JP2019515094A - 高誘電率硬化ゴム組成物を含むコンポーネントを有するタイヤ及び関連方法 - Google Patents

高誘電率硬化ゴム組成物を含むコンポーネントを有するタイヤ及び関連方法 Download PDF

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Abstract

本明細書に開示されるのは、高誘電率硬化ゴム組成物を含むコンポーネントを有するタイヤ、高誘電率硬化ゴム組成物を含むタイヤビードフィラー、及びタイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物の誘電率を高めるための関連方法である。特定の実施形態に従って、硬化ゴム組成物は、少なくとも20の誘電率を有し、100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーと、少なくとも25phrの補強カーボンブラックを含むフィラーと、特定組成の硬化パッケージと、任意追加的に少なくとも1種の加硫戻り防止剤と、を含む。

Description

本出願は、高誘電率硬化ゴム組成物を含むコンポーネントを有するタイヤ、高誘電率硬化ゴム組成物を含むタイヤビードフィラー、及びタイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物の誘電率を高めるための関連方法を対象とする。
種々のタイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物が示す誘電率は、タイヤに電子通信モジュール(例えば、タイヤを識別及び/又は監視するために使用できる)が組み込まれる場合に重要性を増す。市販タイヤの種々のコンポーネント(例えば、サイドウォール、トレッド、ナイロン含有スキムプライ、及びビードフィラー)は、一般に誘電率が約13以下の硬化ゴム組成物から構成される。電気通信モジュールに接続したタイヤに使用するためのゴム組成物の配合は、電子通信モジュールの無線装置の可読性を向上させる努力の中で、電子通信モジュールの被覆に使用するゴム組成物の誘電率を低下させることに主に重点が置かれてきた。
本明細書に開示されるのは、高誘電率硬化ゴム組成物を含むコンポーネントを有するタイヤ、高誘電率硬化ゴム組成物を含むタイヤビードフィラー、及びタイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物の誘電率を高めるための関連方法である。
第1の実施形態では、特定組成の硬化ゴム組成物からなる少なくとも1種のコンポーネントを含むタイヤが開示される。ゴム組成物は、(a)100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーと、(b)少なくとも25phrの補強カーボンブラックを含むフィラーと、(c)硬化パッケージであって、(i)少なくとも10phrの加硫剤と、(ii)少なくとも1種の加硫促進剤と、を含む硬化パッケージと、(d)任意追加的に少なくとも1種の加硫戻り防止剤と、を含む。また、硬化ゴム組成物は、少なくとも20の誘電率を有する。
第2の実施形態では、硬化ゴム組成物タイヤコンポーネントの誘電率を高める方法が開示される。この方法は、増加した架橋密度(対照組成物と比べて)及び少なくとも20の誘電率を有するゴム組成物を提供することを含む。
第3の実施形態では、増加した架橋密度(対照組成物と比べて)及び少なくとも20の誘電率を有する硬化ゴム組成物を含むビードフィラーを含むタイヤが開示される。
本明細書に開示されるのは、高誘電率硬化ゴム組成物を含むコンポーネントを有するタイヤ、高誘電率硬化ゴム組成物を含むタイヤビードフィラー、及びタイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物の誘電率を高めるための関連方法である。
第1の実施形態では、特定組成の硬化ゴム組成物からなる少なくとも1種のコンポーネントを含むタイヤが開示される。ゴム組成物は、(a)100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーと、(b)少なくとも25phrの補強カーボンブラックを含むフィラーと、(c)硬化パッケージであって、(i)少なくとも10phrの加硫剤と、(ii)少なくとも1種の加硫促進剤と、を含む硬化パッケージと、(d)任意追加的に少なくとも1種の加硫戻り防止剤と、を含む。また、硬化ゴム組成物は、少なくとも20の誘電率を有する。
第2の実施形態では、硬化ゴム組成物タイヤコンポーネントの誘電率を高める方法が開示される。この方法は、増加した架橋密度(対照組成物と比べて)及び少なくとも20の誘電率を有するゴム組成物を提供することを含む。
第3の実施形態では、増加した架橋密度(対照組成物と比べて)及び少なくとも20の誘電率を有する硬化ゴム組成物を含むビードフィラーを含むタイヤが開示される。
定義
本明細書に記載する用語は、実施形態を説明するためだけのものであり、全体として本発明を限定すると解釈すべきではない。
本明細書で使用するとき、用語「天然ゴム」は、パラゴムノキ属のゴムの木及びパラゴムノキ属以外の原料(例えば、グアユールの低木及びタンポポ(例えば、TKS)など)の原料から採取することができるものなど、天然由来のゴムを意味する。言い換えれば、用語「天然ゴム」は、合成ポリイソプレンを除くものと解釈すべきである。
本明細書で使用するとき、「窒素表面積」は、限定するものではないが、本明細書で論じるカーボンブラック及び「非補強フィラー」粒子材料を含む、粒子材料の窒素吸収比表面積(NSA)を指す。窒素表面積は、以下に述べるものを含む、様々な標準的方法に従って測定できる。
本明細書で使用するとき、用語「phr」は、ゴム100部当たりの部を意味する。特定の実施形態では、ゴム100部は、少なくとも1種のジエン系エラストマー100部を指すと理解すべきである。ゴム100部は、100phrとも呼ばれることがある。
本明細書で使用するとき、用語「ポリイソプレン」は、合成ポリイソプレンを意味する。言い換えれば、この用語は、イソプレンモノマーから製造されたポリマーを示すために用いられ、天然由来のゴム(例えば、パラゴムノキ天然ゴム、グアユール起源の天然ゴム、又はタンポポ起源の天然ゴム)を含むと解釈すべきではない。ただし、用語「ポリイソプレン」は、イソプレンモノマーの天然源から製造されるポリイソプレンを含むと解釈すべきである。
本明細書で使用するとき、材料の「比誘電率」及び「誘電率」という用語は、同じ意味を有することが意図されており、材料の誘電体誘電率と真空の誘電率との比を指すように互換的に使用される(誘電率は915MHzでファラド/メートル単位で測定される)。別途記載のない限り、本明細書に開示される誘電率は、ゴム組成物の硬化形状のものを指す。
タイヤ
上述したように、本明細書に開示される第1の実施形態は、硬化ゴム組成物からなる少なくとも1種のコンポーネントを含むタイヤを対象とする。タイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物は、(a)100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーと、(b)少なくとも25phrの補強カーボンブラックを含むフィラーと、(c)硬化パッケージであって、(i)少なくとも10phrの加硫剤と、(ii)少なくとも1種の加硫促進剤と、を含む硬化パッケージと、(d)任意追加的に少なくとも1種の加硫戻り防止剤と、を含む。また、硬化ゴム組成物は、少なくとも20の誘電率を有する。また上述したように、本明細書に開示される第3の実施形態は、増加した架橋密度(対照組成物と比べて)及び少なくとも20の誘電率を有する硬化ゴム組成物を含むビードフィラーを含むタイヤを対象とする。第1及び第2の実施形態のうち特定の実施形態では、タイヤは空気タイヤを含む。
硬化ゴム組成物
上述したように、第1の実施形態に従って、硬化ゴム組成物からなる少なくとも1種のコンポーネントを含むタイヤが提供され、第2の実施形態に従って、硬化ゴム組成物からなるビードフィラーを含むタイヤが提供される。また上述したように、第2の実施形態に従って、硬化ゴム組成物の誘電率を高める方法が提供される。したがって、第1〜第3の実施形態のそれぞれは、硬化ゴム組成物を含む。第1〜第3の実施形態による硬化ゴム組成物のコンポーネント(又は成分)を以下に記述する。記述では硬化ゴム組成物に含まれる量に言及するが、相当する量は調製するために(又はこのような硬化ゴム組成物の調製プロセスにおいて)使用できると理解すべきであり、これらの相当量は完全に開示されていると見なすべきである。
共役ジエンモノマー含有エラストマー
第1の実施形態に従って、硬化ゴム組成物は、100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーを含む。第2及び第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーを含む。第1〜第3の実施形態に従って、硬化ゴム組成物は、1種又は2種以上(例えば、2種、3種、又はそれ以上)の共役ジエンモノマー含有エラストマーを含み得る。100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーが存在すると述べることにより、全てのこのようなエラストマーの総量が100部(又は100phr)であることを意味する。少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーは、任意選択的に少なくとも1種のビニル芳香族モノマーとの組み合わせで(それによって、コポリマーを得る)少なくとも1種の共役ジエンモノマーを含むポリマーとして理解されるべきである。
当業者が理解するであろうように、共役ジエンモノマーは、単一結合(即ち、−C−C−)によって分離している2つの二重炭素−炭素結合(即ち、2つの−C=C−結合)を有する化合物であり、共役ジエンは、少なくとも1つの−C=C−C=C−部分を含有することになる。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態の少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーを調製するために使用される共役ジエンモノマーの特定の構造は、様々であり得る。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態による好適な共役ジエンモノマーの非限定例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、2,4−ヘキサジエン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シクロヘプタジエン、及び1,3−シクロオクタジエン、並びにこれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、2種以上の共役ジエンの混合物を利用できると理解すべきである。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、共役ジエンモノマーは、1,3−ブタジエン、イソプレン、又はこれらの組み合わせを含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、共役ジエンモノマーは、1,3−ブタジエンを含む。
上述したように、少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーは、少なくとも1種のビニル芳香族モノマーとの組み合わせで少なくとも1種の共役ジエンモノマーを含むコポリマーであってもよい。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種のビニル芳香族モノマーは、スチレン、アルファ−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−ブチルスチレン、ビニルナフタレン、p−tertブチルスチレン、4−ビニルビフェニル、4−ビニルベンゾシクロブテン、2−ビニルナフタレン、9−ビニルアントラセン、4−ビニルアニソール、又はビニルカテコールのうちの少なくとも1種を含む。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種のビニル芳香族モノマーはスチレンを含む。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種の共役ジエンモノマーは1,3−ブタジエンを含み、少なくとも1種のビニル芳香族モノマーはスチレンを含む。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーは、ポリイソプレンゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴム、ブタジエン−イソプレンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエン、ブチルゴム(ハロゲン化及び非ハロゲン化の両方)、ネオプレン(ポリクロロプレン)、エチレン−プロピレンゴム、及びエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)のうちの少なくとも1種のゴムを含む。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーは、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエン、スチレン−イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン−イソプレンゴム、天然ゴム、又はポリイソプレンのうちの少なくとも1種を含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種の共役ジエンエラストマーは、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエン、天然ゴム、又はポリイソプレンのうちの少なくとも1種を含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、利用される任意のポリブタジエンは、好ましくは、シス1,4−結合含量が、少なくとも85%、更により好ましくは少なくとも90%、又は更には少なくとも95%、又は少なくとも98%である、高シスポリブタジエンである。
