水溶液、撥水剤、防腐剤、防カビ剤、防炎剤、耐候剤、難燃剤などの各種薬剤、あるいは、ホットメルト接着剤等といった合成樹脂、有機化合物、無機化合物を含浸または塗布させてもよい。加えて、捲縮パルプを使用して製造された紙に限らず、染出抑制材16に使用可能な全ての材料において、熱可塑性プラスチックのシートまたは該熱可塑性プラスチックの発泡体のシートが積層されてもよい。なお、染出抑制材16に使用可能な全ての材料に含浸及び/又は塗布される合成樹脂は、染出抑制材16に所望する性能に応じて種々のものが存在しており、その種類は特に限定されない。
ここで、上記捲縮パルプを使用して製造された紙には延伸性があり、これは捲縮されたパルプが延びることに由来する。つまり、上記捲縮パルプを使用して製造された紙からなる染出抑制材16は、捲縮パルプの内部に空間を有しており、また該捲縮パルプによる凹凸の分、見た目に比べて表面積が広い。従って、ガスのような気体は、各捲縮パルプの間を通り抜けることにより、染出抑制材16を透過すると考えられる。一方、液状接着剤のような液体は、捲縮パルプの内部の空間、あるいは捲縮パルプによる凹凸に入り込み、該捲縮パルプに付着して捉えられることにより、染出抑制材16に吸収保持されるため、裏皮材17への染み出しが抑制されると考えられる。
〔積層材の製造方法〕
本発明の積層材10は、液状接着剤が塗布されて接着層12が設けられた芯材11の上下両面に補強繊維13を重ね、各補強繊維13の上下に熱溶着シート14、染出抑制材16をそれぞれ重ね、更に熱溶着シート14上に表皮材15を、染出抑制材16下に裏皮材17をそれぞれ重ねて加熱プレスし、所定形状に成形される。
本発明の積層材10は、液状接着剤が塗布されて接着層12が設けられた芯材11の上下両面に補強繊維13を重ね、各補強繊維13の上下に熱溶着シート14、染出抑制材16をそれぞれ重ね、更に熱溶着シート14上に表皮材15を、染出抑制材16下に裏皮材17をそれぞれ重ねて加熱プレスし、所定形状に成形される。
上記加熱プレスの際、積層材10の上面において、接着層12を構成する液状接着剤は、大半が硬化して芯材11と補強繊維13とを接着する。また、一部の液状接着剤は、ガス状となって該補強繊維13内に拡散し、該補強繊維13の表面で再び液化することによって滲出し、硬化して熱溶着シート14と該補強繊維13とを接着する。この際、熱溶着シート14の接着許可層14bは、溶融して、該補強繊維13と熱溶着シート14との接着力を向上させるとともに、該熱溶着シート14と表皮材15とを接着する。
一方、積層材10の下面において、接着層12を構成する液状接着剤は、大半が硬化して芯材11と補強繊維13とを接着する。一部の液状接着剤は、ガス状となって該補強繊維13内に拡散し、該補強繊維13の表面で再び液化することによって滲出する。この際、液状接着剤がガス状となる際に生じた水分、あるいは各部材間に存在する空気などといったガスは、染出抑制材16を透過し、外部へと放出されて、逃がされる。また、該染出抑制材16は、ガスを透過させる一方で、補強繊維13の表面に滲出した液状接着剤をその内部に吸収保持する。その結果、液状接着剤によって補強繊維13と染出抑制材16とが接着されるとともに、該液状接着剤は裏皮材17内に入り込むことができず、該裏皮材17への液状接着剤の染み出しが防止される。なお、裏皮材17と染出抑制材16とは、裏皮材17の上面にコーティングされたホットメルトフィルムが溶融することにより、接着される。また、積層材10の上面において、各部材間に閉じこめられようとするガスは、芯材11の内部に吸収されるか、あるいは該芯材11を透過し、積層材10の下面において、さらに染出抑制材16を透過したり等して、外部へと逃がされる。
以下、本発明を実施例によって説明する。なお本発明は以下に示す実施例のみに限定されるものではない。
〔実施例1〕
裏皮材17として、裏面にポリエチレンが20μmの厚さにラミネート加工された目付量100g/m2のポリエステルニードルパンチング不織布を用い、染出抑制材16として、通気抵抗をそれぞれ10,45,90kPa・s/mに調整された、レーヨン繊維からなる目付量100g/m2のケミカルボンド不織布を用いた。そして、各部材を積層し、130℃で60秒間、熱圧プレスすることにより、図1に示す積層材10を得た。
