JP2019502606A - デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形用包装材 - Google Patents

デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形用包装材 Download PDF

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Abstract

本発明は、デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形用包装材であって、前記包装材が38℃及び90%の相対湿度で0.005g/m/日ないし0.75g/m/日の水蒸気透過率(WVTR)を有することを特徴とする包装材に関する。前記包装材は、デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形を長期間保管する時も剤形の性状が変わることなく、優れた剤形の崩解安定性及び薬物の湧出安定性を示すところ、デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形用包装材として有用に使用されてもよい。

Description

本出願は、2015年12月22日付韓国特許出願第10−2015−0184221号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されている全ての内容を本明細書の一部として含む。
本発明は、デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形用包装材に係り、より詳しくは、デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形の保管安定性を改善した包装材に関する。
下記化学式で表されるデュタステリド(化合物名:17β−N−(2,5ビス(トリフルオロメチル))フェニルカルバモイル−4−アザ−5α−アンドロスト−1−エン−3−オン)は、テストステロンがジヒドロテストステロン(DHT)に転換されることを抑制する二重5−アルファ還元酵素抑制剤である。この化合物は、陽性前立腺肥大症、前立腺癌及び男性型脱毛症治療に有用なものと知られている(米国特許第5,565,467号参照)。
Figure 2019502606
デュタステリドのように溶解度が低い薬物を製剤化する場合、生体吸収性及び保管安定性を改善するために、自己乳化薬物送達システム(Self−emulsifying drug delivery system)が広く利用されている。しかし、デュタステリドの場合、自己乳化薬物送達システムを利用しても、長期保管する時、性状の変化及び湧出の際に爆発(burst)現象が発生することがある。特に、コハク酸ゼラチンを使用した軟質カプセルの場合、保管条件によって崩解速度の差を示すので、湧出安定性を確保するために適切な包装容器を使用することが重要となる。また、難溶性のデュタステリドの場合、ゼラチン被膜の水分が内用液へ流入されることによって主成分の溶解度が低くなることがあるし、その結果、生体利用率が低くなることがあるので、これを改善できる新しい方法が求められる。
ここで、本発明者らは、従来技術の問題点を補うために研究しているうち、包装材の水蒸気透過率を調節することによってデュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形の保管安定性を改善できることを確認し、本発明を完成した。
米国登録特許第5,565,467号
したがって、本発明の目的は、デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形の性状及び崩解安定性、及び薬物の湧出安定性を改善できる包装材を提供することである。
本発明の他の目的は、前述した包装材で構成された包装容器及びデュタステリド−含有経口用軟質カプセル剤形を含む医薬用物品を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明は、デュタステリド、オイル及び界面活性剤を含む経口用軟質カプセル剤形用包装材であって、前記包装材が38℃及び90%の相対湿度で0.005g/m/日ないし0.75g/m/日の水蒸気透過率(WVTR)を有することを特徴とする包装材を提供する。
この時、前記包装材は、ガラス、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、ポリオレフィン(PO)、アルミニウム(Al)及びこの組み合わせからなる群から選択されるものであってもよい。
この時、前記包装材は、瓶、ブリスター及びポーチからなる群から選択される包装形態を有するものであってもよい。
この時、前記ブリスターは、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、ポリオレフィン(PO)、アルミニウム(Al)及びこの組み合わせからなる群から選択される材質を含む上板とアルミニウム(Al)材質を含む下板からなるものであってもよい。
