JP2019524096A - 除草剤耐性の増加した植物 - Google Patents

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Abstract

変異型TriAポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含有する植物体もしくは植物部位が与えられる。前記ポリヌクレオチドの発現は、その植物体もしくは植物部位に除草剤耐性を付与する。【選択図】なし

Description

本発明は、全体として、除草剤に対する農業レベルの耐性を植物に付与する方法に関する。特に、本発明は、除草剤、より詳細には、セルロース生合成を阻害し、したがって細胞壁生合成を妨害する除草剤に対して増大した耐性を有する植物に関する。
微生物は、環境中への生体異物の投入に対して、そうした異物を栄養源、ならびに増殖のためのエネルギー源として利用できるメカニズムを進化させることによって対処することが多い。s-トリアジン環を基本とする除草剤の構造は、天然に存在する化合物とは異なるので(Esser et al. 1975)、微生物はそれらを分解することができる酵素および経路をゆっくりと進化させた。アミドヒドロラーゼスーパーファミリーは、炭素中心およびリン中心にアミドもしくはエステル官能基を有する、広範な基質の加水分解を触媒する注目すべき酵素群を含む。すべての場合において、単核もしくは二核金属中心との錯体形成によって求核性の水分子が活性化される。単核金属中心において、基質は活性部位からのプロトン移動により活性化され、水は金属のライゲーションおよび一般塩基触媒反応によって活性化される。金属中心は、(βα)8構造ドメイン内のβバレルコアのC末端にある。顕著な一例が、除草剤であるアトラジンの加水分解性脱塩素反応を触媒して、除草活性のない生成物2-ヒドロキシアトラジン(de Souza et al. 1996; Seffernick et al. 2002; Sadowsky and Wackett 2000)を生じる、アトラジンクロロヒドロラーゼ(AtzA)Fe(II)依存性ホモヘキサマー(Seffernick et al. 2002; Wackett et al. 2002a)である。AtzAの既知のもっとも近い類縁体は、メラミンデアミナーゼ(シュードモナス属の一種(Pseudomonas sp.)NRRL B-12227株に由来するTriA;98% 配列同一性)である。配列類似性が高いにもかかわらず、AtzAおよびTriAは触媒性が異なる;TriAはデアミナーゼであって、その生理的なデアミナーゼ活性より何桁も低いデクロリナーゼ活性を伴うのに対して、AtzAは検出可能なデアミナーゼ活性を持たないデクロリナーゼである。先行研究によれば、2つのタンパク質の間で異なっている9つのアミノ酸のうち3つ(S331C;N328D;およびF84I AtzA)が、触媒特異性の相違に大きな役割を果たす。
本発明は、除草剤、具体的にはアジンと命名されたセルロース生合成阻害剤、を生分解する標的タンパク質をコードする細菌遺伝子の導入によって、植物における除草剤耐性を高めることができる、新たな方法を提供する。細菌酵素TriAは、アミドヒドロラーゼ活性のままであるか、もしくはアミドヒドロラーゼ活性を増大させる形で、ならびにより大きな基質の受入に向けて酵素ポケットを拡大する形で操作された。本発明の発明者らは、驚くべきことに、野生型もしくは変異型メラミンデアミナーゼTriA型の過剰発現が、植物において、それぞれ非形質転換および/または非変異誘発植物もしくは植物細胞と比べて、特定の種類の除草剤に対する耐性/抵抗性を与えることを見いだした。より詳細には、本発明の発明者らは、TriA発現がアジンに対する耐性/抵抗性を与えることを見いだした。
本発明の課題は、その操作によって植物を除草剤に対して耐性にする標的ポリペプチドを同定することによる新規な形質の提供と見ることができる。
植物を除草剤に対して耐性にするために3つの主要な方策が利用可能である:すなわち、(1)例えばブロモキシニル又はバスタに対する耐性のための酵素(EP242236、EP337899)のような、除草剤又はその活性な代謝産物を無毒の生成物に変換する酵素で、除草剤を解毒すること、(2)例えばグリホセートに対する耐性のための酵素のような標的酵素を、除草剤又はその活性な代謝産物に対して感受性がより低い機能性の酵素に変異させること(EP293356、Padgette S. R. et al., J. Biol. Chem., 266, 33, 1991)、又は(3)その阻害剤の存在にも関わらず利用可能な十分な機能性の酵素を有するように、この酵素の速度定数を考慮して除草剤に対して充分な量の標的酵素を植物内に生成させるように感受性の酵素を過剰発現させること。
上記課題は本発明の主題によって解決される。
したがって、1つの態様において、本発明は、変異型TriAポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む植物又は植物部分を提供し、前記ポリヌクレオチドの発現は、除草剤に対する耐性をその植物又は植物部分に付与する。
幾つかの態様において、本発明は、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に結合された(機能的に連結された)ポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物へと、発芽することができる種子を提供し、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する。
1つの態様において、本発明は、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物を再生することができる植物細胞を提供し、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与し、ここで本植物細胞は当該プロモーターに作動可能に結合した当該ポリヌクレオチドを含む。
別の態様において、本発明は、細胞中で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含む植物細胞を提供し、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する。
他の態様において、本発明は、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物又は植物部分から調製された植物産品(plant product)を提供し、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する。
幾つかの態様において、本発明は、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物に由来する子孫又は後裔植物を提供し、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、ここで子孫又は後裔植物は、その細胞の少なくとも一部に、当該プロモーターに作動可能に連結された組換えポリヌクレオチドを含んでおり、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を子孫又は後裔植物に付与する。
他の態様において、本発明は、植物の成長のための場所で雑草を防除する方法を提供し、この方法は、(a)除草剤を含む除草剤組成物をその場所に適用し、(b)その場所に種子を植え付けるステップを含み、ここで種子は、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物を生成することができ、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する。
幾つかの態様において、本発明は、植物の成長のための場所で雑草を防除する方法を提供する。本方法は、除草剤を含む除草剤組成物をその場所に適用するステップを含み、ここで前記場所は、(a)植物若しくは前記植物を生成することができる種子を含有する場所、又は(b)前記適用後植物若しくは種子を含有することになる場所であり、ここで植物又は種子は、その細胞の少なくとも一部に、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含み、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する。
1つの態様において、ステップ(a)はステップ(b)の前、後、又は同時に起こる。
他の態様において、本発明は、除草剤に対する耐性を有する植物を生成する方法を提供する。本方法は、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドで形質転換された植物細胞から植物を再生するステップを含み、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する。
1つの態様において、本発明は、除草剤に対する耐性を有する子孫植物を生成する方法を提供する。本方法は、第1の除草剤に耐性の植物を第2の植物と交配して、除草剤に耐性の子孫植物を生成させるステップを含み、ここで第1の植物及び子孫植物は、それらの細胞の少なくとも一部に、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含み、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する。
さらに、本発明は、配列番号1のヌクレオチド配列、又はその変異体、ホモログ、パラログ若しくはオルソログを含む核酸によりコードされている本発明の野生型又は変異型TriAを使用することによって、除草剤を同定する方法に関する。
前記方法は、
a)本発明の変異型TriAをコードする核酸を含み、本発明の変異型TriAが発現しているトランスジェニック細胞又は植物を作製するステップ、
b)除草剤を、a)のトランスジェニック細胞又は植物及び同じ変種(variety)の対照細胞又は植物に適用するステップ、
c)トランスジェニック細胞又は植物及び対照細胞又は植物の、前記試験化合物の適用後の成長又は生存能力を判定するステップ、及び
d)トランスジェニック細胞又は植物の成長と比較して低下した成長を対照細胞又は植物にもたらす試験化合物を選択するステップ
を含む。
別の目的は、除草剤に対して抵抗性又は耐性の変異型TriAをコードするヌクレオチド配列を同定する方法に関する。この方法は、
a)変異型TriAをコードする核酸のライブラリーを作製するステップ、
b)得られた変異型TriAをコードする核酸の集団を、前記核酸の各々を細胞又は植物内で発現させ、前記細胞又は植物を、除草剤で処理することによってスクリーニングするステップ、
c)前記変異型TriAをコードする核酸の集団によりもたらされる除草剤に対する耐性のレベルを対照のTriAをコードする核酸によりもたらされる除草剤に対する耐性のレベルと比較するステップ、
d) 対照のTriAをコードする核酸によりもたらされるレベルと比較して有意に増大したレベルの除草剤に対する耐性をもたらす少なくとも1つの変異型TriAをコードする核酸を選択するステップ
を含む。
好ましい実施形態において、ステップd)で選択される変異型TriAをコードする核酸は、対照のTriAをコードする核酸によりもたらされる耐性と比較して除草剤に対する少なくとも2倍の耐性をもたらす。
抵抗性又は耐性は、ステップa)のライブラリーの核酸配列を含むトランスジェニック植物を作製し、前記トランスジェニック植物を対照植物と比較することによって判定することができる。
別の目的は、変異型TriAをコードする単離された、組換え及び/又は化学合成された核酸に関し、この核酸は、配列番号1の配列、又は以下で定義されるようなその変異体を含む。
好ましい実施形態は:
(a) 配列番号2の配列、またはそのバリアント、パラログ、オルソログ、もしくはホモログを含む変異型TriAポリペプチドをコードする核酸分子;
(b) 配列番号1の配列、またはそのバリアント、パラログ、オルソログ、もしくはホモログを含む核酸分子;
(c) 遺伝暗号の縮重の結果として、配列番号2のTriAポリペプチド配列、またはそのバリアント、パラログ、オルソログ、もしくはホモログから導き出すことができる核酸分子であって、対応する、たとえば形質転換されていない、野生型の植物細胞、植物体または植物部位と比べて、増加した除草剤耐性もしくは抵抗性を与える前記核酸分子;
(d) 配列番号1の核酸分子、またはそのバリアント、パラログ、オルソログ、もしくはホモログを含むポリヌクレオチドの核酸分子配列と、30%以上の同一性を有し、好ましくは40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、もしくはそれ以上の同一性を有する核酸分子であって、対応する、たとえば形質転換されていない、野生型の植物細胞、植物体または植物部位と比べて、増加した除草剤耐性もしくは抵抗性を与える前記核酸分子;
(e) 配列番号2のTriAポリペプチド配列のアミノ酸配列と、30%以上の同一性を有し、好ましくは40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、もしくはそれ以上の同一性を有する、変異型TriAポリペプチドをコードする核酸分子であって、対応する、たとえば形質転換されていない、野生型の植物細胞、植物体または植物部位と比べて、増加した除草剤耐性もしくは抵抗性を与える前記核酸分子;
(f) ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で(a)、(b)、(c)、(d)もしくは(e)の核酸分子とハイブリダイズする核酸分子であって、対応する、たとえば形質転換されていない、野生型の植物細胞、植物体または植物部位と比べて、増加した除草剤耐性もしくは抵抗性を与える前記核酸分子;
からなる一群から選択される変異型TriAポリペプチドをコードする核酸を含む、単離された、および/または組換え技術で作製された、および/または合成の、核酸分子に関するものであって、この変異型TriAポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号2の次の位置:69、70、71、74、82、84、85、87、88、89、91、92、93、96、126、128、129、130、131、155、157、160、167、170、174、180、182、216、217、219、220、246、247、248、249、250、251、298、301、302、304、328に対応する(相当する)1か所もしくは複数か所において、TriAポリペプチドの野生型アミノ酸配列と異なる。
もう一つの目的は、本発明の核酸分子および植物細胞において作動しうるプロモーターを含有する発現カセットである。
好ましくは、プロモーターはダイズ(Glycine max)由来の根に特異的な又は根において増強されたプロモーターである。
もう1つの目的は、単離された、組換えの、および/または化学合成された、変異型TriAポリペプチドに関するが、そのポリペプチドは、以下に定義するように、配列番号2に記載の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログもしくはホモログを含む。
好ましくは、変異型TriAポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号2の次の位置:69、70、71、74、82、84、85、87、88、89、91、92、93、96、126、128、129、130、131、155、157、160、167、170、174、180、182、216、217、219、220.、246、247、248、249、250、251、298、301、302、304、328に対応する1か所もしくは複数か所において、TriAポリペプチドの野生型アミノ酸配列と異なる。
さらに別の態様において、本発明は、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物又は植物部分を提供し、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与し、ここで、植物又は植物部分は第2又は第3の除草剤耐性形質をさらに示す。
別の実施形態において、本発明は、本発明の野生型若しくは変異型TriA核酸により形質転換され、これを発現する植物細胞、又は本発明の野生型若しくは変異型TriA核酸を発現し、好ましくは過剰発現する植物を得るように突然変異した植物に関する。ここで、植物細胞内での前記核酸の発現は、植物細胞の野生型変種(wild type variety)と比較して除草剤に対する増大した抵抗性又は耐性をもたらす。
別の実施形態において、本発明は、本発明の植物細胞を含む植物に関し、ここで、植物内での核酸の発現は、植物の野生型変種と比較して除草剤に対するその植物の増大した抵抗性をもたらす。
好ましくは、植物における本発明の核酸の発現の結果、植物の野生型変種と比較して除草剤に対するその植物の増大した抵抗性が得られる。
別の実施形態において、本発明は、本発明の植物細胞を含むトランスジェニック植物により生産される種子に関し、ここで、種子は、種子の野生型変種と比較して除草剤に対する増大した抵抗性について純育種系(true breeding)である。
別の実施形態において、本発明は、野生型変種の植物細胞と比較して除草剤に対する増大した抵抗性を有するトランスジェニック植物細胞を生成する方法に関し、この方法は、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含む発現カセットで植物細胞を形質転換するステップを含み、当該プロモーターは当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができる。
別の実施形態において、本発明は、トランスジェニック植物を生成する方法に関し、この方法は、(a)植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含む発現カセットで植物細胞を形質転換させるステップであって、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができる、ステップ、及び(b)植物細胞から、除草剤に対する増大した抵抗性を有する植物を作製するステップ、を含む。
好ましくは、発現カセットはさらに、植物で機能性の転写開始調節領域及び翻訳開始調節領域を含む。
アジン類で処理されたダイズ植物体の発芽前耐性評価を示す。野生型(A)、ならびに4か所のアミノ酸置換、すなわちL92A_Y93L_M155T_F157Lを含有する配列番号2のtriA変異型バリアントを発現する遺伝子導入イベント(B)の表現型に関する生育結果。表示された値は、6-シクロペンチル-N4-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミンの[g/ha]量を示す。各植物の上部は傷んだシュートを示し、下部は根の損傷を示す。 アジン類で処理されたトウモロコシ植物体の発芽前耐性評価を示す。野生型(A)、ならびに4か所のアミノ酸置換、すなわちL92A_Y93L_M155T_F157Lを含有する配列番号2のtriA変異型バリアントを発現する遺伝子導入イベント(B)の表現型に関する生育結果。表示された値は、6-シクロペンチル-N4-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミンの[g/ha]量を示す。
詳細な説明
本明細書中、冠詞「 a(1つの)」及び「an(1つの)」は、冠詞の文法上の対象の1つ以上(すなわち、少なくとも1つ)を指すために使用される。例を挙げると、「an element(要素)」とは1つ以上の要素を意味する。
本明細書中で使用される場合、単語「含む(comprising)」又は「含む(comprises)」若しくは「含むこと(comprising)」のようなその変化形は陳述されている要素、整数若しくはステップ、又は一群の要素、複数の整数若しくはステップを包含することを示すが、他の要素、整数若しくはステップ、又は一群の要素、複数の整数若しくはステップを排除しないものと理解される。
用語「望まれていない植生又は雑草の防除(control)」は、雑草を死滅させること、及び/又はさもなければ雑草の通常の成長を遅らせる又は阻害することを意味すると理解される。雑草とは、最も広い意味で、それが望まれていない場所で生育するあらゆる植物を意味すると理解される。本発明でいう雑草には、例えば、双子葉植物及び単子葉植物の雑草が含まれる。双子葉植物の雑草としては、限定されることはないが、シロガラシ属(Sinapis)、レピジウム属(Lepidium)、ガリウム属(Galium)、ハコベ属(Stellaria)、マトリカリア属(Matricaria)、アンセミス属(Anthemis)、コゴメギク属(Galinsoga)、アカザ属(Chenopodium)、イラクサ属(Urtica)、キオン属(Senecio)、アマランサス属(Amaranthus)、スベリヒユ属(Portulaca)、オナモミ属(Xanthium)、コンボルブルス属(Convolvulus)、サツマイモ属(Ipomoea)、タデ属(Polygonum)、セスバニア属(Sesbania)、アンブロシア属(Ambrosia)、アザミ属(Cirsium)、ヒレアザミ属(Carduus)、ノゲシ属(Sonchus)、ナス属(Solanum)、イヌガラシ属(Rorippa)、キカシグサ属(Rotala)、アゼナ属(Lindernia)、ラミウム属(Lamium)、ベロニカ属(Veronica)、アブチロン属(Abutilon)、エメックス属(Emex)、チョウセンアサガオ属(Datura)、ビオラ属(Viola)、ガレオプシス属(Galeopsis)、ケシ属(Papaver)、ヤグルマギク属(Centaurea)、シャジクソウ属(Trifolium)、キンポウゲ属(Ranunculus)、及びタンポポ属(Taraxacum)の雑草がある。単子葉植物の雑草としては、限定されることはないが、ヒエ属(Echinochloa)、エノコログサ属(Setaria)、キビ属(Panicum)、メヒシバ属(Digitaria)、アワガエリ属(Phleum)、イチゴツナギ属(Poa)、ウシノケグサ属(Festuca)、オヒシバ属(Eleusine)、ブラキアリア属(Brachiaria)、ドクムギ属(Lolium)、スズメノチャヒキ属(Bromus)、カラスムギ属(Avena)、カヤツリグサ属(Cyperus)、モロコシ属(Sorghum)、コムギダマシ属(Agropyron)、ギョウギシバ属(Cynodon)、ミズアオイ属(Monochoria)、テンツキ属(Fimbristyslis)、オモダカ属(Sagittaria)、ハリイ属(Eleocharis)、ホタルイ属(Scirpus)、スズメノヒエ属(Paspalum)、カモノハシ属(Ischaemum)、ナガボノウルシ属(Sphenoclea)、タツノツメガヤ属(Dactyloctenium)、ヌカボ属(Agrostis)、スズメノテッポウ属(Alopecurus)、及びアペラ属(Apera)の雑草がある。加えて、本発明の雑草には、例えば、望まれていない場所で生育する作物植物が含まれ得る。例えば、主としてダイズ植物が生育する畑の自生のトウモロコシ植物は、ダイズ植物の畑でトウモロコシ植物が望まれていない場合雑草であると考えることができる。
用語「植物」は、有機材料に関するものとしてその最も広い意味で使用されており、植物界(Kindom Plantae)の一員である真核生物を包含することが意図されており、その例としては、限定されることはないが、維管束植物、野菜、穀類、花、木、草、低木、芝生、つる植物、シダ、コケ、菌類及び藻類など、並びにクローン、側枝、及び無性繁殖に使われる植物の一部(例えば、切り取り部分、管状構造(piping)、シュート、根茎、地下茎、塊根(clump)、樹冠、球根、球茎、塊茎、根茎、組織培養で生産された植物/組織、等)がある。用語「植物」はさらに、植物全体、植物及び植物部分の祖先及び子孫、例えば、種子、シュート、茎、葉、根(塊茎を含む)、花、小花、果実、柄、花柄、雄しべ、葯、柱頭、花柱、子房、花弁、萼片、心皮、根端、根冠、根毛、葉毛、種子毛、花粉粒、小胞子、子葉、胚軸、上胚軸、木部、師部、柔組織、内胚乳、伴細胞、孔辺細胞、並びに植物の任意のその他公知の器官、組織、及び細胞、並びに組織及び器官を包含し、ここで上記のものは各々が対象の遺伝子/核酸を含む。また、用語「植物」は、植物細胞、懸濁培養物、カルス組織、胚、分裂組織部位、配偶体、胞子体、花粉及び小胞子も包含し、ここでも上記のものは各々が対象の遺伝子/核酸を含む。
本発明の方法で特に有用な植物には、スーパーファミリー緑色植物亜界(Viridiplantae)に属するあらゆる植物、中でも特にカエデ属種 (Acer spp.)、マタタビ属種(Actinidia spp.)、トロロアオイ属種(Abelmoschus spp.)、サイザルアサ(Agave sisalana)、コムギダマシ属種(Agropyron spp.)、ハイコヌカグサ(Agrostis stolonifera)、ネギ属種(Allium spp.)、アマランサス属種(Amaranthus spp.)、アンモフィラ・アレナリア(Ammophila arenaria)、パイナップル(Ananas comosus)、バンレイシ属種(Annona spp.)、セロリ(Apium graveolens)、ナンキンマメ属種(Arachis spp)、パンノキ属種(Artocarpus spp.)、アスパラガス(Asparagus officinalis)、カラスムギ属種(Avena spp.)(例えば、エンバク(Avena sativa)、カラスムギ(Avena fatua)、ビザンチンエンバク(Avena byzantina)、アベナ・ファツア・バル・サティバ(Avena fatua var. sativa)、アベナ・ヒブリダ(Avena hybrida))、スターフルーツ(Averrhoa carambola)、ホウライチク属種(Bambusa sp.)、トウガン(Benincasa hispida)、ブラジルナッツ(Bertholletia excelsea)、テンサイ(Beta vulgaris)、アブラナ属種(Brassica spp.)(例えば、セイヨウアブラナ(Brassica napus)、ブラッシカ・ラパ属種(Brassica rapa ssp.)[カノーラ、ナタネ、アブラナ])、カダバ・ファリノサ(Cadaba farinosa)、チャノキ(Camellia sinensis)、ダンドク(Canna indica)、アサ(Cannabis sativa)、トウガラシ属種(Capsicum spp.)、カレックス・エラタ(Carex elata)、パパイア(Carica papaya)、オオバナカリッサ(Carissa macrocarpa)、ペカン属種(Carya spp.)、ベニバナ(Carthamus tinctorius)、クリ属種(Castanea spp.)、カポック(Ceiba pentandra)、エンダイブ(Cichorium endivia)、ニッケイ属種(Cinnamomum spp.)、スイカ(Citrullus lanatus)、ミカン属種(Citrus spp.)、ココヤシ属種(Cocos spp.)、コーヒー属種(Coffea spp.)、サトイモ(Colocasia esculenta)、コラノキ属種(Cola spp.)、ツナソ属種(Corchorus sp.)、コリアンダー(Coriandrum sativum)、ハシバミ属種(Corylus spp.)、サンザシ属種(Crataegus spp.)、サフラン(Crocus sativus)、カボチャ属種(Cucurbita spp.)、キュウリ属種(Cucumis spp.)、チョウセンアザミ属種(Cynara spp.)、ニンジン(Daucus carota)、ヌスビトハギ属種(Desmodium spp.)、リュウガン(Dimocarpus longan)、ヤマノイモ属種(Dioscorea spp.)、カキノキ属種(Diospyros spp.)、ヒエ属種(Echinochloa spp.)、アブラヤシ属(Elaeis)(例えば、ギニアアブラヤシ(Elaeis guineensis)、アメリカアブラヤシ(Elaeis oleifera))、シコクビエ(Eleusine coracana)、テフ(Eragrostis tef)、エリアンサス属種(Erianthus sp.)、ビワ(Eriobotrya japonica)、ユーカリ属種(Eucalyptus sp.)、ピタンガ(Eugenia uniflora)、ソバ属種(Fagopyrum spp.)、ブナ属種(Fagus spp.)、オニウシノケグサ(Festuca arundinacea)、イチジク(Ficus carica)、キンカン属種(Fortunella spp.)、オランダイチゴ属種(Fragaria spp.)、イチョウ(Ginkgo biloba)、ダイズ属種(Glycine spp.)(例えば、ダイズ(Glycine max)、Soja hispida又はSoja max)、ワタ(Gossypium hirsutum)、ヒマワリ属種(Helianthus spp.)(例えば、ヒマワリ(Helianthus annuus))、ワスレグサ(Hemerocallis fulva)、フヨウ属種(Hibiscus spp.)、オオムギ属種(Hordeum spp.)(例えば、オオムギ(Hordeum vulgare))、サツマイモ(Ipomoea batatas)、クルミ属種(Juglans spp.)、レタス(Lactuca sativa)、レンリソウ属種(Lathyrus spp.)、レンズマメ(Lens culinaris)、アマ(Linum usitatissimum)、レイシ(Litchi chinensis)、ミヤコグサ属種(Lotus spp.)、トカドヘチマ(Luffa acutangula)、ルピナス属種(Lupinus spp.)、オオスズメノヤリ(Luzula sylvatica)、トマト属種(Lycopersicon spp.)(例えば、トマト(Lycopersicon esculentum, Lycopersicon lycopersicum, Lycopersicon pyriforme)、マクロチロマ属種(Macrotyloma spp.)、リンゴ属種(Malus spp.)、アセロラ(Malpighia emarginata)、マメイリンゴ(Mammea americana)、マンゴー(Mangifera indica)、イモノキ属種(Manihot spp.)、サポジラ(Manilkara zapota)、ムラサキウマゴヤシ(Medicago sativa)、シナガワハギ属種(Melilotus spp.)、ハッカ属種(Mentha spp.)、ススキ(Miscanthus sinensis)、ツルレイシ属種(Momordica spp.)、クロミグワ(Morus nigra)、バショウ属種(Musa spp.)、タバコ属種(Nicotiana spp.)、オリーブ属種(Olea spp.)、ウチワサボテン属種(Opuntia spp.)、オルニソバス属種(Ornithopus spp.)、イネ属種(Oryza spp.)(例えば、イネ(Oryza sativa, Oryza latifolia))、キビ(Panicum miliaceum)、スイッチグラス(Panicum virgatum)、パッションフルーツ(Passiflora edulis)、パースニップ(Pastinaca sativa)、チカラシバ属種(Pennisetum sp.)、ワニナシ属種(Persea spp.)、パセリ(Petroselinum crispum)、クサヨシ(Phalaris arundinacea)、インゲンマメ属種(Phaseolus spp.)、オオアワガエリ(Phleum pratense)、ナツメヤシ属種(Phoenix spp.)、ヨシ(Phragmites australis)、ホオズキ属種(Physalis spp.)、マツ属種(Pinus spp.)、ピスタチオ(Pistacia vera)、エンドウ属種(Pisum spp.)、イチゴツナギ属種(Poa spp.)、ポプラ属種(Populus spp.)、プロソピス属種(Prosopis spp.)、サクラ属種(Prunus spp.)、バンジロウ属種(Psidium spp.)、ザクロ(Punica granatum)、セイヨウナシ(Pyrus communis)、カシ属種(Quercus spp.)、ハツカダイコン(Raphanus sativus)、ダイオウ(Rheum rhabarbarum)、スグリ属種(Ribes spp.)、トウゴマ(Ricinus communis)、キイチゴ属種(Rubus spp.)、サトウキビ属種(Saccharum spp.)、ヤナギ属種(Salix sp.)、ニワトコ属種(Sambucus spp.)、ライムギ(Secale cereale)、ゴマ属種(Sesamum spp.)、シロガラシ属種(Sinapis sp.)、ナス属種(Solanum spp.)(例えば、ジャガイモ(Solanum tuberosum)、アカナス(Solanum integrifolium)又はトマト(Solanum lycopersicum))、モロコシ(Sorghum bicolor)、ホウレンソウ属種(Spinacia spp.)、フトモモ属種(Syzygium spp.)、コウオウソウ属種(Tagetes spp.)、タマリンド(Tamarindus indica)、カカオ(Theobroma cacao)、シャジクソウ属種(Trifolium spp.)、トリプサクム・ダクチロイデス(Tripsacum dactyloides)、トリチコセカレ・リンパウイ(Triticosecale rimpaui)、コムギ属種(Triticum spp.)(例えば、パンコムギ(Triticum aestivum)、デュラムコムギ(Triticum durum)、マカロニコムギ(Triticum turgidum)、トリチカム・ハイベルナム(Triticum hybernum)、トリチカム・マチャ(Triticum macha)、コムギ(Triticum sativum)、ヒトツブコムギ(Triticum monococcum)又はトリチカム・ブルガレ(Triticum vulgare))、トロパオルム・ミヌス(Tropaeolum minus)、キンレンカ(Tropaeolum majus)、スノキ属種(Vaccinium spp.)、ソラマメ属種(Vicia spp.)、ササゲ属種(Vigna spp.)、ニオイスミレ(Viola odorata)、ビティス属種(Vitis spp.)、トウモロコシ(Zea mays)、ワイルドライス(Zizania palustris)、ナツメ属種(Ziziphus spp.)、アマランス、アーティチョーク、アスパラガス、ブロッコリ、芽キャベツ、キャベツ、カノーラ、ニンジン、カリフラワー、セロリ、カラードグリーン(collard green)、亜麻、ケール、レンズマメ、ナタネ、オクラ、タマネギ、ジャガイモ、イネ、ダイズ、イチゴ、サトウダイコン、サトウキビ、ヒマワリ、トマト、カボチャ、チャ及び藻類を含むリストから選択される飼料若しくは飼い葉用マメ科植物、観賞用植物、食用作物、木又は潅木を含めた単子葉及び双子葉植物が包含される。本発明の好ましい実施形態によると、植物は作物植物である。作物植物の例には、とりわけ、ダイズ、ヒマワリ、カノーラ、アルファルファ、ナタネ、ワタ、トマト、ジャガイモ又はタバコがある。さらに好ましくは、植物はサトウキビのような単子葉植物である。さらに好ましくは、植物は、イネ、トウモロコシ、コムギ、オオムギ、キビ、ライムギ、モロコシ又はオートムギのような穀類である。
一般に、本明細書中で、用語「除草剤」は、植物を死滅させ、防除し、又はさもなければ植物の成長を不利に変更する活性成分を意味して使用されている。除草剤の好ましい量又は濃度は「有効な量」又は「有効な濃度」である。「有効な量」及び「有効な濃度」とは、それぞれ、同様な野生型の植物、植物組織、植物細胞、又は宿主細胞の成長を死滅させる又は阻害するのに充分な量及び濃度を意味するが、前記量は本発明の除草剤に抵抗性の植物、植物組織、植物細胞、及び宿主細胞を死滅させるか又はその成長をひどく阻害することはない。通例、除草剤の有効量は、農業生産システムにおいて対象の雑草を死滅させるために日常的に使用される量である。そのような量は当業者に公知である。除草活性は、本発明に有用な除草剤を直接植物に、又は任意の成長段階の若しくは植え付け前若しくは出芽前の植物の場所に適用したとき、その除草剤によって示される。観察される効果は、防除される植物種、植物の成長段階、希釈度及び噴霧液滴サイズの適用パラメーター、固体成分の粒度、使用時の環境条件、使用される具体的な化合物、使用される特定のアジュバント及び担体、土壌の種類、など、並びに適用される化学品の量に依存する。これら及びその他の要因は、非選択的又は選択的な除草作用を増進するために当技術分野で公知のようにして調節することができる。一般に、除草剤処置は、PPI(プレ−植物組込み)、PPSA(ポスト植物表面適用)、発芽前若しくは発芽後により適用することができる。発芽後処置は典型的には、比較的未成熟な望ましくない植生になされ雑草の最大の防除を達成する。
「除草剤耐性」又は「除草剤抵抗性」の植物とは、正常又は野生型の植物を通常死滅させるか又はその成長を阻害するレベルの少なくとも1種の除草剤に対して耐性又は抵抗性の植物を意味する。非耐性植物の成長を通常阻害する除草剤のレベルは当業者に公知であり、容易に決定することができる。例として、製造業者が適用のために推奨する量がある。最大の割合は、非耐性植物の成長を通常阻害する除草剤の量の一例である。本発明において、用語「除草剤耐性の」及び「除草剤抵抗性の」は同義に使用され、同等の意味及び同等の範囲を有することが意図されている。同様に、用語「除草剤耐性」及び「除草剤抵抗性」は同義に使用され、同等の意味及び同等の範囲を有することが意図されている。同様に、用語「耐性」及び「抵抗性」は同義に使用され、同等の意味及び同等の範囲を有することが意図されている。本明細書中で使用される場合、その様々な実施形態で有用な除草剤組成物について、除草剤、などのような用語は、当技術分野で認識されている農学的に許容される除草剤活性成分(A.I.)を指す。同様に、殺菌剤、殺線虫剤、殺虫剤、などのような用語は当技術分野で認められている他の農学的に許容される活性成分を指す。
特定の突然変異体酵素又はポリペプチドに関連して使用されるとき、除草剤耐性の及び除草剤耐性のような用語は、そのような酵素又はポリペプチドが、前記酵素又はポリペプチドの野生型(非突然変異)の活性を通常不活性化又は阻害する量の除草剤A.I.の存在下でその生理学的な活性を発揮する能力に関する。他方、特にTriA酵素に関して使用されるときは、この用語は具体的に、セルロース生合成を阻害する除草剤、いわゆるセルロース生合成阻害剤(CBI)を代謝しそれにより不活化する能力をいう。「除草剤耐性の変異型TriAタンパク質」又は「除草剤抵抗性の変異型TriAタンパク質」とは、そのようなTriAタンパク質が、セルロース生合成を妨げることが知られている少なくとも1種の除草剤の存在下、セルロース生合成を阻害することが知られている該除草剤の濃度又はレベルで、野生型TriAタンパク質の代謝活性と比べて、より高い代謝活性を示すことを意味している。また、そのような除草剤耐性又は除草剤抵抗性の変異型TriAタンパク質のTriA活性は本明細書中で「除草剤耐性の」又は「除草剤抵抗性の」TriA活性ということがある。
本明細書中で使用される場合、核酸又はポリペプチドに関連して「組換え」とは、そのような物質が、ポリヌクレオチドの制限切断及び連結、ポリヌクレオチドの重複伸長、又はゲノムの挿入若しくは形質転換によるような組換え技術のヒト適用の結果として変更されていることを示す。遺伝子配列オープンリーディングフレームは、そのヌクレオチド配列がその天然の文字列から取り出され、何らかの種類の人工核酸ベクターにクローン化されている場合は組換え体である。用語組換えはまた組換え物質を有する生物も指すことができ、例えば、組換え核酸を含む植物は組換え植物と考えることができる。
用語「トランスジェニック植物」は異種のポリヌクレオチドを含む植物をいう。好ましくは、異種のポリヌクレオチドはゲノム内に安定に組み込まれているので、このポリヌクレオチドは代々引き継がれる。異種のポリヌクレオチドは単独で、又は組換え発現カセットの一部としてゲノム内に組み込まれ得る。「トランスジェニック」は、本明細書中で、最初にそのように変更されたトランスジェニック生物又は細胞、及びその最初のトランスジェニック生物又は細胞から交配又は無性繁殖によって創出されたものを含めて、異種の核酸の存在によりそのように変更されている遺伝子型を有するあらゆる細胞、細胞株、カルス、組織、植物部分又は植物を指すのに使用されている。幾つかの実施形態において、「組換え」生物は「トランスジェニック」生物である。用語「トランスジェニック」は、本明細書中で使用される場合、慣用の植物育種方法(例えば、交配)又は例えば自家受精、無作為交雑受精、非組換えウイルス感染、非組換え細菌形質転換、非組換え転位、若しくは自然突然変異のような天然事象によるゲノム(染色体又は染色体外)の変更を包含することを意図していない。
本明細書中で使用される場合、「突然変異誘発された」とは、対応する野生型の生物又はDNAの遺伝物質の配列と比較してその天然の遺伝物質の生体分子の配列に変更を有する生物又はそのDNAに関連し、ここで遺伝物質の変更はヒトの行為によって誘発及び/又は選抜されたものである。突然変異誘発された生物又はDNAを生成させるのに使用することができるヒトの行為の例として、限定されることはないが、EMSのような化学的突然変異原による処理及びその後の除草剤による選抜、又は植物細胞のX線による処理及びその後の除草剤による選抜がある。当技術分野で公知のあらゆる方法を使用して突然変異を誘発することができる。突然変異を誘発する方法は遺伝物質のランダムな位置で突然変異を誘発することができ、又はジェノプラスティ(genoplasty)技術を使用するといったように遺伝物質の特定の位置に突然変異を誘発することができる(すなわち、定方向突然変異誘発技術であってよい)。
本明細書中で使用される場合、「遺伝子改変された生物」(GMO)は、その遺伝子特性が、別の若しくは「起源」生物由来の遺伝物質又は合成若しくは改変された天然の遺伝物質による、標的生物の形質転換という結果となるトランスフェクションを起こすヒトの努力により生成した変更を含有する生物、又はその後裔であって挿入された遺伝物質を保持する生物である。起源生物は異なる種類の生物である(例えば、GMO植物は細菌性遺伝物質を含有することができる)又は同じ種類の生物である(例えば、GMO植物は別の植物の遺伝物質を含有することができる)ことができる。植物及び他の生物に関して本明細書中で使用される場合、「組換え」、「トランスジェニック」及び「GMO」は同義語と考えられ、異なる起源由来の遺伝物質の存在を示す。対照的に、「突然変異誘発された」は、そのようなトランスジェニック物質が存在するが、天然の遺伝物質が対応する野生型生物又はDNAとは異なるように突然変異させられている植物若しくは他の生物、又はそのDNAを指して使用される。
本明細書中で使用される場合、「野生型」又は「対応する野生型植物」は、通常存在するように、例えば突然変異誘発された及び/又は組換え形態とは識別される典型的な形態の生物又はその遺伝物質を意味する。同様に、「対照細胞」又は「同様な野生型の植物、植物組織、植物細胞又は宿主細胞」とは、それぞれ、本明細書中に開示されている本発明の除草剤抵抗特性及び/又は特定のポリヌクレオチドを欠く植物、植物組織、植物細胞、又は宿主細胞を意味する。したがって、用語「野生型」の使用は、植物、植物組織、植物細胞、若しくは他の宿主細胞が、そのゲノム内に組換えDNAを欠く、及び/又は本明細書中に開示されているものとは異なる除草剤抵抗特性を保有しないことを示す意図はない。
本明細書中で使用される場合、「後裔」とはあらゆる世代の植物をいう。幾つかの実施形態において、後裔は第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、又は第10世代の植物である。
本明細書中で使用される場合、「子孫」とは第1世代の植物をいう。
用語「種子」は、例えば真の種子、穀果、そう果、果実、塊茎、苗木及び類似の形態のようなあらゆる種類の種子を含む。アブラナ属(Brassica)及びシナピス属種の関連で、「種子」は他に特定されない限り真の種子をいう。例えば、種子は、トランスジェニック植物又は従来の育種方法により得られる植物の種子であってよい。従来の育種方法の例として、当技術分野で公知のように、交雑育種、自植、戻し交配、胚救出、系内交配(in-crossing)、異系交配、同系交配、選抜、無性繁殖、及びその他従来の技術を挙げることができる。
特定の植物又は植物変種及びそれらの雑種に関連して例示されているが、様々な実施形態において、本明細書に記載されている除草剤を用いる方法は商業的に価値のある植物の変種で使用することができる。本発明に有用であるとして記載されている除草剤に耐性の植物系統は、雑草防除方法において、直接又は間接に、すなわち除草剤処理のための作物として、又は、そのような1以上の形質を含有する他の変種及び/又は雑種作物を作製するために、成長のための除草剤に耐性の形質ドナー系統として、使用することができる。そのようにして得られた、先祖の除草剤に耐性の1以上の形質を含有する変種又は雑種作物は全て、本発明で、先祖の除草剤に耐性の系統の子孫又は後裔ということができる。そのように得られる植物は先祖の植物の「除草剤耐性特性」を保持するということができ、すなわち、それらがその形質を担う先祖の遺伝的分子成分を保有し発現することを意味する。
1つの態様において、本発明は、変異型TriAポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む植物又は植物部分を提供し、前記ポリヌクレオチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物又は植物部分に付与する。
好ましい実施形態において、本植物は、以下により詳細に記載するように、本発明の野生型又は変異型TriA導入遺伝子を導入し過剰発現させることによって、組換えにより植物を作製するステップを含む方法により前もって生産されている。
別の実施形態において、変異型TriAポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、配列番号1に記載の核酸配列、又はその変異体若しくは誘導体を含む。
