JP2003073439A - ポリウレタン製造用触媒及びポリウレタンの製造方法 - Google Patents

ポリウレタン製造用触媒及びポリウレタンの製造方法

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JP2003073439A
JP2003073439A JP2001270429A JP2001270429A JP2003073439A JP 2003073439 A JP2003073439 A JP 2003073439A JP 2001270429 A JP2001270429 A JP 2001270429A JP 2001270429 A JP2001270429 A JP 2001270429A JP 2003073439 A JP2003073439 A JP 2003073439A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 臭気問題や毒性、環境問題を引き起こさない
ポリウレタン製品を生産性、成形性良く得る製造方法と
それに使用される触媒を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1〜R4及びR6〜R9は各々独立して水素原子
又は炭素数1〜16のアルキル基を表し、R5は水素原
子、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数1〜16のア
ミノアルキル基、炭素数1〜16のN−メチルアミノア
ルキル基、又は炭素数1〜16のN,N−ジメチルアミ
ノアルキル基を表す。R5はR1,R2,R8又はR9と任
意に結合してピぺラジン構造又はピリミジン構造を有す
る環状化合物となっても良い。但し、窒素に結合する置
換基R1、R2、R5、R8及びR9のうち、40%〜80
%の置換基は水素原子を表す。n、mは各々独立して1
〜5の整数を表す。aは1〜6の整数を表す。)で示さ
れるアミン化合物をポリウレタン製造用触媒として用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟質、硬質、半硬
質、エラストマー等のポリウレタン樹脂製造用の触媒、
並びにそれを用いたポリウレタン樹脂又はポリウレタン
フォームの製造方法に関する。更に詳しくは、揮発性の
アミン触媒や有害な金属触媒をほとんど有しないポリウ
レタン樹脂又はポリウレタンフォームを製造するための
触媒及び製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン製品はポリオールと有機ポ
リイソシアネートとを触媒及び必要に応じて発泡剤、界
面活性剤、難燃剤、架橋剤等の存在下に反応させて製造
される。従来このポリウレタン製品の製造に数多くの金
属系化合物や第3級アミン化合物を触媒として用いるこ
とが知られている。これら触媒は単独又は併用すること
により工業的にも多用されている。
【0003】第3級アミン化合物は生産性、成形性に優
れることより、特にポリウレタンフォーム製造用の触媒
として広く用いられている。例えば、従来公知のトリエ
チレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,6−ヘキサンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノ
エチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”−ペンタ
メチルジエチレントリアミン、N−メチルモルフォリ
ン、N−エチルモルフォリン、N,N−ジメチルエタノ
ールアミン等の化合物である。
【0004】金属系化合物は触媒活性が高く、ポットラ
イフを有することから、高い反応性が要求されるスプレ
ー式硬質ポリウレタンフォームやポットライフを要求さ
れるエラストマー製品の製造に用いられている。例え
ば、スタナスジオクトエート、ジブチル錫ジラウレー
ト、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛、水銀系化合物等が挙
げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た第3級アミン触媒や金属系触媒はポリウレタン製品中
にフリーの形で残留し種々の問題を引き起こす。
【0006】第3級アミン触媒は、ポリウレタン製品か
ら揮発性のアミンとして徐々に排出され、例えば、自動
車内装材等では揮発性アミンによる臭気問題や他の材
料、例えば表皮塩ビの変色問題を引き起こす。
【0007】これら揮発性の第3級アミン触媒に対し、
この問題を解決する方法として分子内に有機ポリイソシ
アネートと反応しうる1級及び2級のアミノ基を有する
アミン触媒を使用する方法が提案されている(特開昭4
6−4846号公報、特公昭61−31727号公報
等)。これらのアミン触媒は、有機ポリイソシアネート
と反応した形でポリウレタン樹脂骨格中に固定化される
ため上記問題を回避できるとしている。
【0008】しかしながら、これらのアミン触媒を用い
た場合でも、揮発性のアミンがポリウレタン樹脂から出
てくるため、依然として臭気問題は解決しない。また、
ポリウレタン樹脂の硬化が不十分となる結果、生産性の
低下を招く。
【0009】これに対し金属系触媒は、アミン触媒のよ
うな臭気問題や他の材料を劣化させる問題は起さない
