JP2020002608A - 自由配置可能な間仕切り壁及びその施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】建築物の居住領域を自由且つ容易に間仕切りでき、施工後においても追加、再配置、或いは取外しも容易とし、壁としての機能を十分に発揮できる自由配置可能間仕切り壁を提供すること、並びに共通する連結部材によって多様な構成の施工を可能とする方法を提供する。【解決手段】壁部材10と連結部材20と固定部材30とから構成され、壁部材は、連結部材と係止する係止部11を上下に備え、連結部材は、水平面部と垂直面部から構成される略T字型の形状を成し、水平面部は、床部材40、天井部材50、又は、壁部材に当接して、固定部材によって固定されるための平板状の部材であり、垂直面部は、係止部に当接して係止するために付き出された平板状の部材であり、固定部材によって、壁部材と固定されることにより、室内空間においての自由且つ容易な施工、及び間仕切りの変更を可能とした。【選択図】図1

Description

本発明は、建築物の間仕切り壁に関し、詳しくは、室内空間の自由な間仕切り、及び再配置容易に可能とする壁及びその施工方法の技術に関する。
一般の戸建て住宅では、予め間取りを確定し、係る間取りを基準に建築設計が行われることが多い。しかしながら時間の経過とともに、住人の成長や人数の変化に伴い、設計当初の間取りでは不都合が生じてくる場合がみられる現状がある。また、建物を売却する場合に、次の居住者のリフォーム等において、間取りの変更は大掛かりな工事が必要となるという問題がある。
また、マンション等の集合住宅等においては、多数の居住領域を同じ間取りとすることによって、間仕切り用部材の共通化や、設計費用等のコスト削減を図る手法が取り入れられている。しかしながら、広く開放的な空間を好み、小さく仕切らないことを望む人もいれば、他方では、収納スペースやプライベートな空間を大切にし、小さく間仕切りされていることを望む人もいる。そこで、従来からも、簡易に間仕切りでき再配置可能なものとして、衝立型のパーティションがある。しかし、衝立型のパーティションでは固定力がなく、また、脚部の存在が家具の設置等において邪魔となるなど、壁としての機能を十分に代替できるものとはいえない。また、壁部材同士を組み合わせて固定するものであっても、施工が大変であったり、間柱を利用するものでは配置の自由度が低かったりする。従って、コスト的にも負担が少なく、施工容易であって、施工後においても追加や再配置、或いは取り外しまでも容易にできる間仕切り技術が望まれているといえる。
係る要望に応えるべく、従来からも種々の技術が提案されている。例えば、発明の名称を「壁パネルの接合構造」とし、課題を「壁パネルの面材表面と枠体側面の効率的で確実な接続構造の提供。」とするもので、具体的には「矩形枠状に組まれてなる枠体と、この表裏両面に貼設された面材とからなる壁パネルの枠体側面と面材表面における接続構造で、面材表面そして埋設穴が設けられた枠体側面に、突状頭部を有する雄部材そして略U字状の溝部を有する雌部材のどちらかが、それぞれに取り付けられ、埋設穴は両部材を係合した際に両部材を収納し、枠体側面と面材表面とを当接せしめる深さを有する。」とする技術が開示され、公知技術となっている(特許文献1参照)。
また、例えば、発明の名称を「室内壁の施工構造」とし、課題を「重厚感,高級感のある新規な室内壁の施工構造を提供する。」とするもので、具体的には「建築構造物である柱,間柱等にL字状アングル金具を固定してこれに上下一定ピッチで切込溝を設け、そこに止金具を装着する。そしてこの止金具を、室内壁を構成するための板状建材の相じゃくり嵌合する上端縁の凸条部と下端縁の凹条部とに係合させ、同嵌合部の固定及び支持を行なう。」とする技術が開示され、公知技術となっている(特許文献2参照)。
また、例えば、発明の名称を「格子パネルの接合構造」とし、課題を「埋木に代えてアングル材を用いることにより、格子パネルに対する石膏ボードの固定を安価にしかも確実に行うことができる格子パネルの接合構造を提供しようとする」とするもので、具体的には「縦芯材及び横芯材にて格子状に組まれた枠体からなる格子パネル同士が出隅・入隅の取り合いで接合され、かつ、それら格子パネルの少なくとも入隅側になる片面に石膏ボードがそれぞれ固定される構造の格子パネルの接合構造であって、前記格子パネル同士の接合部の入隅部分にアングル材を添わせて設け、このアングル材を介して前記石膏ボードを前記枠体に固定した構造とした」とする技術が開示され、公知技術となっている(特許文献3参照)。
しかしながら、上記何れの先行技術においても自由な配置が可能ではなく、本発明のように取り外しや、再配置等まで容易にできるというという効果を発揮するものではなく、特許文献1及び特許文献3では、枠体を必要とする点で構成が複雑化してしまうし、特許文献2では、菅柱や間柱等に固定するため、間仕切りの自由度が低く、本発明の課題を解決するには到っていない。
