JP2020002461A - キルド鋼の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)キルド鋼を製造する方法であって、
(a)成分調整用合金を脱酸の前の溶存酸素量が50ppm以上の溶鋼に投入する工程と、
(b)前記(a)の工程の後、前記溶鋼に脱酸剤を投入することで、脱酸する工程と、
(c)脱酸された前記溶鋼に、成分調整用合金を投入する工程と、
を有し、
前記(a)の工程で投入される成分調整用合金に含まれる酸素量を脱酸前持込み酸素量とし、前記(c)の工程で投入される成分調整用合金に含まれる酸素量を脱酸後持込み酸素量とする場合に、
前記脱酸後持込み酸素量が、10.0ppm以下であり、
前記脱酸前持込み酸素量と前記脱酸後持込み酸素量との合計が15.0ppm以上であり、
前記脱酸前持込み酸素量と前記脱酸後持込み酸素量との比である、(脱酸前持込み酸素量/脱酸後持込み酸素量)が、2.0以上である、
キルド鋼の製造方法。
C:0.0005〜1.5%、
Si:0.005〜1.2%、
Mn:0.05〜3.0%、
P:0.001〜0.2%、
S:0.0001〜0.05%、
T.Al:0〜1.5%、
Zr:0〜0.1%
Cu:0〜1.5%、
Ni:0〜10.0%、
Cr:0〜10.0%、
Mo:0〜1.5%、
Nb:0〜0.1%、
V:0〜0.3%、
Ti:0〜0.25%、
B:0〜0.005%、
残部がFeおよび不純物である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のキルド鋼の製造方法。
Cu:0.1〜1.5%、
Ni:0.1〜10.0%、
Cr:0.1〜10.0%、および
Mo:0.05〜1.5%、
から選択される1種以上を含有する、上記(4)に記載のキルド鋼の製造方法。
Nb:0.005〜0.1%、
V:0.005〜0.3%、および
Ti:0.001〜0.25%、
から選択される1種以上を含有する、上記(4)または(5)に記載のキルド鋼の製造方法。
B:0.0005〜0.005%、
を含有する、上記(4)〜(6)のいずれかに記載のキルド鋼の製造方法。
本発明では、基本的に、転炉で溶製された未脱酸の溶鋼を取鍋に出鋼した後、出鋼された溶鋼を、例えばRH真空脱ガス装置においてAl、Zr、Al−Zr等により脱酸することによりキルド鋼を製造する。
(a)成分調整用合金を脱酸の前の溶存酸素量が50ppm以上の溶鋼に投入する工程と、
(b)上記(a)の工程の後、溶鋼に脱酸剤を投入することで、脱酸する工程と、
(c)脱酸された上記溶鋼に、成分調整用合金を投入する工程と、
を有し、
上記(a)の工程で投入される成分調整用合金に含まれる酸素量を脱酸前持込み酸素量とし、上記(c)の工程で投入される成分調整用合金に含まれる酸素量を脱酸後持込み酸素量とする場合に、
脱酸後持込み酸素量が、10.0ppm以下であり、
脱酸前持込み酸素量と脱酸後持込み酸素量との合計が15.0ppm以上であり、
脱酸前持込み酸素量と脱酸後持込み酸素量との比である、(脱酸前持込み酸素量/脱酸後持込み酸素量)が、2.0以上である、キルド鋼の製造方法である。
本発明では、脱酸剤は、Al、Zr、またはAlおよびZrとするのが好ましい。
本発明では、取鍋への出鋼中または出鋼後であって、かつ脱酸前および脱酸後に、酸素を含有する成分調整用合金を溶鋼に投入する。すなわち、酸素を含有する成分調整用合金の溶鋼への投入タイミングを、従来の脱酸後だけではなく、取鍋への出鋼中または出鋼後であって脱酸前および脱酸後に変更する。
本発明により製造されるキルド鋼の化学組成は、質量%で、C:0.0005〜1.5%、Si:0.005〜1.2%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.001〜0.2%、S:0.0001〜0.05%、T.Al:0〜1.5%、Zr:0〜0.1%、Cu:0〜1.5%、Ni:0〜10.0%、Cr:0〜10.0%、Mo:0〜1.5%、Nb:0〜0.1%、V:0〜0.3%、Ti:0〜0.25%、B:0〜0.005%、残部がFeおよび不純物である炭素鋼または合金鋼であることが好ましい。この化学組成を有する鋼材に必要な加工を加えることにより、薄板、厚板、鋼管、形鋼、棒鋼等へ適用できる。上記組成範囲が好ましい理由は以下の通りである。
Cは、鋼の強度を最も安定して向上させる基本的な元素である。C含有量は、強度あるいは硬度の確保のためには好ましくは0.0005%以上である。しかし、C含有量が1.5%を超えると靭性が損なわれる。このため、C含有量は、所望する材料の強度に応じて好ましくは0.0005〜1.5%の範囲で調整する。
Si含有量が0.005%未満であると溶銑予備処理を行う必要が生じ、精錬に大きな負担をかけ経済性が損なわれる。また、SiはAlやZrが少ない場合、僅かではあるが、脱酸作用を有することがある。一方、Si含有量が1.2%を超えるとメッキ不良が発生し、表面性状や耐食性が劣化する。このため、Si含有量は好ましくは0.005〜1.2%である。
