JP2016125201A - 建物の外壁構造 - Google Patents

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雅尚 尾川
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雅尚 尾川
宙 青木
Chu Aoki
宙 青木
大野 学
Manabu Ono
学 大野
直哉 大林
Naoya Obayashi
直哉 大林
博文 塩地
Hirobumi Shioji
博文 塩地
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Abstract

【課題】複数の建築用壁パネル同士を適切に隣接配置して外壁を構築でき、その結果、外壁の施工性を、延いては建物の施工性を向上させることが可能な建物の外壁構造を提供することを目的とする。【解決手段】建物10の外壁には複数のコーナー部があり、当該コーナー部は、平面視において直交方向に隣接配置される複数の建築用壁パネル12,13によって形成されており、コーナー部を形成する複数の建築用壁パネル12,13のうち一方の建築用壁パネル13は、枠材としてコーナー部に立設されるとともに上下方向に長尺に形成された、隅柱に相当するコーナー用縦枠材13dを備えており、複数の建築用壁パネル12,13のうち他方の建築用壁パネル12は、コーナー部側の端面がコーナー用縦枠材13dに当接固定されている。【選択図】図7

Description

本発明は、建築用壁パネルを用いた建物の外壁構造に関する。
従来、柱や梁等からなる住宅の骨組み、いわゆる軸組を形成し、この軸組に対して木質系あるいは合成材系のパネルを組み合わせる軸組パネル工法が提案されている。このような軸組パネル工法によって構築される建物は、軸組自体の強度とパネルによる面構造の強度とを兼ね備えたものとなる。しかしながら、現場作業で、軸組とパネルの接合部等における位置合わせや接着作業は容易ではなく、工期や強度の点で問題が生じることがあった。
そこで、このような問題を解決すべく、枠体と柱材との片面または両面を面材で覆って予めパネル化した建築用壁パネルに係る技術が開発されている(例えば特許文献1,2参照)。従来における建築用壁パネルによれば、柱材と、柱材に隣接する枠体と、片面または両面を覆う面材の同時施工が可能となっている。
特開平10−196014号公報 特開2001−317156号公報
従来の建築用壁パネルによって建物の外壁を構築する場合は、複数の建築用壁パネルを隣接配置することによって形成している。この時、予め面材の側端部を側方(隣接する建築用壁パネル側)に突出させておけば、面材の側端部が、隣接する建築用壁パネルの柱材に被さるので、この面材によって隣接する建築用壁パネル同士の一体化を図ることができるという利点がある。
ところで、例えば、建物のコーナー部(隅角部:出隅、入隅)に設けられる隅柱は径の太い柱材が用いられることが多い。そのため、このような場所に配置される建築用壁パネルにおいて面材の側端部を突出させるには、隅柱の径に合わせて壁パネル自体の厚みを増やすか、隅柱の径を細くするか、いずれかの対応を行わなければならない。すなわち、単に面材の側端部を側方に突出させる構成を採用しても、コーナー部の納まりについて十分に考慮する必要があった。また、このような問題はコーナー部だけでなく、外壁のうち建築用壁パネル同士が隣接する様々な箇所において生じる場合も考えられる。そのため、建築用壁パネルを用いて外壁を構築する場合に、複数の建築用壁パネル同士を適切に隣接配置して外壁を構築したいという要望があった。このように複数の建築用壁パネル同士を適切に隣接配置して外壁を構築できれば、結果的に外壁の施工性を、延いては建物の施工性を向上させることができる。
本発明の課題は、複数の建築用壁パネル同士を適切に隣接配置して外壁を構築でき、その結果、外壁の施工性を、延いては建物の施工性を向上させることが可能な建物の外壁構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図21に示すように、軸組材に相当する枠材(横枠材2、縦枠材5,6)と、当該枠材に接合されて組み込まれる組込枠3と、当該組込枠3の正面に設けられる面材4と、を備える建築用壁パネル1(11〜20)によって建物10の外壁を構築してなる建物10の外壁構造において、
前記建物10の外壁には複数のコーナー部があり、当該コーナー部は、平面視において直交方向に隣接配置される複数の前記建築用壁パネル12,13・15,16・17,18・11,20によって形成されており、
前記コーナー部を形成する前記複数の建築用壁パネル12,13・15,16・17,18・11,20のうち一方の前記建築用壁パネル13,16,18,20は、前記枠材として前記コーナー部に立設されるとともに上下方向に長尺に形成された、隅柱に相当するコーナー用縦枠材13d,16d,18d,20dを備えており、
前記複数の建築用壁パネル12,13・15,16・17,18・11,20のうち他方の前記建築用壁パネル12,15,17,11は、前記コーナー部側の端面が前記コーナー用縦枠材13d,16d,18d,20dに当接固定されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、コーナー部を形成する複数の建築用壁パネル12,13・15,16・17,18・11,20のうち一方の建築用壁パネル13,16,18,20は、枠材としてコーナー部に立設されるとともに上下方向に長尺に形成された、隅柱に相当するコーナー用縦枠材13d,16d,18d,20dを備えているので、この一方の建築用壁パネル13,16,18,20をコーナー部に設置すれば、隅柱に相当するコーナー用縦枠材13d,16d,18d,20dを同時施工することができる。
