JP2019219982A - Icタグ、icタグ一体型樹脂成型品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂成型品と一体化されたときに高い強度を有するICタグを提供する。【解決手段】ICチップ1と、ICチップ1に接続されたアンテナ2と、ICチップ1とアンテナ2とを挟み、熱硬化性樹脂が含浸された樹脂含浸紙3と、を有する。樹脂含浸紙3は、アンテナ2の周囲を囲むように形成された溶着部4を含み、溶着部4においては、対向する樹脂含浸紙3に含まれる熱硬化性樹脂が溶着されている。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、例えば飲食店で用いられる食器の個体識別管理に用いられるICタグ、ICタグ一体型樹脂成型品およびその製造方法に関する。
従来、回転寿司や食堂において提供される料理の食器にICタグを設け、ICタグが有する鮮度管理や料金等の情報を用いて食器の固体識別管理が行われている。ICタグは、例えば食器等の樹脂成型品の裏面側に張り付けられたり、同時成形により樹脂成形品内に封入されたりしている。
特開2007−65461号公報 特開2013−215367号公報
しかしながら、成形後の樹脂成型品の裏面にICタグを貼付する場合、貼付する樹脂成型品にICタグの接着工程が必要となり、製造工程が煩雑化した。また、貼付するICタグを保護するためにICタグを保護シート等で覆う必要もあった。さらに、貼付されたICタグが、樹脂成型品の洗浄時等に剥がれ落ちる可能性もあった。
樹脂成型品の内部にICタグを封入する場合、既存の金型を用いることができず、ICタグを封入するために金型を新規に作成する必要があるため、製造コストが増加していた。また、ICタグを樹脂により挟み込むために、金型に成形材料を入れて加圧および加熱する1次成形を2度行う必要があり、製造工程が煩雑化した。さらに、ICタグを封入するための空間が樹脂成型品の内部に生じることになるため、樹脂成型品の強度を低下させる恐れがあった。
本発明は、上記のような問題点を解決するために提案されたものである。本発明の目的は、樹脂成型品と一体化されたときに高い強度を有するICタグを提供することである。また、高い強度を有するICタグ一体型樹脂成型品およびその製造方法を提供することも、本発明の目的の一つである。
本発明のICタグは、次の構成を有する。
(1)ICチップと、前記ICチップに接続されたアンテナと、前記ICチップと前記アンテナとを挟み、熱硬化性樹脂が含浸された樹脂含浸紙と、を有する。
(2)前記樹脂含浸紙は、前記アンテナの周囲を囲むように形成された溶着部を含み、前記溶着部においては、対向する前記樹脂含浸紙に含まれる熱硬化性樹脂が溶着されていても良い。
また、本発明の樹脂成型品は、上記(1)または(2)のICタグが一体化された樹脂成型品であって、次の構成を有する。
(3)前記樹脂成型品は、熱硬化性樹脂を含み、前記ICタグの表面と、前記樹脂成型品の表面とが、面一である。
(4)前記ICタグの樹脂含浸紙に含浸された熱硬化性樹脂と、前記樹脂成型品が含む熱硬化性樹脂とが同一であっても良い。
(5)前記ICタグの樹脂含浸紙に含浸された熱硬化性樹脂と、前記樹脂成型品が含む熱硬化性樹脂とが、ともにメラミン樹脂であっても良い。
また、本発明の樹脂成型品の製造方法は、上記(1)または(2)のICタグが一体化された樹脂成型品の製造方法であって、次の工程を有する。
(6)金型に前記樹脂成型品の成形材料を入れて加熱する1次成形工程。
(7)前記1次成形工程の途中で、前記ICタグを前記成形材料に載置するICタグ一体化工程。
(8)前記ICタグ一体化工程では、前記成形材料が固化する直前に、前記ICタグを前記成形材料に載置されても良い。
(9)前記1次成形工程の前に、前記樹脂成型品の成形材料を加熱する予備加熱工程をさらに有していても良い。
本発明によれば、少ない製造工程で樹脂成型品と一体化することが可能なICタグを提供することができる。また、高い強度を有するICタグ一体型樹脂成型品およびその製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るICタグの構成を示す図であり、(a)は上面図、(b)は断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るICタグが一体化された樹脂成型品の底面図である。 本発明の第1の実施形態に係るICタグが一体化された樹脂成型品の底面の写真である。 本発明の第1の実施形態に係るICタグが一体化された樹脂成型品の製造方法を説明するための図であり、(a)および(b)が一次成形工程、(c)および(d)がICタグ一体化工程を示す。
