JP2019505953A - Esi動作中の放電を最小化するためのシステム - Google Patents

Esi動作中の放電を最小化するためのシステム Download PDF

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Abstract

質量分光分析のためのイオンを生成するためにエレクトロスプレーイオン源を動作させるとき、望ましくない放電の発生を低減させるための方法およびシステムが、提供される。本出願人の教示の種々の側面によると、本明細書に説明される方法およびシステムは、典型的には、そのような放電(アーク放電)の可能性を増加させる傾向にあるイオン化条件下で、エレクトロスプレー電極と対電極との間の放電のなだれの開始を限定するように、イオン放出電流を制御することを提供するが、それにもかかわらず、最大イオン化効率を提供することができる。

Description

(関連米国出願)
本願は、2015年12月18日に出願された米国仮出願第62/269654号からの優先権の利益を主張するものであり、該米国仮出願の全体の内容は、参照により本明細書中に援用される。
本発明は、概して、質量分析に関し、より具体的には、限定ではないが、質量分光分析のためのイオンを生成するためにエレクトロスプレーイオン源を動作させるとき、望ましくない放電の発生を低減させるための方法および装置に関する。
質量分析(MS)は、定質的および定量的用途の両方で試験物質の元素組成を判定するための分析技法である。MSは、未知の化合物を識別し、分子中の元素の同位体組成を判定し、その断片化を観察することによって、特定の化合物の構造を判定し、サンプル中の特定の化合物の量を定量化するために有用であり得る。
長年にわたって、液体サンプル内の化学成分を、MSを用いた検出のために好適な荷電イオンに転換するための種々のサンプリング技法が、開発されている。より一般的なイオン化方法のうちの1つは、巨大分子を含む分子を溶液から気相に完全な多重荷電分子イオンとして移送するその能力、ならびに、例えば、液体クロマトグラフィおよびキャピラリ電気泳動を含む種々のサンプル源に結合され得る容易さに起因して、エレクトロスプレーイオン化(ESI)(例えば、空気補助エレクトロスプレー、ナノエレクトロスプレー)である。典型的には、ESIでは、液体サンプルが、導電性針またはノズルを介してイオン化チャンバの中に排出される一方、サンプル針と対電極との間の電位差が、液体サンプルを荷電させる強力な電場をイオン化チャンバ内に生成する。本電場は、液体の表面上に付与された電荷が、液体の表面張力を克服するほど十分に強力である場合、針またはノズルから排出された液体を対電極に向かって引き込まれる複数の荷電微小液滴に分散させる(すなわち、粒子は、電荷を分散させ、より低いエネルギー状態に戻ろうと試みる)。微小液滴内の溶媒が、イオン化チャンバ内での脱溶媒和中に蒸発するにつれて、荷電分析イオンは、次いで、後続質量分光分析のために、対電極のサンプリングオリフィスに進入することができる。
ESI源の動作中、導電性針またはノズルの先端は、間隙を横断する抵抗の減少に起因して、サンプル針と対電極との間の望ましくない放電(例えば、アーク放電)のなだれに入り、それによって、電流を増加させ得る。イオン化チャンバおよび/または針が、微小液滴内の溶媒の脱溶媒和を助長するために加熱されると、本問題は、空隙の抵抗の低減に起因して、さらに悪化し得る。放電電流が増加するにつれて、信号安定性は、劣化し、最終的に、信号強度の減少につながる。望ましくない放電の問題は、微小流動レジームにおいて特に顕著であり得るため、イオン源が、電場の強度を低減させる(例えば、放電開始の閾値電圧を下回る値においてサンプル針に印加される電圧を維持する)ことによって、または放電の開始を回避するように脱溶媒和熱を低減させることによって、準最大イオン化効率において動作されることは、珍しくはない。
従来のESIでは、サンプル針は、伝統的に、金属キャピラリ(例えば、ステンレス鋼)から成り、それから、液体サンプルが、イオン化チャンバの中に排出され、それに、数キロボルトの電圧が、対電極に対して印加される。ESIベースの技法は、(例えば、サンプル針のサイズを縮小し、液体サンプルの体積流率を減少させることによって)イオン化効率をますます強調し、および/またはサンプル消費を低減させているため、金属キャピラリのサイズに対する製造制約は、金属化シリカキャピラリの使用につながっている。例えば、シリカキャピラリは、比較的に小さい内径(ID)を伴うテーパ状エミッタを生産するために、熱下で引っ張られることができ、これは、次いで、導電性材料(例えば、金)の薄層を用いてコーティングされることができる。概して、約70μmを下回るIDを有するステンレス鋼キャピラリを製造することは困難である一方、金属化シリカキャピラリは、非限定的実施例として、10μmと同程度に低いIDを呈することができる。しかしながら、これらの条件下では、サンプル針と対電極との間の望ましくない放電の可能性は、比較的に小さい直径の針先端における電場の集中に起因して、さらにより高くなり得る。上記に留意される望ましくない放電と関連付けられる問題に加えて、放電中に金属化シリカキャピラリの先端において生成される低温プラズマは、金属コーティングを急速に腐食させ、それによって、サンプル針の減少された動作寿命および耐久性不良につながり得る。
故に、ESI源の動作中に放電を最小限にするための改良された方法およびシステムの必要性がある。
本教示は、概して、質量分光分析のためのイオンを生成するためにエレクトロスプレーイオン源を動作させるとき、望ましくない放電を低減させるための方法およびシステムに関する。
本出願人の教示の種々の側面によると、典型的には、そのような放電(アーク放電)の可能性を増加させる傾向にあるイオン化条件下で、エレクトロスプレー電極と対電極との間の放電のなだれの開始を限定するように、イオン放出電流を制御することを提供する方法およびシステムが、本明細書に説明される。非限定的実施例として、本教示のいくつかの側面による方法およびシステムは、最大イオン化効率を提供するように、イオン化チャンバが高温(例えば、約200℃〜約800℃)において維持される間、エレクトロスプレー電極を高電圧(例えば、約4,000Vを上回る)において維持するが、それにもかかわらず、望ましくない放電のリスクを低減させることができる。種々の側面では、それを通してイオンが下流質量分析器に送出される、エレクトロスプレー電極と対電極との間の放出電流は、エレクトロスプレー電極と対電極との間の電位が、スパッタリングを引き起こし、ESI源の長期動作に影響を及ぼし得る、それらの間の空隙の絶縁破壊からもたらされる放電なだれを開始することなく、例えば、10μAを下回る高レベルにおいて維持されることができる。種々の側面では、イオン放出電流は、イオン化チャンバ内の条件が放電の潜在性を増加させる際、電源によって印加される電圧を監視および/または修正(例えば、低減)することなく制御されることができる。種々の側面では、本教示によるイオン源は、LCカラムの下流に配置され、例えば、特定の溶出時間における特定の溶出/イオン化条件下での放電の開始を防止するために、エレクトロスプレーの電圧が溶出全体を通して修正されることを要求することなく、および/または溶出勾配全体を通して供給される電圧をプログラムすることなく、複数の溶媒の溶出勾配全体を通して液体サンプルの効率的なイオン化を提供するように動作されることができる。
種々の側面によると、本出願人の教示のある実施形態は、質量分析計による分析のためのイオンを生成するためのエレクトロスプレーイオン源アセンブリに関し、アセンブリは、イオン化チャンバを画定する、イオン源筐体を備え、イオン化チャンバは、質量分析計システムの対電極内に形成される(例えば、それを通して延在する)サンプリングオリフィスと流体連通して配置されるように構成される。本システムはまた、エレクトロスプレー電極からイオン化チャンバの中に液体サンプルを排出するために、エレクトロスプレー電極の入口端におけるサンプル源から受容された液体サンプルを出口端に送出するための軸方向孔を画定する、エレクトロスプレー電極を含む。加えて、例示的システムは、エレクトロスプレー電極とサンプリングオリフィスとの間にイオン放出電流(すなわち、イオン化を介して生成される電子およびイオンによって搬送される電流)を生成するように、エレクトロスプレー電極および対電極を含有する電気回路に電力を提供するように構成される、電源と、エレクトロスプレー電極と対電極との間の放電(例えば、アーク放電、タウンゼント放電)の開始を限定するように構成される、イオン放出電流コントローラとを含む。種々の側面では、本システムは、イオン化チャンバを加熱するためのヒータ、またはエレクトロスプレー電極の出口端にネブライザガスを提供するために、それを通してエレクトロスプレー電極が少なくとも部分的に延在する導管を有するネブライザプローブのうちの1つまたはそれを上回るものを含むことができる。非限定的実施例として、ヒータは、エレクトロスプレー電極の出口端から排出された液体サンプルプルーム内の微小液滴の脱溶媒和を助長するように、約30℃〜約800℃の範囲内でイオン化チャンバの温度を維持することができる。エレクトロスプレー電極は、金属導電性導管または金属コーティングシリカ導管のいずれかを含むことができる。例えば、エレクトロスプレー電極は、非限定的実施例として、約70μmを下回る内径を有する金属化シリカキャピラリを含むことができる。いくつかの側面では、エレクトロスプレー電極の出口端の形状は、それにおいて略均一な電場を提供するように制御される。