この時、前記上板は、2重以上の構造を有するものであってもよい。
この時、前記上板は、第1層及びこの上部に接合された第2層の2重構造を有し、前記第1層の材質がポリオレフィン(PO)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、シクロオレフィンポリマー(COP)、またはシクロオレフィンコポリマー(COC)で、前記第2層の材質がアルミニウム(Al)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、またはポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)であってもよい。
この時、前記ブリスターは、ポリ塩化ビニル(PVC)材質の上板とアルミニウム(Al)材質を含む下板からなり、さらにアルミニウム(Al)材質のポーチに密封されたものであってもよい。
この時、前記ブリスターは、上板が50μmないし600μmの厚さを有するものであってもよい。
この時、前記PVCは、15μmないし300μmの厚さを有するものであってもよい。
この時、前記Alは、10μmないし100μmの厚さを有するものであってもよい。
この時、前記ポーチは、Al材質を含む形態からなるものであってもよい。
前記の他の目的を達成するために、本発明は38℃及び90%の相対湿度で0.005g/m/日ないし0.75g/m/日の水蒸気透過率を有する包装材で構成された包装容器;及び前記包装容器の中に含まれた、デュタステリド−含有経口用軟質カプセル剤形を含む医薬用物品を提供する。
この時、前記デュタステリド−含有経口用軟質カプセル剤形は、37℃±0.5℃の2%ラウリル硫酸ナトリウム含有0.1N塩酸溶液900mlを湧出液とし、米国薬典湧出試験法2法(パドル法)の装備を使用して75rpmで湧出試験を行う場合、デュタステリドが10分で20%以下、15分で50%以上湧出されるものであってもよい。
この時、前記軟質カプセルは、大韓薬典一般試験法崩解試験法のうり、一般放出製剤試験法に従って試験を行う時、5ないし7分の崩解時間を有するものであってもよい。
本発明による包装材は、デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形を長期間保管する時も剤形の性状が変わることなく、優れた剤形の崩解安定性及び薬物の湧出安定性を示すところ、デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形用包装材として非常に好適である。
実施例1及び比較例3の剤形を温度40℃及び相対湿度(RH)75%の条件下で0ヶ月(初期)及び6ヶ月保管した後の性状を示した写真である。 実施例1及び比較例3の剤形を温度40℃及びRH90%の条件下で初期及び4週保管した後の性状を示した写真である。 実施例1ないし6、及び比較例1ないし4の剤形を温度40℃及びRH75%の条件下で0ヶ月保管した場合(初期)のデュタステリド湧出率を示したグラフである。 実施例1ないし6、及び比較例1ないし3の剤形を温度40℃及びRH75%の条件下で6ヶ月間保管した場合のデュタステリド湧出率を示したグラフである。 実施例1ないし6、及び比較例1ないし4の剤形の温度40℃及びRH90%の条件下での保管期間別崩解時間を示したグラフである。 実施例1ないし6、及び比較例1ないし4の剤形の温度40℃及びRH90%の条件下での保管期間別軟質カプセルの水分量を示したグラフである。
以下、本発明に用いられる用語を定義する。
本願で使われる用語「包装材」は、薬学的剤形、例えば、錠剤、カプセルなどを流通させるため、これを包装することに使用される材料を意味し、「デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形用包装材」または「デュタステリド−含有経口用軟質カプセル剤形用包装材」は、デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形を包装するために使用される材料を指す。
本願で使われる用語「包装容器」は、前記包装材を一部または全部利用して製造された、薬学的剤形を包装する容器を指す。
本願で使われる用語「水蒸気透過率(Water Vapor Transmission Rate、WVTR)」は、単位面積の1時間当り透過された水分の量を意味し、本願でのWVTR値は38℃、90%の相対湿度(RH)条件で透過された水分の量/単位面積/単位時間を意味する。
本発明は、デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形用包装材であって、前記包装材が約38℃及び約90%の相対湿度で約0.005g/m/日ないし約0.75g/m/日の水蒸気透過率(WVTR)を有することを特徴とする。このような水蒸気透過率を満たすため、具体的には、ガラス、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、ポリオレフィン(PO)、アルミニウム(Al)及びこの組み合わせからなる群から選択された材質を利用して包装材を製造することができる。より具体的には、PVDC−Al、PCTFE−Al、PVC−Al+Al、PP−Al、PVC−Al、PO−Al、PO−Al−Alなどの多様な組み合わせからなる材質を利用して包装材を製造することができる。