[1.構成]
(ICタグ)
以下、本発明の実施形態に係るICタグについて図面を参照しつつ説明する。図1(a)および(b)は、本実施形態のICタグ100の構成を示す上面図および断面図である。ICタグ100は、ICチップ1、アンテナ2、および樹脂含浸紙3を含む。ICタグ100は、不図示のリーダライタにより情報の読み取りや書き込みが無線通信にて行われるように構成されている。
ICチップ1は、半導体上に形成された集積回路であり、例えば不図示の記憶部、送信部、受信部を有する。ICチップ1の受信部は、アンテナ2を介して供給される電力により、リーダライタが送信したデータを受信可能に構成されている。受信したデータは記憶部に保存可能である。また、ICチップ1の送信部は、記憶部に格納されている情報をリーダライタに送信可能に構成されている。本実施形態のICタグ100は、後述の通り樹脂成型品と一体化されることを想定しているため、小型化の観点からICチップ1は、例えば1mm角で厚さ0.16mmとすることが好ましい。ただし、ICチップ1のサイズや形状はこれに限定されない。
アンテナ2は、リーダライタと無線通信によりデータの送受信を行うための空中線である。通信に利用する無線周波数は、任意の周波数を用いればよい。アンテナ2は、例えば0.085mmの金属製のワイヤが巻回されてなるコイルである。金属製のワイヤとしては、アルミニウムや銅のワイヤを用いることができる。アンテナ2にリーダライタのコイル状アンテナ等を近づけると、リーダライタからの電磁波や電波により発電しICチップ2が駆動される。
本実施形態のICタグ100は、後述の通り樹脂成型品と一体化されることを想定しているため、小型化の観点から直径22.5mm程度のアンテナ2を用いることが好ましい。ただし、アンテナ2のサイズはこれに限定されず、通信距離等を考慮の上、適切なサイズのアンテナを選択すると良い。なお、図1の例では、ワイヤが真円形状に巻回されたアンテナ2を使用しているが、楕円や矩形等、他の形状のアンテナ2を用いても良い。
本実施形態のICタグ100は、上記ICチップ1とアンテナ2とを挟むように設けられた樹脂含浸紙3を有している。すなわち、ICチップ1とアンテナ2は、樹脂含浸紙3に封入されている。樹脂含浸紙3は、紙に樹脂が含浸されたものである。紙は、吸水性が高いものであれば適用することができるが、例えば、セルロース繊維、合成織物、不織繊維、マイクロファイバー、ナノファイバー、セルロース等を用いると良い。特に、例えば天然パルプ繊維を原料とするオーバーレイ原紙は、樹脂の含浸性に優れているため好適である。
樹脂は、熱硬化性を有する樹脂であり、例えばメラミン樹脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂を用いると良い。樹脂含浸紙3は、例えば濃度40〜60wt%のメラミン水溶液に、紙を20〜40分程度含浸後、1〜2分程度乾燥させたものを用いることができる。
なお、図1の例では、矩形の樹脂含浸紙3を図示しているが、樹脂含浸紙3の形状はこれに限定されない。樹脂含浸紙3は、ICチップ1およびアンテナ2が封入できるように、アンテナ2の外形より広い面積を有していればよい。樹脂含浸紙3には、以下に説明するようにアンテナ2の周囲を囲むように溶着部4が形成されていてもよい。そのため、溶着部4が形成可能となるようにアンテナ2の外周側に所定の空間を有していることが好ましい。
例えば、ICタグ100は、ICチップ1とアンテナ2が、2枚の樹脂含浸紙3の間に封入されていても良い。具体的には、図1(b)に示す通り、下層となる樹脂含浸紙3aの上に、ICチップ1およびアンテナ2が載置され、その上に上層となる樹脂含浸紙3bが載置されている。このように各部材を配置した上で、アンテナ2の周囲に焼きごて等をプレスして加熱することで、対向する樹脂含浸紙3a、3bにおいて溶着部4が形成されている。