なお、芯材11には、厚さ7mmの半硬質ウレタンフォームを使用した。接着層12には、ジメチルエタノールアミンが添加混合された4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートからなる液状接着剤を用い、ロールコーターによって芯材11の上下両面に100〜200g/m2の塗布量(片面)となるように塗布した。補強繊維13には、目付量100g/m2のガラスチョップドストランドマットを使用した。熱融着シート14には、融点180℃のポリエステルフィルムの両面にポリエチレンフィルムがラミネートされた3層構造のものを使用した。表皮材15には、ファブリックを使用した。
裏皮材17として、裏面にポリエチレンが20μmの厚さにラミネート加工された目付量100g/m2のポリエステルニードルパンチング不織布を用い、染出抑制材16として、通気抵抗をそれぞれ10,45,90kPa・s/mに調整された、レーヨン繊維からなる目付量100g/m2のケミカルボンド不織布を用いた。そして、各部材を積層し、130℃で60秒間、熱圧プレスすることにより、図1に示す積層材10を得た。
なお、芯材11には、厚さ7mmの半硬質ウレタンフォームを使用した。接着層12には、ジメチルエタノールアミンが添加混合された4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートからなる液状接着剤を用い、ロールコーターによって芯材11の上下両面に100〜200g/m2の塗布量(片面)となるように塗布した。補強繊維13には、目付量100g/m2のガラスチョップドストランドマットを使用した。熱融着シート14には、融点180℃のポリエステルフィルムの両面にポリエチレンフィルムがラミネートされた3層構造のものを使用した。表皮材15には、ファブリックを使用した。
〔比較例1〕
染出抑制材16として、通気抵抗をそれぞれ2,130kPa・s/mに調整された、レーヨン繊維からなる目付量100g/m2のケミカルボンド不織布を用いた以外は、実施例1と同様にして、図1に示す積層材10を得た。
染出抑制材16として、通気抵抗をそれぞれ2,130kPa・s/mに調整された、レーヨン繊維からなる目付量100g/m2のケミカルボンド不織布を用いた以外は、実施例1と同様にして、図1に示す積層材10を得た。
〔実施例1と比較例1の比較〕
実施例1で得られた各積層材10と、比較例1で得られた各積層材10とを、それぞれ目視により観察した。その結果、実施例1のものは全て、裏皮材17への接着剤の染み出しがなく、また気泡等といった成形不良もなく、良好なものであった。
一方、比較例1において、染出抑制材16の通気抵抗を2kPa・s/mとした積層材10は、気泡等といった成形不良は認められないものの、裏皮材17への接着剤の染み出しが認められた。また、比較例1において、染出抑制材16の通気抵抗を130kPa・s/mとした積層材10は、裏皮材17への接着剤の染み出しは認められないものの、気泡による膨れが認められた。
実施例1で得られた各積層材10と、比較例1で得られた各積層材10とを、それぞれ目視により観察した。その結果、実施例1のものは全て、裏皮材17への接着剤の染み出しがなく、また気泡等といった成形不良もなく、良好なものであった。
一方、比較例1において、染出抑制材16の通気抵抗を2kPa・s/mとした積層材10は、気泡等といった成形不良は認められないものの、裏皮材17への接着剤の染み出しが認められた。また、比較例1において、染出抑制材16の通気抵抗を130kPa・s/mとした積層材10は、裏皮材17への接着剤の染み出しは認められないものの、気泡による膨れが認められた。
〔実施例2〕
パルプ100%からなる目付量100g/m2の捲縮パルプ(商品名:WAVI WV 100F 日本製紙(株)製)の片面に、ホットメルト接着剤として、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂粉末(粒度200〜250μm、軟化点60℃)をスキャター加工方法により、10g/m2の塗布量で塗布し、100℃で1分乾燥させることにより、片面にホットメルト接着剤を融着固定させた染出抑制材16を得た。該染出抑制材16の通気抵抗は、40kPa・s/mであった。そして、該染出抑制材16を使用し、ホットメルト接着剤を融着固定した面が裏皮材17に接触するように各部材を積層し、130℃で60秒間、熱圧プレスすることにより、図1に示す積層材10を得た。なお、染出抑制材16以外の各部材は、実施例1と同様である。
