JP2019509966A - 絶縁性グレージングユニット、特には環境チャンバーのための絶縁性グレージングユニット - Google Patents

Abstract

少なくとも１つの空気又はガス充填キャビティ（３２）によって間隔を空けて離されている少なくとも２つのガラスシート（３０，３１）；ガラスシートの周縁に配置されており、２つの前記ガラスシートを間隔を空けて保持しており、透明であり、かつ、グレージングの側部のうちの１つに配置されている、少なくとも１つのスペーサ；水に対して耐漏洩性であり、その材料が耐水漏洩性である少なくとも１つの構造封止材（６）によって形成されている第一バリア；並びに、ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性である第二バリア（７）、を有しており、透明中間層に組み合わされているこれら２つの耐漏洩性バリアが、透明材料製である、絶縁性グレージング（３）であって、ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性でありかつ透明材料製である第二バリアが、グレージングの内側面において、ガラスシート（３０，３１）とスペーサ（５）との間の境界に配置されており、構造封止材（６）も、この境界にあり、第二バリアに隣接しかつ整列して配置されていることを特徴とする、絶縁性グレージング（３）。【選択図】図２

Description

本発明は、ドア向けである絶縁性グレージング、特には環境制御されている、特には冷却されている、容器／ユニットのドア向けである絶縁性グレージングに関し、このグレージングは、少なくとも２つのガラスシートを有しており、これらのシートは、これらガラスシートの周縁に配置されている少なくとも１つのスペーサによって少なくとも１つの空気又はガス充填キャビティによって間隔を空けて離されており、少なくとも１つの透明スペーサが、グレージングの面のうちの１つに配置されている。

本発明は、より特には、冷却ユニット／展示ケースへの適用に関して記載されるが、これに限定されない。本発明のグレージングは、任意の建築用途、任意の外部グレージング用途、任意の内部グレージング用途、任意の仕切り用途、等において使用することができる。

環境制御されている容器は、より特には、冷蔵ユニット又は冷凍ユニットを形成するために意図されており、その中において、冷蔵又は冷凍された製品が、それぞれ展示されており、これらの製品は、食品若しくは飲み物又は低温に保持される必要がある任意の他の製品、例えば薬品若しくは花であってよい。

冷凍製品は、ますます、透明絶縁性グレージングを有している「低温」ドアと呼ばれるものを備えているユニット内において販売されているが、現在、セルフサービスの生鮮及び超生鮮食品は、本質的に、前面開放型である垂直ユニットによって店舗で販売されている。食品を店舗の比較的温かい周囲環境から隔離し、かつ食品をそれらの最適な保存温度に保持するために、前面において冷却空気のカーテンを備えている場合、これらの前面開放型ユニットは、この観点から非常に効果的であり、かつ、物理的なバリアがないことで、製品に直接アクセスすることを可能にし、購買行為を促進している。

しかしながら、これらの垂直冷蔵ユニットにおける物理的なバリアの不在は、店舗の周囲環境と、これらのユニット内部に生成されているはるかに比較的冷たい周囲環境との間で、実質的な熱交換をもたらし、これは、以下の結果につながる：
− この熱交換は、ユニット内における食物の保存のために最適な温度を保証するために、比較的大きい冷却によって補償される必要があり、これは、不利には、これらのユニットの電力消費を増加させる；
− 店舗の周囲環境が、局所的に大幅に冷却され（低温通路効果）、これは、消費者が、必須の購買を除いては、これらの通路にあえて行くことを回避することにつながり、購買衝動を低減させる。対象としている通路のこの局所冷却は、食品安全規制の厳格性が増加し、それによって食品の保存の温度がさらに低下しているので、最近数年にわたって、比較的悪化している。
− 店舗の周囲環境からの湿った空気が、前面開放型ユニットの低温エアカーテンによって取り込まれ、これが、ユニットの（エバポレーターとも呼ばれる）熱交換器の急速な飽和をもたらし、このユニットが凍りつき、熱交換の効率が実質的に減少する。したがって、頻繁に、典型的には１日に２回、エバポレーターの解氷を行う必要があり、これが、電力消費及び発電コストの増加をもたらす。