また、複数の建築用壁パネル12,13・15,16・17,18・11,20のうち他方の建築用壁パネル12,15,17,11は、コーナー部側の端面がコーナー用縦枠材13d,16d,18d,20dに当接固定されているので、一方の建築用壁パネル13,16,18,20に対して他方の建築用壁パネル12,15,17,11を当接固定するだけで建物10のコーナー部を形成できる。
このようにしてコーナー部を形成することができれば、例えばコーナー用縦枠材13d,16d,18d,20dの径が太く設定されていたとしても、複数の建築用壁パネル12,13・15,16・17,18・11,20同士を適切に隣接配置することができるので、コーナー部を形成する際の不具合が生じにくく、外壁の施工性を向上させることができる。延いては建物10の施工性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明は、例えば図19(a),(b)に示すように、請求項1に記載の建物10の外壁構造において、
前記他方の建築用壁パネル17は、前記コーナー部側に位置する前記組込枠17bおよび前記面材17cを備え、これら組込枠17bおよび面材17cの前記コーナー部側の端面が前記コーナー用縦枠材18dに当接固定されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、他方の建築用壁パネル17は、コーナー部側に位置する組込枠17bおよび面材17cを備え、これら組込枠17bおよび面材17cのコーナー部側の端面がコーナー用縦枠材18dに当接固定されているので、組込枠17bおよび面材17cのコーナー部側の端面とコーナー用縦枠材18dの側面とを接触させて確実に固定することができる。
請求項3に記載の発明は、例えば図7〜図17に示すように、請求項1または2に記載の建物10の外壁構造において、
前記建物10の外壁には直線部があり、当該直線部は、平面視において一直線上に隣接配置される複数の前記建築用壁パネル(11,12等)によって形成されており、
隣接する一方の前記建築用壁パネル11と他方の建築用壁パネル12自体の境界の位置に対して、これら一方の建築用壁パネル11における前記面材11cと他方の建築用壁パネル12における前記面材12cとの境界の位置が、いずれか一方の前記建築用壁パネル11(12)側にずれていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、直線部において隣接する一方の前記建築用壁パネル11と他方の建築用壁パネル12自体の境界の位置に対して、これら一方の建築用壁パネル11における面材11cと他方の建築用壁パネル12における面材12cとの境界の位置が、いずれか一方の建築用壁パネル11(12)側にずれているので、一方の建築用壁パネル11と他方の建築用壁パネル12とを隣接配置した時に、隣接する面材11c,12cの一方は建築用壁パネル11の側端面から突出し、他方は建築用壁パネル12の側端面よりも引っ込んだ状態となる。すなわち、突出した面材11cが、隣接する建築用壁パネル12の正面に被さった状態となる。このように正面に被さった面材11cを、隣接する建築用壁パネル12の正面に固定すれば、隣接する建築用壁パネル11,12同士を、面材11c,12cを介して一体化することができるので、外壁の強度を向上させることができる。
請求項4に記載の発明は、例えば図1,図2,図8〜図17等に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の建物10の外壁構造において、
前記建物10の外壁を形成する前記複数の建築用壁パネル1(11〜20)における前記面材4は、前記組込枠3よりも下方に突出しており、
前記面材4における下方に突出する下端部は、前記複数の建築用壁パネル1(11〜20)が載置される土台21bや梁等の下部構造の正面に被せられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、面材4における下方に突出する下端部は、複数の建築用壁パネル1(11〜20)が載置される土台21bや梁等の下部構造の正面に被せられているので、このように正面に被さった面材11c〜20cを、土台21bや梁等の下部構造の正面に固定すれば、上下に隣接する建築用壁パネル1(11〜20)と下部構造同士を、面材4を介して一体化することができる。これによって、外壁の強度を向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、例えば図1〜図6,図8〜図17等に示すように、請求項1〜4のいずれか一項に記載の建物10の外壁構造において、
前記建築用壁パネル1(11〜20)は、前記枠材として、
当該建築用壁パネル1(11〜20)の上端縁部を形成する、梁等に相当する横枠材2を備えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、建築用壁パネル1(11〜20)は、枠材として、当該建築用壁パネル1(11〜20)の上端縁部を形成する、梁等に相当する横枠材2を備えるので、複数の建築用壁パネル1(11〜20)を隣接配置して外壁を形成する際に、梁に相当する部分を同時施工することができる。これによって、梁の施工に係る手間を軽減できるので、従来に比して施工性を向上させることが可能となる。