樹脂含浸紙3aおよび3bに含まれる熱硬化性樹脂は、加熱されることにより一部が溶解し、その後、樹脂含浸紙3aの熱硬化性樹脂と、樹脂含浸紙3bの熱硬化性樹脂とが混ざり合った状態で硬化して溶着部4が形成される。このようにして焼きごて等により加熱された部分の樹脂含浸紙3aと3bとは、互いに溶着される。なお、焼きごての温度や押下時間は、溶着部4による十分な溶着が実現でき、かつ溶着部4において変色が生じない温度および時間とすることが好ましい。
図1(a)の例では、矩形の樹脂含浸紙3の4辺のそれぞれに沿うように、直線状の焼きごてによりプレスした例を示している。各辺に沿う1本の溶着部は、その両端部において、直交する方向に延びる2本の溶着部とそれぞれ交差可能な長さを有している。そのため、4辺の溶着部により矩形の溶着部4が形成されている。ただし、溶着部4の形状はこれに限定されず、アンテナ2の形状に合わせた円形としても良い。また、溶着部4は、円形や矩形の焼きごてを樹脂含浸紙3にプレスすることで、一度に形成してもよい。
また、溶着部4の作成のために押し付ける焼きごての熱によりアンテナ2を傷つけないためにも、溶着部4とアンテナ2の外周との間には、ある程度の空間が必要となる。ただし、溶着部4とアンテナ2の外周との空間は、6〜7mm以下であることが好ましい。空間が10mmを超えると、溶着部4により画成される空間の中で、ICチップ1およびアンテナ2が必要以上に移動し、破損の原因となる可能性があるからである。
(樹脂成型品)
以上のようなICタグ100が一体化された樹脂成型品200について、図2を参照しつつ説明する。樹脂成型品200は、熱硬化性を有する樹脂を用いて成形された食器等の成型品である。熱硬化性樹脂としては、例えばメラミン樹脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂を用いると良い。
また、樹脂成型品200が含む熱硬化性樹脂は、ICタグ100の樹脂含浸紙3に含浸されている熱硬化性樹脂と同一であることが好ましい。ICタグ100と樹脂成型品200が同一の熱硬化性樹脂を用いていると、一体成型時の相性が良くなるからである。なお、樹脂成型品200は、熱硬化性樹脂に加え、パルプ材や硬化剤等、他の材料を含むことができる。
以下の例では、樹脂成型品200について、食堂や回転寿司店等で用いられる食器を例として説明する。樹脂成型品200は、食器の裏面の中央位置において、ICタグ100が一体化されている。一体成型時において、樹脂含浸紙3は、樹脂含浸紙3に含まれる熱硬化性樹脂が加熱されることにより溶解し、その後、樹脂成型品200の熱硬化性樹脂と混ざり合った状態で硬化して硬化部5となる。なお、ICタグ100の溶着部4は再度溶解してから硬化するため、樹脂成型品200と一体化されたICタグ100においては、溶着部4は消失する。
図3に、樹脂成型品200である食器の裏面の拡大写真を示す。図3からも明らかな通り、食器の裏面の表面と、ICタグ100の表面と、の境界部分は面一であり、段差等がなくフラットな状態である。つまり、ICタグ100は、樹脂成型品200の内部に埋没しておらず、樹脂成型品200の表面において一体化されている。従って、ICタグ100に含まれるICチップ1とアンテナ2は、視認可能な状態である。
ただし、ICチップ1とアンテナ2は、樹脂含浸紙3に封入されていることから、食器の裏面の表面と面一となっているのは硬化部5となった樹脂含浸紙3の表面であり、ICチップ1とアンテナ2は食器の裏面の表面に出現してはいない。すなわち、ICチップ1とアンテナ2は、樹脂含浸紙3の厚みの分だけ、樹脂成型品200に埋め込まれた状態となっている。
[2.樹脂成型品の製造方法]
以上のような本実勢形態の樹脂成型品200の製造方法は、以下の工程を含む。
(1)樹脂成型品の成形材料を加熱する予備加熱工程
(2)金型に樹脂成形品の成形材料を入れて加熱する1次成形工程
(3)1次成形工程の途中で、ICタグを成形材料に載置するICタグ一体化工程
なお、以下に説明する例では、上記の本実施形態のICタグを用いて、既存の金型21によりICタグが一体化された樹脂成型品200を製造するものとする。また、製造する樹脂成型品200は食器として説明する。
(1)予備加熱工程
予備加熱工程では、樹脂成型品200の成形材料22を加熱する。予備加熱により、成形材料22を高温とすることで、金型21内で成形材料22が伸びる速度を速めることができる。ICタグ100を、樹脂成型品200の所望の位置にて一体化するためには、予備加熱の温度と、金型21の成形圧力および金型温度を適切に設定する必要がある。従って、予備加熱温度は成形材料22の特性だけではなく、金型21の条件を考慮の上で適宜決定する必要がある。
