JP2019509312A - ガードネレラ・バギナリスによる細菌腟感染症及び存在する場合には併発真菌感染症を治療するための乳酸菌組成物 - Google Patents

ガードネレラ・バギナリスによる細菌腟感染症及び存在する場合には併発真菌感染症を治療するための乳酸菌組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、真菌及び細菌に起因する腟感染症、障害、又は疾患を同時治療するための膣内及び経口使用用の、ラクトバチルス・ファーメンタム種に属する乳酸菌に基づく医薬組成物、又は医療デバイス用の組成物、又は栄養補助食品用の組成物(簡単に言えば、本発明の組成物)に関する。具体的には、本発明は、医薬品等級及び/又は食品等級の賦形剤並びに混合物を含み、カンジダ症、膣炎、外陰部膣炎、又は細菌性腟症から選択される腟感染症、障害、又は疾患を同時治療するための膣内及び経口使用用の、ラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を含むか又はその代わりにからなる組成物に関する。

Description

本発明は、真菌及び細菌に起因する腟感染症、障害、又は疾患を同時治療するための膣内及び経口使用用の、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)種に属する乳酸菌に基づく、医薬組成物、又は医療デバイス用の組成物、又は栄養補助食品用の組成物(簡単に言えば、本発明の組成物)に関する。具体的には、本発明は、医薬品等級及び/又は食品等級の賦形剤並びに混合物を含み、カンジダ症、膣炎、外陰部膣炎、又は細菌性腟症から選択される腟感染症、障害、又は疾患を同時治療するための膣内及び経口使用用の、ラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を含むか又はその代わりにからなる組成物に関する。
腸及び尿生殖器微生物叢の組成は、女性の健康及び福利に重要な事柄であることが知られている。膣生態系は、膣及び子宮を内張りする上皮細胞、器官の管腔で分泌する腺細胞、及び様々な種の微生物により代表される複雑な細菌叢で構成されている。
そのような微生物は、富栄養膣粘膜の傍基底細胞の分解に由来するグリコーゲンを発酵することができ、その結果として乳酸の産生をもたらす。その最終的な効果は、酸性膣環境(生理学的条件下で、およそ4〜4.5のpH値を有する)の確立及び維持である。
乳酸に由来する水素イオン(H+)は、過酸化水素の形成に寄与する。そのような過酸化物分子は、酵素カタラーゼが欠如した多数の細菌種にとって毒性である。膣分泌物中では、濃度は、容易に約0.75〜5μg/mlに到達し、これは、毒性効果の発揮には十分過ぎるほどである。
過酸化水素、子宮ペルオキシダーゼ(頚部及び子宮内膜により産生される)、並びに塩化物(Cl-)及びヨウ化物(I-)イオンの複合作用は、上皮細胞間隙で殺細菌作用を発揮する多形核細胞を直接活性化することによってでさえも、細菌増殖を制限する。
抗生物質の使用、ストレス状態、妊娠に関連するホルモン調節、月経周期、及び/又は高エストロゲン濃度の摂取等の種々の外因性及び内因性の要因により、女性には膣生態系の不均衡が生じることが多い。膣生態系のバランスが変化すると、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)及びカンジダ・グラブラタ(Candida glabrata)及び/又はガードネレラ・バギナリス(Gardnerella vaginalis)等の微生物の蔓延が起こり、カンジダ症、腟炎、外陰部膣炎、及び細菌性腟症を引き起こす。
女性のおよそ75%は、生涯のある時点で、症例の90%を占めるカンジダ・アルビカンス(カンジダ膣炎又は外陰部膣炎)と呼ばれる真菌(酵母)により、外陰膣真菌症の少なくとも1回のエピソードを被っているか又は被ることになることが知られている。更に、女性の約40〜50%には、再発、すなわち更なる感染事象が生じることが留意されるべきである。
更に、膣感染症の別の重要な側面は、細菌性腟症に関する。細菌性腟症は、細菌に起因する膣炎症であることが知られており、出産可能な及び閉経期の女性の腟障害の最も一般的な原因である。細菌性腟症は、共生菌の発生異常を伴う膣微生物叢のバランスの変化により引き起こされ、それらは、膣生態系の変化後に様々な原因で病原体になる。症例のほとんど80%を占める細菌性腟症のエピソードのほとんどの原因である主要因子は、ガードネレラ・バギナリスである。細菌性腟症は、例えば、メトロニダゾール又はクリンダマイシン等の抗生物質で治療することができる。しかしながら、細菌性並びに真菌性腟症はまた、療法後でさえ再発する場合がある。したがって、抗生物質治療は、いかなる点でも根治治療とは言えず、1回又は複数回の再発の回避に効果がなく、全てのカテゴリーの患者に好適な治療でもない。
現在、疫学データは、膣感染症が、世界で年間10億人を超える女性に影響を及ぼし、深刻な社会経済的な帰結をもたらしていることを示している。更に、腟症は、早期分娩及び壊死性腸炎(NEC)の高い発症率と関連している。自閉症と周産期炎症とには関連があることが示唆されている。
妊娠中の抗生物質の使用は、喘息の発症と関連している。
外陰部膣カンジダ症(VVC)は、通常、C.アルビカンスにより引き起こされるが、C.アルビカンス又は酵母の他の種による場合もある。典型的なVVC症状は、そう痒、腟刺激感、性交疼痛症、外部排尿困難、及び膣分泌物異常を含む。これらの症状はいずれも、VVCに特有なものではない。
C.グラブラタは、種々の及び固有の生物学的特徴を有する病原性酵母である。C.グラブラタは、皮膚及び尿から単離される場合があり、粘膜に見出される最も一般的な酵母の1つである。C.グラブラタは、特に免疫不全患者に表面感染症及び全身感染症を引き起こす日和見病原体であるとみなされている。欧州では、C.グラブラタ株がフルコナゾールに対して全体的に耐性である割合は、16.5%である。
C.パラプシローシス(C. parapsilosis)は、外因性病原体である。これは、敗血症、爪真菌症、及び皮膚真菌症の原因になる場合があり、粘膜にも見出され、他の種と異なる生化学的特徴を有する。
C.トロピカリス(C. tropicalis)は、カンジダ属の最も一般的な病原体である。これは、C.アルビカンスと共に混合培養物中に見出され、抗真菌療法に非常に耐性である。この病原体は、粘膜で増殖することができ、疾患の特定の徴候がない場合でさえ観察される場合がある。
C.クルセイ(C. krusei)は、天然でフルコナゾールに耐性を有する真菌であり、ビール、ミルク及び誘導体、並びに動物に由来する皮膚、唾液、及び糞便から単離することができる。これは、乳児下痢症の幾つかの形態及び時には全身性疾患と関連している。そのような真菌は、果粒球減少症を有する患者の腸、気道、及び尿路にコロニーを形成することができる。
細菌性腟症(BV)は、過酸化水素を生成することが可能な通常のラクトバチルスが、高濃度の嫌気性細菌(例えば、プレボテラ(Prevotella)及びモビルンカス(Mobiluncucus)種)、ウレアプラズマ(ureaplasma)、ミコプラズマ(mycoplasma)、及び幾つかの厄介な種類の嫌気性生物により置換されることによる臨床多微生物性症候群である。治療を必要性とする女性では、BVは、膣分泌物及び匂いの主要な原因である。しかしながら、米国で実施された研究では、BVを有する女性のほとんどは、無症候性であることが見出された。BVの少なくとも1回のエピソードを経験した女性の割合は、5〜70%の範囲である。BVは、報告された症例の80%がガードネレラ・バギナリス感染により特徴付けられる。
産婦人科で診断され、引き続き検査室で真菌分析された後、一般的には抗生物質療法及び/又は殺真菌療法が選択され、それらは通常、短期間で良好な結果をもたらすが、病原体の耐性増加により、反復感染を防止することはできない。更に、治療を必要性とする対象が全て、抗生物質療法又は殺真菌療法を受容及び耐容することができるとは限らない。