他の実施形態において、本発明に従って使用される変異型TriAポリペプチドは、変異体の全長にわたって、配列番号2に対して少なくとも約80%、例として、少なくとも約80%、90%、95%、98%、又は99%以上のアミノ酸配列同一性を有する機能性変異体である。
別の実施形態において、本発明に従って使用される変異型TriAポリペプチドは、配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチドの機能性断片である。
本発明のTriAポリヌクレオチド分子及びTriAポリペプチドは、配列番号1に記載のヌクレオチド配列、又は配列番号2に記載のアミノ酸配列と充分に同一であるヌクレオチド又はアミノ酸配列を含むポリヌクレオチド分子及びポリペプチドを包含することが分かる。用語「充分に同一」は、本明細書中で、第1及び第2のアミノ酸又はヌクレオチド配列が共通の構造ドメイン及び/又は共通の機能活性を有するように第2のアミノ酸又はヌクレオチド配列に対して充分な又は最小の数の同一又は等価な(例えば、類似の側鎖を有する)アミノ酸残基又はヌクレオチドを含有する第1のアミノ酸又はヌクレオチド配列を指すのに使用されている。
一般に、「配列同一性」とは、2つの最適に整列させたDNA又はアミノ酸配列が構成成分、例えばヌクレオチド又はアミノ酸のアラインメントのウインドー枠内で不変である程度をいう。試験配列及び基準配列の整列させたセグメントに対する「同一性の割合」は、2つの整列させた配列が共有する同一の構成成分の数を、基準配列セグメント、すなわち基準配列全体又は基準配列のより小さい定められた部分内の構成成分の総数で割った値である。「同一性パーセント」は同一性の割合×100である。比較ウインドー枠を整列させるための配列の最適のアラインメントは当業者に周知であり、Smith及びWatermanのローカルホモロジーアルゴリズム、Needleman及びWunschのホモロジーアラインメントアルゴリズム、Pearson及びLipmanの類似性検索法のような手段により、好ましくはGCG. Wisconsin Package (Accelrys Inc. Burlington, Mass.)の一部として入手可能なGAP、BESTFIT、FASTA、及びTFASTAのようなこれらのアルゴリズムのコンピューター化された実行により実施することができる。
ポリヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド
DNA、RNA、又はこれらの組合せ、一本鎖又は二本鎖、センス若しくはアンチセンス配向又は両方の組合せ、dsRNAその他を含めて「単離されたポリヌクレオチド」とは、その天然の状態では会合又は結合しているポリヌクレオチド配列から少なくとも部分的に分離されたポリヌクレオチドを意味する。好ましくは、単離されたポリヌクレオチドは、天然では会合している他の成分を少なくとも60%、好ましくは少なくとも75%、最も好ましくは少なくとも90%含まない。熟練者には分かるように、単離されたポリヌクレオチドは、例えば、生来そのポリヌクレオチドを含まないトランスジェニック生物内に存在する外因性のポリヌクレオチドであることができる。また、用語「ポリヌクレオチド」、「核酸配列」、「ヌクレオチド配列」、「核酸」、「核酸分子」は本明細書中で同義に使用されており、任意の長さのポリマー性の分岐してない形態のリボヌクレオチド若しくはデオキシリボヌクレオチド又は両者の組合せのいずれかであるヌクレオチドを指す。
用語「変異型TriA核酸」は、野生型TriA核酸から突然変異しており、除草剤に対する増大した耐性を、これが発現している植物に付与する配列を有するTriA核酸をいう。また、用語「変異型メラミンデアミナーゼ(変異型TriA)」は、配列番号2の野生型一次配列又はその変異体、誘導体、ホモログ、オルソログ、若しくはパラログのアミノ酸の別のアミノ酸による置換を指していう。「突然変異アミノ酸」という表現は以下で別のアミノ酸で置換されるアミノ酸を指称するために使用され、したがってタンパク質の一次配列中の突然変異の部位を指す。
好ましい実施形態において、変異型TriAをコードするTriAヌクレオチド配列は配列番号1の配列、又はその変異体若しくは誘導体を含む。
また、当業者には理解されるように、TriAヌクレオチド配列は以下で定義されるように配列番号1のホモログ、パラログ及びオルソログを包含する。
配列(例えば、ポリペプチド又は、例えば本発明の転写調節ヌクレオチド配列のような核酸配列)に関して用語「変異体」とは、実質的に類似の配列を意味することが意図されている。オープンリーディングフレームを含むヌクレオチド配列について、変異体は遺伝子コードの縮重のため天然のタンパク質と同一のアミノ酸配列をコードする配列を含む。これらのような天然に存在する対立遺伝子変異体は、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)及びハイブリダイゼーション技術のような周知の分子生物学技術を用いて同定することができる。変異体ヌクレオチド配列はまた、例えば部位特異的突然変異誘発を用いることにより作製され、オープンリーディングフレームが配列番号2の配列を含む天然のタンパク質をコードするもの、及び天然のタンパク質と比べてアミノ酸置換を有するポリペプチド、例えば本明細書に開示されているような本発明の変異型TriAをコードするもののような合成誘導されたヌクレオチド配列も含む。一般に、本発明のヌクレオチド配列変異体は、配列番号1のヌクレオチド配列と少なくとも30、40、50、60、から70%まで、例えば、好ましくは71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、から79%まで、一般に少なくとも80%、例えば、81%〜84%、少なくとも85%、例えば、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、から98%及び99%までのヌクレオチド「配列同一性」を有する。ポリヌクレオチドの同一性%はギャップ生成ペナルティー=5、及びギャップ伸長ペナルティー=0.3のGAP(Needleman及びWunsch、1970)解析(GCGプログラム)で決定される。他に断らない限り、問合せ配列は長さが少なくとも45ヌクレオチドであり、GAP解析は少なくとも45ヌクレオチドの領域にわたって2つの配列を整列させる。好ましくは、問合せ配列が少なくとも150ヌクレオチドの長さであり、GAP解析は少なくとも150ヌクレオチドの領域にわたって2つの配列を整列させる。より好ましくは、問合せ配列が少なくとも300ヌクレオチドの長さであり、GAP解析は少なくとも300ヌクレオチドの領域にわたって2つの配列を整列させる。さらにより好ましくは、GAP解析で2つの配列をそれらの全長にわたって整列させる。
ポリペプチド
「実質的に精製されたポリペプチド」又は「精製された」とは、その天然の状態では会合している1つ以上の脂質、核酸、他のポリペプチド、又はその他の夾雑分子から分離されているポリペプチドを意味する。実質的に精製されたポリペプチドは生来会合している他の構成成分を少なくとも60%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも90%含まないことが好ましい。熟練者には分かるように、精製されたポリペプチドは組換え生産されたポリペプチドであることができる。用語「ポリペプチド」及び「タンパク質」は一般に同義に使用されており、非アミノ酸基の付加により改変されていてもいなくてもよい単一のポリペプチド鎖を指す。そのようなポリペプチド鎖は他のポリペプチド若しくはタンパク質又は補因子のような他の分子と会合していてもよいと理解される。用語「タンパク質」及び「ポリペプチド」は、本明細書中で使用される場合、本明細書に記載されている本発明のポリペプチドの変異体、突然変異体、修飾体、類似体及び/又は誘導体も含む。
ポリペプチドの同一性%はギャップクリエーションペナルティー=5、及びギャップ伸長ペナルティー=0.3のGAP(Needleman及びWunsch、1970)解析(GCGプログラム)により決定される。問合せ配列は長さが少なくとも25アミノ酸であり、GAP解析は少なくとも25アミノ酸の領域にわたって2つの配列を整列させる。より好ましくは、問合せ配列が少なくとも50アミノ酸の長さであり、GAP解析は少なくとも50アミノ酸の領域にわたって2つの配列を整列させる。より好ましくは、問合せ配列ば少なくとも100アミノ酸の長さであり、GAP解析で2つの配列を少なくとも100アミノ酸の領域にわたって整列させる。さらにより好ましくは、問合せ配列が少なくとも250アミノ酸長であり、GAP解析で2つの配列を少なくとも250アミノ酸の領域にわたって整列させる。さらにより好ましくは、GAP解析では2つの配列をそれらの全長にわたって整列させる。
定められたポリペプチドに関して、上記よりも大きい同一性%の数字は好ましい実施形態を包含することが了解される。したがって、該当する場合、最小の同一性%の数字の観点から、本発明のTriAポリペプチドは、配列番号2と少なくとも40%、より好ましくは少なくとも45%、より好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも55%、より好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも65%、より好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも91%、より好ましくは少なくとも92%、より好ましくは少なくとも93%、より好ましくは少なくとも94%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも96%、より好ましくは少なくとも97%、より好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%、より好ましくは少なくとも99.1%、より好ましくは少なくとも99.2%、より好ましくは少なくとも99.3%、より好ましくは少なくとも99.4%、より好ましくは少なくとも99.5%、より好ましくは少なくとも99.6%、より好ましくは少なくとも99.7%、より好ましくは少なくとも99.8%、さらにより好ましくは少なくとも99.9%同一のアミノ酸配列を含むことが好ましい。
「変異体(バリアント)」ポリペプチドとは、天然のタンパク質のN末端及び/又はC末端への1つ以上のアミノ酸の欠失(いわゆるトランケーション)若しくは付加、天然のタンパク質の1つ以上の部位における1つ以上のアミノ酸の欠失若しくは付加、又は天然のタンパク質の1つ以上の部位における1つ以上のアミノ酸の置換によって配列番号2のタンパク質から誘導されたポリペプチドを意味する。そのような変異体は、例えば遺伝子多型又はヒトの操作の結果であってもよい。そのような操作の方法は当技術分野で広く知られている。
タンパク質の「誘導体」は、問題の未改変タンパク質と比べてアミノ酸の置換、欠失及び/又は挿入を有し、由来元の未改変タンパク質と同様な生物学的及び機能的活性を有するペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチド、タンパク質及び酵素を包含する。したがって、TriAポリペプチドの機能性の変異体及び断片、並びにそれらをコードする核酸分子も、特に他に記載しない限り前記ポリペプチドの起源に関わりなく、また天然に存在するか否かに関わりなく本発明の範囲内である。TriAポリペプチドの機能性のための様々なアッセイを使用することができる。例えば、TriAポリペプチドの機能性変異体又は断片をアッセイして、その除草剤に対する解毒作用を付与する能力を判定することができる。例として、除草剤に対する解毒速度は、TriAポリペプチドの変異体又は断片をコードする組換えポリヌクレオチドを含む植物又は植物部分において、除草剤に対する耐性の判定可能な増大を提供するのに充分な、触媒反応速度と定義することができ、ここで植物又は植物部分は、変異体又は断片を発現しない同様に処理された対照植物と比べて全細胞タンパク質の約0.5%まで、例として約0.05〜約0.5%、約0.1〜約0.4%、及び約0.2〜約0.3%の変異体又は断片を発現する。
好ましい実施形態において、変異型TriAポリペプチドは配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するメラミンデアミナーゼの機能性の変異体又は断片であり、ここで機能性の変異体又は断片は配列番号2に対して少なくとも約80%のアミノ酸配列同一性を有する。
他の実施形態において、機能性変異体又は断片はさらに、除草剤解毒速度を有しており、これは、変異体又は断片をコードする組換えポリヌクレオチドを含む植物又は植物部分(ここで植物又は植物部分は、変異体又は断片を発現しない同様に処理された対照植物と比べて全細胞タンパク質の約0.5%までの変異体又は断片を発現する)において、除草剤に対する耐性の判定可能な増大を提供するのに充分な、触媒反応速度と定義される。
タンパク質の「ホモログ」は、問題の未改変タンパク質と比べてアミノ酸の置換、欠失及び/又は挿入を有し、由来元の未改変タンパク質と同様な生物学的及び機能的活性を有するペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチド、タンパク質及び酵素を包含する。
加えて、当業者にはさらに理解されるように、突然変異によって本発明のヌクレオチド配列に変更を導入することにより、コードされているタンパク質の生物学的な活性を変化させることなくそのタンパク質のアミノ酸配列を変更することができる。したがって、例えば、1つ以上のアミノ酸置換、付加又は欠失がコードされているタンパク質に導入されるように1つ以上のヌクレオチド置換、付加、又は欠失を対応するヌクレオチド配列に導入することによって、配列番号2の配列と異なるアミノ酸配列を有する変異型TriAポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド分子を創出することができる。突然変異は部位特異的突然変異誘発及びPCR媒介突然変異誘発のような標準的な技術によって導入することができる。そのような変異体ヌクレオチド配列も本発明に包含される。例えば、好ましくは、1つ以上の予測される好ましくは非必須のアミノ酸残基に保存的なアミノ酸置換を起こしてもよい。「非必須の」アミノ酸残基は生物学的な活性を変更することなくタンパク質の野生型配列から変更することができる残基であり、「必須の」アミノ酸残基は生物学的な活性に必要である。
欠失とは、1つ以上のアミノ酸のタンパク質からの除去をいう。
挿入とは、1つ以上のアミノ酸残基がタンパク質の所定の部位に導入されることをいう。挿入はN末端及び/又はC末端融合並びに単一又は複数のアミノ酸の配列内挿入を含み得る。一般に、アミノ酸配列内への挿入はN-又はC末端融合より約1〜10残基程度小さい。N-又はC末端融合タンパク質又はペプチドの例としては、酵母ツーハイブリッド系で使用される転写活性化因子の結合ドメイン又は活性化ドメイン、ファージコートタンパク質、(ヒスチジン)-6-タグ、グルタチオンS-トランスフェラーゼ-タグ、プロテインA、マルトース結合タンパク質、ジヒドロ葉酸レダクターゼ、タグ100エピトープ、c-mycエピトープ、FLAG(登録商標)-エピトープ、lacZ、CMP(カルモジュリン結合ペプチド)、HAエピトープ、プロテインCエピトープ及びVSVエピトープがある。
置換とは、タンパク質のアミノ酸の、類似の性質(例えば、類似の疎水性、親水性、抗原性、α-らせん構造又はβ-シート構造を形成又は破壊する傾向)を有する他のアミノ酸による置換をいう。アミノ酸置換は通例単一の残基であるが、ポリペプチドに課せられる機能性の制約に応じてクラスターになってもよく、1〜10のアミノ酸の範囲であり得、挿入は通常約1〜10のアミノ酸残基の程度である。保存的なアミノ酸置換は、アミノ酸残基が類似の側鎖を有するアミノ酸残基で置き換えられるものである。類似の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは当技術分野で定められている。これらのファミリーには、塩基性側鎖をもつアミノ酸(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖をもつアミノ酸(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電で極性の側鎖をもつアミノ酸(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システイン)、非極性の側鎖をもつアミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、ベータ-分岐した側鎖をもつアミノ酸(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)及び芳香族側鎖をもつアミノ酸(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)が含まれる。そのような置換は保存アミノ酸残基、又は保存モチーフ内にあるアミノ酸残基に対しては行われない。保存的置換の表は当技術分野で周知である(例えば、Creighton (1984) Proteins. W.H. Freeman and Company (Eds)参照)。
アミノ酸の置換、欠失及び/又は挿入は、固相ペプチド合成などのような当技術分野で周知のペプチド合成技術を用いて、又は組換えDNA操作によって容易に行うことができる。タンパク質の置換、挿入又は欠失変異体を生成するためのDNA配列の操作方法は当技術分野で周知である。例えば、DNAの所定の部位に置換突然変異を起こす技術は当業者に周知であり、M13突然変異誘発、T7-Genインビトロ突然変異誘発(USB, Cleveland, OH)、QuickChange部位特異的突然変異誘発(Stratagene, San Diego, CA)、PCR媒介部位特異的突然変異誘発又はその他の部位特異的突然変異誘発プロトコルがある。
「誘導体」はさらに、対象のタンパク質のようなタンパク質の天然に存在する形態のアミノ酸配列と比較して、天然に存在しないアミノ酸残基によるアミノ酸の置換、又は天然に存在しないアミノ酸残基の付加を含み得るペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチドを含む。タンパク質の「誘導体」はまた、ポリペプチドの天然に存在する形態のアミノ酸配列と比較して天然に存在する変化した(グリコシル化、アシル化、プレニル化、リン酸化、ミリストイル化、硫酸化等)又は非天然の変化したアミノ酸残基を含むペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチドも包含する。また、誘導体は、由来元のアミノ酸配列と比較して1つ以上の非アミノ酸置換基又は付加、例えば、その検出を容易にするために結合されたレポーター分子のような、アミノ酸配列に共有結合又は非共有結合で結合したレポーター分子又は他のリガンド、及び天然に存在するタンパク質のアミノ酸配列と比べて天然に存在しないアミノ酸残基を含んでいてもよい。また、「誘導体」は、天然に存在する形態のタンパク質とFLAG、HIS6又はチオレドキシンのようなタグペプチドとの融合体も含む(タグペプチドの総説としては、Terpe, Appl. Microbiol. Biotechnol. 60, 523-533, 2003を参照されたい)。
「オルソログ」及び「パラログ」は遺伝子の先祖の血縁関係を記載するために使用される進化概念を包含する。パラログは、先祖の遺伝子の複製を通じて生成した同一の種内の遺伝子である。オルソログは、種形成を通じて生成した異なる生物由来の遺伝子であり、同様に共通の先祖の遺伝子に由来する。
本発明により包含される配列番号2のバリアント、オルソログ及びパラログとしては、例えば配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、又は31を含むポリペプチドが示されるが、これに限らない。
当技術分野では周知のように、パラログ及びオルソログは、特定の基質のための結合ポケット又は他のタンパク質との相互作用のための結合モチーフのような、適切なアミノ酸残基を所与の部位にもつ明確なドメインを共有することがある。
用語「ドメイン」とは、進化的に関連しているタンパク質の配列のアラインメントに沿って特定の位置に保存された1セットのアミノ酸をいう。他の位置のアミノ酸はホモログ間で変化することができるが、特定の位置に高度に保存されているアミノ酸はタンパク質の構造、安定性又は機能に必須である可能性が高いアミノ酸であることを示す。タンパク質ホモログのファミリーの整列させた配列に高度の保存が同定されると、問題のいずれのポリペプチドが既に同定されたポリペプチドファミリーに属するかどうかを決定するために識別子として使用することができる。
用語「モチーフ」又は「コンセンサス配列」は進化的に関連するタンパク質の配列中の短い保存領域をいう。モチーフはドメインの高度に保存された部分であることが極めて多いが、ドメインの一部のみを含んでいてもよく、又は保存されたドメインの外に位置してもよい(そのモチーフのアミノ酸の全てが定められたドメインの外にある場合)。
ドメインの同定のためのスペシャリストデータベース、例えば、SMART (Schultz et al. (1998) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95, 5857-5864; Letunic et al. (2002) Nucleic Acids Res 30, 242-244)、InterPro (Mulder et al., (2003) Nucl. Acids. Res. 31, 315-318)、Prosite (Bucher and Bairoch (1994), A generalized profile syntax for biomolecular sequences motifs and its function in automatic sequence interpretation. (In) ISMB-94; Proceedings 2nd International Conference on Intelligent Systems for Molecular Biology. Altman R., Brutlag D., Karp P., Lathrop R., Searls D., Eds.. pp53-61, AAAI Press、Menlo Park; Hulo et al., Nucl. Acids. Res. 32:D134-D137, (2004))、又はPfam (Bateman et al.、Nucleic Acids Research 30(1): 276-280 (2002))が存在する。タンパク質配列のコンピューターによる解析のための1組の手段がExPASyプロテオミクスサーバーから入手可能である(Swiss Institute of Bioinformatics (Gasteiger et al., ExPASy: the proteomics server for in-depth protein knowledge and analysis, Nucleic Acids Res. 31:3784-3788(2003))。ドメイン又はモチーフはまた、配列アラインメントのようなルーチンの技術を用いて同定することもできる。
比較のための配列のアラインメントの方法は当技術分野で周知であり、そのような方法にはGAP、BESTFIT、BLAST、FASTA及びTFASTAが含まれる。GAPは、Needleman及びWunschのアルゴリズム((1970) J Mol Biol 48: 443-453)を使用して、2つの配列の一致の数を最大にし、ギャップの数を最小にする広範囲の(すなわち、完全な配列にわたる)アラインメントを見出す。BLASTアルゴリズム(Altschul et al. (1990) J Mol Biol 215: 403-10)は配列同一性パーセントを計算し、2つの配列間の類似性の統計解析を実行する。BLAST解析を実行するためのソフトウェアはNational Centre for Biotechnology Information(NCBI)を通じて公に利用可能である。ホモログは、例えばデフォルトペアワイズアラインメントパラメーター、及びパーセントでのスコアリグ方法を用いるClustalW複数配列アラインメントアルゴリズム(1.83バージョン)を使用して容易に同定することができる(図1参照)。類似性及び同一性のグローバルパーセントは、MatGATソフトウェア パッケージ内で利用可能な方法の1つを使用して決定してもよい(Campanella et al., BMC Bioinformatics. 2003 Jul 10;4:29. MatGAT: an application that generates similarity/identity matrices using protein or DNA sequences.)。当業者には明らかなようにちょっとした手作業を行って保存モチーフ間のアラインメントを最適化することができる。また、ホモログの同定のために全長の配列を使用する代わりに、特定のドメインも使用できる。配列同一性の値は、デフォルトパラメーターを用いて上述のプログラムを使用して核酸若しくはアミノ酸配列全体にわたり、又は選択されたドメイン若しくは保存モチーフで決定することができる。ローカルアラインメントには、Smith-Watermanアルゴリズムがi特に有用である(Smith TF, Waterman MS (1981) J. Mol. Biol 147(1);195-7)。
本発明のタンパク質はアミノ酸の置換、欠失、トランケーション、及び挿入を始めとする様々な方法で変化させることができる。そのような操作の方法は当技術分野で広く知られている。例えば、アミノ酸配列の変異体はDNAの突然変異によって調製することができる。突然変異誘発及びヌクレオチド配列の変更の方法は当技術分野で周知である。例えば、Kunkel (1985) PNAS, 82:488-492; Kunkel et al. (1987) Methods in Enzymol. 154:367-382;米国特許第4,873,192号; Walker and Gaastra, eds. (1983) Techniques in Molecular Biology (MacMillan Publishing Company, New York)及びそこで引用されている文献を参照されたい。対象のタンパク質の生物学的な活性に影響を及ぼさない適当なアミノ酸置換に関する指針は、参照により本明細書に含まれるDayhoff et al. (1978) Atlas of Protein Sequence and Structure (Natl. Biomed. Res. Found., Washington, D. C)のモデルに見られる。類似の性質を有する別のアミノ酸による1つのアミノ酸の交換のような保存的な置換が好ましいであろう。
あるいは、飽和突然変異誘発のようにコード配列の全部又は一部に沿ってランダムに突然変異を導入することによって変異体ヌクレオチド配列を作製することができ、得られる突然変異体をスクリーニングして活性を保持するタンパク質をコードする突然変異体を同定することができる。例えば、突然変異誘発の後、コードされているタンパク質を組換えにより発現させることができ、そのタンパク質の活性を標準的なアッセイ技術を用いて測定することができる。
本発明の発明者らは、例えば上記方法の1つを使用することにより、配列番号2のTriA酵素の重要なアミノ酸残基1つ以上を置換してTriAをコードする核酸を突然変異させることによって、特定の除草剤に対する耐性又は抵抗性を顕著に増大させることができるということを見出した。変異型TriAの好ましい置換は、植物の除草剤耐性を増大させるが、デアミナーゼ活性の生物学的活性は実質的に影響されないままにするものである。
したがって、本発明の別の目的は、配列番号2の配列を含む変異されたTriAポリペプチド、その変異体、誘導体、オルソログ、パラログ又はホモログに関し、その重要なアミノ酸残基は他の任意のアミノ酸により置換されている。
当業者には理解されるように、以下に述べるアミノ酸の位置にごく近接した位置のアミノ酸も置換され得る。したがって、別の実施形態において、配列番号2の変異体、その変異体、誘導体、オルソログ、パラログ又はホモログは変異型TriAを含み、ここで重要なアミノ酸から±3、±2又は±1アミノ酸の位置のアミノ酸は他の任意のアミノ酸で置換されている。
当技術分野で周知の技術に基づいて、極めて特徴的な配列パターンを明らかにすることができ、これを用いて所望の活性を有するさらなる変異型TriA候補を探索することができる。
適切な配列パターンを適用することによるさらなる変異型TriA候補の探索も本発明に包含される。熟練した読者には理解されるように、本配列パターンは、前記パターンの2つの隣接するアミノ酸残基間の正確な間隔に限定されない。例えば、上記パターンの2つの隣接する残基間の間隔の各々は、互いに独立して、所望の活性に実質的に影響を及ぼすことなく±10、±5、±3、±2又は±1アミノ酸位置まで変化してもよい。
また、部位特異的突然変異誘発、例えば飽和突然変異誘発(例えば、Schenk et al., Biospektrum 03/2006, 277-279頁参照)の方法を適用することによって、本発明の発明者らは特定のアミノ酸置換及びその組合せを同定し生成させた。これは、及びそれぞれの変異型TriAをコードする核酸は形質転換及び発現させることにより植物に導入されると、除草剤に対する増大した除草剤抵抗性又は耐性を前記植物に付与する。
したがって、特に好ましい実施形態において、変異型TriAのバリアントもしくは誘導体は、配列番号2、そのオルソログ、パラログ、もしくはホモログを含むTriAポリペプチドを指し、そのアミノ酸配列は、配列番号2の次の位置:69、70、71、74、82、84、85、87、88、89、91、92、93、96、126、128、129、130、131、155、157、160、167、170、174、180、182、216、217、219、220、246、247、248、249、250、251、298、301、302、304、328位に対応する1か所または複数か所においてTriAポリペプチドの野生型アミノ酸配列と異なる。
これらのアミノ酸位置における差異の例として、次のうち1つもしくは2つ以上が挙げられるが、それらに限定されない:
69位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
70位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
71位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
74位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
82位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
84位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
85位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
87位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
88位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
89位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
91位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
92位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
93位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
96位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
126位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
128位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
129位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
130位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
131位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
155位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
157位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
160位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
167位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
170位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
174位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
180位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
182位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
216位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
217位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
219位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
220位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
246位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
247位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
248位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
249位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
250位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
251位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
298位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
301位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
302位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
304位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている;
328位に対応するアミノ酸がそれ以外の任意のアミノ酸で置換されている。
これらのアミノ酸位置における差異の例として、次のうち1つもしくは2つ以上が挙げられるが、それらに限定されない:
69位に対応するアミノ酸がバリン以外である;
70位に対応するアミノ酸がアスパラギン以外である;
71位に対応するアミノ酸がグルタミン以外である;
74位に対応するアミノ酸がロイシン以外である;
82位に対応するアミノ酸がアルギニン以外である;
84位に対応するアミノ酸がロイシン以外である;
85位に対応するアミノ酸がチロシン以外である;
87位に対応するアミノ酸がトリプトファン以外である;
88位に対応するアミノ酸がロイシン以外である;
89位に対応するアミノ酸がフェニルアラニン以外である;
91位に対応するアミノ酸がバリン以外である;
92位に対応するアミノ酸がロイシン以外である;
93位に対応するアミノ酸がチロシン以外である;
96位に対応するアミノ酸がグルタミン以外である;
126位に対応するアミノ酸がアスパラギン以外である;
128位に対応するアミノ酸がアスパラギン酸以外である;
129位に対応するアミノ酸がセリン以外である;
130位に対応するアミノ酸がアラニン以外である;
131位に対応するアミノ酸がイソロイシン以外である;
155位に対応するアミノ酸がメチオニン以外である;
157位に対応するアミノ酸がフェニルアラニン以外である;
160位に対応するアミノ酸がメチオニン以外である;
167位に対応するアミノ酸がチロシン以外である;
170位に対応するアミノ酸がアラニン以外である;
174位に対応するアミノ酸がリジン以外である;
180位に対応するアミノ酸がロイシン以外である;
182位に対応するアミノ酸がセリン以外である;
216位に対応するアミノ酸がアラニン以外である;
217位に対応するアミノ酸がイソロイシン以外である;
219位に対応するアミノ酸がプロリン以外である;
220位に対応するアミノ酸がアラニン以外である;
246位に対応するアミノ酸がグルタミン酸以外である;
247位に対応するアミノ酸がセリン以外である;
248位に対応するアミノ酸がアスパラギン酸以外である;
249位に対応するアミノ酸がヒスチジン以外である;
250位に対応するアミノ酸がアスパラギン酸以外である;
251位に対応するアミノ酸がグルタミン酸以外である;
298位に対応するアミノ酸がグルタミン以外である;
301位に対応するアミノ酸がセリン以外である;
302位に対応するアミノ酸がアスパラギン以外である;
304位に対応するアミノ酸がチロシン以外である;
328位に対応するアミノ酸がアスパラギン酸以外である。
好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その70位に対応するアミノ酸はThr、Cys、Gly、Val、またはSerである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はThr、Val、Gly、Cys、またはSerである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その70位に対応するアミノ酸はVal、71位に対応するアミノ酸はValである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その70位に対応するアミノ酸はVal、71位に対応するアミノ酸はThrである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その70位に対応するアミノ酸はThr、71位に対応するアミノ酸はValである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その70位に対応するアミノ酸はThr、71位に対応するアミノ酸はThrである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その155位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その128位に対応するアミノ酸はGly、Pro、またはValである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その70位に対応するアミノ酸はVal、155位に対応するアミノ酸はValである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その70位に対応するアミノ酸はVal、155位に対応するアミノ酸はValであり、128位に対応するアミノ酸はSerである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その70位に対応するアミノ酸はVal、155位に対応するアミノ酸はValであり、128位に対応するアミノ酸はThrである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その157位に対応するアミノ酸はThr、Ala、Met、またはSerである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その157位に対応するアミノ酸はAla、70位に対応するアミノ酸はLeuであり、71位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その157位に対応するアミノ酸はAla、70位に対応するアミノ酸はIleであり、71位に対応するアミノ酸はIleである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その88位に対応するアミノ酸はVal、92位に対応するアミノ酸はIleである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その88位に対応するアミノ酸はVal、92位に対応するアミノ酸はValである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その157位に対応するアミノ酸はVal、88位に対応するアミノ酸はValであり、92位に対応するアミノ酸はIleである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その157位に対応するアミノ酸はAla、88位に対応するアミノ酸はValであり、92位に対応するアミノ酸はIleである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その96位に対応するアミノ酸はValである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はVal、92位に対応するアミノ酸はVal、155位に対応するアミノ酸はAlaであり、157位に対応するアミノ酸はAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その128位に対応するアミノ酸はIle、155位に対応するアミノ酸はVal、70位に対応するアミノ酸はLeuであり、71位に対応するアミノ酸はIleである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はLeu、91位に対応するアミノ酸はAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はLeu、91位に対応するアミノ酸はAlaであり、92位に対応するアミノ酸はValである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はLeu、91位に対応するアミノ酸はAla、92位に対応するアミノ酸はValであり、88位に対応するアミノ酸はAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その88位に対応するアミノ酸はAla、157位に対応するアミノ酸はIleである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その88位に対応するアミノ酸はAla、157位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その69位に対応するアミノ酸はAla、Leu、またはSerである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その74位に対応するアミノ酸はVal、またはAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その74位に対応するアミノ酸はAla、70位に対応するアミノ酸はLeuであり、71位に対応するアミノ酸はIleである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その82位に対応するアミノ酸はLeu、Met、またはGlyである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その96位に対応するアミノ酸はGlu、Asp、Ala、Thr、またはAsnである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その126位に対応するアミノ酸はAla、Met、Ser、またはAspである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その128位に対応するアミノ酸はSer、Ala、またはAsnである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その155位に対応するアミノ酸はGly、Ala、またはGluである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その157位に対応するアミノ酸はMet、またはAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その167位に対応するアミノ酸はIle、88位に対応するアミノ酸はAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その167位に対応するアミノ酸はIle、88位に対応するアミノ酸はAlaであり、84位に対応するアミノ酸はValである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その167位に対応するアミノ酸はIle、88位に対応するアミノ酸はAlaであり、84位に対応するアミノ酸はThrである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その216位に対応するアミノ酸はSer、またはGlyである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その217位に対応するアミノ酸はAla、Ser、またはThrである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その219位に対応するアミノ酸はGly、249位に対応するアミノ酸はAsnである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