JPH10332639A - 質量分析装置 - Google Patents

質量分析装置

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JPH10332639A
JPH10332639A JP14362297A JP14362297A JPH10332639A JP H10332639 A JPH10332639 A JP H10332639A JP 14362297 A JP14362297 A JP 14362297A JP 14362297 A JP14362297 A JP 14362297A JP H10332639 A JPH10332639 A JP H10332639A
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JP
Japan
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mass spectrometer
potential
metal tube
sample solution
solution
Prior art date
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Pending
Application number
JP14362297A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuaki Takada
安章 高田
Takayuki Nabeshima
貴之 鍋島
Minoru Sakairi
実 坂入
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料溶液の状態に応じイオン源の金属管8へ
の付与される電位を一定にする高分解能なLC/MSを
提供する。 【解決手段】溶媒と溶質とからなる試料溶液を分離する
LC1と、分離された試料溶液を電位が付与された金属
管8に導入し、イオン化された試料イオンをMSに取り
込むためのイオン導入細孔13aと、取り込まれた試料
イオンを質量分析するMSにおいて、金属管8の電位を
計測する電圧計18を備えたことを特徴とするものであ
る。この情報に金属管8の電位を制御して、安定、且つ
再現性のよい高分解能な質量分析をすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、質量分析計に関わ
り、特に分析化学における高速、且つ高感度に分離、分
析する液体クロマトグラフ(以下、LCという)と質量
分析計(以下、MSという)との結合装置(以下、LC
/MSという)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生体関連物質は、通常溶液中に混合物と
して存在する。このため、医学、薬学などの分野では、
溶液中に混合物を分析する方法がもとめられている。混
合物の分離に優れたLCと物質の同定能力に優れたMS
とを結合した、いわゆるLC/MSは、混合物の分離分
析が可能であり、近年では広く用いられるようになつて
いる。
【0003】図4を参照して、従来の技術における静電
噴霧型のイオン源を有するLC/MSを説明する。図4
は、従来の技術におけるLC/MSの略示説明図であ
る。図示する如く、LC1は、送液ポンプ2と、サンプ
ルインジェクタ3と、分離カラム4および配管5から構
成されている。なお、送液ポンプ2は安全のため接地さ
れている。移動相溶媒槽6から汲み上げられた溶媒は、
前記送液ポンプ2により分離カラム4へ送られる。試料
は、サンプルインジェクタ3から導入され、溶媒と共
に、分離カラム4に到達する。前記分離カラム4の中に
は充填材が充填されている。試料は充填材との相互作用
により、成分別に分離される。
【0004】前記分離された試料は、コネクタ7を介し
てイオン源の金属管8に導入される。前記金属管8には
電源9により数KVの電圧が印加され、電位が付与され
ている。なお、前記イオン源の金属管8と前記電源9の
間には、操作者が誤つて接触しても事故にならないよう
に保護抵抗10が設けられている。前記試料溶液が前記
イオン源の金属管8の末端に到達すると、当該金属管8
に対向して配置されている対向電極11の方向に静電噴
霧される。
【0005】前記溶媒の流量が多い場合は、前記電源9
による高電圧の印加するだけでは前記静電噴霧が不安定
になる場合があるため、噴霧用ガス噴出口12から窒素
ガス等を流し、前記静電噴霧作用を補助する。前記静電
噴霧により試料分子がふくまれた帯電液滴が多数生成さ
れる。前記帯電液滴を乾燥させることにより、試料分子
に由来するイオンが得られる。
【0006】前記液滴やイオンは、対向電極11に開口
されているイオン導入細孔13a、図示しない排気系に
より排気された中間圧力部14、イオン導入細孔13b
を介して図示しない他の排気系により排気された高真空
部15に取り込まれる。前記高真空部15にはMSが設
置されており、前記イオンが分析されることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のLC/MS
