JP2020002610A - 露出型柱脚構造及び建物 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な構造性能を確保しつつ、基礎柱型の外径寸法を小さく抑えることができる露出型柱脚構造を提供する。【解決手段】複数のアンカーボルトBを用いて、建物の鋼管鉄骨柱10の下端部に固定されたベースプレートPを基礎コンクリートCに固定することにより、鋼管鉄骨柱10を立設する露出型柱脚構造1である。鋼管鉄骨柱10は、所定の外径D1を有する大径部11と、大径部11よりも小さい外径D2を有するとともに所定の長さL2を有し大径部11よりも鉛直方向下方に配置される小径部12と、大径部11と小径部12とを接続するダイアフラム13と、を有する。ダイアフラム13は、テーパ状内周面13cを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、露出型柱脚構造及び建物に関する。
従来より、鉄骨造や鋼管コンクリート構造等における建築物の柱を、ベースプレートを介して基礎コンクリートに固着する露出型柱脚構造が実用化されており、このような露出型柱脚構造が、戸建住宅等の小規模鉄骨造建築物に多く用いられている。
小規模鉄骨造建築物では、狭小地において建築面積を大きく取るために、基礎柱型の外径寸法をできるだけ小さくすることが求められている。このため、現在においては、下方になるに従って径が小さくなるように構成されたテーパーコラムを使用したり、平板状ダイアフラムを介して小径円筒状の柱を使用したりして、柱脚近傍の鉄骨柱の径を小さくすることにより、基礎柱型コンクリートの外径寸法を小さく抑える技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−183759号公報
しかし、テーパーコラムは製作が困難な上、小径部の変形能力に乏しく、構造性能が不安定なものとなり易い。また、大径の鉄骨柱本体の下端に小径円筒状の柱を接続するための平板状ダイアフラムは複雑な設計が必要であり、このような複雑な設計を省略するためには、比較的重量の大きい肉厚のダイアフラムを採用して崩壊を防ぐ必要があることから、露出型柱脚構造の製作や設計に大きな労力や費用を要するという問題があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、良好な構造性能を確保しつつ、基礎柱型の外径寸法を小さく抑えることができる露出型柱脚構造を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る露出型柱脚構造は、複数のアンカーボルトを用いて、建物の鋼管鉄骨柱の下端部に固定されたベースプレートを基礎コンクリートに固定することにより、鋼管鉄骨柱を立設するものであって、鋼管鉄骨柱は、所定の外径を有する大径部と、大径部よりも小さい外径を有するとともに所定の長さを有し大径部よりも鉛直方向下方に配置される小径部と、大径部と小径部とを接続するダイアフラムと、を有し、ダイアフラムは、テーパ状内周面と、を有するものである。
かかる構成を採用すると、鋼管鉄骨柱の下部を小径にすることができることによって、ベースプレートの細径化を行うことができ、ひいては基礎コンクリートの外径寸法を小さく抑えることが可能となる。従って、露出型柱脚構造の設置に要するスペースを節減することができるため、敷地を有効活用することができる。また、均一断面の小径部の長さを確保し、変形を抑制し応力伝達に優れたテーパ状内周面を有するダイアフラムを介して鋼管鉄骨柱の大径部と小径部とを接続しているため、小径部での塑性変形能力(エネルギ吸収能力)を向上させることができる。
本発明に係る露出型柱脚構造において、ダイアフラムを、管状ダイアフラムとすることができる。管状ダイアフラムは、大径部の内径に対応する内径を有する大径開口部と、小径部の内径に対応する内径を有する小径開口部と、を有し、テーパ状内周面が大径開口部と小径開口部とを連接することができる。
かかる構成を採用すると、ダイアフラムの重量を低減でき、大径開口部と小径開口部との連接を容易にすることができる。
本発明に係る露出型柱脚構造において、小径部の長さを、小径部の外径の0.8倍以上(かつ例えば1.2倍以下)に設定することができる。
かかる構成を採用すると、鋼管鉄骨柱の小径部の長さを特定の値(小径部の外径の0.8倍以上)に設定しているため、柱下部での塑性変形能力を格段に向上させることができる。
本発明に係る露出型柱脚構造において、大径部の外径と、ダイアフラムの外径と、を略同一に設定することができる。
