JP2023177774A - ポリウレタンフォーム製造用のアミン触媒組成物及びその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】アセトアルデヒドやプロピオンアルデヒドの放出量を増加させることなくホルムアルデヒドの放出量を低減できる、ポリウレタンフォーム製造用触媒及びポリウレタンフォーム製造方法を提供する。【解決手段】下記一般式(1)で示されるアミン化合物(A)と、特定構造で示されるウレア化合物(B)を含む、ポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物を用いる。JPEG2023177774000009.jpg62108【選択図】なし

Description

本発明は、ポリウレタンフォーム製造用のアミン触媒組成物、及びそれを用いたポリウレタンフォームの製造方法に関する。
ポリウレタンフォームは、一般的に、ポリオールとポリイソシアネートを主原料として、触媒、発泡剤、界面活性剤、難燃剤、架橋剤等を必要に応じて添加して製造される。得られるポリウレタンフォームは、自動車用シートクッション、マットレス、家具等の軟質フォーム、自動車インストルメントパネル、ヘッドレスト、アームレスト等の半硬質フォーム等に加工され幅広く使用されている。なお、前記触媒としては、3級アミン化合物が広く用いられている。
従来公知の第3級アミン化合物触媒を使用して製造されるポリウレタンフォームは、VOC(揮発性有機化合物)に該当するホルムアルデヒドやアセトアルデヒド等を含有するが、当該VOCがポリウレタンフォームの悪臭原因となっている。(社)日本自動車工業会は、車室内のVOC(揮発性有機化合物)低減について自主的な取り組み(「車室内のVOC低減に対する自主的な取り組み」)を進めており、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの室内濃度の指針値として、それぞれ、100μg/m、48μg/mを定めている。このような取り組みのへの対応として、ポリウレタンフォームから放出されるアルデヒドの量を低減させるための組成物が提供されている(例えば、特許文献1)。
特許第6722168号
特許文献1では、ホルムアルデヒド低減のために、アミン成分、ラジカルスカベンジャー、イソシアネート反応基を有する環状ウレアなど複数の成分を組み合わせて使用することを特徴とするものであり、その実施例に示す通り、アセトアルデヒドやプロピオンアルデヒドの放出量を増加させるという課題があった。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、下記に示すポリウレタンフォーム製造用組成物を用いることで、アセトアルデヒドやプロピオンアルデヒドの放出量を増加させることなく、ホルムアルデヒドの放出量を低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に示すとおりのポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物、及びそれを用いたポリウレタンフォームの製造方法に関する。
[1]
下記一般式(1)
[上記一般式(1)中、R、R、R、R及びRは、各々独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、又は炭素数1~4のアルコキシ基を表す。a及びbは、それぞれ独立に、0又は1であり、a+b=1の関係を満たす。]
で示されるアミン化合物(A)と、
下記一般式(2)
[上記一般式(2)中、R、R、R、及びRは、各々独立して、水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表し、RとRの炭素数1~4のアルキル基は結合していてもよい。]
で示されるウレア化合物(B)を含むことを特徴とする、ポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物。
[2]
一般式(1)で表されるアミン化合物(A)が、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-メタノール(一般式(1)において、R、R、R、R及びRが、水素原子であり、a=0であり、b=1である)である、[1]に記載の触媒組成物。
[3]
一般式(2)で表されるウレア化合物(B)が、2-イミダゾリジノン(一般式(2)において、R及びRが、水素原子であり、R及びRが、メチル基であり、RとRは結合している。)、又は尿素(一般式(2)において、R、R、R、及びRが、水素原子である。)である、[1]に記載の触媒組成物。
[4]
アミン化合物(A)とウレア化合物(B)の重量比が、アミン化合物(A)100重量部に対して、ウレア化合物(B)が10~500重量部である、[1]に記載の触媒組成物。
[5]
さらに、ポリエチレングリコール、水、又はポリエチレングリコール及び水を含むことを特徴とする、[1]に記載の触媒組成物。
[6]
ポリエチレングリコールが、PEG-200、PEG-300、及びPEG-400からなる群より選ばれる少なくとも一つのポリエチレングリコールである、[5]に記載の触媒組成物。
[7]
[1]乃至[6]のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物の存在下で、ポリオール類とポリイソシアネート類を反応させることを特徴とするポリウレタンフォームの製造方法。
本発明の触媒組成物は、従来技術の触媒組成物に比べて、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドやプロピオンアルデヒドの放出量を低減させることができる。