一例として、金型21の圧力が140kg/cm、金型21の温度が上型:165℃、下型170℃の場合に、成形材料22としてメラミン樹脂を用いるのであれば、予備加熱は、成形材料22の温度が108℃〜131℃に達するように行うことが好ましい。成形材料22の温度が108℃未満の場合、金型21内での成形材料22の伸びが悪くなり、結果としてICタグ100の破断が生じる。また、成形材料22の温度が131℃を超えると予備加熱が進みすぎるため、樹脂成型品200の表面不良が生じる。
(2)1次成形工程
図4(a)に示す通り、1次成形工程では、樹脂成型品200を形成するための金型21に、熱硬化性樹脂を含む成形材料22を投入する。なお、図ではひとつの成型材料22を図示しているが、成形材料22は粉末やタブレット状であっても良い。金型21に成形材料22を投入した後に、金型21を閉めて加熱を行う。
加熱温度は、用いる成形材料22に併せて適宜設定可能であるが、150〜180℃とすると良い。この加熱により、図4(b)に示す通り、成形材料22は溶解して液状となり金型21内の空間に広がる。そして、金型21内の空間内に広がった成形材料22は、加熱による化学反応による固化が開始される。
(2)ICタグ一体化工程
1次成形工程において、成形材料22が固化する直前に金型21を開ける。成形材料22が固化する直前とは、成形材料22が完全に固化する時間の約3秒前である。ただし、形成する樹脂成型品200の大きさや厚み等により、成形材料22が固化する直前に相当する時間は若干異なる。
そして、図4(c)および(d)に示す通り、ICタグ100を成形材料22の所望の位置に載置してから、再度金型21を閉めて加熱を行う。このとき、金型21の初圧を5秒未満保持すると良い。加熱温度は、1次成形工程の加熱温度と同じであって良い。そして、ICタグ100が載置された状態で成形材料22を完全に固化させることで、ICタグ100が表面にて一体化された樹脂成型品200が製造される。
なお、以上のようにして製造した樹脂成型品200については、従来通り、樹脂成型品200に絵柄を付ける2次成形工程を施すことができる。また、2次成形工程後に、樹脂成型品200の周囲にコーティングを施す3次成形工程を施しても良い。
[3.作用効果]
以上のような構成を有する本実施形態のICタグ、ICタグ一体型樹脂成型品およびその製造方法の作用効果を以下に説明する。
(1)ICタグ100は、ICチップ1と、ICチップ1に接続されたアンテナ2と、ICチップ1とアンテナ2とを挟み、熱硬化性樹脂が含浸された樹脂含浸紙3と、を有する。
以上のようなICタグ100は、ICチップ1とアンテナ2と樹脂含浸紙3という非常にシンプルな構成でありながら、熱硬化性樹脂を含む樹脂成型品200と完全に一体化することが可能である。そのため、樹脂成型品200と一体化されたときに高い強度を有することができる。また、ICタグ100の厚みが薄いため、樹脂成型品と一体化するときには、既存の金型を用いることができる。
(2)樹脂含浸紙3は、アンテナ2の周囲を囲むように形成された溶着部4を含み、溶着部4においては、対向する樹脂含浸紙3に含まれる熱硬化性樹脂が溶着されている。
アンテナ2の周囲を囲むように溶着部4を形成することで、樹脂含浸紙3の内部でICチップ1およびアンテナ2の移動が規制される。そのため、ICチップ1およびアンテナ2の破損が防止される。また、溶着部4により樹脂含浸紙3内部に固定することができ、樹脂成型品200と一体化する際に、樹脂含浸紙3からICチップ1およびアンテナ2が逸脱することが防止される。
(3)ICタグ100が一体化された樹脂成型品200であって、樹脂成型品200は、熱硬化性樹脂を含み、ICタグ100の表面と、樹脂成型品200の表面とが、面一である。
樹脂成型品200は、ICタグ100が完全に一体化されているため、樹脂成型品200の表面と、ICタグ100の表面には段差がなくフラットな状態である。そのため、樹脂成型品の洗浄時にICタグ100が剥がれ落ちることはない。また、ICタグ100は樹脂成型品200の内部ではなく、表面に一体化されている。従って、ICタグ100を樹脂成型品200の内部に埋め込んだ場合と異なり、樹脂成型品200の強度を低下させることがない。以上より、強度の高い樹脂成型品200を提供することができる。
