JP2019513721A - ヘキサフルオロブタジエンを調製するための方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、以下の工程:(a)1,2,3,4−テトラクロロブタジエン及び任意選択的に未反応ヘキサクロロブタジエンを含む第1の流れを生成させるために、ヘキサクロロブタジエンを水素化脱塩素させる工程;(b)1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む第2の流れを生成させるために、工程(a)で得られた1,2,3,4−テトラクロロブタジエンを含む第1の流れをフッ素化させる工程、(c)ヘキサフルオロブタジエンを含む第3の流れを生成させるために、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む第2の流れを脱水素化させる工程を含むヘキサフルオロブタジエンを調製するための方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、ヘキサフルオロブタジエンの調製のための方法に関する。特に、本発明は、ヘキサクロロブタジエンからのヘキサフルオロブタジエンの調製に関する。
フッ素化化合物は、多くの応用分野において高い潜在性を有する。しかし、時に、高価であり且つ/又は実行するのが困難であるそれらの調製方法のため、多くの化合物の使用は限定されている。
例えば、ヘキサフルオロブタジエンは、電子部品のエッチングにおいて使用される。これは、フッ素Fを用いたC化合物のカップリング反応を含む様々な方法によって調製される。出発原料は、しばしば、一又は複数の別のハロゲン原子を含有するフッ素化有機化合物である。フッ素Fの存在下でのトリクロロエチレンのカップリング、続く、脱塩化水素及びFによるフッ素化を次々に行う一連の工程によるヘキサフルオロブタジエンの調製は、特にUS8536387により公知である。この種の反応は、多くの副生成物を生成しがちであり、これは、そのプロセスの全収率を低下させる。
4工程でのヘキサフルオロブタジエンの調製:(1)1,3,4,4−テトラクロロ−1,2,3,4−テトラフルオロ−1−ブテンを得るための1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレンの熱二量化、(2)1,1,2,3,4,4−ヘキサクロロ−1,2,3,4−テトラフルオロブタンを得るための1,3,4,4−テトラクロロ−1,2,3,4−テトラフルオロ−1−ブテンの塩素化、(3)1,2,3,4−テトラクロロ−1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを得るための1,1,2,3,4,4−ヘキサクロロ−1,2,3,4−テトラフルオロブタンのフッ素化、及び(4)ヘキサフルオロブタジエンを得るための1,2,3,4−テトラクロロ−1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンの脱塩素も、やはり、GB798407により公知である。
別の合成経路は、液相中でヘキサクロロブタジエンをフッ素化するための反応を用いることにある。しかし、これらの反応は、ヘキサクロロブタジエンを完全にフッ素化してヘキサフルオロブタジエンを生成させることは不可能である。2,2−ジクロロペルフルオロプロパンと2−クロロ−2−ヒドロペルフルオロプロパンの混合物を生成させるための、フッ化カリウムの存在下でのヘキサクロロブタジエンのフッ素化は、特にUS3287425により公知である。
したがって、選択的で且つ利用可能な(affordable)反応によりヘキサフルオロブタジエンの調製を可能にする必要性が依然としてある。
第1の態様によれば、本発明は、
a)1,2,3,4−テトラクロロブタジエン及び任意選択的に未反応ヘキサクロロブタジエンを含む第1の流れを生成させるための、ヘキサクロロブタジエンの水素化脱塩素工程、
b)1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む第2の流れを生成させるための、工程a)で得られた1,2,3,4−テトラクロロブタジエンを含む前記第1の流れのフッ素化工程、
c)ヘキサフルオロブタジエンを含む第3の流れを生成させるための、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む前記第2の流れの脱水素化工程
を含むヘキサフルオロブタジエンの調製のための方法を提供する。
好ましい実施態様によれば、フッ素化工程b)は、式Ax+(式中、Aはカチオンであり、Fはフッ素イオンFを表す)のフッ素化剤の存在下で実施され得る。