該実施例2の積層材10を目視により観察した結果、裏皮材17への接着剤の染み出しがなく、また気泡等といった成形不良もなく、良好なものであった。なお、該積層材10を自動車の内装材であるダッシュサイレンサ用成形物として有用であり、吸音性に優れたものとなった。
パルプ100%からなる目付量100g/m2の捲縮パルプ(商品名:WAVI WV 100F 日本製紙(株)製)の片面に、ホットメルト接着剤として、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂粉末(粒度200〜250μm、軟化点60℃)をスキャター加工方法により、10g/m2の塗布量で塗布し、100℃で1分乾燥させることにより、片面にホットメルト接着剤を融着固定させた染出抑制材16を得た。該染出抑制材16の通気抵抗は、40kPa・s/mであった。そして、該染出抑制材16を使用し、ホットメルト接着剤を融着固定した面が裏皮材17に接触するように各部材を積層し、130℃で60秒間、熱圧プレスすることにより、図1に示す積層材10を得た。なお、染出抑制材16以外の各部材は、実施例1と同様である。
該実施例2の積層材10を目視により観察した結果、裏皮材17への接着剤の染み出しがなく、また気泡等といった成形不良もなく、良好なものであった。なお、該積層材10を自動車の内装材であるダッシュサイレンサ用成形物として有用であり、吸音性に優れたものとなった。
〔実施例3〕
共重合ポリアミド樹脂粉末(粒度40〜60μm、軟化点110℃)が20質量部、50%アクリルエマルジョンが5質量部、20%フッ素系撥水剤が5質量部、水が70質量部からなる共重合ポリアミド樹脂分散液を、スプレー方式により、目付量80g/m2のポリエステルニードルパンチング不織布の裏面に、該共重合ポリアミド樹脂が該不織布に対して5g/m2(固形分)となるように塗布し、120℃で5分乾燥させることにより、ホットメルト接着剤である共重合ポリアミド樹脂が片面に斑点状をなすように融着固定された裏皮材17を得た。
さらに、パルプ100%からなる目付量100g/m2の捲縮パルプ(商品名:WAVI WV 275F 日本製紙(株)製)を用い、通気抵抗が25kPa・s/mの染出抑制材16を得た。
そして、ホットメルト接着剤が融着固定された裏皮材17の片面に、染出抑制材16が重なるようにして各部材を積層し、130℃で60秒間、熱圧プレスすることにより、図1に示す積層材10を得た。なお、染出抑制材16及び裏皮材17以外の各部材は、実施例1と同様である。 該実施例3の積層材10を目視により観察した結果、裏皮材17への接着剤の染み出しがなく、また気泡等といった成形不良もなく、良好なものであった。なお、該積層材10を自動車の内装材であるフロアマット用成形物として有用であり、吸音性に優れたものとなった。
共重合ポリアミド樹脂粉末(粒度40〜60μm、軟化点110℃)が20質量部、50%アクリルエマルジョンが5質量部、20%フッ素系撥水剤が5質量部、水が70質量部からなる共重合ポリアミド樹脂分散液を、スプレー方式により、目付量80g/m2のポリエステルニードルパンチング不織布の裏面に、該共重合ポリアミド樹脂が該不織布に対して5g/m2(固形分)となるように塗布し、120℃で5分乾燥させることにより、ホットメルト接着剤である共重合ポリアミド樹脂が片面に斑点状をなすように融着固定された裏皮材17を得た。
さらに、パルプ100%からなる目付量100g/m2の捲縮パルプ(商品名:WAVI WV 275F 日本製紙(株)製)を用い、通気抵抗が25kPa・s/mの染出抑制材16を得た。