第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも51phr(例えば、51phr、55phr、60phr、65phr、70phr、75phr、80phr、85phr、90phr、95phr、又は100phr)の天然ゴム、ポリイソプレン、又はこれらの組み合わせを含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、51〜100phr、60〜100phr、70〜100phr、80〜100phr、90〜100phr、51〜90phr、60〜90phr、70〜90phr、80〜90phrの天然ゴム、ポリイソプレン、又はこれらの組み合わせを含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも51phr(例えば、51phr、55phr、60phr、65phr、70phr、75phr、80phr、85phr、90phr、95phr、又は100phr)の天然ゴムを含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、51〜100phr、60〜100phr、70〜100phr、80〜100phr、90〜100phr、51〜90phr、60〜90phr、70〜90phr、80〜90phrの天然ゴムを含む。
他のゴム
第4の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、上述したゴム(即ち、共役ジエンモノマー含有エラストマーゴム)に加えて又はその代わりに、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ポリアクリレートゴム(アクリレートモノマーとビニルエーテルとのコポリマー)、エチレンアクリルゴム、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、エピクロロヒドリンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、ニトリルゴム、ハロゲン化ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレンゴム、及びこれらの組み合わせを含む。フッ素ゴムの例としては、パーフルオロエラストマ−ゴム、フルオロエラストマ−ゴム、フルオロシリコーンゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレンゴム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
フィラー成分
カーボンブラック
上述したように、第1の実施形態に従って、硬化ゴム組成物は、少なくとも25phrの補強カーボンブラックを含む。第2及び第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも25phrの補強カーボンブラックを含む。第1〜第3の実施形態に従って、1種又は2種以上の補強カーボンブラックを硬化ゴム組成物に使用してもよい。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、25〜200phr(例えば、25phr、35phr、45phr、50phr、55phr、65phr、75phr、85phr、95phr、100phr、110phr、120phr、130phr、140phr、150phr、160phr、170phr、180phr、190phr、又は200phr)、25〜150phr、25〜100phr、35〜200phr、35〜150phr、35〜100phr、50〜200phr、50〜150phr、50〜100phr、75〜200phr、75〜150phr、又は75〜100phrの少なくとも1種の補強カーボンブラックを含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の非補強カーボンブラックも含む(更に含む)。用語「補強フィラー」は、窒素吸着比表面積(NSA)が、約20m/g以上(20m/g以上を含む)、約50m/g超(50m/g超を含む)、約100m/g超(100m/g超を含む)、及び約125m/g超(125m/g超を含む)である、粒子材料を指すために本明細書で使用される。特定の実施形態では、用語「補強フィラー」は、代替的又は追加的に、約10nm〜約1000nm以下(10nm〜1000nm以下を含む)、約10nm〜約50nm以下(10nm〜50nm以下を含む)の粒径を有する、粒子材料を指すために使用される。
大多数(ただし、全てではない)のカーボンブラックは、補強フィラーである。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、補強カーボンブラックといずれか他の補強フィラー(例えば、シリカフィラー)との総量が、25〜200phr(例えば、25phr、30phr、40phr、50phr、60phr、70phr、80phr、90phr、100phr、110phr、120phr、130phr、140phr、150phr、160phr、170phr、180phr、190phr、又は200phr)である。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、補強カーボンブラックは、硬化ゴム組成物中に少なくとも25phrの量で存在し、また硬化ゴム組成物中に存在する全補強フィラーの少なくとも50重量%を構成し、全補強フィラーの50〜100重量%(例えば、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、又は100重量%)、50〜90重量%、50〜80重量%、50〜70重量%、60〜100重量%、60〜90重量%、又は60〜80重量%を含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の好ましい実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、又は更には100重量%の1種以上の補強カーボンブラックを含む補強フィラーを含む。一般に、第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態の硬化ゴム組成物での使用に好適な補強カーボンブラックとしては、通常入手可能な商用製造された任意のカーボンブラック、例えば、表面積が、少なくとも約20m/g(少なくとも20m/gを含む)、より好ましくは少なくとも約35m/g、最大約200m/g以上(35m/g、最大200m/gを含む)のものが挙げられる。本明細書で使用される表面積値は、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)技法を使用して、ASTM D−1765によって決定される。中でも有用なカーボンブラックは、ファーネスブラック、チャネルブラック、及びランプブラックである。より具体的には、有用なカーボンブラックの例としては、超耐摩耗性ファーネス(SAF)ブラック、高耐摩耗性ファーネス(HAF)ブラック、良押出性ファーネス(FEF)ブラック、微細ファーネス(FF)ブラック、準超耐摩耗性ファーネス(ISAF)ブラック、中補強性ファーネス(SRF)ブラック、中加工性チャネルブラック、難加工性チャネルブラック、及び導電性チャネルブラックが挙げられる。利用され得る他のカーボンブラックとしては、アセチレンブラックが挙げられる。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、上記ブラックのうち2種以上の混合物を含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態のゴム組成物での使用に典型的に好適な補強カーボンブラックとしては、ASTM D−1765−82aに指定される、N−110、N−220、N−339、N−330、N−351、N−550、N−660、及びこれらの組み合わせが挙げられる。使用されるカーボンブラックは、ペレット化形状又は非ペレット化綿状塊であり得る。好ましくは、より均一な混合のため、非ペレット化カーボンブラックが好ましい。
非補強カーボンブラックフィラーは、第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態の硬化ゴム組成物中にフィラーとして任意追加的に含まれてよく、特定のこのような実施形態では、非補強カーボンブラックフィラーの量は、少なくとも10phr、少なくとも20phr、10〜100phr、20〜100phr、10〜90phr、20〜90phr、10〜80phr、20〜80phr、10〜70phr、20〜70phr、10〜60phr、20〜60phr、10〜50phr、又は20〜50phrである。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態でフィラーとして使用するための非補強カーボンブラックの非限定例としては、サーマルブラック又はN9シリーズカーボンブラック(N−900シリーズとも呼ばれる)、例えば、ASTMの呼称がN−907、N−908、N−990、及びN−991のものが挙げられるが、これらに限定されない。上述を満たす様々なカーボンブラックが市販されており、これには、Cancarb Limited(カナダ、アルバータ州Medicine Hat)製のThermax(登録商標)N990カーボンブラックが挙げられるが、これに限定されない。
シリカ
第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも1種のシリカフィラーを含む(更に含む)。第1〜第3の実施形態のうちシリカフィラーが硬化ゴム組成物に含まれる実施形態では、使用されるシリカフィラーの量は様々であり得る。カーボンブラックと組み合わせたシリカフィラーの例示的な量(例えば、補強フィラーの総量)については上述している。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、5〜100phr(例えば、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、又は100phr)、5〜80phr、5〜60phr、又は5〜50phrの少なくとも1種のシリカフィラーを含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の好ましい実施形態では、硬化ゴム組成物は、40phr以下のシリカフィラー、30phr以下のシリカフィラー、20phr以下のシリカフィラー、10phr以下のシリカフィラー、5phr以下のシリカフィラー、又は0phrのシリカフィラーを含む。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態の硬化ゴム組成物での使用に好適なシリカフィラーは、周知である。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態での使用に好適なシリカフィラーの非限定例としては、沈殿アモルファスシリカ、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ヒュームドシリカ、ケイ酸カルシウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態のゴム組成物での使用に好適な他のシリカフィラーとしては、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム(MgSiO、MgSiOなど)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO)、ケイ酸カルシウム(CaSiOなど)、ケイ酸アルミニウム(AlSiO、Al.3SiO.5HOなど)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al.CaOSiOなど)等が挙げられるが、これらに限定されない。これらのシリカフィラーのうち、沈殿アモルファス湿式プロセス、含水シリカフィラーが好ましい。このようなシリカフィラーは、水中の化学反応により生成され、そこから一次凝集体へと強力に結合し、順次、二次凝集体へとわずかに強く結合する一次粒子を伴う超微粒の球状粒子として、沈殿される。BET法で測定されるとき、表面積は、様々なシリカフィラーの補強特性を決定するために好ましい値である。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、約32m/g〜約400m/g(32m/g〜400m/gを含む)の表面積(BET法で測定)を有するシリカフィラーを含み、約100m/g〜約300m/g(100m/g〜300m/gを含む)の範囲が好ましく、約150m/g〜約220m/g(150m/g〜220m/gを含む)の範囲が含まれる。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、約5.5〜約7又は7を少し超える、好ましくは約5.5〜約6.8のpHを有するシリカフィラーを含む。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態の硬化ゴム組成物に使用できるいくつかの市販のシリカフィラーとしては、PPG Industries(Pittsburgh,Pa.)製のHi−Sil(登録商標)190、Hi−Sil(登録商標)210、Hi−Sil(登録商標)215、Hi−Sil(登録商標)233、Hi−Sil(登録商標)243などが挙げられるが、これらに限定されない。同様に、多くの有用な商用グレードの異なるシリカフィラーは、Degussa Corporation(例えば、VN2、VN3)、Rhone Poulenc(例えば、Zeosil(商標)1165MP)、及びJ.M.Huber Corporationからも入手できる。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、シリカフィラーは、シリカカップリング剤で予反応させたシリカを含み、好ましくは、前処理されたシリカは、シラン含有シリカカップリング剤で前処理されたシリカを含む。