では、電気伝導度の高い溶媒を用いた試料溶液を測定し
た場合にはMSで観測されるイオン強度が低下するとい
う現象があつた。図4、5を参照して、前記イオン強度
の低下現象を説明する。図5は、図4のMSのイオン源
部の簡易電気等価回路である。図5において、図4と同
一符号は同等部分であるので、再度の説明を省略し、新
たな符号のみを説明する。16は、静電噴霧部の等価電
気抵抗、17は、LC1内の試料溶液の等価電気抵抗
(以下、溶液の等価電気抵抗という)である。
【0008】図5において、静電噴霧部の等価電気抵抗
16は対向電極11を介し、また、溶液の等価電気抵抗
17は送液ポンプ2の接地端子を介してそれぞれ接地さ
れている。図4に示すイオン源の金属管8に電源9より
電圧が印加されると、静電噴霧より対向電極11に電流
(以下、噴霧電流I1という)が流れる。また、LC1
では、試料溶液を介して電流(以下、リーク電流I2
いう)が流れる。図5に示す簡易電気等価回路におい
て、保護抵抗10に流れる電流I0は、前記噴霧電流I1
と前記噴霧電流I2との和となる。
【0009】前記電流I0と、保護抵抗10により電圧
降下が生じることになる。噴霧電流I1はほぼ1μAで
一定であるが、リーク電流I2は試料溶液の電気伝導度
で変化する。いま、試料溶液の溶媒に高電気伝導度のも
のを用いると、リーク電流I2は数μAとなる場合があ
る。例えば、前記噴霧電流I1を1μA、前記リーク電
流I2を9μA、前記保護抵抗10を100MΩとすれ
ば、前記保護抵抗10による電圧降下は1KVとなり、
電源9の出力電圧を3KVとしても、イオン源の金属管
8への印加電圧は2KVとなり、電源9の出力電圧より
50%も低下している。
【0010】上記電圧降下に対して電源9の出力電圧を
高くし、電圧降下を生じてもイオン源の金属管8への印
加電圧を一定以上にする技術が提案されている。しか
し、この技術は、試料溶液の電気伝導度は不明な場合や
バラツキもある場合には、十分な解決技術ではないとい
う問題点があつた。また、前記試料溶液の電気伝導度を
下げる技術も提案されているが、分析技術においては、
試料溶液の組成を変えることは、LCの分解能にも影響
するので許されないという問題点があつた。
【0011】さらに、他の技術としては、質量分析計の
対向電極部を高電位に浮かせる技術も提案されている
が、この構成では絶縁トランス等が必要となり、これに
対する安全上の対策も必要であるので、MS全体が複
雑、且つ高価となり、十分な解決技術ではないという問
題点があつた。
【0012】本発明は、かかる従来技術の問題点を解決
するためになされたもので、試料溶液の溶媒に高電気伝
導度のものが用いられる場合にも、前記試料溶液の状態
に応じてイオン源の金属管8への付与される電位を一定
とし、安定で、且つ再現性のよい高分解能な質量分析装
置を提供することをその目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る質量分析装置は、溶媒と溶質とからな
る試料溶液を分離する分離手段と、前記分離された試料
溶液を電位が付与された金属管に導入し、当該試料溶液
を静電噴霧しイオン化するイオン化手段と、前記イオン
化された試料イオンを質量分析手段に取り込むためのイ
オン導入細孔と、前記取り込まれた試料イオンを質量分
析する質量分析手段を含む質量分析装置において、前記
イオン化手段の金属管の電位を計測する計測手段を有す
ることを特徴とするものである。前記記載の質量分析装
置において、前記計測手段で得られた計測値により、前
記金属管に電位を付与する電源の出力電圧を制御する制
御手段を備えたことを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る質量分析装置の一実
施形態を図1ないし図3を参照して説明する。図1は、
本発明に係るLC/MCの一実施形態の略示構成図、図
2は、本発明に係るLC/MCの他の一実施形態の要部
略示構成図、図3は、本発明に係るLC/MCさらに他
の一実施形態の要部略示構成図である。
【0015】まず、本実施の形態の質量分析装置の概略
構成を説明する。図1において、図中、図4に示す従来
の質量分析装置と同一符号は同等部分であるので再度の
説明を省略する。また、前記従来技術と共通部分の説明
は簡単にし、特徴部分を中心に説明する。
【0016】LC1により成分別に分離された試料は、
移動相触媒と共に、コネクタ7を介してイオン源の金属
管8に導入される。前記金属管8には電源9により数K
Vの電圧が印加されている。試料溶液は、金属管8の末
端に到達すると対向電極11の方向に静電噴霧される。
前記静電噴霧により、試料分子が含まれた帯電液滴が多
数生成される。前記帯電液滴を乾燥させることにより前
記試料分子に由来するイオンが得られる。前記イオンは
対向電極11に開口するイオン導入細孔13aを介して
真空部に取り込まれる。
【0017】前記真空部には質量分析計が設置されてお
り、前記導入されたイオンは質量分析計により分析され
る。前記金属管8には電圧計18が接続されており、こ
の金属管8の電位に関する情報を信号ライン19を介し