そして、ホットメルト接着剤が融着固定された裏皮材17の片面に、染出抑制材16が重なるようにして各部材を積層し、130℃で60秒間、熱圧プレスすることにより、図1に示す積層材10を得た。なお、染出抑制材16及び裏皮材17以外の各部材は、実施例1と同様である。 該実施例3の積層材10を目視により観察した結果、裏皮材17への接着剤の染み出しがなく、また気泡等といった成形不良もなく、良好なものであった。なお、該積層材10を自動車の内装材であるフロアマット用成形物として有用であり、吸音性に優れたものとなった。
〔実施例4〕
共重合ポリエステル製の粉末(粒度30〜60μm、軟化点120℃)が30質量部、50%アクリルエマルジョンが5質量部、10%ポリビニルアルコール水溶液が5質量部、水が60質量部からなる共重合ポリエステル樹脂分散液を、スプレー方式により、パルプ100%からなる目付量275g/m2の捲縮パルプ(商品名:WAVI WV 275F 日本製紙(株)製)の片面に、該共重合ポリエステル樹脂が10g/m2の塗布量となるように塗布し、130℃で4分乾燥させることにより、ホットメルト接着剤である共重合ポリエステル樹脂が片面に融着固定され、通気抵抗が20kPa・s/mの染出抑制材16を得た。
そして、図1に示す下面側では、該染出抑制材16のホットメルト接着剤を融着固定した面が裏皮材17に接触するように、また上面側では、熱融着シート14に代えて該染出抑制材16を使用するとともに、該染出抑制材16のホットメルト接着剤を融着固定した面が表皮材15に接触するように、各部材を積層し、130℃で60秒間、熱圧プレスし、積層材を得た。なお、染出抑制材16以外の各部材は、熱融着シート14を除き、実施例1と同様である。
該実施例4の積層材10を目視により観察した結果、裏皮材17及び表皮材15への接着剤の染み出しがなく、また気泡等といった成形不良もなく、良好なものであった。なお、該積層材10を自動車の内装材である天井材用成形物として有用であり、吸音性に優れたものとなった。
共重合ポリエステル製の粉末(粒度30〜60μm、軟化点120℃)が30質量部、50%アクリルエマルジョンが5質量部、10%ポリビニルアルコール水溶液が5質量部、水が60質量部からなる共重合ポリエステル樹脂分散液を、スプレー方式により、パルプ100%からなる目付量275g/m2の捲縮パルプ(商品名:WAVI WV 275F 日本製紙(株)製)の片面に、該共重合ポリエステル樹脂が10g/m2の塗布量となるように塗布し、130℃で4分乾燥させることにより、ホットメルト接着剤である共重合ポリエステル樹脂が片面に融着固定され、通気抵抗が20kPa・s/mの染出抑制材16を得た。
そして、図1に示す下面側では、該染出抑制材16のホットメルト接着剤を融着固定した面が裏皮材17に接触するように、また上面側では、熱融着シート14に代えて該染出抑制材16を使用するとともに、該染出抑制材16のホットメルト接着剤を融着固定した面が表皮材15に接触するように、各部材を積層し、130℃で60秒間、熱圧プレスし、積層材を得た。なお、染出抑制材16以外の各部材は、熱融着シート14を除き、実施例1と同様である。
該実施例4の積層材10を目視により観察した結果、裏皮材17及び表皮材15への接着剤の染み出しがなく、また気泡等といった成形不良もなく、良好なものであった。なお、該積層材10を自動車の内装材である天井材用成形物として有用であり、吸音性に優れたものとなった。
〔実施例5〕
実施例3で用いた共重合ポリアミド樹脂分散液を、スプレー方式により、パルプ100%からなる目付量100g/m2の捲縮パルプ(商品名:WAVI WV 100F 日本製紙(株)製)の片面に、該共重合ポリアミド樹脂が該捲縮パルプに対して5g/m2(固形分)となるように塗布し、120℃で5分乾燥させることにより、ホットメルト接着剤である共重合ポリアミド樹脂が片面に斑点状をなすように融着固定され、通気抵抗が45kPa・s/mの染出抑制材16を得た。さらに、裏皮材17として、片面にポリエチレンが20μmの厚さとなるようにラミネート加工されたポリエステル繊維からなるスパンボンド不織布(目付量50g/m2)を用いた。
そして、ホットメルト接着剤が融着固定された染出抑制材16の片面が補強繊維13に接触し、かつポリエチレンがラミネート加工された裏皮材17の片面が染出抑制材16に接触するようにして各部材を積層し、130℃で30秒間、熱圧プレスすることにより、図1に示す積層材10を得た。なお、染出抑制材16及び裏皮材17以外の各部材は、実施例1と同様である。