好ましくは、フッ素化工程b)は、式Ax+(式中、AはH、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr又はBaであり、xは1又は2である)のフッ素化剤の存在下で実施され得る。
好ましい実施態様によれば、フッ素化工程b)は、液相中、極性非プロトン性溶媒及び式Ax+(式中、AはLi、Na、K、Mg又はCaであり、xは1又は2である)のフッ素化剤の存在下で実施することができ;有利には、極性非プロトン性溶媒は、エーテル、アミド、アミン、スルホキシド、ケトン、ニトリル又はエステルからなる群から選択される。
好ましい実施態様によれば、極性非プロトン性有機溶媒は、大気圧で100℃超の沸点を有され得る。
別の好ましい実施態様によれば、フッ素化工程b)は、気相中、触媒及びHFの存在下で実施され得る。
別の好ましい実施態様によれば、フッ素化工程b)は、液相中、HFの存在下、有利には、金属ハロゲン化物又はイオン性液体をベースとした触媒の存在下で実施され得る。
好ましい実施態様によれば、塩酸はフッ素化工程の間にも生成し、工程b)で生成した前記第2の流れは、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタン、塩酸及び任意選択的に未反応フッ素化剤を含み;有利には、工程b)で得られた第2の流れは、塩酸及び任意選択的に未反応フッ素化剤を含む第1のフローと、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む第2のフローに分離される。この場合、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む前記第2のフローは、本方法の工程c)で言及した1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む前記第2の流れに対応する。
好ましい実施態様によれば、工程c)で生成したヘキサフルオロブタジエンは、回収し、蒸留工程に供され得る。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、水素の存在下で実施され得る。
一実施態様によれば、工程a)は、気相中、ヘキサクロロブタジエンの沸点より高い温度で実施され得る。
好ましい実施態様によれば、工程c)は、i)1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む前記第2の流れの塩素化、次に、ii)亜鉛を含む金属反応物の存在下でのi)で得られた生成物の脱塩素によって実施され得る。i)で得られた生成物は、1,2,3,4−テトラクロロペルフルオロブタンであることが好ましい。
第1の態様によれば、本発明は、ヘキサフルオロブタジエンの調製のための方法を提供する。前記方法は、水素化脱塩素、フッ素化及び脱水素化の逐次的な工程を含む。より具体的には、前記方法は、
a)1,2,3,4−テトラクロロブタジエン及び任意選択的に未反応ヘキサクロロブタジエンを含む第1の流れを生成させるための、ヘキサクロロブタジエンの水素化脱塩素工程、
b)1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む第2の流れを生成させるための、工程a)で得られた1,2,3,4−テトラクロロブタジエンを含む前記第1の流れのフッ素化工程、
c)ヘキサフルオロブタジエンを含む第3の流れを生成させるための、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む前記第2の流れの脱水素化工程
を含む。
本方法の各工程は、直列に配置された一又は複数の反応器中で実施され得る。本方法は、連続式か又は回分式で実施され得る。この方法の工程のうちの1つで触媒を使用する場合、前記触媒は、この方法の関連する工程の実施に続いて再生され得る。
好ましい実施態様によれば、工程a)で実施されるヘキサクロロブタジエンの水素化脱塩素のための反応は、水素の存在下で行われる。その水素は、化学量論量又は化学量論超の量で導入されることが好ましい。
好ましい実施態様によれば、工程a)は、気相又は液相中で実施され得る。工程a)を気相中で実施する場合、これは、ヘキサクロロブタジエンの沸点より高い温度で実施され得る。特に、工程a)を気相で実施する場合、これは、220℃超、好ましくは250℃超、特に270℃超の温度で実施され得る。特に、工程a)が実施される温度は220℃〜400℃の間、好ましくは240℃〜370℃の間である。