次に、本発明を詳細に説明する。
本発明は、ポリウレタンフォーム製造用のアミン触媒組成物、及びそれを用いたポリウレタンフォームの製造方法に関する。
本発明のポリウレタンフォーム製造用触媒組成物は、上記の一般式(1)で示されるアミン化合物(A)と、ウレア化合物(B)を含むことを特徴とする。
上記一般式(1)において、R、R、R、R及びRは、各々独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、又は炭素数1~4のアルコキシ基を表す。
前記の炭素数1~4のアルキル基としては、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、又はtert-ブチル基等があげられる。
前記の炭素数1~4のアルコキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、又はtert-ブトキシ基等が挙げられる。
上記一般式(1)で示されるアミン化合物(A)の具体例としては、例えば、以下の化合物(例示化合物1~例示化合物28)を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明のアミン化合物(A)については、アルデヒド放出量を低減できる点で、上記一般式(1)において、R、R、R、R及びRが、各々独立して、水素原子、メチル基、エチル基、又はヒドロキシメチル基であるもの(但し、R、R、R、R及びRの全てが同じ置換基を表すことはない)、上記一般式(1)において、R、R、R、R及びRの全てがメチル基であるもの、又は上記一般式(1)において、R、R、R、R及びRの全てが水素原子であるものが好ましく、より好ましくは、一般式(1)において、R、R、R、R及びRが、各々独立して、水素原子又はメチル基であるものが挙げられ、より好ましくは、上記一般式(1)において、R、R、R、R及びRの全てが水素原子であるもの(1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-メタノール)が挙げられる。
上記一般式(1)で示されるアミン化合物(A)の製造方法は、特に限定するものではないが、例えば、ジヒドロキシアルキルピペラジン類の環化反応により製造することができる(例えば、特開2010-37325号公報参照)。
また、上記一般式(1)で示されるアミン化合物(A)の製造方法は、特に限定するものではないが、例えば、Khimiya Geterotsiklicheskikh Soedinenil,10,1404(1980)、国際公開第95/18104号パンフレット等に記載の方法により製造可能である。また、Journal of Medicinal Chemistry(1993),36(15),2075-2083や、特開2010-120887号公報に記載の方法等によって誘導されるヒドロキシアルキルピペラジン類のエチレンオキサイド付加物を分子内環化することによっても製造可能である。更には、例えば、特開2010-37325号公報に記載の方法、すなわちジヒドロキシアルキルピペラジン類の環化反応により製造することができる。
本発明において、アミン化合物(A)の、ポリウレタンフォーム製造用触媒組成物全体に対する含有量は、特に限定するものではないが、例えば、1~80重量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは3~50重量%の範囲である。
上記の一般式(2)において、R、R、R、及びRは、各々独立して、水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表し、RとRの炭素数1~4のアルキル基は結合していてもよい。
前記の炭素数1~4のアルキル基としては、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、又はtert-ブチル基等があげられる。
とRの炭素数1~4のアルキル基は結合していてもよい。ここで、RとRが結合する場合、「N-R-R-N」で表される構造を形成することとなる。例えば、R及びRが、メチル基であって、当該メチル基同士が結合する場合、-R-R-として、「-CH-CH-」で示されるエチレン基が形成されることになる。
上記一般式(2)で示されるウレア化合物(B)の具体例としては、例えば、2-イミダゾリジノン(一般式(2)において、R及びRが、水素原子であり、R及びRが、メチル基であり、RとRは結合している。)、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(一般式(2)において、R及びRが、メチル基であり、R及びRが、メチル基であり、RとRは結合している。)、1,3-ジプロピル-2-イミダゾリジノン(一般式(2)において、R及びRが、プロピル基であり、R及びRが、メチル基であり、RとRは結合している。)、尿素(一般式(2)において、R、R、R、及びRが、水素原子である。)、1,3-ジエチル尿素(一般式(2)において、R及びRが、水素原子であり、R及びRが、エチル基である。)、又は1,3-ジメチル尿素(一般式(2)において、R及びRが、水素原子であり、R及びRが、メチル基である。)を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明において、ウレア化合物(B)の、ポリウレタンフォーム製造用触媒組成物全体に対する含有量は、特に限定するものではないが、例えば、1~80重量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは3~50重量%の範囲である。