本発明で使われるガラス、HDPE、PP、PVC、PVDC、PCTFE、COP、COC、PO及びAlは、薬学的分野において医薬用物品の包装に通常使われるものであってもよい。例えば、前記HDPEは、重量平均分子量が約50,000ないし150,000で、密度が約0.941g/cmないし0.965g/cmであってもよい。前記PPは、重量平均分子量が約200,000ないし600,000であってもよく、前記PVCは、分子量分布(Mw/Mn)が約1.7ないし2.0で、密度が約1.16g/cmないし1.35g/cmであってもよい。前記PVDCは、密度が約65g/cmないし1.72g/cmであってもよく、前記PCTFEは、比重が約2.12であってもよく、前記PO、COP及びCOCは、密度が約1.02g/cm以下であってもよい。
デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形は、前述した約38℃及び約90%の相対湿度で約0.005g/m/日ないし約0.75g/m/日の水蒸気透過率を有する包装材に保管する時、剤形の性状、カプセルの崩解速度及び薬物の湧出率が安定的に維持される。薬物の効能が湧出率及び剤形の崩解速度と密接な関連性がある点を考慮する時、本発明の包装材を使用してデュタステリド−含有経口用軟質カプセル剤形の薬理的特性を長い間維持できるという点はとても画期的である。
本発明による包装材は、包装容器を構成する材料で使われてもよい。本発明による包装材を利用して製造できる容器としては、瓶、ブリスターまたはポーチを挙げることができる。
例えば、前記瓶は、HDPE材質の瓶からなってもよい。前記ブリスターは、PVC、PVDC、PCTFE、PP、PE、COP、COC、PO、Al及びこの組み合わせからなる群から選択される1種または2種以上の材質を含む上板と、Al材質を含む下板からなってもよい。前記上板及び/または下板は、単一構造であるか、または2重以上の構造を有することができる。前記ブリスターがPVC材質を使用する場合には、PVCを単独で使用せずに、PVDC、PCTFE、PP、PE、COP、COC、PO、Al及びこの組み合わせからなる群から選択される1種または2種以上の材質を接合して使用するか、または前記ブリスターをポーチに密封、または前記PVC上板をAl材質のフィルムで覆う形態で使用することが好ましい。
具体的に、前記ブリスターは上板がAl材質を含んで下板がAl材質を含むもの、上板がPO材質を含んで下板がAl材質を含むもの、上板がPVDC材質を含んで下板がAl材質を含むもの、または上板がPCTFE材質を含んで下板がAl材質を含むものであってもよい。この時、前記POは、上板の形状を維持するために含まれることのできる高分子であって、POの代わりにPVC、PP、PE、COP、COCなどの材質が使用されてもよい。さらに、前記ブリスターの上板は、PVCまたはPOなどの材質のフィルムを第1層にして、その上に第2層としてAl、PVDCまたはPCTFEがコーティングまたはフィルム形態で接合されたAl−PVC、PVDC−PVC、PCTFE−PVCまたはAl−PO、PVDC−PO、PCTFE−POなどの2重構造(duplex)であってもよい。または、ブリスターの容易な成形及びフィルム間の接着力を高めるために、PVCフィルム上にPVDC−PE、PVDC−PPまたはPCTFE−PEがコーティングまたはフィルム形態で接合されたPVDC−PE−PVC、PVDC−PP−PVC、PCTFE−PE−PVCなどの3重構造(triplex)であってもよく、または、それ以上の構造であってもよい。一方、前記ブリスターの上板は、PVCなどの材質のフィルムをAlなどの材質のフィルムで覆う形態であってもよい。さらに、前記PVCは、PP、PE、COP、COC、POなどの材質が代わりに使われてもよい。
本発明の一つの具体例として、前記ブリスターの上板が第1層及びこの上部に接合された第2層の2重構造を有し、前記第1層の材質がポリオレフィン(PO)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、シクロオレフィンポリマー(COP)、またはシクロオレフィンコポリマー(COC)で、前記第2層の材質がアルミニウム(Al)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、またはポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)であってもよい。
また、本発明の一つの具体例としては、前記ブリスターがポリ塩化ビニル(PVC)材質の上板と、アルミニウム(Al)材質を含む下板からなって、さらにアルミニウム(Al)材質のポーチに密封されたものであってもよいが、これに限定されない。