本発明によれば、複数の建築用壁パネル同士を適切に隣接配置して外壁を構築でき、その結果、外壁の施工性を、延いては建物の施工性を向上させることが可能となる。
面材の表示を省略した場合の建築用壁パネルの一例を示す正面図である。 面材を表示した場合の建築用壁パネルの一例を示す正面図である。 面材の表示を省略した場合の建築用壁パネルの構成の複数のパターンを説明する図である。 面材の表示を省略した場合の建築用壁パネルの構成の複数のパターンを説明する図である。 面材の表示を省略した場合の建築用壁パネルの構成の複数のパターンを説明する図である。 面材の表示を省略した場合の建築用壁パネルの構成の複数のパターンを説明する図である。 複数の建築用壁パネルによって形成された外壁を示す平面図である。 建築用壁パネルの一例を示す正面図である。 建築用壁パネルの一例を示す正面図である。 建築用壁パネルの一例を示す正面図である。 建築用壁パネルの一例を示す正面図である。 建築用壁パネルの一例を示す正面図である。 建築用壁パネルの一例を示す正面図である。 建築用壁パネルの一例を示す正面図である。 建築用壁パネルの一例を示す正面図である。 建築用壁パネルの一例を示す正面図である。 建築用壁パネルの一例を示す正面図である。 建築用壁パネルの基礎への取付状態を示す断面図である。 建築用壁パネル同士の連結構造を示す図である。 建物の外壁と内壁と取り合い部分を示す断面図である。 床板の取付状態を示す斜視図である。
以下、図1〜図21を参照して本発明の実施の形態について説明する。
各図において符号1は、住宅等の建物の壁を構成する建築用壁パネルを示す。この建築用壁パネル1は、当該建築用壁パネル1の上端縁部を形成する、梁等に相当する横枠材2と、横枠材2の下面に接合されることによって当該建築用壁パネル1に組み込まれる組込枠3と、横枠材2と組込枠3の正面に跨って設けられる面材4と、を備える。
すなわち、横枠材2と、組込枠3と、面材4と、を備えた形態の建築用壁パネル1が最小の構成要素として建物の施工に用いられる。
横枠材2は、梁や桁等に相当する水平方向に配置される軸組材を指している。すなわち、横枠材2は、建築用壁パネル1の上端縁部を形成する横向きの枠材であると同時に、建物を構成する要素である軸組材としても機能することになる。つまり、建物を施工する際に建築用壁パネル1を設置すれば、横枠材2は、梁や桁に相当する水平方向の軸組材として機能する。
なお、横枠材2は、建築用壁パネル1の上端縁部を形成するものであり、一つの建築用壁パネル1に一本の横枠材2が使用される。
本実施の形態において組込枠3は、間隔を空けて配置された三本の縦材3aと、これら三本の縦材3aの上端間および下端間を繋ぐ二本の横材3bと、を有する。これら縦材3aおよび横材3bは、細身の桟材(角材)である。
なお、本実施の形態においては縦材3aの数を三本、横材3bの数を二本としたが、これに限られるものでなはなく、本実施の形態よりも少ない本数の縦材3aおよび横材3bで組込枠3を形成してもよいし、本実施の形態よりも多い本数の縦材3aおよび横材3bで組込枠3を形成してもよい。さらに、これら複数の縦材3aと横材3bによって組込枠3に開口部3cを形成してもよい。
また、組込枠3は、横枠材2の長さに応じて使用される個数が決定されるものとする。すなわち、組込枠3の使用個数は、横枠材2の長さに応じて一つまたは複数に設定されている。
さらに、組込枠3の幅寸法も、横枠材2の長さに応じて適宜変更可能である。この場合、横材3bの長さを変更するとともに、縦材3aの間隔または本数を適宜変更するものとする。さらに、組込枠3を構成する縦材3aや横材3b自体の幅寸法も、建築用壁パネル1の寸法に応じて、または強度維持のために適宜変更可能である。
面材4は、例えば構造用合板やパーティクルボード等の板材が使用されている。
なお、面材4は、横枠材2の長さに応じて使用される枚数が決定されるものとする。すなわち、面材4の使用枚数は、横枠材2の長さに応じて一枚または複数枚に設定されている。また、面材4は、その大きさ(面積)が使用される部位に応じて適宜変更され、その厚みも適宜変更可能である。
本実施の形態においては、図1,図2に示すように、適宜分割されており、横枠材2や後述する縦枠材5,6に対して、釘やビス等の固定具によって固定されている。
面材4は、建築用壁パネル1の設置位置に応じて、建築用壁パネル1(組込枠3)の側端面よりも側方に突出する大きさに形成される。
また、面材4の下端部は、建築用壁パネル1の設置位置に関わらず、建築用壁パネル1(組込枠3、後述する縦枠材5,6)の下端面よりも下方に突出する大きさに形成される。このような面材4における下方に突出する下端部は、複数の建築用壁パネル1が載置される土台や梁等の下部構造の正面に被さった状態となる。
上述のように、建築用壁パネル1は、横枠材2と、組込枠3と、面材4と、を備えた形態のものが建物の施工に用いる最小の構成要素とされているが、その他の構成要素(部材)を含んだ形態としてもよい。
すなわち、その他の構成要素を含んだ建築用壁パネル1は、横枠材2に接合されるとともに上下方向に長尺に形成された、柱に相当する縦枠材5,6を備える。また、このような縦枠材5,6に沿って組込枠3が配置・接合されている。
縦枠材5,6は、柱に相当する垂直方向に配置される軸組材を指している。すなわち、縦枠材5,6は、横枠材2の下方に延びるようにして横枠材2に接合されており、土台や床に建築用壁パネル1が設置された際に、土台や床の水平面と横枠材2と共に(または隣接する建築用壁パネル1や軸組材と共に)、建築用壁パネル1の骨組み(組込枠3・面材4を除いた状態)を枠状に形成するために設けられるものである。