(4)ICタグ100の樹脂含浸紙3に含浸された熱硬化性樹脂と、樹脂成型品200が含む熱硬化性樹脂とが同一である。
ICタグ100と樹脂成型品200の双方が同一の熱硬化性樹脂を含むことにより、一体成型時の相性が向上し、双方の熱硬化性樹脂が混ざり合うようにして固化される。従って、より強度の高い樹脂成型品200を提供することができる。
(5)ICタグ100の樹脂含浸紙3に含浸された熱硬化性樹脂と、樹脂成型品200が含む熱硬化性樹脂とが、ともにメラミン樹脂である。
メラミン樹脂を含む樹脂成型品200の成形材料は、メラミン樹脂に加えパルプ材を含むことが一般的である。ICタグ100の構成は、樹脂含浸紙3とメラミン樹脂である。従って、ICタグ100と樹脂成型品200の双方が、紙とメラミン樹脂を含む構成となる。そのため、一体成型時の相性が向上され、樹脂成型品200の強度を高くすることができる。
(6)ICタグ100が一体化された樹脂成型品200の製造方法であって、金型21に樹脂成型品200の成形材料22を入れて加熱する1次成形工程と、1次成形工程の途中で、ICタグ100を成形材料22に載置するICタグ一体化工程と、を有する。
1次形成工程の途中でICタグ100を投入することにより、ICタグ100と樹脂成型品200を完全に一体化することができる。従って、製造されるICタグ一体型樹脂成型品の強度を増すことができる。
(7)ICタグ一体化工程は、成形材料22が固化する直前に、ICタグ100を成形材料22に載置する。
ICタグ100を、成形材料22が固化する直前に投入することで、ICタグ100の表面と、樹脂成型品200の表面と、を面一とすることができる。樹脂成型品200の表面において、ICタグ100を一体化することで、ICタグ100が所望の位置にあるか否かが目視で確認できる。従来のように内部に埋め込んだ場合と比較して、品質検査が容易であり、樹脂成型品200の品質を向上させることができる。
(8)1次成形工程の前に、樹脂成型品200の成形材料22を加熱する予備加熱工程をさらに有する。
ICタグ一体化工程において、ICタグ100を載置してから金型21を閉めると、金型21内で伸びる成形材料22につられるようにICタグ100も水平方向に引っ張られる。そのため、ICタグ一体化工程において、ICタグ100が載置した位置からずれてしまったり、ICタグ100の破断やアンテナ2の断線等の破損が生じる可能性がある。しかし、成形材料22に予備加熱を行った場合、成形材料22の温度が上昇し、金型21内での伸びが良くなる。そのため、成形材料22の伸び方向が均一となり、ICタグ100の周囲に均一な張力が生じる。従って、例えば図2に示す通り、ICタグ100は、食器の裏面の中央に正確に位置するように一体化される。すなわち、ICタグ100は載置した位置において樹脂成型品200と一体化されることが可能となる。
[4.実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(比較例1)
形材料としてメラミン樹脂を用いて、2枚の樹脂含浸紙を熱溶着したフォイルが一体化された皿を成形した。メラミン樹脂は、プレヒータを用いて22秒加熱し、1次成形工程およびICタグ一体化工程を行った。金型圧力は140kg/cm、金型温度は上型が165℃、下型が170℃であった。
(比較例2)
メラミン樹脂を、プレヒータを用いて37秒加熱した点以外は、比較例1と同様である。
(比較例3)
メラミン樹脂を、プレヒータを用いて42秒加熱した点以外は、比較例1と同様である。
(実施例1)
メラミン樹脂を、プレヒータを用いて47秒加熱した点以外は、比較例1と同様である。
(実施例2)
メラミン樹脂を、プレヒータを用いて52秒加熱した点以外は、比較例1と同様である。
以上の実施例1および2、比較例1−3について、成形した皿におけるフォイルの状態と皿の表面肌の状態を目視にて確認した。その結果を、表1に示す。なお、表1におけるタブレット温度は、プレヒータでの加熱直後に、成形材料の温度を実測した温度である。
表1からも明らかな通り、比較例1−3では、フォイルに破断が生じていた。これは加熱時間が短いことによりタブレット温度が低いことから、金型内での成形材料の伸びが悪くなったことが原因であると考えられる。すなわち、金型内で成形材料の伸び方向が均一ではないため、より強い力を持って伸びる成形材料側にフォイルが引っ張られ破断が生じたと考えられる。一方、実施例1および2では、フォイルに破断が生じていなかった。実施例1および2では、加熱時間が長いことによりタブレット温度が高いことから金型内での成形材料の伸びが良くなり、成形材料の伸び方向が均一であったためと考えられる。ただし、実施例2では、成形材料22の温度が高温となり予備加熱が進みすぎたため、成形品の表面肌に樹脂の流れが現れるという不良が生じていた。