本発明の一つの具体例としては、前記ブリスター上板の厚さは、50μmないし600μmであってもよく、具体的には75μmないし600μm、100μmないし500μmまたは150μmないし400μmであってもよい。
本発明の一つの具体例としては、前記PVCフィルムの厚さは15μmないし500μmであってもよく、詳しくは15μmないし300μm、30μmないし300μm、または30μmないし250μmであってもよい。この時、前記厚さの範囲に該当するPVCフィルムを含む2重構造、または3重構造全体の厚さは、100μmないし600μmであってもよく、詳しくは150μmないし600μm、150μmないし500μm、または150μmないし400μmであってもよい。
また、前記Alの厚さは、10μmないし100μm、15μmないし85μm、または15μmないし70μmであってもよく、詳しくは15μmないし50μm、または10μmないし40μm、より詳しくは15μmないし30μmであってもよい。
さらに、前記ポーチは、ブリスター包装後にさらに密封するための容器であって、例えば、アルミニウム材質のフィルムを使って前記ブリスター包装材をさらに密封するものであってもよい。
本発明は、また、38℃及び90%の相対湿度で0.005g/m/日ないし0.75g/m/日の水蒸気透過率を有する包装材で構成される包装容器;及び前記包装容器の中に含まれたデュタステリド−含有経口用軟質カプセル剤形を含む医薬用物品を提供する。前記包装材及び包装容器は、前述したとおりである。
一方、前記軟質カプセル剤形は、充填内容物及び軟質カプセル被膜で構成されてもよい。
前記充填内容物は、活性成分としてデュタステリドを含み、前記デュタステリド以外にオイル及び界面活性剤を含むことができる。
前記オイルは、脂肪酸と、1価ないし3価アルカノールのエステル化合物、例えば、モノグリセリド、ジグリセリド及びトリグリセリド;及び遊離脂肪酸、またはこれらの混合物であってもよいが、これに制限されない。
前記界面活性剤は、ポリソルベート20、40、60及び80を含むポリソルベート類、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、Span(登録商標)20、40、60、65、80、85)、ポリオキシルヒマシ油のようなヒマシ油類、クレモフォール(Cremophor(登録商標))または、水素化されたクレモフォールのように置換されたヒマシ油類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体類、カプリル酸/カプリン酸モノ−またはジ−グリセリド類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体などであってもよく、本発明の一つの具体例としては、ポロキサマー407であってもよいが、これに制限されない。
前記デュタステリドは、充填内容物の総量を基準にして、0.1ないし1重量%の量で使用されてもよく、好ましくは、0.3ないし0.7重量%の量で使用することができるし、より好ましくは、0.4ないし0.6重量%の量で使用されてもよい。さらに、前記オイルは、充填内容物の総量を基準にして、50ないし98重量%の量で使用されてもよく、好ましくは、60ないし96重量%の量で使用することができるし、より好ましくは、65ないし95重量%の量で使用されてもよい。また、前記界面活性剤は、充填内容物の総量を基準にして、1ないし40重量%の量で使用されてもよく、好ましくは、4ないし40重量%の量で使用されてもよく、より好ましくは、4ないし35重量%の量で使用されてもよい。
また、前記充填内容物に酸化防止剤などの薬剤学的に許容される添加剤をさらに含ませることができる。
前記酸化防止剤は、親油性のトコペロール及びジブチルヒドロキシトルエン;親水性のアスコルビン酸、亜硫酸ナトリウム、及びピロ亜硫酸ナトリウムなどを使用することができる。
前記酸化防止剤は、充填内容物の総量を基準にして、0.05ないし0.5重量%の量で使用されてもよい。
前記軟質カプセル被膜は、コハク酸ゼラチン、可塑剤及び架橋形成抑制剤を含むことができる。
前記コハク酸ゼラチンは、アルカリ処理をして得たゼラチンを無水コハク酸と反応させて得ることができるし、一般ゼラチンのアミノ基(−NH3+)をサクシニル化(succinylation)してカルボキシル基(−COOH)で置換した形態の化学的構造を有する。したがって、アミノ酸の間の架橋を形成しないので、デュタステリドの湧出を向上させることができる。前記コハク酸ゼラチンは、軟質カプセル被膜の総量を基準にして、50ないし90重量%、具体的には60ないし75重量%の量で使用されてもよい。
本発明による軟質カプセルの基剤として使われる可塑剤は、コハク酸ゼラチンに弾性力を付与してコハク酸ゼラチンの硬化現象を防止し、柔軟性を維持する役割をする。前記可塑剤の例としては、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、糖アルコール、単糖類、二糖類、オリゴ糖類などを挙げることができるし、これらは単独でまたは2種以上を混合して使用されてもよい。前記可塑剤は、軟質カプセル被膜の総量を基準にして、5ないし45重量%、具体的には20ないし40重量%、さらに具体的には23ないし37重量%の量で使用されてもよい。