好ましくは、本方法の工程a)は、支持型又は非支持型触媒の存在下で実施でき、前記触媒は、周期表の4〜11族の金属から選択される遷移金属を含む。好ましくは、前記触媒は、ニッケル、コバルト、鉄、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、白金、銅、イリジウム、オスミウム、バナジウム、クロム、モリブデン、タングステン、亜鉛又はこれらの混合物から選択される遷移金属を含む。特に、前記触媒は、ニッケル、コバルト、鉄、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、白金、銅及び亜鉛、又はこれらの混合物から選択される遷移金属を含む。
好ましくは、触媒は支持され得る。支持体は、活性炭又はシリカであってよく、或いは、アルミニウムで形成されたもの、例えばアルミナ、活性アルミナ、或いは例えばUS4902838に記載されているアルミニウムハロゲン化物及びアルミニウムオキシハロゲン化物などのアルミニウム誘導体であってよい。支持体は、活性炭、アルミナ、シリカ又はアルミノケイ酸塩であり得ることが好ましい。
好ましくは、支持体は、50m/g超、有利には75m/g超、好ましくは100m/g超、特に125m/g超、より特別には150m/g超の比表面積を有し得る。
好ましくは、水素化脱塩素反応で使用される触媒は、固体の形態、好ましくはペレット形態であり得る。特に、触媒は、固定床に配置されていてもよい。
特定の実施態様によれば、本方法の工程a)で使用される前記触媒は、150m/g超の比表面積を有する支持体上に分散された、ニッケル、コバルト、鉄、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、白金、銅若しくは亜鉛又はこれらの混合物を含み;特に、支持体は、シリカ、アルミナ又はアルミノケイ酸塩である。好ましくは、本方法の工程a)で使用される前記触媒は、150m/g超の比表面積を有する支持体上に分散された、ニッケル、コバルト、鉄、パラジウム、白金若しくは銅又はこれらの混合物を含み;特に、支持体は、シリカ、アルミナ又はアルミノケイ酸塩である。
触媒中の金属の重量含量は、0.01重量%〜5重量%の間、有利には0.05重量%〜3重量%の間、好ましくは0.1重量%〜2重量%の間である。
工程a)の触媒と反応物との間の接触時間は、2s〜60sの間、有利には2s〜45sの間、好ましくは5s〜30sの間、特に5s〜20sの間である。
本方法の工程a)は、不活性ガスの存在下、有利には、窒素、ヘリウム又はアルゴンの存在下、好ましくは窒素の存在下で実施され得る。
好ましくは、ヘキサクロロブタジエンは、水素化脱塩素反応器中への導入の前に蒸発させる。特に、蒸発させた後、ヘキサクロロブタジエンを、水素及び任意選択的に不活性ガスと混合する。好ましくは、蒸発させた後、ヘキサクロロブタジエンを、水素及び窒素と混合する。この混合は、水素化脱塩素反応器中に導入する前に実施され得、又は、この混合は水素化脱塩素反応器中で直接実施され得る。
好ましくは、水素は、0.001mol/h〜5mol/hの間、有利には0.005mol/h〜0.5mol/hの間の流量で導入する。好ましくは、ヘキサクロロブタジエンは、0.001mol/h〜5mol/hの間、有利には0.005mol/h〜0.5mol/hの間の流量で導入する。
好ましい実施態様によれば、1,2,3,4−テトラクロロブタジエンの他に、工程a)で得られた前記第1の流れは、HCl、未反応水素及び任意選択的に窒素を含む。
有利には、工程a)で得られた生成物の流れの分離の工程は、工程b)の前に実施される。
好ましくは、前記分離工程は、HCl、未反応水素及び任意選択的に窒素を含むフロー、及び1,2,3,4−テトラクロロブタジエンを含む第2のフローの形成を含み;特に、この第2のフローは工程b)において使用される。
或いは、本方法の工程a)は、液相中で実施され得る。好ましくは、工程a)は、溶媒の存在下で実施され得る。この実施態様では、本方法の工程a)は70℃〜200℃の間の温度で実施される。有利には、使用される溶媒は、それが液相中で実施される場合、工程a)の操作条件下で水素と反応しない溶媒であってよい。好ましくは、溶媒は、エーテル、エステル又は炭化水素であってよい。
炭化水素は、式C2n+2(式中、nは5〜20の整数である)のアルカンであってよい。「エーテル」という用語は、式R−O−R(式中、R及びRは、互いに独立に、C−C20アルキル、好ましくはC−C15アルキル、特にC−C10アルキル;C−C18アリール;C−C20シクロアルキルを表す)の化合物を指す。「アルキル」という用語は、1〜20個の炭素原子を含む直鎖状又は分枝状アルカンから得られる一価の基を表す。「シクロアルキル」という用語は、3〜20個の炭素原子を含むシクロアルカンから得られる一価の基を表す。「アリール」という用語は、6〜18個の炭素原子を含むアレーンから得られる一価の基を表す。「エステル」という用語は、式R−C(O)−O−R(式中、R及びRは、互いに独立に、C−C20アルキル、好ましくはC−C15アルキル、特にC−C10アルキル;C−C18アリール;C−C20シクロアルキルを表す)の化合物を指す。