シリカカップリング剤
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態、特に少なくとも1種のシリカフィラーが存在する実施形態では、硬化ゴム組成物に1種以上のシリカカップリング剤を使用する。シリカカップリング剤は、ゴム組成物中のシリカフィラーの凝集を防止する又は減少させるのに有用である。シリカフィラー粒子の凝集は、ゴム組成物の粘度を上昇させると考えられ、このため、当該凝集を防止することにより、粘度が抑えられ、ゴム組成物を加工及び混合しやすくなる。
概して、任意の従来のシリカカップリング剤の種類、例えば、シラン及び構成成分、又はポリマー、特に加硫性ポリマーと反応可能な部分を有するものなどが、使用可能である。シリカカップリング剤は、シリカとポリマーの間の架橋として作用する。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態の硬化ゴム組成物での使用に好適なシリカカップリング剤としては、アルキルアルコキシ、メルカプト、ブロックされたメルカプト、硫化物含有(例えば、一硫化系アルコキシ含有、二硫化系アルコキシ含有、四硫化系アルコキシ含有)、アミノ、ビニル、エポキシ、及びこれらの組み合わせなどの基を含むものが挙げられる。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、シリカカップリング剤は、前処理されたシリカの形態でゴム組成物に添加されてもよく、当該前処理されたシリカは、ゴム組成物に添加される前にシランで前処理されている。前処理されたシリカを使用することにより、1つの成分に2つの成分(すなわち、シリカとシリカカップリング剤)を添加することが可能になり、これによって概してゴムの配合が容易になる傾向がある。
アルキルアルコキシシランは、一般式R Si(OR4−pで表され、ここで各Rは独立して一価の有機基であり、pは1〜3の整数であり、少なくとも1つのRはアルキル基である。好ましくは、pは1である。通常、各Rは、独立して、C〜C20脂肪族、C〜C20環式脂肪族、又はC〜C20芳香族を含み、各Rは、独立して、C〜C脂肪族を含む。特定の例示的実施形態では、各Rは独立してC〜C15脂肪族を含み、追加の実施形態では、各Rは独立してC〜C14脂肪族を含む。メルカプトシランは、一般式HS−R−Si(R)(Rで表され、ここでRは二価の有機基であり、Rはハロゲン原子又はアルコキシ基であり、各Rは独立してハロゲン、アルコキシ基、又は一価の有機基である。上記ハロゲンは、塩素、臭素、フッ素、又は要素である。上記アルコキシ基は、好ましくは1〜3の炭素原子を有する。ブロックされたメルカプトシランは、一般式B−S−R−Si−Xで表され、シリル基がシリカ・シラン反応におけるシリカとの反応に利用可能であり、ブロッキング基Bがメルカプト水素原子を置換して硫黄原子とポリマーとの反応をブロックする。上述の一般式において、Bは、不飽和ヘテロ原子の形態であり得る、又は単結合を介して硫黄に直接結合される炭素であり得るブロック基である。RはC〜C直鎖又は分岐アルキリデンであり、各Xは独立してC〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシからなる群から選択される。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態での使用に好適なアルキルアルコキシシランの非限定例としては、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシ−シラン、エチルトリメトキシシラン、シクロヘキシル−トリブトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、ノニルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、メチルオクチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、ノニルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、オクタデシル−トリメトキシシラン、メチルオクチルジメトキシシラン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態での使用に好適なビス(トリアルコキシシリルオルガノ)ポリスルフィドの非限定例としては、ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)ジスルフィド及びビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドが挙げられる。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の例示的実施形態での使用に好適なビス(トリアルコキシシリルオルガノ)ジスルフィドの、特定の非限定例としては、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(トリブトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(トリ−t−ブトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(トリヘキソキシシリルプロピル)ジスルフィド、2,2’−ビス(ジメチルメトキシシリルエチル)ジスルフィド、3,3’−ビス(ジフェニルシクロヘキソキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(エチル−ジ−sec−ブトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(プロピルジエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、12,12’−ビス(トリイソプロポキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’−ビス(ジメトキシフェニルシリル−2−メチルプロピル)ジスルフィド、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態での使用に好適なビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドシリカカップリング剤の非限定例としては、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−ベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドは、Evonik Degussa Corporation製のSi69(登録商標)として市販されている。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態での使用に好適なメルカプトシランの非限定例としては、1−メルカプトメチルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、18−メルカプトオクタデシルジエトキシクロロシラン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態での使用に好適なブロックされたメルカプトシランの非限定例としては、米国特許第6,127,468号、同第6,204,339号、同第6,528,673号、同第6,635,700号、同第6,649,684号、及び同第6,683,135号(これらの開示内容は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されたものが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に開示される特定の例示的実施形態に本明細書で使用されるブロックされたメルカプトシランの代表例として、2−トリエトキシシリル−1−エチルチオアセテート、2−トリメトキシシリル−1−エチルチオアセテート、2−(メチルジメトキシシリル)−1−エチルチオアセテート、3−トリメトキシシリル−1−プロピルチオアセテート、トリエトキシシリルメチル−チオアセテート、トリメトキシシリルメチルチオアセテート、トリイソプロポキシシリルメチルチオアセテート、メチルジエトキシシリルメチルチオアセテート、メチルジメトキシシリルメチルチオアセテート、メチルジイソプロポキシシリルメチルチオアセテート、ジメチルエトキシシリルメチルチオアセテート、ジメチルメトキシシリルメチルチオアセテート、ジメチルイソプロポキシシリルメチルチオアセテート、2−トリイソプロポキシシリル−1−エチルチオアセテート、2−(メチルジエトキシシリル)−1−エチルチオアセテート、2−(メチルジイソプロポキシシリル)−1−エチルチオアセテート、2−(ジメチルエトキシシリル−1−エチルチオアセテート、2−(ジメチルメトキシシリル)−1−エチルチオアセテート、2−(ジメチルイソプロポキシシリル)−1−エチルチオアセテート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルチオアセテート、3−トリイソプロポキシシリル−1−プロピルチオアセテート、3−メチルジエトキシシリル−1−プロピル−チオアセテート、3−メチルジメトキシシリル−1−プロピルチオアセテート、3−メチルジイソプロポキシシリル−1−プロピルチオアセテート、1−(2−トリエトキシシリル−1−エチル)−4−チオアセチルシクロヘキサン、1−(2−トリエトキシシリル−1−エチル)−3−チオアセチルシクロヘキサン、2−トリエトキシシリル−5−チオアセチルノルボルネン、2−トリエトキシシリル−4−チオアセチルノルボルネン、2−(2−トリエトキシシリル−1−エチル)−5−チオアセチルノルボルネン、2−(2−トリエトキシ−シリル−1−エチル)−4−チオアセチルノルボルネン、1−(1−オキソ−2−チア−5−トリエトキシシリルフェニル)安息香酸、6−トリエトキシシリル−1−ヘキシルチオアセテート、1−トリエトキシシリル−5−ヘキシルチオアセテート、8−トリエトキシシリル−1−オクチルチオアセテート、1−トリエトキシシリル−7−オクチルチオアセテート、6−トリエトキシシリル−1−ヘキシルチオアセテート、1−トリエトキシシリル−5−オクチルチオアセテート、8−トリメトキシシリル−1−オクチルチオアセテート、1−トリメトキシシリル−7−オクチルチオアセテート、10−トリエトキシシリル−1−デシルチオアセテート、1−トリエトキシシリル−9−デシルチオアセテート、1−トリエトキシシリル−2−ブチルチオアセテート、1−トリエトキシシリル−3−ブチルチオアセテート、1−トリエトキシシリル−3−メチル−2−ブチルチオアセテート、1−トリエトキシシリル−3−メチル−3−ブチルチオアセテート、3−トリメトキシシリル−1−プロピルチオオクタノエート、3−トリエトキシシリル−1−プロピル−1−プロピルチオパルミテート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルチオオクタノエート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルチオベンゾエート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルチオ−2−エチルヘキサノエート、3−メチルジアセトキシシリル−1−プロピルチオアセテート、3−トリアセトキシシリル−1−プロピルチオアセテート、2−メチルジアセトキシシリル−1−エチルチオアセテート、2−トリアセトキシシリル−1−エチルチオアセテート、1−メチルジアセトキシシリル−1−エチルチオアセテート、1−トリアセトキシシリル−1−エチル−チオアセテート、トリス−(3−トリエトキシシリル−1−プロピル)トリチオホスフェート、ビス−(3−トリエトキシシリル−1−プロピル)メチルジチオホスホネート、ビス−(3−トリエトキシシリル−1−プロピル)エチルジチオホスホネート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルジメチルチオホスフィネート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルジエチルチオホスフィネート、トリス−(3−トリエトキシシリル−1−プロピル)テトラチオホスフェート、ビス−(3−トリエトキシシリル−1−プロピル)メチルトリチオホスホネート、ビス−(3−トリエトキシシリル−1−プロピル)エチルトリチオホスホネート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルジメチルジチオホスフィネート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルジエチルジチオホスフィネート、トリス−(3−メチルジメトキシシリル−1−プロピル)トリチオホスフェート、ビス−(3−メチルジメトキシシリル−1−プロピル)−メチルジチオホスホネート、ビス−(3−メチルジメトキシシリル−1−プロピル)−エチルジチオホスホネート、3−メチルジメトキシシリル−1−プロピルジメチルチオホスフィネート、3−メチルジメトキシシリル−1−プロピルジエチルチオホスフィネート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルメチルチオスルホネート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルメタンチオスルホネート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルエタンチオスルホネート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルベンゼンチオスルホネート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルトルエンチオスルホネート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルナフタレンチオスルホネート、3−トリエトキシシリル−1−プロピルキシレンチオスルホネート、トリエトキシシリルメチルメチルチオサルフェート、トリエトキシシリルメチルメタンチオスルホネート、トリエトキシシリルメチルエタンチオスルホネート、トリエトキシシリルメチルベンゼンチオスルホネート、トリエトキシシリルメチルトルエンチオスルホネート、トリエトキシシリルメチルナフタレンチオスルホネート、トリエトキシシリルメチルキシレンチオスルホネートなどが挙げられるが、これらに限定されない。