JP2020002235A - 硬化性に優れるポリウレタンフォーム製造用のアミン触媒、及びそれを用いたポリウレタンフォームの製造法 - Google Patents

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【課題】アミンエミッションが少なく、尚且つポリウレタンフォーム製品を生産性、成形性良く得ることができるポリウレタンフォーム樹脂製造用触媒、及びそれを用いたポリウレタンフォーム樹脂の製造方法を提供する。【解決手段】下記一般式(1)(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、炭素数2〜4のアルキル基を表すか、又はR1及びR2は互いに結合して炭素数3〜6のヘテロ環を形成する。R3は、炭素数3〜6のアルキル基を表す。)で示されるアミン化合物(A)を含むポリウレタンフォーム製造用触媒。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリウレタンフォーム製造用触媒、及びそれを用いたポリウレタンフォームの製造方法に関する。
ポリウレタンフォームは、自動車用シートクッション、マットレス、家具等の軟質フォーム、自動車インストルメントパネル、ヘッドレスト、アームレスト等の半硬質フォーム、電気冷蔵庫、建材等に用いられる硬質フォームとして広く用いられている。
ポリウレタンフォームの形成反応は、主にポリオールとポリイソシアネートの反応によるウレタン基形成反応(樹脂化反応)とポリイソシアネートと水との反応によるウレア基形成反応及び炭酸ガス発生(泡化反応)の2つの反応から成り、触媒は、これらの反応速度だけでなく、ポリウレタンフォームの硬化速度、成型性、フォームの流動性、低密度化及び物性等に大きな影響を及ぼす。
近年、自動車用シートクッション等の分野では、低燃費化に効果的な軽量化や、快適性及び意匠性の改善要求が強まっている。これに伴い、ポリウレタンフォームが薄肉化する傾向にあり、ポリウレタンフォーム製造用金型の形状は複雑化している。特にポリウレタンフォームの表面部や薄肉部では、反応熱による温度上昇が小さいため、硬化性を改善する触媒が強く要求されている。
トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン等は、ポリウレタンフォーム表面の硬化速度が早いことから、スキン形成等の成型性に優れた効果を示すが、アミン臭気を有し、揮発性も高いためにポリウレタンフォーム製造時の労働環境を悪化させる上に、残存したアミン化合物がポリウレタンフォーム製品の周辺を汚染する等の問題があった(所謂、アミンエミッション)。
このような問題を解決するために、分子内にポリイソシアネートと反応しうる活性水素基を有するアミン触媒が提案されている。分子内にヒドロキシ基を有するアミン化合物としては、N,N−ジメチルエタノールアミン等が例示されるが、ポリイソシアネートと反応後は触媒活性が著しく低下して、ポリウレタンフォーム表面の硬化速度が遅いことから、スキン形成等の成型性に問題があった。
その他、活性水素基を有するアミン触媒としては、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン等が開示されている(例えば、特許文献1、2)。
特開昭46−4846号公報 米国特許4517313号
本発明は、上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、アミンエミッションが少なく、尚且つポリウレタンフォーム製品を生産性、成形性良く得ることができるポリウレタンフォーム樹脂製造用触媒、及びそれを用いたポリウレタンフォーム樹脂の製造方法を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、下記に示すポリウレタンフォーム製造用触媒が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に示すとおりのポリウレタンフォーム製造用触媒、及びそれを用いたポリウレタンフォームの製造方法に関する。
[1] 下記一般式(1)
Figure 2020002235
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数2〜4のアルキル基を表すか、又はR及びRは互いに結合して炭素数3〜6のヘテロ環を形成する。Rは、炭素数3〜6のアルキル基を表す。)
で示されるアミン化合物(A)を含むポリウレタンフォーム製造用触媒。
[2] 一般式(1)で示されるアミン化合物(A)と、2−ヒドロキシメチルトリエチレンジアミン、N,N’−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素、2−(ジメチルアミノ)エタノール、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、6−ジメチルアミノ−1−ヘキサノール、1,1’−[[3−(ジメチルアミノ)プロピル]イミノ]ビス(2−プロパノール)、及び1−[ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミノ]−2−プロパノールからなる群より選択される第3級アミン化合物(B)を含有する[1]に記載のポリウレタンフォーム製造用触媒。
[3] 一般式(1)で示されるアミン化合物(A)と、2−ヒドロキシメチルトリエチレンジアミン、及びN,N’−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素からなる群より選択される1種又は2種の第3級アミン化合物(B)を含有する[1]に記載のポリウレタンフォーム製造用触媒。