このような縦枠材5,6は、建築用壁パネル1の骨組みを枠状に形成するための枠材であると同時に、建物を構成する要素である柱に相当する軸組材としても機能する。
縦枠材5,6としては、複数種類のものが建物の施工に用いられている。すなわち、これら複数種類の縦枠材5,6には、上端部の一側面に横枠材2が取り付けられる第一縦枠材5と、横枠材2の下面に接合される第二縦枠材6と、が含まれている。
第一縦枠材5の中には、他の第一縦枠材5や第二縦枠材6よりも径が太く設定された、隅柱に相当するコーナー用縦枠材が含まれている。すなわち、径が太く設定された第一縦枠材5(コーナー用縦枠材)を備えた建築用壁パネルは、その第一縦枠材5(コーナー用縦枠材)が建物のコーナー部(隅角部:出隅、入隅)に位置するようにして設置される。
また、第一縦枠材5と第二縦枠材6は、それぞれの下端面が同一水平面上に位置する長さに設定されている。
つまり、上端部の一側面に横枠材2が取り付けられる第一縦枠材5は、横枠材2の下面に接合される第二縦枠材6よりも上下方向に長尺であるが、これら第一縦枠材5と第二縦枠材6の下端面は揃った状態になっている。したがって、建築用壁パネル1を水平面上に設置した場合に、建築用壁パネル1を水平に立設させることができる。
組込枠3の下端面は、このような第一縦枠材5および第二縦枠材6の下端面よりも上方に位置している。
すなわち、図1に示すように、建築用壁パネル1を水平面上に設置した場合に、この水平面と組込枠3の下端面との間には、これら組込枠3の下端面と第一縦枠材の下端面との高低差を利用した隙間Sが形成される。
なお、後述するが、この隙間Sは、図21に示すように床板25の厚み分に設定されているものとする。
なお、建築用壁パネル1は、横枠材2、組込枠3、面材4、第一縦枠材5、第二縦枠材6の他にも、例えば組込枠3の中空部に充填される断熱材や、隣接する建築用壁パネル1・軸組材との接合に用いられる接合金物7等を備えていてもよい(図19,図20参照)。
図3〜図6を参照して、建築用壁パネル1のパターンについて説明する。ただし、各図において面材4の表示は省略するものとする。また、この建築用壁パネル1のパターンの説明において「複数」とは二つ以上であることを意味する。
図3(a)に示す例は、面材4を含めれば、一本の横枠材2と、一つの組込枠3とを備えた最小の構成要素からなる建築用壁パネル1Aである。
図3(b)に示す例は、一本の横枠材2と、複数(二つ)の組込枠3とを備えた建築用壁パネル1Bである。
図4(a)に示す例は、一本の横枠材2と、一本の第一縦枠材5と、一つの組込枠3とを備えた建築用壁パネル1Cである。
図4(b)に示す例は、一本の横枠材2と、両側端の複数(対向する二本)の第一縦枠材5と、一つの組込枠3とを備えた建築用壁パネル1Dである。
図4(c)に示す例は、一本の横枠材2と、一本の第一縦枠材5と、複数の組込枠3とを備えた建築用壁パネル1Eである。
図4(d)に示す例は、一本の横枠材2と、両側端の複数(対向する二本)の第一縦枠材5と、複数の組込枠3とを備えた建築用壁パネル1Fである。
図5(a)に示す例は、一本の横枠材2と、一本の第二縦枠材6と、一つの組込枠3とを備えた建築用壁パネル1Gである。
図5(b)に示す例は、一本の横枠材2と、両側端の複数(対向する二本)の第二縦枠材6と、一つの組込枠3とを備えた建築用壁パネル1Hである。
図5(c)に示す例は、一本の横枠材2と、一本の第二縦枠材6と、複数の組込枠3とを備えた建築用壁パネル1Iである。
図5(d)に示す例は、一本の横枠材2と、両側端の複数(対向する二本)の第二縦枠材6と、複数の組込枠3とを備えた建築用壁パネル1Jである。
図5(e)に示す例は、一本の横枠材2と、中央の一本の第二縦枠材6と、その両側に設けられる複数の組込枠3とを備えた建築用壁パネル1Kである。
図5(f)に示す例は、一本の横枠材2と、間隔を空けて中央に複数設けられた第二縦枠材6と、複数(三つ)の組込枠3とを備えた建築用壁パネル1Lである。
図5(g)に示す例は、一本の横枠材2と、中央・両側端の三箇所に設けられた第二縦枠材6と、複数(二つ)の組込枠3とを備えた建築用壁パネル1Mである。
図6(a)に示す例は、一本の横枠材2と、横枠材2の一端部に設けられた一本の第一縦枠材5と、横枠材2の他端部に設けられた一本の第二縦枠材6とを備えた建築用壁パネル1Nである。
図6(b)に示す例は、一本の横枠材2と、横枠材2の一端部に設けられた一本の第一縦枠材5と、横枠材2の中央に設けられた一本の第二縦枠材6とを備えた建築用壁パネル1Oである。
図6(c)に示す例は、一本の横枠材2と、横枠材2の両端部に設けられた二本の第一縦枠材5と、横枠材2の中央に設けられた一本の第二縦枠材6とを備えた建築用壁パネル1Pである。
図6(d)に示す例は、一本の横枠材2と、横枠材2の一端部に設けられた一本の第一縦枠材5と、横枠材2の他端部および横枠材2の中央のそれぞれに設けられた複数(二本)の第二縦枠材6とを備えた建築用壁パネル1Qである。
以上において建築用壁パネル1のパターンについて説明したが、パターンはこれだけに限られるものではなく、上述した建築用壁パネル1の構成要素(横枠材2、組込枠3、面材4、第一縦枠材5、第二縦枠材6)を適宜組み合わせて、他のパターンの建築用壁パネル1を形成してもよい。
次に、以上のような構成の建築用壁パネルを含んで構成された住宅等の建物について説明する。
この建物10は、図7〜図17に示すように、複数(10種類)の建築用壁パネル11〜20によって一階の外壁が構成されている。また、四つのコーナー部が形成されている。