これらの欠点に直面して、ユニットの製造業者は、解決策を提供することを試みており、特には、空気カーテンを最適化すること、及び、放射ヒーター又は高温空気送風器によって通路を加熱すること、を含んでいる解決策を提供することを試みている。それにもかかわらず、消費者の快適性に関しては、この進歩は、限定的なままであり、かつ、電力消費を犠牲にして行われている。特には、これらの加熱システムによって生成する熱は、電力を過度に消費し、また、ユニットを部分的に加熱し、それによって最終的には、さらにより多くの電力が、これらのユニットを冷却するために消費されることにつながる。

これらの前面開放型ユニットに、慣用的な低温ドアを提供することは、これらの不利な点を効果的に解決することを可能にする。しかしながら、これらの解決策は、冷凍製品のために冷凍ユニットにおいて十分に試行が重ねられたものであり、冷蔵ユニットにおける採用は遅い。これらのドアは、消費者とセルフサービス製品との間に物理的なバリアを置くという不利な点を有しており、潜在的には、売り上げに悪い結果を与えうる。

さらには、これらのドアは、建物において使用されるウィンドウの設計に類似した設計で製造されている：一般に、美観、経年劣化への耐性、及び製造の容易性の理由から陽極酸化アルミニウムでできているプロファイル製の枠が、二重又は三重グレージングの周縁全体を囲っている。この枠は、一般に、グレージングの周縁及び外部面に、直接に接着的に結合されている；これは、構造の剛性に関わっており、かつ、グレージングの周縁に配置されておりかつガラスシートを離している層間手段（スペーサ）を、視界から隠すことを可能にする。

しかしながら、そのような構造枠は、グレージングの視界面積を実質的に減少させる。したがって、グレージングの視界面積を向上させるために、少なくともそれらの垂直側部において、透明であるスペーサを有している絶縁性グレージングを製造することが、提案されている。これは、さらには、隣り合って配置された冷却ウィンドウが、連続的な透明な領域を形成しているという視覚的な知覚を作り出す。

スペーサは、アクリル接着剤などの接着剤によって固定され、この接着剤は、さらに、耐水漏洩性機能を果たす。この接着剤は、スペーサと、グレージングのガラスシートの内側面との境界に位置している。封止を完全にするために、透明な追加的な封止材、例えば、シリコーン封止材が加えられることがあり、これが、グレージングの空気充填キャビティの外側において、スペーサの端部及び２つのガラスシートの間に配置されている。

特にはシリコーン製である第二耐漏洩バリアの追加は、水への耐漏洩性だけではなく、ガス及び水蒸気への耐漏洩性も提供することによって、耐漏洩性を補強する。

しかしながら、グレージングの端部におけるこの追加的な封止材は、透明ではあるが、そのようなグレージングを有している冷却容器に面している消費者に、好ましくない視覚的な印象を与える。

したがって、本発明の目的は、前述の様々な不利な点を取り除く、特には環境制御されている容器のための、絶縁性グレージングを製造することであり、これは、水への耐漏洩性を提供することだけではなく、ガス及び水蒸気への耐漏洩性を最適化することによって行われ、これは、一方ではグレージングを通る可能な限り最大である視界を提供しつつ、互いに横方向において隣り合わせて配置されている複数の垂直グレージングを備えている冷却容器に面している人に、垂直な非連続性を明確に知覚させることなく、連続的なガラス表面の印象を与えるはずである。

