JP2019518184A - 無段変速機 - Google Patents

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Abstract

無段変速機は、ディスク回転軸線まわりに回転可能とされた入力側ディスクおよび出力側ディスクを含んでいる。入力側回転軸線まわりに回転可能とされた入力側リング部材は、入力側コンタクトパッチにおいて入力側ディスクに対して係合している。出力側回転軸線まわりに回転可能とされた出力側リング部材は、出力側コンタクトパッチにおいて出力側ディスクに対して係合している。入力側コンタクトパッチからディスク回転軸線へと延在する第1入力側コンタクトパッチベクトルの長さと、出力側コンタクトパッチからディスク回転軸線へと延在する第1出力側コンタクトパッチベクトルの長さと、の合計は、入力側コンタクトパッチから入力側回転軸線へと延在する第2入力側コンタクトパッチベクトルと、出力側コンタクトパッチから出力側回転軸線へと延在する第2出力側コンタクトパッチベクトルと、の少なくとも一方の長さと比較して、より大い。

Description

本出願に係る請求項は、2014年1月28日に提出した米国仮出願第14/166,336号に基づく優先権を享受するものであり、該仮出願は、参照によりその全体が本明細書に取り込まれる。
本発明は、最大値と最小値との間における無限数の実効ギヤ比にわたって切れ目なく変化し得る無段変速機(CVT)に関するものである。
無段変速機(continuously variable transmission, CVT)は、従来的な手動変速機または従来的な自動変速機と比較して、使用可能なより多くのパワーを提供することができ、より良好な燃費を提供することができ、さらに、より円滑な運転経験を提供することができる、一つのタイプの変速機である。典型的な自動車の変速機は、選択対象をなす固定された数のギヤを含むことができる。そのような変速機は、与えられた数のギヤ比を提供する一つのギヤセットを使用することができる。そのような変速機は、与えられた状況下で最も適切なギヤ比を提供しようとして、ギヤをシフトする。特定のギヤへのスイッチングにより、車両は、最小量のエネルギーで可能であるような最大近辺のパワーを作り出すことができる。
無段変速機(CVT)は、最大値と最小値との間における無限数の実効ギヤ比にわたって切れ目なく変化し得る変速機である。CVTにより、変速比を漸次的に変更することが可能とされる。このことは、固定された数のギヤ比を提示する他の機械的変速機とは、対照的である。CVTは、ある範囲の車両パワーと速度との組合せに関してエンジンをその最大効率の毎分回転数(RPM)で作動させ得ることによって、他の変速機と比較して、より良好な燃費を提供することができる。CVTは、また、ピークパワーを作り出すRPMでエンジンを回転させ得ることにより、車両の性能を最大化するためにも使用することができる。これは、典型的には、ピーク効率が得られるRPMと比較して、より大きい。CVTは、より燃費の良好な車両を作り出すことができる。位置の数がほぼ無制限であることにより、常に適切な量のパワーが使用されることを保証することが補助される。
本明細書において開示されるものは、無段変速機であって、この無段変速機は、ディスク回転軸線まわりに回転可能とされた入力側ディスクを含むことができる。入力側ディスクは、入力側ディスクトラクション面を含むことができる。無段変速機は、ディスク回転軸線まわりに回転可能とされた出力側ディスクをさらに含むことができる。出力側ディスクは、出力側ディスクトラクション面を含むことができる。入力側回転軸線まわりに回転可能とされた入力側リング部材は、入力側回転軸線から入力側リングトラクション面径方向距離のところに位置した入力側リングトラクション面を含むことができる。入力側リングトラクション面は、入力側コンタクトパッチのところにおいて入力側ディスクトラクション面に対して係合することができ、入力側コンタクトパッチは、この入力側コンタクトパッチからディスク回転軸線へと延在する第1入力側コンタクトパッチベクトルの長さに対して実質的に垂直に配向されているとともに、入力側コンタクトパッチから入力側回転軸線へと延在する第2入力側コンタクトパッチベクトルの長さに対して実質的に垂直に配向されている。出力側回転軸線まわりに回転可能とされた出力側リング部材は、出力側回転軸線から出力側リングトラクション面径方向距離のところに位置した出力側リングトラクション面を含むことができる。出力側リングトラクション面は、出力側コンタクトパッチのところにおいて出力側ディスクトラクション面に対して係合することができ、出力側コンタクトパッチは、この出力側コンタクトパッチからディスク回転軸線へと延在する第1出力側コンタクトパッチベクトルの長さに対して実質的に垂直に配向されているとともに、出力側コンタクトパッチから出力側回転軸線へと延在する第2出力側コンタクトパッチベクトルの長さに対して実質的に垂直に配向されている。第1入力側コンタクトパッチベクトルの長さと第1出力側コンタクトパッチベクトルの長さとの合計は、第2入力側コンタクトパッチベクトルと第2出力側コンタクトパッチベクトルとの少なくとも一方の長さと比較して、より大きなものとされている。
以下の説明においては、複数の添付図面を参照する。複数の添付図面にわたって、同様の参照符号は、同様の構成部材を示している。
図1は、速度比セレクタが第1速度比位置に配置された状態で、例示的な無段変速機を示す概略的な断面図である。 図2は、図1の無段変速機を示す断面図であって、様々なコンタクトパッチベクトルの位置および向きを示している。 図3は、速度比セレクタが第1速度比位置に配置された状態で、図1の無段変速機を3−3線に沿った断面でもって示す部分断面図である。 図4は、速度比セレクタが第2速度比位置に配置された状態で、図1の無段変速機を示す概略的な図である。 図5は、速度比セレクタが第2速度比位置に配置された状態で、図4の無段変速機を5−5線に沿った断面でもって示す部分断面図である。 図6は、速度比セレクタが第1速度比位置に配置された状態で、代替的に構成された無段変速機を示す概略的な図である。 図7は、図6の無段変速機を示す断面図であって、様々なコンタクトパッチベクトルの位置および向きを示している。 図8は、速度比セレクタが第1速度比位置に配置された状態で、図6の無段変速機を8−8線に沿った断面でもって示す部分断面図である。 図9は、速度比セレクタが第2速度比位置に配置された状態で、図6の無段変速機を示す概略的な図である。 図10は、速度比セレクタが第2速度比位置に配置された状態で、図9の無段変速機を10−10線に沿った断面でもって示す部分断面図である。 図11は、入力側駆動部材を出力側駆動部材に対して動作可能に連結する単一のリング部材を使用している無段変速機を示す概略的な図であって、リング部材は、第1速度比位置に配置されている。 図12は、リング部材が第2速度比位置に配置された状態で、図11の無段変速機を示す概略的な図である。 図13は、油圧駆動される速度比セレクタを使用している無段変速機を示す概略的な図であって、速度比セレクタは、第1速度比位置に配置されている。 図14は、速度比セレクタが第2速度比位置に配置された状態で、図13の無段変速機を示す概略的な図である。 図15は、さらに他の代替的に構成された無段変速機を示す概略的な図であって、第1速度比位置に配置されたギヤ付きリング部材を使用している。 図16は、図15の無段変速機を16−16線に沿った断面でもって示す部分断面図である。 図17は、リング部材が第2速度比位置に配置された状態で、図15の無段変速機を示す概略的な図である。 図18は、さらに他の代替的に構成された無段変速機を示す概略的な図であって、第1速度比位置に配置された状態の操縦式のリング部材を使用している。 図19は、リング部材が第2速度比位置に配置された状態で、図18の無段変速機を示す概略的な図である。 図20は、さらに他の代替的に構成された無段変速機を示す概略的な図であって、第1速度比位置に配置された状態で図示されている。 図21は、図20に図示された無段変速機を示す端面図である。 図22は、図20の無段変速機を示す概略的な図であって、第2速度比位置に配置された状態で図示されている。
ここで、以下の説明を参照して、また添付図面も参照して、開示されたシステムおよび方法に対する例示的なアプローチについて詳細に説明する。添付図面は、いくつかの可能なアプローチを示しているけれども、添付図面においては必ずしも縮尺が一定ではなく、本発明をより良好に図示して説明するために、ある種の特徴点は、誇張されたり、除去されたり、平面外へと分断されたり、また、部分的に断面とされたり、することができる。さらに、以下の説明は、添付図面に図示されさらに以下の詳細な説明で説明された厳密な態様および構成に関する特許請求の範囲を、排除したり限定したりまた制限したりすることを意図したものではない。
図1を参照すると、例示的な無段変速機40は、入力側シャフト42と出力側シャフト44との間において回転エネルギーを伝達するように動作することができる。入力側シャフト42は、入力側回転軸線46まわりに回転可能であり、出力側シャフト44は、出力側回転軸線48まわりに回転可能である。入力側回転軸線46は、出力側回転軸線48に対して実質的に平行に配置することができる。入力側回転軸線46は、距離50の分だけ、出力側回転軸線48からオフセットすることができる。入力側シャフト42と出力側シャフト44との各々は、ベアリング54によって、ハウジング52内において回転可能に支持することができる。ベアリング54は、限定するものではないけれども、ローラベアリング、ボールベアリング、およびテーパー形状のベアリングを含めた任意の様々な構成を有することができるとともに、他の構成を含むことができる。複数のベアリング54を、および/または、複数のタイプのベアリングを、入力側シャフト42および出力側シャフト44を支持するために使用することができる。入力側シャフト42の位置および向きは、出力側シャフト44に対して全体的に固定されている。
無段変速機40は、入力側駆動機構56と、この入力側駆動機構56から離間して配置された出力側駆動機構58と、を含むことができる。入力側駆動機構56および出力側駆動機構58は、直列的に配置することができる。入力側駆動機構56および出力側駆動機構58は、入力側シャフト42から出力側シャフト44へと回転トルクを伝達するために、互いに協調して動作する。入力側駆動機構56および出力側駆動機構58は、無段変速機40の速度比(例えば、速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(入力側シャフト42の回転速度))を変更するために、選択的に調節することができる。無段変速機40は、速度比を選択的に調節し得るよう動作可能な速度比セレクタ60を使用することができる。
入力側駆動機構56は、第1入力側ディスク62と、この第1入力側ディスク62の近くに配置された第2入力側ディスク64と、を使用することができる。第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64の各々は、ディスク回転軸線66まわりに回転可能である。ディスク回転軸線66は、入力側回転軸線46に対しておよび/または出力側回転軸線48に対して、全体的に平行であるように位置合わせすることができる。ディスク回転軸線66の位置は、入力側回転軸線46に対してのおよび/または出力側回転軸線48に対してのディスク回転軸線66の向きを維持しつつ、入力側回転軸線46に対しておよび/または出力側回転軸線48に対して、選択的に調節することができる。言い換えれば、ディスク回転軸線66は、入力側回転軸線42に対しておよび/または出力側回転軸線44に対してディスク回転軸線66の位置を調節する際に、入力側回転軸線46に対しておよび/または出力側回転軸線48に対して、実質的に平行なままである。
第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64は、ディスク回転軸線66から全体的に径方向外向きに延在している。エッジ67は、第1入力側ディスク62の外周縁を規定している。第1入力側ディスク62は、入力側シャフト42の近くに配置された全体的に凸状で円錐形状の第1入力側ディスクトラクション面68と、第2入力側ディスク64の近くに配置された反対側の内表面70と、を含むことができる。第1入力側ディスク62の内表面70は、例えば図1に示すように、全体的に平面的な表面輪郭を有することができる、あるいは、様々な他の形状および/または輪郭を含むことができる。例えば、内表面70は、第1入力側ディスク62の重量および/または回転慣性を最小化することを補助するために、1つまたは複数の凹所領域を含むことができる。
第1入力側ディスク62は、この第1入力側ディスク62の内表面70から後方側へと延在する内側シャフト72に対して固定的に取り付けることができる。第1入力側ディスク62は、これに代えて、内側シャフト72と一体的に形成することができる。内側シャフト72の長手方向軸線は、ディスク回転軸線66と実質的に一致している。
引き続いて図1を参照すると、エッジ74は、第2入力側ディスク64の外周縁を規定している。第2入力側ディスク64は、第1入力側ディスク62の近くに配置された内表面76と、この内表面76とは反対側に配置された全体的に凸状で円錐形状の第2入力側ディスクトラクション面78と、を含むことができる。第2入力側ディスク64は、図1の視点で見た際に、第1入力側ディスク62の鏡像として全体的に構成することができる。第1入力側ディスク62と同様に、第2入力側ディスク64の内表面76は、例えば図1に示すように、全体的に平面的な表面輪郭を有することができる、あるいは、様々な他の形状および/または輪郭を含むことができる。例えば、内表面76は、第2入力側ディスク64の重量および/または回転慣性を最小化することを補助するために、1つまたは複数の凹所領域を含むことができる。
第2入力側ディスク64は、この第2入力側ディスク64の第2入力側ディスクトラクション面78から後方側に延在する中空円筒形状の外側シャフト80に対して固定的に取り付けることができる。第2入力側ディスク64は、これに代えて、外側シャフト80と一体的に形成することができる。外側シャフト80の長手方向軸線は、ディスク回転軸線66と実質的に一致している。外側シャフト80は、内側シャフト72を受領するために、長尺の外側シャフト通路82を含んでいる。外側シャフト通路82は、ディスク回転軸線66に沿って長手方向に延在している。内側シャフト72および外側シャフト80は、ディスク回転軸線66に沿って軸線方向に互いに相対移動可能とされている。これにより、第1入力側ディスクトラクション面68と第2入力側ディスクトラクション面68との間の距離D1を、選択的に変更することができる。内側シャフト72および外側シャフト80は、互いに相対回転可能であるように構成することができる、あるいはこれに代えて、互いに相対回転しないものとすることができる。後者の構成は、例えば、内側シャフト72と外側シャフト80との間の軸線方向移動を可能とするとともに同時に内側シャフト72と外側シャフト80との相対回転を防止するスプラインを使用することによって、実現することができる。いずれにしても、内側シャフト72および外側シャフト80は、軸線方向においては互いに全体的に自由に相対移動することができる。
出力側駆動機構58は、入力側駆動機構56と同様に構成することができ、例えば、第1出力側ディスク84と、この第1出力側ディスク84の近くに配置された第2出力側ディスク86と、を含むことができる。第1出力側ディスク84および第2出力側ディスク86の各々は、ディスク回転軸線66まわりに回転可能である。第1出力側ディスク84および第2出力側ディスク86は、ディスク回転軸線66から全体的に径方向外向きに延在している。
エッジ88は、第1出力側ディスク84の外周縁を規定している。第1出力側ディスク84は、出力側シャフト44の近くに配置された全体的に凸状で円錐形状の第1出力側ディスクトラクション面90と、第2出力側ディスク86の近くに配置された反対側の内表面92と、を含むことができる。第1出力側ディスク84の内表面92は、例えば図1に示すように、全体的に平面的な表面輪郭を有することができる、あるいは、様々な他の形状および/または輪郭を含むことができる。例えば、内表面92は、第1出力側ディスク84の重量および/または回転慣性を最小化することを補助するために、1つまたは複数の凹所領域を含むことができる。
第1出力側ディスク84は、内側シャフト72のうちの、第1入力側ディスク62とは反対側の端部93に対して、固定的に取り付けることができ、これにより、第1入力側ディスク62と第1出力側ディスク84とを、ディスク回転軸線66まわりにおいて動作可能に一体回転させることができる。組立を容易とするために、内側シャフト72の端部93と第1出力側ディスク84とは、結合ネジ山を含むことができ、これにより、第1出力側ディスク84を、内側シャフト72上へと、ねじ止めすることができる。第1出力側ディスク84を内側シャフト72の端部83に対して取り付けるためには、また、少し例示するならば例えばボルト、リベット、ネジ、接着、ろう付け、および溶接といったような他の固定機構を使用することもできる。これに代えて、第1出力側ディスク84は、内側シャフト72と一体的に形成することができる。
引き続いて図1を参照すると、エッジ94は、第2出力側ディスク86の外周縁を規定している。第2出力側ディスク86は、第1出力側ディスク84の近くに配置された内表面96と、この内表面96とは反対側に配置された全体的に凸状で円錐形状の第2入力側ディスクトラクション面98と、を含むことができる。第2出力側ディスク86は、図1の視点で見た際に、第1出力側ディスク84の鏡像として全体的に構成することができる。第1出力側ディスク84と同様に、第2出力側ディスク86の内表面98は、例えば図1に示すように、全体的に平面的な表面輪郭を有することができる、あるいは、様々な他の形状および/または輪郭を含むことができる。例えば、内表面96は、第2出力側ディスク86の重量および/または回転慣性を最小化することを補助するために、1つまたは複数の凹所領域を含むことができる。
第2出力側ディスク86は、外側シャフト80の端部100に対して固定的に取り付けることができ、これにより、第2入力側ディスク64と第2出力側ディスク86とを、ディスク回転軸線66まわりにおいて動作可能に一体回転させることができる。組立を容易とするために、外側シャフト80の端部100と第2出力側ディスク86とは、結合ネジ山を含むことができ、これにより、第2出力側ディスク86を、外側シャフト80上へと、ねじ止めすることができる。第2出力側ディスク86を外側シャフト80の端部100に対して取り付けるためには、また、少し例示するならば例えばボルト、リベット、ネジ、接着、ろう付け、および溶接といったような他の固定機構を使用することもできる。これに代えて、第2出力側ディスク86は、外側シャフト80と一体的に形成することができる。
第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64と同様に、第1出力側ディスク84および第2出力側ディスク86は、ディスク回転軸線66に沿って軸線方向に互いに相対移動可能とされている。これにより、第1出力側ディスクトラクション面90と第2出力側ディスクトラクション面98との間の距離D2を、選択的に変更することができる。
入力側駆動機構56は、入力側シャフト42との同時回転のために入力側シャフト42に対して固定的に連結された入力側リング部材102を含むことができる。入力側リング部材102は、第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64を入力側シャフト42に対して回転可能に連結するように動作する。入力側リング部材102の位置および向きは、入力側シャフト42に対して実質的に固定されたままである。入力側リング部材102は、閉塞端部106とは反対側に配置された開放端部104を有した実質的にC字形状の構成を有することができる。閉塞端部106は、入力側シャフト42に対して固定的に取り付けることができる、あるいは、入力側シャフト42と一体的に形成することができる。入力側リング部材102の開放端部104には、全体的に円形の開口103が、周縁エッジ108によって規定されている。