[4] −NRで表される基が、ジエチルアミノ基、エチル(n−プロピル)アミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、又はモルホリノ基であり、尚且つRが、n−プロピル基、n−ブチル基、又はn−ヘキシル基であることを特徴とする、[1]乃至[3]のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製造用触媒。
[5] 一般式(1)で示されるアミン化合物(A)が、N,N−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、又はN−(3−アミノプロピル)モルホリンであることを特徴とする、[1]乃至[3]のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製造用触媒。
[6] アミン化合物(A)と第3級アミン化合物(B)について、[第3級アミン化合物(B)]/[アミン化合物(A)](重量比)が95/5〜5/95(重量比)の範囲であることを特徴とする、[2]乃至[5]のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製造用触媒。
[7] [1]乃至[6]のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製造用触媒からなる金型発泡ポリウレタンフォーム製造用触媒。
[8] [1]乃至[6]のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製造用触媒を用い、金型内でポリオールとポリイソシアネートを反応させることを特徴とするポリウレタンフォームの製造方法。
[9] 温度40℃以下に調整した金型内でポリオールとポリイソシアネートを反応させることを特徴とする、[8]に記載のポリウレタンフォームの製造方法。
本発明のポリウレタンフォーム製造用触媒は、上記の課題を解決するという効果を奏する。
また、本発明のポリウレタンフォーム製造用触媒は、金型(モールド)発泡におけるポリウレタンフォームの成型性に優れ、尚且つ金型表面でのポリウレタンフォーム硬化速度化が速いという顕著格別な効果を奏する。このため、本発明のポリウレタンフォーム製造用触媒を用いることによって、ポリウレタンフォームの金型からの脱型時間を短縮することができ、モールドポリウレタンフォームの生産性を向上させることができるという、公知発明から予想し得ない効果を奏する。
次に、本発明を詳細に説明する。
本発明は、ポリウレタンフォーム製造用触媒、及びそれを用いたポリウレタンフォームの製造方法に係る。
本発明のポリウレタンフォーム樹脂製造用触媒は、少なくとも上記一般式(1)で示されるアミン化合物(A)を含有することをその特徴とする。
一般式(1)において、置換基R及びRは、それぞれ独立に、炭素数2〜4のアルキル基を表すか、又は置換基R及びRは互いに結合して炭素数3〜6のヘテロ環を形成する。
上記一般式(1)において、置換基R及びRは、上記の定義に該当すればよく、特に限定するものではないが、例えば、それぞれ独立に、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、又はtert−ブチル基を挙げることができる。また、置換基R及びRが互いに結合して形成された炭素数3〜6のヘテロ環としては、特に限定するものではないが、例えば、アジリジン環、アゼチジン環、アゾリジン環、アジナン環、又はモルホリン環等を挙げることができる。これらのうち、好ましくは、エチル基、n−プロピル基、又はモルホリン環である。すなわち、上記一般式(1)において、−NRで表される基が、ジエチルアミノ基、エチル(n−プロピル)アミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、又はモルホリノ基であることが好ましい。
また、上記一般式(1)において、置換基Rは、炭素数3〜6のアルキル基を表す。
当該置換基Rは、上記の定義に該当すればよく、特に限定するものではないが、例えば、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、n−ヘキシル基、又はイソヘキシル基を挙げることができる。これらのうち、好ましくは、n−プロピル基、n−ブチル基、又はn−ヘキシル基である。
このように、一般式(1)で示されるアミン化合物(A)については、ポリウレタンフォームの成型性に優れるという点で、N,N−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、又はN−(3−アミノプロピル)モルホリンであることが好ましい。
上記一般式(1)で示されるアミン化合物(A)は、一般公知の製造方法により製造することができ、特に限定するものではないが、例えば、ジエチルアミノプロピオニトリルの水素化反応により製造することができる。
本発明のポリウレタンフォーム樹脂製造用触媒は、上記一般式(1)で示されるアミン化合物(A)に加えて、2−ヒドロキシメチルトリエチレンジアミン、N,N’−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素、2−(ジメチルアミノ)エタノール、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、6−ジメチルアミノ−1−ヘキサノール、1,1’−[[3−(ジメチルアミノ)プロピル]イミノ]ビス(2−プロパノール)、及び1−[ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミノ]−2−プロパノールからなる群より選択される第3級アミン化合物(B)を含有してもよい。なお、当該第3級アミン化合物(B)については、2−ヒドロキシメチルトリエチレンジアミン、及びN,N’−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素からなる群より選ばれる1種又は2種の第3級アミン化合物(B)が好ましい。