本発明による軟質カプセルの基剤として使われる架橋形成抑制剤は、一般的にゼラチンの間の架橋を阻むために使用し、本発明の場合、コハク酸ゼラチンのカルボキシル基で置換されない部分に作用して架橋を抑制する役割をする。前記架橋形成抑制剤の例としては、グリシン、クエン酸などを挙げることができるし、これらは単独でまたは2種以上を混合して使用されてもよい。前記架橋形成抑制剤は、軟質カプセル被膜の総量を基準にして、0.5ないし5重量%の量で使用されてもよく、好ましくは、軟質カプセル被膜の総量を基準にして0.5ないし4重量%の量で使用されてもよく、より好ましくは、軟質カプセル被膜の総量を基準にして0.7ないし3重量%の量で使用されてもよい。前記架橋形成抑制剤が前記範囲内で使われれば、軟質カプセル剤形の崩解時間及び湧出率を目的とする範囲で調節することに有利である。
本発明による軟質カプセルは、前述した包装材を使用した包装容器へ保管する時、約37℃±0.5℃、2%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)含有0.1Nの塩酸溶液900mlを湧出液とし、米国薬典湧出試験法2法(パドル法)の装備を用いて75rpmの条件で湧出試験を行う場合、活性成分であるデュタステリドが10分で20%以下に湧出され、15分で50%以上に湧出されることを特徴とする。具体的には、10分で15%以下、10%以下または8%以下で湧出され、15分で55%以上または60%以上に湧出されることを特徴とする(試験例2参照)。
また、本発明による軟質カプセルは、前述した包装材を使用した包装容器へ保管する時、大韓薬典一般試験法崩解試験法のうち、一般放出製剤試験法に従って試験を行う場合、5ないし7分、具体的には5ないし6分の崩解時間を有することを特徴とする(試験例4参照)。
したがって、本発明による軟質カプセル剤形は、38℃及び90%の相対湿度で0.005g/m/日ないし0.75g/m/日の水蒸気透過率を有する包装材で包装されることで、薬物の湧出安定性及び剤形の崩解安定性が長期間維持されるところ、デュタステリドの保管に有用に使用されることができる。
以下、本発明を下記実施例によって、より詳しく説明する。ただし、下記実施例は、本発明を例示するためのものであって、本発明の範囲はこれらに限定されない。
製造例1:デュタステリドを含む軟質カプセル剤形の製造
<カプセル充填内容物の製造>
下記表1に記載された含量を利用し、デュタステリド(MSN Laboratories Ltd)をカプムル(Capmul(登録商標))MCMオイル(Abitech)に溶解した後、残りの成分を順次に添加して溶かすことにより、自己乳化液を得た。
<軟質カプセル被膜の製造>
下記表1で記載された含量を利用し、グリセリン、グリシン及び精製水をゼラチン溶解タンクに入れてホモミキサーで均質に懸濁させた後、ここにコハク酸ゼラチンと精製水を入れて湿潤させた。
前記製造された充填内容物を大韓薬典製剤総則のうち、軟質カプセル項の製造方法にしたがって、軟質カプセル成形機(ボチァン、BCM−GB)を使用して軟質カプセルに同量の内容物を充填し、軟質カプセル剤形を製造した。この時、軟質カプセルの成形前状態のゼラチン固体シート(sheet)を調整して成形した後、被膜厚さを0.8mmに調整した。
Figure 2019502606
実施例1ないし14及び比較例1ないし4:デュタステリド−含有軟質カプセル剤形の多様な包装材での包装及び水蒸気透過率測定
前記製造例1で製造されたデュタステリドを含んだ軟質カプセルを下記表2で記載されたように、Al−Al、HDPE、PVDC−Al、PCTFE−Al、PVC−Al+Al、LDPE、PP−Al及びPVC−Al素材の包装材を利用して、ブリスター、瓶、ポーチなどの形態で包装した。
前記Alは、TEKNILID 1207(Tekniplex社)、HDPEはDB161(Duma社)、PVDCはTEKNIFLEX(登録商標)VDC250−40(Tekniplex社)、PCTFEはTEKNIFLEX(登録商標)VA1060(Tekniplex社)、TEKNIFLEX(登録商標)VA10200(Tekniplex社)、PVCはPureTherm(登録商標)1001C(Tekniplex社)、LDPEはVP020/002(Vivek polymer社)、PPはTEKNIFLEX(登録商標)PP250(Tekniplex社)を使用した。