Mn含有量が0.05%未満であると、精錬時間が長くなって経済性が損なわれる。一方、Mn含有量が3.0%を超えると鋼材の加工性が大きく劣化する。このため、Mn含有量は、好ましくは0.05〜3.0%である。
P含有量が0.001%未満であると溶銑予備処理の時間およびコストが増加し経済性が損なわれる。一方、P含有量が0.2%を超えると鋼材の加工性が大きく劣化する。このため、P含有量は好ましくは0.001〜0.2%である。
S含有量が0.0001%未満であると、溶銑予備処理の時間およびコストがかかり経済性が損なわれる。一方、S含有量が0.05%を超えると、鋼材の加工性および耐食性が大きく劣化する。このため、S含有量は好ましくは0.0001〜0.05%である。
Alは脱酸効果を有するため、必要に応じて、脱酸剤として用いてもよい。なお、本発明では、Al含有量について材質に影響する酸可溶Al(sol.Al)量と、介在物であるAl2O3に由来するAl(insol.Al)量の合計量である、Al量をT.Al(Total.Al)として規定する。換言すれば、T.Al=sol.Al+insol.Alを意味する。
Zrは脱酸剤として用いることで、鋼板の内部品質制御が重要な薄板ハイテン、厚板、または鋼管等の鋼種において、中心偏析およびポロシティの抑制や耐遅れ破壊性等の材質向上が可能となる。このため、必要に応じてZrを脱酸剤として用いることができる。Zrは以下に示す通りAlとは得られる効果が異なるため、Zr単独でも、Alと併用して使用することも可能である。
Nb、V、Tiは、いずれも、析出強化により鋼の強度を向上させる元素である。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかし、Nbは0.1%を超えて、Vは0.3%を超えて、Tiは0.25%を超えて、それぞれ含有すると、鋼の靭性が損なわれる。このため、好ましくはNb:0.1%以下、V:0.3%以下、Ti:0.25%以下である。鋼の強度を確実に高めるためには、Nb含有量およびV含有量はそれぞれ好ましくは0.005%以上であり、Ti含有量は好ましくは0.001%以上である。
Bは、鋼の焼入れ性を向上させ、強度を高める元素である。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかし、0.005%を超えて含有するとBの析出物を増加させ、鋼の靭性を損なうおそれがある。このため、好ましくは、B含有量は0.005%以下である。鋼の強度を確実に高めるためには、B含有量は好ましくは0.0005%以上である。
Claims (7)
- キルド鋼を製造する方法であって、
(a)成分調整用合金を脱酸の前の溶存酸素量が50ppm以上の溶鋼に投入する工程と、
(b)前記(a)の工程の後、前記溶鋼に脱酸剤を投入することで、脱酸する工程と、
(c)脱酸された前記溶鋼に、成分調整用合金を投入する工程と、
を有し、
前記(a)の工程で投入される成分調整用合金に含まれる酸素量を脱酸前持込み酸素量とし、前記(c)の工程で投入される成分調整用合金に含まれる酸素量を脱酸後持込み酸素量とする場合に、
前記脱酸後持込み酸素量が、10.0ppm以下であり、
前記脱酸前持込み酸素量と前記脱酸後持込み酸素量との合計が15.0ppm以上であり、
前記脱酸前持込み酸素量と前記脱酸後持込み酸素量との比である、(脱酸前持込み酸素量/脱酸後持込み酸素量)が、2.0以上である、
キルド鋼の製造方法。 - 前記脱酸剤は、Al、Zr、またはAlおよびZrである、請求項1に記載のキルド鋼の製造方法。
- 前記成分調整用合金は、MeMn、MeTi、MeCu、MeNi、FeMn、FeP、FeTi、FeS、FeSi、FeCr、FeMo、FeB、およびFeNbから選択される1種以上である、請求項1または2に記載のキルド鋼の製造方法。
- 前記キルド鋼の化学組成が、質量%で、
C:0.0005〜1.5%、
Si:0.005〜1.2%、
Mn:0.05〜3.0%、
P:0.001〜0.2%、
S:0.0001〜0.05%、
T.Al:0〜1.5%、
Zr:0〜0.1%、
Cu:0〜1.5%、
Ni:0〜10.0%、
Cr:0〜10.0%、
Mo:0〜1.5%、
Nb:0〜0.1%、
V:0〜0.3%、
Ti:0〜0.25%、
B:0〜0.005%、
残部がFeおよび不純物である、請求項1〜3のいずれかに記載のキルド鋼の製造方法。 - 前記キルド鋼の前記化学組成が、質量%で、
Cu:0.1〜1.5%、
Ni:0.1〜10.0%、
Cr:0.1〜10.0%、および
Mo:0.05〜1.5%、
から選択される1種以上を含有する、請求項4に記載のキルド鋼の製造方法。 - 前記キルド鋼の前記化学組成が、質量%で、
Nb:0.005〜0.1%、
V:0.005〜0.3%、および
Ti:0.001〜0.25%、
から選択される1種以上を含有する、請求項4または5に記載のキルド鋼の製造方法。 - 前記キルド鋼の前記化学組成が、質量%で、
B:0.0005〜0.005%、
を含有する、請求項4〜6のいずれかに記載のキルド鋼の製造方法。
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