JP2019085513A - ポリウレタン樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリウレタン樹脂の製造方法 Download PDF

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裕志 藤原
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Abstract

【課題】 芳香族アミン化合物の残存量が抑えられたポリウレタン樹脂の製造方法を提供する。【解決手段】 第三級アミン化合物(A)を含有し、[泡化反応速度定数/樹脂化反応速度定数]の値が0.2以下である触媒組成物を用いる。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリウレタン樹脂の製造方法に関する。
ポリウレタン樹脂は、通常、ポリオールとポリイソシアネートとを触媒及び必要に応じて発泡剤、界面活性剤、難燃剤、架橋剤等の存在下に反応させて製造される。ポリウレタン樹脂の製造には、通常、金属系化合物や第3級アミン化合物が触媒として使用されている。これらは単独での使用又は併用することにより工業的に多用されている。
発泡剤として水、低沸点有機化合物、又はそれらの両方を用いるポリウレタンフォームの製造においては、生産性、成形性に優れることから、これら触媒のうち、とりわけ第3級アミン化合物が広く用いられている。このような第3級アミン化合物としては、例えば、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(TEDA)、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N−ジメチルエタノールアミン等が挙げられる(例えば、非特許文献1参照)。金属系化合物は、例えば、有機スズ化合物等の有機金属化合物がよく用いられるが、生産性、成形性が悪化するとともに、金属系触媒の中には鉛、錫、水銀等の重金属を含むものがあり、製品中に残った重金属による毒性問題や環境問題が懸念されることから、ほとんどの場合、第3級アミン触媒と併用されることが多く単独での使用は少ない。
近年、環境や健康への意識の高まりから、ポリウレタンフォームからの揮発成分(VOC)について低減の動きが広がり、各種業界団体で規制が制定されている。中でも、2,4−ジアミノトルエン(TDA)、4,4’−メチレンジアニリン(MDA)に代表される芳香族アミン化合物は毒性が高いことから、特に厳しく規制の対象となっている。例えば、欧州ポリウレタン工業会が定めたCertiPUR規格、米国ポリウレタン工業会が定めたCertiPUR−US規格においては、TDA、MDA共に、ポリウレタンフォーム中の残存量を5ppm以下にすることが定められている。
岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社 p.118
本発明は、上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、MDA等の芳香族アミン化合物の残存量が抑えられたポリウレタン樹脂の製造方法を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、ポリウレタン樹脂製造用触
媒として、第三級アミン化合物(A)を含有し、[泡化反応速度定数/樹脂化反応速度定数]の値が0.2以下である触媒組成物を用いると、ポリウレタン樹脂中の芳香族アミン化合物の残存量が低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に示すとおりのポリウレタン樹脂の製造方法に関する。
[1] 第三級アミン化合物(A)を含有し、[泡化反応速度定数/樹脂化反応速度定数]の値が0.2以下である触媒組成物を用いることを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
[2] 第三級アミン化合物(A)が、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、N−エチルモルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、N−(N’,N’−2−ジメチルアミノエチルモルホリン)、N,N−ジメチルアミノエタノール、1,1’−[[3−(ジメチルアミノ)プロピル]イミノ]ビス(2−プロパノール)、ジメチルベンジルアミン、3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルプロピルアミン)、テトラメチルグアニジン、3−(ジメチルアミノ)プロピルイミダゾール、ジメチルエタノールアミン、1,3−ビス(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロパノール、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N−メチル−N’−(2−メトキシエチル)ピペラジン、及び下記一般式(1)又は下記一般式(2)で表されるアミン化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする[1]に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
Figure 2019085513