下記表2において、実施例1は、厚さ50.8μmのPO材質の可塑性接合部フィルム上に厚さ25.4μmのAlが接合された上板と、厚さ25μmのAl材質の下板からなるブリスター(Blister)で包装された医薬用物品である。実施例2は、厚さ508μm、密度0.960g/cmのHDPE材質からなる瓶(Bottle)で包装された医薬用物品である。実施例3は、厚さ250μmのPVC材質のフィルム上に40g/m(単位面積当たり塗布量)のPVDCが接合された上板と、厚さ25μmのAl材質の下板からなるブリスターで包装された医薬用物品である。実施例4は、厚さ254μmのPVC材質のフィルム上に厚さ15μmのPCTFEがフィルム形態で接合された上板と、厚さ25μmのAl材質の下板からなるブリスターで包装された医薬用物品である。実施例5は、厚さ254μmのPVC材質のフィルム上に厚さ51μmのPCTFEがフィルム形態で接合された上板と、厚さ25μmのAl材質の下板からなるブリスターで包装された医薬用物品である。実施例6は、厚さ250μmのPVC材質の上板と、厚さ25μmのAl材質の下板からなるブリスター包装にAl材質のフィルムで密封された医薬用物品である。
さらに、比較例1は、厚さ1,500μm、密度0.920g/cmのLDPE材質からなる瓶で包装された医薬用物品である。比較例2は、厚さ250μmのPP材質の上板と厚さ25μmのAl材質の下板からなるブリスターで包装された医薬用物品である。比較例3は、厚さ250μmのPVC材質の上板と、厚さ25μmのAl材質の下板からなるブリスターで包装された医薬用物品である。比較例4は、包装材なしに軟質カプセルを大気中に露出した状態の医薬用物品である。
その後、前記軟質カプセル剤形含有医薬用物品に対して、米国薬典Container−Permeation項のSingle unit containers and unit−does containers for capsules and tablets method II法を利用して、38℃及び90%の相対湿度で1日間水蒸気透過率(WVTR)を測定し、その結果を表2に示した。
Figure 2019502606
さらに、前記表2で記載された包装材の他にも下記表3で記載したように、前記製造例1で製造されたデュタステリドを含んだ軟質カプセルを多様な形態の包装材を利用してブリスター形態で包装し、医薬用物品を製造した。
下記表3において、実施例7は、厚さ250μmのPVC材質のフィルムを厚さ25μmのAlフィルムが覆う形態の上板と、厚さ25μmのAl材質の下板からなるブリスターで包装された医薬用物品である。この時、実施例7のPVC材質のフィルムの代わりにPP、PE、COC、COP、POなどの材質のフィルムが使用されてもよい。
さらに、実施例8ないし10は、PVC材質のフィルム上に接合されたPVDC材質の単位面積当たり塗布量を除いて、実施例3と同様の方法で製造された医薬用物品であり、実施例11ないし14は、PVC材質のフィルム上に接合されたPCTFE材質のフィルム厚さを除いて、実施例4と同様の方法で製造された医薬用物品である。
その後、前記軟質カプセル剤形含有医薬用物品に対して、前記と同一の方法で水蒸気透過率(WVTR)を測定し、その結果を下記表3に示した。
Figure 2019502606
前記表2及び3の結果で分かるように、実施例の包装材は、0.005g/m/日ないし0.75g/m/日の水蒸気透過率を示す一方、比較例の包装材は、0.80g/m/日以上と測定されるか、または測定が不可能であった。
比較例5ないし10:相違する活性薬物−含有軟質カプセル剤形の多様な包装材での包装及び水蒸気透過率測定
デュタステリドの代りに同量のフィナステリド(Finasteride)またはタムスロシン(Tamsulosin)を使用することを除いて、製造例1の方法と同様に行って、活性薬物が異なる軟質カプセル剤形を製造した。
さらに、前記軟質カプセル剤形を下記表4で記載したように、Al−Al、HDPE及びPVC−Al素材の包装材を利用し、ブリスター、瓶などの形態で包装して医薬用物品を製造した。比較例5及び8は、活性成分を除いて実施例1と同様の包装材及び包装形態の医薬用物品であり、比較例6及び9は、活性成分を除いて実施例2と同様の包装材及び包装形態の医薬品物品であり、比較例7及び10は、活性成分を除いて比較例3と同様の材質の上板及び下板からなるブリスターで包装された医薬用物品である。
その後、前記軟質カプセル剤形を含む医薬用物品に対して、実施例1の方法と同一に行って水蒸気透過率を測定した。その結果を下記表4に示した。
Figure 2019502606
前記表4のように、フィナステリドまたはタムスロシン−含有軟質カプセル剤形を含む医薬用物品は、包装材の種類によって0.005g/m/日ないし3.10g/m/日の範囲の多様な水蒸気透過率を示した。
試験例1:包装材による剤形の性状安定性評価
実施例1及び比較例3のそれぞれの医薬用物品を40℃、相対湿度(RH)75%の条件、または40℃、RH90%の条件下で、それぞれ6ヶ月または4週間保管した後、軟質カプセル剤形の性状変化様相を観察し、その結果を図1及び図2に示した。
図1は、40℃、RH75%下で6ヶ月間医薬用物品を保管した後、剤形の性状変化を観察した写真で、図2は、40℃、RH90%下で4週間医薬用物品を保管した後、剤形の性状変化を観察した写真である。
図1及び図2を参照すれば、本発明による水蒸気透過率を有する包装材を使用した実施例の医薬用物品に含まれた剤形は、6ヶ月及び4週後にも初期性状を維持している一方、比較例の医薬用物品に含まれた軟質カプセル剤形は、初期の性状を維持できないことが分かる。