本発明において、アミン化合物(A)に対する第3級アミン化合物(B)の使用量、すなわち、[第3級アミン化合物(B)]/[アミン化合物(A)](重量比)は、特に限定するものではないが、通常95/5〜5/95(重量比)の範囲であり、好ましくは90/10〜10/90(重量比)の範囲であり、更に好ましくは85/15〜15/85(重量比)の範囲である。ここで、[第3級アミン化合物(B)]/[アミン化合物(A)](重量比)が95/5以下であれば、得られるポリウレタンフォームの伸び物性が良好で好ましく、一方、5/95以上であれば、得られるフォームの表面硬化性が良好で好ましい。
本発明のポリウレタンフォーム製造用触媒については、ポリウレタンフォームの成型性及び脱型性に優れ、金型を用いたポリウレタンフォームの生産性に優れるため、金型発泡ポリウレタンフォーム製造用触媒であることが好ましい。
次に本発明のポリウレタンフォーム製造用触媒を用いたポリウレタンフォームの製造方法について説明する。
本発明において、ポリウレタンフォームとは、ポリオール類とポリイソシアネート類とを、本発明のポリウレタンフォーム樹脂製造用触媒、及び必要に応じて追加の触媒、発泡剤、界面活性剤、難燃剤、架橋剤等の原料の存在下に反応(硬化)及び発泡させることにより得られるものをいう。なお、本発明において、ポリウレタンフォーム樹脂製造用触媒及び追加の触媒は、ポリオール類とポリイソシアネート類とのウレタン化反応(樹脂化反応)、ポリイソシアネート類と水とのウレア化反応(泡化反応)等の各反応を促進させるために使用される。
上記のポリオール類としては、特に限定するものではないが、例えば、従来公知のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、更にはリン含有ポリオールやハロゲン含有ポリオール等の難燃ポリオール等が挙げられる。これらのポリオールは単独で使用することもできるし、適宜混合して併用することもできる。
上記のポリエーテルポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、少なくとも2個以上の活性水素基を有する化合物(具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類、エチレンジアミン等のアミン類、エタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン類等が例示される。)を出発原料として、これとアルキレンオキサイド(具体的には、エチレンオキシドやプロピレンオキシドが例示される)との付加反応により製造されたものが挙げられる[例えば、Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985) Hanser Publishers社(ドイツ),p.42−53に記載の方法参照]。
上記のポリエステルポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、二塩基酸とグリコールの反応から得られるものや、ナイロン製造時の廃物、トリメチロールプロパン、ペンタエリストールの廃物、フタル酸系ポリエステルの廃物、廃品を処理し誘導したポリエステルポリオール等が挙げられる[例えば、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987)日刊工業新聞社 p.117の記載参照]。
上記のポリマーポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、上記ポリエーテルポリオールとエチレン性不飽和単量体(例えば、ブタジエン、アクリロニトリル、スチレン等が挙げられる)をラジカル重合触媒の存在下に反応させた重合体ポリオールが挙げられる。
上記の難燃ポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、リン酸化合物にアルキレンオキシドを付加して得られるリン含有ポリオールや、エピクロルヒドリンやトリクロロブチレンオキシドを開環重合して得られるハロゲン含有ポリオール、フェノールポリオール等が挙げられる。
上記のポリオール類については、特に限定するものではないが、平均水酸基価が20〜1000mgKOH/gの範囲であることが好ましく、軟質ポリウレタンフォーム樹脂や半硬質ポリウレタンフォーム樹脂を製造する際には平均水酸基価が20〜100mgKOH/gの範囲であることがより好ましく、硬質ポリウレタンフォーム樹脂を製造する際には平均水酸基価が100〜800mgKOH/gの範囲であることがより好ましい。
本発明のポリウレタンフォームの製造方法に使用されるポリイソシアネート類は、従来公知のものを用いることができ、特に限定するものではないが、例えば、トリレンジイソシアネート(以下、「TDI」と称する場合がある)、ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、「MDI」と称する場合がある)、ナフチレンジイシシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート類、ジシクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート類、及びこれらの混合体等が挙げられる。これらのうち好ましくはTDIとその誘導体、又はMDIとその誘導体であり、これらは単独で使用しても、混合して使用することもできる。