ミコナゾール及びフルコナゾールは、カンジダ症の治療に最も使用されている活性成分であり、ミコナゾールは、C.アルビカンス及びC.アルビカンス以外の種による感染症に対して主に局所的に使用される。トリアゾール中でも、フルコナゾールは、カンジダ症の治療に選択される分子であるが、その効力は様々である。実際、全身感染症を有する患者の29%から43%は、これら分子で満足のいく結果が得られない。加えて、これら分子は、様々な酵母の種に対する有効性が非常に異なる。
また、微生物、例えば乳酸菌の使用は、膣微生物叢の適切な組成を回復させることができることが知られている。乳酸菌は、膣使用用の組成物中の活性成分として使用することができる。それらは、例えば、経口錠剤、ロゼンジ、顆粒、若しくは粉末としての固体形態、又は膣錠剤としての固体形態、又は膣洗浄液、溶液、若しくはゲルとしての液体形態であってもよい。
Vicariotto F.ら、「Effectiveness of the association of 2 probiotic strains formulated in a slow release vaginal product, in women affected by vulvovaginal candidiasis: a pilot study」、J Clin Gastroenterol.、2012年;46巻 Suppl:S73〜80頁
しかしながら、これまでのところ、細菌性腟症及び/又はカンジダ膣炎の治療から迅速で有益な結果を達成するために、婦人科診断及び微生物学的分析とは独立して、膣感染症、障害、又は疾患に対する迅速で有効な治療を有する必要性が依然として存在している。基本的には、その適用に、患者が医学的診察及び試料採取を受けることになることを示唆する診断を必要とせず、一般的に使用される抗生物質/抗真菌薬に典型的な副作用がなく、抗生物質に対する交差耐性の発生を回避し、高度に耐容性及び効果的である治療を提供すれば、非常に有用であろう。
具体的には、真菌及び細菌に起因する膣感染症、障害、又は疾患を同時治療するための膣内又は経口使用用の組成物であって、(i)有効であり、及び/又は(ii)調製が容易であり、及び/又は(iii)膣生態系のバランスに対して明白に作用することができ、及び/又は(iv)1回若しくは複数回の再発の回避に有効であり、全てのカテゴリーの患者に好適であり、病原性微生物、中でもこれらに限定されないが、真菌カンジダ症、腟炎、及び外陰部膣炎の原因であるカンジダ属の酵母、並びに細菌性腟症の症例の80%を占める細菌ガードネレラ・バギナリスに対して広域スペクトル活性を有する、組成物を有する必要性が依然として存在する。
更に、真菌性(すなわち、真菌及び/又は酵母による)及び細菌に起因する膣感染症、障害、又は疾患を同時治療するための膣内又は経口使用用の組成物であって、抗生物質療法及び/又は殺真菌療法の効果的な代替物であり、同時に、カンジダ感染症及びガードネレラ・バギナリス感染症の両方に対して公知の投与形態と比べて有効な治療である、組成物を有する必要性が依然として存在する。
本出願人は、長きにわたる過酷な研究開発活動の結果、公知の技法に共通する問題を効果的に解決することができる、乳酸菌に基づく膣内又は経口使用用の組成物を開発した。
本発明の目的は、添付の独立請求項に示されているような、膣内又は経口使用用の組成物である。
本発明の他の好ましい実施形態は、添付の従属請求項に示されている。
グラフ1は、MRS中でのラクトバチルス及びC.アルビカンスの同時増殖の効果の例示的なヒストグラムに関する。 グラフ2は、LF5と同時増殖したカンジダの異なる種の致死率を表わすヒストグラムに関する。 グラフ3は、LF5と同時増殖したカンジダの異なる種の致死率を表わすヒストグラムに関する。 IIグラフ4は、LF5と同時増殖したカンジダの異なる種の致死率を表わすヒストグラムに関する。 図1は、2つの微生物の同時増殖中の、C.アルビカンスATCC 90028に対してLF5が及ぼした作用に関する。 図2は、LF5株のブロス培養により誘導された、寒天培地でのC.アルビカンスATCC 90028の阻害輪(inhibition halo)に関する。ディスク法。 図3は、ディスク法及びスポット法で上清の凍結乾燥濃縮物により誘導された、寒天培地でのC.アルビカンスATCC 90028の増殖の阻害輪に関する。 図4は、C.アルビカンスに対するLF5株の作用機序に関する。 図5は、C.アルビカンスに対するLF5株の作用機序に関する。 図6は、C.アルビカンスに対するLF5株の作用機序に関する。 グラフ5は、C.アルビカンスATCC 90028の阻害に関する。実験1及び実験2の全体的データのグラフ。 グラフ5の続き。 グラフ5の続き。 グラフ5の続き。 表11は、24時間及び48時間でMICを示す細菌L.ファーメンタムの菌株での実験に関する。 図7は、カンジダ・アルビカンスを有する患者における、プラセボと比較したLF5の効力及び耐容性の臨床研究の結果を示す。 図8aは、LF5又はミコナゾールによる治療中及び治療後の、真菌膣コロニー形成と関連する症状及び徴候(+ESM)の全体的平均数の傾向を示す。 図8bは、LF5又はミコナゾールによる治療中及び治療後の、真菌膣コロニー形成と関連する症状及び徴候(+ESM)の総平均強度の傾向を示す。 図9は、カンジダの幾つかの種に対するラクトバチルス・ファーメンタムの異なる菌株の活性を示す。 図10は、カンジダの幾つかの種に対するラクトバチルス・ファーメンタムLF5の活性を示す。
本出願人は、長きにわたる懸命な実験研究活動を実施し、その間に、下記の種に属する細菌株の第1のグループを試験した。
- L.プランタルム(L plantarum)、例えば、細菌L.プランタルム(LP 01)LMG P-21021の菌株等;
- Lペントサス(L pentosus)、例えば、細菌Lペントサス(LPS 01)DSM 21980の菌株等;
- Lデルブリュッキ亜種デルブリュッキ(L delbrueckii ssp. delbrueckii)、例えば、細菌L.デルブリュッキ亜種デルブリュッキ(DSMZ 20074 LDD01)DSM 22106の菌株等;
- Lラムノサス(L rhamnosus)、例えば、細菌Lラムノサス(LR 06)DSM 21981の菌株等;
- B.ブレベ(B. breve)、例えば、B.ブレベ(BR 03)DSM 16604の菌株等。
上記細菌株を、ガードネレラ・バギナリス(女性の細菌性腟症の症例の80%の原因)に対する阻害データ、並びにカンジダ・アルビカンスに対するその活性及び効力を評価するために試験した。上記阻害試験の結果は、病原体ガードネレラ・バギナリスに対して陰性だった。試験株はいずれも、病原体ガードネレラ・バギナリスを阻害することができなかったため、試験は陰性だった。
本発明の試験で使用されている病原体ガードネレラ・バギナリスの菌株は、ガードネレラ・バギナリスATCC 14018型であり、下記に報告されているように、ヘモフィルス・バギナリス(Haemophilus vaginalis)と呼ばれている:Gardnerella vaginalis ATCC(登録商標)Number:14018(商標)、Preceptrol(登録商標) Culture。生物:Haemophilus vaginalis Gardner and Dukes. ATCC Medium: 814 GC Mediumとして寄託されているガードネレラ・バギナリス(Gardner及びDukes)Greenwood及びPickett。
その後、本出願人は、下記の種に属する膣の細菌株の第2のグループを試験した:
(i)Lクリスパータス(L crispatus)、例えば、細菌L.クリスパータスCRL 1266 ID1626 DSM 24439の菌株等;
(ii)L.クリスパータス、例えば、細菌LクリスパータスCRL 1251 ID1606 DSM 24438の菌株等;