この代替の実施態様では、水素は化学量論超の量で導入される。
好ましくは、反応は、30分間〜10時間の間、有利には45分間〜7時間の間、特に1時間〜4時間の間の期間実施される。
好ましくは、この代替の実施態様では、工程a)は、オートクレーブ中で、撹拌しながら実施する。工程a)の最後に、オートクレーブを減圧する。窒素流れをオートクレーブ中に導入し、続いて反応混合物を回収され得る。後者を、これで本方法の工程b)を実施する前に濃縮し得る。
本方法の工程b)は、気相又は液相中で実施され得るフッ素化反応である。
第1の実施態様によれば、フッ素化工程b)は気相中で実施される。
有利には、フッ素化工程b)は、式Ax+(式中、Aはカチオンであり、Fはフッ素イオンFを表す)のフッ素化剤の存在下で実施され得る。好ましくは、フッ素化工程b)は、式Ax+(式中、AはH、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr又はBaであり、xは1又は2である)のフッ素化剤の存在下で実施される。
反応は、支持型又は非支持型の固体触媒の存在下で実施され得る。触媒はルイス酸であってよい。例えば、その触媒は、遷移金属酸化物を含む金属又はこのような金属のハロゲン化物若しくはオキシハロゲン化物をベースとするか、或いはその触媒は、アルミニウム、チタン、ニオブ、タンタル、スズ、アンチモン、ニッケル、亜鉛、ハフニウム、ジルコニウム又は鉄を含む金属をベースとしたルイス酸である。
好ましくは、フッ素化剤はHFである。工程a)で得られた1,2,3,4−テトラクロロブタジエンを含む前記第1の流れに対するフッ化水素酸のモル比は、1〜100の間、好ましくは2〜70の間、特に5〜55の間である。
好ましい実施態様によれば、フッ素化工程b)を実施する温度は、100℃〜450℃の間、有利には125℃〜400℃の間、好ましくは150℃〜380℃の間である。
好ましい実施態様によれば、気相中でのフッ素化工程b)は、1〜20bargの間、有利には2〜15bargの間、好ましくは3〜10bargの間の圧力で実施する。
好ましくは、本方法の工程b)は、150℃〜380℃の温度、3〜10bargの圧力、及び5〜55の工程a)で得られた1,2,3,4−テトラクロロブタジエンを含む第1の流れに対するHFのモル比で、実施され得る。
好ましい実施態様によれば、塩酸は、フッ素化工程b)の間にも生成される。有利には、塩酸は、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む前記第2の流れから分離され;好ましくは、この分離は、工程c)の前、すなわち、フッ素化工程b)で得られた1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む前記第2の流れの脱水素化を実施する前に実施する。
特定の実施態様によれば、フッ素化剤がフッ化水素酸である場合、前記第2の流れは、HF、HCl及び1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む。有利には、工程b)から得られる生成物は、好ましくは工程c)の前に、HF及びHClを含む第1のフローと、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む第2のフローに分離される。したがって、前記第2のフローは、本方法の工程c)で使用された1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタン含む前記第2の流れであってよい。
第2の実施態様によれば、フッ素化工程b)は、液相中で実施され得る。
好ましい実施態様によれば、フッ素化工程b)は、液相中、HFの存在下で実施される。この工程は、有利には、金属ハロゲン化物又はイオン性液体をベースとした触媒の存在下で実施される。
好ましい実施態様によれば、前記触媒は、その金属がアルミニウム、チタン、ニオブ、タンタル、スズ、アンチモン、ニッケル、亜鉛、ハフニウム、ジルコニウム又は鉄からなる群から選択される金属ハロゲン化物をベースとし得る。