第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64は、それぞれ対応する内側シャフト72および外側シャフト80が入力側リング部材102の開口103を通して延在するようにして、入力側リング部材102の内部キャビティ110内に配置することができる。開口103は、入力側リング部材102の内部キャビティ110内に第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64を容易に配置し得るよう、これら両ディスクよりも大きなサイズとすることができる。
入力側リング部材102は、第1入力側ディスク62の第1入力側ディスクトラクション面68に対して係合可能な入力側リング第1トラクション面112と、第2入力側ディスクトラクション面78に対して係合可能な入力側リング第2トラクション面114と、を含むことができる。入力側リング第1トラクション面112および入力側リング第2トラクション面114は、入力側リング部材102の内表面116から内方に延出した連続的なリングとして構成することができる。入力側リング第1トラクション面112および入力側リング第2トラクション面114は、入力側回転軸線46から半径117のところに位置することができる。入力側リング第2トラクション面114は、入力側リング部材102の開口103のごく近傍に配置することができる。入力側リング第1トラクション面は、入力側リング部材102のうちの、入力側シャフト42に対して取り付けられた側面に沿って、入力側リング第2トラクション面114に対向して配置することができる。
出力側駆動機構58は、出力側シャフト44との同時回転のために出力側シャフト44に対して固定的に連結された出力側リング部材118を含むことができる。出力側リング部材118は、第1出力側ディスク84および第2出力側ディスク86を出力側シャフト44に対して回転可能に連結するように動作する。出力側リング部材118の位置および向きは、出力側シャフト44に対して実質的に固定されたままである。出力側リング部材118は、閉塞端部122とは反対側に配置された開放端部120を有した実質的にC字形状の構成を有することができる。閉塞端部122は、出力側シャフト44に対して固定的に取り付けることができる、あるいは、出力側シャフト44と一体的に形成することができる。出力側リング部材118の開放端部120には、全体的に円形の開口124が、周縁エッジ126によって規定されている。
第1出力側ディスク84および第2出力側ディスク86は、それぞれ対応する内側シャフト72および外側シャフト80が出力側リング部材118の開口124を通して延在するようにして、出力側リング部材118の内部キャビティ130内に配置することができる。開口124は、出力側リング部材118の内部キャビティ130内に第1出力側ディスク84および第2出力側ディスク86を容易に配置し得るよう、これら両ディスクよりも大きなサイズとすることができる。
出力側リング部材118は、第1出力側ディスク84の第1出力側ディスクトラクション面90に対して係合可能な出力側リング第1トラクション面132と、第2出力側ディスクトラクション面98に対して係合可能な出力側リング第2トラクション面134と、を含むことができる。出力側リング第1トラクション面132および出力側リング第2トラクション面134は、出力側リング部材118の内表面138から全体的に内方に延出した連続的なリングとして構成することができる。出力側リング第1トラクション面132および出力側リング第2トラクション面134は、出力側回転軸線48から半径136のところに位置することができる。出力側リング第2トラクション面134は、出力側リング部材118の開口124のごく近傍に配置することができる。出力側リング第1トラクション面132は、出力側リング部材118のうちの、出力側シャフト44に対して取り付けられた側面に沿って、出力側リング第2トラクション面134に対向して配置することができる。
無段変速機40は、入力側シャフト42から出力側シャフト44へとトルクを伝達するように動作する。入力側シャフト42からのトルクは、入力側リング部材102から第1入力側ディスク62へと、入力側リング第1トラクション面112が第1入力側ディスクトラクション面78に対して係合している第1入力側コンタクトパッチ140を通して伝達することができるとともに、第2入力側ディスク64へと、入力側リング第2トラクション面114が第2入力側ディスクトラクション面78に対して係合している第2入力側コンタクトパッチ142を通して伝達することができる。第1入力側コンタクトパッチ140および第2入力側コンタクトパッチ142は、ディスク回転軸線66から半径143のところに位置している。第1入力側コンタクトパッチ140および第2入力側コンタクトパッチ142の半径143は、無段変速機40の速度比が変更されるにつれて、変更される。内側シャフト72は、第1入力側ディスク62から第1出力側ディスク84へと、トルクを伝達する。外側シャフト80は、第2入力側ディスク64から第2出力側ディスク86へと、トルクを伝達する。トルクは、第1出力側ディスク84から出力側リング部材118へと、出力側リング第1トラクション面132が第1出力側ディスクトラクション面90に対して係合している第1出力側コンタクトパッチ144を通して、伝達することができる。トルクは、第2出力側ディスク86から出力側リング部材118へと、出力側リング第2トラクション面134が第2出力側ディスクトラクション面134に対して係合している第2出力側コンタクトパッチ146を通して、伝達することができる。第1出力側コンタクトパッチ144および第2出力側コンタクトパッチ146は、ディスク回転軸線66から半径147のところに位置している。説明の便宜上、第1コンタクトパッチ144および第2コンタクトパッチ146が、共通の平面内に出現するものとして図示されており、これにより、ディスク回転軸線66の直径の反対側に配置されている(すなわち、約180°離間している)ことに注意されたい。しかしながら、実用的には、第1コンタクトパッチ144および第2コンタクトパッチ146は、面外に位置することができ、これにより、第1コンタクトパッチおよび第2コンタクトパッチの互いに対しての角度位置を、180°とは異なるものとすることができる。第1出力側コンタクトパッチ144および第2出力側コンタクトパッチ146の半径147は、無段変速機40の速度比が変更されるにつれて、変更される。出力側リング部材118は、第1出力側ディスク84および第2出力側ディスク86から、出力側シャフト44へと、トルクを伝達するように動作する。
無段変速機40の速度比は、第1入力側コンタクトパッチ140および第2入力側コンタクトパッチ142の径方向位置143の関数であるとともに、第1出力側コンタクトパッチ144および第2出力側コンタクトパッチ146の径方向位置147の関数である。無段変速機40の速度比は、入力側リング第1トラクション面112および入力側リング第2トラクション面114がそれぞれ対応する第1入力側ディスクトラクション面68および第2入力側ディスクトラクション面78に対して係合している径方向位置(すなわち、第1入力側コンタクトパッチ140および第2入力側コンタクトパッチ142の径方向位置143)によって、部分的に決定される。出力側シャフト44の回転速度は、入力側シャフト42の回転速度に対して、第1入力側コンタクトパッチ140および第2入力側コンタクトパッチ142の径方向位置143が増大するにつれて、減少する。他方、出力側シャフト44の回転速度は、第1入力側コンタクトパッチ140および第2入力側コンタクトパッチ142の径方向位置143が減少するにつれて、増大する。出力側リング第1トラクション面132および出力側リング第2トラクション面134がそれぞれ対応する第1出力側ディスクトラクション面90および第2出力側ディスクトラクション面98に対して係合している径方向位置(すなわち、第1出力側コンタクトパッチ144および第2出力側コンタクトパッチ146の径方向位置147)は、逆の効果を有している。出力側シャフト44の回転速度は、入力側シャフト42の回転速度に対して、第1出力側コンタクトパッチ144および第2出力側コンタクトパッチ146の径方向位置147が増大するにつれて、増大する。他方、出力側シャフト44の回転速度は、第1出力側コンタクトパッチ144および第2出力側コンタクトパッチ146の径方向位置147が減少するにつれて、減少する。
速度比は、入力側回転軸線46に対してのおよび出力側回転軸線48に対してのディスク回転軸線66の位置を移動させることによって、これにより、入力側リング部材102が第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64に対して係合している径方向位置143に影響を及ぼすことにより、また、出力側リング部材118が第1出力側ディスク84および第2出力側ディスク86に対して係合している径方向位置147に影響を及ぼすことにより、選択的に調節することができる。第1入力側ディスク46が内側シャフト72を介して第1出力側ディスク84に対して連結されていることのために、および、第2入力側ディスク64が外側シャフト80を介して第2出力側ディスク86に対して連結されていることのために、第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64のすべての移動は、第1出力側ディスク84および第2出力側ディスク86のそれぞれ対応する移動となる。例えば、第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64を(図1の視点で見た際に)径方向上向きに移動させることは、第1出力側ディスクおよび第2出力側ディスクをも径方向上向きに移動させる。他方、第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64を(図1の視点で見た際に)径方向下向きに移動させることは、第1出力側ディスクおよび第2出力側ディスクをも径方向下向きに移動させる。
図2を参照すると、第1入力側コンタクトパッチ140は、第1入力側コンタクトパッチ140からディスク回転軸線66へと延在する第1入力側コンタクトパッチベクトル154に対して実質的に垂直に位置合わせされているとともに、第1入力側コンタクトパッチ140から入力側回転軸線46へと延在する第2入力側コンタクトパッチベクトルの長さ156に対して実質的に垂直に位置合わせされている。同様に、第1出力側コンタクトパッチ146は、第1出力側コンタクトパッチ146からディスク回転軸線66へと延在する第1出力側コンタクトパッチベクトル158に対して実質的に垂直に位置合わせされているとともに、第1出力側コンタクトパッチ146から出力側回転軸線48へと延在する第2出力側コンタクトパッチベクトル160に対して実質的に垂直に位置合わせされている。無段変速機40の様々な構成部材の構成および配置は、第1入力側コンタクトパッチベクトル154の長さと第1出力側コンタクトパッチベクトル158の長さとの合計が、第2入力側コンタクトパッチベクトル156の長さと比較して、また、第2出力側コンタクトパッチベクトル160の長さと比較して、より大きなものとされている。以下の関係式は、すべての速度比に関して成立する。
A.((第1入力側コンタクトパッチベクトル154の長さ)+(第1出力側コンタクトパッチベクトル158の長さ))>(第2入力側コンタクトパッチベクトル156の長さ)、
B.((第1入力側コンタクトパッチベクトル154の長さ)+(第1出力側コンタクトパッチベクトル158の長さ))>(第2出力側コンタクトパッチベクトル160の長さ)。
同様の関係式は、また、第2入力側コンタクトパッチ142および第2出力側コンタクトパッチ144に関しても、成立する。例えば、第2入力側コンタクトパッチ142からディスク回転軸線66へと延在し第2入力側コンタクトパッチ142に対して実質的に垂直に位置合わせされた第1入力側コンタクトパッチベクトルの長さと、第2出力側コンタクトパッチ146からディスク回転軸線66へと延在し第2出力側コンタクトパッチ146に対して実質的に垂直に位置合わせされた第1出力側コンタクトパッチベクトルの長さと、の合計は、第2入力側コンタクトパッチ142から入力側回転軸線46へと延在し第2出力側コンタクトパッチ142に対して実質的に垂直に位置合わせされた第2入力側コンタクトパッチベクトルの長さと、第2出力側コンタクトパッチ146から出力側回転軸線48へと延在し第2出力側コンタクトパッチ146に対して実質的に垂直に位置合わせされた第2出力側コンタクトパッチベクトルの長さと、の少なくとも一方と比較して、より大きなものとされている。
図1、図3〜図5を参照すると、速度比セレクタ60を、無段変速機40の速度比を選択的に調節するために使用することができる。速度比セレクタ60は、種々の様々な構成のうちの任意の構成を有することができる。速度比セレクタ60は、入力側リング102に対しての第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64の位置を調節し得るとともに、出力側リング118に対しての第1出力側ディスク84および第2出力側ディスク86の位置を調節し得るような、任意のデバイスを使用することができる。これは、例えば、入力側回転軸線46に対してのおよび/または出力側回転軸線48に対してのディスク回転軸線66の位置を選択的に調節することによって、実現することができる。速度比セレクタ60の1つの可能な構成の例が、添付図面に図示されている。速度比セレクタ60は、例えば、一対の相互連結されたリンクを含むことができ、この一対の相互連結されたリンクは、外側シャフト80をハウジング52に対して動作可能に連結し、したがって、内側シャフト72、第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64、および第1出力側ディスク84および第2出力側ディスク86をハウジング52に対して動作可能に連結する。速度比セレクタ60は、入力側回転軸線46に対してのおよび出力側回転軸線48に対してのディスク回転軸線66の位置を変更するように動作し、これにより、速度比を変更するように動作する。速度比セレクタ60は、外側シャフト80に対して回転可能に取り付けられた第1リンク148と、この第1リンク148とハウジング52とに対して回転可能に取り付けられた第2リンク150と、を含むことができる。速度比セレクタ60は、速度比セレクタ60の回転ポイントのところに配置された1つまたは複数のベアリング152を使用することができる。速度比は、第1リンク148および第2リンク150を交互的に収縮伸張させ、これにより、ディスク回転軸線66とハウジング52との間の距離を変更することにより、したがって、入力側回転軸線46に対してのおよび出力側回転軸線48に対してのディスク回転軸線66の位置を変更することにより、変更することができる。
図1および図3は、第1速度比位置に配置された速度比セレクタ60を示しており、この第1速度比位置においては、第1リンク148と第2リンク150とが、完全に伸張されている。この位置においては、入力側リング部材102は、外側エッジ67、74の近傍において第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64に対して係合しており、出力側リング部材118は、ディスク回転軸線66に向けて近寄ったところにおいて第1出力側ディスク84および第2出力側ディスク86に対して係合している。この構成は、最小の速度比(例えば、速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(入力側シャフト42の回転速度))を作り出し、この最小の速度比においては、出力側シャフト44は、入力側シャフト42と比較して、より小さな回転速度を有している。
図4および図5は、第2速度比位置に配置された速度比セレクタ60を示しており、この第2速度比位置においては、第1リンク148と第2リンク150とが、完全に収縮されている。この位置においては、出力側リング部材118は、外側エッジ88、94の近傍において第1出力側ディスク84および第2出力側ディスク86に対して係合しており、入力側リング部材102は、ディスク回転軸線66に向けて近寄ったところにおいて第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64に対して係合している。この構成は、最大の速度比を作り出し、この最大の速度比においては、出力側シャフト44は、入力側シャフト42と比較して、より小さな回転速度を有している。速度比セレクタ60は、第1速度比位置(例えば、図1および図3に示すような位置)と、第2速度比位置(例えば、図4および図5に示すような位置)と、の間において、無限に調節可能とすることができる。
添付図面に図示された速度比セレクタ60は、無段変速機の速度比を選択的に調節するために使用し得る様々なタイプのおよび様々な構成のアクチュエータの単なる一例に過ぎない。他のタイプのおよび他の構成の駆動機構を使用することもできる。例えば、速度比セレクタ60は、電気機械的アクチュエータ、油圧アクチュエータ、空気圧式アクチュエータ、機械的アクチュエータ、およびこれらの組合せを含むことができる。入力側リング部材102に対しての第1入力側ディスク62および第2入力側ディスク64の径方向位置を選択的に調節し得るおよび出力側リング部材118に対しての第1出力側ディスク84および第2出力側ディスク86の径方向位置を選択的に調節し得る他の機構は、また、無段変速機40の速度比を選択的に調節するためにも使用することができる。
図6を参照すると、代替的に構成された無段変速機200は、入力側シャフト42と出力側シャフト44との間において回転エネルギーを伝達するように動作することができる。入力側シャフト42は、入力側回転軸線46まわりに回転可能であり、出力側シャフト44は、出力側回転軸線48まわりに回転可能である。入力側回転軸線46は、出力側回転軸線48に対して実質的に平行に配置することができる。入力側回転軸線46は、距離50の分だけ、出力側回転軸線48からオフセットすることができる。入力側シャフト42と出力側シャフト44との各々は、ベアリング54によって、ハウジング52内において回転可能に支持することができる。入力側シャフト42の位置および向きは、出力側シャフト44に対して、全体的に固定されている。オフセット距離50は、動作流体の粘性の変化を補償するために、使用することができる。
無段変速機200は、入力側駆動機構202と、この入力側駆動機構202から離間して配置された出力側駆動機構204と、を含むことができる。入力側駆動機構202および出力側駆動機構204は、入力側シャフト42から出力側シャフト44へと回転トルクを伝達するために、互いに協調して動作する。入力側駆動機構202および出力側駆動機構204は、直列的に配置することができる。入力側駆動機構202および出力側駆動機構204は、無段変速機200の速度比(例えば、速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(入力側シャフト42の回転速度))を変更するために、選択的に調節することができる。無段変速機200は、速度比を選択的に調節し得るよう動作可能な速度比セレクタ60を使用することができる。
入力側駆動機構202は、第1入力側ディスク206と、この第1入力側ディスク206の近くに配置された第2入力側ディスク208と、を使用することができる。第1入力側ディスク206および第2入力側ディスク208の各々は、ディスク回転軸線210まわりに回転可能である。ディスク回転軸線210は、入力側回転軸線46に対しておよび/または出力側回転軸線48に対して、全体的に平行であるように位置合わせすることができる。ディスク回転軸線210の位置は、入力側回転軸線46に対してのおよび/または出力側回転軸線48に対してのディスク回転軸線210の向きを維持しつつ、入力側回転軸線46に対しておよび/または出力側回転軸線48に対して、選択的に調節することができる。言い換えれば、ディスク回転軸線210は、入力側回転軸線42に対しておよび/または出力側回転軸線44に対してディスク回転軸線210の位置を調節する際に、入力側回転軸線46に対しておよび/または出力側回転軸線48に対して、実質的に平行なままである。