[上記一般式(1)中、R、Rは、各々独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。mは、1又は2である。]
Figure 2019085513
[上記一般式(2)中、R〜R10は各々独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。]
[3] 第三級アミン化合物(A)を含有し、[泡化反応速度定数/樹脂化反応速度定数]の値が0.2以下である触媒組成物が、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、N−エチルモルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、N−(N’,N’−2−ジメチルアミノエチルモルホリン)、N,N−ジメチルアミノエタノール、1,1’−[[3−(ジメチルアミノ)プロピル]イミノ]ビス(2−プロパノール)、ジメチルベンジルアミン、3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルプロピルアミン)、テトラメチルグアニジン、3−(ジメチルアミノ)プロピルイミダゾール、ジメチルエタノールアミン、1,3−ビス(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロパノール、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N−メチル−N’−(2−メトキシエチル)ピペラジン、及び下記一般式(1)又は下記一般式(2)で表されるアミン化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上のみからなる触媒組成物であることを特徴とする[1]に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
Figure 2019085513
[上記一般式(1)中、R、Rは、各々独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。mは、1又は2である。]
Figure 2019085513
[上記一般式(2)中、R〜R10は各々独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。]
[4] ポリオールとポリイソシアネートとを使用することを特徴とする、[1]乃至[3]のいずれかに記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
[5] 第三級アミン化合物(A)の使用量が、ポリオール100重量部に対して0.01〜30重量部の範囲であることを特徴とする、[1]乃至[4]のいずれかに記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
本発明のポリウレタン樹脂の製造方法により、芳香族アミン化合物の残存量が低減されたポリウレタン製品を生産性、成形性良く得ることができるため、ポリウレタン樹脂の製造に好適に使用することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリウレタン樹脂の製造方法は、第三級アミン化合物(A)を含有し、[泡化反応速度定数/樹脂化反応速度定数]の値が0.2以下である触媒組成物を用いることをその特徴とする。
本発明において、樹脂化反応速度定数(k1w)とは、以下の方法で算出されるパラメータである。
すなわち、トルエンジイソシアネートとジエチレングリコールを、イソシアネート基/水酸基のモル比が1.0になるように仕込み、触媒として第三級アミン化合物を一定量添加し、ベンゼン溶媒中で一定の温度に保って反応させ、未反応イソシアネート量を測定する。ここで、トルエンジイソシアネートとジエチレングリコールの反応が各々の濃度に一次であると仮定すると、次式が成立する。
dx/dt=k(a−x) (3)
[上記式(3)中、x:反応したNCO基の濃度(mol/L)、a:NCO基の初期濃度(mol/L)、k:反応速度定数(L/mol・h)、t:反応時間(h)]。
上記式(3)に、初期条件であるt=0、x=0を代入して積分すると、次式(4)が成立する。
1/(a−x)=kt+1/a (4)
k=ko+KcC (5)
[上記式(4)中、ko:無触媒の反応速度定数(L/mol・h)、Kc:触媒定数(L/g・mol・h)、C:反応系の触媒濃度(g/L)]。
上記式(4)より反応速度定数kを求め、上記式(5)に代入して触媒定数Kcを求める。求めた触媒定数Kcを触媒の分子量で除して、重量当りの活性能とみなしうる樹脂化反応速度定数k1w(L/g・mol・h)を求める(下記式(6)参照)。
Kc/mc=k1w (6)
[上記式(6)中、mc:触媒の分子量]。
一方、泡化反応定数(k2w)は、上記した樹脂化反応と同様の条件でトルエンジイソシアネートと水をベンゼン溶媒中で反応させることにより、上記と同様にして求める。