なお、本願の発明者は、発明の名称を「グリッド設計法に基づく木造建築物の製造方法」とする技術について既に特許を取得しており、係る技術と本発明を組み合わせることにより、相互の発明の効果をより発揮させることが可能となる(特許文献4参照)。具体的には、直交する横架材で組まれた格子組と水平構面用強化板とが嵌合によって固定された二層以上の水平構面を備えることを基本構成とし、該水平構面と此れを四隅で支持する菅柱との関係において、許容応力度計算から求められる耐力壁を配置した立体領域を一つのグリッドとしての組み合わせによる設計手段を主とした木造建築物の製造方法である。
実開平6−78417 実開平6−71620 特許第3292407号 特許第5958984号
本発明は、建築物の居住領域を自由且つ容易に間仕切りでき、施工後においても追加や再配置、或いは取り外しも容易とするものであって、壁としての機能を十分に発揮できる施工部材を提供すること、並びに共通する連結部材によって多様な構成の施工を可能とする方法を提供するものである。
本発明は、室内空間において、自由な間仕切りを可能とする壁であって、壁部材と連結部材と固定部材とから構成され、前記壁部材は、前記連結部材と係止する係止部を上下に備え、前記連結部材は、水平面部と垂直面部から構成される略T字型の形状を成し、前記水平面部は、床部材、天井部材、又は、前記壁部材に当接して、前記固定部材によって固定されるための平板状の部材であり、前記垂直面部は、前記係止部に当接して係止するために付き出された平板状の部材であり、前記固定部材によって、前記壁部材と固定されることにより、前記室内空間においての自由且つ容易な施工、及び間仕切りの変更を可能とした構成を採用した。
また、本発明は、前記係止部が、前記垂直面部を落とし込むための落とし込み溝とする構成を採用することもできる。
また、本発明は、前記係止部が、前記垂直面部と当接する段差面部、及び挟持部材によって挟持する構成を採用することもできる。
また、本発明は、前記固定部材に脱着可能なプッシュリベットを用いた構成を採用することもできる。
また、本発明は、前記固定部材に脱着可能な螺合部材を用いた構成を採用することもできる。
また、本発明は、二層以上が水平構面用強化板により施工された建築物において、前記水平構面用強化板に前記水平面部を当接させ前記固定部材で前記連結部材と前記水平構面用強化板を固定する構成を採用することもできる。
また、本発明は、室内空間において、自由な間仕切りを可能とする壁の施工方法であって、前記壁と係止する係止部を上下に備えた壁部材と、水平面部と垂直面部からなる略T字型形状の連結部材と、固定部材とを用い、前記水平面部を床部材、天井部材、又は前記壁部材に当接させて前記固定部材により固定する連結部材固定工程と、前記垂直面部を、前記係止部に当接させて、前記固定部材により前記壁部材へ固定する壁部材固定工程とする構成である工法を採用することもできる。
また、本発明は、前記係止部が、落とし込み溝に前記垂直面部を落とし込む構成である工法を採用することもできる。
また、本発明は、前記係止部が、前記垂直面部と当接する段差面部及び挟持部材によって挟持させる構成である工法を採用することもできる。
また、本発明は、前記固定部材に脱着可能なプッシュリベットを用いた構成の工法を採用することもできる。
また、本発明は、前記固定部材に脱着可能な螺合部材とする構成の工法を採用することもできる。
また、本発明は、二層以上が水平構面用強化板により施工された建築物において、前記水平構面用強化板に前記水平面部を当接させ、前記固定部材で前記連結部材を固定することで、前記室内空間に自由な間仕切りを可能とする構成の工法を採用することもできる。
本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁及びその施工方法によれば、壁部材同士の連結のみならず、壁部材と床、壁部材と天井部材との連結、或いは壁部材を棚として利用するなどの多様な構成も自由にできるという有利な効果を発揮するものである。
また、本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁及びその施工方法によれば、住人の成長や人数の変化に伴う間取りの変更が容易且つ、経済的な負担も少なくて済むという有利な効果が発揮されるものである。
また、本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁及びその施工方法によれば、連結部材が施工後に外部から見えない構成であるため、室内における美観を損ねることが無く、取り外しも再配置も容易にできるという、従来技術にはない有利な効果を発揮するものである。