第1入力側ディスク206および第2入力側ディスク208は、ディスク回転軸線210から全体的に径方向外向きに延在している。エッジ212は、第1入力側ディスク206の外周縁を規定している。第1入力側ディスク206は、入力側シャフト42とは反対向きに配置されたおよび第2入力側ディスク208の近くに配置された全体的に凸状で円錐形状の第1入力側ディスクトラクション面214を含むことができる。この入力側ディスクトラクション面214の反対側では、外表面216が、入力側シャフト42の近くに配置されている。第1入力側ディスク206の外表面216は、例えば図6に示すように、全体的に平面的な表面輪郭を有することができる、あるいは、様々な他の形状および/または輪郭を含むことができる。例えば、内表面216は、第1入力側ディスク206の重量および/または回転慣性を最小化することを補助するために、1つまたは複数の凹所領域を含むことができる。
第1入力側ディスク206は、第1入力側ディスク206の第1入力側ディスクトラクション面214から後方側へと延在する内側シャフト218に対して固定的に取り付けることができる。第1入力側ディスク206は、これに代えて、内側シャフト218と一体的に形成することができる。内側シャフト218の長手方向軸線は、ディスク回転軸線210と実質的に一致している。
引き続いて図6を参照すると、エッジ220は、第2入力側ディスク208の外周縁を規定している。第2入力側ディスク208は、第1入力側ディスク206の近くに配置された全体的に凸状で円錐形状の第2入力側ディスクトラクション面222と、この第2入力側ディスクトラクション面222とは反対側に配置された外表面224と、を含むことができる。第2入力側ディスク208は、図6の視点で見た際に、第1入力側ディスク206の鏡像として全体的に構成することができる。第1入力側ディスク206と同様に、第2入力側ディスク208の外表面224は、例えば図6に示すように、全体的に平面的な表面輪郭を有することができる、あるいは、様々な他の形状および/または輪郭を含むことができる。例えば、外表面224は、第2入力側ディスク208の重量および/または回転慣性を最小化することを補助するために、1つまたは複数の凹所領域を含むことができる。
第2入力側ディスク208は、この第2入力側ディスク208の外表面224から後方側に延在する中空円筒形状の外側シャフト226に対して固定的に取り付けることができる。第2入力側ディスク208は、これに代えて、外側シャフト226と一体的に形成することができる。外側シャフト226の長手方向軸線は、ディスク回転軸線210と実質的に一致している。外側シャフト226は、内側シャフト218を受領するために、長尺の外側シャフト通路228を含んでいる。外側シャフト通路226は、ディスク回転軸線210に沿って長手方向に延在している。内側シャフト218および外側シャフト226は、ディスク回転軸線210に沿って軸線方向に互いに相対移動可能とされている。これにより、第1入力側ディスクトラクション面214と第2入力側ディスクトラクション面22との間の距離D1を、選択的に変更することができる。内側シャフト218および外側シャフト226は、互いに相対回転可能であるように構成することができる、あるいはこれに代えて、互いに相対回転しないものとすることができる。後者の構成は、例えば、内側シャフト218と外側シャフト226との間の軸線方向移動を可能とするとともに同時に内側シャフト218と外側シャフト226との相対回転を防止するスプラインを使用することによって、実現することができる。いずれにしても、内側シャフト218および外側シャフト226は、軸線方向においては互いに全体的に自由に相対移動することができる。
出力側駆動機構204は、入力側駆動機構202と同様に構成することができ、例えば、第1出力側ディスク230と、この第1出力側ディスク230の近くに配置された第2出力側ディスク232と、を含むことができる。第1出力側ディスク230および第2出力側ディスク232の各々は、ディスク回転軸線210まわりに回転可能である。第1出力側ディスク230および第2出力側ディスク232は、ディスク回転軸線210から全体的に径方向外向きに延在している。
エッジ234は、第1出力側ディスク230の外周縁を規定している。第1出力側ディスク230は、出力側シャフト44とは反対向きに配置されたおよび第2出力側ディスク232の近くに配置された全体的に凸状で円錐形状の第1出力側ディスクトラクション面236を含むことができる。第1出力側ディスク230の外表面238は、例えば図6に示すように、全体的に平面的な表面輪郭を有することができる、あるいは、様々な他の形状および/または輪郭を含むことができる。例えば、外表面238は、第1出力側ディスク230の重量および/または回転慣性を最小化することを補助するために、1つまたは複数の凹所領域を含むことができる。
第1出力側ディスク230は、内側シャフト218のうちの、第1入力側ディスク206とは反対側の端部240に対して、固定的に取り付けることができ、これにより、第1入力側ディスク206と第1出力側ディスク230とを、ディスク回転軸線210まわりにおいて動作可能に一体回転させることができる。組立を容易とするために、内側シャフト218の端部240と第1出力側ディスク230とは、結合ネジ山を含むことができ、これにより、第1出力側ディスク230を、内側シャフト218上へと、ねじ止めすることができる。第1出力側ディスク230を内側シャフト218の端部240に対して取り付けるためには、また、少し例示するならば例えばボルト、リベット、ネジ、接着、ろう付け、および溶接といったような他の固定機構を使用することもできる。これに代えて、第1出力側ディスク230は、内側シャフト218と一体的に形成することができる。
引き続いて図6を参照すると、エッジ242は、第2出力側ディスク232の外周縁を規定している。第2出力側ディスク232は、第1出力側ディスク230の近くに配置されたおよび外表面246とは反対側に配置された全体的に凸状で円錐形状の第2出力側ディスクトラクション面244を含むことができる。第2出力側ディスク232は、図6の視点で見た際に、第1出力側ディスク230の鏡像として全体的に構成することができる。第1出力側ディスク230と同様に、第2出力側ディスク232の外表面246は、例えば図6に示すように、全体的に平面的な表面輪郭を有することができる、あるいは、様々な他の形状および/または輪郭を含むことができる。例えば、外表面246は、第2出力側ディスク232の重量および/または回転慣性を最小化することを補助するために、1つまたは複数の凹所領域を含むことができる。
第2出力側ディスク232は、外側シャフト226の端部248に対して固定的に取り付けることができ、これにより、第2入力側ディスク208と第2出力側ディスク232とを、ディスク回転軸線210まわりにおいて動作可能に一体回転させることができる。組立を容易とするために、外側シャフト226の端部248と第2出力側ディスク232とは、結合ネジ山を含むことができ、これにより、第2出力側ディスク232を、外側シャフト226上へと、ねじ止めすることができる。第2出力側ディスク232を外側シャフト226の端部248に対して取り付けるためには、また、少し例示するならば例えばボルト、リベット、ネジ、接着、ろう付け、および溶接といったような他の固定機構を使用することもできる。これに代えて、第2出力側ディスク232は、外側シャフト226と一体的に形成することができる。
第1入力側ディスク206および第2入力側ディスク208と同様に、第1出力側ディスク230および第2出力側ディスク232は、ディスク回転軸線210に沿って軸線方向に互いに相対移動可能とされている。これにより、第1出力側ディスクトラクション面236と第2出力側ディスクトラクション面244との間の距離D2を、選択的に変更することができる。
入力側駆動機構202は、入力側シャフト42との同時回転のために入力側シャフト42に対して固定的に連結された入力側リング部材250を含むことができる。入力側リング部材250は、第1入力側ディスク206および第2入力側ディスク208を入力側シャフト42に対して回転可能に連結するように動作する。入力側リング部材250の位置および向きは、入力側シャフト42に対して実質的に固定されたままである。入力側リング部材250は、閉塞端部256とは反対側に配置された開放端部254を有した実質的にC字形状の構成を有することができる。閉塞端部256は、入力側シャフト42に対して固定的に取り付けることができる、あるいは、入力側シャフト42と一体的に形成することができる。入力側リング部材250の開放端部254には、全体的に円形の開口252が、周縁エッジ258によって規定されている。
第1入力側ディスク206は、内側シャフト218が入力側リング部材250の開口252を通して延在するようにして、入力側リング部材250の内部キャビティ260内に配置することができる。開口252は、入力側リング部材250の内部キャビティ260内に第1入力側ディスク206を容易に配置し得るよう、このディスクよりも大きなサイズとすることができる。第2入力側ディスク208は、開口252の近くにおいて入力側リング部材250の外側に配置することができる。
入力側リング部材250は、第1入力側ディスク206の第1入力側ディスクトラクション面214に対して係合可能な入力側リング第1トラクション面262と、第2入力側ディスクトラクション面222に対して係合可能な入力側リング第2トラクション面264と、を含むことができる。入力側リング第1トラクション面262および入力側リング第2トラクション面264は、連続的なリングとして構成することができる。入力側リング第1トラクション面262および入力側リング第2トラクション面264は、入力側回転軸線46から半径265のところに位置することができる。入力側リング第1トラクション面262および入力側リング第2トラクション面264は、入力側リング部材250の開口252のごく近傍に配置することができる。入力側リング第1トラクション面262および入力側リング第2トラクション面264は、全体的に逆向きとされており、第1入力側リング第1トラクション面262は、内部キャビティ260内に向けて全体的に内向きに延出されており、入力側リング第2トラクション面264は、全体的に外向きに延出されていて内部キャビティ260から離間している。
出力側駆動機構204は、出力側シャフト44との同時回転のために出力側シャフト44に対して固定的に連結された出力側リング部材266を含むことができる。出力側リング部材266は、第1出力側ディスク230および第2出力側ディスク232を出力側シャフト44に対して回転可能に連結するように動作する。出力側リング部材266の位置および向きは、出力側シャフト44に対して実質的に固定されたままである。出力側リング部材266は、閉塞端部270とは反対側に配置された開放端部268を有した実質的にC字形状の構成を有することができる。閉塞端部270は、出力側シャフト44に対して固定的に取り付けることができる、あるいは、出力側シャフト44と一体的に形成することができる。出力側リング部材266の開放端部270には、全体的に円形の開口272が、周縁エッジ274によって規定されている。
第1出力側ディスク230は、内側シャフト218が出力側リング部材266の開口268を通して延在するようにして、出力側リング部材266の内部キャビティ276内に配置することができる。開口268は、出力側リング部材266の内部キャビティ276内に第1出力側ディスク230を容易に配置し得るよう、このディスクよりも大きなサイズとすることができる。第2出力側ディスク232は、開口268の近くにおいて出力側リング部材266の外側に配置することができる。
出力側リング部材266は、第1出力側ディスク230の第1出力側ディスクトラクション面236に対して係合可能な出力側リング第1トラクション面278と、第2出力側ディスクトラクション面244に対して係合可能な出力側リング第2トラクション面280と、を含むことができる。出力側リング第1トラクション面278および出力側リング第2トラクション面280は、連続的なリングとして構成することができる。出力側リング第1トラクション面278および出力側リング第2トラクション面280は、出力側回転軸線46から半径281のところに位置することができる。出力側リング第1トラクション面278および出力側リング第2トラクション面280は、出力側リング部材266の開口268のごく近傍に配置することができる。出力側リング第1トラクション面278および出力側リング第2トラクション面280は、全体的に逆向きとされており、第1出力側リングトラクション面278は、内部キャビティ276内に向けて全体的に内向きに延出されており、出力側リング第2トラクション面280は、全体的に外向きに延出されていて内部キャビティ276から離間している。
図6を参照すると、無段変速機200は、入力側シャフト42から出力側シャフト44へとトルクを伝達するように動作する。入力側シャフト42からのトルクは、入力側リング部材250から第1入力側ディスク206へと、入力側リング第1トラクション面262が第1入力側ディスクトラクション面214に対して係合している第1入力側コンタクトパッチ282を通して伝達することができるとともに、第2入力側ディスク208へと、入力側リング第2トラクション面264が第2入力側ディスクトラクション面222に対して係合している第2入力側コンタクトパッチ284を通して伝達することができる。第1入力側コンタクトパッチ282および第2入力側コンタクトパッチ284は、ディスク回転軸線210から半径285のところに位置している。第1入力側コンタクトパッチ282および第2入力側コンタクトパッチ284の半径285は、無段変速機200の速度比が変更されるにつれて、変更される。内側シャフト218は、第1入力側ディスク206から第1出力側ディスク230へと、トルクを伝達する。外側シャフト226は、第2入力側ディスク208から第2出力側ディスク232へと、トルクを伝達する。トルクは、第1出力側ディスク230から出力側リング部材266へと、出力側リング第1トラクション面278が第1出力側ディスクトラクション面236に対して係合している第1出力側コンタクトパッチ286を通して、伝達することができる。トルクは、第2出力側ディスク232から出力側リング部材266へと、出力側リング第2トラクション面280が第2出力側ディスクトラクション面244に対して係合している第2出力側コンタクトパッチ288を通して、伝達することができる。第1出力側コンタクトパッチ286および第2出力側コンタクトパッチ288は、ディスク回転軸線210から半径289のところに位置している。第1出力側コンタクトパッチ286および第2出力側コンタクトパッチ288の半径289は、無段変速機200の速度比が変更されるにつれて、変更される。出力側リング部材266は、第1出力側ディスク230および第2出力側ディスク232から、出力側シャフト44へと、トルクを伝達するように動作する。
無段変速機200の速度比は、第1入力側コンタクトパッチ282および第2入力側コンタクトパッチ284の径方向位置285の関数であるとともに、第1出力側コンタクトパッチ286および第2出力側コンタクトパッチ288の径方向位置289の関数である。無段変速機200の速度比は、入力側リング第1トラクション面262および入力側リング第2トラクション面264がそれぞれ対応する第1入力側ディスクトラクション面214および第2入力側ディスクトラクション面222に対して係合している径方向位置(すなわち、第1入力側コンタクトパッチ282および第2入力側コンタクトパッチ284の径方向位置285)によって、部分的に決定される。出力側シャフト44の回転速度は、入力側シャフト42の回転速度に対して、第1入力側コンタクトパッチ282および第2入力側コンタクトパッチ284の径方向位置285が増大するにつれて、減少する。他方、出力側シャフト44の回転速度は、第1入力側コンタクトパッチ282および第2入力側コンタクトパッチ284の径方向位置285が減少するにつれて、増大する。出力側リング第1トラクション面278および出力側リング第2トラクション面280がそれぞれ対応する第1出力側ディスクトラクション面236および第2出力側ディスクトラクション面244に対して係合している径方向位置(すなわち、第1出力側コンタクトパッチ286および第2出力側コンタクトパッチ288の径方向位置289)は、逆の効果を有している。出力側シャフト44の回転速度は、入力側シャフト42の回転速度に対して、第1出力側コンタクトパッチ286および第2出力側コンタクトパッチ288の径方向位置289が減少するにつれて、増大する。他方、出力側シャフト44の回転速度は、第1出力側コンタクトパッチ286および第2出力側コンタクトパッチ288の径方向位置289が増大するにつれて、減少する。
速度比は、入力側回転軸線46に対してのおよび/または出力側回転軸線48に対してのディスク回転軸線210の位置を移動させることによって、これにより、入力側リング部材250が第1入力側ディスク206および第2入力側ディスク208に対して係合している径方向位置285に影響を及ぼすことにより、また、出力側リング部材266が第1出力側ディスク230および第2出力側ディスク232に対して係合している径方向位置289に影響を及ぼすことにより、選択的に調節することができる。第1入力側ディスク206が内側シャフト218を介して第1出力側ディスク230に対して連結されていることのために、および、第2入力側ディスク208が外側シャフト226を介して第2出力側ディスク232に対して連結されていることのために、第1入力側ディスク206および第2入力側ディスク208のすべての移動は、第1出力側ディスク230および第2出力側ディスク232のそれぞれ対応する移動となる。例えば、第1入力側ディスク206および第2入力側ディスク208を(図6の視点で見た際に)径方向上向きに移動させることは、また、第1出力側ディスク230および第2出力側ディスク232を径方向上向きに移動させる。他方、第1入力側ディスク206および第2入力側ディスク208を(図6の視点で見た際に)径方向下向きに移動させることは、また、第1出力側ディスク230および第2出力側ディスク232を径方向下向きに移動させる。
図7を参照すると、第2入力側コンタクトパッチ284は、第2入力側コンタクトパッチ284からディスク回転軸線210へと延在する第1入力側コンタクトパッチベクトル290に対して実質的に垂直に位置合わせされているとともに、第2入力側コンタクトパッチ284から入力側回転軸線46へと延在する第2入力側コンタクトパッチベクトル292に対して実質的に垂直に位置合わせされている。同様に、第2出力側コンタクトパッチ286は、第1出力側コンタクトパッチ286からディスク回転軸線210へと延在する第1出力側コンタクトパッチベクトル294に対して実質的に垂直に位置合わせされているとともに、第2出力側コンタクトパッチ286から出力側回転軸線48へと延在する第2出力側コンタクトパッチベクトル296に対して実質的に垂直に位置合わせされている。無段変速機200の様々な構成部材の構成および配置は、第1入力側コンタクトパッチベクトル290の長さと第1出力側コンタクトパッチベクトル294の長さとの合計が、第2入力側コンタクトパッチベクトル292の長さと比較して、また、第2出力側コンタクトパッチベクトル296の長さと比較して、より大きなものとされている。以下の関係式は、すべての速度比に関して成立する。
A.((第1入力側コンタクトパッチベクトル290の長さ)+(第1出力側コンタクトパッチベクトル294の長さ))>(第2入力側コンタクトパッチベクトル292の長さ)、
B.((第1入力側コンタクトパッチベクトル290の長さ)+(第1出力側コンタクトパッチベクトル294の長さ))>(第2出力側コンタクトパッチベクトル296の長さ)。