試験例2:包装材による薬物の湧出安定性評価
実施例1ないし6及び比較例1ないし4のそれぞれの医薬用物品を40℃、相対湿度(RH)75%下で0ヶ月(初期)、3ヶ月または6ヶ月間保管した。以後、米国薬典湧出第2法(パドル法)にしたがって、回転速度75rpm及び湧出液として0.1Nの塩酸900mLに溶解された2%のラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を使用し、湧出試験を実施した後、5、10、15、30、45及び60分にそれぞれ検液を取って、デュタステリドの湧出率を確認した。各実施例及び比較例の医薬用物品に対し、40℃、RH75%の条件下で0ヶ月間保管(初期)したものは「0M」、3ヶ月間保管したものは「3M」、6ヶ月間保管したものは「6M」の記号を付してそれぞれ称する。結果を下記表5ないし7、及び図3(0ヶ月保管)及び図4(6ヶ月保管)に示した。
Figure 2019502606
Figure 2019502606
Figure 2019502606
表5ないし7、及び図3及び4に示したように、0.75g/m/日以下の水蒸気透過率を有する包装材を使用した実施例1ないし6の場合、包装状態及び保管期間にかかわらず、一定の湧出率を示した。これに対し、包装材を使わない比較例4の場合は、ゼラチン軟質カプセルが溶けて湧出が不可能であったため、追加試験を行わなかった。0.80g/m/日以上の水蒸気透過率を有する包装材を使用した比較例1ないし3の場合、包装状態によって異なるが、RH75%、40℃の条件下で6ヶ月間保管した後、10分以内に急に湧出が速くなって、最終湧出率が初期値に対比して減少することを確認した。
このような現状の原因を把握するために、実施例1−6Mと比較例3−6Mの軟質カプセル剤形に対して、それぞれ沈殿発生有無(肉眼観察)、軟質カプセル水分(大韓薬典乾燥減量法)、内用液水分(Karl fischer)及び含量値を測定し、その結果を表8に示した。
Figure 2019502606
実験の結果、実施例1−6Mは、比較例3−6Mより軟質カプセル水分及び内用液水分の含量が少なかったし、沈殿が発生しないことを確認することができた。一方、比較例3−6Mは、軟質カプセル基材の水分増加によって、初盤の湧出速度が速くなったし、軟質カプセルの内用液水分が実施例1−6Mに比べて約1.88倍増加すると同時に、沈殿が発生することを確認した。この点から、包装材の水分透過率によって剤形の性状及び薬物の湧出安定性に問題が発生し得ることが分かるし、ひいては、包装材の水分透過率が0.75g/m/日以下である時、水分浸透による主成分の析出を防いで、優れた生体利用率を維持できることが分かる。
試験例3:相違する活性薬物−含有軟質カプセル剤形の安定性評価
実施例1及び2、及び比較例3、比較例5ないし10の医薬用物品を40℃、RH90%の条件下で、それぞれ0週(初期)、または4週間保管した後、軟質カプセル剤形に対して、それぞれ沈殿発生有無(肉眼観察)、軟質カプセル水分(大韓薬典乾燥減量法)、内用液水分(Karl fischer)及び含量値を測定した。
各実施例及び比較例の医薬用物品に対して、40℃、RH90%の条件下で、0週間保管(初期)したものは「0W」、4週間保管した保管したものは「4W」の記号を付けてそれぞれ称する。結果を下記表9及び10に示した。
Figure 2019502606
Figure 2019502606
前記表9及び10から見て、フィナステリドまたはタムスロシンを含む軟質カプセルの場合、内用液の水分量が増加しても沈殿が発生しないことを確認した。一方、デュタステリドを含む軟質カプセルの場合には、他の薬物と違って水分透過度が0.80g/m/日以上の包装材を使用した比較例3のみで沈殿が発生した。これはデュタステリドの水に対する溶解度が他の主成分に比べて非常に低いためだと考えられ、これを通じて、デュタステリドを含む軟質カプセルの場合、包装材の水分透過度がもっと重要な要素であることを確認した。
試験例4:包装材による崩解安定性評価
実施例1ないし6及び比較例1ないし4の医薬用物品を40℃、RH90%の条件下で、0週(初期)、2週、または4週間それぞれ保管した。以後、それぞれの軟質カプセル剤形に対して大韓薬典一般試験法崩解試験法の中で、一般放出製剤試験法にしたがって、精製水で各剤形の崩解時間を測定した。具体的に、崩解時間は検体の残留物がガラス管の中にない時、またはガラス管の中にあっても明らかに原型を表さない軟質の物質である時、または不溶性の製被またはカプセル被膜の断片である時、検体が崩解されたと判断して崩解時間を決定した。各実施例及び比較例の医薬用物品に対して、40℃、RH90%の条件下で、0週間保管(初期)したものは「0W」、2週間保管したものは「2W」、4週間保管したものは「4W」の記号を付けてそれぞれ称する。前記結果を下記表11ないし13及び図5に示した。
Figure 2019502606
Figure 2019502606