次に、上記比較例3に対して、ICタグ一体化工程の際に初圧保持を行い、成形した皿におけるフォイルの状態と皿の表面肌の状態を目視にて確認した。その結果を、表2に示す。
表2から明らかな通り、初圧保持を行った場合、加熱時間が42秒であってもフォイルに破断は生じなかった。それは、初圧保持により樹脂温度が上昇するため樹脂の伸びが良くなり、表1の加熱時間47秒の樹脂の状態に近づいたためであると考えられる。ただし、初圧保持を5秒行った場合、樹脂成型品の表面肌に不良が生じた。それは、初圧保持時間が長くなることにより樹脂温度が上昇しすぎ、表1の加熱時間52秒の樹脂の状態に近づいたためであると考えられる。一方、初圧保持を2秒行った場合には、樹脂成型品の表面肌も良好であり、好適な結果となった。以上より、予備加熱温度が低い場合であっても、初圧保持を行うことで、フォイルの破断を防止できることが明らかとなった。
[4.その他の実施の形態]
上記の実施形態では、ICチップ1およびアンテナ2が、2枚の樹脂含浸紙3aおよび3bに封入される形態とした。ただし、1枚の樹脂含浸紙を半分に折り曲げることで、一辺を共通とする対向する2面を有する樹脂含浸紙を用いても良い。この場合、直線状の焼きごてを用いて形成される溶着部4は3辺分でよく、製造工程を簡略化することができる。もちろん、U字状の焼きごてを押し付けて、3辺に対して一度に溶着部4を形成しても良い。
上記の実施形態では、ICチップ1がアンテナ2の内周側に位置するICタグ100を図示している。ただし、ICチップ1はアンテナ2の外周側に位置する構成であっても良い。その場合には、溶着部4は、ICチップ1およびアンテナ2の外周側の周囲を囲むように形成すれば良い。
上記の実施形態では、食器を例にICタグ100が一体化された樹脂成型品200を製造するものとした。ただし、ICタグ100が一体化される樹脂成型品200は、食器に限定されない。例えば、樹脂成型品200をブローチのような装飾品とし、ICチップ1に姓名や連絡先を記憶させるような使い方もできる。
100…ICタグ
1…ICチップ
2…アンテナ
3…樹脂含浸紙
4…溶着部
5…硬化部
200…樹脂成型品
21…金型
22…成形材料

Claims (8)

  1. ICチップと、
    前記ICチップに接続されたアンテナと、
    前記ICチップと前記アンテナとを挟み、熱硬化性樹脂が含浸された樹脂含浸紙と、を有するICタグ。
  2. 前記樹脂含浸紙は、前記アンテナの周囲を囲むように形成された溶着部を含み、
    前記溶着部においては、対向する前記樹脂含浸紙に含まれる熱硬化性樹脂が溶着されている請求項1記載のICタグ。
  3. 請求項1又は2に記載のICタグが一体化された樹脂成型品であって、
    前記樹脂成型品は、熱硬化性樹脂を含み、
    前記ICタグの表面と、前記樹脂成型品の表面とが、面一であるICタグ一体型樹脂成型品。
  4. 前記ICタグの樹脂含浸紙に含浸された熱硬化性樹脂と、前記樹脂成型品が含む熱硬化性樹脂とが同一である請求項3記載のICタグ一体型樹脂成型品。
  5. 前記ICタグの樹脂含浸紙に含浸された熱硬化性樹脂と、前記樹脂成型品が含む熱硬化性樹脂とが、ともにメラミン樹脂である請求項4記載のICタグ一体型樹脂成型品。
  6. 請求項1又は2に記載のICタグが一体化された樹脂成型品の製造方法であって、
    金型に前記樹脂成型品の成形材料を入れて加熱する1次成形工程と、
    前記1次成形工程の途中で、前記ICタグを前記成形材料に載置するICタグ一体化工程と、を有するICタグ一体型樹脂成型品の製造方法。
  7. 前記ICタグ一体化工程では、前記成形材料が固化する直前に、前記ICタグを前記成形材料に載置する請求項6記載のICタグ一体型樹脂成型品。
  8. 前記1次成形工程の前に、前記樹脂成型品の成形材料を加熱する予備加熱工程をさらに有する請求項6又は7記載のICタグ一体型樹脂成型品の製造方法。
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