同様の関係式は、また、第1入力側コンタクトパッチ282および第1出力側コンタクトパッチ288に関しても、成立する。例えば、第1入力側コンタクトパッチ282からディスク回転軸線210へと延在しかつ第1入力側コンタクトパッチ282に対して実質的に垂直に位置合わせされた第1入力側コンタクトパッチベクトルの長さと、第1出力側コンタクトパッチ288からディスク回転軸線66へと延在しかつ第1出力側コンタクトパッチ288に対して実質的に垂直に位置合わせされた第1出力側コンタクトパッチベクトルの長さと、の合計は、第1入力側コンタクトパッチ282から入力側回転軸線46へと延在しかつ第1入力側コンタクトパッチ282に対して実質的に垂直に位置合わせされた第2入力側コンタクトパッチベクトルの長さと、第1出力側コンタクトパッチ288から出力側回転軸線48へと延在しかつ第1出力側コンタクトパッチ288に対して実質的に垂直に位置合わせされた第2出力側コンタクトパッチベクトルの長さと、の少なくとも一方と比較して、より大きなものとされている。
速度比セレクタ60を、無段変速機200の速度比を選択的に調節するために使用することができる。速度比セレクタ60は、図1、図3〜図5に関連して上述したように構成することができる。図6および図8は、第2速度比位置に配置された速度比セレクタ60を示しており、この第2速度比位置においては、第1リンク148と第2リンク150とが、完全に伸張されている。この位置においては、入力側リング部材250は、外側エッジ212、220の近傍において第1入力側ディスク206および第2入力側ディスク208に対して係合しており、出力側リング部材266は、ディスク回転軸線210に向けて近寄ったところにおいて第1出力側ディスク230および第2出力側ディスク232に対して係合している。この構成は、最大の速度比(例えば、速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(入力側シャフト42の回転速度))を作り出し、この最大の速度比においては、出力側シャフト44は、入力側シャフト42と比較して、より大きな回転速度を有している。
図9および図10は、第1速度比位置に配置された速度比セレクタ60を示しており、この第1速度比位置においては、第1リンク148と第2リンク150とが、完全に収縮されている。この位置においては、出力側リング部材266は、外側エッジ234、242の近傍において第1出力側ディスク230および第2出力側ディスク232に対して係合しており、入力側リング部材250は、ディスク回転軸線210に向けて近寄ったところにおいて第1入力側ディスク206および第2入力側ディスク208に対して係合している。この構成は、最小の速度比を作り出し、この最小の速度比においては、出力側シャフト44は、入力側シャフト42と比較して、より小さな回転速度を有している。速度比セレクタ60は、第1速度比位置(例えば、図6および図8に示すような位置)と、第2速度比位置(例えば、図9および図10に示すような位置)と、の間において、無限に調節可能とすることができる。
図11を参照すると、代替的に構成された無段変速機300は、入力側シャフト42と出力側シャフト44との間において回転エネルギーを伝達するように動作することができる。入力側シャフト42は、入力側回転軸線46まわりに回転可能であり、出力側シャフト44は、出力側回転軸線48まわりに回転可能である。入力側回転軸線46は、出力側回転軸線48に対して実質的に平行に配置することができる。入力側シャフト42の位置および向きは、出力側シャフト44に対して、全体的に固定されている。
無段変速機300は、入力側駆動機構302と、この入力側駆動機構302から離間して配置された出力側駆動機構304と、を含むことができる。入力側駆動機構302および出力側駆動機構304は、直列的に配置することができる。入力側駆動機構302および出力側駆動機構304は、入力側シャフト42から出力側シャフト44へと回転トルクを伝達するために、互いに協調して動作する。
入力側駆動機構302は、第1入力側ディスク306と、この第1入力側ディスク306の近くに配置された第2入力側ディスク308と、を使用することができる。第1入力側ディスク306は、入力側シャフト42に対して固定的に取り付けることができる。第2入力側ディスク308は、第2入力側ディスク308から横方向外向きに延出された中空円筒形状の入力側外側シャフト326に対して、固定的に取り付けることができる。第1入力側ディスク306および第2入力側ディスク308の各々は、入力側ディスク回転軸線310まわりに回転可能である。入力側ディスク回転軸線310は、入力側シャフト42および入力側外側シャフト326の長手方向軸線に対して実質的に一致している。入力側シャフト42および入力側外側シャフト326は、1つまたは複数のベアリング54によってハウジング52内において回転可能に支持することができる。
第1入力側ディスク306および第2入力側ディスク308は、入力側ディスク回転軸線310から全体的に径方向外向きに延在している。エッジ312は、第1入力側ディスク306の外周縁を規定している。第1入力側ディスク306は、第2入力側ディスク308の近くに配置された全体的に凸状で円錐形状の第1入力側ディスクトラクション面314を含むことができる。エッジ320は、第2入力側ディスク308の外周縁を規定している。第2入力側ディスク308は、第1入力側ディスク306の近くに配置された全体的に凸状で円錐形状の第2入力側ディスクトラクション面322を含むことができる。第2入力側ディスク308は、図11の視点で見た際に、第1入力側ディスク306の鏡像として全体的に構成することができる。
入力側外側シャフト326および第2入力側ディスク308の軸線方向位置は、ハウジング52に対して軸線方向において固定することができる。入力側シャフト42および第1入力側ディスク306は、第2入力側ディスク306に対して入力側ディスク回転軸線310に沿って軸線方向に移動可能とすることができ、これにより、第1入力側ディスクトラクション面314と第2入力側ディスクトラクション面322との間の距離D1を、選択的に変更することができる。これに代えて、入力側シャフト42および第1入力側ディスク306の軸線方向位置を、入力側外側シャフト326および第2入力側ディスク308に対して軸線方向において固定することができ、入力側外側シャフト326および第2入力側ディスク308を、入力側シャフト42および第1入力側ディスク306に対して入力側ディスク回転軸線310に沿って軸線方向に移動可能なものとすることができる。
入力側付勢機構329を、入力側シャフト42に対して動作可能に連結することができる。入力側付勢機構329は、第1入力側ディスク306を第2入力側ディスク308に向けて付勢するように動作する。様々な付勢機構を使用することができ、様々な付勢機構は、例えば、コイルスプリングといったようなスプリング、および、付勢力を生成し得るような様々な油圧デバイス、機械的デバイス、電気機械的デバイス、を含むことができる。
入力側シャフト42および入力側外側シャフト326は、互いに相対回転可能であるように構成することができる、あるいはこれに代えて、互いに相対回転しないものとすることができる。後者の構成は、例えば、入力側シャフト42と入力側外側シャフト326との相対的な軸線方向移動を可能とするとともに同時に入力側シャフト42と入力側外側シャフト326との相対回転を防止するスプラインを使用することによって、実現することができる。いずれにしても、入力側シャフト42および入力側外側シャフト326は、軸線方向においては互いに全体的に自由に相対移動することができる。
出力側駆動機構304は、入力側駆動機構302と同様に構成することができ、例えば、第1出力側ディスク330と、この第1出力側ディスク330の近くに配置された第2出力側ディスク332と、を含むことができる。第1出力側ディスク330および第2出力側ディスク332の各々は、出力側ディスク回転軸線328まわりに回転可能である。第1出力側ディスク330は、出力側シャフト44に対して固定的に取り付けることができる。第2出力側ディスク332は、第2出力側ディスク332から横方向外向きに延出された中空円筒形状の出力側外側シャフト333に対して、固定的に取り付けることができる。出力側ディスク回転軸線328は、出力側シャフト44および出力側外側シャフト333の長手方向軸線に対して実質的に一致している。出力側シャフト44および出力側外側シャフト333は、1つまたは複数のベアリング54によってハウジング52内において回転可能に支持することができる。
第1出力側ディスク330および第2出力側ディスク332は、出力側ディスク回転軸線328から全体的に径方向外向きに延在している。エッジ334は、第1出力側ディスク330の外周縁を規定している。第1出力側ディスク330は、第2出力側ディスク332の近くに配置された全体的に凸状で円錐形状の第1出力側ディスクトラクション面336を含むことができる。エッジ338は、第2出力側ディスク332の外周縁を規定している。第2出力側ディスク332は、第1出力側ディスク330の近くに配置された全体的に凸状で円錐形状の第2出力側ディスクトラクション面340を含むことができる。第2出力側ディスク332は、図11の視点で見た際に、第1出力側ディスク330の鏡像として全体的に構成することができる。
第2出力側ディスク332の軸線方向位置は、ハウジング52に対して実質的に固定することができる。出力側シャフト44は、出力側外側シャフト333および第1出力側ディスク330に対して出力側ディスク回転軸線328に沿って軸線方向に移動可能とすることができ、これにより、第1出力側ディスクトラクション面336と第2出力側ディスクトラクション面340との間の距離D2を、選択的に変更することができる。これに代えて、出力側シャフト44の軸線方向位置を、ハウジング52に対して軸線方向において固定することができ、出力側外側シャフト333および第2出力側ディスク332を、出力側シャフト44および第1出力側ディスク330に対して出力側ディスク回転軸線328に沿って軸線方向に移動可能なものとすることができる。
出力側付勢機構341を、出力側シャフト44に対して動作可能に連結することができる。出力側付勢機構341は、第1出力側ディスク330を第2出力側ディスク332に向けて付勢するように動作する。様々な付勢機構を使用することができ、様々な付勢機構は、例えば、コイルスプリングといったようなスプリング、および、付勢力を生成し得るような様々な油圧デバイス、機械的デバイス、電気機械的デバイス、を含むことができる。
出力側シャフト44および出力側外側シャフト333は、互いに相対回転可能であるように構成することができる、あるいはこれに代えて、互いに相対回転しないものとすることができる。後者の構成は、例えば、出力側シャフト44と出力側外側シャフト333との相対的な軸線方向移動を可能とするとともに同時に出力側シャフト44と出力側外側シャフト333との相対回転を防止するスプラインを使用することによって、実現することができる。いずれにしても、出力側シャフト44および出力側外側シャフト333は、軸線方向においては互いに全体的に自由に相対移動することができる。
無段変速駆動機構300は、入力側駆動機構302を出力側駆動機構304に対して動作可能に連結するリング部材342を含むことができる。リング部材342は、入力側駆動機構302および出力側駆動機構304に対して、径方向に移動することができる。リング部材342の径方向位置は、入力側駆動機構302および出力側駆動機構304に対して選択的に調節することができ、これにより、無段変速機300の速度比(例えば、速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(入力側シャフト42の回転速度))を変更することができる。
速度比セレクタ344を、リング部材342に対して動作可能に連結することができ、これにより、無段変速機300の速度比を選択的に調節することができる。速度比セレクタ344は、入力側駆動機構302および出力側駆動機構304に対してのリング部材342の径方向位置を調節するように動作し、これにより、選択された速度比を達成することができる。速度比セレクタ344は、種々の様々な構成のうちの任意の構成を有することができる。速度比セレクタ344は、入力側駆動機構302の第1入力側ディスク306および第2入力側ディスク308に対してのリング部材342の位置を調節し得るような、および、出力側駆動機構304の第1出力側ディスク330および第2出力側ディスク332に対してのリング部材342の位置を調節し得るような、任意のデバイスを使用することができる。
リング部材342は、一対をなす相互連結された共回転リングを含むことができる。共回転リングは、第1入力側ディスク306および第2入力側ディスク308に対して係合する入力側トラクションリング346と、第1出力側ディスク330および第2出力側ディスク332に対して係合する出力側トラクションリング348と、を含むことができる。全体的に円筒形状の連結リング350は、入力側トラクションリング346を出力側トラクションリング348に対して固定的に連結することができる。入力側トラクションリング346および出力側トラクションリング348は、入力側および出力側ディスク回転軸線328、310に対して実質的に垂直に配置することができる。
入力側トラクションリング346は、第1入力側ディスク306の第1入力側ディスクトラクション面314に対して係合可能な第1トラクション面352と、第2入力側ディスクトラクション面308に対して係合可能な第2トラクション面354と、を含むことができる。入力側トラクションリング第1トラクション面352および入力側トラクションリング第2トラクション面354は、連続的なリングとして構成することができる。入力側トラクションリング第1トラクション面352および入力側トラクションリング第2トラクション面354は、リング部材回転軸線355から半径356のところに位置することができる。入力側トラクションリング第1トラクション面352および入力側トラクションリング第2トラクション面354は、入力側トラクションリング346の互いに反対側を向く両側面上に配置されていて、第1トラクション面352が、第1入力側ディスク306に対向しており、第2トラクション面354が、第2入力側ディスク308に対向している。
出力側トラクションリング348は、第1出力側ディスク330の第1出力側ディスクトラクション面336に対して係合可能な第1トラクション面358と、第2出力側ディスクトラクション面340に対して係合可能な第2トラクション面360と、を含むことができる。出力側トラクションリング第1トラクション面358および出力側トラクションリング第2トラクション面360は、連続的なリングとして構成することができる。出力側トラクションリング第1トラクション面358および出力側トラクションリング第2トラクション面360は、リング部材回転軸線355から半径362のところに位置することができる。出力側トラクションリング第1トラクション面358および出力側トラクションリング第2トラクション面360は、出力側トラクションリング348の互いに反対側を向く両側面上に配置されていて、第1トラクション面358が、第1出力側ディスク330に対向しており、第2トラクション面360が、第2出力側ディスク332に対向している。
無段変速機300は、入力側シャフト42から出力側シャフト44へとトルクを伝達するように動作する。入力側シャフト42からのトルクは、第1入力側ディスク306からリング部材342へと、入力側トラクションリング第1トラクション面352が第1入力側ディスクトラクション面314に対して係合している第1入力側コンタクトパッチ364を通して伝達することができる。例えばスプラインといったような手段によって入力側シャフト42が入力側外側シャフト326に対して回転不可能とされている構成においては、入力側シャフト42からのトルクは、リング部材342に対して、入力側トラクションリング第2トラクション面354が第2入力側ディスクトラクション面322に対して係合している第2入力側コンタクトパッチ366を通して、伝達することができる。第1入力側コンタクトパッチ364および第2入力側コンタクトパッチ366は、入力側ディスク回転軸線310から半径368のところに位置している。第1入力側コンタクトパッチ364および第2入力側コンタクトパッチ366の半径368は、無段変速機300の速度比が変更されるにつれて、変更される。
リング部材342は、入力側駆動機構302から出力側駆動機構304へとトルクを伝達する。トルクは、リング部材342から第1出力側ディスク330へと、出力側トラクションリング第1トラクション面358が第1出力側ディスクトラクション面336に対して係合している第1出力側コンタクトパッチ370を通して伝達することができる。トルクは、リング部材342から第2出力側ディスク332へと、出力側トラクションリング第2トラクション面360が第2出力側ディスクトラクション面340に対して係合している第2出力側コンタクトパッチ372を通して伝達することができる。第1出力側コンタクトパッチ370および第2出力側コンタクトパッチ372は、出力側ディスク回転軸線328から半径374のところに位置している。第1出力側コンタクトパッチ370および第2出力側コンタクトパッチ372の半径374は、無段変速機300の速度比が変更されるにつれて、変更される。リング部材342から第1出力側ディスク330へと伝達されたトルクは、出力側外側シャフト333を通して出力することができる。
例えばスプラインといったような手段によって出力側シャフト44が出力側外側シャフト333に対して回転不可能とされている構成においては、出力側外側シャフト333からのトルクは、それら2つのシャフトの間の連結を通して、出力側シャフト44に対して伝達することができる。これに代えて、出力側シャフト44からのトルクは、それら2つのシャフトの間の連結を通して、出力側外側シャフト333に対して伝達することができる。
無段変速機300の速度比は、第1入力側コンタクトパッチ364および第2入力側コンタクトパッチ366の径方向位置368の関数であるとともに、第1出力側コンタクトパッチ370および第2出力側コンタクトパッチ372の径方向位置374の関数である。無段変速機300の速度比は、入力側トラクションリング第1トラクション面352および入力側トラクションリング第2トラクション面354がそれぞれ対応する第1入力側ディスクトラクション面314および第2入力側ディスクトラクション面322に対して係合している径方向位置(すなわち、第1入力側コンタクトパッチ364および第2入力側コンタクトパッチ366の径方向位置368)によって、部分的に決定される。出力側シャフト44の回転速度は、入力側シャフト42の回転速度に対して、第1入力側コンタクトパッチ364および第2入力側コンタクトパッチ366の径方向位置368が増大するにつれて、増大する。他方、出力側シャフト44の回転速度は、第1入力側コンタクトパッチ364および第2入力側コンタクトパッチ366の径方向位置368が減少するにつれて、減少する。出力側トラクションリング第1トラクション面370および出力側トラクションリング第2トラクション面372がそれぞれ対応する第1出力側ディスクトラクション面336および第2出力側ディスクトラクション面340に対して係合している径方向位置(すなわち、第1出力側コンタクトパッチ370および第2出力側コンタクトパッチ372の径方向位置374)は、逆の効果を有している。出力側シャフト44の回転速度は、入力側シャフト42の回転速度に対して、第1出力側コンタクトパッチ370および第2出力側コンタクトパッチ372の径方向位置374が減少するにつれて、増大する。他方、出力側シャフト44の回転速度は、第1出力側コンタクトパッチ370および第2出力側コンタクトパッチ372の径方向位置374が増大するにつれて、減少する。