その219位に対応するアミノ酸はGly、249位に対応するアミノ酸はAsnであり、217位に対応するアミノ酸はValである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その220位に対応するアミノ酸はThr、Ser、またはGlyである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その220位に対応するアミノ酸はGly、157位に対応するアミノ酸はAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その246位に対応するアミノ酸はSer、Thr、Gln、またはAspである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その247位に対応するアミノ酸はAla、Asn、Val、Gly、またはProである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その248位に対応するアミノ酸はSer、Asn、またはGlyである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その249位に対応するアミノ酸はVal、Ile、またはAsnである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その250位に対応するアミノ酸はGlu、またはAsnである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その251位に対応するアミノ酸はAspである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その251位に対応するアミノ酸はAsp、248位に対応するアミノ酸はGluである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その298位に対応するアミノ酸はCys、Asn、Thr、またはSerである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その301位に対応するアミノ酸はAla、Thr、またはValである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その302位に対応するアミノ酸はGluである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その304位に対応するアミノ酸はLysである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その87位に対応するアミノ酸はThrである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAlaであり、88位に対応するアミノ酸はAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAlaであり、93位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAlaであり、93位に対応するアミノ酸はPheである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAlaであり、128位に対応するアミノ酸はGlyである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAlaであり、128位に対応するアミノ酸はAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAla、88位に対応するアミノ酸はAlaであり、93位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAla、88位に対応するアミノ酸はAlaであり、93位に対応するアミノ酸はPheである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAla、88位に対応するアミノ酸はAlaであり、128位に対応するアミノ酸はGlyである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAla、88位に対応するアミノ酸はAlaであり、128位に対応するアミノ酸はAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAla、93位に対応するアミノ酸はPheであり、128位に対応するアミノ酸はGlyである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAla、93位に対応するアミノ酸はPheであり、128位に対応するアミノ酸はAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAla、155位に対応するアミノ酸はThrであり、157位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAla、155位に対応するアミノ酸はThrであり、157位に対応するアミノ酸はValである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAla、155位に対応するアミノ酸はValであり、157位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAla、155位に対応するアミノ酸はValであり、157位に対応するアミノ酸はValである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAlaであり、328位に対応するアミノ酸はGlyである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その92位に対応するアミノ酸はAla、89位に対応するアミノ酸はAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その92位に対応するアミノ酸はAla、89位に対応するアミノ酸はAlaであり、93位に対応するアミノ酸はAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その92位に対応するアミノ酸はAla、89位に対応するアミノ酸はAla、93位に対応するアミノ酸はAlaであり、160位に対応するアミノ酸はGlyである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その92位に対応するアミノ酸はAla、93位に対応するアミノ酸はAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その92位に対応するアミノ酸はAla、93位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その92位に対応するアミノ酸はAla、93位に対応するアミノ酸はPheである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その89位に対応するアミノ酸はAla、Val、またはLeuである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その93位に対応するアミノ酸はAla、Val、Leu、またはPheである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その217位に対応するアミノ酸はGlyである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その160位に対応するアミノ酸はGlyである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その250位に対応するアミノ酸はSerである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その328位に対応するアミノ酸はGly、またはAlaである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その129位および/または130位に対応するアミノ酸が欠失している。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その130位および/または131位に対応するアミノ酸が欠失している。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その170位および/または182位に対応するアミノ酸が欠失している。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その174位および/または180位に対応するアミノ酸が欠失している。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その89位に対応するアミノ酸はAla、92位に対応するアミノ酸はAlaであり、93位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その89位に対応するアミノ酸はLeu、92位に対応するアミノ酸はAlaであり、93位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その85位に対応するアミノ酸はLeu、92位に対応するアミノ酸はAlaであり、93位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その85位に対応するアミノ酸はLeu、92位に対応するアミノ酸はAlaであり、93位に対応するアミノ酸はValである。
特に好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その92位に対応するアミノ酸はAla、93位に対応するアミノ酸はVal、155位に対応するアミノ酸はThrであり、157位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の特に好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その92位に対応するアミノ酸はAla、93位に対応するアミノ酸はLeu、155位に対応するアミノ酸はThrであり、157位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の特に好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その92位に対応するアミノ酸はAla、93位に対応するアミノ酸はLeu、155位に対応するアミノ酸はValであり、157位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の特に好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その92位に対応するアミノ酸はAla、93位に対応するアミノ酸はLeuであり、157位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の特に好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAla、93位に対応するアミノ酸はPhe、96位に対応するアミノ酸はThrであり、128位に対応するアミノ酸はGlyである。
別の特に好ましい実施形態において、変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、もしくはホモログを含み、その71位に対応するアミノ酸はAsn、92位に対応するアミノ酸はAla、93位に対応するアミノ酸はLeu、96位に対応するアミノ酸はThrであり、128位に対応するアミノ酸はGlyである。
他の好ましい実施形態、すなわち変異の組み合わせを、次の表1に示す。
配列番号1によってコードされる、ホモログ、オルソログおよびパラログの間で共有される保存された領域およびモチーフの同定は、当業者の知識の範囲内と考えられる。好適な結合モチーフを示す可能性のある、こうした保存領域が同定されたので、配列番号2を参考として用いて、任意の他のアミノ酸、たとえば保存されたアミノ酸、好ましくは上記のアミノ酸置換で置換されるべきアミノ酸を選択することができる。
もう一つの目的は、除草剤抵抗性もしくは除草剤耐性である変異型TriAをコードするヌクレオチド配列を同定する方法に関するものであって、その方法は下記を含む:
a) 変異型TriAをコードする核酸のライブラリーを作製すること、
b) その結果得られた変異型TriAをコードする核酸のそれぞれを細胞もしくは植物において発現させ、当該細胞もしくは植物を除草剤で処理することによって、前記核酸集団をスクリーニングすること、
c) 前記の変異型TriAをコードする核酸集団によって与えられる除草剤耐性レベルを、対照TriAをコードする核酸により与えられる除草剤耐性レベルと比較すること、
d) 対照TriAをコードする核酸によって与えられる、より有意に増加したレベルの除草剤に対する耐性を与える、少なくとも1つの変異型TriAをコードする核酸を選択すること。
除草剤耐性レベルは、細胞、組織、または植物において解毒速度を測定することによって判定することもできる。
解毒速度は、それぞれの組織における一定時間内の除草剤分解速度である。分解および産物生成は、たとえば、高分解能(HR)質量分析計(MS)と接続した液体クロマトグラフィー(LC)によって分析的に測定することができる。生成物は標準との比較によって、および/または構造の解明によって測定することができる。
好ましい実施形態において、ステップd)で選択される変異型TriAをコードする核酸は、対照TriAコード核酸によって与えられる抵抗性もしくは耐性と比べて、除草剤に対して少なくとも2倍の、細胞もしくは植物の抵抗性または耐性を与える。
他の好ましい実施形態において、ステップd)で選択される変異型TriAをコードする核酸は、対照TriAコード核酸によって与えられる抵抗性もしくは耐性と比べて、除草剤に対して少なくとも2倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも50倍、少なくとも100倍、少なくとも500倍の、細胞もしくは植物の抵抗性または耐性を与える。
抵抗性もしくは耐性は、ステップa)のライブラリの核酸配列を含有するトランスジェニック植物または宿主細胞、好ましくは植物細胞を作製し、前記トランスジェニック植物を、対照植物もしくは宿主細胞、好ましくは植物細胞と比較することによって測定することができる。
微生物、植物、真菌、藻類、混合培養物などを含む、さまざまな、起源となりうる生物、ならびに、土壌などのDNAの環境起源から、変異型TriAをコードするヌクレオチド配列を同定するための適当な候補核酸を得るために、当業者によく知られている多くの方法が利用できる。こうした方法には、特に、cDNAもしくはゲノムDNAライブラリの調製、適切に縮重したオリゴヌクレオチドプライマーの使用、既知の配列または相補性検定に基づくプローブの使用(たとえば、チロシンでの増殖に関する)、ならびに組換えもしくはシャッフルされた変異型TriAコード配列を提供するための変異誘発およびシャフリングの使用がある。
候補および対照のTriAコード配列を含む核酸は、酵母、細菌宿主株、藻類、または高等植物、たとえばタバコもしくはシロイヌナズナにおいて発現させることが可能であり、TriAコード配列に備わる耐性の相対レベルは、異なる濃度の選択された除草剤の存在下における、形質転換された菌株もしくは植物の、目にみえる指標となる表現型によって検査することができる。用量反応、ならびに上記の指標となる表現型(褐色の生成、生育阻害、除草効果など)に関連する用量反応の相対的変化は、便宜上GR50(生育を50%減少させるための濃度)またはMIC(最小発育阻止濃度)の値によって表され、この値の上昇は、発現されたTriAに備わる耐性の増加に対応する。たとえば、大腸菌(E. coli)などの細菌の形質転換に基づく比較的迅速なアッセイ系において、それぞれの変異型TriAコード配列は、たとえば、lacZプロモーターなどの制御可能なプロモーターの発現制御下のDNA配列として発現させることができ、さらに、異なるTriA配列について、できる限り同等レベルの発現を得るために、たとえば合成DNAの使用によってコドン使用頻度のような問題を適切に考慮して、発現させることができる。別の候補TriA配列を含む核酸を発現する、このような菌株を、必要に応じてチロシンを添加した培地において、さまざまな濃度の選択された除草剤上に蒔き、発現されたTriA酵素に備わる耐性の相対レベルを、褐色褐変色素形成の阻害に関する程度およびMICに基づいて、またはLC-HRMS(液体クロマトグラフィー高分解能質量分析)で除草剤の分解を測定することによって、評価することができる。
別の実施形態において、候補の核酸を形質転換により植物材料に導入して、トランスジェニック植物を作製し、形態学的に正常な稔性植物となるよう再生させて、その植物の、選択された除草剤に対する耐性の差異を、下記の実施例の項に記載のように測定する。カナマイシンなどの適当な選択マーカー、アグロバクテリウム(Agrobacterium)由来などのバイナリベクター、ならびに、たとえばタバコのリーフディスクからの再生のような植物体再生を用いた、形質転換のための多くの適当な方法が当技術分野でよく知られている。植物の対照集団は適宜、同様に対照TriAを発現する核酸で形質転換される。一連の当初の植物形質転換イベント、またはそれらの後代の、上記除草剤に対する除草剤耐性レベルの平均および分布は、さまざまな除草剤濃度において、植物体の損傷、分裂組織の白化の徴候などに基づく通常の方法で評価される。これらのデータは、たとえば、x軸上に「用量」をプロットし、「死滅パーセント」、「除草効果」、「出芽する緑色植物の数」などをy軸上にプロットした用量/反応曲線から導き出されるGR50値によって表され、このGR50値の増加は、発現されたTriAに備わる耐性のレベルの増加に対応する。除草剤は、出芽前または出芽後に適切に施用することができる。
本発明のもう1つの目的は、単離された、組換えの、および/または化学合成された、上記の変異型TriAをコードする核酸に関するが、その核酸は配列番号1のヌクレオチド配列、またはそのバリアントもしくは誘導体を含む。
上記のアミノ酸位置での差異の例には、次のうち1つもしくはいくつかが含まれる:
69位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
70位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
71位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
74位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
82位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
84位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
85位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
87位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
88位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
89位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
91位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
92位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
93位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
96位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
126位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
128位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
129位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
130位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
131位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
155位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
157位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
160位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
167位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
170位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
174位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
180位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
182位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
216位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
217位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
219位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
220位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
246位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
247位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
248位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
249位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
250位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
251位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
298位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
301位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
302位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
304位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている;
328位に対応するアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている。
好ましい実施形態において、コードされる変異型TriAは配列番号2のバリアントであって、これには次のうち1つもしくはいくつかが含まれる:
69位に対応するアミノ酸がバリン以外である;
70位に対応するアミノ酸がアスパラギン以外である;
71位に対応するアミノ酸がグルタミン以外である;
74位に対応するアミノ酸がロイシン以外である;
82位に対応するアミノ酸がアルギニン以外である;
84位に対応するアミノ酸がロイシン以外である;
85位に対応するアミノ酸がチロシン以外である;
87位に対応するアミノ酸がトリプトファン以外である;
88位に対応するアミノ酸がロイシン以外である;
89位に対応するアミノ酸がフェニルアラニン以外である;
91位に対応するアミノ酸がバリン以外である;
92位に対応するアミノ酸がロイシン以外である;
93位に対応するアミノ酸がチロシン以外である;
96位に対応するアミノ酸がグルタミン以外である;
126位に対応するアミノ酸がアスパラギン以外である;
128位に対応するアミノ酸がアスパラギン酸以外である;
129位に対応するアミノ酸がセリン以外である;
130位に対応するアミノ酸がアラニン以外である;
131位に対応するアミノ酸がイソロイシン以外である;
155位に対応するアミノ酸がメチオニン以外である;
157位に対応するアミノ酸がフェニルアラニン以外である;
160位に対応するアミノ酸がメチオニン以外である;
167位に対応するアミノ酸がチロシン以外である;
170位に対応するアミノ酸がアラニン以外である;
174位に対応するアミノ酸がリジン以外である;
180位に対応するアミノ酸がロイシン以外である;
182位に対応するアミノ酸がセリン以外である;
216位に対応するアミノ酸がアラニン以外である;
217位に対応するアミノ酸がイソロイシン以外である;
219位に対応するアミノ酸がプロリン以外である;
220位に対応するアミノ酸がアラニン以外である;
246位に対応するアミノ酸がグルタミン酸以外である;
247位に対応するアミノ酸がセリン以外である;
248位に対応するアミノ酸がアスパラギン酸以外である;
249位に対応するアミノ酸がヒスチジン以外である;
250位に対応するアミノ酸がアスパラギン酸以外である;
251位に対応するアミノ酸がグルタミン酸以外である;
298位に対応するアミノ酸がグルタミン以外である;
301位に対応するアミノ酸がセリン以外である;
302位に対応するアミノ酸がアスパラギン以外である;
304位に対応するアミノ酸がチロシン以外である;
328位に対応するアミノ酸がアスパラギン酸以外である。
特に好ましい実施形態において、本発明の核酸によってコードされる変異型TriAは、配列番号2のバリアントを含んでなり、その配列番号2の92、93、155、および157位に対応する位置にあるアミノ酸が他のアミノ酸で置換されている。
特に好ましい実施形態において、コードされる変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、またはホモログを含み:
その92位に対応するアミノ酸はAla、93位に対応するアミノ酸はVal、155位に対応するアミノ酸はThrであり、157位に対応するアミノ酸はLeuである。
別の特に好ましい実施形態において、コードされる変異型TriAは、配列番号2の配列、そのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログ、またはホモログを含み:
その92位に対応するアミノ酸はAla、93位に対応するアミノ酸はLeu、155位に対応するアミノ酸はThrであり、157位に対応するアミノ酸はLeuである。
他の態様において、本発明は、本発明の除草剤に耐性の植物の子孫又は後裔、並びに本発明の除草剤に耐性の植物に由来する種子及び本発明の除草剤に耐性の植物に由来する細胞を包含する。
幾つかの実施形態において、本発明は、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物に由来する子孫又は後裔植物を提供し、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、ここで子孫又は後裔植物はその細胞の少なくとも一部に、プロモーターに作動可能に連結された組換えポリヌクレオチドを含み、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を子孫又は後裔植物に付与する。
1つの実施形態において、本発明の種子は好ましくは除草剤に耐性の植物の除草剤に耐性の特性を含む。他の実施形態において、種子は植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物に発芽することができ、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を子孫又は後裔植物に付与する。
幾つかの実施形態において、本発明の植物細胞は、植物又は植物部分を再生することができる。他の実施形態において、植物細胞は、植物又は植物部分を再生することができない。植物を再生することができない細胞の例としては、限定されることはないが、内胚乳、種皮(種皮及び果皮)、及び根冠がある。
別の実施形態において、本発明は、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物を再生することができる植物細胞を提供し、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与し、ここで植物細胞はプロモーターに作動可能に連結された組換えポリヌクレオチドを含む。
他の実施形態において、本発明は、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含む植物細胞を提供し、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を細胞に付与する。
別の実施形態において、本発明は、本発明の変異型TriAポリペプチドをコードする核酸により形質転換された植物細胞に関し、ここで植物細胞における核酸の発現はその植物細胞の野生型変種と比較して増大した除草剤に対する抵抗性又は耐性をもたらす。好ましくは、変異型TriAポリペプチドをコードする核酸は、a)配列番号1に示されているポリヌクレオチド、又はその変異体若しくは誘導体、b)配列番号2に示されているポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、又はその変異体若しくは誘導体、c)a)又はb)のいずれかの少なくとも60の連続したヌクレオチドを含むポリヌクレオチド、及びd)a)〜c)のいずれかのポリヌクレオチドに対して相補的なポリヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチド配列を含む。
幾つかの態様において、本発明は、本発明の除草剤に耐性の植物から調製される植物産品を提供する。幾つかの実施形態において、植物産品の例として、限定することはないが、穀粒、油、及びミールがある。一実施形態において、植物産品は植物穀粒(例えば、飼料としての使用又は加工に適した穀粒)、植物油(例えば、食品又はバイオディーゼルとしての使用に適した油)、又は植物ミール(例えば、飼料としての使用に適したミール)である。
一実施形態において、植物又は植物部分から調製された植物産品が提供され、本植物又は植物部分はその細胞の少なくとも一部に、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含み、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物又は植物部分に付与する。
別の実施形態において、本発明は、植物細胞の野生型変種と比較して増大した除草剤に対する増大した抵抗性を有するトランスジェニック植物細胞を生産する方法に関し、この方法は、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含む発現カセットで植物細胞を形質転換するステップを含み、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができる。
別の実施形態において、本発明は、トランスジェニック植物を生成する方法に関し、この方法は、(a)植物細胞で作動可能であり、ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができるプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含む発現カセットで植物細胞を形質転換するステップ、及び(b)植物細胞から、除草剤に対して増大した抵抗性を有する植物を作製するステップを含む。
幾つかの態様において、本発明は、除草剤に耐性の植物を生成する方法を提供する。一実施形態において、本方法は、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドで形質転換された植物細胞から植物を再生するステップを含み、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する。
用語「発現/発現する」又は「遺伝子発現」とは、1以上の特定の遺伝子又は特定の遺伝子構築物の転写を意味する。用語「発現」又は「遺伝子発現」は特に、1以上の遺伝子又は遺伝子構築物の構造RNA(rRNA、tRNA)又はmRNAへの転写を意味し、その後の後者のタンパク質への翻訳を伴っても伴わなくてもよい。本方法はDNAの転写及び得られたmRNA産物のプロセッシングを含む。
本発明の所望の効果、すなわち除草剤の誘導体である除草剤に対して耐性又は抵抗性である植物を得るためには、少なくとも1つの核酸を当業者に公知の方法及び手段により「過剰発現させる」ことが理解される。
用語「増大した発現」又は「過剰発現」は、本明細書中で使用される場合、野生型発現レベルに追加される何らかの形態の発現を意味する。遺伝子又は遺伝子産物の発現を増大する方法は当技術分野の文書に十分に記載されており、例えば、適当なプロモーターにより駆動される過剰発現、転写エンハンサー若しくは翻訳エンハンサーの使用がある。プロモーター又はエンハンサー要素として働く単離された核酸を、対象のポリペプチドをコードする核酸の発現をアップレギュレートするように非異種の形態のポリヌクレオチドの適当な位置(通例上流)に導入してもよい。例えば、内因性のプロモーターを突然変異、欠失、及び/又は置換によりインビボで改変してもよいし(Kmiec、US5,565,350、Zarling et al.、WO9322443参照)、又は単離されたプロモーターを、遺伝子の発現を制御するように本発明の遺伝子から正確な配向及び間隔で植物細胞に導入してもよい。ポリペプチドの発現が所望であれば、一般にポリヌクレオチドコード領域の3'-末端にポリアデニル化領域を含ませるのが望ましい。ポリアデニル化領域は天然の遺伝子由来、様々な他の植物遺伝子由来、又はT-DNA由来であることができる。付加すべき3'末端配列は、例えば、ノパリンシンターゼ若しくはオクトピンシンターゼ遺伝子由来でもよいし、あるいは別の植物遺伝子由来でもよいし、又は好ましさは少ないが他の任意の真核性遺伝子由来でもよい。また、イントロン配列を5'非翻訳領域(UTR)又は部分コード配列のコード配列に付加して、サイトゾルに蓄積する成熟メッセージの量を増大することもできる。植物及び動物両方の発現構築物で転写ユニットにスプライス可能なイントロンを含ませると遺伝子発現がmRNA及びタンパク質の両方のレベルで1000倍まで増大することが示されている(Buchman and Berg (1988) Mol. Cell biol. 8: 4395-4405; Callis et al. (1987) Genes Dev 1:1183-1200)。そのような遺伝子発現のイントロン増強は通例転写ユニットの5'末端付近に置かれたときに最大である。トウモロコシイントロンAdh1-Sイントロン1、2、及び6、Bronze-1イントロンの使用は当技術分野で公知である。一般的な情報については、The Maize Handbook, Chapter 116, Freeling and Walbot, Eds., Springer, N.Y. (1994)を参照されたい。
適切な場合には、核酸配列を形質転換された植物での増大した発現に関して最適化してもよい。例えば、植物での改良された発現のための植物に好適なコドンを含むコード配列を提供することができる。例えば宿主に好適なコドン利用の考察として、Campbell and Gowri (1990) Plant Physiol., 92: 1-11を参照されたい。植物に好適な遺伝子を調製するための方法も当技術分野で公知である。例えば、参照により本明細書に含まれる米国特許第5,380,831号、及び同第5,436,391号、並びにMurray et al. (1989) Nucleic Acids Res. 17:477-498を参照されたい。
したがって、本発明の野生型/変異型TriA核酸は、対象の植物での発現用の発現カセット中で提供される。このカセットは本発明の野生型又は変異型TriA核酸配列に作動可能に連結された調節配列を含む。用語「調節要素」は、本明細書中で使用される場合、作動可能に連結されたポリヌクレオチドの転写を調節することができるポリヌクレオチドを指し、限定されることはないが、プロモーター、エンハンサー、イントロン、5'UTR、及び3'UTRを含む。「作動可能に連結された」とは、プロモーターと第2の配列との間の機能性の結合を意味し、プロモーター配列は第2の配列に対応するDNA配列の転写を開始させ媒介する。一般に、作動可能に連結されたとは、結合される核酸配列が連続しており、2つのタンパク質コード領域を結合する必要がある場合、連続しており、かつ同じ読み枠にあることを意味する。カセットはさらに、生物に同時形質転換される少なくとも1つの追加の遺伝子を含有していてもよい。あるいは、追加の遺伝子は複数の発現カセットに載せて提供されることができる。
そのような発現カセットは、調節領域の転写制御下になるように野生型/変異型TriA核酸配列を挿入するための複数の制限部位を備えている。発現カセットはさらに選択マーカー遺伝子を含有していてもよい。本発明の発現カセットは、転写の5'-3'方向に、植物で機能性の転写及び翻訳開始領域(すなわち、プロモーター)、本発明の野生型/変異型TriAをコードする核酸配列、並びに転写及び翻訳終結領域(すなわち、終結領域)を含む。プロモーターは植物宿主及び/又は本発明の野生型/変異型TriA核酸配列に対して天然若しくは類似、又は外来若しくは異種でよい。さらに、プロモーターは天然の配列であっても、あるいは合成の配列であってもよい。プロモーターが植物宿主に対して「外来」又は「異種」である場合、プロモーターはプロモーターが導入される天然の植物中には見られないことが意図されている。プロモーターが本発明の野生型/変異型TriA核酸配列に対して「外来」又は「異種」である場合、プロモーターは本発明の作動可能に連結された野生型/変異型TriA核酸配列に対して天然でも天然に存在するプロモーターでもないことが意図されている。本明細書中で使用される場合、キメラ遺伝子は、コード配列に対して異種の転写開始領域に作動可能に連結されたコード配列を含む。異種のプロモーターを使用して本発明の野生型/変異型TriA核酸を発現させることが好ましい可能性があるが、天然のプロモーター配列を使用してもよい。そのような構築物は植物又は植物細胞での野生型/変異型TriAタンパク質の発現レベルを変化させる。したがって、植物又は植物細胞の表現型が変化する。
終結領域は、転写開始領域に対して天然であっても、作動可能に連結された対象の野生型/変異型TriA配列に対して天然であっても、植物宿主に対して天然であっても、又は別の起源に由来してもよい(すなわち、プロモーター、対象の野生型/変異型TriA核酸配列、植物宿主、又はこれらの任意の組合せに対して外来又は異種であってもよい)。便利な終結領域はオクトピンシンターゼ及びノパリンシンターゼ終結領域のようなA.ツメファシエンス(A. tumefaciens)のTi-プラスミドから入手可能である。Guerineau et al. (1991) MoI. Gen. Genet. 262: 141-144、Proudfoot (1991) Cell 64:671-674、Sanfacon et al. (1991) Genes Dev. 5: 141-149、Mogen et al. (1990) Plant Cell 2: 1261-1272、Munroe et al. (1990) Gene 91: 151-158、Ballas t al. (1989) Nucleic Acids Res. 17:7891-7903、及びJoshi et al. (1987) Nuclei Acid Res. 15:9627-9639も参照されたい。適切な場合には、遺伝子を形質転換された植物での増大した発現用に最適化してもよい。すなわち、遺伝子は、改良された発現のために植物に好適なコドンを用いて合成することができる。宿主に好適なコドン利用の考察については、例えば、Campbell and Gowri (1990) Plant Physiol. 92: 1-11を参照されたい。植物に好適な遺伝子を合成する方法は当技術分野で利用可能である。例えば、参照により本明細書に含まれる米国特許第5,380,831号、及び同第5,436,391号、並びにMurray et al. (1989) Nucleic Acids Res. 17:477-498参照。
したがって本発明は、本発明の変異型TriA核酸分子及び植物細胞において作動可能なプロモーターを含む発現カセットを提供する。
好ましい実施形態において、プロモーターは根特異的又は根において増強されたプロモーターである。
特に好ましい実施形態において、プロモーターは、ダイズ(Glycine max)由来の根特異的又は根において増強されたプロモーター(例えばp-Glyma04g34080、実施例8及び9参照)である。
さらに好ましくは、プロモーターは配列番号32の核酸配列を含む。
本発明のポリヌクレオチドは植物の形質転換のための選択マーカー遺伝子として使用できるが、本発明の発現カセットは形質転換された細胞の選抜のために別の選択マーカー遺伝子を含むことができる。本発明のものを含めて選択マーカー遺伝子は、形質転換された細胞又は組織の選抜のために利用される。マーカー遺伝子としては、限定されることはないが、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼII(NEO)及びハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ(HPT)コードするもののような抗生物質耐性をコードする遺伝子、並びにグルホシネートアンモニウム、ブロモキシニル、イミダゾリノン類、及び2,4-ジクロロフェノキシアセテート(2,4-D)のような除草剤化合物に対する耐性を付与する遺伝子がある。一般論として、Yarranton (1992) Curr. Opin. Biotech. 3 :506-511、Christophers on et al (1992) Proc. Natl. Acad. ScL USA 89:6314-6318、Yao et al. (1992) Cell 71:63-72、Reznikoff (1992) MoI Microbiol 6:2419-2422、Barkley et al (1980) in The Operon, pp. 177-220、Hu et al (1987) Cell 48:555-566、Brown et al (1987) Cell 49:603-612、Figge et al (1988) Cell 52:713-722、Deuschle et al (1989) Proc. Natl Acad. AcL USA 86:5400-5404、Fuerst et al (1989) Proc. Natl Acad. ScL USA 86:2549-2553、Deuschle et al (1990) Science 248:480-483、Gossen (1993) Ph.D. Thesis, University of Heidelberg、Reines et al (1993) Proc. Natl Acad. ScL USA 90: 1917-1921、Labow et al (1990) MoI Cell Biol 10:3343-3356、Zambretti et al (1992) Proc. Natl Acad. ScL USA 89:3952-3956、Bairn et al (1991) Proc. Natl Acad. ScL USA 88:5072-5076、Wyborski et al (1991) Nucleic Acids Res. 19:4647-4653、Hillenand-Wissman (1989) Topics MoI Struc. Biol 10: 143- 162、Degenkolb et al (1991) Antimicrob. Agents Chemother. 35: 1591-1595、Kleinschnidt et al (1988) Biochemistry 27: 1094-1104、Bonin (1993) Ph.D. Thesis, University of Heidelberg、Gossen et al (1992) Proc. Natl Acad. ScL USA 89:5547- 5551、Oliva et al (1992) Antimicrob. Agents Chemother. 36:913-919、Hlavka et al (1985) Handbook of Experimental Pharmacology、Vol. 78 (Springer-Verlag、Berlin)、Gill et al (1988) Nature 334:721-724参照。そのような開示内容は参照により本明細書に含まれる。選択マーカー遺伝子の上記リストは限定を意味するものではない。いかなる選択マーカー遺伝子でも本発明に使用することができる。