[泡化反応速度定数/樹脂化反応速度定数]の値が0.2以下の第三級アミン化合物(A)としては、特に限定するものではないが、例えば、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、N−エチルモルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、N−(N’,N’−2−ジメチルアミノエチルモルホリン)、N,N−ジメチルアミノエタノール、1,1’−[[3−(ジメチルアミノ)プロピル]イミノ]ビス(2−プロパノール)、ジメチルベンジルアミン、3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルプロピルアミン)、テトラメチルグアニジン、3−(ジメチルアミノ)プロピルイミダゾール、ジメチルエタノールアミン、1,3−ビス(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロパノール、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N−メチル−N’−(2−メトキシエチル)ピペラジン、又は上記一般式(1)若しくは上記一般式(2)で表されるアミン化合物等が挙げられる。
すなわち、本発明の第三級アミン化合物(A)としては、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、N−エチルモルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、N−(N’,N’−2−ジメチルアミノエチルモルホリン)、N,N−ジメチルアミノエタノール、1,1’−[[3−(ジメチルアミノ)プロピル]イミノ]ビス(2−プロパノール)、ジメチルベンジルアミン、3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルプロピルアミン)、テトラメチルグアニジン、3−(ジメチルアミノ)プロピルイミダゾール、ジメチルエタノールアミン、1,3−ビス(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロパノール、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N−メチル−N’−(2−メトキシエチル)ピペラジン、又は上記一般式(1)若しくは上記一般式(2)で表されるアミン化合物であることが好ましい。
なお、芳香族アミン化合物の残存量がより低減できる点で、本発明における、第三級アミン化合物(A)を含有し、[泡化反応速度定数/樹脂化反応速度定数]の値が0.2以下である触媒組成物については、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、N−エチルモルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、N−(N’,N’−2−ジメチルアミノエチルモルホリン)、N,N−ジメチルアミノエタノール、1,1’−[[3−(ジメチルアミノ)プロピル]イミノ]ビス(2−プロパノール)、ジメチルベンジルアミン、3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルプロピルアミン)、テトラメチルグアニジン、3−(ジメチルアミノ)プロピルイミダゾール、ジメチルエタノールアミン、1,3−ビス(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロパノール、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N−メチル−N’−(2−メトキシエチル)ピペラジン、及び下記一般式(1)又は下記一般式(2)で表されるアミン化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上のみからなる触媒組成物であることが好ましい。
上記一般式(1)又は一般式(2)で示される化合物については、それらの光学活性体、ジアステレオマー、又は幾何異性体が含まれていても良い。
上記一般式(1)において、置換基R、及びRについては上記の定義に該当すればよく、特に限定するものではないが、例えば、各々独立に、水素原子、水酸基、ヒドロキシメチル基、炭素数1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、又はtert−ブチル基等)、炭素数1〜4のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、又はsec−ブトキシ基等)等を挙げることができる。これらのうち、好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、又はメトキシ基である。
本発明において好ましい一般式(1)で表されるアミン化合物としては、例えば、上記一般式(1)において、置換基R、Rが各々独立して、水素原子、メチル基、エチル基、又はヒドロキシメチル基を表すアミン化合物(但し、RとRが全て同じ置換基を表すことはない)、又は上記一般式(1)において、置換基R、Rの全てが水素原子である化合物等が挙げられる。上記一般式(1)において、置換基R、Rの全てが水素原子である化合物は、ポリウレタン樹脂製造における触媒活性上も好ましい。
上記一般式(1)で示されるアミン化合物の具体例としては、例えば、以下の化合物を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2019085513
上記一般式(1)で示されるアミン化合物の製造方法は、特に限定するものではないが、例えば、ジヒドロキシアルキルピペラジン類の環化反応により製造することができる(例えば、特開2010−37325号公報参照)。