本発明の組成物において、アミン化合物(A)とウレア化合物(B)については、任意の比率で含有していても良いが、アルデヒド放出量を低減できる点で、アミン化合物(A) 100重量部に対して、ウレア化合物(B)が10~500重量部であることが好ましく、アミン化合物(A) 100重量部に対して、ウレア化合物(B)が20~400重量部であることがより好ましい。
本発明のポリウレタンフォームフォーム製造用の触媒組成物については、ウレア化合物(B)を安定的に溶解させるという点で、前記のアミン化合物(A)及びウレア化合物(B)に加えて、さらに、ポリエチレングリコール)、水、またはこれらの両方を含んでいることが好ましい。
前記のポリエチレングリコールについては、ウレア化合物(B)を安定的に溶解させるという点で、平均分子量が200~400(水酸基価が200~600mgKOH/g)のポリエチレングリコールであることが好ましく、PEG-200(平均分子量が200、理論水酸基価が561mgKOH/g)、PEG-300(平均分子量が300、理論水酸基価が374mgKOH/g)、及びPEG-400(平均分子量が400、理論水酸基価が281mgKOH/g)からなる群より選ばれる少なくとも一つのポリエチレングリコールであることがより好ましい。
本発明のポリウレタンフォーム製造用の組成物において、アミン化合物(A)とポリエチレングリコール、水、またはこれらの両方については、任意の比率で含有していても良いが、ウレア化合物(B)を安定的に溶解させるという点で、アミン化合物(A) 100重量部に対して、ポリエチレングリコール、水、またはこれらの両方の合計が、10~500重量部であることが好ましく、アミン化合物(A)100重量部に対して、ポリエチレングリコール、水、またはこれらの両方の合計が20~400重量部であることが好ましく、アミン化合物(A)100重量部に対して、ポリエチレングリコール、水、またはこれらの両方の合計が30~300重量部であることがより好ましい。
上記のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物の存在下、ポリオール類とポリイソシアネート類を反応させることによって、ポリウレタンフォームを製造することができる。なお、当該ポリウレタンフォームの製造方法については、前記のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物、ポリオール類、ポリイソシアネート類に加えて、必要に応じて、追加の触媒、発泡剤(水を含む)、界面活性剤、難燃剤、架橋剤、鎖延長剤、着色剤、老化防止剤、連通化剤、その他従来公知の添加剤等の原料の共存下に行うこともできる。
なお、前記のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物は、ポリオール類とポリイソシアネート類とのウレタン化反応(樹脂化反応)、ポリイソシアネート類と水とのウレア化反応(泡化反応)等の各反応を促進させるために使用される。
ここで、上記のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物と前記のポリオール類を混合したものは、ポリオール原料配合液として利用することができる。前記のポリオール原料配合液については、前記の追加の触媒、発泡剤(水を含む)、界面活性剤、難燃剤、架橋剤、鎖延長剤、着色剤、老化防止剤、連通化剤、その他従来公知の添加剤等を含んでいてもよい。
上記のポリオール類としては、特に限定するものではないが、例えば、従来公知のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、難燃ポリオール等が挙げられる。これらのポリオールは単独で使用することもできるし、適宜混合して併用することもできる。
上記のポリエーテルポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、少なくとも2個以上の活性水素基を有する化合物(具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類、エチレンジアミン等のアミン類、エタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン類等が例示される。)を出発原料として、これとアルキレンオキサイド(具体的には、エチレンオキシドやプロピレンオキシドが例示される)との付加反応により製造されたものが挙げられる[例えば、Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985) Hanser Publishers社(ドイツ),p.42-53に記載の方法参照]。
上記のポリエステルポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、二塩基酸とグリコールの反応から得られるものや、ナイロン製造時の廃物、トリメチロールプロパン、ペンタエリストールの廃物、フタル酸系ポリエステルの廃物、廃品を処理し誘導したポリエステルポリオール等が挙げられる[例えば、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987)日刊工業新聞社 p.117の記載参照]。
上記のポリマーポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、上記ポリエーテルポリオールとエチレン性不飽和単量体(例えば、ブタジエン、アクリロニトリル、スチレン等が挙げられる)をラジカル重合触媒の存在下に反応させた重合体ポリオールが挙げられる。