イオン放出電流コントローラは、本教示の種々の側面による、種々の構成を有することができる。実施例として、いくつかの側面では、イオン放出電流コントローラは、電源とエレクトロスプレー電極との間の電気回路内に直列に配置される1つまたはそれを上回る(例えば、複数の)電流限定抵抗器を備えることができる。関連する側面では、電流限定抵抗器は、約1〜3GΩの範囲内の全抵抗を呈することができる。加えて、または代替として、電流限定抵抗器は、イオン源の通常の動作条件(例えば、イオン放出電流がエレクトロスプレー電極と対電極との間の放電を伴わずに生成される条件)下のエレクトロスプレー電極と対電極との間の空隙の抵抗の約20%〜約100%の範囲内の全抵抗を呈することができる。いくつかの側面では、イオン放出電流コントローラは、加えて、または代替として、エレクトロスプレー電極の入口端から上流に配置され、液体サンプルと電気連通するシャント電極を備えることができ、エレクトロスプレー電極とサンプリングオリフィスとの間の電流の少なくとも一部は、(例えば、液体サンプルを介して)シャント電極に迂回される。関連する側面では、迂回される電流の値は、エレクトロスプレー電極とシャント電極との間の液体サンプルの部分の導電率に基づくことができる。いくつかの関連する側面では、例えば、液体サンプル源は、液体クロマトグラフィ(LC)カラムであり得、液体サンプルは、それからの溶出液を含むことができ、勾配LC溶出中に生産される溶出液の導電率の変化は、エレクトロスプレー電極とシャント電極との間の迂回される電流の値を制御する。種々の側面では、シャント電極は、接地されることができる、および/またはシャント電極とエレクトロスプレー電極との間の距離は、液体サンプルの導電率に基づく。種々の側面では、イオン放出電流コントローラは、エレクトロスプレー電極の入口端から上流の異なる距離に配置される複数のシャント電極を備えることができ、複数のシャント電極のうちの1つは、液体サンプルの導電率に基づいて、選択的に接地される。加えて、または代替として、いくつかの側面では、イオン放出電流コントローラは、シャント電極とエレクトロスプレー電極との間の距離を調節するように、シャント電極を移動させるように構成されるアクチュエータを備えることができる。
種々の側面では、エレクトロスプレーイオン源アセンブリの電源は、約2,000Vを上回る(例えば、約2,000〜8,000V DCの範囲内の)電位をエレクトロスプレー電極に提供するように構成されることができる。加えて、または代替として、いくつかの側面では、イオン放出電流コントローラは、約10μAを下回って維持されることができる。非限定的実施例として、放出電流は、約0.5μA〜約10μAの範囲内に維持されることができる。種々の側面では、エレクトロスプレー電極からの液体サンプルの流率は、1mL/分を下回る範囲内に維持されることができる。
本教示の種々の側面によると、本出願人の教示のある実施形態は、質量分析計システムに関し、本システムは、分析されるべき液体サンプルを提供するための、液体クロマトグラフィ(LC)カラムと、LCカラムと流体連通する、エレクトロスプレーイオン源であって、イオン化チャンバを画定する、イオン源筐体と、イオン化チャンバを加熱するための、少なくとも1つのヒータと、エレクトロスプレー電極からイオン化チャンバの中に液体サンプルを排出するために、エレクトロスプレー電極の入口端におけるサンプル源から受容された液体サンプルを出口端に送出するための軸方向孔をそれを通して画定する、エレクトロスプレー電極とを有する、エレクトロスプレーイオン源とを備える。本システムはまた、イオン源によって生成されるイオンを分析するための質量分析器を備えることができ、イオンは、質量分析器によって、対電極内のサンプリングオリフィスを通して受容され、サンプリングオリフィスは、イオン化チャンバと流体連通する。電源が、液体サンプルの少なくとも一部が、エレクトロスプレー電極から排出される際にイオン化されると、エレクトロスプレー電極とサンプリングオリフィスとの間にイオン放出電流を生成するように、エレクトロスプレー電極および対電極を含有する電気回路に電圧を提供するように構成される。加えて、本システムは、電源によって電気回路に提供される電位(電圧、起電力)を実質的に改変することなく(例えば、典型的には、一定電圧において動作される、5%を上回って電圧の振幅を変化させることなく、または0%変化)、エレクトロスプレー電極と対電極との間のアーク放電を防止するように構成される、イオン放出電流コントローラを含むことができ、イオン放出電流コントローラは、LCカラムとエレクトロスプレー電極の出口端との間に配置される、シャント電極であって、液体サンプルと電気連通するように構成され、電源とエレクトロスプレー電極との間の電流の少なくとも一部は、エレクトロスプレー電極の導電性部分とシャント電極との間の液体サンプルの部分の導電率に基づいて、シャント電極に迂回される、シャント電極と、電源とエレクトロスプレー電極との間の電気回路内に直列に配置される、1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器であって、イオン源の通常の非放電条件下のエレクトロスプレー電極と対電極との間の空隙の抵抗の約20%〜約100%の範囲内の全抵抗を呈する、1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器とを備える。いくつかの側面では、例えば、電流限定抵抗器は、約1〜3GΩの範囲内の全抵抗を呈することができる。種々の側面では、イオン放出電流コントローラは、電源によって提供される電圧を実質的に改変することなく、イオン放出電流を約10μAを下回って維持することができる。
本教示の種々の側面によると、本出願人の教示のある実施形態は、質量分析計システムのエレクトロスプレーイオン源を動作させるための方法に関し、本方法は、エレクトロスプレー電極の入口端からエレクトロスプレー電極の出口端に液体サンプルを送出するステップであって、出口端は、エレクトロスプレー電極の出口端からイオン化チャンバの中に液体サンプルを排出するように、イオン化チャンバ内に配置され、イオン化チャンバは、質量分析計システムの対電極内に形成される(例えば、それを通して延在する)サンプリングオリフィスと流体連通する、ステップと、イオン化チャンバを加熱するステップと、液体サンプルの少なくとも一部が、エレクトロスプレー電極から排出される際にイオン化されると、エレクトロスプレー電極とサンプリングオリフィスとの間にイオン放出電流を生成するように、エレクトロスプレー電極および対電極を含有する電気回路に電圧を提供するように電源を動作させるステップと、電源によって電気回路に提供される電圧(電位差、起電力)を実質的に改変することなく、エレクトロスプレー電極と対電極との間の放電の開始を限定するように、イオン放出電流を制御するステップとを含む。いくつかの側面では、放出電流は、約0.5μA〜約10μAの範囲内(例えば、約0.5μA〜約3μAの範囲内)に維持されることができる一方、エレクトロスプレー電極からの液体サンプルの流率は、1mL/分を下回る範囲内(例えば、約1μL/分〜約100μL/分の範囲内)に維持されることができる。