さらに、追加的な配列改変が細胞宿主での遺伝子発現を増強することが知られている。これらには、偽のポリアデニル化シグナルをコードする配列、エキソン-イントロンスプライス部位シグナル、トランスポゾン様反復配列、及びその他遺伝子発現に有害である可能性があるようなよく特徴付けられた配列の削除がある。配列のGC含量は、宿主細胞で発現された公知の遺伝子を参照して計算される所与の細胞宿主に対する平均のレベルに調整することができる。また、所望であれば、配列は、予測されるヘアピン状の二次mRNA構造を回避するために容易に改変することができる。遺伝子発現を増強するためのヌクレオチド配列も植物発現ベクターに使用することができる。これらには、例えば、トウモロコシAdh遺伝子Adh1-Sイントロン1、2、及び6のイントロン(Callis et al. Genes and Development 1 : 1183-1200, 1987)、並びにタバコモザイクウイルス(TMV)、トウモロコシクロロティックモトルウイルス及びアルファルファモザイクウイルスに由来するリーダー配列(W-配列)(Gallie et al. Nucleic Acid Res. 15:8693-8711, 1987及びSkuzeski et al. Plant Mol. Biol. 15:65-79, 1990)がある。shrunken-1遺伝子座からの第1イントロンはキメラ遺伝子構築物で遺伝子の発現を増大することが示されている。米国特許第5,424,412号及び同第5,593,874号は遺伝子発現構築物での特定のイントロンの使用を開示しており、Gallie et al. (Plant Physiol. 106:929-939, 1994)もイントロンが遺伝子発現を組織特異的に調節するのに有用であることを示している。遺伝子発現をさらに増強又は最適化するために、本発明の植物発現ベクターはマトリックス付着領域(MAR)を含有するDNA配列も含有していてもよい。すると、そのような改変された発現系で形質転換された植物細胞は、本発明のヌクレオチド配列の過剰発現又は構成的発現を示し得る。
本発明はさらに、上記のような野生型/変異型TriA核酸を含有する発現カセットを含む単離された組換え発現ベクターを提供する。ここで、宿主細胞でのベクターの発現の結果、宿主細胞の野生型変種と比較して増大した除草剤に対する耐性が得られる。本明細書中で使用される場合、用語「ベクター」は、結合された別の核酸を運搬することができる核酸分子をいう。ベクターの1つのタイプは「プラスミド」であり、これは環状の二本鎖DNAループであって、その中に追加のDNAセグメントを連結することができる。別のタイプのベクターはウイルスベクターであり、追加のDNAセグメントはウイルスのゲノム中に連結することができる。ある種のベクターは、導入される宿主細胞内で自己複製することができる(例えば、細菌性の複製起点を有する細菌性のベクター及びエピソームの哺乳類ベクター)。他のベクター(例えば、非エピソームの哺乳類ベクター)は宿主細胞に導入されると宿主細胞のゲノム中に組み込まれ、それにより宿主ゲノムと共に複製される。また、ある種のベクターは、作動可能に連結された遺伝子の発現を指令することができる。そのようなベクターは本明細書中で「発現ベクター」といわれる。一般に、組換えDNA技術で有用な発現ベクターはプラスミドの形態であることが多い。本明細書において、「プラスミド」及び「ベクター」は互換的に使用することができる。これは、プラスミドがベクターの最も一般的に使用される形態であるからである。しかし、本発明は、同等の機能を果たすウイルスベクター(例えば、複製欠陥レトロウイルス、アデノウイルス、及びアデノ随伴ウイルス)のようなその他の形態の発現ベクターを含むことを意図している。
本発明の組換え発現ベクターは、宿主細胞中での核酸の発現に適した形態で本発明の核酸を含み、これは、本組換え発現ベクターが、発現させる核酸配列に作動可能に連結された、発現に使用される宿主細胞に基づいて選択された1つ以上の調節配列を含んでいることを意味している。調節配列は、多くの種類の宿主細胞でヌクレオチド配列の構成的な発現を指令するもの、及びある種の宿主細胞中でのみ又は一定の条件下でのみヌクレオチド配列の発現を指令するものを含む。当業者には分かるように、発現ベクターの設計は、形質転換される宿主細胞の選択、所望のポリペプチドの発現レベル、等のような要因に依存し得る。本発明の発現ベクターは宿主細胞中に導入されることにより、本明細書に記載されているような核酸によりコードされている融合ポリペプチド又はペプチドを含めたポリペプチド又はペプチド(例えば、野生型又は変異型TriAポリペプチド、融合ポリペプチド、等)を生産することができる。
発現ベクターはさらに発現構築物中に5'リーダー配列を含有していてもよい。そのようなリーダー配列は翻訳を増強するように作用することができる。翻訳リーダーは当技術分野で公知であり、ピコルナウイルスリーダー、例えば、EMCVリーダー(脳心筋炎(Encephalomyo carditis)5'非コード領域)(Elroy-Stein et al. (1989) PNAS, 86:6126- 6130)、ポティウイルスリーダー、例えば、TEVリーダー(タバコエッチ病ウイルス)(Gallie et al. (1995) Gene 165(2):233-238)、MDMVリーダー(トウモロコシモザイク病原因ウイルス(Maize Dwarf Mosaic Virus))(Virology 154:9-20)、及びヒト免疫グロブリン重鎖結合タンパク質(BiP)(Macejak et al. (1991) Nature 353:90-94)、アルファルファモザイクウイルスの外被タンパク質mRNA由来の非翻訳リーダー(AMV RNA 4)(Jobling et al. (1987) Nature 325:622-625)、タバコモザイクウイルスリーダー(TMV)(Gallie et al. (1989) in Molecular Biology of RNA, ed. Cech (Liss, New York), pp. 237-256)、及びトウモロコシクロロティックモトルウイルスリーダー(MCMV)(Lommel et al. (1991) Virology 81 :382-385)がある。Della-Cioppa et al. (1987) Plant Physiol. 84:965-968も参照されたい。
翻訳を増強することが知られている他の方法、例えばイントロンなども利用することができる。発現ベクターを製造する際、正確な配向で、そして適当なときは正確な読み枠の核酸配列が得られるように様々な核酸断片を操作することができる。この目的で、アダプター又はリンカーを使用して核酸断片を結合してもよいし、又は便利な制限部位を設けたり、余分な核酸を除去したり、制限部位を除去したり、などの他の操作を用いてもよい。このために、インビトロ突然変異誘発、プライマー修復、制限切断、アニーリング、再置換、例えば、トランジション及びトランスバージョンを行ってもよい。
本発明の実施の際には多くのプロモーターを使用することができる。プロモーターは所望の結果を基準にして選択することができる。核酸は植物内での発現のための構成的、組織選択性、又はその他のプロモーターと組み合わせることができる。
構成的なプロモーターとしては、例えば、WO99/43838及び米国特許第6,072,050号に開示されているRsyn7プロモーターのコアプロモーター及びその他の構成的なプロモーター、コアCaMV 35Sプロモーター(Odell et al. (1985) Nature 313:810-812)、イネアクチン(McElroy et al. (1990) Plant Cell 2: 163-171)、ユビキチン(Christensen et al. (1989) Plant Mol. Biol. 12:619-632及びChristensen et al. (1992) Plant Mol. Biol. 18:675-689)、pEMU(Last et al. (1991) Theor. Appl. Genet. 81:581-588)、MAS(Velten et al. (1984) EMBO J. 3:2723-2730)、ALSプロモーター(米国特許第5,659,026号)、などがある。他の構成的なプロモーターとして、例えば、米国特許第5,608,149号、同第5,608,144号、同第5,604,121号、同第5,569,597号、同第5,466,785号、同第5,399,680号、同第5,268,463号、同第5,608,142号、及び同第6,177,611号がある。
組織選択性プロモーターは、特定の植物内での増強された発現を標的とするために利用することができる。そのような組織選択性プロモーターには、限定されることはないが、葉選択性プロモーター、根選択性プロモーター、種子選択性プロモーター、及び茎選択性プロモーターがある。組織選択性プロモーターの幾つかの例は、例えば、Yamamoto et al. (1997) Plant J. 12(2):255-265、Kawamata et al. (1997) Plant Cell Physiol. 38(7):792-803、Hansen et al. (1997) Mol. Gen Genet. 254(3):337-343、Russell et al. (1997) Transgenic Res. 6(2): 157-168、Rinehart et al. (1996) Plant Physiol. 1 12(3): 1331-1341、Van Camp et al. (1996) Plant Physiol. 112(2):525-535、Canevascini et al. (1996) Plant Physiol. 1 12(2):513- 524、Yamamoto et al. (1994) Plant Cell Physiol. 35(5):773-778、Lam (1994) Results Probl. Cell Differ. 20:181-196、Orozco ef al. (1993) Plant Mol Biol. 23(6): 1 129-1138、Matsuoka et al. (1993) Voc Natl. Acad. ScL USA 90(20):9586-9590、及びGuevara-Garcia et al. (1993) Plant J 4(3):495-505に記載されている。必要であれば、プロモーターは弱い発現用に変更することができる。
好ましい実施形態において、プロモーターは根特異的又は根において増強された(促進された)プロモーターである。
特に好ましい実施形態において、プロモーターは配列番号32の核酸配列を含む。
幾つかの実施形態において、対象の核酸は発現のために葉緑体に標的化され得る。このような場合、対象の核酸が直接葉緑体に挿入されないならば、発現ベクターはさらに、対象の遺伝子産物を葉緑体に向かわせるために葉緑体輸送ペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、葉緑体標的化配列を含有する。そのような輸送ペプチドは当技術分野で公知である。葉緑体標的化配列に関して、「作動可能に連結された」とは、輸送ペプチド(すなわち、葉緑体標的化配列)をコードする核酸配列が本発明の所望のコード配列と、これら2つの配列が連続して同じ読み枠になるように結合されることを意味する。例えば、Von Heijne et al. (1991) Plant Mol. Biol. Rep. 9: 104-126、Clark et al. (1989) J Biol. Chem. 264:17544-17550、Della-Cioppa et al. (1987) Plant Physiol. 84:965-968、Romer et al. (1993) Biochem. Biophys. Res. Commun. 196: 1414-1421、及びShah et al. (1986) Science 233:478-481を参照されたい。例えば、当技術分野で公知の葉緑体輸送ペプチドは、葉緑体標的化配列を、TriAポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の5'-末端に作動可能に結合することによって本発明のTriAポリペプチドのアミノ酸配列と融合させることができる。
葉緑体標的化配列は当技術分野で公知であり、リブロース-l,5-二リン酸カルボキシラーゼの葉緑体小サブユニット(Rubisco)(de Castro Silva Filho et al. (1996) Plant Mol. Biol. 30:769-780、Schnell et al. (1991) J Biol. Chem. 266(5):3335-3342)、EPSPS(Archer et al. (1990) J Bioenerg. Biomemb. 22(6):789-810)、トリプトファンシンターゼ(Zhao et al. (1995) J Biol. Chem. 270(11):6081-6087)、プラストシアニン(Lawrence et al. (1997) J Biol. Chem. 272(33):20357-20363)、コリスミ酸シンターゼ(Schmidt et al. (1993) J Biol. Chem. 268(36):27447-27457)、及び集光性クロロフィルa/b結合タンパク質(LHBP)(Lamppa et al. (1988) J Biol. Chem. 263: 14996-14999)が包含される。また、Von Heijne et al. (1991) Pant Mol. Biol. Rep. 9: 104- 126、Clark et al. (1989) J Biol. Chem. 264: 17544-17550、Della-Cioppa et al. (1987) Plant Physiol. 84:965-968、Romer et al. (1993) Biochem Biophys. Res. Commun. 196: 1414-1421、及びShah et al. (1986) Science 233:478-481も参照されたい。
葉緑体の形質転換方法は当技術分野で公知である。例えば、Svab et al. (1990) Proc. Natl. Acad. ScL USA 87:8526-8530、Svab and Maliga (1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:913-917、Svab and Maliga (1993) EMBO J. 12:601-606を参照されたい。この方法は選択マーカーを含有するDNAのパーティクルガンデリバリー及び相同組換えによるDNAのプラスチドゲノムへの標的化を利用する。さらに、プラスチド形質転換は、核にコードされプラスチドを指向するRNAポリメラーゼの組織選択性発現によるサイレントなプラスチド媒介導入遺伝子のトランス活性化によって達成することができる。そのような系はMcBride et al. (1994) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91:7301- 7305に報告されている。
葉緑体に標的化される対象の核酸は植物の核とこの細胞小器官との間のコドン使用の差を説明するために葉緑体での発現に最適化することができる。このようにして、葉緑体に好適なコドンを使用して対象の核酸を合成することができる。例えば、参照により本明細書に含まれる米国特許第5,380,831号を参照されたい。
数多くの植物形質転換ベクター及び植物を形質転換する方法が利用可能である。例えば、An, G. et al. (1986) Plant PysioL、81 :301-305、Fry, J., et al. ( 1987) Plant Cell Rep. 6:321-325、Block, M. (1988) Theor. Appl. Genet .16: 161 -1 1 A、Hinchee, et al. (1990) Stadler. Genet. Symp.20322.203-2 2、Cousins, et al. (1991) Aust. J. Plant Physiol. 18:481-494、Chee, P. P. and Slightom, J. L. (1992) Gene.l l 8:255-260、Christou, et al. (1992) Trends. Biotechnol. 10:239-246、Halluin, et al. (1992) Bio/Technol. 10:309-314、Dhir, et al. (1992) Plant Physiol. 99:81-88、Casas et al. (1993) Proc. Nat. Acad Sd. USA 90: 1 1212-1 1216、Christou, P. (1993) In Vitro Cell. Dev. Biol.-Plant; 29P.119-124、Davies, et al. (1993) Plant Cell Rep. 12: 180-183、Dong, J. A. and Mchughen, A. (1993) Plant ScL 91 : 139-148、Franklin, C. I. and Trieu, T. N. (1993) Plant. Physiol. 102: 167、Golovkin, et al. (1993) Plant ScL 90:41-52、Guo Chin ScL Bull. 38:2072-2078、Asano, et al. (1994) Plant Cell Rep. 13、Ayeres N. M. and Park, W. D. (1994) Crit. Rev. Plant. Sci. 13:219-239、Barcelo, et al. (1994) Plant. J. 5:583-592、Becker, et al. (1994) Plant. J. 5:299-307、Borkowska et al. (1994) Acta. Physiol Plant. 16:225-230、Christou, P. (1994) Agro. Food. Ind. Hi Tech. 5: 17-27、Eapen et al. (1994) Plant Cell Rep. 13:582-586、Hartman, et al. (1994) Bio-Technology 12: 919923、Ritala, et al. (1994) Plant. Mol. Biol. 24:317-325、及びWan, Y. C. and Lemaux, P. G. (1994) Plant Physiol. 104:3748を参照されたい。
幾つかの実施形態において、本発明の方法はポリヌクレオチド構築物を植物に導入するステップを含む。「導入する」とは、ポリヌクレオチド構築物が植物の細胞の内部に入るように構築物を植物に提示することを意味する。本発明の方法は、ポリヌクレオチド構築物が植物の少なくとも1つの細胞の内部に入るだけでよく、ポリヌクレオチド構築物を植物に導入する特定の方法に依存することはない。ポリヌクレオチド構築物を植物に導入する方法は、限定されることはないが安定な形質転換方法、一過性形質転換方法、及びウイルス媒介性の方法を含めて当技術分野で公知である。本明細書中の用語「導入」又は「形質転換」はさらに、移入に使用される方法に関わりなく外因性のポリヌクレオチドを宿主細胞に移入することを意味する。器官形成にせよ胚形成にせよ後のクローン増殖が可能な植物組織は、本発明の遺伝子構築物で形質転換し、それから植物全体を再生することができる。選択される特定の組織は、形質転換される特定の種に利用可能で最適なクローン増殖系に応じて変化する。代表的な組織標的には、葉片、花粉、胚、子葉、胚軸、大配偶体、カルス組織、既存の成長点の組織(例えば、頂端分裂組織、腋芽、及び根成長点)、及び誘発された成長点組織(例えば、子葉成長点及び胚軸成長点)がある。ポリヌクレオチドは、一時的又は安定的に宿主細胞に導入することができ、組み込まれないで、例えばプラスミドとして維持することができる。あるいは、宿主ゲノム中に組み込まれてもよい。得られる形質転換された植物細胞はその後当業者に公知の方法で形質転換された植物を再生するのに使用することができる。
「安定な形質転換」とは、植物に導入されたポリヌクレオチド構築物が植物のゲノム内に組み込まれ、その子孫により受け継ぐことができることを意味する。「一過性形質転換」とは、植物に導入されたポリヌクレオチド構築物が植物のゲノム内に組み込まれないことを意味する。
植物及び植物細胞の形質転換に関し、本発明のヌクレオチド配列は、標準的な技術を用いて、植物又は植物細胞でのヌクレオチド配列の発現に適した当技術分野で公知の任意のベクターに挿入される。ベクターの選択は好ましい形質転換技術及び形質転換される標的植物種に依存する。本発明の一実施形態において、コードヌクレオチド配列は植物プロモーター、例えば当技術分野で植物細胞での高レベルの発現が公知のプロモーターに作動可能に結合され、その後この構築物は除草剤に対して感受性の植物細胞中に導入され、形質転換された植物が再生される。幾つかの実施形態において、形質転換された植物は、形質転換されてない細胞から再生された植物を死滅させるか又は大幅に傷付けるレベルの除草剤への曝露に対して耐性である。この方法はあらゆる植物種又は作物に適用することができる。
植物発現ベクターを構築し、外来の核酸を植物中に導入する方法は当技術分野で広く知られている。例えば、外来DNAは、腫瘍を誘発する(Ti)プラスミドベクターを用いて植物中に導入することができる。外来DNAの送達に利用されるその他の方法では、PEG媒介プロトプラスト形質転換、エレクトロポレーション、マイクロインジェクションホィスカー、及び遺伝子銃又は直接DNA取り込みのための微粒子銃を使用する。そのような方法は当技術分野で公知である(Vasil et alの米国特許第5,405,765号、Bilang et al. (1991) Gene 100: 247-250、Scheid et al., (1991) MoL Gen. Genet.、228: 104- 1 12、Guerche et al., (1987) Plant Science 52: 1 1 1 -1 16、Neuhause et al., (1987) Theor. Appl Genet. 75: 30-36、Klein et al., (1987) Nature 327: 70-73、Howell et al., (1980) Science 208: 1265、Horsch et al., (1985) Science 227: 1229-1231、DeBlock et al., (1989) Plant Physiology 91 : 694-701、Methods for Plant Molecular Biology (Weissbach and Weissbach、eds.) Academic Press, Inc. (1988) and Methods in Plant Molecular Biology (Schuler and Zielinski, eds.) Academic Press, Inc. (1989)。
ヌクレオチド配列を植物細胞に導入する他の適切な方法には、例えばCrossway et al. (1986) Biotechniques 4:320-334記載されているマイクロインジェクション、例えばRiggs et al. (1986) Proc. Natl. Acad. ScL USA 83:5602- 5606に記載されているエレクトロポレーション、例えばTownsend et al.の米国特許第5,563,055号、Zhao et al.の米国特許第5,981,840号に記載されているアグロバクテリウム媒介形質転換、例えばPaszkowski et al. (1984) EMBO J. 3:2717-2722に記載されている遺伝子直接導入、及び例えば米国特許第4,945,050号、同第5,879,918号、同第5,886,244号、及び同第5,932,782号に記載されている弾道粒子加速、Tomes et al. (1995)「微粒子銃による完全な植物細胞中への直接DNA移入」Plant Cell、Tissue、and Organ Culture: Fundamental Methods, ed. Gamborg and Phillips (Springer- Verlag, Berlin)、McCabe et al. (1988) Biotechnology 6:923-926)、及びLed形質転換(国際公開第00/28058号)がある。また、Weissinger et al., (1988) Ann. Rev. Genet. 22:421-477、Sanford et al, (1987) Particulate Science and Technology 5:27-37 (タマネギ)、Christou et al, (1988) Plant Physiol. 87:671-674 (ダイズ)、McCabe et al., (1988) Bio/Technology 6:923-926 (ダイズ)、Finer and McMullen (1991) In Vitro Cell Dev. Biol. 27P: 175-182 (ダイズ)、Singh et al, (1998) Theor. Appl. Genet. 96:319-324 (ダイズ)、Datta et al., (1990) Biotechnology 8:736-740 (イネ)、Klein et al., (1988) PNAS, 85:4305-4309 (トウモロコシ)、Klein et al., (1988) Biotechnology 6:559-563 (トウモロコシ)、米国特許第5,240,855号、同第5,322,783号、及び同第5,324,646号、Tomes et al., (1995)「微粒子銃による完全な植物細胞中への直接DNA移入」Plant Cell, Tissue, and Organ Culture: Fundamental Methods, ed. Gamborg (Springer- Verlag、Berlin) (トウモロコシ)、Klein et al., (1988) Plant Physiol. 91 :440-444 (トウモロコシ)、Fromm et al., (1990) Biotechnology 8:833-839 (トウモロコシ)、Hooykaas-Van Slogteren et al., (1984) Nature (London) 31 1 :763-764、Bowen et al,米国特許第5,736,369号(穀類)、Bytebier et al, (1987) PNAS 84:5345- 5349 (ユリ科(Liliaceae))、De Wet et al., (1985) in The Experimental Manipulation of Ovule Tissues、ed. Chapman et al, (Longman, New York), pp. 197-209 (花粉)、Kaeppler et al., (1990) Plant Cell Reports 9:415-418及びKaeppler et al., (1992) Theor. Apph Genet. 84:560-566 (ホィスカー媒介形質転換)、D'Halluin et al., (1992) Plant Cell 4: 1495-1505 (エレクトロポレーション)、Li et al., (1993) Plant Cell Reports 12:250- 255及びChristou and Ford (1995) Annals of Botany 75:407-413 (イネ)、Osjoda et al, (1996) Nature Biotechnology 14:745-750 (アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)を介したトウモロコシ)も参照されたい。これらは、各々参照により本明細書に含まれる。
トランスジェニック作物植物を含めてトランスジェニック植物は、アグロバクテリウムを媒介する形質転換によって生成することが好ましい。有利な形質転換方法は植物体における形質転換である。このためには、アグロバクテリウムを植物種子に作用させるか、又は植物成長点にアグロバクテリウムを接種することが可能である。本発明に従って形質転換されたアグロバクテリウムの懸濁液を完全な植物又は少なくとも花原基に作用させるのが特に都合がよいことが立証された。その後、処理された植物の種子が得られるまで植物を成長させる(Clough and Bent, Plant J. (1998) 16, 735-743)。アグロバクテリウムを媒介するイネの形質転換の方法には、以下のいずれかに記載されているもののような周知のイネの形質転換方法がある。欧州特許出願公開第1198985号、Aldemita and Hodges (Plant 199: 612-617, 1996)、Chan et al. (Plant Mol Biol 22 (3): 491-506, 1993)、Hiei et al. (Plant J 6 (2): 271-282, 1994)、これらの開示内容は、参照により、全て記載されているかのように本明細書に含まれているものとする。トウモロコシの形質転換の場合、好ましい方法は、Ishida et al. (Nat. Biotechnol 14(6): 745-50, 1996)又はFrame et al. (Plant Physiol 129(1): 13-22, 2002)に記載されており、これらの開示内容は、参照により、全て記載されているかのように本明細書に含まれているものとする。前記方法はさらに、例としてB. Jenes et al., Techniques for Gene Transfer、Transgenic Plants、Vol. 1, Engineering and Utilization, eds. S.D. Kung and R. Wu, Academic Press (1993) 128-143及びPotrykus Annu. Rev. Plant Physiol. Plant Molec. Biol. 42 (1991) 205-225)に記載されている。発現させる核酸又は構築物は、好ましくは、アグロバクテリウム・ツメファシエンスを形質転換するのに適したベクター、例えばpBin19中にクローン化される(Bevan et al., Nucl. Acids Res. 12 (1984) 8711)。そのようなベクターにより形質転換されたアグロバクテリウムは、その後、シロイヌナズナ属(シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)は本発明の範囲内では作物植物とは考えない)のようにモデルとして使用される植物、又は例としてタバコ植物のような作物植物のような植物の形質転換に関して知られているように、例えば傷付けた葉又は刻んだ葉をアグロバクテリウムの溶液に浸した後適切な培地で培養することによって使用することができる。アグロバクテリウム・ツメファシエンスによる植物の形質転換は、例えば、Hoefgen and WillmitzerによりNucl. Acid Res. (1988) 16, 9877に記載されているか、又はとりわけF.F. White, Vectors for Gene Transfer in Higher Plants; in Transgenic Plants, Vol. 1, Engineering and Utilization, eds. S.D. Kung and R. Wu, Academic Press, 1993, pp. 15-38から公知である。
当業者に公知の1つの形質転換方法は、TriA核酸を含有するアグロバクテリウムの溶液中に顕花植物を漬けた後、形質転換された配偶体を育種することである。アグロバクテリウムを媒介する植物の形質転換は、例えばGV3101(pMP90)(Koncz and Schell, 1986, Mol. Gen. Genet. 204:383-396)又はLBA4404(Clontech)アグロバクテリウム・ツメファシエンス株を使用して実行することができる。形質転換は標準的な形質転換及び再生技術によって実行することができる(Deblaere et al., 1994, Nucl. Acids. Res. 13:4777-4788、Gelvin, Stanton B. and Schilperoort, Robert A, Plant Molecular Biology Manual, 2nd Ed. - Dordrecht: Kluwer Academic Publ., 1995. - in Sect., Ringbuc Zentrale Signatur: BT11-P ISBN 0-7923-2731-4、Glick, Bernard R. and Thompson, John E., Methods in Plant Molecular Biology and Biotechnology, Boca Raton : CRC Press, 1993 360 S., ISBN 0-8493-5164-2)。例えば、ナタネは子葉又は胚軸の形質転換によって形質転換することができる(Moloney et al., 1989, Plant Cell Report 8:238-242、De Block et al., 1989、Plant Physiol. 91:694-701)。アグロバクテリウム及び植物の選抜のための抗生物質の使用は形質転換に使用されるバイナリーベクター及びアグロバクテリウム株に依存する。ナタネの選抜は通常選択可能な植物マーカーとしてカナマイシンを使用して実行する。アグロバクテリウムを媒介する亜麻への遺伝子移入は、例えばMlynarova et al., 1994, Plant Cell Report 13:282-285に記載されている技術を用いて実行することができる。さらに、ダイズの形質転換は、例えば欧州特許第0424 047号、米国特許第5,322,783号、欧州特許第0397 687号、米国特許第5,376,543号、又は米国特許第5,169,770号に記載されている技術を用いて実行することができる。トウモロコシの形質転換は粒子衝突、ポリエチレングリコールを媒介するDNA取り込み、又は炭化ケイ素繊維法によって達成することができる(例えば、Freeling and Walbot「トウモロコシハンドブック」Springer Verlag: New York (1993) ISBN 3-540-97826-7)。トウモロコシ形質転換の特定の例は米国特許第5,990,387号に見られ、コムギ形質転換の特定の例は国際公開第93/07256号に見ることができる。
幾つかの実施形態において、本発明のポリヌクレオチドは植物をウイルス又はウイルス核酸と接触させることによって植物中に導入することができる。一般に、そのような方法は本発明のポリヌクレオチド構築物をウイルスDNA又はRNA分子に組み込むステップを含む。最初に本発明のポリペプチドをウイルスのポリタンパク質の一部として合成し、これを後にインビボ又はインビトロのタンパク質分解によってプロセッシングして所望の組換えポリペプチドを生成させてもよいと認められる。さらに、本発明のプロモーターはウイルスのRNAポリメラーゼによる転写のために利用されるプロモーターも包含することが認識される。ウイルスのDNA又はRNA分子が関与する、ポリヌクレオチド構築物を植物に導入し、そこにコードされているタンパク質を発現させる方法は当技術分野で公知である。例えば、参照により本明細書に含まれる米国特許第5,889,191号、同第5,889,190号、同第5,866,785号、同第5,589,367号及び同第5,316,931号を参照されたい。形質転換された細胞は慣用の方法に従って植物に成長させることができる。例えば、McCormick et al. (1986) Plant Cell Reports 5:81-84を参照されたい。次いで、これらの植物を成長させ、同じ形質転換株又は異なる株で授粉させ、所望の表現型特性を構成的に発現する得られた雑種を同定するとよい。2以上の世代を生育させて、所望の表現型特性の発現が安定に維持され受け継がれることを確認し、その後種子を収穫して所望の表現型特性の発現が達成されたかどうか確認することができる。
本発明は、限定されることはないが単子葉植物及び双子葉植物を含めてあらゆる植物種の形質転換に使用することができる。対象の植物種の例としては、限定されることはないが、トウモロコシ(corn)又はトウモロコシ(maize)(トウモロコシ(Zea mays)、アブラナ属種(例えば、セイヨウアブラナ(B. napus)、ブラッシカ・ラパ(B. rapa)、カラシナ(B. juncea))、特に種子油の源として有用なアブラナ属種、アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)、イネ(イネ)、ライムギ(ライムギ)、モロコシ(モロコシ(Sorghum bicolor)、モロコシ(Sorghum vulgare))、キビ、例えばトウジンビエ(Pennisetum glaucum)、キビ(Panicum miliaceum)、アワ(Setaria italica)、シコクビエ(Eleusine coracana))、ヒマワリ(Helinthus annu)、ベニバナ(Carthamus tinctorius)、コムギ(パンコムギ、T. Turgidum ssp. デュラムコムギ)、ダイズ(Glycine max)、タバコ(Nicotiana tabacum)、ジャガイモ(Solarium tuberosum)、ラッカセイ(Arachis hypogaea)、ワタ(Gossypium barbadense、ワタ)、サツマイモ(Ipomoea batatus)、キャッサバ(Manihot esculenta)、コーヒー(コーヒーノキ属種))、ココナツ(Cocos nucifera)、パイナップル(Ananas comosus)、ミカンノキ(ミカン属種))、ココア(カカオ(Theobroma cacao))、チャ(チャノキ)、バナナ(Musa spp.))、アボガド(Persea americana)、イチジク(Ficus casica)、グアバ(Psidium guajava)、マンゴー(Mangifera indica)、オリーブ(Olea europaea)、パパイア(Carica papaya)、カシュー(Anacardium occidentale)、マカダミアナッツ(Macadamia integrifolia)、アーモンド(Prunus amygdalus)、サトウダイコン(Beta vulgaris)、サトウキビ(サトウキビ属種))、オートムギ、オオムギ、野菜、観賞植物、及び針葉樹がある。好ましくは、本発明の植物は作物植物である(例えば、ヒマワリ、アブラナ属種、ワタ、糖、ビート、ダイズ、ラッカセイ、アルファルファ、ベニバナ、タバコ、トウモロコシ、イネ、コムギ、ライムギ、オオムギ(barley triticale)、モロコシ属、キビ、等)。
完全な植物体に再生されることになる体細胞の形質転換に加えて、植物成長点の細胞、特に配偶体になる細胞を形質転換することも可能である。この場合、形質転換された配偶体は天然の植物と同様に成長し、トランスジェニック植物になる。このように、例えばシロイヌナズナの種子をアグロバクテリウムで処理し、一定の割合が形質転換され、したがってトランスジェニックである成長する植物体から種子を取得する[Feldman, KA and Marks MD (1987). Mol Gen Genet 208:274-289; Feldmann K (1992). In: C Koncz, N-H Chua and J Shell, Eds, Methods in Arabidopsis Research. Word Scientific, Singapore, pp. 274-289]。代わりの方法は、花序を反復除去し、その切除部位を形質転換されたアグロバクテリウムと共にロゼットの中心においてインキュベーションすることに基づいており、それにより形質転換された種子を同様に後の時点で得ることができる(Chang (1994). Plant J. 5: 551-558、Katavic (1994). Mol Gen Genet, 245: 363-370)。しかし、殊に有効な方法は「フローラルディップ」法のようなその改変を伴う減圧浸潤方法である。シロイヌナズナ属の減圧浸潤の場合、減圧下の完全な植物をアグロバクテリウムの懸濁液で処理し[Bechthold, N (1993). C R Acad Sci Paris Life Sci, 316: 1194-1199]、一方「フローラルディップ」法の場合成長する花の組織を界面活性剤で処理したアグロバクテリウムの懸濁液と共に手短にインキュベートする[Clough, SJ and Bent AF (1998) The Plant J. 16, 735-743]。いずれの場合も一定の割合のトランスジェニック種子が収穫され、これらの種子は上記の選択的な条件下で生育させることにより非トランスジェニック種子から区別することができる。さらに、プラスチドは殆どの作物で母系的に受け継がれ、導入遺伝子の花粉を介する流出のリスクが低減又は除外されるので、プラスチドの安定な形質転換は有利である。葉緑体ゲノムの形質転換は一般にKlaus et al., 2004 [Nature Biotechnology 22 (2),225-229]に概略的に示されている方法によって達成される。簡単にいうと、形質転換される配列を、葉緑体ゲノムと相同なフランキング配列間の選択マーカー遺伝子と共にクローン化する。これらの相同フランキング配列はプラストームへの部位特異的な組み込みを指令する。プラスチドの形質転換は多くの異なる植物種について既に記載されており、全体的概観はBock (2001) Transgeneic plastids in basic research and plant biotechnology. J Mol Biol. 2001 Sep 21; 312 (3):425-38又はMaliga, P (2003) Progress towards commercialization of plastid transformation technology. Trends Biotechnol. 21, 20-28に見られる。最近マーカーをもたないプラスチド形質転換体の形態のさらなるバイオテクノロジーの進歩が報告されており、これは一過的に同時に組み込まれたマーカー遺伝子によって生成させることができる(Klaus et al., 2004, Nature Biotechnology 22(2), 225-229)。遺伝子改変された植物細胞は熟練した技術者が精通している全ての方法により再生することができる。適切な方法はS.D. Kung及びR. Wu、Potrykus又はHoefgen及びWillmitzerによる上記刊行物に見ることができる。
一般に、形質転換の後、植物細胞又は細胞群を対象の遺伝子と共に同時移入された植物で発現可能な遺伝子によりコードされている1つ以上のマーカーの存在に関して選抜し、その後形質転換された材料を植物全体に再生させる。形質転換された植物を選抜するためには、形質転換で得られた植物材料を一般に選抜条件に付すことにより、形質転換された植物を形質転換されてない植物と区別することができる。例えば、上記のようにして得られた種子を蒔き、最初の生育期の後、噴霧により適切な選抜に付すことができる。さらなる可能性は、種子を適宜殺菌後、形質転換された種子のみが植物に成長することができるような適切な選抜剤を用いて寒天プレート上で生育することである。あるいは、形質転換された植物を上記したもののような選択マーカーの存在についてスクリーニングする。
DNAの移入及び再生の後、形質転換されていると推定される植物はまた、例えばサザン解析を用いて対象の遺伝子の存在、コピー数及び/又はゲノムの組織化について評価してもよい。あるいは、又はさらに、新たに導入されたDNAの発現レベルを、ノーザン及び/又はウェスタン解析を用いて(いずれの技術も当業者には周知である)モニターしてもよい。
作製された形質転換植物はクローン増殖又は古典的な育種技術によるように様々な手段によって増殖させることができる。例えば、第1世代(又はT1)の形質転換植物を自家受粉させ、ホモ接合性の第2世代(又はT2)形質転換体を選抜することができ、その後T2植物を古典的な育種技術によってさらに増殖させることができる。作製された形質転換生物は様々な形態をとり得る。例えば、形質転換された細胞及び形質転換されていない細胞のキメラ、クローンの形質転換体(例えば、全ての細胞が発現カセットを含有するように形質転換されている)、形質転換された組織及び形質転換されてない組織の接ぎ木(例えば、形質転換されてない接ぎ穂に接ぎ木された形質転換された台木を含む植物)でよい。
好ましくは、植物における核酸の発現の結果、植物の除草剤に対する抵抗性は、野生型変種の植物と比較して増大する。
別の実施形態において、本発明は、本発明による植物細胞を含む植物に関し、ここで植物における核酸の発現は、野生型変種の植物と比較して増大した植物の除草剤に対する抵抗性をもたらす。
本明細書に記載されている植物はトランスジェニック作物植物又は非トランスジェニック植物のいずれかであってよい。
上記の一般的な定義に加えて、「トランスジェニック」、「導入遺伝子」又は「組換え」は、例えば核酸配列に関して、核酸配列を含む発現カセット、遺伝子構築物若しくはベクター、又は本発明の核酸配列、発現カセット若しくはベクターで形質転換された生物を意味し、これらの構築は全て組換え法によって行われ、ここで、
(a)本発明の方法に有用なタンパク質をコードする核酸配列、又は
(b)本発明の核酸配列に作動可能に連結された遺伝子制御配列、例えばプロモーター、又は
(c)a)及びb)
のいずれかが、本発明の変異型TriAの発現を可能にするために、その天然の遺伝的環境内にないか、又は組換え法によって改変されており、この改変は例えば1つ以上のヌクレオチド残基の置換、付加、欠失、逆位又は挿入の形をとることが可能である。天然の遺伝的環境とは、元の植物における天然のゲノム若しくは染色体上の座位又はゲノムライブラリー内での存在を意味すると理解される。ゲノムライブラリーの場合、好ましくは、核酸配列の天然の遺伝的環境は少なくとも部分的に保持される。環境は核酸配列の少なくとも一方の側に位置し、少なくとも50bp、好ましくは少なくとも500bp、殊に好ましくは少なくとも1000bp、最も好ましくは少なくとも5000bpの配列長さを有する。天然に存在する発現カセット、例えば核酸配列の天然のプロモーターと上記定義のような本発明の方法に有用なポリペプチドをコードする対応する核酸配列との天然に起こる組合せは、この発現カセットが例えば突然変異原性処理のような非天然の合成(「人工の」)方法によって改変されたときトランスジェニック発現カセットになる。適切な方法は、例えばUS5,565,350又はWO00/15815に記載されている。
