JP2019219276A - 二次電池の変形検出センサ、密閉型二次電池、補正データの生成方法 - Google Patents

二次電池の変形検出センサ、密閉型二次電池、補正データの生成方法 Download PDF

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伸之 南方
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Abstract

【課題】検出精度を向上させた、二次電池の変形検出センサを提供する。【解決手段】変形検出センサ5は、磁性フィラーを含有し二次電池2の変形に応じて変形する高分子マトリックス層3と、高分子マトリックス層3の変形に応じて磁場の変化を検出する磁気センサ4と、温度を取得する温度取得部71と、磁気センサ4の検出値を補正するための補正値AVと温度Tとが予め関連付けられた補正データ73と、温度取得部71が取得した温度Tに対応する補正値AVを補正データ73から特定する補正値特定部74と、補正値特定部74が特定した補正値を用いて磁気センサ4の検出値Bzを補正する補正部75と、を有する。【選択図】図2

Description

本開示は、二次電池の変形検出センサ、密閉型二次電池、補正データの生成方法に関する。
近年、リチウムイオン二次電池に代表される密閉型二次電池(以下、単に「二次電池」と呼ぶことがある)は、携帯電話やノートパソコンなどのモバイル機器だけでなく、電気自動車やハイブリッド車といった電動車両用の電源としても利用されている。二次電池を構成する単電池(セル)は、正極と負極をそれらの間にセパレータを介して捲回または積層してなる電極群と、その電極群を収容する外装体とを備える。一般には、外装体としてラミネートフィルムや金属缶が用いられ、その内部の密閉空間に電極群が電解液とともに収容される。
二次電池は、上述した電動車両用の電源のように高電圧が必要とされる用途において、複数の単電池を含む電池モジュールまたは電池パックの形態で用いられる。電池モジュールでは、直列に接続された複数の単電池が筐体内に収容され、例えば4つの単電池が2並列2直列に、或いは4直列に接続される。また、電池パックでは、直列に接続された複数の電池モジュールに加えて、コントローラなどの諸般の機器が筐体内に収容される。電動車両用の電源に用いられる二次電池では、電池パックの筐体が車載に適した形状に形成されている。
かかる二次電池には、過充電などに起因して電解液が分解されると、その分解ガスによる内圧の上昇に伴って単電池が膨らみ、二次電池が変形するという問題がある。その場合、充電電流または放電電流が停止されないと発火を起こし、最悪の結果として二次電池の破裂に至る。したがって、二次電池の破裂を未然に防止するうえでは、充電電流や放電電流を適時に停止できるように、単電池の膨れによる二次電池の変形を高感度に検出することが重要になる。
特許文献1には、磁性フィラーを含有する高分子マトリックス層と、高分子マトリックス層の変形に伴う磁場の変化を検出する磁気センサと、を含んで構成された変形検出センサが開示されている。磁気センサにより検出された二次電池の変形量と充放電容量とに基づき残容量を算出するという記載がある。
しかしながら、磁気センサによる検出結果を発明者らが検証したところ、環境温度に応じて検出精度が損なわれる場合があることが判明した。検出精度が損なわれる原因として、熱による電池の膨張収縮、磁気センサの温度依存性、及び高分子マトリックス層の温度依存性の3つの要因が存在することは分かった。ところが、上記特許文献1を含めて、磁性エラストマー、磁気センサ及び電池の温度依存性に関する示唆がない。
特許文献2,3には、電池の電圧又は電流を用いて電池の状態を予測するにあたり、温度情報を用いる記載がある。しかし、特許文献2,3は、電池を使用していない状態の開回路電圧を用いることが前提であり、電池を使用している状態の閉回路における温度の問題を示唆していない。当然であるが、磁性エラストマー、磁気センサ及び電池の温度依存性を示唆していない。
特開2017−168422号公報 特開2014−196985号公報 特開2017−223537号公報
本開示は、このような課題に着目してなされたものであり、その目的は、検出精度を向上させた、二次電池の変形検出センサ、それを備えた密閉型二次電池、補正データの生成方法を提供することにある。
本開示の二次電池の変形検出センサは、
磁性フィラーを含有し、二次電池の変形に応じて変形する高分子マトリックス層と、
前記高分子マトリックス層の変形に応じて磁場の変化を検出する磁気センサと、
温度を取得する温度取得部と、
前記磁気センサの検出値を補正するための補正値と温度とが予め関連付けられた補正データと、
前記温度取得部が取得した温度に対応する補正値を前記補正データから特定する補正値特定部と、
前記補正値特定部が特定した補正値を用いて前記磁気センサの検出値を補正する補正部と、
を備える。
この構成によれば、補正値特定部が温度に対応する補正値を補正データから特定し、補正部が補正値を用いて磁気センサの検出結果を補正する。温度に対応する補正値を用いるので、温度依存性に起因する検出誤差を低減又は無くすることが可能となり、検出精度を向上させることが可能となる。