(iii)Lパラカゼイ(L paracasei)、例えば、細菌LパラカゼイLPC 08 ID1696 DSM 21718の菌株等;
(iv)Lパラカゼイ、例えば、細菌LパラカゼイCRL 1289 ID1608 DSM 24440の菌株等;
(v)L.ファーメンタム、例えば、細菌L.ファーメンタムLF 11 ID1639 DSM 19188の菌株等。
Table 1(表1)には、(i)から(v)までの上記で言及されている膣内細菌の菌株によるG.バギナリスの阻害試験(分析方法は下記を参照)の結果が報告されている。
Table 1(表1)の結果は、24時間の微好気性増殖後に波長OD600で検出した光学密度である。試験は、THブロス中の新鮮なブロス培養物に由来する2%の開始接種物を用いて実施した。MRS培地の添加が、病原体の増殖能力を増加させたことも観察された。
その後、本出願者は、ガードネレラ・バギナリス(女性の細菌性腟症の症例の80%の原因)に対する阻害データ、並びにカンジダ・アルビカンス及びカンジダ属の他の酵母に対するその活性及び効力を評価するために、ラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の菌株の第3のグループを試験した。
本出願人は、病原体カンジダ・アルビカンス及びガードネレラ・バギナリスの両方に対して活性及び有効であることを示した、L.ファーメンタム種に属する細菌の菌株のみを選択した。
24時間及び48時間での吸光度OD600の結果は、それぞれTable 2(表2)及びTable 3(表3)に報告されている。
したがって、本発明の目的は、医薬組成物、又は医療デバイス用の組成物、又は栄養補助食品用の組成物、又は食品用の組成物(簡単に言えば、本発明の組成物)であって、医薬品等級及び/又は食品等級の賦形剤、並びにラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株からなる又はその代わりに含む混合物を含み、カンジダ症、腟炎、外陰部膣炎、及び/又は細菌性腟症から選択される膣感染症、障害、又は疾患を治療するための膣内又は経口使用用である組成物である。
本発明の一態様は、医薬組成物、又は医療デバイス用の組成物、又は栄養補助食品用の組成物、又は食品用の組成物(簡単に言えば、本発明の組成物)であって、医薬品等級及び/又は食品等級の賦形剤、並びに1から14(Table 4(表4)に列挙されている)の細菌株を含むか又はその代わりにからなる群から選択される、ラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を含む又はその代わりにからなる混合物を含み、カンジダ症、腟炎、外陰部膣炎、及び/又は細菌性腟症から選択される膣感染症、障害、又は疾患を治療するための膣内又は経口使用用である組成物に関する。
本発明の一態様は、医薬組成物、又は医療デバイス用の組成物、又は栄養補助食品用の組成物、又は食品用の組成物(簡単に言えば、本発明の組成物)であって、医薬品等級及び/又は食品等級の賦形剤、並びにラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を含むか又はその代わりにからなる混合物を含み、カンジダ・グラブラタ、カンジダ・パラシローシス(Candida parapsilosis)、カンジダ・クルセイ(Candida krusei)、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、ガードネレラ・バギナリス、膣トリコモナス(Trichomonas vaginalis)、ナイセリア・ゴノレア(Neisseria gonorrhoeae)、大腸菌(Escherichia coli)、単純ヘルペス(Herpes simplex)、及びヘモフィルス・デュクレイエ(Hemophilus Ducreyie)を含む群から選択される少なくとも1つの病原体により引き起こされるカンジダ症、腟炎、外陰部膣炎、又は細菌性腟症から選択される膣感染症、障害、又は疾患を治療するための膣内又は経口使用用であり、上記細菌が、寄託番号DSM 32277又はCNCM I-789(寄託者Probiotical SpA社)のラクトバチルス・ファーメンタム(LF05)に属する組成物に関する。
本発明の好ましい実施形態は、上記で規定されている医薬組成物、又は医療デバイス用の組成物、又は栄養補助食品用の組成物、又は食品用の組成物(簡単に言えば、本発明の組成物)であって、医薬品等級及び/又は食品等級の賦形剤、並びに寄託番号DSM 32277又はCNCM I-789(寄託者Probiotical SpA社)のラクトバチルス・ファーメンタム(LF05)株に属する細菌に加えて、細菌番号7、8、11、12、13、及び14の菌株(Table 4(表4)に列挙されている)を含むか又はその代わりにからなる群から選択されるラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を含むか又はその代わりにからなる混合物を含み、カンジダ症、腟炎、外陰部膣炎、又は腟症から選択される膣感染症、障害、又は疾患を治療するための膣内又は経口使用用である組成物に関する。有利には、上記ラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株は、細菌番号8、11、13、及び14の菌株(Table 4(表4)に列挙されている)を含むか又はその代わりにからなる群から選択される。
好ましくは、上記に記載されている使用用の組成物では、膣感染症は、カンジダ・グラブラタ、カンジダ・パラシローシス、カンジダ・クルセイ、カンジダ・トロピカリス、及びガードネレラ・バギナリスから選択される少なくとも1つの病原体によるカンジダ症、腟炎、外陰部膣炎、又は細菌性腟症から選択される。
有利には、本発明者らは、寄託番号DSM 32277又はCNCM I-789(寄託者Probiotical SpA社)のラクトバチルス・ファーメンタム(LF05)株の細菌が、カンジダ属の酵母の異なる種に対して、並びに細菌性腟炎の主要な原因であるガードネレラ・バギナリス等の細菌に対して作用することを見出した。この点で、寄託番号DSM 32277又はCNCM I-789のラクトバチルス・ファーメンタム(LF05)株の細菌は、カンジダ属の酵母、中でもカンジダ・アルビカンス、及び細菌、中でもこれに限定されないが、ガードネレラ・バギナリスの同時存在による障害を治療するために使用することができる。
有利には、本発明の組成物は、ラクトバチルス・ファーメンタム(LF05)は、カンジダ・アルビカンス等の酵母に対して活性であり、驚くべきことに、アルビカンス以外のカンジダ種及び細菌ガードネレラ・バギナリスに対しても活性であることが見出されたという点で、病原体カンジダ・アルビカンス及びガードネレラ・バギナリスの組合せによる膣感染症、障害、又は疾患を治療するための膣内又は経口使用用である。
有利には、本発明の組成物は、カンジダ症、中でも真菌カンジダ症、腟炎、及び細菌性腟症から選択される、膣感染症、障害、又は疾患を治療するための膣内又は経口使用用である。
本発明の一態様は、医薬組成物、又は医療デバイス用の組成物、又は栄養補助食品用の組成物、又は食品用の組成物であって、医薬品等級及び/又は食品等級の賦形剤、並びにラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を含むか又はその代わりにからなる混合物を含み、少なくとも1つの膣感染症を治療するための膣内又は経口使用用であり、上記少なくとも1つの膣感染症が、病原体細菌ガードネレラ・バギナリスにより引き起こされる細菌性膣症を含むか又はからなり、上記細菌が、寄託番号DSM 32277又はCNCM I-789(寄託者Probiotical SpA社)のラクトバチルス・ファーメンタム(LF05)株に属する、組成物に関する。