が、金属系触媒単独の使用では生産性、物性及び成形性
が悪化し、更には製品中に残った重金属による毒性問題
や環境問題が取り沙汰されて来ている。例えば、スプレ
ー式の硬質ポリウレタンフォームの製造にはジブチル錫
ジラウレートやオクタン酸鉛が使用されているが代替品
が強く望まれている。
【0010】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、臭気問題や毒性、環境問題を引き
起こさないポリウレタン製品を生産性、成形性良く得る
製造方法とそれに使用される触媒を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決するために鋭意検討を重ねた。その結果、ポリウレ
タン樹脂製造の際に触媒として、部分的にN−アルキル
化されたポリアルキレンポリアミン類であって、且つN
−アルキル化の比率が特定の範囲を有する構造のアミン
化合物を用いると、臭気問題や毒性、環境問題を引き起
こさないポリウレタン製品を成形性、生産性良く得られ
ることを見出し本発明を完成するに至った。
【0012】即ち本発明は、下記一般式(1)で示され
るアミン化合物を含有してなるポリウレタン樹脂製造用
の触媒、並びにそれを用いることを特徴とするポリウレ
タン樹脂及びポリウレタンフォームの製造方法である。
【0013】
【化2】 (式中、R1〜R4及びR6〜R9は各々独立して水素原子
又は炭素数1〜16のアルキル基を表し、R5は水素原
子、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数1〜16のア
ミノアルキル基、炭素数1〜16のN−メチルアミノア
ルキル基、又は炭素数1〜16のN,N−ジメチルアミ
ノアルキル基を表す。R5はR1,R2,R8又はR9と任
意に結合してピぺラジン構造又はピリミジン構造を有す
る環状化合物となっても良い。但し、窒素に結合する置
換基R1、R2、R5、R8及びR9のうち、40%〜80
%の置換基は水素原子を表す。n、mは各々独立して1
〜5の整数を表す。aは1〜6の整数を表す。) 以下、本発明について詳細に説明する。
【0014】本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒
は、前記一般式(1)で表されるアミン化合物を1種又
は2種以上含有してなるものである。
【0015】上記一般式(1)で示されるアミン化合物
は、ポリアルキレンポリアミン構造を有し、分子内の窒
素原子に結合された水素と水素以外の置換基即ちアルキ
ル基の比率が特定の範囲を有する構造のアミン化合物で
ある。この水素とアルキル基の比率は触媒活性とポリウ
レタン樹脂の硬化及び揮発性アミンの抑制に関与する。
水素の比率が増すと揮発性アミンが少なくなるものの触
媒活性は低下しポリウレタン樹脂の硬化は遅くなる。一
方、水素の比率が少なくなると触媒活性は増加しポリウ
レタン樹脂の硬化は早くなるものの揮発性アミンが多く
なる。このため、上記一般式(1)において、窒素に結
合する置換基R1、R2、R5、R8及びR 9のうち、40
%〜80%の置換基が水素原子であるような結合比率の
範囲が好ましく、40〜60%の置換基が水素原子であ
るような結合比率の範囲が更に好ましい。逆に、これを
N−アルキル化率で表すと、ポリアルキレンポリアミン
の窒素原子に結合した活性水素に対し20〜60%の範
囲が好ましく、さらに好ましくは40〜60%の範囲で
ある。
【0016】上記一般式(1)において、aは1〜6の
範囲の整数を表すが、分子量が低いと触媒の活性は高い
もののポリウレタン樹脂製品の成形性が悪化し、一方、
分子量が高いと触媒の活性は低いもののポリウレタン樹
脂製品の成形性は良好となる。このため、aは2〜5の
範囲の整数が更に好ましい。
【0017】上記一般式(1)において、n、mは各々
独立して1〜5の範囲の整数であるが、このアルキル鎖
が長くなると触媒の活性及びポリウレタン樹脂製品の成
形性が悪化するため、n、mは各々独立して1〜2の範
囲の整数が更に好ましい。
【0018】本発明の触媒は、直鎖、分岐鎖又は環状体
からなるポリアルキレンポリアミン類を、モノアルコー
ル類、アルデヒド類又はハロゲン化アルキル類等により
N−アルキル化したアミン化合物であり、上記一般式
(1)に該当するアミン化合物であれば特に限定するも
のではないが、これらのうち、ジエチレントリアミン、
ジプロピレントリアミン、ジヘキサメチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、トリプロピレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサ
ミン、N−アミノエチルピペラジン、N−2(2’−ア
ミノエチル)アミノエチルピペラジン、N,N’−ビス
(2−アミノエチル)ピペラジン、N−2(2’(2”
−アミノエチル)アミノエチル)アミノエチルピペラジ
ン、N−2(2’−アミノエチル)アミノエチル−N’
−アミノエチルピペラジン、N,N’−ビス(3−アミ
ノプロピル)ピペラジン、トリス(2−アミノエチル)
アミン、トリス(3−アミノプロピル)アミン、N,N
−ビス(2−アミノエチル)ジエチレントリアミン等の
N−アルキル化体が挙げられる。これらの内、N−アル
キル基がメチル基であるものの触媒活性が高く好まし
い。