速度比は、入力側ディスク回転軸線310に対してのおよび/または出力側ディスク回転軸線328に対してのリング部材回転軸線355の位置を移動させることによって、これにより、リング部材342が第1入力側ディスク306および第2入力側ディスク308に対して係合している径方向位置368に影響を及ぼすことにより、また、リング部材342が第1出力側ディスク330および第2出力側ディスク332に対して係合している径方向位置374に影響を及ぼすことにより、選択的に調節することができる。第1入力側ディスク304および第2入力側ディスク306に対してリング部材342を径方向に移動させることは、第1出力側ディスク330および第2出力側ディスク332に対してのリング部材342の対応する移動を引き起こす。例えば、第1入力側ディスク306および第2入力側ディスク308に対してリング部材342を径方向外向きに移動させることは、また、第1出力側ディスク330および第2出力側ディスク332に対してリング部材342を径方向内向きに移動させる。他方、第1入力側ディスク306および第2入力側ディスク308に対してリング部材342を径方向内向きに移動させることは、また、第1出力側ディスク330および第2出力側ディスク332に対してリング部材342を径方向外向きに移動させる。
図11を参照すると、第1入力側コンタクトパッチ364は、第1入力側コンタクトパッチ364から入力側ディスク回転軸線310へと延在する第1入力側コンタクトパッチベクトル376に対して実質的に垂直に位置合わせされているとともに、第1入力側コンタクトパッチ364からリング部材回転軸線355へと延在する第2入力側コンタクトパッチベクトル378に対して実質的に垂直に位置合わせされている。同様に、第1出力側コンタクトパッチ370は、第1出力側コンタクトパッチ370から出力側ディスク回転軸線328へと延在する第1出力側コンタクトパッチベクトル380に対して実質的に垂直に位置合わせされているとともに、第1出力側コンタクトパッチ370からリング部材回転軸線355へと延在する第2出力側コンタクトパッチベクトル382に対して実質的に垂直に位置合わせされている。無段変速機300の様々な構成部材の構成および配置は、第1入力側コンタクトパッチベクトル376の長さと第1出力側コンタクトパッチベクトル380の長さとの合計が、第2入力側コンタクトパッチベクトル378の長さと比較して、また、第2出力側コンタクトパッチベクトル382の長さと比較して、より大きなものとされている。以下の関係式は、すべての速度比に関して成立する。
A.((第1入力側コンタクトパッチベクトル376の長さ)+(第1出力側コンタクトパッチベクトル380の長さ))>(第2入力側コンタクトパッチベクトル378の長さ)、
B.((第1入力側コンタクトパッチベクトル376の長さ)+(第1出力側コンタクトパッチベクトル380の長さ))>(第2出力側コンタクトパッチベクトル382の長さ)。
同様の関係式は、また、第2入力側コンタクトパッチ366および第2出力側コンタクトパッチ372に関しても、成立する。例えば、第2入力側コンタクトパッチ366から入力側ディスク回転軸線310へと延在しかつ第2入力側コンタクトパッチ366に対して実質的に垂直に位置合わせされた第1入力側コンタクトパッチベクトルの長さと、第2出力側コンタクトパッチ372から出力側ディスク回転軸線328へと延在しかつ第2出力側コンタクトパッチ372に対して実質的に垂直に位置合わせされた第1出力側コンタクトパッチベクトルの長さと、の合計は、第2入力側コンタクトパッチ366からリング部材回転軸線355へと延在しかつ第2入力側コンタクトパッチ366に対して実質的に垂直に位置合わせされた第2入力側コンタクトパッチベクトルの長さと、第2出力側コンタクトパッチ372からリング部材回転軸線355へと延在しかつ第2出力側コンタクトパッチ372に対して実質的に垂直に位置合わせされた第2出力側コンタクトパッチベクトルの長さと、の少なくとも一方と比較して、より大きなものとされている。
図11および図12を参照すると、速度比セレクタ344を、無段変速機300の速度比を選択的に調節するために使用することができる。図11は、第1速度比位置に配置された速度比セレクタ344を示している。この位置においては、リング部材342は、外側エッジ334、338の近傍において第1出力側ディスク330および第2出力側ディスク332に対して係合しており、リング部材342は、入力側ディスク回転軸線310に向けて近寄ったところにおいて第1入力側ディスク306および第2入力側ディスク308に対して係合している。この構成は、最小の速度比(例えば、速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(入力側シャフト42の回転速度))を作り出し、この最小の速度比においては、出力側シャフト44は、入力側シャフト42と比較して、より小さな回転速度を有している。
図12は、第2速度比位置に配置された速度比セレクタ344を示している。この位置においては、リング部材342は、外側エッジ312、320の近傍において第1入力側ディスク306および第2入力側ディスク308に対して係合しており、リング部材346は、出力側ディスク回転軸線328に向けて近寄ったところにおいて第1出力側ディスク330および第2出力側ディスク332に対して係合している。この構成は、最大の速度比を作り出し、この最大の速度比においては、出力側シャフト44は、入力側シャフト42と比較して、より大きな回転速度を有している。速度比セレクタ60は、第1速度比位置(例えば、図11に示すような位置)と、第2速度比位置(例えば、図12に示すような位置)と、の間において、無限に調節可能とすることができる。
上述したように、入力側付勢機構329および出力側付勢機構341は、様々な構成を含むことができる。そのような構成の一例が、図13および図14に図示されており、油圧システムを含んでいる。油圧システムは、リング部材342と第1入力側ディスク306および第2入力側ディスク308との間に生成されたトラクション力ならびにリング部材342と第1出力側ディスク330および第2出力側ディスク332との間に生成されたトラクション力を制御するための付勢力を作り出すために、使用されている。入力側付勢機構329および出力側付勢機構341のこの特定の構成においては、第2入力側ディスク308を第1入力側ディスク306に向けて付勢するための付勢力を生成するために、および、第2出力側ディスク332を第1出力側ディスク330に向けて付勢するための付勢力を生成するために、油圧が使用されている。入力側付勢機構329は、第2入力側ディスク308に対しての付勢力を引き起こし得るように構成された油圧リザーバ384を含むことができる。油圧リザーバ384は、第2入力側ディスク308の背面385と、第2入力側ディスク308の近くに配置されたカバー386と、によって規定することができる。第2入力側ディスク308は、入力側シャフト42に対してスライド可能に係合することができる。カバー386は、第2入力側ディスク308の背面385から延出された全体的に円筒形状のフランジ388に対してスライド可能に係合した全体的に円筒形状のフランジ387を含むことができる。例えばO−リングといったようなシール部材389を、カバー386のフランジ387と第2入力側ディスク308のフランジ388との間に配置することができ、これにより、油圧流体が油圧リザーバ384から漏れ出すことを防止することができる。シール部材390を、カバー386と入力側シャフト42との間に発生し得る開口をシールするために、および、第2入力側ディスク308と入力側シャフト42との間に発生し得る開口をシールするために、使用することができる。
出力側付勢機構341は、入力側付勢機構329と同様に構成することができる。例えば、出力側付勢機構341は、第2出力側ディスク332に対しての付勢力を引き起こし得るように構成された油圧リザーバ391を含むことができる。油圧リザーバ391は、第2出力側ディスク330の背面392と、第2出力側ディスク330の近くに配置されたカバー393と、によって規定することができる。第2出力側ディスク332は、出力側シャフト44に対してスライド可能に係合することができる。カバー393は、第2出力側ディスク330の背面392から延出された全体的に円筒形状のフランジ395に対してスライド可能に係合した全体的に円筒形状のフランジ394を含むことができる。例えばO−リングといったようなシール部材389を、カバー393のフランジ394と第2出力側ディスク330のフランジ395との間に配置することができ、これにより、油圧流体が油圧リザーバ391から漏れ出すことを防止することができる。シール部材390を、カバー393と出力側シャフト44との間に発生し得る開口をシールするために、および、第2出力側ディスク330と出力側シャフト44との間に発生し得る開口をシールするために、使用することができる。
流体通路396は、入力側付勢機構329の油圧リザーバ384を出力側付勢機構341の油圧リザーバ391に対して流体的に接続することができる。油圧ポンプ397を、流体通路396に対して流体的に接続することができる。油圧ポンプ397は、システム内に存在する油圧流体の圧力を制御するように動作し、これにより、リング部材342と第1入力側ディスク306および第2入力側ディスク308との間に生成したトラクション力ならびにリング部材342と第1出力側ディスク330および第2出力側ディスク332との間に生成したトラクション力を制御するように動作する。
入力側付勢機構329および出力側付勢機構341は、全体的に一致した付勢力が提供されるように互いに協調して動作する。油圧リザーバ384、391の容量は、無段変速機300の速度比が変更されるにつれて、変更することができる。例えば、図13は、第1速度比位置に配置された無段変速機300を図示しており、図14は、第2速度比位置に配置された速度比セレクタ344を図示している。速度比セレクタ342が第1速度比位置に配置されている状態においては(すなわち、図13)、リング部材342は、外側エッジ334、338の近傍において第1出力側ディスク330および第2出力側ディスク332に対して係合しており、リング部材342は、入力側ディスク回転軸線310に向けて近寄ったところにおいて第1入力側ディスク306および第2入力側ディスク308に対して係合している。この構成は、第1入力側ディスク306と第2入力側ディスク308との間において最大の離間を作り出すとともに、第1出力側ディスク330と第2出力側ディスク332との間において最小の離間を作り出す。速度比セレクタ342が第2速度比位置に配置されている状態においては(すなわち、図14)、リング部材342は、外側エッジ312、320の近傍において第1入力側ディスク306および第2入力側ディスク308に対して係合しており、リング部材346は、出力側ディスク回転軸線328に向けて近寄ったところにおいて第1出力側ディスク330および第2出力側ディスク332に対して係合している。この構成は、第1入力側ディスク306と第2入力側ディスク308との間において最小の離間を作り出すとともに、第1出力側ディスク330と第2出力側ディスク332との間において最大の離間を作り出す。
リング部材342を第1速度比位置(すなわち、図13)から第2速度比位置(すなわち、図14)に向けて選択的に移動させることにより、第2入力側ディスク308を第1入力側ディスク306に向けて移動させることができ、これにより油圧リザーバ384の容量を増大させることができるとともに、第2出力側ディスク332を第1出力側ディスク330から離間する向きに移動させることができ、これにより油圧リザーバ391の容量を減少させることができる。他方、リング部材342を第2速度比位置(すなわち、図14)から第1速度比位置(すなわち、図13)に向けて移動させることにより、第2入力側ディスク308を第1入力側ディスク306から離間する向きに移動させることができ、これにより油圧リザーバ384の容量を増大させることができるとともに、第2出力側ディスク332を第1出力側ディスク330に向けて移動させることができ、これにより油圧リザーバ391の容量を減少させることができる。リング部材342が、様々な速度比位置の間にわたって駆動される際には、油圧流体を、油圧リザーバ384と油圧リザーバ391との間において流体通路396を通して前後方向に移送することができる。
図15を参照すると、代替的に構成された無段変速機400は、入力側シャフト42と出力側シャフト44との間において回転エネルギーを伝達するように動作することができる。入力側シャフト42は、入力側回転軸線46まわりに回転可能であり、出力側シャフト44は、出力側回転軸線48まわりに回転可能である。入力側回転軸線46は、出力側回転軸線48に対して実質的に平行に配置することができる。入力側回転軸線46は、距離50の分だけ、出力側回転軸線48からオフセットすることができる。入力側シャフト42と出力側シャフト44との各々は、ベアリング54によって、ハウジング52内において回転可能に支持することができる。入力側シャフト42の位置および向きは、出力側シャフト44に対して、全体的に固定されている。
無段変速機400は、入力側駆動機構402と、この入力側駆動機構402から離間して配置された出力側駆動機構404と、を含むことができる。入力側駆動機構402および出力側駆動機構404は、直列的に配置することができる。入力側駆動機構402および出力側駆動機構404は、入力側シャフト42から出力側シャフト44へと回転トルクを伝達するために、互いに協調して動作する。
入力側駆動機構402は、入力側回転軸線46まわりに回転可能とされた入力側ディスク406を使用することができる。入力側ディスク406は、入力側シャフト42に対して固定的に取り付けることができる、あるいは、入力側シャフト42と一体的に形成することができる。入力側ディスク406は、入力側回転軸線46から全体的に径方向外向きに延在している。エッジ408は、入力側ディスク406の外周縁を規定している。入力側ディスク406は、全体的に凸状で円錐形状の入力側ディスク第1トラクション面410と、反対側に位置した入力側ディスク第2トラクション面412と、を含むことができる。入力側ディスク第1トラクション面410および入力側ディスク第2トラクション面412は、図15の視点で見た際に、互いに鏡像関係のものとして全体的に構成することができる。
出力側駆動機構404は、入力側駆動機構402と同様に構成することができ、例えば、出力側回転軸線48まわりに回転可能とされた出力側ディスク414を含むことができる。出力側ディスク414は、出力側シャフト48に対して固定的に取り付けることができる、あるいは、出力側シャフト48と一体的に形成することができる。出力側ディスク414は、出力側回転軸線48から全体的に径方向外向きに延在している。エッジ416は、出力側ディスク414の外周縁を規定している。出力側ディスク414は、全体的に凸状で円錐形状の出力側ディスク第1トラクション面418と、反対側に位置した出力側ディスク第2トラクション面420と、を含むことができる。出力側ディスク第1トラクション面418および出力側ディスク第2トラクション面420は、図15の視点で見た際に、互いに鏡像関係のものとして全体的に構成することができる。
無段変速機400は、入力側駆動機構402を出力側駆動機構404に対して動作可能に連結するリング部材422を含むことができる。リング部材422は、入力側駆動機構402および出力側駆動機構404に対して、径方向に移動することができる。リング部材422の径方向位置は、入力側駆動機構402および出力側駆動機構404に対して選択的に調節することができ、これにより、無段変速機400の速度比(例えば、速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(入力側シャフト42の回転速度))を変更することができる。
リング部材422は、一対をなす相互連結された共回転リングを含むことができる。共回転リングは、入力側ディスク第1トラクション面410に対して係合する入力側トラクションリング426と、出力側ディスク第1トラクション面418に対して係合する出力側トラクションリング428と、を含むことができる。全体的に円筒形状の連結リング430は、入力側トラクションリング426を出力側トラクションリング428に対して固定的に連結することができる。入力側トラクションリング426および出力側トラクションリング428は、実質的に互いに平行に配置することができるとともに、入力側および出力側ディスク回転軸線46、48に対して実質的に垂直に配置することができる。
入力側トラクションリング426は、入力側ディスク第1トラクション面410に対して係合可能な入力側リングトラクション面432を含むことができる。入力側リングトラクション面432は、連続的なリングとして構成することができる。入力側リングトラクション面432は、リング部材回転軸線436から半径434のところに位置することができる。
出力側トラクションリング428は、出力側ディスク第1トラクション面418に対して係合可能な出力側リングトラクション面438を含むことができる。出力側リングトラクション面438は、連続的なリングとして構成することができる。出力側リングトラクション面428は、リング部材回転軸線436から半径440のところに位置することができる。出力側リングトラクション面438および入力側リングトラクション面432は、リング部材422の軸線方向の両端部のところに配置することができ、入力側リングトラクション面432が、出力側リングトラクション面438に対して全体的に対向した態様とされる。
図15および図16を参照すると、無段変速機400は、入力側トラクションリング426と出力側トラクションリング428との間に配置された中間トラクションリング442を含むことができる。中間トラクションリング442は、外周444と内周446とを有した環状ディスクとして全体的に構成することができる。中間トラクションリング442は、入力側トラクションリング426と出力側トラクションリング428とに対して全体的に平行に位置合わせすることができるとともに、リング部材回転軸線436に対して実質的に垂直に位置合わせすることができる。外周446は、らせん状スプライン448あるいは同様の連結機構を含むことができる。このらせん状スプラインあるいは同様の連結機構は、連結リング430の内周452上に配置された例えばらせん状スプライン450といったような対応する連結機構に対してスライド可能に係合する。らせん状スプライン448、450は、入力側トラクションリング426および出力側トラクションリング428に対してのおよびリング部材回転軸線436に対しての中間トラクションリングの角度配向を維持しつつ、中間トラクションリング442を、リング部材422に対して軸線方向移動経路に沿って(すなわち、リング部材回転軸線436に沿って)軸線方向に移動させることができる。らせん状スプライン448、450は、リング部材422に対しての中間トラクションリング442の相対回転を阻止するように動作し、これにより、中間トラクションリングを、入力側トラクションリング426および出力側トラクションリング428と実質的に一体回転させるように動作する。
図15および図17を参照すると、径方向移動経路455に沿ってリング部材422を径方向に移動させることにより、これに対応して、リング部材422と中間トラクションリング442との軸線方向移動経路451に沿った互いに逆向きの移動が引き起こされる。例えば、リング部材422を、図17に示す径方向位置から図15に示す径方向位置へと、(図15および図17の視点で見た際に)径方向上向きに移動させることにより、入力側リングトラクション面432が入力側ディスク第1トラクション面410に沿って径方向外向きに移動することのために、および、出力側リングトラクション面438が出力側ディスク第1トラクション面418に沿って径方向内向きに移動することのために、入力側トラクションリング426の(図15および図17の視点で見た際に)右向きの移動が引き起こされる。これは、また、中間トラクションリングの入力側トラクション面454が入力側ディスク第2トラクション面412に沿って径方向外向きに移動することのために、および、中間トラクションリング出力側トラクション面456が出力側ディスク第2トラクション面420に沿って径方向内向きに移動することのために、中間トラクションリング442の(図15および図17の視点で見た際に)左向きの移動を引き起こす。リング部材422を(図15および図17の視点で見た際に)径方向下向きに移動させることにより、入力側トラクションリング426および出力側トラクションリング438と、中間トラクションリング442とは、軸線方向移動経路451に沿って、リング部材422を径方向上向きに移動させた場合とは逆向きに、軸線方向に移動することとなる。