好ましくは、本発明の組成物では、上記混合物は、下記3から14の細菌の菌株を含むか又はその代わりにからなる群から選択されるラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を更に含むか又はその代わりにからなる。
好ましい実施形態では、上記混合物は、細菌番号7、8、11、12、13、及び14の菌株を含むか又はその代わりにからなる群から選択されるラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を更に含むか又はその代わりにからなる。
好ましい実施形態では、上記混合物は、細菌番号8、11、13、及び14の菌株を含むか又はその代わりにからなる群から選択されるラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を更に含むか又はその代わりにからなる。
好ましい実施形態では、本発明による組成物は、病原性細菌ガードネレラ・バギナリスにより引き起こされる細菌感染症に加えて、カンジダ・アルビカンス、カンジダ・グラブラタ、カンジダ・パラシローシス、カンジダ・クルセイ、カンジダ・トロピカリス、膣トリコモナス、ナイセリア・ゴノレア、大腸菌、単純ヘルペス、及びヘモフィルス・デュクレイ(Hemophilus Ducreyi)を含む群から選択される少なくとも1つの病原体による膣感染症、腟炎、外陰部膣炎、又は細菌性腟症を含む少なくとも1つの膣感染症の治療における使用用である。
好ましい実施形態では、本発明による組成物は、病原性細菌ガードネレラ・バギナリスより引き起こされる細菌感染症に加えて、病原体カンジダ・アルビカンスによる膣感染症を含む少なくとも1つの膣感染症の治療における使用用である。
本発明の組成物は、固体形態であってもよく又は液体形態であってもよい。本発明の組成物は、固体形態としては、粉末、顆粒、錠剤、又はロゼンジの形態であってもよく、液体形態としては、溶液、膣洗浄液、分散体、又はゲルの形態であってもよい。
好ましくは、上記混合物は、1×108から1×1012CFU/g、好ましくは1×109から1×1011CFU/gを含む濃度で上記細菌の菌株を含有する。
好ましくは、上記組成物は、1×106から1×1010CFU/g、好ましくは1×107から1×109CFU/gを含む濃度で上記細菌の菌株を含有する。
好ましくは、上記細菌の混合物は、1:2から1:10を含む重量比で、好ましくは1:3から1:5を含む重量比で上記組成物中に存在してもよい。
本発明の組成物は、膣内使用及び経口使用用であり、カンジダ症、腟炎、外陰部膣炎の原因酵母である微生物カンジダ・アルビカンス、及び細菌性腟症を引き起こす細菌ガードネレラ・バギナリス等の病原性微生物に対して広域スペクトル活性を有するという点で、膣感染症、障害、又は疾患の治療に効果的に適用される。また、上記組成物は、淋病、ヘルペス、及び軟性下疳等の膣感染症、障害、又は疾患の治療のための膣塗布に有用であってもよい。
Table 4(表4)に列挙されている細菌の菌株は、上記細菌混合物中に生細菌又は死細菌のいずれとして存在してもよく、又は超音波処理された細菌、間欠滅菌された細菌、若しくは凍結乾燥された細菌の形態であってもよい。
好ましい実施形態では、本発明の組成物に含有される細菌混合物中に存在するL.ファーメンタム種に属する細菌の菌株は、30℃から80℃、好ましくは40℃から60℃を含む融点を有する脂質コーティング用の1つの(例えば、単一コーティング)又は複数の(例えば、二重コーティング)植物材料でコーティングされた形態である。
本発明の組成物は、カンジダ・アルビカンス、カンジダ・グラブラタ、カンジダ・パラシローシス、カンジダ・クルセイ、カンジダ・トロピカリス、ガードネレラ・バギナリス、膣トリコモナス、ナイセリア・ゴノレア、大腸菌、単純ヘルペス、及びヘモフィルス・デュクレイを含む群から選択される病原性因子の存在を低減及び/又は除去することができるLファーメンタム種に属するプロバイオティクス細菌の少なくとも1つの菌株を含む。
一例として、本発明による錠剤では、通常100から2000億コロニー形成単位(CFU)/グラムを含む生菌数を有する凍結乾燥培養物の形態で好ましくは使用される細菌の菌株は、錠剤の全重量に対して、好ましくは0.5から20%w/w、好ましくは1から15%w/w、更により好ましくは3から10%w/wの量であってもよい。
好ましい実施形態の1つでは、本発明による製剤の効力を増強するために、特定のプレバイオティクス成分を、粉末状混合物に添加して、共生組成物を得る。プレバイオティクス成分は、通常、不消化サッカリド物質であり、少なくとも部分的に水又は水性溶液に可溶性であり、上記に記載されているプロバイオティクス細菌の1つ又は複数の菌株の増殖及び/又は活性を刺激する。こうしたプレバイオティクス作用剤の中でも、食物繊維が好ましい。
好ましくは、上記プレバイオティクス繊維は、フラクトオリゴサッカリド(FOS)、ガラクトオリゴサッカリド(GOS)、トランス-ガラクトオリゴサッカリド(TOS)、キシロオリゴサッカリド(XOS)、キトサンオリゴサッカリド(COS)、a-ガラクトシド(ラフィノース及びスタキオース等)、ペクチン、ゴム、部分的加水分解ゴム、イヌリン、サイリウム、アカシア、イナゴマメ、オートムギ、竹繊維、柑橘類繊維、並びに一般的には互いに様々な比率で可溶性及び不溶性部分を含有する繊維を含む群から選択される。
有利には、上記プレバイオティクス繊維は、フラクトオリゴ糖(FOS)、ガラクトオリゴサッカリド(GOS)、及びキシロオリゴサッカリド(XOS)からが選択される。これら繊維は、カンジダ属の酵母により使用されないため、本発明の組成物の細菌株に競争上の優位性を提供する。
好ましくは、プレバイオティクス成分は、組成物の全重量に対して、最大70%w/wの量で、好ましくは5から50%w/wを含む量で、更により好ましくは10から30%w/wを含む量で、組成物中に存在する。
好ましい実施形態では、本発明による組成物は、追加の活性成分、例えば、ビタミン、ミネラル塩、植物抽出物、又は本発明による製剤の微生物集団に相乗効果若しくは補完効果を有する他の化合物を含有していてもよい。
好ましくは、上記追加の活性成分は、組成物の全重量に対して、最大70w/wの量で、好ましくは0.5から40%w/wを含む量で、更により好ましくは1から20%w/wを含む量で、組成物中に存在する。一態様(E1)では、本発明は、医薬組成物、又は医療デバイス用の組成物、又は栄養補助食品用の組成物、又は食品用の組成物であって、医薬品等級及び/又は食品等級の賦形剤、並びにラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を含むか又はその代わりにからなる混合物を含み、膣感染症を治療するための膣内又は経口使用用である、組成物に関する。
好ましい実施形態(E2)では、本発明は、上記膣感染症が、カンジダ症、腟炎、外陰部膣炎、又は細菌性腟症から選択される、実施形態E1に記載の使用用組成物に関する。
好ましい実施形態(E3)では、本発明は、上記混合物が、下記の1から14の細菌の菌株を含むか又はその代わりにからなる群から選択されるラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を含むか又はその代わりにからなる、実施形態E1又はE2に記載の使用用組成物に関する。
好ましい実施形態(E4)では、本発明は、上記混合物が、細菌番号1、2、7、8、11、12、13、及び14の菌株を含むか又はその代わりにからなる群から選択されるラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を含むか又はその代わりにからなる、実施形態E3に記載の使用用組成物に関する。
好ましい実施形態(E5)では、本発明は、上記混合物が、細菌番号1、2、8、11、13、及び14の菌株を含むか又はその代わりにからなる群から選択されるラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を含むか又はその代わりにからなる、実施形態E4に記載の使用用組成物に関する。