【0019】これらN−メチル化体の具体例としては、
ジエチレントリアミンではモノメチル体からトリメチル
体までの化合物であり、メチル基の位置によってN−メ
チルジエチレントリアミン、N,N−ジメチルジエチレ
ントリアミン、N,N’−ジメチルジエチレントリアミ
ン、N,N”−ジメチルジエチレントリアミン、N,
N,N’−トリメチルジエチレントリアミン、N,N,
N”−トリメチルジエチレントリアミン、N,N’,
N”−トリメチルジエチレントリアミン等が挙げられ、
これらは任意に組み合わされた混合物として用いても良
い。以下同様に、トリエチレンテトラミンではジメチル
体からテトラメチル体までの化合物、テトラエチレンペ
ンタミンではジメチル体からテトラメチル体までの化合
物、ペンタエチレンヘキサミンではジメチル体からテト
ラメチル体までの化合物、ジプロピレントリアミンでは
モノメチル体からトリメチル体までの化合物、ジヘキサ
メチレントリアミンではモノメチル体からトリメチル体
までの化合物、トリプロピレンテトラミンではジメチル
体からテトラメチル体までの化合物、N−アミノエチル
ピペラジンではジメチル体の化合物、N−2(2’−ア
ミノエチル)アミノエチルピペラジンではモノメチル体
からトリメチル体までの化合物、N,N’−ビス(2−
アミノエチル)ピペラジンではモノメチル体からトリメ
チル体までの化合物、N−2(2’(2”−アミノエチ
ル)アミノエチル)アミノエチルピペラジンではモノメ
チル体からトリメチル体までの化合物、N−2(2’−
アミノエチル)アミノエチル−N’−アミノエチルピペ
ラジンではモノメチル体からトリメチル体までの化合
物、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン
ではモノメチル体からトリメチル体までの化合物、トリ
ス(2−アミノエチル)アミンではモノメチル体からペ
ンタメチル体までの化合物、トリス(3−アミノプロピ
ル)アミンではジメチル体からテトラメチル体までの化
合物、N,N−ビス(2−アミノエチル)ジエチレント
リアミンではジメチル体からテトラメチル体までの化合
物が挙げられる。
【0020】本発明の触媒は、文献既知の方法にて容易
に製造できる。例えば、前記したポリアルキレンポリア
ミン類とホルムアルデヒドを水素加圧下、水素化触媒の
存在にて反応させる還元メチル化による方法が挙げら
れ、ポリアルキレンポリアミン類とホルムアルデヒドの
モル比を変化させれば付加メチル基数が異なる本発明の
触媒が得られる。この製造法により得られる触媒は、反
応後付加メチル基の数と位置が異なる数種の混合物とし
て存在し、また蒸留分離も困難であることから実質的に
は混合物触媒(触媒組成物)として得られる。このよう
な混合物触媒(触媒組成物)の場合には、ポリアルキレ
ンポリアミン類中の窒素原子に結合した水素基のうち、
全体として、20〜60%の水素基がN−メチル化され
ている触媒組成物が好ましく、40〜60%の水素基が
N−メチル化されている触媒組成物が更に好ましい。
【0021】本発明の触媒は、ポリオールと有機ポリイ
ソシアネート及び必要に応じて発泡剤、界面活性剤、難
燃剤、架橋剤等の存在下に反応させて得られるポリウレ
タン樹脂製品の製造に使用できる。
【0022】ポリウレタン樹脂製品としては、発泡剤を
使用しないエラストマーや発泡剤を使用するポリウレタ
ンフォームが挙げられるが、中でもポリウレタンフォー
ム製品の製造が好ましい。ポリウレタンフォーム製品と
しては、軟質、半硬質、硬質等が挙げられるが、特に自
動車内装材として用いられる軟質のカーシート、半硬質
のインスツルメントパネルやハンドル及びスプレー式の
硬質フォームにて製造される断熱建材が好ましい。特に
好ましくは、毒性の高い金属系触媒を用いないスプレー
式の硬質フォームである。
【0023】本発明のポリウレタン樹脂の製造方法にお
いて、使用されるポリオールとしては、例えば、従来公
知のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、ポリマーポリオール、更には含リンポリオールやハ
ロゲン含有ポリオール等の難燃ポリオール等が挙げられ
る。これらのポリオールは単独で使用することもできる
し、適宜混合して併用することもできる。
【0024】ポリエーテルポリオールとしては、例え
ば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル等の多価アルコール類、エチレンジアミンのようなア
ミン類、エタノールアミン及びジエタノールアミン等の
ようなアルカノールアミン類等のような少なくとも2個
以上の活性水素基を有する化合物を出発原料として、こ
れにエチレンオキシドやプロピレンオキシドに代表され
るアルキレンオキサイドの付加反応により、例えば、G
unter Oertel,“Polyurethan
e Handbook”(1985年版) Hanse
r Publishers社(ドイツ),p.42−5
3に記載の方法によって製造されたものが挙げられる。
【0025】ポリエステルポリオールとしては、例え
ば、二塩基酸とグリコールの反応から得られるものや、
岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987
年)日刊工業新聞社 p.117に記載されているよう
なナイロン製造時の廃物、TMP、ペンタエリストール