また、上記一般式(1)で示されるアミン化合物の製造方法は、特に限定するものではないが、例えば、Khimiya Geterotsiklicheskikh Soedinenil,10,1404(1980)、国際公開第95/18104号パンフレット等に記載の方法により製造可能である。また、Journal of Medicinal Chemistry(1993),36(15),2075−2083や、特開2010−120887号公報に記載の方法等によって誘導されるヒドロキシアルキルピペラジン類のエチレンオキサイド付加物を分子内環化することによっても製造可能である。更には、例えば、特開2010−37325号公報に記載の方法、すなわちジヒドロキシアルキルピペラジン類の環化反応により製造することができる。
置換基を有する上記一般式(1)で示されるアミン化合物の製造方法については、対応する置換ピペラジンを使用することで製造可能である。置換ピペラジンの製造方法は、上記したヒドロキシアルキルピペラジン類の合成に関する公知技術等によって製造可能である。
上記一般式(2)において、置換基R、R、R、R、R、R、R、及びR10については、上記の定義に該当すればよく、特に限定するものではないが、例えば、各々独立に、水素原子、水酸基、ヒドロキシメチル基、炭素数1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、又はtert−ブチル基等)、炭素数1〜4のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、又はsec−ブトキシ基等)等を挙げることができる。これらのうち、好ましくは、各々独立に、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、又はメトキシ基である。
次に本発明の上記した触媒組成物を用いたポリウレタン樹脂の製造方法について説明する。
本発明において、ポリウレタン樹脂とは、ポリオールとポリイソシアネートとを、本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物、及び必要に応じて追加の触媒、発泡剤、界面活性剤、難燃剤、架橋剤等の原料の存在下に反応(硬化)及び発泡させることにより得られるものをいう。ただし、当該触媒の追加については、触媒組成物の一部に該当し、[泡化反応速度定数/樹脂化反応速度定数]の値が0.2以下である触媒組成物の要件を逸脱しない範囲での追加に限定される。なお、本発明において、触媒組成物は、ポリオールとポリイソシアネートとのウレタン化反応(樹脂化反応)、ポリイソシアネートと水とのウレア化反応(泡化反応)等の各反応を促進させるために使用される。
本発明の方法に使用されるポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、従来公知のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、更にはリン含有ポリオールやハロゲン含有ポリオール等の難燃ポリオール等が挙げられる。これらのポリオールは単独で使用することもできるし、適宜混合して併用することもできる。
ポリエーテルポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、少なくとも2個以上の活性水素基を有する化合物(具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類、エチレンジアミン等のアミン類、エタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン類等が例示される。)を出発原料として、これとアルキレンオキサイド(具体的には、エチレンオキシドやプロピレンオキシドが例示される)との付加反応により製造されたものが挙げられる[例えば、Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985) Hanser Publishers社(ドイツ),p.42−53に記載の方法参照]。
ポリエステルポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、二塩基酸とグリコールの反応から得られるものや、ナイロン製造時の廃物、トリメチロールプロパン、ペンタエリストールの廃物、フタル酸系ポリエステルの廃物、廃品を処理し誘導したポリエステルポリオール等が挙げられる[例えば、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987)日刊工業新聞社 p.117の記載参照]。
ポリマーポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、上記ポリエーテルポリオールとエチレン性不飽和単量体(例えば、ブタジエン、アクリロニトリル、スチレン等が挙げられる)をラジカル重合触媒の存在下に反応させた重合体ポリオールが挙げられる。
難燃ポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、リン酸化合物にアルキレンオキシドを付加して得られるリン含有ポリオールや、エピクロルヒドリンやトリクロロブチレンオキシドを開環重合して得られるハロゲン含有ポリオール、又はフェノールポリオール等が挙げられる。
本発明の方法においては、通常、平均水酸基価が20〜1000mgKOH/gの範囲のポリオール類が使用されるが、軟質ポリウレタン樹脂や半硬質ポリウレタン樹脂には平均水酸基価が20〜100mgKOH/gの範囲のものが、硬質ポリウレタン樹脂には平均水酸基価が100〜800mgKOH/gの範囲のものが、好適に使用される。