なお、内壁(間仕切壁等)は、外壁と同じように建築用壁パネルによって構成されるものとしてもよいが、本実施の形態では、内壁は軸組工法によって構成されている。すなわち、柱や梁等の軸組材を、建築用壁パネル11〜20に対して接合金物7や釘・ビス等の固定具を用いて固定することによって内壁が形成される。
また、建築用壁パネル11〜20およびそれを構成する各部材に付された符号は、上述した建築用壁パネル1およびそれを構成する各部材とは異なるが、同様の構成・機能を備えたものとなっている。
図8に示す建築用壁パネル11は、図7に示す符号10aの位置の外壁を構成するものであり、階段・廊下・洗面脱衣所に面している。当該建築用壁パネル11は、横枠材11aと、複数の組込枠11bと、複数の面材11cと、複数の第二縦枠材11eと、を備える。
複数の第二縦枠材11e間に設けられた組込枠11bには開口部K1が形成されている。
図9に示す建築用壁パネル12は、図7に示す符号10bの位置の外壁を構成するものであり、洗面脱衣所・浴室に面している。当該建築用壁パネル12は、横枠材12aと、複数の組込枠12bと、第一縦枠材12dと、複数の面材12cと、複数の第二縦枠材12eと、を備える。
第一縦枠材12dとそれに隣り合う第二縦枠材12eとの間に設けられた組込枠12bには開口部K2が形成されている。
図10に示す建築用壁パネル13は、図7に示す符号10cの位置の外壁を構成するものであり、浴室・キッチンに面している。当該建築用壁パネル13は、横枠材13aと、複数の組込枠13bと、複数の面材13cと、第一縦枠材13dと、複数の第二縦枠材13eと、を備える。
第一縦枠材13dは、径が太く設定されたコーナー用縦枠材であり、建築用壁パネル13は、建物10のコーナー部に位置するようにして設置されている。
複数の第二縦枠材13e間に設けられた組込枠13bには開口部K3が形成されている。
図11に示す建築用壁パネル14は、図7に示す符号10dの位置の外壁を構成するものであり、キッチン・居室に面している。当該建築用壁パネル14は、横枠材14aと、複数の組込枠14bと、複数の面材14cと、第一縦枠材14dと、複数の第二縦枠材12eと、を備える。
第一縦枠材14dとそれに隣り合う第二縦枠材14eとの間に設けられた組込枠14bには開口部K4が形成されている。
図12に示す建築用壁パネル15は、図7に示す符号10eの位置の外壁を構成するものであり、居室・和室に面している。当該建築用壁パネル15は、横枠材15aと、複数の組込枠15bと、複数の面材15cと、第一縦枠材15dと、複数の第二縦枠材15eと、を備える。
複数の第二縦枠材15e間に設けられた組込枠15bには開口部K5が形成されている。
図13に示す建築用壁パネル16は、図7に示す符号10fの位置の外壁を構成するものであり、和室に面している。当該建築用壁パネル16は、横枠材16aと、複数の組込枠16bと、複数の面材16cと、第一縦枠材16dと、複数の第二縦枠材16eと、を備える。
第一縦枠材16dは、径が太く設定されたコーナー用縦枠材であり、建築用壁パネル16は、建物10のコーナー部に位置するようにして設置されている。
複数の第二縦枠材16e間に設けられた組込枠16bと、それに隣り合う組込枠16bのそれぞれには開口部K6が形成されている。
図14に示す建築用壁パネル17は、図7に示す符号10gの位置の外壁を構成するものであり、居室に面している。当該建築用壁パネル17は、横枠材17aと、複数の組込枠17bと、複数の面材17cと、第一縦枠材17dと、複数の第二縦枠材17eと、を備える。
複数の第二縦枠材17e間に設けられた組込枠17bには開口部K7が形成されている。この開口部K7は、掃出し窓用の開口部である。
図15に示す建築用壁パネル18は、図7に示す符号10hの位置の外壁を構成するものであり、居室に面している。当該建築用壁パネル18は、横枠材18aと、複数の組込枠18bと、複数の面材18cと、第一縦枠材18dと、複数の第二縦枠材18eと、を備える。
第一縦枠材18dは、径が太く設定されたコーナー用縦枠材であり、建築用壁パネル18は、建物10のコーナー部に位置するようにして設置されている。
図16に示す建築用壁パネル19は、図7に示す符号10iの位置の外壁を構成するものであり、居室に面している。当該建築用壁パネル19は、横枠材19aと、複数の組込枠19bと、複数の面材19cと、第一縦枠材19dと、第二縦枠材19eと、を備える。
複数の組込枠のそれぞれには開口部K8が形成されている。
図17に示す建築用壁パネル20は、図7に示す符号10jの位置の外壁を構成するものであり、玄関ポーチ・トイレ・階段に面している。当該建築用壁パネル20は、横枠材20aと、複数の組込枠20bと、複数の面材20cと、複数の第一縦枠材20dと、複数の第二縦枠材20eと、を備える。
複数の第一縦枠材20dは両方とも径の太いものが用いられており、そのうち一方は建物10のコーナー部に位置する。
複数の第二縦枠材20e,20eのうち、建築用壁パネル20の中央に位置する第二縦枠材20eには径の太いものが用いられている。この径の太い第二縦枠材20eと、コーナー部に位置しない径の太い第一縦枠材20dとの間には組込枠20bが設けられてはおらず、これら第二縦枠材20e・第一縦枠材20dと、横枠材20aとに囲まれた開口部K9が形成されている。この開口部K9は、玄関ポーチ用の大開口であり、この開口部K9を形成するために、径の太い第一縦枠材20dおよび第二縦枠材20eが用いられている。
また、複数の第二縦枠材20e間に設けられた組込枠20bには開口部K10が形成されている。この開口部K10は、トイレ用の小窓である。