該実施例3の積層材10を目視により観察した結果、裏皮材17への接着剤の染み出しがなく、また気泡等といった成形不良もなく、良好なものであった。なお、該積層材10を自動車の内装材である天井サンシェード用成形物として有用であり、吸音性に優れたものとなった。
実施例3で用いた共重合ポリアミド樹脂分散液を、スプレー方式により、パルプ100%からなる目付量100g/m2の捲縮パルプ(商品名:WAVI WV 100F 日本製紙(株)製)の片面に、該共重合ポリアミド樹脂が該捲縮パルプに対して5g/m2(固形分)となるように塗布し、120℃で5分乾燥させることにより、ホットメルト接着剤である共重合ポリアミド樹脂が片面に斑点状をなすように融着固定され、通気抵抗が45kPa・s/mの染出抑制材16を得た。さらに、裏皮材17として、片面にポリエチレンが20μmの厚さとなるようにラミネート加工されたポリエステル繊維からなるスパンボンド不織布(目付量50g/m2)を用いた。
そして、ホットメルト接着剤が融着固定された染出抑制材16の片面が補強繊維13に接触し、かつポリエチレンがラミネート加工された裏皮材17の片面が染出抑制材16に接触するようにして各部材を積層し、130℃で30秒間、熱圧プレスすることにより、図1に示す積層材10を得た。なお、染出抑制材16及び裏皮材17以外の各部材は、実施例1と同様である。
該実施例3の積層材10を目視により観察した結果、裏皮材17への接着剤の染み出しがなく、また気泡等といった成形不良もなく、良好なものであった。なお、該積層材10を自動車の内装材である天井サンシェード用成形物として有用であり、吸音性に優れたものとなった。
〔捕捉〕
上記した実施例1〜4の積層材はいずれも軽量、高剛性であり、また外観品質が良好であって、特に自動車の天井材、フロアマット、サンシェード、ドアトリム、リアパーセル、ダッシュボード内張り材であるダッシュサイレンサ、トランクルーム内張り材、また建築物の壁材等といった建材用防音材、さらにはボイラー装置の吸音材等の吸音性が所望されるものとして有用である。
上記した実施例1〜4の積層材はいずれも軽量、高剛性であり、また外観品質が良好であって、特に自動車の天井材、フロアマット、サンシェード、ドアトリム、リアパーセル、ダッシュボード内張り材であるダッシュサイレンサ、トランクルーム内張り材、また建築物の壁材等といった建材用防音材、さらにはボイラー装置の吸音材等の吸音性が所望されるものとして有用である。
10…積層材
11…芯材
12…液状接着剤からなる接着層
13…補強繊維
15…表皮材
16…染出抑制部材
17…裏皮材
11…芯材
12…液状接着剤からなる接着層
13…補強繊維
15…表皮材
16…染出抑制部材
17…裏皮材
Claims (6)
- 表面に接着剤が塗布された第1のシート材と、該第1のシート材の表面に積層される第2のシート材との間に介在され、通気抵抗が5〜100kPa・s/mであることを特徴とする染出抑制材。
- 捲縮パルプを抄造することによって製造された紙を材料とする請求項1に記載の染出抑制材。
- 合成樹脂を含浸させる及び/又は塗布する請求項1又は請求項2に記載の染出抑制材。
- 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の染出抑制材を有する積層材であって、第1のシート材として、表面に液状接着剤が塗布された多孔質体からなる芯材と、第2のシート材として、該芯材の表面を被覆する被覆材とを有することを特徴とする積層材。
- 該芯材の表面には、補強繊維が接着され、該補強繊維と該被覆材との間に該染出抑制材が介在される請求項4に記載の積層材。
- 該液状接着剤は多価イソシアネートである請求項4又は請求項5に記載の積層材。
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- 2005-10-18 JP JP2005302473A patent/JP2007111866A/ja not_active Withdrawn
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