上記の難燃ポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、リン酸化合物にアルキレンオキシドを付加して得られるリン含有ポリオールや、エピクロルヒドリンやトリクロロブチレンオキシドを開環重合して得られるハロゲン含有ポリオール、フェノールポリオール等が挙げられる。
上記のポリオール類については、特に限定するものではないが、平均水酸基価が20~1000mgKOH/gの範囲であることが好ましく、軟質ポリウレタンフォーム樹脂や半硬質ポリウレタンフォーム樹脂を製造する際には平均水酸基価が20~100mgKOH/gの範囲であることがより好ましく、硬質ポリウレタンフォーム樹脂を製造する際には平均水酸基価が100~800mgKOH/gの範囲であることがより好ましい。
本発明の方法に使用されるポリイソシアネート類は、従来公知のものを用いることができ、特に限定するものではないが、例えば、トリレンジイソシアネート(以下、「TDI」と称する場合がある)、ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、「MDI」と称する場合がある)、ナフチレンジイシシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート類、ジシクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート類、及びこれらの混合体等が挙げられる。これらのうち好ましくはTDIとその誘導体、又はMDIとその誘導体であり、これらは単独で使用しても、混合して使用することもできる。
上記のTDIとその誘導体としては、例えば、2,4-TDIと2,6-TDIの混合物、TDIの末端イソシアネートプレポリマー誘導体等を挙げることができる。また、MDIとその誘導体としては、例えば、MDIとその重合体のポリフェニルポリメチレンジイソシアネートの混合体、末端イソシアネート基をもつジフェニルメタンジイソシアネート誘導体等を挙げることができる。
これらポリイソシアネート類のうち、軟質ポリウレタンフォーム樹脂や半硬質ポリウレタンフォーム樹脂製品には、TDIとその誘導体、MDIとその誘導体、又はそれらの両方が好適に使用される。また、硬質ポリウレタンフォーム樹脂には、MDIとその重合体のポリフェニルポリメチレンジイソシアネートの混合体が好適に使用される。
上記のポリイソシアネート類とポリオール類の混合割合としては、特に限定するものではないが、イソシアネートインデックス([イソシアネート基]/[イソシアネート基と反応しうる活性水素基]×100)で表すと、一般に40~400の範囲が好ましい。より好ましくは50~200の範囲であり、更に好ましくは60~120の範囲である。
上記のポリウレタンフォームの製造方法において、触媒については、前記の本発明のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物を単独で用いても良いが、必要に応じて他の泡化触媒、有機金属触媒、カルボン酸金属塩触媒、又は第4級アンモニウム塩触媒を追加の触媒として併用しても良い。この追加の触媒については、事前に本発明の触媒組成物に含有して使用することもできるし、本発明の触媒組成物とは別に準備したうえで、本発明の触媒組成物と一緒にポリオール類に混合して使用することもできる。
上記の泡化触媒としては、下記式(4)
[上記一般式(4)中、R、R、R10、及びR11は、各々独立して、水素原子、又はヒドロキシ基、アミノ基、メチルアミノ基及びジメチルアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい炭素数1~8のアルキル基を表す。R及びRは、各々独立して、炭素数1~8のアルキル基を表す。nは0~2の整数、mは0~2の整数である。]
で表さるアミン化合物を例示することができる。
上記一般式(4)において、R、R、R10、及びR11は、各々独立して、水素原子、又はヒドロキシ基、アミノ基、メチルアミノ基及びジメチルアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい炭素数1~8のアルキル基を表す。
当該R、R、R10、及びR11については、特に限定するものではないが、例えば、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、1-ヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシプロピル基、3-ヒドロキシプロピル基、1-ヒドロキシブチル基、2-ヒドロキシブチル基、3-ヒドロキシブチル基、4-ヒドロキシブチル基、アミノメチル基、アミノエチル基、1-アミノプロピル基、2-アミノプロピル基、3-アミノプロピル基、1-アミノブチル基、2-アミノブチル基、3-アミノブチル基、4-アミノブチル基、N-モノメチルアミノメチル基、N-モノメチルアミノエチル基、N-モノメチルアミノ-1-プロピル基、N-モノメチルアミノ-2-プロピル基、N-モノメチルアミノ-3-プロピル基、N,N-ジメチルアミノメチル基、N,N-ジメチルアミノエチル基、N,N-ジメチルアミノ-1-プロピル基、N,N-ジメチルアミノ-2-プロピル基、又はN,N-ジメチルアミノ-3-プロピル基等を挙げることができ、好ましくは、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシプロピル基、アミノメチル基、アミノエチル基、3-アミノプロピル基、N-モノメチルアミノメチル基、N-モノメチルアミノエチル基、N-モノメチルアミノ-3-プロピル基、N,N-ジメチルアミノメチル基、N,N-ジメチルアミノエチル基、又はN,N-ジメチルアミノ-3-プロピル基である。