上記のTDIとその誘導体としては、例えば、2,4−TDIと2,6−TDIの混合物、TDIの末端イソシアネートプレポリマー誘導体等を挙げることができる。また、MDIとその誘導体としては、例えば、MDIとその重合体のポリフェニルポリメチレンジイソシアネートの混合体、末端イソシアネート基をもつジフェニルメタンジイソシアネート誘導体等を挙げることができる。
これらポリイソシアネート類のうち、軟質ポリウレタンフォーム樹脂や半硬質ポリウレタンフォーム樹脂製品には、TDIとその誘導体、MDIとその誘導体、又はそれらの両方が好適に使用される。また、硬質ポリウレタンフォーム樹脂には、MDIとその重合体のポリフェニルポリメチレンジイソシアネートの混合体が好適に使用される。
上記のポリイソシアネート類とポリオール類の混合割合としては、特に限定するものではないが、イソシアネートインデックス([イソシアネート基]/[イソシアネート基と反応しうる活性水素基]×100)で表すと、一般に40〜400の範囲が好ましい。より好ましくは50〜200の範囲であり、更に好ましくは60〜120の範囲である。
なお、本発明のポリウレタンフォーム製造用触媒は、ポリウレタンフォーム製品製造用の触媒として、単独で用いても良いが、必要に応じて他の泡化触媒、有機金属触媒、カルボン酸金属塩触媒、又は第4級アンモニウム塩触媒を併用しても良い。
上記の泡化触媒としては、従来公知のものでよく、特に限定されるものではないが、例えば、トリエタノールアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、又はN,N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルアミノエチル−N”−メチルアミノイソプロパノール等が挙げられる。
上記の有機金属触媒としては、従来公知のものでよく、特に限定するものではないが、例えば、スタナスジアセテート、スタナスジオクトエート、スタナスジオレエート、スタナスジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロライド、ジオクチル錫ジラウレート、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、又はナフテン酸コバルト等が挙げられる。
上記のカルボン酸金属塩触媒としては、従来公知のものでよく、特に限定するものではないが、例えば、カルボン酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等が挙げられる。ここで、カルボン酸としては、特に限定するものではないが、例えば、酢酸、プロピオン酸、2−エチルヘキサン酸、アジピン酸等の脂肪族モノ若しくはジカルボン酸類、安息香酸、又はフタル酸等の芳香族モノ若しくはジカルボン酸類等が挙げられる。また、カルボン酸塩を形成すべき金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、又はカリウム等のアルカリ金属、カルシウム、又はマグネシウム等のアルカリ土類金属が好適なものとして挙げられる。
上記の第4級アンモニウム塩触媒としては、従来公知のものでよく、特に限定するものではないが、例えば、テトラメチルアンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウムハロゲン化物、水酸化テトラメチルアンモニウム塩等のテトラアルキルアンモニウム水酸化物、テトラメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムギ酸塩、又は2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩等のテトラアルキルアンモニウム有機酸塩類が挙げられる。
本発明のポリウレタンフォームの製造方法においては、上記したとおり、本発明のポリウレタンフォーム製造用触媒を単独で、又は上記した他の触媒と混合して使用することができるが、これらを混合して使用するにあたっては、必要ならば、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール又は水等の溶媒を併せて使用することができる。当該溶媒の量は、特に限定するものではないが、好ましくは本発明のポリウレタンフォーム製造用触媒を単独で、又は上記した他の触媒と混合した触媒の全量に対して3重量倍以下である。本発明の方法においては、本発明のポリウレタンフォーム製造用触媒、本発明のポリウレタンフォーム製造用触媒と上記した他の触媒の混合物、又は本発明のポリウレタンフォーム製造用触媒と上記した他の触媒と上記した溶媒の混合物をポリオール類に添加して使用してもよいし、個々の成分を別々にポリオール類に添加しても使用してもよく、特に制限はない。
ポリウレタンフォーム製造用触媒中のアミン化合物(A)の使用量は、特に限定するものではないが、使用されるポリオール類 100重量部に対し、通常、0.03〜9重量部の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部の範囲である。
また、ポリウレタンフォーム製造用触媒中の第3級アミン化合物(B)の使用量は、特に限定するものではないが、使用されるポリオール類 100重量部に対し、通常0.03〜9重量部の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部の範囲である。