したがって、本発明の目的でトランスジェニック植物は、上記の通り、本発明の核酸が前記植物のゲノム内のその天然の座位にないことを意味するものと理解され、これらの核酸は相同的又は異種的に発現させることが可能である。しかし、上述のように、トランスジェニックはまた、本発明による、又は本発明の方法で使用される核酸が植物のゲノム内のその天然の位置にあるが、その配列が天然の配列に関して改変されている、及び/又は天然の配列の調節配列が改変されていることも意味する。トランスジェニックは、好ましくは、ゲノム内の非天然の座位にある本発明の核酸の発現、すなわち核酸の相同、好ましくは異種の発現が起こることを意味すると理解される。好ましいトランスジェニック植物は本明細書中に述べられている。また、用語「トランスジェニック」とは、少なくとも1つの組換えポリヌクレオチドの全部又は一部を含有するあらゆる植物、植物細胞、カルス、植物組織、又は植物部分をいう。多くの場合、組換えポリヌクレオチドの全部又は一部は染色体又は安定な染色体外要素に安定に組み込まれて、その結果次の世代に渡される。本発明の目的からみて、用語「組換えポリヌクレオチド」は、遺伝子工学により変更され、再配列され、又は改変されているポリヌクレオチドをいう。例として、任意のクローン化されたポリヌクレオチド、又は異種の配列と結合又は接合されたポリヌクレオチドがある。用語「組換え」は、自然突然変異のような天然事象の結果、又は自然でない突然変異誘発とそれに続く選抜育種の結果得られるポリヌクレオチドの変更は意味しない。
「アレル」又は「対立遺伝子変異体」は、同じ染色体の位置にある、所与の遺伝子の代替形態である。対立遺伝子変異体は一塩基多型(SNP)、及び短い挿入/欠失多型(Small Insertion/Deletion Polymorphisms)(INDEL)を包含する。INDELの大きさは通常100bp未満である。SNP及びINDELは殆どの生物の天然に存在する多型株において配列変異体の最大のセットを形成する。
用語「変種」は、1つの栽培品種又は変種を別の栽培品種又は変種と区別するのに充分であるとして当業者に受け入れられている特性又は形質の共通のセットの共有によって定義される、ある種内の一群の植物をいう。いずれの用語にも、いずれかの所与の栽培品種又は変種の全ての植物が全遺伝子又は分子レベルで遺伝的に同一であるとか、又は所与の植物が全ての遺伝子座でホモ接合性であるとの意味合いはない。栽培品種又は変種は、純育種系の栽培品種又は変種を自家受粉させたとき、子孫の全てがある特定の形質を含有するならば、その形質に対して「純育種系(true breeding)」であると考えられる。用語「育種系統」又は「系統」は、1つの育種系統又は系統を別の育種系統又は系統と区別するのに充分であるとして当業者に受け入れられている特性又は形質の共通のセットの共有によって定義される、ある栽培品種内の一群の植物をいう。いずれの用語にも、いずれかの所与の育種系統又は系統の全ての植物が全遺伝子又は分子レベルで遺伝的に同一であるとか、又は所与の植物が全ての遺伝子座でホモ接合性であるとの意味合いはない。育種系統又は系統は、純育種系の系統又は育種系統を自家受粉させたとき、子孫の全てが特定の形質を含有するならば、その形質に対して「純育種系」であると考えられる。本発明において、その形質は植物又は種子のTriA遺伝子内の突然変異から生ずる。
変異型TriAポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む本発明の除草剤抵抗性植物は、有性生殖を伴う慣用の植物育種による植物の除草剤抵抗性を増大する方法にも使用できる。本方法は、本発明の除草剤抵抗性植物である第1の植物を、第1の植物と同じ1以上の除草剤に抵抗性であってもなくてもよいか又は第1の植物とは異なる1以上の除草剤に抵抗性であってもよい第2の植物と交配するステップを含む。第2の植物は、第1の植物と交配したとき生存能力のある子孫植物(すなわち、種子)を生成することができる任意の植物であることができる。通例、必須ではないが、第1及び第2の植物は同一の種である。本方法は、場合により、第1の植物の変異型TriAポリペプチド及び第2の植物の除草剤抵抗性特性を含む子孫植物を選抜するステップを含むことができる。本発明のこの方法により生産された子孫植物は第1若しくは第2の植物のいずれか又は双方と比較したとき増大した除草剤抵抗性を有する。第1及び第2の植物が異なる除草剤に抵抗性であるとき、子孫植物は第1及び第2の植物の除草剤耐性特性の組み合わせを有する。本発明の方法はさらに、第1の交配の子孫植物を第1又は第2の植物のいずれかと同じ系統又は遺伝子型の植物と戻し交配する1つ以上の世代を含むことができる。あるいは、第1の交配又はその後のいずれかの交配の子孫を第1又は第2の植物と異なる系統又は遺伝子型である第3の植物と交配することができる。
また、本発明は、本発明の少なくとも1つのポリヌクレオチド分子、発現カセット、又は形質転換ベクターで形質転換された植物、植物器官、植物組織、植物細胞、種子、及び非ヒト宿主細胞も提供する。そのような形質転換された植物、植物器官、植物組織、植物細胞、種子、及び非ヒト宿主細胞は、それぞれ形質転換されてない植物、植物組織、植物細胞、又は非ヒト宿主細胞を死滅させるか又はその成長を阻害する除草剤のレベルで、少なくとも1つの除草剤に対して高まった耐性又は抵抗性を有する。好ましくは、本発明の形質転換された植物、植物組織、植物細胞、及び種子はシロイヌナズナ及び作物植物である。
別の実施形態において、本発明は、本発明の植物細胞を含むトランスジェニック植物により生産される種子に関し、この種子は種子の野生型変種と比較して、除草剤に対する増大した抵抗性に関して純育種系である。
他の態様において、本発明の除草剤に耐性の植物は、従来の植物育種によるなどで、そのような1つ以上の形質を含有する他の変種及び/又は雑種作物を生産するために、開発用の除草剤に耐性の形質ドナー系統として使用することができる。そのような先祖の除草剤に耐性の1以上の形質を含有する得られた変種又は雑種の作物は全て、本明細書中で、先祖の除草剤に耐性の系統の子孫又は後裔ということができる。
他の実施形態において、本発明は、除草剤に耐性の植物を生成する方法を提供する。本方法は、第1の除草剤に耐性の植物を第2の植物と交配して、除草剤に耐性の子孫植物を生成するステップを含み、ここで第1の植物及び子孫植物はそれらの細胞の少なくとも一部に、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含み、組換えポリヌクレオチドは第1の植物の細胞内でポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させるのに有効であり、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する。
従来の植物育種が使用されることにより、それから得られる子孫植物に除草剤に耐性の形質が導入される可能性がある。一実施形態において、本発明は、除草剤に耐性の子孫植物を生成する方法を提供する。本方法は、親植物を、除草剤に耐性の植物と交配して、除草剤に耐性の植物の除草剤に耐性の特性を子孫植物の生殖細胞質に導入するステップを含み、ここで子孫植物は親植物と比べて増大した除草剤に対する耐性を有する。他の実施形態において、本方法はさらに、従来の植物育種技術によって、除草剤に耐性の特性を遺伝子移入して、除草剤に耐性の特性を有する子孫植物を取得するステップを含む。
他の態様において、本発明の植物は、セルロース生合成を阻害する除草剤に耐性であることに加えて、育種、突然変異誘発又は遺伝子工学によりさらなる遺伝子改変に付されている、例えば育種又は遺伝子工学の慣用方法の結果としてAHAS阻害剤、オーキシンを含む除草剤、ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害剤又はフィトエンデサチュラーゼ(PDS)阻害剤のような黄白化除草剤、グリホセートのようなEPSPS阻害剤、グルホシネートのようなグルタミンシンテターゼ(GS)阻害剤、アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACCase)阻害剤のような脂質生合成阻害剤、又はオキシニル(すなわちブロモキシニル又はイオキシニル)除草剤のような特定の他のクラスの除草剤の適用に対して耐性にされている植物を包含する。このように、本発明の除草剤に耐性の植物は、複数の遺伝子改変によって、グリホセート及びグルホシネートの両方又はグリホセート及びHPPD阻害剤、AHAS阻害剤、若しくはACCase阻害剤のような別の種類の除草剤の両方に対する抵抗性のように複数の種類の除草剤に対して抵抗性にすることができる。これらの除草剤抵抗性技術は、例えば、Pest Management Science (巻数、年、頁の順に): 61, 2005, 246; 61,2005, 258; 61, 2005, 277; 61, 2005, 269; 61, 2005, 286; 64, 2008, 326; 64, 2008, 332; Weed Science 57, 2009, 108; Australian Journal of Agricultural Research 58, 2007, 708; Science 316, 2007, 1185、及びそこで引用されている文献に記載されている。例えば、本発明の除草剤に耐性の植物は、幾つかの実施形態において、「ジム類(dims)」(例えば、シクロキシジム、セトキシジム、クレトジム、又はテプラロキシジム)、「ホップ類(fops)」(例えば、クロジナホップ、ジクロホップ、フルアジホップ、ハロキシホップ、又はキザロホップ)、及び「デン類(dens)」(例えば、ピノキサデン)のようなACCase阻害剤、ジカンバのようなオーキシンを含む除草剤、グリホセートのようなEPSPS阻害剤、他のセルロース生合成阻害剤、並びにグルホシネートのようなGS阻害剤に耐性であり得る。
これらのクラスの阻害剤に加えて、本発明の除草剤に耐性の植物はまた、他の作用機序を有する除草剤、例えばクロロフィル/カロテノイド色素阻害剤、細胞膜破壊剤、光合成阻害剤、細胞分裂阻害剤、根阻害剤、シュート阻害剤、及びこれらの組合せに対しても耐性であり得る。
そのような耐性形質は、例えば、突然変異体又は野生型HPPDタンパク質として、突然変異体又は野生型PPOタンパク質として、突然変異体AHASLタンパク質、突然変異体ACCaseタンパク質、突然変異体EPSPSタンパク質、又は突然変異体グルタミンシンテターゼタンパク質として、又は突然変異体生来、同系交配、若しくはトランスジェニックアリールオキシアルカン酸ジオキシゲナーゼ(AAD又はDHT)、ハロアリールニトリラーゼ(BXN)、2,2-ジクロロプロピオン酸デハロゲナーゼ(DEH)、グリホセート-N-アセチルトランスフェラーゼ(GAT)、グリホセートデカルボキシラーゼ(GDC)、グリホセートオキシドレダクターゼ(GOX)、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ(PAT又はbar)、又は除草剤分解活性を有するCYP450タンパク質として発現され得る。本発明の除草剤に耐性の植物はまた、限定されることはないが、甲虫、鱗翅目昆虫、線虫、又は他の害虫に対して殺虫活性を有するBt Cry及び他のタンパク質のような殺虫形質、改変された油含量又は油プロファイル形質のような栄養又は栄養補助形質、高いタンパク質又は高いアミノ酸濃度形質、並びにその他の当技術分野で公知の形質タイプを含む他の形質と重ね合わせることもできる。
さらに、他の実施形態において、組換えDNA技術及び/又は育種の使用及び/又はその他そのような特性に関する選抜により、1つ以上の殺虫性タンパク質、殊に細菌のバチルス属(Bacillus)、特にバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する公知のもの、例えば、[デルタ]-エンドトキシン、例えばCrylA(b)、CrylA(c)、CrylF、CryIF(a2)、CryllA(b)、CrylllA、CrylllB(bl)又はCry9c;植物の殺虫性タンパク質(VIP)、例えばVIP1、VIP2、VIP3又はVIP3A;線虫にコロニーを作る細菌、例えばフォトラブダス属種(Photorhabdus spp.)又はゼノラブダス属種(Xenorhabdus spp.)の殺虫性タンパク質;動物により生産される毒素、例えばサソリ毒、クモ形類の毒素、カリバチ毒素、又は他の昆虫特異的神経毒;菌類により生産される毒素、例えば放線菌毒素; 植物レクチン、例えばエンドウ又はオオムギレクチン;凝集素;プロテイナーゼ阻害剤、他えばトリプシン阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤、パタチン、シスタチン又はパパイン阻害剤;リボソーム不活化タンパク質(RIP)、例えばリシン、トウモロコシ-RIP、アブリン、luffin、サポリン又はbryodin;ステロイド代謝酵素、例えば3-ヒドロキシ-ステロイドオキシダーゼ、エクジステロイド-IDP-グリコシル-トランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、エクジソン阻害剤又はHMG-CoA-レダクターゼ;イオンチャンネルブロッカー、例えばナトリウム又はカルシウムチャンネルのブロッカー;幼若ホルモンエステラーゼ;利尿ホルモンレセプター(ヘリコキニンレセプター);スチルベンシンターゼ、ビベンジルシンターゼ、キチナーゼ又はグルカナーゼを合成することができるようにされている除草剤に耐性の植物もカバーされる。本発明の関連でこれらの殺虫性タンパク質又は毒素は明らかにプレトキシン、ハイブリッドタンパク質、トランケート又はその他改変されたタンパク質としても理解されたい。ハイブリッドタンパク質はタンパク質ドメインの新たな組合せにより特徴付けられる(例えばWO02/015701参照)。そのような毒素又はそのような毒素を合成することができる遺伝子改変された植物のさらなる例は、例えば欧州特許出願公開第374 753号、WO93/007278、WO95/34656、欧州特許出願公開第427 529号、欧州特許出願公開第451 878号、WO03/18810及びWO03/52073に開示されている。そのような遺伝子改変された植物を生成する方法は当業者に広く知られており、例えば上述の刊行物に記載されている。遺伝子改変された植物に含有されているこれらの殺虫性タンパク質は、これらのタンパク質を産生する植物に、節足動物、殊に甲虫類(Coeloptera)、2つの羽根をもつ昆虫(ハエ目(Diptera))、及びガ(チョウ目(Lepidoptera))及び線虫(線形動物(Nematoda))の全ての分類上の群の有害生物に対する耐性を付与する。
幾つかの実施形態において、除草剤に耐性の植物における1つ以上のタンパク質毒素(例えば、殺虫性タンパク質)の発現は、例えば、以下の綱及び目のものを含む生物を防除するのに有効である。鞘翅目(Coleoptera)、例えば、アメリカマメゾウムシ(アカントセリデス・オブテクタス(Acanthoscelides obtectus))、ハムシ(アゲラスティカ・アルニ(Agelastica alni))、コメツキムシ(アグリオテス・リネアタス(Agriotes lineatus)、アグリオテス・オブスクラス(Agriotes obscurus)、アグリオテス・バイカラー(Agriotes bicolor))、グレインビートル(アハスベルス・アドベナ(Ahasverus advena))、サマーシェーファー(アンフィマロン・ソルスティティアリス(Amphimallon solstitialis))、家具食い虫(アノビウム・パンクタタム(Anobium punctatum))、アントノマス種(Anthonomus spp.)(ゾウムシ)、ピグミーマンゴールドビートル(アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis))、カーペットビートル(アントレナス種(Anthrenus spp.)、アタゲナス種(Attagenus spp.))、ヨツモンマメゾウムシ(カロソブラクス・マクラテス(Callosobruchus maculates))、クリヤケシキスイ(カルポフィルス・ヘミプテルス(Carpophilus hemipterus))、キャベツサヤゾウムシ(セウトリンクス・アシミリス(Ceutorhynchus assimilis))、ナタネ冬茎ゾウムシ(セウトリンクス・ピシタルシス(Ceutorhynchus picitarsis))、ハリガネムシ(コノデルス・ベスペルチヌス(Conoderus vespertinus)及びコノデルス・ファリ(Conoderus falli))、バショウオサゾウムシ(コスモポリテス・ソルディダス(Cosmopolites sordidus))、ニュージーランド草地虫(コステリトラ・ジーランディカ(Costelytra zealandica)
)、コフキコガネ(コチニス・ニチダ(Cotinis nitida))、ヒマワリ茎ゾウムシ(シリンドロコプツラス・アドスペルサス(Cylindrocopturus adspersus))、オビカツオブシムシ(デルメステス・ラルダリウス(Dermestes lardarius))、ネクイハムシ(ディアブロティカ・ビルギフェラ(Diabrotica virgifera)、ディアブロティカ・ビルギフェラ・ビルギフェラ(Diabrotica virgifera virgifera)、及びディアブロティカ・バルベリ(Diabrotica barberi))、インゲンテントウ(エピラクナ・バリベスティス(Epilachna varivestis))、イエカミキリ(ヒロトロペス・バジュラス(Hylotropes bajulus))、アルファルファタコゾウムシ(ハイペラ・ポスティカ(Hypera postica))、セマルヒョウホンムシ(ギビウム・サイロイデス(Gibbium psylloides))、タバコシバンムシ(ラシオデルマ・セリコルネ(Lasioderma serricorne))、コロラドハムシ(レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata))、ヒラタキクイムシ(リクタス種(Lyctus spp.))、花粉ビートル(メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus))、ヨーロッパコフキコガネ(メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha))、アメリカヒョウホンムシ(メジウム・アメリカナム(Mezium americanum))、キンイロヒョウホンムシ(ニプタス・ホロレウクス(Niptus hololeucus))、グレインビートル(オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)及びオリザエフィルス・メルカトール(Oryzaephilus Mercator))、キンケクチブトゾウムシ(オチオリンクス・スルカタス(Otiorhynchus sulcatus))、マスタードビートル(ファエドン・コクレアリア(Phaedon cochleariae))、アブラナノミハムシ(フィロトレタ・クルシフェラ(Phyllotreta cruciferae))、キスジノミハムシ(フィロトレタ・ストリオラタ(Phyllotreta striolata))、キャベツ茎ノミハムシ(サイリオデス・クリソセファラ(Psylliodes chrysocephala))、プチナス種(Ptinus spp.)(ヒョウホンムシ)、コナナガシンクイムシ(リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica))、アカアシチビコフキゾウムシ(シトナ・リネアタス(Sitona lineatus))、ココクゾウ(シトフィルス・オリザエ(Sitophilus oryzae)及びシトフィルス・グラナリエス(Sitophilus granaries))、赤ヒマワリ種子ゾウムシ(スミクロニクス・フルバス(Smicronyx fulvus))、ジンサンシバンムシ(ステゴビウム・パニセウム(Stegobium paniceum))、チャイロコメノゴミムシダマシ(テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor))、ワービートル(トリボリウム・カスタネウム(Tribolium castaneum)及びトリボリウム・コンフサム(Tribolium confusum))、キマダラカツオブシムシ及びキャビネットビートル(トロゴデルマ種(Trogoderma spp.))、サンフラワービートル(ザイゴグラマ・エクスクラマチオニス(Zygogramma exclamationis))、革翅目(ハサミムシ類)、例えば、ヨーロッパクギヌキハサミムシ(フォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia))及びオオハサミムシ(ラビデュラ・リパリア(Labidura riparia))、網翅目、例えば、コバネゴキブリ(ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis))、ヤケヤスデ(オキシダス・グラシリス(Oxidus gracilis))、テンサイモグリハナバエ(ペゴミア・ベタエ(Pegomyia betae))、キモグリバエ(オシネラ・フリット(Oscinella frit))、ミバエ(ダクス種(Dacus spp.)及びドロソフィラ種(Drosophila spp.))、等翅目(シロアリ類)、例えば、シュウカクシロアリ科(Hodotermitidae)、レイビシロアリ科(Kalotermitidae)、ムカシシロアリ科(Mastotermitidae)、ミゾガシラシロアリ科(Rhinotermitidae)、セリテルメス科(Serritermitidae)、シロアリ科(Termitidae)、オオシロアリ科(Termopsidae)の種、ミドリメクラガメ(ライグス・リネオラリス(Lygus lineolaris))、マメクロアブラムシ(アフィス・ファバエ(Aphis fabae)、ワタアブラムシ(アフィス・ゴシピ(Aphis gossypii))、リンゴアブラムシ(アフィス・ポミ(Aphis pomi))、ミカントゲコナジラミ(アレウロカンタス・スピニフェルス(Aleurocanthus spiniferus))、タバココナジラミ(ベメシア・タバシ(Bemesia tabaci))、ダイコンアブラムシ(ブレビコリネ・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae))、ヨーロッパナシキジラミ(カコプシラ・ピリコラ(Cacopsylla pyricola))、カランツアブラムシ(クリプトミザス・リビス(Cryptomyzus ribis))、ブドウネアブラムシ(ダクツロスファイラ・ビチフォリア(Daktulosphaira vitifoliae))、 ミカンキジラミ(ジアフォリナ・シトリ(Diaphorina citri))、ジャガイモヒメヨコバイ(エンポアスカ・ファバエ(Empoasca fabae))、マメヨコバイ(エンポアスカ・ソラナ(Empoasca Solana))、ブドウ葉ヨコバイ(エンポアスカ・ビティス(Empoasca vitis))、リンゴワタムシ(エリオソマ・ラニゲルム(Eriosoma lanigerum))、セイヨウカジツカイガラムシ(エウレカニウム・コルニ(Eulecanium corni))、モモコフキアブラムシ(ヒアロプテルス・アルンジニス(Hyalopterus arundinis))、ヒメトビウンカ(ラオデルファクス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus))、チューリップヒゲナガアブラムシ(マクロシファム・ユーフォビア(Macrosiphum euphorbiae))、モモアカアブラムシ(ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae))、ツマグロヨコバイ(ネフォテチクス・シンチセプス(Nephotettix cinticeps))、トビイロウンカ(ニラパルバタ・ルーゲンス(Nilaparvata lugens))、ホップイボアブラムシ(フォロドン・ヒュムリ(Phorodon humuli))、ムギクビレアブラムシ(ロパロシファム・パジ(Rhopalosiphum padi))、ムギヒゲナガアブラムシ(シトビオン・アベナエ(Sitobion avenae))、鱗翅目、例えば、アドキソフィエス・オラナ(Adoxophyes orana)(リンゴコカクモンハマキ)、アルチプス・ポダナ(Archips podana) (果樹ハマキガ)、ブクラトリックス・ピリボレラ(Bucculatrix pyrivorella)(ナシチビガ)、ブクラトリックス・サルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)(コットンリーフパーフォレーター)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)(マツシャクトリムシ)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)(コドリンガ)、チロ・スプレサリス(Chilo suppressalis)(ニカメイガ)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)(東部トウヒノムシ)、コキリス・ホスペス(Cochylis hospes)(バンデッドサンフラワーモス)、ディアトラエア・グランジオセラ(Diatraea grandiosella)(サウスウェスタンコーンボーラー)、ユーポエシリア・アンビグエラ(Eupoecilia ambiguella)(ブドウホソハマキ)、ヘリコベルパ・アルミゲラ(Helicoverpa armigera)(オオタバコガ)、ヘリコベルパ・ジー(Helicoverpa zea)(オオタバコガ)、ヘリオシス・ビレセンス(Heliothis virescens)(オオタバコガ)、ホメオソマ・エレクテラム(Homeosoma electellum)(サンフラワーモス)、ホモナ・マグナニマ(Homona magnanima)(チャハマキガ)、リトコレティス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)(リンゴカバホソガ)、リマントリア・ディスパル(Lymantria dispar)(マイマイガ)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)(テンマクケムシ)、マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)(ヨトウガ)、マメストラ・コンフィグラタ(Mamestra configurata)(バーサアーミーワーム)、オペロフテラ・ブルマタ(Operophtera brumata)(ナミスジフユナミシャク)、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)(アワノメイガ)、パノリス・フラメア(Panolis flammea)(マツキリガ)、フィロクニスティス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)(ミカンハモグリガ)、ピエリス・ブラシカエ(Pieris brassicae)(モンシロチョウ)、ラチプルシア・ニ(Rachiplusia ni)(ソイビーンルーパー)、スポドプテラ・エキシグア(Spodoptera exigua)(シロイチモンジヨトウガ)、スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)(コットンリーフワーム)、シレプタ・デロガタ(Sylepta derogata)(ワタノメイガ)、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)(イラクサキンウワバ)、直翅目、例えば、イエコオロギ(アチェタ・ドメスティカス(Acheta domesticus))、樹木イナゴ(アナクリジウム種(Anacridium spp.))、ワタリバッタ(ロカスタ・ミグラトリア(Locusta migratoria))、ツーストライプグラスホッパー(メラノプルス・ビビタタス(Melanoplus bivittatus))、ディファレンシャルグラスホッパー(メラノプルス・ディフェレンチアリス(Melanoplus differentialis)、アカアシバッタ(メラノプルス・フェムルブルム(Melanoplus femurrubrum))、トビバッタ(メラノプルス・サンギニペス(Melanoplus sanguinipes))、キタモグラコオロギ(Neocurtilla hexadectyla)、アカトビバッタ(Nomadacris septemfasciata)、ショートウィングドモールクリケット(スカプテリスクス・アブレビアタス(Scapteriscus abbreviatus))、ミナミモグラコオロギ(スカプテリスクス・ボレリ(Scapteriscus borellii)、トーニーモールクリケット(スカプテリスクス・ビシヌス(Scapteriscus vicinus)、及びエジプトツチイナゴ(シストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria))、結合類、例えば、ガーデンシンフィラン(スクチゲレラ・イマクラタ(Scutigerella immaculata)、総翅目、例えば、タバコアザミウマ(フランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)、ヒラズハナアザミウマ(フランクリニエラ・イントンサ(Frankliniella intonsa))、ミカンキイロアザミウマ(フランクリニエラ・オクシデンタリス(Frankliniella occidentalis))、コットンバッドスリップス(フランクリニエラ・シュルツェイ(Frankliniella schultzei))、バンデッドグリーンハウススリップス(ヘルシノスリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis))、ダイズアザミウマ(ネオヒダトスリプス・バリアビリス(Neohydatothrips variabilis))、ケリーズシトラススリップス(ペゾスリプス・ケリアヌス(Pezothrips kellyanus))、アボカドアザミウマ(シルトスリプス・ペルセア(Scirtothrips perseae))、ミナミキイロアザミウマ(スリプス・パルミ(Thrips palmi))、及びネギアザミウマ(スリプス・タバシ(Thrips tabaci))、など、並びに上記の生物のうちの1種以上を含む組合せ。
幾つかの実施形態において、除草剤に耐性の植物における1つ以上のタンパク質毒素(例えば、殺虫性タンパク質)の発現は、ノミハムシ、すなわちハムシ科(Chrysomelidae)のノミハムシ類、好ましくはフィロトレタ・クルシフェラエ(Phyllotreta cruciferae)及び/又はキスジノミハムシ(Phyllotreta triolata)のようなキスジノミハムシ属種(Phyllotreta pp.)の一員を防除するのに有効である。他の実施形態において、除草剤に耐性の植物における1つ以上のタンパク質毒素(例えば、殺虫性タンパク質)の発現はキャベツゾウムシ、ベルタ・アーミィウォーム(Bertha armyworm)、ライグス・ブグズ(Lygus bugs)、又はコナガを防除するのに有効である。
また、一実施形態において、例えば組換えDNA技術の使用及び/又は育種及び/又はその他のそのような形質の選抜によって、植物の細菌性、ウイルス又は菌類の病原体に対する抵抗性又は耐性を増大するように1つ以上のタンパク質を合成できるようにされた除草剤に耐性の植物も含まれる。そのような遺伝子改変された植物を生成する方法は当業者に広く知られている。
また、別の実施形態において、例えば組換えDNA技術の使用及び/又は育種及び/又はその他のそのような形質の選抜により、生産性(例えば油の含量)、渇水、塩分若しくはその他の成長を制限する環境要因に対する耐性、又は植物の有害生物及び菌類、細菌性又はウイルス病原体に対する耐性を増大するように1つ以上のタンパク質を合成できるようにされた除草剤に耐性の植物も含まれる。
また、他の実施形態において、例えばヒト又は動物の栄養を改善するために、例えば組換えDNA技術の使用及び/又は育種及び/又はその他のそのような形質の選抜により、改変された量の1つ以上の物質又は新たな物質、例えば健康を増進する長鎖オメガ-3脂肪酸又は不飽和オメガ-9脂肪酸(例えばNexera(R)セイヨウアブラナ、Dow Agro Sciences、カナダ)を生産する油糧作物を含有するように変更された除草剤に耐性の植物も含まれる。
また、幾つかの実施形態において、例えば組換えDNA技術の使用及び/又は育種及び/又はその他のそのような形質の選抜により、増大した量のビタミン及び/又はミネラル、及び/又は栄養補助化合物の改良されたプロフィールを含有するように変更された除草剤に耐性の植物も含まれる。
一実施形態において、本発明の除草剤に耐性の植物は、野生型の植物と比べて増大した量、又は改良されたプロフィールの以下:グルコシノレート(例えば、グルコラファニン(glucoraphanin)(4-メチルスルフィニルブチル-グルコシノレート)、スルフォラファン、3-インドリルメチル-グルコシノレート(グリコブラシシン)、l-メトキシ-3-インドリルメチル-グルコシノレート(ネオグリコブラシシン))、フェノール類(例えば、フラボノイド(例えば、ケルセチン、ケンペロール)、ヒドロキシシンナモイル誘導体(例えば、1,2,2'-トリシナポイルゲンチオビオース(trisinapoylgentiobiose)、1,2-ジフェルロイルゲンチオビオース(diferuloylgentiobiose)、l,2'-ジシナポイル(disinapoyl)-2-フェルロイルゲンチオビオース(feruloylgentiobiose)、3-0-カフェオイル-キナ酸(ネオクロロゲン酸))、並びにビタミン及びミネラル(例えば、ビタミンC、ビタミンE、カロテン、葉酸、ナイアシン、リボフラビン、チアミン、カルシウム、鉄、マグネシウム、カリウム、セレン、及び亜鉛)からなる群から選択される化合物を含む。
別の実施形態において、本発明の除草剤に耐性の植物は、野生型植物と比較して、増大した量の、又は改良されたプロフィールの以下:プロゴイトリン、イソチオシアネート、インドール(グルコシノレート加水分解の生成物)、グルタチオン、カロテノイド、例えばベータ-カロテン、リコピン、及びキサントフィルカロテノイド、例えばルテイン及びゼアキサンチン、フラボノイド、例えばフラボノール(例えばケルセチン、ルチン)、フラバン/タンニン(例えば、クマリン、プロアントシアニジシン、カテキン、及びアントシアニンを含むプロシアニジン)を含むフェノール類、フラボン、植物性エストロゲン、例えばクメスチン、リグナン、レスベラトロール、イソフラボン、例えばゲニステイン、ダイゼイン、及びグリシテイン、レソルシル酸ラクトン、有機イオウ化合物、植物ステロール、テルペノイド、例えばカルノソール、ロスマリン酸、グリチルリチン及びサポニン、クロロフィル、クロロフィリン、糖、アントシアニン、並びにバニラからなる群から選択される化合物を含む。
他の実施形態において、本発明の除草剤に耐性の植物は、野生型植物と比べて、増大した量の、又は改良されたプロフィールの以下:ビンクリスチン、ビンブラスチン、タキサン(例えば、タキソール(パクリタキセル)、バッカチンIII、10-デスアセチルバッカチンIII、10-デスアセチルタキソール、キシロシルタキソール、7-エピタキソール、7-エピバッカチンIII、10-デスアセチルセファロマンニン、7-エピセファロマンニン、タキソテール、セファロマンニン(cephalomannine)、キシロシルセファロマンニン、タキサギフィン(taxagifine)、8-ベンゾイルオキシタキサギフィン、9-アセチルオキシタクスシン、9-ヒドロキシタクスシン、タイワンキサム(taiwanxam)、タキサンla、タキサンlb、タキサンIc、タキサンId、GMPパクリタキセル、9-ジヒドロ-13-アセチルバッカチンIII、10-デスアセチル-7-エピタキソール、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビジオール(CBD)、ゲニステイン、ダイゼイン、コデイン、モルヒネ、キニン、シコニン、アジマリシン、セルペンチン(serpentine)、などからなる群から選択される化合物を含む。
他の態様において、本発明の植物を処理する方法が提供される。
幾つかの実施形態において、本方法は、植物を農学的に許容される組成物と接触させるステップを含む。一実施形態において、農学的に許容される組成物は、オーキシン性除草剤A.Iを含む。
別の態様において、本発明は、子孫種子を作製する方法を提供する。本方法は、本発明の植物を生成することができる種子を植え付けるステップを含む。一実施形態において、本方法はさらに、種子から子孫植物を成長させ、子孫植物から後裔種子を収穫するステップを含む。他の実施形態において、本方法はさらに、除草剤の除草剤組成物を子孫植物に適用するステップを含む。
別の実施形態において、本発明は、本発明のトランスジェニック植物の収穫可能な部分に関する。好ましくは、収穫可能な部分は本発明のTriA核酸又はTriAタンパク質を含む。収穫可能な部分はTriA核酸又はTriAタンパク質を含む種子、根、葉及び/又は花又はそれらの部分でよい。ダイズ植物の好ましい部分はTriA核酸又はTriAタンパク質を含む大豆である。
別の実施形態において、本発明は、本発明のトランスジェニック植物、その一部又はその収穫可能な部分に由来する産品に関する。好ましい植物産品は飼料、種子ミール、油、又は種子処理コーティングした種子である。好ましくは、ミール及び/又は油はTriA核酸又はTriAタンパク質を含む。
別の実施形態において、本発明は産品の製造方法に関し、この方法は、
a)本発明の、又は本発明の方法で得ることができる植物を生育させるステップ、並びに
b)本発明の植物及び/又はこれらの植物の部分、例えば種子から、又はそれにより前記産品を生産するステップ
を含む。
さらなる実施形態において、本方法は、ステップ:
a)本発明の植物を生育させるステップ、
b)植物から上記定義のような収穫可能な部分を採るステップ、
c)本発明の収穫可能な部分から、又はそれにより前記産品を生産するステップ
を含む。
前記産品は植物が成長した場所で生産され、植物が成長してその産品を生産する場所から植物及び/又はその部分が取り出される。通例、植物を成長させ、所望の収穫可能な部分をその植物から、実行可能であれば反復サイクルで取り出し、その産品を植物の収穫可能な部分から作製する。植物を成長させるステップは本発明の方法を実行する各回に一度だけ実行でき、一方、産品の生産ステップは繰り返し行うことが可能であり、例えば本発明の植物の収穫可能な部分を繰り返して取り出し、必要であればこれらの部分をさらに加工して産品とする。また、本発明の植物を成長させるステップを繰り返し、植物又は収穫可能な部分を蓄積し、その後蓄積された植物又は植物部分に対して産品の製造を一回実行することも可能である。また、植物を成長させるステップと産品を製造するステップは時間的に重複してもよく、おおむね同時に、又は逐次実行してもよい。一般に、植物を一定の時間成長させた後産品を製造する。
一実施形態において、本発明の前記方法により製造された産品は、限定されることはないが、食料品、飼料、補助食品、補助飼料、繊維、化粧品及び/又は医薬品のような植物産品である。食料品は栄養として及び/又は栄養を補足するために使用される組成物とされる。特に、動物飼料及び動物の補助飼料は食料品とされる。
別の実施形態において、本発明の製造方法は、限定されることはないが、植物抽出物、タンパク質、アミノ酸、炭水化物、脂肪、油、ポリマー、ビタミンなどのような農業産品を製造するのに使用される。
植物産品はおおむね1つ以上の農業産品からなることが可能である。
除草剤
上記したように、本発明は、細胞壁(セルロース)の生合成を妨害又は阻害する化合物/除草剤に対する、植物の耐性を付与する核酸、ポリペプチドを提供する。
本発明に従って使用することができる除草剤、すなわち本発明の植物が耐性/抵抗性である除草剤の例は、アジン類として当業者に知られている化合物である。本発明の変異型TriAポリペプチドにより代謝されるアジン類の例は、以下の表2に掲げられている特許出願に詳細に記載されている。
本発明に従って使用することができる好ましい除草剤の例は、式(I)を有するアジン類(並びにそれらの農学的に許容される塩又はN-オキシドを含む)である:
(式中、
Aは、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-ハロアルケニル、C2〜C6-アルキニル、C1〜C6-ハロアルキニル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択される2〜5の置換基により置換されているフェニルであり、
R1は、H、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル又はフェニルスルホニルであり、ここで、フェニルは非置換であるか、又はハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択される1〜5の置換基により置換されており、
R2は、H、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C3〜C6-アルキニル、C3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-シクロアルケニル、OH、C1〜C6-アルコキシ又はC1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキルであり、
R3は、H、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル若しくはC1〜C6-アルコキシであり、
R4は、H、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル若しくはC1〜C6-ハロアルキルであるか、又は
R3及びR4は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、カルボニル、C2〜C6-アルケニル、C3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-シクロアルケニル及び3〜6員のヘテロシクリルからなる群から選択される部分を形成しており、ここで、該C3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-シクロアルケニル、若しくは3〜6員のヘテロシクリルは非置換であるか、若しくはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシから選択される1〜3の置換基により置換されており、
R5は、H、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル又はフェニルスルホニルであり、ここで、該フェニルは非置換であるか、又はハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択される1〜5の置換基により置換されている)。
好ましくは、本発明は、式(I)のアジン類(式中、
Aが、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル及び(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択される1〜4つの置換基により置換されている2-フルオロ-フェニルであり、
R1が、H、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル又はフェニルスルホニルであり、ここで、該フェニルは非置換であるか、又はハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択される1〜5つの置換基により置換されており、
R2が、H、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C2〜C6-アルケニル、C3〜C6-アルキニル、C3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-シクロアルケニル、OH、C1〜C6-アルコキシ又はC1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキルであり、
R3が、H、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル若しくはC1〜C6-アルコキシであり、
R4が、H、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル若しくはC1〜C6-ハロアルキルであるか、又は
R3及びR4が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、カルボニル、C2〜C6-アルケニル、C3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-シクロアルケニル及び3〜6員のヘテロシクリルからなる群から選択される部分を形成しており、ここで、該C3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-シクロアルケニル若しくは3〜6員のヘテロシクリルは非置換であるか、若しくはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシから選択される1〜3つの置換基により置換されており、
R5が、H、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル又はフェニルスルホニルであり、ここで、該フェニルは非置換であるか、又はハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択される1〜5つの置換基により置換されている)(並びにそれらの農学的に許容される塩又はN-オキシドを含む)を提供する。
また、少なくとも1種の式(I)のアジン類及び作物保護剤を製剤化するのに慣用の助剤を含む農業用組成物も本発明に有用である。
本発明はまた、式(I)のアジン類の、除草剤としての、すなわち有害な植物を防除するための使用も提供する。
本明細書に記載されている式(I)のアジン類が幾何異性体、例えばE/Z異性体を形成することができる場合、純粋な異性体及びその混合物の両方を本発明の組成物中に使用することが可能である。
本明細書に記載されている式(I)のアジン類が1つ以上のキラル中心をもち、結果としてエナンチオマー又はジアステレオマーとして存在する場合、純粋なエナンチオマー及びジアステレオマー並びにその混合物の両方を本発明の組成物に使用することが可能である。