好ましい実施形態(E6)では、本発明は、病原体カンジダ・アルビカンス及びガードネレラ・バギナリスによる膣感染症、障害、又は疾患の治療用である、実施形態E1〜E5のいずれか一項に記載の使用用組成物に関する。
好ましい実施形態(E7)では、本発明は、固体形態又は液体形態であり、好ましくは粉末、顆粒、錠剤、ロゼンジ、溶液、膣洗浄液、分散体、又はゲルの形態である、実施形態E1〜E6のいずれか一項に記載の使用用組成物に関する。
好ましい実施形態(E8)では、本発明は、上記混合物が、1×108から1×1012CFU/g、好ましくは1×109から1×1011CFU/gを含む濃度の上記細菌の菌株を含有する、実施形態E1〜E7のいずれか一項に記載の使用用組成物に関する。
好ましい実施形態(E9)では、本発明は、上記混合物が、1×106から1×1010CFU/g、好ましくは1×107から1×109CFU/gを含む濃度の上記細菌の菌株を含有する、実施形態E1〜E8のいずれか一項に記載の使用用組成物に関する。
好ましい実施形態(E10)では、本発明は、上記細菌の混合物が、1:2から1:10、好ましくは1:3〜1:5を含む重量比で、上記組成物中に存在する、実施形態E1〜E9のいずれか一項に記載の使用用組成物に関する。
実験部分
LファーメンタムLF5株の特異的な生物学的抗カンジダ亜種活性-「in vitro」研究
1. 最適な液体基材及び寒天基材の選択
微生物:カンジダ・アルビカンス及びL.ファーメンタムの増殖用
C.アルビカンスATCC 90028及びL.ファーメンタムLF5株の増殖試験(Table 5(表7))を、異なる条件下である程度長期間にわたるインキュベーションにより、幾つかの液体基材及び寒天基材で実施した。培養物自体の吸光度を560nmで測定することにより、培地の濁度に基づいて増殖を評価した。table 5(表7)を参照されたい。
その結果、L.ファーメンタム株及びC.アルビカンスATCC 90028株の同時増殖に最適な妥協条件として、以下の条件を検出した。
a) 増殖基材として、液体MRS又は寒天MRS;
b) インキュベーション温度として、37℃(ラクトバチルスが優先);
c) 好気生活下(酵母の良好な増殖のために観察された条件)。
2. C.アルビカンスと同時増殖したLファーメンタムLF5株の生物学的活性の評価。
2.1 カンジダ・アルビカンスに対する生物学的活性の評価
L.ファーメンタム株(103細胞/ml)を接種した液体培地にカンジダ・アルビカンスATCC 90028(104細胞/ml)を接種する増殖試験を確立した。細菌により誘導される酵母の阻害を、24時間及び48時間の同時増殖後に寒天培地上で直接細胞計数することにより評価した。
(a) 計数の値の平均に照らして、LF5株(Table 4(表4))は、24時間後に99.9%と等しく、48時間後に99.999%と等しいC.アルビカンスATCC 90028の阻害を断定的に決定することができた。したがって、C.アルビカンスの接種細胞とL.ファーメンタムの接種細胞との個数比が、それぞれ10対1である場合、24時間のインキュベーション後にMCB99.9及び48時間の接触後にMCB99.999が得られる。
b) C.アルビカンスに対してL.ファーメンタムLF5により誘導される特異的阻害は、ラクトバチルスの他の菌株との酵母の同時増殖では等しくは見出されない。これら試料で計数されているカンジダコロニーの個数は、全ての場合で、MRS中で酵母のみを増殖させた場合に得られるコロニーの個数よりも少ない。この現象は、ラクトバチルスの増殖中に生じる培地の自然発生的酸性化により説明することができ、同様に栄養素の競合及び乳酸菌に由来する種々の異化産物の存在により明確に説明することができる。LファーメンタムLF5によりC.アルビカンスで観察され、上記で全体的に定量化された実質的な阻害では、LF5株の特異的活性が発揮され、それによりLF5株は、他の酸性化ラクトバチルスと区別される(グラフ1)。
c) LファーメンタムLF5は、その培養物中でMCB(マスターセルバンク)から開始して何回か継代した後でさえ、最大8回目の継代培養後でさえ、液体培地中でC.アルビカンスの増殖を阻害する能力を維持する。したがって、パイロットプラントでLF5株の生産を開始し、その後工業レベルでのスケールアップを実現することが可能であった。その後、最終凍結乾燥製品においてでさえ、酵母に対する特異的活性が維持されることが証明された。
2.2 上記カンジダ属亜種に属する他の菌株に対する生物学的活性の評価
上記と同じ作業方法に従って、カンジダの他の菌株:カンジダ・グラブラタATCC 90030、カンジダ・クルセイATCC 6258、カンジダ・パラシローシスATCC 22019と共に、L.ファーメンタムLF5の同時増殖試験を実施した。
LファーメンタムLF5株は、種によって、並びに評価されている条件によってわずかに異なるが、上記のカンジダの様々な菌株のかなりの程度の死滅率を誘導することができる(グラフ2、3、4)。平均で、インキュベーションの最初の24時間中に約99.9%の阻害が観察され、所与の菌株に応じて、死滅率は、48時間中に99.99〜100%に到達する。カンジダ・パラシローシス種及びカンジダ・グラブラタ種は、日和見病原体であり、皮膚表面レベルでの感染症及び全身障害の両方の原因になる場合があるという事実を考慮すると、全身使用用ではないが、尿生殖及び腸効力を有するだけでなく皮膚表面レベルで局所的に使用するためのものでもある将来の医薬品製剤用の活性成分として、LF5株が応用されることを予想することができる。
2.3 C.アルビカンスATCC 90028に対するLファーメンタムLF5の考え得る作用機序の仮説
LF5及びC.アルビカンスの液体培地での同時増殖の顕微鏡観察並びにデジタル画像キャプチャにより、ラクトバチルスの作用を評価することが可能だった。この作用により、一種の酵母「オプソニン化」が行われ、その後、膜に結合されており、分泌される可能性もある特異的なおそらくはタンパク質因子により、膜が溶解される可能性がある(図1)と考えられる。
3. 発酵物の上清の生物学的活性の評価
LF5の発酵ブロス(上清)に接種したC.アルビカンスATCC 90028の増殖試験を実施した。上清は、LファーメンタムLF5(106細胞/ml)を、ラクトバチルスの最適条件下で発育させ、その後ろ過により細胞を取り除いた培養培地である(Table 6(表8))。
a) 同時増殖実験(2.1項)で観察されているカンジダの阻害をもたらす「活性」は、おそらくは、培養ブロスでさえLF5から放出される特異的「因子」により、上清中で維持される。
b) 酵母に対するそのような阻害活性は、接種した上清の濃度に、したがっておそらくはラクトバチルスにより培養ブロスに放出される「因子」の濃度に正比例する(つまり、上清のみ及び1:2希釈 Table 6(表8))。
c) この濃度は、48時間のLファーメンタム増殖中に増加する(つまり、24時間上清及び48時間上清で接種した24時間後に計数した酵母コロニーの個数)。
d) 濃度が同じ場合、阻害活性は、接触時間が増加すると共に増加する(つまり、24時間及び48時間のインキュベーション後の24時間上清で計数されたコロニーの個数)。
e) 具体的には、24時間インキュベーションし、ろ過により細胞を取り除いた後のLF5により発酵されたブロスにより誘導された、C.アルビカンスATCC 90028に対する阻害は、24時間で99.99%及び48時間で99.999%である。そのような阻害は、LF5の特異的活性によるものであるだけでなく、酵母(上清)を接種した増殖基材の酸性度によるものであるのは明確であり、ある程度は栄養不足によるものである。いずれの場合でも、LF5上清に接種し、pHを調製し、グルコース及びペプトンを事前に添加することによる、カンジダの追加阻害試験は、それ自体、24時間及び48時間でそれぞれ約96%及び99%の酵母阻害が決定される特異的活性がそこに存在することを示した。