即ち、本発明のポリウレタンフォーム製造用触媒の使用量は、使用されるポリオール類 100重量部に対し、通常、0.03〜18重量部の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.1〜10重量部の範囲である。
本発明のポリウレタンフォームの製造方法において、必要であれば、発泡剤を使用することができる。発泡剤としては、特に限定するものではないが、例えば、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)、1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea)等のフロン系化合物、HFE−254pc等のハイドロフルオロエーテル類、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze)、1,1,3,3−テトラフルオロプロペン、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225ye)、1,1,1−トリフルオロプロペン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225zc)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロブト−2−エン、1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225yc)、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225yez)、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HFCO−1233zd)、若しくは1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタ−2−エン(HFO−1336mzz)等のハイドロハロオレフィン類、低沸点炭化水素、水、液化炭酸ガス、ジクロロメタン、ギ酸、アセトン等が挙げられる。これらを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。低沸点炭化水素としては、通常、沸点が通常−30〜70℃の炭化水素が使用され、その具体例としては、プロパン、ブタン、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン及びこれらの混合物が挙げられる。
発泡剤の使用量は、所望の密度やポリウレタンフォーム物性に応じて決定されるため、特に限定するものではないが、一般的には、得られるポリウレタンフォーム密度が、通常5〜1000kg/m、好ましくは10〜500kg/mの範囲となるように選択される。
本発明のポリウレタンフォームの製造方法において、必要であれば、整泡剤として界面活性剤を用いることができる。使用される界面活性剤としては、例えば、従来公知の有機シリコーン系界面活性剤が挙げられ、具体的には、有機シロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、シリコーン−グリース共重合体等の非イオン系界面活性剤、又はこれらの混合物等が例示される。それらの使用量は、ポリオール類 100重量部に対して通常0.1〜10重量部であることが好ましい。
本発明のポリウレタンフォームの製造方法において、必要であれば、架橋剤又は鎖延長剤を用いることができる。架橋剤又は鎖延長剤としては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリン等の低分子量の多価アルコール類、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の低分子量のアミンポリオール類、エチレンジアミン、キシリレンジアミン、メチレンビスオルソクロルアニリン等ポリアミン類を挙げることができる。
本発明のポリウレタンフォームの製造方法において、必要であれば、難燃剤を用いることができる。使用される難燃剤としては、例えば、リン酸とアルキレンオキシドとの付加反応によって得られるプロポキシル化リン酸、プロポキシル化ジブチルピロリン酸等の含リンポリオールの様な反応型難燃剤、トリクレジルホスフェート等の第3リン酸エステル類、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート等のハロゲン含有第3リン酸エステル類、ジブロモプロパノール、ジブロモネオペンチルグリコール、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン含有有機化合物類、酸化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸アルミニウム等の無機化合物等が挙げられる。その量は特に限定されるものではなく、要求される難燃性に応じて異なるが、通常ポリオール類 100重量部に対して4〜20重量部であることが好ましい。
本発明のポリウレタンフォームの製造方法において、必要であれば、着色剤や、老化防止剤、その他従来公知の添加剤等も使用できる。これらの添加剤の種類、添加量は、使用される添加剤の通常の使用範囲でよい。
本発明のポリウレタンフォームの製造方法は、通常、上記原料を混合した混合液を急激に混合、攪拌した後、適当な容器又はモールド(金型)に注入して発泡成型することにより行われる。混合、攪拌は一般的な攪拌機や専用のポリウレタン発泡機を使用して実施すればよい。ポリウレタン発泡機としては、例えば、高圧、低圧、又はスプレー式の機器が使用される。