イオン放出電流は、本教示の種々の側面による、種々の様式で制御されることができる。実施例として、電源とエレクトロスプレー電極との間の電気回路内に直列に配置される1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器は、放電の開始を限定することができる。いくつかの関連する側面では、1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器は、約1〜3GΩの範囲内の全抵抗を呈することができる。加えて、または代替として、1つもしくはそれを上回る電流限定抵抗器は、イオン放出電流がエレクトロスプレー電極と対電極との間の放電を伴わずに生成される、イオン源の通常の動作条件下のエレクトロスプレー電極と対電極との間の空隙の抵抗の約20%〜約100%の範囲内の全抵抗を呈する。
種々の側面では、イオン放出電流は、加えて、または代替として、エレクトロスプレー電極の入口端から上流に配置され、液体サンプルと電気連通し、エレクトロスプレー電極とサンプリングオリフィスとの間の電流の少なくとも一部をシャント電極に迂回させることによって、放電の開始を限定するように構成される、シャント電極を介して制御されることができる。関連する側面では、例えば、シャント電極とエレクトロスプレー電極との間の距離が、迂回される電流を調節するように調節されることができる。実施例として、その距離は、液体サンプルの導電率に基づくことができる。
本出願人の教示のこれらおよび他の特徴が、本明細書に記載される。
当業者は、以下に説明される図面が、例証のみを目的とすることを理解するであろう。図面は、いかようにも本出願人の教示の範囲を限定することを意図されない。
図1は、イオン源のサンプル針とMSシステムの対電極との間のグロー放電を図示する。 図2は、本出願人の教示の種々の側面による、イオン源アセンブリおよび質量分析計システムの例示的実施形態を概略図において図示する。 図3は、従来のイオン源アセンブリおよび本出願人の教示の種々の側面によるイオン源アセンブリによって送出されたときに質量分析計システムによって検出される合計イオンのプロットを描写する。 図4は、従来のイオン源アセンブリおよび本出願人の教示の種々の側面によるイオン源アセンブリにおけるカーテン板電流を比較するプロットを描写する。 図5は、従来のイオン源アセンブリおよび本出願人の教示の種々の側面によるイオン源アセンブリによって送出されたときに質量分析計によって検出されるイオンの信号強度の不安定性を実証する、イオンクロマトグラムを描写する。 図6は、従来のイオン源を用いた、一連の例示的LC勾配溶出サンプル進行にわたるイオン放出電流の変化を描写する。 図7は、本出願人の教示の種々の側面による、イオン源アセンブリを用いた、一連の例示的LC勾配溶出サンプル進行にわたるイオン放出電流および迂回された「シャント」電流の変化を描写する。
明確にするために、以下の議論は、本出願人の教示の実施形態の種々の側面を詳述するが、そうすることが便宜的または適切である場合はその都度、ある具体的詳細を省略するであろうことを理解されたい。例えば、代替実施形態における同様または類似する特徴の議論は、若干略記され得る。周知の考えまたは概念もまた、簡潔にするために、あまり詳細に議論されない場合がある。当業者は、本出願人の教示のいくつかの実施形態が、実施形態の完全な理解を提供するためにのみ本明細書に記載される、あらゆる実装において具体的に説明される詳細のうちの特定のものを要求しない場合があることを認識するであろう。同様に、説明される実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく、共通の一般的知識に従って、改変または変形を受け得ることが明白となるであろう。以下の実施形態の詳細な説明は、いずれの様式でも本出願人の教示の範囲を限定するものとして見なされるべきではない。本明細書で使用されるように、用語「約」および「実質的に等しい」は、例えば、現実世界における測定または取扱手順を通して、これらの手順における不注意なエラーを通して、組成物または試薬の製造、供給源、もしくは純度の差異を通して、および同等物を通して起こり得る数値量のバリエーションを指す。典型的には、本明細書で使用されるような用語「約」および「実質的に等しい」は、記載される値の1/10、例えば、±10%だけ記載される値または値の範囲を上回る、もしくは下回ることを意味する。例えば、約30%の、または30%に実質的に等しい濃度値は、27%〜33%の濃度を意味し得る。その用語はまた、そのようなバリエーションが従来技術によって実践される公知の値を包含しない限り、同等であるとして当業者によって認識されるであろうバリエーションを指す。
図1の注釈をつけられる概略図に示されるように、典型的なエレクトロスプレーイオン源は、ネブライザ2内の導管を通してイオン化チャンバの中に延在する、サンプル針1を備える。液体サンプルは、サンプル針の縦方向軸に沿って、略円錐形形状3においてイオン化チャンバの中に噴霧される。サンプル針が、イオン源電圧(ISV)(例えば、DC電圧)の印加を通して通電されると、液体サンプル内の分子は、液体サンプルがイオン化チャンバの中に分散されるにつれて、荷電された状態になり、それによって、複数の荷電微小液滴を形成する。加えて、サンプル針とカーテン板との間の電位差(例えば、0V DCまたはある他のDC値において維持されることができる)は、流体流からカーテン板に向かって微小液滴(およびその中に含有される荷電分析イオン)を屈曲させるように作用する電場をイオン化チャンバ内に生成し、それによって、サンプル針とカーテン板との間の間隙を横断してイオン放出電流を生成する。しかしながら、電場が強力になりすぎる、および/またはイオン放出電流が十分に制御されていないと、サンプル針とカーテン板との間の可視放電4(タウンゼント放電)またはアーク放電のなだれが、サンプル針の出口と対電極との間の間隙を横断する絶縁耐力/抵抗の破壊に起因して、もたらされ得る。放電電流が増加するにつれて、信号安定性は、劣化し得、信号強度の減少につながり得る。望ましくない放電は、微小流動レジームにおいて特に問題であり得るため、従来のイオン源は、典型的には、ISVの能動制御を利用する、および/または準最適イオン化効率において動作され、望ましくない放電の開始を回避する。実施例として、液体サンプルが、勾配溶出で動作する高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)カラムからの溶出液である従来の方法およびシステムでは、エレクトロスプレーイオン源は、概して、溶媒が特に導電性であるときの溶出中、時折望ましくない放電を防止するように、全溶出全体を通して低減された(準最適な)一定のISVにおいて動作される。しかしながら、本出願人の教示の種々の側面によると、それからサンプル流体が排出されるサンプル針と、それを通してイオンが質量分析計の中に送出されるオリフィスを画定する対電極との間の望ましくない放電の可能性を防止および/または低減させるように、エレクトロスプレーイオン化(ESI)中にイオン放出電流を制御するための方法およびシステムが、本明細書に説明される。非限定的実施例として、本教示のいくつかの側面による方法およびシステムは、最大イオン化効率を提供するように、準最適ISVにおいてエレクトロスプレー電極を受動的に調節または維持するが、それにもかかわらず、望ましくない放電のリスクを低減させることができる。種々の側面では、それを通してイオンが下流質量分析器に送出される、エレクトロスプレー電極と対電極との間の放出電流は、エレクトロスプレー電極と対電極との間の電位が、空隙の絶縁破壊からもたらされる放電なだれを開始することなく、例えば、最大3μAの高レベルにおいて維持されることができる。種々の側面では、イオン放出電流は、イオン化チャンバ内で、および/または溶出勾配中に変化した条件が放電の潜在性を増加させる際、サンプル針を含有する電気回路に電源によって印加される電圧を監視および/または修正(例えば、低減)することなく制御されることができる。
ここで図2を参照すると、本出願人の教示の種々の側面による、例示的質量分析計システム10が、示される。図2に示されるように、例示的質量分析計システム10は、概して、イオン化されるべき流体サンプルを提供するサンプル源20と、イオン源40と、サンプルイオンの下流処理のための質量分析器60とを備える。概して、イオン源40は、質量分析計の対電極またはカーテン板14aのサンプリングオリフィス14bと流体連通する、加熱されるイオン化チャンバ12の中に液体サンプルを噴霧するように構成される、遠位端42bにおいて終端するサンプル針42を有するエレクトロスプレーイオン源を含む。以下により詳細に議論されるであろうように、システム10は、加えて、液体サンプルがイオン化チャンバの中に排出(例えば、噴霧)される際、液体サンプル(例えば、着目分析物)内の分子をイオン化するように、サンプル針42を含有する電気回路に電力を提供するように構成される、電源50を含む。加えて、以下に詳細に議論されるように、質量分析計システムは、サンプル針42とカーテン板14aとの間の望ましくない放電の開始を防止するための1つまたはそれを上回るイオン放出電流機構を含む。