Figure 2019502606
表11ないし13及び図5に示したように、0.75g/m/日以下の水蒸気透過率を有する包装材を使用した実施例1ないし6の場合、包装状態と保管期間にかかわらず、一定した崩解時間を示した。これに比べて、0.80g/m/日以上の水蒸気透過率値を有する包装材を使用した比較例1ないし3の場合、包装材の材質と包装形態によって異なるが、温度40℃及び相対湿度90%の条件で4週間保管する時、デュタステリド軟質カプセルの崩解時間が70%水準へと減少することを確認した。
試験例5:包装材による保管期間別軟質カプセルの水分量測定
実施例1ないし6及び比較例1ないし4の医薬用物品を初期、2週及び4週間それぞれ保管した後、それぞれの軟質カプセル剤形の水分量を大韓薬典乾燥減量法にしたがって測定した。結果を下記表14及び図6に示した。
Figure 2019502606
前記表14及び図6に示したように、比較例1ないし4の軟質カプセル剤形は、2週保管した後、軟質カプセル剤形の水分量が8.6%以上と上がりながら崩解速度が急激に増加し始めた。前記の結果から見て、デュタステリドを含む経口用軟質カプセル剤形用包装材として水蒸気透過率が0.75g/m/日以下のものを使えば、軟質カプセルの水分量増加の抑制効果が優秀であることが分かる。

Claims (14)

  1. デュタステリド、オイル及び界面活性剤を含む経口用軟質カプセル剤形用包装材であって、
    前記包装材が38℃及び90%の相対湿度で0.005g/m/日ないし0.75g/m/日の水蒸気透過率を有することを特徴とする、包装材。
  2. 前記包装材がガラス、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、ポリオレフィン(PO)、アルミニウム(Al)及びこの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の包装材。
  3. 前記包装材が瓶、ブリスター及びポーチからなる群から選択される包装形態を有することを特徴とする、請求項1に記載の包装材。
  4. 前記ブリスターがポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、ポリオレフィン(PO)、アルミニウム(Al)及びこの組み合わせからなる群から選択される材質を含む上板と、アルミニウム(Al)材質を含む下板からなることを特徴とする、請求項3に記載の包装材。
  5. 前記上板が2重以上の構造を有することを特徴とする、請求項4に記載の包装材。
  6. 前記上板が第1層及びこの上部に接合された第2層の2重構造を有し、
    前記第1層の材質がポリオレフィン(PO)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、シクロオレフィンポリマー(COP)、またはシクロオレフィンコポリマー(COC)で、前記第2層の材質がアルミニウム(Al)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、またはポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)であることを特徴とする、請求項5に記載の包装材。
  7. 前記ブリスターがポリ塩化ビニル(PVC)材質の上板と、アルミニウム(Al)材質を含む下板からなり、さらにアルミニウム(Al)材質のポーチに密封されたことを特徴とする、請求項4に記載の包装材。
  8. 前記ブリスターの上板が50μmないし600μmの厚さを有することを特徴とする、請求項4ないし7のいずれか一項に記載の包装材。
  9. 前記ポリ塩化ビニル(PVC)が15μmないし300μmの厚さを有することを特徴とする、請求項4ないし7のいずれか一項に記載の包装材。
  10. 前記アルミニウム(Al)が10μmないし100μmの厚さを有することを特徴とする、請求項4ないし7のいずれか一項に記載の包装材。
  11. 前記ポーチがアルミニウム(Al)材質を含む形態からなることを特徴とする、請求項3に記載の包装材。
  12. 38℃及び90%の相対湿度で0.005g/m/日ないし0.75g/m/日の水蒸気透過率を有する包装材で構成された包装容器;及び前記包装容器の中に含まれたデュタステリド−含有経口用軟質カプセル剤形を含む、医薬用物品。
  13. 前記デュタステリド−含有経口用軟質カプセル剤形が37℃±0.5℃の2%ラウリル硫酸ナトリウム含有0.1Nの塩酸溶液900mlを湧出液とし、米国薬典湧出試験法2法(パドル法)の装備を使用して75rpmで湧出試験を行う場合、デュタステリドが10分で20%以下、15分で50%以上湧出されることを特徴とする、請求項12に記載の医薬用物品。
  14. 前記軟質カプセルが大韓薬典一般試験法崩解試験法の中で一般放出製剤試験法にしたがって試験を行う時、5ないし7分の崩解時間を有することを特徴とする、請求項12に記載の医薬用物品。
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