好ましい実施態様によれば、前記触媒はイオン性液体であってよい。イオン性液体は、アルミニウム、チタン、ニオブ、タンタル、スズ、アンチモン、ニッケル、亜鉛、ハフニウム、ジルコニウム又は鉄からなる群から選択される金属をベースとしたルイス酸から得ることができる。イオン性液体はイオン性の性質を有する水性塩であり、これは、中程度の温度、好ましくは120℃未満の温度で液体である。
好ましくは、そのイオン性液体は、アルミニウム、チタン、ニオブ、タンタル、スズ、アンチモン、ニッケル、亜鉛、ハフニウム、ジルコニウム及び鉄からなる群から選択される金属の少なくとも1つのハロゲン化物若しくはオキシハロゲン化物と、一般式Y(式中、Aはハロゲン化物型のアニオン又は六フッ化アンチモン型のアニオンを表し、Yは四級アンモニウム型のカチオン、四級ホスホニウム型のカチオン又は三級スルホニウム型のカチオンを表す)の塩の反応によって得される。「ハロゲン化物イオン」という用語は、塩化物、臭化物、ヨウ化物又はフッ化物アニオン又はこれらの混合物を指す。
より特に、以下の式:
TiCl(x+y=4であり、0≦x<4)、
TaCl(x+y=5であり、0<x≦5)、
NbCl(x+y=5であり、0<x<5)、
SnCl(x+y=4であり、1<x<4)、
SbCl(x+y=5であり、0<x<5)
の塩化物、フッ化物又は塩化物/フッ化物を挙げることができる。
そうした化合物の例として、以下の化合物:TiCl、TiF、TaCl、TaF、NbCl、NbF、SnCl、SnF、SbCl、SbClF、SbCl、SbCl、SbClF、SbF及びそれらの混合物を挙げることができる。以下の化合物:TiCl、SnCl、TaCl+TaF、NbCl+NbF、SbCl、SbFCl、SbFCl、SbFCl、SbFCl、SbF及びSbCl+SbFが使用されることが好ましい。アンチモンベースの化合物がさらに特に好ましい。本発明によって使用し得るオキシハロゲンベースのルイス酸の例としてTiOCl、TiOF、SnOCl、SnOF及びSbOCl(x+y=3)を挙げることができる。
塩において、Yカチオンは、以下の一般式:R、R又はRのうちの1つに相当し得る。ここで、同じか又は異なるR〜R置換基は、互いに独立に、1〜10個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和、環状若しくは非環状又は芳香族のヒドロカルビル、クロロヒドロカルビル、フルオロヒドロカルビル、クロロフルオロヒドロカルビル又はフルオロカルビル基を表し、これらの基の一又は複数は、N、P、S又はOなどの一又は複数のヘテロ原子も含有することができる。
アンモニウム、ホスホニウム又はスルホニウムカチオンYは、1〜3個の窒素、リン又は硫黄原子を有する飽和若しくは不飽和又は芳香族の複素環の一部を形成することもでき、以下の一般式:
Figure 2019513721
(式中、R及びRは上記に定義した通りである)
のうちの1つ又はその他に相当し得る。
その式中に2若しくは3個のアンモニウム、ホスホニウム又はスルホニウム部位を含有する塩を使用することは本発明の範囲を逸脱することにはならない。Y塩の例として、塩化及びフッ化テトラアルキルアンモニウム、塩化及びフッ化テトラアルキルホスホニウム、並びに塩化及びフッ化トリアルキルスルホニウム、塩化及びフッ化アルキルピリジニウム、フッ化及び臭化ジアルキルイミダゾリウム、並びに塩化及びフッ化トリアルキルイミダゾリウムを挙げることができる。特に好ましいのは、フッ化又は塩化トリメチルスルホニウム、塩化又はフッ化N−エチルピリジニウム、塩化又はフッ化N−ブチルピリジニウム、塩化又はフッ化1−エチル−3−メチルイミダゾリウム及び塩化又はフッ化1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムである。
本発明によるイオン性液体は、0.5:1〜3.5:1、好ましくは1:1〜2.5:1、より好ましくは1:1〜2:1の範囲であってよいモル比で、ハロゲン化又はオキシハロゲンベースのルイス酸と有機塩Yを適切に混合することによって、それ自体公知の方法で調製することができる。酸性イオン性液体を得ることを望ましい場合、厳密に1:1を超えるモル比が特に好ましい。
好ましくは、イオン性液体は、アンチモンをベースにし得る。例えば、イオン性液体は、触媒emimSb11 が得られるように、五塩化アンチモンと塩化エチルメチルイミダゾリウムとの間の反応生成物であってよい。
混合は、反応の発熱性を制限するために任意選択的に冷却されているオートクレーブ型の反応器中で実施され得る。反応物の一方を他方に徐々に添加することによって、この発熱性を制御することも可能である。