f) 37℃より高い温度にてMRS中で継代培養すると、LF5上清の阻害効率は増加する。特に42℃は、より高い濃度の特異的抗カンジダ「因子」を産生するための最適条件であるという結果が得られる。逆に、5又は5.5に制御されたpHでのLF5増殖は、そのような濃度/生産性に影響を及ぼさないと考えられる。
スプレッドプレーティングにより播種し(104細胞)、ブロス培養物及びLF5上清と接触させ、スポット法又は含浸ディスク法により寒天上に置いた寒天培地でのC.アルビカンスATCC 90028の増殖を評価した。
a) LF5 TQのブロス培養物を含浸させたものと一致するディスク(図2)を有するプレートでは、ディスク周囲にカンジダ増殖の阻害が生じ、ディスク縁端から約5mmに十分に検出可能なハロが出現する。
b) 酵母を事前にスプレッドプレーティングしておいた寒天培地に含浸ディスクを置く技法は、一般的に、スポット法と比較して、L.ファーメンタムによるより多くの肉眼検出可能な阻害輪及び/又は溶解をもたらす。しかしながら、スポットを有するプレートでは、LF5 TQの液滴内には、あたかも細胞残屑が存在し、細胞内領域が暗色で、不均質であるかのような、輪郭がはっきりしない酵母の単離細胞が顕微鏡下で観察される場合がある。液滴外部の状態は異なり、酵母細胞は明確な輪郭を有し、寒天底部は、より透明で、ほとんど均質である。液滴内部で検出可能であったものは、酵母増殖が阻害され、いずれにしても増殖するラクトバチルス細胞と共に、溶解によると考えられる残屑が存在していたことによると説明することができる。
c) LF5培養ブロスから回収した上清のディスク及び/又はスポットを用いて寒天試験を実施した。おそらくは特異的活性を有する「因子」は寒天内へと拡散するのが困難であるため、検出可能なハロの形成は確認されなかった。そのような因子を最大20回倍にも濃縮するために凍結乾燥及び再構成した上清は、ディスク法及びスポット法の両方により(図3)、並びに非再構成粉末を直接的に使用することにより(図4-5-6)、明瞭な阻害輪の発生をもたらす。
4. カンジダ・アルビカンスを有する患者での、プラセボと比較したLF5膣カプセルの効力及び耐容性の臨床研究
カンジダ・アルビカンスによる腟炎又は外陰部膣炎を有する、平均年齢32.7歳(範囲18-〜64歳)の100人の患者を無作為に2群に割り当て、得られた均質な50人の患者の各々を、実験二重盲検設計に従って、1膣カプセル1用量の膣カプセル製剤中≦109の用量のプラセボ又はLF5により夜間3日連続して治療した。
治療中及び2週間の治療後観察中のいずれでも試験中止は生じなかった。したがって、効力及び耐容性について2群各50例の観察が提供される。
LF5による治療は、ある割合の患者において、3日間の治療の終了時にプラセボよりも有意に高い微生物学的根絶をもたらし、次の2週間中の再発リスクは非常に低かった。更に、症状寛解も、プラセボと比較してLF5で有意に高かった。
LF5対プラセボの比較に関する効力データは、下記のTable 7a(表9)及び図7に報告されている。
4.1 耐容性研究
臨床耐容性は、両調製で良好であり、LF5(6%)では不良な局所反応が3例であり、プラセボ(2%)では1例だった。2群間には、統計的に関連する差異はなかった。末梢血行動態又は通常の血液検査に、臨床的に関連する変化は観察されなかった。
LF5対プラセボの比較に関する耐容性データは、下記のTable 7b(表10)及び図7に報告されている。
LF5株は、微生物学的及び臨床的効力が統計的により高く、不良だが臨床的に関連しない局所反応のリスクは同じであるため、カンジダ・アルビカンスによる膣コロニー形成の治療に明確に好ましく、いずれの場合でもプラセボと比べて有意により好ましい効力及び耐容性プロファイルを示す。したがって、膣カプセル中のLF5は、膣カンジダ症を治療するための合成抗真菌薬の有効な代替物として示唆される。
試験した組成物の例
LF5の自社所有薬用組成物
各膣カプセルは、以下のものを含有する:
活性成分:
凍結乾燥したラクトバチルス・ファーメンタムNo. 1及びNo. 2(Table 4(表4)) NLT 109CFU
賦形剤:
中鎖トリグリセリド 1.964mg
シリカ(Aerosil 300) 36mg
シェル組成物:
ゼラチンF.U. 400mg
グリセロールF.U. 200mg
ジメチルポリシロキサン1000 90mg
二酸化チタンE171 9mg
各カプセルの皮膚科用油状懸濁液は、以下のものを含有する:活性成分:
凍結乾燥したラクトバチルス・ファーメンタムNo. 1及びNo. 2(Table 4(表4)) NLT 109CFU
賦形剤:
中鎖トリグリセリド 1.964mg
シリカ(Aerosil 300) 36mg
シェル組成物:
ゼラチンF.U. 400mg
グリセロールF.U. 200mg
二酸化チタンE171 9mg
ジメチルポリシロキサン1000 90mg
5 カンジダ・アルビカンスを有する患者における、ミコナゾールと比較したLF5膣カプセルの効力及び耐容性の臨床研究
膣カンジダ症を有する、平均年齢38.0歳(範囲19〜61歳)の100人の患者を無作為に2群に割り当て、得られた均質な50人の患者の各々を、実験一重盲検設計に従って、1膣カプセル1用量の膣カプセル製剤中≦109の用量のミコナゾール又はLF5により夜間3日連続して治療した。
治療中及び2週間の治療後観察中のいずれでも試験中止は生じなかった。したがって、効力及び耐容性について2群各50例の観察が提供される。
3日間の治療の終了時に、治療は両方とも、ほとんど全ての患者においてカンジダの微生物学的根絶をもたらした(96%対94%)。治療後2週間中の再発リスクも、両治療で非常に低かった。しかしながら、ミコナゾールでの再発リスク(8/47人の患者;17%)は、LF5に比べてかなり高かった(5/48例;10%)。症状寛解は、両治療で同様に非常に好ましかった。
臨床耐容性は、両調製物で良好だった。しかしながら、局所的有害事象の頻度は、LF5(2例;4%)と比べて、ミコナゾール(6例;12%)では3倍高かった。末梢血行動態又は通常の血液検査に、臨床的に関連する変化は観察されなかった。
LF5対ミコナゾールの比較に関する効力データは、下記のTable 8a(表12)及び図8a及び図8bに報告されている。
LF5対ミコナゾールの比較に関する耐容性データは、下記のTable 8c(表14)に報告されている。
結論として、LF5は、膣カンジダ症の治療において、明白に好ましく、微生物学的及び臨床的効力のプロファイルに関して、ミコナゾール等の十分に確立されている薬物と実質的に等しい効力及び耐容性プロファイルを示す。しかしながら、LF5耐容性は、統計的有意差に到達しないものの、参照薬物と比べて非常により高かった。したがって、LF5膣カプセルは、膣カンジダ症を治療するための合成抗真菌薬の有効な代替物をもたらす。
6 LF5:カンジダ・アルビカンスを有する患者での局所耐容性及び活性の研究
腟炎、外陰部膣炎、又はより広範なカンジダ・アルビカンスコロニー形成を有する、平均年齢34.0歳(範囲17〜65歳)の100人の患者を、非盲検実験設計に従って、1膣カプセル1用量の膣カプセル製剤中≦109の用量のLABにより夜間14日連続して治療した。治療中止は生じなかったため、効力及び耐容性に関する100例の観察が提供される。
LF5による治療は、3日間の治療終了時に患者の92%、その後の治療期間中に更に5%の微生物学的根絶をもたらした。全体として、療法が成功しなかったのは患者の3%に過ぎなかった。
同じ観察期間中に、特に治療の最初の3日間中に顕著な症状の寛解が検出されただけでなく、それは観察の残り期間中、統計的に有意だった。
臨床耐容性は良好であり、不良な局所反応の報告は、合計で5例だった。通常の血液検査に、臨床的に関連する変化は観察されなかった。