本発明のポリウレタンフォームの製造方法により得られるポリウレタンフォーム製品としては、例えば、軟質ポリウレタンフォーム、半硬質ポリウレタンフォーム、硬質ポリウレタンフォーム等が挙げられる。本発明のポリウレタンフォームの製造方法は、具体的には、自動車内装材として用いられる軟質ポリウレタンフォームのカーシート、半硬質ポリウレタンフォームのインスツルメントパネルやハンドル及び硬質ポリウレタンフォームにて製造される断熱材の製造に特に好適に使用される。
なお、本発明において、軟質ポリウレタンフォームとは、一般的にオープンセル構造を有し、高い通気性を示す可逆変形可能な発泡体をいう[Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publishers社(ドイツ),p.161〜233や、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、p.150〜221の記載参照]。軟質ポリウレタンフォームの物性としては、特に限定するものではないが、一般的には、密度が10〜100kg/m、圧縮強度(ILD25%)が200〜8000kPa、伸び率が80〜500%の範囲である。
また、半硬質ポリウレタンフォームとは、密度及び圧縮強度は軟質ポリウレタンフォームよりも高いものの、軟質ポリウレタンフォームと同様にオープンセル構造を有し、高い通気性を示す可逆変形可能な発泡体をいう[Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publishers社(ドイツ),p.223〜233や、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、p.211〜221の記載参照]。また、使用するポリオール、ポリイソシアネート原料も軟質ポリウレタンフォームと同様であるため、一般に軟質ポリウレタンフォームに分類される。半硬質ポリウレタンフォームの物性は、特に限定するものではないが、一般的には、密度が40〜800kg/m、圧縮強度(ILD25%)が10〜200kPa、伸び率が40〜200%の範囲である。本発明において、軟質ポリウレタンフォームは、使用する原料及び発泡体の物性範囲から半硬質ポリウレタンフォームを含む場合がある。
さらに、硬質ポリウレタンフォームとは、高度に架橋されたクローズドセル構造を有し、可逆変形不可能なフォームをいう[Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publishers社(ドイツ),p.234〜313や、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、p.224〜283の記載参照]。硬質ウレタンフォームの物性は、特に限定するものではないが、一般的には、密度が10〜100kg/m、圧縮強度が50〜1000kPaの範囲である。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、文書中及び表中の重量部は、全ポリオールの合計重量を100とした場合の重量比を示す。
製造例1.
2Lのセパラブルフラスコにピペラジン 43.1g(0.5mol)、及びトリエチルアミン 151.8g(1.5mol)を仕込み、トルエンで希釈した。窒素置換後、これにトルエンで希釈した2,3−ジブロモプロピオン酸エチル(東京化成工業社製)を攪拌しながら添加し、100℃で24時間熟成反応を行った。放冷後、析出物(トリエチルアミンの塩酸塩)をろ過により除去し、得られた反応液を濃縮して固体(エステル体)を得た。この固体をテトロヒドロフランに溶解させ、氷浴で冷却した水素化アルミニウムリチウムのテトロヒドロフラン溶液に攪拌しながら添加した。更に、室温で2時間撹拌した後、水、15%水酸化ナトリウム水溶液を加え(反応停止)、不溶物をろ過により除去した。得られたろ液を濃縮し、酢酸エチルによる抽出操作を行い、水層から目的化合物である2−ヒドロキシメチルトリエチレンジアミンを48g得た(収率68%)。
製造例2.
2LのセパラブルフラスコにN,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン 1022.1g(10.0mol)、尿素 60.0g(1.0mol)を仕込み、120℃で6時間撹拌した。加熱撹拌中に生成するアンモニアガスは、反応系外に抜出し、20%塩酸に吸収させた。その後、未反応のN,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミンを蒸留によって取り除き目的化合物であるN,N’−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素を195g得た(収率85%)。
その他、原材料としては下記のものを用いた。
ポリオールA: サンニックスFA−703(ポリオール、OH価=32.9mgKOH/g、三洋化成工業株式会社製)
ポリオールB: サンニックスFA−728R(ポリオール、OH価=28.2mgKOH/g、三洋化成工業株式会社製)
架橋剤: 2,2’,2’’−ニトリロトリエタノール(架橋剤、富士フイルム和光純薬株式会社製)
整泡剤A: SRX274C(シリコーン整泡剤、東レ・ダウコーニングシリコーン社製)
整泡剤B: NIAX SILICONE Y−10366(シリコーン整泡剤、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)
発泡剤: 水
ポリイソシアネート液: トリレンジイソシアネート(東ソー株式会社製コロネートT−80,NCO含量=48.3%)とポリメリックMDI(東ソー株式会社製ミリオネートMR200,NCO含量=31.0%)の混合物(重量比=80/20)
実施例1〜7及び比較例1〜4.