上記一般式(4)において、R及びRは、各々独立して、炭素数1~8のアルキル基を表す。
上記の炭素数1~8のアルキル基としては、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、又はn-ヘキシル基等を例示することができる。
当該R及びRについては、ポリウレタンフォーム製造における硬化性上、各々独立して、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、又はn-ブチル基であることが好ましく、各々独立して、エチル基又はn-プロピル基であることがより好ましい。
上記一般式(4)において、nは0~2の整数、mは0~2の整数である。
当該m及びnについては、ポリウレタンフォーム製造における硬化性上、各々独立して、0又は1であることが好ましい。
前記の泡化触媒としては、特に限定するものではないが、例えば、トリエタノールアミン、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”-ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、N,N-ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N’-トリメチルアミノエチルエタノールアミン、又はN,N-ジメチルアミノエチル-N’-メチルアミノエチル-N”-メチルアミノイソプロパノール、N,N-ジメチル-N’,N’-ビス(2-ヒドロキシプロピル)-1,3-プロパンジアミン、N,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、N,N-ジエチル-1,3-プロパンジアミン、ビス(3-ジメチルアミノプロピル)アミン、2-[[3-(ジメチルアミノ)プロピル]メチルアミノ]エタノール、1-[ビス[3-(ジメチルアミノ)プロピル]アミノ]-2-プロパノール、N,N,N’-トリメチル-N’-(2-ヒドロキシエチル)ビス(2-アミノエチル)エーテル、N-(3-アミノプロピル)-N,N’,N’-トリメチル-2,2’-オキシビス(エチルアミン)、2-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]エタノール、2-[[2-(ジメチルアミノ)エチル]メチルアミノ]エタノール、N,N,N’,N’’-テトラメチル-N’’-(2-ヒドロキシプロピル)-ジエチレントリアミン、N,N-ジメチルアミノエタノール、又は6-ジメチルアミノ-1-ヘキサノール等が挙げられる。
上記の有機金属触媒としては、従来公知のものでよく、特に限定するものではないが、例えば、スタナスジアセテート、スタナスジオクトエート、スタナスジオレエート、スタナスジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロライド、ジオクチル錫ジラウレート、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、又はナフテン酸コバルト等が挙げられる。
上記のカルボン酸金属塩触媒としては、従来公知のものでよく、特に限定するものではないが、例えば、カルボン酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等が挙げられる。ここで、カルボン酸としては、特に限定するものではないが、例えば、酢酸、プロピオン酸、2-エチルヘキサン酸、アジピン酸等の脂肪族モノ若しくはジカルボン酸類、安息香酸、又はフタル酸等の芳香族モノ若しくはジカルボン酸類等が挙げられる。また、カルボン酸塩を形成すべき金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、又はカリウム等のアルカリ金属、カルシウム、又はマグネシウム等のアルカリ土類金属が好適なものとして挙げられる。
上記の第4級アンモニウム塩触媒としては、従来公知のものでよく、特に限定するものではないが、例えば、テトラメチルアンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウムハロゲン化物、水酸化テトラメチルアンモニウム塩等のテトラアルキルアンモニウム水酸化物、テトラメチルアンモニウム2-エチルヘキサン酸塩、2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムギ酸塩、又は2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム2-エチルヘキサン酸塩等のテトラアルキルアンモニウム有機酸塩類が挙げられる。