なお、組込枠11b〜20bと、径の太くない第一縦枠材12d〜20dと、径の太くない第二縦枠材11e〜20eは、建築用壁パネル11〜20自体の厚み方向における寸法が等しく設定されている。
また、これら組込枠11b〜20b等の正面に面材11c〜20cが設けられた場合の、建築用壁パネル11〜20自体の厚み方向における寸法は、径の太い第一縦枠材13d,16d,18d,20dの同方向の寸法よりも短く設定されている(図19参照)。
建物10の一階の外壁は、以上のような10種類の建築用壁パネル11〜20によって形成されている。
また、建物10の四つのコーナー部は、建築用壁パネル12とコーナー用縦枠材13dを備える建築用壁パネル13、建築用壁パネル15とコーナー用縦枠材16dを備える建築用壁パネル16、建築用壁パネル17とコーナー用縦枠材18dを備える建築用壁パネル18、建築用壁パネル11とコーナー用縦枠材20dを備える建築用壁パネル20のそれぞれによって形成されている。
より詳細に説明すると、建物10の複数のコーナー部は、平面視において直交方向に隣接配置される複数の建築用壁パネル12,13・15,16・17,18・11,20によって形成されている。
コーナー部を形成する複数の建築用壁パネル12,13・15,16・17,18・11,20のうち一方の建築用壁パネル13,16,18,20は、枠材としてコーナー部に立設されるとともに上下方向に長尺に形成された、隅柱に相当するコーナー用縦枠材13d,16d,18d,20dを備える。また、複数の建築用壁パネル12,13・15,16・17,18・11,20のうち、コーナー用縦枠材を備えていない他方の建築用壁パネル12,15,17,11は、コーナー部側の端面がコーナー用縦枠材13d,16d,18d,20dに当接固定されている。つまり、他方の建築用壁パネル12,15,17,11は、コーナー部側に位置する組込枠12b,15b,17b,11bおよび面材12c,15c,17c,11cを備え、これら組込枠12b,15b,17b,11bおよび面材12c,15c,17c,11cのコーナー部側の端面がコーナー用縦枠材13d,16d,18d,20dに当接固定されている
これによって、コーナー部が形成されている。
また、建物10の外壁には、コーナー部ではない直線部があり、当該直線部は、平面視において一直線上に隣接配置される複数の建築用壁パネル11,12・13,14,15・16,17・18,19,20によって形成されている。
これらの組み合わせのうち、例えば建築用壁パネル11,12の組み合わせを例に挙げて説明すると、隣接する一方の建築用壁パネル11と他方の建築用壁パネル12自体の境界の位置に対して、これら一方の建築用壁パネル11における面材11cと他方の建築用壁パネル12における面材12cとの境界の位置が、建築用壁パネル12側にずれている。
すなわち、建築用壁パネル11の面材11cのうち建築用壁パネル12側の端部は、建築用壁パネル12側に突出している。一方、建築用壁パネル12の面材12cのうち建築用壁パネル11側の端部は、建築用壁パネル11側とは反対の方向に引っ込んだ状態となっている。このような状態の建築用壁パネル11,12を隣接させた時、面材11cの突出する側端部は、建築用壁パネル12の第一縦枠材12dの正面に被さった状態となる。そして、面材11cの突出する側端部は、建築用壁パネル12の第一縦枠材12dの正面に釘打ち等によって固定されている。
平面視において一直線上に隣接配置される複数の建築用壁パネル13,14,15・16,17・18,19,20も同様に、面材が、隣接する建築用壁パネルの正面側に被さった状態となり、釘打ち等によって固定されている。
また、上述したが、面材11c〜20cの下端部は、建築用壁パネル11〜20の設置位置に関わらず、建築用壁パネル11〜20(組込枠11b〜20b、第一縦枠材12d〜20d、第二縦枠材11e〜20e)の下端面よりも下方に突出する大きさに形成されている。そして、面材11c〜20cにおける下方に突出する下端部は、複数の建築用壁パネル11〜20が載置される土台や梁等の下部構造の正面に被さった状態となる。
建物10における一階の外壁を構成する建築用壁パネル11〜20は、図18に示すように、基礎21上に立設されている。
より詳細に説明すると、基礎21の上端面には換気孔付き台輪21aが載置されており、その上に土台21bが設置されている。また、基礎21には、上方に突出して換気孔付き台輪21aおよび土台21bを貫通するアンカータイプのホールダウン金物21cが埋設されている。
建築用壁パネル11〜20のうち、第一縦枠材12d〜20dまたは第二縦枠材11e〜20eのそれぞれの下端面には、ホールダウン金物21cに対応する差込孔21dが形成されている。
また、ホールダウン金物21cには、図示はしないが、ドリフトピンが差し込まれる孔部が軸方向と直交する方向に形成されているものとする。そして、第一縦枠材12d〜20dまたは第二縦枠材11e〜20eのそれぞれの下端部には、ドリフトピンが差し込まれる孔部が軸方向と直交する方向に形成されている(図1、第二縦枠材6の下端部参照)。
建築用壁パネル11〜20が基礎21上に立設された際には、面材11c〜20cが土台21bの正面に被さった状態となる。
図19には、コーナー部における建築用壁パネル17,18同士の連結構造が示されている。なお、ここでは、建築用壁パネル17,18を例に挙げて説明するが、その他のコーナー部においても同様の連結構造が採用されているものとする。