本開示の密閉型二次電池の変形検出センサを模式的に示す斜視図及び断面図 変形検出センサを示すブロック図 時間経過における温度変化及び時間経過における検出値の変化を示す図 変形検出センサの変形例を示す断面図 変形検出センサの変形例を示す斜視図 変形検出センサの変形例を示す断面図 変形検出センサの変形例を示す断面図 変形検出センサの変形例を示す断面図 変形検出センサの変形例を示す断面図 変形検出センサの変形例を示す斜視図及び断面図 変形検出センサの変形例を示す斜視図及び断面図 磁気センサ4が検出する磁束密度と温度との関係を示す図 温度変化がない場合の充電時の検出結果を示す図 温度変化がある場合の充電時の補正なしの検出結果及び補正後の検出結果を示す図
以下、本開示の実施形態について説明する。
図1に示す密閉型二次電池2には、監視対象物である二次電池2の変形を検出する変形検出センサ5が取り付けられている。
変形検出センサ5は、基本的には、高分子マトリックス層3と、磁気センサ4と、を有する。高分子マトリックス層3は、その変形に応じて磁場に変化を与える磁性フィラーを含有する。
この二次電池2を構成する単電池は、密閉された外装体21の内部に電極群22が収容された構造を有する。本実施形態の電極群22は、正極23と負極24をそれらの間にセパレータ25を介して積層してなり、かかる積層体が電解液とともに外装体21に内包されている。正極23と負極24にはそれぞれリードが接続され、それらの端部が外装体21の外部に突出することにより電極端子が構成されている。
本実施形態の二次電池2は、外装体21としてアルミラミネート箔などのラミネートフィルムを用いたラミネート電池であり、具体的には容量1.44Ahのラミネート型リチウムイオン二次電池である。外装体21は、複数の壁部と、周囲の三辺に形成された溶着部29とを有し、全体として薄型の直方体形状に形成されている。X,Y及びZ方向は、それぞれ二次電池2の長さ方向,幅方向及び厚み方向に相当する。
図1では、単電池としての二次電池2を1つだけ示しているが、電動車両用の電源のように高電圧が必要とされる用途の二次電池2では、複数の単電池を含む電池モジュールの形態で用いられる。電池モジュールでは、複数の単電池が組電池を構成して筐体11内に収容される。一般に、車両に搭載される電池モジュールは、電池パックの形態で用いられる。電池パックでは、複数の電池モジュールが直列に接続され、それらがコントローラなどの諸般の機器とともに筐体内に収容される。電池パックの筐体11は、車載に適した形状に、例えば車両の床下形状に合わせた形状に形成される。二次電池2は、筐体11に収容されている。
高分子マトリックス層3は、二次電池2の変形に応じて変形するように設置される。図1に示す実施形態では、高分子マトリックス層3が、二次電池2の外装体21に設けられている。高分子マトリックス層3は、その高分子マトリックス層3の変形に応じて磁場に変化を与える磁性フィラーを分散させて含有している。そして、磁気センサ4は、その高分子マトリックス層3の変形に伴う磁場の変化を検出する。本実施形態の高分子マトリックス層3は、二次電池2の膨れに応じた柔軟な変形が可能なエラストマー素材によりシート状に形成されている。二次電池2の膨れにより外装体21に変形を生じると、それに応じて高分子マトリックス層3が変形し、その高分子マトリックス層3の変形に伴う磁場の変化が磁気センサ4により検出され、それに基づいて二次電池2の変形を高感度に検出することができる。
本実施形態では、高分子マトリックス層3は、第1部材(筐体11)及び第2部材(二次電池2の外装体21)に挟まれている。高分子マトリックス層3は、監視対象物である二次電池2の変形に応じて、第1部材(筐体11)及び第2部材(二次電池2の外装体21)に圧縮されて高分子マトリックス層3の厚み方向ADに変形する。図1の例では、第1部材が筐体11であり、第2部材が外装体21であるが、これに限定されず、種々変更可能である。
図1に示すように、本実施形態の変形検出センサ5は、環境の温度を取得する温度取得部71と、検出値取得部72と、補正データ73と、補正値特定部74と、補正部75と、を有する。これら各部71〜75は、コンピュータなどのプロセッサ70において専用回路又はプログラムが実行されることにより、ハードウェアとソフトウェアとが協働して実現される。
検出値取得部72は、磁気センサ4からの電圧に応じて検出値Bzを取得する。
図1の例では、温度取得部71は、二次電池2の外装体21に接触する温度センサ6が検出した温度を取得するように構成されている。本実施形態の温度センサ6は熱電対であるが、温度を検出することができれば、これに限定されず、適宜変更可能である。変形例は後述する。
図3は、二次電池2を充電及び放電させずに、環境の温度を変化させたときにおける磁気センサ4の検出値を示す図である。上図が時間経過における温度変化を示し、下図が時間経過における検出値の変化を示す。25℃における磁気センサ4の検出値である磁束密度Bz[gauss]を基準値とし、検出値と基準値との差値(誤差)をΔBz[gauss]で示している。図3に示すように、二次電池2が充電及び放電していない状態であっても、温度変化によって磁気センサ4の検出値に変化が生じることが理解できる。この検出値のバラツキは検出精度の悪化につながるため、対策が必要となる。対策として、補正データ73、補正値特定部74及び補正部75を設けている。