本発明の製造方法においては、上記したとおり、本発明のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物を単独で、又は上記したその他の追加の触媒と混合して使用することができるが、これらを混合して使用するにあたっては、必要ならば、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール又は水等の溶媒を併せて使用することができる。当該溶媒の量は、特に限定するものではないが、好ましくは本発明のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物に対して3重量倍以下である。本発明のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物を上記した他の触媒と混合する場合は、触媒の合計量に対して3重量倍以下とすることが好ましい。本発明の製造方法においては、本発明のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物、本発明のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物と上記した他の触媒の混合物、又は本発明のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物と上記した他の触媒と上記した溶媒の混合物を、ポリオール類に添加して使用してもよいし、個々の成分を別々にポリオール類に添加しても使用してもよく、特に制限はない。
本発明のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物をポリオール類に添加して使用する場合、特に限定するものではないが、使用されるポリオール類100重量部に対し、本発明のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物が0.03~9重量部の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.1~5重量部の範囲である。
上記のポリウレタンフォームの製造方法において、必要であれば、架橋剤又は鎖延長剤を用いることができる。架橋剤又は鎖延長剤としては、例えば、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール、グリセリン等の低分子量の多価アルコール類、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の低分子量のアミンポリオール類、エチレンジアミン、キシリレンジアミン、メチレンビスオルソクロルアニリン等ポリアミン類を挙げることができる。
上記のポリウレタンフォームの製造方法において、必要であれば、難燃剤を用いることができる。使用される難燃剤としては、例えば、リン酸とアルキレンオキシドとの付加反応によって得られるプロポキシル化リン酸、プロポキシル化ジブチルピロリン酸等の含リンポリオールの様な反応型難燃剤、トリクレジルホスフェート等の第3リン酸エステル類、トリス(2-クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート等のハロゲン含有第3リン酸エステル類、ジブロモプロパノール、ジブロモネオペンチルグリコール、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン含有有機化合物類、酸化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸アルミニウム等の無機化合物等が挙げられる。その量は特に限定されるものではなく、要求される難燃性に応じて異なるが、通常ポリオール類 100重量部に対して4~20重量部であることが好ましい。
上記のポリウレタンフォームの製造方法において、必要であれば、発泡剤を使用することができる。発泡剤としては、特に限定するものではないが、例えば、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC-245fa)、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン(HFC-365mfc)、1,1,2-テトラフルオロエタン(HFC-134a)、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン(HFC-227ea)等のフロン系化合物、HFE-254pc等のハイドロフルオロエーテル類、低沸点炭化水素、水、液化炭酸ガス、ジクロロメタン、ギ酸、アセトン等が挙げられる。これらを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。低沸点炭化水素としては、通常、沸点が通常-30~70℃の炭化水素が使用され、その具体例としては、プロパン、ブタン、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン及びこれらの混合物が挙げられる。
発泡剤の使用量は、所望の密度やフォーム物性に応じて決定されるため、特に限定するものではないが、一般的には、得られるフォーム密度が、通常5~1000kg/m、好ましくは10~500kg/mの範囲となるように選択される。
上記のポリウレタンフォームの製造方法において、必要であれば、整泡剤として界面活性剤を用いることができる。使用される界面活性剤としては、例えば、従来公知の有機シリコーン系界面活性剤が挙げられ、具体的には、有機シロキサン-ポリオキシアルキレン共重合体、シリコーン-グリース共重合体等の非イオン系界面活性剤、又はこれらの混合物等が例示される。それらの使用量は、ポリオール100重量部に対して通常0.1~10重量部である。
上記のポリウレタンフォームの製造方法において、必要であれば、着色剤や、老化防止剤、連通化剤、その他従来公知の添加剤等も使用できる。これらの添加剤の種類、添加量は、使用される添加剤の通常の使用範囲でよい。
上記のポリウレタンフォームの製造方法は、通常、上記原料を混合した混合液を急激に混合、攪拌した後、適当な容器又はモールド(金型)に注入して発泡成型することにより行われる。混合、攪拌は一般的な攪拌機や専用のポリウレタン発泡機を使用して実施すればよい。ポリウレタン発泡機としては、例えば、高圧、低圧、又はスプレー式の機器が使用される。