当業者によって理解されるであろうように、システム10は、種々の液体サンプル源に流体的に結合され、それから液体サンプルを受容することができる。非限定的実施例として、サンプル源20は、分析されるべきサンプルのリザーバまたはそれを通してサンプルが(例えば、手動で、または自動サンプラを介して)射出され得る入力ポートを備えることができる。代替として、また、非限定的実施例として、サンプル源20は、(例えば、HPLCシステムの)LCカラムであり得、したがって、分析されるべき液体サンプルは、LC溶出液の形態であり得る。例えば、図2に示されるように、LCカラムは、イオン源40に流体的に結合されることができ、したがって、1つまたはそれを上回るLCポンプが、LCカラムの出力端20aから、サンプル針42の入力端42aに、1つまたはそれを上回る導管34もしくは他の流体経路を介して溶出液を送達することができる。
図2に示されるように、質量分析計システム10は、その中でイオン源40によって生成されるイオンが受容および/もしくは処理され得る、1つまたはそれを上回る真空チャンバを含むことができる。実施例として、描写される実施形態では、イオン化チャンバ12は、カーテン板開口またはオリフィス14bを画定するカーテン板14aによって、ガスカーテンチャンバ14から分離されることができる。示されるように、質量分析器60を格納する真空チャンバ16は、真空チャンバサンプリングオリフィス16bを有する板16aによって、カーテンチャンバ14から分離されることができる。イオン化チャンバ12は、大気圧において維持されることができるが、いくつかの実施形態では、イオン化チャンバ12は、大気圧よりも低い圧力まで排気されることができる。カーテンチャンバ14および真空チャンバ16は、それぞれ、ガスポート19および真空ポンプポート18を通した排気によって、選択された圧力において維持されることができる。イオン源40によってイオン化チャンバ12内に生成されたイオンは、したがって、概して、質量分析計システム10の軸に沿って位置付けられたオリフィス14b、16bを通して引き込まれることができ、質量分析器60の中に(例えば、1つまたはそれを上回るイオンレンズを介して)集束されることができる。質量分析器60は、種々の構成を有し得るが、概して、イオン源40によって生成されたサンプルイオンを処理(例えば、濾過、分類、分離、検出等)するように構成されることを理解されたい。非限定的実施例として、質量分析器60は、(例えば、同一または異なる圧力に排気される真空チャンバ内に格納される3つの四重極を有する)三連四重極型質量分析計または当分野で公知であり、本明細書の教示に従って修正される任意の他の質量分析器であり得る。
本教示の種々の側面によると、イオン源アセンブリは、加えて、その中でイオンプローブ42がその長さに沿って少なくとも部分的に配置され得る、シースを含むことができる。例えば、図2に示されるように、シースは、サンプル針42を囲繞し、ネブライザシャフト72の内壁とサンプル針42の外壁との間にチャネルを画定する、ネブライザシャフト72を含むことができる。加圧ガス源70(例えば、窒素、空気、または希ガス)が、サンプル針の出口端42bを囲繞し、それから排出される流体と相互作用するネブライジングガス流を供給し、例えば、高速ネブライジングガス流および液体サンプルの噴射の相互作用を介して、サンプルプルームの形成およびプルーム内のイオン放出を増進するために、シース72に結合されることができる。ネブライザガスガスは、種々の流率において、例えば、約0.1L/分〜約20L/分の範囲内で供給されることができる。
本教示の種々の側面によると、サンプル針42は、種々の構成を有することができるが、概して、その入口端42aにおいてサンプル源20から液体サンプルを受容し、その出口端42bからイオン化チャンバ12の中に液体サンプルを排出するためのサンプル導管を備える。本教示に照らして当業者によって理解されるであろうように、サンプル針42の出口端42bは、イオン化チャンバ12の中に液体サンプルを霧化、エアロゾル化、噴射、または別様に排出(例えば、ノズルを介して噴霧)し、概して、カーテン板開口14bに向かって(例えば、その近傍に)指向される液体サンプルのネブライジングガス流および複数の微小液滴を含むサンプルプルームを形成することができる。
非限定的実施例として、イオンプローブ42の出口端42bは、導電性材料から作製され、電気回路を介して、電源50(例えば、高電圧供給源)の極に電気的に結合されることができる一方、電源50の他方の極は、接地されることができる。当分野で公知であるように、サンプルプルーム50内に含有される微小液滴は、したがって、イオンプローブ42の出口端42bに印加される電圧によって荷電されることができ、したがって、液滴内の液体(例えば、溶媒)は、蒸発し、生成される分析イオンが、放出され、開口14bに向かって、それを通して引き込まれる。非限定的実施例として、サンプル針42は、導電性材料(例えば、ステンレス鋼キャピラリ)または金属化シリカキャピラリを含むことができる。種々の側面では、当分野で公知であるように、シリカキャピラリは、最初に、比較的に小さい内径を有するテーパ状エミッタを生産するために、熱下で引っ張られることができ、次いで、導電性材料(例えば、金)の薄層(例えば、約2,000オングストローム)を用いてコーティングされることができるため、金属化シリカキャピラリが、好ましくあり得る。概して、約70μmを下回るIDを有するステンレス鋼キャピラリを製造することは困難である一方、金属化シリカキャピラリは、非限定的実施例として、10μmと同程度に低いIDを呈することができる。
本教示の種々の側面によると、サンプル針42として使用するための金属化シリカキャピラリの出口端42bは、遠位端42bにおける電場の集中を制御するように成形(例えば、開裂、機械加工等)されることによって、望ましくない放電の潜在性を低減させ、金属化シリカキャピラリの寿命を延長させ、および/またはそのロバスト性を改良するように構成されることができる。例えば、鋭的縁(例えば、不連続、クリーンな開裂)の存在は、サンプル針の遠位端42bにおける局所電場を増幅し得ることが見出されている。その結果、鋭的縁付き遠位端42bによって生成される集中した電場は、同一の直径を呈するが、その遠位端においてより丸形の形状を呈するサンプル針と比較して、より低いISVにおいて望ましくない放電の開始をトリガし得る。本教示の種々の側面によると、サンプル針42の遠位端42bは、したがって、好ましくは、それにおける電場の集中を低減させ、ESIプロセス中に印加され得る電圧の範囲を拡大するように、曲率半径を増加させるように成形されることができる。
場強度計算は、そのような幾何学形状制御が、開裂ツールによって引き起こされる鋭的縁と比較して、電場の集中を1桁上回って低減させ得ることを実証する。任意の特定の理論によって拘束されるわけではないが、間隙内の電場(例えば、カーテン板14aに近接する場)は、等電位力線が略平行であり、等しく離間される2つの平行な板によって生成されるもの等の均一な電場によって近似され、約2V/μmの場強度をもたらすことができる。大気圧における電子の平均自由行程は、約0.5μmであるため、電子は、概して、カーテン板に近接する間隙内の場所においてなだれプロセスを伝搬させるほど十分なエネルギーを得ないであろう。言い換えると、電場からの衝突間に得られる1eVは、サンプル針42の遠位端42bとカーテン板14aとの間の空隙内のガス分子をイオン化するために必要とされる10eVをはるかに下回る。しかしながら、サンプル針42の近傍において、電場強度は、「鋭的」幾何学形状を呈する遠位端によってともに「圧縮される」電場力線によってはるかに高い。当業者は、本教示に照らして、電極先端42bのすぐ外側の電場が、印加される電圧(ISV)および先端42bの形状に基づいて判定され得ることを理解するであろう。出口端42bにおいて遭遇される場強度は、半径Rの導電性球体のすぐ外側の電場(E)として表されることができ、
E=Q/(4πε)であり、式中、Qは、合計電荷である。
V=Q/(4πεR)であるため、Qを置換すると、以下をもたらす。
E=V/R