HFのモル量と、工程a)で得られた1,2,3,4−テトラクロロブタジエンを含む前記第1の流れのモル量は、2〜50の間、好ましくは10〜30の間である。開始時に使用される反応物の量、及び様々な操作パラメーターによって左右される必要反応時間は、実験的に容易に知ることができる。
好ましくは、液相中、HFの存在下でのフッ素化工程b)は、5〜25bargの圧力で実施される。
フッ素化反応器の材料は、上記に定義した圧力及び温度条件下で操作可能なものでなければならない。それは、フッ化水素によってもたらされる腐食に耐えられるものでもなければならない。したがって、ステンレス鋼又はモネル、インコネル若しくはハステロイ型の合金が特に指定される。
第3の実施態様によれば、工程a)で得られた1,2,3,4−テトラクロロブタジエンを含む前記第1の流れのフッ素化の工程b)は、極性非プロトン性溶媒の存在下で実施され得る。
有利には、極性非プロトン性溶媒は、エーテル、アミド、アミン、スルホキシド、ケトン、ニトリル及びエステルからなる群から選択される。
好ましくは、極性非プロトン性有機溶媒は、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、酢酸エチル、アセトン、プロパノン、2−ペンタノン、ブタノン、酢酸n−ブチル、トリエチルアミン、ピリジン及びアセトニトリルからなる群から選択される。
特に、極性非プロトン性有機溶媒は大気圧で100℃超の沸点を有する。好ましくは、極性非プロトン性有機溶媒は、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、プロパノン、2−ペンタノン、ブタノン、ジメチルスルホキシド又はジエチルスルホキシドである。
この第3の実施態様では、フッ素化工程b)を、式Ax+(式中、Aはカチオンであり、Fはフッ素イオンFを表す)のフッ素化剤の存在下で実施する。好ましくは、フッ素化工程b)は、式Ax+(式中、AはH、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr又はBaであり、xは1又は2である)のフッ素化剤の存在下で実施する。特に、フッ素化工程b)は、式Ax+(式中、AはLi、Na、K、Mg又はCaであり、xは1又は2である)のフッ素化剤の存在下で実施する。
好ましくは、フッ素化剤と、1,2,3,4−テトラクロロブタジエンを含む前記第1の流れのモル比は、8.7未満、有利には8.4未満、好ましくは7.8未満、特に7.5未満、より特別には、6.9未満、好ましくは6.6未満である。
工程b)は、1時間〜10時間の間、有利には2〜6時間の間の期間実施され得る。
有利には、工程b)は、溶媒の還流下で実施され得る。
好ましくは、工程b)は、この第3の実施態様にしたがって、0〜3bargの間の圧力で実施される。
好ましい実施態様によれば、工程b)で得られた1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む第2の流れを、実施態様の何れか1つにしたがって、濃縮及び/又は蒸留され得る。例えば、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む第2の流れを、63℃〜65℃の間の大気圧で蒸留され得る。
本方法の工程c)によれば、工程b)で得られた1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む前記第2の流れを脱水素化反応に供される。
好ましい実施態様によれば、工程c)は、i)1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む前記第2の流れの塩素化、続く、ii)亜鉛、銅、マンガン又はこれらの混合物、好ましくは亜鉛を含む金属反応物の存在下でのi)で得られた生成物の脱塩素によって実施される。
好ましくは、工程i)は、過剰の塩素の存在下で実施される。工程i)は、有利には、80℃超の温度、好ましくは120℃〜150℃の間の温度での加熱処理によって実施され得る。或いは、工程i)は、当業者に公知の光化学的処理によって実施され得る。或いは、工程i)は、過酸化物、又はアゾ型の化合物、例えばアゾビスイソブチロニトリルなどのラジカル開始剤の存在下で実施され得る。後者の場合、工程i)は、周囲温度(例えば25℃)〜80℃の間の温度で実施され得る。
好ましくは、工程i)で得られる生成物は、1,2,3,4−テトラクロロペルフルオロブタンを含む組成物である。
好ましくは、工程ii)は、水性及び/又はアルコール性溶媒の存在下で実施される。例えば、工程ii)は、水、イソプロパノール、メタノール、エタノール若しくはプロパノール又はこれらの混合物の存在下で実施され得る。特に、工程ii)は、水、イソプロパノール又はこれらの混合物の存在下で実施され得る。