本明細書に記載されている式(I)のアジン類がイオン化可能な官能基を有する場合、その農学的に許容される塩の形態で使用することもできる。一般に、カチオン及びアニオンが、それぞれ、活性化合物の活性に対して悪影響をもたないようなカチオンの塩及び酸の酸付加塩が適している。
好ましいカチオンは、アルカリ金属のイオン、好ましくはリチウム、ナトリウム及びカリウム、アルカリ土類金属、好ましくはカルシウム及びマグネシウム、並びに遷移金属、好ましくはマンガン、銅、亜鉛及び鉄、さらにアンモニウム、及び1〜4の水素原子がC1〜C4-アルキル、ヒドロキシ-C1〜C4-アルキル、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、ヒドロキシ-C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、フェニル又はベンジルにより置換されている置換アンモニウム、好ましくはアンモニウム、メチルアンモニウム、イソプロピルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、ジイソプロピルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、ヘプチルアンモニウム、ドデシルアンモニウム、テトラデシルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、2-ヒドロキシエチルアンモニウム(オラミン塩)、2-(2-ヒドロキシエト-1-オキシ)エチ-1-イルアンモニウム(ジグリコールアミン塩)、ジ(2-ヒドロキシエチ-1-イル)アンモニウム(ジオラミン塩)、トリス(2-ヒドロキシエチル)アンモニウム(トロラミン塩)、トリス(2-ヒドロキシプロピル)アンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、N,N,N-トリメチルエタノールアンモニウム(コリン塩)、またホスホニウムイオン、スルホニウムイオン、好ましくはトリ(C1〜C4-アルキル)スルホニウム、例えばトリメチルスルホニウム、及びスルホキソニウムイオン、好ましくはトリ(C1〜C4-アルキル)スルホキソニウム、最後に多塩基性アミン、例えばN,N-ビス-(3-アミノプロピル)メチルアミン及びジエチレントリアミンの塩である。
有用な酸付加塩のアニオンは主としてクロリド、ブロミド、フルオリド、ヨージド、ハイドロジェンスルフェート、メチルスルフェート、スルフェート、ジハイドロジェンホスフェート、ハイドロジェンホスフェート、ニトレート、ビカーボネート、カーボネート、ヘキサフルオロシリケート、ヘキサフルオロホスフェート、ベンゾエート、及びまたC1〜C4-アルカン酸のアニオン、好ましくはホルメート、アセテート、プロピオネート及びブチレートである。
可変基、例えばR1〜R5の定義において述べられている有機部分は、用語ハロゲンと同様に、列挙されている個々の基のメンバーの総称である。用語ハロゲンはそれぞれの場合にフッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。全ての炭化水素鎖、すなわちアルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、(アルキル)アミノ、ジ(アルキル)アミノ鎖はいずれも直鎖又は分岐していることができ、接頭辞Cn〜Cmは各々の場合にその基内の炭素原子の可能な数を意味する。
そのような意味の例は以下の通り:
C1〜C4-アルキル:例えばCH3、C2H5、n-プロピル、CH(CH3)2、n-ブチル、CH(CH3)-C2H5、CH2-CH(CH3)2及びC(CH3)3
C1〜C6-アルキル及び(C1〜C6-アルキル)カルボニル、C1〜C6-アルキルオキシ-C1〜C6-アルキルのC1〜C6-アルキル部分:上述のC1〜C4-アルキルであり、また、例えば、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、n-ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル又は1-エチル-2-メチルプロピル、好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル、n-ブチル、1,1-ジメチルエチル、n-ペンチル又はn-ヘキシル、
C1〜C4-ハロアルキル:フッ素、塩素、臭素及び/又はヨウ素により部分的に又は完全に置換されている上述のC1〜C4-アルキル基、例えば、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、ブロモメチル、ヨードメチル、2-フルオロエチル、2-クロロエチル、2-ブロモエチル、2-ヨードエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル、2-フルオロプロピル、3-フルオロプロピル、2,2-ジフルオロプロピル、2,3-ジフルオロプロピル、2-クロロプロピル、3-クロロプロピル、2,3-ジクロロプロピル、2-ブロモプロピル、3-ブロモプロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル、3,3,3-トリクロロプロピル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル、ヘプタフルオロプロピル、1-(フルオロメチル)-2-フルオロエチル、1-(クロロメチル)-2-クロロエチル、1-(ブロモメチル)-2-ブロモエチル、4-フルオロブチル、4-クロロブチル、4-ブロモブチル、ノナフルオロブチル、1,1,2,2,-テトラフルオロエチル及び1-トリフルオロメチル-1,2,2,2-テトラフルオロエチル、
C1〜C6-ハロアルキル:上述のC1〜C4-ハロアルキル、及びまた、例えば、5-フルオロペンチル、5-クロロペンチル、5-ブロモペンチル、5-ヨードペンチル、ウンデカフルオロペンチル、6-フルオロヘキシル、6-クロロヘキシル、6-ブロモヘキシル、6-ヨードヘキシル及びドデカフルオロヘキシル、
C3〜C6-シクロアルキル:シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルのような3〜6の環員を有する単環式飽和炭化水素、
C2〜C6-アルケニル:例えばエテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-メチルエテニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-1-ブテニル、2-メチル-1-ブテニル、3-メチル-1-ブテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-メチル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、1,1-ジメチル-2-プロペニル、1,2-ジメチル-1-プロペニル、1,2-ジメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-プロペニル、1-エチル-2-プロペニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、1-メチル-1-ペンテニル、2-メチル-1-ペンテニル、3-メチル-1-ペンテニル、4-メチル-1-ペンテニル、1-メチル-2-ペンテニル、2-メチル-2-ペンテニル、3-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-2-ペンテニル、1-メチル-3-ペンテニル、2-メチル-3-ペンテニル、3-メチル-3-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-メチル-4-ペンテニル、2-メチル-4-ペンテニル、3-メチル-4-ペンテニル、4-メチル-4-ペンテニル、1,1-ジメチル-2-ブテニル、1,1-ジメチル-3-ブテニル、1,2-ジメチル-1-ブテニル、1,2-ジメチル-2-ブテニル、1,2-ジメチル-3-ブテニル、1,3-ジメチル-1-ブテニル、1,3-ジメチル-2-ブテニル、1,3-ジメチル-3-ブテニル、2,2-ジメチル-3-ブテニル、2,3-ジメチル-1-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-3-ブテニル、3,3-ジメチル-1-ブテニル、3,3-ジメチル-2-ブテニル、1-エチル-1-ブテニル、1-エチル-2-ブテニル、1-エチル-3-ブテニル、2-エチル-1-ブテニル、2-エチル-2-ブテニル、2-エチル-3-ブテニル、1,1,2-トリメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-メチル-2-プロペニル、1-エチル-2-メチル-1-プロペニル及び1-エチル-2-メチル-2-プロペニル、
- C3〜C6-シクロアルケニル:1-シクロプロペニル、2-シクロプロペニル、1-シクロブテニル、2-シクロブテニル、1-シクロペンテニル、2-シクロペンテニル、1,3-シクロペンタジエニル、1,4-シクロペンタジエニル、2,4-シクロペンタジエニル、1-シクロヘキセニル、2-シクロヘキセニル、3-シクロヘキセニル、1,3-シクロヘキサジエニル、1,4-シクロヘキサジエニル、2,5-シクロヘキサジエニル、
C3〜C6-アルキニル:例えば1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチル-2-プロピニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-メチル-2-ブチニル、1-メチル-3-ブチニル、2-メチル-3-ブチニル、3-メチル-1-ブチニル、1,1-ジメチル-2-プロピニル、1-エチル-2-プロピニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニル、1-メチル-2-ペンチニル、1-メチル-3-ペンチニル、1-メチル-4-ペンチニル、2-メチル-3-ペンチニル、2-メチル-4-ペンチニル、3-メチル-1-ペンチニル、3-メチル-4-ペンチニル、4-メチル-1-ペンチニル、4-メチル-2-ペンチニル、1,1-ジメチル-2-ブチニル、1,1-ジメチル-3-ブチニル、1,2-ジメチル-3-ブチニル、2,2-ジメチル-3-ブチニル、3,3-ジメチル-1-ブチニル、1-エチル-2-ブチニル、1-エチル-3-ブチニル、2-エチル-3-ブチニル及び1-エチル-1-メチル-2-プロピニル、
C1〜C4-アルコキシ:例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシブトキシ、1-メチルプロポキシ、2-メチルプロポキシ及び1,1-ジメチルエトキシ、
C1〜C6-アルコキシ及びまた(C1〜C6-アルコキシ)カルボニル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキルのC1〜C6-アルコキシ部分:上述のC1〜C4-アルコキシ、及びまた、例えば、ペントキシ、1-メチルブトキシ、2-メチルブトキシ、3-メトキシルブトキシ、1,1-ジメチルプロポキシ、1,2-ジメチルプロポキシ、2,2-ジメチルプロポキシ、1-エチルプロポキシ、ヘキソキシ、1-メチルペントキシ、2-メチルペントキシ、3-メチルペントキシ、4-メチルペントキシ、1,1-ジメチルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキシ、2,3-ジメチルブトキシ、3,3-ジメチルブトキシ、1-エチルブトキシ、2-エチルブトキシ、1,1,2-トリメチルプロポキシ、1,2,2-トリメチルプロポキシ、1-エチル-1-メチルプロポキシ及び1-エチル-2-メチルプロポキシ、
C1〜C4-アルキルチオ:例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、1-メチルエチルチオ、ブチルチオ、1-メチルプロピルチオ、2-メチルプロピルチオ及び1,1-ジメチルエチルチオ、
C1〜C6-アルキルチオ:上述のC1〜C4-アルキルチオ、及びまた、例えば、ペンチルチオ、1-メチルブチルチオ、2-メチルブチルチオ、3-メチルブチルチオ、2,2-ジメチルプロピルチオ、1-エチルプロピルチオ、ヘキシルチオ、1,1-ジメチルプロピルチオ、1,2-ジメチルプロピルチオ、1-メチルペンチルチオ、2-メチルペンチルチオ、3-メチルペンチルチオ、4-メチルペンチルチオ、1,1-ジメチルブチルチオ、1,2-ジメチルブチルチオ、1,3-ジメチルブチルチオ、2,2-ジメチルブチルチオ、2,3-ジメチルブチルチオ、3,3-ジメチルブチルチオ、1-エチルブチルチオ、2-エチルブチルチオ、1,1,2-トリメチルプロピルチオ、1,2,2-トリメチルプロピルチオ、1-エチル-1-メチルプロピルチオ及び1-エチル-2-メチルプロピルチオ、
C1〜C6-アルキルスルフィニル(C1〜C6-アルキル-S(=O)-):例えばメチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、1-メチルエチルスルフィニル、ブチルスルフィニル、1-メチルプロピルスルフィニル、2-メチルプロピルスルフィニル、1,1-ジメチルエチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、1-メチルブチルスルフィニル、2-メチルブチルスルフィニル、3-メチルブチルスルフィニル、2,2-ジメチルプロピルスルフィニル、1-エチルプロピルスルフィニル、1,1-ジメチルプロピルスルフィニル、1,2-ジメチルプロピルスルフィニル、ヘキシルスルフィニル、1-メチルペンチルスルフィニル、2-メチルペンチルスルフィニル、3-メチルペンチルスルフィニル、4-メチルペンチル-スルフィニル、1,1-ジメチルブチルスルフィニル、1,2-ジメチルブチルスルフィニル、1,3-ジメチルブチル-スルフィニル、2,2-ジメチルブチルスルフィニル、2,3-ジメチルブチルスルフィニル、3,3-ジメチルブチル-スルフィニル、1-エチルブチルスルフィニル、2-エチルブチルスルフィニル、1,1,2-トリメチルプロピルスルフィニル、1,2,2-トリメチルプロピルスルフィニル、1-エチル-1-メチルプロピルスルフィニル及び1-エチル-2-メチルプロピルスルフィニル、
C1〜C6-アルキルスルホニル(C1〜C6-アルキル-S(O)2-):例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、1-メチルエチルスルホニル、ブチルスルホニル、1-メチルプロピルスルホニル、2-メチル-プロピルスルホニル、1,1-ジメチルエチルスルホニル、ペンチルスルホニル、1-メチルブチルスルホニル、2-メチルブチルスルホニル、3-メチルブチルスルホニル、1,1-ジメチルプロピルスルホニル、1,2-ジメチルプロピルスルホニル、2,2-ジメチルプロピルスルホニル、1-エチルプロピルスルホニル、ヘキシルスルホニル、1-メチルペンチルスルホニル、2-メチルペンチルスルホニル、3-メチルペンチルスルホニル、4-メチルペンチルスルホニル、1,1-ジメチルブチルスルホニル、1,2-ジメチルブチルスルホニル、1,3-ジメチルブチルスルホニル、2,2-ジメチルブチルスルホニル、2,3-ジメチルブチルスルホニル、3,3-ジメチルブチルスルホニル、1-エチルブチルスルホニル、2-エチルブチルスルホニル、1,1,2-トリメチル-プロピルスルホニル、1,2,2-トリメチルプロピルスルホニル、1-エチル-1-メチルプロピルスルホニル及び1-エチル-2-メチルプロピルスルホニル、
(C1〜C4-アルキル)アミノ:例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、1-メチルエチルアミノ、ブチルアミノ、1-メチルプロピルアミノ、2-メチルプロピルアミノ又は1,1-ジメチルエチルアミノ、
(C1〜C6-アルキル)アミノ:上述の(C1〜C4-アルキルアミノ)、及びまた、例えば、ペンチルアミノ、1-メチルブチルアミノ、2-メチルブチルアミノ、3-メチルブチルアミノ、2,2-ジメチルプロピルアミノ、1-エチルプロピルアミノ、ヘキシルアミノ、1,1-ジメチルプロピルアミノ、1,2-ジメチルプロピルアミノ、1-メチルペンチルアミノ、2-メチルペンチルアミノ、3-メチルペンチルアミノ、4-メチルペンチルアミノ、1,1-ジメチルブチルアミノ、1,2-ジメチルブチルアミノ、1,3-ジメチルブチルアミノ、2,2-ジメチルブチルアミノ、2,3-ジメチルブチル-アミノ 3,3-ジメチルブチルアミノ、1-エチルブチルアミノ、2-エチルブチルアミノ、1,1,2-トリメチルプロピルアミノ、1,2,2-トリメチル-プロピルアミノ、1-エチル-1-メチルプロピルアミノ又は1-エチル-2-メチルプロピルアミノ、
ジ(C1〜C4-アルキル)アミノ:例えばN,N-ジメチルアミノ、N,N-ジエチルアミノ、N,N-ジ(1-メチルエチル)アミノ、N,N-ジプロピルアミノ、N,N-ジブチルアミノ、N,N-ジ(1-メチルプロピル)アミノ、N,N-ジ(2-メチルプロピル)アミノ、N,N-ジ(1,1-ジメチルエチル)アミノ、N-エチル-N-メチルアミノ、N-メチル-N-プロピルアミノ、N-メチル-N-(1-メチルエチル)アミノ、N-ブチル-N-メチルアミノ、N-メチル-N-(1-メチルプロピル)アミノ、N-メチル-N-(2-メチルプロピル)アミノ、N-(1,1-ジメチルエチル)-N-メチルアミノ、N-エチル-N-プロピルアミノ、N-エチル-N-(1-メチルエチル)アミノ、N-ブチル-N-エチルアミノ、N-エチル-N-(1-メチルプロピル)アミノ、N-エチル-N-(2-メチルプロピル)アミノ、N-エチル-N-(1,1-ジメチルエチル)アミノ、N-(1-メチルエチル)-N-プロピルアミノ、N-ブチル-N-プロピルアミノ、N-(1-メチルプロピル)-N-プロピルアミノ、N-(2-メチルプロピル)-N-プロピルアミノ、N-(1,1-ジメチルエチル)-N-プロピルアミノ、N-ブチル-N-(1-メチルエチル)アミノ、N-(1-メチルエチル)-N-(1-メチルプロピル)アミノ、N-(1-メチルエチル)-N-(2-メチルプロピル)アミノ、N-(1,1-ジメチルエチル)-N-(1-メチルエチル)アミノ、N-ブチル-N-(1-メチルプロピル)アミノ、N-ブチル-N-(2-メチルプロピル)アミノ、N-ブチル-N-(1,1-ジメチルエチル)アミノ、N-(1-メチルプロピル)-N-(2-メチルプロピル)アミノ、N-(1,1-ジメチルエチル)-N-(1-メチルプロピル)アミノ又はN-(1,1-ジメチルエチル)-N-(2-メチルプロピル)アミノ、
ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ:上述のジ(C1〜C4-アルキル)アミノ、及びまた、例えば、N-メチル-N-ペンチルアミノ、N-メチル-N-(1-メチルブチル)アミノ、N-メチル-N-(2-メチルブチル)アミノ、N-メチル-N-(3-メチルブチル)アミノ、N-メチル-N-(2,2-ジメチルプロピル)アミノ、N-メチル-N-(1-エチルプロピル)アミノ、N-メチル-N-ヘキシルアミノ、N-メチル-N-(1,1-ジメチルプロピル)アミノ、N-メチル-N-(1,2-ジメチルプロピル)アミノ、N-メチル-N-(1-メチルペンチル)アミノ、N-メチル-N-(2-メチルペンチル)アミノ、N-メチル-N-(3-メチルペンチル)アミノ、N-メチル-N-(4-メチルペンチル)アミノ、N-メチル-N-(1,1-ジメチルブチル)アミノ、N-メチル-N-(1,2-ジメチルブチル)アミノ、N-メチル-N-(1,3-ジメチルブチル)アミノ、N-メチル-N-(2,2-ジメチルブチル)アミノ、N-メチル-N-(2,3-ジメチルブチル)アミノ、N-メチル-N-(3,3-ジメチルブチル)アミノ、N-メチル-N-(1-エチルブチル)アミノ、N-メチル-N-(2-エチルブチル)アミノ、N-メチル-N-(1,1,2-トリメチルプロピル)アミノ、N-メチル-N-(1,2,2-トリメチルプロピル)アミノ、N-メチル-N-(1-エチル-1-メチルプロピル)アミノ、N-メチル-N-(1-エチル-2-メチルプロピル)アミノ、N-エチル-N-ペンチルアミノ、N-エチル-N-(1-メチルブチル)アミノ、N-エチル-N-(2-メチルブチル)アミノ、N-エチル-N-(3-メチルブチル)アミノ、N-エチル-N-(2,2-ジメチルプロピル)アミノ、N-エチル-N-(1-エチルプロピル)アミノ、N-エチル-N-ヘキシルアミノ、N-エチル-N-(1,1-ジメチルプロピル)アミノ、N-エチル-N-(1,2-ジメチルプロピル)アミノ、N-エチル-N-(1-メチルペンチル)アミノ、N-エチル-N-(2-メチルペンチル)アミノ、N-エチル-N-(3-メチルペンチル)アミノ、N-エチル-N-(4-メチルペンチル)アミノ、N-エチル-N-(1,1-ジメチルブチル)アミノ、N-エチル-N-(1,2-ジメチルブチル)アミノ、N-エチル-N-(1,3-ジメチルブチル)アミノ、N-エチル-N-(2,2-ジメチルブチル)アミノ、N-エチル-N-(2,3-ジメチルブチル)アミノ、N-エチル-N-(3,3-ジメチルブチル)アミノ、N-エチル-N-(1-エチルブチル)アミノ、N-エチル-N-(2-エチルブチル)アミノ、N-エチル-N-(1,1,2-トリメチルプロピル)アミノ、N-エチル-N-(1,2,2-トリメチルプロピル)アミノ、N-エチル-N-(1-エチル-1-メチルプロピル)アミノ、N-エチル-N-(1-エチル-2-メチルプロピル)アミノ、N-プロピル-N-ペンチルアミノ、N-ブチル-N-ペンチルアミノ、N,N-ジペンチルアミノ、N-プロピル-N-ヘキシルアミノ、N-ブチル-N-ヘキシルアミノ、N-ペンチル-N-ヘキシルアミノ又はN,N-ジヘキシルアミノ、
3〜6員のヘテロシクリル:炭素原子に加えてO、S及びNから選択される1又は2のヘテロ原子を含有する上述の3〜6の環員を有する単環式で飽和又は一部不飽和の炭化水素、
例えば2-オキシラニル、2-オキセタニル、3-オキセタニル、2-アジリジニル、3-チエタニル、1-アゼチジニル、2-アゼチジニル、
例えば2-テトラヒドロフラニル、3-テトラヒドロフラニル、2-テトラヒドロチエニル、3-テトラヒドロチエニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、3-イソオキサゾリジニル、4-イソオキサゾリジニル、5-イソオキサゾリジニル、3-イソチアゾリジニル、4-イソチアゾリジニル、5-イソチアゾリジニル、3-ピラゾリジニル、4-ピラゾリジニル、5-ピラゾリジニル、2-オキサゾリジニル、4-オキサゾリジニル、5-オキサゾリジニル、2-チアゾリジニル、4-チアゾリジニル、5-チアゾリジニル、2-イミダゾリジニル、4-イミダゾリジニル、
例えば2,3-ジヒドロフル-2-イル、2,3-ジヒドロフル-3-イル、2,4-ジヒドロフル-2-イル、2,4-ジヒドロフール-3-イル、2,3-ジヒドロチエン-2-イル、2,3-ジヒドロチエン-3-イル、2,4-ジヒドロチエン-2-イル、2,4-ジヒドロチエン-3-イル、4,5-ジヒドロピロール-2-イル、4,5-ジヒドロピロール-3-イル、2,5-ジヒドロピロール-2-イル、2,5-ジヒドロピロール-3-イル、4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル、2,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル、2,3-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル、4,5-ジヒドロイソオキサゾール-4-イル、2,5-ジヒドロイソオキサゾール-4-イル、2,3-ジヒドロイソオキサゾール-4-イル、4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-イル、2,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-イル、2,3-ジヒドロイソオキサゾール-5-イル、4,5-ジヒドロイソチアゾール-3-イル、2,5-ジヒドロイソチアゾール-3-イル、2,3-ジヒドロイソチアゾール-3-イル、4,5-ジヒドロイソチアゾール-4-イル、2,5-ジヒドロイソチアゾール-4-イル、2,3-ジヒドロイソチアゾール-4-イル、4,5-ジヒドロイソチアゾール-5-イル、2,5-ジヒドロイソチアゾール-5-イル、2,3-ジヒドロイソチアゾール-5-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-2-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-3-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-4-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-5-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-3-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-4-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-5-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-3-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-4-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-5-イル、2,3-ジヒドロイミダゾール-2-イル、2,3-ジヒドロイミダゾール-3-イル、2,3-ジヒドロイミダゾール-4-イル、2,3-ジヒドロイミダゾール-5-イル、4,5-ジヒドロイミダゾール-2-イル、4,5-ジヒドロイミダゾール-4-イル、4,5-ジヒドロイミダゾール-5-イル、2,5-ジヒドロイミダゾール-2-イル、2,5-ジヒドロイミダゾール-4-イル、2,5-ジヒドロイミダゾール-5-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-3-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-4-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-5-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-3-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-4-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-5-イル、2,3-ジヒドロチアゾール-3-イル、2,3-ジヒドロチアゾール-4-イル、2,3-ジヒドロチアゾール-5-イル、3,4-ジヒドロチアゾール-3-イル、3,4-ジヒドロチアゾール-4-イル、3,4-ジヒドロチアゾール-5-イル、3,4-ジヒドロチアゾール-2-イル、3,4-ジヒドロチアゾール-3-イル、3,4-ジヒドロチアゾール-4-イル、
例えば2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル、1,3-ジオキサン-2-イル、1,3-ジオキサン-4-イル、1,3-ジオキサン-5-イル、1,4-ジオキサン-2-イル、1,3-ジチアン-2-イル、1,3-ジチアン-4-イル、1,4-ジチアン-2-イル、1,3-ジチアン-5-イル、2-テトラヒドロピラニル、3-テトラヒドロピラニル、4-テトラヒドロピラニル、2-テトラヒドロチオピラニル、3-テトラヒドロチオピラニル、4-テトラヒドロ-チオピラニル、3-ヘキサヒドロピリダジニル、4-ヘキサヒドロピリダジニル、2-ヘキサヒドロピリミジニル、4-ヘキサヒドロピリミジニル、5-ヘキサヒドロピリミジニル、2-ピペラジニル、テトラヒドロ-1,3-オキサジン-2-イル、テトラヒドロ-1,3-オキサジン-6-イル、2-モルホリニル、3-モルホリニル、
例えば2H-ピラン-2-イル、2H-ピラン-3-イル、2H-ピラン-4-イル、2H-ピラン-5-イル、2H-ピラン-6-イル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-3-イル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-5-イル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-6-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン-3-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン-6-イル、2H-チオピラン-2-イル、2H-チオピラン-3-イル、2H-チオピラン-4-イル、2H-チオピラン-5-イル、2H-チオピラン-6-イル、5,6-ジヒドロ-4H-1,3-オキサジン-2-イル。
本明細書中以下に述べる本発明の好ましい実施形態は互いに独立しても、又は互いに組み合わせても好ましいと理解されたい。
本発明の好ましい実施形態によると、可変基が、互いに独立して、又は互いに組み合わせて、以下の意味を有する式(I)のアジン類が好ましい。
好ましい式(I)のアジン類では、式中、
Aは、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択される2〜5つの置換基により置換されているフェニルであり、
特に好ましくは、
ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され
特に好ましくはハロゲン及びCNから選択され、
また特に好ましくはF、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
殊に好ましくはF、Cl及びCNからなる群から選択される
2〜5つの置換基により置換されているフェニルであり、
殊に好ましくは、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択され、
特に好ましくはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され、
殊に好ましくはハロゲン及びCNから選択され、
また殊に好ましくはF、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
より好ましくはF、Cl及びCNからなる群から選択される
2〜4つの置換基により置換されているフェニルであり、
より好ましくは、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択され、
特に好ましくはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され、
殊に好ましくはハロゲン及びCNから選択され、
また殊に好ましくはF、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
より好ましくはF、Cl及びCNからなる群から選択される
2つの置換基により置換されているフェニルであり、
またより好ましくは、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択され、
特に好ましくはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され、
殊に好ましくはハロゲン及びCNから選択され、
また殊に好ましくはF、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
より好ましくはF、Cl及びCNからなる群から選択される
3つの置換基により置換されているフェニルであり
またより好ましくは、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択され、
特に好ましくはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され、
殊に好ましくはハロゲン及びCNから選択され、
また殊に好ましくはF、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
より好ましくはF、Cl及びCNからなる群から選択される
4つの置換基により置換されているフェニルである。
同様に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
Aが、
であり、
式中、
Ra及びReは、互いに独立して、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルであり、
Rb、Rc及びRdは、互いに独立して、水素、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルであり、
特に好ましくはRa及びReは、互いに独立して、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル又はC1〜C6-アルコキシであり、
Rb、Rc及びRdは、互いに独立して、水素、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル又はC1〜C6-アルコキシであり、
殊に好ましくはRa及びReは、互いに独立して、ハロゲン又はCNであり、
Rb、Rc及びRdは、互いに独立して、水素、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル又はC1〜C6-アルコキシであり、
より好ましくはRa及びReはハロゲンであり、
Rb、Rc及びRdは、互いに独立して、水素、ハロゲン又はCNであり、
最も好ましくはRa及びReはハロゲンであり、
Rb、Rc及びRdは水素であり、
また最も好ましくはRa、Rb、Rd及びReはハロゲンであり、
Rcは水素であり、
また最も好ましくはRa、Rb、Rc、Rd及びReはハロゲンである。
同様に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
Aが、
であり、
式中、
Raはハロゲン又はCNであり、
Rb及びRdはH、ハロゲン又はCNであり、
RcはH又はハロゲンであり、
Reはハロゲン、CN又はC1〜C6-アルキルであり、
特に好ましくはRaはハロゲンであり、
Rb、Rc及びRdはH又はハロゲンであり、
Reはハロゲン又はCNであり、
殊に好ましくはRa、Rb、Rd及びReはハロゲンであり、
RcはH又はハロゲンであり、
より好ましくはRa、Rb、Rd及びReはFであり、
RcはH又はFである。
殊に好ましい式(I)のアジン類では、式中、Aが(A.1.1)、(A.1.2)及び(A.1.3):
(式中、
Ra及びReは、互いに独立して、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルであり、
Rb及びRdは、互いに独立して、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルであり、
特に好ましくはRa及びReは、互いに独立して、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル又はC1〜C6-アルコキシであり、
Rb及びRdは、互いに独立して、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル又はC1〜C6-アルコキシであり、
殊に好ましくはRa及びReは、互いに独立して、ハロゲン又はCNであり、
Rb及びRdは、互いに独立して、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル又はC1〜C6-アルコキシであり、
より好ましくはRa及びReはハロゲンであり、
Rb及びRdは、互いに独立して、ハロゲン又はCNであり、
最も好ましくはRa、Rb、Rd及びReはハロゲンである)
からなる群から選択され、より好ましくは(A.1.2)及び(A.1.3)からなる群から選択される。
同様に殊に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
Aが、
であり、式中、Ra、Rb、Rd及びReは上記定義のような意味、特に好ましい意味を有する。
同様に殊に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
Aが、
であり、式中、Ra、Rb及びReは上記定義のような意味、特に好ましい意味を有する。
同様に殊に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
Aが、
であり、式中、Ra及びReは上記定義のような意味、特に好ましい意味を有する。
また、好ましい式(I)のアジン類では、式中、
Aが、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル及び(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択される1〜4つの置換基により置換されている2-フルオロ-フェニルであり、
特に好ましくは、
ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され、
特に好ましくはハロゲン及びCNから選択され、
また特に好ましくはF、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
殊に好ましくはF、Cl及びCNからなる群から選択される
1〜4つの置換基により置換されている2-フルオロ-フェニルであり、
殊に好ましくは、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル及び(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択され、
特に好ましくはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され、
殊に好ましくはハロゲン及びCNから選択され、
また殊に好ましくはF、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
より好ましくはF、Cl及びCNからなる群から選択される
1〜3つの置換基により置換されている2-フルオロ-フェニルであり、
より好ましくは、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル及び(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択され、
特に好ましくはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され、
殊に好ましくはハロゲン及びCNから選択され、
また殊に好ましくはF、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
より好ましくはF、Cl及びCNからなる群から選択される
1つの置換基により置換されている2-フルオロ-フェニルであり、
またより好ましくは、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル及び(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択され、
特に好ましくはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され、
殊に好ましくはハロゲン及びCNから選択され、
また殊に好ましくはF、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
より好ましくはF、Cl及びCNからなる群から選択される
2つの置換基により置換されている2-フルオロ-フェニルであり、
またより好ましくは、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル及び(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択され、
特に好ましくはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され、
殊に好ましくはハロゲン及びCNから選択され、
また殊に好ましくはF、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
より好ましくはF、Cl及びCNからなる群から選択される
3つの置換基により置換されている2-フルオロ-フェニルである。
同様に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
Aが、
であり、
式中、
Raは、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルであり、
Rb、Rc及びRdは、互いに独立して、水素、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルであり、
特に好ましくはRaはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル又はC1〜C6-アルコキシであり、
Rb、Rc及びRdは、互いに独立して、水素、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル又はC1〜C6-アルコキシであり、
殊に好ましくはRaはハロゲン又はCNであり、
Rb、Rc及びRdは、互いに独立して、水素、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル又はC1〜C6-アルコキシであり、
より好ましくはRaはハロゲンであり、
Rb、Rc及びRdは、互いに独立して、水素、ハロゲン又はCNであり、
最も好ましくはRaはハロゲンであり、
Rb、Rc及びRdは水素であり、
また、最も好ましくはRa、Rb及びRdはハロゲンであり、
Rcは水素であり、
また、最も好ましくはRa、Rb、Rc及びRdはハロゲンである。
同様に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
Aが、
であり、
式中、Raはハロゲン、CN又はC1〜C6-アルキルであり、
Rb及びRdはH、ハロゲン又はCNであり、
RcはH又はハロゲンであり、
特に好ましくはRaはハロゲン又はCNであり、
Rb、Rc及びRdはH又はハロゲンであり、
殊に好ましくはRa、Rb及びRdはハロゲンであり、
RcはH又はハロゲンであり、
また、殊に好ましくはRa、Rb及びRdはハロゲンであり、
RcはH、F、Br又はIであり、
より好ましくはRa、Rb及びRdはFであり、
RcはF、Br又はIであり、
また、より好ましくはRa、Rb及びRdはFであり、
RcはH又はFである。
殊に好ましい式(I)のアジン類では、式中、Aが(A.1a.1)、(A.1a.2)及び(A.1a.3):
(式中、
Raは、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルであり、
Rb及びRdは、互いに独立して、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルであり、
特に好ましくはRaはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル又はC1〜C6-アルコキシであり、
Rb及びRdは、互いに独立して、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル又はC1〜C6-アルコキシであり、
殊に好ましくはRaはハロゲン又はCNであり、
Rb及びRdは、互いに独立して、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル又はC1〜C6-アルコキシであり、
より好ましくはRaはハロゲンであり、
Rb及びRdは、互いに独立して、ハロゲン又はCNであり、
最も好ましくはRa、Rb及びRdはハロゲンである。)
からなる群から選択され、より好ましくは(A.1.2)及び(A.1.3)からなる群から選択される。
同様に殊に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
Aが、
であり、式中、Ra、Rb及びRdは上記定義のような意味、特に好ましい意味を有する。
同様に殊に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
Aが、
であり、式中、Ra及びRbは上記定義のような意味、特に好ましい意味を有する。
同様に殊に好ましい式(I)のアジン類は、式中、
Aが、
であり、式中、Raは上記定義のような意味、特に好ましい意味を有する。
同様に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
R1が、H、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル又は(C1〜C6-アルキル)スルホニルであり、
特に好ましくは、H、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル又は(C1〜C6-アルキル)スルホニルであり、
殊に好ましくは、H、CN、CH3、CH2OCH3、OCH3、COCH3又はSO2CH3であり、
より好ましくは水素である。
同様に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
R2が、H、ハロゲン、C1〜C6-アルキル又はC1〜C6-ハロアルキルであり、
特に好ましくは、ハロゲン、C1〜C6-アルキル又はC1〜C6-ハロアルキルであり、
また特に好ましくは、H、F、Cl、CH3又はCF3である。
同様に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
R3及びR4は、
互いに独立して、H、ハロゲン、C1〜C6-アルキル若しくはC1〜C6-ハロアルキルであるか、又は
これらが結合している炭素原子と一緒になって、C3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-シクロアルケニル及び3〜6員のヘテロシクリルからなる群から選択される部分を形成しており、
ここで、C3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-シクロアルケニル若しくは3〜6員のヘテロシクリルは非置換であるか、若しくはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシから選択される1〜3つの置換基により置換されており、