かかる構成を採用すると、大径部とダイアフラムの繋ぎ目に段差が生じるのを防ぐことができるので、外壁内面や室内仕上げへの干渉を防ぐことができる。
本発明に係る露出型柱脚構造において、大径部の断面積と、小径部の断面積と、を略同一に設定することができる。
かかる構成を採用すると、鋼管鉄骨柱に生じる軸力(建物の重量等によって生じる力)に対して、大径部と小径部とが同等の耐力を有することができる。
また、本発明に係る第一の建物は、複数のアンカーボルトを用いて、建物の鋼管鉄骨柱の下端部に固定されたベースプレートを基礎コンクリートに固定する露出型柱脚構造で立設された鋼管鉄骨柱を複数備えるものであって、鋼管鉄骨柱は、所定の外径を有する大径部と、大径部よりも小さい外径を有するとともに所定の長さを有し大径部よりも鉛直方向下方に配置される小径部と、大径部と小径部とを接続するダイアフラムと、を有し、全ての前記鋼管鉄骨柱における小径部の長さが、同一の値に設定されているものである。
かかる構成を採用すると、全ての鋼管鉄骨柱における小径部の長さ(すなわち、ベースプレートの上面からダイアフラムの下端までの距離)を同一の値に設定しているため、構造計算時の断面変化位置設定が容易となる。また、小径部の部材長が揃うことで、部材の調達・加工に要する労力を低減させることができる。
また、本発明に係る第二の建物は、複数のアンカーボルトを用いて、建物の鋼管鉄骨柱の下端部に固定されたベースプレートを基礎コンクリートに固定する露出型柱脚構造で立設された鋼管鉄骨柱を複数備えるものであって、鋼管鉄骨柱は、所定の外径を有する大径部と、大径部よりも小さい外径を有するとともに所定の長さを有し大径部よりも鉛直方向下方に配置される小径部と、大径部と小径部とを接続するダイアフラムと、を有し、鋼管鉄骨柱における小径部の長さが、階高の0.2〜0.5倍の範囲に設定されているものである。
柱と梁で構成された一般的な建物においては、階高(柱の全長とほぼ同等)の0.2〜0.5倍の高さに反曲点(柱の曲げの向きが変わる点)があり、この反曲点の近傍は柱を曲げる力の作用が小さいことが知られている。従って、かかる反曲点が存在する範囲にダイアフラムを配置するように、小径部の長さを階高の0.2〜0.5倍の範囲に設定することにより、ダイアフラムの鉛直方向長さを短くすることができる。
本発明によれば、良好な構造性能を確保しつつ、基礎柱型の外径寸法を小さく抑えることができる露出型柱脚構造を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る露出型柱脚構造の構成を説明するための側面図である。 図1に示す露出型柱脚構造を構成する鋼管鉄骨柱の管状ダイアフラム近傍部分の拡大側面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施形態にのみ限定するものではない。従って、本発明はその要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
まず、図1及び図2を用いて、本発明の実施形態に係る露出型柱脚構造1の構成について説明する。
本実施形態に係る露出型柱脚構造1は、基礎コンクリートCに定着させる複数のアンカーボルトBを用いて、建物の鋼管鉄骨柱10の下端部に固定されたベースプレートPを基礎コンクリートCに固定することにより、鋼管鉄骨柱10を立設するものである。
アンカーボルトBは、例えばSD490の鋼種から構成されており、ベースプレートPの各隅部のみに一本ずつ(計4本)配置される。各アンカーボルトBは、基礎コンクリートC内に埋設される第一の部分B1と、基礎コンクリートC内に埋設されない第二の部分B2と、を有している。アンカーボルトBの第二の部分B2を、第一の部分B1よりも小径とすると、第二の部分B2に応力を集中させることができ、第二の部分B2で引張変形やせん断変形を集中的に発生させることができる。なお、アンカーボルトBの本数は4本に限られるものではなく、基礎コンクリートCのサイズ等に対応させてその本数を適宜設定することができる。
ベースプレートPは、鋼板、鋳造、鍛造等によって構成された所定厚さを有する板状部材であり、建築物の鋼管鉄骨柱10の下端部に一体的に設けられている。本実施形態におけるベースプレートPは平面視矩形状を呈しており、その各隅部には、アンカーボルトBを挿通させる図示されていない挿通孔が設けられている。ベースプレートPの挿通孔と、挿通孔に挿通されるアンカーボルトBと、の間に形成される空間には、グラウトが充填されている。