好ましくは、工程c)で生成したヘキサフルオロブタジエンを含む第3の流れを回収し、蒸留工程に供される。
実施例1:ヘキサクロロブタジエンの水素化脱塩素化
長さ500mm及び内径7.7mmのInox製の反応器に、8.4%の銅及び1.7%のパラジウムを含浸させた活性炭をベースとする触媒を投入する。触媒床の温度を270℃にする。次いで、水素及びヘキサクロロブタジエンの流れを反応器に導入する。ヘキサクロロブタジエン及び水素の流量はそれぞれ0.022mol/h及び0.086mol/hである。滞留時間は4.8秒間である。ヘキサクロロブタジエンの転化率は78%であり、1,2,3,4−テトラクロロブタジエンについての選択率は87%である。反応混合物を凝縮により回収し、これを、真空下での蒸留(1,2,3,4−テトラクロロブタジエンの沸点=188℃;ヘキサクロロブタジエンの沸点=210℃)により精製する。精製後、1,2,3,4−テトラクロロブタジエンを60%の収率で得る。
実施例2:液相中での1,2,3,4−テトラクロロブタジエンのフッ素化
100mlの1,2,3,4−テトラクロロブタジエンを、0℃で保持された1lオートクレーブ中の、7mlのSbClを含有する400mlのHFに導入する。オートクレーブは、20barで設定された(tared)圧力調整弁を備えている。撹拌混合物を徐々に120℃にする。反応中に生成した塩酸を、調整弁を使用してオートクレーブから除去し、次いで、当業者に公知の方法によって捕捉する。120℃で2時間後、反応混合物を冷却し、過剰なフッ化水素酸を蒸留により除去する。1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む組成物を回収するために、残留有機相を冷却し、デカントする。この組成物を蒸留し、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタン(沸点=63−65℃)を72%の収率で回収する。
実施例3:気相での、1,2,3,4−テトラクロロブタジエンのフッ素化
5gのAlF担持Ni/Cr触媒を、20mmの直径を有する管式反応器に導入する。触媒床の温度を360℃にし、0.28g/hの1,2,3,4−テトラクロロブタジエンと1.5g/hのHF(すなわち、50のHF/1,2,3,4−テトラクロロブタジエンのモル比)の混合物を触媒と接触させる。反応器出口で、未反応フッ化水素酸、すなわち1.3g/hの反応の完全にフッ素化されていない副生成物を再循環する。塩酸と1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む混合物を得る。塩酸と1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを分離して、高純度の1,2,3,4−テトラクロロブタジエン組成物を得る。1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンの収率は、導入された1,2,3,4−テトラクロロブタジエンに対して91%である。
実施例4:1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンの脱水素化
100gの1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタン及び10gのアゾビスイソブチロニトリルを、ジャケット中での熱流体の循環によりサーモスタット制御された、ガス(この場合塩素)導入管を備え、水酸化ナトリウム水溶液を充填されたガス捕集器に連結されている1リットルの撹拌ガラス反応器中の700mlのクロロベンゼンに溶解する。反応の約30%の化学量論に相当する塩素の量、すなわち50gを周囲温度で導入する。撹拌混合物を50℃にする;約45℃で約10℃の発熱がある。これは、ラジカル開始剤、アゾビスイソブチロニトリルの分解、及びラジカル塩素化の開始に対応している。次いで、塩素を、媒体の温度を60℃未満に保持しながら、75g/hの流量で導入する。150gの塩素が導入されたら、塩素の導入を停止する。塩素の導入が終わった後、反応を、発熱がなくなるまで少なくとも1時間行う。続いて、反応混合物を、窒素流で30分間フラッシュし、次いで回収し、水で洗浄する。有機相を回収し、蒸留して1,2,3,4−テトラクロロペルフルオロブタンを含む組成物(沸点=63℃)を得る。