本発明によれば、環境制御されているドア向けの絶縁性グレージング、特には冷却されている容器／ユニットのドア向けの絶縁性グレージングが、少なくとも２つの実質的に平行であり、少なくとも１つの空気又はガス充填キャビティによって、間隔をあけて離されている、ガラスシート；ガラスシートの周縁に配置されており２つのガラスシートを間隔を空けて保持しており、透明であり、かつグレージングの面の内の１つに配置されている、少なくとも１つのスペーサ；水に対して耐漏洩性であり、少なくとも１つの、その材料が耐水漏洩性である（スペーサをガラスシートに構造的に固定する役割を有している）構造封止材によって形成されている、第一バリア；並びに、ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性である第二バリアを有しており、透明スペーサと組み合わされているこれらの２つの耐漏洩性バリアが、透明材料でできている。ここで、この絶縁性グレージングは、ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性でありかつ透明材料でできている第二バリアが、グレージングの内側において、ガラスシートとスペーサとの間の境界に配置されており、構造封止材も、この境界において、第二バリアに隣接してかつ整列して配置されていることを特徴としている。

図１は、複数の本発明に係るグレージングを有する冷却ユニットの前面の概略的な斜視図を説明している。 図２は、本発明のグレージングの概略的な部分的断面及び上面図である。 図３は、スペーサの変形形態を有している本発明のグレージングの概略的な断面図であり、スペーサは、中空である。 図４ａ〜４ｄは、本発明のグレージングのための、スペーサの薄い耐漏洩性コーティングの配置の変形形態の概略図であり、スペーサは、バルクであってよく、又は中空であってよい。

このようにして、ガス及び水蒸気に対する耐漏洩性が、グレージングの端部面ではなく、ガラスシートに平行に配置されている透明耐漏洩手段によって保証されており、視覚的な影響が、大幅に最小化されている。

透明耐漏洩手段に関して表現「透明スペーサ」及び「透明材料」における用語「透明」は、それを通して、少なくとも色及び形状を見ることができることを意味していると理解され、必ずしも、透明スペーサの背後のテキストを読むことができる必要はない。

第二耐漏洩バリアは、スペーサをガラスシートに固定するための面に対して配置される。

１つの特徴によれば、第二耐漏洩バリアが、ガス充填キャビティに面しているスペーサの端部で止まっている（第二耐漏洩バリアが、スペーサに対して、ガス充填キャビティの内部に向かって突き出ていない）；これは、さらには、スペーサの低減された厚みに制限されている。用語「厚み」は、ガラスシートの平面に平行であり、かつグレージングの全側部にわたって延在しているスペーサの長さ方向の寸法に垂直な、寸法を意味しているものと理解される。したがって、これは、ガラスシートに平行であり、かつ、グレージングの設置位置での水平面における寸法である。

第二耐漏洩バリア及び構造封止材は、それぞれのガラスシートに向かい合っているスペーサのそれぞれの面に関して、スペーサの厚みにわたって延在している。

別の特徴によれば、第二耐漏洩バリアが、構造封止材の厚みと同等の厚み、特には、数μｍ〜２ｍｍの厚みを有している。

結果として、このように設置され、かつ、そのような低減された寸法を有している第二耐漏洩バリアは、視覚的な影響を大幅に最小化する。

ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性である透明材料は、好ましくは、ブチルゴム又はポリイソブテン（ＰＩＢ）である。

耐水漏洩性は、スペーサをガラスシートに固定する構造封止材によって作られるバリアによって達成される。この構造封止材は、それぞれのガラスシートと、向かい合うスペーサの面との間の境界に、配置されている。ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性であるバリアが、本発明に従ってグレージングの内側面に配置される場合には、上述のバリアに隣接している構造封止材は、グレージングの外側に通じている。

ガス充填キャビティの反対の側に（すなわち、グレージングの外側に）通じている第一耐漏洩バリアは、ガラスシートとスペーサとの間の境界において延在しており、ガラスシートと接触し、かつ上述のガラスシートに厳密に平行であるスペーサの面のみに限定されている。