なお、図示していないが、基礎コンクリートC内の4本のアンカーボルト10で囲まれた領域よりも外側の領域には、鉛直方向に延在する鉛直鉄筋が所定間隔で複数配置されている。また、鉛直鉄筋の周囲には、鉛直鉄筋の外側を囲うように水平方向に延在する水平鉄筋が配置されている。鉛直鉄筋は、基礎コンクリートCのコーン状破壊の発生を抑制するように機能する一方、水平鉄筋は、鉛直鉄筋を拘束して定着耐力を高めるように機能する。鉛直鉄筋及び水平鉄筋の本数は、所定の条件を満たすように適宜設定することができる。
鋼管鉄骨柱10は、図1に示すように、所定の外径D1を有する大径部11と、大径部11よりも小さい外径D2を有するとともに所定の長さL2を有し大径部11よりも鉛直方向下方に配置される小径部12と、大径部11と小径部12とを接続する管状ダイアフラム13と、を有している。
大径部11及び小径部12としては、例えば、所定の基準強度を満たす中空鋼管を採用することができる。本実施形態においては、大径部11及び小径部12として、円筒型の鋼管を採用しているが、角筒型の鋼管を採用してもよい。大径部11の断面積は、小径部11の断面積と略同一に設定されることができる。このようにすると、鋼管鉄骨柱10に生じる軸力(建物の重量等によって生じる力)に対して、大径部11と小径部12とが同等の耐力を有することができる。
大径部11の外径D1は、建物の規模や仕様によって適宜(例えば250〜750mmの範囲で)設定することができる。大径部11の板厚は、大径部11の外径D1の大きさに応じて適宜設定することができる。例えば、外径D1を250mmに設定した場合には板厚を6〜16mmに設定し、外径D1を750mmに設定した場合には板厚を19〜32mmに設定することができる。
小径部12の外径D2は、大径部11の外径D1の0.6〜0.9倍程度に設定することができる。例えば、大径部11の外径D1が250mmである場合には、小径部12の外径D2を150mmに設定することができる。また、大径部11の外径D1が500mmである場合には、小径部12の外径D2を400mmに設定することができる。小径部11の板厚は、小径部12の外径D2の大きさに応じて適宜設定することができる。例えば、外径D2を150mmに設定した場合には板厚を6〜12mmに設定し、外径D2を400mmに設定した場合には板厚を9〜25mmに設定することができる。
大径部11の断面積と小径部12の断面積を略同一にするには、例えば大径部11の外径D1を500mm、小径部12の外径D2を400mmとした場合に、大径部11の板厚を19mmに設定し、小径部12の板厚を25mmに設定すればよい。また、大径部11と小径部12の強度が異なる場合は、それぞれの強度に応じて板厚を変化させることにより、軸力に対して大径部11と小径部12が同等の耐力を有するようにすることができる。
小径部12の長さL2は、小径部12の外径D2の0.8倍以上に設定される。小径部12の長さL2が外径D2の0.8倍未満であると、小径部12への変形の集中により塑性変形能力が乏しくなり、好ましくない。例えば、小径部12の外径D2が400mmである場合には、小径部12の長さL2は320mm以上に設定される。一方、小径部12の長さL2が長いと、座屈によって不安定になる場合があるものの、変形能力は確保される。また、座屈によって不安定になる場合でも、小径部12の長さL2を、例えば小径部12の外径D2の1.2倍以下に設定することにより、管状ダイアフラム13が小径部12の座屈を拘束し、小径部12の変形能力の増大をもたらすことができる。
管状ダイアフラム13は、大径部11と小径部12とを接続する管状の鋼管部材であり、図2に示すように、外径が均一である一方、内径が下方になるに従って小さくなる構造を有している。本実施形態においては、大径部11及び小径部12の形状に対応させて円筒型の管状ダイアフラム13を採用しているが、角筒型の管状ダイアフラム13を採用してもよい。なお、本発明におけるダイアフラムは、貫通孔を有する管状のものに限られず、部分的に閉塞部を有するダイアフラムでもよいが、管状ダイアフラムであれば重量を減少させることができため好ましい。
管状ダイアフラム13は、大径部11の内径D11に対応する内径D31を有する大径開口部13aと、小径部12の内径D22に対応する内径D32を有する小径開口部13bと、大径開口部13aと小径開口部13bとを連接するテーパ状内周面13cと、を有している。ここで、「対応する」とは、大径開口部13a(小径開口部13b)の内径D31(D32)の寸法が大径部11(小径部12)の内径D11(D22)の寸法と「同一」に設定されるという意味ではなく、図2に示すように、大径開口部13a(小径開口部13b)の内径D31(D32)の寸法が大径部11(小径部12)の内径D11(D22)よりも若干小さく設定されることを含む概念である。