様々なブロックされたメルカプトシランの混合物が使用され得る。特定の例示的実施形態での使用に好適なブロックされたメルカプトシランの更に別の例は、Momentive Performance Materials Inc.(ニューヨーク州Albany)から入手可能なNXT(商標)シラン(3−オクタノイルチオー1−プロピルトリエトキシシラン)がある。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態での使用に好適な前処理されたシリカ(即ち、シランで前表面処理されたシリカ)の非限定例としては、メルカプトシランで前処理されたCiptane(登録商標)255 LD及びCiptane(登録商標)LP(PPG Industries製)シリカ、オルガノシランのビス(トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド(Si69)とUltrasil(登録商標)VN3シリカとの間の反応の生成物であるCoupsil(登録商標)8113(Degussa製)、Coupsil(登録商標)6508、Agilon 400(商標)シリカ(PPG Industries製)、Agilon 454(登録商標)シリカ(PPG Industries製)及び458(登録商標)シリカ(PPG Industries製)が挙げられるが、これらに限定されない。シリカが前処理されたシリカを含む実施形態では、前処理されたシリカは、シリカフィラーに関して先に開示された量(即ち、5〜175phrなど)で使用される。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態に従って硬化ゴム組成物にシリカカップリング剤を使用する場合、使用される量は様々であり得る。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、いずれのシリカカップリング剤も含まない。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち別の実施形態では、シリカカップリング剤は、シリカフィラーに対するシリカカップリング剤の総量の比が約1:100〜約1:5(即ち、シリカ100部に対して約0.01〜約20重量部)(1:100〜1:5を含む)、約1:100〜約1:10(1:100〜1:10を含む)約1:100〜約1:20(1:100〜1:20を含む)、約1:100〜約1:25(1:100〜1:25を含む)、また約1:100〜約0:100(1:100〜0:100を含む)となるように、十分な量で存在している。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態による特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、約0.01〜約10phr(0.01〜10phrを含む)、約0.01〜約5phr(0.01〜5phrを含む)、約0.01〜約3phr(0.01〜3phrを含む)のシリカカップリング剤を含む。
その他のフィラー
第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、カーボンブラック及びシリカ以外に、又はカーボンブラック及びシリカに加えて、少なくとも1種のフィラーを含む(更に含む)。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態での使用に好適な追加の補強フィラーの非限定例としては、アルミナ、水酸化アルミニウム、粘土、水酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、二酸化チタン、補強酸化亜鉛、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物中に少なくとも1種の無機フィラーを(任意のシリカフィラーに加えて、又はいずれかのシリカフィラーの代わりに)含む。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態での使用に好適な無機フィラーは特に限定されず、また非限定例としては、水酸化アルミニウム、タルク、粘土、アルミナ(Al)、酸化アルミニウム三水和物(AlO)、水酸化アルミニウム(Al(OH))、炭酸アルミニウム(Al(CO)、硝酸アルミニウム、酸化マグネシウムアルミニウム(MgOAl)、パイロフィライト(Al4SiO.HO)、ベントナイト(Al.4SiO.2HO)、窒化ホウ素、雲母、カオリン、ガラスバルーン、ガラスビーズ、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム(Ca(OH))、炭酸カルシウム(CaCO)、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム(MH(OH))、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化チタン、二酸化チタン、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、酸化ジルコニウム(ZrO)、水酸化ジルコニウム[Zr(OH).nHO]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO]、結晶性アルミノケイ酸塩、補強等級の酸化亜鉛(即ち、補強酸化亜鉛)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
硬化パッケージ
上述したように、第1及び第3の実施形態に従って、硬化ゴム組成物は、少なくとも10phrの加硫剤と少なくとも1種の加硫促進剤とを含む硬化パッケージを含む。また、第2の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、硬化パッケージを含み、特定のこのような実施形態では、硬化パッケージは、少なくとも10phrの加硫剤と少なくとも1種の加硫促進剤とを含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ゴム組成物の硬化パッケージは、少なくとも1種の加硫活性化剤(例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸など)と、任意追加的に少なくとも1種の加硫阻害剤とを含む(更に含む)。
第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ゴム組成物は、少なくとも1種の加硫剤を、加硫剤と加硫促進剤との比が4:1より大きくなるように十分な量で含む。非限定例としては、1.0phrのCBS加硫促進剤と、0.2phrのMBTS加硫促進剤と、加硫剤として12phrの硫黄とを含むゴム組成物は、加硫剤と加硫促進剤との比が10:1になるであろう。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、この比は、少なくとも5:1、少なくとも6:1、少なくとも7:1、少なくとも8:1、少なくとも9:1、少なくとも10:1、少なくとも11:1、少なくとも12:1、少なくとも13:1、少なくとも15:1、又はそれ以上である。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、この比は、20:1以下、19:1以下、18:1以下、17:1以下、16:1以下、又は15:1以下である。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、加硫剤と加硫促進剤との比は、4:1より大きく(例えば、4.1:1、4.2:1、4.3:1、4.4:1、4.5:1、4.6:1、4.7:1、4.8:1、4.9:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、又はそれ以上)、かつ20:1以下(即ち、未満又は同等)(例えば、20:1以下、19:1以下、18:1以下、17:1以下、16:1以下、15:1以下)である。
加硫剤
上述したように、第1及び第3の実施形態の硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の加硫剤を少なくとも10phrの量で含む。第2の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の加硫剤を硬化パッケージの一部として含み、特定のこのような実施形態では、少なくとも1種の加硫剤は、少なくとも10phrの量で存在する。第1〜第3の実施形態に従って、1種又は2種以上(例えば、2種、3種、又はそれ以上)の加硫剤をゴム組成物に使用することができるが、一般に1種のみの加硫剤を使用するであろう。2種以上の加硫剤を使用する場合、本明細書に記載の量は、特に明記しない限り、使用する全ての加硫剤の総量を指す。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種の加硫剤の量は、10phrより多い(例えば、10.1、10.2、10.3、10.4、10.5、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20phr、又はそれ以上)。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種の加硫剤の量は、25phr以下、又は20phr以下である。
第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態による硬化ゴム組成物に使用できる加硫剤の好適な種類の例としては、硫黄又は過酸化物系硬化成分が挙げられるが、これらに限定されない。したがって、特定のこのような実施形態では、硬化成分は、硫黄系硬化剤又は過酸化物系硬化剤を含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種の加硫剤は、硫黄系硬化剤を含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種の加硫剤は、硫黄系硬化剤(即ち、1種以上の硫黄系硬化剤)からなり、このような実施形態では、他の加硫剤を使用しない(即ち、硫黄系硬化剤が唯一の加硫剤である)。特定の好適な硫黄加硫剤の例としては、「ゴム製造業者(rubbermaker)」の可溶性硫黄;二硫化アミン、高分子ポリスルフィド、又は硫黄オレフィン付加物などの硫黄供与性硬化剤;粉末硫黄;沈降硫黄;高分散性硫黄;コロイド硫黄;不溶性硫黄;及び不溶性高分子硫黄が挙げられる。好ましくは、硫黄加硫剤は、可溶性硫黄、又は可溶性及び不溶性の高分子量硫黄の混合物である。硬化に用いられる好適な加硫剤及びその他の組成物(例えば、加硫阻害剤、スコーチ防止剤)の一般的な開示として、Kirk−Othmer、「Encyclopedia of Chemical Technology」第3版、Wiley Interscience,N.Y.、1982年、Vol.20、pp.365〜468、特に「Vulcanization Agents and Auxiliary Materials」、pp.390〜402、又はA.Y.Coran、「Encyclopedia of Polymer Science and Engineering」第2版(1989年、John Wiley & Sons,Inc.)を参照可能であり、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
加硫促進剤
上述したように、第1及び第3の実施形態の硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の加硫促進剤を含む。第2の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の加硫促進剤を硬化パッケージの一部として含む。第1〜第3の実施形態に従って、1種又は2種以上(例えば、2種、3種、又はそれ以上)の加硫促進剤を硬化ゴム組成物に使用することができる。加硫促進剤は、加硫(又は硬化)に必要な時間及び/又は温度を制御し、得られる組成物の特性を向上させるために使用される。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態に従って、硬化ゴム組成物に使用される加硫促進剤(複数可)の種類及び量は、様々であり得る。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種の加硫促進剤は、チウラム、チオ尿素、ジチオカルバミン酸塩、キサントゲン酸塩、又はチオリン酸塩の加硫促進剤の種類のうちの少なくとも1種から選択される。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種の加硫促進剤は、チアゾールを、任意追加的に上記の種類のうちの1種以上から選択される1種以上の加硫促進剤と組み合わせて含む。チウラムの種類に属する加硫促進剤の非限定例としては、TMTM(テトラメチルチウラムモノスルフィド)、TMTD(テトラメチルチウラムジスルフィド)、DPTT(ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド)、TETD(テトラエチルチウラムジスルフィド)、TiBTD(テトライソブチルチウラムジスルフィド)、及びTBzTD(テトラベンジルチウラムジスルフィド)が挙げられる。チオ尿素の種類に属する加硫促進剤の非限定例としては、ETU(エチレンチオ尿素)、DPTU(N,N−ジエチルチオ尿素)、DETU(N,N−ジブチルチオ尿素)、及びDBTU(ジフェニルチオ尿素)が挙げられる。