この建築用壁パネル17,18同士の連結構造は、コーナー用縦枠材である第一縦枠材18dのうち直交する建築用壁パネル17側の面に、いわゆる梁受け金物である接合金物7が取り付けられており、この接合金物7に対して隣接する建築用壁パネル17の横枠材17aを係合させてなる。
横枠材17には、接合金物7の形状に対応する係合溝が形成されており、係合溝の位置に対応してドリフトピンが差し込まれる孔部が形成されている(図1、横枠材2の端部参照)。
また、組込枠17bは、コーナー用縦枠材である第一縦枠材18dに対して釘・ビス等の固定具によって固定されている。
図20には、外壁と、これに直交する内壁との連結構造が示されている。なお、ここでは、建築用壁パネル14と、これに直交する内壁22を例に挙げて説明するが、建物10内のその他の箇所においても同様の連結構造を適用できるものとする。
外壁である建築用壁パネル14と内壁22の連結構造は、第二縦枠材14eの室内側の側面に、いわゆる梁受け金物である接合金物7が取り付けられており、この接合金物7に対して内壁22を構成する梁22aを係合させてなる。
梁22aには、接合金物7の形状に対応する係合溝が形成されており、係合溝の位置に対応してドリフトピンが差し込まれる孔部が形成されている。梁22aの下方には、図示しない柱があり、梁22aを下方から支持している。また、梁22aおよび柱の側面には、内壁材22bが貼り付けられている。
なお、建築用壁パネル14の室内側面にも、内壁材22bが連続して貼り付けられているものとする。また、建築用壁パネル14の屋外側面には、複数の胴縁23aを介して外壁材23が取り付けられている。
図21には、一階の建築用壁パネル1(建築用壁パネル11〜20のいずれかでもよい)の上に設置された二階の建築用壁パネル1(建築用壁パネル11〜20のいずれかでもよい)の下端部に床板25を設ける構造が示されている。
二階の建築用壁パネル1は、横枠材2と、組込枠3と、面材4と、第一縦枠材5と、第二縦枠材6と、を備える。すなわち、二階の建築用壁パネル1の基本構成は、上述した建築用壁パネル1(11〜20)と同様であり、詳細な説明は省略する。
そして、二階の建築用壁パネル1は、一階の建築用壁パネル1の横枠材2の上面に設置されている。一階の建築用壁パネル1における横枠材2の側面には、図示しない接合金物を介して床梁24が直交方向に取り付けられており、床板25は、この床梁24の上面に設置されている。図示はしないが、床梁24に対しては、当該床梁24に直交して床根太も設けられるものとする。
ここで、二階の建築用壁パネル1の組込枠3の下端面は、第一縦枠材5および第二縦枠材6の下端面よりも上方に位置し、これら組込枠3の下端面と第一縦枠材5の下端面との高低差は、床板25の厚み分に設定されている。すなわち、一階の建築用壁パネル1の横枠材2の上面と、二階の建築用壁パネル1の組込枠3の下端面との間には、床板25分の厚み設定された隙間Sが形成されている。床板25は、この隙間Sに対して端部を差し込みながら床梁24上に設置されている。または、床板25を設置してから二階の建築用壁パネル1を設置する手順で施工してもよいものとする。
床板25は、床梁24および床根太に対して、釘・ビス等の固定具によって固定されているものとする。
なお、二階の建築用壁パネル1の面材4の下端部は、一階の建築用壁パネル1の横枠材2の正面に被さった状態となっており、図示しない固定具によって固定されている。
図示はしないが、一階においても同様に床板が設置されて床が構成されるものとする。
以上のような建物10の施工方法は、通常の建物の施工方法と略同様であり、下から順々に組み上げていき、最後に屋根を載せて躯体が形成される。
このような建物10の施工では、施工性を向上させるために、予め接合金物7を取り付けておいたり、外壁材を取り付けておいたり、窓サッシを取り付けておいたりしてもよい。
各建築用壁パネル1(11〜20)の製造方法は以下のとおりである。
まず、工場等で、建築用壁パネル1を製造できるスペースを有するステージの上で、横枠材2と第一縦枠材5と第二縦枠材6を寝かせた状態で並べて、建築用壁パネル1の概形を作る。
続いて、組込枠3を横枠材2や各縦枠材5,6に接合し、その正面に面材4を貼り付けていく。この時、第一縦枠材5の径は太いものであり、寝かせた状態であるため、他の部材よりも上方に突出した状態となっている。面材は、このような第一縦枠材5の側面に当接した状態で組込枠3や第二縦枠材6に固定される。
続いて、建築用壁パネル1を裏返し(面材4が下向きの状態)、図示はしないが、組込枠3の枠内に断熱材を充填する。続いて、建築用壁パネル1を裏返し(面材4が上向きの状態)、その表面に透湿防水シートを貼り付ける。
その後、接合金物7を始めとする、予め取り付けておくものを取り付けておき、立て起こしてから輸送用ラックに収納する。
以上のようにして各建築用壁パネル1(11〜20)を製造することができる。
本実施の形態によれば、コーナー部を形成する複数の建築用壁パネル12,13・15,16・17,18・11,20のうち一方の建築用壁パネル13,16,18,20は、枠材としてコーナー部に立設されるとともに上下方向に長尺に形成された、隅柱に相当するコーナー用縦枠材13d,16d,18d,20dを備えているので、この一方の建築用壁パネル13,16,18,20をコーナー部に設置すれば、隅柱に相当するコーナー用縦枠材13d,16d,18d,20dを同時施工することができる。
また、複数の建築用壁パネル12,13・15,16・17,18・11,20のうち他方の建築用壁パネル12,15,17,11は、コーナー部側の端面がコーナー用縦枠材13d,16d,18d,20dに当接固定されているので、一方の建築用壁パネル13,16,18,20に対して他方の建築用壁パネル12,15,17,11を当接固定するだけで建物10のコーナー部を形成できる。