本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁の基本構成説明図である。 本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁の係止部の構成を説明する係止部構成説明図である。 本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁の連結状態を説明する連結状態説明図である。 本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁を利用した連結種類を説明する連結種類説明図である。 本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁を利用した間仕切りの実施例を説明する実施例説明図である。 本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁を集合住宅に利用した実施例を説明する実施例説明図である。 本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁の施工方法を示すフローチャートである。
本発明に係る自由配置可能間仕切り壁は、同一の連結部材を用いて壁部材、床部材、天井部材等を連結可能とすることを最大の特徴とする。以下、実施例を図面に基づいて説明する。
なお、本実施例で示される間仕切り壁の全体形状及び各部の形状は、下記に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる形状及び寸法の範囲内で変更することができるものである。
図1は、本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁の基本構成説明図であり、図1(a)は、係止部11が垂直面部22を落とし込むための落とし込み溝12で構成されている状態を示し、図1(b)は、係止部11が垂直面部22と当接する段差面部13を有し、挟持版により挟み込む構成を示している。また、図2は、本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁の係止部11の構成を説明する係止部構成説明図であり、図2(a)は係止部11が垂直面部22を落とし込み溝12に落とし込む構成で、固定部材30にプッシュリベット31を用いた例を示し、図2(b)は、係止部11が垂直面部22と当接する段差面部13を有し挟持版により挟み込む構成で固定部材30に螺合部材32を用いた例を示している。以下、各構成部材について説明する。
壁部材10は、平板な木製、樹脂製、或いは断熱材を内設し両面を木質等のパネルを接着したもの等、特に限定されるものではなく、室内空間を間仕切りするのに必要な剛性を有するものであればよい。但し、厚みについては少なくとも連結部材20の長手方向の幅と近似するかそれよりも厚いものが望ましい。また、棚として使用することも可能であることから棚板としての強度を備えることがより望ましい。
係止部11は、壁部材10と係わりあって床部材40や天井部材50、或いは他の壁部材10と固定するため、連結部材20との関係で形状が定まり、落とし込み溝12又は、段差面部13となる形状を備える。
落とし込み溝12は、連結部材20の垂直面部22を嵌入する溝であり、壁部材10の上下に設ける構成では、垂直面部22を落とし込めるよう、挿入する長さよりも十分な深さが必要である。また、溝の幅は垂直面の厚みに対し、隙間が広過ぎるとガタつきが生じ、狭すぎると作業性が悪くなるため、適度なクリアランスを設けることが望ましい。
段差面部13は、連結部材20を壁部材10と挟持板14との間で挟持して固定部材30で結合するために設けられる段差である。係る段差と垂直面部22を挟持板14との間での端部を設けられる
挟持板14は、段差面部13に当接した連結部材20を段差面部13と挟持して固定するための板状部材であり、段差面部13に当接した連結部材20で足らない厚みを埋める部材である。また、固定部材30の受け板となり、固定部材30に螺合部材32を用いる場合には雌ネジとしての深さが得られる厚みが必要となる。
連結部材20は、断面が略T字型の水平面部21と該水平面部21に直行する垂直面部22から成り、壁と壁の突合せ、壁の角部、床部材40と壁部材10、天井部材50と壁部材10、柱と壁部材10等、あらゆる結合個所に使用する連結用の部材である。なお、水平面部21の幅を壁部材10の厚みと同程度若しくはこれよりも小さくすることにより、施工後に外部から隠すことができ、外観を損なうことがない。
水平面部21は、床部材40、天井部材50、柱、または壁部材10等に当接される平坦な平面状の当接面となり、連結部材固定工程Aにおいて固定部材30によって固定される。
垂直面部22は、壁部材10の係止部11が落とし込み溝12の構成である場合は、係る垂直面部22が落とし込まれ、これを受ける部分となり、壁部材10の係止部11が段差面部13の構成である場合は、係る垂直面部22とが挟持部材14とにより当接する当接面となる。