ジチオカルバミン酸塩の種類に属する加硫促進剤の非限定例としては、ZDMC(ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛)、ZDEC(ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛)、ZDBC(ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛)、ZEDC(N−エチルジチオカルバミン酸亜鉛)、CDMC(ジメチルジチオカルバミン酸銅)、及びZBEC(ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛)が挙げられる。キサントゲン酸塩の種類に属する加硫促進剤の非限定例としては、ZIX(イソプロピルキサントゲン酸亜鉛)が挙げられる。チオリン酸塩の種類に属する加硫促進剤の非限定例としては、ZBDP(O,O−ジ−N−ジチオリン酸亜鉛)が挙げられる。チアゾールの種類に属する加硫促進剤の非限定例としては、MBT(2−メルカプトベンゾチアゾール)、MBTS(2,2−ベンゾチアゾールジスルフィド)、ZMBT(2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛)、及びCMBT(2−メルカプトベンゾチアゾール銅)が挙げられる。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態での使用に好適な加硫促進剤の更なる例としては、限定されるものではないが、スルフェンアミド(例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾール−スルフェンアミド(CBS)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾール−スルフェンアミド(DCBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾール−スルフェンアミド(TBBS)など);グアニジン加硫促進剤(例えば、ジフェニルグアニジン(DPG)など);及びカルバミン酸塩加硫促進剤(例えば、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZDBC)、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(ZBEC)、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZDEC)、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZDMC)、N−エチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZEDC)、ジメチルジチオカルバミン酸銅(CDMC)など);並びにこれらの組み合わせが挙げられ、このような加硫促進剤は、単独で、組み合わせて、又は上記の加硫促進剤の種類(例えば、チウラム、チオ尿素、ジチオカルバミン酸塩、キサントゲン酸塩、又はチオリン酸塩)のうちの1種以上と組み合わせて使用することができる。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種の加硫促進剤は、スルフェンアミド、グアニジン、又はカルバミン酸塩の加硫促進剤の種類のうちの少なくとも1種から選択される。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種の加硫促進剤は、チアゾール、スルフェンアミド、又はグアニジンの加硫促進剤の種類のうちの少なくとも1種から選択される。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物に使用される加硫促進剤の総量は、0.5〜15phr(例えば、0.5、0.7、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、11、12、13、14、15phr)、0.5〜10phr、0.5〜5phr、1〜10phr、又は1〜5phrの範囲である。
加硫活性化剤
第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の加硫活性化剤を硬化パッケージの一部として含む。第1〜第3の実施形態に従って、1種又は2種以上(例えば、2種、3種、又はそれ以上)の加硫活性化剤をゴム組成物に使用することができる。
加硫活性化剤は、加硫を補助するために使用できる添加剤である。第1〜第3の実施形態のうちの実施形態に従って、加硫活性化剤は、一般に無機及び有機成分の両方を含むであろう。酸化亜鉛は、最も広く使用されている無機加硫活性化剤である。ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、及びこれらのそれぞれの亜鉛塩を含む様々な有機加硫活性化剤が、一般的に使用されている。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、使用される加硫活性化剤の総量は、0.5〜20phr、1〜20phr、5〜20phr、0.5〜15phr、1〜15phr、又は5〜15phrの範囲である。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、加硫活性化剤は、酸化亜鉛を1〜15phr、2〜15phr、又は5〜12phrの量で含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、加硫促進剤は、ステアリン酸を0.1〜6phr、0.5〜5phr、又は1〜4phrの量で含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、加硫活性化剤は、酸化亜鉛及びステアリン酸の両方を(それぞれ上記の各量のうちの1つの量で、及び/又は上記の総量のうちの1つの総量で)含む。
加硫阻害剤
第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の加硫阻害剤を硬化パッケージの一部として含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、加硫阻害剤を含まない(即ち、0phr)。加硫阻害剤は、加硫プロセスを制御するため、そして一般的には、所望の時間及び/又は温度に達するまで加硫を遅らせるか又は阻害するために使用され得る。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、加硫阻害剤は、Santogard製のPVI(シクロヘキシルチオフタルミド(cyclohexylthiophthalmide))を含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物に使用される加硫阻害剤の量は、0.1〜3phr、好ましくは0.5〜2phrである。
加硫戻り防止剤
上述したように、第1の実施形態に従って、硬化ゴム組成物は、任意追加的に少なくとも1種の加硫戻り防止剤を含む。第2及び第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、任意追加的に少なくとも1種の加硫戻り防止剤を含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ゴム組成物は、少なくとも1種の加硫戻り防止剤を含み、1種又は2種以上の加硫戻り防止剤を使用することができる。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ゴムは、加硫戻り防止剤を含まない(即ち、0phr)。加硫戻り防止剤は、硬化後の特定のゴム組成物で生じ得る加硫戻りの量を低減するように働き、加硫戻りは、硬化中、歪みサイクル中、又は熱処理中に、硫黄架橋が再配置される(及び消失し得る)現象である。種々の加硫戻り防止剤は、当業者に周知である。第1〜第3の実施形態のうちゴム組成物が51phr以上の天然ゴムを含む実施形態では、ゴム組成物中に少なくとも1種の加硫戻り防止剤を含むことは特に有益であり得る。
第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ゴム組成物は、以下の少なくとも1種から選択される加硫戻り防止剤を少なくとも1種含む:(1)ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド(任意追加的にチアゾール加硫促進剤、スルフェンアミド加硫促進剤、又はこれらの組み合わせと組み合わせて);(2)ヘキサメチレンビス−チオ硫酸ナトリウム;(3)ペンタクロロチオフェノールのモノ又はジ−スルフェンアミド;(4)ジチオリン酸塩、例えば、その亜鉛塩(任意追加的にスルフェンアミド加硫促進剤と組み合わせて);(5)脂肪族及び/又は芳香族カルボン酸の亜鉛塩(例えば、C8−C10);(6)イミド化合物;又は(7)アクリル酸エステル。例示的なイミド化合物としては、N,N−m−フェニレンジマレイミド及びビス−シトラコンイミド化合物、例えば、1,3−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼンが挙げられる。例示的なアクリル酸エステルとしては、多官能性アクリル酸エステル、例えば、TOTAL Cray Valley(Exton,Pennsylvania)から入手可能なCray Valley(登録商標)SR534及びSR534Dが挙げられる。
第1〜第3の実施形態のうちゴム組成物が少なくとも1種の加硫戻り防止剤を含む実施形態では、使用される量は様々であり得る。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ゴム組成物は、0.1〜10phr、0.1〜8phr、0.1〜6phr、0.5〜10phr、0.5〜8phr、又は0.5〜6phrの少なくとも1種の加硫戻り防止剤を含む。第1〜第3の実施形態のうちゴム組成物が2種以上の加硫戻り防止剤を含む実施形態では、上記の量は、全ての加硫戻り防止剤の総量を指すと理解すべきである。
他の成分
第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、1種以上の追加成分を含む(即ち、上述したエラストマー(複数可)、フィラー(複数可)、及び硬化パッケージの成分に加えて)。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のゴム組成物に任意選択的に添加され得る様々な他の成分は、当業者に周知であり、油(加工用、伸展用、又はその両方)、ワックス、加工助剤、抗酸化剤、劣化防止剤、ロジン、カーボンブラックカップリング剤、粘着付与樹脂、接着促進剤、及び素練り促進剤を含む。
接着促進剤
第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の接着促進剤を含む。接着促進剤は、硬化ゴム組成物の金属への接着を向上させることができ、本明細書では、金属(例えば、金属コード)と接触するコンポーネントに使用した場合にこのような接着の向上をもたらすであろう化合物を指すように使用される。本明細書に開示される実施形態(例えば、タイヤビードフィラーでのゴム成分の使用に関する)は、必ずしも任意の金属に接触していないことを理解すべきである。特定の接着促進剤はまた、硬化ゴム組成物の架橋に参加し、それによってその架橋密度を増加させることができる。種々の接着促進剤は、当業者に周知であり、第1〜第3の実施形態のうち硬化ゴム組成物が少なくとも1種の接着促進剤を含む実施形態で使用され得る。
第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、少なくとも1種の接着促進剤は、(a)元素コバルト、若しくは有機コバルト塩、無機コバルト塩、及びこれらの組み合わせを含む2価コバルト塩;(b)ホウ素及びコバルト系の有機金属錯体(後者は酸素を介して結合されている);又は(c)メチレンドナー−メチレンアクセプタ系、のうちの少なくとも1種から選択される。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、(a)から選択される接着促進剤を含む(含有する)。有機コバルト塩及び無機コバルト塩を含む2価コバルト塩の形態の種々の接着促進剤は、当業者に周知である。例示的な無機コバルト塩としては、塩化コバルト、硫酸コバルト、硝酸コバルト、リン酸コバルト、コバルトクロメート、及びこれらの組み合わせが挙げられる。例示的な有機コバルト塩としては、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ロジン酸コバルト、コバルトレジネート、バーサチック酸コバルト、トール油脂肪酸コバルト塩などが挙げられる。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、式(R−CO−O)Coを有する有機コバルト塩を接着促進剤として使用し、式中、RはC6−C24の脂肪族基又は芳香族基である。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、(a)から選択される接着促進剤は、上記の2価コバルト塩の種類のうちの少なくとも1種を含む。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、コバルト含有接着促進剤の総量は、0.03〜3phr、0.03〜2phr、0.03〜1phr、0.1〜3phr、0.1〜2phr、0.1〜1phr、0.5〜3phr、0.5〜2phr、又は0.5〜1phrである。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、(b)から選択される接着促進剤を含む(含有する)。ホウ素及びコバルト系の有機金属錯体(後者は酸素を介して結合されている)の形態の種々の接着促進剤は、当業者に周知である。このような化合物の1種は、Manobond(登録商標)680Cの商品名でOM Group(Cleveland,Ohio)から入手可能な錯体である。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、接着促進剤(b)の総量は、0.03〜3phr、0.03〜2phr、0.03〜1phr、0.1〜3phr、0.1〜2phr、0.1〜1phr、0.5〜3phr、0.5〜2phr、又は0.5〜1phrである。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、(c)から選択される接着促進剤、即ち、少なくとも1種のメチレンドナー及び少なくとも1種のメチレンアクセプタの形態の接着促進剤を含む(含有する)。特定のこのような実施形態では、少なくともメチレンドナーは0.1〜10phr、0.1〜8phr、又は0.1〜5phrの量で存在し、少なくともメチレンアクセプタは0.1〜10phr、0.1〜8phr、又は0.1〜5phrの量で存在する。特定のこのような実施形態では、メチレンドナーの量はメチレンアクセプタの量より多く、例えば1.2/1〜1.8/1の割合である。