したがって、本教示に従って、曲率半径(R)を最大限にするために、300μm外径を有するサンプル針42の遠位端42bを製造することによって、局所場強度(E)は、有意に低減されることができる。例えば、遠位端42bを半球ドーム(R=150μm)として成形することによって、ISVが5kVに設定されると、上記の方程式は、約33V/μmの電場強度をもたらす。電荷は、(完全な球体よりもむしろ)半球体にわたって分散されるため、結果として生じる値は、最大曲率半径に関して倍加(すなわち、66eV/μm)される一方、より丸形ではない幾何学形状(例えば、開裂された先端)に関して、場は、有意により高くなるであろう。例えば、1/4の最大曲率半径を呈する遠位端42bは、場において4倍の増加(264eV/μm)を生産するであろう。その結果、本教示の種々の側面による、丸形遠位端42bを有するサンプル針42は、電子によって取得されるエネルギーを低減させ、それによって、サンプル針42と質量分析計のカーテン板14aとの間の絶縁間隙を破壊し得る(例えば、抵抗率を低減させる)イオン化事象の連鎖を開始させる可能性を低減させるために効果的であり得る。さらに、放電中に金属化シリカキャピラリの先端において生成される低温プラズマのスパッタリング効率が、入射粒子の衝撃エネルギーとともに増加するため、より鋭的な幾何学形状は、電極のより急速な浸食を引き起こすであろう。したがって、遠位端42bの鋭利さを制御することによって(例えば、サンプル針42の所与の直径に関する曲率半径を制御または最大限にすることによって)、本教示は、金属化シリカサンプル針の改良された動作寿命および耐久性を可能にすることができる。
継続して図2を参照すると、例示的質量分析計システム10は、加えて、サンプルプルーム内の液体(例えば、溶媒)の脱溶媒和を助長するために、イオン化チャンバ12を加熱するための1つまたはそれを上回るヒータ80を含むことができる。実施例として、ヒータ80は、加熱された(例えば、加熱要素によって加熱された)ガス流をイオン化チャンバ12に提供することができるが、チャンバはまた、その中に配置される1つまたはそれを上回る加熱要素(例えば、コイル)によって直接加熱されることができる。いくつかの側面では、ヒータ80は、イオン化チャンバの温度を約200℃〜約800℃の範囲内の温度まで上昇させるために効果的であり得る。ヒータ80およびイオンプローブ42は、種々の構成を有することができるが、いくつかの側面では、概して、相互に対して、かつ開口14bに対して位置付けられることができ、したがって、加熱されたガス流は、サンプルプルームを開口14bの近傍に指向させる。本明細書の教示に照らして、ヒータ80の使用は、溶媒の急速な脱溶媒和および荷電イオンの放出を通して、イオン化チャンバ(およびその根底の物理的プロセス)の特性を有意に改変し得ることを理解されたい。いくつかの側面では、例えば、間隙内の荷電イオン集団は、したがって、加熱を介して増加されることができ、したがって、間隙は、液体流を効率的に荷電させ、アーク放電を伴わずに100nAを超えるイオン放出電流を支持し得る抵抗器(例えば、低温プラズマ)として挙動し、最大信号が、明るい(タウンゼント)放電の閾値をわずかに下回って、通常の動作条件下でイオン放出電流コントローラによって有意に限定されることなく取得される。
サンプル針42の出口端42bの制御された幾何学形状の代替として、またはそれに加えて、質量分析計システム10は、加えて、出口端42bが、サンプル針42とカーテン板14との間の間隙を横断する抵抗の減少が、(例えば、その遠位端42bの浸食を通して)ESI生成信号の信頼性/安定性および/または金属化シリカキャピラリの寿命に損害を与えるイオン放出電流を増加させる、なだれ放電プロセスに入ることを防止または限定するように構成される、イオン放出コントローラを含む。エレクトロスプレーイオン化の従来の方法およびシステムは、概して、放電を回避するように試みているが、そのような技法は、典型的には、電源の電圧の能動監視/低減および/または特定のサンプル進行中の準最適レベルにおけるISVの維持をもたらす。実施例として、いくつかの従来のエレクトロスプレーイオン方法およびシステムは、放電がより起こりやすいとき(例えば、液体がHOから成るとき等、溶媒が特に導電性であるとき)の周期において望ましくない放電を防止するように、全勾配溶出全体を通してタウンゼント放電のレベルを下回る、一定のISVを利用する。しかしながら、そのような従来の技法はまた、溶媒があまり導電性ではないときの溶出時間においてサンプルのイオン化効率を低減させる(すなわち、これらの時点におけるISVは、望ましくない放電の恐れがなく、増加され得る)ことを理解されたい。イオン源に印加される電力を低減させる代替方法は、能動オペレータ制御に依拠し、それによって、複雑性を増加させ、自動化を低減させ、および/またはエラーの増加された可能性を導入する。
上記に留意されるように、ここで図2を具体的に参照すると、例示的質量分析計システム10は、加えて、本教示の種々の側面による、イオン放出電流コントローラを含む。例示的イオン放出コントローラは、以下に詳細に議論され、集合的に、本明細書ではイオン放出電流コントローラと称される、2つの例示的電流制御機構を備えるが、これらの2つの例示的機構は、サンプル針42とカーテン板14aとの間の望ましくない放電の開始を防止するために、個々に、または組み合わせにおいて利用され得ることを理解されたい。
最初に、本教示の種々の側面による、電源(例えば、HVPS50)およびサンプル針42を結合する電気回路を参照すると、例示的イオン放出電流コントローラは、電源50とサンプル針との間に直列に配置される、1つまたはそれを上回る(例えば、複数の)電流限定抵抗器52を備え、抵抗器の合計値は、放電が自己給送なだれプロセスにおいて絶えず増加する数の自由電荷を放出することを防止するように、電力供給源が送達する電流をクランプするように構成される。種々の側面によると、電流限定抵抗器52は、液体サンプルを荷電させるためにサンプル針42の電圧を不必要に低減させることによって、通常の動作条件下でESI源の動作に実質的に影響を及ぼすことなく、イオン放出電流を10μAを下回って保つために効果的であり得る(例えば、MΩ範囲内のより小さい抵抗器は、低すぎ、放電の開始を防止する電流限定を十分に提供することができない)。例えば、(例えば、約0.5μA〜約2μAの電流レベルにおける、かつタウンゼント放電の閾値レベルを下回る)イオン源40の通常のESI動作条件下では、遠位端42bとカーテン板14aとの間の加熱された間隙の電気抵抗は、概して、サンプル針42を通した供給電流(すなわち、イオン放出電流)を制御するために効果的であり得る。例えば、いくつかの側面では、間隙は、通常の動作中、高電圧電源50と、サンプル針42と、カーテン板または対電極14aとの間の電気回路の全抵抗の約90%を上回るものに寄与することができる。しかしながら、タウンゼント放電に関する閾値に近似し、間隙の絶縁破壊が間隙の抵抗の減少を引き起こすにつれて、1つまたはそれを上回る抵抗器52によるイオン放出電流回路の全体的抵抗への寄与が、適宜増加する。本教示の種々の側面による、そのような構成では、サンプル針42(および液体サンプル)に印加される電圧は、増加された電流レベルにおいて抵抗器52を横断する電圧降下を考慮するように適宜低減され、イオン放出電流を限定し、電源によって電気回路に提供される電圧を実質的に改変することなく(例えば、電圧源の出力の大きさの0%変化)、暴走放電を防止するであろう。非限定的実施例として、いくつかの側面では、電流限定抵抗器は、通常の動作ESI条件(例えば、イオン放出電流がサンプル針42とカーテン板14aとの間の放電を伴わずに生成される条件)下のエレクトロスプレー電極と対電極との間の空隙の抵抗の約20%〜約100%の範囲内の全抵抗を呈することができる。いくつかの側面では、例えば、電流限定抵抗器は、約1〜約3GΩの範囲内の全抵抗を呈することができる。
ここで図3−5を参照すると、上記に直接議論される図2の例示的イオン放出電流コントローラ(すなわち、抵抗器52)の有益な効果を実証する例示的データが、提供される。図3−5のプロットはそれぞれ、50/50/0.1のメタノール/水/レセルピンを加えたギ酸(10ng/mL)の溶液を含む液体サンプルの10μL/分での直接注入を利用して生成された。イオン源は、フロースルーモードにおいて動作し、本教示に従って修正されたAPI4000質量分析計に結合されるTurbo Vイオン源(両方ともSCIEXによって販売される)であった。カーテン板は、500Vにおいて維持され、イオン化チャンバは、250℃の温度まで加熱された。実験条件におけるイオン源の種々の構成は、電源(Bertran 205B−10R)とサンプル針との間に直列に配置される付加的抵抗回路(すなわち、1GΩおよび2GΩの安定抵抗器)の存在を除いて、同じであった。本実験設定では、通常の動作条件下で、サンプル針の遠位端と質量分析計のカーテン板との間の空隙は、約3〜5GΩの範囲内であるように推定され、タウンゼント放電中に約300〜500MΩの推定される抵抗まで低減された。