構造封止材は、接着剤及び耐水漏洩性透明材料、例えば、アクリル又はシリコーンでできており、これは、随意に、紫外線の作用下で架橋可能である。

有利には、構造封止材は、スペーサの全厚みにわたって延在している必要は、必ずしもなく、それによってガス及び水蒸気に対して耐漏洩性であるバリアを配置するための空間が残される。

このようにして、ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性であるバリアに隣接している耐水漏洩性の構造封止材の薄い境界における厚みは、極端にコンパクトな透明二重バリアを提供し、これは、人が、冷却ユニットに面している場合に、又は、角度をもって位置している場合に、知覚不可能になる。

この二重バリアは、ガラスシートに厳密に平行に延在している。これは、ガラスシートに対して横断する方向において延在していない。

この二重バリアは、直線的な形状を有している。

第一及び第二耐漏洩バリアのそれぞれは、平行六面体形状であり、好ましくは、矩形の断面を有しており、それによって、可能な限り薄くなっている。

別の特徴によれば、透明スペーサが、ガラス製である。

特には、スペーサがガラス製である場合には、スペーサは、ガラスバーが切断されたものを構成しており、それによって、矩形の断面を有している。矩形の断面によって、スペーサは、互いに垂直である複数の連続的な直線状の面を有する。したがって、スペーサは、面取りされた面を有しておらず、切断プロセスが大幅に単純化されている。

変形態様として、透明スペーサが、プラスチック製であり、一方で、バルク又は中空であり、特には、ＳＡＮ（スチレン−アクリロニトリル）製であり、又はＰＥＴｇ（糖化ポリエチレンテレフタレート）製であり、又はＰＭＭＡ（ポリメチルメタクリレート）製であり、又はポリカーボネート製であり、又はポリメチルペンテン（ＴＰＸ）製である。

スペーサがプラスチック製である場合に、使用される一定のプラスチックは、水蒸気及びガスに対して透過性であることが見いだされた。したがって、本発明の有利な特徴によれば、透明プラスチック製のスペーサが、その内側面及び外側面のうちの少なくとも１つにおいて、ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性である透明コーティングを有している。内側面及び外側面は、平行かつ向かい合っている面であり、それぞれ、空気充填キャビティに面している面、及び空気充填キャビティとは反対側の面である。

このコーティングは、薄い。用語「薄い」は、最大で５００μｍの厚みを意味しているものと理解される。ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性である薄い透明コーティングは、好ましくは２ｎｍ〜２００μｍの厚みを有している。

薄いコーティングは、スペーサに追加されたフィルム、又は堆積された薄層である。その厚みは、何よりも、使用される材料のタイプ及びそれを製造するための方法に関係している。

堆積された薄層の場合には、この層は、任意の技術によって、例えば、マグネトロン法、蒸着、又はさらには液体法によって、堆積される。

ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性である透明な薄いコーティングは、好ましい例としては、ケイ素酸化物、又はアルミニウム酸化物、又はさらにはポリシラザン製である。

薄いコーティングは、追加的に、内側面及び／又は外側面のコーナーを覆っていてよく、かつ、ガラスシートに平行な隣接している面（スペーサをガラスシートに固定するための面）にわたって延在していてよい。

薄いコーティングは、好ましくは、空気充填キャビティに面しているスペーサの内側面、すなわち絶縁性グレージングの内側にあるスペーサの内側面を覆っている。

薄いコーティングは、スペーサの全ての面を覆っていてよい。

スペーサ及びそのコーティングは、好ましくは、スペーサの製造の間に得られる単一アセンブリを形成しており、すなわち、スペーサをグレージングに取り付けるときに、スペーサが既にそのコーティングを有している。コーティングは、スペーサに付着している。