図1に示す補正データ73は、磁気センサ4の検出値を補正するための補正値AVと温度Tとが予め関連付けられたデータである。本実施形態では、補正データ73は、温度Tを入力値として補正値AVを出力として算出可能な式である。具体的には、次の一次式(1)で表される。
補正値AV=A×T+B …(1)
ただし、Aは傾き、Bは切片であり、AとBはともに定数である。
なお、本実施形態において、補正データ73は、数式であるが、これに限定されない。データ量が多くなるが、例えば、複数の補正値AVと、対応する温度Tとを関連付けたデータベースを設けてもよい。
<補正データの生成方法>
補正データの生成方法について説明する。生成方法には、図1に例示する二次電池2の変形検出センサ5を用いる。生成方法は、ステップA、ステップB、ステップCを含む。
ステップAは、基準温度下において磁気センサ4の検出値を基準値BzBASEとして検出する。図3の例では、基準温度を25℃としており、時点T0にて検出を行っている。
ステップBは、二次電池2を充電及び放電させていない状態で複数の温度環境下に置き、各々の温度(T1〜T6)において磁気センサ4で検出値(BzT1、BzT2、BzT3、BzT4、BzT5、BzT6)を取得する。図3の例では、−10℃、0℃、5℃、25℃、45℃、60℃の6つの時点T1、T2、T3、T4、T5、T6にて検出している。なお、ステップA及びステップBは順不同である。
ステップCは、ステップA及びステップBの実行後に実行する。各々の温度(T1〜T6)と、検出値と基準値との差値[BzT1−BzBASE、BzT2−BzBASE、BzT3−BzBASE、BzT4−BzBASE、BzT5−BzBASE、BzT6−BzBASE]と、に基づき補正データ73を生成する。本実施形態では、式(1)の傾きA及び切片Bを算出するために、最小二乗法を用いているが、近似方法はこれに限定されず、種々の近似法が利用可能である。
図1に示す補正値特定部74は、温度取得部71が取得した温度Tに対応する補正値AVを補正データ73から特定する。式(1)により、補正値AV=A×T+Bとなる。
図1に示す補正部75は、補正値特定部74が特定した補正値AVを用いて磁気センサ4の検出値Bzを補正する。補正後の値は、Bz−ADである。
<温度取得部の変形例>
図1に示す例では、温度取得部71は、二次電池2の外装体21の上面に接触する温度センサ6にて検出された温度を取得するように構成されているが、これに限定されない。例えば、二次電池2に一体化された温度センサ(図示せず)から温度データを取得するように構成してもよい。
他の変形例として、図4Aに示すように、温度取得部71は、二次電池2の外装体21の側面に接触する(貼り付けられた)温度センサ6にて検出された温度を取得するように構成されていてもよい。他の変形例として、図4Bに示すように、二次電池2の外装体21のうち電極を被覆する部位に接触している(貼り付けられた)温度センサ6にて検出された温度を取得するように構成されていてもよい。
他の変形例として、図4Cに示すように、温度取得部71は、磁気センサ4に接触する(貼り付けられた)温度センサ6にて検出された温度を取得するように構成されていてもよい。他の変形例として、図4Dに示すように、温度取得部71は、磁気センサ4の周辺(磁気センサ4の周囲の筐体11)に配置された温度センサ6にて検出された温度を取得するように構成されていてもよい。
他の変形例として、図4Eに示すように、温度取得部71は、二次電池2の外装体21内部に配置され、電解液又は電極群22の温度を検出する温度センサ6から、温度を取得するように構成されていてもよい。他の変形例として、図4Fに示すように、温度取得部71は、二次電池2を収容する筐体11内部に配置された温度センサ6にて検出された温度を取得するように構成されていてもよい。同図の例では、例えば筐体11に差し込まれた熱電対により雰囲気温度を検出する構成が挙げられる。他の例としては、筐体11の内壁に温度センサ6を貼り付けてもよい。
他の変形例として、図4Gに示すように、二次電池2から見て高分子マトリックス層3の裏側に、磁気センサ4が配置されており、高分子マトリックス層3と磁気センサ4の間には磁気センサ4を冷却する冷却材としてのヒートシンク7が配置されている。温度取得部71は、ヒートシンク7の温度を検出するための温度センサ6から温度を取得するように構成してもよい。他の変形例として、図4Hに示すように、二次電池2から見て高分子マトリックス層3の裏側に、磁気センサ4が配置されており、二次電池2を冷却する冷却材としてのヒートシンク7が二次電池2に接触して配置されている。温度取得部71は、ヒートシンク7の温度を検出するための温度センサ6から温度を取得するように構成してもよい。