このようにしてコーナー部を形成することができれば、例えばコーナー用縦枠材13d,16d,18d,20dの径が太く設定されていたとしても、複数の建築用壁パネル12,13・15,16・17,18・11,20同士を適切に隣接配置することができるので、コーナー部を形成する際の不具合が生じにくく、外壁の施工性を向上させることができる。延いては建物10の施工性を向上させることができる。
また、他方の建築用壁パネル17は、コーナー部側に位置する組込枠17bおよび面材17cを備え、これら組込枠17bおよび面材17cのコーナー部側の端面がコーナー用縦枠材18dに当接固定されているので、組込枠17bおよび面材17cのコーナー部側の端面とコーナー用縦枠材18dの側面とを接触させて確実に固定することができる。
また、直線部において隣接する一方の前記建築用壁パネル11と他方の建築用壁パネル12自体の境界の位置に対して、これら一方の建築用壁パネル11における面材11cと他方の建築用壁パネル12における面材12cとの境界の位置が、いずれか一方の建築用壁パネル11(12)側にずれているので、一方の建築用壁パネル11と他方の建築用壁パネル12とを隣接配置した時に、隣接する面材11c,12cの一方は建築用壁パネル11の側端面から突出し、他方は建築用壁パネル12の側端面よりも引っ込んだ状態となる。すなわち、突出した面材11cが、隣接する建築用壁パネル12の正面に被さった状態となる。このように正面に被さった面材11cを、隣接する建築用壁パネル12の正面に固定すれば、隣接する建築用壁パネル11,12同士を、面材11c,12cを介して一体化することができるので、外壁の強度を向上させることができる。
また、面材4における下方に突出する下端部は、複数の建築用壁パネル1(11〜20)が載置される土台21bや梁等の下部構造の正面に被せられているので、このように正面に被さった面材11c〜20cを、土台21bや梁等の下部構造の正面に固定すれば、上下に隣接する建築用壁パネル1(11〜20)と下部構造同士を、面材4を介して一体化することができる。これによって、外壁の強度を向上させることができる。
また、建築用壁パネル1(11〜20)は、枠材として、当該建築用壁パネル1(11〜20)の上端縁部を形成する、梁等に相当する横枠材2を備えるので、複数の建築用壁パネル1(11〜20)を隣接配置して外壁を形成する際に、梁に相当する部分を同時施工することができる。これによって、梁の施工に係る手間を軽減できるので、従来に比して施工性を向上させることが可能となる。
1 建築用壁パネル
1A〜1Q 建築用壁パネル
2 横枠材
3 組込枠
3a 縦材
3b 横材
4 面材
5 第一縦枠材
6 第二縦枠材
10 建物
11〜20 建築用壁パネル
11a〜20a 横枠材
11b〜20b 組込枠
11c〜20c 面材
12d〜20d 第一縦枠材
11e〜20e 第二縦枠材

Claims (5)

  1. 軸組材に相当する枠材と、当該枠材に接合されて組み込まれる組込枠と、当該組込枠の正面に設けられる面材と、を備える建築用壁パネルによって建物の外壁を構築してなる建物の外壁構造において、
    前記建物の外壁には複数のコーナー部があり、当該コーナー部は、平面視において直交方向に隣接配置される複数の前記建築用壁パネルによって形成されており、
    前記コーナー部を形成する前記複数の建築用壁パネルのうち一方の前記建築用壁パネルは、前記枠材として前記コーナー部に立設されるとともに上下方向に長尺に形成された、隅柱に相当するコーナー用縦枠材を備えており、
    前記複数の建築用壁パネルのうち他方の前記建築用壁パネルは、前記コーナー部側の端面が前記コーナー用縦枠材に当接固定されていることを特徴とする建物の外壁構造。
  2. 請求項1に記載の建物の外壁構造において、
    前記他方の建築用壁パネルは、前記コーナー部側に位置する前記組込枠および前記面材を備え、これら組込枠および面材の前記コーナー部側の端面が前記コーナー用縦枠材に当接固定されていることを特徴とする建物の外壁構造。
  3. 請求項1または2に記載の建物の外壁構造において、
    前記建物の外壁には直線部があり、当該直線部は、平面視において一直線上に隣接配置される複数の前記建築用壁パネルによって形成されており、
    隣接する一方の前記建築用壁パネルと他方の建築用壁パネル自体の境界の位置に対して、これら一方の建築用壁パネルにおける前記面材と他方の建築用壁パネルにおける前記面材との境界の位置が、いずれか一方の前記建築用壁パネル側にずれていることを特徴とする建物の外壁構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の建物の外壁構造において、
    前記建物の外壁を形成する前記複数の建築用壁パネルにおける前記面材は、前記組込枠よりも下方に突出しており、
    前記面材における下方に突出する下端部は、前記複数の建築用壁パネルが載置される土台や梁等の下部構造の正面に被せられていることを特徴とする建物の外壁構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の建物の外壁構造において、
    前記建築用壁パネルは、前記枠材として、
    当該建築用壁パネルの上端縁部を形成する、梁等に相当する横枠材を備えることを特徴とする建物の外壁構造。
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