例えば、大径部11の内径D11が436mmである場合に、管状ダイアフラム13の大径開口部13aの内径D31を410〜420mm程度に設定することができ、小径部12の内径D22が350mmである場合に、管状ダイアフラム14の小径開口部13bの内径D32を330〜340mm程度に設定することができる。また、大径部11の内径D11が218mmである場合に、管状ダイアフラム13の大径開口部13aの内径D31を200〜210mm程度に設定することができ、小径部12の内径D22が126mmである場合に、管状ダイアフラム14の小径開口部13bの内径D32を110〜120mm程度に設定することができる。
本実施形態においては、図2に示すように、管状ダイアフラム13の外径D3を、大径部11の外径D1と略同一に設定している。一般的な平板状ダイアフラムの外径は、鉄骨柱本体よりの外径よりも50〜60mm程度大きく設定されるが、この場合、外壁内面や室内仕上げとの干渉が生じ得る。本実施形態のように管状ダイアフラム13の外径D3を大径部11の外径D1と略同一に設定することにより、大径部11と管状ダイアフラム13の繋ぎ目に段差が生じるのを防ぐことができるので、外壁内面や室内仕上げへの干渉を防ぐことができる。
また、図2に示すように管状ダイアフラム13を側面視した場合において、大径部11の外面下端と小径部12の外面上端とを結ぶ仮想線V1と、小径部12の外面を通る仮想線V2と、のなす角度をθとすると、θを45°以下に設定することが好ましい。このようにすると、大径部11から小径部12への伝達効率を高め、管状ダイアフラム13の変形を抑制することができる。
次に、本実施形態に係る露出型柱脚構造1で立設された鋼管鉄骨柱10を複数備える建物のバリエーションについて説明する。
<第一の建物>
第一の建物は、全ての鋼管鉄骨柱10における小径部12の長さL2が、同一の値に設定されているものである。かかる構成を有する建物においては、全ての鋼管鉄骨柱10における小径部12の長さL2(すなわち、ベースプレートPの上面からダイアフラム13の下端までの距離)を同一の値に設定しているため、構造計算時の断面変化位置設定が容易となる。また、小径部12の部材長が揃うことで、部材の調達・加工に要する労力を低減させることができる。一般的な建物では、柱の途中で断面が変化することは極めて稀であり、柱の途中で断面変化をさせる機能を有する構造計算ソフトも稀であるが、断面変化位置に梁の無い仮想階を設定すれば計算が可能となる。この際、小径部12の長さL2が不均一であると仮想階の設定が煩雑になるが、小径部12の長さL2が揃っていれば仮想階は一つで済む。このような効果は、本発明のテーパ上内周面を有するダイアフラムを配置する際に好適に発現されるが、テーパ上内周面を有さないダイアフラムを用いた場合にも一定の効果を発現することができる。
<第二の建物>
第二の建物は、鋼管鉄骨柱10における小径部12の長さL2が、階高の0.2〜0.5倍の範囲に設定されているものである。柱と梁で構成された一般的な建物においては、階高(柱の全長とほぼ同等)の0.2〜0.5倍の高さに反曲点(柱の曲げの向きが変わる点)があり、この反曲点の近傍は柱を曲げる力の作用が小さいことが知られている。従って、かかる反曲点が存在する範囲に管状ダイアフラム13を配置するように、小径部12の長さL2を階高の0.2〜0.5倍の範囲に設定することにより、管状ダイアフラム13の鉛直方向長さを短くすることができる。例えば、階高(鋼管鉄骨柱10の全長とほぼ同等)が2.5mである建物においては、小径部12の長さL2を500〜1250mmの範囲に設定するようにする。このような効果は、本発明のテーパ上内周面を有するダイアフラムを配置する際に好適に発現されるが、テーパ上内周面を有さないダイアフラムを用いた場合にも一定の効果を発現することができる。
以上説明した実施形態に係る露出型柱脚構造1においては、鋼管鉄骨柱10の下部を小径にすることができるため、ベースプレートPの細径化を行うことができ、ひいては基礎コンクリートCの外径寸法を小さく抑えることが可能となる。従って、露出型柱脚構造1の設置に要するスペースを節減することができるため、敷地を有効活用することができる。また、変形を抑制し応力伝達に優れたテーパ状内周面13cを有する管状ダイアフラム13を介して鋼管鉄骨柱10の大径部11と小径部12とを接続しているため、柱下部での塑性変形能力(エネルギ吸収能力)を向上させることができる。特に、本実施形態に係る露出型柱脚構造1においては、鋼管鉄骨柱10の小径部12の長さL2を特定の値(小径部12の外径D2の0.8倍以上)に設定しているため、柱下部での塑性変形能力を格段に向上させることができる。