上記のポリウレタンフォームの製造方法により得られるポリウレタンフォーム製品としては、例えば、軟質ポリウレタンフォーム、半硬質ポリウレタンフォーム、硬質ポリウレタンフォーム等が挙げられる。本発明のポリウレタンフォームの製造方法は、具体的には、自動車内装材として用いられる軟質ポリウレタンフォームのカーシート、半硬質ポリウレタンフォームのインスツルメントパネルやハンドル及び硬質ポリウレタンフォームにて製造される断熱材の製造に特に好適に使用される。
なお、本発明において、軟質ポリウレタンフォームとは、一般的にオープンセル構造を有し、高い通気性を示す可逆変形可能な発泡体をいう[Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publishers社(ドイツ),p.161~233や、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、p.150~221の記載参照]。軟質ポリウレタンフォームの物性としては、特に限定するものではないが、一般的には、密度が10~100kg/m、圧縮強度(ILD25%)が200~8000kPa、伸び率が80~500%の範囲である。
また、半硬質ポリウレタンフォームとは、密度及び圧縮強度は軟質ポリウレタンフォームよりも高いものの、軟質ポリウレタンフォームと同様にオープンセル構造を有し、高い通気性を示す可逆変形可能な発泡体をいう[Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publishers社(ドイツ),p.223~233や、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、p.211~221の記載参照]。また、使用するポリオール、ポリイソシアネート原料も軟質ポリウレタンフォームと同様であるため、一般に軟質ポリウレタンフォームに分類される。半硬質ポリウレタンフォームの物性は、特に限定するものではないが、一般的には、密度が40~800kg/m、圧縮強度(ILD25%)が10~200kPa、伸び率が40~200%の範囲である。本発明において、軟質ポリウレタンフォームは、使用する原料及び発泡体の物性範囲から半硬質ポリウレタンフォームを含む場合がある。
さらに、硬質ポリウレタンフォームとは、高度に架橋されたクローズドセル構造を有し、可逆変形不可能なフォームをいう[Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publishers社(ドイツ),p.234~313や、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、p.224~283の記載参照]。硬質ウレタンフォームの物性は、特に限定するものではないが、一般的には、密度が10~100kg/m、圧縮強度が50~1000kPaの範囲である。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、文書中及び表中の重量部は、少なくとも前記のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物とポリオール類を含むポリオール原料配合液の重量を100重量部とした場合の重量比を示す。
<原材料>
原材料としては下記のものを用いた。
ポリオール: サンニックスFA-921(OH価=28mgKOH/g、三洋化成工業社製)
連通化剤: QB-8000(連通化剤、東邦化学社製)
整泡剤: NIAX SILICONE Y-10366(シリコーン整泡剤、モメンティブ・パフォーマンス・ マテリアルズ・ジャパン合同会社製)
発泡剤: 水
触媒: 実施例に記載の触媒組成物
ポリイソシアネート液: ジフェルニルメタンジイソシアネート(東ソー社製コロネートCEF-456,NCO含量=28.7%)
<ポリウレタンフォームの製造方法>
ポリオール 100重量部、連通化剤 2.0重量部、整泡剤 1.0重量部、発泡剤(水) 表2に記載の重量部、表1で処方した触媒 表2に記載の重量部を秤量し、十分に攪拌混合して原料配合液を調整する。このポリオール原料配合液 191.3gを500mlポリエチレンカップに秤り取り、ポリオール原料配合液を調製した。得られたポリオール原料配合液を20℃に温度調整した後、20℃に温度調整したポリイソシアネート溶液をイソシアネートインデックス〔[イソシアネート基](モル比)/[OH基](モル比)×100)〕が100となる量だけ秤り取り、前記のポリオール原料配合液のカップの中に入れ、素早く攪拌機にて6000rpmで5秒間攪拌する。混合攪拌した混合液のうち260gを50℃に温度調節した縦25cm×横25cm×高さ8cmのアルミ製モールドに移し、素早く型締めを行い、50℃にて7分間硬化させた後、脱型し、即座にクラッシングを行い、24時間以上室温でエージングした。
<評価項目>
・フォームの反応性
クリームタイム:前記の撹拌開始を起点として、反応液がクリーム状に白濁して立ち上がってくるまでの時間を計った。
ゲルタイム:前記の撹拌開始を起点として、混合から増粘が起こって樹脂強度が出始める時間を計った。
ライズタイム:前記の撹拌開始を起点として、反応混合液が発泡して最高の高さに達するまでの時間
・フォームのVOC