本発明の方法に使用されるポリイソシアネートは、従来公知のものでよく、特に限定するものではないが、例えば、トルエンジイソシアネート(以下、「TDI」と称する場合がある)、ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、「MDI」と称する場合がある)、ナフチレンジイシシアネート、又はキシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネート、又はイソホロンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート類、及びこれらの混合体等が挙げられる。これらのうち好ましくはTDIとその誘導体、又はMDIとその誘導体であり、これらは単独で使用しても、混合して使用しても差し支えない。
TDIとその誘導体としては、例えば、2,4−TDIと2,6−TDIの混合物、又はTDIの末端イソシアネートプレポリマー誘導体等を挙げることができる。また、MDIとその誘導体としては、例えば、MDIとその重合体のポリフェニルポリメチレンジイソシアネートの混合体、又は末端イソシアネート基をもつジフェニルメタンジイソシアネート誘導体等を挙げることができる。
これらイソシアネートのうち、軟質ポリウレタン樹脂や半硬質ポリウレタン樹脂製品には、TDIとその誘導体、MDIとその誘導体、又はそれらの両方が好適に使用される。また、硬質ポリウレタン樹脂には、MDIとその重合体のポリフェニルポリメチレンジイソシアネートの混合体が好適に使用される。
これらポリイソシアネートとポリオールの混合割合としては、特に限定するものではないが、イソシアネートインデックス([イソシアネート基]/[イソシアネート基と反応しうる活性水素基]×100)で表すと、一般に60〜400の範囲が好ましい。より好ましくは50〜200の範囲であり、更に好ましくは60〜120の範囲である。
なお、本発明の触媒組成物については、[泡化反応速度定数/樹脂化反応速度定数]の値が0.2を超えないことを条件として、必要に応じて泡化触媒や有機金属触媒、カルボン酸金属塩触媒、第4級アンモニウム塩触媒を併用しても良い。
泡化触媒としては、従来公知のものでよく、特に限定されるものではないが、例えば、トリエタノールアミン、ビスジメチルアミノエチルエーテル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、又はN,N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルアミノエチル−N”−メチルアミノイソプロパノール等が挙げられる。
有機金属触媒としては、従来公知のものでよく、特に限定するものではないが、例えば、スタナスジアセテート、スタナスジオクトエート、スタナスジオレエート、スタナスジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロライド、ジオクチル錫ジラウレート、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、又はナフテン酸コバルト等が挙げられる。
カルボン酸金属塩触媒としては、従来公知のものでよく、特に限定するものではないが、例えば、カルボン酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等が挙げられる。ここで、カルボン酸としては、特に限定するものではないが、例えば、酢酸、プロピオン酸、2−エチルヘキサン酸、又はアジピン酸等の脂肪族モノ及びジカルボン酸類、安息香酸、又はフタル酸等の芳香族モノ及びジカルボン酸類等が挙げられる。また、カルボン酸塩を形成すべき金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、又はカリウム等のアルカリ金属、カルシウム、又はマグネシウム等のアルカリ土類金属が好適なものとして挙げられる。
第4級アンモニウム塩触媒としては、従来公知のものでよく、特に限定するものではないが、例えば、テトラメチルアンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウムハロゲン化物、又は水酸化テトラメチルアンモニウム塩等のテトラアルキルアンモニウム水酸化物、テトラメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムギ酸塩、又は2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩等のテトラアルキルアンモニウム有機酸塩類が挙げられる。
本発明の方法においては、上記したとおり、本発明の触媒組成物を単独で、又は上記した他の触媒と混合して使用することができるが、これらを混合調整するにあたっては、必要ならば、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール又は水等の溶媒を使用することができる。溶媒の量は、特に限定するものではないが、好ましくは触媒の全量に対して3重量倍以下である。3重量倍を超えると、得られるフォームの物性に影響を及ぼすおそれがあり、また経済上の理由からも好ましくない。本発明の方法においては、このように調整された触媒組成物をポリオール類に添加して使用してもよいし、個々の成分を別々にポリオール類に添加しても使用してもよく、特に制限はない。