互いに独立して、特に好ましくは、H、ハロゲン、C1〜C6-アルキル若しくはC1〜C6-ハロアルキルであるか、又は
これらが結合している炭素原子と一緒になって、C3〜C6-シクロアルキル及びC3〜C6-シクロアルケニルからなる群から選択される部分を形成しており、
ここで、C3〜C6-シクロアルキル若しくはC3〜C6-シクロアルケニルは非置換であるか、若しくはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシから選択される1〜3つの置換基により置換されており、
互いに独立して、殊に好ましくは、H、ハロゲン、C1〜C6-アルキル又はC1〜C6-ハロアルキルであり、
互いに独立して、より好ましくは、H、ハロゲン又はC1〜C6-アルキルである。
同様に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
R2が、H、ハロゲン、C1〜C6-アルキルであり、
R3及びR4が、互いに独立して、H、ハロゲン、C1〜C6-アルキルであるか、又はこれらが結合している炭素原子と一緒になってC3〜C6-シクロアルキルを形成しており、
特に好ましくは、R2がH、ハロゲン又はC1〜C6-アルキルであり、
R3がC1〜C6-アルキルであり、
R4がH、ハロゲン又はC1〜C6-アルキルであり、
R3及びR4が、これらが結合している炭素原子と一緒になってC3〜C6-シクロアルキルを形成しており、
殊に好ましくは、R2がハロゲン又はC1〜C6-アルキルであり、
R3がC1〜C6-アルキルであり、
R4がH又はC1〜C6-アルキルであり、
より好ましくは、R2がハロゲンであり、
R3及びR4がC1〜C6-アルキルである。
同様に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
R5が、H、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル又は(C1〜C6-アルキル)スルホニルであり、
特に好ましくは、H、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル又は(C1〜C6-アルキル)スルホニルであり、
殊に好ましくは、H、CN、CH3、CH2OCH3、OCH3、COCH3又はSO2CH3であり、
より好ましくは水素である。
同様に好ましい式(I)のアジン類では、式中、
Aは、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され、 特に好ましくは、ハロゲン及びCNから選択され、
また特に好ましくは、F、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
殊に好ましくは、F、Cl及びCNからなる群から選択される
2〜5つの置換基により置換されているフェニルであり、
特に好ましくは、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択され、
特に好ましくは、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され、
殊に好ましくは、ハロゲン及びCNから選択され、
また殊に好ましくは、F、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
より好ましくは、F、Cl及びCNからなる群から選択される
2〜4つの置換基により置換されているフェニルであり、
殊に好ましくは、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択され、
特に好ましくは、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され、
殊に好ましくは、ハロゲン及びCNから選択され、
また殊に好ましくは、F、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
より好ましくは、F、Cl及びCNからなる群から選択される
2つの置換基により置換されているフェニルであり、
やはり殊に好ましくは、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択され、
特に好ましくは、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され、
殊に好ましくは、ハロゲン及びCNから選択され、
また殊に好ましくは、F、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
より好ましくは、F、Cl及びCNからなる群から選択される
3つの置換基により置換されているフェニルであり、
また殊に好ましくは、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、OH、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-アルキルチオ、(C1〜C6-アルキル)スルフィニル、(C1〜C6-アルキル)スルホニル、アミノ、(C1〜C6-アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル、(C1〜C6-アルコキシ)カルボニルからなる群から選択され、
特に好ましくは、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシからなる群から選択され、
殊に好ましくは、ハロゲン及びCNから選択され、
また殊に好ましくは、F、Cl、CN及びCH3からなる群から選択され、
より好ましくは、F、Cl及びCNからなる群から選択される
4つの置換基により置換されておりフェニルであり、
R1は、H、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル又は(C1〜C6-アルキル)スルホニルであり、
特に好ましくは、H、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル又は(C1〜C6-アルキル)スルホニルであり、
殊に好ましくは、H、CN、CH3、CH2OCH3、OCH3、COCH3又はSO2CH3であり、
より好ましくは、水素であり、
R2は、H、ハロゲン、C1〜C6-アルキル又はC1〜C6-ハロアルキルであり、
特に好ましくは、ハロゲン、C1〜C6-アルキル又はC1〜C6-ハロアルキルであり、
また特に好ましくは、H、F、CH3又はCF3であり、
R3及びR4は、互いに独立して、H、ハロゲン、C1〜C6-アルキル若しくはC1〜C6-ハロアルキルであるか、又は
これらが結合している炭素原子と一緒になってC3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-シクロアルケニル及び3〜6員のヘテロシクリルからなる群から選択される部分を形成しており、 ここで、C3〜C6-シクロアルキル、C3〜C6-シクロアルケニル若しくは3〜6員のヘテロシクリルは、非置換であるか、若しくはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシから選択される1〜3つの置換基により置換されており、
互いに独立して、特に好ましくは、H、ハロゲン、C1〜C6-アルキル若しくはC1〜C6-ハロアルキルであるか、又は
これらが結合している炭素原子と一緒になってC3〜C6-シクロアルキル及びC3〜C6-シクロアルケニルからなる群から選択される部分を形成しており、
ここで、C3〜C6-シクロアルキル若しくはC3〜C6-シクロアルケニルは非置換であるか、若しくはハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル及びC1〜C6-アルコキシから選択される1〜3つの置換基により置換されており、
互いに独立して、殊に好ましくは、H、ハロゲン、C1〜C6-アルキル又はC1〜C6-ハロアルキルであり、
互いに独立して、より好ましくは、H、ハロゲン又はC1〜C6-アルキルであり、
R5は、H、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル又は(C1〜C6-アルキル)スルホニルであり、
特に好ましくは、H、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C6-アルキル、C1〜C6-アルコキシ、(C1〜C6-アルキル)カルボニル又は(C1〜C6-アルキル)スルホニルであり、
殊に好ましくは、H、CN、CH3、CH2OCH3、OCH3、COCH3又はSO2CH3であり、
より好ましくは水素である。
Aが(A.1)であり、R1及びR5がHである式(I)のアジン類に対応する、式(I.a)のアジン類が特に好ましい:
[式中、可変基Ra、Rb、Rc、Rd、Re、R2、R3及びR4は上記定義の意味、特に好ましい意味を有する];
表Aの式(I.a.1)〜(I.a.1406)のアジン類が殊に好ましく、ここで本発明の化合物に対して、可変基Ra、Rb、Rc、Rd、Re、R2、R3及びR4の定義は互いに組み合わせた場合だけでなく各々の場合のみについても特に重要である:
表A
本発明に有用な除草剤化合物は、さらに、作物植物が生来耐性であるか、又は上記のような突然変異誘発により耐性になったか、又は上に述べたような1種以上の追加の導入遺伝子の発現によって抵抗性になっている追加の除草剤と併せて使用できる。本発明に有用な除草剤は、より広範な望ましくない植生の防除が得られるように1種以上の他の除草剤と併せて適用されることがしばしば最善である。他の除草剤(以後本明細書中では化合物Bという)と併せて使用する場合、特許請求の範囲に記載の本発明の化合物は他の1種以上の除草剤と共に製剤化したり、他の1種以上の除草剤と共にタンク混合したり、又は他の1種以上の除草剤と連続して適用したりすることができる。
さらなる除草剤化合物B(成分B)は特に、クラスb1)〜b15)の除草剤(並びに農学的に許容されるそれらの塩又は誘導体、例えばエーテル、エステル若しくはアミドが含まれる)から選択される。
b1)脂質生合成阻害剤、
b2)アセト乳酸合成酵素阻害剤(ALS阻害剤)、
b3)光合成阻害剤、
b4)プロトポルフィリノーゲン-IXオキシダーゼ阻害剤、
b5)白化除草剤、
b6)エノールピルビルシキミ酸3-リン酸合成酵素阻害剤(EPSP阻害剤)、
b7)グルタミン合成酵素阻害剤、
b8)7,8-ジヒドロプテロイン酸合成酵素阻害剤(DHP阻害剤)、
b9)有糸分裂阻害剤、
b10)超長鎖脂肪酸の合成阻害剤(VLCFA阻害剤)、
b11)セルロース生合成阻害剤、
b12)デカップラー除草剤、
b13)オーキシン除草剤、
b14)オーキシン輸送阻害剤、並びに
b15)ブロモブチド、クロルフルレノール、クロルフルレノール-メチル、シンメチリン、クミルロン、ダラポン、ダゾメット、ジフェンゾコート、ジフェンゾコート-メチル硫酸塩、ジメチピン、DSMA、ダイムロン、エンドタール及びその塩、エトベンザニド、フランプロップ、フランプロップ-イソプロピル、フランプロップ-メチル、フランプロップ-M-イソプロピル、フランプロップ-M-メチル、フルレノール、フルレノール-ブチル、フルルプリミドール、ホサミン、ホサミン-アンモニウム、インダノファン、インダジフラム、マレイン酸ヒドラジド、メフルイジド、メタム、メチオゾリン(CAS 403640-27-7)、アジ化メチル、臭化メチル、メチル-ダイムロン、ヨウ化メチル、MSMA、オレイン酸、オキサジクロメホン、ペラルゴン酸、ピリブチカルブ、キノクラミン、トリアジフラム、トリジファン及び6--クロロ-3-(2-シクロプロピル-6-メチルフェノキシ)-4-ピリダジノール(CAS 499223-49-3)及びその塩及びエステルからなる群から選択される他の除草剤。
クラスb1、b6、b9、b10及びb11の除草剤から選択される少なくとも1種の除草剤Bを含む本発明の組成物が好ましい。
本発明の式(I)の化合物と組み合わせて使用することができる除草剤Bの例を以下に挙げる。
b1)脂質生合成阻害剤の群より:
ACC-除草剤、例えば、アロキシジム、アロキシジム-ナトリウム、ブトロキシジム、クレトジム、クロジナホップ、クロジナホップ-プロパルギル、シクロキシジム、シハロホップ、シハロホップ-ブチル、ジクロホップ、ジクロホップ-メチル、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ-エチル、フェノキサプロップ-P、フェノキサプロップ-P-エチル、フルアジホップ、フルアジホップ-ブチル、フルアジホップ-P、フルアジホップ-P-ブチル、ハロキシホップ、ハロキシホップ-メチル、ハロキシホップ-P、ハロキシホップ-P-メチル、メタミホップ、ピノキサデン、プロホキシジム、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ-エチル、キザロホップ-テフリル、キザロホップ-P、キザロホップ-P-エチル、キザロホップ-P-テフリル、セトキシジム、テプラロキシジム、トラルコキシジム、4-(4'-クロロ-4-シクロプロピル-2'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)-5-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-2H-ピラン-3(6H)-オン(CAS 1312337-72-6);4-(2',4'-ジクロロ-4-シクロプロピル[1,1'-ビフェニル]-3-イル)-5-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-2H-ピラン-3(6H)-オン(CAS 1312337-45-3);4-(4'-クロロ-4-エチル-2'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)-5-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-2H-ピラン-3(6H)-オン(CAS 1033757-93-5);4-(2',4'-ジクロロ-4-エチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル)-2,2,6,6-テトラメチル-2H-ピラン-3,5(4H,6H)-ジオン(CAS 1312340-84-3);5-(アセチルオキシ)-4-(4'-クロロ-4-シクロプロピル-2'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)-3,6-ジヒドロ-2,2,6,6-テトラメチル-2H-ピラン-3-オン(CAS 1312337-48-6);5-(アセチルオキシ)-4-(2',4'-ジクロロ-4-シクロプロピル-[1,1'-ビフェニル]-3-イル)-3,6-ジヒドロ-2,2,6,6-テトラメチル-2H-ピラン-3-オン;5-(アセチルオキシ)-4-(4'-クロロ-4-エチル-2'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)-3,6-ジヒドロ-2,2,6,6-テトラメチル-2H-ピラン-3-オン(CAS 1312340-82-1);5-(アセチルオキシ)-4-(2',4'-ジクロロ-4-エチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル)-3,6-ジヒドロ-2,2,6,6-テトラメチル-2H-ピラン-3-オン(CAS 1033760-55-2);4-(4'-クロロ-4-シクロプロピル-2'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)-5,6-ジヒドロ-2,2,6,6-テトラメチル-5-オキソ-2H-ピラン-3-イル炭酸メチルエステル(CAS 1312337-51-1);4-(2',4'-ジクロロ-4-シクロプロピル-[1,1'-ビフェニル]-3-イル)-5,6-ジヒドロ-2,2,6,6-テトラメチル-5-オキソ-2H-ピラン-3-イル炭酸メチルエステル;4-(4'-クロロ-4-エチル-2'-フルオロ[1,1'-ビフェニル]-3-イル)-5,6-ジヒドロ-2,2,6,6-テトラメチル-5-オキソ-2H-ピラン-3-イル炭酸メチルエステル(CAS 1312340-83-2);4-(2',4'-ジクロロ-4-エチル[1,1'-ビフェニル]-3-イル)-5,6-ジヒドロ-2,2,6,6-テトラメチル-5-オキソ-2H-ピラン-3-イル炭酸メチルエステル(CAS 1033760-58-5)、並びに非ACC除草剤、例えば、ベンフレセート、ブチレート、シクロエート、ダラポン、ジメピレート、EPTC、エスプロカルブ、エトフメセート、フルプロパネート、モリネート、オルベンカルブ、ペブレート、プロスルホカルブ、TCA、チオベンカルブ、チオカルバジル、トリアレート及びベルノレート、
b2)ALS阻害剤の群より:
スルホニル尿素、例えば、アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン、ベンスルフロン-メチル、クロリムロン、クロリムロン-エチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エタメトスルフロン、エタメトスルフロン-メチル、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルセトスルフロン、フルピルスルフロン、フルピルスルフロン-メチル-ナトリウム、ホラムスルフロン、ハロスルフロン、ハロスルフロン-メチル、イマゾスルフロン、ヨードスルフロン、ヨードスルフロン-メチル-ナトリウム、イオフェンスルフロン(iofensulfuron)、イオフェンスルフロン-ナトリウム、メソスルフロン、メタゾスルフロン、メトスルフロン、メトスルフロン-メチル、ニコスルフロン、オルトスルファムロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン、プリミスルフロン-メチル、プロピリスルフロン、プロスルフロン、ピラゾスルフロン、ピラゾスルフロン-エチル、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホメツロン-メチル、スルホスルフロン、チフェンスルフロン、チフェンスルフロン-メチル、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリベヌロン-メチル、トリフロキシスルフロン、トリフルスルフロン、トリフルスルフロン-メチル及びトリトスルフロン、
イミダゾリノン類、例えば、イマザメタベンズ、イマザメタベンズ-メチル、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン及びイマゼタピル、トリアゾロピリミジン除草剤及びスルホンアニリド類、例えば、クロランスラム、クロランスラム-メチル、ジクロスラム、フルメツラム、フロラスラム、メトスラム、ペノキススラム、ピリミスルファン及びピロキススラム、
ピリミジニルベンゾエート類、例えば、ビスピリバック、ビスピリバック-ナトリウム、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、ピリミノバック、ピリミノバック-メチル、ピリチオバック、ピリチオバック-ナトリウム、4-[[[2-[(4,6-ジメトキシ-2-ピリミジニル)オキシ]フェニル]メチル]アミノ]-安息香酸-1-メチルエチルエステル(CAS 420138-41-6)、4-[[[2-[(4,6-ジメトキシ-2-ピリミジニル)オキシ]フェニル]メチル]アミノ]-安息香酸プロピルエステル(CAS 420138-40-5)、N-(4-ブロモフェニル)-2-[(4,6-ジメトキシ-2-ピリミジニル)オキシ]ベンゼンメタンアミン(CAS 420138-01-8)、
スルホニルアミノカルボニル-トリアゾリノン除草剤、例えば、フルカルバゾン、フルカルバゾン-ナトリウム、プロポキシカルバゾン、プロポキシカルバゾン-ナトリウム、チエンカルバゾン及びチエンカルバゾン-メチル、
並びにトリアファモン、
(これらの中で、本発明の好ましい実施形態は、少なくとも1種のイミダゾリノン除草剤を含む組成物に関する)
b3)光合成阻害剤の群より:
アミカルバゾン、光化学系IIの阻害剤、例えば、トリアジン除草剤、例えば、クロロトリアジン、トリアジノン類、トリアジンジオン類、メチルチオトリアジン類及びピリダジノン類、例えばアメトリン、アトラジン、クロリダゾン、シアナジン、デスメトリン、ジメタメトリン,ヘキサジノン、メトリブジン、プロメトン、プロメトリン、プロパジン、シマジン、シメトリン、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン及びトリエタジン、アリール尿素、例えばクロロブロムロン、クロロトルロン、クロロクスロン、ジメフロン、ジウロン、フルオメツロン、イソプロツロン、イソウロン、リヌュロン、メタミトロン、メタベンズチアズロン、メトベンズロン、メトキスロン、モノリヌュロン、ネブロン、シデュロン、テブチウロン及びチアジアズロン、フェニルカルバメート類、例えばデスメジファム、カルブチレート、フェンメジファム、フェンメジファム-エチル、ニトリル除草剤、例えばブロモフェノキシム、ブロモキシニル並びにその塩及びエステル、イオキシニル並びにその塩及びエステル、ウラシル類、例えばブロマシル、レナシル及びターバシル、並びにベンタゾン及びベンタゾン-ナトリウム、ピリデート、ピリダホル、ペンタノクロール及びプロパニル及び光化学系Iの阻害剤、例えばジクワット、ジクワット-ジブロミド、パラコート、パラコート-ジクロリド及びパラコート-ジメチルスルフェート。
これらのうちで、本発明の好ましい実施形態は少なくとも1種のアリール尿素除草剤を含む組成物に関する。これらのうちで、同様に本発明の好ましい実施形態は少なくとも1種のトリアジン除草剤を含む組成物に関する。これらのうちで、同様に本発明の好ましい実施形態は少なくとも1種のニトリル除草剤を含む組成物に関する。
b4)プロトポルフィリノーゲン-IXオキシダーゼ阻害剤の群より:
アシフルオルフェン、アシフルオルフェン-ナトリウム、アザフェニジン、ベンカルバゾン、ベンズフェンジゾン、ビフェノックス、ブタフェナシル、カルフェントラゾン、カルフェントラゾン-エチル、クロメトキシフェン、シニドン-エチル、フルアゾレート、フルフェンピル、フルフェンピル-エチル、フルミクロラック、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルオログリコフェン、フルオログリコフェン-エチル、フルチアセット、フルチアセット-メチル、ホメサフェン、ハロサフェン、ラクトフェン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキシフルオルフェン、ペントキサゾン、プロフルアゾール、ピラクロニル、ピラフルフェン、ピラフルフェン-エチル、サフルフェナシル、スルフェントラゾン、チジアジミン、チアフェナシル、エチル[3-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(1-メチル-6-トリフルオロメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-3-イル)フェノキシ]-2-ピリジルオキシ]アセテート(CAS 353292-31-6;S-3100)、N-エチル-3-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェノキシ)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(CAS 452098-92-9)、N-テトラヒドロフルフリル-3-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェノキシ)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(CAS 915396-43-9)、N-エチル-3-(2-クロロ-6-フルオロ-4-トリフルオロメチルフェノキシ)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(CAS 452099-05-7)、N-テトラヒドロフルフリル-3-(2-クロロ-6-フルオロ-4-トリフルオロメチルフェノキシ)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-カルボキサミド(CAS 452100-03-7)、3-[7-フルオロ-3-オキソ-4-(プロパ-2-イニル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル]-1,5-ジメチル-6-チオキソ-[1,3,5]トリアジナン-2,4-ジオン、1,5-ジメチル-6-チオキソ-3-(2,2,7-トリフルオロ-3-オキソ-4-(プロパ-2-イニル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-6-イル)-1,3,5-トリアジナン-2,4-ジオン(CAS 1258836-72-4)、2-(2,2,7-トリフルオロ-3-オキソ-4-プロパ-2-イニル-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-イソインドール-1,3-ジオン、1-メチル-6-トリフルオロメチル-3-(2,2,7-トリフルオロ-3-オキソ-4-プロパ-2-イニル-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル)-1H-ピリミジン-2,4-ジオン、メチル(E)-4-[2-クロロ-5-[4-クロロ-5-(ジフルオロメトキシ)-1H-メチル-ピラゾール-3-イル]-4-フルオロ-フェノキシ]-3-メトキシ-ブタ-2-エノエート[CAS 948893-00-3]、及び3-[7-クロロ-5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-4-イル]-1-メチル-6-(トリフルオロメチル)-1H-ピリミジン-2,4-ジオン(CAS 212754-02-4)、
b5)白化除草剤の群より:
PDS阻害剤、例えば、ベフルブタミド、ジフルフェニカン、フルリドン、フルロクロリドン、フルルタモン、ノルフルラゾン、ピコリナフェン、及び4-(3-トリフルオロメチルフェノキシ)-2-(4-トリフルオロメチルフェニル)ピリミジン(CAS 180608-33-7)、HPPD阻害剤、例えば、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、クロマゾン、フェンキノトリオン、イソキサフルトール、メソトリオン、ピラスルホトール、ピラゾリネート、ピラゾキシフェン、スルコトリオン、テフリルトリオン、テンボトリオン、トプラメゾン及びビシクロピロン、白化剤、未知標的、例えば、アクロニフェン、アミトロール及びフルオメツロン、
b6)EPSP合成酵素阻害剤の群より:
グリホセート、グリホセート-イソプロピルアンモニウム、グリホセート-カリウム及びグリホセート-トリメシウム(スルホネート)、
b7)グルタミン合成酵素阻害剤の群より:
ビラナホス(ビアラホス)、ビラナホス-ナトリウム、グルホシネート、グルホシネート-P及びグルホシネート-アンモニウム、
b8)DHP合成酵素阻害剤の群より:
アシュラム、
b9)有糸分裂阻害剤の群より:
群K1の化合物、例えば、ジニトロアニリン類、例えばベンフルラリン、ブトラリン、ジニトラミン、エタルフルラリン、フルクロラリン、オリザリン、ペンジメタリン、プロジアミン及びトリフルラリン、ホスホルアミデート類、例えばアミプロホス、アミプロホス-メチル、及びブタミホス、安息香酸除草剤、例えばクロルタール、クロルタール-ジメチル、ピリジン類、例えばジチオピル及びチアゾピル、ベンズアミド類、例えばプロピザミド及びテブタム、群K2の化合物、例えば、クロルプロファム、プロファム及びカルベタミド、これらのうちで、群K1の化合物、特にジニトロアニリン類が好ましい、
b10)VLCFA阻害剤の群より:
クロロアセトアミド類、例えば、アセトクロール、アラクロール、ブタクロール、ジメタクロール、ジメテナミド、ジメテナミド-P、メタゾクロール、メトラクロール、メトラクロール-S、ペトキサミド、プレチラクロール、プロパクロール、プロピソクロール及びテニルクロール、オキシアセトアニリド類、例えば、フルフェナセット及びメフェナセット、アセトアニリド類、例えば、ジフェナミド、ナプロアニリド、ナプロパミド及びナプロパミド-M、テトラゾリノン類、そのようなフェントラザミド、及び他の除草剤、例えばアニロホス、カフェンストロール、フェノキサスルホン、イプフェンカルバゾン、ピペロホス、ピロキサスルホン、並びに、式II.1、II.2、II.3、II.4、II.5、II.6、II.7、II.8及びII.9のイソオキサゾリン化合物
式(I)Iのイソオキサゾリン化合物は、例えばWO2006/024820、WO2006/037945、WO2007/071900及びWO2007/096576から当技術分野で公知である。VLCFA阻害剤のうちで、クロロアセトアミド類及びオキシアセトアミド類が好ましい、
b11)セルロース生合成阻害剤の群より:
クロルチアミド、ジクロベニル、フルポキサム、イソキサベン及び1-シクロヘキシル-5-ペンタフルオロフェニルオキシ-14-[1,2,4,6]チアトリアジン-3-イルアミン、
b12)デカップラー除草剤の群より:
ジノセブ、ジノテルブ並びにDNOC及びその塩、
b13)オーキシン除草剤の群より:
2,4-D並びにその塩及びエステル、例えば、クラシホス(clacyfos)、2,4-DB並びにその塩及びエステル、アミノシクロピラクロール(aminocyclopyrachlor)並びにその塩及びエステル、アミノピラリド並びにその塩、例えばアミノピラリド-ジメチルアンモニウム、アミノピラリド-トリス(2-ヒドロキシプロピル)アンモニウム、及びそのエステル、ベナゾリン、ベナゾリン-エチル、クロランベン並びにその塩及びエステル、クロメプロップ、クロピラリド並びにその塩及びエステル、ジカンバ並びにその塩及びエステル、ジクロルプロップ並びにその塩及びエステル、ジクロルプロップ-P並びにその塩及びエステル、フルロキシピル、フルロキシピル-ブトメチル(butometyl)、フルロキシピル-メプチル、ハラウキシフェン(halauxifen)並びにその塩及びエステル(CAS 943832-60-8)、MCPA並びにその塩及びエステル、MCPA-チオエチル、MCPB並びにその塩及びエステル、メコプロップ並びにその塩及びエステル、メコプロップ-P並びにその塩及びエステル、ピクロラム並びにその塩及びエステル、キンクロラック、キンメラック、TBA(2,3,6)並びにその塩及びエステル及びトリクロピル並びにその塩及びエステル、
b14)オーキシン輸送阻害剤の群より:
ジフルフェンゾピル、ジフルフェンゾピル-ナトリウム、ナプタラム及びナプタラム-ナトリウム、
b15)他の除草剤の群より:
ブロモブチド、クロルフルレノール、クロルフルレノール-メチル、シンメチリン、クミルロン、シクロピリモレート(cyclopyrimorate)(CAS 499223-49-3)並びにその塩及びエステル、ダラポン、ダゾメット、ジフェンゾコート、ジフェンゾコート-メチル硫酸塩、ジメチピン、DSMA、ダイムロン、エンドタール及びその塩、エトベンザニド、フランプロップ、フランプロップ-イソプロピル、フランプロップ-メチル、フランプロップ-M-イソプロピル、フランプロップ-M-メチル、フルレノール、フルレノール-ブチル、フルルプリミドール、ホサミン、ホサミン-アンモニウム、インダノファン、インダジフラム、マレイン酸ヒドラジド、メフルイジド、メタム、メチオゾリン(CAS 403640-27-7)、アジ化メチル、臭化メチル、メチル-ダイムロン、ヨウ化メチル、MSMA、オレイン酸、オキサジクロメホン、ペラルゴン酸、ピリブチカルブ、キノクラミン、トリアジフラム及びトリジファン。
カルボキシル基を有する活性化合物B及びCは、酸の形態で、上述の農学的に好適な塩の形態で、或いは農学的に許容される誘導体の形態で、本発明の組成物に使用することができる。
ジカンバの場合、好適な塩は、対イオンが農学的に許容されるカチオンであるものを含む。例えば、ジカンバの好適な塩はジカンバ-ナトリウム、ジカンバ-カリウム、ジカンバ-メチルアンモニウム、ジカンバ-ジメチルアンモニウム、ジカンバ-イソプロピルアンモニウム、ジカンバ-ジグリコールアミン、ジカンバ-オラミン、ジカンバ-ジオラミン、ジカンバ-トロラミン、ジカンバ-N,N-ビス-(3-アミノプロピル)メチルアミン及びジカンバ-ジエチレントリアミンである。好適なエステルの例はジカンバ-メチル及びジカンバ-ブトチルである。
2,4-Dの好適な塩は2,4-D-アンモニウム、2,4-D-ジメチルアンモニウム、2,4-D-ジエチルアンモニウム、2,4-D-ジエタノールアンモニウム(2,4-D-ジオラミン)、2,4-D-トリエタノールアンモニウム、2,4-D-イソプロピルアンモニウム、2,4-D-トリイソプロパノールアンモニウム、2,4-D-ヘプチルアンモニウム、2,4-D-ドデシルアンモニウム、2,4-D-テトラデシルアンモニウム、2,4-D-トリエチルアンモニウム、2,4-D-トリス(2-ヒドロキシプロピル)アンモニウム、2,4-D-トリス(イソプロピル)アンモニウム、2,4-D-トロラミン、2,4-D-リチウム、2,4-D-ナトリウムである。2,4-Dの好適なエステルの例は2,4-D-ブトチル、2,4-D-2-ブトキシプロピル、2,4-D-3-ブトキシプロピル、2,4-D-ブチル、2,4-D-エチル、2,4-D-エチルヘキシル、2,4-D-イソブチル、2,4-D-イソオクチル、2,4-D-イソプロピル、2,4-D-メプチル、2,4-D-メチル、2,4-D-オクチル、2,4-D-ペンチル、2,4-D-プロピル、2,4-D-テフリル及びクラシホスである。
2,4-DBの好適な塩は、例えば2,4-DB-ナトリウム、2,4-DB-カリウム及び2,4-DB-ジメチルアンモニウムである。2,4-DBの好適なエステルは、例えば2,4-DB-ブチル及び2,4-DB-イソオクチルである。
ジクロルプロップの好適な塩は、例えばジクロルプロップ-ナトリウム、ジクロルプロップ-カリウム及びジクロルプロップ-ジメチルアンモニウムである。ジクロルプロップの好適なエステルの例はジクロルプロップ-ブトチル及びジクロルプロップ-イソオクチルである。
MCPAの好適な塩及びエステルには、MCPA-ブトチル、MCPA-ブチル、MCPA-ジメチルアンモニウム、MCPA-ジオラミン、MCPA-エチル、MCPA-チオエチル、MCPA-2-エチルヘキシル、MCPA-イソブチル、MCPA-イソオクチル、MCPA-イソプロピル、MCPA-イソプロピルアンモニウム、MCPA-メチル、MCPA-オラミン、MCPA-カリウム、MCPA-ナトリウム及びMCPA-トロラミンが包含される。
MCPBの好適な塩はMCPBナトリウムである。MCPBの好適なエステルはMCPB-エチルである。
クロピラリドの好適な塩はクロピラリド-カリウム、クロピラリド-オラミン及びクロピラリド-トリス-(2-ヒドロキシプロピル)アンモニウムである。クロピラリドの好適なエステルの例はクロピラリド-メチルである。
フルロキシピルの好適なエステルの例はフルロキシピル-メプチル及びフルロキシピル-2-ブトキシ-1-メチルエチルであり、フルロキシピル-メプチルが好ましい。
ピクロラムの好適な塩はピクロラム-ジメチルアンモニウム、ピクロラム-カリウム、ピクロラム-トリイソプロパノールアンモニウム、ピクロラム-トリイソプロピルアンモニウム及びピクロラム-トロラミンである。ピクロラムの好適なエステルはピクロラム-イソオクチルである。
トリクロピルの好適な塩はトリクロピル-トリエチルアンモニウムである。トリクロピルの好適なエステルは、例えばトリクロピル-エチル及びトリクロピル-ブトチルである。
クロランベンの好適な塩及びエステルには、クロランベン-アンモニウム、クロランベン-ジオラミン、クロランベン-メチル、クロランベン-メチルアンモニウム及びクロランベン-ナトリウムが包含される。2,3,6-TBAの好適な塩及びエステルには2,3,6-TBA-ジメチルアンモニウム、2,3,6-TBA-リチウム、2,3,6-TBA-カリウム及び2,3,6-TBA-ナトリウムが包含される。
アミノピラリドの好適な塩及びエステルにはアミノピラリド-カリウム、アミノピラリド-ジメチルアンモニウム、及びアミノピラリド-トリス(2-ヒドロキシプロピル)アンモニウムが包含される。
グリホセートの好適な塩は、例えばグリホセート-アンモニウム、グリホセート-ジアンモニウム、グリホセート-ジメチルアンモニウム、グリホセート-イソプロピルアンモニウム、グリホセート-カリウム、グリホセート-ナトリウム、グリホセート-トリメシウム並びにエタノールアミン及びジエタノールアミン塩、好ましくはグリホセート-ジアンモニウム、グリホセート-イソプロピルアンモニウム及びグリホセート-トリメシウム(スルホネート)である。
グルホシネートの好適な塩は、例えばグルホシネート-アンモニウムである。
グルホシネート-Pの好適な塩は、例えばグルホシネート-P-アンモニウムである。
ブロモキシニルの好適な塩及びエステルは、例えばブロモキシニル-ブチレート、ブロモキシニル-ヘプタノエート、ブロモキシニル-オクタノエート、ブロモキシニル-カリウム及びブロモキシニル-ナトリウムである。
イオキシニルの好適な塩及びエステルは、例えばイオキシニル-オクタノエート、イオキシニル-カリウム及びイオキシニル-ナトリウムである。
メコプロップの好適な塩及びエステルには、メコプロップ-ブトチル、メコプロップ-ジメチルアンモニウム、メコプロップ-ジオラミン、メコプロップ-エタジル(ethadyl)、メコプロップ-2-エチルヘキシル、メコプロップ-イソオクチル、メコプロップ-メチル、メコプロップ-カリウム、メコプロップ-ナトリウム及びメコプロップ-トロラミンが包含される。
メコプロップ-Pの好適な塩は、例えばメコプロップ-P-ブトチル、メコプロップ-P-ジメチルアンモニウム、メコプロップ-P-2-エチルヘキシル、メコプロップ-P-イソブチル、メコプロップ-P-カリウム及びメコプロップ-P-ナトリウムである。
ジフルフェンゾピルの好適な塩は、例えばジフルフェンゾピル-ナトリウムである。
ナプタラムの好適な塩は、例えばナプタラム-ナトリウムである。
アミノシクロピラクロールの好適な塩及びエステルは、例えばアミノシクロピラクロール-ジメチルアンモニウム、アミノシクロピラクロール-メチル、アミノシクロピラクロール-トリイソプロパノールアンモニウム、アミノシクロピラクロール-ナトリウム及びアミノシクロピラクロール-カリウムである。
キンクロラックの好適な塩は、例えばキンクロラック-ジメチルアンモニウムである。
キンメラックの好適な塩は、例えばキンクロラック-ジメチルアンモニウムである。
イマザモックスの好適な塩は、例えばイマザモックス-アンモニウムである。
イマザピックの好適な塩は、例えばイマザピック-アンモニウム及びイマザピック-イソプロピルアンモニウムである。
イマザピルの好適な塩は、例えばイマザピル-アンモニウム及びイマザピル-イソプロピルアンモニウムである。
イマザキンの好適な塩は、例えばイマザキン-アンモニウムである。
イマゼタピルの好適な塩は、例えばイマゼタピル-アンモニウム及びイマゼタピル-イソプロピルアンモニウムである。
トプラメゾンの好適な塩は、例えばトプラメゾン-ナトリウムである。
特に好ましい除草剤化合物Bは、上記定義の除草剤B、特に下記表Bに挙げる除草剤B.1〜B.189である。
表B
また、式(I)の化合物を毒性緩和剤及び場合により1種以上のさらなる除草剤と組み合わせて適用することが有用であり得る。毒性緩和剤は、望ましくない植物に対する式(I)の化合物の除草作用に大きな影響を有することなく有用な植物に対する損傷を防止又は低減する化学化合物である。これらは、有用な植物の種まき前に(例えば種子処理、シュート又は幼苗に対して)又は発芽前適用若しくは発芽後適用で適用することができる。毒性緩和剤及び式(I)の化合物及び場合により除草剤Bは同時に又は連続して適用することができる。
好適な毒性緩和剤は、例えば(キノリン-8-オキシ)酢酸、1-フェニル-5-ハロアルキル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボン酸、1-フェニル-4,5-ジヒドロ-5-アルキル-1H-ピラゾール-3,5-ジカルボン酸、4,5-ジヒドロ-5,5-ジアリール-3-イソキサゾールカルボン酸、ジクロロアセトアミド、アルファ-オキシミノフェニルアセトニトリル、アセトフェノンオキシム、4,6-ジハロ-2-フェニルピリミジン、N-[[4-(アミノカルボニル)フェニル]スルホニル]-2-安息香酸アミド、1,8-ナフタル酸無水物、2-ハロ-4-(ハロアルキル)-5-チアゾールカルボン酸、ホスホロチオエート及びN-アルキル-O-フェニルカルバメート及びこれらの農学的に許容される塩並びに農学的に許容される誘導体、例えばアミド、エステル、及びチオエステル(但しそれらは酸性基を有しているものとする)である。
好ましい毒性緩和剤Cの例は、ベノキサコール、クロキントセット、シオメトリニル、シプロスルファミド、ジクロルミド、ジシクロノン、ジエトレート、フェンクロラゾール、フェンクロリム、フルラゾール、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン、メフェンピル、メフェネート、ナフタル酸無水物、オキサベトリニル、4-(ジクロロアセチル)-1-オキサ-4-アザスピロ[4.5]デカン(MON4660、CAS 71526-07-3)、2,2,5-トリメチル-3-(ジクロロアセチル)-1,3-オキサゾリジン(R-29148、CAS 52836-31-4)及びN-(2-メトキシベンゾイル)-4-[(メチルアミノカルボニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド(CAS 129531-12-0)である。
特に好ましい毒性緩和剤Cは以下の化合物C.1〜C.17である。
群b1)〜b15)の活性化合物B及び毒性緩和剤化合物Cは、公知の除草剤及び毒性緩和剤である。例えば、The Compendium of Pesticide Common Names (http://www.alanwood.net/pesticides/); Farm Chemicals Handbook 2000 volume 86, Meister Publishing Company, 2000; B. Hock, C. Fedtke, R. R. Schmidt, Herbizide [Herbicides], Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1995; W. H. Ahrens, Herbicide Handbook, 7th edition, Weed Science Society of America,1994、及びK. K. Hatzios, Herbicide Handbook, Supplement for the 7th edition, Weed Science Society of America, 1998を参照されたい。2,2,5-トリメチル-3-(ジクロロアセチル)-1,3-オキサゾリジン[CAS No. 52836-31-4]はR-29148ともいわれる。4-(ジクロロアセチル)-1-オキサ-4-アザスピロ[4.5]デカン[CAS No. 71526-07-3]はAD-67及びMON 4660ともいわれる。
活性化合物のそれぞれの作用機序への割り振りは現在の知識に基づいている。幾つかの作用機序が1つの活性化合物に当てはまる場合、この物質は1つの作用機序にのみ割り振った。
一般に、本発明の化合物を、処理される作物に対して選択的であって使用される適用量でこれらの化合物により防除される範囲の雑草を補完する除草剤と組み合わせて使用することが好ましい。さらに、本発明の化合物及び他の補完的な除草剤を複合製剤又はタンクミックスとして同時に適用するのが一般に好ましい。
別の実施形態において、本発明は、配列番号1のヌクレオチド配列を含む核酸、又はその変異体若しくは誘導体によりコードされる変異型TriAを使用することによって、除草剤を同定する方法に関する。
前記方法は、
a)野生型又は変異型TriAをコードする核酸を含み、変異型TriAが発現されるトランスジェニック細胞又は植物を作製するステップ、
b)a)のトランスジェニック細胞又は植物及び同じ変種の対照細胞又は植物に除草剤を適用するステップ、
c)前記除草剤の適用後、トランスジェニック細胞又は植物及び対照細胞又は植物の成長又は生存能力を判定するステップ、並びに
d)トランスジェニック細胞又は植物の成長と比較して低下した成長を対照細胞又は植物に付与する「除草剤」を選択するステップ
を含む。
上記のように、本発明は、野生型変種の植物又は種子と比較して作物植物又は種子の耐性を増大させる組成物及び方法を教示する。好ましい実施形態において、作物植物又は種子の耐性は、植物又は種子が好ましくはおよそ1-1000g ai ha-1、より好ましくは1-200g ai ha-1、さらにより好ましくは5-150g ai ha-1、最も好ましくは10-100g ai ha-1の性除草剤の適用に耐えることができるように増大される。本明細書中で使用される場合、除草剤の適用に「耐える」とは、植物がそのような適用により殺されないか、又は控えめにしか損傷を受けないことを意味する。適用量が温度又は湿度のような環境条件に応じて、また選択された種類の除草剤(活性成分ai)によって変化し得ることは当業者には理解されよう。
本発明の様々な実施形態で有用な発芽後の雑草防除方法は約>0.3x適用量の除草剤を利用し、幾つかの実施形態においてこれは、例えば約>0.3x、>0.4x、>0.5x、>0.6x、>0.7x、>0.8x、>0.9x、又は>1xの除草剤であることができる。一実施形態において、本発明の除草剤に耐性の植物は、約25〜約200g ai/haの量の除草剤の発芽後の適用に対して耐性を有する。幾つかの実施形態において、除草剤に耐性の植物が双子葉植物(例えば、ダイズ、ワタ)である場合、除草剤の発芽後の適用は約50g ai/haの量である。別の実施形態において、除草剤に耐性の植物が単子葉植物(例えば、トウモロコシ、イネ、モロコシ属)である場合、除草剤の発芽後の適用は約200g ai/haの量である。他の実施形態において、除草剤に耐性の植物がアブラナ属(例えば、カノーラ)である場合、除草剤の発芽後の適用は約25g ai/haの量である。本発明の発芽後の雑草防除方法で、幾つかの実施形態において、この方法は発芽後約7〜10日で除草剤の適用量を利用することができる。別の実施形態において、適用量は1xの除草剤を超えることができ、幾つかの実施形態において、この割合は4xまでの除草剤であることができるが、より典型的には約2.5x以下、又は約2x以下、又は約1x以下である。