垂直面部固定用穴23は、垂直面部22に設けられ、固定部材30を挿通する穴であり、壁部材10の係止部11が落とし込み溝12の構成である場合は、固定部材30が挿通される側の反対側の壁部材10にも設けられる。また、壁部材10の係止部11が段差面部13の構成である場合は、挟持部材14に、垂直面部固定用穴23を当初から螺合部材32の雌ネジの下穴となる径で設けておいてもよく、螺合部材32が、タッピングネジの場合には設ける必要はない。
水平面部固定用穴24は、水平面部21に設けられ、固定部材30を挿通する穴であり、床部材40、天井部材50、或いは壁部材10等に当接して、連結部材20を固定部材30により固定するための穴部である。
固定部材30は、連結部材20を壁部材10と連結したり、壁部材10同士を連結したり、或いは壁部材10と床部材40との連結等に用い、それぞれを固定するための部材である。釘や鋲といった結合のための部材でもよいが、図1(b)、図2(b)、及び図3(b)に示すように、取り外しが可能な木ネジ等の螺合部材32が好ましく、より好ましくは図1(a)、図2(a)、及び図3(a)に示すようなプッシュリベット31が望ましい。
プッシュリベット31は、図1(b)、図2(b)、及び図3(b)に示すようなワンプッシュで固定でき先端を絞ることによって取り外しも容易である固定部材30であり、一般に自動車のインストルメントパネル等によく用いられているものと同種のものである。
螺合部材32は、ボルト、ナットのように螺合によって結合させる部材を意味するものであるが、木ネジやタッピングネジ等のように、ナットを必要とせず、雌ネジは螺設時に形成される構成のものが簡易的である。図面では皿ビスを用いた実施例を現わしているがこれに限定されるものではなく、前記の通り、多種多様な螺合部材32を利用することが可能である。
床部材40は、床板のみならず、床下地板、床梁、根太等、連結部材20を固定部材30により固定できるための強度を有するものが対象であり、特に本発明において二層以上が水平構面用強化板60により施工された建築物においては係る水平構面用強化板60も、床部材40となる。但し、図面には通常の床板として表している。
天井部材50は、天井板のみならず野縁等を含み、可能であれば梁等も利用することが有効である。一般的な吊り天井式では、天井部材50に負荷をかけると強度的に問題があるため、固定部材30は、野縁や梁といった支持力の高いものに係止させることが望ましい。天井部材50に固定することにより、自由な配置を可能とするメリットを得ることができる。
水平構面用強化板60は、直交する横架材で組まれた格子組と該水平構面用強化板60と嵌合によって固定される水平な板状部材であり、該嵌合は前記水平構面用強化板60の縁部に段差部を有し、該段差部の垂直面と断面形状が矩形である前記横架材の側面とが当接して嵌め合わされるものである(特許文献4参照)。
図3は、本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁の連結状態を説明する連結状態説明図であり、図3(a)は係止部11が垂直面部22を落とし込み溝12に落とし込む構成で、固定部材30にプッシュリベット31を用いた例の拡大した図を示し、図3(b)は、係止部11が垂直面部22と当接する段差面部13を有し挟持版により挟み込む構成で固定部材30に螺合部材32を用いた例の拡大した図を示している。図3(a)に示すように、落とし込み溝12に垂直面部22を落とし込む際、挿入し易くするため、溝と垂直面部22の厚さに適宜クリアランスを設けて、作業性と壁の固定力を総合考慮して、該クリアランスを決定する。具体的には、壁部材10の上側の落とし込み溝12に上側に配置した垂直面部22を落とし込み、次に、壁部材10の下側の落とし込み溝12に下側に配置した垂直面部22を挿入したうえで、壁部材10を落とし込み固定する。また、図3(b)に示すように、段差面部13に垂直面部22を当接し、挟持部材14を用いて垂直面部22を挟持し、固定部材30によって固定する。
図4は、本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁を利用した連結種類を説明する連結種類説明図であり、図4(a)は、天井と床、図4(b)は、天井と床の拡大図、図4(c)は、壁と壁の間、図4(d)は、壁との結合、図4(e)は、壁部材10同士の突き合わせ状態、図4(f)は、角部の結合をそれぞれ示している。図4(a)から図4(f)の何れの結合状態を見ても、連結部材20は、外部から見えることなく連結可能であることが示されている。
図4(a)及び図4(b)では、挟持部材14を用いた方法により、壁部材10を床部材40及び天井部材50に連結部材20により固定した状態を示しているが、図4(b)では、床部材40及び天井部材50のみならず床部材40の下部に示している床下地板、床梁、根太等まで固定部材30が挿入されている状態を示しているが、一般に床板はそれほど厚みを有していないため、可能な限り、床下地板や床張り等への固定が望ましい。但し、これらの床下に存在する部材への固定に限られないことは、前記の説明のとおりである。また、本発明において、二層以上が水平構面用強化板60により施工された建築物に施工する場合は、係る水平構面用強化板60も床部材40となる。