本発明の方法において、触媒組成物の使用量は、使用されるポリオール100重量部に対し、0.01〜30重量部の範囲が好ましい。0.01重量部より少ないと、触媒の効果が得られない場合がある。一方、30重量部を越えると、触媒を増やした効果が得られないばかりでなく、ポリウレタン樹脂の物性が悪化する場合がある。
本発明の方法において、必要であれば、発泡剤を使用することができる。発泡剤としては、特に限定するものではないが、例えば、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)、1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、又は1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea)等のフロン系化合物、HFE−254pc等のハイドロフルオロエーテル類、低沸点炭化水素、水、液化炭酸ガス、ジクロロメタン、ギ酸、又はアセトン等が挙げられる。これらを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。低沸点炭化水素としては、通常、沸点が通常−30〜70℃の炭化水素が使用され、その具体例としては、プロパン、ブタン、ペンタン、シクロペンタン、又はヘキサン、又はこれらの混合物が挙げられる。
発泡剤の使用量は、所望の密度やフォーム物性に応じて決定されるため、特に限定するものではないが、一般的には、得られるフォーム密度が、通常5〜1000kg/mであることが好ましく、より好ましくは10〜500kg/mの範囲となるように選択される。
本発明の方法において、必要であれば、整泡剤として界面活性剤を用いることができる。使用される界面活性剤としては、例えば、従来公知の有機シリコーン系界面活性剤が挙げられ、具体的には、有機シロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、又はシリコーン−グリース共重合体等の非イオン系界面活性剤、又はこれらの混合物等が例示される。それらの使用量は、ポリオール100重量部に対して通常0.1〜10重量部である。
本発明の方法において、必要であれば、架橋剤又は鎖延長剤を用いることができる。架橋剤又は鎖延長剤としては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、又はグリセリン等の低分子量の多価アルコール類、ジエタノールアミン、又はトリエタノールアミン等の低分子量のアミンポリオール類、エチレンジアミン、キシリレンジアミン、又はメチレンビスオルソクロルアニリン等ポリアミン類を挙げることができる。
本発明の方法において、必要であれば、難燃剤を用いることができる。使用される難燃剤としては、例えば、リン酸とアルキレンオキシドとの付加反応によって得られるプロポキシル化リン酸、プロポキシル化ジブチルピロリン酸等の含リンポリオールの様な反応型難燃剤、トリクレジルホスフェート等の第3リン酸エステル類、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート等のハロゲン含有第3リン酸エステル類、ジブロモプロパノール、ジブロモネオペンチルグリコール、又はテトラブロモビスフェノールA等のハロゲン含有有機化合物類、酸化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、又はリン酸アルミニウム等の無機化合物等が挙げられる。その量は特に限定されるものではなく、要求される難燃性に応じて異なるが、通常ポリオール100重量部に対して4〜20重量部が好ましい。
本発明の方法において、必要であれば、着色剤や、老化防止剤、その他従来公知の添加剤等も使用できる。これらの添加剤の種類、添加量は、使用される添加剤の通常の使用範囲でよい。
本発明の方法は、通常、上記原料を混合した混合液を急激に混合、攪拌した後、適当な容器又はモールドに注入して発泡成型することにより行われる。混合、攪拌は一般的な攪拌機や専用のポリウレタン発泡機を使用して実施すればよい。ポリウレタン発泡機としては、例えば、高圧、低圧、又はスプレー式の機器が使用される。
本発明の方法により得られるポリウレタン樹脂製品としては、例えば、発泡剤を使用しないエラストマーや、発泡剤を使用するポリウレタンフォーム等が挙げられる。本発明の方法は、このようなポリウレタンフォーム製品の製造に好適に使用される。
ポリウレタンフォーム製品としては、例えば、軟質ポリウレタンフォーム、半硬質ポリウレタンフォーム、又は硬質ポリウレタンフォーム等が挙げられる。本発明のポリウレタン樹脂の製造方法は、具体的には、軟質ポリウレタンフォームにて製造される家具材のマットレス、枕、クッション、自動車内装材のカーシート、天井材、ヘッドレスト、アームレスト、半硬質ポリウレタンフォームにて製造されるインスツルメントパネルやハンドル又は硬質ポリウレタンフォームにて製造される断熱材の製造に特に好適に使用される。
なお、本発明において、軟質ポリウレタンフォームとは、一般的にオープンセル構造を有し、高い通気性を示す可逆変形可能なフォームをいう[Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publishers社(ドイツ),p.161〜233や、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、p.150〜221の記載参照]。軟質ウレタンフォームの物性としては、特に限定するものではないが、一般的には、密度が10〜100kg/m3、圧縮強度(ILD25%)が200〜8000kPa、伸び率が80〜500%の範囲である。