結論として、LF5は、カンジダ・アルビカンスによる膣コロニー形成の治療において、塗布した最初の3日間中に統計的に有意な微生物学的及び臨床的効力を既に示しており、療法を継続すると、局所的で常にわずかな臨床的に無関連で自然に回復する有害反応も、検査パラメーターの検出可能な変化のリスクもなく、更なる向上を示すという点で、明確に好ましい効力及び耐容性プロファイルを示す。したがって、LF5の膣カプセルは、膣カンジダ症が近位構造に及び妊娠等の特定の状態を有する患者に広がっている場合でさえ、膣カンジダ症を治療するための合成抗真菌薬の有効な代替物として示唆される。
方法
この方法の目的は、所与の細菌が、静菌/殺菌作用を有する物質の産生により、ガードネレラ・バギナリスのブロス増殖を阻害することができるか否かを検証することである。
物質及び試薬:
- MRSブロス(Difco社)
- システインクロロハイドレートゾル。無菌純水中の5%水性溶液。直径0.22μmの注射器フィルターで滅菌。
- THB(トッドヒューウィット培地 Sigma-Aldrich社)
- ペプトン生理食塩水(MET_INT119現行型)
- NaOH 30%
- ガードネレラ・バギナリスATCC 14018(Biogenetics社)
試料のサンプリング及び調製:
阻害性菌株の調製
15mlのMRSブロス(5.1)0.1%へのプロバイオティクス細菌の2回連続接種及び37±1℃での一晩インキュベーションを実施する。細菌がビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属に属する場合、培養ブロスに1%システインHCI(5.2)を補充する。
ブロス量が100mlだったことを除いて同じ方法での第3の接種を実施する。
インキュベーションを、最大30±3時間継続する。
その後、ブロス培養物を遠心分離し、細胞から分離した上清を、濃NaOHを添加することによりpH 6.6±0.2にする。
その後、上清を0.2μmフィルターでろ過し、4〜5℃の温度で保管する。
G.バギナリスの調製
G.バギナリスATCC 14018のペレットを、1%システインHCl(5.2)が補充された10mlのTHB培地に接種し、37±1℃で一晩インキュベートする。
1%での連続接種を37±1℃で一晩実施する。
このようにして調製した新鮮なブロス培養物を阻害実験に使用する。
手順:
調製中の無菌チューブは、以下のものを含有する。
このようにして調製した全てのチューブに、1%システインHCI(5.2)を添加する。
その後チューブに、G.バギナリスの新鮮なブロス培養物を1%で接種し、37±1℃で24+24時間インキュベートする。
24時間及び48時間に、各セット毎に2つの培養ブロスと同じパーセントの組成を有するブランクを使用することにより、分光光度測定(波長λ600)を実施する。
7. アゾール療法と比べた効力の比較研究
上記に照らして、ラクトバチルス・ファーメンタム株の組合せを、異なる種のカンジダと戦うそれらの能力に基づいてin vitroで選択し、その後、阻害効力に関してミコナゾール及びフルコナゾールと比較した。具体的には、カンジダ酵母による急性外陰部膣カンジダ症(VVC)及び他の膣感染症の予防用及び/又はアジュバント療法用の微生物としてラクトバチルス種を使用する可能性を研究した。
物質及び方法
菌株及び細菌増殖の条件。
本研究に使用されているカンジダの菌株は、アメリカ培養細胞系統保存機関(ATCC)から購入した。具体的には、以下のバイオタイプを使用した: C.アルビカンスATCC 10231、C.パラプシローシスATCC 22019、C.クルセイATCC 6258、C.グラブラタATCC 2001、及びC.トロピカリスATCC 750(14)。
本研究のラクトバチルスの菌株は全て、健康な女性対象の膣スワブ又は健康なヒトの腸粘膜の直接ブラッシングから単離し、それらの表現型及び遺伝子型の特徴に基づいて分類した:L.ファーメンタムLF5(DSM 32277)、L.ファーメンタムLF09(DSM 18298)、L.ファーメンタムLF10(DSM 19187)、及びL.ファーメンタムLF11(DSM 19188)。
プロバイオティクス菌株を、De Man、Rogosa及びSharpe(MRS)培地(Difco, BD社、メリーランド州)中で一晩培養した。全ての実験で、カンジダの菌株全てに新鮮な培養培地を使用した。実験の前に、カンジダの単一菌株を、好気性条件下で48時間にわたって、酵母に最適な培地であるサブローデキストロースブロス(Difco, BD社、メリーランド州)で培養した。
その後、プロバイオティクスは全て、上記カンジダ微生物のいずれか1つと共に同じブロス(MRS)で同時培養した。プロバイオティクスの接種物と酵母との比率は、1:100であり、後者が有利だった。好気生活下で24時間37℃にてインキュベーションを実施した。酵母抽出物グルコースクロラムフェニコール(YGC)寒天(Sigma-Aldrich社製、ミラノ、イタリア)で実施される酵母の選択的計数のために、24時間のインキュベーション後に各培養物(1ml)をサンプリングした。YGC寒天プレートを、あらゆる存在する酵母の増殖を可能にするために、好気性条件下で4日間37℃にてインキュベートした。その後、コロニーを計数し、その結果をコロニー形成単位(CFU)/mlの数値として表した。
殺真菌活性の評価。フルコナゾールの最小阻止濃度(MIC)を、MHE寒天でのE-試験(bioMerieux社、イタリア、フィレンツェ)で決定した。プレートを好気性条件下で30℃にてインキュベートし、24時間後に測定した。更に、ミコナゾールに特異的なE-試験が存在しないため、ブロスマクロ希釈法を使用することによりMICを決定した。本発明者らは、カンジダ株に対する、系列希釈したフルコナゾール及びミコナゾール(Sigma-Aldrich社、ミズーリ州、米国)(1mg/mlから1mg/ml)の活性を評価した。カンジダの菌株が存在するサブローデキストロースブロスでアゾールの系列希釈物を調製し、好気性条件下で30℃にてブロスをインキュベートし、その後、560nmの光学密度(DO)を測定した。MICは、可視的増殖を完全に阻害した抗生物質の最低濃度として規定した。
結果
カンジダ株に対するアゾールの阻害活性。tables 8〜9(表X〜表16)から推論することができるように、C.パラプシローシスATCC 22019を除いて、カンジダの種全てに顕著な耐性が検出された。このバイオタイプに関して、1mg/mlのMICを得た、したがってフルコナゾール及びミコナゾールに対してわずかな感受性が確認された。
カンジダに対するL.ファーメンタムの拮抗効果。
カンジダ種のほとんどが2つの参照薬物に対して耐性であることを検出してから、ラクトバチルス・ファーメンタムが酵母増殖を阻害する能力について評価した。
図9に示されているように、ラクトバチルスの試験株、つまりLF5、LF09、LF10、及びLF11は全て、カンジダの5つの種の増殖を少なくとも4対数だけ有意に阻害する能力を示した。更に、C.パラプシローシスに対してミコナゾールで得られた最良の結果でさえ、2対数より低い。LF5の結果は、図10に報告されている。
興味深いことには、ヒトでの抗生物質の用量は、一般的に、最大400mg/日での管理を提供し、そのような経口濃度は、30〜40pg/mlの平均血漿中濃度がピークである。この値は、耐性菌の場合、効力カットオフよりもはるかに低い。
考察
ミコナゾール及びフルコナゾールと比較した、カンジダの異なる種に対するLファーメンタムの考え得る役割を、in vitroで試験した。
具体的には、2つの異なる試験により、漸増濃度のミコナゾール及びフルコナゾールの存在下でのカンジダ種の増殖能力、ミコナゾールのブロスマクロ希釈試験、及びフルコナゾールのE-試験を定量化した。
本結果は非常に驚くべきものであり、カンジダ種の増殖に対抗するために広く使用されているアゾールのin vitroでの効力が比較的不良であること、及びラクトバチルス・ファーメンタム種に属する乳酸菌の有効性が高いことを最初に証明するものである。唯一の阻害試験が、C.パラプシローシスATCC 22019で検出されたが、全体的な結果にはほとんど関連性がない。アゾールの効力が不良であることは、カンジダ感染症が頻繁に再発することを説明することができる可能性がある。