このコーティングは、グレージングの端部と平行に、スペーサの端部面に配置されているが、その視覚的な影響は、その薄さ及びその透明度に起因して、ゼロである。この薄いコーティングと組み合わされたプラスチックスペーサは、スペーサの端部／外側面における従来技術におけるようなシリコーンの厚いビーズを必要とすることなく、ガス及び水蒸気に対する耐漏洩性の機能を保証する。

さらには、スペーサとガラスシートとの間の境界における本発明に係る二重耐漏洩バリアの配置は、スペーサの端部／外側面を、ガラスシートの端部面と同一面で配置することを可能とし、スペーサは、実際には、グレージングの内部側に向かって比較的少なく、くぼんでおり、グレージング全体に関して最大化された透明効果を与える。

別の特徴によれば、グレージングは、二重グレージング又は三重グレージングである。

グレージングは、有利には、そのガラスシート上に、１又は複数の低放射性コーティング及び／又は防曇り若しくは防霜層を備えていてよく、それにより、慣用的な加熱手段を回避する。これは、エネルギー節約に資する。

最後に、本発明は、一方では、本発明に係るグレージングを有しているドアに関し、他方では、少なくとも１つの本発明のドア若しくはグレージングを有しており、又は、互いに隣り合わせて配置された複数のグレージングを有しており、透明スペーサが、少なくともグレージングの一緒に隣接している側部において提供されている、冷却ユニットタイプの、環境制御ユニットに関する。

本発明を、ここで、本発明の範囲の単なる説明でありかつ非制限的である例示によって、かつ、添付の図面に関して、記載する。

図面は、読みやすさのために、縮尺どおりではない。

図１において概略的に説明されている環境制御ユニット１は、本発明に係る絶縁性グレージング３をそれぞれ含んでいる複数のドア２を有している。

ユニットは、例えば、店舗通路に設置されることが意図されている冷却冷蔵ユニットである。したがって、本発明によれば、それらの端部面に沿って垂直に横方向で一緒に隣接している一体となったドアの列を有しているユニットを形成することができる。

冷蔵ユニット／展示ケースの場合には、冷凍ユニットに関する場合よりも耐漏洩性の重要性が比較的低いため、本発明の絶縁性グレージングを有している本発明のドアは、２つの隣接しているドア／グレージングの接合部において、枠を形成しておりかつ厚い封止材を備えている垂直な脇柱を有している必要がない。したがって、本発明に係るグレージングは、その垂直端部が透明性を有しているので、グレージングがそれらの端部面を介して隣り合って配置される場合に、連続的な透明な領域を達成することを可能にする。

それぞれの絶縁性グレージングは、少なくとも２つのガラスシートを有しており、これらが、枠によって、平行に保持されており、間隔を空けて離されており、この枠の対向する垂直部分が、グレージングの取り付け位置において、透明である。

したがって、グレージングの前面、したがってユニットの前面が、いかなる構造枠も有しておらず、かつ、事実上なめらかなガラス壁様の見た目を有している。このようにして、視覚面積が増加する。

グレージングの枠の透明垂直部分のみ、すなわち、本発明に対応している部分のみを、以下に記載する。水平部分は、一般に、透明ではない慣用的な層間手段及び封止手段によって形成される。同様に、グレージングを有しているドア、ヒンジ手段、ヒンジ手段を支持しかつ隠すためのプロファイル、及び、ハンドルのタイプは、記載されない。

図２は、絶縁性グレージング３の部分的な上面図を説明しており、枠の透明垂直底部部分４を示している。説明されている絶縁性グレージングは、２つのガラスシートを有している二重グレージングである。３つのガラスシートを有している三重グレージングの場合には、グレージングは、本発明に係る２つの透明部分４を有している。

グレージング３は、層間要素又はスペーサ５によって平行に間隔を空けて離されている２つのガラスシート３０及び３１を有している。

ガラスシート３０及び３１は、好ましくは、強化ガラス製である。それぞれのガラスシートの厚みは、２ｍｍと５ｍｍの間であり、好ましくは、３ｍｍ又は４ｍｍであり、それによって、グレージングの全体としての重量を最小化しており、かつ、光の透過性を最適化している。