図3を具体的に参照すると、サンプル源によって生成され、フロースルーモードにおいて動作する質量分析計を通して送出されるイオンの合計イオン信号が、電源の正極とサンプル針との間に直列に配置される、非安定抵抗器(菱形)、1GΩ安定抵抗器(正方形)、および2GΩ安定抵抗器(三角形)の条件毎に描写され、極の電位は、約4.0kV〜約8.0kVにランプされる。約6.0kVにおける非安定抵抗器曲線の降下によって示されるように、検出されるイオンの強度は、イオン源が放電状態に入り、サンプル針とカーテン板との間の絶縁間隙が破壊されると、急激に減少する。しかしながら、1GΩおよび2GΩ抵抗器の両方を有する構成は、より高いイオン信号を維持し、従来の設定のドロップオフ電圧を大きく超えるタウンゼント放電を回避するために効果的であった。ここで図4を具体的に参照すると、最小および最大カーテン板電流(すなわち、イオン放出電流)の振幅ならびにそれらの間の差異は、本教示の種々の側面による、システムと比較して、従来のシステム(すなわち、安定抵抗器を伴わない)に関して有意に上回った。つまり、2つの非安定抵抗器トレース(正方形および菱形)によって画定されるエンベロープは、間隙の中に送達される液体が、約5.4kV〜約6.0kVの電圧において臨界脱溶媒和およびイオン放出(例えば、最大信号を提供する源設定)を達成すると、カーテン板電流が大きさおよび不安定性の両方において増加することを実証し、これは、約6.0kVにおいて図3に描写される感度の全体的損失に先立つ信号の不安定性を実証する。従来の設定(すなわち、非安定抵抗器)におけるレセルピンに対応するm/zに関するイオンクロマトグラムを描写する、図5をここで参照すると、下側トレースは、(図3の非安定抵抗器トレースにおけるプラトーの前の)5.2kVにおけるESI信号安定性を表す。しかしながら、図3の非安定抵抗器トレースの約6.0kVにおけるドロップオフの前の条件下であっても、図4に示されるような約5.4kV〜約6.0kVにおける従来のシステムの最大および最小電流間の大きいエンベロープは、図5の上側トレースによって実証されるように、極端にノイジーな不安定な信号をもたらす。つまり、信号は、完全な破壊の前であっても(例えば、放電の開始において)、約5.4kVを上回るが、約6.0kVを下回る電源電圧に関して、そのレベルプラトーとして、それにもかかわらず「よりノイジー」になる。図3を参照して上記に留意されるように、放電は、6.0kVを上回る電圧に対して継続して増加し、したがって、信号強度の全体的損失もまた存在する。
したがって、図3−5の例示的データに照らして、本教示の種々の側面による方法およびシステムは、最大イオン化効率を提供するように、比較的に高いISVにおいてエレクトロスプレー電極を受動的に維持するが、それにもかかわらず、望ましくない放電のリスクを低減させ得ることを理解されたい。さらに、本教示の種々の側面による、方法およびシステムは、ESIイオン化プロセスがより高い均一電場にアクセスし、(例えば、イオン化することが困難な化合物および条件に関して)性能を強化することを可能にし得、ならびに/または容易な使用、容易な調整、信号安定性、感度、および(信号および電極寿命の両方における)ロバスト性における改良を提供し得ることを理解されたい。
再び図2を参照すると、例示的質量分析計システム10は、加えて、または代替として、液体サンプル源の識別の変化に起因するイオン源アセンブリの動作条件の変化を考慮することによって、イオン放出電流を制御するために効果的であり得るイオン放出電流コントローラ30を含むことができる。上記に留意されるように、システム10は、例えば、サンプル源20とサンプル針42の入口端42aとの間に延在する1つまたはそれを上回る流体導管34を介して、分析されるべきサンプルのリザーバ、それを通してサンプルが(例えば、手動で、または自動サンプラを介して)射出され得る入力ポート、または(例えば、HPLCシステムの)LCカラム等のサンプル源20に流体的に結合され、それから液体サンプルを受容することができる。図2に示されるように、本教示の種々の側面では、イオン放出コントローラ30は、サンプル針42の導電性部分から離れた距離において(例えば、液体クロマトグラフィカラムの出力端20aとサンプル針の入口端42aとの間の場所において)サンプル源から送達されるべきサンプル液体と電気連通して配置される導電性電極32aを備えることができる。電極32aは、電圧源に結合されることができる(図示せず)、または、例えば、図2に図式的に示されるように、接地されることができる。したがって、本教示に照らして、イオン源電圧が、それを通して流体サンプルが流動する導電性サンプル針42に印加されると、電極32aとサンプル針との間の流路内のサンプル流体は、電流を導通させ得、その大きさは、少なくとも部分的に、流体サンプルの導電率、電極32a間の電位差、およびサンプル液体と電気接触するサンプル針42の導電性部分と電極32aとの間の分離距離に依存することを理解されたい。本教示に照らして、所与の電位差(例えば、サンプル針42に印加される一定ISVと接地との間の差異)および所与の分離距離に関して、サンプル針42と電極32aとの間の電流は、液体サンプルの導電率が比較的に低い導電率の液体サンプル(すなわち、より抵抗が大きい)と比較して高い(すなわち、より抵抗が小さい)とき、より大きいであろうことをさらに理解されたい。このように、電極32aは、少なくとも一部を電極32aに迂回させることによって、間隙を横断するイオン放出電流を低減させるシャントとして作用することができる。さらに、電極32aは、液体サンプルがより導電性であり、したがって、放電の開始を引き起こす可能性がより高い条件下で、イオン放出電流を優先的に低減させるために効果的であろう。したがって、従来のエレクトロスプレーイオン方法およびシステムが、典型的には、放電が最も起こりやすいときのサンプル進行中(例えば、高導電率溶媒を用いた勾配溶出中)の周期において、タウンゼント放電の可能性があるレベルを安全に下回る値にISVを固定する一方、本教示の種々の側面は、放電がより起こりにくいサンプル進行の周期中に準最適電圧においてISVを維持することによって、イオン化効率を不必要に低減させることなく、放電の開始を回避することに役立つようにイオン放出電流を受動的に調節することができる。つまり、本教示による、システムおよび方法は、高導電性液体(例えば、HO)からより導電性ではない溶媒(例えば、有機溶媒、アルコール)まで、およびそれらの混合物の経時的な液体の導電率変動を考慮することができる。
上記は、図6および7による非限定的実施例として例証され、これは、LCカラムからの勾配溶出によって図2のイオン源40(サンプル針42)に送達されるサンプルを表す。勾配溶出中、二元混合物(典型的には、水およびメタノール)が、一連のサンプル進行にわたって変化し得る精密な組成物(図6の溶出液組成物トレース)を送達するようにプログラムされるポンプのセットによって形成されることができる。例示的サンプル進行は、いくつかの不可欠なステップ、すなわち、i)干渉塩からの分析物の分離を可能にする保持ステップ(0〜5分、図6の溶出液組成物トレース、98%水/2%メタノール)と、ii)次に、時間内に個々の分析物を分離するメタノール含有量の線形増加(5〜10分、図6の溶出液組成物トレース)と、iii)次に、高度に保持される成分を除去するLCカラム清浄ステップ(10〜15分、図6の溶出液組成物トレース、98%メタノール/2%水)と、iv)次のサンプル進行のためのカラムを準備するLCカラム再平衡(15〜20分、図6の溶出液組成物トレース、98%水/2%メタノール)とから成る。これらのステップ中、サンプル分析物は、典型的には、ステップii)およびiii)において質量分析計によって検出される。本プロセス中、流体導管34およびサンプル針42の内側の液体の変化する組成物は、その経路の導電率を変化させ、事実上、これをその抵抗が液体の二元成分のプログラムされた混合に従う可変抵抗器にする。サンプル進行の最初および最後のステップにおいて、流体は、殆どが水であり、したがって、より導電性であり、サンプル針遠位端42bにおけるより高い電流およびそれからのより高いイオン放出電流を可能にする。