「メチレンアクセプタ」という用語は、当業者には既知であり、反応物(複数可)、又は化合物(複数可)であって、その化合物と(後述する)メチレンドナー化合物が反応して、中間メチロールモノマーであると考えられるものを形成する、化合物(複数可)を説明するために使用されている。メチレン架橋の形成による中間メチロールモノマーの縮合が樹脂材料を生成することが想定されている。想定される初期反応物は、後でメチレン架橋を形成する部分に寄与し、最終的に樹脂はメチレンドナーと称され、他の反応物はメチレンアクセプタと称される。好適なメチレンアクセプタの例としては、限定されるものではないが、米国特許第6,605,670号、同第6,472,457号、同第5,945,500号、同第5,936,056号、同第5,688,871号、同第5,665,799号、同第5,504,127号、同第5,405,897号、同第5,244,725号、同第5,206,389号、同第5,194,513号、同第5,030,692号、同第4,889,481号、同第4,605,696号、同第4,436,853号、及び同第4,092,455号に開示されるものが挙げられ、これらはそれぞれ参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。一般に、第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態の硬化ゴム組成物での使用に好適なメチレンアクセプタ化合物の例としては、レゾルシノール、レゾルシノール誘導体、1価フェノール及びその誘導体、2価フェノール及びその誘導体、多価フェノール及びその誘導体、未変性フェノールノボラック樹脂、変性フェノールノボラック樹脂、ノボラック樹脂、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
好適なメチレンドナーは、当業者に周知である。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態の硬化ゴム組成物での使用に好適なメチレンドナー化合物の例としては、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチレンテトラミン、メトキシメチルメラミン、N,N’N’’−トリメチルN,N’N’’−トリメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、N,N’N’’−ジメチロールメラミン、N−メチロールメラミン、N,N’−ジメチロールメラミン、N,N’N’’−トリス(メトキシメチル)メラミン、N,N’N’’−トリブチル−N,N’N’’−トリメチロイ(trimethyloi)−メラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、メチレンドナー(複数可)とは異なる混合段階でメチレンアクセプタ(複数可)を添加することにより調製される。例えば、メチレンアクセプタ(複数可)を非生産用混合段階で添加してもよく、メチレンドナーを生産用又は最終混合段階で添加してもよい。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち別の実施形態では、硬化ゴム組成物は、メチレンアクセプタ(複数可)及びメチレンドナー(複数可)の両方を生産用又は最終混合段階で添加することにより調製される。

第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の油を含む。1種又は2種以上の油を使用してよい。油は、伸展油として(即ち、油展ジエン系エラストマーの一部として添加される)、加工油として(即ち、配合時に添加される)、又は両方の組み合わせとして存在してよい。上記で論じられるように、芳香族、ナフテン系、及び低PCA油が挙げられるがこれらに限定されない、様々なタイプの加工油及び伸展油を利用してもよい。概して、多くの用途について、本明細書に開示されるゴム組成物に使用される油(加工油及び任意の伸展油)の総量は、約1〜約20phr(1〜20phrを含む)、約1〜約15phr(1〜15phrを含む)、約1〜約10phr(1〜10phrを含む)の範囲である。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、10phr以下、5phr以下、3phr以下、1phr以下、又は0phrの油を含む。
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態に従って、少なくとも1種の油が利用される場合、使用される特定のタイプの油は様々であり得る。一般に、使用される任意の油は、使用されるエラストマー(複数可)(例えば、少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマー)と相溶性があるであろう。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、油は、植物油、石油系油、又はこれらの組み合わせのうちの少なくとも1種を含む。したがって、1種又は2種以上の植物油を使用してもよく、1種又は2種以上の石油系油を使用してもよく、1種の植物油と2種以上の石油系油とを使用してもよく、又は1種の石油系油と2種以上の植物油とを使用してもよい。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態での使用に好適であり得る石油系油の様々なタイプは、芳香族油、ナフテン系油、パラフィン系油、又は低PCA石油系油を含む。「低PCA」という語句は、IP346法によって決定したとき3重量パーセント未満の多環式芳香族含量を有するこれらの油を指す。IP346法の手順は、Institute of Petroleum(英国)発行のStandard Methods for Analysis & Testing of Petroleum and Related Products and British Standard 2000 Parts,2003,62nd editionに見出し得る。好適な低PCA油として、軽度溶出溶媒和物(MES)、処理留出物芳香族抽出物(TDAE)、TRAE、及び重ナフテン系が挙げられる。好適なMES油は、CATENEX SNR(SHELL製)、PROREX 15及びFLEXON 683(EXXONMOBLE製)、VIVATEC 200(BP製)、PLAXOLENE MS(TOTALFINAELF製)、TUDALEN 4160/4225(DAHLEKE製)、MES−H(REPSOL製)、MES(Z8製)、並びにOLIO MES S201(AGIP製)として市販されている。好適なTDAE油は、TYREX 20(EXXONMOBIL製)、VIVATEC 500、VIVATEC 180、及びENERTHENE 1849(BP製)、並びにEXTENSOIL 1996(REPSOL製)として入手可能である。好適な重ナフテン系油は、SHELLFELX 794、ERGON BLACK OIL、ERGON H2000、CROSS C2000、CROSS C2400、及びSAN JOAQUIN 2000Lとして入手可能である。以下に論じられるように、植物油は、概して、低PCAとして見なされるであろう。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態での使用に好適な植物油は、野菜、ナッツ、及び種子から採取され得るものを含む。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態での使用に好適な植物油の非限定例としては、大豆又は大豆種子油、ヒマワリ油、サフラワー油、コーン油、ピーナツ油、オリーブ油、ブドウ種子油、ヘーゼルナッツ油、コメ油、サフラワー油、ゴマ油、カラシ油、フラックス油、亜麻仁油、綿実油、菜種油、カシュー油、ゴマ油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ヤシ油、パーム核油、及びパーム油が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、油は、上述の植物油のうちの2種以上などの植物油の組み合わせを含み、かかる植物油の組み合わせは、野菜油と称される場合がある。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、油は大豆油を含む(含有する)。本明細書に開示される第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、油はヒマワリ油を含み(含有し)、特定のかかる実施形態では、ヒマワリ油は、(例えば、オレイン酸の少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、又は少なくとも80重量%のオレイン酸含量を有する)高オレインヒマワリ油を含む。
誘電率を高める方法
上述したように、本明細書に開示される第2の実施形態は、硬化ゴム組成物タイヤコンポーネントの誘電率を高める方法を対象とする。この方法は、増加した架橋密度(対照組成物と比べて)及び少なくとも20の誘電率を有するゴム組成物を提供することを含む。第2の実施形態に従って、対照組成物は、減少した硫黄量(1.5phr)を含む以外は本発明のゴム組成物と同じ成分を含む。硬化ゴム組成物タイヤコンポーネントと述べることにより、硬化ゴム組成物からなるタイヤコンポーネントを意味する。第2の実施形態のうち特定の実施形態では、タイヤコンポーネントは、ビードフィラーを含むか、又はビードフィラーである。言い換えれば、第2の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、タイヤビードフィラーに組み込まれる。
第2の実施形態の硬化ゴム組成物タイヤコンポーネントの調製に使用される特定成分は、様々であり得る。第2の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物タイヤコンポーネントは、第1の実施形態の硬化ゴム組成物と同じ組成を有する。
第2の実施形態のうち特定の実施形態では、タイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物は、100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー系エラストマーを含む。特定のこのような実施形態では、100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー系エラストマーは、「共役ジエンモノマー含有エラストマー」と題する項で上述した組成を有する。
第2の実施形態のうち特定の実施形態では、タイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物は、少なくとも25phrの補強カーボンブラックを含むフィラーを含む。特定のこのような実施形態では、フィラーは、「フィラー」と題する項で上述した組成を有し、少なくとも25phrの補強カーボンブラックに加えて、1種以上の追加の補強フィラー、1種以上の非補強フィラー、又はこれらの組み合わせを含み得る。
第2の実施形態のうち特定の実施形態では、タイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物は、少なくとも10phrの加硫剤と少なくとも1種の加硫促進剤とを含む硬化パッケージを含む。特定のこのような実施形態では、硬化パッケージは、「硬化パッケージ」と題する項で上述した組成を有する。非限定例として、第2の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化パッケージの加硫剤は硫黄を含む。第2の非限定例として、第2の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化パッケージの少なくとも1種の加硫剤は、加硫剤と加硫促進剤との比が4:1より大きくなるように十分な量で存在する。第3の非限定例として、第2の実施形態のうち特定の実施形態では、タイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物は、10phr超の加硫剤を含む硬化パッケージを含む。
第2の実施形態のうち特定の実施形態では、タイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の接着促進剤を含む。第2の実施形態のうち別の実施形態では、タイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物は、接着促進剤を含まない(即ち、0phr)。第2の実施形態のうち硬化ゴム組成物が少なくとも1種の接着促進剤を含む実施形態では、任意のこのような化合物の種類及び量は、「接着促進剤」と題する項で上述したとおりである。
第2の実施形態のうち特定の実施形態では、タイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の加硫戻り防止剤を含む。第2の実施形態のうち別の実施形態では、タイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物は、加硫戻り防止剤を含まない(即ち、0phr)。第2の実施形態のうち硬化ゴム組成物が少なくとも1種の加硫戻り防止剤を含む実施形態では、任意のこのような作用剤の種類及び量は、「加硫戻り防止剤」と題する項で上述したとおりである。