の廃物、フタル酸系ポリエステルの廃物、廃品を処理し
誘導したポリエステルポリオール等が挙げられる。
【0026】ポリマーポリオールとしては、例えば、前
記ポリエーテルポリオールとエチレン性不飽和単量体例
えばブタジエン、アクリロニトリル、スチレン等をラジ
カル重合触媒の存在下に反応させた重合体ポリオールが
挙げられる。
【0027】難燃ポリオールとしては、例えば、リン酸
化合物にアルキレンオキシドを付加して得られる含リン
ポリオール、エピクロルヒドリンやトリクロロブチレン
オキシドを開環重合して得られる含ハロゲンポリオー
ル、フェノールポリオール等が挙げられる。
【0028】これらポリオールの平均水酸基価は20〜
1000mgKOH/g程度のものが使用できるが、軟
質や半硬質製品には20〜100mgKOH/gのもの
が、スプレー式の硬質フォームには100〜800mg
KOH/gのものが好適に使用される。
【0029】本発明に使用されるポリイソシアネート
は、従来公知のものであればよく特に限定するものでは
ないが、例えば、トルエンジイソシアネート(TD
I)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、
ナフチレンジイシシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート等の芳香族ポリイソシアネート類、ヘキサメチレン
ジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート類、ジ
シクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート等の脂環式ポリイソシアネート類及びこれらの
混合体等が挙げられる。これらのうち好ましくはTDI
とその誘導体又はMDIとその誘導体であり、これらは
混合して使用しても差し支えない。
【0030】TDIとその誘導体としては、2,4−T
DIと2,6−TDIの混合物又はTDIの末端イソシ
アネートプレポリマー誘導体を挙げることができる。M
DIとその誘導体としては、MDIとその重合体のポリ
フェニルポリメチレンジイソシアネートの混合体、及び
/又は末端イソシアネート基をもつジフェニルメタンジ
イソシアネート誘導体を挙げることができる。
【0031】これらイソシアネートの内、軟質や半硬質
製品にはTDIとその誘導体又はMDIとその誘導体及
びこれらの混合品が、スプレー式の硬質フォームにはM
DIとその重合体のポリフェニルポリメチレンジイソシ
アネートの混合体が好適に使用される。
【0032】これらポリイソシアネートとポリオールの
混合割合としては、特に限定されるものではないが、イ
ソシアネートインデックス(イソシアネート基/イソシ
アネート基と反応しうる活性水素基)で表すと、一般に
60〜400の範囲が好ましい。
【0033】本発明のポリウレタン樹脂の製造方法に使
用されるアミン触媒は、前記したアミン化合物である
が、それ以外にも本発明を逸脱しない範囲で他の触媒を
併用して用いることができる。他の触媒としては、例え
ば、有機金属触媒、カルボン酸金属塩、第3級アミン類
や第4級アンモニウム塩類等を挙げることができる。
【0034】有機金属触媒としては、鉛、錫、水銀系以
外の金属化合物であり、従来公知のものであれば特に限
定するものではないが、例えば、オクタン酸ビスマス、
ネオデカン酸ビスマス、オクタン酸亜鉛、ネオデカン酸
亜鉛、ナフテン酸亜鉛、オクタン酸ニッケル、ナフテン
酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等が挙げられる。
【0035】カルボン酸金属塩としては、従来公知のも
のであればよく、例えば、カルボン酸のアルカリ金属塩
やアルカリ土類金属塩が挙げられる。カルボン酸として
は、特に限定するものではないが、例えば、酢酸、プロ
ピオン酸、2−エチルヘキサン酸、アジピン酸等の脂肪
族モノ及びジカルボン酸類、安息香酸、フタル酸等の芳
香族モノ及びジカルボン酸類等が挙げられる。また、カ
ルボン酸塩を形成すべき金属としては、リチウム、ナト
リウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグ
ネシウム等のアルカリ土類金属が好適な例として挙げら
れる。
【0036】第3級アミン類としては、従来公知のもの
であればよく特に限定するものではないが、例えば、
N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、
N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミ
ン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレ
ントリアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチ
ル−(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,
N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリ
アミン、N,N,N’,N’−テトラメチルグアニジ
ン、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロ
ピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,8−ジアザ
ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレン
ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメ
チレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、ジメ
チルシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N
−エチルモルホリン、ビス(2−ジメチルアミノエチ
ル)エーテル、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメ
チルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダ
ゾール、1−ジメチルアミノプロピルイミダゾール等の
第3級アミン化合物類が挙げられる。
【0037】第4級アンモニウム塩類としては、従来公
知のものであればよく特に限定するものではないが、例
えば、テトラメチルアンモニウムクロライド等のテトラ
アルキルアンモニウムハロゲン化物、水酸化テトラメチ
ルアンモニウム塩等のテトラアルキルアンモニウム水酸
化物、テトラメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸
塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムギ
酸塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム
2−エチルヘキサン酸塩等のテトラアルキルアンモニウ
ム有機酸塩類が挙げられる。
【0038】これらの触媒の内、本発明の触媒と共に好
ましく併用されるのは、オクタン酸ビスマス、ネオデカ
ン酸ビスマス、オクタン酸亜鉛、ネオデカン酸亜鉛、ナ
フテン酸亜鉛、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]
ウンデセン−7及びトリエチレンジアミンであり、特に
スプレー式の硬質フォームの製造に好適である。
【0039】本発明において触媒の使用量は、使用され
るポリオ−ル100重量部に対し、通常0.01〜20
重量部、好ましくは0.05〜10重量部の範囲であ
る。0.01重量部より少ないとポリウレタン樹脂の硬
化が遅く、また成形性が悪化する。一方、20重量部を
超えると、触媒を増やした効果が得られないだけでなく
成形性が悪化する場合がある。
【0040】本発明の方法に用いられる発泡剤として
は、例えば、低沸点炭化水素、水及びこれらの混合物等
が挙げられる。低沸点炭化水素としては、低沸点の炭化
水素化合物やハロゲン化炭化水素化合物が挙げられる。
このような炭化水素化合物としては、通常、沸点が0〜
70℃の炭化水素が使用され、その具体例としては、例
えば、プロパン、ブタン、ペンタン、シクロペンタン、
ヘキサン及びこれらの混合物等が挙げられる。また、ハ
ロゲン化炭化水素としては、従来公知のハロゲン化メタ
ン類、ハロゲン化エタン類、フッ素化炭化水素類等が使
用でき、具体的には、塩化メチレン、ジクロロモノフル
オロエタン(HCFC−141b)、1,1,1,3,
3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、
1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−
365mfc)等が挙げられるが、オゾン層破壊の問題
から、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン
(HFC−245fa)1,1,1,3,3−ペンタフ
ルオロブタン(HFC−365mfc)が好ましい。こ
れら発泡剤のうち、特に好ましいのは水である。その使
用量は目的とする製品の密度により変わり得るが、ポリ
オール100重量部に対して通常0.1重量部以上であ
り、好ましくは0.5〜10重量部である。
【0041】本発明において、必要であれば整泡剤とし
て界面活性剤を用いることができる。使用される界面活
性剤としては、例えば、従来公知の有機シリコーン系界
面活性剤が挙げられ、具体的には、有機シロキサン−ポ
リオキシアルキレン共重合体、シリコーン−グリース共
重合体等の非イオン系界面活性剤、又はこれらの混合物
等が例示される。それらの使用量は、ポリオール100
重量部に対して通常0.1〜10重量部である。
【0042】本発明において、必要であれば架橋剤又は
鎖延長剤を用いることができる。架橋剤又は鎖延長剤と
しては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、グリセリン等の低分子量の多価アルコール
類、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の低
分子量のアミンポリオール類、エチレンジアミン、キシ
リレンジアミン、メチレンビスオルソクロルアニリン等
ポリアミン類等を挙げることができる。
【0043】本発明の方法において、必要であれば難燃
剤を用いることができる。使用される難燃剤としては、
例えば、リン酸とアルキレンオキシドとの付加反応によ
って得られるプロポキシル化リン酸、プロポキシル化ジ