フォームのコア部から試験片(10cm×10cm×6.5cm)のフォームをカットし、この試験片の重量を測定した後、試験片をテドラーバッグに入れ、開口部をヒートシーラーで接着した。テドラーバッグの空気を押し出した後、計量ポンプを用い、窒素5Lをバッグに封入した。封入後バッグを密閉し、65℃のオーブンで2時間加熱した。次いで、計量ポンプを用い、バッグ中のガスを3L、VOC吸着カートリッジに通して、VOCを捕集した。グローブボックス内で、プラスチックスポイトを用い、5mLのアセトニトリルを用いてVOC吸着カートリッジから吸着されたVOCを抽出した。抽出液をHPLCで分析し、VOC(例えば、アルデヒドエミッション)を定量した。
実施例1
1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-メタノール 100gと、ポリエチレングリコール200 200gと、2-イミダゾリジノン 33gを加熱しながら混合し、本発明のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物 333gを製造した。
実施例2~9、比較例1~2
下記の表1の組成比に従い、実施例1と同様にして成分を混合し、本発明のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物を製造した。
(1)1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-メタノール (東ソー社製)
(2)ポリエチレングリコール200 (三洋化成工業社製)
(3)2-イミダゾリジノン (富士フィルム和光社製)
(4)1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン (富士フィルム和光社製)
(5)尿素 (富士フィルム和光社製)
<実施例1~9、比較例1~2のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物を用いたポリウレタンフォームの製造と評価>
実施例1のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物を用い、上記の<ポリウレタンフォームの製造方法>に従って、ポリウレタンフォームを製造し、次いで、上記の<評価項目>に記載の評価を行った。処方、及び評価結果を表2に示した。
実施例2~9のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物、及び比較例1に示した触媒組成についても実施例1と同様のポリウレタンフォームの製造及び評価を行った。処方、及び評価結果を表2に示した。
実施例1~実施例9および比較例1~2から明らかなように、本発明の触媒組成物を用いたポリウレタンフォーム(実施例1~実施例9)は、比較例1~2の触媒組成物を用いたポリウレタンフォームと比較し、フォームからのホルムアルデヒド揮発量が少なく、アセトアルデヒド、及びプロピオンアルデヒドの発生量が増加しないことが確認された。
本発明の触媒を用いて製造されるポリウレタンフォーム樹脂は、自動車内装材として用いられる軟質ポリウレタンフォームのカーシート、半硬質ポリウレタンフォームのインスツルメントパネルやハンドル及び硬質ポリウレタンフォームにて製造される断熱材の製造等として有用である。

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)
    [上記一般式(1)中、R、R、R、R及びRは、各々独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、水酸基、ヒドロキシメチル基、又は炭素数1~4のアルコキシ基を表す。a及びbは、それぞれ独立に、0又は1であり、a+b=1の関係を満たす。]
    で示されるアミン化合物(A)と、
    下記一般式(2)
    [上記一般式(2)中、R、R、R、及びRは、各々独立して、水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表し、RとRの炭素数1~4のアルキル基は結合していてもよい。]
    で示されるウレア化合物(B)を含むことを特徴とする、ポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物。
  2. 一般式(1)で表されるアミン化合物(A)が、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-メタノール(一般式(1)において、R、R、R、R及びRが、水素原子であり、a=0であり、b=1である)である、請求項1に記載の触媒組成物。
  3. 一般式(2)で表されるウレア化合物(B)が、2-イミダゾリジノン(一般式(2)において、R及びRが、水素原子であり、R、及びRが、メチル基であり、RとRは結合している。)、又は尿素(一般式(2)において、R、R、R、及びRが、水素原子である。)である、請求項1に記載の触媒組成物。
  4. アミン化合物(A)とウレア化合物(B)の重量比が、アミン化合物(A)100重量部に対して、ウレア化合物(B)が10~500重量部である、請求項1に記載の触媒組成物。
  5. さらに、ポリエチレングリコール、水、又はポリエチレングリコール及び水を含むことを特徴とする、請求項1に記載の触媒組成物。
  6. ポリエチレングリコールが、PEG-200、PEG-300、及びPEG-400からなる群より選ばれる少なくとも一つのポリエチレングリコールである、請求項5に記載の触媒組成物。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製造用の触媒組成物の存在下で、ポリオール類とポリイソシアネート類を反応させることを特徴とするポリウレタンフォームの製造方法。
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