図6の菱形トレースは、本明細書で別様に議論されるようないかなる放電制御も伴わないシステムにおける例示的イオン放出電流を描写し、イオン源電圧が(約0.5μAの放電しないイオン放出電流を伴う)サンプル進行の第2および第3のステップにわたって最適なサンプルイオン化を提供するように設定されるため、最初および最後のステップにわたって(約4μAにおける)放電を示す。最適な分析物イオン化を達成しながらのそのような動作は、特に、サンプル針42および遠位端42bに有害であり、その寿命を極度に短縮し得る。対照的に、図2に描写されるような設定において、本教示の種々の側面を適用することは、図6と同一のイオン源電圧(5.8kV)において動作しながら、図7に示されるようなサンプル進行(正方形トレース)の全てのステップにわたって放電レベルを下回ってイオン放出電流を低減させた。1GΩの電流限定抵抗器52とともに、電極32aを接地電位に設定し、電極32aとサンプル針42との間の流体導管34の長さを30cmの0.05mmID管類に設定することの組み合わせが、ステップ2および3における最適なイオン化を維持しながら、サンプル進行の最初および最後のステップにわたってイオン放出電流を低減させるために効果的であった。イオン放出電流の低減は、電極32aによって接地に除去される「シャント」電流によって例証される(図7の菱形トレース)。つまり、サンプル流体と電気連通する電極32aは、流体の変化する導電率によって制御される電気分割として作用するために効果的であり、したがって、電流は、サンプル針42から、最も放電しやすくサンプル分析のために重要ではないLC勾配の部分にわたって迂回される一方、放電が起こりにくく分析物が検出されると、LC勾配の部分にわたって「シャント」電流分割を遮断または低減させる。作業は、Turbo Vイオン源を具備するAPI 4000質量分析計システムに対して実施された。イオン源は、300℃において動作され、LC流率は、5μL/分であった。
図2に図式的に描写されるような種々の側面では、本システムは、加えて、例えば、コントローラ(図示せず)の制御下の電気スイッチを介して、接地(または電圧源)に選択的に結合され得る、1つまたはそれを上回る付加的電極(例えば、電極32b)を含むことができる。故に、サンプル液体と電気接触するサンプル針42の導電性部分と電極32aとの間の分離距離は、例えば、液体サンプルの導電率に応じて、イオン放出電流から迂回され得る電流の大きさを調節するように調節されることができる。
本教示の種々の側面による、質量分析計システムのエレクトロスプレーイオン源を動作させるための方法もまた、本明細書に提供される。実施例として、エレクトロスプレーイオン源を動作させるための方法が、エレクトロスプレー電極の入口端からエレクトロスプレー電極の出口端に液体サンプルを送出するステップであって、出口端は、エレクトロスプレー電極の出口端からイオン化チャンバの中に液体サンプルを排出するように、イオン化チャンバ内に配置され、イオン化チャンバは、質量分析計システムの対電極内に形成される(例えば、それを通して延在する)サンプリングオリフィスと流体連通する、ステップと、イオン化チャンバを加熱するステップと、液体サンプルの少なくとも一部が、エレクトロスプレー電極から排出される際にイオン化されると、エレクトロスプレー電極とサンプリングオリフィスとの間にイオン放出電流を生成するように、エレクトロスプレー電極および対電極を含有する電気回路に電力を提供するように電源を動作させるステップと、電源によって電気回路に提供される電位(電圧、起電力)を実質的に改変することなく、エレクトロスプレー電極と対電極との間の放電の開始を限定するように、イオン放出電流を制御するステップとを含むことができる。いくつかの側面では、放出電流は、約0.5μA〜約10μAの範囲内(例えば、約0.5μA〜約3μAの範囲内)に維持されることができる一方、エレクトロスプレー電極からの液体サンプルの流率は、1mL/分を下回る範囲内(例えば、約1μL/分〜約100μL/分の範囲内)に維持されることができる。
イオン放出電流は、本教示の種々の側面による、種々の様式で制御されることができる。実施例として、電源とエレクトロスプレー電極との間の電気回路内に直列に配置される1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器は、放電の開始を限定することができる。いくつかの関連する側面では、1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器は、約1〜3GΩの範囲内の全抵抗を呈することができる。加えて、または代替として、1つもしくはそれを上回る電流限定抵抗器は、イオン放出電流がエレクトロスプレー電極と対電極との間の放電を伴わずに生成される、イオン源の通常の動作条件下のエレクトロスプレー電極と対電極との間の空隙の抵抗の約20%〜約100%の範囲内の全抵抗を呈する。
種々の側面では、イオン放出電流は、加えて、または代替として、エレクトロスプレー電極の入口端から上流に配置され、液体サンプルと電気連通し、エレクトロスプレー電極とサンプリングオリフィスとの間の電流の少なくとも一部をシャント電極に迂回させることによって、放電の開始を限定するように構成される、シャント電極を介して制御されることができる。関連する側面では、例えば、シャント電極とエレクトロスプレー電極との間の距離が、迂回される電流を調節するように調節されることができる。実施例として、その距離は、液体サンプルの導電率に基づくことができる。
本明細書で使用されるセクション見出しは、構成のみを目的とし、限定として解釈されるべきではない。本出願人の教示が、種々の実施形態と併せて説明されているが、本出願人の教示が、そのような実施形態に限定されることは意図されない。対照的に、本出願人の教示は、当業者によって理解されるであろうように、種々の代替、修正、および均等物を包含する。

Claims (20)

  1. 質量分析計による分析のためのイオンを生成するためのエレクトロスプレーイオン源アセンブリであって、
    イオン化チャンバを画定するイオン源筐体であって、前記イオン化チャンバは、質量分析計システムのサンプリングオリフィスと流体連通して配置されるように構成され、前記サンプリングオリフィスは、対電極内に形成される、イオン源筐体と、
    前記イオン化チャンバを加熱するための、少なくとも1つのヒータと、
    エレクトロスプレー電極であって、前記エレクトロスプレー電極は、前記エレクトロスプレー電極から前記イオン化チャンバの中に液体サンプルを排出するために、前記エレクトロスプレー電極の入口端におけるサンプル源から受容された前記液体サンプルを出口端に送出するための軸方向孔をそれを通して画定する、エレクトロスプレー電極と、
    電源であって、前記電源は、前記液体サンプルの少なくとも一部が、前記エレクトロスプレー電極から排出される際にイオン化されると、前記エレクトロスプレー電極と前記サンプリングオリフィスとの間にイオン放出電流を生成するように、前記エレクトロスプレー電極および前記対電極を含有する電気回路に電圧を提供するように構成される、電源と、
    イオン放出電流コントローラであって、前記イオン放出電流コントローラは、前記電源によって前記電気回路に提供される電圧を実質的に改変することなく、前記エレクトロスプレー電極と前記対電極との間の放電の開始を限定するように構成される、イオン放出電流コントローラと、
    を備える、エレクトロスプレーイオン源アセンブリ。
  2. 前記イオン放出電流コントローラは、前記電源と前記エレクトロスプレー電極との間の電気回路内に直列に配置される1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器を備え、前記1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器は、約1〜3GΩの範囲内の全抵抗を呈する、請求項1に記載のエレクトロスプレーイオン源アセンブリ。
  3. 前記イオン放出電流コントローラは、前記電源と前記エレクトロスプレー電極との間の電気回路内に直列に配置される1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器を備え、前記1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器は、イオン放出電流が前記エレクトロスプレー電極と前記対電極との間の放電を伴わずに生成される前記イオン源の通常の動作条件下で前記エレクトロスプレー電極と前記対電極との間の空隙の抵抗の約20%〜約100%の範囲内の全抵抗を呈する、請求項1に記載のエレクトロスプレーイオン源アセンブリ。