本発明のポリウレタンフォーム製造用触媒を用い、軟質高弾性ポリウレタンフォームを製造した。ポリオールA 60重量部、ポリオールB 40重量部、架橋剤 4重量部、整泡剤A 0.4重量部、整泡剤B 0.3重量部及び発泡剤(水) 3.0重量部を、秤量し、十分に攪拌混合して原料配合液を調整した。次いで、調整した原料配合液 53.9gを300mlポリエチレンカップに取り、更に表1、2、及び3に示した触媒組成物を添加し、25℃に温度調整した。なお、前記触媒組成物添加量は、反応性が下記のゲルタイムで60±1秒となるように調整したものである。25℃に温度調整したポリイソシアネート液(TDIとポリメリックMDIの混合物)をイソシアネートインデックス〔[イソシアネート基]/[OH基](モル比)×100)〕が105となる量だけ前記の原料配合液のカップの中に入れ、次いで、素早く攪拌機にて6000rpmで5秒間攪拌した。混合攪拌した混合液を60℃に温度調節した2Lポリエチレンカップに移し発泡中の反応性を以下に示す方法で測定した。
[反応性の測定]
・クリームタイム: 発泡開始時間、フォームが上昇開始する時間を目視にて測定
・ゲルタイム: 反応が進行し液状物質より、樹脂状物質に変わる時間を目視にて測定
次に原料スケールをアップさせ同様な操作にて60℃に温度調節したモールド(内寸法、25×25×8cmのアルミ製)内にポリウレタンフォームの全密度が約48kg/mとなるように原料配合液とポリイソシアネート液の混合液を入れ、蓋をして発泡成形を行った。発泡反応開始から7分後にポリウレタンフォームを脱型した際の成型状態を以下に示す方法で判定した。その後、室温で1週間養生した後に、ポリウレタンフォームの耐久物性を以下に示す方法で測定した。
[ポリウレタンフォームの成型状態]
○: 外観及び内部が全て正常
×: 外観又は内部に異常な部分有り。
以下に異常を示す用語を説明する。
セル荒れ: 気泡が合一して、粗大化していること
コラップス: 発泡体が陥没して、高密度化していること
スキン剥離: ポリウレタンフォーム表皮の硬化が不十分でポリウレタンフォーム本体から剥がれること
不可逆変形: ポリウレタンフォームを圧縮した後、元の寸法へ回復しないこと。
[ポリウレタンフォームの耐久物性]
ポリウレタンフォームの耐久物性として、湿熱永久歪を測定した。湿熱永久歪は、湿熱劣化させたポリウレタン樹脂を一定時間圧縮した際にどれだけ永久圧縮歪が残るかを測定するものである。よって、圧縮試験前後の厚さ差異が小さいほど、耐久物性が良いといえる。
成型フォームの中心部から、縦5cm、横5cm、厚さ2.5cmの寸法でフォームをカットして取り出し、これを50℃、相対湿度95%の条件下、22時間、厚さ方向に50%の圧縮試験を行い、寸法変化率を測定した。湿熱永久歪を以下の式により計算した。
湿熱永久歪(%)=(A−B)/A×100
A: 初期の厚さ(cm)
B: 圧縮試験後の厚さ(cm)。
[ポリウレタンフォームの表面キュア性]
40℃に温度調節したモールド(内寸法、30×30×2.5cmのアルミ製)内に全密度が約65kg/mとなるように原料配合液とポリイソシアネート液の混合液を入れ、蓋をして発泡成形を行った。発泡反応開始から5分後にポリウレタンフォームを脱型した。成型したポリウレタンフォームの表面キュア性を以下に示す指標で5段階評価した。数字が大きいほどポリウレタンフォームの表面の剥離が少なく、好ましいことを表す。
5: スキン剥離無し
4: スキン剥離小(剥離面積が全面積の5%以下)
3: スキン剥離中(剥離面積が全面積の10%以上)
2: スキン剥離大(剥離面積が全面積の25%以上)
1: スキン剥離特大(剥離面積が全面積の50%以上)。
[ポリウレタンフォームの臭気]
40℃に温度調節したモールド(内寸法、30×30×2.5cmのアルミ製)内に全密度が約65kg/mとなるように混合液を入れ、蓋をして発泡成形を行った。発泡反応開始から5分後にポリウレタンフォームを脱型した際の臭気の強さを以下に示す指標で3段階評価した。数字が大きいほど臭気が少なく、好ましいことを表す。
3: 殆ど感じられない
2: やや感じられる
1: 明らかに感じられる。
Figure 2020002235
実施例1から明らかなように、本発明の触媒を用いて得られたポリウレタンフォームは、ポリウレタンフォームの脱型時臭気が3と判定され、殆ど臭気は感じられない。
また、実施例1から明らかなように、本発明の触媒を用いて得られたポリウレタンフォームは、表面キュア性が4と判定され、スキン剥離が小さい。
これに対し、比較例1〜比較例2では、ポリウレタンフォームの表面キュア性が1又は2と判定され、スキン剥離が大きい。
Figure 2020002235