中間トラクションリング442は、入力側ディスク第2トラクション面412に対して係合可能な中間トラクションリング入力側トラクション面454を含むことができる。中間トラクションリング入力側トラクション面454は、連続的なリングとして構成することができる。中間トラクションリング入力側トラクション面454は、リング部材回転軸線436から半径458のところに位置することができる。
中間トラクションリング442は、出力側ディスク第2トラクション面420に対して係合可能な中間トラクションリング出力側トラクション面456を含むことができる。中間トラクションリング出力側トラクション面456は、連続的なリングとして構成することができる。中間トラクションリング出力側トラクション面456は、リング部材回転軸線436から半径458のところに位置することができる。中間トラクションリング出力側トラクション面456および中間トラクションリング入力側トラクション面454は、中間トラクションリング442の互いに反対側を向く両側面上に配置することができ、中間トラクションリング入力側トラクション面454が、中間トラクションリング出力側トラクション面456に対して全体的に逆を向いた態様とされる。
リング部材422は、入力側駆動機構402および出力側駆動機構404に対して、径方向移動経路455に沿って径方向に移動することができる。リング部材422の径方向位置は、入力側駆動機構402および出力側駆動機構404に対して選択的に調節することができ、これにより、無段変速機400の速度比(例えば、速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(入力側シャフト42の回転速度))を変更することができる。
速度比セレクタ460を、リング部材422に対して動作可能に連結することができ、これにより、無段変速機400の速度比を選択的に調節することができる。速度比セレクタ460は、入力側駆動機構402および出力側駆動機構404に対してのリング部材422の径方向位置を調節するように動作し、これにより、選択された速度比を達成することができる。速度比セレクタ460は、種々の様々な構成のうちの任意の構成を有することができる。速度比セレクタ460は、入力側駆動機構402の入力側ディスク406に対してのリング部材460の位置を調節し得るような、および、出力側駆動機構404の出力側ディスク414に対してのリング部材460の位置を調節し得るような、任意のデバイスを使用することができる。
無段変速機400は、入力側シャフト42から出力側シャフト44へとトルクを伝達するように動作する。入力側シャフト42からのトルクは、入力側ディスク406からリング部材422へと、入力側リングトラクション面432が入力側ディスク第1トラクション面410に対して係合している第1入力側コンタクトパッチ462を通して伝達することができる。
トルクは、リング部材422から出力側ディスク414へと、出力側リングトラクション面438が出力側ディスク第1トラクション面418に対して係合している第1出力側コンタクトパッチ468を通して伝達することができる。リング部材422から出力側ディスク414へと伝達されたトルクは、出力側シャフト44を通して出力することができる。
入力側シャフト42からのトルクは、また、入力側ディスク406から中間トラクションリング442を介して出力側ディスク414へと伝達することができる。入力側ディスク406からのトルクは、中間トラクションリング442の入力側トラクション面454が入力側ディスク第2トラクション面412に対して係合している第2入力側コンタクトパッチ474を通して伝達することができる。トルクは、中間トラクションリング442から出力側ディスク414へと、中間トラクションリング442の出力側トラクション面456が出力側ディスク第2トラクション面420に対して係合している第2出力側コンタクトパッチ476を通して伝達することができる。第1入力側コンタクトパッチ462および第2入コンタクトパッチ474は、入力側回転軸線46から半径478のところに位置している。第1出力側コンタクトパッチ468および第2出力側コンタクトパッチ476は、出力側回転軸線48から半径480のところに位置している。第1入力側コンタクトパッチ462および第2入コンタクトパッチ474の半径478、および、第1出力側コンタクトパッチ468および第2出力側コンタクトパッチ476の半径480は、無段変速機400の速度比が変更されるにつれて、変更される。
入力側シャフト42は、そのトルクを、入力側ディスク第1トラクション面410上におよび入力側ディスク第2トラクション面412上にもたらし、出力側シャフト44は、そのトルクを、出力側ディスク第1トラクション面418上におよび出力側ディスク第2トラクション面420上にもたらす。それらトルクは、第1入力側コンタクトパッチ462および第1出力側コンタクトパッチ468のところにおいて、また、第2入力側コンタクトパッチ474および第2出力側コンタクトパッチ476のところにおいて、互いに同じ大きさのかつ逆向きの力を生成する。それらの力は、入力側ディスク406から出力側ディスク414へと、入力側ディスク406および出力側ディスク414とリング部材422との間のトラクション接触によって、伝達することができる。
第1入力側コンタクトパッチ462および第1出力側コンタクトパッチ468のところにおいて生成されたトラクション力は、リング部材422を入力側ディスク406および出力側ディスク414に対して緊密に接触させるような径方向成分を含んでいる。これにより、入力側ディスク406および出力側ディスク414に対してのリング部材422の位置を維持することを補助することができる。接線方向成分は、リング部材422と入力側ディスク406および出力側ディスク414との間にわたって、トラクション力を伝達する。直交成分は、入力側ディスク406および出力側ディスク414の幾何形状に対して依存するとともに、コンタクトパッチ462、468の互いに対しての周縁方向位置に依存するものであって、入力側ディスク406および出力側ディスク414とリング部材422との間のスリップを全体的に防止し得るに十分なものである。入力側ディスク第2トラクション面412および出力側ディスク第2トラクション面420は、反対側に位置した入力側ディスク第1トラクション面410上の力と出力側ディスク第1トラクション面418上の力とを平衡化させるような一組の力を受ける。
第1入力側コンタクトパッチ462および第2入力側コンタクトパッチ474のところで作用するおよび第1出力側コンタクトパッチ468および第2出力側コンタクトパッチ476のところで作用するベクトル成分力(すなわち、径方向成分、接線方向成分、および、直交成分)は、全体的に平衡化され、これにより、正味でゼロの力を作り出す。逆向きの力により、リング部材422および中間トラクションリング442が、入力側ディスク406および出力側ディスク414を挟み込む傾向がある。これにより、リング部材422および中間トラクションリング442と入力側ディスク406および出力側ディスク414との間において十分なクランプ力を作り出すことができ、これにより、スリップ無しでのトラクションを実現することができる。
無段変速機400の速度比は、第1入力側コンタクトパッチ462および第2入力側コンタクトパッチ474の径方向位置478の関数であるとともに、第1出力側コンタクトパッチ468および第2出力側コンタクトパッチ476の径方向位置480の関数である。無段変速機400の速度比は、入力側リングトラクション面432が入力側ディスク第1トラクション面410に対して係合している径方向位置によって、および、中間トラクション入力側トラクション面454が入力側ディスク第2トラクション面412に対して係合している径方向位置(すなわち、第1入力側コンタクトパッチ462および第2入コンタクトパッチ470の径方向位置)によって、部分的に決定される。出力側シャフト44の回転速度は、入力側シャフト42の回転速度に対して、第1入力側コンタクトパッチ462および第2入力側コンタクトパッチ474の径方向位置478が増大するにつれて、増大する。他方、出力側シャフト44の回転速度は、第1入力側コンタクトパッチ462および第2入力側コンタクトパッチ474の径方向位置478が減少するにつれて、減少する。
出力側リングトラクション面438が出力側ディスク第1トラクション面418に対して係合している径方向位置、および、中間トラクションリング出力側トラクション面456が出力側ディスク第2トラクション面420に対して係合している径方向位置(すなわち、第1出力側コンタクトパッチ468および第2出力側コンタクトパッチ476の径方向位置480)は、速度比に関して複合的な影響を有している。出力側シャフト44の回転速度は、入力側シャフト42の回転速度に対して、第1出力側コンタクトパッチ468および第2出力側コンタクトパッチ476の径方向位置480が減少するにつれて、増大する。他方、出力側シャフト44の回転速度は、第1出力側コンタクトパッチ468および第2出力側コンタクトパッチ476の径方向位置480が増大するにつれて、減少する。
速度比は、入力側回転軸線46に対してのおよび/または出力側回転軸線48に対してのリング部材回転軸線436の位置を移動させることによって、これにより、リング部材422が入力側ディスク406に対して係合している径方向位置478に影響を及ぼすことにより、また、リング部材422が出力側ディスク414に対して係合している径方向位置480に影響を及ぼすことにより、選択的に調節することができる。入力側ディスク406に対してリング部材422を径方向に移動させることは、出力側ディスク414に対してのリング部材422の対応する移動を引き起こす。例えば、入力側ディスク406に対してリング部材422を径方向外向きに移動させることは、また、出力側ディスク414に対してリング部材422を径方向内向きに移動させる。他方、入力側ディスク406に対してリング部材422を径方向内向きに移動させることは、また、出力側ディスク414に対してリング部材422を径方向外向きに移動させる。
図15を参照すると、第1入力側コンタクトパッチ462は、第1入力側コンタクトパッチ462から入力側回転軸線46へと延在する第1入力側コンタクトパッチベクトル482に対して実質的に垂直に位置合わせされているとともに、第1入力側コンタクトパッチ462からリング部材回転軸線436へと延在する第2入力側コンタクトパッチベクトル484に対して実質的に垂直に位置合わせされている。同様に、第1出力側コンタクトパッチ468は、第1出力側コンタクトパッチ468から出力側回転軸線48へと延在する第1出力側コンタクトパッチベクトル486に対して実質的に垂直に位置合わせされているとともに、第1出力側コンタクトパッチ468からリング部材回転軸線436へと延在する第2出力側コンタクトパッチベクトル488に対して実質的に垂直に位置合わせされている。無段変速機400の様々な構成部材の構成および配置は、第1入力側コンタクトパッチベクトル482の長さと第1出力側コンタクトパッチベクトル486の長さとの合計が、第2入力側コンタクトパッチベクトル484の長さと比較して、また、第2出力側コンタクトパッチベクトル488の長さと比較して、より大きなものとされている。以下の関係式は、すべての速度比に関して成立する。
A.((第1入力側コンタクトパッチベクトル482の長さ)+(第1出力側コンタクトパッチベクトル486の長さ))>(第2入力側コンタクトパッチベクトル484の長さ)、
B.((第1入力側コンタクトパッチベクトル482の長さ)+(第1出力側コンタクトパッチベクトル486の長さ))>(第2出力側コンタクトパッチベクトル488の長さ)。
同様の関係式は、また、第2入力側コンタクトパッチ474および第2出力側コンタクトパッチ476に関しても、成立する。例えば、第2入力側コンタクトパッチ474から入力側回転軸線46へと延在しかつ第2入力側コンタクトパッチ474に対して実質的に垂直に位置合わせされた第1入力側コンタクトパッチベクトルの長さと、第2出力側コンタクトパッチ476から出力側回転軸線48へと延在しかつ第2出力側コンタクトパッチ476に対して実質的に垂直に位置合わせされた第1出力側コンタクトパッチベクトルの長さと、の合計は、第2入力側コンタクトパッチ474からリング部材回転軸線436へと延在しかつ第2入力側コンタクトパッチ474に対して実質的に垂直に位置合わせされた第2入力側コンタクトパッチベクトルの長さと、第2出力側コンタクトパッチ476からリング部材回転軸線436へと延在しかつ第2出力側コンタクトパッチ476に対して実質的に垂直に位置合わせされた第2出力側コンタクトパッチベクトルの長さと、の少なくとも一方と比較して、より大きなものとされている。
図15および図17を参照すると、速度比セレクタ460を、無段変速機400の速度比を選択的に調節するために使用することができる。図15は、第1速度比位置に配置された速度比セレクタ460を示している。この位置においては、リング部材422は、外側エッジ408の近傍において入力側ディスク406に対して係合しており、リング部材422は、出力側回転軸線48に向けて近寄ったところにおいて出力側ディスク414に対して係合している。この構成は、最大の速度比(例えば、速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(入力側シャフト42の回転速度))を作り出し、この最大の速度比においては、出力側シャフト44は、入力側シャフト42と比較して、より大きな回転速度を有している。
図17は、第2速度比位置に配置された速度比セレクタ460を示している。この位置においては、リング部材422は、外側エッジ416の近傍において入力側ディスク406に対して係合しており、リング部材422は、入力側回転軸線46に向けて近寄ったところにおいて出力側ディスク414に対して係合している。この構成は、最小の速度比を作り出し、この最小の速度比においては、出力側シャフト44は、入力側シャフト42と比較して、より小さな回転速度を有している。速度比セレクタ460は、第1速度比位置(例えば、図15に示すような位置)と、第2速度比位置(例えば、図17に示すような位置)と、の間において、無限に調節可能とすることができる。
図18を参照すると、代替的に構成された無段変速機700は、入力側シャフト42と出力側シャフト44との間において回転エネルギーを伝達するように動作することができる。無段変速機700は、無段変速機400と同様に構成されているけれども、入力側ディスク406および出力側ディスク414に対しての、中間トラクションリング702およびリング部材706の位置合わせを制御するための代替的な機構を使用している。中間トラクションリング702およびリング部材706は、入力側駆動機構402を出力側駆動機構404に対して動作可能に連結する。リング部材706および中間トラクションリング702は、入力側駆動機構402および出力側駆動機構404に対して径方向に互いに一体となって選択的に移動することができる。リング部材706および中間トラクションリング702の径方向位置は、入力側駆動機構402および出力側駆動機構404に対して選択的に調節することができ、これにより、無段変速機700の速度比(例えば、速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(入力側シャフト42の回転速度))を変更することができる。
リング部材706は、一対をなす相互連結された共回転リングを含むことができる。共回転リングは、入力側ディスク第1トラクション面410に対して係合する入力側トラクションリング708と、出力側ディスク第1トラクション面418に対して係合する出力側トラクションリング710と、を含むことができる。入力側トラクションリング708および出力側トラクションリング710は、互いに実質的に平行に配置することができるとともに、入力側回転軸線46および出力側回転軸線48に対して実質的に垂直に配置することができる。
入力側トラクションリング708は、この入力側トラクションリング708から横方向外向きに延出された全体的に円筒形状の入力側トラクションリング支持体712を含むことができる。出力側トラクションリング710は、この出力側トラクションリング710から横方向外向きに延出された出力側トラクションリング支持体714を含むことができる。出力側トラクションリング支持体714は、入力側トラクションリング支持体712と比較して、より大きなサイズのもの(すなわち、より大きな直径を有しているもの)とすることができる。出力側トラクションリング支持体714は、入力側トラクションリング支持体712の周囲に延在しているとともに、入力側トラクションリング支持体712を少なくとも部分的に覆っている。出力側トラクションリング支持体714の内周716は、入力側トラクションリング支持体712の外周718の直径と比較して、より大きな直径を有することができ、これにより、入力側トラクションリング支持体712と出力側トラクションリング支持体714との間に、周縁環帯720を形成している。入力側トラクションリング支持体712および出力側トラクションリング支持体714は、径方向コネクタ722によって互いに固定的に連結することができ、これにより、入力側トラクションリング708と出力側トラクションリング710とを一体的に回転させることができる。
入力側トラクションリング708は、入力側ディスク第1トラクション面410に対して係合可能な入力側リングトラクション面724を含むことができる。入力側リングトラクション面724は、連続的なリングとして構成することができる。
出力側トラクションリング710は、出力側ディスク第1トラクション面418に対して係合可能な出力側リングトラクション面726を含むことができる。出力側リングトラクション面726は、連続的なリングとして構成することができる。出力側リングトラクション面726および入力側リングトラクション面724は、全体的に互いに対向するようにして配置することができる。
図15および図16を参照すると、無段変速機700は、入力側トラクションリング708と出力側トラクションリング710との間に配置された中間トラクションリング702を含むことができる。中間トラクションリング702は、外周728と内周730とを有した環状ディスクとして全体的に構成することができる。中間トラクションリング702は、入力側トラクションリング708と出力側トラクションリング710とに対して全体的に平行に位置合わせすることができるとともに、リング部材回転軸線732に対して実質的に垂直に位置合わせすることができる。外周728は、中間トラクションリング702から横方向外向きに延出された全体的に円筒形状の中間トラクションリング支持体734を含むことができる。中間トラクションリング支持体734は、出力側トラクションリング支持体714と入力側トラクションリング支持体712との間に形成された環帯720の中に、少なくとも部分的に延在している。中間トラクションリング支持体734の外周736は、出力側トラクションリング支持体714の内周716に対してスライド可能に係合することができる。この構成により、中間トラクションリング702は、入力側トラクションリング708および出力側トラクションリング710に対してのおよびリング部材回転軸線732に対しての中間トラクションリング734の角度配向を維持しつつ、リング部材706に対して軸線方向に(すなわち、リング部材回転軸線732に沿って)移動することができる。これに代えて、中間トラクションリング支持体734の内周738を、入力側トラクションリング支持体712の外周718に対してスライド可能に係合させることができる。
中間トラクションリング702は、入力側ディスク第2トラクション面412に対して係合可能な中間トラクションリング入力側トラクション面740を含むことができる。中間トラクションリング入力側トラクション面740は、連続的なリングとして構成することができる。
中間トラクションリング702は、出力側ディスク第2トラクション面420に対して係合可能な中間トラクションリング出力側トラクション面742を含むことができる。中間トラクションリング出力側トラクション面742は、連続的なリングとして構成することができる。中間トラクションリング出力側トラクション面742および中間トラクションリング入力側トラクション面740は、中間トラクションリング702の互いに反対側を向く両側面上に配置することができ、中間トラクションリング入力側トラクション面740が、中間トラクションリング出力側トラクション面742に対して全体的に逆を向いた態様とされる。