ガラスシートは、スペーサ５によって互いから離されており、それによって、それらの間に、ガス充填キャビティ３２を形成している体積を形成している。

ガス充填キャビティ３２は、少なくとも４ｍｍの厚みを有しており、かつ、熱伝達率Ｕの観点から所望される性能に応じて変更されるが、しかしながら、１６ｍｍよりも厚くなく、又はさらには、２０ｍｍよりも厚くはない。

ガス充填キャビティは、空気で充填されており、又は、好ましくは、グレージングの絶縁レベルを向上させるために、アルゴン、クリプトン、キセノン、又はこれらの種々のガスの混合物から選択される、希ガスで充填されており、希ガスが、キャビティを、少なくとも８５％まで充填している。さらに改善されているＵ値のためには、キャビティが、少なくとも９２％のクリプトン又はキセノンで充填されていることが好ましい。

スペーサ５は、好ましくは、低い熱伝導率を有しており、最大で１Ｗ／ｍ・Ｋ、好ましくは０．７Ｗ／ｍ・Ｋ未満、さらには、０．４Ｗ／ｍ・Ｋ未満の熱伝導率を有している。

スペーサは、もっぱら、ガラスでできている。

変形として、スペーサは、透明プラスチック製の本体、例えば、スチレンアクリロニトリル（ＳＡＮ）製、又はポリプロピレンタイプの本体を有している。

スペーサ５は、一般には、平行六面体の形状であり、かつ、４つの面、ガス充填キャビティに面している内側面５０と呼ばれる面、グレージングの外側を向いている向かい側の外側面５１、並びに、それぞれのガラスシート３０及び３１に面している固定面５２及び５３呼ばれる２つの面を、有している。スペーサは、特には、その内側面５０において、コーナーの方に向かって切断されている断面を有しているプロファイルを有していてよい。

スペーサ５は、グレージングの少なくとも垂直側部それぞれの全長にわたって、長さ方向に（ここでは示されていない）延在している。

スペーサは、ガラスシートの所望の間隔に等しい幅（ガラスシートの全体的な面に対して横断している寸法）を有している。

スペーサは、厚み（（グレージングの端部とガス又は空気充填キャビティの間で）内側面５０及び外側面５１を離している距離）を有しており、これは、スペーサが正方形の断面を有している場合には、幅に等しく、又は、特には、比較的小さくてもよい。好ましくは、スペーサは、４ｍｍと２０ｍｍの間の（好ましくは９ｍｍと１５ｍｍの間の）厚みを有している。

スペーサ５は、その固定面５２及び５３を介して、ガラスシート３０及び３１のそれぞれの内側面３０Ａ及び３１Ａに対して、構造封止材６によって接着的に結合されることによって、固定されている。構造封止材６は、さらには、水耐漏洩性を提供する。

構造封止材６の材料は、透明であり、かつ、耐水漏洩性であり、例えば、シリコーン又はアクリル製である。

構造封止材６は、例えば、両面接着テープである。

構造封止材６の厚みは、材料の性質に応じて、特にはその結合性能に関する性質に応じて、数μｍと２ｍｍとの間である。

構造封止材６は、グレージングの１つの側においてスペーサの長さにわたって延在しており、かつ、スペーサのそれぞれの固定面５２及び５３の限定された幅に沿って、延在している。

構造封止材６は、グレージングの外側に通じているように、配置されている。

好ましくは、スペーサ５は、その外側面５１を介して、かつ、それぞれの構造封止材６は、それぞれのガラスシートとの境界において、ガラスシートの端部と、同一平面である。

グレージングは、さらには、ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性である透明バリアを有している。

本発明によれば、ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性であるバリアが、ガラスシート３０及び３１それぞれとスペーサの固定面５２及び５３との境界に位置している耐漏洩手段７からなっている。