また、半硬質ポリウレタンフォームとは、フォーム密度及び圧縮強度は軟質ポリウレタンフォームよりも高いものの、軟質ポリウレタンフォームと同様にオープンセル構造を有し、高い通気性を示す可逆変形可能なフォームをいう[Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publishers社(ドイツ),p.223〜233や、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、p.211〜221の記載参照]。また、使用するポリオール、イソシアネート原料も軟質ポリウレタンフォームと同様であるため、一般に軟質ポリウレタンフォームに分類される。半硬質ウレタンフォームの物性は、特に限定するものではないが、一般的には、密度が40〜800kg/m3、圧縮強度(ILD25%)が10〜200kPa、伸び率が40〜200%の範囲である。本発明において、軟質ポリウレタンフォームは、使用する原料及びフォーム物性から半硬質ポリウレタンフォームを含む場合がある。
さらに、硬質ポリウレタンフォームとは、高度に架橋されたクローズドセル構造を有し、可逆変形不可能なフォームをいう[Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publishers社(ドイツ),p.234〜313や、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、p.224〜283の記載参照]。硬質ウレタンフォームの物性は、特に限定するものではないが、一般的には、密度が10〜100kg/m3、圧縮強度が50〜1000kPaの範囲である。
本発明を以下の実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。なお、表中の(pbw)はポリオールを100重量部とした時の他の剤の重量部を示す。
なお、実施例、比較例における測定方法、評価方法は以下のとおりである。
[反応性の測定]
・クリームタイム:
発泡開始時間、フォームが上昇開始する時間を目視にて測定した。
・ゲルタイム:
反応が進行し液状物質より、樹脂状物質に変わる時間を測定した。
・ライズタイム:
フォームの上昇が停止する時間を変位センサ(キーエンス社製、型式:LF−2510)を用いて測定した。
次に原料スケールをアップさせ同様な操作にて60℃に温度調節したモールド(内寸法、25×25×8cmのアルミ製)内にフォーム全密度が51±1kg/mとなるように混合液を入れ、蓋をして発泡成形を行った。混合液を入れた時点から7分後にフォームを脱型した。成型フォームの物性、及び芳香族アミン含有量を以下に示す方法で測定した。
[フォームの物性]
・全密度:
成型フォームの重量を測定し、体積で除した。
・ILD:
ISO2439Bに則って実施した。成型フォームをクラッシング(75%で3回)した後、25%、又は65%に圧縮するのに要する荷重を測定した。
・ボールリバウンド:
直径16mm、質量16gの鋼球を470mmの高さから成型フォームに落下させ、跳ね返った最高の高さを記録する。ボールリバウンドを以下の式により計算した。
ボールリバウンド(%)=B/A×100
A:鋼球を落下させる高さ(mm)
B:跳ね返った最高の高さ(mm)。
・コア密度:
成型フォームの中心部から20×20×5cmをカットし、コア部分とする。コア部分の重量を測定し、体積で除した。
・CLD:
ISO3386/1に則って実施した。上記コア部分をクラッシング(75%で3回)した後、40%に圧縮するのに要する荷重を測定した。
[芳香族アミン含有量]
成型フォームの中心部から12×12×8cmをカットした。カットしたフォームをさらにカットし、3×3×2cmに64分割した。分割したフォームを5Lポリエチレンカップに入れ、酢酸の1%水溶液500gを入れた。スパチュラでフォームを押し、溶液になじませた。室温で5分間放置し、溶液部を回収した。その後、ポリエチレンカップに残ったフォームを、同様の操作で酢酸の1%水溶液に浸漬し、溶液部を回収する操作を2回繰り返した。回収した溶液を全て合わせ、エバポレーターで10倍に濃縮した。
濃縮した溶液を高速液体クロマトグラフィーで分析した。
装置:東ソー社製、UV−8020、CCPM−II
カラム:東ソー社製、TSKgel、ODS−80TsQA、4.6mm×15cm
温度:40℃
圧力:150kg/cm2
溶離液:アセトニトリル/水=40/60(wt/wt)
製造例1.
2Lのセパラブルフラスコにピペラジン 43.1g(0.5mol)、トリエチルアミン 151.8g(1.5mol)を仕込み、トルエンで希釈した。窒素置換後、これにトルエンで希釈した2,3−ジブロモプロピオン酸エチル(東京化成工業社製)を攪拌しながら添加し、100℃で24時間熟成反応を行った。析出したトリエチルアミンの臭素水素酸塩をろ過により除去し、得られた反応液を濃縮し、エステル体を合成した。このエステル体をテトロヒドロフランに溶解させ、氷浴下、水素化アルミニウムリチウムのテトロヒドロフラン溶液に攪拌しながら添加した。室温で2時間反応後、水、15%水酸化ナトリウム水溶液を加えて反応を停止し、不溶物をろ過により除去した。反応液を濃縮後、酢酸エチルで抽出洗浄した。酢酸エチルを除去し、目的化合物である1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−メタノール(例示化合物1)を48g得た(収率68%)。
実施例1〜実施例2、比較例1〜比較例3.