引き続いて図18および図19を参照すると、径方向移動経路455に沿ってリング部材706を径方向に移動させることにより、これに対応して、リング部材422と中間トラクションリング442との軸線方向移動経路451に沿った互いに逆向きの移動が引き起こされる。例えば、リング部材422を、図19に示す径方向位置から図18に示す径方向位置へと、(図18および図19の視点で見た際に)径方向上向きに移動させることにより、入力側リングトラクション面724が入力側ディスク第1トラクション面410に沿って径方向外向きに移動することのために、および、出力側リングトラクション面726が出力側ディスク第1トラクション面418に沿って径方向内向きに移動することのために、入力側トラクションリング708の(図18および図19の視点で見た際に)右向きの移動が引き起こされる。これは、また、中間トラクションリング入力側トラクション面740が入力側ディスク第2トラクション面412に沿って径方向外向きに移動することのために、および、中間トラクションリング出力側トラクション面742が出力側ディスク第2トラクション面420に沿って径方向内向きに移動することのために、中間トラクションリング702の(図18および図19の視点で見た際に)左向きの移動を引き起こす。リング部材706を(図18および図19の視点で見た際に)径方向下向きに移動させることにより、入力側トラクションリング708および出力側トラクションリング710と、中間トラクションリング702とは、軸線方向移動経路451に沿って、リング部材706を径方向上向きに移動させた場合とは逆向きに、軸線方向に移動することとなる。
リング部材706は、入力側駆動機構402および出力側駆動機構404に対して、径方向移動経路455に沿って径方向に移動することができる。リング部材706の径方向位置は、入力側駆動機構402および出力側駆動機構404に対して選択的に調節することができ、これにより、無段変速機700の速度比(例えば、速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(入力側シャフト42の回転速度))を変更することができる。
速度比セレクタ460を、リング部材706に対して動作可能に連結することができ、これにより、無段変速機700の速度比を選択的に調節することができる。速度比セレクタ460は、入力側駆動機構402および出力側駆動機構404に対してのリング部材706の径方向位置を調節するように動作し、これにより、選択された速度比を達成することができる。速度比は、入力側回転軸線46に対してのおよび/または出力側回転軸線48に対してのリング部材回転軸線473の位置を移動させることによって、これにより、リング部材706が入力側ディスク406および出力側ディスク414に対して係合している径方向に影響を及ぼすことにより、選択的に調節することができる。入力側ディスク406に対してリング部材706を径方向に移動させることは、出力側ディスク414に対してのリング部材706の対応する移動を引き起こす。例えば、入力側ディスク406に対してリング部材706を径方向外向きに移動させることは、また、出力側ディスク414に対してリング部材706を径方向内向きに移動させる。他方、入力側ディスク406に対してリング部材706を径方向内向きに移動させることは、また、出力側ディスク414に対してリング部材706を径方向外向きに移動させる。
無段変速機の様々な例示的な構成どうしの間の共通の特徴点は、とりわけ、入力側コンタクトパッチベクトルの長さと出力側コンタクトパッチベクトルの長さと(例えば、図2に示すように、第1入力側コンタクトパッチベクトル154の長さと第1出力側コンタクトパッチベクトル158の長さと)の合計が、対応するリング部材(例えば、図2に示すように、入力側リング部材102)のベクトル156、160の長さと比較して、より大きなものとされていることである。また、例示的な構成の各々においては、固定された半径のところに位置したそれぞれのトラクション面(例えば、図1に示すように、入力側リング第1トラクション面112)を有するものとしてリング部材を図示している一方で、対応するディスクのトラクション面(例えば、図1に示すように、第1入力側ディスクトラクション面68)が変更される。それは、この構成が、駆動比に関して最大の範囲を全体的に提供し得るからである。これに代えて、ディスクトラクション面の径方向位置を固定することができ、駆動比を調節するための手段として、リングトラクション面の径方向位置を変更可能とすることができる。
図20および図21を参照すると、例示的な2段式の無段変速機500は、入力側シャフト42と出力側シャフト44との間において回転エネルギーを伝達するように動作することができる。2段式の無段変速機500は、第1駆動機構502と第2駆動機構504とを含むことができる。第1駆動機構502および第2駆動機構504は、直列的に配置することができる。第1駆動機構502および第2駆動機構504は、入力側シャフト42から出力側シャフト44へと回転トルクを伝達するように動作する。第1駆動機構502および第2駆動機構504は、2段式の無段変速機500の速度比(例えば、速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(入力側シャフト42の回転速度))を変更するために、選択的に調節することができる。2段式の無段変速機500は、速度比を選択的に調節し得るよう動作可能な速度比セレクタ506を使用することができる。
第1駆動機構502は、入力側シャフト42に対して固定的に取り付けることができ、第2駆動機構504は、出力側シャフト44に対して固定的に取り付けることができる。中間シャフト508は、第1駆動機構502を第2駆動機構504に対して動作可能に連結している。入力側シャフト42および出力側シャフト44は、共通の回転軸線510まわりに回転可能とされている。入力側シャフト42の位置および向きは、出力側シャフト44に対して全体的に固定されている。
第1駆動機構502は、第1入力側ディスク512と、この第1入力側ディスク512の近くに配置された第1出力側ディスク514と、を使用することができる。第1入力側ディスク512および第1出力側ディスク514の各々は、回転軸線510まわりに回転可能である。第1入力側ディスク512および第1出力側ディスク514は、回転軸線510から全体的に径方向外向きに延在している。エッジ516は、第1入力側ディスク512の外周縁を規定している。第1入力側ディスク512は、入力側シャフト42の近くに配置された第1入力側ディスクトラクション面520と、第1出力側ディスク514の近くに配置された反対側の内表面522と、を含むことができる。第1入力側ディスク62の内表面522は、例えば図20に示すように、全体的に平面的な表面輪郭を有することができる、あるいは、様々な他の形状および/または輪郭を含むことができる。
引き続いて図20を参照すると、エッジ524は、第1出力側ディスク514の外周縁を規定している。第1出力側ディスク514は、第1入力側ディスク512の近くに配置された内表面526と、この内表面526とは反対側に配置された第1出力側ディスクトラクション面528と、を含むことができる。第1出力側ディスク514は、図20の視点で見た際に、第1入力側ディスク512の鏡像として全体的に構成することができる。第1入力側ディスク512と同様に、第1出力側ディスク514の内表面526は、例えば図20に示すように、全体的に平面的な表面輪郭を有することができる、あるいは、様々な他の形状および/または輪郭を含むことができる。第1出力側ディスク514は、中間シャフト508に対して固定的に取り付けることができる。
第1入力側ディスク512および第1出力側ディスク514は、互いに回転可能に支持することができる。例えば、ベアリング530を、第1入力側ディスク512の内表面522と第1出力側ディスク514の内表面526との間に配置することができる。ベアリング530は、例えば図20に示すように、第1入力側ディスク512および第1出力側ディスク514と一体的に形成することができる、あるいは、第1入力側ディスク512の内表面522に対しておよび第1出力側ディスク514の内表面526に対して取り付けられる個別部材として構成することができる。
第2駆動機構504は、第1駆動機構502と同様に構成することができ、例えば、第2入力側ディスク532と、この第2入力側ディスク532の近くに配置された第2出力側ディスク534と、を含むことができる。第2入力側ディスク532および第2出力側ディスク534の各々は、回転軸線510まわりに回転可能である。第2入力側ディスク532および第2出力側ディスク534は、回転軸線510から全体的に径方向外向きに延在している。
エッジ536は、第2入力側ディスク532の外周縁を規定している。第2入力側ディスク534は、第2入力側ディスクトラクション面538と、第2出力側ディスク534の近くに配置された反対側の内表面540と、を含むことができる。第2入力側ディスク532の内表面540は、例えば図20に示すように、全体的に平面的な表面輪郭を有することができる、あるいは、様々な他の形状および/または輪郭を含むことができる。第2入力側ディスク532は、中間シャフト508に対して固定的に取り付けることができる。
第2出力側ディスク534は、出力側シャフト44に対して固定的に取り付けることができる。エッジ542は、第2出力側ディスク534の外周縁を規定している。第2出力側ディスク534は、第2入力側ディスク532の近くに配置された内表面544と、この内表面544とは反対側に配置された第2出力側ディスクトラクション面546と、を含むことができる。第2出力側ディスク534は、図20の視点で見た際に、第2入力側ディスク532の鏡像として全体的に構成することができる。第2入力側ディスク532と同様に、第2出力側ディスク534の内表面544は、例えば図20に示すように、全体的に平面的な表面輪郭を有することができる、あるいは、様々な他の形状および/または輪郭を含むことができる。
第2入力側ディスク532および第2出力側ディスク534は、互いに回転可能に支持することができる。例えば、ベアリング530を、第2入力側ディスク532の内表面540と第2出力側ディスク534の内表面544との間に配置することができる。ベアリング530は、例えば図20に示すように、第2入力側ディスク532および第2出力側ディスク534と一体的に形成することができる、あるいは、第2入力側ディスク532の内表面540に対しておよび第2出力側ディスク534の内表面544に対して取り付けられる個別部材として構成することができる。
第1駆動機構502は、第1入力側ディスク512を第1出力側ディスク514に対して回転可能に連結するように動作する第1リング部材548を含むことができる。第1リング部材548は、第1リング部材回転軸線549まわりに回転可能とされている。第1リング部材回転軸線549は、第1リング部材548を回転可能に支持するためのベアリング588を通して延在する平面に対して実質的に垂直な向きとされている。第1リング部材548は、第1入力側ディスク512および第1出力側ディスク514に対して径方向に移動することができる。第1リング部材548の径方向位置は、第1入力側ディスク512および第1出力側ディスク514に対して選択的に調節することができ、これにより、第1駆動機構502の速度比(例えば、第1駆動機構速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(中間シャフト508の回転速度))を変更することができる。
第2駆動機構504は、第2入力側ディスク532を第2出力側ディスク534に対して回転可能に連結するように動作する第2リング部材550を含むことができる。第2リング部材550は、第2リング部材回転軸線551まわりに回転可能とされている。第2リング部材回転軸線551は、第2リング部材550を回転可能に支持するためのベアリング588を通して延在する平面に対して実質的に垂直に位置合わせされている。第2リング部材550は、第2入力側ディスク532および第2出力側ディスク534に対して径方向に移動することができる。第2リング部材550の径方向位置は、第2入力側ディスク532および第2出力側ディスク534に対して選択的に調節することができ、これにより、第2駆動機構504の速度比(例えば、第2駆動機構速度比=(中間シャフト508の回転速度)÷(出力側シャフト44の回転速度))を変更することができる。
第1リング部材548は、一対をなす相互連結された共回転リングを含むことができる。共回転リングは、第1入力側ディスク512に対して係合する入力側トラクションリング552と、この入力側トラクションリング552から離間して配置されているとともに第1出力側ディスク514に対して係合している出力側トラクションリング554と、を含むことができる。全体的に円筒形状の連結リング556は、入力側トラクションリング552を出力側トラクションリング554に対して固定的に連結することができる。入力側トラクションリング552および出力側トラクションリング554は、連結リング556から全体的に径方向内向きに延出されている。
入力側トラクションリング552は、第1入力側ディスク512の第1入力側ディスクトラクション面520に対して係合可能な第1リング部材入力側トラクション面558を含むことができる。出力側トラクションリング554は、第1出力側ディスク514の第1出力側ディスクトラクション面528に対して係合可能な第1リング部材出力側トラクション面560を含むことができる。第1リング部材入力側トラクション面558および第1リング部材出力側トラクション面560は、連続的なリングとして構成することができる。第1リング部材入力側トラクション面558は、リング部材実効的回転軸線566から半径562のところに位置することができる。リング部材実効的回転軸線566は、ベアリング588の向きに依存して、第1リング部材回転軸線549ともまた第2リング部材回転軸線551とも一致しないものとすることができる。それよりはむしろ、第1リング部材回転軸線549および第2リング部材回転軸線551は、リング部材実効的回転軸線566に対して傾斜した角度で配向することができる。リング部材実効的回転軸線566は、入力側シャフト42および出力側シャフト44の回転軸線510に対して実質的に平行に位置合わせされている。第1リング部材出力側トラクション面560は、リング部材実効的回転軸線566から半径564のところに位置することができる。第1リング部材入力側トラクション面558および第1リング部材出力側トラクション面560は、第1リング部材548の互いに対向した両側面上に配置され、第1リング部材入力側トラクション面558が第1入力側ディスク512に対向した態様とされるとともに、第1リング部材出力側トラクション面560が、第1出力側ディスク514に対して対向した態様とされる。
第2リング部材550は、第1リング部材548と同様に構成することができる。第2リング部材550は、一対をなす相互連結された共回転リングを含むことができる。共回転リングは、第2入力側ディスク532に対して係合する入力側トラクションリング568と、この入力側トラクションリング568から離間して配置されているとともに第2出力側ディスク534に対して係合している出力側トラクションリング570と、を含むことができる。全体的に円筒形状の連結リング572は、入力側トラクションリング568を出力側トラクションリング570に対して固定的に連結することができる。入力側トラクションリング568および出力側トラクションリング570は、連結リング572から全体的に径方向内向きに延出されている。
入力側トラクションリング568は、第2入力側ディスク532の第2入力側ディスクトラクション面538に対して係合可能な第2リング部材入力側トラクション面574を含むことができる。出力側トラクションリング570は、第2出力側ディスク534の第2出力側ディスクトラクション面546に対して係合可能な第2リング部材出力側トラクション面576を含むことができる。第2リング部材入力側トラクション面574および第2リング部材出力側トラクション面576は、連続的なリングとして構成することができる。第2リング部材入力側トラクション面574は、リング部材実効的回転軸線566から半径578のところに位置することができる。第2リング部材出力側トラクション面576は、リング部材実効的回転軸線566から半径580のところに位置することができる。第2リング部材入力側トラクション面574および第2リング部材出力側トラクション面576は、第2リング部材550の互いに対向した両側面上に配置され、第2リング部材入力側トラクション面574が第2入力側ディスク532に対向した態様とされるとともに、第2リング部材出力側トラクション面576が、第2出力側ディスク534に対して対向した態様とされる。
速度比セレクタ506を、第1リング部材548および第2リング部材550に対して動作可能に連結することができ、これにより、2段式の無段変速機500の速度比を選択的に調節することができる。速度比セレクタ506は、第1入力側ディスク512および第1出力側ディスク514に対しての第1リング部材548の径方向位置を調節するように動作するとともに、第2入力側ディスク532および第2出力側ディスク534に対しての第2リング部材550の径方向位置を調節するように動作し、これにより、選択された速度比を達成することができる。
速度比セレクタ506は、種々の様々な構成のうちの任意の構成を有することができる。速度比セレクタ506は、第1入力側ディスク512および第1出力側ディスク514に対しての第1リング部材548の位置を調節し得るような、および、第2入力側ディスク532および第2出力側ディスク534に対しての第2リング部材550の位置を調節し得るような、任意のデバイスを使用することができる。そのような構成の例が、図20〜図22に図示されている。
図20および図21を参照すると、速度比セレクタ506は、アクチュエータ582を含むことができ、このアクチュエータ582は、全体的に円形で円筒形状の内表面586によって規定された中空の内部領域584を有している。内表面586の長手方向軸線は、リング部材実効的回転軸線566と実質的に一致している。第1リング部材548および第2リング部材550は、アクチュエータ582の内部領域584の中において回転可能に配置することができる。第1リング部材548は、アクチュエータ582の内表面586上に設置されたベアリング588上において回転可能に支持することができる。第2リング部材550は、同様に、第2ベアリング588を使用してアクチュエータ582の内表面586に対して回転可能に設置することができる。ベアリング588は、個別部材として構成することができる、あるいは、アクチュエータ582に対しておよび/または第1リング部材548および第2リング部材550に対して、少なくとも部分的に一体形成することができる。
アクチュエータ582は、例えば1つまたは複数のベアリング590を使用して、ハウジング55に対して回転可能に取り付けることができる。ベアリング590は、アクチュエータ582の外周592に対しておよびハウジング55に対して設置することができる。アクチュエータ582の外周592は、全体的に円形の形状を有することができ、その中心軸線方向は、アクチュエータ582の回転軸線594と一致している。アクチュエータ582の回転軸線594は、距離596の分だけ、リング部材実効的回転軸線566からオフセットすることができる。その結果、アクチュエータ582の厚さTは、例えば図19に示すように、周縁周りにおいて変化する。その場合、アクチュエータの厚さTの最大値および最小値は、アクチュエータ582の径方向反対側に位置する両サイドにおいて現れる。内表面586とアクチュエータ582の外周592との間の偏心により、アクチュエータ582をその回転軸線594まわりに回転させることによって、第1リング部材548および第2リング部材550の径方向位置を、第1入力側ディスク512および第1出力側ディスク514に対しておよび第2入力側ディスク532および第2出力側ディスク534に対して、選択的に変更することができる。