実際に、膣環境から酵母を完全に根絶することは、達成することが難しい場合があり、したがって好ましくない症状のその後の新しい発症及び臨床顕在化の条件が維持される。
対照的に、本発明によるLファーメンタムの選択された菌株は、増殖に対して効果的に及び直接的に対抗するだけでなく、カンジダの幾つかの菌株の生存能を無効にする可能性があることが確認された。Lファーメンタムのこうした菌株の1つ、つまりLF5株(寄託番号CNCM 1-789で特定される)を、急性VVCを有するが、カンジダの特定の種といかなる関連性も有しておらず、ガードネレラ・バギナリスによる細菌感染症が同時に存在していない女性に使用した。したがって、症状を消散させ、感染を迅速に根絶するその能力が確認された(Vicariotto F.ら、「Effectiveness of the association of 2 probiotic strains formulated in a slow release vaginal product, in women affected by vulvovaginal candidiasis: a pilot study」、J Clin Gastroenterol.、2012年;46巻 Suppl:S73〜80頁)。
8. L.ファーメンタムLF5によるガードネレラ・バギナリスの阻害
この研究は、複合膣感染症又はBVの場合でさえ、その潜在的効力が評価されるように、L.ファーメンタムLF5がin vitroでガードネレラ・バギナリスを直接的に阻害する能力を評価するために実施した。
物質及び方法
細菌株及び増殖条件。
使用されているガードネレラ・バギナリス株は、アメリカ培養細胞系統保存機関(ATCC)から購入した。実験の前に、G.バギナリスATCC 14018を、2%ゼラチン(重量/重量)、0.5%酵母抽出物、0.1%デンプン、及び0.1%グルコースで構成される心臓脳輸液(BHI)ブロス(Oxoid社、ミラノ、イタリア)で培養した(7)。
この研究のラクトバチルス・ファーメンタムLF5株を、健康な女性対象の膣スワブから単離し、その表現型及び遺伝子型の特徴によって分類した。
それを、De Man、Rogosa及びSharpe(MRS)ブロス(Difco, BD社、メリーランド州)で一晩培養した。
G.バギナリスに対するLF5の拮抗活性の評価。
LF5上清を、以下のように調製した:MRSブロスでの一晩培養物を5,000×gで遠心分離し、得られた上清を1NのNaOHでpH6.5に中和し、注射器フィルター(Ministart、孔径0.22mm)でのろ過により滅菌し、ブロス中のあらゆる阻害性分子の存在を分析した。その後、中和したLF5上清に、上記に記載のように調製した新鮮なBHIブロスを異なるパーセントで添加し、G.バギナリスを接種した。微好気性条件下で37℃にて24時間及び48時間インキュベーションした後の、ガードネレラのみでの増殖(陽性対照)及び5%から20%の範囲の異なる濃度の中和上清の存在下での増殖を、600nm(OD600)の光学密度により定量化した。陽性対照(ガードネレラのみ)の増殖は、5%から20%の範囲で新鮮なMRSブロスの量に添加したBHIブロス中で評価した。したがって、陽性対照は、LF5を接種したチューブと可能な限り類似させた。この試験は、信頼性及び再現性を保証するために3回繰り返した。
結果
G.バギナリスATCC 10231に対するLF5のin vitro阻害結果は、Table 11(表18)に報告されている。L.ファーメンタムLF5は、24時間後及び48時間後の両方で、有意な活性を示した(20%中和上清でそれぞれ46%及び82%)。用量依存的増殖の有意な阻害が、特に48時間のインキュベーション後の中和上清で検出され、最大80%ものG.バギナリスの増殖阻害が示された(Table 9(表16))。
この研究は、L.ファーメンタムLF5が、G.バギナリスに対して根本的な阻害活性を発揮することができることを示し、したがって多目的に応用することができることを明らかにする。上記で引用したデータは、LF5株が、様々な菌株、中でも特にカンジダ・アルビカンスによる外陰部膣カンジダ症(VVC)の治療にも有用であり、したがって、複合腟炎の臨床管理にさえ使用することができることを示す。

Claims (10)

  1. 医薬組成物、又は医療デバイス用の組成物、又は栄養補助食品用の組成物、又は食品用の組成物であって、医薬品等級及び/又は食品等級の賦形剤、並びにラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を含むか又はその代わりにからなる混合物を含み、少なくとも1つの膣感染症を治療するための膣内又は経口使用用であり、前記少なくとも1つの膣感染症が、病原体細菌ガードネレラ・バギナリスeにより引き起こされる細菌性膣症を含むか又はからなり、前記ラクトバチルス・ファーメンタム種の細菌が、寄託番号DSM 32277又はCNCM I-789(寄託者Probiotical SpA社)の株(LF05)に属する、組成物。
  2. 前記混合物が、下記の3から14の細菌の菌株を含むか又はその代わりにからなる群から選択されるラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を更に含むか又はその代わりにからなる、請求項1に記載の使用用組成物。
  3. 前記混合物が、細菌番号7、8、11、12、13、及び14の菌株を含むか又はその代わりにからなる群から選択されるラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を含むか又はその代わりにからなる、請求項2に記載の使用用組成物。
  4. 前記混合物が、細菌番号8、11、13、及び14の菌株を含むか又はその代わりにからなる群から選択されるラクトバチルス・ファーメンタム種に属する細菌の少なくとも1つの菌株を含むか又はその代わりにからなる、請求項3に記載の使用用組成物。
  5. 前記膣感染症が、カンジダ・アルビカンス、カンジダ・グラブラタ、カンジダ・パラシローシス、カンジダ・クルセイ、カンジダ・トロピカリス、膣トリコモナス、ナイセリア・ゴノレア、大腸菌、単純ヘルペス、及びヘモフィルス・デュクレイを含む群から選択される少なくとも1つの病原体による膣感染症、腟炎、外陰部膣炎、又は細菌性腟症を更に含む、請求項1から4の少なくともいずれか一項に記載の使用用組成物。
  6. 病原体カンジダ・アルビカンス及びガードネレラ・バギナリスにより引き起こされる膣感染症、障害、又は疾患の治療用である、請求項1から5のいずれか一項に記載の使用用組成物。
  7. 固体形態又は液体形態であり、好ましくは粉末、顆粒、錠剤、ロゼンジ、溶液、膣洗浄液、分散体、又はゲルの形態である、請求項1から6のいずれか一項に記載の使用用組成物。
  8. 前記混合物が、1×108から1×1012CFU/g、好ましくは1×109から1×1011CFU/gを含む濃度の前記細菌の菌株を含有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の使用用組成物。
  9. 1×106から1×1010CFU/g、好ましくは1×107から1×109CFU/gを含む濃度の前記細菌の菌株を含有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の使用用組成物。
  10. 前記細菌の混合物が、1:2から1:10を含む重量比で、好ましくは1:3から1:5を含む重量比で前記組成物中に存在する、請求項1から9のいずれか一項に記載の使用用組成物。
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