また、以上説明した実施形態に係る露出型柱脚構造1においては、大径部11の外径D1と、管状ダイアフラム13の外径D3と、を略同一に設定しているため、大径部11と管状ダイアフラム13の繋ぎ目に段差が生じるのを防ぐことができるので、外壁内面や室内仕上げへの干渉を防ぐことができる。
また、以上説明した実施形態に係る露出型柱脚構造1において、大径部11の断面積と小径部12の断面積とが略同一に設定されることにより、鋼管鉄骨柱10に生じる軸力(建物の重量等によって生じる力)に対して、大径部11と小径部12とが同等の耐力を有することができる。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、かかる実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。すなわち、前記実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前記実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1…露出型柱脚構造
10…鋼管鉄骨柱
11…大径部
12…小径部
13…管状ダイアフラム
13a…大径開口部
13b…小径開口部
13c…テーパ状内周面
B…アンカーボルト
C…基礎コンクリート
1…大径部の外径
11…大径部の内径
2…小径部の外径
22…小径部の内径
3…管状ダイアフラムの外径
31…管状ダイアフラムの大径開口部の内径
32…管状ダイアフラムの小径開口部の内径
2…小径部の長さ
P…ベースプレート

Claims (8)

  1. 複数のアンカーボルトを用いて、建物の鋼管鉄骨柱の下端部に固定されたベースプレートを基礎コンクリートに固定することにより、前記鋼管鉄骨柱を立設する露出型柱脚構造であって、
    前記鋼管鉄骨柱は、所定の外径を有する大径部と、前記大径部よりも小さい外径を有するとともに所定の長さを有し前記大径部よりも鉛直方向下方に配置される小径部と、前記大径部と前記小径部とを接続するダイアフラムと、を有し、
    前記ダイアフラムは、テーパ状内周面を有する、露出型柱脚構造。
  2. 前記ダイアフラムは、管状ダイアフラムであって、前記大径部の内径に対応する内径を有する大径開口部と、前記小径部の内径に対応する内径を有する小径開口部と、を有し、前記テーパ状内周面が前記大径開口部と前記小径開口部とを連接する、請求項1に記載の露出型柱脚構造。
  3. 前記小径部の長さは、前記小径部の外径の0.8倍以上に設定されている、請求項1又は2に記載の露出型柱脚構造。
  4. 前記小径部の長さは、前記小径部の外径の0.8倍以上1.2倍以下に設定されている、請求項1から3の何れか一項に記載の露出型柱脚構造。
  5. 前記大径部の外径と、前記ダイアフラムの外径と、が略同一に設定されている、請求項1から4の何れか一項に記載の露出型柱脚構造。
  6. 前記大径部の断面積と、前記小径部の断面積と、が略同一に設定されている、請求項1から5の何れか一項に記載の露出型柱脚構造。
  7. 複数のアンカーボルトを用いて、建物の鋼管鉄骨柱の下端部に固定されたベースプレートを基礎コンクリートに固定する露出型柱脚構造で立設された前記鋼管鉄骨柱を複数備える建物であって、
    前記鋼管鉄骨柱は、所定の外径を有する大径部と、前記大径部よりも小さい外径を有するとともに所定の長さを有し前記大径部よりも鉛直方向下方に配置される小径部と、前記大径部と前記小径部とを接続するダイアフラムと、を有し、
    全ての前記鋼管鉄骨柱における前記小径部の長さが、同一の値に設定されている、建物。
  8. 複数のアンカーボルトを用いて、建物の鋼管鉄骨柱の下端部に固定されたベースプレートを基礎コンクリートに固定する露出型柱脚構造で立設された前記鋼管鉄骨柱を複数備える建物であって、
    前記鋼管鉄骨柱は、所定の外径を有する大径部と、前記大径部よりも小さい外径を有するとともに所定の長さを有し前記大径部よりも鉛直方向下方に配置される小径部と、前記大径部と前記小径部とを接続するダイアフラムと、を有し、
    前記鋼管鉄骨柱における前記小径部の長さが、階高の0.2〜0.5倍の範囲に設定されている、建物。
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