耐漏洩手段７は、一方では、スペーサの長さにわたって延在しており、かつ、他方では、スペーサの厚みに沿って延在しており、それぞれの構造封止材６に隣接している。

図２からの断面図によれば、耐漏洩手段７は、構造封止材６と整列しており、スペーサのそれぞれの固定面５２及び５３に平行である。

耐漏洩手段は、ガス充填キャビティに面しているグレージングの内側に通じており、好ましくは、スペーサの内側面５０を超えて進んではいない。

耐漏洩手段７は、好ましくは、ブチルゴム製である。

耐漏洩手段７は、構造封止材６の厚みと等価な厚みを有している。

スペーサがガラス製である場合には、図２からの構成が、水に対する耐漏洩性並びにガス及び水蒸気に対する耐漏洩性を保証するために、完璧に適している。従来技術におけるように、スペーサの外側面にかつガラスシートの間に、シリコーンを加える必要はない。結果として、このようにして形成される枠の透明部分４が、耐漏洩性を提供し、一方で、視覚的な影響を非常に大幅に最小化し、グレージングの端部において、封止材料は、ガラスシートに対して横断する方向には、厚みを有していない。

図３に関しては、スペーサ５が透明プラスチック製である場合には、これは、好ましくは、本発明によれば、上述のスペーサの内側面５０及び／又は外側面５１に付着している、ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性である材料製の薄いコーティング５４を有している。

透明プラスチック製のスペーサは、バルクであってよく、又はさらには、図３において概略的に説明されているように、中空であってよい。

図４ａに関して、コーティング５４は、固定面５２及び５３に延在することによって、スペーサの内側面又は外側面のうちの１つ及びコーナーを覆っていてよい。

図４ｂは、コーティング５４が内側面５０及び外側面５１の両方にある、変形形態を説明している。

図４ｃは、図４ｂに対応しており、コーティング５４が、固定面に延在している。

図４ｄは、コーティングがスペーサの全ての面を覆っている変形形態を描写している。

このコーティングは、薄く、好ましくは、２ｎｍと２００μｍの間の厚みを有している。

この薄いコーティングは、スペーサに追加されたフィルム、又は、堆積された薄層である。その厚みは、何よりも、使用される材料のタイプ、及び、それの製造のためのプロセスに関係している。

堆積された薄層の場合には、この層は、任意の技術によって、例えば、マグネトロン法、蒸着、又はさらには、液体法によって、堆積される。

ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性であり、透明で薄いコーティングは、好ましい例としては、ケイ素酸化物、又はアルミニウム酸化物、又はさらには、ポリシラザン製である。

コーティング５４の非常に薄い厚みに起因して、このコーティングは、スペーサの端部に付着しているが、裸眼には知覚不可能であり、これは、全体のグレージングが与える必要がある透明な視覚的印象を、特には透明スペーサを有しているそれらの垂直側部によって隣り合っている２つのグレージングの接合部において、壊さない。

ガス及び水蒸気に対する耐漏洩性の機能は、視覚的な妨害なく、グレージングの端部面の全体にわたって保証され、これは、一方では、スペーサとガラスシートとの間に配置されかつ制限されている第二バリア７に起因しており、かつ、他方では、ガラススペーサ、又は、スペーサの端部に付着している透明で薄いコーティングを有している透明プラスチックスペーサに、起因している。

Claims (15)