第2の実施形態のうち特定の実施形態では、タイヤコンポーネントの硬化ゴム組成物は、上記の1種以上の組み合わせを含む。非限定例として、第2の実施形態のうち特定の実施形態では、ゴム組成物は、(a)100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーと、(b)少なくとも25phrの補強カーボンブラックを含むフィラーと、(c)硬化パッケージであって、(i)少なくとも10phrの加硫剤と、(ii)少なくとも1種の加硫促進剤と、を含む硬化パッケージと、(d)任意追加的に少なくとも1種の加硫戻り防止剤と、を含む。第2の非限定例として、第2の実施形態のうち特定の実施形態では、(a)(硬化パッケージの)加硫剤が硫黄を含むこと、(b)ゴム組成物がタイヤビードフィラーに組み込まれること、(c)少なくとも1種の加硫剤が、加硫剤と加硫促進剤との比が4:1より大きくなるように十分な量で存在すること、又は(d)硬化ゴム組成物が少なくとも1種の接着促進剤を更に含むこと、のうちの少なくとも1つを満たす。
誘電率
上述したように、第1〜第3の実施形態に従って、硬化ゴム組成物の誘電率は、915MHzで測定するとき、少なくとも20(例えば、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、又はそれ以上)である。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物の誘電率は、915MHzで測定するとき、20〜100、20〜90、20〜80、20〜70、20〜60、30〜100、30〜90、30〜80、30〜70、30〜60、40〜100、40〜90、40〜80、40〜70、40〜60、50〜100、50〜90、50〜80、又は50〜70である。本明細書で述べる誘電率は、ごく最近硬化したゴム組成物、又は硬化してある期間老化させたゴム組成物(例えば、実施例に記載する老化方法に従って)で測定され得る。
ビードフィラー
上述したように、本明細書に開示される第3の実施形態は、増加した架橋密度(対照組成物と比べて)及び少なくとも20の誘電率を有する硬化ゴム組成物を含むビードフィラーを含むタイヤを対象とする。第3の実施形態に従って、対照組成物は、減少した硫黄量(1.5phr)を含む以外は本発明のゴム組成物と同じ成分を含む。硬化ゴム組成物を含むビードフィラーと述べることにより、タイヤのビードフィラーコンポーネントが硬化ゴム組成物からなることを意味する。当業者は理解するであろうように、最終タイヤ(例えば、車両への設置準備ができているもの)は、種々の硬化されたタイヤコンポーネント(ビードフィラーなど)を含むであろう。しかしながら、タイヤの製造時に、種々のコンポーネントは、未硬化状態又は部分的にのみ硬化された状態でタイヤに付加され、タイヤ硬化機又はタイヤプレスなどの種々の方法によりタイヤの一部として完全に硬化される。
当業者は理解するであろうように、空気タイヤは、一般にタイヤのリムへの固定を助けるビード部を含む。タイヤのビード部は、種々の構成を含んでよいが、一般に少なくともビードフィラー及びビードコアを含む。ビードフィラーは、一般にビードコアの径方向外周(又は径方向上部)に位置する。ビードコアは、硬質ゴムと組み合わせて1本以上のワイヤ又はコード(多くはスチール)を含む。ビードワイヤは、周囲のゴムとの接着を向上させるために(銅材などで)被覆されていてもよい。タイヤのカーカスプライは、ビードコアの周囲に折り返されているか、又は少なくとも部分的に巻き付けられていてもよい。
第3の実施形態の硬化ゴム組成物を含むビードフィラーの調製に使用される特定成分は、様々であり得る。第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ビードフィラーの硬化ゴム組成物は、第1の実施形態の硬化ゴム組成物と同じ組成を有する。
第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ビードフィラーの硬化ゴム組成物は、100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー系エラストマーを含む。特定のこのような実施形態では、100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー系エラストマーは、「共役ジエンモノマー含有エラストマー」と題する項で上述した組成を有する。
第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ビードフィラーの硬化ゴム組成物は、少なくとも25phrの補強カーボンブラックを含むフィラーを含む。特定のこのような実施形態では、フィラーは、「フィラー」と題する項で上述した組成を有し、少なくとも25phrの補強カーボンブラックに加えて、1種以上の追加の補強フィラー、1種以上の非補強フィラー、又はこれらの組み合わせを含み得る。
第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ビードフィラーの硬化ゴム組成物は、少なくとも10phrの加硫剤と少なくとも1種の加硫促進剤とを含む硬化パッケージを含む。特定のこのような実施形態では、硬化パッケージは、「硬化パッケージ」と題する項で上述した組成を有する。非限定例として、第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化パッケージの加硫剤は硫黄を含む。第2の非限定例として、第3の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化パッケージの少なくとも1種の加硫剤は、加硫剤と加硫促進剤との比が4:1より大きくなるように十分な量で存在する。第3の非限定例として、第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ビードフィラーの硬化ゴム組成物は、10phr超の加硫剤を含む硬化パッケージを含む。
第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ビードフィラーの硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の接着促進剤を含む。第3の実施形態のうち別の実施形態では、ビードフィラーの硬化ゴム組成物は、接着促進剤を含まない(即ち、0phr)。第3の実施形態のうち硬化ゴム組成物が少なくとも1種の接着促進剤を含む実施形態では、任意のこのような化合物の種類及び量は、「接着促進剤」と題する項で上述したとおりである。
第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ビードフィラーの硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の加硫戻り防止剤を含む。第3の実施形態のうち別の実施形態では、ビードフィラーの硬化ゴム組成物は、加硫戻り防止剤を含まない(即ち、0phr)。第3の実施形態のうち硬化ゴム組成物が少なくとも1種の加硫戻り防止剤を含む実施形態では、任意のこのような作用剤の種類及び量は、「加硫戻り防止剤」と題する項で上述したとおりである。
第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ビードフィラーの硬化ゴム組成物は、上記の1種以上の組み合わせを含む。非限定例として、第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ゴム組成物は、(a)100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーと、(b)少なくとも25phrの補強カーボンブラックを含むフィラーと、(c)硬化パッケージであって、(i)少なくとも10phrの加硫剤と、(ii)少なくとも1種の加硫促進剤と、を含む硬化パッケージと、(d)任意追加的に少なくとも1種の加硫戻り防止剤と、を含む。第2の非限定例として、第3の実施形態のうち特定の実施形態では、(a)(硬化パッケージの)加硫剤が硫黄を含むこと、(b)硬化パッケージが10phr超の加硫剤を含むこと、(c)少なくとも1種の加硫剤が、加硫剤と加硫促進剤との比が4:1より大きくなるように十分な量で存在すること、又は(d)硬化ゴム組成物が少なくとも1種の接着促進剤を更に含むこと、のうちの少なくとも1つを満たす。
非タイヤ用途向けゴム組成物
また、本明細書に開示されるのは、非タイヤ用途向け硬化ゴム組成物を含む第4の実施形態である。第4の実施形態に従って、硬化ゴム組成物は、少なくとも20の誘電率を有する(一般に量を述べるとき、全ての値及び範囲を含むと理解すべである)。言い換えれば、第4の実施形態のゴム組成物は、タイヤでの使用を意図されておらず、又はいずれかのタイヤコンポーネントとして意図されていない。第4の実施形態の硬化ゴム組成物を(例えば、内部に含まれる無線装置の可読性を向上させるために)組み込むことができる非タイヤ用途は、多種多様であってよく、非限定例としては、空気バネ、ブラダ、及び電子通信モジュールなどでのトラッキングに有利な又は望ましい他のコンポーネントが挙げられる。
第4の実施形態の硬化ゴム組成物の組成は、様々であり得る。第4の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、第1〜第3の実施形態について上述した硬化ゴム組成物の組成を有し、上記の項及び成分に関する文章は、適用が明記されていなくても、硬化ゴム組成物の第4の実施形態に適用されると理解すべきである。第4の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、(a)最大100phrの少なくとも1種の(上述した)共役ジエンモノマー含有エラストマーを含む。第4の実施形態のうち共役ジエンモノマー含有エラストマーの総量が100phr又は100部未満の実施形態では、100phr又は100部となるのに必要な残りの量は、1種以上の追加のエラストマー又はゴムにより提供されてよく、特定のこのような実施形態では、1種以上の追加のエラストマー又はゴムは、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ポリアクリレートゴム(アクリレートモノマーとビニルエーテルとのコポリマー)、エチレンアクリルゴム、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、エピクロロヒドリンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、ニトリルゴム、ハロゲン化ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、又はテトラフルオロエチレン−プロピレンゴムのうちの少なくとも1種を含む。フッ素ゴムの例としては、パーフルオロエラストマ−ゴム、フルオロエラストマ−ゴム、フルオロシリコーンゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレンゴム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
第4の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも1種のフィラーを含む。第4の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の補強フィラー(上述したものなど)を5〜200phr又は5〜100phrの量で含む。第4の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の非補強フィラー(上述したものなど)を5〜200phr又は5〜100phrの量で含む。第4の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、上記のうちの1つの量の少なくとも1種の補強フィラーを、上記のうちの1つの量の少なくとも1種の非補強フィラーと組み合わせて含む。
第4の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、(i)少なくとも10phrの(上述した)加硫剤と、(ii)少なくとも1種の(上述した)加硫促進剤と、を含む硬化パッケージを含む。第4の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、上述した量及び種類の加硫剤と、上述した量及び種類の少なくとも1種の加硫促進剤と、任意追加的に(上述した量及び種類の)少なくとも1種の追加の硬化パッケージ成分と、を有する硬化パッケージを含む。
第4の実施形態のうち特定の実施形態では、硬化ゴム組成物は、少なくとも1種の(上述した)加硫戻り防止剤を含む。第4の実施形態のうち硬化ゴム組成物が少なくとも1種の加硫戻り防止剤を含む実施形態では、この作用剤(複数可)は、上述した量及び種類で使用され得る。
ゴム組成物の調製方法
本明細書に開示される第1〜第3の実施形態に使用するためのゴム組成物(及びその硬化した対応物)は、一般に、(上記で開示した)ゴム組成物の成分を、当該技術分野において既知の方法、例えば、これらの成分をバンバリーミキサー又はロール機で混練するなど、共に混合することによって形成できる。これらの方法は、一般に、少なくとも1回の非生産用マスターバッチ混合段階と、最終生産用混合段階とを含む。語句、非生産用マスターバッチ段階は、当業者に既知であり、一般に、加硫剤又は加硫促進剤を添加しない混合段階であると理解されている。用語、最終生産用混合段階も当業者に既知であり、一般に、ゴム組成物中に加硫剤及び加硫促進剤を添加する混合段階であると理解されている。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、1回の非生産用マスターバッチ混合段階をゴム組成物の調製に使用することができる。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、2回以上(例えば、2回、3回、又はそれ以上)の非生産用マスターバッチ混合段階を使用する。