ブチルピロリン酸等の含リンポリオールの様な反応型難
燃剤、トリクレジルホスフェート等の第3リン酸エステ
ル類、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、トリ
ス(クロロプロピル)ホスフェート等のハロゲン含有第
3リン酸エステル類、ジブロモプロパノール、ジブロモ
ネオペンチルグリコール、テトラブロモビスフェノール
A等のハロゲン含有有機化合物類、酸化アンチモン、炭
酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸アルミニウム
等の無機化合物等が挙げられる。その量は特に限定され
るものではなく、要求される難燃性に応じて異なるが、
通常ポリオール100重量部に対して4〜20重量部で
ある。
【0044】本発明においては、必要に応じて、着色剤
や、老化防止剤、その他従来公知の添加剤等も使用でき
る。これらの添加剤の種類、添加量は、使用される添加
剤の通常の使用範囲でよい。
【0045】本発明の方法は、前記原料を混合した混合
液を急激に混合、攪拌した後、適当な容器又はモールド
に注入して発泡成型することにより行われる。混合、攪
拌は一般的な攪拌機や専用のポリウレタン発泡機を使用
して実施すれば良い。ポリウレタン発泡機としては高
圧、低圧及びスプレー式の機器が使用できる。
【0046】
【実施例】以下、実施例、比較例に基づいて説明する
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。
【0047】<触媒の製造例> 調製例1 1000mlの攪拌機付きオートクレーブにジエチレン
トリアミン(東ソー(株)社製DETA)150g
(1.45mol)と水150g及び触媒Pd−C(5
%担持)0.5gを仕込んだ。オートクレーブを密閉、
水素置換後、攪拌下に120℃まで昇温した。続けてオ
ートクレーブ内に圧力3MPaで水素を導入しつつ37
%ホルマリン水溶液295g(3.63mol)を4時
間かけてポンプで供給した。1時間熟成反応を行った
後、冷却して反応液を取り出した。
【0048】蒸留装置を用いて反応液から水を留去後、
減圧下に生成物であるN−メチル化されたジエチレント
リアミン類を留出させて159gを得た。この生成物を
ガスクロマトグラフ及び1H−NMR分析した結果、ジ
エチレントリアミンの窒素原子に結合した水素基の53
%がメチル基に変換していること、及びガスクロチャー
トよりモノメチル体14%、ジメチル体33%、トリメ
チル体36%、テトラメチル体17%の組成であること
が判明した。このアミン化合物を触媒C−1とした。
【0049】調製例2 直鎖以外に分岐鎖及び環状体も含むテトラエチレンペン
タミン150g(東ソー(株)社製TEPA)と37%
ホルマリン水溶液を192g(2.37mol)とした
以外は調製例1と同じ条件にて反応、蒸留を行いN−メ
チル化されたテトラエチレンペンタミン類134gを得
た。分析の結果、テトラエチレンペンタミンの窒素原子
に結合した水素基の52%がメチル基に変換しているこ
と、及びトリメチル体とテトラメチル体が主体であると
判明したが、組成については特定できなかった。このア
ミン化合物を触媒C−2とした。
【0050】調製例3 37%ホルマリン水溶液を115g(1.42mol)
とした以外は調製例2と同じ条件にて反応、蒸留を行い
N−メチル化されたテトラエチレンペンタミン類125
gを得た。分析の結果、テトラエチレンペンタミンの窒
素原子に結合した水素基の30%がメチル基に変換して
いること、及びジメチル体が主体であると判明した。組
成については特定できなかった。このアミン化合物を触
媒C−3とした。
【0051】調製例4 ジプロピレントリアミン150g(1.14mol、試
薬)と37%ホルマリン水溶液を232g(2.86m
ol)とした以外は調製例1と同じ条件にて反応、蒸留
を行いN−メチル化されたジプロピレントリアミン類1
42gを得た。分析の結果、ジプロピレントリアミンの
窒素原子に結合した水素基の51%がメチル基に変換し
ていること、及びモノメチル体13%、ジメチル体36
%、トリメチル体38%、テトラメチル体13%の組成
であることが判明した。このアミン化合物を触媒C−4
とした。
【0052】調製例5 37%ホルマリン水溶液を392g(4.83mol)
とした以外は調製例2と同じ条件にて反応、蒸留を行い
全てがN−メチル化されたテトラエチレンペンタミン類
172gを得た。分析の結果、テトラエチレンペンタミ
ンの窒素原子に結合した水素基が全てメチル基に変換し
ていること、及びヘプタメチル体が主体であることが判
明した。このアミン化合物を触媒C−5とした。
【0053】実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例
7 本発明の触媒及び比較例の触媒を用い半硬質ポリウレタ
ンフォームを製造した例を示す。
【0054】ポリオールA、水、トリエタノールアミン
を表1に示した原料配合比にてプレミックスAを調合し
た。
【0055】
【表1】 プレミックスA 105.8gを300mlポリエチレ
ンカップに取り、表2に示す本発明の触媒及び比較例の
触媒を各々反応性が下記のゲルタイムで60秒となる量
を添加し20℃に温度調整した。別容器で20℃に温度
調整したイソシアネート液をイソシアネートインデック