図4(c)及び図4(d)では、壁と壁の間に壁部材10が備えられている状態を示しているが、図4(d)に示したのは、壁部材10に対し、固定部材30が貫通して、間柱や、管柱まで挿入されている状態を示しているが、このような柱の無い壁の場合に、螺合部材32を使用するとねじ込み深さが少なく固定力が弱くなる。そこで、このような場合には図1(a)、図2(a)、図3(a)で、垂直面部22に示したプッシュリベット31等のように、薄くても固定力を発揮できる固定部材30を用いることが有効である。
図4(e)では、壁部材10と壁部材10の突合せ部に、結合部材20で結合した状態が示されている。この場合でも、水平面部21が壁部材10の厚さと同一、若しくは僅かに小さくすることで、連結部を目立たなくすることが可能であり、設置個数を増やすことで強度の向上を図ることが可能になる。
図4(f)では、壁部材10と直交する壁部材10の角部の連結状態を示している。垂直面部22が一方の壁部材10の落とし込み溝12に挿入され、水平面部21が他方の壁部材10の表面に当接して該水平面部21から固定部材30により、他方の壁部材10が固定され、垂直面部22に用いた固定部材30とによって、角部を構成することが可能である。なお、この場合であっても、連結部材20は外部から視認できず、美観を損ねることが無い。
図5は、本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁を利用した室内空間の実施例を説明する実施例説明図である。図5に示されるとおり、本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁を左右とその奥側に設けることにより、間仕切りされた一つの室内空間を創出したものであり、利便性を考慮して、右側の壁面部には棚として利用した形態の実施例である。図面中、〇印で示された部分には、連結部材20が備えられており、壁部材10同士の突合せ部や直行する角部、床部材40や天井部材50との結合、或いは壁部材10を棚として水平に用いた場合の連結部材20の存在する位置を例示している。
図6は、本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁を集合住宅に利用した実施例を説明する実施例説明図であり、図6(a)は間仕切りを最小限しかしていない同一の室内空間を有する集合住宅等を例に示し、図6(b)は、図6(a)の各室内空間を本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁を利用して間仕切りを行った例である。図6(b)の左側に示された間仕切りは、居室を略半分で二分し、中央に示された間仕切りは、居室を略三等分し、同様に三等分でも比較的大きな居室と小さな居室を二つ設ける構成を例示したものである。なお、必要応じて、ドアを設けることも有効である。このように、本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁によれば、子供の成長に伴い部屋数を増やしたいなどといった要望が生じた場合に大掛かりなリフォームをしなくても手軽に対応することが可能である。
図7は、本発明に係る自由配置可能な間仕切り壁の施工方法2を示すフローチャートである。図7(a)は、本発明に係る施工方法に係る基本的な流れを示し、図7(b)は、壁部材固定工程Bが、係止部11の形状の違いによる工法の流れを示し、図7(c)は、固定部材30の種類の違いによる工法の流れを示し、図7(d)は、水平構面用強化板60を用いた工法の流れを示している。以下、それぞれの工法について説明する。
図7(a)に示すフローは、連結部材固定工程Aの後に、壁部材固定工程Bを行うという流れによって、構成される基本的な工程を示し、具体的には連結部材固定工程Aによって連結部材20の水平面部21を床部材40、天井部材50、壁部材10に当接させて、固定部材30により固定する工程後、該固定された連結部材20に対して、壁部材10の係止部11に固定部材30により固定する工程を行うことで、自由な壁の配置を施工可能とする工法である。
図7(b)に示すフローは、連結部材固定工程Aの後の壁部材固定工程Bにおいて使用する壁部材10の係止部11が落とし込み溝12に垂直面部22を落とし込むという構成と、段差面部13と垂直面部22に当接させ、挟持部材14によって挟持される構成とに分かれる工程を示し、具体的には連結部材固定工程Aによって固定された連結部材20に対して係止するための構成を異にする固定工程を行うことで、自由な壁の配置を施工可能とするそれぞれの流れを示している。
図7(c)に示すフローは、連結部材固定工程Aの後の壁部材固定工程Bにおいて使用する固定部材30の種類が異なる場合のそれぞれの流れであり、具体的には、固定部材30にプッシュリベット31を用いた場合と螺合部材32を用いた場合のそれぞれの流れを示している。