1. 少なくとも１つの空気又はガス充填キャビティ（３２）によって間隔を空けて離されている、少なくとも２つのガラスシート（３０，３１）；前記ガラスシートの周縁に配置されており、２つの前記ガラスシートを間隔を空けて保持しており、透明であり、かつ前記グレージングの側部のうちの１つに配置されている、少なくとも１つのスペーサ（５）；水に対して耐漏洩性であり、その材料が耐水漏洩性である少なくとも１つの構造封止材（６）によって形成されている、第一バリア；並びに、ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性である、第二バリア（７）を有しており、透明中間層に組み合わされているこれら２つの耐漏洩性バリアが、透明材料製である、絶縁性グレージング（３）であって、ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性でありかつ透明材料製である前記第二バリア（７）が、前記グレージングの内側面において前記ガラスシート（３０，３１）と前記スペーサ（５）との間の境界に配置されており、前記構造封止材（６）も、前記境界にあり、前記第二バリアに隣接してかつ整列して配置されていることを特徴とする、絶縁性グレージング（３）。
2. 前記第二耐漏洩性バリア（７）が、前記ガス充填キャビティに面しているスペーサの端部で止まっていることを特徴とする、請求項１に記載のグレージング。
3. 前記第二耐漏洩バリア（７）及び前記構造封止材（６）が、それぞれの前記ガラスシートに対向している前記スペーサのそれぞれの面に関して、前記スペーサの厚みにわたって延在していることを特徴とする、請求項１又は２に記載のグレージング。
4. 前記第二耐漏洩バリア（７）が、前記構造封止材の厚みと等価な厚み、特には、数μｍ〜２ｍｍの厚みを有していることを特徴とする、請求項１〜３のいずれか一項に記載のグレージング。
5. 前記第二バリア（７）の、ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性である前記透明材料が、ＰＩＢであることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載のグレージング。
6. 前記構造封止材（６）が、接着性でありかつ耐水漏洩性である透明材料製、例えば、アクリル又はシリコーン製であり、これが、随意に、紫外線の作用下で架橋可能であることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載のグレージング。
7. 前記透明スペーサ（５）がガラス製であることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか一項に記載のグレージング。
8. 前記透明スペーサ（５）が、プラスチック製であり、バルク又は中空であり、特には、ＳＡＮ又はＰＥＴｇ又はＰＭＭＡ又はポリカーボネート又はＴＰＸ製であることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか一項に記載のグレージング。
9. 透明プラスチック製の前記スペーサ（５）が、その内側面及び外側面のうちの少なくとも１つにおいて、ガス及び水蒸気に対して耐漏洩性である薄い透明なコーティング（５４）を有しており、前記内側面及び前記外側面が、平行でありかつ向かい合っており、それぞれ、前記空気充填キャビティに面しており、かつ前記空気充填キャビティの反対の側にあり、かつ前記薄い透明なコーティング（５４）が、特に最大で５００μｍ、好ましくは２ｎｍと２００μｍとの間の厚みを特には有しておりことを特徴とする、請求項８に記載のグレージング。
10. 前記薄いコーティング（５４）は、前記スペーサに追加されたフィルムであり、又は、堆積された薄膜であり、特には、マグネトロン法、蒸着法、又はさらには湿式コーティング法によって堆積されていることを特徴とする、請求項９に記載のグレージング。
11. 前記透明な薄いコーティング（５４）が、ケイ素酸化物、又はアルミニウム酸化物、又はさらにはポリシラザン製であることを特徴とする、請求項９又は１０に記載のグレージング。
12. 前記グレージングが、二重グレージング又は三重グレージングであることを特徴とする、請求項１〜１１のいずれか一項に記載のグレージング。
13. １又は複数の低放射性コーティング及び／又は防曇り若しくは防霜層を備えていることを特徴とする、請求項１〜１２のいずれか一項に記載のグレージング。
14. 請求項１〜１３のいずれか一項に記載のグレージング（３）を有しているドア（２）。
15. 少なくとも１つの請求項１４に記載のドア、又は複数の請求項１〜１３のいずれか一項に記載のグレージングを有しており、前記グレージングが、互いに隣り合って配置されており、前記透明スペーサ（５）が、少なくとも、前記複数のグレージングの互いに隣り合っている側部に配置されている、環境制御ユニット、例えば冷却ユニット。

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