ス{イソシアネート基/OH基(モル比)×100)}
が105となる61.5gをプレミックスAのカップの
中に入れ、素早く攪拌機にて6000rpmで5秒間攪
拌した。混合攪拌した混合液を40℃に温度調節した2
lポリエチレンカップに移し発泡中の反応性を測定し
た。次に同じ操作及びスケールにて40℃に温度調節し
たモールド(内寸法、200×500×15mmのアル
ミ製)内の端部より混合液を入れ蓋をして発泡成形を行
った。混合液を入れた時点から2分後にフォームを脱型
した。成型フォームからフォームの脱型時硬度、フォー
ムの成形性、フォームの全密度、アミン触媒揮発量及び
フォームの臭気を測定し比較した。結果を表2に示す。
【0056】
【表2】 なお、各測定項目の測定方法は以下の通り。
【0057】・反応性の測定項目 クリームタイム:発泡開始時間、フォームが上昇開始す
る時間を目視にて測定 ゲルタイム:反応が進行し液状物質より、樹脂状物質に
変わる時間を測定 ライズタイム:フォームの上昇が停止する時間を目視に
て測定。
【0058】・フォームの脱型時硬度:フォームを脱型
後直ちにShore−C硬度計にて測定した。
【0059】・フォームの成形性:モールド成型フォー
ムの表面部セル荒れを目視にて観察し成型性として次の
ように評価した ◎:セル荒れが全くなし ○:セル荒れが一部にある △:セル荒れが表面部の約半分程度ある ×:セル荒れが表面部の全面にある。
【0060】・モールド内フォーム密度:モールド成型
フォームの中心部を200×200×15mmの寸法に
カットし、寸法、重量を正確に測定して密度を算出し
た。モールド内の密度が低いほど流動性が良いフォーム
と判断できる。
【0061】・アミン触媒揮発量:フォーム中から揮発
するアミン触媒量を凝縮させるDIN75201−Gの
方法に準じて定量した。即ち、成型フォームから50×
50×10mm寸法のフォームを5枚カットし500m
l平底セパラブルフラスコに入れアルミフォイルで蓋を
する。次に空隙部に冷却水が流せるように改造したセパ
ラブルフラスコの上蓋を500ml平底セパラブルフラ
スコにかぶせクランプで固定した。この容器を100℃
のオイルバスに48時間浸した。48時間後アルミフォ
イルに付着したアミン触媒をメタノールで流し取りガス
クロにて定量した。定量値はフォーム1g当りのアミン
触媒μgで表した。
【0062】・フォームの臭気:成型フォームから50
×50×10mm寸法のフォームをカットしマヨネーズ
瓶の中に入れ蓋をした後、10人のモニターにそのフォ
ームの臭いを嗅いで貰い、臭いの強さを測定した ◎ : 殆ど臭い無し ○ : 微かに臭気あり △ : 臭気有り × : 強い臭気有り。
【0063】実施例1〜実施例4までで明らかなごと
く、本発明の触媒を用いたポリウレタンフォームは揮発
性のアミン触媒が極めて少ない。このためフォームは低
臭気である。また、フォームの成形性が良く、更にフォ
ームの脱型時硬度が高く短時間に金型からフォーム製品
を取り出すことが出来、フォームの生産性に寄与してい
る。
【0064】これに対し、比較例1と比較例2は特公昭
61−31727号公報に開示された分子内に有機ポリ
イソシアネートと反応しうる1級及び2級のアミノ基を
有するアミン触媒を使用する例であるが、窒素原子に結
合する置換基のうち、水素原子の割合は40%に満たな
いものであり、したがって、揮発性のアミンが排出さ
れ、フォームに臭気があり、成型性も満足できるもので
はない。比較例3は分子内に1級、2級アミノ基を持た
ない3級アミン触媒の例であるが、揮発性のアミン触媒
がフォーム中から多く排出されるためフォームに臭気が
あり、成型性も満足できるものではない。比較例4は実
施例1の触媒構造から更にアルキル基を付加した分子内
に1級、2級アミノ基を持たない3級アミン触媒の例で
あるが、揮発性のアミン触媒がフォーム中から多く排出
されるためフォームに強い臭気がするとともに、成型性
も劣る。比較例5は実施例3の触媒構造から更にアルキ
ル基を付加した分子内に1級、2級アミノ基を持たない
3級アミン触媒の例であるが、揮発性のアミン触媒がフ
ォーム中から多く排出されるためフォームに強い臭気が
する。比較例6は分子内に1級アミノ基を持つアミン触
媒の例であるが、フォームの脱型時硬度が低く、短時間
に金型からフォーム製品を取り出すことは不可能であり
フォームの生産性が劣る。比較例7は分子内にヒドロキ
シエチル基を持つ触媒の例であるが、揮発性のアミン触
媒がフォーム中から多く排出される。
【0065】実施例5〜実施例9及び比較例8〜比較例
10 本発明の触媒及び比較例の触媒を用いスプレー式硬質ポ
リウレタンフォームを製造した例を示す。
【0066】表3に示した処方の内、イソシアネートと
触媒を除いた全てを表3に示す原料配合比にてプレミッ
クスBを約100kg調合し、良く混合した。
【0067】
【表3】 プレミックスBから10kgを取り出し、表4に示す実
施例5の触媒を添加混合しスプレーマシンにセットし
た。同様にイソシアネートもスプレーマシンにセットし
た後、以下に示す発泡条件にてスプレーマシン発泡を実
施した。さらに表4に示す実施例5〜実施例9及び比較
例8〜比較例10の各触媒を用いて同様な方法にてスプ
レーマシン発泡を実施した。発泡時の反応性はスプレー
ガンから約0.5秒間吐出された混合液で測定した。そ
の他の測定は、垂直に立てたベニヤ板上に約30mm厚
みのフォーム層を成型した時に実施した。臭気の評価