また、本発明は、上で詳細に記載したように、少なくとも1種の除草剤を、場合により1種以上の除草剤化合物B、及び場合により毒性緩和剤Cと組み合わせて使用することを含む方法を提供する。
これらの方法において、除草剤は、限定されることはないが種子処理、土壌処理、及び茎葉処理を含めて当技術分野で公知のあらゆる方法により適用することができる。適用前に、除草剤を慣用の製剤、例えば溶液、エマルション、懸濁液、ダスト、粉末、ペースト及び顆粒に変換することができる。使用形態は特定の意図された目的に依存する。いずれの場合も、本発明の化合物の微細で均一な分布を確保するべきである。
除草剤に対する増大した耐性を有する植物を提供することにより、植物の成長を増進し養分を求める競争を低減するように植物を雑草から保護するための様々な製剤を使用することができる。除草剤はそれ自体を本明細書に記載されている作物植物の周りの領域で雑草を防除するように発芽前、発芽後、植え付け前、及び植え付け時に使用することができ、又は他の添加剤を含有する除草剤製剤を使用することができる。除草剤は種子処理としても使用することができる。除草剤製剤に見られる添加剤には、他の除草剤、界面活性剤、アジュバント、展着剤、固着剤、安定剤などがある。除草剤製剤は湿潤又は乾燥調製物であってよく、限定されることはないが、流動性粉末、乳剤、及び濃縮液などであってよい。除草剤及び除草剤製剤は慣用の方法、例えば噴霧、注水、散粉、などによって適用することができる。
好適な製剤はPCT/EP2009/063387及びPCT/EP2009/063386(参照により本明細書に含まれる)に詳細に記載されている。
本明細書に開示されているように、本発明のTriA核酸は、除草剤耐性の野生型又は変異型TriAタンパク質をコードする遺伝子をゲノム内に含む植物のCBI除草剤耐性を高める際に使用される。上記のように、そのような遺伝子は内因性遺伝子でも導入遺伝子でもよい。さらに、一定の実施形態において、本発明の核酸は、所望の表現型を有する植物を創出するために対象のポリヌクレオチド配列の任意の組合せと積み重ねられる。例えば、本発明の核酸は、例えば、バチルス・チューリンゲンシス毒素タンパク質(米国特許第5,366,892号、同第5,747,450号、同第5,737,514号、同第5,723,756号、同第5,593,881号、及びGeiser et al (1986) Gene 48: 109に記載されている)、5-エノールピルビルシキミ酸-3-リン酸合成酵素(EPSPS)、グリホセートアセチルトランスフェラーゼ(GAT)、シトクロムP450モノオキシゲナーゼ、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ(PAT)、アセトヒドロキシ酸合成酵素(AHAS; EC 4.1.3.18、アセト乳酸合成酵素又はALSともいわれる)、ヒドロキシフェニルピルビン酸ピルベートジオキシゲナーゼ(HPPD)、フィトエンデサチュラーゼ(PD)、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ(PPO)及びWO02/068607に開示されているジカンバ分解酵素、又はWO2008141154又はWO2005107437に開示されているフェノキシ酢酸-及びフェノキシプロピオン酸-誘導体分解酵素のような、殺有害生物及び/又は殺虫活性を有するポリペプチドをコードする任意の他のポリヌクレオチドとも積み重ねられる。作製される組合せはまた対象のポリヌクレオチドのいずれかについて複数のコピーを含むことができる。
したがって、本発明の除草剤耐性植物はそれらが耐性である除草剤と併用することができる。除草剤は当業者に公知の任意の技術を用いて本発明の植物に適用することができる。除草剤は植物栽培過程において任意の時点で適用することができる。例えば、除草剤は植え付け前、植え付け時、発芽前、発芽後又はこれらの組合せで適用することができる。除草剤は種子に適用し、乾燥して種子上に層を形成してもよい。
幾つかの実施形態において、種子を毒性緩和剤で処理した後、除草剤を発芽後に適用する。一実施形態において、除草剤の発芽後の適用は毒性緩和剤で処理した種子の植え付けの約7〜10日後である。幾つかの実施形態において、毒性緩和剤はクロキントセット、ジクロルミド、フルキソフェニム、又はこれらの組合せである。
雑草又は望まれていない植生を防除する方法
他の態様において、本発明は、植物又はその植物部分の成長のための場所で雑草を防除する方法を提供し、この方法は除草剤を含む組成物をその場所に適用するステップを含む。
幾つかの態様において、本発明は、植物の成長のための場所で雑草を防除する方法を提供し、この方法は除草剤を含む除草剤組成物をその場所に適用するステップを含み、前記場所は、(a)植物又は前記植物を生成することができる種子を含有する場所、又は(b)前記適用後植物又は種子を含有することになる場所であり、ここで植物又は種子は、その細胞の少なくとも一部に、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含み、当該プロモーターは、当該ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する。
本発明の除草剤組成物は、例えば茎葉処理、土壌処理、種子処理、又は土壌灌注(drench)として適用することができる。適用は、例えば噴霧、散粉、散布、又は当技術分野で公知の有用な何らかの方法によって行うことができる。
一実施形態において、除草剤は、本発明の除草剤耐性の植物に隣接して生育することが認められうる雑草の成長を制御するために使用することができる。この種の実施形態において、除草剤は、本発明の除草剤耐性の植物が雑草に隣接して生育する土地に適用することができる。この際、本発明の除草剤耐性の植物が耐性である除草剤は雑草の成長を死滅させるか又は阻害するのに充分な濃度でその土地に適用することができる。雑草の成長を死滅させるか又は阻害するのに充分な除草剤の濃度は当技術分野で公知であり、上に開示されている。
他の実施形態において、本発明は、本発明の除草剤に耐性の植物に隣接する雑草を防除する方法を提供する。この方法は、有効量の除草剤を雑草及びオーキシン性除草剤に耐性の植物に適用するステップを含み、ここで植物は野生型植物と比較したときオーキシン性除草剤に対する増大した耐性を有している。幾つかの実施形態において、本発明の除草剤に耐性の植物好ましくは作物植物であり、例えば、限定されることはないが、ヒマワリ、アルファルファ、アブラナ属種、ダイズ、ワタ、ベニバナ、ラッカセイ、タバコ、トマト、ジャガイモ、コムギ、イネ、トウモロコシ、モロコシ属、オオムギ、ライムギ、キビ、及びモロコシ属である。
他の態様において、除草剤(例えば、複数の除草剤)は種子処理として使用することもできる。幾つかの実施形態において、有効な濃度若しくは有効量の除草剤、又は有効な濃度若しくは有効量の除草剤を含む組成物を種子の播種前又は播種中に直接種子に適用することができる。種子処理製剤はさらに結合剤及び場合により着色剤を含んでいてもよい。
結合剤は、処理後の活性物質の種子上への付着を改良するために加えることができる。一実施形態において、好適な結合剤はブロックコポリマーEO/PO界面活性剤であるが、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリスチレン、ポリエチレンアミン、ポリエチレンアミド、ポリエチレンイミン(Lupasol(R)、Polymin(R))、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリビニルアセテート、チロース及びこれらのポリマーから誘導されたコポリマーもある。場合により、着色剤も製剤に含ませることができる。種子処理製剤に適した着色剤又は染料は、Rhodamin B、C.I. Pigment Red 112、C.I. Solvent Red 1、pigment blue 15:4、pigment blue 15:3、pigment blue 15:2、pigment blue 15: 1、pigment blue 80、pigment yellow 1 、pigment yellow 13、pigment red 1 12、pigment red 48:2、pigment red 48:1、pigment red 57:1、pigment red 53:1、ppigment orange 43、pigment orange 34、pigment orange 5、pigment green 36、pigment green 7、piment white 6、pigment brown 25、basic violet 10、basic violet 49、acid red 51、acid red 52、avid red 14、acid blue 9、acid yellow 23、basic red 10、basic red 108である。
種子処理という用語は、種子粉衣(seed dressing)、種子コーティング(seed coating)、種子ダスチング、浸種、及び種子ペレット化(seed pelleting)のような当技術分野で公知のあらゆる好適な種子処理技術を含む。一実施形態において、本発明は、除草剤を含有する顆粒状製剤を組成物/製剤(例えば、顆粒状製剤)として、場合により1種以上の固体又は液体の農学的に許容される担体及び/又は場合により1種以上の農学的に許容される界面活性剤と共に、特に種まき機内に適用することによって土壌を処理する方法を提供する。この方法は、例えば、穀類、トウモロコシ、ワタ、及びヒマワリの苗床に有利に使用される。
本発明はまた、除草剤及び、例えば、アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン、クロリムロン、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エタメトスルフロン、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルピルスルフロン、ホラムスルフロン、ハロスルフロン、イマゾスルフロン、ヨードスルフロン、メソスルフロン、メトスルフロン、ニコスルフロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、ピラゾスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリフロキシスルフロン、トリフルスルフロン、トリトスルフロン、イマザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、クロランスラム、ジクロスラム、フロラスラム、フルメツラム、メトスラム、ペノキススラム、ビスピリバック、ピリミノバック、プロポキシカルバゾン、フルカルバゾン、ピリベンゾキシム、ピリフタリド及びピリチオバックからなる群から選択されるAHAS-阻害剤のような少なくとも1種の他の除草剤を含む種子処理製剤でコーティングされているか、又はそのような種子処理製剤を含む種子を含む。
用語「コーティングされた及び/又は含む」は一般に、適用時には活性成分の殆どの部分が繁殖産品の表面上にあるが、成分の多かれ少なかれ幾らかの部分は適用方法に応じて繁殖産品中に浸透してもよいことを意味する。前記繁殖産品を(再度)植え付けるときには活性成分を吸収し得る。
幾つかの実施形態において、除草剤による、又は除草剤を含む製剤による種子処理適用は植物の播種前、そして植物の出芽前に種子に噴霧又は散粉することで行う。
他の実施形態において、種子の処理で、対応する製剤は、有効量の除草剤又は除草剤を含む製剤で種子を処理することによって適用される。
他の態様において、本発明は、望まれていない植生と闘うか、又は雑草を防除する方法を提供し、この方法は、本発明の除草剤に耐性の植物の種子を播種前及び/又は発芽後に除草剤と接触させるステップを含む。この方法はさらに、種子を、例えば、田畑の土壌又は温室内の鉢の培地に播種するステップを含むことができる。この方法は、種子のすぐ近くの望まれていない植生と闘うか又は雑草を防除する際に特に使用される。望まれていない植生の防除とは、雑草を死滅させること及び/又はさもなければ雑草の正常な成長を遅らせるか又は阻害することと理解される。雑草は、最も広い意味で、望まれていない場所で生育するあらゆる植物を意味すると理解される。
本発明の雑草には、例えば、双子葉植物及び単子葉植物の雑草が含まれる。双子葉植物の雑草としては、限定されることはないが、シナピス属、レピクリウム属(Lepiclium)、ガリウム属、ハコベ属、マトリカリア属、アンセミス属、コゴメギク属、アカザ属、イラクサ属、キオン属、アマランサス属、スベリヒユ属、オナモミ属、コンボルブルス属、サツマイモ属、タデ属、セスバニア属、アンブロシア属、アザミ属、ヒレアザミ属、ノゲシ属、ソラリウム属(Solarium)、イヌガラシ属、キカシグサ属、アゼナ属、ラミウム属、ベロニカ属、アブチロン属、エメックス属、チョウセンアサガオ属、ビオラ属、ガレオプシス属、ケシ属、ヤグルマギク属、シャジクソウ属、キンポウゲ属、及びタンポポ属の雑草がある。単子葉植物の雑草としては、限定されることはないが、ヒエ属、エノコログサ属、キビ属、メヒシバ属、アワガエリ属、イチゴツナギ属、ウシノケグサ属、オヒシバ属、ブラキアリア属、ドクムギ属、スズメノチャヒキ属、カラスムギ属、カヤツリグサ属、モロコシ属、コムギダマシ属、ギョウギシバ属、ミズアオイ属、テンツキ属、オモダカ属、ハリイ属、ホタルイ属、スズメノヒエ属、カモノハシ属、ナガボノウルシ属、タツノツメガヤ属、ヌカボ属、スズメノテッポウ属、及びアペラ属の雑草がある。
加えて、本発明の雑草には、例えば、望まれていない場所で成長している作物植物が含まれ得る。例えば、主としてダイズ植物を含む畑に自生するトウモロコシ植物は、ダイズ植物の畑でトウモロコシ植物が望まれていなければ雑草と考えることができる。
他の実施形態において、種子の処理で、対応する製剤は、有効量の除草剤又は除草剤を含む製剤で種子を処理することによって適用される。
さらに別の態様において、本発明の場所、植物、植物部分、又は種子の処理はA.I.を含有しない農学的に許容される組成物の適用を含む。一実施形態において、処理は除草剤A.I.を含有しない農学的に許容される組成物の適用を含む。幾つかの実施形態において、処理は除草剤A. L.を含有しない農学的に許容される組成物の適用を含み、ここで組成物は1種以上の農学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、植物成長調節剤などを含む。他の実施形態において、処理は除草剤A.I.を含有しない農学的に許容される組成物の適用を含み、ここで組成物はアジュバントを含む。一実施形態において、アジュバントは界面活性剤、展着剤、固着剤、浸透剤、ドリフト調節剤、作物油、乳化剤、相溶化剤、又はこれらの組合せである。
また、上記は本発明の好ましい実施形態に関するものであり、本発明の範囲から逸脱することなく数多くの変更をなすことができることも理解されたい。本発明を以下の実施例でさらに例証するが、これらの実施例はいかなる意味でも本発明の範囲を限定するものではない。逆に、本明細書の記載を読んだ当業者には、本発明の思想及び/又は特許請求の範囲から外れることなく示唆され得る様々な他の実施形態、修正及び均等物を使用できることが明らかに理解されよう。
(実施例)
細菌菌株。ケミカルコンピテント大腸菌(Escherichia coli)TOP10 (Life Technologies; US)およびBL21(DE3) Gold (Agilent Technologies; Germany)を、形質転換実験のレシピエントとして使用した。形質転換はManiatis et al. Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Habor Laboratory Press, Cold Spring Habor; N.Y. (1982)に記載のように行った。アグロバクテリウム(Agrobacterium tumefaciens)を用いて、シロイヌナズナ(Arabidopsis)、トウモロコシ、およびダイズにT-DNA領域を導入した。
細菌培養物は、通例LB培地で、または寒天(15% w/v)と混合したLB上で37℃にて培養した。必要な場合には、培地に抗生物質カナマイシンおよび/またはクロラムフェニコールを添加した。プラスミドDNAはGeneJet Plasmid Miniprepキット (Thermo Scientific, US)を用いて調製した。TriAおよびそのバリアントは、遺伝子合成(Eurofins, Germany)によって作製した。合成された遺伝子はXhoIおよびNcoI制限部位を保有しており、それをカナマイシン耐性と共にpET24d N-HISベクター内にクローニングした。クロラムフェニコール耐性を有するシャペロンプラスミドpGro7 (シャペロンgroELおよびgroES)をTaKaRa (日本)から入手した。
遺伝子合成、制限酵素消化およびクローニング。pMK-RQベクターに適切にクローニングした遺伝子合成は、Eurofins(Germany)で行われた。制限酵素はNew Englandから購入した。制限酵素はメーカーの使用説明書にしたがって使用した。
タンパク質精製。TriAおよびそのバリアントは、大腸菌(E. coli)BL21(DE3) Gold(Agilent Technologies, Germany)において製造した。したがって、大腸菌は適当なpET24d N-HISタグ発現ベクターおよびシャペロンプラスミドpGro7(シャペロンgroELおよびgroES)で形質転換された。細菌菌株は30℃にて100 mL LB中で20時間培養し、0.1mM IPTGを用いて25℃で20時間、タンパク質発現を誘導した。3000 rpmで4℃にて20分間遠心分離して細胞を収集し、Bug Busterタンパク質抽出試薬(Novagen, Germany)中に、メーカーの使用説明書にしたがって再懸濁した。溶菌液を遠心分離により清澄化した。ウシ血清アルブミン(5、10、および20 g)サンプルをそれぞれゲルにロードし、デンシトメトリーで分析して内部標準を用意した。タンパク質定量は、クマシータンパク質アッセイ色素を用いて、メーカーの説明書にしたがって検証した(Thermo Scientific; USA)。HISタグ標識酵素を、Ni-IDA 1000キット(Macherey-Nagel, Germany)を用いた金属イオンアフィニティクロマトグラフィーにより、メーカーの使用説明書にしたがって精製した。タンパク質純度は、NuPAGE Novex 4-12% Bis-Trisプレキャストゲル(Life Technologies; USA)を用いたSDS-PAGEにより、クマシーブリリアントブルー(Serva, Germany)で染色して評価した。タンパク質濃度は、Lambda Bio+ (Perkin Elmer, USA)を用いて280 nmにおける吸光度を測定することによって推定した。
酵素反応速度論。TriA遺伝子を含有する休止細胞懸濁液を、さまざまなアジン類、メラミン、およびアトラジンとともにインキュベートし、培養濾液をUPLC-HR-MSで分析した。基質は、Sigma-Aldrichから購入するか、または所内で合成した。合成標準物質および酵素反応産物は、UPLC-HR-MS (Thermo/Dionex UPLC UltiMate3000をQExactive高分解能質量分析計に接続)により分析した。Waters Acquity HSS T3カラム(2.1mm; 100mm; 1.8μM)を、流速0.6μl min-1の移動相 水/アセトニトリル(0.1%ギ酸)により使用した。酵素は、30℃にて、25 mMリン酸ナトリウムバッファー(pH 7.2)に溶解して使用し、基質濃度は1 nMから10 nMまでの範囲とした。時間経過につれて、元のアジンピークが消えるのに対して、生成されたOH-代謝物(反応産物)は増加した。この生成物は、正しい式の決定、ならびに正確なMS-MS断片の分析により同定された。さらに、生成産物の一部については、標準物質が同時に溶出された。対照として空のベクターを保有する細胞に対して、%で表した分解を算出した。結果を表3に示す。
アミドヒドロラーゼの定向進化。アジンは、メラミン上に分子を重ねることによって、(trzN及びAtzA結晶構造に基づいて)TriAモデルの活性部位にドッキングさせた。これに基づいて、活性部位および基質結合ポケットを形成する残基を同定した。活性部位の金属イオンの配位に関与する主要領域;アミドヒドロラーゼ活性に必須であると知られている残基;活性部位の疎水性「ベース」を形成する、または基質の芳香環とのヒドロラーゼ活性相互作用に必須である、残基は、変化していなかった。しかしながら、酵素ポケットを大きくするためにアミノ酸を改変した。モデルを用いて、一方では、概してトリアジンの受け入れに影響を及ぼす可能性のある、活性部位から離れたアミノ酸標的を予測し、他方では、モデルを用いて、酵素ポケット内で、同様の疎水性を有する小型のアミノ酸に変更できる、スペースを要するアミノ酸を同定して、酵素活性を変化させることなく大型のアジンの収容を達成した。
除草剤耐性モデル植物の作製。変異型アミドヒドロラーゼ配列を有するアジン耐性シロイヌナズナ植物体の作製。シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の形質転換のために、配列2をコードする、配列1に基づく野生型もしくはアミドヒドロラーゼ配列を、Sambrook et al. (Molecular cloning (2001) Cold Spring Harbor Laboratory Press)に記載の標準的なクローニング技術によってバイナリベクターにクローニングするが、このバイナリベクターは、ユビキチンプロモーター(PcUbi)とノパリンシンターゼターミネーター(NOS)配列の間に耐性マーカー遺伝子カセット(AHAS)および変異型アミドヒドロラーゼ配列(GOIと表示される)を含有する。バイナリプラスミドは、植物形質転換のためにアグロバクテリウム(Agrobacterium tumefaciens)に導入される。McElverおよびSingh (WO 2008/124495)に記載のフローラルディップ法により、シロイヌナズナを、変異型アミドヒドロラーゼ配列で形質転換する。シロイヌナズナのトランスジェニック植物は、組込み部位の数を分析するためにTaqMan分析に供される。
除草剤耐性モデル植物のテスト。アジン耐性シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)植物体を選択するために、triAおよびそのバリアントの発現を用いる。選択されたシロイヌナズナ系統は、48ウェルプレートにおいて、6-シクロペンチル-N4-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミンのようなアジンに対する耐性の向上についてアッセイした。したがって、T2種子を、エタノール + 水(70+30 容積比)中で5分間撹拌し、エタノール + 水(70+30 容積比)で1回すすぎ、滅菌脱イオン水で2回すすぐことによって、表面殺菌する。種子を、水に溶解した0.1%寒天(w/v)中に再懸濁した。ウェル当たり4、5個の種子を、半分に薄めたムラシゲスクーグ栄養溶液、pH 5.8 (Murashige and Skoog (1962) Physiologia 40 Plantarum 15: 473-497)からなる固形栄養培地上に蒔く。化合物はジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解して、固形化させる前に培地に添加する(DMSO終濃度0.1%)。マルチウェルプレートは、栽培箱内で、22℃、相対湿度75%にて、光子110μmol m-2 s-1で、明:暗の光周期を14:10時間としてインキュベートする。生育阻害を野生型植物と比較して播種の7〜10日後に評価する。耐性ファクターは、形質転換されていないシロイヌナズナ植物体に対する形質転換体の生育阻害のIC50値に基づいて算出する。それに加えて、セルロース生合成を阻害する除草剤に対する耐性の向上についてトランスジェニックT2もしくはT3シロイヌナズナ植物体を温室実験でテストする。
除草剤耐性作物の作製およびテスト。実施例9に記載のようにバイナリベクターを作製する。ダイズ栽培品種JakeをSiminszky et al., Phytochem Rev. 5:445-458 (2006)に記載のように形質転換する。再生後、形質転換体を小型のポット内の土に移植し、栽培箱内に置き(16時間昼/8時間夜;25℃昼/23℃夜;65%相対湿度;130-150μE m-2 s-1)、その後、TaqMan分析によりT-DNAの存在を調べる。数週間後、健康な、トランスジェニック陽性のシングルコピーイベントを大きいポットに移し、栽培箱で生育させる。切り取るのに最適のシュートは3-4インチの高さで、少なくとも2つの節がある。切り取り部分はそれぞれ元の形質転換体(母植物)から採取され、発根ホルモン粉末(インドール-3-酪酸、IBA)の中に入れる。次に切り取り部分をバイオドームの内部のオアシスウェッジに置く。母植物は温室内で成熟に達し、種子を得るために収穫する。野生型の切り取り部分も同様に採取し陰性対照とする。切り取り部分をバイオドーム内で5-7日間維持する。オアシスウェッジに移して7-10日後、根を、栄養溶液を介して除草剤で処理する。処理の3-4日後に、棍棒状の根のような、典型的な植物毒素の徴候を評価する。野生型植物に比べて損傷のない、もしくは少ないトランスジェニック植物を除草剤耐性とみなす。
出芽前処理のために、使用される栽培箱は、培養基(基剤)として約3.0%の腐植を含む壤質砂土を入れたプラスチック製の植木鉢とした。テスト植物の種子は、種ごとに/事例ごとに別々に播種された。使用される活性成分は、水中に懸濁するか、または乳化させておき、播種後に、微細な散布ノズルを用いて直接施用された。発芽および生長を促進するために、栽培箱にそっと水をまいた後、植物が根付くまで透明なプラスチックフードで箱を覆った。このカバーは、活性成分が発芽を損なった場合を除き、テスト植物の均一な発芽を引き起こした。
結果を図1および表4に示す。
未熟なトウモロコシ胚をPeng et al. (WO2006/136596)で概説される手順にしたがって形質転換した。TaqMan分析によってT-DNAの存在について植物をテストするが、その標的はすべての構築物に存在するnosターミネーターである。ハードニングおよびその後の噴霧試験のために、健康そうな植物を温室に入れる。植物は個別に、4"ポットに入れたメトロミックス360(MetroMix 360)培養土に植え替える。植物は、温室に入れたら(27℃/21℃の昼夜周期で、14時間の日長は600W高圧ナトリウム灯で維持される)、14日間生育させる。トウモロコシのトランスジェニック植物を、除草剤耐性試験のためにT1種子にまで育てる。植え替えの14日後に、根を、栄養溶液を介して除草剤で処理する。処理の3-4日後に、棍棒状の根のような、典型的な植物毒素の徴候を評価する。野生型植物に比べて損傷のない、もしくは少ないトランスジェニック植物を除草剤耐性とみなす。
出芽前処理のために、使用される栽培箱は、培養基(基剤)として約3.0%の腐植を含む壤質砂土を入れたプラスチック製の植木鉢とした。テスト植物の種子は、種ごとに/イベントごとに別々に播種された。使用される活性成分は、水中に懸濁するか、または乳化させておき、播種後に、微細な散布ノズルを用いて直接施用された。発芽および生長を促進するために、栽培箱にそっと水をまいた後、植物が根付くまで透明なプラスチックフードで箱を覆った。このカバーは、活性成分が発芽を損なった場合を除き、テスト植物の均一な発芽を引き起こした。
出芽後処理のために、テスト植物はまず、早性に応じて3〜15 cmの高さまで生長させて、その時初めて除草剤で処理する。この目的のために、テスト植物は、同じ箱内に直播して生長させるか、またはまず別々に生長させてから、処理の数日前にテスト用の栽培箱に移した。除草剤による損傷の評価は、処理後2週間および3週間の時点行う。植物の損傷は、0%から100%までの尺度で評価され、0%は損傷なし、100%は完全な死である。100は植物が出芽しないこと、または少なくとも地上部の完全な損壊を意味し、0は損傷なし、または正常な生長過程を意味する。中程度の除草活性が少なくとも60の値において与えられ、優れた除草活性は少なくとも70、非常に優れた除草活性は少なくとも85の値において与えられる。
トウモロコシに関する結果を図2および表5に示す。
バイナリベクターの構築。クローニング法、たとえば二本鎖DNAを特定の位置で切断するための制限エンドヌクレアーゼの使用、アガロースゲル電気泳動、DNA断片の精製、ニトロセルロースおよびナイロン膜への核酸の転写、DNA断片の連結、大腸菌細胞の形質転換、および細菌の培養は、Sambrook et al. (1989) (Cold Spring Harbor Laboratory Press: ISBN 0-87965-309-6)に記載のように行った。ポリメラーゼ連鎖反応は、Phusion(商標名) High-Fidelity DNA Polymerase (NEB, Frankfurt, Germany)を用いて、メーカーの使用説明書にしたがって行った。概して、PCRに使用されるプライマーは、プライマーの3'末端の少なくとも20ヌクレオチドが、増幅すべきテンプレートと完全にアニールするようにデザインされた。制限酵素部位は、プライマーの5'末端に、制限酵素部位に対応するヌクレオチドを付けることによって、付加された。融合PCR、たとえば、K. Heckman and L. R. Pease, Nature Protocols (2207) 2, 924-932に記載、を別法として用いて、たとえばプロモーターを遺伝子に、または遺伝子をターミネーターに連結するなど、目的とする2つの断片を連結した。遺伝子合成は、たとえばCzar et al. (Trends in Biotechnology, 2009, 27(2): 63-72)に記載されるように、Life Technologies社でGeneArt(登録商標)サービスを用いて行われた。
遺伝子は、コドン使用頻度、ならびにクローニングの試みを妨げる可能性のある制限酵素部位の存在について評価した。必要に応じて遺伝子は、作物において最大の発現を得るために、ならびに望ましくない制限酵素部位を除去するために、標準的なプロトコル(たとえばPuigbo et al. 2007 and Gasper et al. 2012を参照されたい)を用いてコドン最適化した。遺伝子はGeneArt (Regensburg)で合成するか、またはPhusion(商標名)High-Fidelity DNA Polymerase (NEB, Frankfurt, Germany)をメーカーの使用説明書にしたがって使用して、cDNAからPCR増幅した。いずれの場合も、5'末端にはNcoIおよび/またはAscI制限酵素部位、ならびに3'末端にはPacI制限酵素部位が導入され、これらの制限酵素部位を用いて、プロモーターおよびターミネーターなどの機能的エレメントの間にこれらの遺伝子をクローニングすることが可能となった。プロモーター-ターミネーターモジュール、またはプロモーター-イントロン-ターミネーターモジュールは、GeneArt (Regensburg)による完全合成によって作製されるか、または融合PCRを用いて対応する発現エレメントを連結し、PCR産物をメーカーの説明書にしたがってTOPOベクター pCR2.1 (Invitrogen)にクローニングすることによって作製された。全カセットの合成、または融合PCRのいずれかによって、ターミネーター配列をプロモーター配列またはプロモーター-イントロン配列に連結すると同時に、制限エンドヌクレアーゼ用の認識配列をモジュールの両端に付加し、制限エンドヌクレアーゼNcoI、AscIおよびPacIのための認識部位が、プロモーターとターミネーターの間、またはイントロンとターミネーターの間に導入された。最終的な発現モジュールを得るために、PCR増幅された遺伝子を、プロモーターとターミネーターの間、またはイントロンとターミネーターの間に、NcoIおよび/またはPac I制限酵素部位を介してクローニングした。
あるいはまた、遺伝子合成は、たとえば、Czar et al. (Trends in Biotechnology, 2009, 27(2): 63-72)に記載のように、Life Technologies社でGeneArt(登録商標)サービスを用いて行うことができる。クローニング、制限、分子解析、大腸菌細胞の形質転換、および細菌の培養などの標準的な方法は、Sambrook et al. (1989) (Cold Spring Harbor Laboratory Press: ISBN 0-87965-309-6)に記載のように実施することができる。ポリメラーゼ連鎖反応は、Phusion(商標名) High-Fidelity DNA Polymerase (NEB, Frankfurt, Germany)を用いて、メーカーの使用説明書にしたがって行うことができる。融合PCRは、K. Heckman and L. R. Pease, Nature Protocols (2207) 2, 924-932に記載のように行うことができる。いずれの場合も、5'末端にはNcoIおよび/またはAscI制限酵素部位、ならびに3'末端にはPacI制限酵素部位を導入することができ、機能的エレメントの間にこれらの遺伝子をクローニングすることを可能にする。プロモーター-ターミネーターモジュール、またはプロモーター-イントロン-ターミネーターモジュールは、GeneArt (Regensburg)による完全合成によって作製されるか、または融合PCRを用いて対応する発現エレメントを連結し、PCR産物をメーカーの説明書にしたがってTOPOベクター pCR2.1 (Invitrogen)にクローニングすることによって作製された。全カセットの合成、または融合PCRのいずれかによって、ターミネーター配列をプロモーター配列またはプロモーター-イントロン配列に連結すると同時に、制限エンドヌクレアーゼ用の認識配列をモジュールの両端に付加することができ、制限エンドヌクレアーゼNcoI、AscIおよびPacIのための認識部位を、プロモーターとターミネーターの間、またはイントロンとターミネーターの間に導入することができる。最終的な発現モジュールを得るために、PCR増幅された遺伝子を、プロモーターとターミネーターの間、またはイントロンとターミネーターの間に、NcoIおよび/またはPac I制限酵素部位を介してクローニングすることができる。目的の遺伝子は、作物において最大の発現を得るために、ならびに望ましくない制限酵素部位を除去するために、標準的なプロトコル(たとえばPuigbo et al. 2007 and Gasper et al. 2012を参照されたい)を用いてコドン最適化することができ、GeneArt (Regensburg, Germany)により合成することができる。
参考文献
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Claims (25)

  1. 変異型TriAポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む植物又は植物部分であって、前記ポリヌクレオチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物又は植物部分に付与する、植物又は植物部分。
  2. 除草剤が、セルロース生合成を阻害する化合物を含む、請求項1に記載の植物又は植物部分。
  3. 変異型TriAポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが、配列番号1に記載の核酸配列、又はそのホモログ、変異体若しくは誘導体を含む、請求項1または2に記載の植物又は植物部分。
  4. 変異型TriAポリペプチドが、変異体の全長にわたって、配列番号2と少なくとも約60%、例として、少なくとも約80%、90%、95%、98%、又は99%以上のアミノ酸配列同一性を有する機能性変異体である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の植物又は植物部分。
  5. 変異型TriAが配列番号2の配列を含むTriAポリペプチド、そのオルソログ、パラログ、又はホモログを指し、そのアミノ酸配列は、配列番号2の位置69、70、71、74、82、84、85、87、88、89、91、92、93、96、126、128、129、130、131、155、157、160、167、170、174、180、182、216、217、219、220、246、247、248、249、250、251、298、301、302、304及び328に対応する1つ以上の位置で野生型アミノ酸配列と異なる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の植物又は植物部分。
  6. 植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物へと、発芽することができる種子であって、前記プロモーターは、前記ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する、種子。
  7. 植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物の、又はその植物を再生することができる、植物細胞であって、前記プロモーターは、前記ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与し、前記植物細胞はプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含む、植物細胞。
  8. 細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含む植物細胞であって、前記プロモーターは、前記ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する、植物細胞。
  9. 植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物又は植物部分から調製された、植物産品であって、前記プロモーターは、前記ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する、植物産品。
  10. 植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物に由来する、子孫又は後裔植物であって、前記プロモーターは、前記ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、子孫又は後裔植物はその細胞の少なくとも一部に、前記プロモーターに作動可能に連結された前記ポリヌクレオチドを含み、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を子孫又は後裔植物に付与する、子孫又は後裔植物。
  11. 植物の成長のための場所で雑草を防除する方法であって、(a) 除草剤を含む除草剤組成物を前記場所に適用するステップ、及び(b)種子を前記場所に植え付けるステップを含み、種子は、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物を生成することができ、前記プロモーターは、前記ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する、方法。
  12. 除草剤組成物を、雑草、及び種子により生成された植物に適用する、請求項11に記載の方法。
  13. 除草剤がセルロース生合成を阻害する化合物を含む、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 除草剤に対する耐性を有する植物を生成する方法であって、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結された組換えポリヌクレオチドで形質転換された植物細胞から植物を再生するステップを含み、前記プロモーターは、前記ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する、方法。
  15. 除草剤に対する耐性を有する子孫植物を生成する方法であって、除草剤に耐性の第1の植物を第2の植物と交配して、除草剤に耐性の子孫植物を生成するステップを含み、第1の植物及び子孫植物はそれらの細胞の少なくとも一部に、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含み、前記プロモーターは、前記ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与する、方法。
  16. 植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを、その細胞の少なくとも一部に含む植物又は植物部分であって、前記プロモーターは、前記ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与し、前記植物又は植物部分が第2又は第3の除草剤耐性形質をさらに示す、植物又は植物部分。
  17. (a) 配列番号2の配列、またはそのバリアント、パラログ、オルソログ、もしくはホモログを含む変異型TriAポリペプチドをコードする核酸分子;
    (b) 配列番号1の配列、またはそのバリアント、パラログ、オルソログ、もしくはホモログを含む核酸分子;
    (c) 遺伝暗号の縮重の結果として、配列番号2のTriAポリペプチド配列、またはそのバリアント、パラログ、オルソログ、もしくはホモログから導き出すことができる核酸分子であって、対応する、たとえば形質転換されていない、野生型の植物細胞、植物体または植物部位と比べて、増加した除草剤耐性もしくは抵抗性を与える前記核酸分子;
    (d) 配列番号1の核酸分子、またはそのバリアント、パラログ、オルソログ、もしくはホモログを含むポリヌクレオチドの核酸分子配列と、30%以上の同一性を有し、好ましくは40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、もしくはそれ以上の同一性を有する核酸分子であって、対応する、たとえば形質転換されていない、野生型の植物細胞、植物体または植物部位と比べて、増加した除草剤耐性もしくは抵抗性を与える前記核酸分子;
    (e) 配列番号2のTriAポリペプチド配列のアミノ酸配列と、30%以上の同一性を有し、好ましくは40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、もしくはそれ以上の同一性を有する、変異型TriAポリペプチドをコードする核酸分子であって、対応する、たとえば形質転換されていない、野生型の植物細胞、植物体または植物部位と比べて、増加した除草剤耐性もしくは抵抗性を与える前記核酸分子;
    (f) ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で(a)、(b)、(c)、(d)もしくは(e)の核酸分子とハイブリダイズする核酸分子であって、対応する、たとえば形質転換されていない、野生型の植物細胞、植物体または植物部位と比べて、増加した除草剤耐性もしくは抵抗性を与える前記核酸分子;
    からなる一群から選択される、変異型TriAポリペプチドをコードする核酸を含む、単離された、および/または組換え技術で作製された、および/または合成の、核酸分子であって、その変異型TriAポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号2の次の位置:69、70、71、74、82、84、85、87、88、89、91、92、93、96、126、128、129、130、131、155、157、160、167、170、174、180、182、216、217、219、220、246、247、248、249、250、251、298、301、302、304、328に対応する1か所もしくは複数か所において、TriAポリペプチドの野生型アミノ酸配列とは異なる、前記核酸分子。
  18. 請求項17に記載の核酸分子、および植物細胞において作動しうるプロモーターを含有する発現カセット。
  19. プロモーターが、根に特異的なプロモーターである、請求項18に記載の発現カセット。
  20. 請求項17に記載の核酸分子、または請求項18もしくは19に記載の発現カセットを含有するベクター。
  21. 請求項17に記載の核酸配列によりコードされる、単離された、組換えの、および/または化学合成された、変異型TriAポリペプチド、または配列番号2の配列に対して少なくとも80%、90%、95%、98%、99%の同一性を有するポリペプチド又はそのバリアント、誘導体、オルソログ、パラログもしくはホモログであって、その変異型TriAポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号2の次の位置:69、70、71、74、82、84、85、87、88、89、91、92、93、96、126、128、129、130、131、155、157、160、167、170、174、180、182、216、217、219、220、246、247、248、249、250、251、298、301、302、304、328に対応する1か所もしくは複数か所において、TriAポリペプチドの野生型アミノ酸配列とは異なる、前記ポリペプチド。
  22. 請求項1に記載の植物から植物産品を生産する方法であって、植物又はその植物部分を加工して植物産品を得るステップを含む方法。
  23. 植物産品が飼料、種子ミール、油、又は種子処理コーティングした種子である、請求項22に記載の方法。
  24. 植物又はその植物部分から得られた植物産品であって、植物又は植物部分はその細胞の少なくとも一部に、植物細胞で作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含み、前記プロモーターは、前記ポリヌクレオチドによりコードされている変異型TriAポリペプチドを発現させることができ、変異型TriAポリペプチドの発現は、除草剤に対する耐性を植物に付与し、植物又は植物部分はさらに第2又は第3の除草剤耐性形質を示す、植物産品。
  25. 前記産品が飼料、種子ミール、油、又は種子処理コーティングした種子である、請求項24に記載の植物産品。
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