  4. 前記イオン放出電流コントローラは、シャント電極を備え、前記シャント電極は、前記エレクトロスプレー電極の入口端から上流に配置され、前記液体サンプルと電気連通し、前記電源からの電流の少なくとも一部は、前記シャント電極に迂回され、前記迂回される電流の値は、前記エレクトロスプレー電極と前記シャント電極との間の液体の部分の導電率に基づく、請求項1に記載のエレクトロスプレーイオン源アセンブリ。
  5. 前記イオン放出電流コントローラは、前記エレクトロスプレー電極の入口端から上流の異なる距離に配置される複数のシャント電極を備え、前記複数のシャント電極のうちの1つは、前記液体サンプルの導電率に基づいて、選択的に接地される、請求項4に記載のエレクトロスプレーイオン源アセンブリ。
  6. 前記エレクトロスプレー電極は、金属化シリカキャピラリを含む、請求項1に記載のエレクトロスプレーイオン源アセンブリ。
  7. 前記エレクトロスプレー電極の出口端の形状は、それにおける電場を低減させるように制御される、請求項6に記載のエレクトロスプレーイオン源アセンブリ。
  8. 前記イオン放出電流コントローラは、前記放出電流を約10μAを下回って維持するように構成される、請求項1に記載のエレクトロスプレーイオン源アセンブリ。
  9. 前記イオン放出電流コントローラは、前記放出電流を約0.5μA〜約10μAの範囲内に維持するように構成される、請求項1に記載のエレクトロスプレーイオン源アセンブリ。
  10. 前記エレクトロスプレー電極内の液体サンプルの流率は、約1μL/分〜約100μL/分の範囲内に維持される、請求項1に記載のエレクトロスプレーイオン源アセンブリ。
  11. 前記電源は、約2,000V〜約6,000Vの範囲内のDC電圧を前記エレクトロスプレー電極に提供するように構成される、請求項1に記載のエレクトロスプレーイオン源アセンブリ。
  12. 質量分析計システムであって、
    分析されるべき液体サンプルを提供するための液体クロマトグラフィ(LC)カラムと、
    前記LCカラムと流体連通するエレクトロスプレーイオン源であって、前記エレクトロスプレーイオン源は、
    イオン化チャンバを画定するイオン源筐体と、
    前記イオン化チャンバを加熱するための少なくとも1つのヒータと、
    エレクトロスプレー電極であって、前記エレクトロスプレー電極は、エレクトロスプレー電極から前記イオン化チャンバの中に液体サンプルを排出するために、前記エレクトロスプレー電極の入口端におけるサンプル源から受容された前記液体サンプルを出口端に送出するための軸方向孔をそれを通して画定する、エレクトロスプレー電極と、
    を備える、エレクトロスプレーイオン源と、
    前記イオン源によって生成されるイオンを分析するための質量分析器であって、前記イオンは、前記質量分析器によって、対電極内のサンプリングオリフィスを通して受容され、前記サンプリングオリフィスは、前記イオン化チャンバと流体連通する、質量分析器と、
    電源であって、前記電源は、前記液体サンプルの少なくとも一部が、前記エレクトロスプレー電極から排出される際にイオン化されると、前記エレクトロスプレー電極と前記サンプリングオリフィスとの間にイオン放出電流を生成するように、前記エレクトロスプレー電極および前記対電極を含有する電気回路に電圧を提供するように構成される、電源と、
    イオン放出電流コントローラであって、前記イオン放出電流コントローラは、前記電源によって前記電気回路に提供される電圧を実質的に改変することなく、前記エレクトロスプレー電極と前記対電極との間のアーク放電を防止するように構成され、前記イオン放出電流コントローラは、
    前記LCカラムと前記エレクトロスプレー電極の出口端との間に配置されるシャント電極であって、前記シャント電極は、前記液体サンプルと電気連通するように構成され、前記電源と前記エレクトロスプレー電極との間の電流の少なくとも一部は、前記エレクトロスプレー電極の出口端と前記シャント電極との間の液体サンプルの部分の導電率に基づいて、前記シャント電極に迂回される、シャント電極と、
    前記電源と前記エレクトロスプレー電極との間の電気回路内に直列に配置される1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器であって、前記1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器は、前記イオン源の通常の非放電条件下で前記エレクトロスプレー電極と前記対電極との間の空隙の抵抗の約20%〜約100%の範囲内の全抵抗を呈する、1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器と、
    を備える、イオン放出電流コントローラと、
    を備える、質量分析計システム。
  13. 前記1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器は、約1〜3GΩの範囲内の全抵抗を呈する、請求項12に記載の質量分析計。
  14. 前記イオン放出電流コントローラは、前記電源によって提供される電圧を実質的に改変することなく、前記イオン放出電流を約10μAを下回って維持するように構成される、請求項12に記載の質量分析計システム。
  15. 質量分析計システムのエレクトロスプレーイオン源を動作させるための方法であって、前記方法は、
    エレクトロスプレー電極の入口端から前記エレクトロスプレー電極の出口端に液体サンプルを送出するステップであって、前記出口端は、前記エレクトロスプレー電極の出口端からイオン化チャンバの中に前記液体サンプルを排出するように、前記イオン化チャンバ内に配置され、前記イオン化チャンバは、質量分析計システムの対電極内に形成されるサンプリングオリフィスと流体連通する、ステップと、
    前記イオン化チャンバを加熱するステップと、
    前記液体サンプルの少なくとも一部が、前記エレクトロスプレー電極から排出される際にイオン化されると、前記エレクトロスプレー電極と前記サンプリングオリフィスとの間にイオン放出電流を生成するように、前記エレクトロスプレー電極および前記対電極を含有する電気回路に電圧(起電力)を提供するように電源を動作させるステップと、
    前記電源によって前記電気回路に提供される電圧を実質的に改変することなく、前記エレクトロスプレー電極と前記対電極との間の放電の開始を限定するように、前記イオン放出電流を制御するステップと、
    を含む、方法。
  16. 前記電源と前記エレクトロスプレー電極との間の電気回路内に直列に配置される1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器が、放電の開始を限定し、前記1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器は、約1〜3GΩの範囲内の全抵抗を呈する、請求項15に記載の方法。
  17. 前記電源と前記エレクトロスプレー電極との間の電気回路内に直列に配置される1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器は、放電の開始を限定し、前記1つまたはそれを上回る電流限定抵抗器は、イオン放出電流が前記エレクトロスプレー電極と前記対電極との間の放電を伴わずに生成される前記イオン源の通常の動作条件下で前記エレクトロスプレー電極と前記対電極との間の空隙の抵抗の約20%〜約100%の範囲内の全抵抗を呈する、請求項15に記載の方法。
  18. 前記エレクトロスプレー電極の入口端から上流に配置され、前記液体サンプルと電気連通するシャント電極が、前記電源と前記エレクトロスプレー電極との間の電流の少なくとも一部を前記シャント電極に迂回させることによって、放電の開始を限定する、請求項15に記載の方法。
  19. 前記イオン放出電流を制御するステップは、前記シャント電極と前記エレクトロスプレー電極との間の距離を調節するステップを含み、前記距離は、前記液体サンプルの導電率に基づく、請求項18に記載の方法。
  20. 前記イオン放出電流は、約0.5μA〜約10μAの範囲内に維持される、請求項15に記載の方法。
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