2段式の無段変速機500は、入力側シャフト42から出力側シャフト44へとトルクを伝達するように動作する。入力側シャフト42からのトルクは、第1入力側ディスク512から第1リング部材548へと、第1リング部材入力側トラクション面558が第1入力側ディスクトラクション面520に対して係合している第1入力側コンタクトパッチ598を通して伝達することができる。トルクは、第1リング部材548から第1出力側ディスク514へと、第1リング部材出力側トラクション面560が第1出力側ディスクトラクション面528に対して係合している第1出力側コンタクトパッチ600を通して、伝達することができる。第1入力側コンタクトパッチ598は、入力側シャフトおよび出力側シャフトの回転軸線510から半径602のところに位置しており、第1出力側コンタクトパッチ600は、入力側シャフトおよび出力側シャフトの回転軸線510から半径604のところに位置している。第1入力側コンタクトパッチ598の半径602、および、第1出力側コンタクトパッチ600の半径604は、2段式の無段変速機500の速度比が変更されるにつれて、変更される。
第1出力側ディスク514からのトルクは、中間シャフト508に沿って、第2入力側ディスク532に対して伝達される。第2入力側ディスク532からのトルクは、第2リング部材550に対して、第2リング部材入力側トラクション面574が第2入力側ディスクトラクション面538に対して係合している第2入力側コンタクトパッチ606を通して伝達することができる。トルクは、第2リング部材550から第2出力側ディスク534へと、第2リング部材出力側トラクション面576が第2出力側ディスクトラクション面546に対して係合している第2出力側コンタクトパッチ608を通して、伝達することができる。第2入力側コンタクトパッチ606は、入力側シャフトおよび出力側シャフトの回転軸線510から半径610のところに位置しており、第2出力側コンタクトパッチ608は、入力側シャフトおよび出力側シャフトの回転軸線510から半径612のところに位置している。第2入力側コンタクトパッチ606の半径610、および、第2出力側コンタクトパッチ608の半径612は、2段式の無段変速機500の速度比が変更されるにつれて、変更される。第2リング部材550から第2出力側ディスク534へと伝達されたトルクは、出力側シャフト44を通して出力することができる。
2段式の無段変速機500の速度比は、第1入力側コンタクトパッチ598の径方向位置602および第1出力側コンタクトパッチ600の径方向位置604の関数であるとともに、第2入力側コンタクトパッチ606の径方向位置610および第2出力側コンタクトパッチ608の径方向位置612の関数である。出力側シャフト44の回転速度は、入力側シャフト42の回転速度に対して、第1入力側コンタクトパッチ598の径方向位置602および第2入力側コンタクトパッチ606の径方向位置610が増大するにつれて、増大し、また、第1出力側コンタクトパッチ608の径方向位置604および第2出力側コンタクトパッチ612の径方向位置612が減少するにつれて、増大する。他方、出力側シャフト44の回転速度は、第1入力側コンタクトパッチ598の径方向位置602および第2入力側コンタクトパッチ606の径方向位置610が減少するにつれて、減少し、また、第1出力側コンタクトパッチ608の径方向位置604および第2出力側コンタクトパッチ612の径方向位置612が増大するにつれて、減少する。
図20および図22を参照すると、速度比セレクタ506は、2段式の無段変速機500の速度比を選択的に調節するために使用することができる。図20は、第1速度比位置に配置された速度比セレクタ506を示している。この位置においては、第1リング部材548および第2リング部材550は、それぞれ対応する外側エッジ524、542の近傍において第1出力側ディスク514および第2出力側ディスク534に対して係合しているとともに、入力側および出力側回転軸線510に向けて近寄ったところにおいて第1入力側ディスク512および第2入力側ディスク532に対して係合している。この構成は、最小の速度比(例えば、速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(入力側シャフト42の回転速度))を作り出し、この最小の速度比においては、出力側シャフト44は、入力側シャフト42と比較して、より小さな回転速度を有している。
図22は、第2速度比位置に配置された速度比セレクタ506を示している。この位置においては、第1リング部材548および第2リング部材550は、それぞれ対応する外側エッジ524、542の近傍において第1出力側ディスク514および第2出力側ディスク534に対して係合しているとともに、入力側および出力側回転軸線510に向けて近寄ったところにおいて第1入力側ディスク512および第2入力側ディスク532に対して係合している。この構成は、最小の速度比(例えば、速度比=(出力側シャフト44の回転速度)÷(入力側シャフト42の回転速度))を作り出し、この最小の速度比においては、出力側シャフト44は、入力側シャフト42と比較して、より小さな回転速度を有している。速度比セレクタ506は、第1速度比位置(例えば、図20および図21に示すような位置)と、第2速度比位置(例えば、図22に示すような位置)と、の間において、無限に調節可能とすることができる。図示された速度比セレクタ506は、1:1というシフト比を提供するように構成されている。しかしながら、速度比セレクタは、また、特定の用途における設計に応じてまた性能要求に応じて、他の速度比を提供するように構成することもできる。
無段変速駆動機構500の第1駆動機構502の構成は、第1入力側コンタクトパッチ598の径方向位置602と第1出力側コンタクトパッチ600の径方向位置604との合計が、第1リング部材入力側トラクション面558の半径562と比較して、また、第1リング部材出力側トラクション面560の半径564と比較して、より大きなものとされている。以下の関係式は、すべての速度比に関して成立する。
A.((半径602)+(半径604))>(半径562)、
B.((半径602)+(半径604))>(半径564)。
同様の関係式は、また、第2駆動機構504に関しても、成立する。例えば、無段変速機500の第2駆動機構504の構成は、第2入力側コンタクトパッチ606の径方向位置610と第2出力側コンタクトパッチ608の径方向位置612との合計が、第2リング部材入力側トラクション面574の半径578と比較して、また、第2リング部材出力側トラクション面576の半径580と比較して、より大きなものとされている。以下の関係式は、すべての速度比に関して成立する。
A.((半径610)+(半径612))>(半径578)、
B.((半径610)+(半径612))>(半径580)。
本発明による方法および装置の範囲は、添付の特許請求の範囲によって規定されることが意図される。しかしながら、様々に開示された無段変速機の構成および動作が、その精神または範囲から逸脱することなく、詳細に説明されて図示されたものとは異なる態様でもって実施し得ることは、理解されなければならない。以下の特許請求の範囲に規定された精神および範囲を逸脱することなく、本明細書において上述した構成に関する様々な代替構成を、特許請求の範囲を実施するに際して使用し得ることは、当業者によって理解されるべきである。開示されたシステムおよび方法の範囲は、上記の説明を参照して決定されるべきではなく、それに代えて、添付の特許請求の範囲を参照してそのような特許請求の範囲が権利を与える等価物の全範囲とともに決定されるべきである。本明細書において上述した技術分野における将来的な進展が起こるであろうこと、および、開示されたシステムおよび方法がそのような将来的な実施例に組み込まれるであろうことが、予想され、意図されている。さらに、特許請求の範囲において使用されるすべての用語は、本明細書において反対の意味の明示がない限りにおいては、当業者によって理解される最も広範で妥当な構成および通常の意味が与えられることが意図されている。特に、「1つの」、「その」、「前記」といったような単数形での接頭語の使用は、請求項が反対の意味での明示的な限定を記載していない限りにおいては、指定された1つまたは複数の構成部材を記載しているものとして読解されるべきである。以下の特許請求がデバイスの範囲を規定していること、および、特許請求の範囲の範囲内に属する方法および装置ならびにそれらの等価物が特許請求の範囲に包含されることが、意図されている。要するに、デバイスに対して修正および変形が可能であること、また、デバイスが以下の特許請求の範囲によってのみ制限されることを、理解されるべきである。

Claims (29)

  1. 入力側回転軸線まわりに回転可能とされているとともに、入力側駆動部材トラクション面を含む入力側駆動部材と、
    出力側回転軸線まわりに回転可能とされているとともに、出力側駆動部材トラクション面を含む出力側駆動部材と、
    リング部材回転軸線まわりに回転可能とされているとともに、該リング部材回転軸線から入力側リングトラクション面径方向距離のところに位置した入力側リングトラクション面と、前記リング部材回転軸線から出力側リングトラクション面径方向距離のところに位置した出力側リングトラクション面と、を含むリング部材であって、前記入力側リングトラクション面は、入力側コンタクトパッチのところにおいて前記入力側駆動部材トラクション面に対して係合し、前記入力側コンタクトパッチは、該入力側コンタクトパッチから前記入力側回転軸線へと延在する第1入力側コンタクトパッチベクトルの長さに対して垂直に配向されているとともに、前記入力側コンタクトパッチから前記リング部材回転軸線へと延在する第2入力側コンタクトパッチベクトルの長さに対して垂直に配向され、前記出力側リングトラクション面は、出力側コンタクトパッチのところにおいて前記出力側駆動部材トラクション面に対して係合し、前記出力側コンタクトパッチは、該出力側コンタクトパッチから前記出力側回転軸線へと延在する第1出力側コンタクトパッチベクトルの長さに対して垂直に配向されているとともに、前記出力側コンタクトパッチから前記リング部材回転軸線へと延在する第2出力側コンタクトパッチベクトルの長さに対して垂直に配向されている、リング部材と、を含み、
    前記第1入力側コンタクトパッチベクトルの長さと前記第1出力側コンタクトパッチベクトルの長さとの合計は、前記第2入力側コンタクトパッチベクトルの長さと、前記第2出力側コンタクトパッチベクトルの長さと、の少なくとも一方と比較して、より大きなものとされている、無段変速機。
  2. 前記入力側駆動部材は、第1入力側部材と、該第1入力側部材の近くに配置された第2入力側部材と、を含み、該第2入力側部材は、前記入力側回転軸線に沿って前記第1入力側部材に対して軸線方向に移動可能とされ、
    前記出力側駆動部材は、第1出力側部材と、該第1出力側部材の近くに配置された第2出力側部材と、を含み、該第2出力側部材は、前記出力側回転軸線に沿って前記第1出力側部材に対して軸線方向に移動可能とされている、請求項1に記載の無段変速機。
  3. 前記第2入力側部材と前記第2出力側部材とに対して連結された速度比セレクタをさらに含み、該速度比セレクタは、前記第2入力側部材と前記第2出力側部材とを前記出力側回転軸線に沿って軸線方向に同時に移動させるように動作可能である、請求項2に記載の無段変速機。
  4. 前記速度比セレクタは、前記第2入力側部材と前記第2出力側部材とを互いに逆向きに同時に移動させるように動作する、請求項3に記載の無段変速機。
  5. 前記入力側リングトラクション面径方向距離は、前記出力側リングトラクション面径方向距離と実質的に等しい、請求項1に記載の無段変速機。
  6. 前記入力側駆動部材は、入力側シャフトとの同時回転が可能であるようにして該入力側シャフトに対して取り付けられ、前記出力側駆動部材は、出力側シャフトとの同時回転が可能であるようにして該出力側シャフトに対して取り付けられている、請求項1に記載の無段変速機。
  7. 前記入力側回転軸線は、前記出力側回転軸線から変位している、請求項1に記載の無段変速機。
  8. 前記入力側回転軸線は、前記出力側回転軸線と実質的に一致している、請求項1に記載の無段変速機。
  9. 前記リング部材回転軸線は、前記入力側回転軸線と前記出力側回転軸線との少なくとも一方に対して実質的に平行に位置合わせされている、請求項1に記載の無段変速機。
  10. 前記リング部材回転軸線の位置は、前記入力側回転軸線と前記出力側回転軸線との少なくとも一方に対して調節可能とされている、請求項1に記載の無段変速機。
  11. 前記リング部材は、前記リング部材回転軸線に沿って軸線方向に移動可能とされている、請求項1に記載の無段変速機。
  12. ディスク回転軸線まわりに回転可能とされているとともに、入力側ディスクトラクション面を含む入力側ディスクと、
    前記ディスク回転軸線まわりに回転可能とされているとともに、出力側ディスクトラクション面を含む出力側ディスクと、
    入力側回転軸線まわりに回転可能とされているとともに、該入力側回転軸線から入力側リングトラクション面径方向距離のところに位置した入力側リングトラクション面を含む入力側リング部材であって、前記入力側リングトラクション面は、入力側コンタクトパッチのところにおいて前記入力側ディスクトラクション面に対して係合し、前記入力側コンタクトパッチは、該入力側コンタクトパッチから前記ディスク回転軸線へと延在する第1入力側コンタクトパッチベクトルに対して垂直に配向されているとともに、前記入力側コンタクトパッチから前記入力側回転軸線へと延在する第2入力側コンタクトパッチベクトルに対して垂直に配向されている、入力側リング部材と、
    出力側回転軸線まわりに回転可能とされているとともに、該出力側回転軸線から出力側リングトラクション面径方向距離のところに位置した出力側リングトラクション面を含む出力側リング部材であって、前記出力側リングトラクション面は、出力側コンタクトパッチのところにおいて前記出力側ディスクトラクション面に対して係合し、前記出力側コンタクトパッチは、該出力側コンタクトパッチから前記ディスク回転軸線へと延在する第1出力側コンタクトパッチベクトルに対して垂直に配向されているとともに、前記出力側コンタクトパッチから前記出力側回転軸線へと延在する第2出力側コンタクトパッチベクトルに対して垂直に配向されている、出力側リング部材と、を含み、
    前記第1入力側コンタクトパッチベクトルの長さと前記第1出力側コンタクトパッチベクトルの長さとの合計は、前記第2入力側コンタクトパッチベクトルと前記第2出力側コンタクトパッチベクトルとの少なくとも一方の長さと比較して、より大きなものとされている、無段変速機。
  13. 前記入力側ディスクは、第1入力側ディスクと、該第1入力側ディスクの近くに配置された第2入力側ディスクと、を含み、該第2入力側ディスクは、前記ディスク回転軸線に沿って前記第1入力側ディスクに対して軸線方向に移動可能とされ、
    前記出力側ディスクは、第1出力側ディスクと、該第1出力側ディスクの近くに配置された第2出力側ディスクと、を含み、該第2出力側ディスクは、前記ディスク回転軸線に沿って前記第2出力側ディスクに対して軸線方向に同時的に移動可能であるようにして取り付けられている、請求項12に記載の無段変速機。
  14. 前記第2出力側ディスクは、前記ディスク回転軸線に沿って前記第1出力側ディスクに対して軸線方向に移動可能である、請求項13に記載の無段変速機。
  15. 前記第1入力側ディスクを前記第1出力側ディスクに対して連結する内側中間シャフトと、前記第2入力側ディスクを前記第2出力側ディスクに対して連結する外側中間シャフトと、をさらに含む、請求項13に記載の無段変速機。
  16. 前記外側中間シャフトに対して取り付けられた基端部と、反対側に位置した先端部と、を有した速度比セレクタをさらに含み、該速度比セレクタは、前記入力側回転軸線と前記出力側回転軸線との少なくとも一方に対しての前記ディスク回転軸線の位置を選択的に調節するように動作可能である、請求項15に記載の無段変速機。
  17. 前記入力側リングトラクション面径方向距離は、前記出力側リングトラクション面径方向距離と実質的に等しい、請求項12に記載の無段変速機。
  18. 前記入力側リング部材は、入力側シャフトとの同時回転が可能であるようにして該入力側シャフトに対して取り付けられ、前記出力側リング部材は、出力側シャフトとの同時回転が可能であるようにして該出力側シャフトに対して取り付けられている、請求項12に記載の無段変速機。
  19. 前記入力側回転軸線は、前記出力側回転軸線から変位している、請求項12に記載の無段変速機。
  20. 前記ディスク回転軸線は、前記入力側回転軸線と前記出力側回転軸線との少なくとも一方に対して実質的に平行に位置合わせされている、請求項12に記載の無段変速機。
  21. 前記入力側ディスクは、前記出力側ディスクとの同時回転が可能であるようにして、該出力側ディスクに対して相互連結されている、請求項12に記載の無段変速機。
  22. 前記ディスク回転軸線の位置は、前記入力側回転軸線と前記出力側回転軸線との少なくとも一方に対して調節可能とされている、請求項12に記載の無段変速機。
  23. ディスク回転軸線まわりに回転可能とされているとともに、入力側ディスクトラクション面を含む入力側ディスクと、
    前記ディスク回転軸線まわりに回転可能とされているとともに、出力側ディスクトラクション面を含む出力側ディスクと、
    リング部材実効的回転軸線まわりに回転可能とされているとともに、前記入力側回転軸線から入力側リングトラクション面径方向距離のところに位置した入力側リングトラクション面と、前記出力側回転軸線から出力側リングトラクション面径方向距離のところに位置した出力側リングトラクション面と、を含むリング部材であって、前記入力側リングトラクション面は、前記ディスク回転軸線から入力側コンタクトパッチ径方向距離のところにおいて前記入力側ディスクトラクション面に対して係合し、前記出力側リングトラクション面は、前記ディスク回転軸線から出力側コンタクトパッチ径方向距離のところに位置した出力側コンタクトパッチのところにおいて前記出力側ディスクトラクション面に対して係合している、リング部材と、を含み、
    前記入力側コンタクトパッチ径方向距離と前記出力側コンタクトパッチ径方向距離との合計は、前記入力側リングトラクション面径方向距離と前記出力側リングトラクション面径方向距離との少なくとも一方と比較して、より大きなものとされている、無段変速機。
  24. 前記リング部材に対して連結された速度比セレクタをさらに含み、該速度比セレクタは、前記入力側回転軸線と前記出力側回転軸線との少なくとも一方に対しての前記リング部材実効的回転軸線の位置を選択的に調節するように動作可能である、請求項23に記載の無段変速機。
  25. 前記速度比セレクタは、前記リング部材実効的回転軸線まわりに回転可能であるようにして、ハウジングに対して連結され、前記リング部材は、前記速度比セレクタに対して回転可能に連結されている、請求項24に記載の無段変速機。
  26. 前記速度比セレクタは、周縁まわりにおいて変化する径方向オフセットを含んでいる、請求項25に記載の無段変速機。
  27. 入力側駆動部材は、入力側シャフトとの同時回転が可能であるようにして該入力側シャフトに対して取り付けられ、出力側駆動部材は、出力側シャフトとの同時回転が可能であるようにして該出力側シャフトに対して取り付けられている、請求項23に記載の無段変速機。
  28. 前記リング部材実効的回転軸線は、前記入力側回転軸線と前記出力側回転軸線との少なくとも一方に対して実質的に平行に位置合わせされている、請求項23に記載の無段変速機。
  29. 前記リング部材実効的回転軸線の位置は、前記入力側回転軸線と前記出力側回転軸線との少なくとも一方に対して調節可能とされている、請求項23に記載の無段変速機。
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