他の変形例として、図示はしないが、磁気センサ4又は二次電池2を冷却するための冷却材に風を当てて冷却材を空冷し、その排気温度を温度センサで検出するように構成してもよい。他の変形例として、磁気センサ4又は二次電池2を冷却するための冷媒を巡回させ、冷媒の温度を検出するようにしてもよい。他の変形例として、複数の組電池の間に温度センサを配置して、温度を検出するようにしてもよい。他の変形例として、サーモカメラなどの非接触温度検出手段を用いて温度を検出するようにしてもよい。
<温度依存>
図5は、磁気センサ4が検出する磁束密度[gauss]と温度との関係を示す図である。図1に示す位置に温度センサ6を配置した場合を実線で示し、図4Cに示す位置に温度センサ6を配置した場合を破線で示している。図5に示すように、検出結果の温度依存性には線形性が認められる。この温度依存性は、3つの要因があると考えている。1つ目の要因は、電池の温度依存性である。2つ目の要因は、磁気センサの温度依存性である。3つ目の要因は、高分子マトリックス層の温度依存性である。これら3つの要因を個別に補正することも考えられるが、3つの要因はそれぞれ線形性が認められるため、1セットにして補正することが可能であると判明した。
図5に示す実線と破線を比較し、温度センサ6を配置する位置に応じて検出値にバラツキが生じていることが理解できる。このバラツキの原因は、温度依存の3つの要因における影響が均等でないためと考えられる。特に電池の温度依存性は、熱による電池の膨張収縮など検出結果に直接影響を与えること、及び、充放電によって電池そのものが発熱して熱源となることから影響が最も大きく、温度センサ6を電池に近い位置に配置すれば、検出値のバラツキを抑制することができ、好ましいと考えられる。
図1、図4A、図4C、図4D、図4E、図4F、図4G、図4Hに示すように、磁気センサ4は、二次電池2から見て高分子マトリックス層3の裏側に配置されている。磁気センサ4と高分子マトリックス層3との間には、磁気センサ4を支持する支持部材Fが配置されている。支持部材Fは、二次電池2と磁気センサ4の位置関係が一定になるように磁気センサ4を支持する。図1、図4A、図4C、図4D、図4E、図4F、図4Hの例において支持部材Fは筐体11である。図4Gの例において支持部材Fはヒートシンク7である。
図1、図4A、図4E、図4F、図4Hに示すように、温度センサ6は、支持部材Fの二次電池2の面F1よりも二次電池2側に配置されていることが好ましい。支持部材Fよりも磁気センサ4側の領域は、二次電池2の温度変化による影響が支持部材Fにより遮蔽されて影響を受けにくく、当該領域に温度センサ6を配置した場合には温度変化に対する応答性が損なわれ、補正精度が悪化するためである。
図1に示す例での温度補正の効果について説明する。図6Aは、環境温度を23℃で充電量0の場合に検出される磁束密度Bz[gauss]を基準値とし、環境温度を変更せずに且つ二次電池2を充放電したときに検出値と基準値との差値をΔBz[gauss]を示す。図6Bは、環境温度を変更しつつ且つ二次電池2を充放電したときに検出値と基準値との差値をΔBz[gauss]で示す。点線は補正なしの結果であり、実線は補正後の結果を示す。本実施形態の補正部75によって磁気センサ4の検出結果が適切に補正されていることが理解できる。これにより、検出精度を向上させることが可能となる。
磁性フィラーとしては、希土類系、鉄系、コバルト系、ニッケル系、酸化物系などが挙げられるが、より高い磁力が得られる希土類系が好ましい。磁性フィラーの形状は、特に限定されるものではなく、球状、扁平状、針状、柱状および不定形のいずれであってよい。磁性フィラーの平均粒径は、好ましくは0.02〜500μm、より好ましくは0.1〜400μm、更に好ましくは0.5〜300μmである。平均粒径が0.02μmより小さいと、磁性フィラーの磁気特性が低下する傾向にあり、平均粒径が500μmを超えると、磁性エラストマー層の機械的特性が低下して脆くなる傾向にある。
磁性フィラーは、着磁後にエラストマー中に導入しても構わないが、エラストマーに導入した後に着磁することが好ましい。エラストマーに導入した後に着磁することで磁石の極性の制御が容易となり、磁場の検出が容易になる。
エラストマー成分には、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマーまたはそれらの混合物を用いることができる。熱可塑性エラストマーとしては、例えばスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、ポリイソプレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。また、熱硬化性エラストマーとしては、例えばポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリクロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム等のジエン系合成ゴム、エチレン−プロピレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリウレタンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴム等の非ジエン系合成ゴム、および天然ゴム等を挙げることができる。このうち好ましいのは熱硬化性エラストマーであり、これは電池の発熱や過負荷に伴う磁性エラストマーのへたりを抑制できるためである。更に好ましくは、ポリウレタンゴム(ポリウレタンエラストマーともいう)またはシリコーンゴム(シリコーンエラストマーともいう)である。