は、発泡吹き付け時と成型フォームにて行った。また、
成型フォームからフォームのコア密度、フォームの成形
性を比較した。結果を表4に示す。
【0068】
【表4】 なお、各測定項目の測定方法は以下の通りである。
【0069】・発泡条件 スプレーマシン:ガスマー社製 H−2000 混合比 :プレミックス/イソシアネート=1/1
(容量比) 原料液温度:40±1℃ 吹き付け基材:ベニヤ板(40×60cm) 基材表面温度:15℃。
【0070】・反応性の測定 クリームタイム:フォームが上昇開始する時間をストッ
プウオッチを用いて測定 ライズタイム:フォームの上昇が停止する時間をストッ
プウオッチを用いて測定。
【0071】・臭気の評価:スプレーマシンでの吹き付
け時の臭気及び成型したフォームの臭気を以下のように
評価した。
【0072】 ◎ : 殆ど臭い無し ○ : 微かに臭気あり △ : 臭気有り × : 強い臭気有り。
【0073】・フォームの成形性:ベニヤ板上に成型し
たフォームの外観を目視にて観察し成型性として次のよ
うに評価した。
【0074】 ◎:フォーム表面が平滑である ○:フォーム表面に少しデコボコが見られる △:フォーム表面にデコボコが多いラ :フォーム全体が変形している。
【0075】・フォームのコア密度:ベニヤ板上に成型
したフォームの中心部を100×100×20mmの寸
法にカットし、寸法、重量を正確に測定してコア密度を
算出した。
【0076】実施例5〜実施例9までの本発明の触媒を
用いたポリウレタンフォームは、吹き付け時にアミン臭
が殆どしない。また、成型フォームは低臭気である。さ
らにこれら本発明の触媒を用いて成型されたフォームは
成形性が良い。実施例7は、本発明の触媒に従来の触媒
であるトリエチレンジアミンとDBU塩を組み合わせた
例であるが、トータルの触媒使用量を少なくすることが
できる。実施例8と実施例9は、本発明の触媒にビスマ
ス系触媒及び亜鉛系触媒をそれぞれ組み合わせた例であ
るが、トータルの触媒使用量が更に少なくすることがで
き、臭気の低減にも寄与している。
【0077】これに対し、比較例8は毒性の高いオクチ
ル酸鉛を使用した従来系の触媒の例であり、比較例9と
比較例10は分子内に1級、2級アミノ基を持たない3
級アミン触媒の例であるが、いずれも、揮発性のアミン
触媒が多く排出されるためフォームに強い臭気がする。
【0078】
【発明の効果】本発明の触媒は、ポリウレタン樹脂原料
であるポリイソシアネートと反応し、ポリウレタン樹脂
骨格中に固定化される。このためポリウレタン樹脂中に
フリーのアミンとして存在せず揮発性アミンとして排出
されず臭気発生の問題を起さない。即ち、本発明の触媒
を用いたポリウレタン樹脂製品では前述した種々の問
題、例えば揮発性アミンによる臭気や他の材料への汚染
を防止する事が可能となる。更に本発明の触媒をポリウ
レタン樹脂の製造に用いると、ポリウレタンフォーム製
品等ではフォームの成形性を悪化させることなく、また
樹脂の硬化も早くなり生産性も向上する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1〜R4及びR6〜R9は各々独立して水素原子
    又は炭素数1〜16のアルキル基を表し、R5は水素原
    子、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数1〜16のア
    ミノアルキル基、炭素数1〜16のN−メチルアミノア
    ルキル基、又は炭素数1〜16のN,N−ジメチルアミ
    ノアルキル基を表す。R5はR1,R2,R8又はR9と任
    意に結合してピぺラジン構造又はピリミジン構造を有す
    る環状化合物となっても良い。但し、窒素に結合する置
    換基R1、R2、R5、R8及びR9のうち、40%〜80
    %の置換基は水素原子を表す。n、mは各々独立して1
    〜5の整数を表す。aは1〜6の整数を表す。)で示さ
    れるアミン化合物を含有してなるポリウレタン製造用触
    媒。
  2. 【請求項2】 一般式(1)で示されるアミン化合物に
    おいて、窒素に結合する置換基R1、R2、R5、R8及び
    9のうち、40〜60%の置換基が水素原子を表すこ
    とを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン製造用触
    媒。
  3. 【請求項3】 ポリオールと有機ポリイソシアネートと
    を、請求項1又は請求項2に記載の触媒の存在下で反応
    させることを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 ポリオールと有機ポリイソシアネートと
    を、請求項1又は請求項2に記載の触媒の存在下、発泡
    剤として水及び/又は低沸点有機化合物を用いて反応さ
    せることを特徴とするポリウレタンフォームの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 ポリウレタンフォームがスプレー式に混
    合吐出されて成形されるスプレー式硬質ポリウレタンフ
    ォームであることを特徴とする請求項4に記載のポリウ
    レタンフォームの製造方法。
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