て電源9に送られる。前記電圧計18からの電位情報に
基づき前記金属管8が所定の電位に保たれるよう、制御
部21が電源9の出力電圧を制御する。
【0018】従って、溶媒の電気伝導度の如何にかかわ
らず、前記金属管8の電位を一定にすることができるの
で、イオン強度の低下を防ぐことができる。従来技術に
おいて、イオン強度の低下が20〜30%程度生じてい
たのをほとんどなくすることができた。
【0019】なお、上記実施形態において、電圧計18
の位置は、図2に示すように保護抵抗10に印加されて
いる電圧を測定しても差し支えなく、図3に示すように
保護抵抗10に流れる電流を測定しても差し支えない。
これらの測定値に応じて、制御部21が電源9の出力電
圧を制御する。このように、質量分析計の状態に応じて
測定場所を変えても差し支えない。
【0020】
【発明の効果】以上、詳細に説明した如く、本発明に係
る質量分析装置の構成によれば、試料溶液の溶媒に高電
気伝導度のものが用いられる場合にも、試料溶液の状態
に応じてイオン源の金属管8への付与される電位を一定
とし、安定、且つ再現性のよい高分解能な質量分析装置
を提供することができる。したがって、イオン源におい
て効率よくイオン化される物質を選択的に濃縮すること
ができるので、高濃縮率で、試料溶液中の難揮発性物質
を分析する場合高感度で検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るLC/MSの一実施形態の略示構
成図である。
【図2】本発明に係るLC/MSの他の一実施形態の要
部略示構成図である。
【図3】本発明に係るLC/MSのさらに他の一実施形
態の要部略示構成図である。
【図4】従来の技術におけるLC/MSの略示説明図で
ある。
【図5】図4の質量分析計のイオン源部の簡易電気等価
回路である。
【符号の説明】
1…LC、2…送液ポンプ、3…サンプルインジェク
タ、4…分離カラム、5…配管、6…移動相溶媒相、7
…コネクタ、8…金属管、9…電源、10…保護回路、
11…対向電極、12…噴霧ガス噴出口、13a、13
b…イオン導入細孔、14…中間圧力部、15…高真空
部、16…静電噴霧部の等価電気抵抗、17…溶液の等
価電気抵抗、18…電圧計、19…信号ライン、20…
電流計、21…制御部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶媒と溶質とからなる試料溶液を分離す
    る分離手段と、前記分離された試料溶液を電位が付与さ
    れた金属管に導入し、当該試料溶液を静電噴霧しイオン
    化するイオン化手段と、前記イオン化された試料イオン
    を質量分析手段に取り込むためのイオン導入細孔と、前
    記取り込まれた試料イオンを質量分析する質量分析手段
    を含む質量分析装置において、 前記金属管の電位を計測する計測手段を備えたことを特
    徴とする質量分析装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の質量分析装置において、 前記計測手段で得られた計測値により、前記金属管に電
    位を付与するための電源の出力電圧を制御する制御手段
    を備えたことを特徴とする質量分析装置。
JP14362297A 1997-06-02 1997-06-02 質量分析装置 Pending JPH10332639A (ja)

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JP14362297A JPH10332639A (ja) 1997-06-02 1997-06-02 質量分析装置

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JP14362297A JPH10332639A (ja) 1997-06-02 1997-06-02 質量分析装置

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ID=15343041

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JP14362297A Pending JPH10332639A (ja) 1997-06-02 1997-06-02 質量分析装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019505953A (ja) * 2015-12-18 2019-02-28 ディーエイチ テクノロジーズ デベロップメント プライベート リミテッド Esi動作中の放電を最小化するためのシステム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019505953A (ja) * 2015-12-18 2019-02-28 ディーエイチ テクノロジーズ デベロップメント プライベート リミテッド Esi動作中の放電を最小化するためのシステム

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