ポリウレタンエラストマーは、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させることにより得られる。ポリウレタンエラストマーをエラストマー成分として用いる場合、活性水素含有化合物と磁性フィラーを混合し、ここにイソシアネート成分を混合させて混合液を得る。また、イソシアネート成分に磁性フィラーを混合し、活性水素含有化合物を混合させることで混合液を得ることも出来る。その混合液を離型処理したモールド内に注型し、その後硬化温度まで加熱して硬化することにより、磁性エラストマーを製造することができる。また、シリコーンエラストマーをエラストマー成分として用いる場合、シリコーンエラストマーの前駆体に磁性フィラーを入れて混合し、型内に入れ、その後加熱して硬化させることにより磁性エラストマーを製造することができる。なお、必要に応じて溶剤を添加してもよい。
ポリウレタンエラストマーに使用できるイソシアネート成分としては、ポリウレタンの分野において公知の化合物を使用できる。例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートを挙げることができる。これらは1種で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。また、イソシアネート成分は、ウレタン変性、アロファネート変性、ビウレット変性、及びイソシアヌレート変性等の変性化したものであってもよい。好ましいイソシアネート成分は、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、より好ましくは2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネートである。
活性水素含有化合物としては、ポリウレタンの技術分野において、通常用いられるものを用いることができる。例えば、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体等に代表されるポリエーテルポリオール、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、3−メチル−1,5−ペンタンアジペートに代表されるポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカプロラクトングリコールのようなポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応物などで例示されるポリエステルポリカーボネートポリオール、エチレンカーボネートを多価アルコールと反応させ、次いで得られた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させたポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシル化合物とアリールカーボネートとのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオール等の高分子量ポリオールを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
活性水素含有化合物として上述した高分子量ポリオール成分の他に、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、テトラメチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、ズルシトール、スクロース、2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール、及びトリエタノールアミン等の低分子量ポリオール成分、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジエチレントリアミン等の低分子量ポリアミン成分を用いてもよい。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。更に、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(MOCA)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトライソプロピルジフェニルメタン、m−キシリレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、及びp−キシリレンジアミン等に例示されるポリアミン類を混合することもできる。好ましい活性水素含有化合物は、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体、3−メチル−1,5−ペンタンアジペート、より好ましくはポリプロピレングリコール、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体である。