第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ゴム組成物は、約130℃〜約200℃の温度で行われる非生産用マスターバッチ混合段階(複数可)を伴うプロセスによって調製される。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ゴム組成物は、ゴム組成物の望ましくない事前硬化を回避するために加硫温度を下回る温度で行われる最終生産用混合段階を伴うプロセスによって調製される。したがって、生産用混合段階の温度は、約120℃を超えてはならず、典型的には約40℃〜約120℃、又は約60℃〜約110℃、特に、約75℃〜約100℃である。
第1〜第3の実施形態によるゴム組成物の硬化形態(即ち、硬化ゴム組成物)は、標準的な加硫プロセスにより調製され得る。一般に、第1〜第3の実施形態に従って、ゴム組成物の加硫又は硬化は、150〜200℃、好ましくは160〜175℃の温度で、及び/又は自動車タイヤ、軽トラックタイヤ、及び路上走行用大型トラックタイヤの場合、5〜150分(例えば、5、7、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150分)、好ましくは5〜120分、若しくは5〜100分、又はオフロード走行用タイヤ(例えば、採鉱装置用)の場合、2時間〜1日以上(例えば、2時間、5時間、10時間、15時間、18時間、21時間、24時間、36時間、48時間、60時間、72時間)の時間で行われ得る。第1〜第3の実施形態に従って、タイヤビードフィラーは、製造時にタイヤに付加される前に少なくとも部分的に硬化され得る。本明細書で述べるとき、タイヤビードフィラーの硬化ゴム組成物は、部分硬化及び完全硬化ゴム組成物の両方を包含することを意図する。第1〜第3の実施形態のうち特定の実施形態では、ゴム組成物の硬化は(例えば、タイヤビードフィラーの形態において)、タイヤ金型又はタイヤプレスで完成される。
以下の実施例は、本開示の特定の及び代表的な実施形態、並びに/又は実施形態の特徴を例示するものである。実施例は、単に説明の目的で提供されており、本開示を限定するものとして解釈すべきでない。本開示の実施形態の趣旨及び範囲を逸脱することなく、これらの特定の実施例に対する多くの変更が可能である。具体的には、特定の共役ジエンモノマー含有エラストマー、特定のフィラー、以下の実施例で使用される加硫剤と加硫促進剤とを含む硬化パッケージの内容物、及びこれらのそれぞれの量は、発明を実施するための形態における開示と一致する他のかかる成分及び量を代わりに利用できるので、限定として解釈されるべきではない。言い換えれば、硬化ゴム組成物の調製に使用される特定の共役ジエンモノマー含有エラストマー、特定のフィラー(複数可)、及び加硫剤と加硫促進剤(複数可)とを含む硬化パッケージの内容物、並びに以下の実施例で使用されるこれらの相対量は、発明を実施するための形態のより概略的な内容が適用されると理解すべきである。
実施例:
各成分の量をphr単位で一覧表示する、以下の表1に提示した処方に従って、ゴム組成物を調製した。ゴム組成物は、加硫剤として様々な量の硫黄を含有した。ゴム組成物A〜Dは、10phr未満の硫黄加硫剤を含有するため、対照と見なされ得る。ゴム組成物の調製には、表2に記載した混合方法を使用した。
Figure 2019515094
Figure 2019515094
配合後、各ゴム組成物を約2mm厚の厚さにカレンダー加工した。カレンダー加工後、各ゴム組成物の未硬化状態のサンプル(30mm×30mm×2mm計測)を採取した。次に、残りの未硬化かつカレンダー加工したゴム組成物を170℃で15分間硬化した。硬化後、各硬化ゴム組成物からサンプル(30mm×30mm×2mm計測)を採取した。その後、硬化サンプル一式に老化プロセスを施し、それによってこれらのサンプルを100℃の炉内に2日間配置した。
915MHzでの誘電率を、未硬化、硬化、及び硬化+老化の各ゴムサンプルについて、Agilent Technologies製のRF Impedance/Material Analyzer(誘電性物質テスト備品16453A付きのモデルE4991A)を使用して測定した。この分析器は、ASTM法D150に従って誘電率を測定するための平行板法を利用する。E4991A RFインピーダンス/材料分析器を使用した、操作指導書、データシート及びその他の関連する誘電率を測定するための情報は、測定器により入手可能であり、また、現在アジレント社の商標である電子測定器を販売しているキーサイトテクノロジー社のオンラインwww.keysight.comでも入手可能である。誘電率の値を、未硬化、硬化、及び硬化+老化の各サンプルのそれぞれの厚さと共に、以下の表3に報告する。各サンプルの厚さは、カレンダー加工並びに硬化に起因するわずかな変化を評価するために、その誘電率を決定する前に測定した。本開示に従ったゴム組成物の誘電率(即ち、比誘電率)は、一般にASTM D150に従って平行板法を使用して行われる測定が好ましくはあるが、異なる機器を使用して測定することができると理解すべきである。
Figure 2019515094
表3のデータから分かるように、全体として、硫黄加硫剤の量が増加すると、誘電率は一般に高くなると言うことができる。また、任意の特定のゴム組成物の未硬化サンプルは、その硬化又は硬化+老化した対応サンプルより誘電率が低い。ゴム組成物A及びB並びにD〜Gのそれぞれの硬化+老化サンプルは、その硬化したが老化していない対応サンプルより誘電率が高い。表3のデータは、ゴム組成物の硬化時に架橋の増加をもたらす硫黄加硫剤の量を増加させることにより、ゴム組成物の誘電率を(例えば、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、又はそれ以上まで)高めることができることを示す。
各ゴム組成物A〜Gから得られたサンプルの架橋密度も測定する。架橋密度の測定は相対的であり、ゴム組成物Aのサンプルを対照として使用する。このような測定により、各組成物B〜Gは、対照組成物Aより架橋密度が高く、各組成物E〜Gは、組成物B〜Dより架橋密度が高い。
本出願は、本明細書に開示される組成物及び方法の実施形態が開示される数値範囲全体で実行できるため、明確な範囲限界が明細書内に言葉どおりに言及されていなくても、開示される数値範囲内の任意の範囲を支持する、いくつかの数値範囲限界を開示している。実質的に任意の複数又は単数の用語を本明細書で用いることに関して、当業者は、状況又は用途に適切となるように、複数から単数へ、又は単数から複数へ置き換えることができる。様々な単数又は複数の置き換えは、簡潔にするため、本明細書では明示的に記述されている場合がある。
一般的に、当業者は、本明細書及び特に添付の特許請求の範囲で使用された用語は、概して「オープン」な用語を意図していることを理解するだろう。例えば、用語「含む」は、「含むがこれらに限定されない」と解釈されるべきであり、用語「有する」は、「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、用語「挙げられる」は、「挙げられるがこれらに限定されない」と解釈されるべきである。更に、当業者は、前置きされた請求項の記載において特定の数が意図される場合、そのような意図は当該請求項中に明示的に記載されるものとし、そのような記載がない場合は、そのような意図も存在しないことを理解するだろう。例えば、理解を助けるものとして、以下の添付の特許請求の範囲には、請求項の記載を前置きするために、前置き語句「少なくとも1つ」及び「2つ以上」の使用を含む場合がある。しかしながら、かかる語句の使用は、同じ請求項が、前置き語句「1つ又は2つ以上」又は「少なくとも1つ」、及び、「a」又は「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」又は「an」による請求項の記載の前置きが、そのように前置きされた請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、かかる記載を1つのみ含む発明に限定することを意味するものとして解釈されてはならず(例えば、「a」又は「an」は、典型的には、「少なくとも1つ」又は「2つ以上」を意味すると解釈されるべきである)、請求項の記載の前置きに使用される定冠詞の使用についても同じことが言える。加えて、前置きされた請求項の記載において特定の数が明示的に記載される場合でも、当業者は、かかる記載が、少なくとも記載される番号を意味するものと解釈されるべきであることを理解している(例えば、他の修飾語句を持たない明らかな記載である「2つの記載」は、典型的には、少なくとも2つ以上の記載を意味する)。更に、「A、B、及びCなどのうち少なくとも1つ」に類似する慣例表現を用いる場合、一般に、かかる構成は、当業者がその慣例を理解し得るという意味において意図される(例えば、「A、B、及びCのうち少なくとも1つを有するシステム」として、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBを共に、A及びCを共に、B及びCを共に、並びに/又は、A、B、及びCを共になどを有するシステムが挙げられ得るが、これらに限定されない)。更に、当業者は、事実上、2つ以上の代替用語を示す任意の離接的単語又は語句は、明細書、請求項、又は図面を問わず、これらの用語のうちの1つ、これらの用語のうちのいずれか、又はこれらの用語の両方を含む可能性を企図すると理解されるべきであることを、理解するであろう。例えば、語句「A又はB」は、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むと理解されるだろう。
特許、特許出願、及び非特許文献を含むがこれらに限定されない全ての参考文献は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
組成物及び方法の様々な態様及び実施形態が本明細書に開示されているが、別の態様及び実施形態が、当業者には明らかであろう。本明細書に開示される様々な態様及び実施形態は、例示目的であり、特許請求の範囲に示されている真の範囲及び趣旨を限定することを意図していない。

Claims (16)

  1. 硬化ゴム組成物からなる少なくとも1種のコンポーネントを含むタイヤであって、前記硬化ゴム組成物が、
    a.100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーと、
    b.少なくとも25phrの補強カーボンブラックを含むフィラーと、
    c.硬化パッケージであって、
    i.少なくとも10phrの加硫剤と、
    ii.少なくとも1種の加硫促進剤と、を含む、硬化パッケージと、
    d.任意追加的に少なくとも1種の加硫戻り防止剤と、を含み、
    前記硬化ゴム組成物が少なくとも20の誘電率を有する、タイヤ。
  2. 前記硬化パッケージが10phr超の加硫剤を含む、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記加硫剤が硫黄を含む、請求項1に記載のタイヤ。
  4. 前記加硫剤が硫黄を含む、請求項2に記載のタイヤ。
  5. 前記少なくとも1種の加硫剤が、加硫剤と加硫促進剤との比が4:1より大きくなるように十分な量で存在する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のタイヤ。
  6. 前記硬化ゴム組成物が少なくとも1種の接着促進剤を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のタイヤ。
  7. 前記コンポーネントがビードフィラーを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のタイヤ。
  8. 外面の少なくとも一部が第2のゴム組成物で囲まれた無線装置を含む電子通信モジュールを更に含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のタイヤ。
  9. 硬化ゴム組成物タイヤコンポーネントの誘電率を高める方法であって、
    増加した架橋密度(対照組成物と比べて)及び少なくとも20の誘電率を有するゴム組成物を提供することを含む、方法。
  10. 前記ゴム組成物が、
    a.100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーと、
    b.少なくとも25phrの補強カーボンブラックを含むフィラーと、
    c.硬化パッケージであって、
    i.少なくとも10phrの加硫剤と、
    ii.少なくとも1種の加硫促進剤と、を含む、硬化パッケージと、
    d.任意追加的に少なくとも1種の加硫戻り防止剤と、を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記硬化パッケージが10phr超の加硫剤を含む、請求項9又は10に記載の方法。
  12. a.前記加硫剤が硫黄を含むこと、
    b.前記硬化ゴム組成物がタイヤビードフィラーに組み込まれること、
    c.前記少なくとも1種の加硫剤が、加硫剤と加硫促進剤との比が4:1より大きくなるように十分な量で存在すること、又は
    d.前記硬化ゴム組成物が少なくとも1種の接着促進剤を更に含むこと、のうちの少なくとも1つを満たす、請求項9〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 増加した架橋密度(対照組成物と比べて)及び少なくとも20の誘電率を有する硬化ゴム組成物を含むビードフィラーを含むタイヤ。
  14. 前記硬化ゴム組成物が、
    a.100phrの少なくとも1種の共役ジエンモノマー含有エラストマーと、
    b.少なくとも25phrの補強カーボンブラックを含むフィラーと、
    c.硬化パッケージであって、
    i.少なくとも10phrの加硫剤と、
    ii.少なくとも1種の加硫促進剤と、を含む、硬化パッケージと、
    d.任意追加的に少なくとも1種の加硫戻り防止剤と、を含む、請求項13に記載のタイヤ。
  15. 前記加硫剤が硫黄を含む、請求項14に記載のタイヤ。
  16. 前記硬化ゴム組成物が少なくとも1種の接着促進剤を更に含む、請求項13〜15のいずれか一項に記載のタイヤ。
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