表2に示す原料配合比にてプレミックスAを調合した。
プレミックスA 85.0gを300mlポリエチレンカップに取り、更に表1に示した触媒組成物を添加し、20℃に温度調整した。別容器で20℃に温度調整したポリイソシアネート液(東ソー社製、CEF−456)をイソシアネートインデックス〔[イソシアネート基]/[OH基](モル比)×100)〕が80となる量だけプレミックスAのカップの中に入れ、素早く攪拌機にて6000rpmで5秒間攪拌した。混合攪拌した混合液を60℃に温度調節した2Lポリエチレンカップに移し発泡中の反応性を上記の方法で測定した。また、得られた軟質高弾性ポリウレタンフォームについて、上記の方法で評価した。
評価測定結果を表1に示した。
Figure 2019085513
表1における1)〜5)については、以下の通り。
1)例示化合物番号1で示されるアミン化合物の33.3重量%ジプロピレングリコール溶液
2)東ソー社製、TEDA−L33、トリエチレンジアミンの33.3重量%ジプロピレングリコール溶液
3)アルドリッチ社製、1−[ビス[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミノ]−2−プロパノール
4)東ソー社製、TOYOCAT−RX10、N,N,N’−トリメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ビス(2−アミノエチル)エーテル
5)東ソー社製、TOYOCAT−ET、ビスジメチルアミノエチルエーテルの70重量%ジプロピレングリコール溶液
Figure 2019085513
表2における1)〜4)については、以下の通り。
1)三洋化成社製、FA−921、ポリエーテルポリオール、OH価28mgKOH/g
2)東邦化学工業社、QB−8000
3)モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、Y−10366
4)東ソー社製、CEF−456、NCO含有量29重量%
表1のから明らかなように、本発明の第三級アミン化合物を含有し、[泡化反応速度定数/樹脂化反応速度定数]の値が0.2以下の触媒組成物を用いると(実施例1〜2)、芳香族アミン含有量がCertiPUR−US規格の5ppm以下に低減されたフォームを製造することができた。
これに対し、第三級アミン化合物を含有しているものの、[泡化反応速度定数/樹脂化反応速度定数]の値が0.2を超える触媒組成物を用いると(比較例1〜3)、製造されたフォーム中の芳香族アミン含有量が増加し、CertiPUR−US規格を満たさなかった。
本発明のポリウレタン樹脂の製造方法は、軟質ポリウレタンフォームにて製造される家具材のマットレス、枕、クッション、自動車内装材のカーシート、天井材、ヘッドレスト、アームレスト、半硬質ポリウレタンフォームにて製造されるインスツルメントパネルやハンドル及び硬質ポリウレタンフォームにて製造される断熱材等に有用に適用される。

Claims (5)

  1. 第三級アミン化合物(A)を含有し、[泡化反応速度定数/樹脂化反応速度定数]の値が0.2以下である触媒組成物を用いることを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
  2. 第三級アミン化合物(A)が、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、N−エチルモルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、N−(N’,N’−2−ジメチルアミノエチルモルホリン)、N,N−ジメチルアミノエタノール、1,1’−[[3−(ジメチルアミノ)プロピル]イミノ]ビス(2−プロパノール)、ジメチルベンジルアミン、3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルプロピルアミン)、テトラメチルグアニジン、3−(ジメチルアミノ)プロピルイミダゾール、ジメチルエタノールアミン、1,3−ビス(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロパノール、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N−メチル−N’−(2−メトキシエチル)ピペラジン、及び下記一般式(1)又は下記一般式(2)で表されるアミン化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
    Figure 2019085513
    [上記一般式(1)中、R、Rは、各々独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。mは、1又は2である。]
    Figure 2019085513
    [上記一般式(2)中、R〜R10は各々独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。]
  3. 第三級アミン化合物(A)を含有し、[泡化反応速度定数/樹脂化反応速度定数]の値が0.2以下である触媒組成物が、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、N−エチルモルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、N−(N’,N’−2−ジメチルアミノエチルモルホリン)、N,N−ジメチルアミノエタノール、1,1’−[[3−(ジメチルアミノ)プロピル]イミノ]ビス(2−プロパノール)、ジメチルベンジルアミン、3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルプロピルアミン)、テトラメチルグアニジン、3−(ジメチルアミノ)プロピルイミダゾール、ジメチルエタノールアミン、1,3−ビス(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロパノール、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N−メチル−N’−(2−メトキシエチル)ピペラジン、及び下記一般式(1)又は下記一般式(2)で表されるアミン化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上のみからなる触媒組成物であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
    Figure 2019085513
    [上記一般式(1)中、R、Rは、各々独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。mは、1又は2である。]
    Figure 2019085513
    [上記一般式(2)中、R〜R10は各々独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。]
  4. ポリオールとポリイソシアネートとを使用することを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
  5. 第三級アミン化合物(A)の使用量が、ポリオール100重量部に対して0.01〜30重量部の範囲であることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
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