イソシアネート成分と活性水素含有化合物の好ましい組み合わせとしては、イソシアネート成分として、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、および4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの1種または2種以上と、活性水素含有化合物として、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体、および3−メチル−1,5−ペンタンアジペートの1種または2種以上との組み合わせである。より好ましくは、イソシアネート成分として、2,4−トルエンジイソシアネートおよび/または2,6−トルエンジイソシアネートと、活性水素含有化合物として、ポリプロピレングリコール、および/またはプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体との組み合わせである。
高分子マトリックス層3は、分散したフィラーと気泡を含有する発泡体でもよい。発泡体としては、一般の樹脂フォームを用いることができるが、圧縮永久歪などの特性を考慮すると熱硬化性樹脂フォームを用いることが好ましい。熱硬化性樹脂フォームとしては、ポリウレタン樹脂フォーム、シリコーン樹脂フォームなどが挙げられ、このうちポリウレタン樹脂フォームが好適である。ポリウレタン樹脂フォームには、上掲したイソシアネート成分や活性水素含有化合物を使用できる。
磁性エラストマー中の磁性フィラーの量は、エラストマー成分100重量部に対して、好ましくは1〜450重量部、より好ましくは2〜400重量部である。これが1重量部より少ないと、磁場の変化を検出することが難しくなる傾向にあり、450重量部を超えると、磁性エラストマー自体が脆くなる場合がある。
磁性フィラーの防錆などを目的として、高分子マトリックス層3の柔軟性を損なわない程度に、高分子マトリックス層3を封止する封止材を設けてもよい。封止材には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂またはそれらの混合物を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えばスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、ポリイソプレン系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー、エチレン・アクリル酸エチルコポリマー、エチレン・酢酸ビニルコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリブタジエン等を挙げることができる。また、熱硬化性樹脂としては、例えばポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ポリクロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム等のジエン系合成ゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリウレタンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴム等の非ジエン系ゴム、天然ゴム、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらのフィルムは積層されていてもよく、また、アルミ箔などの金属箔や上記フィルム上に金属が蒸着された金属蒸着膜を含むフィルムであってもよい。
高分子マトリックス層3は、その厚み方向にフィラーが偏在しているものでも構わない。例えば、高分子マトリックス層3が、フィラーが相対的に多い一方側の領域と、フィラーが相対的に少ない他方側の領域との二層からなる構造でもよい。フィラーを多く含有する一方側の領域では、高分子マトリックス層3の小さな変形に対する外場の変化が大きくなるため、低い内圧に対するセンサ感度を高められる。また、フィラーが相対的に少ない他方側の領域は比較的柔軟で動きやすく、この領域を貼り付けることにより、高分子マトリックス層3(特に一方側の領域)が変形しやすくなる。
一方側の領域でのフィラー偏在率は、好ましくは50を超え、より好ましくは60以上であり、更に好ましくは70以上である。この場合、他方側の領域でのフィラー偏在率は50未満となる。一方側の領域でのフィラー偏在率は最大で100であり、他方側の領域でのフィラー偏在率は最小で0である。したがって、フィラーを含むエラストマー層と、フィラーを含まないエラストマー層との積層体構造でも構わない。フィラーの偏在には、エラストマー成分にフィラーを導入した後、室温あるいは所定の温度で静置し、そのフィラーの重さにより自然沈降させる方法を使用でき、静置する温度や時間を変化させることでフィラー偏在率を調整できる。遠心力や磁力のような物理的な力を用いて、フィラーを偏在させてもよい。或いは、フィラーの含有量が異なる複数の層からなる積層体により高分子マトリックス層を構成しても構わない。