図7(d)に示すフローは、連結部材固定工程Aにおいて、連結部材20の水平面部21を水平構面強化板60に当接させて、固定部材30によって固定する工程の後に壁部材固定工程Bを行う流れを示している。
建築業界における新たな工法として拡張性のある建築物の提供という産業上利用可能性があるものと思慮されるものである。
1 自由配置可能間仕切り壁
2 壁の施工方法
10 壁部材
11 係止部
12 落とし込み溝
13 段差面部
14 挟持部材
20 連結部材
21 水平面部
22 垂直面部
23 垂直面部固定用穴
24 水平面部固定用穴
30 固定部材
31 プッシュリベット
32 螺合部材
40 床部材
50 天井部材
60 水平構面用強化板
A 連結部材固定工程
B 壁部材固定工程

Claims (12)

  1. 室内空間において、自由な間仕切りを可能とする壁であって、
    壁部材(10)と
    連結部材(20)と、
    固定部材(30)と、
    から構成され、
    前記壁部材(10)は、前記連結部材(20)と係止する係止部(11)を上下に備え、
    前記連結部材(20)は、水平面部(21)と、垂直面部(22)から成る略T字型の形状を成し、
    前記水平面部(21)は、床部材(40)、天井部材(50)、又は、前記壁部材(10)に当接して、前記固定部材(30)によって固定されるための平板状の部材であり、
    前記垂直面部(22)は、前記係止部(11)に当接して係止するために付き出された平板状の部材であり、前記固定部材(30)によって、前記壁部材(10)と固定されることにより、
    前記室内空間においての自由且つ容易な施工、及び間仕切りの変更を可能としたことを特徴とする自由配置可能間仕切り壁(1)。
  2. 前記係止部(11)が、前記垂直面部(22)を落とし込むための落とし込み溝(12)であることを特徴とする請求項1に記載の自由配置可能間仕切り壁(1)。
  3. 前記係止部(11)が、前記垂直面部(22)と当接する段差面部(13)を有する形状であり、挟持部材(14)によって挟持することを特徴とする請求項1に記載の自由配置可能間仕切り壁(1)。
  4. 前記固定部材(30)に脱着可能なプッシュリベット(31)を用いたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の自由配置可能間仕切り壁(1)。
  5. 前記固定部材(30)に脱着可能な螺合部材(32)を用いたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の自由配置可能間仕切り壁(1)。
  6. 二層以上が水平構面用強化板(60)により施工された建築物において、前記水平構面用強化板(60)に前記水平面部(21)を当接させ前記固定部材(30)で前記連結部材(20)と前記水平構面用強化板(60)を固定することを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の自由配置可能間仕切り壁(1)。
  7. 室内空間において、自由な間仕切りを可能とする壁の施工方法(2)であって、
    前記壁と係止する係止部(11)を上下に備えた壁部材(10)と、
    水平面部(21)と垂直面部(22)からなる略T字型形状の連結部材(20)と、
    固定部材(30)と、
    を用い、
    前記水平面部(21)を、床部材(40)、天井部材(50)、又は前記壁部材(10)に当接させて前記固定部材(30)により固定する連結部材固定工程(A)と、
    前記垂直面部(22)を、前記係止部(11)に当接させて、前記固定部材(30)により前記壁部材(10)へ固定する壁部材固定工程(B)と、
    から構成されることを特徴とする壁の施工方法(2)。
  8. 前記係止部(11)が、落とし込み溝(12)に前記垂直面部(22)を落とし込むことを特徴とする請求項7に記載の壁の施工方法(2)。
  9. 前記係止部(11)が、段差面部(13)を前記垂直面部(22)と当接させることを特徴とする請求項7に記載の壁の施工方法(2)。
  10. 前記固定部材(30)に脱着可能なプッシュリベット(31)を用いたことを特徴とする請求項7にから請求項9の何れかに記載の壁の施工方法(2)。
  11. 前記固定部材(30)に脱着可能な螺合部材(32)を用いたことを特徴とする請求項7から請求項9の何れかに記載の壁の施工方法(2)。
  12. 二層以上が水平構面用強化板(60)により施工された建築物において、前記水平構面用強化板(60)に前記水平面部(21)を当接させ前記固定部材(30)で前記連結部材(20)と前記水平構面用強化板(60)を固定することで前記室内空間に自由な間仕切りを可能とする請求項7から請求項11の何れかに記載の壁の施工方法(2)。
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