やや化学量論超の量の金属亜鉛、すなわち、この場合、200g(1.55molの亜鉛)を、ドライアイスで冷却されたステンレス鋼シリンダーに連結されたサーモスタット制御された還流冷却器を搭載した、撹拌反応器中の800mlのエタノールに導入する。混合物を撹拌して、亜鉛の懸濁液を形成し、1,2,3,4−テトラクロロペルフルオロブタンを周囲温度で導入する。還流冷却器を0℃で保持し、それによってヘキサフルオロブタジエンだけが還流冷却器を通過するようにする。72gのヘキサフルオロブタジエンを回収する、すなわち、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンに対して72%の収率で回収する。ヘキサフルオロブタジエンの純度はGCにより98%である。

Claims (13)

  1. a)1,2,3,4−テトラクロロブタジエン及び任意選択的に未反応ヘキサクロロブタジエンを含む第1の流れを生成させるための、ヘキサクロロブタジエンの水素化脱塩素工程、
    b)1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む第2の流れを生成させるための、工程a)で得られた1,2,3,4−テトラクロロブタジエンを含む前記第1の流れのフッ素化工程、
    c)ヘキサフルオロブタジエンを含む第3の流れを生成させるための、1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む前記第2の流れの脱水素化工程
    を含むヘキサフルオロブタジエンの調製のための方法。
  2. フッ素化工程b)を、式Ax+(式中、Aはカチオンであり、Fはフッ素イオンFを表す)のフッ素化剤の存在下で実施することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. フッ素化工程b)を、式Ax+(式中、AはH、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr又はBaであり、xは1又は2である)のフッ素化剤の存在下で実施することを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. フッ素化工程b)を、液相中、極性非プロトン性溶媒及び式Ax+(式中、AはLi、Na、K、Mg又はCaであり、xは1又は2である)のフッ素化剤の存在下で実施し;有利には、極性非プロトン性溶媒が、エーテル、アミド、アミン、スルホキシド、ケトン、ニトリル又はエステルからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から3の何れか一項に記載の方法。
  5. 極性非プロトン性有機溶媒が、大気圧で100℃超の沸点を有することを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. フッ素化工程b)を、気相中、触媒及びHFの存在下で実施することを特徴とする、請求項1から3の何れか一項に記載の方法。
  7. フッ素化工程b)を、液相中、HFの存在下、有利には、金属ハロゲン化物又はイオン性液体をベースとした触媒の存在下で実施することを特徴とする、請求項1から3の何れか一項に記載の方法。
  8. 塩酸がフッ素化工程の間にも生成し、工程b)で生成した前記第2の流れが1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタン、塩酸及び任意選択的に未反応フッ素化剤を含み;有利には、工程b)で得られた前記第2の流れが、塩酸及び任意選択的に未反応フッ素化剤を含む第1のフローと1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む第2のフローに分離されることを特徴とする、請求項1から7の何れか一項に記載の方法。
  9. 工程c)で形成したヘキサフルオロブタジエンを回収し、蒸留工程に供されることを特徴とする、請求項1から8の何れか一項に記載の方法。
  10. 工程a)を、水素の存在下で実施することを特徴とする、請求項1から9の何れか一項に記載の方法。
  11. 工程a)を、気相中、ヘキサクロロブタジエンの沸点より高い温度で実施することを特徴とする、請求項1から10の何れか一項に記載の方法。
  12. 工程c)を、i)1,1,2,3,4,4−ヘキサフルオロブタンを含む前記第2の流れの塩素化、次に、ii)亜鉛を含む金属反応物の存在下でのi)で得られた生成物の脱塩素によって実施することを特徴とする、請求項1から11の何れか一項に記載の方法。
  13. i)で得られた生成物が1,2,3,4−テトラクロロペルフルオロブタンであることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
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