フィラー偏在率は、以下の方法により測定される。即ち、走査型電子顕微鏡−エネルギー分散型X線分析装置(SEM−EDS)を用いて、高分子マトリックス層の断面を50倍で観察する。その断面の厚み方向全体の領域と、その断面を厚み方向に二等分した2つの領域に対し、それぞれ元素分析によりフィラー固有の金属元素(本実施形態の磁性フィラーであれば例えばFe元素)の存在量を求める。この存在量について、厚み方向全体の領域に対する一方側の領域の比率を算出し、それを一方側の領域でのフィラー偏在率とする。他方側の領域でのフィラー偏在率も、これと同様である。
フィラーが相対的に少ない他方側の領域は、気泡を含有する発泡体で形成されている構造でも構わない。これにより、高分子マトリックス層3が更に変形しやすくなってセンサ感度が高められる。また、他方側の領域とともに一方側の領域が発泡体で形成されていてもよく、その場合の高分子マトリックス層3は全体が発泡体となる。このような厚み方向の少なくとも一部が発泡体である高分子マトリックス層は、複数の層(例えば、フィラーを含有する無発泡層と、フィラーを含有しない発泡層)からなる積層体により構成されていても構わない。
磁場の変化を検出する磁気センサ4には、例えば、リードスイッチ、磁気抵抗素子、ホール素子、コイル、インダクタ、MI素子、フラックスゲートセンサなどを用いることができる。磁気抵抗素子としては、半導体化合物磁気抵抗素子、異方性磁気抵抗素子(AMR)、巨大磁気抵抗素子(GMR)、トンネル磁気抵抗素子(TMR)が挙げられる。このうち好ましいのはホール素子であり、これは広範囲にわたって高い感度を有し、磁気センサ4として有用なためである。ホール素子には、例えば旭化成エレクトロニクス株式会社製EQ−430L、EQ−431L、EQ−432Lなどが使用できる。
エラストマー成分にシリコーンエラストマーを用いる場合、用いられるシリコーンエラストマーは特に限定されないが、前記磁性フィラーを分散させる観点から、2液加熱タイプの付加反応型シリコーンエラストマーが好ましい。この様なシリコーンエラストマーとしては、KE−1204、KE−1031、KE−106、KE−109、KE−1281(以上、信越シリコーン社製)、EE1840、SH850、SE1815CV、SE1816CV、SE9207、SE1740(以上、東レ・ダウコーニング社製)、WACKER SilGel612(旭化成ワッカーシリコーン製)等が挙げられる。
以上のように、本実施形態の二次電池2の変形検出センサ5は、
磁性フィラーを含有し、二次電池2の変形に応じて変形する高分子マトリックス層3と、
高分子マトリックス層3の変形に応じて磁場の変化を検出する磁気センサ4と、
温度を取得する温度取得部71と、
磁気センサ4の検出値を補正するための補正値AVと温度Tとが予め関連付けられた補正データ73と、
温度取得部71が取得した温度Tに対応する補正値AVを補正データ73から特定する補正値特定部74と、
補正値特定部74が特定した補正値を用いて磁気センサ4の検出値Bzを補正する補正部75と、
を備える。
この構成によれば、補正値特定部74が温度Tに対応する補正値AVを補正データ73から特定し、補正部75が補正値AVを用いて磁気センサ4の検出結果を補正する。温度Tに対応する補正値AVを用いるので、温度依存性に起因する検出誤差を低減又は無くすることが可能となり、検出精度を向上させることが可能となる。
本実施形態において、補正値AVは、二次電池2の温度依存性、磁気センサ4の温度依存性、又は高分子マトリックス層3の温度依存性のうち少なくともいずれか1つを補正するための値である。
この構成によれば、電池、磁気センサ及び高分子マトリックス層の少なくともいずれかの温度依存性に起因する検出誤差を低減又は無くすることが可能となり、検出精度を向上させることが可能となる。
本実施形態において、補正データ73は、温度Tを入力値として補正値AVを出力として算出可能な式である。
このように、補正データ73が式であるので、温度Tと補正値AVとを対応付けたデータベースに比べてデータ量が少なく、実装が容易となる。
本実施形態において、磁気センサ4は、二次電池2から見て高分子マトリックス層3の裏側に配置されている。磁気センサ4と高分子マトリックス層3との間に配置され且つ二次電池2と磁気センサ4との位置関係が一定となるように磁気センサ4を支持する支持部材Fを備える。温度取得部71は、支持部材Fの二次電池2側の面F1よりも二次電池2側に配置された温度センサ6が検出した温度を取得するように構成されている。
この構成によれば、二次電池2に近い位置の温度を検出するので、補正精度が向上し、検出精度が向上する。
本実施形態において、温度取得部71は、二次電池2に一体化された温度センサ、二次電池2の外装体21に接触する温度センサ6、又は、二次電池2又は磁気センサ4を冷却するための冷却材(ヒートシンク7)の温度を検出する温度センサ6、のいずれかのセンサが検出した温度を取得するように構成されている。