Figure 2020002235
Figure 2020002235
実施例2〜実施例7から明らかなように、本発明の触媒を用いて得られたポリウレタンフォームは、ポリウレタンフォームの脱型時臭気が3と判定され、殆ど臭気は感じられない。
また、実施例2〜実施例7から明らかなように、本発明の触媒を用いて得られたポリウレタンフォームは、表面キュア性が4又は5と判定され、スキン剥離が全く無いか或いはスキン剥離が小さい。
これに対し、比較例3〜比較例4では、ポリウレタンフォームの表面キュア性が2と判定され、スキン剥離が大きい。
さらに、比較例3では、ポリウレタンフォームの湿熱永久歪が30%を超えており、ポリウレタンフォームの耐久物性が明らかに劣る。
本発明の触媒を用いて製造されるポリウレタンフォーム樹脂は、自動車内装材として用いられる軟質ポリウレタンフォームのカーシート、半硬質ポリウレタンフォームのインスツルメントパネルやハンドル及び硬質ポリウレタンフォームにて製造される断熱材の製造等として有用である。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2020002235
    (式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数2〜4のアルキル基を表すか、又はR及びRは互いに結合して炭素数3〜6のヘテロ環を形成する。Rは、炭素数3〜6のアルキル基を表す。)
    で示されるアミン化合物(A)を含むポリウレタンフォーム製造用触媒。
  2. 一般式(1)で示されるアミン化合物(A)と、2−ヒドロキシメチルトリエチレンジアミン、N,N’−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素、2−(ジメチルアミノ)エタノール、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、6−ジメチルアミノ−1−ヘキサノール、1,1’−[[3−(ジメチルアミノ)プロピル]イミノ]ビス(2−プロパノール)、及び1−[ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミノ]−2−プロパノールからなる群より選択される第3級アミン化合物(B)を含有する請求項1に記載のポリウレタンフォーム製造用触媒。
  3. 一般式(1)で示されるアミン化合物(A)と、2−ヒドロキシメチルトリエチレンジアミン、及びN,N’−ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]尿素からなる群より選択される1種又は2種の第3級アミン化合物(B)を含有する請求項1に記載のポリウレタンフォーム製造用触媒。
  4. −NRで表される基が、ジエチルアミノ基、エチル(n−プロピル)アミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、又はモルホリノ基であり、尚且つRが、n−プロピル基、n−ブチル基、又はn−ヘキシル基であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製造用触媒。
  5. 一般式(1)で示されるアミン化合物(A)が、N,N−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、又はN−(3−アミノプロピル)モルホリンであることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製造用触媒。
  6. アミン化合物(A)と第3級アミン化合物(B)について、[第3級アミン化合物(B)]/[アミン化合物(A)](重量比)が95/5〜5/95(重量比)の範囲であることを特徴とする、請求項2乃至5のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製造用触媒。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製造用触媒からなる金型発泡ポリウレタンフォーム製造用触媒。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製造用触媒を用い、金型内でポリオールとポリイソシアネートを反応させることを特徴とするポリウレタンフォームの製造方法。
  9. 温度40℃以下に調整した金型内でポリオールとポリイソシアネートを反応させることを特徴とする、請求項8に記載のポリウレタンフォームの製造方法。
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