これらの構成は、温度を取得するための温度取得部71の好適な実施形態である。
本実施形態における、二次電池2の変形検出に用いる補正データ73の生成方法は、
磁性フィラーを含有し且つ二次電池2の変形に応じて変形する高分子マトリックス層3と、高分子マトリックス層3の変形に応じて磁場の変化を検出する磁気センサ4と、温度を取得する温度取得部71と、を備えた二次電池の変形検出センサ5を用い、基準温度T0下において磁気センサ4の検出値を基準値BzBASEとして検出するステップ(ステップA)と、
二次電池2を充電及び放電させていない状態で複数の温度環境下に置き、各々の温度(T1〜T6)において磁気センサ4で検出値(BzT1、BzT2、BzT3、BzT4、BzT5、BzT6)を取得するステップ(ステップB)と、
各々の温度(T1〜T6)と、検出値と基準値との差値[BzT1−BzBASE、BzT2−BzBASE、BzT3−BzBASE、BzT4−BzBASE、BzT5−BzBASE、BzT6−BzBASE]と、に基づき補正データ73を生成するステップ(ステップC)と、
を含む。
このようにすれば、適切な補正データ73を生成可能となる。
本実施形態において、各々の温度と、前記検出値と前記基準値との誤差と、に基づいて温度を入力値として補正値を出力として算出する近似式(1)を算出する。
このように、補正データ73が式であれば、温度Tと補正値AVとを対応付けたデータベースに比べてデータ量が少なく、実装が容易となる。
上記の各実施形態で採用している構造を他の任意の実施形態に採用することは可能である。各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
前述の実施形態では、二次電池セルがリチウムイオン二次電池である例を示したが、これに限られない。使用される二次電池セルは、リチウムイオン電池などの非水系電解液二次電池に限られず、ニッケル水素電池などの水系電解液二次電池であっても構わない。
3 高分子マトリックス層
4 磁気センサ
71 温度取得部
73 補正データ
74 補正値特定部
75 補正部
F 支持部材

Claims (7)

  1. 磁性フィラーを含有し、二次電池の変形に応じて変形する高分子マトリックス層と、
    前記高分子マトリックス層の変形に応じて磁場の変化を検出する磁気センサと、
    温度を取得する温度取得部と、
    前記磁気センサの検出値を補正するための補正値と温度とが予め関連付けられた補正データと、
    前記温度取得部が取得した温度に対応する補正値を前記補正データから特定する補正値特定部と、
    前記補正値特定部が特定した補正値を用いて前記磁気センサの検出値を補正する補正部と、
    を備える、二次電池の変形検出センサ。
  2. 前記補正値は、前記二次電池の温度依存性、前記磁気センサの温度依存性、又は前記高分子マトリックス層の温度依存性のうち少なくともいずれか1つを補正するための値である、請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記補正データは、温度を入力値として補正値を出力として算出可能な式である、請求項1又は2に記載のセンサ。
  4. 前記磁気センサは、前記二次電池から見て前記高分子マトリックス層の裏側に配置されており、
    前記磁気センサと前記高分子マトリックス層との間に配置され、且つ、前記二次電池と前記磁気センサとの位置関係が一定となるように前記磁気センサを支持する支持部材を備え、
    前記温度取得部は、前記支持部材の前記二次電池側の面よりも前記二次電池側に配置された温度センサが検出した温度を取得するように構成されている、請求項1〜3のいずれかに記載のセンサ。
  5. 前記温度取得部は、前記二次電池に一体化された温度センサ、前記二次電池の外装体に接触する温度センサ、又は、前記二次電池又は前記磁気センサを冷却するための冷却材の温度を検出する温度センサ、のいずれかのセンサが検出した温度を取得するように構成されている、請求項1〜4のいずれかに記載のセンサ。
  6. 磁性フィラーを含有し且つ二次電池の変形に応じて変形する高分子マトリックス層と、前記高分子マトリックス層の変形に応じて磁場の変化を検出する磁気センサと、温度を取得する温度取得部と、を備えた二次電池の変形検出センサを用い、基準温度下において前記磁気センサの検出値を基準値として検出するステップと、
    二次電池を充電及び放電させていない状態で複数の温度環境下に置き、各々の温度において磁気センサで検出値を取得するステップと、
    各々の温度と、前記検出値と前記基準値との差値と、に基づき補正データを生成するステップと、
    を含む、二次電池の変形検出に用いる補正データの生成方法。
  7. 前記各々の温度と、前記検出値と前記基準値との誤差と、に基づいて温度を入力値として補正値を出力として算出する近似式を算出する、請求項6に記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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